特許第6553394号(P6553394)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6553394
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】液体制汗デオドラント組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/26 20060101AFI20190722BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20190722BHJP
   A61K 8/45 20060101ALI20190722BHJP
   A61Q 15/00 20060101ALI20190722BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20190722BHJP
【FI】
   A61K8/26
   A61K8/34
   A61K8/45
   A61Q15/00
   A61K8/37
【請求項の数】5
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-91235(P2015-91235)
(22)【出願日】2015年4月28日
(65)【公開番号】特開2016-720(P2016-720A)
(43)【公開日】2016年1月7日
【審査請求日】2018年2月6日
(31)【優先権主張番号】特願2014-104098(P2014-104098)
(32)【優先日】2014年5月20日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100107733
【弁理士】
【氏名又は名称】流 良広
(74)【代理人】
【識別番号】100115347
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 奈緒子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 円康
【審査官】 山崎 直也
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭55−002678(JP,A)
【文献】 特開昭52−061239(JP,A)
【文献】 特開2014−070022(JP,A)
【文献】 特開2007−137847(JP,A)
【文献】 特開2004−123647(JP,A)
【文献】 特開2002−047164(JP,A)
【文献】 特開平02−224761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00−90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)制汗成分と、
(B)ジカルボン酸エステルと、
(C)エタノールと、を含有し、
前記(B)ジカルボン酸エステルが炭素数4〜24のジカルボン酸とポリグリセリンとからなるジカルボン酸エステルであり、
前記(A)制汗成分の含有量が7.5質量%〜20質量%、
前記(B)ジカルボン酸エステルの含有量が0.05質量%〜1質量%、
前記(C)エタノールの含有量が60質量%〜85質量%であり、
前記(A)制汗成分の含有量(質量%)と、前記(B)ジカルボン酸エステルの含有量(質量%)との質量比(A/B)が、31.3250であり、
ロールオン容器に充填されることを特徴とする液体制汗デオドラント組成物。
【請求項2】
(A)制汗成分が、塩化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体、及びクロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の液体制汗デオドラント組成物。
【請求項3】
(B)ジカルボン酸エステルが、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10である請求項1から2のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物。
【請求項4】
更に、(D)殺菌剤を含有する請求項1から3のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物。
【請求項5】
(D)殺菌剤の含有量が0.01質量%〜0.2質量%である請求項4に記載の液体制汗デオドラント組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体制汗デオドラント組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、腋臭、足臭などの体臭の発生を抑制するために、多くのデオドラント組成物が開発されている。前記デオドラント組成物には、体臭の発生を抑制するために制汗成分、防臭成分、殺菌成分などが配合されている。前記制汗成分としては、例えば、アルミニウム化合物であるクロルヒドロキシアルミニウムなどが汎用されている(例えば、特許文献1、及び2参照)。しかし、前記クロルヒドロキシアルミニウムを配合したデオドラント組成物は、制汗効果は優れるものの、塗布直後の肌への白残り、及び肌のべたつきが生じるなどの課題がある。
【0003】
これらの課題を解決するために、例えば、シリコーン油を配合して肌のべたつき、肌への白残りのない制汗デオドラントスプレーが提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、この提案は、制汗効果を維持しながら、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性が不十分であり、更なる改良、開発が望まれている。
【0004】
したがって、制汗効果に優れ、かつ塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性を有する液体制汗デオドラント組成物の提供が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−95906号公報
【特許文献2】特開2004−300132号公報
