特許第6552536号(P6552536)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6552536
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20190722BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20190722BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20190722BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20190722BHJP
   H05B 33/04 20060101ALI20190722BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20190722BHJP
【FI】
   G09F9/30 308A
   G02F1/1333
   H05B33/14 A
   H01L27/32
   H05B33/04
   H05B33/02
【請求項の数】16
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-55511(P2017-55511)
(22)【出願日】2017年3月22日
(62)【分割の表示】特願2015-68362(P2015-68362)の分割
【原出願日】2015年3月30日
(65)【公開番号】特開2017-126080(P2017-126080A)
(43)【公開日】2017年7月20日
【審査請求日】2017年3月22日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0038734
(32)【優先日】2014年4月1日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】特許業務法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】朴 鍾 明
(72)【発明者】
【氏名】李 哲 世
(72)【発明者】
【氏名】梁 祥 植
(72)【発明者】
【氏名】崔 盛 植
(72)【発明者】
【氏名】金 泰 成
(72)【発明者】
【氏名】沈 揆 憲
【審査官】 中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−242525(JP,A)
【文献】 特開2013−235241(JP,A)
【文献】 特開2013−257564(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0321740(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0329422(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 − 9/46
G02F 1/1333
H01L 27/32
H05B 33/00 − 33/28
H01L 51/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像が表示され、第1区間、第2区間、及び第3区間が順に定義された表示領域を有する表示パネルと、
前記表示パネルと結合して前記表示パネルを支持する支持部材と、
前記表示領域に対応する部分が開口され、前記表示パネルをカバーするカバー部材と、
前記カバー部材及び前記表示パネルの間のギャップに配置され、前記第1及び第2区間の間と前記第2及び第3区間の間との境界に隣接して前記表示パネル及び前記カバー部材と接触する複数の第1スペーサーと、
前記支持部材及び前記表示パネルの間のギャップに配置され、前記第1及び第2区間の間と前記第2及び第3区間の間との境界に隣接して前記支持部材及び前記表示パネルと接触する複数の第2スペーサーと、
を含み、
前記表示パネルは、
前記第2区間で第1方向に沿って第1曲率半径で曲がった形状を有し、
前記第1及び第3区間の各々で平坦な形状を有し、
前記表示パネルの長辺は、
前記第1区間において第1直線の形状を有し、
前記第2区間において前記第1曲率半径で曲がった曲線の形状を有し、
前記第3区間において第2直線の形状を有し、
前記曲線及び前記第1直線は、第1ポイントで接続され、
前記曲線及び前記第2直線は、第2ポイントで接続され、
前記第1直線は前記第1ポイントにおける前記曲線の接線であり、
前記第2直線は前記第2ポイントにおける前記曲線の接線であり、
前記支持部材及び前記カバー部材は、前記第1乃至第3区間に対応して前記第1方向に沿って曲がった形状を有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
映像が表示され、第1区間、第2区間、及び第3区間が順に定義された表示領域を有する表示パネルと、
前記表示パネルと結合して前記表示パネルを支持する支持部材と、
前記表示領域に対応する部分が開口され、前記表示パネルをカバーするカバー部材と、
を含み、
前記表示パネルは、
前記第2区間で第1方向に沿って第1曲率半径で曲がった形状を有し、
前記第1及び第3区間の各々で平坦な形状を有し、
前記表示パネルの長辺は、
前記第1区間において第1直線の形状を有し、
前記第2区間において前記第1曲率半径で曲がった曲線の形状を有し、
前記第3区間において第2直線の形状を有し、
前記曲線及び前記第1直線は、第1ポイントで接続され、
前記曲線及び前記第2直線は、第2ポイントで接続され、
前記第1直線は前記第1ポイントにおける前記曲線の接線であり、
前記第2直線は前記第2ポイントにおける前記曲線の接線であり、
前記支持部材及び前記カバー部材は、前記第1乃至第3区間に対応して前記第1方向に沿って曲がった形状を有し、
前記第1及び第2区間の間と前記第2及び第3区間との間との境界に対応する前記支持部材の一部分は、前記第2区間の前記支持部材と異なる厚さを有する、又は、前記第1及び第2区間の間と前記第2及び第3区間との間との境界に対応する前記カバー部材の一部分は、前記第2区間の前記カバー部材と異なる厚さを有し、
