特許第6553009号(P6553009)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6553009無線電力供給部を用いて無線充電を提供するための方法、無線充電システム及びコンピュータ可読記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6553009
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】無線電力供給部を用いて無線充電を提供するための方法、無線充電システム及びコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20190722BHJP
   H02J 50/12 20160101ALI20190722BHJP
   H02J 50/40 20160101ALI20190722BHJP
【FI】
   H02J7/00 301D
   H02J50/12
   H02J50/40
【請求項の数】9
【外国語出願】
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-198361(P2016-198361)
(22)【出願日】2016年10月6日
(62)【分割の表示】特願2012-526839(P2012-526839)の分割
【原出願日】2010年8月17日
(65)【公開番号】特開2017-28997(P2017-28997A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2016年11月7日
(31)【優先権主張番号】61/236,388
(32)【優先日】2009年8月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/763,622
(32)【優先日】2010年4月20日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518116433
【氏名又は名称】フィリップス アイピー ベンチャーズ ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】バーマン ディヴィッド ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】ストナー ウィリアム ティー ジュニア
【審査官】 田中 寛人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−141991(JP,A)
【文献】 特開2003−256713(JP,A)
【文献】 特開2007−329983(JP,A)
【文献】 特開2006−353042(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02J 50/12
H02J 50/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線電力供給部を用いて無線充電を提供するための方法であって、
過去の無線電力取引における前記無線電力供給部の場所についての地理情報を含む充電情報を含む場所固有情報を前記無線電力供給部による給電を受ける装置に関するアカウントへ提供する段階と、
前記場所固有情報を前記アカウントに関連付ける段階と、
前記装置を用いてマーケティング情報を追跡する段階と、
過去の無線電力取引における前記充電情報の充電履歴、地理的位置及び前記マーケティング情報に基づき、広告を用いて前記アカウントに関連する顧客をターゲット化する段階と
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記無線電力供給部は給電を受ける前記装置付近の特定の場所にあることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記場所固有情報は前記無線電力供給部の前記特定の場所を含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記マーケティング情報は、提案、取引、又は関連商品を含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
ある場所で給電を受ける装置に関する装置情報を識別するように構成された検出器と、
前記給電を受ける装置に関連する、過去の無線電力取引における場所についての地理情報を含む充電情報を含む場所固有情報の履歴を含むアカウントに、場所固有情報を配信するように構成された、前記検出器に結合されたロケーションプロセッサと、
前記ロケーションプロセッサと通信し、前記給電を受ける装置に無線で電力を供給するように構成された電力供給部と、
広告を用いて無線充電システムにおいて前記給電を受ける装置をターゲット化するために前記アカウントにアクセスして過去の無線電力取引における前記充電情報の充電履歴及び地理的位置を利用するサーバと
を備えたことを特徴とする、前記無線充電システム。
【請求項6】
前記サーバは前記アカウントを記憶して複数の顧客に対するアカウントを記憶するデータサーバを備えることを特徴とする、請求項5に記載の無線充電システム。
【請求項7】
前記データサーバは前記無線充電システムから、そして前記過去の無線電力取引に関連する無線充電システムからの情報を収集することを特徴とする、請求項6に記載の無線充電システム。
【請求項8】
無線充電に関連するデータ記憶のためにアカウントを利用するよう構成された、プログラムされたプロセッサによって実行可能な命令を表わすデータを記憶した、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、
複数の装置に対する無線電力の供給に関して、無線電力供給部から、過去の無線電力取引における該無線電力供給部の場所についての地理情報を含む充電情報を受け取り、
前記充電情報を前記アカウントに記憶し、ここにおいて前記複数の装置の各々に関連する各顧客に対するアカウントが存在し、また各アカウントは複数の無線充電取引における該充電情報の充電履歴を含み、
過去の無線電力取引における前記充電履歴及び地理的位置に基づいて広告を用いてターゲット化を行うために前記アカウントにアクセスする
ための命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
前記アカウントへの前記アクセスは、関連する取引履歴を含む前記アカウントに関連するマーケティング情報へのアクセスを含むことを特徴とする、請求項8に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔優先権の主張〕
本特許文献は、2009年8月24日に出願された「無線配電及び制御システム(WIRELESS POWER DISTRIBUTION AND CONTROL SYSTEM」という名称の米国仮特許出願第61/236,388号(代理人整理番号BH2138)に対し、米国特許法第119条(e)に基づいて付与される優先権の利益を主張するものである。この仮特許出願の内容は、引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
〔関連出願との相互参照〕
本特許文献は、同一出願人による、「電力供給(POWER SUPPLY)」という名称の米国特許出願公開第2008/0231211号、「装置識別符号による誘導電力供給(INDUCTIVE POWER SUPPLY WITH DEVICE IDENTIFICATION)」という名称の米国特許出願公開第2008/0157603号、「バッテリを誘導的に充電するためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR INDUCTIVELY CHARGING A BATTERY)」という名称の米国特許出願公開第2008/0079392号、「誘導電力供給、誘導電力供給により給電される遠隔装置、及びこれを動作させる方法(Inductive power supply, remote device powered by inductive power supply and method for operating same)」という名称の米国特許出願公開第2007/0042729号、「アダプタ(ADAPTER)」という名称の米国特許出願公開第2004/0150934号、及び2010年1月5日に出願された「装置の電力に従う無線充電システム(WIRELESS CHARGING SYSTEM WITH DEVICE POWER COMPLIANCE)」という名称の米国特許出願公開第12/652,053号(代理人整理番号WN3214)に関連する。これらの特許出願及び/又は対応する公開特許出願は、その内容全体が本明細書に組み入れられる。