【特許文献3】特開2012−106949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、制汗効果に優れ、かつ塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性を有する液体制汗デオドラント組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため本発明者が鋭意検討を重ねた結果、(A)制汗成分と、(B)ジカルボン酸エステルと、(C)エタノールと、を含有し、前記(A)制汗成分の含有量が1質量%〜25質量%であり、前記(A)制汗成分の含有量(質量%)と、前記(B)ジカルボン酸エステルの含有量(質量%)との質量比(A/B)が、1.1〜500である液体制汗デオドラント組成物が、各成分の相乗効果によって、制汗効果に優れ、かつ塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性を有することを知見した。
【0008】
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (A)制汗成分と、
(B)ジカルボン酸エステルと、
(C)エタノールと、を含有し、
前記(A)制汗成分の含有量が1質量%〜25質量%であり、
前記(A)制汗成分の含有量(質量%)と、前記(B)ジカルボン酸エステルの含有量(質量%)との質量比(A/B)が、1.1〜500であることを特徴とする液体制汗デオドラント組成物である。
<2> (B)ジカルボン酸エステルが、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10、コハク酸ジエチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、及びアジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシルから選択される少なくとも1種である前記<1>に記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<3> (A)制汗成分が、塩化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体、及びクロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体から選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<4> (B)ジカルボン酸エステルが、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10である前記<1>から<3>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<5> (B)ジカルボン酸エステルの含有量が0.05質量%〜1質量%である前記<1>から<4>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<6> (A)制汗成分の含有量が5質量%〜20質量%である前記<1>から<5>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<7> (A)制汗成分の含有量(質量%)と、(B)ジカルボン酸エステルの含有量(質量%)との質量比(A/B)が、20〜250である前記<1>から<6>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<8> 更に、(D)殺菌剤を含有する前記<1>から<7>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<9> ロールオン容器に充填される前記<1>から<8>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、制汗効果に優れ、かつ塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性を有する液体制汗デオドラント組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(液体制汗デオドラント組成物)
本発明の液体制汗デオドラント組成物は、(A)制汗成分と、(B)ジカルボン酸エステルと、(C)エタノールとを含有し、(D)殺菌剤を含有することが好ましく、必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0011】
<(A)制汗成分>
前記(A)成分の制汗成分は、制汗効果、及び防臭効果を向上させるために含有されている。
【0012】
前記(A)成分の制汗成分としては、例えば、アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物、又はこれらの錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0013】
前記アルミニウム化合物としては、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、酢酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制汗効果の点から、塩化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウムが好ましい。
【0014】
前記ジルコニウム化合物としては、例えば、塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、硫酸ジルコニルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制汗効果の点から、塩化ジルコニウムが好ましい。
【0015】
前記これらの錯体としては、例えば、アルミニウム化合物とグリシンとの錯体、アルミニウム化合物とプロピレングリコールとの錯体、アルミニウム化合物及びジルコニウムの混合物とグリシンとの錯体などが挙げられる。これらの中でも、制汗効果の点から、アルミニウム化合物とプロピレングリコールとの錯体が好ましい。
【0016】
前記アルミニウム化合物とグリシンとの錯体としては、例えば、塩化アルミニウム・グリシン錯体、硫酸アルミニウム・グリシン錯体、硫酸アルミニウムカリウム・グリシン錯体、酢酸アルミニウム・グリシン錯体、クロルヒドロキシアルミニウム・グリシン錯体、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム・グリシン錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制汗効果の点から、クロルヒドロキシアルミニウム・グリシン錯体が好ましい。
【0017】