前記支持部材の一部分及び前記カバー部材の一部分は、前記屈曲部及び前記第2平坦部と接触することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
前記第1乃至第3区間の長さの合計に対する前記第1及び第3区間の各々の長さは、13%以上15.8%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1乃至第3区間は、前記表示パネルの長辺の方向に沿って順に定義されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示パネルは、
前記第2区間に位置して前記第1方向に沿って曲がった屈曲部と、
前記第1区間に位置して前記屈曲部の一側に位置し、平坦な形状を有する第1平坦部と、
前記第3区間に位置して前記屈曲部の他側に位置し、平坦な形状を有する第2平坦部と、含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1平坦部は、前記屈曲部を介して前記第2平坦部と対称である形状を有し、前記屈曲部は、前記第1平坦部と前記第2平坦部との間に位置することを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1区間の長さは、前記第3区間の長さと同一であることを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1平坦部は、前記屈曲部を介して前記第2平坦部と非対称である形状を有し、前記屈曲部は、前記第1平坦部及び前記第2平坦部の間に位置することを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1区間の長さは、前記第3区間の長さと異なることを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示パネルは、互いに対向して配置された2つのガラス基板及び前記2つのガラス基板の間に配置された液晶層を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示領域は、前記第2区間で凹んだ曲面形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項12】
前記表示パネルの角のうち少なくとも1つに配置された補助支持部材をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項13】
前記表示パネルと結合して前記表示パネルを支持する支持部材をさらに含み、
前記支持部材は、前記第2区間に対応して前記第1方向に沿って曲がり、前記第1及び第3区間の各々に対応して直線状に延長されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項14】
前記表示領域に対応する部分が開口され、前記表示パネルをカバーするカバー部材をさらに含み、
前記カバー部材は、前記第2区間に対応して前記第1方向に沿って曲がり、前記第1及び第3区間の各々に対応して直線状に延長されていることを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記支持部材及び前記カバー部材の各々は、前記第2区間に対応して前記第1曲率半径で曲がっていることを特徴とする請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記表示パネルは、基板及び前記基板上に配置された有機発光層を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は曲面表示装置に関し、より詳細には曲面の表示領域を有する曲面表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平板表示装置はTV、モニター、ノート型コンピューター、及び携帯電話等の多様な情報処理装置に映像を表示する用途として使用されている。最近は、曲がった形状を有する曲面表示装置が開発されており、その曲面表示装置は曲面の形状を有する表示領域を提供することで使用者に立体感、没入感、及び臨場感が向上した映像を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第8212970号明細書
【特許文献2】米国特許第7847912号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0321740号明細書
【特許文献4】特開第2011−085740号公報
【特許文献5】特開第2013−050535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は表示品質が向上された曲面表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した本発明の目的を達成するために、本発明による曲面表示装置は、表示パネルを含み、表示パネルは、映像が表示され、第1方向に第1区間、第2区間、及び第3区間が順に定義された表示領域を有する。
【0006】
また、表示パネルは、第2区間で第1方向に沿って第1曲率半径で曲がった(curved又は湾曲した)形状を有し、表示パネルは、第1及び第3区間の各々でフラット(flat又は平坦)な形状又は第1曲率半径と異なる曲率半径で曲がった形状を有し、第1乃至第3区間の長さの合計に対する第1及び第3区間の各々の長さは1%以上35%以下であってもよい。
【0007】
本発明の実施形態では、第1乃至第3区間の長さの合計に対する前記第1及び第3区間の各々の長さは10%以上25%以下であってもよい。
【0008】
本発明の実施形態では前記第1乃至第3区間は、前記表示パネルの長辺の方向に沿って順に定義されてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明による曲面表示装置において、表示パネルの中央部は曲率半径で曲がり、表示パネルのエッジ部は平坦であるか、或いは前記曲率半径より大きい曲率半径で曲がっている。したがって、表示パネルの一部が同一の曲率半径で一律的に曲がっていることによって、表示パネルのエッジ部にストレスが集中されることが防止又は緩和されて、ストレスによって表示パネルの表示品質が低下されることを防止することができる。
