特許第6553105号(P6553105)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6553105クロロトキシン変異体、コンジュゲート、およびそれらを使用する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6553105
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】クロロトキシン変異体、コンジュゲート、およびそれらを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   C07K 14/435 20060101AFI20190722BHJP
   C12Q 1/02 20060101ALI20190722BHJP
   G01N 33/53 20060101ALI20190722BHJP
   G01N 33/50 20060101ALI20190722BHJP
   G01N 21/64 20060101ALI20190722BHJP
   C12N 15/12 20060101ALN20190722BHJP
   A61K 49/00 20060101ALN20190722BHJP
   A61P 35/00 20060101ALN20190722BHJP
【FI】
   C07K14/435ZNA
   C12Q1/02
   G01N33/53 D
   G01N33/50 Z
   G01N21/64 F
   !C12N15/12
   !A61K49/00
   !A61P35/00
【請求項の数】33
【外国語出願】
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-23098(P2017-23098)
(22)【出願日】2017年2月10日
(62)【分割の表示】特願2013-510087(P2013-510087)の分割
【原出願日】2011年2月4日
(65)【公開番号】特開2017-137316(P2017-137316A)
(43)【公開日】2017年8月10日
【審査請求日】2017年3月7日
(31)【優先権主張番号】61/333,556
(32)【優先日】2010年5月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503083694
【氏名又は名称】フレッド・ハッチソン・キャンサー・リサーチ・センター
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・エム.・オルソン
【審査官】 竹内 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0004105(US,A1)
【文献】 特開2009−280567(JP,A)
【文献】 特開2010−085108(JP,A)
【文献】 国際公開第00/009502(WO,A1)
【文献】 特開2009−300110(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/029760(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/133362(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/114776(WO,A1)
【文献】 特表平02−502646(JP,A)
【文献】 J. Med. Invest., 2006, 53(1-2), pp.52-60
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 1/00−19/00
C12N 15/00−15/90
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
UniProt/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)単一のリジン残基を介して以下の(b)に共有結合で結合(conjugate)されたクロロトキシン変異体ポリペプチド、および
(b)インドシアニングリーンを含む蛍光部分;
を含み、
前記クロロトキシン変異体ポリペプチドは天然クロロトキシン(配列番号1)の変異体であって、前記クロロトキシン変異体ポリペプチドは配列番号1のLys15残基およびLys23残基がリジン以外のアミノ酸残基で置換されているアミノ酸配列を含み、前記単一のリジン残基は配列番号1のLys27残基であり、前記クロロトキシン変異体ポリペプチドは、がん細胞により発現されるクロロトキシン結合部位に結合する、
単一のリジン残基を有するクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項2】
前記クロロトキシン変異体ポリペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列において、
(a)リジン残基K15およびリジン残基K23は、独立に、塩基性、非極性、極性もしくは酸性アミノ酸または非天然アミノ酸、アミノ酸アナログもしくはそのアミノ酸模倣体(mimetics)により置換されている;
(b)リジン残基K15およびK23は、アラニンまたはアルギニンにより置換されている;
(c)リジン残基K15がアラニンにより置換され、K23がアルギニンにより置換されている;または
(d)リジン残基K15がアルギニンにより置換され、K23がアラニンにより置換されている、
アミノ酸配列を含む請求項1に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項3】
前記単一のリジン残基が27位であり、前記クロロトキシン変異体ポリペプチドのLys15残基およびLys23残基が、リジン以外の天然および非天然アミノ酸からなる群から選択されるアミノ酸で独立して置換されている、請求項1または2に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項4】
前記クロロトキシン変異体ポリペプチドが、診断用、イメージング用もしくはターゲティング用薬剤、または前記クロロトキシン変異体ポリペプチドの循環半減期を延長する部分にさらに結合している、請求項1〜3のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項5】
(a)がん細胞の検出もしくはイメージング;
(b)がん細胞の検出および除去、もしくはイメージングおよび除去、
(c)個体のがん性もしくは腫瘍組織の検出であって、ここで前記クロロトキシンコンジュゲートは、前記がん性もしくは腫瘍組織に結合する、検出;または
(d)個体のがん性もしくは腫瘍組織のイメージングであって、ここで前記クロロトキシンコンジュゲートは、前記がん性もしくは腫瘍組織に結合する、イメージング、
における使用のための請求項1〜4のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項6】
前記クロロトキシン変異体ポリペプチドは個体のがん性または腫瘍組織に結合し、前記クロロトキシンコンジュゲートの前記個体のがん性または腫瘍組織への結合は、
(a)前記クロロトキシンコンジュゲートの結合のレベルを測定することにより検出され、正常組織に比べ高いレベルの結合は前記組織ががん性または腫瘍組織であることを示す、または
(b)前記クロロトキシンコンジュゲートの結合のレベルを測定することによりイメージングされ、正常組織に比べ高いレベルの結合は前記組織ががん性または腫瘍組織であることを示す、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項7】
前記クロロトキシンコンジュゲートは、単一のリジン残基を有し、クロロトキシン結合部位を発現するがんの診断のための、診断用、イメージング用もしくはターゲティング用薬剤に結合した改変クロロトキシンペプチドを含み、前記診断は、クロロトキシンによりイメージング可能な組織への接触により、クロロトキシンにより検出可能ながんを検出することを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲートからなるイメージングに用いる薬剤またはその組成物。
【請求項8】
前記がんが、グリオーマ、星膠細胞腫、髄芽腫、脈絡叢癌、脳室上衣腫、髄膜腫、膠芽腫、神経節腫、褐色細胞腫および転移性脳腫瘍、その他の脳腫瘍、神経芽細胞腫、頭頸部がん、小細胞肺がん、乳がん、腸がん、膵臓がん、大腸がん、肝臓がん、腎臓がん、皮膚がん、肉腫、骨肉腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、上皮性悪性腫瘍、黒色腫、卵巣がん、子宮頸がん、リンパ腫、甲状腺がん、肛門がん、直腸結腸がん、子宮内膜がん、胚細胞腫瘍、喉頭がん、多発性骨髄腫、前立腺がん、網膜芽腫、胃がん、精巣がんおよびウィルムス腫瘍から選択される、請求項7に記載のイメージングに用いる薬剤。
【請求項9】
対象から除去された組織であって、前記組織は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲートに結合したがん性組織を含み、前記がん性組織は、以下の工程を用いて同定可能である、組織:
(a)組織を前記クロロトキシンコンジュゲートまたはその組成物に接触させ;そして
(b)対象から除去された前記組織を、前記クロロトキシンコンジュゲートのがん性組織への結合を検出するために分析する。
【請求項10】
クロロトキシンコンジュゲートまたはその組成物によりがん性組織を検出する方法であって、前記クロロトキシンコンジュゲートが、請求項1に記載のクロロトキシンコンジュゲートを含み、
前記方法は、前記クロロトキシンコンジュゲートまたはその組成物と接触させられ、対象から除去された組織または細胞の、前記クロロトキシンコンジュゲートとの結合により、前記組織または細胞においてがん性組織、腫瘍組織またはがん性細胞を検出することを含む、方法。
【請求項11】
