特許第6552786号(P6552786)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6552786少なくとも一つのロボットの動力学の適合
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6552786
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】少なくとも一つのロボットの動力学の適合
(51)【国際特許分類】
   B25J 9/10 20060101AFI20190722BHJP
【FI】
   B25J9/10 A
【請求項の数】24
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2013-552142(P2013-552142)
(86)(22)【出願日】2012年2月6日
(65)【公表番号】特表2014-504560(P2014-504560A)
(43)【公表日】2014年2月24日
(86)【国際出願番号】EP2012000531
(87)【国際公開番号】WO2012107199
(87)【国際公開日】20120816
【審査請求日】2015年1月21日
【審判番号】不服2016-18536(P2016-18536/J1)
【審判請求日】2016年12月9日
(31)【優先権主張番号】102011010505.0
(32)【優先日】2011年2月7日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】504389784
【氏名又は名称】デュール システムズ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】Durr Systems AG
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(72)【発明者】
【氏名】ヘルレ、フランク
【合議体】
【審判長】 平岩 正一
【審判官】 栗田 雅弘
【審判官】 中川 隆司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平8−57372(JP,A)
【文献】 特開平8−141953(JP,A)
【文献】 特開平3−229661(JP,A)
【文献】 特開平9−97106(JP,A)
【文献】 実開平5−44248(JP,U)
【文献】 特開平5−233052(JP,A)
【文献】 特開2003−1576(JP,A)
【文献】 独国特許発明第19637730(DE,C)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J1/00-21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物を塗装するための塗装ロボット(LR)に関する操作方法であって、
a)前記塗装ロボット(LR)は、操作中に複数の位置範囲(SB1、SB2)を通り抜け、且つ、
b)前記塗装ロボット(LR)における、正または負の最大許容加速度値、および/または、最大許容荷値塗装中に塗装経路を横切る間に測定又は計算により決定する工程と
c)少なくとも一つの第一の位置範囲(SB1)における前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値、少なくとも一つの第二の位置範囲(SB2)における前最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値に適合する工程であって、
前記第一の位置範囲(SB1)および前記第二の位置範囲(SB2)のうち、一方は前記塗装ロボット(LR)の近位に前記被加工物が位置する近接エリアであり、他方は前記塗装ロボット(LR)の遠位に前記被加工物が位置する遠隔エリアであり、且つ、
適合が、適合前の前記第一の位置範囲(SB1)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値が適合前の前記第二の位置範囲(SB2)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値よりも、大きな負荷を可能にするものであるときに、前記第一の位置範囲(SB1)における前記最大許容加速度値を前記b)工程で決定された前記第二の位置範囲(SB2)における前記最大許容加速度値に一致させることで、又は、前記第一の位置範囲(SB1)における前記最大許容負荷値を前記b)工程で決定された前記第二の位置範囲(SB2)における前記最大許容負荷値に一致させることで行われる、工程と、
d)前記第一の位置範囲(SB1)および前記第二の位置範囲(SB2)で同一の塗装結果を得るために、適合後の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値で、前記被加工物を塗装する工程と、
を備えることを特徴とする操作方法。
【請求項2】
a)前記塗装ロボット(LR)は、プログラム制御可能であり、および/または、
b)前記塗装ロボット(LR)は、多軸であり、および/または、
c)塗布結果は、基本的に一致する塗装外観を備え、および/または、
d)前記被加工物は、車体、または、車体用の付属部品を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の操作方法。
【請求項3】
前記塗装ロボット(LR)は、
a)前記第一の位置範囲(SB1)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値を決定するためにロボットプログラムを実行する、および/または、
b)前記第二の位置範囲(SB2)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値を決定するためにロボットプログラムを実行する、および/または、
c)前記第一の位置範囲(SB1)の前記最大許容荷値および/または前記第二の位置範囲(SB2)の前記最大許容荷値が、オンラインまたはオフラインで決定される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の操作方法。
【請求項4】
前記決定する工程での決定は、前記塗装ロボット(LR)の操作中に、周期的に、または、基本的に連続的に決定される、
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の操作方法。
【請求項5】
前記塗装ロボット(LR)の操作中に、前記適合する工程での適合は、周期的に、または、基本的に連続的に行われる、
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の操作方法。
【請求項6】
前記第一の位置範囲(SB1)と前記第二の位置範囲(SB2)とが、お互いに異なる、または、お互いに基本的に一致する、
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の操作方法。
【請求項7】
被加工物を塗装するための塗装ロボット(LR)用の制御システムであって、
a)前記塗装ロボット(LR)は、操作中に複数の位置範囲(SB1、SB2)を通り抜けるように設計され、
前記制御システムは、
b)前記塗装ロボット(LR)における、正または負の最大許容加速度値、および/または、最大許容荷値塗装中に塗装経路を横切る間に測定又は計算により決定する工程と
c)少なくとも一つの第一の位置範囲(SB1)における前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値、少なくとも一つの第二の位置範囲(SB2)における前最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値に適合する工程であって、
前記第一の位置範囲(SB1)および前記第二の位置範囲(SB2)のうち、一方は前記塗装ロボット(LR)の近位に前記被加工物が位置する近接エリアであり、他方は前記塗装ロボット(LR)の遠位に前記被加工物が位置する遠隔エリアであり、且つ、
適合が、適合前の前記第一の位置範囲(SB1)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値が適合前の前記第二の位置範囲(SB2)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値よりも、大きな負荷を可能にするものであるときに、前記第一の位置範囲(SB1)における前記最大許容加速度値を前記b)工程で決定された前記第二の位置範囲(SB2)における前記最大許容加速度値に一致させることで、又は、前記第一の位置範囲(SB1)における前記最大許容負荷値を前記b)工程で決定された前記第二の位置範囲(SB2)における前記最大許容負荷値に一致させることで行われる、工程と、
d)前記第一の位置範囲(SB1)および前記第二の位置範囲(SB2)で同一の塗装結果を得るために、適合後の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値で、前記被加工物を塗装する工程と、
を実行するように構成される、
ことを特徴とする制御システム。
【請求項8】
前記制御システムが、請求項2からのいずれか1項に記載の操作方法を実行するように構成される、
ことを特徴とする請求項に記載の制御システム。
【請求項9】
請求項1からのいずれか1項に記載の操作方法を実行するように設計され、かつ、構成される、および/または、請求項またはに記載の制御システムを備える、
ことを特徴とするロボット。
【請求項10】
コンピュータプログラムであって、
プロセッサまたはデータ処理ユニットによって実行される時に、前記コンピュータプログラムが、請求項1からのいずれか1項に記載の操作方法の実行を開始する、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記操作方法を実行するコマンドを備える、請求項10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項10または11に記載のコンピュータプログラムを備える、コンピュータ、データ処理ユニットまたはコンピュータ読み出し可能媒体。
【請求項13】
被加工物を塗装するための第一の塗装ロボット(LR1)および少なくとも一つのさらなる第二の塗装ロボット(LR2)に関する操作方法であって、
a)前記第一の塗装ロボット(LR1)および前記少なくとも一つのさらなる第二の塗装ロボット(LR2)は、操作中に複数の位置範囲(SB11、SB22)を通り抜け、
b)前記第一の塗装ロボット(LR1)の、正または負の最大許容加速度値、および/または、最大許容荷値は、許容差および/または摩耗により、前記第二の塗装ロボット(LR2)の、正または負の最大許容加速度値、および/または、最大許容荷値とは異なっており、且つ、
c)前記第一の塗装ロボット(LR1)および前記第二の塗装ロボット(LR2)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値塗装中に塗装経路を横切る間に測定又は計算により決定する工程と
