【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的の達成は、請求項1の特徴部によって規定される。本発明によれば、家具は、中空体として実現される第1の伸縮要素と、第1の軸に沿って直線変位可能であるように第1の伸縮要素の内側に取り付けられている第2の伸縮要素とを有する少なくとも1本の長さ調節可能な脚を備える。ロック装置が、第2の伸縮要素上に配置されている。ロック装置は、少なくとも1つの第1のピンであって、該少なくとも1つの第1のピンが、力嵌め接続又は形状嵌め接続により第2の伸縮要素に対して第1の伸縮要素が移動することを防止する第1の位置から、変位が防止されない第2の位置へと、駆動機構によって移動可能である少なくとも1つの第1のピンを有する。さらに、前記ロック装置は、少なくとも1つの第2のピンであって、前記第1の伸縮要素に対して前記第2の伸縮要素を滑り止めする(brace)ために該少なくとも1つの第2のピンが前記第1の伸縮要素の壁の内面に押し付けられる第1の状態から、該少なくとも1つの第2のピンが前記第1の伸縮要素の前記壁から或る間隔のところにある第2の状態へと、前記駆動機構によって移動可能である少なくとも1つの第2のピンを有する。
【0012】
家具は、実質的に平らなワーク面を有するテーブル、特にワークテーブルであることが好ましい。これに対する一代替として、家具は、椅子、サイドボード、棚、ボディ等とすることができる。原則的に、上下調節可能であるように展開されるあらゆるタイプの家具を、本発明により展開することができる。
【0013】
好ましい態様では、少なくとも1本の長さ調節可能な脚は、丸い断面を有する。しかしながら、これに対する一代替として、少なくとも1本の長さ調節可能な脚は、正方形、矩形又は任意には多角形の断面を有することもできる。
【0014】
家具は、2本の長さ調節可能な脚を有することが好ましい。家具は、そのサイズ又は展開形態に応じて、3本以上の長さ調節可能な脚、特に、4本又はそれよりも多くの長さ調節可能な脚を有することもできる。しかしながら、これに対する一代替として、家具は、例えば、家具がスツール、ビストロテーブル等である場合、長さ調節可能な脚を1本だけ有することができる。少なくとも1本の上下調節可能な脚は、更に好ましい態様では、例えば部屋の床等のベース上に上下調節可能な脚をフレキシブルかつ頑強に設置することができるようにするために、アーム又はベースプレートを有する。
【0015】
第2の伸縮要素は、第1の伸縮要素内に配置され、この第2の伸縮要素に対して第1の軸に沿って移動可能である。第1の伸縮要素及び第2の伸縮要素は、第2の伸縮要素が第1の伸縮要素の内側に受け入れられる領域内でそれに応じて重なる。
【0016】
第1の軸は、家具が立つベースの表面に対して実質的に垂直であるように配されることが好ましい。少なくとも1本の上下調節可能な脚の2つの伸縮要素の相対移動は、対応する機構によって駆動されることが好ましい。この目的から、家具は、例えば、ハンドクランクを有することが好ましく、このハンドクランクによって、ユーザーが、少なくとも1本の長さ調節可能な脚の2本の伸縮要素を互いに対して第1の軸に沿って双方向に移動させることができる。伸縮要素のうちの少なくとも1つに対するクランクの動きの伝達は、ケーブルプルによって行われることが好ましい。特に、好ましい態様では、機構は、少なくとも1本の長さ調節可能な脚の可能な限りスムーズな動作の長さ調節を可能にするために、例えば、特定の重量力の方向に対抗して作用するばね力等、家具の特定の重量を相殺する仕組みを更に有する。上記ばね力は、特定の重量力の相殺を個々に適応できるようにするために、例えば、クランクによりばねの長さを変えることによって、変化させることができることが好ましい。しかしながら、これに対する一代替として、少なくとも1本の長さ調節可能な脚の特に単純な長さ調節を可能にする電気モーターを設けることも可能である。これに対する更なる一代替として、機構(mechanism)をいっさい設けず、単にユーザーが家具を持ち上げることによって長さ調節を行うことも可能である。