前記単一のリジン残基が27位であり、前記クロロトキシン変異体ポリペプチドのLys15残基およびLys23残基が、リジン以外の天然および非天然アミノ酸からなる群から選択されるアミノ酸で独立して置換されている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記分析は、前記クロロトキシンコンジュゲートの結合レベルを測定することを含み、正常組織と比較して結合レベルが高いと前記組織または細胞が腫瘍性であることを示す、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記クロロトキシン変異体ポリペプチドが、診断用、イメージング用もしくはターゲティング用薬剤、または前記クロロトキシン変異体ポリペプチドの循環半減期を延長する部分にさらに結合している、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記クロロトキシン変異体ポリペプチドは配列番号1のアミノ酸配列において、
(a)リジン残基K15およびリジン残基K23は、独立に、塩基性、非極性、極性もしくは酸性アミノ酸または非天然アミノ酸、アミノ酸アナログまたはそのアミノ酸模倣体(mimetics)により置換されている;
(b)リジン残基K15およびK23は、アラニンまたはアルギニンにより置換されている;
(c)リジン残基K15がアラニンにより置換され、K23がアルギニンにより置換されている;または
(d)リジン残基K15がアルギニンにより置換され、K23がアラニンにより置換されている、
アミノ酸配列を含む、請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
(a)がん細胞の検出もしくはイメージング;
(b)がん細胞の検出および除去、もしくはイメージングおよび除去;または
(c)前記クロロトキシンコンジュゲートをがん性もしくは腫瘍組織に結合させることによる、がん性もしく腫瘍組織を有する個体の治療、
のための医薬の製造のための請求項1〜5のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲートの使用。
【請求項16】
クロロトキシンによりイメージング可能な組織をイメージングするための薬剤の製造における、請求項1〜6のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲートの使用。
【請求項17】
クロロトキシンによりイメージング可能ながん性組織、腫瘍組織またはがん性細胞に接触させることを含むクロロトキシンにより検出可能ながんの検出のための薬剤の製造における、請求項1〜6のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲートの使用。
【請求項18】
クロロトキシンコンジュゲートが標的とするがんを治療するための医薬の製造における、請求項1〜6のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲートの使用。
【請求項19】
がん性組織、腫瘍組織またはがん性細胞の生体外での可視化のための薬剤の製造における、請求項1〜6のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲートの使用
【請求項20】
クロロトキシン結合部位を発現するがんの病巣を非腫瘍性組織から生体外で識別するための薬剤の製造における請求項1〜6のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲートの使用
【請求項21】
(a)単一のリジン残基を介して以下の(b)に共有結合で結合されたクロロトキシンペプチド、および
(b)DyLight(商標)−680、DyLight(商標)−750、VivoTag(商標)−750、DyLight(商標)−800、VivoTag(商標)−680、またはインドシアニングリーンから選択される蛍光部分;
を含み、
前記クロロトキシンペプチド天然クロロトキシン(配列番号1)の変異体であって、配列番号1のリジン残基K15およびリジン残基K23がリジン以外のアミノ酸残基で置換されているアミノ酸配列を含み、前記単一のリジン残基が配列番号1のリジン残基K27である、クロロトキシンコンジュゲート。
【請求項22】
前記クロロトキシンペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列において、
(a)リジン残基K15およびリジン残基K23は、独立に、塩基性、非極性、極性もしくは酸性アミノ酸または非天然アミノ酸、アミノ酸アナログまたはそのアミノ酸模倣体により置換されている;
(b)リジン残基K15およびK23は、アラニンまたはアルギニンにより置換されている;
(c)リジン残基K15がアラニンにより置換され、K23がアルギニンにより置換されている;または
(d)リジン残基K15がアルギニンにより置換され、K23がアラニンにより置換されている、
アミノ酸配列を含む、請求項21に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項23】
前記クロロトキシンペプチドが、治療用、診断用、イメージング用もしくはターゲティング用薬剤、または前記クロロトキシンペプチドの循環半減期を延長する部分にさらに結合している、請求項21または22に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項24】
前記治療用薬剤が、化学療法剤または生物学的治療剤から選択される、請求項23に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項25】
前記治療用薬剤が、メトトレキサート、ドセタキセル、シスプラチン、エトポシド、cDNA、siRNA、shRNAまたはRNAiから選択される、請求項23に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項26】
前記診断用またはイメージング用薬剤が、蛍光標識、放射標識および磁気共鳴イメージング標識からなる群から選択される、請求項23に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項27】
(a)がん細胞のインビボでの検出;
(b)がん細胞のインビボでの検出および除去、
(c)個体のがん性もしくは腫瘍組織の検出であって、ここで前記クロロトキシンコンジュゲートは、前記クロロトキシンコンジュゲートが前記がん性もしくは腫瘍組織に結合するように、前記個体に投与されるためのものである、検出;または
(d)個体のがん性もしくは腫瘍組織のイメージングであって、ここで前記クロロトキシンコンジュゲートは、前記クロロトキシンコンジュゲートが前記がん性もしくは腫瘍組織に結合するように、前記個体に投与されるためのものであるイメージング;
における使用のための請求項21〜26のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
【請求項28】
(a)がん細胞のインビボでの検出またはイメージング;
(b)がん細胞のインビボでの、検出および除去、またはイメージングおよび除去;
のための薬剤の製造のための、請求項21〜26のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲートの使用。
【請求項29】
前記クロロトキシンコンジュゲートの前記個体の体内でのがん性または腫瘍組織への結合は、
(a)前記クロロトキシンコンジュゲートの結合のレベルを測定することにより検出され、正常組織に比べ高いレベルの結合は前記組織ががん性または腫瘍組織であることを示す、または
(b)前記クロロトキシンコンジュゲートの結合のレベルを測定することによりイメージングされ、正常組織に比べ高いレベルの結合は前記組織ががん性または腫瘍組織であることを示す、
請求項27に記載の使用のためのクロロトキシンコンジュゲート
【請求項30】
クロロトキシンコンジュゲートまたはそれを含む組成物によりがん性組織を検出またはイメージングするエクスビボでの方法であって、前記クロロトキシンコンジュゲートが請求項21〜26のいずれか1項に記載のクロロトキシンコンジュゲートを含み、前記方法は、前記クロロトキシンコンジュゲートまたはその組成物に接触させた組織において、前記クロロトキシンコンジュゲートの前記組織中のがん細胞への結合を検出することを含む、方法。
【請求項31】
前記クロロトキシンコンジュゲートの結合のレベルを測定することによる分析をさらに含み、正常組織に比べ高いレベルの結合は前記組織ががん性または腫瘍組織であることを示す、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記クロロトキシンコンジュゲートが前記組織中のがん細胞に結合する、請求項30または31に記載の方法。
【請求項33】
請求項28に記載のクロロトキシンコンジュゲートの使用であって;
(a)前記検出は、前記クロロトキシンコンジュゲートの結合のレベルを測定することによる検出であって、個体の体内のがん性または腫瘍組織における、正常組織に比べての高いレベルの結合は、前記組織ががん性または腫瘍組織であることを示す検出を含むか、または
(b)前記イメージングは、前記クロロトキシンコンジュゲートの結合のレベルを測定することによるイメージングであって、個体の体内のがん性または腫瘍組織における、正常組織に比べての高いレベルの結合は、前記組織ががん性または腫瘍組織であることを示すイメージングを含む、クロロトキシンコンジュゲートの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2010年5月11日に出願された米国特許出願第61/333,556号の利益を主張し、当該出願の内容は参照により本明細書に組み込むものとする。
【0002】
本発明は広くはクロロトキシンに関し、より詳しくはクロロトキシン変異体、クロロトキシン変異体コンジュゲート、クロロトキシン変異体またはそのコンジュゲートを含む組成物、ならびにクロロトキシン変異体、コンジュゲートおよび組成物を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
