(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
フレーム(1)の両側端寄りの上下壁に、それぞれリンク部材(2)の上下端を軸支し、前記リンク部材(2)にレンズ(3)の側端(3a)をそれぞれ取り付け、このレンズ(3)の周囲を前記フレーム(1)の周囲に当接するようにし、前記リンク部材(2)をそれぞれ操作部材(4)によって回動操作することにより、前記レンズ(3)をフレーム(1)から突き出せるようにしたゴーグルであって、前記レンズ(3)は、両側端(3a)に係着部材(31)を設けており、この係着部材(31)によって、前記リンク部材(2)の中間体(2c)にレンズ(3)の両側端(3a)をそれぞれ着脱自在に取り付けており、前記リンク部材(2)の中間体(2c)は、上部体(2a)の下端に設けた支軸(13)を、係合溝(14)を上端に設けた筒体(15)に貫通させ、前記レンズ(3)の係着部材(31)の係合部(33)を、前記筒体(15)の係合溝(14)に着脱自在に係合して取り付け、前記筒体(15)がバネ(16)で上部体(2a)に向かって押し上げられるようにして、前記支軸(13)の下端を、リンク部材(2)の下部体(2b)に設けた支持孔(17)に差し込んだものとしていることを特徴とするゴーグル。
前記操作部材(4)は、短片状のレバーとしており、この操作部材(4)の回動に伴って前記リンク部材(2)が回動するようにし、このリンク部材(2)に取り付けられたレンズ(3)が平行な状態で、フレーム(1)から突き出せるようにしていることを特徴とする請求項1記載のゴーグル。
前記操作部材(4)は、上部体(4a)と下部体(4b)と中間体(4c)とから略コ字状に形成したレバーとしており、この操作部材(4)の回動に伴って前記リンク部材(2)が回動するようにし、このリンク部材(2)に取り付けられたレンズ(3)が平行な状態で、フレーム(1)から突き出せるようにしていることを特徴とする請求項1記載のゴーグル。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】この発明の第一実施形態のゴーグルの斜視図である。
【
図2】この発明の第一実施形態のゴーグルの平面図である。
【
図3】この発明の第一実施形態のゴーグルのレンズを前方に突き出した状態の斜視図である。
【
図4】
図3に示す状態のこの発明のゴーグルの平面図である。
【
図5】
図3に示す状態のこの発明のゴーグルの側面図である。
【
図6】この発明の第一実施形態のゴーグルの分解斜視図である。
【
図7】この発明の第一実施形態のゴーグルにおけるレンズおよびフレームのそれぞれの分解斜視図である。
【
図8】この発明の第一実施形態のゴーグルにおける操作部材を固着したリンク部材の斜視図である。
【
図9】この発明の第一実施形態のゴーグルにおけるリンク部材、操作部材、およびレンズの係着部材の斜視図である。
【
図10】この発明の第一実施形態のゴーグルの主要部の斜視図である。
【
図11】
図10中のA平面によるこの発明の第一実施形態のゴーグルの概略断面図である。
【
図12】この発明の第一実施形態のゴーグルにおけるレンズの前方への突き出し操作を斜め方向から見た説明図である。
【
図13】この発明の第一実施形態のゴーグルにおける操作部材を回動操作した場合のリンク部材の回動状態を示す説明図である。
【
図14】この発明の第一実施形態のゴーグルにおけるリンク部材とレンズの係着部材との着脱操作を示す説明図である。
【
図15】この発明の第二実施形態のゴーグルの斜視図である。
【
図16】この発明の第二実施形態のゴーグルの平面図である。
【
図17】この発明の第二実施形態のゴーグルのレンズを前方に突き出した状態の斜視図である。
【
図18】
図17に示す状態のこの発明のゴーグルの平面図である。
【
図19】
図17に示す状態のこの発明のゴーグルの側面図である。
【
図20】この発明の第二実施形態のゴーグルの分解斜視図である。
【
図21】この発明の第二実施形態のゴーグルにおけるレンズおよびフレームのそれぞれの分解斜視図である。
【
図22】この発明の第二実施形態のゴーグルにおける操作部材を固着したリンク部材の斜視図である。
