(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6552517
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】USBハブのためのポート切断充電機能
(51)【国際特許分類】
G06F 13/38 20060101AFI20190722BHJP
G06F 3/00 20060101ALI20190722BHJP
G06F 1/26 20060101ALI20190722BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20190722BHJP
【FI】
G06F13/38 320A
G06F13/38 350
G06F3/00 A
G06F3/00 Q
G06F1/26 306
H02J7/00 301B
【請求項の数】25
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-557237(P2016-557237)
(86)(22)【出願日】2015年4月30日
(65)【公表番号】特表2017-515197(P2017-515197A)
(43)【公表日】2017年6月8日
(86)【国際出願番号】US2015028479
(87)【国際公開番号】WO2015168385
(87)【国際公開日】20151105
【審査請求日】2018年4月9日
(31)【優先権主張番号】61/986,240
(32)【優先日】2014年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/699,700
(32)【優先日】2015年4月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397050741
【氏名又は名称】マイクロチップ テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MICROCHIP TECHNOLOGY INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ゴーシュ, アティシュ
(72)【発明者】
【氏名】パーキンズ, ドナルド エル.
(72)【発明者】
【氏名】スティール, ブリガム
【審査官】
田名網 忠雄
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2007/0255885(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0151731(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0019778(US,A1)
【文献】
特開2009−116698(JP,A)
【文献】
特開2013−051797(JP,A)
【文献】
特開2010−218196(JP,A)
【文献】
特開2004−157604(JP,A)
【文献】
特開2008−211327(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26−3/00
G06F 13/10−13/14
G06F 13/38−13/42
H02J 7/00−7/12
H02J 7/34−7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユニバーサルシリアルバス(USB)ハブであって、
下流ポートから上流ポートに切り替えられるように構成されている第1のポートと、
複数の他のポートと、
コントローラと
を備え、
前記コントローラは、取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、前記第1のポートの機能を前記下流ポートから前記上流ポートに切り替えるように構成され、前記複数の他のポートのうちの少なくとも1つをデータおよび充電ポートから充電専用ポートに切り替えるようにさらに構成されている、USBハブ。
【請求項2】
前記コントローラは、前記デバイスが前記複数の他のポートのうちの前記少なくとも1つをエニュメレートしていない場合、前記複数の他のポートのうちの前記少なくとも1つを充電専用ポートに切り替えるように構成されている、請求項1に記載のUSBハブ。
【請求項3】
前記デバイスによってエニュメレートされていない全ポートは、前記コントローラによって充電専用ポートに変化させられる、請求項1に記載のUSBハブ。
【請求項4】
前記コントローラは、充電専用ポートに切り替えられた前記複数の他のポートのうちの前記少なくとも1つのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせるように構成されている、請求項1に記載のUSBハブ。
【請求項5】
前記コントローラは、前記第1のポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、前記他のポートを元に戻すように切り替えるように構成されている、請求項1に記載のUSBハブ。
【請求項6】
前記コントローラは、前記充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにする、請求項1に記載のUSBハブ。
【請求項7】
下流から上流に切り替えられるように構成されている第2のポートをさらに含む、請求項1に記載のUSBハブ。
【請求項8】
ユニバーサルシリアルバス(USB)ハブであって、
第1のモードにおける下流ポートから第2のモードにおける上流ポートに切り替えられるように構成されている第1のポートと、
前記第1のモードにおける上流ポートから前記第2のモードにおける下流ポートに切り替えられるように構成されている第2のポートと、
前記第1のモードにおいてデータ転送のために動作し、前記第2のモードにおいて専用充電ポートとして動作するように構成されている少なくとも1つの第3のポートと
を備えている、USBハブ。
【請求項9】
前記第1のポートに取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えるように構成されているコントローラをさらに含む、請求項8に記載のUSBハブ。
