(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6552314
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】モータ制御装置
(51)【国際特許分類】
H02P 29/00 20160101AFI20190722BHJP
【FI】
H02P29/00
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-146302(P2015-146302)
(22)【出願日】2015年7月24日
(65)【公開番号】特開2017-28898(P2017-28898A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2018年6月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】日本電産サンキョー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100090170
【弁理士】
【氏名又は名称】横沢 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】花岡 正志
【審査官】
田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】
特開平04−007609(JP,A)
【文献】
特開平05−137183(JP,A)
【文献】
特開2000−014194(JP,A)
【文献】
特開平09−285190(JP,A)
【文献】
特開2014−087235(JP,A)
【文献】
特開2005−086918(JP,A)
【文献】
特開2003−058217(JP,A)
【文献】
米国特許第04977359(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 4/00,6/00−6/34,
8/00−8/42,
21/00−25/03,25/04,
25/08−31/00
G05D 3/00−3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーボモータを制御するサーボアンプと、前記サーボアンプに対して制御指令を送信するコントローラとを備え、
前記サーボアンプは、前記サーボモータを所定の目標回転位置に位置決めするための複数の位置決めデータと前記目標回転位置ごとに設定される目標位置番号とが対応付けられてテーブル化された目標位置テーブルが記憶される記憶部を備え、
前記コントローラは、前記目標位置番号を選択するための目標位置番号選択指令をシリアル通信で前記サーボアンプへ送信するシリアル通信部と、前記サーボモータを起動するためのモータ起動指令をパラレル通信で前記サーボアンプへ送信するパラレル通信部とを備え、
前記サーボアンプには、前記目標位置番号選択指令と、前記モータ起動指令とがこの順番で入力され、
前記サーボアンプは、前記モータ起動指令が入力されると、前記サーボモータを起動して、前記目標位置番号選択指令に基づいて選択された前記目標位置番号に対応する前記位置決めデータに基づいて前記サーボモータを回転させ、
前記シリアル通信部は、前記モータ起動指令が前記サーボアンプに入力されて前記サーボモータが起動すると、次の前記目標位置番号選択指令を前記サーボアンプへ送信することを特徴とするモータ制御装置。
【請求項2】
前記サーボアンプは、前記位置決めデータに基づく前記サーボモータの回転が完了すると、前記サーボモータの回転完了信号をパラレル通信で前記コントローラへ送信し、
前記パラレル通信部は、前記コントローラに前記回転完了信号が入力されると、次の前記モータ起動指令を前記サーボアンプへ送信することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
【請求項3】
