(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
円筒形状に形成され、一面は閉鎖され、他面が開口して内部に装着空間が形成され、側面の一側には前記装着空間に連結される装着部が一体に形成され、閉鎖された一面および側面に少なくとも1つ以上の流入口および排出口が形成されるハウジングと、
前記ハウジングの装着空間に装着され、複数のプレートが積層されて相互交差して連結流路を形成し、それぞれの前記連結流路のうちの1つの連結流路が前記装着空間に連結され、それぞれの前記流入口を介して流入した互いに異なる作動流体が前記各連結流路を通過しながら相互熱交換される放熱ユニットと、
前記装着空間と前記装着部の内部を区画して、前記装着部に形成される流入口と前記ハウジングの側面に形成された前記排出口に連結され、前記放熱ユニットの連結流路とは別のバイパス通路を形成する隔壁プレートと、
前記装着部に形成される前記流入口に対応して、前記装着部の内部で一端部が前記隔壁プレートを貫通して装着され、前記流入口を介して流入した作動流体の温度変化に応じて、膨張または収縮変形しながら発生する直線変位を利用して、前記隔壁プレートを介して区画された前記装着空間または前記バイパス通路をそれぞれ選択的に開閉して作動流体の流動を調節するバルブユニットとを含むことを特徴とする、カン型熱交換機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、それぞれの作動流体が内部で流動しながら、相互熱交換を通じた温度調節時、車両の走行状態や初期始動条件に合わせて流入した作動流体の温度に応じて作動するバルブユニットを介して作動流体のウォームアップ機能と冷却機能を同時に行えるようにするカン型熱交換機を提供することである。
また、車両の状態に応じて、バルブユニットの作動を通じて作動流体の温度調節が可能であり、熱交換効率は増大させながら、重量およびサイズの縮小が可能なカン形状に形成することにより、狭いエンジンルームの内部でレイアウトを簡素化すると同時に、装着空間の確保が容易で、搭載性およびパッケージ性を向上させるようにするカン型熱交換機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機は、円筒形状に形成され、一面は閉鎖され、他面が開口して内部に装着空間が形成され、側面の一側には前記装着空間に連結される装着部が一体に形成され、閉鎖された一面および側面に少なくとも1つ以上の流入口および排出口が形成されるハウジングと、前記ハウジングの装着空間に装着され、複数のプレートが積層されて相互交差して連結流路を形成し、それぞれの前記連結流路のうちの1つの連結流路が前記装着空間に連結され、それぞれの前記流入口を介して流入した互いに異なる作動流体が前記各連結流路を通過しながら相互熱交換される放熱ユニットと、前記装着空間と前記装着部の内部を区画して、前記装着部に形成される流入口と前記ハウジングの側面に形成された前記排出口に連結され、前記放熱ユニットの連結流路とは別のバイパス通路を形成する隔壁プレートと、前記装着部に形成される前記流入口に対応して、前記装着部の内部で一端部が前記隔壁プレートを貫通して装着され、前記流入口を介して流入した作動流体の温度変化に応じて、膨張または収縮変形しながら発生する直線変位を利用して、前記隔壁プレートを介して区画された前記装着空間または前記バイパス通路をそれぞれ選択的に開閉して作動流体の流動を調節するバルブユニットとを含む。
【0011】
前記流入口は、前記ハウジングの一面で一側に形成される第1流入口と、前記装着部の一側に形成される第2流入口とを含み、前記排出口は、前記ハウジングの一面で前記第1流入口と離隔した他側に形成される第1排出口と、前記ハウジングの側面の一側で前記第2流入口と離隔した位置に形成される第2排出口とを含むことができる。
【0012】
前記第1流入口と前記第1排出口は、前記第2流入口および前記第2排出口と相互交差した位置にそれぞれ形成されてよい。
【0013】
前記プレートは、前記ハウジングに対応して円板形状に形成されるが、前記隔壁プレートに対応する一側が直線状に形成されてよい。
【0014】
前記プレートは、前記第1流入口と前記第1排出口に対応して、第1、第2連結ホールがそれぞれ形成されてよい。
【0015】
前記プレートは、複数の突起が設定間隔で離隔して突出形成され、中心から前記隔壁プレートに向かう外周面まで分配突起が形成されてよい。
【0016】
前記突起は、半球状に形成され、前記分配突起と同一の方向に前記プレートの一面に突出形成されてよい。
【0017】
前記バルブユニットは、前記装着部に形成された前記流入口に対応して、前記装着部の外側から前記流入口に向かって挿入され、内面に装着溝が一体に形成され、前記流入口の反対側で前記装着部の外側に装着される固定部と、前記固定部に一体に形成され、前記隔壁プレートによって区画された前記装着空間に対応して、少なくとも1つ以上の第1開口ホールが長さ方向に沿って形成され、前記バイパス通路に対応して、少なくとも1つ以上のバイパスホールが形成される挿入部とを含んで構成されるアウターケースと、前記アウターケースの内部に挿入され、前記固定部の装着溝に一端が固定装着される固定ロッドと、前記固定ロッドの他端部に挿入され、作動流体の温度変化に応じて内部で膨張または収縮が行われながら、前記固定ロッド上で移動する変形部材と、前記アウターケースの第1開口ホールに対応して、長さ方向に沿って少なくとも1つ以上の第2開口ホールが形成され、前記アウターケースの内部でスライド移動可能に挿入されるインナーケースと、前記インナーケースの内部で一端に固定装着され、中央が前記変形部材の下部に固定されるフランジ部材と、前記アウターケースの固定部の反対側で前記挿入部に固定装着されるストッパと、前記変形部材と前記ストッパとの間に介在し、前記変形部材の膨張による前進時、圧縮されながら前記変形部材に弾性力を提供する弾性部材とを含むことができる。
