特許第6552874号(P6552874)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6552874
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】パーキング機能付き電動ブレーキ装置
(51)【国際特許分類】
   F16D 65/18 20060101AFI20190722BHJP
   B60T 13/74 20060101ALI20190722BHJP
   B60T 17/22 20060101ALI20190722BHJP
   F16D 121/24 20120101ALN20190722BHJP
   F16D 125/40 20120101ALN20190722BHJP
   F16D 127/06 20120101ALN20190722BHJP
   F16D 129/10 20120101ALN20190722BHJP
【FI】
   F16D65/18
   B60T13/74 G
   B60T17/22 C
   B60T17/22 Z
   F16D121:24
   F16D125:40
   F16D127:06
   F16D129:10
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-101462(P2015-101462)
(22)【出願日】2015年5月19日
(65)【公開番号】特開2016-217415(P2016-217415A)
(43)【公開日】2016年12月22日
【審査請求日】2018年4月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102692
【氏名又は名称】NTN株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086793
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅士
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(72)【発明者】
【氏名】増田 唯
【審査官】 竹村 秀康
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−006423(JP,A)
【文献】 特開2013−248946(JP,A)
【文献】 特開2008−157378(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 13/00−13/74
F16D 49/00−71/04
B60T 17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキロータと、このブレーキロータと接触させる摩擦材と、この摩擦材を前記ブレーキロータと接触させる摩擦材操作機構と、この摩擦材操作機構を駆動する電動の主ブレーキ用モータと、前記摩擦材および摩擦材操作機構を用いて駐車ブレーキ機能を生じさせる駐車ブレーキ機構と、ハウジングと、前記主ブレーキ用モータによるブレーキ力の制御および前記駐車ブレーキ機構の制御を行う制御装置とを備えるパーキング機能付き電動ブレーキ装置において、
前記駐車ブレーキ機構は、
前記主ブレーキ用モータから前記摩擦材操作機構までのトルクを伝達する回転軸の何れか1軸と同軸に設けられた電動の駐車ブレーキ用モータと、
この駐車ブレーキ用モータを配した前記回転軸の軸方向に前記駐車ブレーキ用モータのロータを移動させる直動機構と、
前記駐車ブレーキ用モータの前記ロータに設けられたロータ側係合部、および前記ハウジングに設けられ前記直動機構により前記ロータが所定位置まで直進すると前記ロータ側係合部に対して前記ロータの回転を阻止するように係合するハウジング側係合部により構成される係合機構とを備え、
この係合機構の係合によって、前記摩擦材の押圧力の反力に対して前記回転軸の角度を保持する押圧力保持機能を生じる、
ことを特徴とするパーキング機能付き電動ブレーキ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のパーキング機能付き電動ブレーキ装置において、前記駐車ブレーキ用モータと前記主ブレーキ用モータとが同軸に配置されているパーキング機能付き電動ブレーキ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のパーキング機能付き電動ブレーキ装置において、前記駐車ブレーキ機構の前記直動機構は、前記摩擦材の押圧力の反力トルクが所定値以下の場合は前記駐車ブレーキ用モータのトルクにより前記ロータと前記回転軸が同期して回転し、前記反力トルクが所定値以上の場合は前記直動機構により前記ロータが前記回転軸を軸方向に移動させる、動作切替機能を有するパーキング機能付き電動ブレーキ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のパーキング機能付き電動ブレーキ装置において、前記直動機構が、前記駐車ブレーキ用モータの前記ロータと前記回転軸とのねじ構造によって構成されたパーキング機能付き電動ブレーキ装置。