前記位置決めデータには、少なくとも前記サーボモータの加減速度、前記サーボモータの等速回転速度および前記サーボモータの等速回転時間が含まれていることを特徴とする請求項1または2記載のモータ制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーボモータを制御するサーボアンプと、サーボアンプに対して制御指令を出力するコントローラとを備えるモータ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーボモータを制御するサーボアンプと、上位コントローラ(コントローラ)とを備えるモータ制御装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。サーボアンプとコントローラとを備えるモータ制御装置の中には、サーボモータを所定の目標回転位置に位置決めするための目標位置テーブルがサーボアンプに記憶されているものがある。目標位置テーブルは、サーボモータを所定の目標回転位置へ位置決めするための複数の位置決めデータと、目標回転位置ごとに設定される目標位置番号とが対応付けられてテーブル化されたものである。目標位置テーブルがサーボアンプに記憶されているモータ制御装置では、一般に、目標位置番号を選択するための選択指令とサーボモータを起動するための起動指令とがパラレル通信でコントローラからサーボアンプに送信されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−22492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
目標位置番号を選択するための選択指令とサーボモータを起動するための起動指令とがパラレル通信でコントローラからサーボアンプに送信されているモータ制御装置では、単純なデジタル信号(オンオフ信号)である選択指令と起動指令とがそれぞれ個別の信号線によってコントローラからサーボアンプに送信されるため、コントローラとサーボアンプとを繋ぐ信号線の本数によって、選択できる目標位置番号の数が決まる。すなわち、このモータ制御装置では、コントローラとサーボアンプとを繋ぐ信号線の中の、選択指令の送信に使用される信号線の本数によって、位置決めできるサーボモータの回転位置の数が決まる。たとえば、選択指令の送信に使用される信号線の本数が4本である場合には、選択できる目標位置番号は16(=2
4)個であり、位置決めできるサーボモータの回転位置は16箇所となる。
【0005】
目標位置番号を選択するための選択指令とサーボモータを起動するための起動指令とがパラレル通信でコントローラからサーボアンプに送信されているモータ制御装置であっても、選択指令の送信に使用される信号線の本数を増やせば、位置決めできるサーボモータの回転位置の数を増やすことは可能である。しかしながら、選択指令の送信に使用される信号線の本数が増えると、信号線のコストが高くなるとともに信号線の大きな設置スペースが必要になる。
【0006】
そこで、本発明の課題は、サーボアンプに目標位置テーブルが記憶されているモータ制御装置において、コントローラとサーボアンプとを繋ぐ信号線の数の増加を抑制しつつ、位置決めできるサーボモータの回転位置の数を増やすことが可能なモータ制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明のモータ制御装置は、サーボモータを制御するサーボアンプと、サーボアンプに対して制御指令を送信するコントローラとを備え、サーボアンプは、サーボモータを所定の目標回転位置に位置決めするための複数の位置決めデータと目標回転位置ごとに設定される目標位置番号とが対応付けられてテーブル化された目標位置テーブルが記憶される記憶部を備え、コントローラは、目標位置番号を選択するための目標位置番号選択指令をシリアル通信でサーボアンプへ送信するシリアル通信部と、サーボモータを起動するためのモータ起動指令をパラレル通信でサーボアンプへ送信するパラレル通信部とを備え、サーボアンプには、目標位置番号選択指令と、モータ起動指令とがこの順番で入力され、サーボアンプは、モータ起動指令が入力されると、サーボモータを起動して、目標位置番号選択指令に基づいて選択された目標位置番号に対応する位置決めデータに基づいてサーボモータを回転させ
、シリアル通信部は、モータ起動指令がサーボアンプに入力されてサーボモータが起動すると、次の目標位置番号選択指令記サーボアンプへ送信することを特徴とする。
【0008】