【0018】
前記アウターケースは、前記固定部の外側で前記装着部に装着されるエンドキャップにスナップリングを介して固定されてよい。
【0019】
前記アウターケースは、一端が開口した円筒形状に形成されてよい。
【0020】
前記バイパスホールと前記第1開口ホールは、前記アウターケースの長さ方向に離隔した位置で円周方向に沿って設定角度で離隔して形成されてよい。
【0021】
前記各第1開口ホールは、前記バイパスホールから離隔した位置で前記固定部に向かって前記アウターケースの長さ方向に沿って形成されてよい。
【0022】
前記インナーケースは、両端が開口した円筒形状に形成されてよい。
【0023】
前記各第2開口ホールは、前記インナーケースの長さ方向に中央を基準として両側に、それぞれその周りに沿って設定角度で離隔してそれぞれ相互交差した位置に形成されてよい。
【0024】
前記インナーケースは、前記アウターケースの内部で前記変形部材の膨張変形によって前記流入口側に向かって移動時、前記各第2開口ホールが前記各第1開口ホールに位置しながら前記各第1開口ホールを開放し、前記バイパスホールを閉鎖させることができる。
【0025】
前記インナーケースは、初期装着時、前記各第2開口ホールが前記アウターケースの閉鎖された区間に位置し、前記各第1開口ホールを閉鎖させた状態で装着されてよい。
【0026】
前記変形部材は、その材質が、作動流体の温度に応じて内部で収縮と膨張が行われるワックス素材で形成されてよい。
【0027】
前記フランジ部材は、外周面の周りに沿って設定角度で離隔した位置に流動ホールが形成されてよい。
【0028】
前記フランジ部材は、外周面が前記固定部に向かう前記インナーケースの一端の内周面に固定され、中央に形成された連結部が前記変形部材に装着された固定リングを介して固定されてよい。
【0029】
前記ストッパは、前記流入口に流入する作動流体が前記バルブユニットの内部に流入するように、少なくとも1つ以上の貫通ホールが形成されてよい。
【0030】
前記各貫通ホールは、前記ストッパの中央と、円周方向に沿って設定角度で離隔した位置に形成されてよい。
【0031】
前記ストッパは、前記弾性部材が固定されるように、固定端が突出形成されてよい。
【0032】
前記アウターケースは、前記挿入部の内周面の一側に前記ストッパの載置される載置端が形成されてよい。
【0033】
前記アウターケースは、前記ストッパを固定させるストッパリングが装着されるリング溝が、前記載置端から離隔した内周面の周りに沿って形成されてよい。
【0034】
前記弾性部材は、一端が前記ストッパに支持され、他端が前記変形部材に支持されるコイルスプリングからなってよい。
【0035】
前記各作動流体は、ラジエータから流入する冷却水と、自動変速機から流入する変速機オイルとから構成されてよい。
【0036】
前記変速機オイルは、前記第1流入口と前記第1排出口を介して前記放熱ユニットに循環し、前記冷却水は、第2流入口と第2排出口を介して循環し、前記各連結流路は、変速機オイルが流入して移動する第1連結流路と、冷却水が流入して移動する第2連結流路とを含むことができる。
【0037】
前記隔壁プレートは、前記装着空間に位置する一端部が、前記装着部に位置する他端部から設定角度で折り曲げ形成されてよい。
【0038】
前記隔壁プレートは、前記放熱ユニットに対応する一端部に貫通ホールが形成されてよい。
【0039】
前記ハウジングは、開口した他面に前記装着空間を閉鎖するカバーが装着されてよい。
【発明の効果】
【0040】
上述のように、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機によれば、それぞれの作動流体が内部で流動しながら、相互熱交換を通じた温度調節時、車両の走行状態や初期始動条件に合わせて流入した作動流体の温度に応じて作動して作動流体の流動流れを選択的に制御するバルブユニットを適用することにより、作動流体のウォームアップ機能と冷却機能を同時に効率的に行うことができる。
また、車両の状態に応じて、バルブユニットの作動を通じて作動流体の温度調節が可能であり、熱交換効率は増大させながら、重量およびサイズの縮小が可能なカン形状に形成することにより、車両の燃費改善、および暖房性能を向上させることができ、狭いエンジンルームの内部でレイアウトを簡素化すると同時に、装着空間の確保が容易で、搭載性およびパッケージ性を向上させることができる。
さらに、温度に応じて迅速に膨張および収縮をするワックス素材の変形部材が適用されたバルブユニットを介して流入した作動流体を選択的に流動させることにより、作動流体の流動を正確に制御しながら応答性を向上させることができる。
また、熱交換機の内部にバルブユニットを搭載することにより、作動流体の流動を制御する別の制御バルブおよび分岐回路を除去することができて、製作コストの節減および作業性を向上させることができる。
これと共に、作動流体が自動変速機の変速機オイルの場合、冷始動時に摩擦低減のためのウォームアップ機能と、走行時のスリップ防止および耐久維持のための冷却機能の同時実行が可能で、燃費および変速機の耐久性を向上させることができる。
