特許第6552947号(P6552947)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東洋自動機株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6552947-包装機及び包装方法 図000002
  • 特許6552947-包装機及び包装方法 図000003
  • 特許6552947-包装機及び包装方法 図000004
  • 特許6552947-包装機及び包装方法 図000005
  • 特許6552947-包装機及び包装方法 図000006
  • 特許6552947-包装機及び包装方法 図000007
  • 特許6552947-包装機及び包装方法 図000008
  • 特許6552947-包装機及び包装方法 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6552947
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】包装機及び包装方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 43/50 20060101AFI20190722BHJP
   B65B 43/46 20060101ALI20190722BHJP
   B65B 43/16 20060101ALI20190722BHJP
   B65B 61/02 20060101ALI20190722BHJP
【FI】
   B65B43/50
   B65B43/46 A
   B65B43/16
   B65B61/02
【請求項の数】11
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2015-230683(P2015-230683)
(22)【出願日】2015年11月26日
(65)【公開番号】特開2017-95156(P2017-95156A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2018年2月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000222727
【氏名又は名称】東洋自動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】中 本 格 衛
【審査官】 西山 智宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−036392(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B9/00−9/24
B65B43/00−43/62
B65B47/00−47/10
B65B59/00−65/08
B31B50/00−70/99
B31C1/00−99/00
B31D1/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装袋を第1方向へ直線的に搬送するリニア型搬送部と、
前記包装袋を第2方向へ回転搬送するロータリー型搬送部と、
前記リニア型搬送部と前記ロータリー型搬送部との間で前記包装袋を受け渡す受渡部と、
前記リニア型搬送部で搬送されている前記包装袋に対して処理を行う第1処理システムと、
前記ロータリー型搬送部で搬送されている前記包装袋に対して処理を行う第2処理システムと、を備え、
前記リニア型搬送部は、
前記包装袋を吊り下げ状態で支持しつつ、第1搬送位置から第2搬送位置に移動する第1支持部と、
前記第2搬送位置に配置される前記第1支持部から受け取った前記包装袋を吊り下げ状態で支持するための第2支持部と、を有し、
前記第1処理システムは、前記包装袋の袋口が閉じた状態で行われる処理を行い、
前記第2処理システムは、前記包装袋を開口する開口処理部を有する包装機。
【請求項2】
前記第2処理システムは、開口した前記包装袋に内容物を送り込む内容物供給部を有する請求項1に記載の包装機。
【請求項3】
前記受渡部は、
前記包装袋を吊り下げ状態で支持するための第3支持部と、
前記第3支持部を第3搬送位置と第4搬送位置との間で往復動させる受渡駆動部と、を有し、
前記第3支持部は、前記第3搬送位置において前記リニア型搬送部から前記包装袋が供給され、前記第4搬送位置において前記ロータリー型搬送部に前記包装袋を供給する請求項1又は2に記載の包装機。
【請求項4】
前記受渡駆動部は、前記第3支持部を所定角度回転させる請求項3に記載の包装機。
【請求項5】
前記ロータリー型搬送部は、回転体と、当該回転体に取り付けられ前記包装袋を支持するための第4支持部と、を有し、
前記回転体の回転中心は、前記リニア型搬送部によって搬送される前記包装袋の直線的な搬送軌道の延長線上に位置し、
前記受渡駆動部は、前記リニア型搬送部から前記第3支持部に前記包装袋が供給された後であって前記第3支持部から前記ロータリー型搬送部に前記包装袋が供給される前に、当該第3支持部を90°回転させる請求項4に記載の包装機。
【請求項6】
前記第4搬送位置は、前記第1方向に対して垂直を成す方向へ、前記第3搬送位置から離間している請求項3に記載の包装機。
【請求項7】
前記第3支持部に供給される前の前記包装袋又は前記第3支持部によって支持されている前記包装袋の高さ方向の位置を検出する位置検出部と、
前記位置検出部が検出する前記包装袋の高さ方向の位置に基づいて、前記第3支持部の高さ方向の位置を変更可能な昇降駆動部と、を更に備える請求項3〜6のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項8】
前記第1処理システムは、前記リニア型搬送部で搬送されている前記包装袋に対する印字を行う印字部を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項9】
前記第1処理システムは、前記印字部より下流側に配置され前記包装袋に対する印字の品質を検査する印字検査部を有する請求項8に記載の包装機。
【請求項10】
前記印字検査部の検査結果に基づいて、不良な前記包装袋を排出する排出部を更に備える請求項9に記載の包装機。
【請求項11】
リニア型搬送部が包装袋を第1方向へ直線的に搬送する工程と、
ロータリー型搬送部が前記包装袋を第2方向へ回転搬送する工程と、
受渡部が前記リニア型搬送部と前記ロータリー型搬送部との間で前記包装袋を受け渡す工程と、
第1処理システムが前記リニア型搬送部で搬送されている前記包装袋に対して処理を行う工程と、
第2処理システムが前記ロータリー型搬送部で搬送されている前記包装袋に対して処理を行う工程と、を備え、
前記リニア型搬送部が前記包装袋を搬送する工程は、
第1支持部が、前記包装袋を吊り下げ状態で支持しつつ前記第1搬送位置から前記第2搬送位置に移動する工程と、
第2支持部が、前記第2搬送位置に配置される前記第1支持部から受け取った前記包装袋を吊り下げ状態で支持する工程と、を含み、
前記第1処理システムは、前記包装袋の袋口が閉じた状態で行われる処理を行い、
前記第2処理システムは、前記包装袋を開口する開口処理部を有する包装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は包装機及び包装方法に係り、特に包装袋を開口する処理を伴う包装機及び包装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の包装袋に対して複数の処理を連続的に行う袋詰め包装機が知られている。例えば、貯留部から空の包装袋を連続的に取り出す処理、包装袋を開口する処理、包装袋に内容物を送り込む処理、及び包装袋の開口部を閉じてシールする処理等が連続的に行われて、多数の製品袋が効率的且つ高速に作られる。
【0003】
このような包装機には様々なタイプが存在し、例えばロータリー型の包装機が広く知られている。ロータリー型包装機では、一般に、回転するロータリーテーブルの周縁部に複数のグリッパーが取り付けられており、ロータリーテーブルの周囲には包装袋(製品袋)の作製に必要な各種処理を行う機器が配置されている。グリッパーに把持された包装袋がロータリーテーブルによって搬送されつつ各種処理が包装袋に施されることで、製品袋が連続的に作られる。
【0004】
また特許文献1は、無端チェーンを用いたレーストラック型の包装機を開示する。特許文献1が開示する包装機では、直線ガイド部材によってガイドされる無端チェーンに、袋の両縁を把持する複数のグリッパー対が等間隔に設けられ、当該無端チェーンが回転することで、グリッパー対に把持された袋が定速で搬送される。
【0005】
また特許文献2は、充填処理位置とシール処理位置との間において袋を直線的に移送する直線移送式の包装機を開示する。
【0006】
また特許文献3は、ロール状に巻かれたフィルムから袋を製作する製袋部と、製袋部から水平姿勢で供給される袋を垂直姿勢にする反転機構とを備える包装装置を開示する。この包装装置において粉流体及び固形物を袋に充填する際には、第1グリップによって挟持される袋が、副グリップを介して第2グリップに受け渡される。
【0007】
また特許文献4は、水平状態で気体が吹き込まれた袋を垂直状態に変換した後に、回転テーブルに設置されたグリッパー対によって袋を把持して移送を行う袋移送装置を開示する。
【0008】
また特許文献5は、水平移送される包材に対してパッケージデザインが印刷装置により印刷されて、その後、包材に対して内容物(ペットフード)の充填及び施封を行う印刷包装装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−302227号公報
【特許文献2】特開2012−240710号公報
【特許文献3】特開平08−133212号公報
【特許文献4】特開2015−147594号公報
【特許文献5】特開2015−54702号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述のように様々なタイプの包装機が知られているが、各タイプの包装機には以下の課題がある。
【0011】
