【実施例】
【0067】
A.中間体の合成
実施例A.1
a)
【化24】
中間体(1)の製造
6−ブロモ−3,4−ジヒドロ−1H−[1,8]ナフチリジン−2−オン(1.0g
、4.4mmol)、アクリル酸tert−ブチル(2.56ml、17.62mmol
)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.46ml、8.81mmol)をア
セトニトリル(20ml)およびDMF(7ml)に溶解した溶液を撹拌し、窒素ガスで
10分間脱気した。トリ−o−トルイルホスフィン(0.27g、0.88mmol)お
よび酢酸パラジウム(II)(Pd47%)(0.099g,0.44mol)を添加し
、得られた混合物をマイクロ波加熱した(1600W、180℃、35分)。反応混合物
を蒸発乾固し、DCM/メタノール(8/2)の混合物(50ml)に溶解し、短いセラ
イトパッドで濾過し、DCMで洗浄した。有機層を水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾
過し、蒸発乾固した。残留物を冷エタノール(10ml)に溶解し、5℃で5分間撹拌し
、沈殿を濾別し、冷エタノール(3ml)で洗浄し、減圧乾燥して、中間体(1)950
mgを得た。
【0068】
b)
【化25】
中間体(2)の製造
トリフルオロ酢酸(23.2ml)をDCM(41ml)に混合した混合物に、中間体
(1)(4.1g、14.95mmol)を溶解した。反応を室温で30分間撹拌した。
反応混合物を減圧濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルでトリチュレートし、濾別
し、減圧乾燥して、中間体(2)3.97gを得た。
【0069】
c)
【化26】
中間体(3)の製造
HClをジオキサンに混合した混合物(4M、48ml)中で中間体(2)を終夜トリ
チュレートし、固体を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥して、中間体(3)
3.7gを得た。
【0070】
実施例A.2
a)
【化27】
中間体(4)の製造
N
2下での反応。BuLi(1.6Mヘキサン溶液)(8.28ml、13.2mmo
l)を−20℃でDIPA(1.86ml、13.2mmol)のTHF(20ml)溶
液に滴下した後、混合物を−20℃で20分間撹拌した。次いで、1−tert−ブチル
オキシカルボニル−4−ピペリドン(2.2g、11.0mmol)のTHF(20ml
)溶液を−78℃で添加し、得られた混合物を−78℃で30分間撹拌した。2−[N,
N−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ]−5−クロロピリジン(4.97g
、12.1mmol)のTHF(10ml)溶液を−78℃で添加した後、混合物を室温
に到達させ、終夜撹拌した。混合物を濃縮し、残留物の精製をシリカゲルフラッシュクロ
マトグラフィー(シリカゲル30μm、80g、ヘプタン/EtOAc 75/25によ
り行った。所望の生成物を回収し、溶媒を蒸発させて、中間体(4)2.9gを得た。
【0071】
b)
【化28】
中間体(5)の製造
N
2下での反応。マイクロ波条件:Biotage initiator 60、80
℃、20分。中間体(4)(0.3g、0.905mmol)および3,4−(メチレン
ジオキシ)フェニルボロン酸(0.18g、1.09mmol)をK
2CO
3(2M、0
.905ml)およびエチレングリコールジメチルエーテル(3ml)に溶解した溶液を
N
2で10分間パージした後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
(0.105g、0.0905mmol)を添加した。混合物を上記条件に従って照射し
、室温に冷却して、水およびEtOAcを添加し、有機層を分離し、水、次いで飽和食塩
水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固した。残留物の精製をシリカゲルフラッシ
ュクロマトグラフィー(シリカゲル10g、15〜40μm、ヘプタン 100〜ヘプタ
ン/EtOAc 90/10)により行った。純粋な画分を回収し、蒸発乾固して、中間
体(5)0.17gを得た。
【0072】
c)
【化29】
中間体(6)の製造
中間体(5)(0.17g、0.56mmol)をTFA(0.5ml)およびDCM
(3ml)に溶解した溶液を室温で30分間撹拌して、K
2CO
3(10%水溶液)およ
びDCMを添加し、有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固して
、中間体(6)0.11gを得た。
【0073】
実施例A.3
a)
【化30】
中間体(7)の製造
N
2下での反応。マイクロ波条件:80℃、20分。中間体(4)(0.3g、0.9
05mmol)およびフラン−2−ボロン酸(0.122g、1.09mmol)をK
2
CO
3(0.905ml)およびエチレングリコールジメチルエーテル(3ml)に溶解
した溶液をN
2で10分間パージした後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム(0)(0.105g、0.0905mmol)を添加した。混合物を上記マイクロ
波条件に従って照射し、室温に冷却して、水およびEtOAcを添加し、有機層を分離し
、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固した。残留物の精製
を、シリカゲル§10g、15〜40μm、ヘプタン 100〜ヘプタン/EtOAc
90/10)でのフラッシュクロマトグラフィーにより行った。純粋な画分を回収し、蒸
発乾固して、中間体(7)0.1gを得た。
【0074】
b)
【化31】
中間体(8)の製造
中間体(7)(0.1g、0.401mmol)をTFA(0.3ml)およびDCM
(2ml)に溶解した溶液を室温で30分間撹拌して、K
2CO
3(10%水溶液)およ
びDCMを添加し、有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固して
、中間体(8)0.046gを得た。
【0075】
実施例A.4
a)
【化32】
中間体(9)の製造
N
2下での反応。マイクロ波条件:80℃、20分。中間体(7)(0.28g、0.