【0010】
また、本発明の実施形態で提示される範囲内に示す比率が、表示パネルの全体区間に対する直線区間の比率に適用される場合に、ストレスによって表示パネルで発生する光漏れの輝度が最少化される顕著な効果を得ることができる。その結果、曲面表示装置の表示領域で視認される光漏れが最少化されて表示領域に表示される映像のコントラスト比(contrast ratio)を向上させることができる。
【0011】
また、本発明の実施形態で提示される範囲内に示す比率が、表示パネルの全体区間に対する直線区間の比率に適用される場合に、光漏れと関連した不良によって表示パネルの収率が減少されず、曲面表示装置の表示品質の良品及び不良の判断の基準になる光漏れの輝度の値がより低く設定することができる。したがって、使用者に全般的にコントラスト比が向上された曲面表示装置が提供されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】本発明の一実施形態による曲面表示装置の斜視図である。
図1B図1Aに図示された曲面表示装置の上面図である。
図1C図1Aに図示された曲面表示装置の側面図である。
図2A図1Aに図示された曲面表示装置の分解斜視図である。
図2B図2Aに図示されたI−I’に沿って切断した面を示す断面図である。
図3A図2Aに図示された表示パネルの拡大図である。
図3B図3Aに図示された表示パネルの側面図である。
図4A】本発明の比較例による曲面表示装置の表示領域の領域別に現れる輝度を示す図面である。
図4B】本発明の比較例による曲面表示装置の表示領域の領域別に現れる輝度を示す図面である。
図4C】本発明の実施形態による曲面表示装置の表示領域の領域別に現れる輝度を示す図面である。
図4D】本発明の実施形態による曲面表示装置の表示領域の領域別に現れる輝度を示す図面である。
図5図2Aに図示された表示パネル、支持部材、及びカバー部材の間の結合関係を示す分解斜視図である。
図6A】本発明の他の実施形態による曲面表示装置が有する表示パネルの斜視図である。
図6B図6Aに図示された表示パネルの側面図である。
図7A】本発明の他の実施形態による曲面表示装置が有する表示パネル、支持部材、及びカバー部材の間の結合関係を示す分解斜視図である。
図7B図7AのII−II’に沿って切断した断面を示す断面図である。
図8A】本発明のその他の実施形態による曲面表示装置が有する表示パネル、支持部材及びカバー部材の間の結合関係を示す分解斜視図である。
図8B図8AのIII−III’に沿って切断した断面を示す断面図である。
図9】本発明のその他の実施形態による曲面表示装置が有する表示パネルの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。上述した本発明の目的、特徴、及び効果は図面に関連された実施形態を通じて容易に理解できる。但し、本発明はここで説明される実施形態に限定されなく、多様な形態に応用されて変形されることもあり得る。むしろ、後述される本発明の実施形態は本発明によって開示された技術思想をより明確にし、さらに本発明が属する分野で平均的な知識を有する当業者に本発明の技術思想が十分に伝達されるように提供される。したがって、本発明の範囲が後述される実施形態によって限定されることとして解釈されてはならない。一方、下記の実施形態と図面上に同一の参照番号は同一の構成要素を示す。
【0014】
また、本明細書で‘第1’、‘第2’等の用語は限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的として使用されている。また、膜、領域、構成要素等の部分が他の部分‘上に’又は‘上方に’あるとする時、他の部分直ちに上にある場合のみならず、その間に他の膜、領域、構成要素等が配置されている場合も含む。
【0015】
図1Aは本発明の一実施形態による曲面表示装置の斜視図であり、図1B図1Aに図示された曲面表示装置の上面図であり、図1C図1Aに図示された曲面表示装置の側面図である。
【0016】
図1A図1B、及び図1Cを参照すれば、曲面表示装置600は第1方向DR1に沿って部分的に曲がった形状を有し、曲面表示装置600は部分的に曲面の形状を有する表示領域DAを提供する。より詳細には、上面図(図1B)において、表示領域DAに第1区間S1、第2区間S2、及び第3区間S3が順に定義される。第2区間S2は曲線の形状を有し、第1区間S1及び第3区間S3の各々は直線の形状を有する。また、第1区間S1及び第3区間S3の各々で表示領域DAは平坦な形状を有し、第2区間S2で表示領域DAは曲面の形状を有する。
【0017】
この実施形態では、第2区間S2で表示領域DAが凹んだ曲面の形状を有しているが、他の実施形態では第2区間S2で表示領域DAが膨らんだ曲面の形状を有することができる。
【0018】
曲面表示装置600は収納部材580、表示パネル520、支持部材530、及びカバー部材510を含む。この実施形態では、表示パネル520は液晶表示パネルであり、曲面表示装置600は収納部材580の内部に収納されて表示パネル520側に光を出力するバックライトアセンブリー(図2Aの500)をさらに含む。
【0019】
この実施形態では表示パネル520は液晶表示パネルであるが、本発明は表示パネル520は液晶表示パネルに限定されない。例えば、他の実施形態では表示パネル520は有機電界発光表示パネル及びナノクリスタル(nano−crystal)表示パネルのような他の種類の表示パネルであってもよい。
【0020】
この実施形態では曲面表示装置600の形状のように表示パネル520は第1方向DR1に沿って部分的に曲がった形状を有する。より詳細には、第2区間S2に対応して表示パネル520は第1方向DR1に沿って曲がった形状を有し、第1区間S1及び第3区間S3の各々に対応して表示パネル520は平坦な形状を有する。
【0021】