【請求項5】
請求項4に記載のパーキング機能付き電動ブレーキ装置において、前記直動機構は、前記動作切替機能が、前記ねじ面に発生する摩擦力によって実現される構成であるパーキング機能付き電動ブレーキ装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のパーキング機能付き電動ブレーキ装置において、前記制御装置が、前記主ブレーキ用モータの機能失陥が発生した場合に、前記駐車ブレーキ用モータにより前記摩擦材操作機構を駆動する冗長機能を有するパーキング機能付き電動ブレーキ装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のパーキング機能付き電動ブレーキ装置において、前記制御装置の機能失陥が発生しても、前記駐車ブレーキ用モータを、前記制御装置が介入しない状態で駆動させる駐車ブレーキ用モータ直接駆動手段を有するパーキング機能付き電動ブレーキ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電動ブレーキ装置にパーキングブレーキとしての機能を加えたパーキング機能付き電動ブレーキ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電動モータを用いた電動ブレーキ装置として、次の各提案がなされている。
・遊星ローラねじを使用した電動アクチュエータの提案(特許文献1)。
・電動モータ、直動機構、および減速機を使用した電動ブレーキ装置における、パーキングブレーキ機構の提案(特許文献2)。
・歯車をロックする機能を有する電動ブレーキ装置の提案(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−194356号公報
【特許文献2】特開2006−183800号公報
【特許文献3】特開2003−247676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような、電動アクチュエータを使用した電動ブレーキ装置において、例えば特許文献2〜3のように、減速機等のトルク伝達機構をロックすることで自動車におけるパーキングブレーキ機能が実装できる。
しかし、その際、できるだけ省スペースでの実装が求められる。
また、上記の電動ブレーキ装置において、モータ失陥時の冗長系の構成が課題となることが考えられる。例えば、上記特許文献の実施例においては、モータ等の動力源を2系統有する必要が生じる可能性があり、その場合にコストや搭載スペースが問題となる可能性がある。
【0005】
この発明の目的は、省スペースでのパーキングブレーキ機能の実装が可能なパーキング機能付き電動ブレーキ装置を提供することである。
この発明の他の目的は、主ブレーキ用モータの失陥時の冗長機能を持たせることができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のパーキング機能付き電動ブレーキ装置は、ブレーキロータ1と、このブレーキロータ1と接触させる摩擦材2と、この摩擦材2を前記ブレーキロータ1と接触させる摩擦材操作機構3と、この摩擦材操作機構3を駆動する電動の主ブレーキ用モータ4と、前記摩擦材2および摩擦材操作機構3を用いて駐車ブレーキ機能を生じさせる駐車ブレーキ機構5と、ハウジング6と、前記主ブレーキ用モータ4によるブレーキ力の制御および前記駐車ブレーキ機構5の制御を行う制御装置7とを備えるパーキング機能付き電動ブレーキ装置において、
前記駐車ブレーキ機構5は、
前記主ブレーキ用モータ4から前記摩擦材操作機構3までのトルクを伝達する回転軸4c,16の何れか1軸と同軸に設けられた電動の駐車ブレーキ用モータ9と、
この駐車ブレーキ用モータ9を配した前記回転軸4c,16の軸方向に前記駐車ブレーキ用モータ9のロータ9aを移動させる直動機構33と、
前記駐車ブレーキ用モータ9の前記ロータ9aに設けられたロータ側係合部34a、および前記ハウジング6に設けられ前記直動機構33により前記ロータ9aが所定位置まで直進すると前記ロータ側係合部34aに対して前記ロータ9aの回転を阻止するように係合するハウジング側係合部34bにより構成される係合機構34とを備え、