845mmol)およびフラン−3−ボロン酸(0.104g、0.93mmol)をK
2CO
3(2M、0.845ml)およびエチレングリコールジメチルエーテル(3ml
)に溶解した溶液をN
2で10分間パージした後、テトラキス(トリフェニルホスフィン
)パラジウム(0)(0.0977g、0.0845mmol)を添加した。混合物を上
記条件に従って照射し、室温に冷却して、水およびEtOAcを添加し、有機層を分離し
、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固した。残留物の精製
をシリカゲル(10g、15〜40μm、ヘプタン 100〜ヘプタン/EtOAc 9
0/10)でのフラッシュクロマトグラフィーにより行った。純粋な画分を回収し、蒸発
乾固して、中間体(9)0.146gを得た。
【0076】
b)
【化33】
中間体(10)の製造
中間体(9)(0.146g、0.586mmol)をTFA(0.5ml)およびD
CM(3ml)に溶解した溶液を室温で30分間撹拌して、K
2CO
3(10%水溶液)
およびDCMを添加し、有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固
して、中間体(10)0.085gを得た。
【0077】
実施例A.5
a)
【化34】
中間体(11)の製造
N
2下での反応。マイクロ波条件:80℃、20分。中間体(4)(0.1g、0.3
02mmol)および2−メトキシベンジル亜鉛クロライド(0.724ml、0.93
mmol)のTHF(0.5ml)溶液を10分間窒素通気して脱気した後、1,1’−
ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(0.022g、
0.03mmol)を添加した。混合物を上記条件に従って照射し、室温に冷却して、水
およびEtOAcを添加し、有機層を分離し、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(
MgSO
4)、蒸発乾固して、中間体(11)を得た。
【0078】
b)
【化35】
中間体(12)の製造
中間体(11)(0.232g、0.765mmol)をTFA(0.6ml)および
DCM(5ml)に溶解した溶液を室温で45分間撹拌して、K
2CO
3(10%水溶液
)およびDCMを添加し、有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾
固して、中間体(12)0.145gを得た。
【0079】
実施例A.6
a)
【化36】
中間体(13)の製造
マイクロ波条件:80℃、20分。中間体(4)(0.3g、0.905mmol)お
よびベンゾ[b]フラン−2−ボロン酸(0.176g、1.09mmol)をK
2CO
3(2M、0.905ml)およびエチレングリコールジメチルエーテル(3ml)に溶
解した溶液をN
2で10分間パージした後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(0)(0.105g、0.0905mmol)を添加した。混合物を上記条件に
従って照射し、室温に冷却して、水およびEtOAcを添加し、有機層を分離し、水、次
いで飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固した。残留物の精製をシリカ
ゲル(10g、15〜40μm、ヘプタン 100〜ヘプタン/EtOAc 90/10
)でのフラッシュクロマトグラフィーにより行った。純粋な画分を回収し、蒸発乾固して
、中間体(13)0.217gを得た。
【0080】
b)
【化37】
中間体(14)の製造
中間体(13)(0.217g、0.725mmol)をTFA(0.6ml)および
DCM(4ml)に溶解した溶液を室温で30分間撹拌して、K
2CO
3(10%水溶液
)およびDCMを添加し、有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾
固した。
【0081】
実施例A.7
a)
【化38】
中間体(15)の製造
N
2下での反応。マイクロ波条件:400W、80℃、30分。中間体(4)(0.7
52g、1.36mmol)および4−メトキシ−3−ピリジニルボロン酸(0.25g
、1.64mmol)をK
2CO
3(2M、1.36ml)およびエチレングリコールジ
メチルエーテル(8ml)に溶解した溶液をN
2で10分間脱気した後、テトラキス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.157g、0.0136mmol)を添
加した。混合物を上記マイクロ波条件に従って照射し、室温に冷却して、水およびEtO
Acを添加し、有機層を分離し、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)
、蒸発乾固した。残留物の精製をシリカゲル(30g、15〜40μm、CH
2Cl
2か
らCH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH:97/3/0.1までの勾配溶出)でのフラッ
シュクロマトグラフィーにより行った。純粋な画分を回収し、蒸発乾固して、中間体(1
5)0.19gを得た。
【0082】
b)
【化39】
中間体(16)の製造
中間体(15)(0.2g、0.689mmol)およびTFA(0.218ml)を
DCM(2ml)に混合した混合物を室温で30分間撹拌した後、反応混合物を水に注ぎ
入れ、DCMで抽出した。有機層を分離し、NaHCO
3(10%水溶液)および水で洗
浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固して、中間体(16)0.11gを得た。
【0083】
実施例A.8
a)
【化40】
中間体(17)の製造
N
2下での反応。BuLi(1.6Mヘキサン溶液)(3.76ml、6.02mmo
l)を−20℃でDIPA(0.846ml、6.02mmol)のTHF(10ml)
溶液に滴下した後、混合物を−20℃で20分間撹拌した。次いで、1−N−Boc−3
−ピペリドン(1.0g、5.02mmol)のTHF(10ml)溶液を−78℃で添
加し、得られた混合物を−78℃で30分間撹拌した。2−[N,N−ビス(トリフルオ
ロメチルスルホニル)アミノ]−5−クロロピリジン(2.26g、5.52mmol)
のTHF(5ml)溶液を−78℃で添加した後、混合物を室温に到達させ、終夜撹拌し
た。反応混合物を蒸発乾固した。得られた残留物を(シリカゲル、450g、20〜45
μm、移動相(ヘプタン90%、AcOEt10%))で、順相で精製した。所望の画分
を回収し、溶媒を蒸発させて、中間体(17)0.32gを得た。
【0084】
b)
【化41】
中間体(18)の製造
N
2下での反応。マイクロ波条件:80℃、20分。中間体(17)(0.32g、0
.966mmol)および2−メトキシフェニルボロン酸(0.176g、1.16mm
ol)をK
2CO
3(2M、0.97ml)およびエチレングリコールジメチルエーテル
(3ml)に溶解した溶液をN
2で10分間パージした後、テトラキス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム(0)(0.112g、0.097mmol)を添加した。混合物
を上記マイクロ波条件に従って照射し、室温に冷却して、水およびEtOAcを添加し、
有機層を分離し、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固した
。残留物の精製をシリカゲル(10g、15〜40μm、ヘプタン100〜ヘプタン/E
tOAc 80/20)でのフラッシュクロマトグラフィーにより行った。純粋な画分を
回収し、蒸発乾固して、中間体(18)0.22gを得た。
【0085】
c)
【化42】
中間体(19)の製造
中間体(18)(0.2g、0.76mmol)およびTFA(0.6ml)をDCM
(4ml)に混合した混合物を室温で30分間撹拌した後、反応混合物を水に注ぎ入れ、
DCMで抽出した。有機層を分離し、NaHCO
3(10%水溶液)および水で洗浄し、
乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固して、中間体(19)0.13gを得た。
【0086】
実施例A.9
a)
【化43】
中間体(20)の製造
4−ホルミルピペリジン−1−カルボン酸エチル(0.10mol)および2,3−ジ
ヒドロ−1H−インドール(0.10mol)をメタノール(250ml)に混合した混
合物を、触媒としてPd/C 10%(3g)を用いて、チオフェン(4%溶液、2ml
)の存在下、50℃で水素化した。水素(1当量)の消費後、触媒を濾別し、濾液を蒸発
させて、中間体(20)28gを得た。
【0087】
b)
【化44】
.HCl
中間体(21)の製造
中間体(20)(0.050mol)およびKOH(0.35mol)を2−プロパノ
ール(150ml)およびH
2O(5ml)に混合した混合物を6時間還流撹拌した。溶
媒を蒸発させた。残留物に水を添加し、この混合物をCH
2Cl
2で抽出した。分離した
有機層を乾燥し、濾過し、溶媒を蒸発させた。残留物を2−プロパノールに溶解し、HC
l/2−プロパノールで塩酸塩(1:2)に変換した。沈殿を濾別し、乾燥して、中間体
(21)11.7gを得た。
【0088】
実施例A.10
a)
【化45】
中間体(22)の製造
4−ピペリジンメタノール(43.412mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチ
ル(47.753mmol)のCH
2Cl
2(50ml)溶液を室温で終夜撹拌した。水
を添加し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発させて、
中間体(22)10.61gを得た。
【0089】
b)
【化46】
中間体(23)の製造
メチルスルホキシド(86.766mmol)のCH
2Cl
2(43ml)溶液に、塩
化オキサリルのCH
2Cl
2(130ml)溶液を−70℃、N
2下で滴下した後、中間
体(22)(43.383mmol)のCH
2Cl
2(43ml)溶液を滴下した。混合
物を−70℃で15分間撹拌した。トリエチルアミン(216.914mmol)を滴下
した。混合物を−70℃で1時間撹拌し、室温に到達させた。混合物を水に注ぎ入れ、C
H
2Cl
2で抽出した。有機層をNaHCO
3で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濾過し
、蒸発乾固した。クロマトグラフィーによる精製:シリカゲル(15〜40μm)90g
、溶離液:CH
2Cl
2(100%)。純粋な画分を蒸発乾固して、中間体(23)8.