そして、作動流体の温度に応じたバルブ開閉作動の応答性を向上させることにより、全体的な商品性を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の好ましい実施形態を、添付した図面に基づいて詳細に説明する。
【0043】
これに先立ち、本明細書に記載された実施形態と図面に示された構成は、本発明の最も好ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替可能な多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0044】
本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付す。
【0045】
図面に示された各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜のために任意に示したので、本発明が必ずしも図面に示されたものに限定されず、様々な部分および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。
【0046】
そして、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに包含できることを意味する。
【0047】
また、明細書に記載された「…ユニット」、「…手段」、「…部」、「…部材」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作をする包括的な構成の単位を意味する。
【0048】
図1は、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機が適用される車両の冷却システムのブロック構成図であり、
図2および
図3は、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機の投影斜視図および分解斜視図であり、
図4は、
図2のA−A線に沿った断面図であり、
図5は、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機に適用される放熱ユニットにおいてプレートの斜視図であり、
図6および
図7は、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機に適用されるバルブユニットの斜視図および分解斜視図であり、
図8は、
図6のB−B線に沿った断面図である。
【0049】
図面を参照すれば、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機100は、車両の自動変速機の冷却システムに適用される。
【0050】
前記自動変速機の冷却システムは、基本的に、
図1に示しているように、ウォータポンプ10を介して、冷却ファン41の装着されたラジエータ20を通過しながら冷却された冷却水がエンジンを冷却させる冷却ライン(Cooling Line:以下、「C.L」という)が備えられ、この冷却ライン(C.L)上には、図示しない車両の暖房システムに連結されるヒータコア30を含んで構成される。
【0051】
ここで、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機100は、それぞれの作動流体が内部で流動しながら、相互熱交換を通じた温度調節時、車両の走行状態や初期始動条件に合わせて流入した作動流体の温度に応じて作動するバルブユニット130を介して作動流体のウォームアップ機能と冷却機能を同時に行えるようにする。
【0052】
また、車両の状態に応じて、バルブユニット130の作動を通じて作動流体の温度調節が可能であり、熱交換効率は増大させながら、重量およびサイズの縮小が可能なカン形状に形成することにより、狭いエンジンルームの内部でレイアウトを簡素化すると同時に、装着空間の確保が容易で、搭載性およびパッケージ性を向上させるようにする。
【0053】
このために、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機100は、ウォータポンプ10とヒータコア30との間に備えられ、自動変速機40とオイルライン(Oil Line:以下、「O.L」という)を介して相互連結される。
【0054】
つまり、本実施形態において、前記各作動流体は、前記ラジエータ20から流入する冷却水と、前記自動変速機40から流入する変速機オイルとから構成され、カン型熱交換機100を介して冷却水と変速機オイルを相互熱交換させて変速機オイルの温度を調節する。
【0055】
このようなカン型熱交換機100は、
図2〜
図4に示しているように、ハウジング101と、放熱ユニット110と、隔壁プレート120と、バルブユニット130とを含んで構成される。
【0056】
まず、前記ハウジング101は、円筒形状に形成され、一面は閉鎖され、他面が開口して内部に装着空間Sが形成される。
【0057】
このようなハウジング101の側面の一側には、前記装着空間Sに連結される装着部103が一体に形成され、閉鎖された一面および側面に少なくとも1つ以上の流入口105および排出口107が形成される。
【0058】
ここで、前記流入口105は、前記ハウジング101の一面で一側に形成される第1流入口105aと、前記装着部103の一側に形成される第2流入口105bとから構成される。
