特許第6553186号(P6553186)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6553186
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】ディスプレイミラーアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20190722BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20190722BHJP
   G02F 1/15 20190101ALI20190722BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20190722BHJP
   B60R 1/04 20060101ALI20190722BHJP
【FI】
   G09F9/00 350Z
   G09F9/00 309A
   G09F9/00 313
   G09F9/00 346A
   G09F9/00 362
   G02F1/1333
   G02F1/15 501
   B60R11/02 C
   B60R1/04 A
【請求項の数】19
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-529989(P2017-529989)
(86)(22)【出願日】2015年12月3日
(65)【公表番号】特表2018-505436(P2018-505436A)
(43)【公表日】2018年2月22日
(86)【国際出願番号】US2015063709
(87)【国際公開番号】WO2016090126
(87)【国際公開日】20160609
【審査請求日】2017年7月25日
(31)【優先権主張番号】62/086,841
(32)【優先日】2014年12月3日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500115826
【氏名又は名称】ジェンテックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100159846
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 尚
(72)【発明者】
【氏名】ミニキー ダニー エル ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】フィッシュ リチャード ティー ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ベリー リチャード エイ
(72)【発明者】
【氏名】ハラック ジェイソン ディー
【審査官】 中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0268355(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0279014(US,A1)
【文献】 特開2009−265248(JP,A)
【文献】 特開2001−075485(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 − 9/46
B60R 1/04
B60R 11/02
G02F 1/1333
G02F 1/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用ディスプレイミラーアセンブリであって、
ハウジングと、
前記ハウジングと動作可能に結合されたガラス要素と、
前記ガラス要素と前記ハウジングとの間に取り付けられ、かつ、ディスプレイ、光学ブロック、およびプリント回路基板を含む、ディスプレイモジュールであって、前記ディスプレイモジュールが、オン状態およびオフ状態に変わるように構成された、前記ディスプレイモジュールと、
前記ガラス要素の周辺の直近に配置され、かつ、前記ディスプレイモジュールに対して前記ガラス要素を保持するように構成された、周辺支持体であって、前記周辺支持体が、それと一体的な無線周波数シールドを含む、前記周辺支持体と、
前記ハウジングの底面上に配置され、かつ、前記ガラス要素と動作可能に結合された、アクチュエータデバイスであって、前記アクチュエータデバイスが、前記ガラス要素を一方向に傾斜させ、それによって、前記ガラス要素を、前記ディスプレイモジュールの前記オン/オフ状態をほぼ同時に変化させる軸外位置に移動させるように調整可能であり、前記アクチュエータデバイスがまた、前記ガラス要素を別方向に傾斜させ、それによって、前記ガラス要素を、前記ディスプレイモジュールの前記オン/オフ状態をほぼ同時に変化させる軸上位置に移動させるようにも調整可能である、前記アクチュエータデバイスと、を備え、
前記周辺支持体が、高分子材料から構築され、前記無線周波数シールドが、金属材料から構築され、前記無線周波数シールド及び前記周辺支持体が、前記無線周波数シールドの側壁の外面に形成された複数の弧状の突起と、前記周辺支持体の側壁の内面上に形成された凹部とを係合することにより複合構造体を形成する、車両用ディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項2】
前記周辺支持体が、前記ガラス要素の外側部分に当接する、内部に延在している周辺壁を含む、請求項1に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項3】
前記ガラス要素が、前面基板および後面基板を含み、前記周辺支持体が前記前面基板の背後に位置付けられるように、前記前面基板の周辺端が露出している、請求項1又は2に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項4】
前記周辺支持体から下方に延在し、かつ、それと一体的であるチンをさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項5】
前記プリント回路基板が、前記チン上に配置された外部ボタンと動作可能に結合される、請求項4に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項6】