前記アルミニウム化合物とプロピレングリコールとの錯体としては、例えば、塩化アルミニウム・プロピレングリコール錯体、硫酸アルミニウム・プロピレングリコール錯体、硫酸アルミニウムカリウム・プロピレングリコール錯体、酢酸アルミニウム・プロピレングリコール錯体、クロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制汗効果の点から、クロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体が好ましい。
【0018】
前記アルミニウム化合物及びジルコニウム化合物の混合物とグリシンとの錯体としては、例えば、塩化アルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体、硫酸アルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体、硫酸アルミニウムカリウム/ジルコニウム・グリシン錯体、酢酸アルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体、クロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制汗効果の点から、クロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体が好ましい。
【0019】
前記(A)成分の制汗成分の含有量は、制汗効果の点から、液体制汗デオドラント組成物全量に対して、1質量%〜25質量%であり、5質量%〜20質量%が好ましい。前記含有量が、1質量%未満であると、制汗効果、及び防臭効果の持続性が低下することがあり、25質量%を超えると、塗布直後の肌への白残りのなさ、及び肌のべたつきのなさが劣ることがある。
【0020】
<(B)ジカルボン酸エステル>
前記(B)成分のジカルボン酸エステルは、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性を向上させるために含有されている。
【0021】
前記(B)成分のジカルボン酸エステルとしては、例えば、(b1)炭素数4〜24のジカルボン酸と一価又は二価のアルコールとからなるジカルボン酸エステル、(b2)炭素数4〜24のジカルボン酸とポリグリセリンとからなるジカルボン酸エステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性の点から、(b2)炭素数4〜24のジカルボン酸とポリグリセリンとからなるジカルボン酸エステルが好ましい。
【0022】
−炭素数4〜24のジカルボン酸と一価又は二価のアルコールとからなるジカルボン酸エステル−
前記(b1)成分のジカルボン酸エステルは、ジカルボン酸と一価又は二価のアルコールとのエステル化反応により得られる。
前記ジカルボン酸は、炭素数が4〜24であり、直鎖、又は分岐鎖であり、飽和であっても、不飽和であってもよい。前記炭素数は、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性の点から、6〜20が好ましく、14〜20がより好ましい。前記炭素数が、4未満、又は24を超えると、噴射塗布直後の肌のさらさら感、及び肌のさらさら感の持続性が不十分となることがある。
【0023】
前記(b1)成分のジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、2,4−ジエチルペンタン二酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、8−エチルオクタデカン二酸、エイコサン二酸、ジメチルエイコサン二酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テトラデカン二酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性の点から、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、エイコサン二酸、及びテトラデカン二酸が好ましい。
【0024】
前記一価アルコールとしては、前記炭素数が1〜24であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、炭素数2〜18が好ましい。前記炭素数が、1未満、又は24を超えると、塗布直後の肌への白残りのなさ、及び肌のべたつきのなさが不十分となることがある。前記一価アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクチルドデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、ヘンイコサノール、エチルヘキサノール、ヘプチルウンデシルアルコール、エトキシエチルアルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0025】
前記二価アルコールとしては、前記炭素数が2〜24であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、4〜24が好ましい。前記炭素数が、2未満、又は24を超えると、塗布直後の肌への白残りのなさ、及び肌のべたつきのなさが不十分となることがある。前記二価アルコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、テトラプロピレングリコール、ペンタエチレングリコール、ペンタプロピレングリコール、ヘキサエチレングリコール、ヘキサプロピレングリコール、エトキシジグリコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、塗布直後の肌への白残りのなさ、及び肌のべたつきのなさの点から、ジエチレングリコールが好ましい。
【0026】
前記(b1)成分のジカルボン酸エステル化合物としては、例えば、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸ジエチルヘキシル、コハク酸ジエトキシエチル、アジピン酸エチレングリコール、コハク酸ビスエトキシジグリコール、コハク酸ポリプロピレングリコールオリゴエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性の点から、コハク酸ジエチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシルが好ましい。
【0027】