【請求項10】
前記コントローラは、前記少なくとも1つの第3のポートが前記デバイスによってエニュメレートされていない場合、前記少なくとも1つの第3のポートを前記第2のモードにおける専用充電ポートとして機能するように切り替えるように構成されている、請求項9に記載のUSBハブ。
【請求項11】
前記コントローラは、前記専用充電ポートに切り替えられた前記少なくとも1つの第3のポートのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせるように構成されている、請求項10に記載のUSBハブ。
【請求項12】
前記コントローラは、前記第1のポートが前記第2のモードにおける上流機能から前記第1のモードにおける下流機能に戻るように切り替えられると、前記少なくとも1つの第3のポートを元に戻すように切り替えるように構成されている、請求項10に記載のUSBハブ。
【請求項13】
前記コントローラは、前記専用充電ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにする、請求項10に記載のUSBハブ。
【請求項14】
ユニバーサルシリアルバス(USB)ハブであって、
複数のポートと、
コントローラと
を備え、
前記コントローラは、取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、前記複数のポートのうちの少なくとも1つのポートの機能を下流ポートから上流ポートに切り替えるように構成され、前記複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートをデータおよび充電ポートから充電専用ポートに切り替えるようにさらに構成されている、USBハブ。
【請求項15】
前記コントローラは、前記デバイスが前記複数のポートのうちの前記少なくとも1つの他のポートをエニュメレートしていない場合、前記複数のポートのうちの前記少なくとも1つの他のポートを前記充電専用ポートに切り替えるように構成されている、請求項14に記載のUSBハブ。
【請求項16】
前記複数のポートのうちの前記デバイスによってエニュメレートされていない全ポートは、前記コントローラによって充電専用ポートに変化させられる、請求項14に記載のUSBハブ。
【請求項17】
前記コントローラは、充電専用ポートに切り替えられた前記複数のポートのうちの前記少なくとも1つの他のポートのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせるように構成されている、請求項14に記載のUSBハブ。
【請求項18】
前記コントローラは、前記少なくとも1つのポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、前記他のポートを元に戻すように切り替えるように構成されている、請求項14に記載のUSBハブ。
【請求項19】
前記コントローラは、前記充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにする、請求項14に記載のUSBハブ。
【請求項20】
複数のポートを含むユニバーサルシリアルバス(USB)ハブを動作させる方法であって、前記方法は、
取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、前記複数のポートのうちの第1のポートの機能を下流機能から上流機能に切り替えることと、
前記複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートをデータおよび充電ポートから充電専用ポートに切り替えることと
を含む、方法。
【請求項21】
前記取り付けられたデバイスが前記複数のポートのうちの前記少なくとも1つの他のポートをエニュメレートしていない場合、前記複数のポートのうちの前記少なくとも1つの他のポートを前記充電専用ポートに切り替えることをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記USBハブは、コントローラをさらに備え、前記デバイスによってエニュメレートされていない全ポートは、前記コントローラによって充電専用ポートに変化させられる、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
充電専用ポートに切り替えられた前記複数の他のポートのうちの前記少なくとも1つのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせることを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、前記他のポートを元に戻すように切り替えること、または充電デバイスが切断されるまで待つことをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにすることを含む、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国特許仮出願第61/986,240号(2014年4月30日出願)のコンバージョンであり、その利益を主張し、上記出願は、完全に記載されているかのようにその全体が参照により本明細書に引用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、ユニバーサルシリアルバス(USB)技術に関し、特に、USBハブにおけるUSBポートの充電機能に関する。
【背景技術】
【0003】
ユニバーサルシリアルバス(USB)1.0規格は、コンピュータと、キーボード、プリンタ、カーソルポインティングデバイス、外部ドライブ等の周辺デバイスとの間の通信を標準化するためのバスおよびインターフェースを提供するために、1990年代に最初に開発された。以降、USBは、バージョン2.0および3.0に進化し、コンピュータならびにスマートフォン、タブレットコンピュータ、およびMP3プレーヤ等のポータブルデバイスにおいて普遍的になりつつある。
【0004】