この係合機構34の係合によって、前記摩擦材2の押圧力の反力に対して前記回転軸の角度を保持する押圧力保持機能を生じる。
【0007】
この構成の電動ブレーキ装置によると、その摩擦材2および摩擦材操作機構3を用いて駐車ブレーキ機能を生じさせる駐車ブレーキ機構5を設けたため、電動ブレーキ装置にパーキングブレーキとしての機能を持たせることができる。その場合に、主ブレーキ用モータ4から摩擦材操作機構3までのトルクを伝達する回転軸の何れか1軸と同軸に駐車ブレーキ用モータ9を設けたため、省スペースでのパーキングブレーキ機能の実装が可能となる。
なお、「前記主ブレーキ用モータ4から前記摩擦材操作機構3までのトルクを伝達する回転軸」とは、主ブレーキ用モータ4の回転軸4c、摩擦材操作機構3の回転軸16、および主ブレーキ用モータ4から摩擦材操作機構3にトルクを伝達するギヤ列等における各回転体の回転軸を言う。また、上記の「同軸に」とは、軸心が共通であるだけでなく、実態のある軸を共通して用いることを言う。
【0008】
この発明において、前記駐車ブレーキ用モータ9と前記主ブレーキ用モータ4とが同軸に配置されていても良い。
主ブレーキ用モータ4と駐車ブレーキ用モータ9とが同軸であると、ハウジング6や軸受の共通化によるより一層の省スペース、部品点数削減、後述する冗長系用途における必要トルク減、等の利点が得られる。
【0009】
この発明において、前記駐車ブレーキ機構5の前記直動機構33は、前記摩擦材2の押圧力の反力トルクが所定値以下の場合は前記駐車ブレーキ用モータ9のトルクにより前記ロータ9aと前記回転軸4cが同期して回転し、前記反力トルクが所定値以上の場合は前記直動機構33により前記ロータ9aが前記回転軸4cを軸方向に移動させる、動作切替機能を有するようにしても良い。
駐車ブレーキ用モータ9によって所定のブレーキ反力発生までは前記駐車ブレーキ用モータ9と同期して回転軸4cが回転する構造をとることで、冗長性を向上させることができる。
【0010】
この発明において、前記直動機構33が、前記駐車ブレーキ用モータ9の前記ロータ9aと回転軸4cとのねじ構造によって構成されていても良い。
ねじ構造によると、簡単な構造で直動機構33が得られる。
なお、「ねじ構造」とは軸方向に対して所定の傾斜角を持つ摺動溝を有する機構全般を示し、例えば等価リードの極めて大きい溝や、所定箇所のみ溝を有する部分ねじ構造も含むものとする。
【0011】
前記ねじ構造の場合に、前記動作切替機能が、前記ねじ面に発生する摩擦力によって実現される構成であっても良い。
ねじ面に発生する摩擦力を利用すると、前記動作切替機能が簡単な構成で実現できる。
【0012】
この発明において、前記制御装置7が、前記主ブレーキ用モータ4の機能失陥が発生した場合に、前記駐車ブレーキ用モータ9により前記摩擦材操作機構3を駆動する冗長機能を有するようにしても良い。
前記駐車ブレーキ機構5が、主ブレーキ用モータ4で駆動される摩擦材2および摩擦材操作機構3を駐車ブレーキ用モータ9で駆動して駐車ブレーキ機能を生じさせる構成であるため、前記失陥時に、駐車ブレーキ用モータ9を用いて通常のブレーキの代わりとする冗長機能が、簡単な構成で実現できる。
【0013】
この発明において、前記制御装置7の機能失陥が発生しても、前記駐車ブレーキ用モータ9を、前記制御装置7が介入しない状態で駆動させる駐車ブレーキ用モータ直接駆動手段45を有するようにしても良い。
制御装置7が介入しない状態で駆動させる駐車ブレーキ用モータ直接駆動手段45が設けられていると、制御装置7の機能失陥が発生しても、駐車ブレーキ用モータ9を通常のブレーキの代わりとなるよう動作させて、ブレーキ機能が失陥してしまわないための冗長機能を得ることができる。
【発明の効果】
【0014】
この発明のパーキング機能付き電動ブレーキ装置は、ブレーキロータと、このブレーキロータと接触させる摩擦材と、この摩擦材を前記ブレーキロータと接触させる摩擦材操作機構と、この摩擦材操作機構を駆動する電動の主ブレーキ用モータと、前記摩擦材および摩擦材操作機構を用いて駐車ブレーキ機能を生じさせる駐車ブレーキ機構と、ハウジングと、前記主ブレーキ用モータによるブレーキ力の制御および前記駐車ブレーキ機構の制御を行う制御装置と、を備えるパーキング機能付き電動ブレーキ装置において、前記駐車ブレーキ機構は、前記主ブレーキ用モータから前記摩擦材操作機構までのトルクを伝達する回転軸の何れか1軸と同軸に設けられた電動の駐車ブレーキ用モータと、この駐車ブレーキ用モータを配した前記回転軸の軸方向に前記