神経外科医は、がん病巣を特定し腫瘍切除手術中にリアルタイムでがんを正常組織から区別するために、脳がん細胞を光らせる方法を長く探し求めてきた。サソリ(Leiurus quinquestriatus)から見出されたペプチドであるクロロトキシン(CTX)と近赤外蛍光(NIRF)分子、たとえばCy5.5から構成されるバイオコンジュゲート(「腫瘍塗料(tumor paint)」)は、腫瘍病巣を高感度で明瞭に識別する(M.Veiseh,等、「Tumor Paint: A Chlorotoxin:Cy5.5 Bioconjugate for Intra−Operative Visualization of Cancer Foci」Cancer Research 67(14):6882〜88、 2007)。CTXが元来これらの研究のために選択された理由は、これが正常脳組織に比べてグリオーマ細胞に優先的に結合するからである(L.Soroceanu等、「Use of Chlorotoxin for Targeting of Primary Brain Tumors」 Cancer Research 58:4871〜4879、 1998)。CTXのターゲットは多数の他のがん型にも共通に存在するらしく、CTX:Cy5.5は前立腺、大腸、肉腫、髄芽腫およびその他の型の固形腫瘍を効果的に光らせた(M.Veiseh 2007)。
【0004】
CTXは、ポリペプチドに高度の3次元構造を付与する4つのジスルフィド架橋を有する36アミノ酸のペプチドである。CTXは、NHSエステル修飾Cy5.5や他の蛍光分子とコンジュゲートを形成させるのに利用されてきた15、23、27位に3つのリジン残基を有する。得られるバイオコンジュゲートは、27位がモノ標識されたペプチド通常75〜85%と、それより少量のLys15とLys23にコンジュゲートしたジおよびトリ標識ペプチドとの混合物である。混合物を米食品医薬品局(FDA)や他国の同様の規制機関に認可してもらうことは可能ではあるが、モノ、ジ、トリ標識されたバッチの割合を合わせることは費用がかかり難しいので、将来的には商業化の妨げになる可能性がある。
【0005】
クロロトキシンの有益な性質を有し、診断用または治療用薬剤とコンジュゲートを形成するための1つのリジン残基を有するポリペプチドが、1つの均質な新しい分子実体を提供するために必要とされている。本発明はこの要求を満たそうとするもので、さらなる関連有益性を提供する。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、クロロトキシン変異体、クロロトキシン変異体から作製されたコンジュゲート、クロロトキシン変異体またはコンジュゲートを含む組成物、ならびにクロロトキシン変異体、コンジュゲートおよび組成物を使用する方法を提供する。
【0007】
一態様では、本発明は、1つのリジン残基(Lys27)を有する改変クロロトキシンペプチドを提供する。一実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは、天然クロロトキシンのLys15およびLys23がリジン以外のアミノ酸に置換されている。一実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは配列番号2に示すアミノ酸配列を有する。一実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは配列番号3に示すアミノ酸配列を有する。一実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは配列番号4に示すアミノ酸配列を有する。一実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは配列番号5に示すアミノ酸配列を有する。一実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは配列番号6に示すアミノ酸配列を有する。
【0008】
本発明の改変クロロトキシンペプチドを含む組成物も提供される。一実施形態では、組成物は薬学的に許容可能なキャリアを含む。
【0009】
別の態様では、本発明は、クロロトキシンの投与によって治療可能な疾患または状態を治療する方法であって、それを必要とする対象に本発明の改変クロロトキシンペプチドの有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0010】
さらなる本発明の態様では、本発明の改変クロロトキシンペプチドを含むクロロトキシンコンジュゲートが提供される。一実施形態では、クロロトキシンコンジュゲートは、治療用、診断用、イメージング用もしくはターゲティング用薬剤、または改変クロロトキシンペプチドの循環半減期を延長する部分の1以上に共有結合している改変クロロトキシンペプチドを含む。一実施形態では、治療用、診断用、イメージング用もしくはターゲティング用薬剤、または改変クロロトキシンペプチドの循環半減期を延長する部分は、リジン残基を介して改変クロロトキシンペプチドに共有結合している。適した診断用またはイメージング用薬剤には、蛍光標識(たとえば量子ドットまたはポリマードット)、放射標識、および磁気共鳴イメージング標識(たとえばホウ素ナノ粒子、ホウ素および炭素ナノ粒子、炭化ホウ素ナノ粒子、ホウ素含有ポリマー、ホウ素および炭素含有ポリマー、炭化ホウ素ポリマー、ならびにガドリニウムをさらに含むこれらのナノ粒子またはポリマーのいずれか)などがある。適したターゲティング用薬剤としては、抗体、ポリペプチド、多糖および核酸などがある。適した治療用薬剤には、化学療法剤(たとえば、メトトレキサート、ドセタキセル、シスプラチン、およびエトポシド)および生物学的治療剤(たとえば、cDNA、siRNA、shRNA、およびRNAi)などがある。改変クロロトキシンペプチドの循環半減期を延長する部分に適したものとしては、PEG部分、グリコシル部分、グリコシルPEG部分などがある。
【0011】
他の態様では、クロロトキシンコンジュゲートを使用する方法が提供される。
【0012】
一実施形態では、本発明は、クロロトキシンによりイメージング可能な組織をイメージングする方法であって、クロロトキシンによりイメージング可能な組織を本発明のクロロトキシンコンジュゲートと接触させてクロロトキシンによりイメージング可能な組織をイメージングすることを含む方法を提供する。
【0013】
一実施形態では、本発明は、クロロトキシンにより検出可能ながんを検出する方法であって、改変クロロトキシンによりイメージング可能な組織を本発明の改変クロロトキシンコンジュゲートと接触させてクロロトキシンにより検出可能ながんを検出することを含む方法を提供する。
【0014】
一実施形態では、本発明は、クロロトキシンにより検出可能ながんを検出し除去する方法であって、組織を本発明の改変クロロトキシンコンジュゲートと接触させてがん性組織を検出すること、および改変クロロトキシンコンジュゲートにより検出されたがん性組織を除去することを含む方法を提供する。
【0015】
一実施形態では、本発明は、改変クロロトキシンコンジュゲートが標的とするがんを治療する方法であって、改変クロロトキシンに結合する組織を本発明の改変クロロトキシンコンジュゲートと接触させてがんを治療することを含む方法を提供する。
【0016】
添付の図面と合わせて以下の詳細な説明を参照することにより、本発明の前述の態様および多くの付随利益がよく理解でき、さらに容易に評価できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】天然クロロトキシン(直鎖状CTX)と本発明の改変クロロトキシンペプチドの代表的なもの(K15A_K23A CTX;K15R_K23R CTX)の配列を比較する図である。天然および置換CTXの配列は黄色の線で示す4個のジスルフィド結合を有する。
図2】本発明の改変クロロトキシンペプチドの代表的なものと天然クロロトキシンの2次αH化学シフトを比較した図である。2次αHシフトは、実験のαHシフトからランダムコイルシフトを差し引くことによって計算した(D.S. Wishart等、「1H, 13C and 15N Chemical Shift Referencing in Biomolecular NMR」 Journal of Biomolecular NMR 6、 135〜140、 1995)。棒グラフは天然CTX(紺青色)、直鎖状CTX(青色)、K15A_K23A CTX(赤色)、K15R_K23R CTX(橙色)である。2つのβストランドは青い矢印で示す。αヘリックスは赤い矢印で示す。置換された残基とD18残基は緑色の星印で示す。
図3A】本発明の代表的改変CTX:Cy5.5バイオコンジュゲートの機能イメージングを示す図である(K15A_K23A CTX:Cy5.5)。WT(野生型)またはND2:SmoA1腫瘍担持マウスに50μLの40μM改変バイオコンジュゲートを尾静脈から注射した。バイオフォトニックイメージングは注射の3日後にXenogen Spectrumを用いて撮影した。その後脳をOCT中で凍結し、12μm厚にスライスし、腫瘍組織量を決定するためにH&Eで染色した。
図3B】本発明の代表的改変CTX:Cy5.5バイオコンジュゲートの機能イメージングを示す図である(K15R_K23R CTX:Cy5.5)。WT(野生型)またはND2:SmoA1腫瘍担持マウスに50μLの40μM改変バイオコンジュゲートを尾静脈から注射した。バイオフォトニックイメージングは注射の3日後にXenogen Spectrumを用いて撮影した。その後脳をOCT中で凍結し、12μm厚にスライスし、腫瘍組織量を決定するためにH&Eで染色した。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明はクロロトキシン変異体、そのクロロトキシン変異体から作製されたコンジュゲート、クロロトキシン変異体またはそのコンジュゲートを含む組成物、ならびにクロロトキシン変異体、コンジュゲート、および組成物を使用する方法を提供する。
【0019】