例えばロータリー型の包装機では、開口前の袋は空でフラットな形状を有し表裏面が向く方向に関する剛性が弱い状態にあるため、袋を回転移送する際に袋に働く遠心力によって、袋の表裏面方向に関する姿勢が不安定になりやすい。そのため、回転搬送時に印刷装置や印刷検査装置を使って処理を行う場合には袋の姿勢を安定化させるガイドの設置が必要となるが、ガイドの設置には追加のコスト及びスペースが必要になるだけではなく、そのようなガイドによって袋が傷つけられる懸念もある。またロータリーテーブルの周囲に、内容物送り込み装置や洗浄装置などの液体の使用を伴う機器とともに印刷装置や印刷検査装置等の液体に弱い精密機器が配置されると、液体が飛び散って精密機器が故障してしまう懸念もある。
【0012】
さらに製品袋の製造時には、袋に対する処理が適切に行われず不良品として扱うべき包装袋も作られるが、不良品と呼ばれる包装袋(以下、「不良袋」とも称する)には、再利用が難しい包装袋だけではなく再利用可能な包装袋も含まれる。例えば、印刷装置による印字がスキップされて印字が全くなされていない包装袋は、再利用可能であり、資源を有効活用する観点からは再利用に供されることが望ましい。しかしながらロータリー型の包装機において不良袋除去処理が含まれていても、そのような不良袋除去処理において取り除かれる不良袋が再利用可能か再利用不可能かの区別がなされない状態で、不良袋除去処理が行われるのが一般的である。再利用できる不良袋と再利用できない不良袋とが混在している状態で、再利用可能な不良袋のみを人手によって選別するのは非常に手間がかかり、また再利用可能な包装袋のみを自動的に選別可能な装置を別途設けることは製造コストの増大や装置の巨大化を招く。したがって、再利用可能な不良袋を簡便に取り出すことが可能な新たな仕組みが望まれている。
【0013】
また特許文献1が開示するようなレーストラック型の包装機はチェーンを必須構成として含むが、チェーンは使用時間の経過とともに徐々に伸びてしまう。そのためレーストラック型の包装機では、そのようなチェーンの伸びを吸収するための機構の設置が避けられず、装置構成が複雑化して製造コストも高くなる。
【0014】
また特許文献2が開示するような直線移送式の包装機は装置レイアウトの自由度が低く、例えば処理工程の数を増やそうとすると、包装機全体が一方向にのみ大きくなってしまう。
【0015】
また特許文献3が開示する包装装置のように、複数のグリッパー対の間で包装袋の受け渡しが行われる場合には、包装袋の受け渡しの際に包装袋のうちの所定箇所がグリッパーによって適切に把持されない懸念がある。とりわけ、包装袋内に内容物が送り込まれている最中や送り込まれた後に複数のグリッパー対の間で包装袋の受け渡しが行われる場合、包装袋全体が重くなるため、グリッパーによる把持位置がずれやすい。また包装袋の上下方向の寸法に関しては、「包装袋内における内容物の上下方向嵩高」、「包装袋の上下方向に関する複数のグリッパー対の把持スペース」及び「包装材の開口部のシールスペース」を確保する必要がある。包装袋の受け渡しを行う複数のグリッパー対のそれぞれが包装袋のうちの上下方向に異なる箇所を把持する場合には、包装袋が単一のグリッパー対によって把持される場合に比べ、上下方向に関する各包装袋のサイズを大きくする必要がある。その結果、包装袋のヘッドスペースが大きくなり、コンパクトな包装袋を作りにくくなって、包装袋(製品袋)のタイト感等の見栄えも損なわれる。
【0016】
また特許文献4及び特許文献5の各々が開示する装置のように、「寝かされた状態で包装袋が直線的に移送される工程」と「包装袋が回転移送される工程」とが組み合わされる場合、直線移送工程で実施可能な処理が制限される。すなわち直線移送時には寝かされた状態の包装袋に対して処理を行う必要があるため、例えば包装袋の露出面(例えば上を向く面)に対する印字等の処理は簡便に実施可能であるが、包装袋の非露出面(例えば下を向く面)に対しては印字等の処理を行うことは簡単ではない。
【0017】
上述のように、ロータリー型の包装機、直線移送式の包装機、及び複数の移送方式が組み合わされた包装機の各々では、「包装袋が閉じた状態で行われる処理(例えば印刷処理等)」及び「包装袋が開口した状態で行われる処理(例えば内容物送り込み処理等)」の両方を簡便に精度良く行うことが非常に難しい。
【0018】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、包装袋が閉じた状態で行われる処理及び包装袋が開口した状態で行われる処理を、連続的に、簡便且つ高精度に行うことができる包装機及び包装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の一態様は、包装袋を第1方向へ直線的に搬送するリニア型搬送部と、包装袋を第2方向へ回転搬送するロータリー型搬送部と、リニア型搬送部とロータリー型搬送部との間で包装袋を受け渡す受渡部と、リニア型搬送部で搬送されている包装袋に対して処理を行う第1処理システムと、ロータリー型搬送部で搬送されている包装袋に対して処理を行う第2処理システムと、を備え、リニア型搬送部は、包装袋を吊り下げ状態で支持しつつ、第1搬送位置から第2搬送位置に移動する第1支持部と、第2搬送位置に配置される第1支持部から受け取った包装袋を吊り下げ状態で支持するための第2支持部と、を有し、第2処理システムは、包装袋を開口する開口処理部を有する包装機に関する。
【0020】
本態様によれば、第1処理システムは、第2処理システムによって行われる処理の影響を受けずに処理を行うことができる。したがって、包装袋が閉じた状態で行われる処理を第1処理システムで行い、包装袋が開口した状態で行われる処理を第2処理システムで行うことで、これらの処理を連続的に簡便且つ高精度に行うことができる。
【0021】
第2処理システムは、開口した包装袋に内容物を送り込む内容物供給部を有してもよい。
【0022】
本態様によれば、第1処理システムは、包装袋に内容物を送り込むことによってもたらされる影響を受けない。
【0023】
受渡部は、包装袋を吊り下げ状態で支持するための第3支持部と、第3支持部を第3搬送位置と第4搬送位置との間で往復移動させる受渡駆動部と、を有し、第3支持部は、第3搬送位置においてリニア型搬送部から包装袋が供給され、第4搬送位置においてロータリー型搬送部に包装袋を供給してもよい。
【0024】
本態様によれば、リニア型搬送部からロータリー型搬送部に包装袋を適切に搬送できる。
【0025】
受渡駆動部は、第3支持部を所定角度回転させてもよい。
【0026】
本態様によれば、リニア型搬送部とロータリー型搬送部との間で包装袋の向きを変えられる。
【0027】
ロータリー型搬送部は、回転体と、当該回転体に取り付けられ包装袋を支持するための第4支持部と、を有し、回転体の回転中心は、リニア型搬送部によって搬送される包装袋の直線的な搬送軌道の延長線上に位置し、受渡駆動部は、リニア型搬送部から第3支持部に包装袋が供給された後であって第3支持部からロータリー型搬送部に包装袋が供給される前に、当該第3支持部を90°回転させてもよい。
【0028】
本態様によれば、リニア型搬送部からロータリー型搬送部に包装袋を適切に搬送できる。
【0029】
第4搬送位置は、第1方向に対して垂直を成す方向へ、第3搬送位置から離間していてもよい。
【0030】
本態様に係る配置構成を有する包装機に対しても、本発明を有効に適用することができる。
【0031】
包装機は、第3支持部に供給される前の包装袋又は第3支持部によって支持されている包装袋の高さ方向の位置を検出する位置検出部と、位置検出部が検出する包装袋の高さ方向の位置に基づいて、第3支持部の高さ方向の位置を変更可能な昇降駆動部と、を更に備えてもよい。
【0032】
本態様によれば、第3支持部によって支持される包装袋の高さ方向の位置を適切に変えることができる。
【0033】
第1処理システムは、リニア型搬送部で搬送されている包装袋に対する印字を行う印字部を有してもよい。
【0034】
本態様によれば、印字部は、第2処理システムによる処理の影響を受けずに処理を行うことができる。
【0035】
第1処理システムは、印字部より下流側に配置され包装袋に対する印字の品質を検査する印字検査部を有してもよい。
【0036】
本態様によれば、印字検査部は、第2処理システムによる処理の影響を受けずに処理を行うことができる。
【0037】
包装機は、印字検査部の検査結果に基づいて、不良な包装袋を排出する排出部を更に備えてもよい。
【0038】
本態様によれば、印字不良を有する包装袋を排出できる。
【0039】
本発明の他の態様は、リニア型搬送部が包装袋を第1方向へ直線的に搬送する工程と、ロータリー型搬送部が包装袋を第2方向へ回転搬送する工程と、受渡部がリニア型搬送部とロータリー型搬送部との間で包装袋を受け渡す工程と、第1処理システムがリニア型搬送部で搬送されている包装袋に対して処理を行う工程と、第2処理システムがロータリー型搬送部で搬送されている包装袋に対して処理を行う工程と、を備え、リニア型搬送部が包装袋を搬送する工程は、第1支持部が、包装袋を吊り下げ状態で支持しつつ第1搬送位置から第2搬送位置に移動する工程と、第2支持部が、第2搬送位置に配置される第1支持部から受け取った包装袋を吊り下げ状態で支持する工程と、を含み、第2処理システムは、包装袋を開口する開口処理部を有する包装方法に関する。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、第1処理システムは第2処理システムによって行われる処理の影響を受けずに処理を行うことができ、第1処理システムによって行われる処理及び第2処理システムによって行われる処理を連続的に簡便且つ高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る包装機の一例の概略構成を示す平面図であり、包装機を上方から見た状態を示す。
図2図2は、リニア型搬送部及び受渡部の概略構成を説明するための斜視図である。
図3図3は、リニア型搬送部の構成例を示す斜視図である。
図4図4は、支持調整部による開閉動作を説明するための斜視図であり、(a)は閉状態を示し、(b)は開状態を示す。