駐車ブレーキ用モータのロータを移動させる直動機構と、前記駐車ブレーキ用モータの前記ロータに設けられたロータ側係合部、および前記ハウジングに設けられ前記直動機構により前記ロータが所定位置まで直進すると前記ロータ側係合部に対して前記ロータの回転を阻止するように係合するハウジング側係合部により構成される係合機構とを備え、この係合機構の係合によって、前記摩擦材の押圧力の反力に対して前記回転軸の角度を保持する押圧力保持機能を生じるため、省スペースでのパーキングブレーキ機能の実装が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】この発明の一実施形態に係るパーキング機能付き電動ブレーキ装置の断面図である。
図2図1の一部を省略した拡大断面図である。
図3】(A),(B),(C)はそれぞれ、その駐車ブレーキ用モータのハウジングにおけるロータ対面部分の左側面図、同ロータおよびその各係合部の断面図、並びに同ロータの右側面図である。
図4】同各係合部を展開して示す説明図である。
図5】同係合部の非係合状態および係合状態を示す動作説明図である。
図6】同パーキング機能付き電動ブレーキ装置におけるねじ構造の直動機構に作用する各力の説明図である。
図7】同パーキング機能付き電動ブレーキ装置における制御系の各動作状態を示す概念構成のブロック図である。
図8】同パーキング機能付き電動ブレーキ装置の制御器の動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
このパーキング機能付き電動ブレーキ装置は、図1に示すようにブレーキロータ1と、このブレーキロータ1と接触させる摩擦材2と、この摩擦材2を前記ブレーキロータ1と接触させる摩擦材操作機構3と、この摩擦材操作機構3を、減速機8を介して駆動する電動の主ブレーキ用モータ4と、前記摩擦材2および摩擦材操作機構3を用いて駐車ブレーキ機能を生じさせる駐車ブレーキ機構5と、ハウジング6と、前記主ブレーキ用モータ4によるブレーキ力の制御および前記駐車ブレーキ機構5の制御を行う制御装置7とを備える。
【0017】
摩擦材2は、この例ではブレーキロータ1の両面にそれぞれ対向する一対のブレーキパッド2a,2bからなる。両ブレーキパッド2a,2bは、前記ハウジング6を設置した固定部材にガイド部材を介して、互いに対向する方向に進退自在に設置され、一方のブレーキパッド2aが前記摩擦材操作機構3により進退させられる。他方のブレーギパッド2bは、連動機構(図示せず)により、前記一方のブレーキパッド2aと連動して対向移動し、両ブレーキパッド2a,2bでブレーキロータ1を挟み付ける。ハウジング6は、モータ部ハウジング部6aと、摩擦材操作機構ハウジング部6bと、減速機ハウジング部6cとで構成される。
【0018】
図2に拡大して示すように、摩擦材操作機構3は、電動の主ブレーキ用モータ4から減速機8を介して出力される回転運動を直線運動に変換し、摩擦材2を進退させるいわゆる直動機構となる部分と、遊星減速機を構成する部分とを含む。この摩擦材操作機構3は、スライド部材11と、軸受部材12と、環状のスラスト板13と、スラスト軸受14と、転がり軸受15,15と、回転軸16と、キャリア17と、第1および第2のすべり軸受18,19とを有する。ハウジング6における摩擦材操作機構ハウジング部6bの内周面に、円筒状のスライド部材11が、回り止めされ且つ軸方向に移動自在に支持されている。スライド部材11の内周面には、径方向内方に所定距離突出し螺旋状に形成された螺旋突起11aが設けられている。この螺旋突起11aに、後述する複数の遊星ローラが噛合している。
【0019】
ハウジング6内におけるスライド部材11の軸方向一端側に、軸受部材12が設けられている。この軸受部材12は、径方向外方に延びるフランジ部と、ボス部とを有する。ボス部内に転がり軸受15,15が嵌合され、これら各軸受15,15の内輪内径面に回転軸16が嵌合されている。よって回転軸16は、軸受部材12に軸受15,15を介して回転自在に支持される。
【0020】
スライド部材11の内周には、前記回転軸16を中心に回転可能なキャリア17が設けられている。キャリア17は、軸方向に互いに対向して配置される第1のディスク17a,および第2のディスク17bを有する。軸受部材12に近い第2のディスク17bをインナ側ディスク17bといい、軸受部材12から遠い第1のディスク17aをアウタ側ディスク17aという場合がある。第1のディスク17aの2つの主面のうち、第2のディスク17bに臨む主面には、この主面における外周縁部から軸方向に突出する間隔調整部材17cが設けられる。この間隔調整部材17cは、複数の遊星ローラ20の間隔を調整するため、円周方向に間隔を空けて複数配設されている。これら間隔調整部材17cにより、第1および第2のディスク17a,17bが一体に設けられる。