【0003】
本特許文献は、一般に無線電力送出システムに関し、より具体的には、無線電力送出システム内の装置の物理的及び仮想的識別に関する。
【背景技術】
【0004】
ラップトップコンピュータ、携帯電話、音楽プレーヤ、携帯情報端末、及び定期的な充電を必要とするその他の電源内蔵式の再充電可能な携帯/遠隔装置の普及により、特に家庭用及び業務用電子機器の分野において、様々な場所で電力を入手できる必要性が大幅かつ継続的に高まっている。有線接続には電気コンセントが必要であるため、多くの公共の場では、一般人が容易に電力を利用できないことがある。これまで、無断使用者が、自身の装置のプラグをいずれかの利用可能なコンセントに差し込んで、このコンセントの所有者からの電力を使用することがあった。装置が多くの電力を必要とするようになるにつれ、コンセントの利用可能性及びより多くの電力を求めるニーズがますます高まってきた。装置の数及び1人当たりの使用量が、この電力ニーズをさらに激化させている。今や電気自動車の充電までもが標準的電気コンセントを使用し、これが人々の電力供給ニーズを助長する。既知の電力送出システムは、電力及びその他の情報を都合良く送出するという要求を満たすことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国仮特許出願第61/236,388号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/0231211号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2008/0157603号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2008/0079392号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2007/0042729号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2004/0150934号明細書
【特許文献7】米国特許出願第12/652,053号明細書
【特許文献8】米国仮特許出願第61/236,388号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下の図面及び説明を参照すれば、本システム及び方法をより良く理解することができる。以下の図面を参照しながら、非限定的かつ非包括的な実施形態について説明する。図面内の構成要素は必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を示す際にはむしろ強調を行っている。図面では、異なる図を通じて同じ参照数字が対応する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】充電システムを示す図である。
図2】別の充電システムを示す図である。
図3】物理的及び仮想的識別のための通信及び充電ネットワークを示す図である。
図4】本明細書で開示する、場所固有情報を提供するように構成された通信及び充電ネットワークの例示的な実施形態を示す図である。
図5】電子広告システムにおいて場所固有情報を提供するように構成された通信及び充電ネットワークの例示的な実施形態を示す図である。
図6】クレジット処理システムにおいて場所固有情報を提供するように構成された通信及び充電ネットワークの例示的な実施形態を示す図である。
図7】ギフトカード処理システムにおいて場所固有情報を提供するように構成された通信及び充電ネットワークの例示的な実施形態を示す図である。
図8A】顧客ロイヤルティシステムにおいて場所固有情報を提供するように構成された通信及び充電ネットワークの例示的な実施形態を示す図である。
図8B】例示的なユーザ識別データベースを示す図である。
図8C】例示的な顧客ロイヤルティデータベースを示す図である。
図9】場所固有情報を提供するように構成された通信及び充電ネットワークの例示的な動作フローを示す図である。
図10】無線充電を提供する例示的な面を示す図である。
図11】任意の店頭インターフェイス及び電子セキュリティロックを有する無線電力接続の実施形態を示す図である。
図12】別の無線電力供給装置を示す図である。
図13】物理的及び仮想的識別のためのカスケード式通信及び充電ネットワークの実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
電力に便利にアクセスするという消費者ニーズを満たすための無線電力送出/供給システムへの関心が大幅かつ継続的に高まっている。無線電力供給システムは、従来の有線接続をしのぐ様々な利点をもたらす。とりわけ、無線電力供給システムでは、様々な充電用コードの必要性及び再充電のために電子装置のプラグを繰り返し抜き差しする必要性がなくなり、これによりコストが削減されて使い易さ及び利便性が向上する。公的に利用可能な無線充電は、消費者にとって非常に便利で有用なものとなることができ、小売業者又はベンダーに、消費者が興味を持っている可能性が高い追加のサービス及び製品を直接ターゲット化して売買する機会をもたらすことができる。
【0009】
前置きとして、開示する実施形態は、消費者に無線電力システムの場所固有情報を提供するためのシステム及び方法に関する。1つの実施形態では、電力を必要とする装置が、電力提供者により提供される無線電力ステーション又は充電ステーションに手動又は自動で接続してこれらと通信を行う。装置及び無線電力ステーションは一意の識別情報を提供し、これを装置の所有者及び無線電力ステーションの運営者又は場所に関連する(1又は複数の)仮想アカウントにリンクさせることができる。さらに、この仮想アカウント、課金情報、及び/又は支払い方法へのセキュアなアクセスを可能にするために、装置にパスワードを提供するように、及び/又は暗号化方式で通信を行うように要求することができる。暗号化された又はセキュアな接続、或いは未暗号化の又は未検証の接続を確立すると、無線電力又は充電ステーション、及びより具体的には無線電力接続は、消費者の装置を介して消費者に追加の情報、提案、及び利点を提供するためのチャネル又は通信路として動作することができる。
【0010】
別の実施形態では、装置の通信能力を使用して通信路を確立することができる。例えば、チャネル又は通信路は、消費者の装置を介し、既存のセルラー、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)、WiMax、又は装置のその他の通信能力を利用して、消費者に追加の情報、提案、及び利点を提供することができる。別の実施形態では、この通信路又は通信チャネルを利用して、装置を再プログラム、アップグレード、又は別様に修正して機能を追加又は変更することができる。例えば、この通信路又は通信チャネルを視聴覚構成要素が利用し、汎用リモコン、携帯電話、又は携帯情報端末に制御コードを提供して、これらの装置がこれらの構成要素を制御できるようにすることができる。この通信路又は通信チャネルのさらなる例は、2009年8月24日に出願された「無線配電及び制御システム(WIRELESS POWER DISTRIBUTION AND CONTROL SYSTEM)」という名称の米国仮特許出願第61/236,388号(代理人整理番号BH2138)で見出すことができる。このようにして、リンクされる装置、場所、及び仮想アカウントの情報を、例えば設定可能なセキュリティを有するアプリケーションを利用して検証及び確認し、これにより消費者、小売業者、並びにその他のユーザ及び提供者に対する情報の価値を高めることができる。
【0011】
図1に、無線充電及び通信システム100を示す。この充電システムは、電力供給システム102にアクセスする少なくとも1人の消費者104を含む。電力供給システム102は、支払いと引き換えに消費者104に無線電力を提供することができる。或いは、電力供給システム102は、例えば、購入製品の種類、購入数、購入量、来訪の頻度及び場所、その他の特価提案及び/又は割引価格、又はこれらの組み合わせに基づくロイヤルティプログラム又は報酬プログラムと連動して消費者104に電力を提供することができる。電力供給システム102は、私的空間、公的空間又は限られた公的空間の所有者又は管理者などの設備提供者106、及び/又は独立フランチャイズの所有者又は電気事業者などの電力所有者又は供給者108によって提供し、維持し、制御することができる。消費者104は、バッテリ、スーパーキャパシタ、或いは動作のために再充電しなければならない、又は電力供給を必要とするその他の電力貯蔵機構を含む、携帯電話又はラップトップコンピュータなどの装置を有することができる。さらに、システム100は、基本識別情報を共有し、さらにこの情報を個別に、又はネットワーク情報又は仮想アカウント情報とともに参照及び利用できるようにするように構成される。この開示する実施形態を、内部電力貯蔵手段を有しておらず、動作時に動作電力の送出を必要とする装置に電力を供給して動作させるために使用することもできると理解されよう。本開示を通じて、充電という用語は、バッテリ又はスーパーキャパシタを再充電するための電力を供給すること、及び装置に給電することなどの、エネルギー貯蔵要素を充電する以外の理由で電力を送出することを意味するために使用することができる。電力供給システム102は、消費者104及び関連装置206(図2を参照)に、装置206を充電し又は別様に動作させるための電力を提供することができる。説明しているように、電力又はエネルギーは、電気コンセント又は供給端子から装置206に無線で給電するために送られる電流(AC又はDC)として送出することができる。