図5図5は、リニア型搬送部の斜視図であり、スライド式支持部が第1搬送位置に配置されている状態を示す。
図6図6は、リニア型搬送部の斜視図であり、スライド式支持部が第2搬送位置に配置されている状態を示す。
図7図7は、第1変形例に係る包装機の概略構成を示す平面図であり、包装機を上方から見た状態を示す。
図8図8は、第2変形例に係るリニア型搬送部及び受渡部の概略構成を説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
【0043】
図1は、本発明の一実施形態に係る包装機10の一例の概略構成を示す平面図であり、包装機10を上方から見た状態を示す。図1に示す包装機10は、一度に2つの包装袋100に対して各種処理を行う2連タイプ(W型)の包装機10である。ただし、一度に1つの包装袋100に対して各種処理を行うシングルタイプの包装機10や、一度に3つ又は4つの包装袋100に対して各種処理を行う3連タイプ又は4連タイプの包装機10や、一度にそれ以上の数の包装袋100に対して各種処理を行うことができる包装機10に対しても、以下の説明は応用できる。
【0044】
包装機10は、リニア型搬送部12、ロータリー型搬送部14、及びリニア型搬送部12とロータリー型搬送部14との間に配置される受渡部13を備える。これらのリニア型搬送部12、受渡部13及びロータリー型搬送部14は、基台11上に設置される。リニア型搬送部12は、空のシート状の包装袋100を第1方向D1へ直線的に水平搬送する。ロータリー型搬送部14は、包装袋100を第2方向D2へ水平に回転搬送する。受渡部13は、第1方向D1及び第3方向D3へ包装袋100を搬送し、リニア型搬送部12とロータリー型搬送部14との間で包装袋100を受け渡す。
【0045】
本実施形態に係るリニア型搬送部12及びロータリー型搬送部14は上流側から下流側に向かって包装袋100を間欠的に搬送し、包装袋100が間欠的に停止している間に、後述の第1処理システム及び第2処理システムを構成する各種機器によって各種処理が行われる。これらのリニア型搬送部12及びロータリー型搬送部14による包装袋100の搬送は、包装袋100の袋口に相当する箇所が鉛直方向の上方へ向けられ且つ包装袋100の両側縁部のうちの一方が進行方向を向いた状態で行われる。これにより、搬送時に包装袋100に加えられる空気抵抗が抑えられ、包装袋100の姿勢を安定的に保つことができる。
【0046】
リニア型搬送部12による包装袋100の搬送経路は直線的な搬送軌道を描き、当該搬送経路の近辺には、リニア型搬送部12で搬送されている包装袋100に対して処理を行う第1処理システムが配置される。この第1処理システムは、包装袋100の袋口を開口させずに行われることが好ましい処理や包装袋100の袋口を開口させる必要がない処理を行う各種機器を含む。本実施形態では、空袋貯留部21、袋供給部(後述の図3の符号「25」参照)、印字部22及び印字検査部23が第1処理システムに含まれる。
【0047】
空袋貯留部21は、空袋供給処理ステーションP11においてリニア型搬送部12に隣接して配置され、複数の空の包装袋100を貯留する。空袋貯留部21における包装袋100の貯留態様は特に限定されず、例えば、複数の包装袋100が貯留される1又は複数の貯留保持部21aが設けられていてもよい。空袋貯留部21が複数の貯留保持部21aを有する場合、複数の貯留保持部21aのそれぞれからリニア型搬送部12に対して一度に複数の包装袋100を供給できる。例えば図1に示す例では2つの貯留保持部21aが設けられ、リニア型搬送部12に対して一度に2つの包装袋100を供給できる。
【0048】
貯留保持部21aとリニア型搬送部12との間には袋供給部(後述の図3の符号「25」参照)が設けられる。この袋供給部は、貯留保持部21aからリニア型搬送部12に包装袋100を適切に供給することができるのであればどのような構成であってもよく、例えば貯留保持部21aに保持される包装袋100を1枚ずつ吸着或いは把持してリニア型搬送部12に供給する(空袋供給工程)。この袋供給部は貯留保持部21a毎に設けられることが好ましく、図1に示す例では2つの貯留保持部21aのそれぞれに割り当てられる2つの袋供給部が設置されることが好ましい。
【0049】
印字部22は、空袋貯留部21(空袋供給処理ステーションP11)より下流側の印字処理ステーションP12においてリニア型搬送部12に隣接して配置され、リニア型搬送部12により印字処理ステーションP12に配置される空の包装袋100に対して印字を行う(印字工程)。ここでいう「下流側」は、包装袋100の搬送方向を基準としている。印字部22を構成する具体的な装置や印字方式は特に限定されない。例えば、印字部22は、包装袋100の表面及び/又は裏面に対し、製造年月日、賞味期限、製造工場及びロッド番号等の各種情報を示す文字、記号或いはパターンを、インクジェットプリント方式やレーザープリント方式で印刷可能である。図1に示す例では、リニア型搬送部12により搬送される包装袋100の片面側のみに印字部22が設けられて包装袋100の片面側のみに対して印字処理が行われる。ただし、印字処理ステーションP12に配置される包装袋100を挟み込む位置に印字部22を設けて、包装袋100の両面に対して印字処理が行われてもよい。特に、本実施形態のリニア型搬送部12は包装袋100を表裏面が露出した状態で搬送するため、包装袋100の両面に対する印字処理を非常に簡便に行うことができる。また図1に示す例では、印字処理ステーションP12に並んで配置される2つの包装袋100に対して印字部22が同時的に印字処理を行う。
【0050】
印字検査部23は、印字部22(印字処理ステーションP12)より下流側の印字検査処理ステーションP13においてリニア型搬送部12に隣接して配置され、印字検査処理ステーションP13に配置される空の包装袋100の印字の品質を検査する(印字検査工程)。印字検査部23を構成する具体的な装置や検査方式は特に限定されない。例えば、印字検査部23は、包装袋100における印字の有無、印字位置及び/又は印字の明瞭性等を評価して印字の良否を判別可能である。図1に示す例では、印字検査処理ステーションP13に配置される包装袋100の片面側のみに印字検査部23が設けられて包装袋100の片面側のみに対して印字検査処理が行われる。ただし、印字検査処理ステーションP13に配置される包装袋100を挟み込む位置に印字検査部23を設けて包装袋100の両面に対して印字検査処理が行われてもよい。また図1に示す例では、印字検査処理ステーションP13に並んで配置される2つの包装袋100に対して印字検査部23が同時的に印字検査処理を行う。
【0051】
受渡部13は、印字検査部23(印字検査処理ステーションP13)より下流側の受渡処理ステーションP14と印字袋供給処理ステーションP21との間を移動に可能に設けられる。具体的には、受渡部13は、受渡処理ステーションP14でリニア型搬送部12から空の包装袋100を受け取って、印字袋供給処理ステーションP21で当該包装袋100をロータリー型搬送部14に渡す(空袋受渡工程)。受渡部13の具体的な構成については後述するが、本実施形態では、リニア型搬送部12から受渡部13に包装袋100が供給された後であって受渡部13からロータリー型搬送部14に包装袋100が供給される前に、受渡部13によって支持される包装袋100が第3方向D3へ90°回転させられる。そして、受渡部13はロータリー型搬送部14に接近するように第1方向D1へ移動して、包装袋100がロータリー型搬送部14に供給される。
【0052】
ロータリー型搬送部14は、基台11上に回転体として設けられる円板状の回転テーブル69と、当該回転テーブル69の周縁部に取り付けられ包装袋100を支持するための複数のグリッパーペアー(第4支持部)61とを備える。回転テーブル69の回転中心Cは、リニア型搬送部12によって搬送される包装袋100の直線的な搬送軌道の延長線上に位置する。
【0053】
図1に示すロータリー型搬送部14は、2つの包装袋100に対して同時に同一の処理を施す2連タイプ(W型)であり、2つのグリッパーペアー61が1つの単位グリッパー機構を構成し、合計8つの単位グリッパー機構が回転テーブル69の周縁部において等間隔に固定的に設けられる。第2処理システムの処理工程の数とロータリー型搬送部14に設けられる単位グリッパー機構の数とを同じにすることで、各処理工程において無駄なく処理を行うことができる。そのため図1に示す例では、第2処理システムの処理工程の数及びロータリー型搬送部14に設けられる単位グリッパー機構の数はともに「8」となっている。
【0054】
ロータリー型搬送部14による包装袋100の搬送経路は円軌道を描き、当該搬送経路には複数の処理ステーションが等間隔に設けられており、図1に示す例では合計8個の処理ステーション(P21〜P28)が順次設けられている。各処理ステーションには、ロータリー型搬送部14で搬送されている包装袋100に対して処理を行う第2処理システムを構成する各種機器が設置されている。この第2処理システムは、包装袋100を開口させた状態で行われることが好ましい処理、包装袋100を開口させる必要がある処理、及びこれらの処理の後に実行されることが求められる処理を行う機器を含む。本実施形態では、印字袋供給処理ステーションP21における受け取り工程、開口処理ステーションP22における開口工程、固形物送り込み処理ステーションP23における固形物送り込み工程、液体送り込み処理ステーションP24における液体送り込み工程、空き処理ステーションP25における空き処理工程、第1シール処理ステーションP26における第1シール工程、第2シール処理ステーションP27における第2シール工程、及び冷却及び放出処理ステーションP28における冷却放出工程を行う機器が、第2処理システムに含まれる。
【0055】
印字袋供給処理ステーションP21には、2つのグリッパーによって構成されるグリッパーペアー61が配置され、受渡部13から渡される包装袋100の両側縁部がグリッパーペアー61によって把持される。上述のように図1に示す包装機10は2連タイプ(W型)であるため、印字袋供給処理ステーションP21には2組のグリッパーペアー61が配置され、当該2組のグリッパーペアー61に受渡部13から2つの包装袋100が同時的に渡される。なお各グリッパーペアー61は、回転テーブル69が回転することで移動し、円形の搬送軌道に沿って設けられる処理ステーションP21〜P28を順次巡る。