【0021】
第2のディスク17bは、回転軸16との間に嵌合された第1のすべり軸受18により、回転自在に、且つ、軸方向に移動自在に支持されている。第1のディスク17aには、中心部に軸挿入孔が形成され、この軸挿入孔に第2のすべり軸受19が嵌合されている。第1のディスク17aは、第2のすべり軸受19により回転軸16に回転自在に支持される。回転軸16の端部には、スラスト荷重を受けるワッシャが嵌合され、このワッシャの抜け止め用の止め輪が設けられる。
【0022】
キャリア17には、複数のローラ軸21が周方向に間隔を空けて設けられている。各ローラ軸21の両端部が、それぞれ、第1および第2のディスク17a,17bによって支持されている。すなわち第1および第2のディスク17a,17bには、それぞれ長孔から成る軸挿入孔が複数形成され、第1および第2のディスク17a,17bの軸挿入孔の各対に各ローラ軸21の両端部が挿入されてこれらローラ軸21が径方向に移動自在に支持される。複数のローラ軸21には、これらローラ軸21を径方向内方に付勢する弾性リング22が掛け渡されている。
【0023】
各ローラ軸21に、遊星ローラ20が回転自在に支持され、各遊星ローラ20は、回転軸16の外周面と、スライド部材11の内周面との間に介在される。複数のローラ軸21に渡って掛け渡された弾性リング22の付勢力により、各遊星ローラ20が回転軸16の外周面に押し付けられる。回転軸16が回転することで、この回転軸16の外周面に接触する各遊星ローラ20が接触摩擦により回転する。遊星ローラ20の外周面には、前記スライド部材11の螺旋突起11aに噛合する螺旋溝が形成されている。
キャリア17の第2のディスク17bと、遊星ローラ20の軸方向一端部との間には、ワッシャおよびスラスト軸受(いずれも図示せず)が介在されている。ハウジング61内において、第2のディスク17bと軸受部材12との間には、環状のスラスト板13およびスラスト軸受14が設けられている。
【0024】
主ブレーキ用モータ4は、前記ハウジング6の前記主ブレーキ用モータ用ハウジング部6aと、これに軸受31,32を介して回転自在に支持された回転軸4cと、この回転軸4cに設けられたロータ4aと、このロータ4aの周囲に位置して前記主ブレーキ用モータ用ハウジング部6aの内周に設置されたステータ4bとを備える。この例では、主ブレーキ用モータ4は、永久磁石型の同期モータであり、前記ロータ4aは永久磁石からなり、前記ステータ4bは、コア4bbとコイル4baとで構成される。主ブレーキ用モータ4は、同期モータに限らず、誘導モータや直流モータであっても良い。
【0025】
減速機8について説明する。減速機8は、主ブレーキ用モータ4の回転を、回転軸16に固定された入力ギヤ23に減速して伝える機構であり、ギヤ列等で構成される。この例では、減速機8は、主ブレーキ用モータ4の回転軸4cに取り付けられた出力ギヤ24の回転を、回転体である第1および第2の伝達ギヤ25,26を介して回転軸16の端部に固定された入力ギヤ23に減速して伝達可能としている。第1および第2の伝達ギヤ25,26は、互いに一体に固定され、固定の支軸27上に回転自在に支持されている。伝達ギヤ25,26は、上記のように固定の支軸27に支持されているが、伝達ギヤ25,26に共通となる回転軸を設け、その回転軸を回転材に支持するようにした場合の前記回転軸も、請求項で言う回転軸である。
【0026】
駐車ブレーキ機構5を説明する。
駐車ブレーキ機構5は、主ブレーキ用モータ4と同軸に設けられてその回転軸4cを主ブレーキ用モータ4と共通とする駐車ブレーキ用モータ9と、この駐車ブレーキ用モータ9を配した前記回転軸4cの軸方向に前記駐車ブレーキ用モータ9のロータ9aを移動させる直動機構33と、前記直動機構33により前記ロータ9aが直進すると係合する係合機構34とを備え、この係合機構34の係合によって、後述のように、前記摩擦材2の押圧力の反力に対して前記回転軸4cの角度を保持する押圧力保持機能を有する。
【0027】
前記駐車ブレーキ用モータ9は、図示の例では、永久磁石からなるステータ9b、およびコイル9aa,コア9abからなるロータ9aを有し、図示は省略するがブラシやスリップリングを介して回転磁界を生成するブラシDCモータとされている。なお、永久磁石のステータ9bの代わりにコイルステータを用いても良い。その他、例えばブラシを用いないブラシレスDCモータを用いても良く、ステッピングモータや誘導モータを用いることも可能である。
【0028】