【0012】
電力供給システム102は、消費者104に無線で電力を提供することができる。誘導を通じて電力を供給し、消費者の装置に電流を生成して装置に充電又は給電を行うことができる。無線電力伝送については、「電力供給(POWER SUPPLY)」という名称の同一出願人による米国特許出願公開第2008/0231211号にさらに記載されており、この特許出願は引用により本明細書に組み入れられる。
【0013】
電力供給システム102は、電力所有者108が所有する場所に位置することができる。1つの実施形態では、電力所有者108を、電力供給システム102を通じて電力を提供するインフラ所有者などの配電業者とすることができる。電力所有者108は、設備提供者106を利用して、消費者104に電力を提供するだけでなく、この電力に対する支払いを受け取ることもできる。設備提供者106は、電力供給システム102を含んで生産される家具などの製品メーカーとすることができる。例えば、空港の座席、飛行機の座席、机、講堂、又はキオスクを、電力供給システム102を含むように製造することができる。電力所有者108は、他者に提供する電力の料金を計上又は回収したいと望むと思われるので、電力を提供してこれに対する支払いを受け取る方法として、電力供給システム102を有する設備提供者106の設備を利用しようとすると考えられる。設備提供者106は、電力所有者との契約に基づいて電力供給システム102を制御及び維持することができ、或いは電力所有者108が、電力供給システム102を制御及び維持することができる。一例では、電力所有者108が、設備提供者106を1つのエンティティとして含むことができる。なお、電力供給システム102は、電源のオン/オフサイクルが短い場所及び情報交換が認証されている場所に配置することもできる。この例には、このシステム100と装置206をドアロックとして機能できるようにするドアの近くの単純なホットスポット、又は装置206に位置情報を通信して場所を確認する現在位置マーカがある。
【0014】
図2に、物理的及び仮想的識別を提供するように構成された無線充電システム200の実施形態を示す。例示的な充電及び識別システム200は、消費者104、より具体的には消費者装置206に無線で電力又は充電を提供するように構成される。電力供給システム102は、無線充電ステーション202及びロケーションプロセッサ204を含む。1又は複数の消費者装置206は、無線充電を受け取るように構成されたいずれの電子装置又はシステムであってもよい。例えば、装置206は、無線充電ステーション202を介して無線で動作電力及び/又はバッテリ充電を受け取ることが必要なバッテリ(図示せず)及びハードウェア及び/又はソフトウェアを含むことができる。装置206は、携帯電話、スマートフォン、Blackberry(登録商標)、携帯情報端末(PDA)、ノートブック/ラップトップコンピュータ、ネットブック、(ビデオ/オーディオファイル、Blue−Ray、DVD、CDなどを再生する)携帯用マルチメディアプレーヤ、(GameBoy(登録商標)、Playstation Portable(登録商標)などの)ビデオゲームプレーヤ、mp3プレーヤ、iPod(登録商標)、iPad(登録商標)、或いは充電又は電源を利用できる他のあらゆる装置を含むことができる。別の例では、装置206を、照明を動作させるため及び提供するために無線充電ステーション202を介して無線で電力を受け取るように構成された照明要素又は電球(図示せず)とすることができる。
【0015】
装置206は、電力供給システム102に無線で結合して電力を受け取るように構成することができる。例えば、電力供給システム102及び/又は無線充電ステーション202から無線電力を受け取る必要があるハードウェア及び/又はソフトウェアを含むアダプタ(図示せず)を装置206に取り付けることができ、又は装置206をこのアダプタに結合することができる。無線充電ステーション202は、無線配電に必要なハードウェア及びソフトウェアを含めて製造することができ、或いは無線充電ステーション202に、所望の機能を提供する又は可能にするアダプタ(図示せず)を取り付けることができる。この例では、電力供給システム102に結合されたアダプタが、有線電力を受け取ってこの受け取った電力を装置206に無線で伝送するために、標準電気コンセントにさらに接続することができる。別の実施形態では、アダプタを、複数の装置を識別するように、及び/又はこれらの装置に同時に電力を供給するように構成することができる。例えば、アダプタは、無線電力伝送を行うために、様々な装置と協働するように構成された複数のプラグ又はコネクタを含むことができる。無線電力伝送及びアダプタについては、「アダプタ(ADAPTER)」という名称の米国特許出願公開第2004/0150934号にさらに記載されており、この特許出願は引用により本明細書に組み入れられる。
【0016】
電力供給システム102は、消費者装置206に無線で電力を送出することに加え、他の機能を実行することもできる。電力供給システム102は、例えば、広告、クーポン、ロイヤルティポイント又は情報、気象情報、地域又は近隣の情報又は呼び物、観光情報、及び旅行情報又は現地情報などの、地理情報又は場所固有情報をアクセス可能に記憶するように構成されたデータサーバ208を含むことができる。データサーバ208は、装置206から一意の装置識別子、シリアル名、ユーザ名、又はその他の識別符号などの装置情報を受け取って処理するロケーションプロセッサ204に結合し、又はこれと通信することができる。データサーバ208は、電力供給者210、電力所有者108、又は設備提供者106のいずれかの一部であってもよく、又はこれらとは別個のものであってもよい。或いは、データサーバ208を異なる場所に保持することもでき、又は例えばマーケティング団体又は広告団体(図示せず)により提供される第三者システムの一部とすることができる。さらに、データサーバ208は、1又はそれ以上のシステム内で作成できる内部に記憶した仮想アカウント情報304を使用して、受け取った装置及び場所の情報を検証し、確認し、相関付けるための認証プロセッサとして動作することができる。セキュリティを高めるために、信用システムが、個人データ及びパスワード情報を第1の場所又はサーバに記憶し、信用提供者のパスワードを第2の場所又はサーバに記憶することができる。
【0017】
無線充電ステーション202は、(恐らくは電力所有者108が所有する)特定の場所の、及び電力供給者210により提供される電力に有線又は無線アクセスするインターフェイスを含むことができる。このインターフェイスは、アプリケーションに常駐するものであっても、又は装置206上で実行されるものであってもよく、或いは無線充電ステーション202により表示されるGUIであってもよい。或いは、装置206と無線充電ステーション202の間に物理接続が確立された後に、装置206がこのインターフェイスにアクセスすることもできる。この物理又は有線接続により、情報交換及び無線電力伝送を開始又は許可することができる。さらに、この物理又は有線接続を使用して、無線充電ステーション202から装置206に電力を送出することができる。無線充電ステーション202は、例えば、2010年1月5日に出願された「装置の電力に従う無線充電システム(WIRELESS CHARGING SYSTEM WITH DEVICE POWER COMPLIANCE)」という名称の米国仮特許出願第61/142,663号(代理人整理番号WN3214)、及び「装置識別符号による誘導電力供給(INDUCTIVE POWER SUPPLY WITH DEVICE IDENTIFICATION)」という名称の米国特許出願公開第2008/0157603号に記載されるように、充電されている装置を識別することができ、これらの両特許出願は引用により本明細書に組み入れられる。
【0018】