本発明のモータ制御装置では、コントローラは、目標位置番号を選択するための目標位置番号選択指令をシリアル通信でサーボアンプへ送信するシリアル通信部を備えており、シリアル通信部は、シリアル通信で目標位置番号選択指令をサーボアンプへ送信している。そのため、本発明では、コントローラとサーボアンプとを繋ぐ信号線の数が一定であっても、シリアル通信部は、多くの種類の目標位置番号選択指令を送信することが可能になり、サーボアンプは、シリアル通信部から送信される目標位置番号選択指令に基づいて、多くの種類の目標位置番号を選択することが可能になる。また、本発明では、サーボアンプは、目標位置番号選択指令に基づいて選択された目標位置番号に対応する位置決めデータに基づいてサーボモータを回転させているため、コントローラとサーボアンプとを繋ぐ信号線の数が一定であっても、シリアル通信で送信される目標位置番号選択指令に基づいて、サーボアンプは、多くの種類の位置決めデータのそれぞれに基づいてサーボモータを回転させることが可能になる。したがって、本発明では、コントローラとサーボアンプとを繋ぐ信号線の数の増加を抑制しつつ、位置決めできるサーボモータの回転位置の数を増やすことが可能になる。
【0009】
また、本発明では、サーボモータを起動するためのモータ起動指令をパラレル通信でサーボアンプへ送信するパラレル通信部をコントローラが備えており、パラレル通信部がパラレル通信でモータ起動指令をサーボアンプへ送信している。すなわち、本発明では、パラレル通信部が単純なデジタル信号(オンオフ信号)であるモータ起動指令をサーボアンプへ送信している。そのため、本発明では、サーボアンプにおいて、オンオフ信号であるモータ起動指令のエッジをトリガーにした高速処理を行うことが可能になり、その結果、サーボアンプは、短時間でサーボモータを起動することが可能になる。
【0010】
また、本発明
では、シリアル通信部は、モータ起動指令がサーボアンプに入力されてサーボモータが起動すると、次の目標位置番号選択指令をサーボアンプへ送信
している。シリアル通信の通信時間はパラレル通信の通信時間よりも長くなるが、
本発明では、サーボモータが駆動している間に次の目標位置番号選択指令をサーボアンプに入力することが可能になるため、サーボモータが搭載される上位機器がサーボモータの回転によって複数の動作を連続で行う場合であっても、また、シリアル通信によって目標位置番号選択指令が送信されても、次の動作に短時間で移行することが可能になる。
【0011】
本発明において、サーボアンプは、位置決めデータに基づくサーボモータの回転が完了すると、サーボモータの回転完了信号をパラレル通信でコントローラへ送信し、パラレル通信部は、コントローラに回転完了信号が入力されると、次のモータ起動指令をサーボアンプへ送信することが好ましい。このように構成すると、サーボモータが搭載される上位機器がサーボモータの回転によって複数の動作を連続で行う場合に、上位機器の1つ1つの動作を確実に行うことが可能になる。また、このように構成すると、パラレル通信によってオンオフ信号である回転完了信号がコントローラへ送信されるため、コントローラにおいて、回転完了信号のエッジをトリガーにした高速処理を行うことが可能になり、その結果、コントローラは、短時間で次のモータ起動指令を送信することが可能になる。
【0012】
本発明において、たとえば、位置決めデータには、少なくともサーボモータの加減速度、サーボモータの等速回転速度およびサーボモータの等速回転時間が含まれている。この場合には、サーボアンプは、位置決めデータに基づいて直接的にサーボモータを制御することが可能になる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明では、サーボアンプに目標位置テーブルが記憶されているモータ制御装置において、コントローラとサーボアンプとを繋ぐ信号線の数の増加を抑制しつつ、位置決めできるサーボモータの回転位置の数を増やすことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態にかかるモータ制御装置の構成を説明するためのブロック図である。
【
図2】
図1に示す記憶部に記憶される目標位置テーブルの一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
(モータ制御装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるモータ制御装置1の構成を説明するためのブロック図である。
図2は、
図1に示す記憶部5に記憶される目標位置テーブルの一例を説明するための図である。
【0017】
本形態のモータ制御装置1は、サーボモータ2を制御するサーボアンプ3と、サーボアンプ3に制御指令を送信するコントローラ4とを備えている。サーボモータ2とサーボアンプ3とは所定のケーブルを介して電気的に接続され、サーボアンプ3とコントローラ4とは所定のケーブルを介して電気的に接続されている。