【0056】
開口処理ステーションP22には、吸着部材62を含む開口装置(開口処理部)32が配置され、グリッパーペアー61によって把持される包装袋100が吸着部材62により吸着されて包装袋100の袋口が開口される。固形物送り込み処理ステーションP23には、ファンネル形状のホッパー63を含む固形物投入装置33が配置され、開口状態の袋口を介して包装袋100内にホッパー63から固形状の内容物が投入される。また液体送り込み処理ステーションP24には、送り込みノズル64を含む液体投入装置34が配置され、包装袋100内に送り込みノズル64から液状の内容物が投入される。
【0057】
このように本実施形態では、固形物投入装置33及び液体投入装置34によって「開口した包装袋100に内容物を送り込む内容物供給部」が構成されるが、内容物供給部は当該構成には限定されない。例えば、固形物投入装置33及び液体投入装置34のうちの一方が省略されていてもよいし、粉体状の内容物を包装袋100内に投入する粉体投入装置や気体を包装袋100内に吹き込む気体投入装置等の他の装置が内容物供給部として設けられてもよい。
【0058】
また少なくとも「開口処理ステーションP22から液体送り込み処理ステーションP24の間」は、開口状態が維持された状態で包装袋100は搬送される。したがって例えば、吸着部材62は、包装袋100の開口状態を維持しつつ、開口処理ステーションP22から液体送り込み処理ステーションP24まで(或いは固形物送り込み処理ステーションP23まで)包装袋100とともに移動可能であってもよい。また、包装袋100が一旦開口された後は吸着部材62の助けなしでも開口状態を維持できる構造を有する場合には、吸着部材62は、固形物送り込み処理ステーションP23や液体送り込み処理ステーションP24に移動する必要はなく、開口処理ステーションP22においてのみ設けられてもよい。
【0059】
空き処理ステーションP25では特別な処理は行われないが、任意の処理機器が設けられてもよい。
【0060】
第1シール処理ステーションP26には第1シール装置36が設けられ、また第2シール処理ステーションP27には第2シール装置37が設けられ、第1シール装置36及び第2シール装置37の各々によって包装袋100に対してヒートシール処理が施される(シール工程)。第1シール装置36が包装袋100のシール部分の予熱やシールの仮止めを行い、第2シール装置37が包装袋100を確実にヒートシールする処理を行うことで、袋口がシールされた密封状態の製品袋を作ることができる。なお第1シール処理ステーションP26では、内容物を収容する包装袋100の袋口部分がグリッパーペアー61により左右に引っ張られて袋口を略閉鎖状態にする袋口閉鎖工程が行われた後に、上述のヒートシール処理が第1シール装置36によって行われる。
【0061】
冷却及び放出処理ステーションP28には放出コンベア67及び冷却排出部68を含む冷却放出装置38が設置され、包装袋100(特にシール箇所)の冷却処理や包装袋100の放出処理が冷却放出装置38によって行われる(製品袋放出工程)。なお冷却放出装置38は、包装袋100(製品袋)の品質を評価し、不良品質の包装袋100(製品袋)を良品質の包装袋100(製品袋)と分離して放出する不良袋排出装置(図示省略)を含んでいてもよい。
【0062】
なお上述の図1に示す包装機10は、本発明を適用可能な態様の一例を示すに過ぎず、他の態様を有する包装機10に対しても本発明は適用可能である。例えば、上述の処理ステーションP11〜P14、P21〜P28の各々において一度の間欠停止の間に1つの包装袋100に対する処理が行われるシングル型の包装機10に対しても、本発明は適用可能である。
【0063】
次に、リニア型搬送部12及び受渡部13の構成について詳述する。以下の説明では、理解を容易にするため、シングル型のリニア型搬送部12及び受渡部13の一例について説明するが、2連タイプ(W型)、3連タイプ、4連タイプ及びその他のタイプの包装機10(リニア型搬送部12及び受渡部13)に対しても、下述の構成を適宜応用することが可能である。
【0064】
図2は、リニア型搬送部12及び受渡部13の概略構成を説明するための斜視図である。なお図2には、説明の便宜上、リニア型搬送部12及び受渡部13(特にリニア型搬送部12)を構成する要素が部分的に示されている。
【0065】
本例のリニア型搬送部12及び受渡部13はシングル型であるため、空袋供給処理ステーションP11、印字処理ステーションP12、印字検査処理ステーションP13、受渡処理ステーションP14及び印字袋供給処理ステーションP21には1つの包装袋100が配置され、各処理ステーションでは1つの包装袋100に対して処理が行われる。
【0066】
まず、リニア型搬送部12の具体的な構成について説明する。本実施形態のリニア型搬送部12は、スライド式支持部41(第1支持部)及び固定式支持部42(第2支持部)を有する。
【0067】
スライド式支持部41は、包装袋100を吊り下げ状態で支持可能に構成され、後述の第1搬送位置(図2〜3及び図5参照)と第2搬送位置(図6参照)との間を第1方向D1に関して往復移動する。スライド式支持部41の具体的な構成は特に限定されないが、典型的には空の包装袋100のうちの鉛直方向上部を把持して包装袋100を吊り下げ状態で支持可能な機構によってスライド式支持部41は構成される。
【0068】
なお、包装袋100を吊り下げ状態で支持するとは、重力を利用して包装袋100の鉛直方向(上下方向)の姿勢が定められるように支持することを意味する。典型的には、包装袋100うちの鉛直方向上部分(例えば包装袋100の重心位置よりも鉛直方向上部分)を把持する一方で、鉛直方向下部分を把持せずに解放することで、包装袋100を吊り下げ状態で支持できる。
【0069】
本例のスライド式支持部41は、第1方向D1へ直線的に延在する第1往復支持部413及び第2往復支持部414を含む。第1往復支持部413及び第2往復支持部414の側面部のうち、相互に向き合っている第1往復支持部413の側面部及び第2往復支持部414の側面部は、平面形状を有し、包装袋100を挟み込んで支持する支持面を構成する。一方、第1往復支持部413及び第2往復支持部414の側面部のうち、相互に反対方向を向いている第1往復支持部413の側面部及び第2往復支持部414の側面部の各々には、複数(図2に示す例では3つ)の摺動保持部415が固定的に設けられている。
【0070】
第1往復支持部413に設けられる摺動保持部415は第1レール411に対してスライド可能に取り付けられ、第2往復支持部414に設けられる摺動保持部415は第2レール412に対してスライド可能に取り付けられる。第1レール411及び第2レール412は、第1方向D1と垂直を成す第4方向D4へ相互に離間して設けられ、少なくとも空袋供給処理ステーションP11、印字処理ステーションP12及び印字検査処理ステーションP13にわたって第1方向D1へ延在する。本例の第1レール411及び第2レール412は凸状の断面形状を有し、各摺動保持部415は、第1レール411及び第2レール412の断面の突出部を挟み込むように第1レール411及び第2レール412にスライド可能に係合する。
【0071】
第1往復支持部413及び第2往復支持部414の各々は、第1方向D1に関してだけではなく、第1方向D1に対して垂直方向を成す第4方向D4に関しても往復移動可能に設けられる。第1往復支持部413及び第2往復支持部414は、第4方向D4に関し、互いに向かって移動して包装袋100を挟み込んで把持できるとともに、互いから離間するように移動して包装袋100の把持を解除できる。また第1往復支持部413及び第2往復支持部414は、包装袋100を把持したまま第1方向D1の順方向へ移動可能である。したがって第1往復支持部413及び第2往復支持部414が包装袋100を把持した状態で第1方向D1へ移動することで、各包装袋100は、表裏面の向きと垂直を成す方向(すなわち包装袋100の一方の側端面が向く方向)へ搬送される。このように、第1往復支持部413及び第2往復支持部414の第1方向D1及び第4方向D4への往復移動を組み合わせることによって、包装袋100は第1方向D1へ連続的に搬送される。
【0072】
本実施形態の第1往復支持部413及び第2往復支持部414は、第1搬送位置では空袋供給処理ステーションP11、印字処理ステーションP12及び印字検査処理ステーションP13にわたって配置され、第2搬送位置では印字処理ステーションP12、印字検査処理ステーションP13及び受渡処理ステーションP14にわたって配置される。そのため、包装袋100を把持する第1往復支持部413及び第2往復支持部414が第1搬送位置から第2搬送位置に移動すると、第1搬送位置では空袋供給処理ステーションP11、印字処理ステーションP12及び印字検査処理ステーションP13に配置されていた包装袋100が、それぞれ印字処理ステーションP12、印字検査処理ステーションP13及び受渡処理ステーションP14に配置される。したがって空袋供給処理ステーションP11、印字処理ステーションP12、印字検査処理ステーションP13及び受渡処理ステーションP14に関し、隣接する処理ステーション間の距離は相互にほぼ等しい。またスライド式支持部41の第1搬送位置と第2搬送位置との間の間隔は、これらの処理ステーションP11〜P14の隣接する処理ステーション間の距離にほぼ等しく、包装袋100の間欠搬送の1工程分に相当する距離である。
【0073】