別の実施形態では、電力供給システム102が、装置206を識別するように構成された、ロケーションプロセッサ204と通信する独立した検出器(図示せず)をさらに含むことができる。換言すれば、検出器は、電力供給装置202の一部であってもよく、又は装置206に接続してその識別情報を与えられた別個の構成要素であってもよい。さらに、この装置情報又は識別情報をロケーションプロセッサ204及び/又は提案データベースが利用して、消費者104に関連する仮想アカウントを特定することができる。
【0019】
後述するように、電力供給装置202は、装置206に無線電力を提供する。無線電力は、ロケーションプロセッサ204から装置206に場所固有情報を伝送すると同時に、又はこれとは別に装置206に伝送することができる。例えば、装置情報の通信を無線充電ステーション202が利用して、電力の無線伝送を認証及び/又は開始することができる。或いは、無線電力伝送とは関係なく、データサーバ208及びロケーションプロセッサ204から装置206への場所固有情報の通信を制御及び誘導するように装置情報の通信を行うことができる。
【0020】
図3に、場所固有情報300を提供するための通信及び充電ネットワークを示す。ロケーションプロセッサ204は、装置206の物理的場所を、この装置206に関連する仮想アカウントとリンクさせ又は別様に相関付けるために、消費者104、設備提供者106、及び/又は電力所有者108と通信する。消費者104(又は消費者装置206)、設備提供者106、及び電力所有者108は全て、ネットワーク302を介してロケーションプロセッサ204に接続することができる。ネットワーク302は、構成要素のいずれかを接続してデータの通信を可能にすることができ、有線ネットワーク、無線ネットワーク、又はこれらの組み合わせを含むことができる。無線ネットワークは、携帯電話ネットワーク、電気電子技術者協会により公開されているIEEE 802.11、802.16、802.20などの標準化プロトコルに従って動作するネットワーク又はWiMaxネットワークのうちの1つ又はこれらの組み合わせとすることができる。さらに、ネットワーク302は、インターネットなどの公衆ネットワーク、イントラネットなどのプライベートネットワーク、又はこれらの組み合わせとすることができ、以下に限定されるわけではないが、TCP/IPベースのネットワークプロトコルを含む現在利用可能な、又は今後開発される様々なネットワークプロトコルを利用することができる。この(単複の)ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートなどを通じた直接接続のうちの1又はそれ以上を含むことができ、インターネットを構成する一連の相互接続ネットワークを含むことができる。ネットワーク302は、あらゆる通信方法を含むことができ、又は1つの装置又はエンティティから別の装置又はエンティティに情報を通信するためのあらゆる形の機械可読媒体を使用することができる。例えば、消費者104は、ネットワーク302を介して、パスワード、装置の識別符号、又はその他の認証をロケーションプロセッサ204に提出することができる。ロケーションプロセッサ204は、追加のネットワークに、又は消費者104、電力供給システム102の仮想アカウント情報、及び/又は無線充電ステーション202の場所を記憶するように構成されたデータベースに結合することができる。
【0021】
上述したように、仮想アカウント情報304には、ネットワーク302を介してアクセスすることもできる。例えば、仮想アカウント情報304を、データサーバ208又はロケーションプロセッサ204などの、ネットワークアクセス可能なサーバ又はデータベースに記憶することができる。仮想アカウント情報304は、消費者104に関連するユーザ名及びパスワードを含むことができる。仮想アカウント情報304を特定の電力供給システム102に関連付け、これを特定の小売業者又は小売店チェーンにより提供することができる。例えば、仮想アカウント情報304は、顧客ロイヤルティを促す利点をもたらす顧客報酬プログラムに関する情報を含むことができる。さらに、仮想アカウント情報304は、小売店チェーン内の他の提携する小売業者又は他の小売点の場所に関する情報を含むことができる。
【0022】
仮想アカウント情報304を利用して、消費者104の買い物及び購入習慣を分析及び追跡し、特定の提案、取引、又は関連製品を装置206に通信できるようにすることができる。例えば、消費者104が小売業者を訪問中に製品を購入する場合、この製品の付属品、又はアップグレード、付属品又はその他の関連製品のクーポンを消費者104に勧めることができる。また、消費者104は、ウェブページなどの仮想アカウントを通じて、小売業者から与えられた提案にアクセスすることができる。さらに、仮想アカウント情報304は、顧客の人口統計データ、所有する装置、支払い処理データ、クレジットカード又はその他のアカウント情報、電話番号、或いは消費者104及び/又は装置206に関するその他の情報を含むことができる。
【0023】
別の実施形態では、仮想アカウント情報304を、複数の小売業者が加入できる第三者サービスとすることができる。例えば、仮想アカウント情報304をソーシャルネットワークにリンクして、消費者104の関連グループ間で製品評価を共有できるようにすることができる。或いは、仮想アカウント情報304は、抱き合わせ販売の機会を提供するために、異なる製品及びサービスを提案する異なる小売業者のアカウント情報を含むことができる。
【0024】
さらに別の実施形態では、仮想アカウント情報304がセキュア情報及び/又は暗号化情報を含み、これを認証プロセッサとして機能するデータサーバ208により検証できるようにすることができる。例えば、仮想アカウント情報304を銀行口座又はクレジットカードにセキュアにリンクして、消費者104が装置206を介して商品又はサービスに対する支払いを行えるようにすることができる。消費者104は、ウェブインターフェイスを通じネットワーク302を介して仮想アカウント情報304にアクセスし、これを編集することができる。
【0025】
さらに、仮想アカウント及び仮想アカウント情報304を利用して、消費者104のクレジットカード、仮想アカウント、又はその他の引き落とし口座に対して行われた請求を、装置206を介して消費者104に通知することができる。このようにして、不正に又は無許可で行われた可能性のあるあらゆる購入を消費者104に知らせることができる。さらに、装置206は、疑わしい取引を銀行又はクレジットカード会社に直ちに通知して、新しいパスワード、暗号化コード、又は新しい口座番号を要求するように構成されたアプリケーションを含むことができる。さらに、このアプリケーションは、消費者104が新たな暗号化された物理的装置IDを作成し、この新たなIDをアップロードして、消費者104の仮想アカウント内で識別された銀行又はクレジット口座とリンクできるようにすることができる。消費者104は、(装置206上又はセキュアな銀行ウェブサイト上のいずれかに存在する)設定画面を通じて通知レベルを制御することができる。例えば、消費者104は、閾値購入量を選択し、これを超過した場合に自身のスマートフォン上で通知メッセージを受け取るようにすることができる。
【0026】
この例示的な実施形態では、仮想アカウント情報304を単一の論理エンティティとして示しているが、仮想アカウント情報304の個々の構成要素又は要素を、ネットワーク320を介してアクセスできる通信可能に接続された異なるデータベースに記憶できることが理解されよう。例えば、小売業者又は一群の小売業者に関する仮想アカウント情報を1つのデータベースに記憶する一方で、消費者104の仮想アカウント情報を異なるデータベースに記憶し、口座又は支払い情報を第3のセキュアなデータベースに記憶することができる。このようにして、各データベース又はデータベースの一部に異なるアクセスレベル及び/又はセキュリティを定めると同時に、許可されたパーティ及び/又はエンティティ間では相変わらず便利に情報を転送できるようにすることができる。
【0027】
図4に、装置及びこれらの関連ユーザを、これらの物理的場所に基づいて1又はそれ以上の仮想アカウントにリンクするように構成された、場所固有情報を提供するための別の通信及び充電ネットワークの例示的な実施形態400を示す。例えば、識別システム400は、1又はそれ以上の物理的場所402と相互作用するように構成された1又はそれ以上の装置206を含むことができる。装置206は、例えば、ラップトップ又はPDA206a、携帯電話206b、全地球測位システム(GPS)装置206c、デジタルカメラ206d及び/又はデジタルビデオカメラ206e、或いは無線で電力を受け取るように及び/又は無線で通信するように構成された他のいずれかの装置を含むことができる。同様に、物理的場所402は、例えば、空港又はその他の大量輸送ターミナル402a、ガソリンスタンド402b、学校又は小売店舗402c、オフィス又は工場402d、或いは無線充電ステーション202を含む又は提供する他のいずれかの場所を含むことができる。