【0059】
そして、前記排出口107は、前記ハウジング101の一面で前記第1流入口105aと離隔した他側に形成される第1排出口107aと、前記ハウジング101の側面の一側で前記第2流入口105bと離隔した位置に形成される第2排出口107bとから構成される。
【0060】
前記第1流入口105aと前記第1排出口107aは、前記第2流入口105bおよび前記第2排出口107bと相互交差した位置にそれぞれ形成されてよい。
【0061】
つまり、前記変速機オイルは、前記第1流入口105aと前記第1排出口107aを介して前記放熱ユニット110に循環し、前記冷却水は、第2流入口105bと第2排出口107bを介して循環することができる。
【0062】
本実施形態において、前記放熱ユニット110は、前記ハウジング101の装着空間Sに装着され、複数のプレート111が積層されて相互交差して連結流路を形成する。
【0063】
このような放熱ユニット110は、それぞれの前記連結流路113のうちの1つの連結流路113が前記装着空間Sに連結され、前記第1、第2流入口105a、105bを介して変速機オイルと冷却水が各連結流路113を通過しながら相互熱交換される。
【0064】
つまり、前記放熱ユニット110は、変速機オイルが第1流入口105aを介して内部に流入して循環する場合、前記第2流入口を介してハウジング101の装着空間Sに流入する冷却水と互いに反対方向に流れ、その流動を対向流(counterflow)にして相互熱交換させる。
【0065】
一方、前記各連結流路113は、変速機オイルが流入して移動する第1連結流路113aと、装着空間Sの内部に流入した冷却水が移動する第2連結流路113bとを含む。
【0066】
ここで、前記プレート111は、前記ハウジング101の外形に対応して円板形状に形成されるが、前記隔壁プレート120に対応する一側が直線状に形成されてよい。
【0067】
また、前記プレート111は、前記第1流入口105aと前記第1排出口107aに対応して、第1、第2連結ホール114、115がそれぞれ形成される。
【0068】
これによって、前記第1流入口105aを介して流入した変速機オイルは、前記第1連結ホール114を介して前記放熱ユニット110の内部に流入して連結流路113を通過した後、第2連結ホール115を介して第1排出口107aに排出される。
【0069】
一方、前記プレート111は、
図5に示しているように、複数の突起116が設定間隔で離隔して突出形成され、中心から前記隔壁プレート120に向かう外周面まで分配突起117が形成されてよい。
【0070】
前記各突起116は、半球状に前記分配突起と同一の方向に前記プレートの一面に突出形成され、前記プレート111の中心から外周面に向かって円周方向に沿って複数個が形成されてよい。
【0071】
このように構成される前記プレート111は、各突起116および分配突起117の突出した一面が相互接触するように積層される。
【0072】
したがって、前記放熱ユニット110は、各突起116および分配突起117が相互接触するように結合された2枚のプレート111を複数個積層し、第1連結流路113aと第2連結流路113bを交差して形成することができる。
【0073】
ここで、前記各突起は、前記放熱ユニット110の第1連結流路113aを通過する変速機オイルと、第2連結流路113bを通過する冷却水に流動抵抗を発生させて熱交換効率を増大させる。
【0074】
また、前記分配突起117は、前記第1、第2連結流路113a、113bを通過する変速機オイルと冷却水が流動する距離を増加させるように、各作動流体の流動を分配して各作動流体が放熱ユニット110のプレート111の全領域に均一に流動させる。
【0075】
本実施形態において、前記隔壁プレート120は、前記装着空間Sと前記装着部103の内部を区画して、前記装着部103に形成される第2流入口105bと前記ハウジング101の側面に形成された前記第2排出口107bに連結され、前記放熱ユニット110の連結流路113とは別のバイパス通路121を形成する。
【0076】
ここで、前記隔壁プレート120は、前記装着空間Sの一部を区画するように、前記装着空間Sに位置する一端部が、前記装着部103に位置する他端部から設定角度で折り曲げ形成されてよい。
【0077】
また、前記隔壁プレート120は、前記放熱ユニット110に対応する一端部に貫通ホール123が形成されてよい。
【0078】
前記貫通ホール123は、バルブユニット130の作動により、前記隔壁プレート120によって区画された装着空間Sに流入した冷却水が、放熱ユニット110の第2連結流路を通過した後、熱交換機100の外部に排出されるように、第2連結流路113bと第2排出口107bをバイパス通路121を介して連結する。
【0079】
つまり、第2連結流路113bを通過した冷却水は、隔壁プレート120の貫通ホール123を介してバイパス通路121に排出され、第2排出口107bを介してハウジング101の外部に排出される。
【0080】
一方、本実施形態では、前記第1流入口105aおよび第1排出口107aを介して流入および排出される変速機オイルが第1連結流路113aに流動し、第2流入口105bを介して流入した冷却水が前記バルブユニット130を選択的に作動させて装着空間Sの内部で第2連結流路113bに流動することを一実施形態として説明しているが、これに限定されたわけではなく、冷却水と変速機オイルは互いに変更して適用することができる。
【0081】