18gを得た。
【0090】
c)
【化47】
中間体(24)の製造
2−チエニルマグネシウムブロマイドのTHF(50mL、50mmol)溶液を、0
℃の氷浴中で窒素雰囲気下にて冷却した中間体(23)(8.89g、41.68mmo
l)のEt
2O(100ml)溶液に滴下した。溶液を0℃で2時間撹拌した。NH
4C
l水溶液を添加し、有機層をDCMで抽出し、乾燥し(MgSO
4)、濾別し、濃縮した
。残留物をシリカゲル(120g、15〜40μm、ヘプタン/EtOAc 80/20
〜60/40)でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。純粋な画分を回収し
、濃縮して、中間体(24)3.96gを得た。
【0091】
d)
【化48】
中間体(25)の製造
トリフルオロ酢酸(8.81ml、114.32mmol)を中間体(24)(3.4
g、11.43mmol)およびトリエチルシラン(18.21ml、114.32mm
ol)のCH
2Cl
2(35ml)溶液に滴下した。得られた混合物を室温で2時間撹拌
した後、K
2CO
3(10%水溶液)を添加した。有機層をCH
2Cl
2で抽出し、硫酸
マグネシウムで乾燥し、濾過し、溶媒を蒸発させて、淡黄色油状物を得た。反応生成物を
シリカゲル(90g、15〜40μm、CH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH 100/
0/0〜90/10/0.1)でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。純粋
な画分を回収し、濃縮して、中間体(25)1.12gを得た。
【0092】
実施例A.11
【化49】
中間体(26)の製造
塩化チオニル(9ml、12.5mmol)を1,2−ヒドラジンジカルボキシアルデ
ヒド(4.4g、50mmol)のDMF(100ml)溶液に10℃で滴下した。混合
物を1.5日間撹拌し、沈殿を濾別し、DMF(10ml)およびエーテル(10ml)
で洗浄した。固体を減圧乾燥して、中間体(26)9.9gを得た。
【0093】
実施例A.12
a)
【化50】
中間体(27)の製造
4−アミノメチル−1−N−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン(3.5m
mol)、中間体(26)(4.2mmol)およびp−トルエンスルホン酸(触媒量)
をトルエン(50ml)に混合した混合物を10時間還流撹拌した。蒸発後、残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:CH
2Cl
2/MeOH 10/1)によ
り精製した。生成物画分を回収し、溶媒を蒸発させて、中間体(27)0.46gを得た
。
【0094】
b)
【化51】
中間体(28)の製造
中間体(27)(0.3g、1.1mmol)およびTFA(1.25g、11mmo
l)をDCM(20ml)に混合した混合物を終夜撹拌した。溶媒を蒸発させた。残留物
を水に溶解し、Na
2CO
3(水溶液)でpHを10に調節した。混合物をCH
2Cl
2
(10×100ml)で抽出した。分離した有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、
溶媒を蒸発させて、中間体(28)0.17gを得た。
【0095】
実施例A.13
a)
【化52】
中間体(29)の製造
NaH(0.104g、2.6mmol)のDMF(10ml)溶液に、1H−1,2
,4−トリアゾール(0.207g、3mmol)のDMF(5ml)溶液を室温で滴下
した。得られた混合物を30分間撹拌した。次いで、中間体(29)(0.587g、2
mmol)のDMF(5ml)溶液を添加した。形成した混合物を室温で5時間撹拌した
後、80℃で終夜加熱した。反応混合物を室温で冷却した後、水(60ml)で処理し、
EtOAc(3×40ml)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥し、濾過
し、濾液の溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:
EtOAc)により精製した。生成物画分を回収し、溶媒を蒸発させて、中間体(29)
0.42gを得た。
【0096】
b)
【化53】
中間体(30)の製造
中間体(29)(2.15g、10mmol)およびトリエチルアミン(1.52g、
15mmol)をCH
2Cl
2(50ml)に混合した混合物に、メタンスルホニルクロ
ライド(1.37g、12mmol)を氷水浴中で滴下した。添加後、冷却浴を取り除い
た。混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物をCH
2Cl
2(50ml)で希釈した後
、飽和食塩水(40ml)で処理した。有機層を分離し、乾燥し(Na
2SO
4)、濾過
し、濾液の溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:
石油エーテル/EtOAc 1/1)により精製した。生成物画分を回収し、溶媒を蒸発
させて、中間体(30)2.47gを得た。
【0097】
c)
【化54】
中間体(31)の製造
中間体(30)(1.5mmol)、TFA(3ml)およびCH
2Cl
2(20ml
)の混合物を室温で終夜撹拌した。溶媒を除去し、2N NaOHでpHを8〜10に調
節し、反応混合物をEtOAc(3×50ml)で抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥した
後、濾過し、生成物を得るために濃縮し、中間体(31)0.13gを得た。
【0098】
実施例A.14
a)
【化55】
中間体(32)の製造
NaH(0.104g、2.6mmol)のDMF(10ml)溶液に、2−メチル−
5−フェニル−1H−ピロール(0.472g、3mmol)のDMF(5ml)溶液を
室温で滴下した。得られた混合物を30分間撹拌した。次いで、中間体(29)(0.5
87g、2mmol)のDMF(5ml)溶液を添加した。形成した混合物を室温で5時
間撹拌した後、80℃で終夜加熱した。反応混合物を室温で冷却した後、水(60ml)
で処理した。水層をEtOAc
5(3×40ml)で抽出した。合わせた有機層をNa
2
SO
4で乾燥し、濾過し、濾液の溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶離液:石油エーテル/EtOAc 10/1)により精製した。生成物画