この実施形態では、第1区間S1、第2区間S2、及び第3区間S3は表示パネル520の長辺E1の方向に順に定義されて、長辺E1が第1方向DR1に沿って部分的に曲がっている。また、表示パネル520の短辺E2は第1方向DR1と交差する第2方向DR2に直線形状を有し、第1方向DR1は第2方向DR2と垂直である。
【0022】
収納部材580は表示パネル520を収納する。また、カバー部材510は表示パネル520を収納した収納部材580と結合され、表示領域DAに対応して開口された形状を有し、表示パネル520の枠をカバーする。したがって、表示パネル520の枠はカバー部材510によってカバーされ、表示領域DAは外部へ露出される。
【0023】
図2A図1Aに図示された曲面表示装置の分解斜視図であり、図2B図2Aに図示されたI−I’に沿って切断した面を示す断面図である。
【0024】
図2A及び図2Bを参照すれば、曲面表示装置600は表示パネル520、バックライトアセンブリー500、収納部材580、支持部材530、及びカバー部材510を含む。
【0025】
表示パネル520は第1基板521、第2基板522、及び第1基板521及び第2基板522の間に配置される液晶層LCを含む。この実施形態では、第1基板521の上に多数の画素が配置され、多数の画素の各々は画素電極(図示せず)及び画素電極側に配置される駆動信号をスイッチングする薄膜トランジスタ(図示せず)を含む。また、第2基板522の上に共通電極(図示せず)及びカラーフィルター(図示せず)が配置され、共通電極は多数の画素電極と共に液晶層LCに作用する電界を形成し、カラーフィルターはバックライトアセンブリー500から出力される光をカラー光にフィルタリングする。
【0026】
この実施形態では多数の画素が上述した構造を有するが、本発明が多数の画素の構造に限定されることではない。例えば、他の実施形態ではカラーフィルターは第1基板521の上に配置され、共通電極は画素電極と共に第1基板521の上に配置されてもよい。
【0027】
この実施形態では第1基板521及び第2基板522の各々はガラス基板であってもよく、ポリイミド(polyimide)基板のようなプラスチック基板であってももよい。
【0028】
バックライトアセンブリー500は収納部材580に収納されて表示パネル520側に光を出力する。この実施形態による曲面表示装置600に適用されるバックライトアセンブリー500の構造1つを挙げて説明すれば、次の通りである。
【0029】
バックライトアセンブリー500は第1発光ユニットLS1、第2発光ユニットLS2、導光板550、反射板570、及び多数のシート540を含む。
【0030】
第1発光ユニットLS1及び第2発光ユニットLS2の各々は光を発生する。この実施形態では、第1発光ユニットLS1及び第2発光ユニットLS2の各々は印刷回路基板PB及び印刷回路基板PB上に実装されて光を発生する多数の発光ダイオードパッケージLGを含む。第1発光ユニットLS1は導光板550の一側部に隣接するように配置され、第2発光ユニットLS2は導光板550の他側部に隣接するように配置される。したがって、第1発光ユニットLS1及び第2発光ユニットLS2から発生された光は導光板550の両側部を通じて導光板550側に入射され、導光板550に入射された光は導光板550によって表示パネル520側にガイドされる。
【0031】
反射板570はポリエチレンテレフタレート(polyethyleneterephthalate、PET)及びアルミニウムのような光を反射する物質を含み、収納部材580の底部585と導光板550との間に配置される。反射板570は第1発光ユニットLS1及び第2発光ユニットLS2から発生された光を導光板550側に反射させる。
【0032】
多数のシート540は表示パネル520及び導光板550の間に配置される。この実施形態では、多数のシート540は光を拡散させる拡散シート543、プリズムシート542、及び保護シート541を含む。拡散シート543は導光板550から出射された光を拡散させ、プリズムシート542は導光板550から出射された光を集光し、保護シート541は非光学的な特性を有して表示パネル520の背面を保護する。
【0033】
この実施形態でバックライトアセンブリー500は上述した構造を有するが、本発明が上述したバックライトアセンブリー500の構造に限定されることではない。例えば、他の実施形態ではバックライトアセンブリー500で導光板550が省略される代わりに、収納部材580の底部585上に多数の発光ダイオードパッケージがマトリックス状に配列されてもよく、多数の発光ダイオードパッケージ及び表示パネルの間に拡散板が配置されてもよい。
【0034】
収納部材580は底部585及び底部585から延長された多数の側壁581を含んで収納部材580にバックライトアセンブリー500が収納される収納空間を規定する。この実施形態では、表示パネル520の曲がった形状に対応して収納部材580は第1方向DR1に曲がった形状を有する。
【0035】
支持部材530は表示パネル520のエッジ部525に沿って存在し、収納部材580の側壁581と結合され、支持部材530は表示パネル520と結合されて表示パネル520のエッジ部525を支持する。また、カバー部材510は表示パネル520のエッジ部525をカバーし、カバー部材510は支持部材530と結合され、その結果、カバー部材510は支持部材530と共に表示パネル520のエッジ部525を支持する。より詳細には、カバー部材510はエッジ部525の上部面と接触してエッジ部525を支持し、支持部材530は、多数のシート540を介してエッジ部525の下部面を支持する。したがって、カバー部材510及び支持部材530によって表示パネル520の屈曲した形状及び平坦な形状が維持される。これに対しては、図3A及び図3Bを参照してより詳細に説明される。
【0036】
図3A図2Aに図示された表示パネルの拡大図であり、図3B図3Aに図示された表示パネルの側面図である。
【0037】
図3A及び図3Bを参照すれば、表示パネル520の長辺E1及び短辺E2を定義すれば、この実施形態では長辺E1は第1方向DR1に沿って部分的に曲がり、短辺E2は第1方向DR1と垂直である第2方向DR2に沿って延長される。
【0038】
