(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6552909
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20190722BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20190722BHJP
【FI】
G06Q30/02 332
G06Q30/06 312
【請求項の数】12
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-157544(P2015-157544)
(22)【出願日】2015年8月7日
(65)【公開番号】特開2017-37419(P2017-37419A)
(43)【公開日】2017年2月16日
【審査請求日】2018年8月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】503047652
【氏名又は名称】サイバーナビ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 慎也
【審査官】
関 博文
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−344361(JP,A)
【文献】
特開2006−190099(JP,A)
【文献】
特開2011−014077(JP,A)
【文献】
国際公開第2015/056795(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気通信回線を介して商品の情報提供サイトを公開するサーバ装置であって、
前記情報提供サイトに商品に関する情報の掲載を委託する委託者及び前記商品に関する補助情報を提供する提供者を登録する登録手段と、
前記提供者が提供する前記商品の補助情報を記憶する記憶手段と、
前記補助情報の閲覧者による前記商品に関するイベント処理を受け付ける受付手段と、
前記委託者に前記閲覧者に関する情報の送信の要否を問い合わせる問合せ手段と、
前記委託者からの前記閲覧者に関する情報の送信要求を受けたことを条件として、前記イベント処理の受け付けに対する対価を前記委託者に課金する課金手段と、
前記イベント処理が前記提供者への報酬の支払い条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって条件を満たすと判定され、かつ、前記課金手段によって前記対価が前記委託者に課金されたことを条件として、前記提供者に対して報酬を支払う支払い手段と
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記提供者への報酬の支払いはポイントの発行であり、
前記支払い手段は、前記提供者からの要求に応じて、当該提供者が保有する前記ポイントを換金する処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記情報提供サイトにおける前記商品に関する閲覧ページを前記提供者が代行者となって作成した場合に、前記支払い手段は、さらに前記提供者に対して報酬を支払うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記商品の前記情報提供サイトへの掲載を委託した委託者が、前記提供者が紹介者となって前記商品の前記情報提供サイトへの掲載を委託した場合、前記支払い手段は、さらに前記提供者に報酬を支払うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記提供者が別の提供者の紹介で前記登録手段によって登録された場合、前記支払い手段は、前記提供者に加えて前記別の提供者にも報酬を支払うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記提供者が前記委託者に見込み客を紹介した場合と、前記委託者が前記見込み客と商談が成立した場合との少なくとも一方の場合に、前記提供者に報酬を支払うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記判定手段は、前記閲覧者が、前記商品に関する前記補助情報を閲覧し、該補助情報からアクセスされた前記商品のページから前記イベント処理が行われ、かつ、該イベント処理が前記補助情報の閲覧後所定時間内に行われた場合、前記補助情報の提供者への報酬の支払う条件を満たすと判定することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記商品の閲覧ページに複数の前記補助情報が存在する場合に、前記支払い手段は、前記イベント処理が行われた直前または最初に閲覧された補助情報の提供者に対して報酬を支払うことを特徴とする請求項7に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記受付手段が受け付ける前記イベント処理には、前記商品に関する問合せ、前記商品に関する催しの申し込み、及び前記商品に関する資料請求が含まれることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項10】