分を回収し、溶媒を蒸発させて、中間体(32)0.6gを得た。
【0099】
b)
【化56】
中間体(33)の製造
中間体(32)(0.560g、1.57mmol)のCH
3CN(5ml)溶液に、
HCl(10ml)を0℃で滴下した。添加後、混合物を1時間還流した。反応混合物を
0℃に冷却した。Na
2CO
3(8g)を添加した。混合物を酢酸エチル(3×20ml
)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥し、濾過し、濾液の溶媒を蒸発させ
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:CH
2Cl
2/MeOH
20/1)により精製した。純粋な生成物画分を回収し、溶媒を蒸発させて、中間体(3
3)0.1gを得た。
【0100】
実施例A.15
a)
【化57】
中間体(34)の製造
1−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−4−ピペリジン酢酸(9.87m
mol)、N−ヒドロキシベンゼンカルボキシミダミド(9.87mmol)、HATU
(9.87mmol)およびDIPEA(20mmol)をDCM(50ml)に混合し
た混合物を室温で終夜撹拌した。NH
4Cl(50ml)を添加し、水層をCH
2Cl
2
(5×40mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和NaHCO
3(90ml)および飽和
食塩水(90mm)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過した。生成物を得るために溶媒
を蒸発させ、中間体1.92gを得た。
【0101】
b)
【化58】
中間体(35)の製造
中間体(34)(1.38mmol)、バージェス試薬(CAS 29684−56−
8)(1.38mmol)をTHF(50ml)に混合した混合物をアルゴン下で終夜還
流撹拌した。溶媒を蒸発させた。残留物を水に溶解し、CH
2Cl
2(3×20ml)で
抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:CH
2Cl
2/MeOH 10/1
)により精製して、中間体(35)0.21gを得た。
【0102】
c)
【化59】
中間体(36)の製造
中間体(35)(0.3g、0.87mmol)およびTFA(1g、8.7mmol
)をCH
2Cl
2(20ml)に混合した混合物を終夜撹拌した。溶媒を蒸発させた。残
留物を水に溶解し、Na
2CO
3でpHを10に調節した。混合物をCH
2Cl
2(10
×100ml)で抽出した。分離した有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、生成物
を得るために溶媒を蒸発させ、中間体(36)0.14gを得た。
【0103】
実施例A.16
a)
【化60】
中間体(37)の製造
1−ベンジル−3−メチル−4−ピペリドン(2.0g、9.84mmol)、二炭酸
ジ−tert−ブチル(2.36g、10.8mmol)およびパールマン触媒(水酸化
パラジウム(II))(0.35g、2.46mmol)をEtOAc(50ml)に混
合した混合物をParr振盪機内で終夜水素化した(3bar、室温)。反応混合物を短
いセライトパッドで濾過し、ケーキをEtOAcで洗浄し、濾液を水、次いで飽和食塩水
で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固して、中間体(37)2.2gを得た。
【0104】
b)
【化61】
中間体(38)の製造
N
2下での反応。BuLi(1.6Mヘキサン溶液)(3.52ml、5.63mmo
l)を−20℃でDIPA(0.791ml、5.63mmol)のTHF(8ml)溶
液に滴下した後、混合物を−20℃で20分間撹拌した。次いで、中間体(37)(1.
0g、4.70mmol)のTHF(10ml)溶液を−78℃で添加し、得られた混合
物を−78℃で30分間撹拌した。N−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド(1
.92g、5.16mmol)のTHF(6ml)溶液を−78℃で添加した後、混合物
を室温に到達させ、終夜撹拌した。混合物を濃縮し、(シリカゲル、20〜45μm、4
50g、移動相(ヘプタン80%、AcOEt20%))で、順相で精製した。所望の画
分を回収し、溶媒を蒸発させて、中間体(38)1.7gを得た。
【0105】
c)
【化62】
中間体(39)の製造
N
2下での反応。マイクロ波条件:80℃、20分。中間体(38)(1.0g、1.
45mmol)およびフェニルボロン酸(0.194g、1.59mmol)をK
2CO
3(1.45ml)およびエチレングリコールジメチルエーテル(10ml)に溶解した
溶液をN
2で10分間パージした後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(0)(0.167g、0.145mmol)を添加した。混合物を上記マイクロ波条件
に従って照射し、室温に冷却して、水およびEtOAcを添加し、有機層を分離し、水、
次いで飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固して、中間体(39)0.
23gを得た。
【0106】
d)
【化63】
中間体(40)の製造
中間体(39)(0.23g、0.841mmol)およびTFA(0.8ml)をD
CM(5ml)に混合した混合物を室温で30分間撹拌した後、反応混合物をK
2CO
3
(10%水溶液)に注ぎ入れ、DCMで抽出した。有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し
(MgSO
4)、蒸発乾固して、中間体(40)0.143gを得た。
【0107】
実施例A.17
a)
【化64】
中間体(41)の製造
1−アセチル−4−ピペリジン酢酸(1mol)を1,2−ジクロロエタン(1l)中
で室温にて撹拌し、SOCl
2(1.07mol)の1,2−ジクロロエタン(350m
l)溶液を30分間にわたり滴下した後、反応混合物を1.5時間還流撹拌した。冷却後
、1,3−ジフルオロベンゼン(1.2mol)を添加し、AlCl
3(288g、2.