d)少なくとも一つの第一の位置範囲(SB11)における前記第一の塗装ロボット(LR1)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値が、少なくとも一つの第二の位置範囲(SB22)における前記第二の塗装ロボット(LR2)の前最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値に適合され、且つ、
適合が、許容差および/または摩耗により、適合前の前記第一の位置範囲(SB11)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値が、適合前の前記第二の位置範囲(SB22)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値よりも、大きな負荷を可能にするものであるときに、前記第一の位置範囲(SB11)における前記第一の塗装ロボット(LR1)の前記最大許容加速度値を前記c)工程で決定された前記第二の位置範囲(SB22)における前記第二の塗装ロボット(LR2)の前記最大許容加速度値一致させることで、又は、前記第一の位置範囲(SB11)における前記第一の塗装ロボット(LR1)の前記最大許容負荷値を前記c)工程で決定された前記第二の位置範囲(SB22)における前記第二の塗装ロボット(LR2)の前記最大許容負荷値に一致させることで行われる工程と、
e)前記第一の位置範囲(SB11)および前記第二の位置範囲(SB22)で同一の塗装結果を得るために、適合後の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値で、前記被加工物を塗装する工程と、
を備えることを特徴とする操作方法。
【請求項14】
a)前記第一の塗装ロボット(LR1)および/または前記第二の塗装ロボット(LR2)は、プログラム制御可能であり、および/または、
b)前記第一の塗装ロボット(LR1)および/または前記第二の塗装ロボット(LR2)は、多軸であり、および/または、
c)塗布結果は、基本的に一致する塗装外観を備え、および/または、
d)前記被加工物は、車体、または、車体用の付属部品を含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の操作方法。
【請求項15】
前記第一の塗装ロボット(LR1)および/または前記第二の塗装ロボット(LR2)は、
a)前記第一の位置範囲(SB11)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値を決定するためにロボットプログラムを実行する、および/または、
b)前記第二の位置範囲(SB22)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値を決定するためにロボットプログラムを実行する、および/または、
c)前記第一の位置範囲(SB11)の前記最大許容荷値および/または前記第二の位置範囲(SB22)の前記最大許容荷値が、オンラインまたはオフラインで決定される、
ことを特徴とする請求項13または14に記載の操作方法。
【請求項16】
前記決定する工程での決定は、前記第一の塗装ロボット(LR1)および/または前記第二の塗装ロボット(LR2)の操作中に、周期的に、または、基本的に連続的に決定される、
ことを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載の操作方法。
【請求項17】
前記第一の塗装ロボット(LR1)および/または前記第二の塗装ロボット(LR2)の操作中に、前記適合する工程での適合は、周期的に、または、基本的に連続的に適合される、
ことを特徴とする請求項13から16のいずれか1項に記載の操作方法。
【請求項18】
前記第一の位置範囲(SB11)と前記第二の位置範囲(SB22)とが、お互いに異なる、または、お互いに基本的に一致する、
ことを特徴とする請求項13から17のいずれか1項に記載の操作方法。
【請求項19】
被加工物を塗装するための第一の塗装ロボット(LR1)および少なくとも一つのさらなる第二の塗装ロボット(LR2)用の制御システムであって、
a)前記第一の塗装ロボット(LR1)および前記少なくとも一つのさらなる第二の塗装ロボット(LR2)は、操作中に複数の位置範囲(SB11、SB22)を通り抜けるように設計され、
b)前記第一の塗装ロボット(LR1)の、正または負の最大許容加速度値、および/または、最大許容荷値は、許容差および/または摩耗により、前記第二の塗装ロボット(LR2)の、正または負の最大許容加速度値、および/または、最大許容荷値とは異なっており、
前記制御システムは、
c)前記第一の塗装ロボット(LR1)および前記第二の塗装ロボット(LR2)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値塗装中に塗装経路を横切る間に測定又は計算により決定する工程と
d)少なくとも一つの第一の位置範囲(SB11)における前記第一の塗装ロボット(LR1)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値が、少なくとも一つの第二の位置範囲(SB22)における前記第二の塗装ロボット(LR2)の前最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値に適合され、且つ、
適合が、許容差および/または摩耗により、適合前の前記第一の位置範囲(SB11)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値が、適合前の前記第二の位置範囲(SB22)の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値よりも、大きな負荷を可能にするものであるときに、前記第一の位置範囲(SB11)における前記第一の塗装ロボット(LR1)の前記最大許容加速度値を前記c)工程で決定された前記第二の位置範囲(SB22)における前記第二の塗装ロボット(LR2)の前記最大許容加速度値一致させることで、又は、前記第一の位置範囲(SB11)における前記第一の塗装ロボット(LR1)の前記最大許容負荷値を前記c)工程で決定された前記第二の位置範囲(SB22)における前記第二の塗装ロボット(LR2)の前記最大許容負荷値に一致させることで行われる工程と、
e)前記第一の位置範囲(SB11)および前記第二の位置範囲(SB22)で同一の塗装結果を得るために、適合後の前記最大許容加速度値および/または前記最大許容荷値で、前記被加工物を塗装する工程と、
を実行するように構成される、
ことを特徴とする制御システム。
【請求項20】
前記制御システムが、請求項14から18のいずれか1項に記載の操作方法を実行するように構成される、
ことを特徴とする請求項19に記載の制御システム。
【請求項21】
少なくとも二つの塗装ロボット(LR1、LR2)を有する配置であって、
前記塗装ロボット(LR1、LR2)が、請求項13から18のいずれか1項に記載の操作方法を実行するように設計され、かつ、構成される、および/または、請求項19または20に記載の制御システムを備える、
ことを特徴とする配置
【請求項22】
コンピュータプログラムであって、
プロセッサまたはデータ処理ユニットによって実行される時に、前記コンピュータプログラムが、請求項13から18のいずれか1項に記載の操作方法の実行を開始する、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項23】
前記操作方法を実行するコマンドを備える、請求項22に記載のコンピュータプログラム。
【請求項24】
請求項22または23に記載のコンピュータプログラムを備える、コンピュータ、データ処理ユニットまたはコンピュータ読み出し可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット、または、第一のロボットおよび少なくとも一つのさらなる第二のロボット、好ましくは少なくとも一つの被加工物または複数の被加工物のコーティング用のコーティングロボットの操作方法に関連する。本発明はさらに、対応する制御システム、対応するコンピュータプログラムまたはコンピュータ読み出し可能媒体、対応するコンピュータまたは対応するデータ処理ユニットおよび1つ以上の対応するロボットにも関連する。本発明によって、具体的には、車両部品、車両部品用の付属部品、小部品、バンパーまたはバンパーバー要素、バンパーバー、バンパーストリップなどの塗装用の塗装装置において用いられる際に、長所がもたらされる。
【背景技術】
【0002】
従来、多軸塗装ロボットは、たとえば回転アトマイザーなどの塗布装備をガイドするように車両部品および車両部品用の付属部品を塗装する現代の塗装装置において用いられる。
【0003】
塗装中に塗装ロボットの能力の最適な使用を実現するために、従来技術から知られる2つの選択肢が基本的にある。
【0004】
動システムがこれを許す限りのことだが、一つの選択肢は、完全な、教えられた(geteachte)塗装経路に沿って一定の速度で、この規定の塗装経路から逸脱しないように、塗装ロボットを移動させることである。それゆえ、このシナリオにおいては経路または所定の速度からの逸脱はない。この方法(Version)は、塗装ロボットの最大許容負荷と、塗装される被加工物に対する塗装層の厚さおよび再現性の理論的に最も良い分布をもたらす。たとえば、なんらかの制限、具体的に言えば、塗装ロボットの最大許容トルクまたは最大モータートルクの超過、などによってこの方法が実行され得ない場合、この状況に対応するために以下に記載される4つの選択肢(A、B、CおよびD)が基本的にはある。
【0005】
.ロボットが臨界停止し、教え手(経路プログラマー)が、その塗装ロボットが将来実行できるように、塗装プログラムを必ず変更する
【0006】
B.経路は正確に横切られる。しかしながら、経路を正確に横切ることができるように、塗装ロボットは減速する。
【0007】
C.速度が一定に保たれる。しかしながら、塗装ロボットは塗装経路から逸脱する(たとえば、角の代わりに径に沿って塗装ロボットが移動する、小さな径の代わりに大きな径に沿って塗装ロボットが移動する、あまり詳しくは説明されないが、2つの教えられた点の間の経路を短縮する経路の部分/順序に沿って塗装ロボットが移動する)。
【0008】
D.BとCとの組み合わせ。辿られる経路および速度の両方が仕様(教えられたプログラム)にはよらない。
【0009】
別の選択肢は、教えられた塗装プログラムに従って、塗装ロボットの可能な限り最大の加速度または速度の限界の範囲内で塗装ロボットを移動することである。塗装ロボットの個々の軸にかかる負荷を計算する計算モデルが、駆動トルクを減少させる、または、加速度または速度を減少させることによって機械的な構成要素の過負荷を抑制する。このことは、動的ロボットモデルとしても知られている。このようにして、塗装ロボットの耐用年数または耐久性が延ばされ得る、または、その性能がほぼ最適に用いられ得る。しかしながら、こうした減少は、減速および/または所定の経路からの逸脱に繋がる。これは、たとえば、通常は負荷が相対的に低い塗装ロボットの近接エリアにおいては大きな加速度が可能であるが、通常は負荷が相対的に高い、例えば、塗装ロボット伸ばされた状態など、離れたエリアでは小さな加速度が可能であるにすぎないということを意味する。