前記周辺支持体の前記チンに位置付けられた光センサをさらに備える、請求項4又は5に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項7】
前記ガラス要素が、周辺隠蔽層を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項8】
前記ディスプレイモジュールが、前記ガラス要素の形状に対応する前記形状を有するディスプレイを含み、前記ディスプレイが、LCD、LED、OLED、プラズマ、またはDLPディスプレイ要素である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項9】
前記ディスプレイミラーアセンブリに示される視界に関して視認者に情報を提供する、部分的に透過性のグラフィックオーバレイをさらに備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項10】
前記ディスプレイモジュールが、前記ディスプレイミラーアセンブリに示される視界に関して視認者に情報を提供する画像を表示することができる、請求項1〜9のいずれか一項に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項11】
前記ディスプレイの周辺端から前記ハウジングへの距離が、11mm未満である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項12】
前記ディスプレイの周辺端から前記ハウジングへの距離が、6.5mm未満である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項13】
前記ディスプレイの周辺端から前記ハウジングへの距離が、3.0mm未満である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項14】
前記ガラス要素が、電気光学要素を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項15】
車両用ディスプレイミラーアセンブリであって、
部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素と、
前記部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素と動作可能に結合され、かつオン状態およびオフ状態に変わるように構成された、ディスプレイモジュールと、
前記部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素の周辺の周りに配置され、かつ前記ディスプレイモジュールに対して前記部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素を保持するように構成された、高分子ベゼルと、
金属材料から形成され、前記高分子ベゼルの内側に配置され且つ前記高分子ベゼルと確実に係合する、無線周波数シールドであって、前記無線周波数シールドが、前記部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素の後部と当接する、内部周辺壁を含み前記無線周波数シールド及び前記高分子ベゼルが、前記高分子ベゼルが前記無線周波数シールド上に射出成形された高分子材料から構成される複合構造を形成する、無線周波数シールドと、
前記部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素と動作可能に結合されたアクチュエータデバイスであって、前記アクチュエータデバイスが、前記部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素を、前記ディスプレイモジュールの前記オン/オフ状態をほぼ同時に変化させる軸外位置に傾斜させるように調整可能であり、前記アクチュエータデバイスがまた、前記部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素を、前記ディスプレイモジュールの前記オン/オフ状態をほぼ同時に変化させる軸上位置に傾斜させるように調整可能でもある、アクチュエータデバイスと、を備える、車両用ディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項16】
前記高分子ベゼルが、前記ハウジングの前部と係合された、後方に延在している係合機構を含む、請求項15に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項17】
前記高分子ベゼルから下方に延在し、それと一体的である、チンをさらに備える、請求項15又は16に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項18】
前記部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素が、前面基板および後面基板を含み、前記ベゼルが前記前面基板の背後に位置付けられるように、前記前面基板の周辺端が露出している、請求項15〜17のいずれか一項に記載のディスプレイミラーアセンブリ。
【請求項19】
車両用ディスプレイミラーアセンブリであって、
ハウジングと、
前記ハウジングと動作可能に結合された電気光学要素と、
少なくとも部分的に前記電気光学要素と前記ハウジングとの間に取り付けられ、かつ、プリント回路基板と動作可能に結合された、ディスプレイモジュールであって、前記ディスプレイモジュールが、オン状態およびオフ状態に変わるように構成される、ディスプレイモジュールと、
ガラス要素の周辺の周りに配置され、かつ、前記ディスプレイモジュールに対して前記ガラス要素を保持するように構成された、ベゼルであって、前記ベゼルが、前記ガラス要素と前記ディスプレイモジュールとの間に配置され且つ前記ベゼルの内側に配置された無線周波数シールドと動作可能に結合される、ベゼルと、を備え、
前記ベゼルは高分子材料から構築され、さらに前記無線周波数シールドが、金属材料から構築され、前記無線周波数シールド及び前記ベゼルが、前記無線周波数シールドの側壁の外面に形成された複数の弧状の突起と、前記ベゼルの側壁の内面上に形成された凹部とを係合することにより複合構造体を形成する、車両用ディスプレイミラーアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、概して、後方視野デバイスシステムに関し、より具体的には、部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素、および反射要素の背後のディスプレイを有する、ディスプレイミラーアセンブリに関する。