一方、固定式支持部42は、第2搬送位置(図6参照)に配置されるスライド式支持部41から受け取った包装袋100を吊り下げ状態で支持する。固定式支持部42の具体的な構成は特に限定されない。典型的には、空の包装袋100のうちの鉛直方向上部を把持して包装袋100を吊り下げ状態で支持可能な機構によって固定式支持部42は構成される。本実施形態の固定式支持部42は、第1往復支持部413及び第2往復支持部414よりも鉛直方向上方において第1方向D1へ延在する第1固定支持部421及び第2固定支持部422を含む。第1固定支持部421及び第2固定支持部422の各々は、第1方向D1に対して垂直を成す第4方向D4に関して往復移動可能に設けられるが、第1方向D1に関しては往復移動しない。したがって第1固定支持部421及び第2固定支持部422は、第4方向D4に関し、互いに向かって移動して包装袋100を挟み込んで把持できるとともに、互いから離間するように移動して包装袋100の把持を解除できる。この固定式支持部42は、印字処理ステーションP12及び印字検査処理ステーションP13の各々に設けられる。
【0074】
印字処理ステーションP12及び印字検査処理ステーションP13の各々に設けられる固定式支持部42は、上述の把持動作及び把持解除動作を行って、スライド式支持部41から包装袋100を受け取るとともに、スライド式支持部41に包装袋100を渡す。すなわち各固定式支持部42を構成する第1固定支持部421及び第2固定支持部422のペアーは、第2搬送位置に配置された第1往復支持部413及び第2往復支持部414が把持する包装袋100を挟み込んで把持し、第1往復支持部413及び第2往復支持部414による包装袋100の把持が解除された後も、包装袋100の把持状態を維持する。これにより、スライド式支持部41から固定式支持部42に包装袋100が渡される。また第1固定支持部421及び第2固定支持部422のペアーは、第1搬送位置に配置された第1往復支持部413及び第2往復支持部414によって包装袋100が把持された状態で、互いから離間するように移動することで包装袋100の把持を解除する。これにより、固定式支持部42からスライド式支持部41に包装袋100が渡される。
【0075】
したがって「第1搬送位置に配置されたスライド式支持部41により包装袋100を把持する工程」、「固定式支持部42による包装袋100の把持を解除する工程」、「スライド式支持部41によって包装袋100を把持した状態を維持しつつ、第1搬送位置から第2搬送位置にスライド式支持部41を移動させる工程」、「第2搬送位置に配置されたスライド式支持部41により把持されている包装袋100を固定式支持部42により把持する工程」、「固定式支持部42によって包装袋100を把持した状態を維持しつつ、第2搬送位置に配置されたスライド式支持部41による包装袋100の把持を解除する工程」及び「第2搬送位置から第1搬送位置にスライド式支持部41を移動させる工程」を順次繰り返すことによって、空袋供給処理ステーションP11、印字処理ステーションP12、印字検査処理ステーションP13及び受渡処理ステーションP14に包装袋100は連続的に間欠的に搬送される。
【0076】
なお第2搬送位置に配置されたスライド式支持部41によって受渡処理ステーションP14に配置される包装袋100は、受渡部13の開閉チャック75によって把持される。この受渡部13の開閉チャック75は、固定式支持部42の第1固定支持部421及び第2固定支持部422と同様の開閉動作を行い、固定式支持部42と同じタイミングで包装袋100のうちの鉛直方向上部の把持及び把持解除を行う。
【0077】
次に、受渡部13の具体的な構成について説明する。
【0078】
本実施形態の受渡部13は、包装袋100を吊り下げ状態で支持するための開閉チャック(第3支持部)75と、開閉チャック75を受渡処理ステーション(第3搬送位置)P14と印字袋供給処理ステーション(第4搬送位置)P21との間で往復移動させる受渡駆動部77とを有する。開閉チャック75はエアチャック74によって開閉駆動され、エアチャック74は旋回プレート73及びエアシリンダ軸72を介してエアシリンダ71に取り付けられている。このようにエアシリンダ71、エアシリンダ軸72、旋回プレート73、エアチャック74及び開閉チャック75は一体的に構成され、エアシリンダ71が移動させられると、エアシリンダ71と一体的に構成される他の部材も一体的に移動する。
【0079】
受渡駆動部77は、エアシリンダ71の他に、受渡モーター771、受渡ボックス772、受渡支持部773及び受渡ガイドレール774を有する。受渡支持部773は、エアシリンダ71に取り付けられるとともに、第1方向D1に延在する受渡ガイドレール774にスライド可能に係合する。この受渡駆動部77は、リニア型搬送部12から開閉チャック75に包装袋100が供給された後であって開閉チャック75からロータリー型搬送部14に包装袋100が供給される前に、開閉チャック75を水平に所定角度(本例では90°)回転させるとともに、開閉チャック75を受渡処理ステーションP14から印字袋供給処理ステーションP21に移動させる。なお図2において、実線で示される受渡支持部773、エアシリンダ71、エアシリンダ軸72、旋回プレート73、エアチャック74、開閉チャック75及び包装袋100は、受渡処理ステーションP14においてリニア型搬送部12から受渡部13に包装袋100が渡された直後の状態を示し、点線で示されるこれらの部材は印字袋供給処理ステーションP21において受渡部13からロータリー型搬送部14に包装袋100が渡される直前の状態を示す。
【0080】
開閉チャック75の回転動作は、エアシリンダ71を駆動源として、エアシリンダ軸72、旋回プレート73、エアチャック74及び開閉チャック75がエアシリンダ71によって回転動されることで行われる。一方、受渡処理ステーションP14から印字袋供給処理ステーションP21への開閉チャック75の移動は、受渡モーター771を駆動源として、受渡支持部773が受渡ボックス772及び受渡ガイドレール774に沿って案内されることで行われる。すなわち受渡支持部773は、「受渡ボックス772に形成され第1方向D1へ延在するガイドスリット772a」及び「第1方向D1へ延在する受渡ガイドレール774」に沿ってスライド自在に設けられている。受渡モーター771の回転駆動力が受渡ボックス772内に設けられるボールネジ等の力伝達部材(図示省略)を介して受渡支持部773に伝達されることで、受渡支持部773及びエアシリンダ71が第1方向D1へ往復移動する。
【0081】
なおエアシリンダ71、受渡モーター771及びエアチャック74は、コントローラ(図示省略)に接続されており、当該コントローラによって統合的に制御される。
【0082】
例えばエアシリンダ71は図示しないコントローラによって制御され、エアシリンダ71に送り込まれるエアーが調整されてエアシリンダ軸72の回転方向及び回転角度が調整され、開閉チャック75及び当該開閉チャック75により把持される包装袋100の向きが変えられる。本実施形態では、開閉チャック75に把持される包装袋100の表面及び裏面が向いている方向(すなわち開閉チャック75の開閉方向)が第1方向D1と垂直を成す状態で、エアシリンダ71によりエアシリンダ軸72が第3方向D3の順方向へ90°回転させられることで、開閉チャック75の開閉方向が第1方向D1と一致させられる。また開閉チャック75の開閉方向が第1方向D1と一致した状態で、エアシリンダ71によりエアシリンダ軸72が第3方向D3の逆方向へ90°回転させられることで、開閉チャック75の開閉方向が第1方向D1と垂直を成す方向(すなわち第4方向D4)にされる。なおエアシリンダ71によるエアシリンダ軸72(すなわち開閉チャック75)の回転は、開閉チャック75が受渡処理ステーションP14に配置されている期間、開閉チャック75が印字袋供給処理ステーションP21に配置されている期間、及び開閉チャック75が受渡処理ステーションP14と印字袋供給処理ステーションP21との間を移動している期間のうち1以上の期間において実行可能である。
【0083】
また受渡モーター771は図示しないコントローラによって制御され、受渡モーター771の回転速度及び/又は回転量が調整される。これにより第1方向D1に関し、受渡支持部773の位置、及び当該受渡支持部773に固定的に取り付けられるエアシリンダ71、エアシリンダ軸72、旋回プレート73、エアチャック74及び開閉チャック75の位置が変えられる。本実施形態では、受渡モーター771がボールネジ等の力伝達部材を介して受渡支持部773を移動させることによって、開閉チャック75を受渡処理ステーションP14と印字袋供給処理ステーションP21との間で移動させる。
【0084】
またエアチャック74は図示しないコントローラによって制御され、開閉チャック75の開閉が調整され、開閉チャック75による包装袋100の把持及び包装袋100の把持の解除が行われる。本実施形態では、スライド式支持部41に把持されている包装袋100が受渡処理ステーションP14に配置されている状態で、受渡処理ステーションP14に配置された開閉チャック75がエアチャック74により閉じられることで、スライド式支持部41から開閉チャック75に包装袋100が渡される。一方、開閉チャック75に把持されている包装袋100が印字袋供給処理ステーションP21に配置されている状態で、回転テーブル69に取り付けられたグリッパーペアー61(図1参照)により包装袋100が把持されて開閉チャック75が開かれることで、開閉チャック75からグリッパーペアー61に包装袋100が渡される。
【0085】
上述のエアシリンダ71、受渡モーター771及びエアチャック74による駆動や、上述のリニア型搬送部12、ロータリー型搬送部14、第1処理システム及び第2処理システム等の他の機器の駆動は、図示しないコントローラによってコントロールされ、相互に関連づけられている。これにより、例えば開閉チャック75は、受渡処理ステーションP14においてリニア型搬送部12から包装袋100を適切に受け取ることができ、また印字袋供給処理ステーションP21においてロータリー型搬送部14に包装袋100を適切に渡せる。このようなコントローラの具体的な構成は特に限定されず、例えば複数のサブコントローラが組み合わされてコントローラが構成されてもよいし、単一のコントローラによって包装機10を構成する機器を総合的に制御してもよい。本実施形態では、受渡部13の下方に設けられる制御ボックス16(図1参照)内に、そのようなコントローラが配置されている。
【0086】