【0010】
塗装ロボットの使用に対して望ましいことは、塗装結果に関する短所である。塗装パラメータ、すなわち具体的には、塗装速度、加速度および塗装経路または経路の再現性、が一定に保たれ得る時に、もっとも良い塗装結果が通常は得られる。塗装ロボットのいくつかのパラメータのずれの補償は大きな困難とともにのみなされ得る、または、塗装装備によっては完全には相殺され得ない。少なくとも言い得ることは、必要とされる努力は非常に大きく、かつ、塗装を非常に複雑にするだろうということである。これは、多くの塗装装置の操作者にとっては管理可能でも許容可能でもないだろう。具体的には、塗装装置は、可能な限り単純に操作し得るだけではなく、非常に素晴らしい塗装結果を生み出すようにも設計されるべきである。
【0011】
車両部品およびそれらの付属部品を塗装する時、具体的には動的ロボットモデルを用いて塗装する時に従来技術において生じる効果は、速度または加速度および/または塗装経路からのずれが、塗料の最適な塗布におけるずれに繋がること、または、層厚さにおけるずれ、色調におけるずれおよび不均一に見える塗装結果の外観のような不均一な塗装結果に繋がることである。さらに、塗装プログラムのランタイムまたはサイクルタイムが影響を受け(具体的には、それが延長され得たり、短縮され得たりする)、それが予測するのがより困難であることもあり得る。
【0012】
さらに、塗装装置における塗装経路の順序の変化も通常見られる。塗装装置または塗装キャビンにおける多くの工程が、プログラム開始におけるずれ、または、プログラムのオフセット(Offset)を生み出し得る(たとえば、塗装される被加工物の測定および塗装される被加工物の不明確な位置に対する補償や、エラーおよび再起動の際の挙動や、回転速度、高電圧、フラッシングプログラム、ドッキングなどの処理装備によるプロセス開放(Processfreigabe)の待機)。塗装ロボットにおけるエラーの際に、たとえ被加工物を移送するコンベアベルトが停止したとしても、塗装プログラム、塗装モデルまたは塗装経路が完全に塗装されるまたは横切られるという挙動もある。それゆえに、ロボットの経路は通常とは異なって横切られる。このずれは、変更された経路順序に繋がる。変更されたロボット経路は、塗装ロボットにとって到達するのがより困難エリアに存在し得る。これは、回り回って、加速度または速度の減少または激減に繋がり得る、または、ロボット経路からのずれが生じた際には再現性にかかわる課題に繋がり得る可能性がある。
【0013】
さらなる課題として、塗装プログラムをコピーする能力が挙げられるがこのことを付属部品を塗装する例を用いて説明る。付属部品を塗装する間、複数の付属部品がしばしば上下に重なって配置される。それぞれの付属部品は基本的に同じものであり、同じように塗装され、また、簡潔性のために同じように教えられるべきである。これによりコピー可能となるだろう。ここで、プログラムがコピーされる場合、たとえば、ある付属部品は届きやす(具体的には、たとえば物品の運搬装置の下のようなロボットの近接エリアにあり一方で、別の付属部品は困難をもってようやく届き得る(具体的には、たとえば物品の運搬装置の上のようなロボットの遠隔エリアにある)という課題が生じ得る。このことは、プログラムがいかなる減少またはアンダーシュートおよび/またはずれなしに稼働するので、付属部品が異なる速度または異なる加速度および/またはロボット経路で塗装される状況に繋がる。のことは上述の場合には当てはまらない。それゆえに、たとえ教えられたプログラムまたは塗装経路が同一であるとしても、塗装結果は異なり得る。塗装ロボットの配置、塗装対象物および塗装プログラムによって、そのずれは、上から下へ、右から左へ、前方から後方へ起こり得る。
【0014】
上述の課題は塗装プロセスに関連して例示的な方法で議論されてきた。上述の課題のなかには、たとえば、車両部品またはそれらの付属部品に対する封止材料の塗布(たとえば継ぎ目封止)、接着材料などに関するように、他の塗布プロセスに対しても結果的に生じるものもある。
【0015】
一般的な技術的な背景を説明するために、以下の特許文献1〜特許文献7も参照される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】独国特許出願公開第10133624号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102004026813号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第202005007654号明細書
【特許文献4】国際公開第2005/063454号
【特許文献5】独国特許出願公開第102004028557号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第102004028565号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開第10349361号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上述の記載を考慮すると、上述の課題または短所を解決または克服する要求があることは、本開示に基づいて、当業者にとって明らかである。本発明は、本開示に基づいて当業者に明かされる、従来技術のこの要求および他の要求に関連する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上述の記載から生じる本目的は、独立項の特徴によって実質的に実現され得る。しかしながら、本発明は、冒頭で引用された従来技術の課題または短所の全てを改善する態様に限定されるものではない。本発明はまた、以下に記載される例示的態様に関する包括的な保護をも主張する。
【0019】
本発明は、具体的には、少なくともおおよそそれらを一緒に一致させるために、好ましくは、これらが基本的にお互いに一致する、すなわちそれらが基本的に同一または対称(具体的には鏡面対称)となるように、ロボットまたは複数のロボットのずれている動的挙動および/または負荷特性値をお互いに適合する、という全体的な技術的教示を備える。
【0020】
本発明は、ロボットまたは複数のロボットの操作方法、具体的にはロボットまたは複数のロボット、好ましくは第一のロボットおよび少なくとも一つのさらなる第二のロボットを制御する方法、を備える。該操作方法は、好ましくは、適合および/またはコーティング方法であり得る。本発明は、第一および第二のロボットに限定されるものではなく、3つまたはさらには3つよりも多いロボットをも備え得る。
【0021】
たとえば、(たとえば波形の)ロボット経路または複数のロボット経路または少なくともその一部に沿って走る時に、ロボットおよび/または第一のロボットおよび少なくとも一つのさらなる第二のロボットが操作中に多くの位置範囲を適合する、または、通り抜けることがあり得る。
【0022】
操作中、ロボットは、たいていは、異なる位置範囲(たとえば、ロボットの近接エリアおよび遠隔エリア)異なる最大許容負荷を受けは異なる最大許容動的挙動(たとえば、異なる最大許容加速度、異なる最大許容速度、および/または、少なくともわずかには異なるロボット経路)に繋がる
【0023】
さらに、同一の位置範囲、または、お互いに一致する位置範囲において(たとえば、ロボットが、鏡逆転状態に位置する、または、お互いに隣り合って位置する、または、連続して位置する場合などで)同一に構築されたロボットでさえ、異なる負荷特性値および/または異なる動的挙動を有することもよくある。その差は、機械的構成要素(軸、伝達機構、ガイド、支持点など)、駆動部(制御部、動力学、モータ、振動子など)における許容差、重量におけるずれ、ロボットの経年数、メンテナンス条件から生じ得るが、異なる水準の摩耗によっても生じ得る。重量差は、具体的には、用いられる塗布装備によって生じ得る。塗布装備は、たいてい、ロボットがハンドリングするように設計される負荷である。これは、塗布される塗料のタイプ、塗布のタイプ(Version)、コーティングされる被加工物、塗装作業および顧客要求などに従って、手軸およびロボットアームにかかる数キログラムから大きな荷重まで非常に大きく変化する。これは、同一の位置範囲またはお互いに一致する位置範囲における同一のロボットでさえも異なるロボット動力学を有するという状況に繋がる。
【0024】
塗料を塗布するために用いられる塗装ロボットに関するお互いから逸脱するロボット動力学は、望まない、または、ずれている塗装結果に繋がり得る。たとえば、その左側およびその右側における車両部品に対する塗装結果が一致する(同一または対称)、または、複数の同一に構築された付属部品もしくは複数の同一に構築された車両部品が一致する(同一または対称)塗装結果を有することが望ましいので、これは短所である。
【0025】
本発明の文脈の範囲内で、好ましくは第一の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値が、第二の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値と基本的に一致する、すなわち、基本的に同一または対称となるように、少なくともロボットの第一の位置範囲におけるロボットの動的挙動および/または負荷特性値が、少なくともロボットの第二の位置範囲におけるロボットの動的挙動および/または負荷特性値に適合される(angepasst ist)、または、適合されている(angepasst wird)ことが可能である。
【0026】
本発明の文脈の範囲内で、好ましくは第一の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値が、第二の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値と基本的に一致する、すなわち、基本的に同一または対称となるように、少なくとも第一のロボットの第一の位置範囲における第一のロボットの動的挙動および/または負荷特性値が、少なくとも第二のロボットの第二の位置範囲における第二のロボットの動的挙動および/または負荷特性値に適合される(angepasst ist)、または、適合されている(angepasst wird)ことが可能である。
【0027】
本発明によって、ロボットが異なる位置範囲において基本的に一致する動的挙動を有する、および/または、少なくとも小さな差(たとえば、許容差、重量、摩耗など)にかかわらず第一のロボットおよび第二のロボットが基本的に一致する動的挙動を有することが可能となる。たとえば、基本的に同一の塗装作業を交互に実行しなければならない、または、異なる塗装ゾーンの複数のロボット間および/または異なる塗装ラインの複数のロボット間で(実行される基本的に同一の塗装作業または横切られる同一のロボット経路をもって)同一のロボット経路または塗装経路を基本的に横切るべき複数のロボット間において、そのような適合が可能である。通知および/または適合が、塗装ゾーン、塗装ライン、および/または、塗装場所において起こり得る。