駐車ブレーキ用モータ9の配置について、図示の例では主ブレーキ用モータ4と同軸に配置する例を示しているが、図1図2中の減速機8のギヤ25,26と一体に回転軸(図示せず)を設けた場合の前記回転軸や、摩擦材操作機構3の入力軸16等、主ブレーキ用モータ4から摩擦材操作機構3までのトルクを伝達する回転軸の何れかに配置すればよい。
図示の例のように主ブレーキ用モータ4の回転軸4cに配置する場合は、主ブレーキ用モータ4と駐車ブレーキ用モータ9のハウジング部や軸受の共通化による省スペース、部品点数削減、後述する冗長系用途における必要トルク減、等の利点がある。これに対して、減速機8のギヤ25,26や摩擦材操作機構3と同軸に駐車ブレーキ用モータ9を配置する場合、モータの軸長低減による設計自由度の増加、駐車ブレーキ用モータ9の慣性の影響低減等の利点が得られる。
【0029】
前記直動機構33は、駐車ブレーキ用モータ9のロータ9aと、主ブレーキ用モータ4の回転軸4cとのねじ構造によって構成される。なお、「ねじ構造」とは軸方向に対して所定の傾斜角を持つ摺動溝を有する機構全般を示し、例えば等価リードの極めて大きい溝や、所定箇所のみ溝を有する部分ねじ構造も含む。
【0030】
前記係合機構34は、駐車ブレーキ用モータ9のロータ9aに設けられたロータ側係合部34aとハウジング6に設けられたハウジング側係合部34bにより構成される。ロータ側係合部34aは、直動機構33により直動する際の両端のうちの片方に設けられている。前記係合機構34は、前記回転軸4cの減圧方向への回転を抑止する形状を備えている。
【0031】
図3は、前記係合機構34を構成する前記ロータ側係合部34aおよびハウジング側係合部34bの具体的な形状例を示す。駐車ブレーキ用モータ9におけるロータ9aのコア9abは、放射状に延びる複数の磁極9abaを有し、各磁極9abaは外径側端が円周方向へ延びるT状に形成されていて、その外径側端における円周方向の両端に、軸方向に延びる前記ロータ側係合部34aが矩形状の凸部として形成されている。各ハウジング側係合部34bは、ロータ9aのコア9bbの外径端と対向して、リング状に並んでモータ部ハウジング部6aから突出し、図4に展開図で示すように、円周方向にテーパ状に次第に突出して最突端で軸方向に立ち下がる三角形状とされ、鋸歯状の並び形状とされている。
【0032】
図5(A)は、前記係合機構34が離反している状態、つまり非係合の状態を示す。このとき、駐車ブレーキ用モータ9に回転トルクが発生し、かつ主ブレーキ用モータ4の回転軸4cが例えばブレーキ押圧力の反力により抵抗トルクがある場合、駐車ブレーキ用モータ9のロータ9aは、直動機構33のねじに沿って回転し、軸方向に移動する。
図5(B)は、係合機構34が係合している状態の図を示す。駐車ブレーキ用モータ9のロータ9aが軸方向に移動する先の終着点には前記ハウジング側係合部34bが設けてあり、ロータ9aの回転軸4cの減圧方向への回転を抑止する形状を備えている。駐車ブレーキ用モータ9のロータ9aの外周部に設けた凸部であるロータ側係合部34aが前記ハウジング側係合部34bに係合し、直動機構33のねじ構造により駐車ブレーキ用モータ9のロータ9aがさらに突出しようとする動きを、ロータ9aの回転軸4cの段差を介して前記軸受32(図2参照)で阻害することで、摩擦材2の押圧力を保持したまま静止する。
【0033】
図6は、図5の駐車ブレーキ機構5における直動機構33のねじ構造における加減速を伴わない静的な動作概念を示す。中央の斜線は図5の駐車ブレーキ用モータ9のロータ9aと回転軸4c間のねじ構造における接触斜面を示す。すなわち、ロータ9aの内周面の雌ねじと、回転軸4cの外周の雄ねじとの接触斜面を示す。なお、簡単の為、各パラメータの単位系は全て単位変換係数も含む任意次元とする。
ねじ回転力τslは、駐車ブレーキ用モータ9のトルクおよび回転軸4cの反力から、所定の係数αを掛けて次のようになる。ロータ回転軸反力は、電動ブレーキ装置の摩擦材2の押圧力の反力、主ブレーキ用モータ4のトルク、軸受抵抗、等から決定される。
【0034】
【数1】
ここで、τsm:駐車ブレーキ用モータトルク、τ:反力
【0035】
ねじ抵抗τfrは、ねじ構造の直動機構33を相対回転するのに必要な力を示し、主にねじ効率等から決定される或いは、別途ばね等を用いてプリセットトルクを印加する構造としても良い。
τsl>τfrとなる条件、すなわち所定の負荷がある状態で駐車ブレーキ用モータ9のモータトルクを所定以上に入力すると、駐車ブレーキ用モータ9のロータ9aが図5の(A)から(B)の状態へと推移し、駐車ブレーキ機構5として機能する。