長辺E1が部分的に曲がることによって表示パネル520は曲がった部分及び平坦な部分を含む。より詳細には、表示パネル520に第1方向DR1に順に第1区間S1、第2区間S2、及び第3区間S3が定義される。表示パネル520は第1区間S1に位置して平坦な形状を有する第1平坦部P1、第2区間S2に位置して第1方向DR1に曲がった屈曲部P2、及び第3区間S3に位置して平坦な形状を有する第2平坦部P3を含む。
【0039】
表示パネル520が上述した構造を有する時、長辺E1は第1区間S1で第1直線SL1として定義され、長辺E1は第3区間S3で第2直線SL2として定義され、長辺E1は第2区間S2で曲線MCLとして定義され、第1直線SL1及び第2直線SL2の各々は直線形状を有し、曲線MCLは曲線形状を有する。
【0040】
また、第1直線SL1から延長された第1仮想線LN1が定義され、第2直線SL2から延長された第2仮想線LN3が定義され、曲線MCLから延長された仮想曲線LN2が定義される場合、第1仮想線LN1及び第2仮想線LN3の各々は直線形状を有し、仮想曲線LN2は曲線形状を有する。
【0041】
この実施形態では、曲線MCLは1メートル以上10メートル以下の曲率半径を有する曲線である。また、屈曲部P2は曲線MCLに沿って曲がっているので、側面図において屈曲部P2は1メートル以上10メートル以下の曲率半径で曲がった形状を有する。
【0042】
この実施形態で、曲線MCLは第1ポイントPT1で第1直線SL1と接続し、曲線MCLは第2ポイントPT2で第2直線SL2と接続する。この場合に、第1直線SL1は第1ポイントPT1上で定義された曲線MCL及び仮想曲線LN2の接線であってもよい。また、第2直線SL2は第2ポイントPT2上で定義された曲線MCL及び仮想曲線LN2の接線であってもよい。
【0043】
本発明の実施形態と異なり、側面図において第1直線SL1及び第2直線SL2の各々が曲線MCL及び仮想曲線LN2に対して、接線の形状ではなく、曲がった形状で接続される場合、第1直線SL1及び第2直線SL2の各々が曲線MCLと接続された位置に対応する表示パネル520にストレスが集中される。しかし、この実施形態では、第1直線SL1及び第2直線SL2の各々が曲線MCL及び仮想曲線LN2と接線の形状に接続されるので、第1ポイントPT1及び第2ポイントPT2の位置に対応する表示パネル520にストレスが局部的に加えられることを防止(又は低減)することができる。
【0044】
表示パネル520の中心点CPが定義され、第2方向DR2と平行になって中心点CPを通る仮想の中心ラインCLが定義される場合、この実施形態では表示パネル520は中心ラインCLに対して対称である形状を有し、第1平坦部P1は屈曲部P2を介して第2平坦部P3と対称である形状を有する。したがって、第1区間S1の第1長さL1が定義され、第2区間S2の第2長さL2が定義され、第3区間S3の第3長さL3が定義される場合、第1長さL1の長さは第3長さL3の長さと同一である。
【0045】
この実施形態で表示パネル520が第1平坦部P1及び第2平坦部P3を有する理由は次の通りである。本発明の実施形態と異なり、表示パネル520の全体が所定の曲率半径で一律的に曲がる場合に、第1区間S1及び第3区間S3に対応する表示パネル520のエッジ部525がある曲率半径でまがった状態で維持されるため、エッジ部525にストレスが集中される。この場合に、バックライトアセンブリー(図2Aの500)から出力された光が第1基板521及び第2基板522のエッジ部525を透過するときに、光が進行する方向に沿って屈折率が異なるため、光に対する位相差(retardation)が発生する。即ち、第1基板521及び第2基板522は光に対して非光学的な特性を有することが望ましいが、ストレスがエッジ部525に集中される場合に、第1基板521及び第2基板522で光に対する位相差が発生する。したがって、表示パネル520の表示領域の全体が同一の輝度で表示されるように表示パネル520が駆動されても、表示領域でエッジ部に隣接する領域で表示される輝度はその周辺の輝度と異なってしまう。しかし、本発明の実施形態のように、表示パネル520が第1区間S1及び第3区間S3に対応して第1平坦部P1及び第2平坦部P3を含む場合に、第1平坦部P1及び第2平坦部P3によってエッジ部525に加えられるストレスが減少される。したがって、エッジ部525を透過する光に対する位相差の発生が防止され、その結果位相差によって表示領域で輝度が不均一になることが抑制される。
【0046】
第1区間S1、第2区間S2、及び第3区間S3で第1区間S1及び第3区間S3の各々が占める比率が設定することで、輝度の不均一性をさらに低減することができる。上記の比率が最適化されて表示パネル520に適用されると、エッジ部525に集中されるストレスの強度が低減されて表示領域の輝度の不均一性が防止(又は緩和)される。
【0047】
側面図において、第1長さL1、第2長さL2、及び第3長さL3の合計に対する第1長さL1及び第3長さL3の各々の長さの比を直線区間比率として定義する場合に、この実施形態では直線区間比率は1%以上35%以下である。より好ましくは直線区間比率は10%以上25%以下である。直線区間比率が1%未満であるか、又は35%を超過する場合、ブラックを表示する表示領域に部分的に0.20nitの輝度を超過する光が表示され、表示領域に表示される映像の表示品質が低下する。これに関して、図4A乃至図4Dを参照してより詳細に説明する。
【0048】
この実施形態で、表示領域の大きさにしたがって導出された直線区間比率の最適値を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
図4A及び図4Bの各々は本発明の比較例による曲面表示装置の表示領域の領域別の輝度を示す図であり、図4C及び図4Dの各々は本発明の実施形態による曲面表示装置の表示領域の領域別の輝度を示す図である。
【0051】