前記提供者の報酬が所定量以上の場合、該提供者から前記報酬の換金を受け付ける換金受付手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項11】
電気通信回線を介して商品の情報提供サイトを公開するサーバ装置の制御方法であって、
前記情報提供サイトに商品に関する情報の掲載を委託する委託者及び前記商品に関する補助情報を提供する提供者を登録する登録工程と、
前記提供者が提供する前記商品の補助情報をサーバ装置に記憶する記憶工程と、
前記補助情報の閲覧者による前記商品に関するイベント処理を受け付ける受付工程と、
前記委託者に前記閲覧者に関する情報の送信の要否を問い合わせる問合せ工程と、
前記委託者からの前記閲覧者に関する情報の送信要求を受けたことを条件として、前記イベント処理の受け付けに対する対価を前記委託者に課金する課金工程と、
前記イベント処理が前記提供者への報酬の支払い条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程によって条件を満たすと判定され、かつ、前記課金工程によって前記対価が前記委託者に課金されたことを条件として、前記提供者に対して報酬を支払う支払い工程と
を有することを特徴とするサーバ装置の制御方法。
【請求項12】
電気通信回線を介して商品の情報提供サイトを公開するサーバ装置に、
前記情報提供サイトに商品に関する情報の掲載を委託する委託者及び前記商品に関する補助情報を提供する提供者を登録する登録手順と、
前記提供者が提供する前記商品の補助情報を記憶する記憶手順と、
前記補助情報の閲覧者による前記商品に関するイベント処理を受け付ける受付手順と、
前記委託者に前記閲覧者に関する情報の送信の要否を問い合わせる問合せ手順と、
前記委託者からの前記閲覧者に関する情報の送信要求を受けたことを条件として、前記イベント処理の受け付けに対する対価を前記委託者に課金する課金手順と、
前記イベント処理が前記提供者への報酬の支払い条件を満たすか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順によって条件を満たすと判定され、かつ、前記課金手順によって前記対価が前記委託者に課金されたことを条件として、前記提供者に対して報酬を支払う支払い手順と
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット上で情報提供サイトを公開するサーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、企業の製品・サービス等の商品の宣伝として、商品の広告をインターネット上の情報掲載サイトに掲載することが行われている。人気のある情報掲載サイトに掲載されることで、その商品が多くの閲覧者の目にとまり、それだけ商品の宣伝効果が高まる。
【0003】
また、そのような情報掲載サイトには、その商品を購入し使用した消費者の感想、意見、推薦文等がコメントとして掲載されることがある。消費者の商品に対する肯定的なコメントは、企業にとってその商品の宣伝効果をさらに高めている。特に、企業と一般消費者との間で取引されるいわゆるB2C商品は、このような情報掲載サイトへの一般消費者からのコメントが投稿されることが多く、他の一般消費者の商品購入の参考となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、企業間取引されるいわゆるB2B商品は、B2C商品と異なり、購入者である企業から別の企業の商品購入の参考となるようなコメントが情報掲載サイトに掲載されるということはあまり期待できない。また、B2B商品の性質上、専門的・特殊な商品が多く、仮にコメントが投稿されたとしても、その内容が適切なものでなければ企業にとってもマイナスになってしまう。
【0005】
また、B2B商品を販売する企業にとっては、まずは販売先候補となる企業に商品について興味を持ってもらうことが重要であり、企業等からの問合せ等の内容もさることながら、問合わせ元が誰なのかを知ることが重要なアクションとなる。