上述の構成を有する本実施形態のリニア型搬送部12、受渡部13及び図示しないコントローラは、包装袋100を搬送する機能だけではなく、印字検査部23の検査結果に基づいて不良な包装袋100を排出する排出部として機能させることもできる。例えば印字検査部23によって不良であると判定された包装袋100が受渡処理ステーションP14に配置された場合、コントローラは、印字検査部23から送られてくる検査結果に基づいて、開閉チャック75が当該包装袋100を把持しないようにエアチャック74を制御する。その一方で、スライド式支持部41による包装袋100の把持を解除するように、スライド式支持部41(第1往復支持部413及び第2往復支持部414)はコントロールされる。これにより、印字検査部23によって不良であると判定された包装袋100は、受渡処理ステーションP14において落下し、受渡部13及びロータリー型搬送部14による搬送経路から排出される。受渡処理ステーションP14において排出された包装袋100は、図示しない案内部材により案内されて所定の集積所に集められる。ユーザは、集積所に集められた包装袋100のうち再利用可能な包装袋100を空袋貯留部21(図1参照)に再セットして、包装袋100の有効活用を図ることができる。
【0087】
次に、リニア型搬送部12のより詳細な構成及び作動方法について説明する。
【0088】
図3は、リニア型搬送部12の構成例を示す斜視図である。なお説明の便宜上、図3にはリニア型搬送部12を構成する要素が部分的に示されている。
【0089】
リニア型搬送部12の概略構成は図2を参照して説明したとおりであるが、本実施形態のリニア型搬送部12は、スライド式支持部41を第1方向D1に関して往復移動させるための一対のスライド機構51と、スライド式支持部41及び固定式支持部42を第4方向D4に関して往復移動させるための支持調整部45と、を備える。
【0090】
一対のスライド機構51は、第1往復支持部413を第1方向D1に関して往復移動させるためのスライド機構51と、第2往復支持部414を第1方向D1に関して往復移動させるためのスライド機構51とを含む。各スライド機構51は、図示しないコントローラによって制御され駆動源として働くスライドモーター52と、スライドボックス53内に設けられる力伝達部材(図示省略)を介してスライドモーター52に連結されるスライドプレート54とを有する。スライドプレート54は、「スライドボックス53に形成され第1方向D1へ延在するスライドスリット53a」に沿ってスライド自在に設けられており、一方の端部が1つの摺動保持部415に固定的に取り付けられている。スライドモーター52の回転駆動力がスライドボックス53内に設けられるボールネジ等の力伝達部材(図示省略)を介してスライドプレート54に伝達されることで、スライドプレート54及び当該スライドプレート54に摺動保持部415を介して取り付けられる第1往復支持部413又は第2往復支持部414が第1方向D1へ往復移動する。
【0091】
なお、スライドボックス53内には、スライドプレート54の傾きやスライドボックス53に対するスライドプレート54の相対距離の変動を吸収するための位置ズレ吸収機構(図示省略)が設けられており、例えばロッドエンドベアリングを用いてそのような位置ズレ吸収機構を好適に構成できる。第1レール411及び第2レール412は後述のように第4方向D4に関して往復移動可能に設けられ、第1レール411及び第2レール412の第4方向D4への移動に応じて、スライドプレート54の傾きやスライドボックス53に対するスライドプレート54の相対的な距離が変わる。そのため、第1レール411及び第2レール412の移動に伴うスライドプレート54の位置ズレの影響がスライド機構51の機能に影響を及ぼさぬように、位置ズレ吸収機構が設けられている。この位置ズレ吸収機構の設置により、第1レール411及び第2レール412の位置にかかわらず、スライドプレート54、摺動保持部415、第1往復支持部413及び第2往復支持部414はスライド機構51によって適切な位置に移動可能である。
【0092】
一方、支持調整部45は、第1方向D1へ延在する支持基部450と、当該支持基部450に揺動自在に支持される第1揺動レバー451〜第6揺動レバー456とを有する。第1揺動レバー451は、印字処理ステーションP12に配置される第1固定支持部421に固定的に取り付けられ、第2揺動レバー452は、印字処理ステーションP12に配置される第2固定支持部422に固定的に取り付けられている。第3揺動レバー453は、第2レール412に固定的に取り付けられ、第4揺動レバー454は第1レール411に固定的に取り付けられている。特に本例では、第2レール412の断面突出部の先端面に第3揺動レバー453が取り付けられ、第1レール411の断面突出部の先端面に第4揺動レバー454が取り付けられる。これにより各摺動保持部415は、第3揺動レバー453及び第4揺動レバー454と干渉することなく、第1レール411及び第2レール412上をスムーズにスライド移動できる。第5揺動レバー455は、印字検査処理ステーションP13に配置される第1固定支持部421に固定的に取り付けられ、第6揺動レバー456は、印字検査処理ステーションP13に配置される第2固定支持部422に固定的に取り付けられている。
【0093】
スライド式支持部41及び固定式支持部42の第4方向D4に関する往復移動は、支持基部450を中心に第1揺動レバー451〜第6揺動レバー456を揺動させることによって行われる。
【0094】
図4は、支持調整部45による開閉動作を説明するための斜視図であり、(a)は閉状態を示し、(b)は開状態を示す。理解を容易にするため、図4には、主として、支持調整部45のうちの支持基部450、第1揺動レバー451及び第2揺動レバー452のみが示されている。説明の便宜上、図4を参照して第1揺動レバー451及び第2揺動レバー452について以下説明するが、第4揺動レバー454及び第5揺動レバー455は第1揺動レバー451と同様の揺動メカニズムを有し、第3揺動レバー453及び第6揺動レバー456は第2揺動レバー452と同様の揺動メカニズムを有し、第1揺動レバー451〜第6揺動レバー456の各々に対して後述の第1昇降機構461又は第2昇降機構462が割り当てられている。
【0095】
第1揺動レバー451は、L形状を有し、支持基部450に対して揺動自在に取り付けられる第1揺動力受部451aと、第1揺動力受部451aから鉛直方向下向きに延在する第1分岐部451bとを有する。第1揺動力受部451aの中間部が支持基部450に揺動自在に取り付けられ、第1揺動力受部451aの一方の端部から第1分岐部451bが延在し、第1揺動力受部451aの他方の端部には架台465に載置された第1昇降機構461が連結されている。第1昇降機構461は、鉛直方向に関して上下動する第1昇降部461aを有し、当該第1昇降部461aの先端部が第1揺動力受部451aに回転自在に連結される。したがって、第1昇降部461aが伸びて第1揺動力受部451aの他方の端部が鉛直方向上向きの力を受けることで、第1分岐部451bは支持基部450を中心に鉛直方向下向きに回動し、第1分岐部451bに取り付けられている第1固定支持部421は閉方向に移動する。一方、第1昇降部461aが縮んで第1揺動力受部451aの他方の端部が鉛直方向下向きの力を受けることで、第1分岐部451bは支持基部450を中心に鉛直方向上向きに回動し、第1分岐部451bに取り付けられている第1固定支持部421は開方向に移動する。なお、第1揺動力受部451aに対する第1昇降部461aの接触面は、第1昇降部461aの伸縮状態にかかわらず、第1揺動力受部451aに対して常に接触する。
【0096】
一方、第2揺動レバー452は、T形状を有し、支持基部450に対して揺動自在に取り付けられる第2揺動力受部452aと、第2揺動力受部452aから鉛直方向下向きに延在する第2分岐部452bとを有する。第2揺動力受部452aの一方の端部が支持基部450に揺動自在に取り付けられ、第2揺動力受部452aの中間部から第2分岐部452bが延在し、第2揺動力受部452aの他方の端部には架台465に載置された第2昇降機構462が連結されている。第2昇降機構462は、鉛直方向に関して上下動する第2昇降部462aを有し、当該第2昇降部462aの先端部が第2揺動力受部452aに回転自在に連結される。したがって、第2昇降部462aが伸びて第2揺動力受部452aの他方の端部が鉛直方向上向きの力を受けることで、第2分岐部452bは支持基部450を中心に鉛直方向上向きに回動し、第2分岐部452bに取り付けられている第2固定支持部422は開方向に移動する。一方、第2昇降部462aが縮んで第2揺動力受部452aの他方の端部が鉛直方向下向きの力を受けることで、第2分岐部452bは支持基部450を中心に鉛直方向下向きに回動し、第2分岐部452bに取り付けられている第2固定支持部422は閉方向に移動する。なお、第2揺動力受部452aに対する第2昇降部462aの接触面は、第2昇降部462aの伸縮状態にかかわらず第2揺動力受部452aに対して常に接触する。
【0097】
上述の構成を有する支持調整部45によりスライド式支持部41及び固定式支持部42を第4方向D4へ移動させて開閉動作させるには、第1昇降部461aの伸縮方向と第2昇降部462aの伸縮方向とが反対に設定される。これにより第1昇降部461aに連結されるL形状の第1揺動レバー451、第2揺動レバー452及び第3揺動レバー453と、第2昇降部462aに連結されるT形状の第2揺動レバー452、第3揺動レバー453及び第6揺動レバー456とは、対称的に揺動される。
【0098】
例えば、スライド式支持部41(すなわち第1レール411、第2レール412、第1往復支持部413及び第2往復支持部414)の開動作を行う場合、L形状の第4揺動レバー454に連結される第1昇降部461aを縮める一方で、T形状の第3揺動レバー453に連結される第2昇降部462aを伸ばす(図4(b)参照)。これにより「第4揺動レバー454に固定的に取り付けられる第1レール411及び第1往復支持部413」及び「第3揺動レバー453に固定的に取り付けられる第2レール412及び第2往復支持部414」は互いから離間する方向へ動いて、第1往復支持部413と第2往復支持部414との間は第4方向D4に関して開かれる。一方、スライド式支持部41の閉動作は、第4揺動レバー454に連結される第1昇降部461aを伸ばす一方で、第3揺動レバー453に連結される第2昇降部462aを縮めることで行われる(図4(a)参照)。