一態様では、本発明はクロロトキシン変異体を提供する。本明細書で使用されるように、用語「クロロトキシン変異体」は用語「改変クロロトキシンペプチド」と互換的に用いられ、非天然ポリペプチドであって少なくともいくつかの天然クロロトキシンの有用な活性を有するものを指す。クロロトキシンは天然に存在するポリペプチドであって、36アミノ酸を含み、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有する。
【0020】
用語「改変クロロトキシンペプチド」とは、天然クロロトキシンの1以上のアミノ酸残基がその位置における天然クロロトキシンのアミノ酸以外のアミノ酸で置換されている(すなわち置きかえられている)アミノ酸配列を有するポリペプチドを指す。たとえば、天然クロロトキシンの残基15と23はリジン残基であるが、本発明のある実施形態では、提供される改変クロロトキシンペプチドはアラニンまたはアルギニン残基を第15位と23位に有する。
【0021】
一実施形態では、本発明は1つのリジン残基(Lys27)を有する改変クロロトキシンペプチドを提供する。この実施形態においては、改変クロロトキシンペプチドは、天然クロロトキシンのLys15とLys23がリジン以外のアミノ酸に置換されていて、提供される改変クロロトキシンは1つのリジン残基(Lys27)を有する。この実施形態において、改変クロロトキシンペプチドは配列番号2に記載のアミノ酸配列を有する。ここでLys15およびLys23は、天然および非天然のアミノ酸、アミノ酸アナログ、およびアミノ酸模倣体(mimetics)からなる群から独立に選択されるアミノ酸により置換されている。
【0022】
天然に存在するアミノ酸は天然に存在するタンパク質に通常見出される20のL−アミノ酸(AlaまたはA、CysまたはC、AspまたはD、GluまたはE、PheまたはF、GlyまたはG、HisまたはH、IleまたはI、LysまたはK、LeuまたはL、MetまたはM、AsnまたはN、ProまたはP、GlnまたはQ、ArgまたはR、SerまたはS、ThrまたはT、ValまたはV、TrpまたはW、TyrまたはY)である。非天然アミノ酸にはD−アミノ酸がある。アミノ酸アナログおよびアミノ酸模倣体は天然に存在するアミノ酸と同様に機能するものである。アミノ酸アナログとは天然に存在するアミノ酸と同じ基本化学構造を有する化合物を指す。例示すれば水素を結合したα炭素、カルボキシル基、アミノ基、およびR基である。このようなアナログは修飾R基(たとえば、ノルロイシン)や修飾ペプチドバックボーンを持ったとしても、天然に存在するアミノ酸と同じ基本化学構造を維持している。これに限らないが、アミノ酸アナログには、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウムがある。
【0023】
一実施形態では、Lys15および/またはLys23は独立に、塩基性アミノ酸(すなわちHis、Arg)、非天然アミノ酸、アミノ酸アナログまたはアミノ酸模倣体で置きかえられる。
【0024】
一実施形態では、Lys15および/またはLys23は独立に、非極性(疎水性)アミノ酸(すなわちAla、Phe、Ile、Leu、Met、Pro、Val、Trp)、関連非天然アミノ酸、アミノ酸アナログまたはアミノ酸模倣体で置きかえられる。
【0025】
一実施形態では、Lys15および/またはLys23は独立に、極性(非荷電)アミノ酸(すなわちCys、Gly、Asn、Gln、Ser、Thr、Tyr)、非天然アミノ酸、アミノ酸アナログまたはアミノ酸模倣体で置きかえられる。
【0026】
一実施形態では、Lys15および/またはLys23は独立に、酸性アミノ酸(すなわちGlu、Asp)、非天然アミノ酸、アミノ酸アナログまたはアミノ酸模倣体で置きかえられる。
【0027】
一実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは、Lys15とLys23がアラニンで置換されている(K15A_K23A CTX)。この実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは配列番号3に記載のアミノ酸配列を有する。
【0028】
一実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは、Lys15とLys23がアルギニンで置換されている(K15R_K23R CTX)。この実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは配列番号4に記載のアミノ酸配列を有する。
【0029】
一実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは、Lys15がアラニンで置換され、Lys23がアルギニンで置換されている(K15A_K23R CTX)。この実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは配列番号5に記載のアミノ酸配列を有する。
【0030】
別の実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは、Lys15がアルギニンで置換され、Lys23がアラニンで置換されている(K15R_K23A CTX)。この実施形態では、改変クロロトキシンペプチドは配列番号6に記載のアミノ酸配列を有する。
【0031】
本発明の別の態様では、改変クロロトキシンペプチドを含む組成物が提供される。組成物は改変クロロトキシンペプチドの送達のための、薬学的に許容可能なキャリアまたは希釈剤を含むことができる。適した薬学的に許容可能なキャリアまたは希釈剤には注射用食塩水またはブドウ糖がある。
【0032】
治療方法
さらなる態様では、本発明は、クロロトキシンの投与によって治療可能な疾患または状態を治療する方法である。一実施形態では、この方法は、それを必要とする対象に本発明の改変クロロトキシンペプチドの有効量を投与することを含む。
【0033】
用語「有効量」は本明細書で使用されるように、投与される薬剤または化合物が、治療される疾患または状態の1以上の症状をある程度軽減する十分量を指す。結果として、ある疾患の徴候、症状または原因が減少および/または軽減し、あるいはその他の望ましい変化が生体系に起こる可能性がある。そのような薬剤または化合物を含有する組成物は、予防的、増強的および/または治療的処置のため投与することができる。任意の個々の症例に適した「有効」量は、用量漸増試験のような手法を用いて決定することができる。
【0034】
一実施形態では、本発明は、患者の中でクロロトキシン結合部位を発現するがんを治療する方法であって、それを必要とする患者に本発明のクロロトキシン変異体の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0035】
一実施形態では、本発明は、クロロトキシン結合部位を発現するがんを治療する方法であって、それを必要とする患者に本発明のクロロトキシン変異体および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬組成物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0036】
一実施形態では、本発明は、クロロトキシン結合部位を発現する腫瘍を治療する方法であって、それを必要とする患者に本発明のクロロトキシン変異体の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0037】
一実施形態では、本発明は、クロロトキシン結合部位を発現する細胞の浸潤活性を阻害する方法であって、クロロトキシン結合部位を発現する細胞にクロロトキシン変異体の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0038】
本発明の治療方法は、そのような治療を必要とするヒトおよび動物の対象に適用できる。
【0039】
クロロトキシン結合部位を発現する悪性がんの実質的にすべてのタイプを、本発明のクロロトキシン変異体およびコンジュゲートにより治療することができる。これらの悪性がんには、グリオーマ、星膠細胞腫、髄芽腫、脈絡叢癌、脳室上衣腫、髄膜腫、膠芽腫、神経節腫、褐色細胞腫および転移性脳腫瘍、その他の脳腫瘍、神経芽細胞腫、頭頸部がん、小細胞肺がん、乳がん、腸がん、膵臓がん、大腸がん、肝臓がん、腎臓がん、皮膚がん、肉腫(30タイプ以上)、骨肉腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、上皮性悪性腫瘍、黒色腫、卵巣がん、子宮頸がん、リンパ腫、甲状腺がん、肛門がん、直腸結腸がん、子宮内膜がん、胚細胞腫瘍、喉頭がん、多発性骨髄腫、前立腺がん、網膜芽腫、胃がん、精巣がんおよびウィルムス腫瘍がある。
【0040】
クロロトキシンコンジュゲート
別の態様では、本発明は、本発明の改変クロロトキシンペプチドのコンジュゲートを提供する。一実施形態では、コンジュゲートは、改変クロロトキシンペプチドの循環半減期を延長する部分に共有結合している本発明の改変クロロトキシンペプチドを含む。別の実施形態では、コンジュゲートは、治療用、診断用、イメージング用またはターゲティング用薬剤に共有結合している本発明の改変クロロトキシンペプチドを含む。ある実施形態では、治療用、診断用、イメージング用もしくはターゲティング用薬剤、または改変クロロトキシンペプチドの循環半減期を延長する部分は、ペプチドのリジン残基を介して共有結合している。
【0041】
改変クロロトキシンペプチドの循環半減期を延長するのに適した部分としては、ポリペプチドの循環半減期を延長することが当業者に知られているものが含まれる(たとえばPEG化、グリコシル化、グリコPEG化)。PEG化のための代表的な部分としては、ポリアルキレンオキシド(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、およびポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドのコポリマー)がある。グリコシル化のための代表的な部分には、オリゴ糖(たとえば、ポリシアル酸を含む炭水化物)がある。一実施形態では、コンジュゲートはPEG化されたクロロトキシンであり、1以上のポリアルキレンオキシド(たとえばポリエチレンオキシド)に共有結合している改変クロロトキシンペプチドを含む。一実施形態では、コンジュゲートはグリコシル化クロロトキシンであり、1以上のオリゴ糖と共有結合している改変クロロトキシンペプチドを含む。一実施形態では、コンジュゲートはグリコPEG化クロロトキシンであり、1以上のグリコポリアルキレンオキシド(たとえばグリコポリエチレンオキシド)と共有結合している改変クロロトキシンペプチドを含む。