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、企業の商品に対する積極的なコメント提供を得ることができ、かつ、商品に対する問合せ等のアクションをより多く得ることができるサーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、電気通信回線を介して商品の情報提供サイトを公開するサーバ装置であって、前記情報提供サイトに商品に関する情報の掲載を委託する委託者及び前記商品に関する補助情報を提供する提供者を登録する登録手段と、前記提供者が提供する前記商品の補助情報を記憶する記憶手段と、前記補助情報の閲覧者による前記商品に関するイベント処理を受け付ける受付手段と、前記委託者に前記閲覧者に関する情報の送信の要否を問い合わせる問合せ手段と、前記委託者からの前記閲覧者に関する情報の送信要求を受けたことを条件として、前記イベント処理の受け付けに対する対価を前記委託者に課金する課金手段と、前記イベント処理が前記提供者への報酬の支払い条件を満たすか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって条件を満たすと判定され、かつ、前記課金手段によって前記対価が前記委託者に課金されたことを条件として、前記提供者に対して報酬を支払う支払い手段とを備えることを特徴とする。
例えば、前記提供者への報酬の支払いはポイントの発行であり、前記支払い手段は、前記提供者からの要求に応じて、当該提供者が保有する前記ポイントを換金する処理を行う。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るサーバ装置は、前記情報提供サイトにおける前記商品に関する閲覧ページを前記提供者が代行者となって作成した場合に、前記支払い手段は、さらに前記提供者に対して報酬を支払うことを特徴とする。
【0009】
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係るサーバ装置は、前記商品の前記情報提供サイトへの掲載を委託した委託者が、前記提供者が紹介者となって前記商品の前記情報提供サイトへの掲載を委託した場合、前記支払い手段は、さらに前記提供者に報酬を支払うことを特徴とする。
【0010】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明に係るサーバ装置は、前記提供者が別の提供者の紹介で前記登録手段によって登録された場合、前記支払い手段は、前記提供者に加えて前記別の提供者にも報酬を支払うことを特徴とする。
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明に係るサーバ装置は、前記提供者が前記委託者に見込み客を紹介した場合と、前記委託者が前記見込み客と商談が成立した場合との少なくとも一方の場合に、前記提供者に報酬を支払うことを特徴とする。
【0011】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明に係るサーバ装置において、前記判定手段は、前記閲覧者が、前記商品に関する前記補助情報を閲覧し、該補助情報からアクセスされた前記商品のページから前記イベント処理が行われ、かつ、該イベント処理が前記補助情報の閲覧後所定時間内に行われた場合、前記補助情報の提供者への報酬の支払う条件を満たすと判定することを特徴とする。
【0012】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明に係るサーバ装置は、前記商品の閲覧ページに複数の前記補助情報が存在する場合に、前記支払い手段は、前記イベント処理が行われた直前または最初に閲覧された補助情報の提供者に対して報酬を支払うことを特徴とする。
【0013】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明に係るサーバ装置において、前記受付手段が受け付ける前記イベント処理には、前記商品に関する問合せ、前記商品に関する催しの申し込み、及び前記商品に関する資料請求が含まれることを特徴とする。
【0014】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明に係るサーバ装置は、前記提供者の報酬が所定量以上の場合、該提供者から前記報酬の換金を受け付ける換金受付手段をさらに備えることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明は、電気通信回線を介して商品の情報提供サイトを公開するサーバ装置の制御方法であって、前記情報提供サイトに商品に関する情報の掲載を委託する委託者及び前記商品に関する補助情報を提供する提供者を登録する登録工程と、前記提供者が提供する前記商品の補助情報をサーバ装置に記憶する記憶工程と、前記補助情報の閲覧者による前記商品に関するイベント処理を受け付ける受付工程と、前記委託者に前記閲覧者に関する情報の送信の要否を問い合わせる問合せ工程と、前記委託者からの前記閲覧者に関する情報の送信要求を受けたことを条件として、前記イベント処理の受け付けに対する対価を前記委託者に課金する課金工程と、前記イベント処理が前記提供者への報酬の支払い条件を満たすか否かを判定する判定工程と、前記判定工程によって条件を満たすと判定され、かつ、前記課金工程によって前記対価が前記委託者に課金されたことを条件として、前記提供者に対して報酬を支払う支払い工程とを有することを特徴とする。