2mol)を滴下した。反応混合物をゆっくり還流状態に至らしめた後、2時間還流撹拌
した。冷却後、混合物を氷/H
2O上に注ぎ、層を分離した。水層をCH
2Cl
2(2×
600ml)で抽出した。有機層を乾燥し(MgSO
4)、濾過し、溶媒を蒸発させた。
残留物をDIPE中で還流撹拌し、DIPEをデカンテーションし(4×500ml)、
DIPE層を室温で終夜撹拌した。沈殿を濾別し、50℃で減圧乾燥した。得られた残留
物およびDIPE濾液をカラムクロマトグラフィーにより精製した。所望の画分を回収し
、溶媒を蒸発させた。残留物を石油エーテルから結晶化した。沈殿を濾別し、50℃で減
圧乾燥して、中間体(41)44.3gを得た。
【0108】
b)
【化65】
中間体(42)の製造
NaH(60%)(0.022mol)を石油エーテル中で撹拌した後、デカンテーシ
ョンした(2×)。THF(40ml)を添加した。グリコール酸メチル98%(0.0
22mol)のTHF(40ml)溶液を滴下した(26℃に発熱温度上昇)。反応混合
物を室温で2時間撹拌した。中間体(41)(0.02mol)のTHF(40ml)溶
液を20℃/25℃で滴下した。反応混合物を20時間還流撹拌し、反応混合物(i)を
得た。NaH(60%)を2回石油エーテル中で撹拌し、2回デカンテーションした。T
HF(40ml)を添加した。グリコール酸メチル98%のTHF(40ml)溶液を添
加し、反応混合物を1時間還流撹拌し、反応混合物(II)を得た。反応混合物(I)を
添加し、全部をさらに24時間還流撹拌した。混合物を冷却し、溶媒を蒸発させた。残留
物を水とCH
2Cl
2との間で分配した。層を分離した。水層をCH
2Cl
2で抽出した
。有機層を分離し、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、溶媒を蒸発させて、中間体(42)
6.2gを得た。
【0109】
c)
【化66】
中間体(43)の製造
NaOH(0.038mol)のH
2O(50ml)溶液を中間体(42)(0.01
86mol)のMeOH(10ml)溶液に添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した
。水(150ml)を添加し、完全に溶解した。混合物をCH
2Cl
2で洗浄した。水相
を濃塩酸で酸性化し、この混合物をCH
2Cl
2で3回抽出した。有機層を分離し、乾燥
し(MgSO
4)、濾過し、溶媒を蒸発させて、中間体(43)5.1gを得た。
【0110】
d)
【化67】
中間体(44)の製造
中間体(43)(0.016mol)およびCu、粉末(0.8g)をキノリン(50
ml)に混合した混合物を210℃/220℃で1時間撹拌した。反応混合物を冷却し、
沈殿を濾別した。CH
2Cl
2(100ml)を濾液に添加した。有機相をHCl(20
%、200ml)で2回、水で1回、NaOH(10%水溶液)で1回、再度水で洗浄し
、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、溶媒を蒸発させて、中間体(44)3.4gを得た。
【0111】
e)
【化68】
中間体(45)の製造
中間体(44)(0.012mol)をEtOH(20ml)および濃HCl(56m
l)に混合した混合物を終夜還流撹拌した。反応混合物を冷却し、溶媒を蒸発させた。残
留物を2−プロパノン(15ml)に溶解し、室温で撹拌し、得られた沈殿を濾別し、C
H
3CN中で撹拌し、濾別し、DIPEで洗浄した後、乾燥し(減圧、100℃)、中間
体(45)2.06gを得た。
【0112】
1,2,3,6−テトラヒドロ−4−(2−メトキシフェニル)ピリジン、3−フェノ
キシピペリジン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、4−フェニルピペリジン
、3−(4−ピペリジニル)フェノール、フェニル−4−ピペリジニルメタノン塩酸塩、
1,2,3,6−テトラヒドロ−4−フェニルピリジン、4−(4−クロロフェニル)−
4−ピペリジノール、4−ベンジルピペリジン、4−(2−メトキシフェニル)ピペリジ
ン、2−(4−ピペリジニルメチル)ベンゾチアゾール、1,2,3,6−テトラヒドロ
ピリジン、4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン、1'
,2',3',6'−テトラヒドロ−3,4’−ビピリジン、1,2,3,6−テトラヒド
ロ−4−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリジン、1,2,3,6−テトラヒ
ドロ−4−(3−メトキシフェニル)ピリジン、1,2,3,6−テトラヒドロ−4−(
4−メトキシフェニル)ピリジン、1−(フェニルメチル)ピペラジン、1−フェニルピ
ペラジン、ピペリジン、4−フェノキシピペリジン、4−(2−フェノキシエチル)ピペ
リジン塩酸塩、4−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]ピペリジン塩酸塩、4−
[(4−フルオロフェノキシ)メチル]ピペリジン塩酸塩、4−(フェニルメチル)ピペ
リジン、1−(4−ピペリジニルメチル)−1H−インドール、2−(4−ピペリジニル
メチル)キノリンなどの、最終化合物の製造に使用される幾つかの中間化合物は市販され
ている。
【0113】
B.最終化合物の合成
実施例B.1
【化69】
化合物(2)の製造
中間体(2)(0.6g、1.81mmol)、1,2,3,6−テトラヒドロ−4−
(2−メトキシフェニル)ピリジン(0.0.479g、2.53mmol)、HOBT
(0.293g、2.17mmol)、EDCI(0.415g、2.17mmol)お
よびEt
3N(0.60ml、4.33mmol)をDCM(12ml)およびTHF(
12ml)に混合した混合物を室温で24時間撹拌した。水およびDCMを添加し、有機
層を分離し、水で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、蒸発乾固した。残留物をEtOHから
結晶化し、化合物(2)0.47gを得た。
【0114】
実施例B.2
【化70】
化合物(35)の製造
2−(ピリジニルメチル)ピペリジン(0.12g、0.72mmol)、中間体(2
)(0.17g、0.80mmol)、EDCI(0.14g、0.72mmol)、H
OBt(0.10g、10.72mmol)およびDIPEA(0.28g、2.16m
mol)をCH
2Cl
2(50ml)中で室温にて終夜撹拌した。飽和NH
4Cl(50
ml)を添加し、水層をCH
2Cl
2(2×20ml)で抽出した。合わせた有機層をN
aHCO
3(30ml)および飽和食塩水(30ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、
カラムクロマトグラフィー(溶離液:CH
2Cl
2/MeOH 20/1)により精製し
た。所望の生成物画分を回収し、溶媒を蒸発させて、化合物(35)0.120gを得た
。
【0115】
実施例B.3
【化71】
化合物(38)の製造
中間体(28)(0.17g、1.12mmol)、中間体(2)(0.24g、1.
12mmol)、HATU(0.426g、1.12mmol)およびDIPEA(0.