【0099】
同様に、各固定式支持部42の開動作を行う場合には、L形状の第1揺動レバー451/第5揺動レバー455に連結される第1昇降部461aを縮める一方で、T形状の第2揺動レバー452/第6揺動レバー456に連結される第2昇降部462aを伸ばす(図4(b)参照)。これにより「第1揺動レバー451/第5揺動レバー455に固定的に取り付けられる第1固定支持部421」及び「第2揺動レバー452/第6揺動レバー456に固定的に取り付けられる第2固定支持部422」は互いから離間する方向へ動いて、各固定式支持部42は第4方向D4に関して開かれる。一方、各固定式支持部42の閉動作は、第1揺動レバー451/第5揺動レバー455に連結される第1昇降部461aを伸ばす一方で、第2揺動レバー452/第6揺動レバー456に連結される第2昇降部462aを縮めることで行われる(図4(a)参照)。
【0100】
なお、スライド式支持部41及び固定式支持部42の開閉動作の駆動源として働く第1昇降機構461及び第2昇降機構462は、例えばエアシリンダによって構成可能であるが、他の任意の機構によって構成されてもよい。また第1昇降機構461及び第2昇降機構462は図示しないコントローラに接続されており、第1昇降部461a及び第2昇降部462aの伸縮量がコントローラによって調整されてもよい。
【0101】
次に、上述のリニア型搬送部12による包装袋100の搬送例について、図3図5及び図6を参照して説明する。
【0102】
図5は、リニア型搬送部12の斜視図であり、スライド式支持部41が第1搬送位置に配置されている状態を示す。図6は、リニア型搬送部12の斜視図であり、スライド式支持部41が第2搬送位置に配置されている状態を示す。
【0103】
上述のように本実施形態では、空袋貯留部21(図1参照)から1枚ずつ取り出された包装袋100が、空袋供給処理ステーションP11、印字処理ステーションP12、印字検査処理ステーションP13及び受渡処理ステーションP14に順次送られる。図3に示す例では、袋供給部25が、空袋貯留部21の貯留保持部21aに貯留されている包装袋100を吸着保持するための位置から、吸着保持した包装袋100を第1往復支持部413と第2往復支持部414との間に配置するための位置に移動することで、リニア型搬送部12に包装袋100が供給される。このように処理対象の包装袋100が空袋供給処理ステーションP11に配置される際には、スライド式支持部41は第1搬送位置に配置されて開状態にされ、包装袋100の表面及び裏面のうちの一方が第1往復支持部413側を向き他方が第2往復支持部414側を向くように、第1往復支持部413と第2往復支持部414との間に包装袋100が配置される(図3参照)。
【0104】
空袋供給処理ステーションP11に包装袋100が配置されると、第1昇降機構461及び第2昇降機構462(図4参照)がコントロールされて第3揺動レバー453及び第4揺動レバー454は閉動作を行い、第1往復支持部413及び第2往復支持部414によって包装袋100が挟み込まれる(図5参照)。この際、空袋供給処理ステーションP11に配置されている包装袋100だけではなく、印字処理ステーションP12及び印字検査処理ステーションP13の各々に配置されている包装袋100も、第1往復支持部413及び第2往復支持部414によって挟まれて支持される。
【0105】
そして、第1搬送位置に配置されているスライド式支持部41(第1往復支持部413及び第2往復支持部414)によって包装袋100が支持されている状態で、第1昇降機構461及び第2昇降機構462(図4参照)がコントロールされて第1揺動レバー451、第2揺動レバー452、第5揺動レバー455及び第6揺動レバー456は開動作を行い、印字処理ステーションP12及び印字検査処理ステーションP13に配置されている固定式支持部42は開動作を行って包装袋100の把持を解除する(図5参照)。
【0106】
そしてスライド機構51が、スライド式支持部41(第1往復支持部413及び第2往復支持部414)を第1搬送位置から第2搬送位置に移動させる(図6参照)。これにより、空袋供給処理ステーションP11、印字処理ステーションP12及び印字検査処理ステーションP13に配置されていた包装袋100は、それぞれ印字処理ステーションP12、印字検査処理ステーションP13及び受渡処理ステーションP14に新たに配置される。
【0107】
そして、第2搬送位置に配置されているスライド式支持部41(第1往復支持部413及び第2往復支持部414)によって包装袋100が支持されている状態で、第1昇降機構461及び第2昇降機構462(図4参照)がコントロールされて第1揺動レバー451、第2揺動レバー452、第5揺動レバー455及び第6揺動レバー456は閉動作を行う。これにより、印字処理ステーションP12及び印字検査処理ステーションP13に配置されている固定式支持部42は、閉動作を行って包装袋100を把持する。そして、各固定式支持部42によって包装袋100が支持されている状態で、第1昇降機構461及び第2昇降機構462(図4参照)がコントロールされて第3揺動レバー453及び第4揺動レバー454は開動作を行って、スライド式支持部41は包装袋100の把持を解除する。
【0108】
そしてスライド機構51が、スライド式支持部41(第1往復支持部413及び第2往復支持部414)を第2搬送位置から第1搬送位置に移動させて、袋供給部25が新たな包装袋100を空袋貯留部21から取り出して空袋供給処理ステーションP11に配置する(図3参照)。
【0109】
リニア型搬送部12による上述の一連の搬送処理を繰り返すことによって、包装袋100は、空袋供給処理ステーションP11、印字処理ステーションP12、印字検査処理ステーションP13及び受渡処理ステーションP14に順次間欠的に搬送される。
【0110】
以上説明したように本実施形態によれば、リニア型搬送部12により直線搬送される包装袋100に対して行われる第1処理システムの処理と、ロータリー型搬送部14により回転搬送される包装袋100に対して行われる第2処理システムの処理とが、受渡部13を間に挟んで別個に行われる。したがって、第1処理システムは、第2処理システムの処理の影響を受けずに、処理を行える。そのため、包装袋100の袋口が閉じた状態で行われる処理を第1処理システムで行い、包装袋100の袋口が開いた状態で行われる処理を第2処理システムで行うことで、これらの処理を連続的に簡便且つ高精度に行うことができる。本実施形態では、包装袋100に対する印字処理及び印字検査処理が直線搬送時に行われる一方で、包装袋100内への内容物の送り込み処理が回転搬送時に行われる。このように回転搬送の前段の直線搬送において印字処理及び印字検査処理を行うことで、印字処理及び印字検査処理は、回転搬送の際に行われる内容物の送り込み処理の影響を受けずに、精度良く行われる。
【0111】
また装置洗浄時に比較的破損しやすい印字部22及び印字検査部23などの精密機器をリニア型搬送部12の搬送経路近傍に集中させて、装置洗浄が不要な区間を確保することで、洗浄や内容物送り込みの際の液体飛散を気にすることなく、水に弱い精密機器を適切に使用することができる。
【0112】
また本実施形態では、第1処理システムでは包装袋100の袋口が開口されずに処理が行われる一方で、第2処理システムで包装袋100の袋口を開口する処理が行われる。すなわち、包装袋100の袋口の開口前の包装処理をリニア型搬送部12による搬送処理の間に行うことで、リニア型搬送部12は、包装袋100の袋口を開口することなく空の包装袋100を搬送することができる。このように包装袋100を開口せずに搬送することで搬送時の包装袋100の姿勢を安定化させることができ、リニア型搬送部12には包装袋100の姿勢を安定させるためのガイドが不要である。特に、包装袋100内への内容物の送り込み処理は後段のロータリー型搬送部14による回転搬送時に行われるため、リニア型搬送部12によって搬送される包装袋100は非常に軽量である。そのため、リニア型搬送部12による搬送時に包装袋100の把持のズレ等が生じる可能性は非常に低く、スライド式支持部41及び固定式支持部42による包装袋100の掴み替えも支障なく高精度に行うことができ、リニア型搬送部12は包装袋100を安定的に搬送できる。
【0113】
また包装袋100の掴み替えは、空の包装袋100を扱うリニア型搬送部12や受渡部13では行われるが、内容物が収容された状態の包装袋100を扱うロータリー型搬送部14の搬送時には基本的に行われない。空の包装袋100を掴み替える際には、内容物への影響を考慮することなく、基本的に包装袋100のいずれの場所が把持されてもよい。したがって本実施形態の包装機10によれば、掴み替えだけのための把持スペースを包装袋100において確保する必要がなく、使用する包装袋100がコンパクトであっても製品袋を精度良く製造することができる。
【0114】
また本実施形態の包装機10は、グリッパーペアー61を移動させるための機構としてチェーンを用いる必要がないため、そのようなチェーンの経時的な伸びの影響を考慮する必要がない。
【0115】
またリニア型搬送部12は、包装袋100を、袋口が上を向く姿勢で吊り下げ保持して順次搬送するため、包装袋100の表面及び裏面の両方が露出され、当該表面及び裏面に対して印字処理及び印字検査処理などの各種処理を容易に行える。
【0116】
また、印字不良を有する包装袋100を排出する排出部をリニア型搬送部12及び受渡部13によって構成することで、当該排出部によって排出される包装袋100の不良要因の種類を限定でき、再利用可能な包装袋100の選別が不要になり或いは当該選別の負荷を軽減できる。
【0117】
<第1変形例>
図7は、第1変形例に係る包装機10の概略構成を示す平面図であり、包装機10を上方から見た状態を示す。各種機器の配置は上述の例に限定されず、例えばリニア型搬送部12及びロータリー型搬送部14が図7に示すように配置されてもよい。
【0118】