【0016】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明に係るプログラムは、電気通信回線を介して商品の情報提供サイトを公開するサーバ装置に、前記情報提供サイトに商品に関する情報の掲載を委託する委託者及び前記商品に関する補助情報を提供する提供者を登録する登録手順と、前記提供者が提供する前記商品の補助情報を記憶する記憶手順と、前記補助情報の閲覧者による前記商品に関するイベント処理を受け付ける受付手順と、前記委託者に前記閲覧者に関する情報の送信の要否を問い合わせる問合せ手順と、前記委託者からの前記閲覧者に関する情報の送信要求を受けたことを条件として、前記イベント処理の受け付けに対する対価を前記委託者に課金する課金手順と、前記イベント処理が前記提供者への報酬の支払い条件を満たすか否かを判定する判定手順と、前記判定手順によって条件を満たすと判定され、かつ、前記課金手順によって前記対価が前記委託者に課金されたことを条件として、前記提供者に対して報酬を支払う支払い手順とを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、企業の商品に対する積極的なコメント提供を得ることができ、かつ、商品に対する問合せ等のアクションをより多く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係るサーバ装置1を含む情報提供システム100の構成例を示す図である。
【
図2】
図1に示す情報提供システム100における各端末間のやりとりを時間軸に沿って示したシーケンス図である。
【
図3】
図1に示す本実施形態に係るサーバ装置1の構成を示す構成図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るサーバ装置1から提供者4a等に付与するポイントの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明に係るサーバ装置1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るサーバ装置1を含む情報提供システム100の構成例を示す図である。
図1において、本実施形態に係るサーバ装置1は、インターネット等の電気通信回線2に接続している。サーバ装置1では、企業の商品に関する情報(例えば、商品の広告、仕様、その他の商品説明等)やその商品に関する補助情報(例えば、その商品の第三者による推薦文、ユーザとしての肯定的な感想等の興味や購買意欲をかき立てる説明等)を電気通信回線2を介して公開する情報提供サイトが運営・管理されている。そして、電気通信回線2には、商品を取り扱う企業(情報提供サイトへの商品に関する情報の委託者)の端末(企業端末)3、その商品に関する補助情報を情報提供サイトに提供するユーザ(その商品のサポーターとしての補助情報の提供者)の端末(提供者端末)4、その商品に関する情報等を当該情報提供サイトの閲覧を通じて企業に要求するユーザの端末(閲覧者端末)5が接続されている。
【0020】
本実施形態の情報提供システム100において、企業端末3及び提供者端末4は、それぞれサーバ装置1で管理される情報提供サイトにメンバー登録した企業3a及び提供者4aの端末である。企業3a、提供者4aは所定の登録手続きをとってサーバ装置1が運営・管理する情報提供サイトに情報を掲載することができ、課金処理を受けたり、当該情報掲載サイト内で有効なポイントの蓄積・使用が可能になる。また、電気通信回線2はインターネット等の公衆ネットワーク回線であって、閲覧者5aは特別な登録手続き等することなく自由にサーバ装置1で運営・管理されている情報提供サイトに閲覧者端末5からアクセスして閲覧することができる。
【0021】
図2は、
図1に示す情報提供システム100における各端末間のやりとりを時間軸に沿って示したシーケンス図である。以下では、
図1に示す情報提供システム100の各端末間のやりとりについて、
図2のシーケンスを用いて詳細に説明する。
【0022】
図3は、
図1に示す本実施形態に係るサーバ装置1の構成を示す構成図である。管理者1aは、サーバ装置1を用いて電気通信回線2を介して企業の商品の情報提供サイトを運営・管理し、公開している。
【0023】
サーバ装置1の登録部11は、当該サーバ装置1で運営・管理されている情報提供サイトへ商品の情報を提供する企業3aを情報提供側のメンバーとして登録する(ステップS1)。メンバーとして登録された企業3aは、自社の商品に関する広告を管理者1aが運営・管理する情報提供サイトに掲載する(ステップS2)。このように、企業3aが情報提供サイトへの商品に関する情報を「委託者」として委託することによって、当該商品に関する情報を電気通信回線2を介して提供者4aや閲覧者5a等が閲覧可能となる。また、登録部11は、当該サーバ装置1で運営・管理されている情報提供サイトにおいて商品の情報を閲覧した提供者4aからの申し込みにより、当該商品に関する使用後の感想や他の企業への推薦文やコメントといった商品に関する補助情報の提供者として、情報提供側のメンバーとして登録する(ステップS3)。つまり、本実施形態では、商品に関する情報を情報提供サイトに提供するユーザ(提供者4a)はその企業3aの「サポーター」として、当該企業3aの商品に関する「応援メッセージ」である補助情報を情報提供サイトに提供する。