【0028】
完全に正確に一致する、または、同一または対称な動的挙動および/または正確に一致する負荷特性値を実現することは実際には不可能であることに言及されるべきである。しかしながら、本発明の文脈の範囲内においては、適合された動的挙動および/または適合された負荷特性値が、たとえば、±10%、±5%、±2%、±1%の許容範囲内にある時には十分である。
【0029】
本発明によって、塗装結果/品質が、たとえば、お互いからずれるロボットの位置範囲またはロボットの位置(たとえば、ロボットの近接エリアおよび遠隔エリア)とは無関係であること、および/または、第一のロボットと第二のロボットとの間の少なくとも小さな差とは無関係であることが有利に可能となる。
【0030】
本発明によれば、ロボットを作動させた後、同一または対称に調整された経路、または、同一または対称に調整されたロボット経路を塗装すべきロボットによる塗装が、好ましくは全ての点においてロボットの性能によっては影響されない状況を実現することが有利に可能である。あまり高い性能が要求されない位置範囲または経路点、および/または、転換点または曲がり点が、ロボットの最大限の性能を要求する位置範囲または経路点、および/または、転換点または曲がり点と同じように有利に塗装される。同一または対称な塗装作業、または、横切られる同一または対称なロボット経路を伴う複数のロボット(たとえば、同じ側、お互いに隣り合って、または、向かい合って、鏡逆転状態)もまた、塗装作業を行うロボットが有利にはあまり重要ではないように、お互いに適合され得る。たとえば、複数のロボットが同じように負荷をかけられる、または、ある一つが予備として利用可能である、またはある一つが清掃され、修理され(gewartet)、修理され(repariert)得るように、さまざまなロボットに対するさまざまな(rollierende)塗装範囲がある。
【0031】
それゆえに、塗装結果がロボットのロボット性能と無関係である、または、どのロボットが塗装ゾーンまたは塗装ラインにおける塗装作業行うかということと無関係であることがとりわけ有利である。これは従来技術においてはなかったものである。
【0032】
動的挙動または負荷特性値の同期または適合は、手動または自動で起こり得る。
【0033】
さらに、塗装される少なくとも一つの被加工物に対するいかなる悪い影響もなく、ロボットプログラム、具体的には塗装プログラムのコピーが有利に可能である。
【0034】
さらに、ロボットの耐用年数および/またはロボットの製品寿命が少なくともおおよそには予定され得る、および/または、目標化された方法で変更され得る、具体的には最適化され得る。
【0035】
第一の位置範囲は、たとえば、ある第一の位置または複数の位置を備え得る。第一の位置範囲は、好ましくは、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボット、具体的にはそこに実装される塗装要素、によって横切られるべきあるロボット経路の一部分を指す。
【0036】
第二の位置範囲は、たとえば、ある第二の位置または複数の位置を備え得る。第二の位置範囲は、好ましくは、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボット、具体的にはそこに実装される塗布要素、によって横切られるべきあるロボット経路の一部分を指す。
【0037】
ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットは、好ましくは、被加工物または複数の被加工物(たとえば、車両部品、車両部品用の付属部品など)を塗装する塗装ロボット、または、たいていの場合、具体的には流体の塗布用に設計された塗布ロボットである。
【0038】
少なくとも第一の位置範囲および第二の位置範囲において、基本的に一致する(同一または対称)の塗装品質または塗装結果を得るために、第一の位置範囲の動的挙動および/または第一の負荷特性値が、具体的には、第二の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値に適合され得る。
【0039】
塗装品質または塗装結果は、たとえば、塗布された塗料の、基本的に同一の層厚さ分布、および/または、基本的に同一の色調、および/または、基本的に同一のフロー特性、および/または、基本的に同一の構造、および/または、基本的に同一の光沢など、または、たいていの場合、基本的に一致する(同一または対称)塗装外観包含する
【0040】
ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットは、好ましくはプログラム制御可能および/または多軸である。
【0041】
動的挙動は、具体的には、速度挙動、および/または、正および/または負の加速度挙動を備える。
【0042】
さらに、動的挙動は、ロボット経路、または、複数のロボット経路、または、少なくともその一部分に基づいた、または、沿った動作挙動を備え得て、それらは好ましくは少なくとも曲面部分および/または波形部分を有し得る。
【0043】
具体的には、異なる第一の位置範囲および第二の位置範囲(たとえば、近接領域および遠隔領域)における基本的に同一なロボット経路を保ち得る。第一のロボットおよび第二ロボットが、第一の位置範囲および第二の位置範囲において基本的に一致する(同一または対称)ロボット経路を保つことも有利に可能である。
【0044】
ロボットが好ましくは正確に同一または「対称な」ロボットプログラムを実行することが可能である。ロボットが好ましくは正確に同一または「対称な」ロボット経路または少なくともその一部分を横切ることも可能である。
【0045】
ロボット、第一のロボットおよび/または第二ロボットによって横切られるべきロボット経路、または、少なくとも、第一の位置範囲および第二の位置範囲に割り当てられるロボット経路の一部分は、好ましくはお互いに一致する。これは、具体的には、ロボット経路、または、第一の位置範囲および第二の位置範囲に割り当てられる少なくともロボット経路の一部分が基本的に同一および/またはコピー可能または再現可能である場合にあてはまる。さらに、これは、たとえば、ロボット経路、または、第一の位置範囲および第二の位置範囲に割り当てられる少なくともロボット経路の一部分が基本的に対称、具体的には鏡面対称である、および/または、基本的に同一に横切られるがオフセットされている(たとえば、時間的および/または物理的にオフセットして横切られる(たとえば交互に))場合にもあてはまる。
【0046】
第一のロボットの第一の位置範囲および第二のロボットの第二の位置範囲は、好ましくはお互いに一致する。これは、具体的には、第一のロボットの第一の位置範囲と第二のロボットの第二の位置範囲とが、少なくともおおよそおよび/または基本的に同一(しかし、たとえば、物理的および/または時間的にオフセットしている)である、または、同一であるべきだが、たとえば、許容差のためにお互いがずれている、または、基本的に対称、具体的には鏡面対称である場合にあてはまる。
【0047】
たとえば、第一のロボットおよび第二のロボットのロボット経路、または、第一のロボットの第一の位置範囲および第二のロボットの第二の位置範囲に割り当てられる少なくともロボット経路の一部分が基本的に同一である場合(たとえば、時間的および/または物理的にオフセットして横切られる)、および/または、コピー可能または再現可能である場合だけでなく、第一のロボットおよび第二のロボットのロボット経路、または、第一のロボットの第一の位置範囲および第二のロボットの第二の位置範囲に割り当てられる少なくともロボット経路の一部分が基本的に対称、具体的には鏡面対称である場合に、第一のロボットの第一の位置範囲と第二のロボットの第二の位置範囲とがお互いに一致する。
【0048】
完全に正確に一致する、または、完全に正確に同一または完全に正確に対称な位置範囲を実現することは実際には不可能であることに言及されるべきである。しかしながら、本発明の文脈の範囲内においては、位置範囲が、たとえば、±10%、±5%、±2%、±1%の許容範囲内にあれば十分である。
【0049】
あるロボットの第一の位置範囲および第二の位置範囲は好ましくは異なる位置範囲である(たとえば、近接エリア/遠隔エリアにおいて、強く伸ばされた/あまり強く伸ばされていない、など)。
【0050】
具体的には波形のロボット経路または波形の塗装方法について、ロボット経路の転換点または曲がり点が基本的に同一であり、転換点または曲がり点被加工物との相対的位置とは全くの無関係であることがあり得る。それゆえに、好ましくは、確実な経路プランニングが可能であり、被加工物のある位置における塗装結果を別の位置に転用することができる。
【0051】
負荷特性値は、好ましくは、最大許容負荷を表す。最大許容負荷は、たとえば、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットの全体を指し得るが、それだけではなく、具体的には、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットの少なくとも一つのロボット軸、部分組立品、個々の部品、伝達機構、駆動システム、ガイド、支持点などをも指し得る。
【0052】
負荷特性値は、機械的および/または動的な負荷特性値であり得る。負荷特性値は、好ましくは、トルクおよび/または応力特性値、正および/または負の加速度を指し得る加速度特性値、速度特性、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボット用の駆動モータの電流および/または電圧特性値、または、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボット用の駆動システムの少なくとも制御(Regelungs−)または制御パラメータ(Steuerparameter)である。
【0053】
第一の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値は、好ましくは、第二の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値よりも大きな負荷を可能とし得る。第一の負荷特性値は、具体的には、第二の負荷特性値にまで減少する。これは動的挙動にも同様に適用し得る。
【0054】
ロボットのあるロボット経路の一部分および/またはある位置範囲に関する、ある負荷特性値および/またはある動的挙動(たとえば、ある可能な限り最大の速度および/または加速度)が、ロボットのロボット経路全体もしくは少なくともその一部、または、1つ以上の他のロボットのロボット経路または少なくともその一部、および/または、ロボットプログラムに転用されることがあり得る。
【0055】
それによって、好ましくは、ロボットのロボット経路全体、または、さまざまなロボットの複数のロボット経路、または、それらの少なくとも重要な部分が、ある動的挙動および/またはある負荷特性値に適合されることが可能とされる。
【0056】
異なる負荷特性値または負荷が有利に均等化され得て、およびそれゆえに、少なくとも部分的に一致する(同一または対称)ロボット経路、速度および/または加速度が、処理される(塗装される)被加工物上を、または、たとえば被加工物運搬装置に割り当てられる多くの被加工物上を移動し得る。