【発明の概要】
【0002】
本開示の一態様は、ハウジングを有する車両用ディスプレイミラーアセンブリを含む。ガラス要素は、ハウジングと動作可能に結合される。ディスプレイモジュールは、ガラス要素とハウジングとの間に取り付けられ、かつ、ディスプレイ、光学ブロック、およびプリント回路基板を含む。ディスプレイモジュールは、オン状態およびオフ状態に変わるように構成される。周辺支持体は、ガラス要素の周辺の直近に配置され、かつ、ディスプレイモジュールに対してガラス要素を保持するように構成される。周辺支持体は、それと一体的な無線周波数シールドを含む。アクチュエータデバイスは、ハウジングの底面上に配置され、かつガラス要素と動作可能に結合される。アクチュエータデバイスは、ガラス要素を一方向に傾斜させるように調整可能であり、それによって、ガラス要素を、ディスプレイモジュールのオン/オフ状態をほぼ同時に変化させる軸外位置に移動させる。アクチュエータデバイスはまた、ガラス要素を別方向に傾斜させるように調整可能でもあり、それによって、ガラス要素を、ディスプレイモジュールのオン/オフ状態をほぼ同時に変化させる軸上位置に移動させる。
【0003】
本開示の別の態様は、部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素を有する車両用ディスプレイミラーアセンブリを含む。ディスプレイモジュールは、部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素と動作可能に結合され、かつ、オン状態およびオフ状態に変わるように構成される。無線周波数シールドは、金属材料から形成され、高分子ベゼルと確実に係合される。無線周波数シールドは、部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素の後部と当接する内部周辺壁を含む。アクチュエータデバイスは、部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素と動作可能に結合される。アクチュエータデバイスは、部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素を、ディスプレイモジュールのオン/オフ状態をほぼ同時に変化させる軸外位置に傾斜させるように調整可能である。アクチュエータデバイスはまた、部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素を、ディスプレイモジュールのオン/オフ状態をほぼ同時に変化させる軸上位置に傾斜させるように調整可能でもある。
【0004】
さらに本開示の別の態様は、ハウジングを有する車両用ディスプレイミラーアセンブリを含む。電気光学要素は、ハウジングと動作可能に結合される。ディスプレイモジュールは、少なくとも部分的に電気光学要素とハウジングとの間に取り付けられ、プリント回路基板に動作可能に結合される。ディスプレイモジュールは、オン状態およびオフ状態に変わるように構成される。ベゼルは、ガラス要素の周辺の周りに配置され、かつ、ディスプレイモジュールに対してガラス要素を保持するように構成される。ベゼルは、ガラス要素とディスプレイモジュールとの間に配置された無線周波数シールドと動作可能に結合される。
【0005】
本開示のこれらおよび他の特徴、利点、および目的は、以下の明細書、特許請求の範囲、および添付図面を参照して、当業者によってさらに理解および認識されよう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】車両用ディスプレイミラーアセンブリの正面斜視図である。
【0007】
図2図1のディスプレイミラーアセンブリの後面斜視図である。
【0008】
図3】第1の位置においてアクチュエータを備える図1のディスプレイミラーアセンブリの底部後面斜視図である。
【0009】
図3A】第2の位置においてアクチュエータを備える図1のディスプレイミラーアセンブリの底部後面斜視図である。
【0010】
図4図1のディスプレイミラーアセンブリの部分的に分解された正面斜視図である。
【0011】
図4A図1の全画面ディスプレイミラーにおいて使用するためのアクチュエータの部分的に分解された上部斜視図である。
【0012】
図5図1のディスプレイミラーアセンブリの部分的に分解された正面斜視図である。
【0013】
図6】本開示の複合ベゼルおよび無線周波数シールドの一実施形態の正面斜視図である。
【0014】
図7図6の複合物の後面上部斜視図である。
【0015】
図8図6の複合物の分解された上部斜視分解図である。
【0016】
図9図6の複合物の分解された後面上部斜視図である。
【0017】
図10図6の複合物の分解された底面斜視図である。
【0018】
図11】本開示のベゼルの一実施形態の正面立面図である。
【0019】
図12】本開示の無線周波数シールドの一実施形態の正面立面図である。
【0020】
図13】第1の位置においてアクチュエータを備える図1のディスプレイミラーアセンブリの側面立面図である。
【0021】
図13A】第1の位置におけるアクチュエータおよびファントムにおけるカバーを備える、図1のディスプレイミラーアセンブリの側面立面図である。
【0022】
図14】第2の位置におけるアクチュエータを備える、図1のディスプレイミラーアセンブリの側面立面図である。
【0023】
図14A】第2の位置におけるアクチュエータおよびファントムにおけるカバーを備える、図1のディスプレイミラーアセンブリの側面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
この図示されている実施形態は、主に、表示ミラーに関連した方法ステップおよび装置構成要素の組み合わせにおいてある。したがって、装置構成要素および方法ステップは、該当する場合、本明細書の説明の恩恵を受ける当業者にはすぐに分かるような詳細で、本開示を不明瞭にしないために、本開示の実施形態の理解に関わるそれらの特定の詳細のみを示す図面において、通常の記号で表されている。さらに、本明細書及び図面における同様な番号は、同様な要素を表す。