また、上記の条件となるまでは、駐車ブレーキ用モータ9のトルクによりロータ回転軸4cが回転し、主ブレーキ用モータ4と同様の摩擦材押圧動作が可能である為、前記τfrを任意に設計することで、主ブレーキ用モータ4の失陥時の冗長系として機能する。
すなわち、前記直動機構33は、前記摩擦材2の押圧力の反力トルクが所定値以下の場合は前記駐車ブレーキ用モータ9のトルクにより前記ロータ9aと前記回転軸4cが同期して回転し、前記反力トルクが所定値以上の場合は前記直動機構33により前記ロータ9aが前記回転軸4cを軸方向に移動させる、動作切替機能を有するようにする。このように、駐車ブレーキ用モータ9によって所定のブレーキ反力発生までは前記駐車ブレーキ用モータ9と同期して回転軸4cが回転する構造とすることで、主ブレーキ用モータ4の失陥時の冗長系として機能する。
【0036】
図7は、制御系の構成を示すブロック図である。同図(A)は、各スイッチSW1〜SW3の切換位置が、電源が投入されていない状態の接続先を示す。同図(B)は、同じ構成において、各スイッチSW1〜SW3の切換位置が、各制御装置が正常に機能しているときの接続先を示す。
このパーキング機能付き電動ブレーキ装置は、機械的な部分である電動ブレーキアクチュエータ40と、この電動ブレーキアクチュエータ40を制御する前記制御装置7とで構成される。電動ブレーキアクチュエータ40は、前記主ブレーキ用モータ4、駐車ブレーキ用モータ9、および減速機・摩擦材操作機構41を備える。減速機・摩擦材操作機構41は、前記減速機8と摩擦材操作機構3とでなり、一つのブロックで示している。電動ブレーキアクチュエータ40には、電動アクチュエータ制御に用いるモータ角度センサやブレーキ力センサ等を含む、センサ42が設けられている。
【0037】
制御装置7は、演算器51、主ブレーキ用モータ駆動回路52、および駐車ブレーキ用モータ駆動回路53を備えている。スイッチSW3は、図示の都合上で制御装置7のブロック内に図示している。主ブレーキ用モータ駆動回路52および駐車ブレーキ用モータ駆動回路53は、それぞれ主ブレーキ用モータ4および駐車ブレーキ用モータ9に流すモータ電流を制御する回路であり、電源装置43に接続されている。演算器51は、上位ECU55からの指令に従い、定められた演算を行って、主ブレーキ用モータ駆動回路52および駐車ブレーキ用モータ駆動回路53を介し、主ブレーキ用モータ4および駐車ブレーキ用モータ9を制御する手段である。
【0038】
駐車ブレーキ用モータ9は、駐車ブレーキ用モータ駆動回路53を介する電流供給経路の他に、前記スイッチSW1〜SW3を介して電源装置43に接続されており、これらスイッチSW1〜SW3により、前記制御装置7が介入しない状態で駐車ブレーキ用モータ9を駆動させる駐車ブレーキ用モータ直接駆動手段45を構成している。第1のスイッチSW1は、常開型であって、ブレーキ指令装置56を構成するパーキングブレーキスイッチ(図示せず)のオン時に閉側に、オフ時は開側に切換えられる。第2のスイッチSW2は、常閉型であり、後述の上記ECU55に設けられた異常診断手段(図示せず)により、制御装置7または主ブレーキ用モータ4の異常診断を行い、異常無しである場合に出力される正常診断信号のオンにより開状態とされる。第3のスイッチSW3は、常時は直接に電源装置43に接続される接点a側に閉となっており、演算器51により駐車ブレーキ機構5の使用時に出力する信号によって駐車ブレーキ用モータ駆動回路53に接続される接点b側に閉とされる(図7(b)参照)。
このように駐車ブレーキ用モータ直接駆動手段45が設けられることで、前記制御装置7や主ブレーキ用モータ4の機能失陥が発生しても、駐車ブレーキ機構5を機能させる冗長機能が得られる。
【0039】
上位ECU55は、例えば車両全体の統括制御や協調制御等を行うECU(電気制御ユニット)であり、VCU(車両制御ユニット)とも呼ばれる。ブレーキ指令装置56の各指令は、上位ECU55に入力され、上位ECU55から各パーキング機能付き電動ブレーキ装置の制御装置7に入力される。前記ブレーキ指令装置56は、ブレーキペダル等の主ブレーキ操作手段、およびパーキングブレーキスイッチの総称であり、一つのブロックで図示している。なお、このパーキング機能付き電動ブレーキ装置は、車両の前後左右の各輪に設けられており、図7の図中で「制御装置」および「電動ブレーキアクチュエータ」の語の後に、個々のパーキング機能付き電動ブレーキ装置を区別する符号「(1),(2)…」を付してある。
【0040】
図8は、この実施形態の構成のパーキング機能付き電動ブレーキ装置が行う処理を示す流れ図であり、主に図7の演算器51が行う処理を示す。