【0057】
個々のロボット経路またはロボット経路の一部分、個々のロボットの適合、または、異なるロボットの塗装エリアの適合、または、塗装ゾーンまたは塗装ライン、複数の塗装ゾーンまたは複数の塗装ライン、または塗装場所全体さえの適合を実行することが可能である。これはたとえば、トルク、駆動モータにおける電流値、駆動部の制御パラメータなどを記録することを通して起こり得て、好ましくは塗装キャビンにおいて、3次元測定のような他の測定方法もまた考えられる。
【0058】
少なくとも第一の位置範囲および第二の位置範囲において、基本的に一致する(同一または対称)動的挙動、基本的に一致する(同一または対称)ロボット経路(または少なくともその一部分)またはロボット経路のずれ、基本的に同一の速度および/または基本的に同一の(正および/または負の)加速度を得る、または、横切るために、第一の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値が、好ましくは、第二の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値に適合される。
【0059】
加工物(たとえば車両部品または車両部品用の付属部品)が、全体について、又は少なくとも重要な部分について、対応して、具体的には同一または対称なロボット動力学および/または同一または対称な塗装結果または塗装外観で、塗装されることがあり得る。さらに、多くの被加工物(たとえば車両部品または車両部品用の付属部品)が、全体について、又は少なくとも重要な部分について、対応して、具体的には同一または対称なロボット動力学および/または一致する(同一または対称)塗装結果または塗装外観で、塗装されることもあり得る。
【0060】
さらに、同一または対称なロボット経路で処理される限りにおいて、ゾーン間、ライン間、および/または、塗装層間転用も可能である。これは塗装場所にもあてはまり得る。最適なロボット経路は、理論的には、プライマー、BC(BC1、BC2)(ベースコート)およびCC(クリアコート)に関して同一であり得る。
【0061】
被加工物を塗装する複数の、好ましくは、全てのロボットに対して、同期または適合が起きこうして多数の、好ましくは、全てのロボットが、少なくとも基本的に同一または対称な、好ましくは正確に同一または対称なロボット経路(具体的には、通路、速度および/または加速度も)を横切ることが目標である。これは、具体的には、全てのロボット制御システムにおいて自動的に起こるべきである。最高の構造レベルにおいては、ロボットはお互いに直接同期する。同期および/または動的挙動が、評価され得る、または、表示され得る。
【0062】
本発明を用いることによって、ロボットまたは他のロボットが適合しなければならない「ボトルネック」を、どの位置範囲またはどのロボットが表すかを定めることが可能となる。
【0063】
「最弱の」ロボットまたは「最弱の」位置範囲が、他に対する既定設定値を定める。
【0064】
「最弱の」動力学における余裕が好ましくは設けられ得る。もしそうでなければ、ロボットのパラメータは悪影響をもってに変わるだろう。好ましくは一度限りのロボットの同期または適合の後は、ロボットはもはや同期する必要がない、または、例外的な場合においてのみであるはずである。もしそうでなければ、塗装結果に悪い影響を及ぼす危険性がある。「最弱」の動力学における余裕を伴うロボットの最初の同期の後、ロボットのモニタリングはむしろ、いかなるずれをも、修理(Instandhaltung)、維持または修理(Reparatur)に関する作業として認識するはずである。
【0065】
本発明はさらに、塗装される被加工物、塗装層、塗装ゾーン、ロボットが動力学または負荷特性値および/またはロボットまたは塗装経路においてどちらの限界を有するかに関する評価についての統計値をも備える。
【0066】
本発明はさらに、いつその変化が欠陥、経年劣化、機構部分の剛性または不具合または近い将来の不具合を示すか、および、たとえば、注油、メンテナンス、修理などを通した介在がどこでなされるべきかに関する限界値評価をも備える。
【0067】
たとえば、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットは、基本的に一致する(同一または対称)ロボット動力学によって、ロボット経路の全体、または、複数のロボット経路の全体(たとえば、時間的および/または物理的にオフセットして横切られる)、または、それらの少なくとも重要な部分を横切り得る。
【0068】
たとえばシミュレーションツールの使用によって、オンラインまたはオフラインで起こり得る動的挙動および/または負荷特性値を決定するために、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットは、事前にプログラムされたロボットプログラムを実行し得る。
【0069】
さらに、負荷特性値または動的挙動を決定するために、および/または、第一の位置範囲および第二の位置範囲における動的挙動における差を決定するために、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットが測定される、または、それ自体を測定することも可能である。
【0070】
測定は、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットの組み立て、および、塗布要素の実装の後に、好ましくは行われる。CAD(コンピュータ支援設計)を用いることや、動作シミュレーションの使用を通して、重量の影響を事前にシミュレートし、決定することが大いに可能である。たとえば、機械的構成要素および駆動部における許容差は、この方法では決定され得ない。しかしながら、これらは測定を通して決定され得る。
【0071】
ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットの操作中に、動的挙動または負荷特性値が連続的に決定されることによって、操作中に変化が有利に記録され得て、好ましくは即座に反応され得ることが好ましい。
【0072】
ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットの操作中に、動的挙動または負荷特性値が、周期的に、または、基本的に連続的に、お互いに適合され得ることが可能である。
【0073】
第一の位置範囲の動的挙動または負荷特性値の、第二の位置範囲の動的挙動または負荷特性値への適合が、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットまたはそれらの少なくとも個々の部分の耐用年数および/または製品寿命の変化に繋がる。
【0074】
第一の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値が、第二の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値に適合される場合に生じる、ロボット、第一のロボットおよび/または第二ロボットまたは少なくともそれらの個々の部分の少なくともおおよその耐用年数および/または製品寿命が決定され、これが、たとえばディスプレイを用いて、たとえば、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットのプログラミング中にモニターする人またはプログラマーに示されることも可能である
【0075】
たとえば、プログラマーが、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットのプログラミングをしている間に、第一の位置範囲の負荷特性値または動的挙動を、第二の位置範囲の負荷特性値または動的挙動に適合する際に、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットまたはそれらの少なくとも個々の部分の、変化する少なくともおおよその耐用年数および/または製品寿命が決定されることと、たとえばディスプレイによってこれがプログラマーに対してアクセス可能となることが可能である。これはまた、より高いレベルの制御システム(たとえば、ゾーン制御システム)および/または中央処理制御システムに伝達され得る。
【0076】
たとえば、ディスプレイまたはシミュレーションソフトウェアにおいて、百分率の形態での製品寿命/耐用年数における減少または延長に関して、ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットの「動的設定」を通してプログラマーが知らされることが好ましい。
【0077】
ロボット、第一のロボットおよび/または第二のロボットまたはそれらの少なくとも個々の部分の少なくともおおよその耐用年数および/または製品寿命に目標とする方法で影響を与えるために、具体的には、所定量または操作者(たとえばプログラマー)によって要求される量だけこれらを延長する、および/または、短縮するために、第一の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値が、第二の位置範囲の動的挙動および/または負荷特性値に適合されることが可能である。
【0078】
本発明の文脈の範囲内において、ロボット、第一のロボット、および/または、第二のロボットによってもたらされる異なる動的または性能に特有の選択肢にかかわらず、具体的には、同一または同一だが、物理的および/または時間的にオフセットした横切られたロボット経路、または、対称な、好ましくは鏡像対称なロボット経路または少なくともその一部分が横切られ得る、および/または、基本的に一致する(同一または対称)塗装経路が得られ得る。
【0079】
さらに、ロボットの製造または設定の間に、複数の軸に対するより大きな負荷を伴うマスター曲線、具体的にはテストプログラムに特性値が提供され得る、または、可能な限り最大の負荷を伴う所定の曲線を軸が通り抜け得る、および、軸の性能または空間における動作経路の正または負のずれがそこから計算され得て、それらが特性値としてロボットに付与され得るという事実にも言及されるべきである。その結果、この特性値を用いて、塗装ゾーン、塗装ラインおよび/または塗装場所に関するロボットの第一の同期を行うことが可能である。
【0080】
ロボット、第一のロボットおよび/または少なくとも一つの第二のロボットが、具体的には、たとえば、1つ以上の被加工物に対する流体の塗布用の塗布ロボットとして(たとえば、封止材料(たとえば、継ぎ目を封止するため、または、足回りの封止を作るため)の塗布用、フランジの縁曲げ用、接着材料または他の所望の材料の塗布用の塗布ロボットとして)設計され得るという事実にも言及されるべきである。それゆえに、塗装ロボットまたは塗装に特に関連して本明細書に記載される特徴はまた、具体的には、他の塗布ロボットまたは他の塗布タイプにも概してあてはまる。本発明の文脈の範囲内において、ロボットがまた、いわゆる搬送ロボットとして設計され得ることもあり得る。
【0081】
本発明はさらに、本明細書に記載された操作方法を実行するのに適し、かつ、実行することを可能とするように設計されたハードウェアおよびソフトウェアをも備える。