【0024】
次に、サーバ装置1の記憶部12は、提供者4aが提供者端末4から提供(送信)した商品の補助情報を記憶する(ステップS4)。なお、当該補助情報は、サーバ装置1で受信された後、企業端末3に転送され、企業3aによって内容が検討され、掲載の可否が決定される。そして、その結果は、企業端末3からサーバ装置1に返信される。企業3aが自社の商品の宣伝等のために情報提供サイトに掲載することを承認した場合、サーバ装置1は企業3aの商品に関する情報が掲載されているページ等に提供者4aから提供された補助情報を掲載する。これにより閲覧者5aは企業3aの商品の情報に加えて当該商品の補助情報も閲覧することができる(ステップS5)。閲覧者5aは、その商品に関する補助情報を閲覧することで、当該商品の購入や資料請求といった商品に対する何らかのアクションにつなげる動機付けとすることができる。
【0025】
そして、サーバ装置1において、受付部13は、補助情報の閲覧者5aからの商品に関するイベント処理を受け付ける(ステップS6)。ここで、受付部13が受け付けるイベント処理には、閲覧者端末5からの商品に関する問合せ、商品に関する催しの申し込み、及び商品に関する資料請求等のことを指す。これらのイベント処理は、最終的には商品の購入に繋がる可能性のある行動であり、企業3aにとっては顧客又はその候補からの重要なアクションの一つである。
【0026】
次に、サーバ装置1において、問合せ部14は、商品の情報提供サイトへの掲載を委託した委託者である企業3aの企業端末3に、イベント処理を行った閲覧者5aに関する情報の送信の要否を問い合わせる(ステップS7)。ここで、本実施形態では、サーバ装置1から企業端末3には、イベント処理の内容(例えば、商品の資料請求や、商品についての質問等)だけが送信され、イベント処理を行った閲覧者5a自身の情報は送信されない。すなわち、閲覧者5aの情報については後述するように有料情報とする。そのため、企業3aは当該イベント処理の内容から対価を支払ってでも閲覧者5aの情報が必要であるか否かを判断することとなる。そして、企業3aは閲覧者5aの情報が必要である場合には、管理者1aに当該情報の送信要求を行う(ステップS8)。
【0027】
次に、サーバ装置1において、課金部15は、委託者である企業3aからの閲覧者5aに関する情報の送信要求を受けたことを条件として、当該閲覧者5aのイベント処理の受け付けに対する対価を企業3aに課金する(ステップS9)。この課金処理はサーバ装置1から企業端末3に対する請求書発行手続きであってもよいし、オンラインによる決裁等の処理等のその他の課金処理であってもよい。なお、課金処理が行われた後、サーバ装置1から企業端末3に対して閲覧者5aに関する情報の送信が行われる。また、サーバ装置1から企業端末3に対して閲覧者5aに関する情報の送信を行った後に課金処理を行ってもよい。企業3aはこれによって、販売先候補である閲覧者5aに対してイベント処理に基づく対応(例えば、商品に関する問合せの回答、商品に関する資料の発送・送信等)をとることが可能となる。
【0028】
そして、サーバ装置1において、判定部16は、イベント処理が補助情報の提供者4aへの報酬の支払い条件を満たすか否かを判定する(ステップS10)。本実施形態において、判定部16は、閲覧者5aが、商品に関する補助情報が掲載されたページを閲覧し、当該補助情報が掲載されたページから商品の情報が掲載されたページにアクセスし、さらに補助情報の閲覧後所定時間内にイベント処理が行われた場合に、補助情報の提供者4aへの報酬の支払う条件を満たすと判定するものとする。本実施形態では、一例として補助情報の閲覧からイベント処理までの制限時間を24時間とする。
【0029】
さらに、サーバ装置1において、支払い部17は、判定部16において条件を満たすと判定され、かつ、課金部15において対価が企業3aに課金されたことを条件として、補助情報の提供者4aに対して報酬を支払う(ステップS11)。ここで、本実施形態において、支払い部17で取り扱われる報酬は現金ではなく、当該情報提供サイト内で使用/処分等が可能な「ポイント」である。そして、登録されたメンバーの蓄積ポイントが所定量以上になった場合、当該メンバーはそのポイントを換金することができるものとする(ステップS12)。そのため、サーバ装置1は、提供者4aからポイントの換金を受け付ける換金受付部18をさらに備えている。このように補助情報の提供者4aは、閲覧者5aのイベント処理の結果に応じて現金交換可能なポイントを獲得することができるので、必然的に商品に対する適切なコメントや他の閲覧者へ商品を推薦するような内容の補助情報を提供すると考えられる。