本変形例では、印字袋供給処理ステーション(第4搬送位置)P21が、リニア型搬送部12による包装袋100の搬送方向(第1方向D1)に対して垂直を成す方向(第4方向D4)へ、受渡処理ステーション(第3搬送位置)P14から離間している。またロータリー型搬送部14の回転テーブル69の回転中心Cは、受渡処理ステーションP14と印字袋供給処理ステーションP21とを結ぶラインの延長線上に位置しており、回転中心Cと受渡処理ステーションP14とを結ぶラインは、リニア型搬送部12による包装袋100の搬送方向(第1方向D1)に対して垂直に延在する。
【0119】
そのため受渡駆動部77(図2参照)は、リニア型搬送部12から開閉チャック75(第3支持部)に包装袋100が供給された後であって開閉チャック75からロータリー型搬送部14(グリッパーペアー61(第4支持部))に包装袋100が供給される前に、開閉チャック75を回転させる必要がない。すなわち受渡駆動部77が開閉チャック75を第4方向D4へ平行移動させて受渡処理ステーションP14から印字袋供給処理ステーションP21に開閉チャック75及び包装袋100を移動させるだけで、開閉チャック75からグリッパーペアー61に包装袋100をスムーズに受け渡すことができる。
【0120】
<第2変形例>
図8は、第2変形例に係るリニア型搬送部12及び受渡部13の概略構成を説明するための斜視図である。本変形例では、受渡処理ステーションP14、印字袋供給処理ステーションP21、或いは受渡処理ステーションP14と印字袋供給処理ステーションP21との間において、開閉チャック75(第3支持部)によって支持されている包装袋100の高さ方向の位置が調整される。すなわち本変形例に係る包装機10は、開閉チャック75に供給される前の包装袋100又は開閉チャック75によって支持されている包装袋100の高さ方向の位置を検出する位置検出部80と、位置検出部80が検出する包装袋100の高さ方向の位置に基づいて、開閉チャック75の高さ方向の位置を変更可能な昇降機構82と、を更に備える。
【0121】
位置検出部80は、好ましくはリニア型搬送部12から受渡部13に受け渡される直前の包装袋100の高さ方向の位置を検出し、より好ましくは開閉チャック75によって支持されている包装袋100の高さ方向の位置を検出する。図8に示す例では印字検査処理ステーションP13と受渡処理ステーションP14との間に位置検出部80が設けられており、リニア型搬送部12から受渡部13に受け渡される直前の包装袋100の高さ方向の位置が検出される。典型的には、位置検出部80はカメラや位置検出センサによって構成され、例えば移送される包装袋100の上縁端の位置が位置検出部80によって検出される。位置検出部80の検出結果は、昇降機構82の昇降駆動コントローラ85に送られる。
【0122】
昇降機構82は、受渡駆動部77(特に受渡ボックス772)に固定的に取り付けられる取付部83と、取付部83に取り付けられる昇降軸84と、昇降軸84を高さ方向(鉛直方向)へ直線的に移動させる昇降駆動コントローラ85と、を有する。昇降軸84は、取付部83が取り付けられる先端部の高さ方向位置を変えられる任意の構成を有し、例えばボールネジによって構成可能である。昇降駆動コントローラ85は、モーター等によって構成され、昇降軸84の先端部の高さ方向の位置を調整し、昇降軸84の先端部に取り付けられる取付部83を所望の高さ方向位置に配置することができる。特に本例の昇降駆動コントローラ85は、開閉チャック75によって支持される包装袋100が適切な高さ方向位置に配置されるように、位置検出部80が検出する包装袋100の高さ方向の位置に基づいて昇降軸84の突出量をコントロールする。なお昇降駆動コントローラ85は、高さ方向に関して固定されている昇降機構保持部86によって保持されており、昇降機構保持部86を基準にして、開閉チャック75及び受渡駆動部77を含む受渡部13全体の高さ方向位置が変えられる。
【0123】
上述の構成を有する本変形例によれば、受渡駆動部77を介し、開閉チャック75の高さ方向の位置が昇降機構82により調整される。例えば、位置検出部80によって検出された包装袋100の高さ方向位置が所定の高さ方向位置よりも低い場合、当該包装袋100が開閉チャック75に受け渡された後に、昇降駆動コントローラ85の駆動制御下で昇降軸84の突出量が増大され、取付部83及び受渡駆動部77と共に開閉チャック75が上昇される。このとき、位置検出部80によって検出された包装袋100の高さ方向の位置と本来の所定の高さ方向位置との間の差(ずれ)に相当する分だけ開閉チャック75は上昇され、包装袋100は本来の所定の高さ方向位置に配置される。同様に、位置検出部80によって検出された包装袋100の高さ方向位置が所定の高さ方向位置よりも高い場合、当該包装袋100が開閉チャック75に受け渡された後に、昇降軸84の突出量が減少されて取付部83及び受渡駆動部77と共に開閉チャック75が下降され、包装袋100は本来の所定の高さ方向位置に配置される。
【0124】
なお、位置検出部80の検出結果は、直接的に昇降駆動コントローラ85に送られてもよいし、図示しないコントローラに送られた後に間接的に昇降駆動コントローラ85に送られてもよい。また位置検出部80によって検出された包装袋100の高さ方向の位置と本来の所定の高さ方向位置との間の差(ずれ)は、位置検出部80において求められてもよいし、昇降駆動コントローラ85において求められてもよい。また、位置検出部80の検出結果を受信した図示しないコントローラにおいて、位置検出部80により検出された包装袋100の高さ方向の位置と本来の所定の高さ方向位置との間の差(ずれ)が求められてもよい。
【0125】
以上説明したように本変形例によれば、開閉チャック75によって支持される包装袋100の高さ方向の位置を適正な位置に直す補正を行うことができる。したがって、たとえ印字袋供給処理ステーションP21よりも前の段階(特に包装袋100が支持要素間で受け渡される段階)で包装袋100の高さ方向位置がずれても、適正な高さ方向位置に配置された包装袋100をロータリー型搬送部14のグリッパーペアー61に渡すことができる。
【0126】
なお本例の昇降機構82は、受渡部13(受渡駆動部77及び開閉チャック75)全体の高さ方向位置を変更可能な構成を有するが、開閉チャック75の高さ方向の位置を直接的又は間接的に調整可能な任意の構成を有することができ、例えば開閉チャック75の高さ方向位置を直接的に変えることができる機構を有していてもよい。
【0127】
<その他の変形例>
本発明は上述の実施形態に限定されず、他の変形が適宜加えられてもよい。
【0128】
例えば、上述の実施形態では間欠的な搬送停止中に各種処理が行われるが、包装袋100を間欠的に搬送せずに、継続的に搬送する包装袋100に対して各種処理が行われてもよい。
【0129】
また、上述の実施形態は本発明の具体的な適用例を示すに過ぎず、上述の各種デバイスと同等の機能を発揮することができる他のデバイスが使われてもよい。また上述の各種デバイス以外のデバイスが適宜設けられてもよい。例えば、上述の実施形態では「リニア型搬送部12で搬送されている包装袋100に対して処理を行う第1処理システム」として印字部22及び印字検査部23が設けられる例について説明したが、これらの印字部22及び印字検査部23と共に或いは代わりに、コードリーダーやラベラー等のデバイスが第1処理システムに含まれていてもよい。例えば、包装袋100に付されているバーコード等の一次元コードやQRコード(登録商標)等の二次元コードをコードリーダーで読み取って、リニア型搬送部12で搬送されている包装袋100が適正か否かを判別してもよい。またリニア型搬送部12で搬送されている包装袋100に対し、賞味期限や原材料などの各種情報を記載したラベルシールをラベラーによって貼り付けてもよく、この場合には印字部22を省略することも可能である。
【0130】
本発明は、上述の実施形態及び変形例に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形が加えられた各種態様も含みうるものであり、本発明によって奏される効果も上述の事項に限定されない。したがって、本発明の技術的思想及び趣旨を逸脱しない範囲で、特許請求の範囲及び明細書に記載される各要素に対して種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0131】
10 包装機
11 基台
12 リニア型搬送部
13 受渡部
14 ロータリー型搬送部
16 制御ボックス
21 空袋貯留部
21a 貯留保持部
22 印字部
23 印字検査部
25 袋供給部
32 開口装置
33 固形物投入装置
34 液体投入装置
36 第1シール装置
37 第2シール装置
38 冷却放出装置
41 スライド式支持部
42 固定式支持部
45 支持調整部
51 スライド機構
52 スライドモーター
53 スライドボックス
53a スライドスリット
54 スライドプレート
61 グリッパーペアー
62 吸着部材
63 ホッパー
64 送り込みノズル
67 放出コンベア
68 冷却排出部
69 回転テーブル
71 エアシリンダ
72 エアシリンダ軸
73 旋回プレート
74 エアチャック
75 開閉チャック
77 受渡駆動部
80 位置検出部
82 昇降機構
83 取付部
84 昇降軸
85 昇降コントローラ
86 昇降機構保持部
100 包装袋
411 第1レール
412 第2レール
413 第1往復支持部
414 第2往復支持部
415 摺動保持部
421 第1固定支持部
422 第2固定支持部
450 支持基部
451 第1揺動レバー
451a 第1揺動力受部
451b 第1分岐部
452 第2揺動レバー
452a 第2揺動力受部
452b 第2分岐部
453 第3揺動レバー
454 第4揺動レバー
455 第5揺動レバー
456 第6揺動レバー
461 第1昇降機構
461a 第1昇降部
462 第2昇降機構
462a 第2昇降部
465 架台
771 受渡モーター
772 受渡ボックス
772a ガイドスリット
773 受渡支持部
774 受渡ガイドレール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8