【0017】
少なくとも1つの第1のピンは、形状嵌め接続に関して第1の伸縮要素の構造に係合することが好ましい。例えば、少なくとも1つの第1のピンは、第1の伸縮要素の内側の相補的な歯を有する対応する表面に係合する歯を有する表面を有する。これに対する一代替として、少なくとも1つの第1のピンは、伸縮要素の互いに対する相対変位を単なる力嵌め接続によって防止することもできる。特に、単なる力嵌め設計の場合、少なくとも1つの第1のピンの表面と、少なくとも1つの第1のピンが係合する、第1の伸縮要素の面とに、互いに対して高度の静摩擦を有する表面が設けられる。
【0018】
第1の伸縮要素に対する第2の伸縮要素の形状嵌めロック又は力嵌めロックにより、或る特定の長さ調節において、少なくとも1本の長さ調節可能な脚の確実な固定が可能となる。
【0019】
特に好ましい態様では、ロック装置は、第1のピンが1つだけではなく、特に2つの第1のピンを有し、これらの第1のピンは、例えば第2の伸縮要素の2つの対向する面において、第1の伸縮要素と力嵌め接続又は形状嵌め接続することができる。
【0020】
第2の位置では、少なくとも1つの第1のピンは、第1の伸縮要素又は第1の伸縮要素の内側の表面から或る間隔のところにあることが好ましく、その結果、第1の伸縮要素に対する力嵌め接続又は形状嵌め接続がない。結果として、第2の伸縮要素が、第1の伸縮要素に対して第1の軸に沿って双方向に自由に移動することができる。
【0021】
2つの伸縮要素が摺動して互いから離れることを防止するには、第1の伸縮要素に対する第2の伸縮要素の移動を規定するストップを設けることが好ましい。それに応じて、上記規定は、少なくとも1本の長さ調節可能な脚の最長の長さを規定する。同様に、第2の伸縮要素と第1の伸縮要素との最大の重なりを規定するには、更なるストップを設けることができる。それに応じて、上記第2のストップは、長さ調節可能な脚の最短の長さを規定する。
【0022】
家具の長さ調節可能な脚が1本のみではない場合、駆動機構は、存在する全ての長さ調節可能な脚の少なくとも1つの第1のピン及び少なくとも1つの第2のピンを、駆動機構を介して同時に駆動することができるように開発されることが好ましい。これにより、本発明による家具の高さを調節する際の取扱いが単純化する。
【0023】
少なくとも1つの第2のピンは、第1の状態では、第1の伸縮要素の壁の内面に押し当たる。少なくとも1つの第2のピンが第1の伸縮要素に押し当たる力の結果、第2の伸縮要素は、第1の伸縮要素に対して滑り止めされる。このことは、第1の伸縮要素と第2の伸縮要素との間の考えられ得る遊びが、これらの2つの伸縮要素の互いに対する滑り止めの結果として防止されることを意味する。その結果、第2の伸縮要素は、第1の伸縮要素に対してフレキシブルかつ頑強に固定される。2つの伸縮要素間の遊びが引き起こす可能性がある、家具の側方移動は、このやり方で確実に防止することができる。
【0024】
或る伸縮要素が更なる伸縮要素の内側でローラーによって完全にガイドされる長さ調節可能な脚に比べ、本発明による解決策は、まさにフレキシブルかつ頑強である固定を提供するが、ローラーの代わりに省スペースの滑り軸受を用いることができるため、スペース要件が明らかに小さい。これにより、狭小であるがよりフレキシブルかつ頑強に移動する長さ調節可能な脚を有する家具の創出が可能になる。
【0025】
少なくとも1つの第1のピンは、第1の軸に対して実質的に直角である第2の軸に沿って移動可能であるようにロック装置に取り付けられることが好ましい。この場合、ロック位置からアンロック位置への、第1の軸に沿った、第1の方向への、第1の復帰力に対抗した、駆動機構の移動は、第1の摺動区画によって、第1の位置から第2の位置への、第2の軸に沿った、少なくとも1つの第1のピンの移動に変換される。
【0026】
摺動区画を用いることにより、第1の軸、すなわち、2つの伸縮要素の相対移動が互いに対して行われる軸に沿った、駆動機構の移動は、特に単純かつ確実な方法で、第2の軸に対して実質的に直角である第2の軸に沿った移動に変換することができる。