263g、2.04mmol)のCH
2Cl
2(50ml)溶液を室温で終夜撹拌した。
飽和NH
4Cl(50ml)を添加し、水層をCH
2Cl
2(2×20ml)で抽出し、
NaHCO
3(30ml)および飽和食塩水(30ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4
)、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:CH
2Cl
2/MeOH 10/1
)により精製した。生成物画分を回収し、溶媒を蒸発させて、化合物(38)20mgを
得た。
【0116】
表F−1に、上記実施例の1つに従って製造した化合物を記載する。
【0117】
表F−1
【0118】
【表1】
【0119】
【表2】
【0120】
【表3】
【0121】
【表4】
【0122】
C.化合物の同定
C1.LCMS
本発明の化合物のLCMS−キャラクタリゼーションに、次の方法を使用した。
【0123】
一般的手順A
LC測定は、脱気装置を有するバイナリポンプ、オートサンプラー、ダイオードアレイ
検出器(DAD)および下記の各方法で明記するカラムを備え、カラムを40℃の温度に
保持するUPLC(超高速液体クロマトグラフィー)Acquity(Waters)シ
ステムを使用して行った。カラムからの流れをMS検出器に導いた。MS検出器は、エレ
クトロスプレーイオン源と共に構成された。キャピラリーニードル電圧は3kVであり、
イオン源温度は、Quattro(トリプル四重極型質量分析装置、Waters製)で
130℃に維持した。窒素をネブライザーガスとして使用した。データ取得は、Wate
rs−Micromass MassLynx−Openlynxデータシステムで行っ
た。
【0124】
一般的手順B
HPLC測定は、脱気装置を有するクォータナリポンプ、オートサンプラー、ダイオー
ドアレイ検出器(DAD)および下記の各方法で明記するカラムを備え、カラムを30℃
の温度に保持するAlliance HT 2795(Waters)システムを使用し
て行った。カラムからの流れをMS分光計に分岐した。MS検出器はエレクトロスプレー
イオン源と共に構成された。LCT(Time of Flight Zspray(商
標)質量分析装置、Waters製で、キャピラリーニードル電圧は3kVであり、イオ
ン源温度は100℃に維持した。窒素をネブライザーガスとして使用した。窒素をネブラ
イザーガスとして用いた。データ取得は、Waters−Micromass Mass
Lynx−Openlynxデータシステムで行った。
【0125】
方法1
一般的手順Aに加えて:逆相UPLCを、Waters Acquity BEH(架
橋エチルシロキサン/シリカハイブリッド)C18カラム(1.7μm、2.1×100
mm)で、流速0.35ml/分で行った。2種類の移動相(移動相A:7mM酢酸アン
モニウム95%/アセトニトリル5%;移動相B:アセトニトリル100%)を使用して
、A90%およびB10%(0.5分間保持)から、3.5分でA8%およびB92%に
変化させ、2分間保持し、0.5分で初期条件に戻し、1.5分間保持する勾配条件を実
施した。注入量2μlを使用した。コーン電圧は、正イオン化モードと負イオン化モード
で20Vであった。質量スペクトルは、0.1秒の走査間遅延(interscan d
elay)を使用して、0.2秒で100〜1000の走査を行うことにより取得した。
【0126】
方法2
一般的手順Aに加えて:逆相UPLCを、Waters Acquity BEH(架
橋エチルシロキサン/シリカハイブリッド)C18カラム(1.7μm、2.1×100
mm)で、流速0.343ml/分で行った。2種類の移動相(移動相A:7mM酢酸ア
ンモニウム95%/アセトニトリル5%;移動相B:アセトニトリル100%)を使用し
て、A84.2%およびB15.8%(0.49分間保持)から、2.18分でA10.
5%およびB89.5%に変化させ、1.94分間保持し、0.73分で初期条件に戻し
、0.73分間保持する勾配条件を実施した。注入量2μlを使用した。コーン電圧は、
正イオン化モードと負イオン化モードで20Vであった。質量スペクトルは、0.1秒の
走査間遅延を使用して、0.2秒で100〜1000の走査を行うことにより取得した。
【0127】
方法3
一般的手順Bに加えて:逆相HPLCをWaters X−bridge C18カラ
ム(3.5μm、4.6×100mm)で、流速0.8ml/分で行った。2種類の移動
相(移動相A:7mM酢酸アンモニウム100%;移動相B:アセトニトリル100%)
を使用して、A80%およびB20%(0.5分間保持)から、4.5分でB90%に変
化させ、B90を4分間保持し、初期条件で3分間再平衡化する勾配条件を実施した。注
入量5μlを使用した。コーン電圧は、正イオン化モードと負イオン化モードで20Vで
あった。質量スペクトルは、0.3秒の走査間遅延(interscan delay)
を使用して、0.4秒で100〜1000の走査を行うことにより取得した。
【0128】
【表5】
【0129】
C2.融点
直線温度勾配を有する熱板、スライドポインタおよび摂氏度で示す温度目盛からなるコ
フラー(Kofler)ホットベンチを用いて、多くの化合物の融点を得た。
【0130】
示差走査熱量測定法(DSC)を使用して、多くの化合物の融点を測定した。融点は、
10℃/分の温度勾配で測定した。最高温度は400℃であった。
【0131】
残りの融点は、開放毛細管を使用して測定した。
【0132】
【表6】
【0133】
D.薬理学的実施例
D.1 FabI酵素阻害:黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aure
us)FabI酵素阻害アッセイ。
半分の面積の384ウェルのマイクロタイタープレートで、FabI酵素阻害アッセイ
を行った。100mM NaADA、pH6.5(ADA=N−[2−アセトアミド]−
2イミノ二酢酸)、250μMクロトニル−CoA、625μM NADHおよび50μ
g/ml黄色ブドウ球菌(S.aureus)ATCC 29213 FabIを含有す
るアッセイ混合物40μl中で化合物を評価した。阻害剤は、通常、50〜0.39μM
の範囲であった。反応混合物を室温で30分間インキュベートし、200mM Tris
緩衝液(pH9.0)を添加してpHをシフトさせることにより反応を停止させた。34
0での吸光度の変化を測定することにより、NADHの消費を監視した。サンプルの読み
を陰性対照(化合物非含有)および陽性(酵素非含有)対照の読みと比較することにより
、化合物の酵素活性阻害率を求めた。最良適合曲線を最小二乗法により適合させる。これ
から、酵素活性の50%阻害が生じるIC
50値(μg/mlで示す)を得た。
【0134】
【表7】
【0135】
D.2 様々な細菌株に対する化合物の抗菌活性を試験するIn vitro方法
感受性試験用細菌懸濁液の調製
次の細菌を使用した:黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus
)ATCC 29213、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcu
s aureus)(MRSA)ATCC 700788、および大腸菌(Escher
ichia coli)ATCC 35218。この試験に使用した細菌は、滅菌脱イオ
ン水で調製したミュラー・ヒントンブロス(Difcoカタログ番号0757−17)1
00mlを含有するフラスコ内で、37℃で振盪しながら終夜増殖させた。保存菌株は使
用するまで−70℃で貯蔵した。
細菌を5%ヒツジ血液(Becton Dickinsonカタログ番号254053
)を含有するトリプティックソイ寒天プレートで、35℃、好気条件で18〜24時間イ
ンキュベートした(第1継代)。第2継代では、新鮮ミュラー・ヒントンブロスに5〜1
0コロニーを接種し、好気条件での濁度(対数期に達する)に達するまで、35℃で終夜
増殖させる。次いで、細菌懸濁液をマクファーランド0.5の濃度に調節し、ミュラー・