一般に、USB通信では、1つのデバイスがホストとしての役割を果たす一方、別のデバイスがデバイスとしての役割を果たす。ホストは、バスに給電し、コマンドを発行し、概して、接続の制御を維持する。デバイスは、バスの制御のためのいかなるアクティビティも開始しない。例えば、パーソナルコンピュータは、USB「サム」ドライブデバイスに対するホストとしての役割を果たす。
【0005】
On−the−Go規格は、単一ホストおよび単一デバイスが、役割を入れ替えることを可能にする。例えば、いくつかのタブレットコンピュータは、デバイスの役割として機能し、パーソナルコンピュータホストに結合されると、大容量記憶デバイスとして動作し得るが、キーボード等の周辺デバイスに結合されると、ホストとして機能し得る。
【0006】
USBハブは、より多くのデバイスが接続され得るように、単一USBポートをいくつかに拡張する。例えば、パーソナルコンピュータまたは自動車用エンターテインメントシステムは、複数の外部USBポートを含むが、各ポートに対する専用USBコントローラではなく、内部ハブを有し得る。しかしながら、本願の譲受人によって生産されたFlexconnect対応ハブ(USB2.0およびUSB3.0ハブ)は、上流(ホスト)側ポートを下流(デバイス)側ポートのうちの1つと入れ替えることができるという点において、本業界において独自性を発揮する。実際、例えば、二重役割のスマートフォン(ホスト/デバイス)は、下流ポートからハブを引き継ぐことができる。譲受人製造のハブデバイスに特有のFlexconnect特徴は、クロスバースイッチをダイ上に提供し、例えば、USBハブホストポート(ポート0)と、スマートフォンがUSBデバイスとして接続され得る下流ポート1とを逆にする。
【0007】
USBポート方向が反転され、スマートフォンがUSBホストになると、残りの下流ポートは、アイドルになるか、またはホストとしての役割を果たすスマートフォンに利用可能となるかのいずれかである。しかしながら、追加の「スレーブ」デバイスがスマートフォンに利用可能であることが必要であろう場合は、稀である。したがって、残りのポートは、典型的には、使用されない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
種々の実施形態によると、USBポートがエニュメレートされていないときは常時、二重モードポートを有するハブ上の全てのエニュメレートされていないUSBポートが専用充電ポート(DCP)にされるシステムが提供される。
【0009】
実施形態によるユニバーサルシリアルバス(USB)ハブは、下流ポートから上流ポートに切り替えられるように構成されている第1のポートと、複数の他のポートと、取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、第1のポートの機能を下流ポートから上流ポートに切り替えるように構成され、さらに、複数の他のポートのうちの少なくとも1つをデータおよび充電ポートから充電専用ポートに切り替えるように構成されているコントローラとを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、コントローラは、デバイスが複数の他のポートのうちの少なくとも1つをエニュメレートしていない場合、複数の他のポートのうちの少なくとも1つを充電専用ポートに切り替えるように構成される。いくつかの実施形態では、デバイスによってエニュメレートされていない全てのポートは、コントローラによって、充電専用ポートにされる。いくつかの実施形態では、コントローラは、充電専用ポートに切り替えられた複数の他のポートのうちの少なくとも1つのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせるように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、第1のポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、他のポートを元に戻すよう切り替えるように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにする。いくつかの実施形態では、第2のポートが、下流から上流に切り替えられるように構成される。
【0011】
実施形態によるユニバーサルシリアルバス(USB)ハブは、第1のモードにおける下流ポートから第2のモードにおける上流ポートに切り替えられるように構成されている第1のポートと、第1のモードにおける上流ポートから第2のモードにおける下流ポートに切り替えられるように構成されている第2のポートと、第1のモードにおいてデータ転送のために動作し、第2のモードにおいて専用充電ポートとして動作するように構成されている少なくとも1つの第3のポートとを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、USBハブは、第1のポートに取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、第1のモードから第2のモードに切り替えるように構成されているコントローラを含む。いくつかの実施形態では、コントローラは、少なくとも1つの第3のポートがデバイスによってエニュメレートされていない場合、少なくとも1つの第3のポートを第2のモードにおける専用充電ポートとして機能するよう切り替えるように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、充電専用ポートに切り替えられた複数の他のポートのうちの少なくとも1つのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせるように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、第1のポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、少なくとも1つの第3のポートを元に戻すよう切り替えるように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにする。
【0013】