【
図23】この発明の第二実施形態のゴーグルにおけるリンク部材、操作部材、およびレンズの係着部材の斜視図である。
【
図24】この発明の第二実施形態のゴーグルにおけるリンク部材とレンズの係着部材との着脱操作を示す説明図である。
【
図25】この発明の第二実施形態のゴーグルにおけるリンク部材とレンズの係着部材との着脱操作を示す説明図である。
【
図26】この発明の第二実施形態のゴーグルにおける操作部材を回動操作した場合のリンク部材の回動状態を示す説明図である。
【
図27】この発明の第三実施形態のゴーグルにおけるレンズを前方に突き出した状態の側面図である。
【
図28】この発明の第三実施形態のゴーグルの主要部の斜視図である。
【
図29】
図28中のB平面によるこの発明の第三実施形態のゴーグルの概略断面図に示されたリンク部材に、レンズの係着部材を取り付ける状態を示す説明図である。
【
図30】この発明の第三実施形態のゴーグルにおけるレンズの係着部材の斜視図である。
【
図31】この発明の第四実施形態のゴーグルの斜視図である。
【
図32】この発明の第四実施形態のゴーグルの平面図である。
【
図33】この発明の第四実施形態のゴーグルのレンズを前方に突き出した状態の斜視図である。
【
図34】
図33に示す状態のこの発明のゴーグルの平面図である。
【
図35】
図33に示す状態のこの発明のゴーグルの側面図である。
【
図36】この発明の第四実施形態のゴーグルにおけるレンズ部とフレーム部の分解斜視図である。
【
図37】この発明の第四実施形態のゴーグルにおけるレンズ部およびフレーム部のそれぞれの分解斜視図である。
【
図38】この発明の第四実施形態のゴーグルにおけるリンク部材、操作レバー、およびレンズの係着部材それぞれの一例を示す斜視図である。
【
図39】この発明の第四実施形態のゴーグルにおけるリンク部材、操作レバー、およびレンズの係着部材それぞれの他の例を示す斜視図である。
【
図40】この発明の第四実施形態のゴーグルの一側端の概略断面図である。
【
図41】この発明の第四実施形態のゴーグルにおけるレンズ部の前方への突き出し操作を斜め方向から見た説明図である。
【
図42】この発明の第四実施形態のゴーグルにおけるレンズ部の前方への突き出し操作を真上から見た説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、この発明のゴーグルを実施するための形態について、図面に基づき詳細に説明する。
【0030】
図1〜14はこの発明のゴーグルの第一実施形態を示し、
図15〜26はこの発明のゴーグルの第二実施形態を示し、
図27〜30はこの発明のゴーグルの第三実施形態を示し、
図31〜42はこの発明のゴーグルの第四実施形態を示している。
【0031】
この発明のゴーグルは、何れの実施形態においても、フレーム1の両側端寄りの上下壁に、それぞれリンク部材2の上下端を軸支し、前記リンク部材2にレンズ3の側端3aをそれぞれ取り付け、このレンズ3の周囲を前記フレーム1の周囲に当接するようにし、前記リンク部材2をそれぞれ操作部材4によって回動操作することにより、前記レンズ3をフレーム1から突き出せるようにしている。
【0032】
先ず、
図1〜14に示したこの発明のゴーグルにおいて、前記フレーム1は、前フレーム1aと後フレーム1bからなり、前フレーム1aを後フレーム1bに嵌め込んだものとしている。
【0033】
前フレーム1aには、
図6、7に示したように、前面の周囲にレンズ3の当て溝5が設けられており、この当て溝5にレンズ3の周囲が当接するようにしている。さらに、前フレーム1aには、両側端寄りの上壁に軸支部6が設けられ、両側端寄りの下壁に軸孔7が設けられている。
【0034】
後フレーム1bには、
図6、7に示したように、両側端の外側に装着ベルトBの通し孔Sが設けられ、両側端寄りの上下壁に軸孔8が設けられている。なお、後フレーム1bの上下壁には、
図2、4に示したような通気性のカバーCaで覆ったベンチレーション用の複数の通孔Hが設けられており、後フレーム1bの後壁には、