前記(b1)成分のジカルボン酸エステルとしては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、商品名:「KAK DIBA」(成分名:アジピン酸ジイソブチル、[純分100%]、高級アルコール工業株式会社製);商品名:「セチオールB」(成分名:アジピン酸ジブチル、[純分100%]、BASFジャパン株式会社製);商品名:「NS−218」(成分名:アジピン酸ジヘプチルウンデシル、[純分100%]、日本精化株式会社製);商品名:「NIKKOL DID」(成分名:アジピン酸ジイソプロピル)、商品名:「NIKKOL DES−SP」(成分名:セバシン酸ジエチル)、商品名:「NIKKOL DIS」(成分名:セバシン酸ジイソプロピル)(以上、[純分100%]、日光ケミカルズ株式会社製);商品名:「ハイアクオスターDCS」(成分名:コハク酸ビスエトキシジグリコール、[純分100%]、高級アルコール工業株式会社製)、商品名:「KAK DIOS」(成分名:コハク酸ジエチルヘキシル、[純分100%]、高級アルコール工業株式会社製);商品名:「クロダモルDES」(成分名:コハク酸ジエトキシエチル、[純分100%]、クローダジャパン株式会社製);商品名:「マットルーブ DISA」(成分名:アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、[純分100%]、株式会社成和化成製)、商品名:「ハイアクオスターDCS」(成分名:コハク酸ビスエトキシジグリコール、[純分100%]、高級アルコール工業株式会社製);商品名:「コスモール102」(成分名:コハク酸ポリプロピレングリコールオリゴエステル、[純分100%]、日清オイリオグループ株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0028】
−(b2)炭素数4〜24のジカルボン酸とポリグリセリンとからなるジカルボン酸エステル−
前記(b2)成分のジカルボン酸エステルは、ジカルボン酸とポリグリセリンとのエステル化反応により得られる。
【0029】
前記ジカルボン酸としては、前記(b1)成分のジカルボン酸エステルと同様のものを用いることができる。
【0030】
前記ポリグリセリンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、水酸基価から算出した平均重合度が2〜15のポリグリセリンが好ましい。前記平均重合度が、2未満、又は15を超えると、肌のべたつきのなさが不十分となることがある。前記ポリグリセリンとしては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、商品名:「ジグリセリンS」、商品名:「ポリグリセリン#310」、商品名:「ポリグリセリン#500」(以上、阪本薬品工業株式会社製)などが挙げられる。
ここで、前記水酸基価から算出した平均重合度とは、下記式(1)で得られる数値を意味する。
(式1)
平均重合度=(2×A−18.0)/(74.1−A)
ただし、前記式1中、Aは、「56.1×1000/水酸基価」を示す。
【0031】
前記(b2)成分のジカルボン酸エステルの製造方法において、前記ジカルボン酸と前記ポリグリセリンとのそれぞれの仕込み比を変えることにより、得られるジカルボン酸エステルの重合度を調整することができる。前記仕込み比は、ポリグリセリン1モル当量に対して、ジカルボン酸が0.3モル当量〜1.5モル当量が好ましく、0.7モル当量〜1.2モル当量がより好ましい。
【0032】
前記ジカルボン酸と前記ポリグリセリンとのエステル化反応の条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、触媒としてパラトルエンスルホン酸、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸、三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体等を用い、適当な溶媒を用いて、50℃〜260℃で行うことができる。
【0033】
前記(b2)成分のジカルボン酸エステルとしては、例えば、テトラデカン二酸ポリグリセリル−10、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10などが挙げられる。これらの中でも、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性の点から、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10が好ましい。
【0034】
前記(b2)成分のジカルボン酸エステルとしては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、商品名:「Neosolue−Aqua」(成分名:(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10、[純分60%]、日本精化株式会社製)などが挙げられる。
【0035】
前記(B)成分のジカルボン酸エステルの含有量は、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性の点から、液体制汗デオドラント組成物全量に対して、0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.01質量%〜5質量%がより好ましく、0.05質量%〜1質量%が特に好ましい。前記含有量が、0.01質量%未満であると、塗布直後の肌への白残りのなさ、及び防臭効果の持続性が不十分となることがあり、10質量%を超えると、防臭効果の持続性が不十分となることがある。
【0036】
<<質量比(A/B)>>
前記(A)成分の制汗成分の含有量(質量%)と、前記(B)成分のジカルボン酸エステルの含有量(質量%)との質量比(A/B)は、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、制汗効果、及び防臭効果の持続性の点から、1.1〜500であり、20〜250が好ましい。前記質量比が、1.1未満であると、肌のべたつきのなさが不十分となることがあり、500を超えると、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、制汗効果、及び防臭効果の持続性が不十分となることがある。
【0037】
<(C)エタノール>
前記(C)成分のエタノールは、肌のべたつきのなさ、及び制汗効果を向上させるために含有されている。
【0038】
前記(C)成分のエタノールとしては、例えば、無水エタノール、95体積%エタノール(規格値95体積%〜95.5体積%)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、肌のべたつきのなさ、及び制汗効果の点から、無水エタノールが好ましい。
【0039】