ヒントン液体培地で1:100にさらに希釈する。これを接種菌液として使用する。
【0136】
結果(STA ATCC 29213に関する)を下記の表D2に示す。
【0137】
抗菌感受性試験:IC
90測定
微量液体希釈法により、化合物の2倍希釈系列を含有し、5×10
5CFU/mlの細
菌(CLSIガイドラインに準拠した標準的接種菌量)を接種した最終容量0.1mlの
ミュラー・ヒントンブロスを有する96ウェルフォーマット(平底マイクロタイタープレ
ート)でMICアッセイを行った。阻害剤は、通常、63〜0.49μMの範囲である。
アッセイ中の最終DMSO濃度は、1.25%(最大許容DMSO濃度=6%)であった
。黄色ブドウ球菌(S.aureus)に対する化合物の活性に対するヒト血清の効果を
試験するアッセイでは、最終濃度10%となるようにヒト血清を添加した。プレートを3
5℃で16〜20時間インキュベートした。インキュベート終了時に、細菌の増殖を蛍光
定量的に定量した。このために、全ウェルにレサズリンを添加して、プレートを再インキ
ュベートした。インキュベート時間は、細菌の種類に依存する。青色から桃色への変色は
、細菌の増殖を示した。コンピュータ制御蛍光光度計(Fluoroskan Asce
nt FL,Labsystems)で励起波長540nmおよび発光波長590nmに
て蛍光を読み取った。化合物により達成された増殖阻害%は、標準的な方法により算出し
た。IC
90(μg/mlで示す)は、細菌増殖の90%阻害濃度と定義された。QC認
可のため、標準化合物のパネルも同時に試験した。
【0138】
結果を下記の表D2に示す(STA+10%HS)。
【0139】
細胞毒性アッセイ
MTTアッセイを使用して、化合物の細胞毒性を評価した。96ウェルプレート中で増
殖したヒトHelaM細胞を、被験化合物の希釈系列(最終量0.2ml)に暴露し、3
7℃および5%CO
2で72時間インキュベートした。阻害剤は、通常、25〜0.8μ
Mの範囲である。アッセイ中の最終DMSO濃度は0.5%である。MTT(3−(4,
5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド、
テトラゾール)が添加され、生細胞中でのみ紫色のホルマザンに還元された。2−プロパ
ノール100μlを添加することによりホルマザン結晶の可溶化を達成した。紫色を呈す
る還元されたホルマザンの吸光度を540nmおよび690nmで測定することにより、
細胞生存度を求めた。690nmで測定した吸光度を540nmでの吸光度から自動的に
引き、非特異的吸収の影響を排除した。化合物によって達成される細胞毒性率を標準的方
法により算出した。細胞毒性は、CC
50、即ち、細胞生存度の50%低下を引き起こす
濃度として報告する。
【0140】
結果を下記の表D2に示す(TOX HELAM)。
【0141】
【表8】
【0142】
実施例E.
E.1 熱力学的溶解度/水溶液に対する溶解度
pH溶解性試験を周囲温度で4日間行った。特定の緩衝液に対する最大溶解度を測定す
るために、飽和溶解度試験を行った。飽和点に達するまで、化合物を各緩衝液に添加した
。この後、周囲温度で4日間フラスコを振盪した。4日後、溶液を濾過して、UPLCに
注入し、一般的なHPLC法を使用して濃度を測定した。
【0143】
結果
【0144】
【表9】
【0145】
E.2 抗菌活性スペクトル
好気性細菌に対する臨床検査標準委員会(Clinical and Laborat
ory Standards Institute)(CLSI)方法(CLSI M0
7−A8)(Clinical and Laboratory Standards
Institute.2009.Methods for dilution anti
microbial susceptibility tests for bacte
ria that grow aerobically.CLSI document
M07−A8,Vol.29,No.2参照)に準拠し、ヘモフィリス(Haemoph
ilis)試験培地(HTM)ブロスを使用したインフルエンザ菌(Haemophil
us influenza)以外の大部分の生物に関しては、カチオン調節されたミュラ
ー・ヒントンブロス(CA−MHB)培地を用いて微量液体希釈法により、最小発育阻止
濃度(MIC)を求めた。個々の生物についての説明は、表に記載している。可能な場合
、ATCC標準株を試験した。約5×10
5CFU/mLの最終接種菌液が得られるよう
に、感受性試験用の接種菌液濃度を標準化した。ブロスMICは、35℃〜37℃で16
〜24時間(種に依存する)インキュベートした後、目に見える増殖を抑制する薬剤の最
低濃度として測定した。
【0146】
【表10】
【0147】
化合物の保存溶液は、濃度1mg/mLのDMSO溶液として調製した。リネゾリドは
、濃度2mg/mLのDMSO溶液として調製した。全化合物の保存溶液をCA−MHB
で希釈し、試験する生物の感受性に応じて一定の範囲の2倍希釈を得た。
【0148】
結果(得られた場合)
【0149】
【表11】
【0150】
E.3 In Vivo薬物動態学および経口バイオアベイラビリティ
実施例の化合物のin vivo薬物動態学および経口バイオアベイラビリティは、単
回静脈内(i.v.)ボーラス投与および経口(p.o.)投与後、雄性Swissマウ
ス(摂餌)で調べた/調べる。i.v.およびp.o.溶液製剤用に、化合物を20%H
P−β−CD溶液に溶解した/溶解する。製剤のpHは、pH約4であった/である。全
i.v.製剤は等張であった。
【0151】
結果
【0152】
【表12】
【0153】
E.4 In Vivo有効性
腹腔内感染したマウスを処置することにより抗菌性化合物のin vivo効果を試験
するという概念は、肺炎球菌(pneumococci)に対するオプトヒンに関して1
911年に導入された(Morgenroth and Levy,1911)。このモ
デルは、その使用が容易で、実験期間が短く、感染の再現性があり、エンドポイントが単
純であるため広く用いられている。
【0154】
方法
メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(S.aureus)株ATCC 29213を使用
して、雌性Swissアルビノマウスを感染させる。ブレインハートインフュージョン(
Brain Heart Infusion)(BHI)ブロス細菌培養を感染前日に接
種し、37℃で終夜インキュベートし、新鮮BHIブロスで所望の濃度に希釈する。約5
×10
9コロニー形成単位(CFU)の腹膜内(i.p.)注射を、腹部の外側下腹部の
いずれかに行う。接種後、マウスをケージ内で飼育し、感染症の徴候の発現または死亡を
毎日観察する。マウスの処置には、p.o.経路とi.v.経路の両方を使用することが
でき、各マウスは個々に強制経口投与でまたは注射で処置する。このモデルでは、溶液剤
と懸濁剤の両方を試験する。感染過程および治療効果の監視に使用したパラメータは、感
染後3日間にわたる動物の死亡または生存である。死亡は毒性副作用によって起こる可能
性もあるため、最大用量の被験化合物で処置したマウス3匹からなる非感染対照群も含ま
れる。
【0155】
結果
本発明/実施例の化合物は、優れたin vivo有効性を示し、例えば、化合物は、(上記試験後の)生存%で測定される特性を示し得る。
本発明は以下の態様を包含し得る。
[1] 式(I)
【化72-1】
の化合物であって、
XがCを表し、
【化72-2】
結合が二重結合を表すか;または
XがNを表し、前記
【化72-3】
結合が単結合を表す;
ことを特徴とし、
式中、
Z1がCHまたはNを表し;
R1が水素、C1〜4アルキルまたはハロであり;
R2が水素、C1〜4アルキルまたはハロであり;
R3が水素、C1〜6アルキル、ヒドロキシまたはハロであり;
R4が水素、C1〜6アルキル、ハロ、アリール、アリールオキシ、アリールカルボニル、ヘテロアリール、アリールもしくはアリールオキシで置換されたC1〜6アルキル、またはヘテロアリールで置換されたC1〜6アルキルであり;