図2、4に示したような着用者の顔面との密接を良好なものとするためのスポンジ等からなるクッションCuが取り付けられている。
【0035】
リンク部材2は、それぞれ
図8〜11に示したように、上部体2aと下部体2bと中間体2cとから略コ字状に形成したものとしており、上部体2aの上端には、支持孔11を設けており、この支持孔11と後フレーム1bの軸孔8を一致させて、これらの孔に前フレーム1aの軸支部6を軸支させることにより、リンク部材2の上部体2aをフレーム1に軸支している。前記リンク部材2の下部体2bの下端には、嵌合突起12を設けており、前フレーム1aの軸孔7と後フレーム1bの軸孔8を一致させて、これらの孔に嵌合突起12を貫通させると共に、後に述べる操作部材4の一端に設けた嵌合穴41に嵌合突起12を嵌合させ止めピンPで止めて、リンク部材2の下部体2bをフレーム1に軸支すると共に、このリンク部材2の下部体2bに操作部材4を固着している。
【0036】
前記リンク部材2の中間体2cは、上部体2aの下端に設けた支軸13を、後に述べるレンズ3の係着部材31の係合部33の係合溝14を上端に設けた筒体15がバネ16で上部体2aに向かって押し上げられるようにして、この筒体15に貫通させ、前記支軸13の下端を、リンク部材2の下部体2bに設けた支持孔17に差し込んだものとしている。
【0037】
レンズ3は、
図6、7に示したように、両側端3aに係着部材31を設けており、この係着部材31によって、前記リンク部材2の中間体2cにレンズ3の両側端3aをそれぞれ着脱自在に取り付けている。係着部材31は、上下端にレンズ3の挟み片32を設け、中間部にリンク部材2との係合部33、およびレンズ3との係合部34をそれぞれ設けている。そして、この係着部材31の挟み片32をレンズ3の両側端3aに挟み込むと共に、係着部材31の係合部33を、レンズ3の両側端3aに設けた係合溝35から突出するようにして、この係合溝35に係合し、前記係着部材31の係合部34を、前記レンズ3の両側端3aに設けた係合孔36に係合させている。一方、係着部材31の係合部33を、リンク部材2の筒体15の係合溝14に着脱自在に係合して取り付けている。なお、前記レンズ3は、一枚ものとしたり、二枚を貼り合わせたものとしたり、球面レンズ、円筒レンズ、自由曲面レンズとしたりすることができ、レンズの形状や種類は問わない。
【0038】
操作部材4は、それぞれ
図6〜9に示したように、短片状のレバーとしており、一端に前記嵌合穴41を設けており、他端に指掛け部42を設けている。このようにした操作部材4の指掛け部42に指を掛けて前方に回動することにより、この回動に伴って前記リンク部材2が回動するようにしている。そして、このリンク部材2が回動することにより、
図3〜5に示したように、このリンク部材2に取り付けられたレンズ3が平行な状態で、フレーム1から突き出せるようにしている。
【0039】
次に、
図15〜26に示したこの発明のゴーグルにおいて、前記フレーム1は、第一実施形態のものと同様、前フレーム1aと後フレーム1bからなり、前フレーム1aを後フレーム1bに嵌め込んだものとしている。
【0040】
前フレーム1aには、
図20、21に示したように、前面の周囲にレンズ3の当て溝5が設けられており、この当て溝5にレンズ3の周囲が当接するようにしている。さらに、前フレーム1aには、両側端寄りの上壁に軸支部6が設けられ、両側端寄りの下壁に軸孔7が設けられている。
【0041】
後フレーム1bには、
図20、21に示したように、両側端の外側に装着ベルトBの通し孔Sが設けられ、両側端寄りの上下壁に軸孔8が設けられている。なお、後フレーム1bの上下壁には、
図16、18に示したような通気性のカバーCaで覆ったベンチレーション用の複数の通孔Hが設けられており、後フレーム1bの後壁には、
図16、18に示したような着用者の顔面との密接を良好なものとするためのスポンジ等からなるクッションCuが取り付けられている。
【0042】
リンク部材2の一方は、第一実施形態のものと同様に構成されており、この第一実施形態の