【0018】
サーボモータ2は、上位機器に搭載されて使用されている。たとえば、サーボモータ2は、産業用のロボットに搭載されており、ロボットのアームを動作させる。また、サーボモータ2は、サーボモータ2の回転位置および回転速度を検知するためのエンコーダ(図示省略)を備えている。サーボモータ2のフィードバック制御を行うために、このエンコーダの出力信号は、サーボアンプ3に入力されている。
【0019】
サーボアンプ3は、サーボモータ2を所定の目標回転位置に位置決めするための目標位置テーブルが記憶される記憶部5を備えている。目標位置テーブルは、たとえば、
図2に示すように、サーボモータ2を所定の目標回転位置に位置決めするための複数の位置決めデータと、目標回転位置ごとに設定される目標位置番号とが対応付けられてテーブル化されたものである。1つの位置決めデータには、たとえば、サーボモータ2の加減速度、サーボモータ2の等速回転速度およびサーボモータ2の等速回転時間等が含まれており、位置決めデータに基づいてサーボモータ2が回転すると、サーボモータ2が所定の目標回転位置に位置決めされる。
【0020】
コントローラ4は、たとえば、PLC(Programmable Logic Controller)である。このコントローラ4は、目標位置テーブルの複数の目標位置番号の中から特定の目標位置番号を選択するための目標位置番号選択指令をシリアル通信でサーボアンプ3へ送信するシリアル通信部6と、サーボモータ2を起動するためのモータ起動指令をパラレル通信でサーボアンプ3へ送信するパラレル通信部7とを備えている。シリアル通信部6は、共通の信号性を用いて目標位置番号選択指令等を、サーボアンプ3へ逐次、送信する。本形態のシリアル通信部6は、たとえば、通信規格「RS485」に基づいて目標位置番号選択指令等をサーボアンプ3へ送信する。
【0021】
パラレル通信部7は、モータ起動指令を含む複数の指令を、複数の指令のそれぞれが送信される個別の信号線を用いて、サーボアンプ3へ送信する。パラレル通信部7が送信する指令は、デジタル信号(オンオフ信号(0/1信号)))である。サーボアンプ3は、パラレル通信部7から送信される指令が入力される入出力ポート(パラレルI/O(デジタルI/O)、図示省略)を備えている。なお、パラレル通信部7が送信する指令は、サーボ制御の起動指令や、アラームのリセット指令や、サーボモータ2の一時停止指令および再開指令等である。
【0022】
サーボモータ2を所定の目標回転位置まで回転させて、サーボモータ2が搭載される上位機器を動作させるときには、シリアル通信部6が送信する目標回転位置に応じた目標位置番号選択指令と、パラレル通信部7が送信するモータ起動指令とがこの順番でサーボアンプ3に入力される。サーボアンプ3は、モータ起動指令が入力されると、サーボモータ2を起動して、目標位置番号選択指令に基づいて選択された目標位置番号に対応する位置決めデータに基づいてサーボモータ2を回転させる。また、サーボアンプ3は、位置決めデータに基づくサーボモータ2の回転が完了すると、サーボモータ2の回転完了信号をパラレル通信でコントローラ4へ送信する。このときには、サーボアンプ3は、上述のパラレルI/Oから回転完了信号をコントローラ4へ送信する。
【0023】
また、サーボモータ2が搭載される上位機器がサーボモータ2の回転によって複数の動作を連続で行う場合には、シリアル通信部6は、モータ起動指令がサーボアンプ3に入力されてサーボモータ2が起動すると、次の目標位置番号選択指令をサーボアンプ3へ送信する。また、次の目標位置番号選択指令の送信時に回転していたサーボモータ2の回転完了後にサーボアンプ3から送信された回転完了信号がコントローラ4に入力されると、パラレル通信部7は、次のモータ起動指令をサーボアンプ3へ送信する。
【0024】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、目標回転位置に応じた目標位置番号選択指令をシリアル通信でサーボアンプ3へ送信するシリアル通信部6をコントローラ4が備えており、シリアル通信部6は、シリアル通信で目標位置番号選択指令をサーボアンプ3へ送信している。そのため、本形態では、コントローラ4とサーボアンプ3とを繋ぐ信号線の数が一定であっても、シリアル通信部6は、多くの種類の目標位置番号選択指令を送信することが可能になり、サーボアンプ3は、シリアル通信部6から送信される目標位置番号選択指令に基づいて、多くの種類の目標位置番号を選択することが可能になる。たとえば、シリアル通信で送信される通信データのビット長が8ビットであれば、サーボアンプ3は、1キャラクタで256(=2