【0025】
本明細書における説明目的で、「upper(上部)」、「lower(下部)」、「right(右)」、「left(左)」、「rear(後ろ)」、「front(前)」、「vertical(垂直)」、「horizontal(水平)」、およびそれらの派生語の用語は、図1における向きとして本開示に関わるものとする。特に明記されない限り、「front(前)」という用語は、ディスプレイミラーの対象とする視認者により近い要素の表面を指すものとし、「rear(後ろ)」という用語は、ディスプレイミラーの対象とする視認者から離れた要素の表面を指すものとする。しかしながら、本開示が、はっきりとそうではないと明記される場合を除いて、さまざまな代替え的な向きを想定してもよいことが理解されるべきである。添付図面に図示され、以下の明細書に説明される特定のデバイスおよびプロセスが、添付の特許請求の範囲において定義される発明概念の単なる例示的な実施形態であることも理解されるべきである。このため、本明細書に開示される実施形態に関連する特定の寸法および他の物理的特性は、特許請求の範囲が、はっきりと特に明記しない限り、限定と見なされるべきではない。
【0026】
「including(含んでいる)」、「comprises(備える)」、「comprising(備えている)」、またはそれらの任意の他の変化形の用語は、プロセス、方法、物品、または要素リストを含む装置が、それらの要素のみを含むのではなく、このようなプロセス、方法、物品、もしくは装置に明示的に列挙されても、または固有でもない他の要素を含んでもよいように、非排他的包含に及ぶものである。「comprises a...(を備える)」によって続けられる要素は、多くの制約を受けることなく、プロセス、方法、物品、または要素を備える装置における追加の同一の要素の存在を排除しない。
【0027】
図1〜3を参照すると、参照番号10は、概して、車両用ディスプレイミラーアセンブリを示す。ディスプレイミラーアセンブリ10は、部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素12(本明細書においては「ガラス要素」とも称される)、および部分的に反射性かつ部分的に透過性の要素12を通して見られるディスプレイモジュール18(図4)を含む。図4に示されるように、ディスプレイミラーアセンブリ10は、前部シールド14と一体的に結合されたベゼル13をさらに含む。図4〜5に示されるように、ディスプレイモジュール18は、ディスプレイ22、光学ブロック24、吸熱器26、発光ダイオード(LED)プリント回路基板、および一次プリント回路基板28を含んでいる、いくつかの構成要素を含む。ハウジング30は、ベゼル13、ディスプレイモジュール18、および後部シールド16を少なくとも部分的に収容し、かつ、そこから後方に延在する取り付け部材32を含む。取り付け部材32は、車両のフロントガラスまたはヘッドライナに取り付けるために適合される。
【0028】
全体的に図1〜4を参照すると、ディスプレイミラーアセンブリ10は、ガラス要素12の前面42を含む、表示領域40を有する。表示領域40は、長方形形状、台形形状、または美学的理由のために望まれた任意の特別注文の輪郭形状であってもよい。ガラス要素12の第2の表面は、クロムリング端処理などの、周辺隠蔽層を含んでもよい。
【0029】
図4を参照すると、車両用ディスプレイミラーアセンブリ10は、構成要素が部分的に分解された状態で、示される。ディスプレイミラーアセンブリ10は、ベゼル13に取設されたガラス要素12を含む。ベゼル13は、前部シールド14と一体的に結合される。前部シールド14およびベゼル13は、ディスプレイモジュール18、後部ハウジング30、および取り付け部材32を支持する。図4および5に示されるように、ディスプレイモジュール18の構成要素は、ディスプレイモジュール18のいくつかの構成要素を前部シールド14、ベゼル13、および互いと動作可能に結合させ、かつ、ディスプレイモジュール18に支持を提供する、さまざまな保持特徴を含む。特に、ベゼル13は、ベゼル13をディスプレイモジュール18と動作可能に結合させる保持特徴を含み、後部シールド16は、後部シールド16をディスプレイモジュール18と動作可能に結合させる保持特徴44を有する。保持特徴44は、概して、スナップ嵌め連結、タブおよびスロット連結、ヒートステーク連結、ネジ連結、および他の既知の保持特徴を含む。保持特徴のいくつかまたはすべては、接着剤を加えることによっても強化され得る。保持特徴の特定の非限定的かつ説明的な例は、本明細書に詳細に記述される。
【0030】
ディスプレイミラーアセンブリ10は、対象とする視認者に最も近い要素で始まり、視認者から離れて後方に延在するように、より詳細に以下に記述されよう。
【0031】
ガラス要素12は、電気光学要素またはプリズムなどの単一半透過型または要素であってもよい。電気光学要素の構成に対して、ガラス要素12は、前面基板および背面基板を含み得る。電気光学要素の1つの非限定的な例は、少なくとも1つの溶媒、少なくとも1つの陽極材料、および第1の基板と背面基板との間に配置された少なくとも1つの陰極材料を含む、エレクトロクロミック媒体を含む。典型的に、陽極および陰極材料の両方とも電気活性的であり、そのうちの少なくとも1つはエレクトロクロミックである。その通常の意味にかかわらず、用語「電気活性的」は、特定の電位差にさらされたその酸化状態において変質を受ける材料として、本明細書に定義されることを、理解されるだろう。さらに、用語「エレクトロクロミック」は、その通常の意味にかかわらず、特定の電位差にさらされた、1つまたは複数の波長でのその消衰係数において変化を示す材料として、本明細書において定義されることが理解されるであろう。エレクトロクロミック構成要素は、本明細書に記述されたように、電流が材料に印加される場合に、色または不透明度が第1の段階から第2の段階に変化するように、その色または不透明度が電流によって影響を受ける材料を含む。