図8〜11に示したように、上部体2aと下部体2bと中間体2cとから略コ字状に形成したものとしており、上部体2aの上端には、支持孔11を設けており、この支持孔11と後フレーム1bの軸孔8を一致させて、これらの孔に前フレーム1aの軸支部6を軸支させることにより、リンク部材2の上部体2aをフレーム1に軸支している。前記リンク部材2の下部体2bの下端には、嵌合突起12を設けており、前フレーム1aの軸孔7と後フレーム1bの軸孔8を一致させて、これらの孔に嵌合突起12を貫通させると共に、後に述べる操作部材4の一端に設けた嵌合穴41に嵌合突起12を嵌合させ止めピンPで止めて、リンク部材2の下部体2bをフレーム1に軸支すると共に、このリンク部材2の下部体2bに操作部材4を固着している。
【0043】
前記リンク部材2の中間体2cは、上部体2aの下端に設けた支軸13を、後に述べるレンズ3の係着部材31の係合部33の係合溝14を上端に設けた筒体15がバネ16で上部体2aに向かって押し上げられるようにして、この筒体15に貫通させ、前記支軸13の下端を、リンク部材2の下部体2bに設けた支持孔17に差し込んだものとしている。
【0044】
なお、前記リンク部材2の一方は、後に述べるリンク部材2のもう一方と同様に構成したものとすることもできる。
【0045】
リンク部材2のもう一方は、
図22、23に示したように、上部体2aと下部体2bと中間体2cとから略コ字状に形成したものとしており、上部体2aの上端には、支持孔11を設けており、この支持孔11と後フレーム1bの軸孔8を一致させて、これらの孔に前フレーム1aの軸支部6を軸支させることにより、リンク部材2の上部体2aをフレーム1に軸支している。前記リンク部材2の下部体2bの下端には、嵌合突起12を設けており、前フレーム1aの軸孔7と後フレーム1bの軸孔8を一致させて、これらの孔に嵌合突起12を貫通させると共に、後に述べる操作部材4の一端に設けた嵌合穴41に嵌合突起12を嵌合させ止めピンPで止めて、リンク部材2の下部体2bをフレーム1に軸支すると共に、このリンク部材2の下部体2bに操作部材4を固着している。
【0046】
前記リンク部材2は、中間体2cの上端に、後に述べるレンズ3の係着部材31の係合部33の係合溝14を設けている。
【0047】
レンズ3は、第一実施形態のものと同様に構成されており、
図20、21に示したように、両側端3aに係着部材31を設けており、この係着部材31によって、前記リンク部材2の中間体2cにレンズ3の両側端3aをそれぞれ着脱自在に取り付けている。係着部材31は、上下端にレンズ3の挟み片32を設け、中間部にリンク部材2との係合部33、およびレンズ3との係合部34をそれぞれ設けている。そして、この係着部材31の挟み片32をレンズ3の両側端3aに挟み込むと共に、係着部材31の係合部33を、レンズ3の両側端3aに設けた係合溝35から突出するようにして、この係合溝35に係合し、前記係着部材31の係合部34を、前記レンズ3の両側端3aに設けた係合孔36に係合させている。一方、係着部材31の係合部33を、リンク部材2の係合溝14に着脱自在に係合して取り付けている。
【0048】
操作部材4は、第一実施形態のものと同様に構成されており、それぞれ
図20〜23に示したように、短片状のレバーとしており、一端に前記嵌合穴41を設けており、他端に指掛け部42を設けている。このようにした操作部材4の指掛け部42に指を掛けて前方に回動することにより、この回動に伴って前記リンク部材2が回動するようにしている。そして、このリンク部材2が回動することにより、
図17〜19に示したように、このリンク部材2に取り付けられたレンズ3が平行な状態で、フレーム1から突き出せるようにしている。
【0049】
さらに、
図27〜30に示したこの発明のゴーグルにおいて、前記フレーム1は、第一、二実施形態のものと同様、前フレーム1aと後フレーム1bからなり、これら前フレーム1aおよび後フレーム1bも、第一、二実施形態のものと同様に構成されている。
【0050】
リンク部材2は、それぞれ