8)種類の目標位置番号を選択することが可能になる。
【0025】
また、本形態では、サーボアンプ3は、目標位置番号選択指令に基づいて選択された目標位置番号に対応する位置決めデータに基づいてサーボモータ2を回転させているため、コントローラ4とサーボアンプ3とを繋ぐ信号線の数が一定であっても、シリアル通信で送信される目標位置番号選択指令に基づいて、サーボアンプ3は、多くの種類の位置決めデータのそれぞれに基づいてサーボモータ2を回転させることが可能になる。したがって、本形態では、コントローラ4とサーボアンプ3とを繋ぐ信号線の数の増加を抑制しつつ、位置決めできるサーボモータ3の回転位置の数を増やすことが可能になる。
【0026】
本形態では、サーボモータ2を起動するためのモータ起動指令をパラレル通信でサーボアンプ3へ送信するパラレル通信部7をコントローラ4が備えており、パラレル通信部7がパラレル通信でモータ起動指令をサーボアンプ3へ送信している。すなわち、本形態では、パラレル通信部7が単純なデジタル信号(オンオフ信号)であるモータ起動指令をサーボアンプ3へ送信している。そのため、本形態では、サーボアンプ3において、オンオフ信号であるモータ起動指令のエッジをトリガーにした高速処理を行うことが可能になり、その結果、サーボアンプ3は、短時間でサーボモータ2を起動することが可能になる。
【0027】
本形態では、サーボモータ2が搭載される上位機器がサーボモータ2の回転によって複数の動作を連続で行う場合に、シリアル通信部6は、モータ起動指令がサーボアンプ3に入力されてサーボモータ2が起動すると、次の目標位置番号選択指令をサーボアンプ3へ送信している。そのため、本形態では、サーボモータ2が駆動している間に次の目標位置番号選択指令をサーボアンプ3に入力することが可能になる。シリアル通信による指令の送信時間はパラレル通信による指令の送信時間よりも長くなるが、本形態では、サーボモータ2が駆動している間に次の目標位置番号選択指令をサーボアンプ3に入力することが可能になるため、サーボモータ2が使用される上位機器がサーボモータ2の回転によって複数の動作を連続で行う場合であっても、また、シリアル通信によって目標位置番号選択指令が送信されても、次の動作に短時間で移行することが可能になる。
【0028】
本形態では、サーボアンプ3は、位置決めデータに基づくサーボモータ2の回転が完了すると、サーボモータ2の回転完了信号をパラレル通信でコントローラ4へ送信している。また、本形態では、サーボモータ2が搭載される上位機器がサーボモータ2の回転によって複数の動作を連続で行う場合に、次の目標位置番号選択指令の送信時に回転していたサーボモータ2の回転完了後にサーボアンプ3から送信された回転完了信号がコントローラ4に入力されると、パラレル通信部7は、次のモータ起動指令をサーボアンプ3へ送信する。そのため、本形態では、サーボモータ2が搭載される上位機器がサーボモータ2の回転によって複数の動作を連続で行う場合に、上位機器の1つ1つの動作を確実に行うことが可能になる。また、本形態では、パラレル通信によって回転完了信号がコントローラ4へ送信されているため、コントローラ4において、回転完了信号のエッジをトリガーにした高速処理を行うことが可能になり、その結果、コントローラ4は、短時間で次のモータ起動指令を送信することが可能になる。
【0029】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0030】
上述した形態では、サーボモータ2が搭載される上位機器がサーボモータ2の回転によって複数の動作を連続で行う場合に、シリアル通信部6は、モータ起動指令がサーボアンプ3に入力されてサーボモータ2が起動すると、次の目標位置番号選択指令をサーボアンプ3へ送信している。この他にもたとえば、サーボモータ2が搭載される上位機器がサーボモータ2の回転によって複数の動作を連続で行う場合に、シリアル通信部6は、サーボモータ2の回転完了信号がコントローラ4に入力された後に、次の目標位置番号選択指令をサーボアンプ3へ送信しても良い。
【符号の説明】
【0031】
1 モータ制御装置
2 サーボモータ
3 サーボアンプ
4 コントローラ
5 記憶部
6 シリアル通信部
7 パラレル通信部