【0027】
第2の軸が第1の軸に対して実質的に直角に配されることにより、少なくとも1つの第1のピンと第1の伸縮要素との間に確実な形状嵌め接続又は力嵌め接続をつくり出すことができる。
【0028】
上記用途の構想内では、「実質的に直角である」とは、最大偏差がプラス/マイナス5度である、90度の内角を意味する。
【0029】
ロック装置における少なくとも1つの第1のピンの軸受配置は、リニアガイドへの、特にロック装置の溝又は凹部内への少なくとも1つの第1のピンの配置によって行われることが好ましい。
【0030】
例えば螺旋ばねによってつくり出される第1の復帰力をもたらす結果、少なくとも1つの第1のピンが自動的に押されて第1の位置にくる。その結果、駆動機構は、第2の方向への駆動機構の移動、したがって、第2の位置から第1の位置への少なくとも1つの第1のピンの移動が復帰力によって行われるよう、第1の方向へのみ引っ張り力をかけるよう展開することができる。さらに、復帰力の結果、少なくとも1つの第1のピンは、第1の伸縮要素に対する確実な形状嵌め接続又は力嵌め接続を確実にするために十分に高い力によって作用することができる。
【0031】
駆動機構は、ロック位置及びアンロック位置を有し、アンロック位置では、少なくとも1つの第1のピンが第2の位置に位置するとともに少なくとも1つの第2のピンが第2の状態にあるのに対し、ロック位置では、それらのピンは第1の位置に位置するか又は第1の状態にある。それに応じて、駆動機構がアンロック位置に位置する場合、少なくとも1本の長さ調節可能な脚の長さを変更することができる、すなわち、2つの伸縮要素が互いに対して移動する。しかしながら、駆動機構がロック状態にある場合、2つの伸縮要素がともにロックされ、長さ調節可能な脚の長さは変更することができない。
【0032】
駆動機構は、ロック位置からアンロック位置に移動することができるようにレバーによって駆動されることが好ましい。駆動機構は、例えばワイヤ、チェーン等の伝達要素を有することが好ましく、この伝達要素によって、少なくとも第1の摺動区画に力を伝達することができる。
【0033】
好ましい態様では、少なくとも1つの第2のピンは、第1の軸に対して実質的に直角にある、好ましくは第2の軸に対して直角にある第3の軸に沿って移動可能であるように、ロック装置に取り付けられる。ロック位置からアンロック位置への、第2のピンに作用する第2の復帰力に対抗した、駆動機構の移動は、第2の摺動区画によって、第1の状態から第2の状態への、第3の軸に沿った、少なくとも1つの第2のピンの移動に変換される。
【0034】
第1の軸に対して実質的に直角にある第3の軸に沿って少なくとも1つの第3のピンが移動する結果、2つの伸縮要素の互いに対する考えられ得る最も高い程度の滑り止めを達成することが可能である。第3の軸を好ましくは第2の軸に対して実質的に直角に配向する結果、第3の軸に沿って少なくとも1つの第2のピンが移動し、少なくとも1つの第2のピンが少なくとも1つの第1のピンと同じ第2の軸に沿って移動する場合に比べ、フレキシビリティ及び頑強度が向上した移動を達成することが可能である。少なくとも1つの第1のピンの形状嵌め接続又は力嵌め接続により、第2の軸に沿った或る特定のフレキシビリティ及び頑強度の移動が既に確実となっているため、滑り止めによって第3の軸に沿って、第2の伸縮要素と第1の伸縮要素との間によりフレキシブルかつ頑強なロックを更に達成することもできる。総じて、あらゆる方向における2つの伸縮要素の互いに対してのよりフレキシブルかつ頑強なロックをこのようにして実現することができる。
【0035】
ロック装置における少なくとも1つの第2のピンの軸受配置は、リニアガイドへの、特にロック装置の溝又は凹部内への少なくとも1つの第2のピンの配置によって行われることが好ましい。
【0036】
好ましい態様では、少なくとも1つの第2のピンは、少なくとも1つの第1のピンと同じ駆動機構によって移動する。結果として、2つの伸縮要素の互いに対するロック及び滑り止めが、可能な限り単純な方法で可能になる。