【0082】
本発明は、具体的には、ロボット、または、第一のロボットおよび少なくとも一つのさらなる第二のロボットに関する適合、プログラミングおよび/またはコーティングシステムを備える制御システムを備える。制御システムは、好ましくは、本発明書に記載された操作方法を実行するように構成され、かつ、適切である。
【0083】
たとえば、該制御システムは、プロセッサ、本明細書に記載された操作方法のステップを実行するように構成され、かつ、適切である機能ユニット、メモリ、入力および出力インターフェイス、および/または、データ通信用のデータラインを備え得る。該機能ユニットは、好ましくは、別個の構成要素または部分組立品として、ハードウェアの観点から実現され得る。しかしながら、代わりに、個々の機能ユニットが、たとえばコンピュータプログラムにおけるように、ソフトウェアモジュールとして実現されるという選択肢もある。
【0084】
本発明はまた、プロセッサまたはコンピュータによって実行される際に本明細書に記載された操作方法を実行可能にするコマンドを備えるコンピュータプログラムおよび/またはコンピュータ読み出し可能媒体をも備える。本発明はさらに、そのようなコンピュータプログラムを伴うコンピュータまたはデータ処理ユニットをも備える。
【0085】
さらに、制御システム、コンピュータプログラム、データ処理ユニット、および/または、コンピュータ読み出し可能媒体のさらなる特徴が、本明細書に記載された操作方法から直接的に得られ得る。
【0086】
さらに、本発明はまた、ロボット、具体的には、本明細書に記載された操作方法を実行するように構成され、かつ、準備された塗布ロボットまたは塗装ロボット、および/または、本明細書に記載された制御システムをも備える。
【0087】
本発明はさらに、少なくとも二つのロボット、具体的には少なくとも二つの塗布ロボットまたは塗装ロボットを伴う配置をも備え、該ロボットは、本明細書に記載された操作方法を実行するように構成され、かつ、準備され、および/または、本明細書に記載された制御システムをも備える。
【0088】
上述の特徴はいかなる所望の方法においてもお互いに組み合わせられ得る。本発明の他の有利な発展形が従属項に開示される、または、添付の図面に関連して好ましい例示的態様の以下の記載から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
図1】本発明に係る、操作され得る例示的な塗装ロボットの図である。
図2a】本発明の第一の例示的態様に係る、第一の位置範囲における図1に係る塗装ロボットの模式図である。
図2b】本発明の第一の例示的態様に係る、第一の位置範囲における図1に係る塗装ロボットの模式図である。
図2c】本発明の第一の例示的態様に係る、第一の位置範囲における図1に係る塗装ロボットの模式図である。
図3a】本発明の第一の例示的態様に係る、第二の位置範囲における図2a〜図2cに係る塗装ロボットの模式図である。
図3b】本発明の第一の例示的態様に係る、第二の位置範囲における図2a〜図2cに係る塗装ロボットの模式図である。
図3c】本発明の第一の例示的態様に係る、第二の位置範囲における図2a〜図2cに係る塗装ロボットの模式図である。
図4】本発明の一例示的態様に係る方法のフロー図である。
図5a】本発明の第二の例示的態様に係る、第一の位置範囲にある図1に係る第一の塗装ロボットおよび第二の位置範囲にある図1に係る第二の塗装ロボットの模式図である。
図5b】本発明の第二の例示的態様に係る、第一の位置範囲にある図1に係る第一の塗装ロボットおよび第二の位置範囲にある図1に係る第二の塗装ロボットの模式図である。
図6】本発明の一例示的態様に係る方法のフロー図である。
図7】本発明のさらなる例示的態様に係る、第一の位置範囲にある第一の塗装ロボットおよび第二の位置範囲にある第二の塗装ロボットの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0090】
図1は、標準型の例示的な多軸塗装ロボットLRの斜視図を示し、それは本発明に従って操作され得る。塗装ロボットLRは、基体1と、第一の軸および第二の軸を備える駆動筐体2と、第一のアーム3と、第三の軸を含む伝達ユニット4と、第四の軸、第五の軸および第六の軸を含む伝達ユニット5と、第二のアーム6と、ハンド軸(Handachse)7とを備える。塗装ロボットLRは、固定位置に、または、軸方向に移動可能に実装され得る。さらに、ドッキングスライドおよび塗装ラインが第二のアーム6にみられ得る。塗布要素AE(たとえば回転アトマイザー)はハンド軸7に実装されて塗料を塗布する。
【0091】
図2aおよび図3aは、図1に示される塗装ロボットLRと、塗装される被加工物11(たとえばバンパーバー)との側面模式図であり、それらは被加工物保持装置10に位置する。図2a〜2cおよび図3a〜3cで示される塗装プロセスに係る被加工物11は、その隣にアポストロフィを有する。
【0092】
図2aは、塗装ロボットLRの近接エリアに位置する被加工物11’を塗装するための第一の位置範囲SB1にある操作中の塗装ロボットLRの側面図を示す。図2bは、図2aに係る塗装ロボットLRを上から見た図を示す。図2cは、図2aおよび2bに示される塗装ロボットLR、または、その上に実装される塗布要素AEによって横切られるべき模式的で例示的な塗装経路LBの塗装経路の一部分を示す。
【0093】
塗装ロボットLRに近接する被加工物11’を塗装するために塗装経路LBを横切る時(図2a、2b、2c)、塗装ロボットLRは複数の位置または位置範囲を通り抜け、たとえばそこにおいて、それは1つ以上の軸の周囲を旋回するまたは移動する。これらの位置範囲の一つが図2a〜2cにおいて模式的に示され、参照符号SB1によって特定される。
【0094】
ある特定の塗装経路ポイントが好ましくは塗装ロボットLRの特定の位置に割り当てられ得つつ、具体的には、ある塗装経路の一部分が塗装ロボットLRの特定の位置範囲に割り当てられ得る。
【0095】
図3aは、塗装ロボットLRの遠隔エリアに位置する被加工物11’を塗装するための、第二の位置範囲SB2にある操作中の塗装ロボットLRの側面図を示す。図3bは、図3aに係る塗装ロボットLRを上から見た図を示す。図3cは、図3aおよび3bに示される塗装ロボットLR、または、その上に実装される塗布要素AEによって横切られるべき、ある模式的で例示的な塗装経路LBの塗装経路の一部分を示す。
【0096】
図3cに示される塗装経路LB’は、図2cに示される塗装経路LBに対応する。図3cに示される塗装経路LB’は、図2cに示される塗装経路LBと同一であるが、上向きにオフセットするように横切られる。
【0097】
塗装ロボットLRの遠隔エリアにある被加工物11’を塗装するために塗装経路LB’を横切る時(図3a、3b、3c)、塗装ロボットLRは複数の位置範囲を通り抜け、たとえばそこにおいて、それは1つ以上の軸の周囲を旋回するまたは移動する。これらの位置範囲の一つが図3a〜3cにおいて模式的に示され、参照符号SB2によって特定される。
【0098】
塗装ロボットLRは、たとえば第一の位置範囲SB1におけるある第一の動的挙動と、第一の位置範囲SB1における塗装ロボットLRの最大許容負荷を表す少なくとも一つのある第一の負荷特性値と、を備える。
【0099】
塗装ロボットLRは、たとえば第二の位置範囲SB2におけるある第二の動的挙動と、第二の位置範囲SB2における塗装ロボットLRの最大許容負荷を表す少なくとも一つのある第二の負荷特性値と、を備える。
【0100】
より小さな負荷(たとえば、トルク、応力など)に基づき、塗装ロボットLRの近接エリアにおいては、遠隔エリアにおいてよりも、より大きな速度および加速度がたいていは可能である。これらが実際に用いられる場合、異なる塗装結果が得られるだろう。
【0101】
この短所を防ぐために、被加工物11の塗装の間に起こる塗装ロボットLRの負荷特性値、負荷および/または動的挙動が決定される。このために塗装ロボットLRは塗装プログラムを実行し得る、または、個々の塗装経路の部分を通り抜け得て、この方法で、たとえば、第一および第二の負荷特性値を測定および計算し得る。これはオンラインまたはオフラインで起こり得て、たとえば、シミュレーションツールの使用を通して起こり得る。さらに、負荷特性値を決定するために、塗装ロボットLRが測定される、または、それ自体を測定することも可能である。具体的には、塗装ロボットLRの測定によって、塗装ロボットLRの動的挙動における差が決定され得る。
【0102】
本発明の文脈の範囲内で、第一の位置範囲SB1に割り当てられる塗装ロボットLRの第一の動的挙動および/または第一の負荷特性値は、第二の位置範囲SB2に割り当てられる塗装ロボットLRの第二の動的挙動および/または第二の負荷特性値に適合している。このような方法で、同一の速度および同一の加速度の下、同一の動力学で、具体的には一致する塗装経路LB、LB’で被加工物11が横切られ、すなわち同一の塗装経路ではあるがオフセットするように横切られ、かつ、塗装されることがあり得る。
【0103】
上述の例示的態様は、具体的にはロボットが垂直方向に(「上向きまたは下向きに」)延ばされる一ケースを説明する。
【0104】
しかしながら、具体的には深さ方向、すなわち、たとえば移動方向に対して横向きに置かれた被加工物をまたぐようにロボットが延びなければならない例示的態様もあり得る(具体的には、バンパー、バンパーバーなど、または、車体のエンジンフードのような付属部品)。この場合、ロボットが垂直方向(「上向きまたは下向き」)に延びなければならない場合と比べて、動的負荷はたいていの場合よりさらに大きくなる。
【0105】
図4は、たとえば、図2a〜2cおよび3a〜3cに由来する塗装ロボットのような、本発明の一例示的態様に係る塗装ロボットの操作方法のフロー図を示す。
【0106】
塗装ロボットLRの動的挙動または負荷特性値は、塗装プログラムの実行中、または、被加工物11を塗装するために1つ以上の塗装経路を横切る間に、ステップS1において決定される。
【0107】
塗装ロボットLRの異なる動的挙動または負荷特性値はステップS2において均等化される(少なくとも、第一の位置範囲SB1の動的挙動または負荷特性値が、第二の位置範囲SB2の動的挙動または負荷特性値に適合される)。
【0108】
ステップS3において、均等化された動的挙動または均等化された負荷特性値、具体的には一致する塗装経路を用いて、同一の速度および同一の加速度で被加工物11が横切られ、かつ、塗装されることによって、被加工物11上において同一の塗装結果が得られる。
【0109】
図5aおよび5bに係る例示的態様は、上述した例示的態様と部分的に一致し、同じまたは同一のパーツには同一の参照符号がつけられ、重複を防ぐために、それらに関する説明のために、上述の例示的態様も参照される。
【0110】
図5aは、第一の塗装ロボットLR1と、第二の塗装ロボットLR2と、コンベアベルト13の上に配置された、塗装される被加工物12(たとえば車両部品)との側面模式図を示す。図1に示されるように、塗装ロボットLR1およびLR2は完全に同じように構築された塗装ロボットであり得る。また、塗装ロボットLR1とLR2とが異なる製造者からのものであることもあり得る。参照符号6が第一の塗装ロボットLR1の第二のアームを特定し、参照符号AEが第一の塗装ロボットLR1の塗布要素を特定する一方、参照符号6’が第二の塗装ロボットLR2の第二のアームを特定し、参照符号AE’が第二の塗装ロボットLR2の塗布要素を特定する。