そして、前記バルブユニット130は、前記装着部103に形成される前記第2流入口105bに対応して、前記装着部103の内部で一端部が前記隔壁プレート120を貫通して装着される。
【0082】
このようなバルブユニット130は、前記第2流入口105bを介して流入した冷却水の温度変化に応じて、膨張または収縮変形しながら発生する直線変位を利用して、前記隔壁プレート120を介して区画された前記装着空間Sまたは前記バイパス通路121をそれぞれ選択的に開閉して冷却水の流動を調節する。
【0083】
ここで、前記バルブユニット130は、
図6〜
図8に示しているように、アウターケース132と、固定ロッド146と、変形部材148と、インナーケース152と、フランジ部材156と、ストッパ166と、弾性部材174とを含んで構成され、これを各構成別により詳細に説明すると次の通りである。
【0084】
まず、前記アウターケース132は、前記第2流入口105bに対応して、前記装着部103の外側から第2流入口105bに向かって挿入される。
【0085】
このようなアウターケース132は、内面に装着溝133が一体に形成され、前記第2流入口105bの反対側で前記装着部103の外側に装着される固定部134と、前記固定部134から前記第2流入口105bに向かって一体に形成される挿入部136とから構成される。
【0086】
前記挿入部136は、円筒形状となり、前記隔壁プレート120によって区画された前記装着空間Sに対応して、少なくとも1つ以上の第1開口ホール138が長さ方向に沿って形成され、前記バイパス通路121に対応して、少なくとも1つ以上のバイパスホール142が形成されてよい。
【0087】
ここで、前記各第1開口ホール138と各バイパスホール142は、前記アウターケース132の長さ方向に離隔した位置で円周方向に沿って設定角度で離隔して形成されてよく、本実施形態では、前記挿入部136の外周面の周りに沿って90°の角度で離隔して4つが等間隔に形成される。
【0088】
また、前記各第1開口ホール138は、前記バイパスホール142から離隔した下部において、前記アウターケース132の長さ方向に沿って形成されてよい。
【0089】
このように構成される前記アウターケース132は、前記固定部134の外側で前記装着部103に装着されるエンドキャップ178にスナップリング144を介して固定されてよい。
【0090】
また、前記アウターケース132は、前記第2流入口105bに向かう前記挿入部136の一端が開口した円筒形状に形成されてよい。
【0091】
本実施形態において、前記固定ロッド146は、前記アウターケース132の内部に挿入され、前記固定部134の装着溝133に一端が固定装着される。
【0092】
このような固定ロッド146は、前記固定部134の装着溝133で前記第2流入口105bに向かって前記固定部134と垂直に配置された状態で装着される。
【0093】
そして、前記変形部材148は、前記固定ロッド146の上部に挿入され、作動流体の温度変化に応じて内部で膨張または収縮が行われながら、前記固定ロッド146上で前進または後進することによる直線変位の発生を通じて、その位置が可変する。
【0094】
このような変形部材148は、その材質が、作動流体の温度に応じて内部で収縮と膨張が行われるワックス素材からなってよい。
【0095】
ここで、ワックス素材は、温度に応じて体積が膨張または収縮するもので、温度が高くなると内部でその体積が膨張し、温度が低くなると再び収縮して初期体積に復元される性質を有する素材である。
【0096】
つまり、前記変形部材148は、内部にワックス素材が含まれているアセンブリから構成され、内部にワックス素材が温度に応じて体積変形が発生する場合、外形は変形することなく、固定ロッド146上で前進または後進することができる。
【0097】
これによって、前記変形部材148は、前記第2流入口105bを介して温度の上昇した冷却水が流入する場合、温度が上昇してその体積が膨張することにより、前記固定ロッド146に装着された初期位置から前記固定ロッド146の他端に向かって前進して位置が変更される。
【0098】
これとは逆に、前記変形部材148は、前述のように、内部でその体積が膨張した状態で温度の低い冷却水が流入する場合、温度が下降してその体積が収縮することにより、前記固定ロッド146上で後進して初期位置に復帰する。
【0099】
また、前記変形部材148は、前記固定ロッド146に装着された初期状態で設定温度以下の温度の低い冷却水が流入する場合には、膨張または収縮が発生せず、位置の可変が行われなくなる。
【0100】
本実施形態において、前記インナーケース152は、前記アウターケース132の第1開口ホール138に対応して、長さ方向に沿って少なくとも1つ以上の第2開口ホール154が形成され、前記アウターケース132の内部でスライド移動可能に挿入される。
【0101】
ここで、前記インナーケース152は、両端が開口した円筒形状に形成される。
【0102】
そして、前記各第2開口ホール154は、前記各第1開口ホール138に対応して、前記インナーケース152の長さ方向に中央を基準として上下部に、それぞれその周りに沿って設定角度で離隔した位置で相互交差して形成されてよい。
【0103】
ここで、前記各第2開口ホール154は、前記インナーケース152の上下部において、それぞれ外周面の周りに沿って90°の角度で離隔して等間隔に4つが形成されてよい。
【0104】
本実施形態において、前記フランジ部材156は、前記インナーケース152の内部で一端に固定装着され、中央が前記変形部材148の下部に固定される。