実施形態によるユニバーサルシリアルバス(USB)ハブは、複数のポートと、取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、複数のポートのうちの少なくとも1つのポートの機能を下流ポートから上流ポートに切り替えるように構成され、さらに、複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートをデータおよび充電ポートから充電専用ポートに切り替えるように構成されているコントローラとを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、コントローラは、デバイスが複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートをエニュメレートしていない場合、複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートを充電専用ポートに切り替えるように構成される。いくつかの実施形態では、複数のポートのうちのデバイスによってエニュメレートされていない全てのポートは、コントローラによって充電専用ポートに変化させられる。いくつかの実施形態では、コントローラは、充電専用ポートに切り替えられた複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせるように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、少なくとも1つのポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、他のポートを元に戻すように切り替えるように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラは、充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにする。
【0015】
複数のポートを含むユニバーサルシリアルバス(USB)ハブを動作させる方法は、取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、複数のポートのうちの第1のポートの機能を下流機能から上流機能に切り替えることと、複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートをデータおよび充電ポートから充電専用ポートに切り替えることとを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、本方法は、取り付けられるデバイスが複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートをエニュメレートしていない場合、複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートを充電専用ポートに切り替えることを含む。いくつかの実施形態では、デバイスによってエニュメレートされていない全てのポートは、コントローラによって、充電専用ポートにされる。いくつかの実施形態では、本方法は、充電専用ポートに切り替えられた複数の他のポートのうちの少なくとも1つのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせることを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、第1のポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、他のポートを元に戻すように切り替える、または充電デバイスが切断されるまで待つことを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにすることを含む。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
ユニバーサルシリアルバス(USB)ハブであって、
下流ポートから上流ポートに切り替えられるように構成されている第1のポートと、
複数の他のポートと、
コントローラと
を備え、
前記コントローラは、取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、前記第1のポートの機能を前記下流ポートから前記上流ポートに切り替えるように構成され、前記複数の他のポートのうちの少なくとも1つをデータおよび充電ポートから充電専用ポートに切り替えるようにさらに構成されている、USBハブ。
(項目2)
前記コントローラは、前記デバイスが前記複数の他のポートのうちの少なくとも1つをエニュメレートしていない場合、前記複数の他のポートのうちの前記少なくとも1つを充電専用ポートに切り替えるように構成されている、項目1に記載のUSBハブ。
(項目3)
前記デバイスによってエニュメレートされていない全ポートは、前記コントローラによって充電専用ポートに変化させられる、項目1に記載のUSBハブ。
(項目4)
前記コントローラは、充電専用ポートに切り替えられた前記複数の他のポートのうちの前記少なくとも1つのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせるように構成されている、項目1に記載のUSBハブ。
(項目5)
前記コントローラは、前記第1のポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、他のポートを元に戻すよう切り替えるように構成されている、項目1に記載のUSBハブ。
(項目6)
前記コントローラは、前記充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにする、項目1に記載のUSBハブ。
(項目7)
下流から上流に切り替えられるように構成されている第2のポートをさらに含む、項目1に記載のUSBハブ。
(項目8)
ユニバーサルシリアルバス(USB)ハブであって、
第1のモードにおける下流ポートから第2のモードにおける上流ポートに切り替えられるように構成されている第1のポートと、
前記第1のモードにおける上流ポートから前記第2のモードにおける下流ポートに切り替えられるように構成されている第2のポートと、
前記第1のモードにおいてデータ転送のために動作し、前記第2のモードにおいて専用充電ポートとして動作するように構成されている少なくとも1つの第3のポートと