【0037】
第2の復帰力は、少なくとも1つの第2のピンと直接協働することができるが、第2の摺動区画を介して、第2の直線変位可能なプレートによって少なくとも1つの第2のピンに間接的に作用することが好ましい。好ましい態様では、第2の復帰力は、ばね、特にヘリカルばねとして実現される。これに対する一代替として、第2の復帰力は、螺旋ばね又は弾性要素として実現することもできる。
【0038】
第1の軸に沿っての駆動機構の移動を第3の軸に沿っての少なくとも1つの第2のピンの移動に特に単純に変換することは、第2の摺動区画によって可能になる。
【0039】
家具は、単一の第2のピンを有することが好ましい。特に、丸い断面を有する長さ調節可能な脚を有する家具の場合、これにより、伸縮要素を特にフレキシブルかつ頑強な方法で滑り止めすることが可能になる。しかしながら、これに対する一代替として、幾つかの第2のピンを滑り止めに用いることもできる。
【0040】
特に好ましい態様では、第1の摺動区画は、第1の軸に沿って移動可能である第1のプレートとして実現され、この第1のプレート上に第1の溝が実現される。第1のピンに配置されている第1の軸受は、上記第1の溝内でガイドされる。
【0041】
第2の摺動区画は、第1の軸に沿って直線移動可能である第2のプレートに入れられた第2の溝として実現されることが好ましい。少なくとも1つの第2のピンに配置されている第2の軸受は、上記第2の溝内でガイドされる。
【0042】
溝と軸受との組合せにより、摺動区画(複数可)の特に単純な展開が可能になる。
【0043】
好ましい態様では、第2の摺動区画は湾曲部として実現され、少なくとも1つの第2のピンが第2の状態から第1の状態に移る際、湾曲部は、次の第2の領域におけるよりも勾配が大きい第1の領域を最初に含むように展開される。
【0044】
上記展開の結果、少なくとも1つの第2のピンは初め、第1の伸縮要素の壁の内面と接触するまで、大きい方の勾配によって第3の軸に沿って比較的迅速に移動することができる。後に続く、湾曲部のより小さい勾配によって、少なくとも1つの第2のピンは次に、2つの伸縮要素の滑り止めを可能にするために、より低い移動速度で、したがって、より大きい力で壁の内面に更に押し付けられる。同時に、異なる勾配を有する2つの領域を有する湾曲部の展開形態によって、第2の溝における第2のジャーナルのセルフロックを達成することができる。
【0045】
「勾配」という用語は、本願の意味において、第2の摺動区画の湾曲部が第1の軸に対して呈する角度として理解されるべきである。上記角度が大きいほど、湾曲部の勾配が大きい。
【0046】
好ましい態様では、駆動機構は、駆動機構がロック位置からアンロック位置に移動すると第2のプレートのストップ面に当接する駆動体を有する。
【0047】
駆動機構が、第1の軸に沿って第1の方向に、ロック状態からアンロック状態に移ると、駆動体は、第1のプレートのストップ面に当接する。その結果、第2の摺動区画は、駆動機構によって第1の方向に引かれ、その結果、第1の状態から第2の状態へと、第2のジャーナルの移動、したがって、少なくとも1つの第2のピンの移動が行われる。
【0048】
駆動機構が、第1の方向と逆の第2の方向に、アンロック位置からロック位置に移動する場合、駆動体がストップ面から解放され、その結果、第2の方向に、第2のプレートよりも遠くに駆動機構を移動させることができる。その結果、少なくとも1つの第1のピンの移動を少なくとも部分的に解放(uncouple)することが可能であり、少なくとも第1のピンはまた、少なくとも1つの第2のピンの第2の状態から第1の状態への移動によって、第2の位置から第1の位置へ上記同じ駆動機構によって移動することが好ましい。
【0049】
第2の復帰力が少なくとも1つの第2のピンに作用する際、2つの伸縮要素をともに滑り止めすることを可能にするために、駆動機構の駆動体と接触することなく十分に高い力で作用を受ける。
【0050】
少なくとも1つの第1のピンはまた、ストップ面によって駆動機構に連結されることが好ましい。