【0030】
なお、本実施形態の情報提供システム100において、複数の提供者4aがある商品の補助情報をそれぞれ提供し、企業3aがこれらを承認して複数の補助情報がサーバ装置1で運営・管理される情報提供サイトに掲載されている場合がある。このような場合には、サーバ装置1の支払い部17は、イベント処理が行われた直前または最初に閲覧された補助情報の提供者4aに対してだけ報酬を支払うようにする。
【0031】
また、本実施形態では、商品の補助情報の提供者4aだけでなく以下で述べる者に対してもサーバ装置1の登録部11で情報提供サイトの情報提供側メンバーとして登録することで、前述の換金可能なポイントを付与することを可能とする。
【0032】
まず、サーバ装置1で公開される情報提供サイトに商品の情報掲載を委託する企業の当該商品に関する閲覧ページを代行して作成する代行者に対して、ポイント付与を可能とする。すなわち、情報提供サイトにおける商品に関する閲覧ページを登録された企業3a以外のメンバーが代行者となって作成した場合に、サーバ装置1の支払い部17は、判定部16が支払い条件を満たす判定をした場合に、さらに当該代行者に対して報酬を支払うようにする。当該代行者は、換金可能なポイントが成果に応じて付与されることで、閲覧者から商品に対する問合せ等のイベント処理がされやすい閲覧ページの作成に注力を注ぐことが期待される。
【0033】
次に、サーバ装置1で公開される情報提供サイトに商品の情報掲載を委託する企業であって、それまではメンバーにはなっていなかった企業を紹介したメンバーである提供者4aに対して、ポイント付与を可能とする。すなわち、商品の情報提供サイトへの掲載を委託した非メンバーの企業3aが、メンバーである提供者4aが紹介者となって商品の情報提供サイトへの掲載を委託した場合に、サーバ装置1の支払い部17は、判定部16が支払い条件を満たす判定をした場合に、さらに紹介者であるメンバーの提供者4aに報酬を支払う。このような提供者4aの努力が、情報掲載サイトへ商品の情報を提供し、当該サイトの管理者1aに対してイベント処理の対価を支払う企業3aを増やすことを可能とする。
【0034】
さらに、サーバ装置1で公開される情報提供サイトに商品の補助情報を提供するメンバーである提供者4aが別のメンバーである提供者4bの紹介で情報提供側メンバーとなった場合には、提供者4aに報酬が支払われる場合に、当該提供者4bに対しても報酬が支払われるようにする。すなわち、サーバ装置1の支払い部17は、メンバーである提供者4aに加えて別のメンバーである提供者4bにも報酬を支払う。これによって新規の情報提供者(メンバー)を効率的に増やすことが可能となる。但し、このような提供者の紐付けは、閲覧者5aのイベント処理の直接のきっかけとなった補助情報の提供者を紹介した提供者の一世代だけとする。
さらに、サーバ装置1において、メンバーが、商品の情報提供サイトへの掲載を委託した委託者である企業3aに見込み客を紹介した場合、あるいは、企業3aが上記見込み客と商談が成立した場合に、当該紹介をしたメンバーに報酬を支払うようにしてもよい。なお、企業3aへの見込み客の情報提供は有料とする。また、見込み客紹介による商談成立の成功報酬を、予め締結した契約に基づいて企業3aからメンバーに直接支払うように支払うようにしてもよい。この場合に、企業3aがメンバーに直接支払うようにしてもよいし、サーバ装置1が決済を代行してもよい。
【0035】
図4は、本発明の一実施形態に係るサーバ装置1から提供者4a等に付与するポイントの一例を示す図である。なお、これらのポイント付与は前述のようにサーバ装置1から企業3aに対して課金処理を行った後に行われる。なお、ポイントは、上述したように換金してもよいし、サーバ装置1が提供するサービスの利用に使えるようにしてもよい。
【0036】
なお、上述の実施形態では、本発明に係るサーバ装置1の動作・処理をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明に係るサーバ装置1は上記処理を、CPUにプログラムを実行させることにより実現することも可能である。また、当該プログラムは、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気・光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、フラッシュメモリ等の記録媒体に記録して提供することも可能である。さらに、インターネット等の電気通信回線を介して伝送することにより提供することも可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 サーバ装置
2 電気通信回線
3 企業端末
4 提供者端末
5 閲覧者端末
11 登録部
12 記憶部
13 受付部
14 問合せ部
15 課金部
16 判定部
17 支払い部
18 換金受付部