【0042】
適した治療用薬剤には、細胞毒性剤がある。代表的な治療用薬剤としては、化学療法剤、わけてもメトトレキサート、ドセタキセル、シスプラチンおよびエトポシドなどの化学療法剤;核酸分子(たとえばcDNAなどのDNA、siRNA、shRNA、RNAiなどのRNA)のような生物学的治療剤(転写および転座阻害剤やシグナル伝達調節因子を含む)がある。
【0043】
適した診断用薬剤には、蛍光法および蛍光イメージング以外の方法による検出を可能にする薬剤がある。他の適した診断用薬剤には、なかでも125I、14C、および31Pのような放射標識(たとえば放射性同位体で標識された化合物);および磁気共鳴イメージング剤、が含まれる。
【0044】
適したターゲティング用薬剤には、抗体、ポリペプチド、多糖および核酸がある。
【0045】
本発明の別の態様では、改変クロロトキシンペプチドコンジュゲートを含む組成物が提供される。組成物は、改変クロロトキシンペプチドコンジュゲートの送達のための、薬学的に許容可能なキャリアまたは希釈剤を含むことができる。適した薬学的に許容可能なキャリアまたは希釈剤には、注射用食塩水またはブドウ糖がある。
【0046】
イメージング法
本発明のさらなる態様では、改変クロロトキシンペプチドコンジュゲートを使用する方法が提供される。一実施形態では、本発明は、クロロトキシンによりイメージング可能な組織をイメージングする方法である。この方法では、クロロトキシンによりイメージング可能な組織をクロロトキシンコンジュゲートと接触させる。
【0047】
一実施形態では、イメージング法は蛍光イメージング法である。蛍光クロロトキシンコンジュゲートを作製し使用する方法の代表的なものは、米国特許出願公開第20080279780A1号、「Fluorescent Chlorotoxin Conjugate and Method for Intra−Operative Visualization of Cancer」に記載されており、その全体は参照により本明細書に組み込むものとする。
【0048】
本発明は、がん性組織の手術中の可視化を可能にする蛍光イメージングにより検出可能なクロロトキシンコンジュゲート、クロロトキシンコンジュゲートを含む組成物、およびクロロトキシンコンジュゲートを使用する方法を提供する。
【0049】
一態様では、本発明は、がん性組織の手術中の可視化を可能にする蛍光イメージングにより検出可能なクロロトキシンコンジュゲートを提供する。
【0050】
クロロトキシンは目的の組織にコンジュゲートを導くターゲティング用薬剤である。一実施形態では、本発明のクロロトキシンコンジュゲートは、クロロトキシンに共有結合している1以上の蛍光部分(たとえば赤または近赤外発光蛍光部分)を含む。
【0051】
本明細書で使用されるように、用語「赤または近赤外発光蛍光部分」は、発光極大が約600nmより大きい蛍光部分を指す。蛍光クロロトキシンコンジュゲートでより短い波長(たとえば約500から約600nm)を発光する蛍光部分を有するものは、組織化学的イメージングに有用である。これらのコンジュゲートはヒトや動物におけるインビボイメージングには有用性が低いであろう。ヒトや動物のインビボイメージングではより長い波長(たとえば、約600nmより大きい)を発光する蛍光部分が好ましい。
【0052】
クロロトキシンコンジュゲートのある実施態様では、蛍光構成成分は、自己蛍光を避けるため発光波長極大が約600nmよりも大きいこと、数mmから1cmの組織/血液/体液を通過する発光、ヘモグロビンや他の血液成分あるいはヒトまたは動物組織中のタンパク質に吸収されない発光を特徴とする蛍光化合物に由来する。
【0053】
蛍光部分はクロロトキシンと共有結合して、蛍光イメージングによるコンジュゲートの可視化を可能にする。蛍光部分は蛍光化合物に由来する。適した蛍光化合物とは、クロロトキシンコンジュゲートのターゲティングおよび結合機能に実質的に悪影響を与えることなくクロロトキシンに共有結合できる化合物である。同様に適した蛍光化合物はクロロトキシンとコンジュゲートを形成した後もその蛍光特性を保持するものである。
【0054】
一実施形態では、蛍光部分はシアニン部分である。シアニン化合物は、その比較的高い吸光係数と好ましい蛍光量子収率を特徴とする。シアニン化合物の蛍光発光波長極大はシアニン構造の関数として変化する。特定のシアニン化合物によって、蛍光発光波長極大は緑(約490nm)から近赤外(約740nm)まで異なることができる。本発明の方法を実施するに当たり、蛍光発光極大が遠赤色(約650nm)から近赤外(約750nm)であるシアニン化合物が好ましい。これらの発光波長において、局所環境からのバックグラウンド蛍光は最小で対象の組織は比較的透明である。これらの波長において対象の組織が比較的透明であるため、励起と蛍光発光可視化は最大化され、より短波長(600nm未満)で発光する蛍光化合物を利用した他のコンジュゲートに比べ、本発明のコンジュゲートが標的とする組織は比較的大きな量で観察することができる。
【0055】
適したシアニンには、CYDYE fluorsがあり、GE HealthcareからCy2(506 nm);Cy2(506 nm);Cy3(570 nm);Cy3B(572 nm);Cy3.5(596 nm);Cy5(670 nm);Cy5.5(675 nm);およびCy7 (694 nm)の記号表示で市販されている(カッコ内は発光極大)。一実施形態では、シアニン化合物はCy5.5である。
【0056】
一実施形態では、蛍光部分はスルホン化キサンテン部分である。スルホン化キサンテン化合物で本発明の実施で使用するのに適しているは、米国特許第6,130,101号に記載されており、その全体は参照により本明細書に組み込むものであるが、ALEXA FLUORの記号表示でMolecular Probes, Inc.(ユージーン、オレゴン州)から市販されている。ALEXA FLUORは一群の蛍光体でその比較的高い吸光係数と好ましい蛍光量子収率が特徴である。スルホン化キサンテン化合物の蛍光発光波長極大は化合物の構造の関数として変化する。特定のスルホン化キサンテン化合物により、蛍光発光波長極大は緑(約450nm)から近赤外(約780nm)まで異なることができる。本発明の方法を実施するに当たり、蛍光発光極大が遠赤色(約650nm)から近赤外(約750nm)であるALEXA FLUORが好ましい。
【0057】
適したスルホン化キサンテン化合物としては、ALEXA FLUORS、たとえばALEXA FLUOR 350(442 nm)、ALEXA FLUOR 405(421 nm)、ALEXA FLUOR 488(539 nm)、ALEXA FLUOR 500(525 nm)、ALEXA FLUOR 514(540 nm)、ALEXA FLUOR 532(554 nm)、ALEXA FLUOR 546(575 nm)、ALEXA FLUOR 555(565 nm)、ALEXA FLUOR 568(603 nm)、ALEXA FLUOR 594(617 nm)、ALEXA FLUOR 610(628 nm)、ALEXA FLUOR 633(647 nm)、ALEXA FLUOR 635(645 nm)、ALEXA FLUOR 647(668 nm)、ALEXA FLUOR 660(690 nm)、ALEXA FLUOR 680(702 nm)、ALEXA FLUOR 700(719 nm)およびALEXA FLUOR 750(779 nm)(カッコ内は発光極大)がある。一実施形態では、スルホン化キサンテンはALEXA FLUOR 680である。代表的なスルホン化キサンテン−クロロトキシンコンジュゲートは「The Handbook−A Guide to Fluorescent Probes and Labeling Technologies」Richard P. Haugland(Invitrogen Corp.の子会社であるMolecular Probes Inc.)に記載されている方法と類似のやり方で調製することができる。
【0058】
本発明で有用な、その他の適したNIR蛍光体としては、DyLight−680、DyLight−750、VivoTag−750、DyLight−800、IRDye−800、VivoTag−680、およびインドシアニングリーンがある。
【0059】
本発明の改変クロロトキシンペプチドは量子ドットおよびポリマードットに結合させることもできる。
【0060】
適した蛍光化合物は、その化合物をクロロトキシンに対して化学的に反応性にする官能基を含む。適した官能基としては、アミン基に共有結合するためにはN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)基が、チオール基に共有結合するためにはマレイミド基が、アルデヒド基に共有結合するためにはヒドラジン基がある。好ましくは、本発明のコンジュゲートを調製するのに有用な蛍光化合物は、1つの反応性官能基(たとえば、モノ−NHSエステル)を含む。その他のコンジュゲート化化学反応も、本発明のクロロトキシンコンジュゲートを作製するのに適していると。
【0061】
本発明の適切なコンジュゲートはクロロトキシン当たり約1から約3の蛍光部分を含む。一実施形態では、コンジュゲートは約1の蛍光部分を含む。
【0062】
本発明の別の態様では、クロロトキシンコンジュゲートを含む組成物が提供される。組成物はヒトおよび動物対象者に投与するのに適していて、薬学的に許容可能なキャリアを含む。組成物は、薬理学的に有効量の改変クロロトキシンコンジュゲートを含む。有効量は、確立された手順により日常的に決めることができる。有効量とは、がん細胞中のクロロトキシン結合部位を占有するのに十分な量であるが、非腫瘍性組織に対する非特異的結合を最小にする低い量である。有効量は、手術中のイメージングのためにシグナル対ノイズ比を最適化する。