エレクトロクロミック構成要素は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Electrochromic Layer And Devices Comprising Same」と題された米国特許第5,928,572号、「Electrochromic Compounds」と題された米国特許第5,998,617号、「Electrochromic Medium Capable Of Producing A Pre−selected Color」と題された米国特許第6,020,987号、「Electrochromic Compounds」と題された米国特許第6,037,471号、「Electrochromic Media For Producing A Pre−selected Color」と題された米国特許第6,141,137号、「Electrochromic System」と題された米国特許第6,241,916号、「Near Infrared−Absorbing Electrochromic Compounds And Devices Comprising Same」と題された米国特許第6,193,912号、「Coupled Electrochromic Compounds With Photostable Dication Oxidation States」と題された米国特許第6,249,369号、「Electrochromic Media With Concentration Enhanced Stability,Process For The Preparation Thereof and Use In Electrochromic Devices」と題された米国特許第6,137,620号、「Electrochromic Device」と題された米国特許第6,519,072号、「Electrochromic Polymeric Solid Films,Manufacturing Electrochromic Devices Using Such Solid Films,And Processes For Making Such Solid Films And Devices」と題された国際特許出願第PCT/US98/05570号、「Electrochromic Polymer System」と題された国際特許出願第PCT/EP98/03862号、「Electrochromic Polymeric Solid Films,Manufacturing Electrochromic Devices Using Such Solid Films,And Processes For Making Such Solid Films And Devices」と題された国際特許出願第PCT/US98/05570号、において記述されたように、単層、単相構成要素、多層構成要素、または多相構成要素であってもよい。ガラス要素12は、部分的に反射性で部分的に透過性の特性を有する他の任意の要素であってもよい。電流をガラス要素12に供給するために、それらの間に電位を生成するように、電気要素が要素の反対側に供給される。Jクリップは、それぞれの電気要素と電気的に係合され、素線はJクリップから一次プリント回路基板28に延在する。
【0032】
次に図1〜5を参照すると、ベゼル13の前部シールド14は、ディスプレイモジュール18を無線周波数(RF)電磁放射線の放射から保護し、電磁波耐性を提供するように機能し、かつ、ガラス要素12およびディスプレイモジュール18に対する支持を提供するように機能する。ベゼル13は、ガラス要素12の周辺の周りに配置され、ディスプレイモジュール18に対してガラス要素12を保持するように構成され、そこにおいて、前部シールド14はベゼル13と一体的に結合される。前部シールド14は、鋼の限定を受けないことを含み、RF放射線を遮断するのに適した1つまたは複数の材料から形成される。非限定的な例として、前部シールド14は、約0.5mmの厚さの打ち抜きされた鋼材料から形成され得る。中央周辺壁46は、ベゼル13および前部シールド14に隣接して位置付けられる。中央周辺壁46は、ガラス要素12の後面に当接するように構成される。ベゼル13は、ガラス要素12を密接に収容する丸みのある周辺端48を含む。中央周辺壁46の裏側は、ディスプレイ22とごく近接しているか、または当接している。
【0033】
再び図4および5を参照すると、ベゼル13の前部シールド14は、RF電磁放射線がディスプレイミラーアセンブリ10のガラス要素12を貫通することを最小化かまたは排除するように設計されたさまざまな構成を呈してもよい。同時に、ディスプレイ22またはハウジング30内の他の構成要素によって生成されたRF電磁放射線がハウジング30に残ることを防止または最小化する、ベゼル13の前部シールド14が、複合物を一緒に画定する。前述のとおり、前部シールド14は、さまざまな材料から形成され得る。同様のことがベゼル13に当てはまる。ベゼル13および前部シールド14は、複合構造を形成するために異なる材料から形成されてもよいことが概して考えられる。例えば、ベゼル13は、金属材料から構成されてもよい、前部シールド14上に成形された射出である高分子材料から構成されてもよい。さらに、ベゼル13から内部へ延在する、中央周辺壁46は、ベゼル13または前部シールド14の部分として形成されてもよいことが、概して考えられる。中央周辺壁46は、ベゼル13に構造的剛性を提供し、かつ、RF電磁放射線がディスプレイミラーアセンブリ10を貫通または回避することを最小化するのを支援してもよい。中央周辺壁46は、ガラス要素12がベゼル13に対して正しい深さで確実に位置付けられるように、位置決め特徴も構成する。したがって、ガラス要素12は、ベゼル13のわずかに突出した前部に位置付けられ得るか、ベゼル13の前部周辺端と同一平面にあり得るか、または、ベゼル13の先端をわずかに陥凹させ得る。
【0034】
図6〜9に図示されるように、ベゼル13の周辺端48は、ガラス要素12を密に収容し、ガラス要素12に相補的である形状も含む。ベゼル13は、それの低い部分上のチン41も含む。チン41は、光センサ、ディスプレイミラーアセンブリ10内で機能性を作動させる1つまたは複数のボタン、マイクロホンなどを支持し得る。チンは、ハウジング30の低い前部上に延在し得、ハウジング30の低い部分に収容され得る。ベゼル13の周辺は、スナップ嵌めコネクタ、機械的留め具などを含み得る、取設特徴54同様の、位置決め特徴51も含む。取設特徴54は、概してハウジング30の内部壁上に配置された相補的な取設特徴56と係合するために構成される。
【0035】