【0028】
装置206の1つが、物理的場所402の1つに配置された無線充電ステーション202に接触し、及び/又はこの通信範囲に入ると、識別システム400が情報転送を開始する。例えば、無線充電ステーション202が無線誘導伝送によって装置206に電力を供給し始めたときに、情報交換を行うことができる。この情報交換は、無線又は誘導電力リンク又はチャネルを介して、或いは装置206により提供されるBluetooth(登録商標)、WiFi、セルラー接続を介して行うことができる。具体的には、ブロック404に示すように、装置206は、無線電力リンク406又はその他の通信リンク又はネットワークリンクを介して、装置識別符号(ID)、個人ID、及び/又はアプリケーションIDを通信することができる。ブロック408に示すように、通信された情報を、例えばロケーションプロセッサ204が受け取って、通信された識別情報によって表される物理的場所402a〜402dの1又はそれ以上に関連する場所ID、提案ID、及び/又はロイヤルティIDに相関付けることができる。物理的場所402の1又はそれ以上に配置された無線充電ステーション202及び装置206に、通信モジュール又はシステム410及び412を結合して、例えばデータサーバ208と通信できるようにすることができる。通信モジュール又はシステム410及び412は、それぞれが装置206及び物理的場所402に、データサーバ208を更新するための通信路を与える有線又は無線装置とすることができる。
【0029】
動作時には、携帯電話又はスマートフォン206bが小売店の場所402cの範囲に入ると、自動又は手動で情報交換を開始することができる。識別情報の交換に加え、無線電力リンク406を利用して、小売店の場所402cで提供される取引又はサービスに関する情報を交換することができる。例えば、小売店の場所402cで製品を購入した場合、ブロック414に示すように、この製品の登録情報をデータサーバ208に通信することができる。これとは別に、又はこれに加えて、ブロック416に示すように、消費者104に関する配送情報、物理的場所402、購入した製品又はサービスに関するいずれかの特価提案、及び/又は興味深い近隣のイベント又は場所に関する情報を求めてデータサーバ208に問合せを行うことができる。このようにして、無線充電ステーション202を利用して装置に電力を提供するとともに、消費者104に内容の濃い及び/又は付加価値の高い情報を提供することができる。データ及び電力は、装置206と無線充電ステーション202の間に確立された異なる通信チャネルを介して交換することができる。例えば、第1の通信チャネルを介してデータ及び/又は電力を交換する一方で、第2の独立した通信チャネルを介してデータ又はその他の情報及び通知を交換することができる。或いは、データを電力伝送信号内で変調又は別様に符号化することにより、又はこの逆により、データと電力を同じ通信チャネルを介して通信することができる。携帯電話、GPS装置、及び関連サービスでは、顧客の現在位置でのサービスに関する無線情報を提供することが一般的になってきつつある。これらの通知は、顧客が無線充電ステーション102をどこで発見できるかに関する情報を含むことができる。これにより、新たな訪問、場所、及び消費者に示される選択肢に過去の履歴を適用して、組み合わせた提案及び推薦をさらに行うことができるようになる。
【0030】
図5に、装置及びこれらの関連ユーザを、これらの物理的場所に基づいて1又はそれ以上の仮想アカウントにリンクし、この確立されたリンクに基づいてターゲット化した広告を配信するように構成された、場所固有情報を提供するための別の通信及び充電ネットワークの例示的な実施形態500を示す。上述したように、装置206は、無線充電ステーション202の範囲内に存在する場合、装置の識別符号(ブロック502を参照)、及び物理的場所402に関連する販売及び場所の識別符号(ブロック504を参照)を、無線リンク406を介して通信及び交換することができる。このようにして、識別システム500は、消費者104及び装置206が、物理的場所402又はその範囲内に存在すると判定することができる。
【0031】
この実施形態では、装置206が、例えば電子資金又は支払いの転送、装置及び個人情報の転送などの、データ転送を管理して保護する(ブロック508に示すような)ためのソフトウェアアプリケーションを含み又は実行することができる。この実施形態では、消費者104が(ソフトウェアアプリケーション508を使用したかどうかに関わらず)装置206を介して取引を行ったと仮定する。従って、ロケーションプロセッサ204は、装置の識別符号502及び場所の識別符号504を受け取ってリンクを完了している。ロケーションプロセッサ204は、データサーバ208上に記憶された(又は別様にアクセス可能な)位置仮想アカウント(ブロック512を参照)に問合せを行って場所固有情報(ブロック510を参照)を決定し、装置206及び消費者104に提案することができる。この例では、場所固有情報510を広告提案とすることができ、この広告提案は、取引の中心であった製品又はサービスに関連するものであってもよく、又は関連するものでなくてもよい。場所固有情報510は、サービス情報、顧客のロイヤルティ及び報酬情報、販売情報、クーポン、及びその他の提案をさらに含むことができる。装置206又はソフトウェアアプリケーション508を介して場所固有情報510を直接表示し、又はこれに直接アクセスすることができる。データサーバ208は、単独で又はロケーションプロセッサ204と協働して、装置204に提供される場所固有情報510の種類及び頻度を追跡することができる。データサーバ208は、単独で又はロケーションプロセッサ204と協働して、取引、及び交換される情報をさらに検証することができる(ブロック514を参照)。データサーバ208は、単独で又はロケーションプロセッサ204と協働して、配信された及び/又は利用した場所固有情報に基づいて、広告主及び消費者104の即時決済又はクレジット決済を行うことができる(ブロック516を参照)。
【0032】
図6図8に、場所固有情報を提供するための通信及び充電ネットワークの別の実施形態600、700、及び800を示す。図4及び図5に関連して上述したように、装置206及び物理的場所402は、無線電力リンク406を介して位置情報を通信して交換する。図6には、装置206が、通信及び充電ネットワーク600内で動作可能な支払い又は取引アプリケーション(ブロック602を参照)を含み、これを実行したと仮定する実施形態を示している。アプリケーション602は、パスワードで保護されたセキュアな金融取引を提供するように構成することができる。例えば、アプリケーション602を、物理的場所402に含まれる店頭装置(ブロック604を参照)で支払いを行うために、消費者104のクレジット又は銀行口座にアクセスするように構成することができる。消費者104が、装置206にパスワードを入力又は提供して、アプリケーション604が、物理的場所402で提供される商品及びサービスに対する支払いを開始又は許可することができる。
【0033】
通信及び充電ネットワーク600は、パスワード又は認証に応答して、取引を確認しようと試みることができる。例えば、データサーバ208は、消費者104及び場所402の両方の仮想アカウント(それぞれブロック606及びブロック608を参照)にアクセスして、取引を識別して検証しようと試みることができる。仮想アカウント内の装置及び場所の識別情報、並びに追加のパスワード、識別及び位置情報を、データサーバ208及び/又は場所サーバ202に提供することができる。次に、データサーバ208及び/又は場所サーバ202は、装置206の現在位置を使用して、記憶された位置情報を確認し、この記憶された情報を更新して、記憶されたユーザの信用証明を確認する(ブロック610を参照)。データサーバ208及び/又は場所サーバ202は、最新のロイヤルティポイント情報、販売提案、及び/又は確認事項を装置206にさらに通信することができる(ブロック612を参照)。
【0034】