演算器51は、上位ECU55から指令されるパーキングブレーキ要求(駐車ブレーキ機構5を機能させる要求)があるか否かを先ず判断する(ステップS1)。なお、図8では、図示の便宜上、駐車ブレーキ機構5を「Pブレーキ」と、主ブレーキ用モータ4を「主モータ」と、駐車ブレーキ用モータ9を「補助モータ」とそれぞれ記載している。パーキングブレーキ要求は、例えば車両のブレーキ指令装置56のうちのパーキングキブレーキスイッチ等から入力されて上位ECU55から出力される要求であるが、長時間停止時等において上位ECU55に設けられた駐車ブレーキ機構要求手段(図示せず)が所定条件に基づいて判断して出力する要求であっても良い。
【0041】
パーキングブレーキ要求があると、ステップS3に進み、パーキングブレーキ状態がロク状態であるかリリース状態であるかを判断する。ロック状態であるとそのまま処理を終了し、「開始」に戻る。通常のサービスブレーキ状態、つまり主ブレーキ用モータ4で制動し、駐車ブレーキ機構5がリリース状態となっている状態からパーキングブレーキ要求が入力されると、ステップS11に進み、主ブレーキ用モータ4へ指令するブレーキ力目標値Frを、パーキングブレーキ力Fpに所定値aを加算した値として(ステップS11)、ブレーキ力を制御する(ステップS12,S13)。これは例えば図1図5の構造において、係合が完了するまでに主ブレーキ用モータ4が若干逆方向に回転してブレーキ力がやや低下するためであり、前記所定値aは前記係合機構5の構造から必要に応じて設定する。
【0042】
この場合に、ブレーキ力が所定の値Fbとなった後(ステップS12)、駐車ブレーキ用モータ9を駆動してロータ9a(図2)を突出させ、係合が完了した後(ステップS14)、各モータの動作を停止し(ステップS15,S16)、パーキングブレーキ完了状態とする(ステップS17)。
【0043】
ステップS1の判断時にパーキングブレーキ要求がない場合は、ステップS2に進み、パーキングブレーキ状態を判断する。パーキングブレーキ要求がなく、パーキングブレーキ状態がロック状態である場合は、パーキングブレーキ状態からリリース要求が行われたことであり、この場合は係合機構を離反させるため、まずはブレーキ力Frを所定量δだけ増加させて主ブレーキ用モータ4の制御を行う(ステップS6,S7)。ブレーキ力Frが所定の値Fbとなったか否かを判断して所定の値Fbになった後(ステップS8)、駐車ブレーキ用モータ9を逆方向に駆動し、係合機構34を離反させて(ステップS9)、パーキングブレーキ状態をリリースし(ステップS10)、通常のサービスブレーキ状態、つまり主ブレーキ用モータ4で制動している状態に戻す。
【0044】
ステップS2の判断時に、駐車ブレーキ機構5がリリース状態である場合は、主ブレーキ用モータ4の目標値Frを取得し(ステップS4)、主ブレーキ用モータ4によるブレーキ制御を行う(ステップS5)。
このパーキング機能付き電動ブレーキ装置は、このような一連の動作を行う。
【0045】
上記構成のパーキング機能付き電動ブレーキ装置によると、このように、駐車ブレーキ用モータ9を主ブレーキ用モータ4の回転軸4cと同軸配置としたため、省スペースでのパーキングブレーキ機能の実装が可能となる。
また、駐車ブレーキ機構5は、駐車ブレーキ用モータ9により、所定のトルクまでは回転軸4cに入力できる構造としたため、主ブレーキ用モータ4の失陥時の冗長系の機能を持たせることができる。すなわち、駐車ブレーキ機構5における直動機構33のねじ面の摩擦によって、駐車ブレーキ用モータ9によって所定のブレーキ反力発生までは前記駐車ブレーキ用モータ9と同期して回転軸4cが回転する動作切換機能を備える構造としたため、冗長性を向上させることができる。
【0046】
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0047】
1…ブレーキロータ
2…摩擦材
2a,2b…摩擦パッド
3…摩擦材操作機構
4…主ブレーキ用モータ
4c…回転軸
5…駐車ブレーキ機構
6…ハウジング
6a…モータ部ハウジング
6b…摩擦材操作機構部ハウジング
6c…減速機ハウジング
7…制御装置
9…駐車ブレーキ用モータ
8…減速機
9a…ロータ
9b…ステータ
16…回転軸
33…直動機構
34…係合機構
34a…ロータ側係合部
34b…ハウジング側係合部
40…電動ブレーキアクチュエータ
45…駐車ブレーキ用モータ直接駆動手段
51…演算器具
52…主ブレーキ用モータ駆動回路
53…駐車ブレーキ用モータ駆動回路
55…上位ECU
56…ブレーキ指令装置
SW1〜SW3…スイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8