図9〜12を参照すると、ベゼル13および前部シールド14の組み合わせは、さまざまな特徴を含む。特に、前部シールドは、ディスプレイモジュールとの係合のための一組の保持タブを含み、ベゼル13は、ベゼル13の周辺壁45において画定された、凹部43の形態において位置決め特徴を含む。周辺壁45は、ベゼル13の4つの内側のそれぞれの周りに延在する。図示された実施形態において、凹部43は、前部シールド14の側壁45Aから延在する、相補的な突起43Aを収容するように構成された、部分的に弧状の凹部の形態である。図示された実施形態において、突起43Aは、円筒の一部を概して画定する弧状の突起である。突起43Aは、凹部43の半径と同じか、またはわずかに小さい半径を含むように構成される。したがって、ベゼル13との前部シールド14の係合の間、オーバーモールドされたプラスチックは、前部シールド14をベゼル13に係止する。とりわけ、ベゼル13の周辺壁45は、ほぼ連続的である。前部シールド14の側壁45Aは、図示されたように、前部シールド14の4つの側のそれぞれ上に離反壁部を含む。しかしながら、前部シールド14の側壁45Aは、図示されているように、分離されてもよく、または、ベゼル13に対して図示された設計と同様に、連続的であってもよいことが理解されよう。チン41は、ボタン、センサ、マイクロホンなどの1つを収容するように構成された開口部47を含む。さらに、ベゼル13の側壁45Aは、前部シールド14の係合特徴49Aを収容するように構成された係合特徴49を含む。これらの特徴は、概して、光センサ、またはディスプレイミラーアセンブリ10によって利用される他の構成要素を固定させるために使用されてもよいことが考えられる。
【0036】
さらに、周辺壁46は、ディスプレイ22、光学ブロック24、吸熱器26、一次プリント回路基板28、後部シールド16、およびハウジング30の1つまたは複数と係合するように構成された複数の取設特徴を含む。取設特徴は、摩擦嵌め設計、スナップ嵌め構成などを含み得る。機械的留め具または接着剤は、概して、上記の構成要素を固定するために使用され得ることが考えられる。
【0037】
図4および5を参照すると、ディスプレイモジュール18は、ディスプレイ22が前部シールド14における開口部を通して視認可能である状態で、前部シールド14の背後に配置される。ディスプレイモジュール18の構成要素は、前部シールド14から、後部シールド16、ディスプレイ22、光学ブロック24、吸熱器26、および一次プリント回路基板28の方に向かって、順序付けられる。
【0038】
ディスプレイ22は、液晶ディスプレイ(LCD)、LED、有機発光ダイオード(OLED)、プラズマ、デジタル光処理(DLP)、または他のディスプレイ技術であり得る。ディスプレイ22は、機械的に動作可能であり、かつ一次プリント回路基板28と電気的に接続された、フレキシブル電気コネクタ50をさらに含む。フレキシブル電気コネクタ50は、ディスプレイ22と一次プリント回路基板28との間でディスプレイモジュール18の構成要素の周りを包むのに十分な長さLを有し、かつ、ディスプレイ22の上端52に沿って実質的に延在する幅を有する。フレキシブル電気コネクタは、一次プリント回路基板28と動作可能に結合される場合、ディスプレイモジュール18の上端に沿って構成要素を固定するのを援助する。
【0039】
再び図4を参照すると、グレアセンサ60は、ベゼル13を通して光を受け、かつ、ディスプレイ22の背後ではない、位置において、プリント回路基板28の前側に設けられる。グレアセンサレンズ61は、ベゼル13の開口部47の中にスナップ嵌めされる。グレアセンサ60は、牽引車両のヘッドランプからの光を受け、ディスプレイミラーアセンブリ10がガラス要素12を通してディスプレイ22の視認を可能にするよう最適化され得るように、ガラス要素12上に見える起こり得るグレアに関する情報を測定し、ディスプレイミラーアセンブリ10にこの情報を伝達する。グレアセンサ60の垂直/水平パターンは対称的なので、グレアセンサ60の方向が重要ではない。グレアセンサ60は、ディスプレイミラーアセンブリ10のハウジング30内に少なくとも部分的に入れられることもでき、グレアセンサ60に光を伝搬させるように構成された光ガイドを有する。グレアセンサ60は、車両の後部上の撮像素子の可能性もあり、受けた光を表す信号は、グレアセンサ60からディスプレイミラーアセンブリ10へ伝達される。環境光センサ63もまた、プリント回路基板28と動作可能に結合され得、二次レンズ65を含む。
【0040】
吸熱器26は、光学ブロック24の後方に配置され、LEDプリント回路基板28および一次プリント回路基板28の他の構成要素によって生成された熱を放散させる。吸熱器26は、概して前側72および上端74を備えた平面体70を有する。
【0041】
一次プリント回路基板28は、ディスプレイモジュール18およびガラス要素12に対して電力を供給し、制御するように作動する。図4および5に示されるように、一次プリント回路基板28は概して、前側80、後側82、および側端84を備える平面状である。前側80は吸熱器26に対面し、後側82は後部シールド16に対面している。電気構成要素は概して、一次プリント回路基板28の両側に配向される。一次プリント回路基板28は、ガラス要素12の電気要素ワイヤとの動作可能な電気係合用の電気コネクタ、フレキシブル電気コネクタ50との動作可能な電気係合用の電気コネクタ、およびワイヤリングハーネス94との動作可能な電気係合用の電気コネクタ92を含む。ディスプレイミラーアセンブリ10上に設けられ得る、付加的機能要素は、グレアセンサ60およびディスプレイミラーアセンブリ10の任意の他の機能ボタンまたは特徴のように、一次プリント回路基板28とも電気的に接続されてもよい。一次プリント回路基板28は、後部シールド16をディスプレイモジュール18の構成要素に固定させるのに使用される機械的留め具の通路を可能にするため、側端84に沿って側面カットアウト96をさらに含む。
【0042】
後部シールド16は、RF放射線の放射からプリント回路基板28を遮断するように機能する。後部シールド16は、ディスプレイモジュール18をカプセル化するのにも役立ち、さらにディスプレイミラーアセンブリ10の構成要素を相互係止する。後部シールド16は、鋼などの、このような放射線をブロックするのに適した材料から形成され、ディスプレイミラーアセンブリ10に対して所望の支持を提供する。非限定的な例のように、後部シールド16は、打ち抜き鋼から形成され得る。