図7には、装置206及び/又は装置206が実行するアプリケーション(ブロック702を参照)を通じて提供される電子ギフトカード情報を処理するように構成された通信及び充電ネットワーク700を示している。例えば、消費者104は、商品又はサービスの取引を完了するために、アプリケーション702を介してギフトカード情報を提供し、又はその伝送を許可することができる。このギフトカード情報を、無線リンク406によって場所402の店頭装置(ブロック704を参照)に通信することができる。この受け取った情報304を、消費者の支払い情報、口座情報、及び/又はユーザ又は装置の識別符号(ブロック706を参照)を含む記憶された仮想アカウント情報に照らして相関付けることができる。この収集して相関付けた情報をデータサーバ208に通信し、ここでギフトカード情報を確認し、更新されたアカウント情報、確認の通知、メッセージ、テキストなど(ブロック708を参照)を、ブロック704の店頭装置及び/又は仮想ユーザアカウント(ブロック710を参照)に通信することができる。ブロック710において提供される情報を使用して、例えば、残りのギフトカード残高、購入確認、店舗の場所、又はデータサーバ208からのその他のプッシュ情報で装置206及びアプリケーション702を更新することができる。
【0035】
図8Aには、装置206及び無線充電ステーション202を通じて提供されるリンク装置及び位置情報に基づいてロイヤルティ追跡及び/又は報酬プログラムを実施するように構成された通信及び充電ネットワーク800を示している。上述したように、及びブロック802及び804に示すように、無線リンク406及び店頭システム(ブロック806を参照)を介して装置情報及び位置情報を交換することができる。これとは別に、又はこれに加えて、装置206は、ソフトウェア又はセキュリティアプリケーションを使用して、消費者のロイヤルティ識別、(単複の)パスワード、及び/又はその他の個人情報へのアクセスを制御することができる(ブロック808を参照)。このようにして、装置206及び消費者が無線充電ステーション202の範囲内に存在する場合、これらの間で装置情報及び位置情報(ブロック802及び804を参照)をリンクして交換することができる。従って、通信及び充電ネットワーク800は、装置206及び恐らくは消費者104が場所402に存在することを確認して、報酬又はロイヤルティポイントを与えることができる(ブロック810を参照)。ブロック812において、報酬を受けた又は更新されたロイヤルティ情報を、いずれかの提案又はその他の場所固有情報とともに装置206に通信することができる。なお、報酬又はロイヤルティポイントは、情報交換に基づいて、取引完了時に、又はこれらを組み合わせて与えることができる。
【0036】
図8B及び図8Cには、交換して最終的に相関付けることができる情報を示している。図8Bには、個人の識別符号又はユーザ情報822、対応する一意の装置情報又は識別子824、及び関連装置タイプ826を含むユーザ装置識別データベース820を示している。このユーザ装置識別データベース820は、ロケーションプロセッサ204及び/又はデータサーバ208に記憶することができる。図8Cには、例示的な喫茶店のロイヤルティ追跡データベース840を示している。この例示的な実施形態のロイヤルティ追跡データベース840では、位置情報又は識別符号842が、個人の識別符号又はユーザ情報822に相関付けられる。ロイヤルティ追跡データベース840は、位置情報842に関連する取引の日付844、時間846、及び金額848をさらに追跡することができる。位置情報842及び個人の識別符号又はユーザ情報822に基づいて、提案情報850及び注文情報852をさらに記憶することができる。このようにして、ユーザパターン及び購入習慣、提案履歴、及びその他のパターンを特定して評価することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、装置206が、ネットワーク又は通信能力を含んでいてもよく、又は含んでいなくてもよい。装置206が追加の通信能力を含んでおらず、無線電力リンクを介して情報が通信されない場合、取引記録及び更新を装置206上にローカルに記憶することができる。このようにして、別の通信機構又は方法を確立できるまで、情報及び記録を装置206上に記憶することができる。例えば、有線通信リンクが確立されて、ロケーションプロセッサ204及び/又はデータサーバ208に情報をアップロード又は提供できるようになるまで、取引記録及び更新を装置206に記憶することができる。
【0038】
他の実施形態では、装置206を、自動車内に配置又は統合された無線充電ステーション202と通信及び協働するように構成することができる。例えば、消費者104が自動車の範囲内に存在する場合、無線充電ステーション202は、装置206と誘導結合して無線で電力を送出することができる。上述したように、装置206は、装置206と自動車が情報を交換して認証できるようにするよう構成されたソフトウェアアプリケーションを含むことができる。このようにして、自動車及び装置206は、識別情報を通信して確認し、これにより無線電力リンクを介して場所固有情報をさらに交換できるようにすることができる。この例示的な実施形態では、場所固有情報を、自動車の環境制御又は娯楽装置の制御に関するコマンド及び情報とすることができる。例えば、消費者104は、装置206にロードしたアプリケーションを使用して、自動車内で表示される音楽又はビデオを制御し、又は自動車内の環境を制御することができる。或いは、無線電力リンクを介して交換された場所固有情報を使用して、自動車のロック及び/又はイグニッションにアクセスすることができる。自動車は、内部に配置された無線充電ステーション202を介して複数の装置に電力を提供し、これらの装置から入力を受け取るように構成することができる。複数の装置は、搭乗者が個々の環境制御又は娯楽装置の設定を制御して調整できるようにすることができる。さらに、これらの複数の装置の各々の動作を、これらの装置と自動車内の無線充電ステーションとのやりとりを通じて追跡し、記憶することができる。
【0039】
別の実施形態では、装置206を(自動車内の装置ではなく)自動車とすることができる。装置206(例えばこの実施形態では自動車)は、一意の物理的IDコード又は装置識別符号を含み、又はこれらのコード又は識別符号を割り当てられる。公共の又は私的な駐車場内に電力供給部102を設置又は配置して、この自動車と通信するように構成することができる。例えば、この実施形態では、装置206が、自動車に関連する物理的IDコードを提供して、アカウント情報を認証し、電力の送出を許可し、この物理的IDコード又は情報を、仮想ユーザアカウント及び設備提供者/電力所有者(場所など)の仮想アカウントにリンクすることができる。この自動車(この実施形態では装置206)は、セルラーネットワーク又はWiFiネットワークを介したデータアップリンク能力をさらに含むことができる。或いは、自動車は、電力供給部102を通じてネットワーク302と通信することができる。
【0040】
図13に、電力供給部102を1又はそれ以上の他の電力供給部102’とともにカスケード方式で配置できる別の実施形態を示す。例えば、駐車場内に、電気自動車と通信してこれを充電する第1の電力供給部を配置することができる。この自動車は、例えばダッシュボード又はコンソール内に、自動車(例えば装置206)内にある携帯電話、MP3プレーヤ、又はその他の装置などの少なくとも1つの2次装置206’と通信する第2の電力供給部102’を含むことができる。さらに、自動車206は、ロケーションプロセッサ204、204’及び無線電力リンクを介してデータサーバ208と交換された情報を通信し、認証し、及び/又は更新することができる。或いは、自動車206を、携帯電話又はその他の通信能力を有するように構成することができ、或いは装置206’の通信能力を利用して、ネットワーク302を介してデータサーバ208と交換される情報を通信し、認証し、及び/又は更新するように構成することができる。別の実施形態では、装置206’が、記憶されたアプリケーションを実行して、装置206’に関連する装置情報を認証し、これを装置206に関連する装置情報にリンクさせることができる。次に、このアプリケーションを利用して、装置206及び装置206’の両方を認証し、駐車場1300内に配置された電力供給部102に関連する位置情報にリンクさせることができる。説明したカスケード又はネスト構成は、例えば、船と船の停泊所、又は飛行機とターミナルなどの、その他の種類の乗り物にも実装できると理解されよう。
【0041】
別の実施形態では、装置206を、ホテル又は住宅内に配置又は統合された無線充電ステーション202と通信して協働するように構成することができる。理解されるように、装置206がホテルの無線充電ステーション202に対して認証された後、このホテルに関する場所固有情報を、装置206及び/又は装置206が実行するアプリケーションに提供することができる。例えば、消費者104は、チェックイン時に無線充電ステーション202にアクセスして通信し、無線電力リンクを介して場所固有の施錠コードを受け取ることができる。この場所固有の施錠コードにより、例えば、ホテル内の部屋、ホテル内の施設及び/又はサービスへのアクセスを制御することができる。さらに、この場所固有情報は、近隣のレストラン、娯楽施設、ホテルに滞在する旅行者にとって関心が高いその他のサービスに関する情報を含むことができる。