図29に示したように、短尺の上部体2dと長尺の下部体2eとから略く字状に形成したものとしており、上部体2dの上端には、支持孔11を設けており、この支持孔11と後フレーム1bの軸孔8を一致させて、これらの孔に前フレーム1aの軸支部6を軸支させることにより、リンク部材2の上部体2dをフレーム1に軸支している。前記リンク部材2の下部体2eの下端には、嵌合突起12を設けており、前フレーム1aの軸孔7と後フレーム1bの軸孔8を一致させて、これらの孔に嵌合突起12を貫通させると共に、後に述べる操作部材4の一端に設けた嵌合穴41に嵌合突起12を嵌合させ止めピンPで止めて、リンク部材2の下部体2eをフレーム1に軸支すると共に、このリンク部材2の下部体2eに操作部材4を固着している。
【0051】
前記リンク部材2は、下部体2eの上端および下端に、後に述べるレンズ3の係着部材31の係合部33の係合溝14を設けている。
【0052】
レンズ3は、第一、二実施形態のものと同様に、両側端3aに係着部材31を設けており、この係着部材31によって、前記リンク部材2の下部体2eにレンズ3の両側端3aをそれぞれ着脱自在に取り付けている。係着部材31は、上端にレンズ3の挟み片32を設け、上下端にリンク部材2との係合部33を設け、中間部にレンズ3との係合部34を設けている。そして、この係着部材31の挟み片32をレンズ3の両側端3aに挟み込むと共に、係着部材31の係合部33を、レンズ3の両側端3aに設けた係合溝(
図7、21に示した係合溝35に相当)から突出するようにして、この係合溝に係合し、前記係着部材31の係合部34を、前記レンズ3の両側端3aに設けた係合孔(
図7、21に示した係合孔36に相当)に係合させている。一方、係着部材31の係合部33を、リンク部材2の係合溝14に着脱自在に係合して取り付けている。
【0053】
操作部材4は、短片状のレバーとしており、第一、二実施形態のものと同様、それぞれ一端に前記嵌合穴41を設けており、他端に指掛け部42を設けている。このようにした操作部材4の指掛け部42に指を掛けて前方に回動することにより、この回動に伴って前記リンク部材2が回動するようにしている。そして、このリンク部材2が回動することにより、
図27に示したように、このリンク部材2に取り付けられたレンズ3が傾斜した状態で、フレーム1から突き出せるようにしている。
【0054】
さらにまた、
図31〜42に示したこの発明のゴーグルにおいて、前記フレーム1は、前フレーム1aと後フレーム1bからなり、前フレーム1aを後フレーム1bに嵌め込んだものとしている。
【0055】
前フレーム1aには、
図36、37に示したように、前面の周囲にレンズ3の当て溝5が設けられており、この当て溝5にレンズ3の周囲が当接するようにしている。さらに、前フレーム1aには、両側端寄りの上下壁に軸孔7がそれぞれ設けられ、また両側端の上下壁には装着ベルトBの支持棒Rを軸支している。なお、前記軸孔7は、略半円形の小孔7aと略半円形の大孔7bを繋ぎ合わせたような形状に形成している。
【0056】
後フレーム1bには、
図36、37に示したように、両側端寄りの上下壁に前記軸孔7に一致する位置に軸孔8がそれぞれ設けられ、さらに両側端の上下には前記支持棒Rの軸孔9を設けた支持片10が設けられている。なお、後フレーム1bの上下壁には、
図32、34に示したような通気性のカバーCaで覆ったベンチレーション用の複数の通孔Hが設けられており、後フレーム1bの後壁には、
図32、34に示したような着用者の顔面との密接を良好なものとするためのスポンジ等からなるクッションCuが取り付けられている。
【0057】
リンク部材2は、それぞれ
図38〜40に示したように、上部体2aと下部体2bと中間体2cとから略コ字状に形成したものとしている。上部体2aおよび下部体2bには、それぞれ嵌合溝19を設けた支持突起20を設けており、これら支持突起20を前フレーム1aおよび後フレーム1bの軸孔7、8に貫通させて、後に述べる操作部材4の嵌合部43を前記嵌合溝19に嵌め込んで固着することにより、リンク部材2の上下部体2a、2bをフレーム1に軸支している。なお、前記嵌合溝19は、円形溝19aに小さな矩形溝19bを連ねたような形状に形成している。さらに、前記リンク部材2の中間体2cには、
図38に示したように、空洞21を設けており、この空洞21の上下壁間に係合軸22を設けている。また、前記リンク部材2は、