前記置換基R3とR4が隣接する位置にある場合、前記R3とR4は一緒に式=CH−CH=CH−CH=の基を形成してもよいが、但し、Xが炭素を表し、前記
【化72-4】
結合が単結合を表すものとし;
アリールが、フェニル;ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ、ポリハロC1〜4アルキル、ポリハロC1〜4アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、およびアミノからそれぞれ個々に選択される1個、2個または3個の置換基で置換されたフェニルであり;
ヘテロアリールが、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、インドリル、2,3−ジヒドロ−1H−インドリル、テトラヒドロチオフェニル、またはキノリニルであり;
各ヘテロアリールが、ハロ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキルカルボニル、またはフェニルからそれぞれ独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい;
化合物、またはその薬学的に許容される酸付加塩。
[2] Z1がCHを表し;;
R1が水素またはC1〜4アルキルであり;
R2が水素またはC1〜4アルキルである;
上記[1]に記載の化合物。
[3] 前記X含有環が:
【化72-5】
を表す、上記[1]または[2]に記載の化合物。
[4] R1が水素であり、R2が水素である、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の化合物。
[5] R3が水素を表す、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の化合物。
[6] R4がアリールである、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の化合物。
[7] R4がヘテロアリールである、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の化合物。
[8] R4が、アリールで置換されたC1〜6アルキルである、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の化合物。
[9] Xが窒素を表し、前記
【化72-6】
結合が単結合を表す、上記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の化合物。
[10] 式(I)
【化72-7】
{式中、
【化72-8】
結合は、単結合または二重結合を表し;
Xは炭素または窒素を表し、Xが窒素を表す場合、前記
【化72-9】
結合は単結合を表し;
Z1はCHまたはNを表し;
R1は水素、C1〜4アルキルまたはハロであり;
R2は水素、C1〜4アルキルまたはハロであり;
R3は水素、C1〜6アルキル、ヒドロキシまたはハロであり;
R4は水素、C1〜6アルキル、ハロ、アリール、アリールオキシ、アリールカルボニル、ヘテロアリール、アリールもしくはアリールオキシで置換されたC1〜6アルキル、またはヘテロアリールで置換されたC1〜6アルキルであり;
前記置換基R3とR4が隣接する位置にある場合、前記R3とR4は一緒に式=CH−CH=CH−CH=の基を形成してもよいが、但し、Xは炭素を表し、前記
【化72-10】
結合は単結合を表すものとし;
アリールは、フェニル;ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ、ポリハロC1〜4アルキル、ポリハロC1〜4アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、およびアミノからそれぞれ個々に選択される1個、2個または3個の置換基で置換されたフェニルであり;
ヘテロアリールは、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、インドリル、2,3−ジヒドロ−1H−インドリル、テトラヒドロチオフェニル、またはキノリニルであり;
各ヘテロアリールは、ハロ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキルカルボニル、またはフェニルからそれぞれ独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい}
の化合物、またはその薬学的に許容される酸付加塩。
[11] Z1がCHを表し;;
R1が水素またはC1〜4アルキルであり;
R2が水素またはC1〜4アルキルである;
上記[10]に記載の化合物。
[12] 前記
【化72-11】
結合が単結合または二重結合を表し;
Xが炭素または窒素を表し、Xが窒素を表す場合、前記
【化72-12】
結合は単結合を表し;
R1が水素であり;
R2が水素であり;
R3が水素、C1〜6アルキル、またはヒドロキシであり;
R4が水素、アリール、アリールオキシ、アリールカルボニル、ヘテロアリール、アリールもしくはアリールオキシで置換されたC1〜6アルキル、またはヘテロアリールで置換されたC1〜6アルキルであり;
前記置換基R3とR4が隣接する位置にある場合、前記R3とR4は一緒に式=CH−CH=CH−CH=の基を形成してもよいが、但し、Xは炭素を表し、前記
【化72-13】
結合は単結合を表すものとし;
アリールが、フェニル;ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ、またはポリハロC1〜4アルキルから選択される1個の置換基で置換されたフェニルであり;
ヘテロアリールが、フラニル、チオフェニル、ピロリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、インドリル、2,3−ジヒドロ−1H−インドリル、テトラヒドロチオフェニル、またはキノリニルであり;
各ヘテロアリールがハロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ、またはフェニルからそれぞれ独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい;
上記[10]もしくは上記[11](もしくは、適切な場合、上記[1]〜[9]のいずれか一項)に記載の化合物、またはその薬学的に許容される酸付加塩。
[13] Xが炭素を表し、前記2つの
【化72-14】
結合が単結合を表し、R3とR4が隣接する位置にあり、一緒に式=CH−CH=CH−CH=の基を形成する、上記[10]〜[12]のいずれか一項に記載の化合物。
[14] 薬学的に許容される担体、および治療活性量の上記[1]〜[13]のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬組成物。
[15] 治療活性量の上記[1]〜[13]のいずれか一項に記載の化合物を薬学的に許容される担体と均質混合する、上記[14]に記載の医薬組成物の製造方法。
[16] 医薬として使用される、上記[1]〜[13]のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
[17] 細菌感染症の治療に使用される、上記[1]〜[13]のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
[18] 前記細菌感染症がFabI酵素を発現する細菌によって引き起こされる、上記[17]に記載の化合物。
[19] (i)式(II)の中間体を式(III)の中間体と反応させることにより、
【化72-15】
(ii)式(V)の中間体を式(VI)の中間体と反応させることにより、
【化72-16】
(式中、Xa1は好適な脱離基を表し、前記他の整数は上記[1]に記載の通りである)
;または;必要に応じて;式(I)の化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換する、もしくは逆に式(I)の化合物の酸付加塩をアルカリで遊離塩基に変換する、
上記[1]または[10]に記載の式(I)の化合物の製造方法。