を備えている、USBハブ。
(項目9)
前記第1のポートに取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えるように構成されているコントローラをさらに含む、項目8に記載のUSBハブ。
(項目10)
前記コントローラは、前記少なくとも1つの第3のポートが前記デバイスによってエニュメレートされていない場合、前記少なくとも1つの第3のポートを前記第2のモードにおける専用充電ポートとして機能するよう切り替えるように構成されている、項目9に記載のUSBハブ。
(項目11)
前記コントローラは、充電専用ポートに切り替えられた前記複数の他のポートのうちの前記少なくとも1つのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせるように構成されている、項目8に記載のUSBハブ。
(項目12)
前記コントローラは、前記第1のポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、前記少なくとも1つの第3のポートを元に戻すよう切り替えるように構成されている、項目8に記載のUSBハブ。
(項目13)
前記コントローラは、前記充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにする、項目8に記載のUSBハブ。
(項目14)
ユニバーサルシリアルバス(USB)ハブであって、
複数のポートと、
コントローラと
を備え、
前記コントローラは、取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、前記複数のポートのうちの少なくとも1つのポートの機能を下流ポートから上流ポートに切り替えるように構成され、前記複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートをデータおよび充電ポートから充電専用ポートに切り替えるようにさらに構成されている、USBハブ。
(項目15)
前記コントローラは、前記デバイスが前記複数のポートのうちの前記少なくとも1つの他のポートをエニュメレートしていない場合、前記複数のポートのうちの前記少なくとも1つの他のポートを前記充電専用ポートに切り替えるように構成されている、項目14に記載のUSBハブ。
(項目16)
前記複数のポートのうちの前記デバイスによってエニュメレートされていない全ポートは、前記コントローラによって充電専用ポートに変化させられる、項目14に記載のUSBハブ。
(項目17)
前記コントローラは、充電専用ポートに切り替えられた前記複数のポートのうちの前記少なくとも1つの他のポートのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせるように構成されている、項目14に記載のUSBハブ。
(項目18)
前記コントローラは、前記少なくとも1つのポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、他のポートを元に戻すように切り替えるように構成されている、項目14に記載のUSBハブ。
(項目19)
前記コントローラは、前記充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにする、項目14に記載のUSBハブ。
(項目20)
複数のポートを含むユニバーサルシリアルバス(USB)ハブを動作させる方法であって、前記方法は、
取り付けられたデバイスからのコマンドに応答して、前記複数のポートのうちの第1のポートの機能を下流機能から上流機能に切り替えることと、
前記複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートをデータおよび充電ポートから充電専用ポートに切り替えることと
を含む、方法。
(項目21)
前記取り付けられたデバイスが前記複数のポートのうちの少なくとも1つの他のポートをエニュメレートしていない場合、前記複数のポートのうちの前記少なくとも1つの他のポートを前記充電専用ポートに切り替えることをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記デバイスによってエニュメレートされていない全ポートは、前記コントローラによって充電専用ポートに変化させられる、項目20に記載の方法。
(項目23)
充電専用ポートに切り替えられた前記複数の他のポートのうちの前記少なくとも1つのDPラインとDMラインとの間に短絡を生じさせることを含む、項目20に記載の方法。
(項目24)
前記第1のポートが上流機能から下流機能に戻るように切り替えられると、前記他のポートを元に戻すように切り替えること、または充電デバイスが切断されるまで待つことをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目25)
前記充電専用ポートへのUSBデータラインをディスエーブルにすることを含む、項目20に記載の方法。
【0017】
本開示のこれらおよび他の側面は、以下の説明および付随の図面と併せて検討されるとき、より深く認識および理解されるであろう。しかしながら、以下の説明は、本開示のおよび多数のその具体的詳細種々の実施形態を示すが、所与の例証として与えられ、限定ではないことを理解されたい。多くの代用、修正、追加、および/または並べ替えが、その精神から逸脱することなく、本開示の範囲内で行われ得、本開示は、全てのそのような代用、修正、追加、および/または並べ替えを含む。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本明細書に付随し、その一部を形成する図面は、本開示のある側面を描写するために含まれる。図面に図示される特徴は、必ずしも、正確な縮尺で描かれていないことに留意されたい。本開示およびその利点のより完全な理解は、類似参照番号が類似特徴を示す、付随の図面と関連して検討される、以下の説明を参照して得られ得る。
【0019】
【
図1】
図1は、実施形態による、USBハブの略図である。
【0020】
【
図2】
図2は、実施形態による、ハブポートの例示的動作の略図である。
【0021】
【
図3】
図3は、実施形態の動作を図示する、フロー図である。