【0042】
図9に、本明細書に示す開示に基づいて実施できる装置の識別及び認証処理900を示す。ブロック902において、無線電力送出プロトコルに従って装置を構成することができる。例えば、装置206を、場所402に配置された無線充電ステーション202との無線電力リンク406を確立するために必要な設定、パスワード、及び/又は許可を有するように構成することができる。
【0043】
ブロック904において、消費者104に、装置204又はウェブベースのインターフェイスを介して、パスワード、アカウント情報、及びその他の認証情報を提供するように促すことができる。認証情報が求められ、これを提供した場合、ブロック906において、提供された個人識別番号(PIN)、識別情報、及び/又はプロキシ情報を利用してデータを交換することができる。認証が必要でない場合、ブロック908において、装置206は、ブロック902で設定された構成に基づいて情報又はデータを交換する準備をする。
【0044】
ブロック910において、装置206と無線充電ステーション202の間に無線電力リンクを確立することができる。次に、この無線電力リンクにより、無線充電ステーション202から装置206に電力を伝送することができる。
【0045】
ブロック912において、無線充電ステーション202及び関連するロケーションプロセッサ204が、追加の装置情報及び/又は識別符号、並びに通信及びセキュリティプロトコル情報を要求することができる。
【0046】
ブロック914において、追加情報が必要でない場合、最初に提供された装置識別情報に基づいて無線充電を継続することができる。
【0047】
ブロック916において、装置識別情報をデータサーバ208及び/又はロケーションプロセッサ202に提供して、消費者10に関連する仮想アカウントを更新することができる。
【0048】
追加の情報及び通信が必要な場合、ブロック918において、通信ルーチン又は処理に、ブロック906で収集した追加の通信データを伝送又は提供するように許可することができる。
【0049】
ブロック920において、消費者104に、追加の通信データのプッシュ通信を許可するように促すことができる。ブロック922において、許可が得られなかった場合、情報は通信されず、処理はブロック916に続く。ブロック924において、消費者204により許可が得られた場合、追加の通信データ、パスワード、構成情報などを、例えばロケーションプロセッサ204及び/又はデータサーバ208にプッシュすることができ、処理はブロック916に続く。
【0050】
上述したように、ブロック916において、追加の通信データの有無に関わらず、装置識別情報をデータサーバ208及び/又はロケーションプロセッサ202に提供して、消費者104に関連する仮想アカウント情報を更新することができる。
【0051】
ブロック926において、データサーバ208及び/又はロケーションプロセッサ202が、提案又はその他の場所固有情報を装置206にリアルタイムで通信できるかどうかを判定する。リアルタイムの提案又は更新を利用できない場合、ブロック928において、消費者104に関連する仮想アカウントに場所固有情報を提供することができる。或いは、例えばセキュアなウェブページ、テキストメッセージ、又はeメールメッセージを介して、場所固有情報を装置206に通信することができる。ブロック930において、装置206は、非リアルタイムの提案及び/又は場所固有情報を受け取ってこれを表示することができる。リアルタイムの提案又は更新を利用できる場合、ブロック932において、物理的場所402の店頭装置に場所固有情報を提供することができる(ブロック934を参照)。ブロック936において、この店頭装置が提案の妥当性確認を生成し、この確認を、ロケーションプロセッサ202及び/又はデータサーバ208の記録及び更新のためのブロック916の処理に伝えることができる。さらに、ブロック930に示すように、装置206が、リアルタイムの場所固有情報及び/又は場所固有情報を受け取ってこれを表示することができる。
【0052】
図10に、無線充電を提供する例示的な面を示す。電力供給装置202は、電力供給部1006に結合された1次コイル1004に隣接する面1002を有する無線充電器1001を含むことができる。電力供給部1006は、磁場を生成するための電流を1次コイル1004に供給する。装置が面1002上又はこの近くに配置されると、1次コイル1004から装置(図示せず)の2次コイルに電荷が誘導される。別の実施形態では、1台の無線充電器1001で複数の装置を充電することができる。電力供給装置202は、複数の装置を充電する単一の大型無線充電器1001を含むことができる。無線充電器1001を、例えば、講堂、空港の座席、列車の座席、飛行機の座席、折り畳みテーブル、又はレストランのテーブルに設置して無線充電を提供することができる。具体的には、無線充電器1001を座席の1つの肘掛け内に配置して、装置を肘掛け面の上又はその近くに置いて無線充電できるようにすることができる。或いは、机上、作業台、又はテーブルなどの他の表面に無線充電器1001を備えることもできる。
【0053】
図11に、無線電力接続を示す。電力提供者からの電力が1102に入り、次に1104によりDCに整流される。電力供給部1106により、可変電力供給が、1110により選択される必要なDC電圧に変化できるようになる。この情報は、装置206から無線電力リンク1112を通じて送られる。設計配慮に応じて、任意に装置206内には、1112に隣接するキャパシタが存在する。詳細な通信が可能になるように装置206の制御部によって負荷1128を変更する単純な制御を使用して、装置の限界、電荷又は電力要求を装置206から電力供給装置202に伝送する。この制御部は、装置内に存在するマイクロプロセッサとすることができ、1126を使用して追加負荷を切り替え、又は電圧レベルを変更して、制御部1110へ情報を送信することができる。或いは、制御部1110は、インバータ1108内への電圧を変更するコンバータ1106を使用して、無線電力リンク1112を介して送信される信号を変更することもできる。1122又は1124において装置206のマイクロプロセッサ制御部に電圧又は周波数を入力することにより、この情報を復号できるようになる。無線充電については、「バッテリを誘導的に充電するためのシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR INDUCTIVELY CHARGING A BATTERY)」という名称の米国特許出願公開第2008/0079392号、及び「誘導電力供給、誘導電力供給により給電される遠隔装置、及びこれを動作させる方法(INDUCTIVE POWER SUPPLY, REMOTE DEVICE POWERED BY INDUCTIVE POWER SUPPLY AND METHOD FOR OPERATING SAME)」という名称の米国特許出願公開第2007/0042729号にさらに記載されており、これらの両特許出願は引用により本明細書に組み入れられる。
【0054】
図11には、装置206に誘導結合された電力供給装置202を示している。1つの実施形態では、装置206が、電力供給装置202によって誘導的に充電される。電力供給装置202は、図10に関連して説明した無線充電器1001を含むことができる。電力供給装置202は、主電力入力1102を受け取ることができる。電力料金は、電力所有者108が支払うことができる。主入力は、DC/DCコンバータ1106及びインバータ1108を通過する前に整流される1104。制御部1110が入力電力を制御して、1次コイル1112を調整する。図2に関連して上述したように、課金プロセッサ204は、電力供給装置202とは別の構成要素であってもよい。或いは、電力供給装置202が、消費者からの支払いを受け取るための支払いインターフェイス1114を含むこともできる。電力供給装置202は、セルラーネットワークに結合するための電話インターフェイス1116をさらに含むことができる。電話インターフェイス1116は、消費者の、携帯電話機の充電にかかる分数を即時決済することができる。ディスプレイ1118は、充電の経過時間と現在の料金を消費者に表示することができる。消費者には、ディスプレイ1118上に追加の装置及び/又はアカウント情報を示すこともできる。プリンタ1120は、支払いの領収書を印刷し、及び/又は充電中の装置を検索するための(PINなどの)コードを印刷することができる。
【0055】