【0063】
本発明は、クロロトキシンコンジュゲートを使用して組織を検出する方法を提供する。本発明のクロロトキシンコンジュゲートはクロロトキシン結合部位を標的としそれに結合する。クロロトキシン結合部位は、2つの形態、すなわちクロロトキシンを結合する部位と、本発明のクロロトキシンコンジュゲートを結合する部位をとる可能性があることを理解されたい。クロロトキシン結合部位はクロロトキシンコンジュゲート結合部位と異なる可能性があることを理解されたい。
【0064】
一実施形態では、クロロトキシン結合部位を発現するがんの病巣を、非腫瘍性組織から識別する方法が提供される。この方法は、(a)対象の組織を、クロロトキシン結合部位を発現する細胞に対して親和性および特異性を有するクロロトキシンコンジュゲートと接触させるステップであって、クロロトキシンコンジュゲートはクロロトキシンに共有結合している1以上の赤色または近赤外発光蛍光部分を含む、ステップ;(b)クロロトキシンコンジュゲートの結合レベルを測定するステップであって、正常組織に比べ結合レベルが高いと組織が腫瘍性であることを示す、ステップを含む。
【0065】
一実施形態では、クロロトキシン結合部位を発現するがんを検出する方法が提供される。この方法は、(a)対象の組織を、クロロトキシン結合部位を発現する細胞に対して親和性および特異性を有するクロロトキシンコンジュゲートと接触させるステップであって、クロロトキシンコンジュゲートはクロロトキシンに共有結合している1以上の赤色または近赤外発光蛍光部分を含む、ステップ;(b)クロロトキシンコンジュゲートの結合レベルを測定するステップであって、正常組織に比べ結合レベルが高いと組織が腫瘍性であることを示す、ステップを含む。
【0066】
一実施形態では、クロロトキシン結合部位を発現するがん細胞の患者における位置を手術中に決定する方法が提供される。この方法は、(a)患者に医薬組成物を投与するステップであって、この医薬組成物は薬学的に許容可能なキャリアとクロロトキシン結合部位を発現するがん細胞をインビボでイメージングするのに十分な量のクロロトキシンコンジュゲートとを含み、クロロトキシンコンジュゲートはクロロトキシンに共有結合している1以上の赤色または近赤外発光蛍光部分を含む、ステップ;(b)クロロトキシンコンジュゲートの結合のレベルを蛍光イメージングにより測定して、クロロトキシン結合部位を発現するがん細胞の位置を決定するステップであって、正常組織に比べ高いレベルの結合はクロロトキシン結合部位を発現するがん細胞の存在を示す、ステップ;および(c)蛍光イメージングにより結合部位が示されているクロロトキシンを発現する少なくとも一部の細胞を患者から外科的に取り除くステップを含む。
【0067】
がん病巣の検出のための本発明のイメージング法は、マウスおよび他のがん動物モデルのほか、獣医診療にも適用可能である。
【0068】
本発明の蛍光クロロトキシンコンジュゲートは他の有用な薬剤を含んでもよい。他の有用な薬剤には診断用剤および治療用薬剤が含まれる。
【0069】
別の実施形態では、イメージング法は磁気共鳴イメージング法である。クロロトキシンコンジュゲートを作製し磁気共鳴イメージング法で使用する代表的な方法は、米国特許出願公開第200701254965A1号、「Chlorotoxin−Labeled
Nanoparticle Compositions and Methods for Targeting Primary Brain Tumors」に記載されており、その全体は参照により本明細書に組み込むものとする。
【0070】
本発明は、原発性脳腫瘍を標的とすることができるクロロトキシン標識ナノ粒子、ナノ粒子を含む組成物、ナノ粒子を使用して組織をイメージングする方法、およびナノ粒子を使用してクロロトキシン結合部位を発現する細胞を治療する方法を提供する。
【0071】
一態様では、本発明は、(a)磁気共鳴イメージング活性を有する材料を含む、表面を有するコア;(b)改変クロロトキシンペプチド;および(c)改変クロロトキシンペプチドを表面に共有結合するリンカーを含むクロロトキシン標識粒子を提供する。
【0072】
このコアは磁気共鳴イメージング活性を有する材料を含む。磁気共鳴イメージング活性を有する材料で適しているのは、金属酸化物、たとえば酸化第一鉄、酸化鉄、酸化ケイ素、多結晶酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ゲルマニウム、セレン化亜鉛、二酸化スズ、二酸化チタン、インジウムスズ酸化物、および酸化ガドリニウムである。1以上の金属酸化物の混合物を使用することができる。
【0073】
磁気材料に加え、コアは非磁気材料を含むことができる。たとえば窒化ケイ素、ステンレススチール、チタン、ホウ素、炭化ホウ素、ホウ素と炭素の混合物、およびニッケルチタンなどである。1以上の非磁気材料の混合物を使用することもできる。
【0074】
本発明の粒子は約1から約100改変クロロトキシン/粒子を含む。一実施形態では、粒子は約10から約50改変クロロトキシン/粒子を含む。一実施形態では、粒子は約10改変クロロトキシン/粒子を含む。一実施形態では、粒子は約50から約100改変クロロトキシン/粒子を含む。
【0075】
上に述べたように本発明の磁気ナノ粒子は、ナノ粒子が結合するクロロトキシン結合部位を発現する細胞に磁気粒子を導くのに有効なターゲティング部分として働くクロロトキシンを含む。原発性脳腫瘍細胞(たとえば、神経外胚葉細胞由来の腫瘍細胞やグリオーマ細胞)はクロロトキシン結合部位を含む。
【0076】
クロロトキシン標識ナノ粒子は、他の有用な薬剤をさらに含むことができる。他の有用な薬剤には診断用薬剤がある。
【0077】
適した診断用薬剤には、磁気共鳴イメージング以外の方法でナノ粒子を検出することを可能にする薬剤が含まれる。適した診断用薬剤には、発光化合物(たとえば、蛍光体、リン光体、および発光団)がある。適した蛍光体には上述したものが含まれる。
【0078】
一実施形態では、クロロトキシン標識粒子は蛍光部分をさらに含む。本発明の粒子は約1から約10蛍光部分/粒子を含む。一実施形態では、粒子は約1から約2蛍光部分/粒子を含む。
【0079】
一実施形態では、蛍光部分は赤色および近赤外発光蛍光部分(すなわち、約600nmより大きい発光極大を有する蛍光部分)から選択される。一実施形態では、蛍光部分はシアニン部分である。一実施形態では、蛍光部分はCy5.5部分である。
【0080】
他の適した診断用薬剤は、なかでも125I、14C、31Pのような放射標識(たとえば、放射性同位体で標識された化合物)を含む。
【0081】
本発明の別の態様では、本発明の粒子を含む組成物が提供される。一実施形態では、組成物は、ヒトまたは動物の対象者に投与するのに適しているナノ粒子を含む。組成物は許容されるキャリアを含むことができる。一実施態様では、組成物は薬学的に許容可能な組成物であり、薬学的に許容可能なキャリアを含む。本明細書で使用されるように、用語「キャリア」は粒子の送達を容易にするための希釈剤(たとえば食塩水)を指す。
【0082】
他の態様では、本発明はナノ粒子を使用する方法である。
【0083】
一実施形態では、本発明は、神経外胚葉細胞由来腫瘍細胞を非腫瘍性細胞から識別するための方法を提供する。この方法においては、神経外胚葉由来腫瘍細胞は非腫瘍性脳組織から、(a)対象の組織を、神経外胚葉由来腫瘍細胞に親和性と特異性を有するクロロトキシン標識ナノ粒子に接触させるステップ;および(b)クロロトキシン標識ナノ粒子の結合レベルを測定するステップであって、正常組織に比べて高い結合レベルは組織が腫瘍性であることを示す、ステップにより区別される。
【0084】
一実施形態では、本発明が提供するのは神経外胚葉細胞由来腫瘍細胞を検出する方法である。この方法では、神経外胚葉由来腫瘍細胞は、(a)対象の組織を、神経外胚葉由来腫瘍細胞に親和性と特異性を有するクロロトキシン標識ナノ粒子に接触させるステップ;および(b)クロロトキシン標識ナノ粒子の結合レベルを測定するステップであって、正常組織に比べて高い結合レベルは組織が腫瘍性であることを示す、ステップにより検出される。
【0085】
上記の方法はグリオーマ細胞を識別し検出するのに有用である。
【0086】
上記の方法において、クロロトキシン標識ナノ粒子の結合レベルの測定は、磁気共鳴イメージングを含む。
【0087】
上記方法のある実施形態では、クロロトキシン標識ナノ粒子はさらに蛍光部分を含む。これらの実施形態においては、クロロトキシン標識ナノ粒子の結合レベルの測定は、蛍光イメージングを含むことができる。
【0088】
一実施形態では、本発明は、手術前に、手術中に、そして手術後に患者におけるグリオーマ細胞の位置を決定する方法を提供する。この方法は、(a)患者に医薬組成物を投与するステップであって、医薬組成物は薬学的に許容可能なキャリアおよびインビボでグリオーマ細胞をイメージングするのに十分な量の蛍光体/クロロトキシン標識ナノ粒子を含む、ステップ;(b)蛍光体/クロロトキシン標識ナノ粒子の結合レベルを磁気共鳴イメージングにより手術前に測定してグリオーマ細胞の位置を決定するステップであって、正常組織に比べて高い結合レベルはグリオーマ細胞が存在することを示す、ステップ;(c)磁気共鳴イメージングにより位置決めされた少なくとも一部のグリオーマ細胞を患者から外科的に取り除くステップ;(d)蛍光体/クロロトキシン標識ナノ粒子の結合レベルを蛍光イメージングにより手術中に測定して残存グリオーマ細胞の位置を決定するステップであって、正常組織に比べて高い結合レベルは残存グリオーマ細胞が存在することを示す、ステップ;(e)蛍光イメージングにより位置決めされた少なくとも一部の残存グリオーマ細胞を患者から外科的に取り除くステップ;および(f)蛍光体/クロロトキシン標識ナノ粒子の結合レベルを磁気共鳴イメージングにより手術後に測定してグリオーマ細胞の位置を決定するステップであって、正常組織に比べて高い結合レベルはグリオーマ細胞が存在することを示す、ステップを含む。
【0089】
この方法において、インビボでグリオーマ細胞をイメージングするのに十分な蛍光体/クロロトキシン標識ナノ粒子の量は、約1〜20mgFe/kg体重(「Fe」は粒子コアに存在する鉄を指す)である。