図4Aを参照すれば、直線区間比率が0.1%である場合、ブラックが表示される表示領域DAの輝度が第1領域AR1乃至第9領域AR9の各々にニット(nit)単位で表示される。第1領域AR1及び第2領域AR2は表示領域DAの一端(左側)のエッジ部に定義され、第3領域AR3及び第4領域AR4は表示領域DAの他端(右側)のエッジ部に定義され、第9領域AR9は表示領域DAの中央に定義され、第5領域AR5及び第6領域AR6は表示領域DAの中央及び一端(左側)のエッジ部の間に定義され、第7領域AR7及び第8領域AR8は表示領域DAの中央及び他端(右側)のエッジ部の間に定義される。
【0052】
図4Aに示した結果を参照すれば、第1領域AR1及び第2領域AR2の平均輝度は約0.44nitであり、第3領域AR3及び第4領域AR4の平均輝度は約0.38nitであり、第5領域AR5乃至第8領域AR8の平均輝度は約0.33nitである。即ち、輝度が0.06nitである第9領域AR9を除外すれば、第1領域AR1乃至第8領域AR8の平均輝度は約0.37nitである。
【0053】
表示領域DAにおける輝度が0.20nitを超過される部分を光漏れとすれば、第1領域AR1乃至第8領域AR8の各々の輝度は0.20を超過するので、第1領域AR1乃至第8領域AR8の各々に光漏れが表示されて、表示領域DAで表示される映像の表示品質が低下される。
【0054】
図4Bを参照すれば、直線区間比率が40%である場合、ブラックが表示される表示領域DAの輝度が第1領域AR1乃至第9領域AR9の各々にニット(nit)単位で表示される。この場合、第1領域AR1乃至第4領域AR4の各々の輝度は光漏れの判断基準である0.20nit未満であるが、第5領域AR5乃至第8領域AR8の各々の輝度は0.20nitを超過する。したがって、第5領域AR5乃至第8領域AR8の各々に光漏れが表示されて、表示領域DAで表示される映像の表示品質が低下される。
【0055】
図4A及び図4Bに示した結果を参照すれば、直線区間比率が1%未満であるか、或いは35%を超過する場合に、表示領域DAに光漏れが発生する。また、直線区間比率が1%未満である場合、表示領域DAで光漏れが発生する領域は表示領域DAの両端部に隣接する領域であり、直線区間比率が35%を超過する場合、表示領域DAで光漏れが発生する領域は表示領域DAの中央部に隣接する領域である。
【0056】
図4Cを参照すれば、直線区間比率が15.5%である場合、ブラックが表示される表示領域DAの輝度が第1領域AR1乃至第9領域AR9の各々にニット(nit)単位で表示される。この場合に、第1領域AR1乃至第9領域AR9の各々の輝度は光漏れの判断基準である0.20nit未満である。したがって、表示領域DAの全体で光漏れが表示されないので、表示領域DAで表示される映像の表示品質が向上される。
【0057】
図4Dを参照すれば、直線区間比率が13%である場合、表示領域DAの輝度が第1領域AR1乃至第9領域AR9の各々にニット(nit)単位で表示される。この場合に、第1領域AR1乃至第9領域AR9の各々の輝度は光漏れの判断基準が0.20nit未満である。したがって、表示領域DAの全体で光漏れが表示されないので、表示領域DAで表示される映像の表示品質が向上される。
【0058】
図4A乃至図4Dに示した結果を参照すれば、直線区間比率が1%以上35%以下である場合、表示領域DAに光漏れが発生されることが防止又は抑制される。また、本実施形態において光漏れの判断基準が0.20nitであったが、図4A乃至図4Dでは光漏れの判断基準が変更される場合であっても、光漏りが防止又は抑制することができる直線区間比率は1%以上35%以下となる。例えば、光漏りの判断基準が0.20nitより小さい場合は、直線区間比率は1%以上35%以下から10%以上25%以下に縮小変更される。
【0059】
図5図2Aに図示された表示パネル、支持部材及びカバー部材の間の結合関係を示す分解斜視図である。
【0060】
図5を参照すれば、カバー部材510及び支持部材530が表示パネル520と結合されて表示パネル520の形状が維持される。この実施形態では表示パネル520の形状が維持されるためにカバー部材510及び支持部材530の各々は第1区間S1乃至第3区間S3で表示パネル520に対応する形状を有する。
【0061】
より詳細には、この実施形態では支持部材530は第1支持部530−1、第2支持部530−2、第3支持部530−3及び第4支持部530−4を含み、第1支持部530−1及び第2支持部530−2は表示パネル520の長辺E1に沿った端部を支持し、第3支持部530−3及び第4支持部530−4は表示パネル520の短辺E2に沿った端部を支持する。
【0062】
支持部材530が上述した構造を有する場合に、表示パネル520の短辺E2の形状と対応するように第3支持部530−3及び第4支持部530−4の各々は第2方向DR2に沿って延長される。一方、表示パネル520の長辺E1の形状と対応するように第1支持部530−1及び第2支持部530−2の各々は第1方向DR1に沿って部分的に曲がった形状を有する。
【0063】
より詳細には、第1支持部530−1及び第2支持部530−2の各々を第1区間S1に対応する第1フレーム530a、第2区間S2に対応する第2フレーム530b、及び第3区間S3に対応する第3フレーム530cに区分する場合、第1フレーム530a及び第3フレーム530cの各々は第1平坦部P1及び第2平坦部P3のように直線形状に延長された形状を有する。一方、第2フレーム530bは屈曲部P2のように第1方向DR1に沿って曲がった形状を有する。この実施形態では第2フレーム530bの曲率半径は屈曲部P2の曲率半径と同一である。
【0064】
カバー部材510は支持部材530のように部分的に曲がった形状を有する。より詳細には、カバー部材510は第1カバー部510−1、第2カバー部510−2、第3カバー部510−3及び第4カバー部510−4を含み、第1カバー部510−1及び第2カバー部510−2の各々は表示パネル520の長辺E1の端部をカバーし、第3カバー部510−3及び第4カバー部510−4の各々は表示パネル520の短辺E2の端部をカバーする。
【0065】
表示パネル520の短辺E2の形状に対応するように第3カバー部510−3及び第4カバー部510−4の各々は第2方向DR2に沿って延長される。一方、表示パネル520の長辺E1の形状に対応するように第1カバー部510−1及び第2カバー部510−2の各々は第1方向DR1に沿って部分的に曲がった形状を有する。