図39に示したように、中間体2cに設けた空洞21の上下壁にそれぞれ係合突起23を設けたものとしてもよい。
【0058】
レンズ3は、
図36、37に示したように、両側端3aに係着部材31を設けており、この係着部材31によって、前記リンク部材2の中間体2cにレンズ3の両側端3aをそれぞれ着脱自在に取り付けている。係着部材31は、
図37に示したように、上下端にレンズ3の両側端3aに設けた係合孔36との係合部34を設け、中間部にリンク部材2の係合軸22との係合部37を設けている。そして、この係着部材31の係合部34をレンズ3の係合孔36に係合すると共に、係着部材31の係合部37をレンズ3の両側端3aに設けた係合溝35から突出するようにして、この係合溝35に係合させている。一方、係着部材31の係合部37を、リンク部材2の係合軸22に着脱自在に係合して取り付けている。なお、前記係着部材31は、
図39に示したように、一側端にレンズ3の挟み溝38を設け、上下端に係合孔39を設けたものとしてもよい。
【0059】
操作部材4は、それぞれ
図38〜40に示したように、上部体4aと下部体4bと中間体4cとから略コ字状に形成したレバーとしており、上下部体4a、4bに前記嵌合部43を突設しており、中間体4cに指掛け部42を設けている。なお、前記嵌合部43は、断面を、前フレーム1aに設けた軸孔7の小孔7aと同一径にした円形軸43aに小さな矩形軸43bを繋ぎ合わせたような前記嵌合溝19と同様の形状に形成している。このようにした操作部材4の指掛け部42に指を掛けて前方に回動することにより、この回動に伴って前記リンク部材2が回動するようにしている。そして、このリンク部材2が回動することにより、
図33〜35に示したように、このリンク部材2に取り付けられたレンズ3が平行な状態で、フレーム1から突き出せるようにしている。
【0060】
以上のように構成したこの発明のゴ−グルを着用して、スキーをしたり、オートバイの運転をしたりしているとき、または工場、建築、土木等の現場での各種の作業をしたりしているときにレンズが曇った場合には、以下に示すように操作部材を回動操作すればよい。
【0061】
この発明の第一実施形態のゴーグルでは、それぞれの操作部材4を、
図1および
図2に示した状態から
図3および
図4に示した状態(
図12(a)および
図13(a)に示した状態から
図12(b)および
図13(b)に示した状態)になるまで回動操作すればよい。これらの操作部材4の回動操作によって、略コ字状に形成したそれぞれのリンク部材2も回動するので、これらのリンク部材2に係着部材31によって取り付けられたレンズ3が平行な状態でフレーム1から突き出される。
【0062】
すると、この発明の第一実施形態のゴーグルでは、前記レンズ3とフレーム1との間に隙間があき、この隙間から外気が入り循環して、フレーム1内が換気されるので、レンズ3の曇りは防止されることになる。
【0063】
また、この発明の第一実施形態のゴーグルでは、それぞれのリンク部材2の上部体2aに向かってバネ16によって押し上げられた筒体15を、前記
図12(b)に示した状態から
図14(a)に示した状態になるまで押し下げると、レンズ3の両側端3aに設けられた係着部材31の係合部33を、
図14(b)に示したように、前記筒体15の係合溝14から外すことができるので、レンズ3をそれぞれのリンク部材2から外すことができる。そして、前記レンズ3をそれぞれのリンク部材2に取り付けるには、逆に
図14(b)に示した状態から
図14(a)に示した状態にし、筒体15を
図12(b)の状態に戻せばよい。
【0064】
このような操作によって、この発明の第一実施形態のゴーグルでは、使用中にレンズ3が損傷した場合や、レンズ3の色彩を変更したい場合などにも、そのレンズ3を他のレンズに簡単に交換することができるものとなる。
【0065】
なお、この発明の第一実施形態のゴーグルでは、前記したようにレンズ3をそれぞれのリンク部材2から外したり、取り付けたりすることができるので、安定した状態で、確実にレンズの交換することができるものとなる。
【0066】
次に、この発明の第二実施形態のゴーグルでは、それぞれの操作部材4を、