【0022】
【
図4】
図4は、実施形態による、ハブを含むシステムの略図である。
【0023】
【
図5】
図5は、実施形態による、システムの略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示および種々の特徴ならびにその有利な詳細は、付随の図面に図示され、以下の説明に詳述される、例示的、したがって、非限定的である実施形態を参照することによって、より完全に説明される。しかしながら、発明を実施するための形態および具体的実施例は、好ましい実施形態を示すが、例証のみとして与えられ、限定としてではないことを理解されたい。公知のプログラミング技法、コンピュータソフトウェア、ハードウェア、オペレーティングプラットフォーム、およびプロトコルの説明は、詳細において本開示を不必要に曖昧にしないように、省略され得る。本発明の根本概念の精神および/または範囲内の種々の代用、修正、追加、および/または並べ替えは、本開示から当業者に明白となるであろう。
【0025】
実施形態の詳細を論じる前に、実施形態のためのいくつかの状況が、有用となるであろう。現代の車は、最初は、自動車内に接続されるデバイスに対するUSBホストである、「ヘッドユニット」を有し得る。「ヘッドユニット」は、取り付けられたUSBハブを有し、USBハブは、自動車専門用語において「ブレークアウトボックス」と呼ばれるアセンブリ内に含まれる。ブレークアウトボックスは、通常、USBハブが消費者に利用可能なポートの数を拡張するために使用される場合、コンソールまたはグローブボックスのいずれかにおいて自動車乗車者に提示される。種々のUSBデバイスは、音楽の再生、GPS、電話の充電等のために、ハブに差し込まれることができる(USBインフラストラクチャでは、単一ホストのみ存在し得る)。現代のスマートフォンは、USB2.0ホストであるための能力を有し、ソフトウェア機構を通して、USBレーンを逆にし、スマートフォンを「USBホスト」にすることを「ヘッドユニット」に要求する。USBレーンが逆にされると、これらのスマートフォンは、ホストとなり、ヘッドユニットは、スレーブになる。USBポートのこの切り替えは、本願の譲受人によって生産された、いわゆるFlexconnect対応ハブによって提供され、ハブの下流ポートが上流ポートと入れ替えられることを可能にし、それによって、マスタ対応デバイスがハブ上の他のデバイスを制御することを可能にする。そのようなFlexconnect対応ハブに関する詳細は、完全に本明細書に記載される場合と同様に、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、米国特許第7,480,753号に見出され得る。
【0026】
概して、3つのタイプのUSBポートがある。
【0027】
標準下流ポート(SDP)は、USB2.0規格によって定義され、典型的には、デスクトップおよびラップトップコンピュータにおいて見出されるポートである。最大負荷電流は、一時停止状態では、2.5mA、接続および非一時停止状態では、100mA、およびその電流のための構成時に500mA(最大)である。デバイスは、USBデータラインD+およびD−が15kΩを通して別個に接地されていることを検出することによって、ハードウェアを用いてSDPを認識することができる。SDPは、依然として、USB対応であるためにエニュメレートする(すなわち、デバイスと通信する)ことを必要とする。
【0028】
充電下流ポート(CDP)は、パーソナルコンピュータおよびラップトップコンピュータ等のハードウェアのためのより高い電流のUSBポートである。CDPは、最大1.5Aを供給することができ、エニュメレート前に供給されることができる。CDPに差し込まれたデバイスは、D+およびD−ラインを操作および監視することによって実装されるハードウェアハンドシェイクを用いて、それを認識することができる。この試験は、データラインをUSB送受信機に引き継ぐ前に行われ、これは、CDPがエニュメレート前に検出され(および充電が開始する)ことを可能にする。
【0029】
専用充電ポート(DCP)は、エニュメレートしない、壁コンセントおよび車用アダプタのような電源である。充電は、デジタル通信を全く用いずに生じることができる。DCPは、最大1.5Aを供給することができ、D+とD−との間の短絡によって識別される。
【0030】
以下により詳細に論じられるように、実施形態では、エニュメレートされていない二重モードハブのポートは、専用充電ポートとして構成されることができる。
【0031】
ここで図面を参照し、特に、
図1に注意を向けると、実施形態によるUSBハブ100の実施例を図示する、ブロック図が、示される。図示される実施例では、ハブ100は、ハブ上のポートへのデータとそこからのデータとの切り替えを実装するためのハブコントローラ102を含む。加えて、ハブコントローラ102は、1つ以上のポートの機能性を上流から下流へ、およびその逆に変更し得る。例えば、ハブコントローラ102は、ホストポートから適切な標的デバイスに、およびその逆に情報を知的にルーティングするように動作可能であり得る。加えて、ハブコントローラ102は、信号対立および衝突、例えば、実質的に同時に複数のデバイスから送信される信号を解決するように動作可能であり得る。
【0032】
ハブ100はさらに、第1の二重モードポート104を含み、そのデフォルトは、上流ホストポートとして機能することであるが、下流ポート機能に切り替えられ得る。加えて、二重モードポート106が、提供され、そのデフォルトは、下流ポートとしてであるが、上流ポート機能に切り替えられ得る。加えて、複数の下流ポート108a−108cが、提供され、下流ポートとして機能し得るが、ポート104およびポート106がモードを切り替えると、専用充電ポートモードで動作するように切り替えられ得る。いくつかの実施形態では、他のポート108a−108cの一部または全部も、下流から上流機能に切り替わり得ることに留意されたい。
【0033】
ハブ100は、ポート機能性を監視し、コントローラ102に、データおよびポート機能の切り替えを実装させ得るポートコントローラ114を含み得る。いくつかの実施形態では、追加のポートが、SPIまたはGPIO機能を実装し得る、内蔵コントローラ112に利用可能である。最後に、電力スイッチ110が、ポートおよび/またはハブコントローラの制御下に提供され、VBUSライン上の電力をポートインターフェースに提供する。