【0066】
より詳細には、第1カバー部510−1及び第2カバー部510−2の各々を第1区間S1に対応する第4フレーム510d、第2区間S2に対応する第5フレーム510e、及び第3区間S3に対応する第6フレーム510fに区分する場合、第4フレーム510d及び第6フレーム510fの各々は第1平坦部P1及び第2平坦部P3のように直線形状に延長された形状を有する。一方、第5フレーム510eは屈曲部P2のように第1方向DR1に沿って曲がった形状を有する。この実施形態では第5フレーム510eの曲率半径は屈曲部P2の曲率半径と同一である。
【0067】
図6Aは本発明の他の実施形態による曲面表示装置が有する表示パネルの斜視図であり、図6B図6Aに図示された表示パネルの側面図である。図6A及び図6Bの説明において、先に説明された構成要素に対しては図面符号を併記し、構成要素に対する重複された説明は省略する。
【0068】
図6A及び図6Bを参照すれば、表示パネル520−1は第1方向DR1に沿って曲がった形状を有し、表示パネル520−1の長辺E1−1が第1方向DR1に沿って曲がっている。また、表示パネル520−1の短辺E2が第1方向DR1と垂直である第2方向DR2に沿って延長された直線形状を有する。
【0069】
この実施形態では、表示パネル520−1は第2区間S2に位置して第1曲率半径で曲がった屈曲部P2、第1区間S1に位置して第1曲率半径より大きい第2曲率半径で曲がった第1補助屈曲部P1−1及び第3区間S3に位置して第2曲率半径で曲がった第2補助屈曲部P3−1を含む。
【0070】
表示パネル520−1が上述した構造を有する場合、第1区間S1で長辺E1−1は第1補助曲線SCL1として定義され、第2区間S2で長辺E1−1は曲線MCLとして定義され、第3区間S3で長辺E1−1は第2補助曲線SCL2として定義される。また、曲線MCLは第1曲率半径で曲がり、第1補助曲線SCL1及び第2補助曲線SCL2の各々は第2曲率半径で曲がる。
【0071】
この実施形態では、第2曲率半径は第1曲率半径より大きくなる。例えば、第1曲率半径は1メートル以上10メートル以下であり、第2曲率半径は第1曲率半径の5倍以上100、000倍以下である。
【0072】
先に図3A及び図3Bを参照して説明されたように、第1仮想線LN1、仮想曲線LN2及び第2仮想線LN3が定義される場合、第1補助屈曲部P1−1及び第2補助屈曲部P3−1の各々は第1平坦部(図3BのP1)又は第2平坦部(図3BのP3)より大きい曲率半径で曲がった形状を有するので、側面図において第1補助曲線SCL1から延長された第1仮想曲線LN4は第1仮想線LN1及び仮想曲線LN2の間に位置し、側面図において第2補助曲線SCL2から延長された第2仮想曲線LN5は仮想曲線LN2及び第2仮想線LN3の間に位置する。
【0073】
第1区間S1の第1長さL1−1が定義され、第2区間S2の第2長さL2が定義され、第3区間S3の第3長さL3−1が定義されれば、この実施形態では側面図において第1長さL1−1、第2長さL2、及び第3長さL3−1の合計に対する第1長さL1−1及び第3長さL3−1の各々の長さの比率は1%以上35%以下であり、より詳細には比率は10%以上25%以下である。この実施形態で比率が上述した範囲に定義される理由は先に図3A及び図3Bを参照して説明された直線区間比率の範囲が定義された理由と同じである。
【0074】
この実施形態では、表示パネル520−1は中心ラインCLに対して対称である形状を有する。したがって、第1補助屈曲部P1−1は屈曲部P2を介して第2補助屈曲部P3−1と対称である形状を有する。つまり、第1長さL1−1は第3長さL3−1と同一である。
【0075】
この実施形態で表示パネル520−1は屈曲部P2より大きい曲率半径で曲がった第1補助屈曲部P1−1及び第2補助屈曲部P3−1を包含するので、先に図3A及び図3Bを参照して説明された第1平坦部及び第2平坦部(図3AのP1、P3)によって得られる効果と類似し、第1補助屈曲部P1−1及び第2補助屈曲部P3−1によって表示パネル520−1の両エッジ部に集中されるストレスが低減される。したがって、表示パネル520−1の両エッジ部を透過する光に対して位相差が生じることを防止することで、表示パネル520−1の表示品質が低下することを防止することができる。
【0076】
図7Aは本発明の他の実施形態による曲面表示装置が有する表示パネル、支持部材及びカバー部材の間の結合関係を示す分解斜視図であり、図7B図7AのII−II’に沿って切断した断面を示す断面図である。図7A及び図7Bの説明において、先に説明された構成要素に対しては図面符号を併記し、構成要素に対する重複された説明は省略される。
【0077】
図7A及び図7Bを参照すれば、曲面表示装置は第1スペーサーSP−1及び第2スペーサーSP−2をさらに含む。
【0078】
図5に図示された実施形態ではカバー部材(図5の510)及び支持部材(図5の530)の各々は表示パネル520の形状に対応するように曲がるか、又はは直線形状に延長された形状を有するが、図7A及び図7Bに図示された実施形態ではカバー部材510−10及び支持部材530−10の各々は第1区間S1乃至第3区間S3に対応して第1方向DR1に一律的に曲がった形状を有する。この実施形態では、カバー部材510−10及び支持部材530−10の各々は表示パネル520の屈曲部P2が曲がった曲率半径と略同一の曲率半径で曲がっている。
【0079】
カバー部材510−10及び支持部材530−10は上述した構造を有するが、表示パネル520の全体が所定の曲率半径で一律的に曲がらず、表示パネル520は第1区間S1及び第3区間S3で第1平坦部P1及び第2平坦部P3を含む。したがって、第1区間S1及び第2区間S2の間の境界又は第2区間S2及び第3区間S3の間の境界に対応して表示パネル520の上部及び下部にギャップが発生される。より詳細には、図7Bに示したように、第1区間S1でカバー部材510−10の第2カバー部510−2’及び表示パネル520との間に第1ギャップGP1が形成され、第1区間S1及び第2区間S2で支持部材530−10の第2支持部530−2’及び表示パネル520との間に第2ギャップGP2が形成される。この実施形態では第1ギャップGP1に第1スペーサーSP−1が介在され、第2ギャップGP2に第2スペーサーSP−2が配置される。