【0051】
ロック装置は、第2の伸縮要素の内側に配置されることが好ましく、第2の伸縮要素の壁には少なくとも1つの開口が設けられており、この開口を通って少なくとも1つの第2のピンが移動することができる。
【0052】
ロック装置を第2の伸縮要素の内側に配置する結果、少なくとも1本の長さ調節可能な脚の特にコンパクトな設計を達成することができる。さらに、2つの伸縮要素は、結果として特に良好にともに滑り止めすることが可能である。
【0053】
上記少なくとも1つの第1のピンが第2の伸縮要素の壁を通って第1の伸縮要素と力嵌め接続又は形状嵌め接続することができるように、少なくとも1つの第1のピンの壁に開口を設けることができることも好ましい。
【0054】
好ましい態様では、駆動機構はボーデンケーブルとして実現される。その結果、駆動機構は、可能な限り単純な方法で展開することができる。特に、例えば、ボーデンケーブルを駆動するように設計されているレバーを、少なくとも1本の脚の外側、特にテーブルトップの下に配置することができるようにするために、ボーデンケーブルは、ローラー等によって向きを変えることもできる。
【0055】
第2の伸縮要素の外面の壁と相互作用する少なくとも1つの滑り軸受は、壁の内面側の、第1の伸縮要素の第1の端の領域内に配置されることが好ましい。
【0056】
滑り軸受の上記配置の結果、少なくとも1本の長さ調節可能な脚は、特に狭小に実現することができ、これにより、全体的に反応が良い美的効果が家具に与えられる。
【0057】
特に好ましい態様では、第1の伸縮要素の第1の端はその上端である。この場合、第1の伸縮要素は、下部を提供し、第2の伸縮要素は、少なくとも1本の長さ調節可能な脚の上部を提供する。
【0058】
好ましい態様では、第2の伸縮要素は、第1の伸縮要素の壁の内面と相互作用する少なくとも1つの転がり軸受を第2の端に有する。
【0059】
特に好ましい態様では、第2の伸縮要素の対向する両側に位置する少なくとも2つのローラーが、転がり軸受として用いられる。これらのローラーは、その外面が第1の伸縮要素の内壁と少なくとも1箇所で触れるように配置される。したがって、少なくとも2つのローラーは壁の内面に沿って転動する。
【0060】
更に好ましい態様では、転がり軸受はロック装置に配置される。
【0061】
第2の伸縮要素は、第1の伸縮要素内で、第2の伸縮要素の第2の端が第1の軸に沿って第1の方向に第1の伸縮要素の第1の端の下に位置するように、配置されることが好ましい。その結果、第2の伸縮要素は、その第2の端が、転がり軸受によって直線変位可能であるように第1の伸縮要素の内側に、かつ、転がり軸受の上方において第1の方向に位置する領域内に滑り軸受によって取り付けられる。
【0062】
第1の伸縮要素の第2の端から第1の端に延びる少なくとも1つのアームが、第1の伸縮要素の内側に配置される。少なくとも1つの第1のピンは、第1の位置において、力嵌め式又は形状嵌め式にアームと相互作用する。
【0063】
アームを第1の伸縮要素の内側に配置する結果、少なくとも1つの第1のピンが力嵌め式又は形状嵌め式に相互作用する表面が、第1の伸縮要素の壁の内面から隔たれて存在することができる。その結果、第1の伸縮要素の内側での第2の伸縮要素の線形的な変位の妨げが上記表面によって防止される。
【0064】
特に好ましい態様では、アームは、第2の伸縮要素の内部に少なくとも部分的に突出する。その結果、アームと相互作用するガイドを、第1の伸縮要素の内側での第2の伸縮要素の特に良好なリニアガイドを可能にするために第2の伸縮要素の内側に配置することができる。ガイドは、アームに沿って押すことが可能であるように取り付けられる、特に少なくとも1つのガイド溝又は少なくとも1つの半リングの形態で実現される。
【0065】
本発明の更に有利な実施形態及び特徴の組合せは、以下の詳細な説明から、また特許請求の範囲の全体からもたらされる。
【0066】
例示的な実施形態を説明するために用いられる図面は以下の通りである。原則的に、図における同一の部品には同一の参照符号が与えられている。