【0034】
種々の実施形態では、USBハブ100は、種々のハブのいずれかであり得る。例えば、USBハブ100は、外部ハブ、例えば、それによってホストデバイスが、ハブに結合される1つ以上の他のデバイスを制御し得るものであり得る。一実施形態では、USBハブ100は、ルートハブであり得る。加えて、または代替として、USBハブ100は、別のデバイスまたはコンピュータシステム内に含まれ得る。例えば、スマートフォン等のデバイスは、直接、パーソナルコンピュータ内に含まれるハブに接続し得る。加えて、または代替として、スマートフォン等のデバイス自体が、他のUSBデバイスに接続するためのUSBハブを含み得る。一実施形態では、USBハブは、自動車用ヘッドユニット等のUSB複合または混成デバイスを含むか、もしくはその一部であり得る。
【0035】
USBハブ100は、追加のインターフェース(図示せず)をさらに含み得る。例えば、USBハブ100は、とりわけ、物理(PHY)インターフェース、および/または他のインターフェース、例えば、USB 2.0 Transceiver Macrocell Interface(UTMI)またはUTMI+ Low Pin Interface(ULPI)を含み得る。
【0036】
動作時、スマートフォン等のデバイスは、ポート106に結合し、下流(デバイス)機能性から上流(ホスト)機能性への切り替えを要求する1つ以上のコマンドを送信し得る。その時点で、ポートコントローラ114は、ハブコントローラ102に、ポート104を下流機能に切り替えることと、ポート106を上流機能に切り替えることとを行わせる。このスイッチコマンドにおいて、下流ポートをディスエーブルにし、ディスエーブルにされたポートを専用充電器ポートとして構成するために使用され得るデータの追加のバイトが存在する。以下により詳細に説明されるように、それは、VbusおよびGNDのみ電力スイッチ110から接続されるようにデータラインを関連付けられたポートから「切断」し、電力コマンドライン113を介して電力を適切なポートに送達するように電力スイッチを制御することによって、そのように行われる。
【0037】
この動作は、
図2により詳細に示される。示されるのは、複数の物理層送受信機208a、208bおよび関連付けられたOCS/PRTPWR制御ライン212a、212bに結合されるハブコントローラ202である。動作時、CMDコマンドが、I/Oインターフェース214で受信されると、ハブコントローラ202は、対応するPHY送受信機208a、208bが切断されるようにするであろう。しかしながら、対応するOCS/PRTPWRに対するコマンドは、電力スイッチ(
図1)に、電力を対応するインターフェースに送達させるであろう。
【0038】
ここで
図3を参照すると、専用充電ポートモードに切り替えるための実施形態の動作を図示するフロー図が示される。種々の実施形態では、示される方法要素のいくつかは、並行して行なわれ得るか、示されるものと異なる順序で行なわれ得るか、または省略され得る。追加の方法要素もまた、所望に応じて、行われ得る。示されるように、本方法は、以下のように動作し得る。
【0039】
ステップ302において、コマンドが、モードの変更が所望される結合されるデバイスから受信される。例えば、これは、第1のデバイス(例えば第1のポート104に結合される)による、第2のデバイス(例えば第2のポート106に結合される)によって制御するための、USBハブ100に結合される(例えば、ポート108a−108cを介して)1つ以上のデバイスの制御における変更の指定を含み得る。例えば、前述の説明に従って、デバイスのうちの1つが二重役割デバイスである場合、それは、USBハブ100のホストコントローラとしての役割を果たすように要求し得るか、または命令され得る。この例では、入力が種々の源のいずれかから受信され得、入力は、スイッチング条件を設定するか、またはそれを引き起こし得、これは、次いで、USBハブ100によって検出され得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、スイッチング条件は、例えば、USBハブ上の機械的スイッチ、または代替として、USBハブ100がデバイス内に含まれる場合、デバイス上のスイッチをオンもしくはオフに反転させること、すなわち、切り替えることによって等、機械的に引き起こされ得る。代替として、または加えて、ユーザもしくは他のシステムが、電子手段を介して、スイッチング条件を引き起こし得る。例えば、ユーザは、例えば、USBハブ100に結合されるデバイスの数に応じて、複数の可能なボタンまたは選択肢から選定し得る。例えば、USBハブ100が、周辺デバイス、例えば、とりわけ、携帯電話、PDA、および/またはデジタル音楽プレーヤ内に含まれる場合、ユーザは、周辺デバイスのディスプレイ上の複数の選択肢を提示され得、利用可能な選択肢のうちの1つ以上のものを選択することによって、スイッチング条件を引き起こし得る。より具体的には、周辺デバイスは、USBハブ100に関連付けられたメニューを含み得る。ユーザは、例えば、手段の中でもとりわけ、スタイラス、音声アクティブ化、および/またはキーパッドを介して、このメニューを選択し、例えば、スイッチング条件を引き起こすことによって、ホスト内に特定の変化を引き起こすことを1つ以上の選択肢から選択し得る。代替として、ユーザは、USBハブ100に結合されるデバイスから、例えば、とりわけ、前述の方法と同様に、スイッチング条件を引き起こし得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、USBハブ100は、自動的に、スイッチング条件を検出し得る。例えば、USBハブ100は、特に、スイッチング条件を検出するために、例えば、USBハブ100への接続の物理層(PHY)内に存在する、感知機構を有し得る。一実施形態では、スイッチング条件は、USBハブ100への接続、例えば、ポートのうちの1つ以上のもののうちの1つの1つ以上のピンにおけるインピーダンスの変化を含み得る。例えば、一実施形態では、例えば、前述の手段を介して引き起こされたスイッチング条件は、例えば、論理逆転を要求している周辺デバイスに接続されるUSBケーブルのD+およびD−ピンにおけるンピーダンスの変化を含み得る。具体的実施例として、通常、PHY内のピンのうちの2つは、15kオームのインピーダンスを有し得、例えば、2つのピンを一緒に結び付けた後、インピーダンスは、7.5kオームに減少し得る。対応して、USBハブ100は、インピーダンスにおけるこの変化をスイッチング条件として検出し得る。したがって、USBハブ100は、ハブにおける論理の変化を示すスイッチング条件を引き起こす入力を受信し得る。