【0080】
したがって、第1スペーサーSP−1及び第2スペーサーSP−2によってカバー部材510−10、表示パネル520及び支持部材530−10との間において、互いに接触する面積が増加し、その結果、カバー部材510−10及び支持部材530−10によって表示パネル520の平坦な形状及び曲がった形状がより強く維持される。
【0081】
この実施形態では第1スペーサーSP−1及び第2スペーサーSP−2はシリコン及びゴムのように弾性を有する物質を含む、又は第1スペーサーSP−1及び第2スペーサーSP−2の各々は両面テープであってもよい。
【0082】
図8Aは本発明のその他の実施形態による曲面表示装置が有する表示パネル、支持部材、及びカバー部材の間の結合関係を示す分解斜視図であり、図8B図8AのIII−III’に沿って切断した断面を示す断面図である。図8A及び図8Bの説明において、先に説明された構成要素に対しては図面符号を併記し、構成要素に対する重複された説明は省略する。
【0083】
図8A及び図8Bを参照すれば、図7A及び図7Bを参照して説明した実施形態のように、第1区間S1乃至第3区間S3に対応してカバー部材510−20及び支持部材530−20の各々は第1方向DR1に沿って一律的に曲がった形状を有する。また、カバー部材510−20及び支持部材530−20の各々の曲率半径は表示パネル520の屈曲部P2の曲率半径と略同一である。
【0084】
カバー部材510−20及び支持部材530−20は上述した構造を有するが、表示パネル520の全体が所定の曲率半径で曲がらず、表示パネル520は第1区間S1及び第3区間S3で第1平坦部P1及び第2平坦部P3を含むので、この実施形態では第1区間S1及び第3区間S3の各々と第2区間S2の境界付近で支持部材530−20及びカバー部材510−20の各々は表示パネル520と密着するように厚さが変動している。
【0085】
この実施形態では、第2区間S2に対応するカバー部材510−20の一部分の第1厚さT1は、第1区間S1に対応するカバー部材510−20の他の部分の第2厚さT2より小さい。また、第1区間S1及び第2区間S2の境界に対応する支持部材530−20の一部分の第3厚さT3は、支持部材530−20の他の部分の第4厚さT4より大きい。
【0086】
カバー部材510−20及び支持部材530−20が上述した構造を有する場合に、カバー部材510−20、表示パネル520及び支持部材530−20との間に互いに接触する面積が増加するので、カバー部材510−20及び支持部材530−20によって表示パネル520の平坦な形状及び曲がった形状がより強く維持される。
【0087】
図9は本発明のその他の実施形態による曲面表示装置が有する表示パネルの斜視図である。図9の説明において、先に説明された構成要素に対しては図面符号を併記し、構成要素に対する重複された説明は省略される。
【0088】
図9を参照すれば、曲面表示装置の表示パネル528は第1区間S1に位置する第1平坦部P1−2、第2区間S2に位置する屈曲部P2、及び第3区間S3に位置する第2平坦部P3を含む。
【0089】
図5を参照して説明された実施形態では、第1平坦部(図5のP1)は屈曲部(図5のP2)を介して第2平坦部(図5のP3)と対称である形状を有するが、図9に図示された実施形態では第1平坦部P1−2は屈曲部P2を介して第2平坦部P3と非対称である形状を有する。この実施形態では、第1平坦部P1−2の大きさは第2平坦部P3の大きさより大きい。これによって第1区間S1の第1長さL1−2は第3区間S3の第3長さL3より大きい。
【0090】
先の実施形態と同様に、この実施形態では側面図において第1長さL1−2、第2長さL2、及び第3長さL3の合計に対する第1長さL1−2及び第3長さL3の各々の長さの比を直線区間比率と定義する場合、直線区間比率は1%以上35%以下であり、より詳細には直線区間比率は10%以上25%以下である。この実施形態で直線区間比率が上述した範囲に定義される理由は先に図3A及び図3Bを参照して説明された直線区間比率の範囲が定義された理由と同じである。
【0091】
この実施形態では表示パネル528の角と一対一で対応して結合される補助支持部材590がさらに提供される。支持部材590には表示パネル528の角が挿入される溝591が定義され、溝591に表示パネル528の角が挿入されて第1平坦部P1−2及び第2平坦部P3の平坦な形状がより容易に維持される。
【0092】
この実施形態では表示パネル528は有機電界発光表示パネルであり、この場合に、表示パネル528は有機発光層EMLを含む第1基板526と、第1基板526と対向して結合される第2基板527と、を含む。有機発光層EMLは第1基板526に配置された第1電極(図示せず)及び第2電極(図示せず)の間に配置される。また、この実施形態では第1基板526はガラス基板又はプラスチック基板であり、第2基板527は有機発光層EMLをカバーして外部から有機発光層EMLを密封する封止基板である。
【0093】
以上では本発明の望ましい実施形態を参照して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者又は該当技術分野に通常の知識を有する者であれば、後述される特許請求の範囲に記載された本発明のマッピング及び技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変形できることは理解できる。したがって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されることではなく、特許請求の範囲によって定まれなければならない。
【符号の説明】
【0094】
600:曲面表示装置
510:カバー部材
520:表示パネル
530:支持部材
580:収納部材
S1:第1区間
S2:第2区間
S3:第3区間
P1:第1平坦部
P2:屈曲部
P3:第2平坦部
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9