前記(C)成分のエタノールの含有量は、肌のべたつきのなさの点から、液体制汗デオドラント組成物全量に対して、無水エタノール換算で、50質量%〜85質量%が好ましく、60質量%〜85質量%がより好ましい。前記含有量が好ましい範囲内であれば、肌のべたつきのなさは良好である。
【0040】
前記(C)成分のエタノールの含有量は、その他の成分として植物エキスなどを配合した場合、これらの成分から持ち込まれるエタノールを含む無水エタノールの合計含有量である。
95体積%エタノールを使用した場合の、無水エタノールに換算した含有量(質量%)は、下記の式1(独立行政法人医薬品医療機器総合機構発信文書038−1309.pdf)及び式2で求めることができる。
・エタノールの質量%=体積%×0.79422(15℃における100体積%の比重)/d(15℃における比重)・・・式1
=(95×0.79422)/0.81639
=92.42
・無水エタノールの含有量(質量%)=95体積%エタノール含有量(質量%)×92.42/100・・・式2
【0041】
<(D)殺菌剤>
前記(D)成分の殺菌剤は、防臭効果の持続性を向上させるために含有されている。
【0042】
前記(D)成分の殺菌剤としては、例えば、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、トリクロロカルバニリド、塩酸クロルヘキシジン、ピロクトンオラミン、クララエキスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、防臭効果の持続性の点から、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウムが好ましい。
【0043】
前記(D)成分の殺菌剤の含有量は、防臭効果の持続性の点から、0.01質量%〜0.2質量%が好ましく、0.05質量%〜0.2質量%がより好ましい。前記含有量が、0.01質量%未満であると、防臭効果が不十分となることがあり、0.2質量%を超えると、皮膚刺激などが生じることがある。
【0044】
<その他の成分>
前記液体制汗デオドラント組成物は、前記(A)〜前記(D)の各成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を配合することができる。
前記その他の成分としては、液体制汗デオドラント組成物に通常用いられているものの中から適宜選択することができ、例えば、シリコーン類、炭化水素油、エステル油(前記(B)成分以外)、界面活性剤(前記(D)成分以外)、高分子化合物、酸化防止剤、色素、pH調整剤、収斂剤(前記(A)成分以外)、防腐剤、キレート剤、保湿剤、増粘剤、清涼剤、抗炎症剤、アミノ酸、ビタミン剤、香料、各種植物抽出エキスなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記液体制汗デオドラント組成物における前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0045】
前記界面活性剤としては、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられ、具体的には、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリビニルアルコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0046】
前記酸化防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸のアルカリ金属塩、ブチル化ヒドロキシアニソール、トコトリエノールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0047】
前記収斂剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫酸亜鉛、フェノールスルホン酸亜鉛、クエン酸、酒石酸、乳酸、タンニン酸、ミョウバンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0048】
前記保湿剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、ソルビトール、デキストリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0049】
前記清涼剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、l−メントール、l−メンチルグリセリルエーテル、l−メンチルグリセリルエーテル、l−イソプレゴール、ハッカ油、p−メンタン−3,8−ジオール、n−エチル−p−メンタン−3−カルボキシアミド、メンチルラクテートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制汗効果の点から、l−メントールが好ましい。
【0050】
前記アミノ酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、リシン、アルギニン、フェニルアラニン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、プロリン、アスパラギンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0051】
前記ビタミン剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性のビタミン剤などが挙げられる。前記水溶性のビタミン剤としては、例えば、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンH、葉酸、ビタミンB12、ビタミンL、ビタミンL、ビタミンB13などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0052】
<香料>
前記香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2002−128658号公報に記載の香料などが挙げられる。
【0053】
−液体制汗デオドラント組成物の製造方法−
前記液体制汗デオドラント組成物は、例えば、前記(A)〜前記(C)成分、前記その他の成分、必要に応じて前記(D)成分、及び水(液体制汗デオドラント組成物の全体が100質量%となるように残量配合)を混合して製造することができる。前記液体制汗デオドラント組成物を作製する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、剪断と全体混合できるプロペラ、タービン、ディスパーなどの複数の攪拌羽根を備えた攪拌装置が挙げられる。なお、前記(A)〜前記(C)成分、必要に応じて前記(D)成分、及び前記その他の成分は、前記液体制汗デオドラント組成物を作製するにあたり、それぞれ単独で使用してもよく、また、2種以上の成分を含む混合物の状態で使用してもよい。