【0042】
ステップ304において、USBハブ100内のハブコントローラ102は、第1の、すなわち、古いホストコントローラに結合されるポート104から情報を受信することから、第2の、すなわち、新しいホストコントローラに結合されるポート106から情報を受信することへ切り替えられ得る。言い換えると、USBハブ100は、受信された入力、例えば、前述の入力に応答して、ハブに結合されるデバイスの制御を1つのデバイスから別のデバイスに変更し得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、ハブ100はまた、古いホストコントローラが、新しいホストコントローラに対して周辺デバイスとしての役割を果たすことを可能にし得る。したがって、上流機能性と下流機能性とは、ホストコントローラとデバイスとの間で効果的に切り替えられ得る。対応して、種々の実施形態では、新しいホストコントローラは、例えば、ハブ100に結合される、おそらく古いホストコントローラを含む他のデバイスに対してホストとしての役割を果たし得る。
【0044】
ステップ306において、新しいホストは、他のポート108a−108cのうちの1つ以上のものをエニュメレートし得る。すなわち、新しいホストへの変更が行われると、ハブ100は、ポート108a−108c上の任意の周辺機器の存在を新しいホストに報告するであろう。新しいホストは、次いで、デバイスにリセットさせ、次いで、デバイスとの1つ以上の通信を行い、デバイスについて学習し、構成を設定し、デバイスドライバをロードし得る。
【0045】
本プロセス中、新しいホストは、どのポートが利用可能であるかを識別し、それらを再構成するため1つ以上のコマンド、すなわち、専用充電ポートとして機能するようにモードを変更するための1つ以上のコマンドをハブコントローラ102に送信し得る。そのようなコマンドは、前述の初期変更モード(新しいホスト)コマンドに類似し得、同様に発行または信号伝達され得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、初期変化モードコマンドは、任意のエニュメレートされていないポートの専用充電ポートへの変更を生じさせるコマンドでもある。
【0046】
ステップ308において、エニュメレートされていないポートは、関連付けられたディスエーブル回路(図示せず)を使用して「切断される」。最後に、ステップ310において、エニュメレートされていないポートは、ここで、専用充電ポートとして利用可能となる。すなわち、電力スイッチ110は、ポートが壁コンセントインターフェースのような電力充電インターフェースであるかのように、電力を対応するポートのVbusラインに送達するであろう。エニュメレートされたポートは、依然として、標準下流ポートまたは充電下流ポートとして、充電機能を果たし得ることに留意されたい。
【0047】
前述のように、実施形態は、種々の状況において採用され得る。
図4は、自動車環境400における実施形態によるハブを図示する略図である。システム400は、ハブ402と、一次ホスト404と、二次ホスト406とを含む。図示される実施形態では、一次ホスト404は、自動車用インフォテインメントシステムとして具現化され得る。二次ホスト406は、スマートフォン、PDA、タブレットコンピュータ、または類似二重モード対応デバイスとして具現化され得る。図示される実施形態では、ハブ402は、切り替えまたはハブコントローラ408と、第1の可逆的ポート410と、第2の可逆的ポート414と、ポート412a−412cおよび416a−416cとを含む。図示される実施形態では、ポート416a−416cは、標準下流ポートであり、ポート412a−412cは、転換可能ポートであり、すなわち、下流モードにおける機能から専用充電ポートモードにおける機能に転換させられ得る。他の実施形態では、異なる数のポートが提供され得ることに留意されたい。さらに、いくつかの実施形態では、3つ以上のポートが、可逆性であり得る。
【0048】
動作時、デバイス406は、前述のように、ポート414に結合し、モードの変更またはポート逆転を要求し得る。そのような場合、ポート412a−412cは、前述のように、新しいホストによってエニュメレートされていない場合、専用充電ポートとして利用可能であり得る。
【0049】
自動車の状況に加え、実施形態はまた、デバイスが、自由ポートを有する別のUSBデバイスに結合される他の環境で使用され得る。例えば、実施形態によるハブは、ラップトップコンピュータドッキングステーション内に提供されるか、またはコンピュータモニタもしくはキーボード等の周辺機器に関連付けられ得る。
【0050】
そのようなシステムは、例えば、
図5に示される。システム500は、ラップトップコンピュータ等のコンピュータ504と、ドッキングステーションまたはモニタ等の周辺機器506とを含む。コンピュータ504は、CPU508と、ポート512を含むUSBI/Oハブ510とを含む。ポート512のうちの1つは、コンピュータ504を周辺機器506上の対応するポート554に結合する。
【0051】
周辺機器554は、ハブコントローラ550と、1つ以上の外部USBポート552とを含み得る。さらに、EMM USBポート556と、USBオーディオポート556と、USB Ethernet(登録商標)ポート560とを含み得る。実施形態によると、コンピュータ504は、周辺機器506と接続されると、ホストとして機能し得る。コンピュータ504は、前述のものと同様の様式において、ポート552が専用充電ポートとして利用可能にされることを要求し得る。加えて、いくつかの実施形態では、ラップトップコンピュータの追加のポート512が、充電ポートとして使用され得る。