【0043】
後部ハウジング30は、前方に向付けられた空洞100を含み、空洞100の中に、前部シールド14、後部シールド16、およびディスプレイモジュール18のすべてまたは一部が収容され、支持される。後部ハウジング30は、後部シールド16の周辺壁106上の位置決め特徴104の上に位置する、ベゼル13の対応する係合特徴51にスナップ嵌めされる、機械的係合特徴102を含む。代替的に、機械的係合特徴102は、吸熱器26などのディスプレイモジュール構成要素のいずれとも係合してもよい。取り付け部材32は、後部ハウジング30と任意の既知の方法で動作可能に係合される。
【0044】
再び図4および5を参照すると、取り付けアセンブリは、ハウジング30の後壁を通って延在するように、かつ内部支持体107と確実に係合するように構成される。複数の留め具108は、取り付け部105で内部支持体107を固定する。したがって、ディスプレイミラーアセンブリ10の全体は、車両のフロントガラス上に支持され得る。特に、外側に延在する配線ハーネス109は、取り付け部105のバレル111を通してルーティングされるか、または、バレル111の周りか外部にルーティングしてもよい。カメラハーネスは、取り付け部105の外部に取り付けられるが、バレル111を通してルーティングされることが可能である。
【0045】
以下の記述に関して、ディスプレイミラーアセンブリ10は、ガラス要素12の平面に対して垂直な直線が視認者の目の方に延在する場合、「軸上」と見なされる。ガラス要素12を通して見られるディスプレイ22が原因で、ガラス要素12上のいずれのグレアも、ディスプレイ22の視認性に干渉することがある。ディスプレイミラーアセンブリ10が軸上にあり、夜間走行条件中に使用される場合、後続車両(すなわち、ディスプレイミラーアセンブリ10を備える車両の背後を走行している車両)は、運転者に見えるグレアを引き起こし得る。
【0046】
本開示の一実施形態によれば、アクチュエータデバイス110は、図13および13Aに示されるように、ディスプレイミラーアセンブリ10と動作可能に結合される。作動されると、図14および14Aに示されるように、アクチュエータデバイス110は、少なくともガラス要素12を軸外に移動させる(すなわち、運転者の目の方に向かう直線から離れる)。通常は、アクチュエータデバイス110の作動は、ガラス要素12を軸外位置に移動させるように、ガラス要素12を上方に傾斜させる。しかしながら、アクチュエータデバイス110が、ガラス要素12を軸に対していずれの方向にも移動させるように構成され得ることを、認識されるべきである。アクチュエータデバイス110は、起動時にディスプレイ22を移動させるように構成され得る。アクチュエータデバイス110は、ディスプレイ22をオンまたはオフに変えるように構成され得る。したがって、アクチュエータデバイス110がガラス要素12を軸外に移動させるように作動されている場合、ディスプレイ22をオンにすることができる。
【0047】
図4Aおよび13〜14Aにおいて図示されるように、アクチュエータデバイス110は、アクチュエータ112、および、視認者の目に対してガラス要素12の角度位置を調整するように構成された当接部材114を含む。アクチュエータ112が調整されるとき、当接部材114は、ガラス要素12上のグレアを最小化、再配向、または排除することができるように、ガラス要素12を、また可能なら同様にディスプレイ22を移動させる。
【0048】
さらに、ディスプレイミラーアセンブリ10の視認者に情報を提供するために、ディスプレイミラーアセンブリ10が使用中の場合、ディスプレイミラーアセンブリ10は、部分的に透過性のグラフィックオーバレイまたは表示領域40上で視認可能なディスプレイ22上の画像などの、視界に関する情報を含んでもよい。
【0049】
後部ハウジング30の前向きの空洞は、ベゼル13の上に配置され、後部ハウジング30の機械的な係合特徴は、ベゼル13の対応する係合特徴と係合するようにスナップ嵌めされる。取り付け部材32は、アセンブリに先立って後部ハウジング30に装着され得る。
【0050】
本開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第9,174,577号、米国特許第8,925,891号、米国特許第8,814,373号、米国特許第8,201,800号、米国特許第8,210,695号、米国特許出願公開第2012/0327234号、米国仮特許出願第61/709,716号、米国仮特許出願第61/707,676号、および米国仮特許出願第61/704,869号に説明されているものなどのガラス要素に使用されてもよい。さらに、本開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,885,240号、米国特許第8,814,373号、米国特許第8,646,924号、米国特許第8,643,931号、米国特許第8,264,761号、米国仮特許出願第61/707,625号、および米国仮特許出願第61/590,259号に説明されているものなどの後方視認パッケージングアセンブリに使用されてもよい。加えて、本開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,827,517号、米国特許第8,210,695号、および米国特許第8,201,800号に説明されているものなどのベゼルを含むことができると考えられる。
【0051】
本開示によるディスプレイミラーアセンブリは、いくつかの利点を有する。ディスプレイモジュールは、ベゼルとハウジングとの間で支持され、追加支持またはキャリア板を必要としない。キャリア板の省略、および前部シールドおよび後部シールドにおける保持特徴の組み入れは、ディスプレイミラーアセンブリに、製造用部品の低減を伴い、軽くすることを可能にし、かつ、ディスプレイミラーアセンブリの全表示領域の大部分にわたって視認可能であるディスプレイを備えることを可能にする。1つまたは複数のミラーベースの付属品を備えるミラー適用に対して、1つまたは複数の付属品は、ミラー筐体に収容されるか配置され得、かつ/または、ミラーアセンブリの取り付け構造に配置され得る。
【0052】