図15および
図16に示した状態から
図17および
図18に示した状態(前記第一実施形態の
図12(a)および
図13(a)に示した状態から
図12(b)および
図13(b)に示した状態、ならびに
図26(a)に示した状態から
図26(b)に示した状態を参照)になるまで回動操作すればよい。これらの操作部材4の回動操作によって、略コ字状に形成したそれぞれのリンク部材2も回動するので、これらのリンク部材2に係着部材31によって取り付けられたレンズ3が平行な状態でフレーム1から突き出される。
【0067】
すると、この発明の第二実施形態のゴーグルでは、前記レンズ3とフレーム1との間に隙間があき、この隙間から外気が入り循環して、フレーム1内が換気されるので、レンズ3の曇りは防止されることになる。
【0068】
また、この発明の第二実施形態のゴーグルでは、一方のリンク部材2の上部体2aに向かってバネ16によって押し上げられた筒体15を押し下げると(前記第一実施形態の
図12(b)に示した状態から
図14(a)に示した状態を参照)、レンズ3の一側端3aに設けられた係着部材31の係合部33を、
図24に示したように、前記筒体15の係合溝14から外すことができるので、レンズ3の一側端3aを一方のリンク部材2から外すことができる。さらに、もう一方のリンク部材2の中間体2cに設けられた係合溝14から、レンズ3のもう一側端3aに設けられた係着部材31の係合部33を引き抜くと、
図25に示したように、前記係合溝14から外すことができるので、レンズ3のもう一側端3aをもう一方のリンク部材2から外すことができる。そして、前記レンズ3の一側端3aを一方のリンク部材2に取り付けるには、その外した状態から元の状態(前記第一実施形態の
図14(b)に示した状態から
図14(a)に示した状態、
図12(b)の状態を参照)に戻せばよく、前記レンズ3のもう一側端3aをもう一方のリンク部材2に取り付けるには、その引き抜いた状態から差し込めば、元の状態に戻すことができる。
【0069】
このような操作によって、この発明の第二実施形態のゴーグルでは、使用中にレンズ3が損傷した場合や、レンズ3の色彩を変更したい場合などにも、そのレンズ3を他のレンズに簡単に交換することができるものとなる。
【0070】
なお、この発明の第二実施形態のゴーグルでは、前記したようにレンズ3のもう一側端3aをもう一方のリンク部材2から引き抜くだけで外すことができ、またレンズ3のもう一側端3aをもう一方のリンク部材2に差し込むだけで取り付けることができるので、第一実施形態のゴーグルに比べ、レンズ交換を簡単にすることができるものとなる。
【0071】
さらに、この発明の第二実施形態のゴーグルにおいて、前記リンク部材2の一方を、リンク部材2のもう一方と同様に構成したものでは、レンズ3の両側端3aをそれぞれのリンク部材2から引き抜くだけで外すことができ、またレンズ3の両側端3aをそれぞれのリンク部材2に差し込むだけで取り付けることができるので、第一実施形態のゴーグルに比べ、レンズ交換をより簡単にすることができるものとなる。
【0072】
そして、この発明の第三実施形態のゴーグルでは、それぞれの操作部材4を
図27に示した状態になるように回動操作すればよい。これらの操作部材4の回動操作によって、略く字状に形成したそれぞれのリンク部材2も回動するので、これらのリンク部材2に係着部材31によって取り付けられたレンズ3が同図に示したように傾斜した状態でフレーム1から突き出される。
【0073】
すると、この発明の第三実施形態のゴーグルでは、前記レンズ3とフレーム1との間に隙間があき、この隙間から外気が入り循環して、フレーム1内が換気されるので、レンズ3の曇りは防止されることになる。
【0074】
また、この発明の第三実施形態のゴーグルでは、それぞれのリンク部材2の係合溝14からレンズ3の両側端3aに設けられた係着部材31の係合部33を引き抜くと、
図29に示したように、これらの係合部33をリンク部材2の係合溝14から外すことができるので、レンズ3をそれぞれのリンク部材2から外すことができる。そして、前記レンズ3をそれぞれのリンク部材2に取り付けるには、それぞれのリンク部材2の係合溝14に係着部材31の係合部33を係合させればよい。