【0105】
ここで、前記フランジ部材156は、前記インナーケース152に一体型に製作されてよく、前記アウターケース132の内部でスライド移動可能に挿入された前記インナーケース156を前記変形部材148の下部に固定させる。
【0106】
このようなフランジ部材156は、外周面の周りに沿って設定角度で離隔した位置に流動ホール158が形成されてよい。
【0107】
前記各流動ホール158は、前記フランジ部材156の外周面の周りに沿って90°の角度で離隔して4つが形成されてよく、前記第2流入口105bに流入した作動流体を、前記インナーケース152の内部で各第2開口ホール154を介して前記放熱ユニット110の第2連結流路113bに流入させる機能を果たす。
【0108】
このようなフランジ部材156は、外周面が前記インナーケース152の下端の内周面に固定され、中央に形成された装着部162が前記変形部材148の下部に装着された固定リング164を介して固定されてよい。
【0109】
一方、本実施形態において、前記インナーケース152は、前記アウターケース132の内部において、前記変形部材148の膨張変形時、前記フランジ部材156によって、変形部材148と共に、固定ロッド146上で前進する。
【0110】
この場合、前記インナーケース152は、前記各第2開口ホール154が前記各第1開口ホール138に位置しながら前記各第1開口ホール138を開放し、外周面の閉鎖された上端部が前記バイパスホール142に位置して前記バイパスホール142を閉鎖させる。
【0111】
このようなインナーケース152は、初期装着時、前記各第2開口ホール154が前記アウターケース132の長さ方向に各第1開口ホール138の間で閉鎖された区間に位置して前記各第1開口ホール138を閉鎖させ、前記バイパスホール142の下部に上端が位置してバイパスホール142を開放させた状態で装着されてよい。
【0112】
本実施形態において、前記ストッパ166は、前記アウターケース132の固定部134の反対側で前記挿入部136に固定装着される。
【0113】
ここで、前記ストッパ166は、前記第2流入口105bに流入する作動流体が前記バルブユニット130の内部に流入して前記変形部材148に変形が行われるように、上面に少なくとも1つ以上の貫通ホール168が形成されてよい。
【0114】
本実施形態において、前記各貫通ホール168は、前記ストッパ166の中央に1つが形成され、円周方向に沿って設定角度で離隔した位置に120°の角度で3つがそれぞれ形成されてよい。
【0115】
つまり、前記ストッパ166は、前記アウターケース132の挿入部136の一端に装着され、第2流入口105bを介して流入した冷却水を前記アウターケース132の内部に流入させる。
【0116】
一方、前記アウターケース132は、上端に前記ストッパ166の載置される載置端135が形成されてよい。
【0117】
前記載置端135は、前記アウターケース132の内周面の周りに沿って前記アウターケース132の中心に向かって突出形成される。
【0118】
このようなアウターケース132は、前記ストッパ166の上部を固定させるストッパリング172を装着するためのリング溝137が、前記載置端135の上部で内周面の周りに沿って形成されてよい。
【0119】
これによって、前記ストッパ166は、前記アウターケース132の上端で前記載置端135に載置された状態で、前記リング溝137に装着されるストッパリング172を介して固定される。
【0120】
そして、前記弾性部材174は、前記変形部材148と前記ストッパ166との間に介在し、前記変形部材148の膨張による前進時、圧縮されながら前記変形部材148に弾性力を提供する。
【0121】
ここで、前記弾性部材174は、一端が前記ストッパ166に支持され、他端が前記変形部材148に支持されるコイルスプリングからなってよい。
【0122】
これによって、前記弾性部材174は、前記変形部材148が膨張して前記固定ロッド146上で前進する場合、圧縮された状態を維持する。
【0123】
逆に、前記弾性部材174は、前記変形部材148が収縮する場合、圧縮が解除されながら前記変形部材148に弾性力を提供することにより、前記変形部材148を固定ロッド146上で迅速に後進させて初期位置に復帰させる。
【0124】
一方、本実施形態において、前記ストッパ166は、下部に前記弾性部材174が固定されるように、固定端167が突出形成されてよい。
【0125】
前記固定端167は、弾性部材174の一端の内周面に一定部分挿入され、他端が前記変形部材148に挿入された前記弾性部材174を安定的に支持する。
【0126】
一方、本実施形態では、前記第1、第2開口ホール138、154、バイパスホール142、流動ホール158がそれぞれ円周方向に沿って90°の角度で離隔して4つが形成され、貫通ホール168が120°の角度で離隔して3つが形成されることを一実施形態として説明しているが、これに限定されたわけではなく、前記各開口ホール138、154、バイパスホール142、流動ホール158、および貫通ホール168の個数および位置は変更して適用することができる。
【0127】
一方、前記装着部103に装着されたエンドキャップ178とアウターケース132の固定部134との間には、前記ハウジング101の内部に流入する作動流体の冷却水が前記第2排出口107bを除いて外部に漏れるのを防止すると同時に、前記エンドキャップ178と固定部134との間に作動流体が漏れるのを防止するためのシーリング176が装着される。