【0090】
上記方法において、ステップ(d)と(e)は繰り返してもよい。
【0091】
上記方法は手術前、手術中、手術後のイメージングを含む。上記方法の変法は本発明の範囲内にあることを理解されたい。この方法の他の変法としては、たとえば(1)手術前のイメージングのみ;(2)手術中のイメージングのみ;(3)手術後のイメージングのみ;(4)手術前と手術中のイメージングのみ;(5)手術前と手術後のイメージングのみ;および(6)手術中と手術後のイメージングのみがある。
【0092】
本発明は、ナノ粒子を使用して組織を治療する方法を提供する。
【0093】
一実施形態では、本発明は、患者におけるグリオーマの治療方法であって、それを必要とする患者に、クロロトキシン標識ナノ粒子および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬組成物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0094】
一実施形態では、本発明は、神経外胚葉性腫瘍の治療方法であって、それを必要とする患者に、クロロトキシン標識ナノ粒子および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬組成物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0095】
一実施形態では、本発明は、腫瘍性細胞の浸潤活性を阻害する方法であって、腫瘍性細胞に、クロロトキシン標識ナノ粒子および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬組成物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0096】
以下に、代表的な本発明の改変クロロトキシンペプチド3種とそれらの性質、ペプチドのコンジュゲートとそれらの性質、およびイメージングにおけるコンジュゲートの使用を記載する。
【0097】
改変クロロトキシンペプチドの調製
図1に、本発明の2つの代表的改変クロロトキシン(CTX)ペプチド(アラニン置換クロロトキシンK15A_K23A−CTX、アルギニン置換クロロトキシンK15R_K23R−CTX)の配列を示す。ペプチドはBoc(tertブトキシカルボニル)/HBTU[2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート]を用い、インサイチュー中和化学反応で合成した。緩衝液(0.1M Tris−HCl、0.2M NaCl、5mM還元グルタチオン/0.5mM酸化グルタチオン、pH7.8)を、置換ペプチドの酸化と、CTXの環化と酸化(室温、一晩)の両方に用いた。RP−HPLCを用いてペプチドを精製し、2種のCTXアナログ、K15A_K23A−CTXとK15R_K23R−CTXの純度と分子量は分析用RP−HPLCとEX−MSにより確認した。
【0098】
NMR帰属
ペプチドは90%H2Oと10%D2Oに溶解し、1次元および2次元TOCSYとNOESYスペクトルは600MHz、298°Kにおいて記録された。NMRスペクトルの帰属は、確立された手法を用いて行った(K.Wuthrich、「NMR of Proteins and Nucleic Acids」、Wiley−Interscience、ニューヨーク、1986)。アミド領域での化学シフトはよく分散していて、ペプチドが正しく折り畳まれていることが確認され、各ペプチドのNOESYスペクトル中のフィンガープリント領域は完全な、2個のプロリン残基(Pro4とPro31)以外のαH−NH順番の連結が完全なサイクルである(a complete cycle of αH-NH sequential connectivities)ことを示す。しかしながら予想されたように、NOEがプロリン残基とその前の残基のδプロトンから観察された。天然CTXと合成されたアナログの2次αH化学シフトの比較を図2に示す。
【0099】
置換CTXバイオコンジュゲートの特性解析
天然および改変ペプチドを以下の実施例に記載するようにCy5.5とコンジュゲートし精製した。得られたバイオコンジュゲートはHPLCと質量分析で分析した。予想されたように、AlaとArg置換は単一標識CTX:Cy5.5バイオコンジュゲートの中でだけであった。
【0100】
置換CTX:Cy5.5の機能評価
置換の見込まれる利益は、ペプチドの機能的ターゲティング活性が天然CTXバイオコンジュゲートに匹敵するかどうかで決まる。各ペプチドがCy5.5シグナルを正常脳に対するよりも髄芽腫細胞に優先的に送り込む能力をバイオフォトニックイメージングで分析した。どの場合も、50μLの40μMバイオコンジュゲートを、進行した脳腫瘍に合致した臨床症状を示しているマウスの尾静脈内に注入した。3日後にマウスを屠殺し、その脳をCaliper/Xenogen Spectrumバイオフォトニックイメージングシステムを用いてイメージングした。改変ペプチドコンジュゲートはすべて、正常脳に比べて髄芽腫がん組織を優先的に光らせた(図3A、3B)。どの場合も、腫瘍内のシグナルは、同じく注入された髄芽腫のない対照動物の小脳内のシグナルと比較した。正常と比べた腫瘍中のシグナルは、天然CTX:Cy5.5:1.96±0.47(n=10);アラニン置換:3.3±1.8(n=8);アルギニン置換:2.6±0.85(n=5)であった。統計学的に、すべての改変ペプチドバイオコンジュゲートは、天然CTX:Cy5.5とは差がなく、リジン置換はCTXがその標的に結合するのを妨げなかったことを示す。
【0101】
発明の利点
ヒトに対する新しい治療臨床試験を進める際には、有効性、薬物動態学、薬力学、毒性だけでなく、規制認可を危うくしたり製造コストを増したりする可能性のある実際問題も考慮される。腫瘍ペイント、すなわちマウスモデル中で固形腫瘍を安全にかつ効果的に光らせるバイオコンジュゲートの製造上の課題は、バイオコンジュゲートは実際にはモノ、ジ、トリ標識CTXの混合物であるという事実に関連している。本発明が提供するのは3種の新しい代表的な化学実体で、これらは機能的にはCTXと同等にがんにNIRF分子を送達できるが、ただ1つのNIRF分子とのみコンジュゲートする。
【0102】
CTX:Cy5.5中のCTXコンジュゲート部位はプロテオーム解析と連動したアルギニン開裂を用いてマップされ、典型的には産物の>80%がLys27でモノ標識されており、より少ない量がLys15またはLys23にもコンジュゲートしていたことを示した。他の4種のNIRF色素にコンジュゲートしたCTXの分析では、同様のパターン、すなわちモノ標識ペプチドが最も量が多く、ジおよびトリ標識ペプチドは量が少ないことが観察された。ただしDylight750は例外で、これはモノ標識された分子種のみを作り出すNIRF色素である。Dylight750が非改変CTXに単量体の態様で結合するということは、他の2つのリジンへのアクセスが制限されていることを示唆する。
【0103】
CTX中のリジン残基のいずれも、CTXががん細胞上で標的に能動的に結合するのに関与していないようである。この結論は以下の観察に基づく、すなわちLys15またはLys23がAlaまたはArgで置換されたにもかかわらず標的結合は保存されている、そしてかさばるCy5.5や他のNIRF色素をLys27に付加しても活性部位への結合を妨げないということである。
【0104】
実験方法
固相ペプチド合成
手動固相ペプチド合成(SPPS)を用い、標準的保護基を有するペプチドを合成した(たとえばAsn(Xan)、Asp(OcHex)、Arg(TOS)、Cys(MeBzl)、Lys(ClZ)、Ser(Bzl)、Thr(Bzl)およびTyr(BrZ))。AlaおよびArg置換直鎖状CTXはPAM−Arg樹脂上にチオエステルリンカーなしで組み立てた。ペプチドを樹脂から切り出すのに用いたのは、フッ化水素(HF)と捕捉剤としてのp−クレゾールとp−チオクレゾールで(HF:p−クレゾール:p−チオクレゾール=9:0.8:0.2(vol/vol))、−5〜0℃で1.5時間行った。ペプチドの精製は、逆相高速液体クロマトグラフィ(RP−HPLC)(C18カラム)を用い、溶液Bの0−80%勾配(溶液A:H2O/0.05%トリフルオロ酢酸;溶液B:90%CH3CN/10%H2O/0.045%トリフルオロ酢酸)を用い、215nmの吸収を監視しながら行った。エレクトロスプレイ質量分析(ES−MS)で合成されたペプチドの純度と分子量を確認した。
【0105】
折り畳み
AlaおよびArg置換アナログを水溶性緩衝液中、室温で一晩酸化した。緩衝液の組成は0.1M Tris−HCl、0.2M NaCl、5mM還元グルタチオン/0.5mM酸化グルタチオンpH7.8であった。RP−HPLCを用い、ペプチドを精製し、純度と分子量は分析用RP−HPLCおよびES−MSで確認した。
【0106】
NMR分光法
600MHz1HNMR分光法を用いてペプチドアナログの3次元構造を監視した。ペプチド試料を90%H2Oおよび10%D2O(v/v)中に溶解した。D2O(99.99%)はCambridge Isotope Laboratories(ウォバーン、マサチューセッツ州)から入手した。2次元NMR実験には、Total Correlation Spectroscopy(TOCSY)およびNuclear Overhauser Effect Spectroscopy(NOESY)が含まれ、スペクトルは298°Kで記録された。
【0107】
血清安定性アッセイ
血清安定性アッセイは100%ヒト男性血清(Sigma)中で行い、20μMの最終ペプチド濃度を用いた。血清は14000×g、10分間遠心分離して脂質成分を除き、上清をアッセイの前に37℃15分間インキュベートした。各ペプチドは血清中30℃でインキュベートし、40μL3連の一定分量を0、1、3、6、10、16および24時間目に採取した。各血清の一定分量は40μLの6M尿素を加えて反応を抑え、10分間4℃でインキュベートした。次いで、各血清の一定分量に40μLの20%トリクロロ酢酸を加えて反応を抑え、さらに10分間4℃でインキュベートして血清タンパク質を沈降させた。試料は14000×gで10分間遠心し、上清100μLをRP−HPLC上溶媒Bの直線勾配(流速0.3mL/min)を用いて分析した。対照試料は、リン酸緩衝食塩水中同量のペプチドを含有し、同じ処理手順を受けた。ペプチドの回収率を215nmにおけるインテグレーションにより測定した。