【0075】
このような操作によって、この発明の第三実施形態のゴーグルでは、使用中にレンズ3が損傷した場合や、レンズ3の色彩を変更したい場合などにも、そのレンズ3を他のレンズに簡単に交換することができるものとなる。
【0076】
なお、この発明の第三実施形態のゴーグルでは、前記したようにレンズ3の両側端3aをそれぞれのリンク部材2から引き抜くだけで外すことができ、レンズ3の両側端3aをそれぞれのリンク部材2に差し込むだけで取り付けることができるので、第一、二実施形態のゴーグルに比べ、レンズ交換をより簡単にすることができるものとなる。
【0077】
最後に、この発明の第四実施形態のゴーグルでは、それぞれの操作部材4を、
図41(a)および
図42(a)に示した状態から
図41(b)および
図42(b)に示した状態になるまで回動操作すればよい。これらの操作部材4の回動操作によって、略コ字状に形成したそれぞれのリンク部材2も回動するので、これらのリンク部材2に係着部材31によって取り付けられたレンズ3が平行な状態でフレーム1から突き出される。
【0078】
すると、この発明の第四実施形態のゴーグルでは、前記レンズ3とフレーム1との間に隙間があき、この隙間から外気が入り循環して、フレーム1内が換気されるので、レンズ3の曇りは防止されることになる。なお、前記操作部材4の回動角αは、これらの操作部材4の矩形軸43bが前フレーム1aに設けた軸孔7の大孔7b内で回動するようにすることにより、
図42(b)に示したように約50度に制限されており、これらの操作部材4が回動し過ぎてレンズ3の前方まで回動しないようにしており、着用者の視界を妨げないようにしている。
【0079】
また、この発明の第四実施形態のゴーグルでは、リンク部材2の係合軸22をレンズ3の両側端3aに設けられた係着部材31の係合部37から外すか、リンク部材2の係合突起23をレンズ3の両側端3aに設けられた係着部材31の係合孔39から引き抜くと、
図36〜39に示したように、レンズ3をそれぞれのリンク部材2から外すことができる。そして、前記レンズ3をそれぞれのリンク部材2に取り付けるには、それぞれのリンク部材2の係合軸22に係着部材31の係合部38を係合させるか、それぞれのリンク部材2の係合突起23を係着部材31の係合孔39に差し込めばよい。
【0080】
このような操作によって、この発明の第四実施形態のゴーグルでは、使用中にレンズ3が損傷した場合や、レンズ3の色彩を変更したい場合などにも、そのレンズ3を他のレンズに簡単に交換することができるものとなる。
【0081】
なお、この発明の第四実施形態のゴーグルにおいても、前記したようにレンズ3の両側端3aをそれぞれのリンク部材2に差し込むだけで取り付けることができるので、第一、二実施形態のゴーグルに比べ、レンズ交換をより簡単にすることができるものとなる。
【0082】
この発明のゴーグルは、以上に述べたように構成されており、先に述べた通り、レンズ3の強度が低下することなく耐久性に優れたものとなり、さらに着用者の視界が妨げられることなく視認性に優れたものとなり、フレーム1内の換気が不充分となることなく、充分な防曇性を確保することができるものとなる。
【0083】
そして、この発明のゴーグルは、先に述べた通り、フレーム1内を換気するのに簡単な操作で行えるものとなり、スキー、その他のスポーツをしている最中やオートバイの運転をしている最中、さらに工場、建築、土木等の現場での各種の作業中に、防寒用や安全用の手袋を着用したままでも、その換気の操作を行えるものとなる。
【0084】
さらに、この発明のゴーグルは、先に述べた通り、スキー場での使用において、従来のゴーグルでは防曇性が充分ではなく、ゴーグルを一旦、顔から外すことが必要な場合も度々あったが、その必要もなくなり、眩しさや紫外線からの眼の保護に役立つものとなる。
【0085】
また、この発明のゴーグルは、工場、建築、土木等の現場での各種の作業中においても、ゴーグルを外す必要がないので、持続的な視界の確保、眼の保護ができるものとなり、作業安全面でも有益なものとなる。