【0111】
図5aにおいては、被加工物12の一方の側を塗装するために、第一の塗装ロボットLR1が第一の位置範囲SB11において操作中であると示され得る。図5bにおいては、図5aに係る第一の塗装ロボットLR1を上側から見た図が示され得る。
【0112】
図5aにおいては、被加工物12のもう一方の側を塗装するために、第二の塗装ロボットLR2が第二の位置範囲SB22において操作中であると示され得る。図5bにおいては、図5aに係る第二の塗装ロボットLR2を上側から見た図が示され得る。
【0113】
被加工物12の両側を塗装するために、第一の塗装ロボットLR1および第二の塗装ロボットLR2は、具体的には軸対称または鏡逆転状態で、お互いに対向して配置される。
【0114】
一方の側において被加工物12を塗装する塗装経路を横切る時、第一の塗装ロボットLR1は複数の位置範囲を通り抜け、たとえばそこにおいて、それは1つ以上の軸の周囲を旋回するまたは移動する。これらの位置範囲の一つが図5aおよび図5bにおいて模式的に示され、参照符号SB11で特定される。
【0115】
ある特定の塗装経路のポイントが好ましくは第一の塗装ロボットLR1のある位置に割り当てられ得る一方、ある塗装経路の一部分が、具体的には、第一の塗装ロボットLR1のある位置範囲に割り当てられ得る。
【0116】
もう一方の側において被加工物12を塗装する塗装経路を横切る時、第二の塗装ロボットLR2は複数の位置範囲を通り抜け、たとえばそこにおいて、それは1つ以上の軸の周囲を旋回するまたは移動する。これらの位置範囲の一つが図5aおよび5bにおいて模式的に示され、参照符号SB22で特定される。
【0117】
ある特定の塗装経路のポイントが好ましくは第二の塗装ロボットLR2のある位置に割り当てられ得る一方、ある塗装経路の一部分が、具体的には、第二の塗装ロボットLR2のある位置範囲に割り当てられ得る。
【0118】
第一の塗装ロボットLR1の塗装経路は、第二の塗装ロボットLR2の塗装経路と一致する。第一の塗装ロボットLR1の塗装経路および第二の塗装ロボットLR2の塗装経路は、軸対称または鏡逆転状態となるようにお互いに形成される。
【0119】
図5aおよび5bにおいて見られ得るように、第一の塗装ロボットLR1の第一の位置範囲SB11と、第二の塗装ロボットLR2の第二の位置範囲SB22と、もまたお互いに一致する。第一の塗装ロボットLR1の第一の位置範囲SB11および第二の塗装ロボットLR2の第二の位置範囲SB22は、お互いに軸対称または鏡逆転状態である。
【0120】
第一の塗装ロボットLR1は、第一の位置範囲SB11に存在するある第一の動的挙動と、第一の位置範囲SB11に存在する塗装ロボットLR1の最大許容負荷を表す少なくとも一つのある第一の負荷特性値と、を備える。
【0121】
第二の塗装ロボットLR2は、第二の位置範囲SB22に存在するある第二の動的挙動と、第二の位置範囲SB22に存在する塗装ロボットLR2の最大許容負荷を表す少なくとも一つのある第二の負荷特性値と、を備える。
【0122】
たとえば不均一な摩耗によって、しかしながら具体的には、機械的構成要素(たとえば、軸、伝達機構、ガイド、支持点など)における許容差によって、第一の動的挙動および/または第一の負荷特性値は、第二の動的挙動および/または第二の負荷特性値と少なくともわずかにはズレがある。
【0123】
この短所を防ぐために、第一の塗装ロボットLR1および第二の塗装ロボットLR2の負荷特性値、負荷および/または動的挙動が決定される。これは第一の例示的態様と同様に起こり得て、重複を避けるためにその記載が参照される。
【0124】
本発明の文脈の範囲内で、第一の位置範囲SB11における第一の塗装ロボットLR1の動的挙動および/または負荷特性値を、第二の位置範囲SB22における第二の塗装ロボットLR2の動的挙動および/または負荷特性値に適合させることが可能である。このような方法で、被加工物12の両側が、同じ速度かつ同じ加速度の下、同一または相当する動力学によって、具体的には鏡逆転状態の塗装経路で、横切られ、かつ、塗装され得ることがあり得る。
【0125】
さらに、第一の塗装ロボットLR1および第二の塗装ロボットLR2の負荷特性値、負荷および/または動的挙動が、第一の塗装ロボットLR1および第二の塗装ロボットLR2の操作中に、基本的には連続的または周期的に決定されることもあり得る。その結果、第一の塗装ロボットLR1の第一の負荷特性値または第一の動的挙動が、第二の塗装ロボットLR2の第二の負荷特性値または第二の動的挙動に、操作中に、周期的または基本的には連続的に適合されることもあり得る。
【0126】
図6は、本発明の一例示的態様に係る塗装ロボット、たとえば図5aおよび5bに由来する第一および第二の塗装ロボットLR1およびLR2に関する操作方法のフロー図を示す。
【0127】
第一の塗装ロボットLR1の動的挙動または負荷特性値が、被加工物12の一方の側を塗装するために、塗装プログラムの実行中に、または、1つ以上の塗装経路またはその少なくとも一部分を横切る間に、ステップS1において決定される。さらに、第二の塗装ロボットLR2の動的挙動または負荷特性値が、被加工物12のもう一方の側を塗装するために、塗装プログラムの実行中に、または、1つ以上の塗装経路、または、その少なくとも一部分を横切る間に決定される。
【0128】
第一の塗装ロボットLR1と第二の塗装ロボットLR2との間に存在する異なる動的挙動または負荷特性値はステップS2においてお互いに均等化される(少なくとも、第一の塗装ロボットLR1の第一の位置範囲SB11の動的挙動または負荷特性値が、第二の塗装ロボットLR2の第二の位置範囲SB22の動的挙動または負荷特性値に適合される)。
【0129】
ステップS3において、第一の塗装ロボットLR1および第二の塗装ロボットLR2によって、同じ速度かつ同じ加速度の下で、被加工物12の両側が、均等化された動的挙動または均等化された負荷特性値とともに、具体的には一致する(鏡逆転状態の)塗装経路を横切られ、かつ、塗装されることによって、一致する(同一または対称の)塗装結果が被加工物12の両側において得られる。
【0130】
図7に係る例示的態様は、図5a、5bおよび6に係る上述の例示的態様と部分的に一致し、類似または同一のパーツに同一の参照符号が付与され、重複を避けるために、それらに関する説明のために上述の例示的態様もまた参照される。
【0131】
図5aおよび5bに示される例示的態様は、鏡のように映し出された塗装プログラムまたはロボット経路が実行され得る/横切られ得る場合、具体的には、ある塗装ロボットが被加工物12の左側を塗装し、あるさらなる対向する塗装ロボットが被加工物12の右側を塗装する場合を説明する。ここで、第一の位置範囲および第二の位置範囲は、お互いに対して軸対称である。
【0132】
他方、図7に示される例示的態様は、同一の塗装プログラムまたはロボット経路が実行され得る/横切られ得る場合、具体的には、塗装ロボットLR1が最初にたとえば被加工物12の右側に最終塗装層厚さの50%を塗布し、ついで(時間的に、かつ、物理的に交互に)第二の塗装ロボットLR2が被加工物12の右側に最終塗装層厚さの残り50%を塗布する場合を説明する。それゆえ、図7に示される塗装ロボットLR1およびLR2は、交互に、実質的に同一の塗装作業を実行する。
【0133】
第一の塗装ロボットLR1の塗装経路は、第二の塗装ロボットLR2の塗装経路と一致する、または、同一である。図7において見られ得るように、第一の塗装ロボットLR1の第一の位置範囲SB11’と、第二の塗装ロボットLR2の第二の位置範囲SB22’と、もまたお互いに一致する。第一の塗装ロボットLR1の第一の位置範囲SB11’は、第二の塗装ロボットLR2の第二の位置範囲SB22’と同じである。
【0134】
矢印Pは、コンベアベルト13の移動の方向を特定する。
【0135】
さらなる塗装キャビンにおいて再塗装することが必要なこともあり得る(たとえば、ベースコート1、ベースコート2またはウェットインウェットプリマー、ベースコート、クリアコート)。この場合、少なくとも3つの塗装ロボット、かつ必要であれば、3つをさらに超える数の塗装ロボットが、たとえば、高い塗装能力、または、同じ塗装作業を伴う複数のラインによって、バンパーおよび塗装場所に対しても全く同じ経路プログラムを実行する。
【0136】
本発明は上述の好ましい実施態様に限定されるものではなく、むしろ複数の変形や修正が可能であり、それらもまた本発明の概念を用いるものであり、およびそれゆえに保護の範疇に入る。具体的には、従属項の目的もまた、前述の特徴とは関係なく実現され得て、付記に参照され得る。
[付記1]
ロボット(LR)、または、第一のロボット(LR1)および少なくとも一つのさらなる第二のロボット(LR2)に関する操作方法であって、
a)前記ロボット(LR)が操作中に複数の位置範囲(SB1、SB2)を通り抜ける、または、前記第一のロボット(LR1)および前記少なくとも一つのさらなる第二のロボット(LR2)が操作中に複数の位置範囲(SB11、SB22)を通り抜け、
b)少なくとも一つの第一の位置範囲(SB1)における前記ロボット(LR)の動的挙動および/または負荷特性値が、前記ロボット(LR)の少なくとも一つの第二の位置範囲(SB2)における動的挙動および/または負荷特性値に適合されている、または、適合される、および/または、
c)少なくとも一つの第一の位置範囲(SB11)における前記第一のロボット(LR1)の動的挙動および/または負荷特性値が、少なくとも一つの第二の位置範囲(SB22)における前記第二のロボット(LR2)の動的挙動および/または負荷特性値に適合されている、または、適合される、
ことを特徴とする操作方法。
[付記2]
a)前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)が流体を塗布する塗布ロボットであり、および/または、
b)前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)が、適合された動的挙動および/または適合された負荷特性値とともに、被加工物または複数の被加工物を塗布し、および/または、
c)少なくとも前記第一の位置範囲(SB1、SB11)および前記第二の位置範囲(SB2、SB22)において、塗布結果をお互いに基本的に適合するために、前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値が、前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値に適合されている、または、適合される、
ことを特徴とする付記1に記載の操作方法。
[付記3]
a)前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)がプログラム制御可能であり、および/または、
b)前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)が多軸であり、および/または、