【0128】
つまり、前記シーリング176は、前記固定部134の外周面と装着部103に装着されたエンドキャップ178との間をシールして、前記アウターケース132の固定部134の外周面に沿って冷却水が外部に漏れるのを防止する。
【0129】
図9は、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機に適用されるバルブユニットの作動状態図である。
【0130】
このように構成される前記バルブユニット130は、
図9に示しているように、前記第2流入口105bを介して設定温度を有する作動流体が流入すると、前記ストッパ166の各貫通ホール168を介して、アウターケース132、およびインナーケース152の内部に流入する。
【0131】
これによって、前記変形部材148は、内部で膨張しながら、前記固定ロッド146上で前進する。
【0132】
すると、前記フランジ部材156は、前記変形部材148の下端に固定されることにより、前記変形部材148と共に前進する。これと同時に、前記インナーケース152は、前記フランジ部材156と共に、アウターケース132の内部で前記第2流入口105bに向かってスライド移動する。
【0133】
この場合、前記弾性部材174は圧縮され、かつ、前記バイパスホール142は前進移動した前記インナーケース152によって閉鎖された状態となる。
【0134】
この時、前記各第2開口ホール154は、前記各第1開口ホール138と同一に位置し、かつ、アウターケース132の固定部134側に位置した各第1開口ホール138は、上昇したインナーケース152によって開放された状態を維持し、ハウジング101の装着空間Sに冷却水を流入させて第2連結流路113bを通過させる。
【0135】
これとは逆に、設定温度以下の作動流体が前記第2流入口105bに流入すると、前記変形部材148は、再び
図6のように、収縮して前記固定ロッド146の上部から下部に下降する。
【0136】
この時、前記弾性部材174は、圧縮された状態でその弾性力を前記変形部材148に提供することにより、迅速に上昇していた前記変形部材148を後進させる。
【0137】
すると、前記インナーケース152は、前記変形部材148と共に後進移動するフランジ部材156によって後進することにより、前記バイパスホール142を再び開放させると同時に、開放されていた状態の各第1開口ホール138を閉鎖させる。
【0138】
一方、本実施形態において、前記ハウジング101は、開口した他面に前記装着空間Sを閉鎖し、装着空間Sに流入した冷却水が外部に漏れるのを防止するカバー180が装着されてよい。
【0139】
以下、前記のように構成される本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機100の作動および作用を詳細に説明する。
【0140】
図10および
図11は、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機の段階別作動状態図である。
【0141】
まず、前記第2流入口105bを介して冷却水が流入する場合、冷却水の水温が設定水温より低ければ、
図10に示しているように、前記変形部材148は、前記バルブユニット130において、前記ストッパ166の貫通ホール168に流入した冷却水の水温が変形発生温度より低いため、変形せずに初期状態を維持する。
【0142】
これによって、前記インナーケース152は、前記変形部材148が固定ロッド146で前進しないことにより、初期位置(
図6参照)を維持し、前記アウターケース132のバイパスホール142は開放された状態を維持する。
【0143】
この場合、前述のように、前記インナーケース152の閉鎖された部分が各第1開口ホール138を閉鎖した状態を維持し、前記各第2開口ホール154も前記アウターケース132の閉鎖された部分に位置することにより、アウターケース132がインナーケース152の内部と閉鎖された状態を維持する。
【0144】
したがって、前記ハウジング101の内部に流入した冷却水は、前記第2連結流路113bに流入することが防止される。
【0145】
すると、流入した冷却水は、開放された前記バイパスホール142を介して前記バルブユニット130から排出されて前記放熱ユニット130に流入せず、隔壁プレート120によって区画されて形成された前記バイパス通路121を介して第2排出口107bに直ちにバイパスされて排出される。
【0146】
これによって、冷却水は、放熱ユニット110の第2連結流路113bに流入することが防止され、前記第1流入口105aを介して流入して放熱ユニット110の第1連結流路113aを通過する変速機オイルとの熱交換が防止される。
【0147】
つまり、前記バイパス通路121は、車両の走行状態やアイドルモード、または初期始動のように、車両の状態やモードに応じて変速機オイルのウォームアップが必要な場合、低温状態の冷却水が第2連結流路113bに流入するのを防止するようにバイパスさせることにより、変速機オイルが冷却水と熱交換を通じて温度が低下するのを防止する。
【0148】
逆に、冷却水の水温が設定水温より高い場合には、
図11に示しているように、前記バルブユニット130の変形部材148は、第2流入口105bから前記ストッパ166の貫通ホール168に流入した冷却水によって内部で膨張して前記固定ロッド146上で前進する。
【0149】