本開示は、周辺支持体をほぼ画定する構造を有する、ミラー筐体またはベゼルの前面または取り付け面に接着または取設された反射要素を有する、フレームレスミラーアセンブリも含み得る。周辺支持体は、外部に露出されていてもよく、または、ガラス要素12の背後のハウジング内に隠されていてもよい。この例において、周辺支持体は、反射要素の前面の周辺端領域を包囲しない。ガラス要素12が電気光学要素である構成において、その後、前面基板の周辺端は露出され得、周辺支持体によって覆われない。背面基板は、周辺支持体によって隠されてもよく、または隠されなくてもよい。周辺支持体は、ハウジングの前部周辺端と前面基板の後側との間のガラス要素12の背後に延在してもよい。代替的に、周辺支持体は、ハウジング内の後面基板の背後に位置付けられる可能性がある。反射要素の平らな前面および周辺支持体は、ミラーアセンブリにフレームレスでより現代的な外観を提供する。さらにまた、不透明な周辺境界帯および周辺支持体は、ミラーアセンブリの適用および所望の外観に応じて、外観をさらに高めるように対比または適合させてもよい。例えば、不透明な境界帯は、メタリック調の外観を含んでもよく、または光吸収的であってもよく、したがって暗色であってもよいが、周辺支持体は、暗色または黒色のプラスチックであってもよく、あるいは、ミラーアセンブリの所望または選択された外観を提供するためにクロムめっきまたは他の色であってもよい。ディスプレイの周辺端からハウジングまでの距離が、11mm未満であり得ることも考えられる。代替的に、ディスプレイの周辺端からハウジングの前部周辺端までの距離は6.5mm未満であり得るか、または、ディスプレイの周辺端からハウジングまでの距離は3.0mm未満であり得る。
【0053】
本明細書に記述された開示の実施形態は、1つまたは複数の従来のプロセッサ、ならびに、本明細書に記述されたような、ミラーアセンブリ10の機能の一部、ほとんど、あるいはすべてを、特定の非プロセッサ回路と連動して、実装するために、1つまたは複数のプロセッサを制御する、唯一の保管されたプログラム命令からなり得る。非プロセッサ回路は、以下に限定されないが、信号ドライバ、クロック回路、電源回路、および/またはユーザ入力デバイスを含み得る。かくして、これらの機能は、分類システムの使用または構築の際に使用される方法のステップとして解釈され得る。代替的に、一部あるいはすべての機能は、保管されたプログラム命令を有しない状態機械によって実装される可能性があるか、または、それぞれの機能あるいは特定の機能のいくつかの組み合わせがカスタムロジックとして実装されている、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)において、実装される可能性がある。当然のことながら、その2つのアプローチの組み合わせが使用される可能性がある。したがって、これらの機能のための方法および手段が、本明細書に記述されている。さらに、本明細書に開示された概念および原理によって導かれる場合、例えば、使用可能時間、現在技術、および経済的配慮によって動機付けられた、考えられ得るかなりの努力および多くの設計選択にかかわらず、当業者は、最小の試みで、当該のソフトウェア命令、プログラムおよびICを容易に生成することができるだろう。
【0054】
記述された開示および他の構成要素の構築が、任意の特定の材料に限定されないことが、当業者には理解されよう。本明細書に開示された開示の他の典型的な実施形態は、本明細書に別段に記述されない限り、多種多様な材料から形成されてもよい。
【0055】
本開示用に、「coupled(結合された)」という用語(couple、coupling、coupledなどのその形態のすべてにおける)は、一般に、互いに直接的または間接的な2つの構成要素の(電気的または機械的な)接合を意味する。このような接合は、本質的に固定しているかまたは本質的に移動可能であってもよい。このような接合は、2つの構成要素(電気的または機械的な)および任意の追加の中間部材が、単一統一体として、互いにまたは2つの構成要素で一体的に形成されて、もたらされてもよい。このような接合は、本質的に永続的であっても、または、別段に明記されない限り、取り外し可能もしくは解放可能であってもよい。
【0056】
典型的な実施形態に示されたような本開示の構成要素の構築および配置が、一例にすぎないことに留意することも重要である。本技術革新のほんのわずかな実施形態が、本開示において詳細に説明されたが、本開示を検討する当業者は、列挙された発明の対象の新しい教示および利点から実質的に逸脱することなく、多くの修正が可能である(例えば、さまざまな要素のサイズ、寸法、構造、形状および割合、パラメータ値、取り付け方法、材料の使用、色、向きなどにおける変更)ことがすぐに分かるであろう。例えば、一体的に形成されたように示された要素が、複数の部分から成ってもよく、複数の部分として示された要素が、一体的に形成されてもよく、インタフェースの動作が、逆にされても、そうでなければ変えられてもよく、システムの構造および/または部材またはコネクタまたは他の要素の長さまたは幅が変えられてもよく、要素間に設けられた調整位置の性質や個数が変えられてもよい。システムの要素および/またはアセンブリが、多種多様な色、質感、および組み合わせのいずれにおいても、十分な強度と耐久性をもたらす多種多様な材料のいずれからも構築されてもよいことに留意されるべきである。したがって、このような修正のすべては、本技術革新の範囲内に含まれるものである。所望の他の典型的な実施形態の設計、動作状態、および配置において、他の置き換え、修正、変更、および省略が、本技術革新の趣旨から逸脱することなく行われてもよい。
【0057】
いずれの説明されたプロセス、または説明されたプロセス内のいずれのステップも、他の開示されたプロセスまたはステップと組み合わされて、本開示の範囲内の構造を形成し得ることが理解されよう。本明細書において開示された例示的な構造およびプロセスは、説明目的のものであり、限定と解釈されるべきではない。
【0058】
本開示の概念から逸脱することなく、上述の構成および方法に変更や修正が行われ得ることも理解されるべきであり、このような概念が、以下の特許請求の範囲に、それらの特許請求の範囲が、それらの言語によって明示的に別段に定めない限り、含まれるものであることがさらに理解されるべきである。
図1
図2
図3
図3A
図4
図4A
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図13A
図14
図14A