【0108】
動物モデル
すべての動物の取り扱いは、米国立衛生研究所の実験動物の飼育と使用に関する指針に厳密に従って行われた。動物研究はすべてフレッドハッチンソンがん研究所の動物飼育および使用委員会(Fred Hutchinson Cancer Research Center's Institute of Animal Care and Use Committee)認可のプロトコルに従って行われた。C57b1/6を背景とする、髄芽腫の自然発症マウスモデルのND2:SmoA1を用いてCTX:Cy5.5、K15A_K23A CTX:Cy5.5およびK15R_K23R CTX:Cy5.5の特異性を評価した。ここでND2:SmoA1についてはA.R.Hallahan等、「The SmoA1 Mouse Model Reveals That Notch Signaling is Critical for the Growth
and Survival of Sonic Hedgehog−Induced Medulloblastomas」Cancer Research 64:7794〜7800、2004、B.A.Hatton等「The Smo/Smo Model:Hedgehog−Induced Medulloblastoma With 90% Incidence and Leptomeningeal Spread」Cancer Research 68:1768〜1776、2008を参照のこと。症候性髄芽腫を有する半接合型または全接合型(ND2:SmoA1と呼ぶ)マウスをこれらの研究に選んで使用した。症状の検出はオープンフィールドケージ評価を用いて行った。症状に含まれるのは、頭位傾斜、猫背の姿勢、運動失調、隆起した頭蓋および体重減少である。
【0109】
生体外イメージング
髄芽腫の症状を示しているND2:SmoA1動物に、50μLの40μM K15A_K23A CTX:Cy5.5またはK15R_K23R CTX:Cy5.5を尾静脈から注入した。注入3日後にマウスを炭酸ガス吸入で安楽死させ、Xenogen Spectrum Imaging System(Caliper)を用い、それらの脳の生体外バイオフォトニックイメージを得た。次いで脳をTissue−Tek Optimal Cutting Temperature(OCT)Compound(Sakura)中で凍結し、12μm厚の切片を切り出し、常法に従いヘマトキシリンとエオシン(H&E)で染色した。
【0110】
本発明の好ましい実施形態を説明し記載してきたが、そこでは本発明の精神および範囲から逸脱することなく多様な変更が可能であることを理解されたい。
【0111】
独占的所有または特権が要求される発明の実施形態を、以下に定義する。
本願の出願当初の請求項を実施の態様として付記する。
[1] 1つのリジン残基を有する改変クロロトキシンペプチド。
[2] 1つのリジン残基を有する改変クロロトキシンを提供するためにリジン以外のアミノ酸で置換された天然クロロトキシンのLys15およびLys23を有する改変クロロトキシンペプチド。
[3] 配列番号2に示したアミノ酸配列を有する改変クロロトキシンペプチド。
[4] Lys15およびLys23が、天然および非天然アミノ酸からなる群から独立に選択されるアミノ酸で置換されている、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンペプチド。
[5] Lys15およびLys23がアラニンで置換されている、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンペプチド。
[6] Lys15およびLys23がアルギニンで置換されている、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンペプチド。
[7] Lys15がアラニンで置換され、Lys23がアルギニンで置換されている、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンペプチド。
[8] Lys15がアルギニンで置換され、Lys23がアラニンで置換されている、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンペプチド。
[9] 配列番号3に示すアミノ酸配列を有する改変クロロトキシンペプチド。
[10] 配列番号4に示すアミノ酸配列を有する改変クロロトキシンペプチド。
[11] 配列番号5に示すアミノ酸配列を有する改変クロロトキシンペプチド。
[12] 配列番号6に示すアミノ酸配列を有する改変クロロトキシンペプチド。
[13] [1]〜[12]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンペプチドを含む組成物。
[14] 薬学的に許容可能なキャリアをさらに含む、[13]に記載の組成物。
[15] クロロトキシンの投与によって治療可能な疾患または状態を治療する方法であって、それを必要とする対象に[1]〜[12]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンペプチドの有効量を投与することを含む方法。
[16] [1]〜[12]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンペプチドを含むクロロトキシンコンジュゲート。
[17] 治療用、診断用、イメージング用もしくはターゲティング用薬剤、または改変クロロトキシンペプチドの循環半減期を延長する部分の1以上に共有結合した[1]〜[12]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンペプチドを含むクロロトキシンコンジュゲート。
[18] 前記治療用、診断用、イメージング用もしくはターゲティング用薬剤、または改変クロロトキシンペプチドの循環半減期を延長する部分が、リジン残基を介して前記改変クロロトキシンペプチドに共有結合している、[17]に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
[19] 前記診断用またはイメージング用薬剤が、蛍光標識、放射標識および磁気共鳴イメージング標識からなる群から選択される、[17]または[18]に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
[20] 前記診断用またはイメージング用薬剤が量子ドットまたはポリマードットからなる群から選択される、[17]または[18]に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
[21] 前記診断用またはイメージング用薬剤が、ホウ素ナノ粒子、ホウ素および炭素ナノ粒子、炭化ホウ素ナノ粒子、ホウ素含有ポリマー、ホウ素および炭素含有ポリマー、炭化ホウ素ポリマー、ならびにガドリニウムをさらに含むこれらのナノ粒子またはポリマーのいずれかからなる群から選択される、[17]または[18]に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
[22] 前記ターゲティング用薬剤が、抗体、ポリペプチド、多糖、および核酸からなる群から選択される、[17]または[18]に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
[23] 前記治療用薬剤が、化学療法剤および生物学的治療剤からなる群から選択される、[17]または[18]に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
[24] 前記治療用薬剤が、メトトレキサート、ドセタキセル、シスプラチン、およびエトポシドからなる群から選択される、[17]または[18]に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
[25] 前記治療用薬剤が、cDNA、siDNA、shRNA、およびRNAiからなる群から選択される、[17]または[18]に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
[26] 前記改変クロロトキシンペプチドの循環半減期を延長する部分が、PEG部分、グリコシル部分、およびグリコシルPEG部分からなる群から選択される、[17]または[18]に記載のクロロトキシンコンジュゲート。
[27] クロロトキシンによりイメージング可能な組織をイメージングする方法であって、クロロトキシンによりイメージング可能な組織を[17]〜[21]のいずれか一項に記載のクロロトキシンコンジュゲートと接触させて、クロロトキシンによりイメージング可能な組織をイメージングすることを含む方法。
[28] クロロトキシンにより検出可能ながんを検出する方法であって、改変クロロトキシンによりイメージング可能な組織を[17]〜[21]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンコンジュゲートと接触させて、クロロトキシンにより検出可能ながんを検出することを含む方法。
[29] クロロトキシンにより検出可能ながんを検出し除去する方法であって、(a)組織を[17]〜[21]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンコンジュゲートと接触させてがん性組織を検出することと、(b)前記改変クロロトキシンコンジュゲートにより検出されたがん性組織を除去することとを含む方法。
[30] 改変クロロトキシンコンジュゲートが標的とするがんを治療する方法であって、改変クロロトキシンに結合する組織を[17]、[18]、[23]〜[25]のいずれか一項に記載の改変クロロトキシンコンジュゲートと接触させることを含む方法。
図1
図2
図3A
図3B
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]