装置206は、1次コイル1112に隣接して又はこの近くに配置された、整流器1124及びDC/DCコンバータ1126を通る電流を生成するための2次コイル1122を含むことができる。電力供給装置202と装置206の間の無線誘導伝送により、電力供給装置202により充電された負荷1128が供給される。図7のロッカー702に関連して上述したように、電気セキュリティロック1130が、装置206をセキュアにして装置の所有者以外のアクセスを防ぐことができる。電気セキュリティロック1130は、装置にアクセスするためのコード、PIN、又はその他の識別材料を要求することができる。
【0056】
図12に、別の無線電力供給装置202を示す。電力供給装置202内の構成要素は、図11に示す電力ユニットと同様のものとすることができる。電力供給装置202は、4つの無線電力装置を1つのコントローラ1206で作動させる制御を含むことができる。このシステムは、システム速度が許すような駆動制御部1208を追加すること、又は必要に応じて並列システムを追加することにより、装置にとって必要な数のユニットまで容易に拡張することができる。主入力1202が、整流器1204に受け取られてここを通過する。制御ユーザインターフェイス1206は、コイルLp1、Lp2、Lp3、及びLp4によって行われる充電をモニタ/制御することができる。コイルの各々は、コイルに電流を流す別個の駆動/制御部1208に結合することができる。図12に示す電力供給装置202は、複数の装置を複数のコイルで同時に充電するように構成することができる。コントローラ1206は、駆動制御部1208の各々のモニタリングを多重化する。処理要件を共有するために、コイルLpxの駆動制御は、各駆動制御部1208によってそれぞれ処理される。コントローラ1206は、制御部1208の各々の通信及び基本電力パラメータを維持しながら、個々のコイルLp1〜Lp4それぞれを駆動制御することができる。
【0057】
1つの実施形態では、ユーザとの限られたやりとりで又はユーザとのやりとりを伴わずに、無線電力を自動的に装置に伝送することができる。例えば、装置を有する消費者が無線充電領域内に入ると、装置又はアカウントが識別され支払い形態が確認された後に、装置が無線電力の受け取りを自動的に開始することができる。装置は、無線充電システムに対して身元を明かすことができる。無線充電領域は、無線電力を入手できる範囲を含むことができる。装置は、範囲内に存在する場合、完全に充電されるまで電力を自動的に受け取ることができ、完全に充電されると、電力の受け取りを停止することができる。或いは、この自動充電は、装置を無線充電すべきかどうかに関する確認情報を消費者に要求することができる。例えば、無線電力伝送を開始するために、装置又は無線電力源においてSMS通信/応答又はその他の妥当性確認を求めることができる。装置は、この装置が無線電力範囲内にあることを検出して、この装置への無線電力を受け取るかどうかを決定するためのはい/いいえの選択肢を消費者に提供することができる。妥当性確認は、無線電力に対して支払わなければならない価格を含むこともできる。
【0058】
上述したシステム及び処理は、信号搬送媒体、メモリなどのコンピュータ可読媒体内で符号化し、1又はそれ以上の集積回路、1又はそれ以上のプロセッサなどの装置内にプログラムし、コントローラ又はコンピュータによって処理することができる。このデータを、コンピュータシステム内で分析し、これを使用してスペクトルを生成することができる。方法をソフトウェアによって実行する場合、このソフトウェアは、記憶装置、同期装置、通信インターフェイス内に常駐する又はこれらとインターフェイス接続するメモリ内に、或いは送信機と通信する不揮発性又は揮発性メモリ内に常駐することができる。回路又は電子装置は、別の場所にデータを送信するように設計される。メモリは、論理機能を実施するための、順序を付けた実行可能命令のリストを含むことができる。論理機能又は説明したあらゆるシステム要素は、光回路、デジタル回路を通じて、ソースコードを通じて、アナログ回路を通じて、アナログの電気、オーディオ、又はビデオ信号などのアナログソース、又はこれらの組み合わせを通じて実施することができる。ソフトウェアは、命令実行可能システム、装置又は機器により、又はこれらと組み合わせて使用するための、あらゆるコンピュータ可読媒体又は信号搬送媒体内で具体化することができる。このようなシステムは、コンピュータベースのシステム、プロセッサ内蔵システム、やはり命令を実行できる命令実行可能システム、装置又は機器からの命令を選択的にフェッチできる別のシステムを含むことができる。
【0059】
「コンピュータ可読媒体」、「機械可読媒体」、「伝搬信号媒体」、及び/又は「信号搬送媒体」は、命令実行可能システム、装置又は機器により、又はこれらと組み合わせて使用するためのソフトウェアを含み、記憶し、通信し、伝搬し、又は伝送するあらゆる装置を含むことができる。機械可読媒体は、選択的に、以下に限定されるわけではないが、電子、磁気、光、電磁、赤外線、又は半導体システム、装置、機器、又は伝搬媒体とすることができる。機械可読媒体の例の非包括的なリストは、1又はそれ以上の配線を有する電気接続「電子回路」、携帯用磁気又は光ディスク、ランダムアクセスメモリ「RAM」などの揮発性メモリ、読み取り専用メモリ「ROM」、消去及びプログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM又はFlashメモリ)、又は光ファイバーを含む。機械可読媒体は、(光学スキャンなどを通じて)ソフトウェアを画像として又は別のフォーマットで電子的に記憶し、その後コンパイル及び/又は解釈又は別様に処理できるという理由で、ソフトウェアを焼き付ける有形媒体を含むこともできる。その後、この処理した媒体を、コンピュータ及び/又は機械のメモリに記憶することができる。
【0060】
本明細書で説明した実施形態の例示は、様々な実施形態の構造の一般的な理解をもたらすことを意図するものである。この例示は、本明細書で説明した構造又は方法を利用する装置及びシステムの要素及び特徴を全て完全に表す役目を果たすことを意図するものではない。当業者には、本開示を見直したときに他の多くの実施形態が明らかになるであろう。他の実施形態を利用し、これらを本開示から導出することにより、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的かつ論理的な置換及び変更を行えるようにすることができる。また、これらの例示は具象に過ぎず、縮尺通りではない場合がある。例示内には、比率を誇張しているものもあれば、比率を最小化しているものもある。
【0061】
開示した実施形態は、場所及びパラメータが分かっている電力供給部と装置を一対一で無線結合することにより装置の物理的場所又は存在を特定できるようにする、正確で信頼できる機構を提供するものである。開示した実施形態は、このような情報を使用して既存のサービスを強化し、或いは装置又は別の手段を通じて新しいサービスを提供できるあらゆる用途で利用することができる。従って、本開示及び図は、限定ではなく例示と見なすべきである。
【0062】
本明細書では、単に便宜的に、及び本出願の範囲をいずれかの特定の発明又は発明概念に自主的に限定する目的ではなく、本開示の1又はそれ以上の実施形態を「発明」という用語によって個別に及び/又は集合的に参照していることがある。さらに、本明細書では特定の実施形態を例示して説明したが、図示の特定の実施形態は、同じ又は同様の目的を達成するように設計されたあらゆるその後の構成に置き換えることができると理解されたい。本開示は、様々な実施形態のありとあらゆるその後の適応又は変更を含むことを意図するものである。当業者には、本開示を見直したときに、上記の実施形態と、本明細書では具体的に説明していないその他の実施形態との組み合わせが明らかになるであろう。
【0063】
上記で開示した主題は、限定ではなく例示と見なすべきであり、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の思想及び範囲に該当するこのような修正、強化、及び他の実施形態を全て対象とすることが意図される。従って、本発明の範囲は、法律が認める最大限の範囲において、以下の特許請求の範囲及びこれらの同等物の最も広い許容可能な解釈によって定められ、上述した詳細な説明により限定又は制限すべきものではない。本発明の様々な実施形態を説明したが、当業者には、本発明の範囲内でより多くの実施形態及び実施構成が考えられることが明らかであろう。従って、本発明を、添付の特許請求の範囲及びこれらの同等物以外に照らして限定すべきではない。
【符号の説明】
【0064】
102 電力供給システム
104 消費者
106 設備提供者
108 電力所有者
202 無線充電ステーション
204 ロケーションプロセッサ
206 装置
208 データサーバ
210 電力供給者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10
図11
図12
図13