c)前記塗布結果が、基本的に一致する塗装外観を備え、および/または、
d)前記被加工物および/または前記複数の被加工物が、1つ以上の車体、または、1つ以上の車体用の付属部品である、
ことを特徴とする付記1または2に記載の操作方法。
[付記4]
前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記動的挙動および/または前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記動的挙動が、
a)少なくとも一つの速度を備え、および/または、
b)少なくとも一つの正および/または負の加速度を備え、および/または、
c)少なくとも部分において好ましくは湾曲したロボット経路、または、少なくとも部分または少なくともその部分において好ましくは湾曲した複数のロボット経路に基づいた動作を備える、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1つに記載の操作方法。
[付記5]
前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記負荷特性値、および/または、前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記負荷特性値が、
a)可能な限り最大の負荷限界値であり、および/または、
b)電気的および/または機械的および/または動力学的な負荷特性値であり、および/または、
c)モーメントおよび/または応力特性値であり、および/または、
d)正および/または負の加速度特性値であり、および/または、
e)速度特性値であり、および/または、
f)前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)用の駆動モータの電流および/または電圧特性値であり、および/または、
g)前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)用の駆動システムの少なくとも一つの制御(Regelungs−)または制御パラメータ(Steuerparameter)であり、および/または、
h)前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)の少なくとも一つの軸を指す、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1つに記載の操作方法。
[付記6]
a)前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値が、前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値よりも大きな負荷となり得る、および/または、
b)前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値が、前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値よりも大きな速度、および/または、正および/または負の加速度を可能にする、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれか1つに記載の操作方法。
[付記7]
a)少なくとも前記第一の位置範囲(SB1、SB11)および前記第二の位置範囲(SB2、SB22)において、基本的に一致する動的挙動を得るために、および/または、
b)少なくとも前記第一の位置範囲(SB1、SB11)および前記第二の位置範囲(SB2、SB22)において、基本的に一致する、ロボット経路、または、ロボット経路のずれ、または、少なくともその部分を得るために、および/または、
c)少なくとも前記第一の位置範囲(SB1、SB11)および前記第二の位置範囲(SB2、SB22)において、基本的に等しい速度を得るために、および/または、
d)少なくとも前記第一の位置範囲(SB1、SB11)および前記第二の位置範囲(SB2、SB22)において、基本的に等しい正および/または負の加速度を得るために、
前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値が、前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値に適合される、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1つに記載の操作方法。
[付記8]
前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)が、
a)前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値を決定するためにロボットプログラムを実行する、および/または、
b)前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値を決定するためにロボットプログラムを実行する、および/または、
c)前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記負荷特性値および/または前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記負荷特性値が、オンラインまたはオフラインで決定される、
ことを特徴とする付記1乃至7のいずれか1つに記載の操作方法。
[付記9]
a)前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値を決定するために、および/または、
b)前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値を決定するために、および/または、
c)前記第一の位置範囲(SB1、SB11)における前記動的挙動と前記第二の位置範囲(SB2、SB22)における前記動的挙動との間の差を決定するために、
前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)が、測定される、または、それ自体を測定する、
ことを特徴とする付記1乃至8のいずれか1つに記載の操作方法。
[付記10]
前記第一の位置範囲(SB1、SB11)および/または前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値が、前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)の操作中に、周期的に、または、基本的に連続的に決定される、
ことを特徴とする付記1乃至9のいずれか1つに記載の操作方法。
[付記11]
前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)の操作中に、前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値が、前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値に、周期的に、または、基本的に連続的に適合される、
ことを特徴とする付記1乃至10のいずれか1つに記載の操作方法。
[付記12]
a)前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)または少なくともその個々の部分の、少なくともおおよその耐用年数および/または製品寿命が決定され、それは、前記第一の位置範囲の前記動的挙動および/または前記負荷特性値が前記第二の位置範囲の前記動的挙動および/または前記負荷特性値に適合される場合に起こり、および/または、
b)前記ロボット(LR)、前記第一のロボット(LR1)および/または前記第二のロボット(LR2)または少なくともその個々の部分の、前記少なくともおおよその耐用年数および/または製品寿命に目標化された方法で影響を与えるために、前記第一の位置範囲(SB1、SB11)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値が、前記第二の位置範囲(SB2、SB22)の前記動的挙動および/または前記負荷特性値に適合される、
ことを特徴とする付記1乃至11のいずれか1つに記載の操作方法。
[付記13]
前記第一の位置範囲と前記第二の位置範囲とが、お互いに異なる、または、お互いに基本的に一致する、
ことを特徴とする付記1乃至12のいずれか1つに記載の操作方法。
[付記14]
ロボット(LR)、または、第一のロボット(LR1)および少なくとも一つのさらなる第二のロボット(LR2)用の制御システム、具体的には適合および/またはコーティングシステムであって、
a)前記ロボット(LR)、または、前記第一のロボット(LR1)および前記少なくとも一つのさらなる第二のロボット(LR2)が、操作中に複数の位置範囲を通り抜けるように設計され、
前記制御システムが、
b)少なくとも一つの第一の位置範囲(SB1)における前記ロボット(LR)の動的挙動および/または負荷特性値を、前記ロボット(LR)の少なくとも一つの第二の位置範囲(SB2)における動的挙動および/または負荷特性値に適合するように、および/または、
c)少なくとも一つの第一の位置範囲(SB11)における前記第一のロボット(LR1)の動的挙動または負荷特性値を、少なくとも一つの第二の位置範囲(SB22)における前記第二のロボット(LR2)の動的挙動または負荷特性値に適合するように、
構成される、
ことを特徴とする制御システム。
[付記15]
前記制御システムが、付記2乃至13のいずれか1つに記載の操作方法を実行するように構成される、
ことを特徴とする付記14に記載の制御システム。
[付記16]
ロボット、具体的には塗布ロボットであって、
前記ロボット(LR)が、付記1乃至13のいずれか1つに記載の操作方法を実行するように設計され、かつ、構成される、および/または、付記14または15に記載の制御システムを備える、
ことを特徴とするロボット。
[付記17]
少なくとも二つのロボット(LR1、LR2)、具体的には少なくとも二つの塗布ロボットを有する配置であって、
前記ロボット(LR1、LR2)が、付記1乃至13のいずれか1つに記載の操作方法を実行するように設計され、かつ、構成される、および/または、付記14または15に記載の制御システムを備える、
ことを特徴とする配置。
[付記18]
コンピュータプログラムであって、
プロセッサまたはデータ処理ユニットによって実行される時に、前記コンピュータプログラムが、付記1乃至13のいずれか1つに記載の操作方法の実行を開始する、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
[付記19]
前記操作方法を実行するコマンドを備える、付記18に記載のコンピュータプログラム。
[付記20]
付記18または19に記載のコンピュータプログラムを備える、コンピュータ、データ処理ユニットまたはコンピュータ読み出し可能媒体。
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c
図4
図5a
図5b
図6
図7