【0054】
−容器−
前記容器としては、例えば、ロールオン容器、ミスト容器などが挙げられる。これらの中でも、制汗効果、及び防臭効果の持続性の点から、ロールオン容器が好ましい。前記ロールオン容器は、前記液体制汗デオドラント組成物を肌に高密着に塗布でき、制汗効果、及び防臭効果の持続性を発現できる点で好適に使用できる。前記ロールオン容器は、前記液体制汗デオドラント組成物を充填できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2005−186997号公報に記載されたものなどが挙げられる。
【実施例】
【0055】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、各成分の含有量は、純分換算した含有量(質量%)を示した。
【0056】
[実施例1〜24、及び比較例1〜9]
下記表1〜表5に示す組成、及び含有量(質量%)の液体制汗デオドラント組成物を以下の方法で調製した。即ち、(B)成分、又は(B)成分の比較品と、共通成分とを(C)無水エタノールに溶解させた後、(A)成分を添加し、均一に溶解して液体制汗デオドラント組成物を調製した。
実施例1〜23、及び比較例1〜9の前記液体制汗デオドラント組成物を下記仕様の容器1:ロールオン容器に40mL充填した。また、実施例24の前記液体制汗デオドラント組成物を、容器2:トリガー型スプレー容器(商品名:「Z−305−101」、株式会社三谷バルブ製)に40mL充填した。
【0057】
−実施例1〜23、及び比較例1〜9のロールオン容器−
・ボトル(株式会社吉野工業所製)
材質:HDPEナチュラル、満注内容量:約56mL、胴径:約33mm、高さ:約87mm
・リング(株式会社吉野工業所製)
材質:LLDPEナチュラル、外径:約26mm、高さ:約18mm
・ボール(株式会社吉野工業所製)
材質:PPホワイト、直径:約20mm
【0058】
<塗布直後の肌への白残りのなさ>
20代〜50代の専門パネラー20名が、前腕内側部に、各液体制汗デオドラント組成物を約0.2g塗布し、下記評価基準に基づいて、「塗布直後の肌への白残りのなさ」を評価した。
【0059】
−評価基準−
◎ :専門パネラー20名中18名以上が肌への白残りがないと回答
○〜◎:専門パネラー20名中15名以上17名以下が肌への白残りがないと回答
○ :専門パネラー20名中10名以上14名以下が肌への白残りがないと回答
△ :専門パネラー20名中5名以上9名以下が肌への白残りがないと回答
× :専門パネラー20名中4名以下が肌への白残りがないと回答
【0060】
<肌のべたつきのなさ>
20代〜50代の専門パネラー20名が、腋下に、各液体制汗デオドラント組成物を約0.2g塗布し、塗布直後から各液体制汗デオドラント組成物が乾燥するまでの間において、下記評価基準に基づいて「肌のべたつきのなさ」を評価した。
【0061】
−評価基準−
◎ :専門パネラー20名中18名以上が肌のべたつきがないと回答
○〜◎:専門パネラー20名中15名以上17名以下が肌のべたつきがないと回答
○ :専門パネラー20名中10名以上14名以下が肌のべたつきがないと回答
△ :専門パネラー20名中5名以上9名以下が肌のべたつきがないと回答
× :専門パネラー20名中4名以下が肌のべたつきがないと回答
【0062】
<制汗効果>
20代〜50代の専門パネラー20名が、前腕内側部2cm×2cmの範囲に、各液体制汗デオドラント組成物を約0.2g塗布し、乾燥させた。塗布8時間後に高温条件下(35℃、40%RH環境下)で30分間安静にし、強制発汗させ、皮膚水分蒸散量測定装置(商品名:「TEWL Tewameter TM210」、ck electronic社製)を用いて発汗量を測定した。
前記専門パネラー20名の下記式で示される制汗効果(%)の平均値を算出し、以下の評価基準に従って「制汗効果」を評価した。
【数1】
【0063】
[評価基準]
◎ :制汗効果の平均値が60%以上
○〜◎:制汗効果の平均値が50%以上60%未満
○ :制汗効果の平均値が30%以上50%未満
△ :制汗効果の平均値が10%以上30%未満
× :制汗効果の平均値が10%未満
【0064】
<防臭効果の持続性>
各液体制汗デオドラント組成物を、女性被験者10名の片方の腋窩部に、約0.2g塗布した後、前記女性被験者に予め洗浄したガーゼ(5cm×5cm)を両腋窩部に縫い付けたシャツを着用させた。塗布から8時間後[塗布4時間後に、35℃、相対湿度70%の条件下で発汗するまでエアロバイク(商品名:「FB−300HP」、リマーク社製)で運動させた]に、8時間着用したガーゼに付着した体臭を、20代〜50代の専門パネラー10名にて、以下の評価基準に従って平均評価点を求め、下記判定基準に従って「防臭効果の持続性」を評価した。なお、前記女性被験者10名は、塗布の3日間前から他の制汗デオドラント剤の使用を禁止し、塗布の前日には無香料のボディソープを使用してもらった。
−評価基準−
5点:未塗布部位と比べて全く臭わない
4点:未塗布部位と比べて臭わない
3点:未塗布部位と比べてやや臭わない
2点:未塗布部位と比べてほぼ同等でやや臭う
1点:未塗布部位と比べて同等でかなり臭う
−判定基準−
◎ :4.5点以上
○〜◎:4.0点以上4.5点未満
○ :3.0点以上4.0点未満
△ :2.0点以上3.0点未満
× :2.0点未満
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
[実施例25〜31]
下記表6に示す組成、及び含有量の実施例25〜31の液体制汗デオドラント組成物を実施例1〜24及び比較例1〜9と同様にして調製した。その後、実施例25〜31の液体制汗デオドラント組成物を容器1:ロールオン容器に40mL充填した。調製した実施例25〜31の液体制汗デオドラント組成物について、実施例1〜24及び比較例1〜9と同様にして、各評価を行った。結果を表6に示す。
【0071】
【表6】
【0072】
なお、前記実施例、及び前記比較例で使用した各種成分の詳細について、下記表7に示す。
【0073】
【表7】
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明の液体制汗デオドラント組成物は、制汗効果に優れ、かつ塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性を有しているので、例えば、化粧料、医薬品、医薬部外品などに幅広く用いることができる。