この時、前記フランジ部材156は、変形部材148と共に前進しながら、前記インナーケース152をアウターケース132の内部で第2流入口105b側に向かって移動させる。
【0150】
これによって、前記インナーケース152は、閉鎖された一端部を介して前記バイパスホール142を閉鎖させた状態(
図9参照)を維持させ、この時、前記各第2開口ホール154は、前記第1開口ホール138と同一に位置することにより、前記インナーケース152の内部が開放される。
【0151】
これによって、前記第1、第2開口ホール138、154は、前記インナーケース152の内部とアウターケース132の外部とを相互連結し、前記バルブユニット130が開放された状態となる。
【0152】
すると、前記バルブユニット130に流入した冷却水は、閉鎖されたバイパスホール142によってバイパス通路121に流入が防止された状態で、開放された前記第1、第2開口ホール138、154を介して排出され、隔壁プレート120によって区画された装着空間Sに流入して放熱ユニット130の外側と第2連結流路113bを通過した後、前記第2排出口107bを介して排出される。
【0153】
これによって、冷却水は、放熱ユニット110の第2連結流路113bを通過し、前記第1流入口105aを介して流入して第1連結流路113aを通過する変速機オイルは、前記第2連結流路113bを通過する冷却水と前記ハウジング101の装着空間Sで相互熱交換されてその温度が調節される。
【0154】
ここで、変速機オイルと冷却水は、第1、第2流入口105a、105bが前記ハウジング101の一面と側面で相互交差した方向に形成されることにより、各作動流体の流動を対向流(counterflow)にして相互熱交換されることで、より効率的な熱交換が行われる。
【0155】
一方、前記変速機オイルは、第1流入口105aを介して自動変速機40から流入し、前記ハウジング101の装着空間Sで放熱ユニット110の第1連結流路113aを通過した後、第1排出口107aを介して排出されながら、冷却水の温度に応じて選択的に作動する前記バルブユニット130を介して冷却水と選択的に熱交換される。
【0156】
これによって、自動変速機40の内部で発生する流体摩擦で発熱して冷却が必要な変速機オイルは、カン型熱交換機100の放熱ユニット110で冷却水との相互熱交換を通じて冷却された状態で、前記自動変速機40に供給される。
【0157】
つまり、前記熱交換機100は、高速で回転する自動変速機40に冷却された変速機オイルを供給することにより、自動変速機40のスリップ発生を防止する。
【0158】
このように、本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機100は、流入する冷却水の水温に応じて前記バルブユニット130の変形部材148が収縮または膨張しながら、前記固定ロッド146上で前進または後進することにより、インナーケース152を位置移動させると同時に、各開口ホール138、154を閉鎖または開放させることにより、内部に流入した冷却水を、バイパス通路121、または第1、第2開口ホール138、154を介してハウジングの内部に流入させて熱交換機100を通過する冷却水の流動を調節する。
【0159】
したがって、前記のように構成される本発明の実施形態にかかるカン型熱交換機100を適用すれば、それぞれの作動流体が内部で流動しながら、相互熱交換を通じた温度調節時、車両の走行状態や初期始動条件に合わせて流入した作動流体の温度に応じて作動して作動流体の流動流れを選択的に制御するバルブユニット130を適用することにより、作動流体のウォームアップ機能と冷却機能を同時に効率的に行うことができる。
【0160】
また、車両の状態に応じて、バルブユニット130の作動を通じて作動流体の温度調節が可能であり、熱交換効率は増大させながら、重量およびサイズの縮小が可能なカン形状に形成することにより、車両の燃費改善、および暖房性能を向上させることができ、狭いエンジンルームの内部でレイアウトを簡素化すると同時に、装着空間の確保が容易で、搭載性およびパッケージ性を向上させることができる。
【0161】
さらに、温度に応じて迅速に膨張および収縮をするワックス素材の変形部材148が適用されたバルブユニット130を介して流入した作動流体を選択的に流動させることにより、作動流体の流動を正確に制御しながら応答性を向上させることができる。
【0162】
また、カン型熱交換機100の内部にバルブユニット130を搭載することにより、作動流体の流動を制御する別の制御バルブおよび分岐回路を除去することができて、製作コストの節減および作業性を向上させることができる。
【0163】
これと共に、作動流体が自動変速機の変速機オイルの場合、冷始動時に摩擦低減のためのウォームアップ機能と、走行時のスリップ防止および耐久維持のための冷却機能の同時実行が可能で、燃費および変速機の耐久性を向上させることができる。
【0164】
そして、作動流体の温度に応じたバルブの開閉作動の応答性を向上させることにより、全体的な商品性を向上させることができる。
【0165】
以上、本発明は、限定された実施形態と図面によって説明されたが、本発明はこれによって限定されず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって本発明の技術思想と以下に記載される特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正および変形が可能であることは当然である。