特許第6553413号(P6553413)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6553413
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】移動式アスファルト材溶解釜
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/08 20060101AFI20190722BHJP
【FI】
   E01C19/08
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-111202(P2015-111202)
(22)【出願日】2015年6月1日
(65)【公開番号】特開2016-223182(P2016-223182A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2018年5月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】399011003
【氏名又は名称】田崎 勲
(73)【特許権者】
【識別番号】599045682
【氏名又は名称】田崎 修
(74)【代理人】
【識別番号】100156269
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 雅章
(74)【代理人】
【識別番号】100109966
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】田崎 勲
【審査官】 西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−109613(JP,A)
【文献】 特開2004−027577(JP,A)
【文献】 実開昭50−047956(JP,U)
【文献】 特開平11−190108(JP,A)
【文献】 実開昭59−106392(JP,U)
【文献】 実開昭48−054313(JP,U)
【文献】 実開昭50−038807(JP,U)
【文献】 実開平05−045541(JP,U)
【文献】 実開昭59−101055(JP,U)
【文献】 米国特許第05333600(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 19/08
E01C 19/16
E04D 7/00
B01D 17/00
B21D 51/16
F16K 5/04
F16K 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側壁部で囲まれ下部に車輪を備えた外釜、該外釜の内側に加熱空間部を有して底部及び内側壁部よりなる上方が開放されたアスファルト材収納部を有する内釜とよりなる移動式アスファルト材溶解釜において、該内釜に溶解アスファルト材を流出させる溶解アスファルト材流出筒体を設け、該溶解アスファルト材流出筒体は、該内釜の底部側となる内側壁部より、その一方側を該内側壁部の貫通孔から折曲させて立ち上げ延出すると共に溶解アスファルト材の流入口として周側壁部に多数の溶解アスファルト材流入孔を設けた立ち上げ筒体と、他方側を外側壁部の貫通孔から外方へ突出させた突出筒管と、該突出筒管の先端部に溶解アスファルト材の流出量を調整するコック及びその外方の排出用曲り筒体とよりなることを特徴とする移動式アスファルト材溶解釜。
【請求項2】
立ち上げ筒体は、内側壁部側の曲り筒体の一方端と連続し、該曲り筒体の他方端は突出筒管と連続一体化してなることを特徴とする請求項1記載の移動式アスファルト材溶解釜。
【請求項3】
立ち上げ筒体の周側壁部に設けた多数の溶解アスファルト材流入孔は、該立ち上げ筒体の長手方向に沿って底部側から上縁部にわたって穿孔してなることを特徴とする請求項1又は2記載の移動式アスファルト材溶解釜。
【請求項4】
外側壁部の貫通孔は、突出筒管の管径より大きく形成し、該貫通孔と該突出筒管との間に生じた間隙部を内外釜間の加熱空間部の熱放出手段とし、該熱放出手段は、外側壁部の外壁面に設けた燃焼ガス排出調整板の開閉により熱放出量を調整可能としてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の移動式アスファルト材溶解釜。
【請求項5】
コックは、その開閉体の開閉により開口部の広さを変えることで溶解アスファルト材の流出量を調整し、同時に、閉鎖時の該開閉体の露出する閉鎖側に小孔を設け、該小孔を残留溶解アスファルト材の流出孔とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の移動式アスファルト材溶解釜。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施工場所に移動した溶解釜で固形アスファルト材を加熱溶解し、溶解を始めた一部のアスファルト材のみを該溶解釜より排出することで固形アスファルト材の溶解分のみで即座に施工作業を可能とした移動式アスファルト材溶解釜に関する。
【背景技術】
【0002】
舗装路面の穴埋め、パッチング、段差修正等の補修及びマンホールや分離帯等の路面設置物の周辺部等の施工等、比較的小規模な施工箇所となるそれら箇所の補修又は新規施工する際においても、現場練り小規模アスファルト加熱混合物を得るには大規模なアスファルトプラントから、必要以上の石油アスファルト材を準備し、それらを骨材等と混合して加熱維持し、アスファルト加熱混合物として施工箇所で使用していた。
【0003】
上記アスファルト加熱混合物は、その最少販売量を500kgや1,000kg単位で行っており、必要とする使用量に比較して数倍のアスファルト加熱混合物を購入せざるを得なかった。
【0004】
また、本出願人は、下記する特許文献のように、小規模な施工箇所に対応可能な移動式の加熱混合装置を開発したが、この装置は固化アスファルト材の全てを加熱溶解し、その溶解状態を維持しながら順次施工箇所に使用していくものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−197413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来のアスファルトの施工装置は、現場練り小規模アスファルト加熱混合物を製造する場所と施工箇所とが離れており、それら現場練り小規模アスファルト加熱混合物の加熱状態を維持して当該施工箇所へ持ち込むことは困難で、施工時に、当該混合物をバーナーで加熱し、特に寒い時季には現場練り小規模アスファルト加熱混合物の温度低下を予想して、必要量よりも多くの石油アスファルト材を投入して加熱するために現場練り小規模アスファルト加熱混合物の量が増加し、非効率な状態が続いていた。従って、その内の多くの量が使用されずに廃棄されていた。
【0007】
また、特許文献1にあっては、固化アスファルト材の全てを加熱溶解する必要があり、且つ、その溶解したアスファルト材を灯油やプロパンガスを燃料とした加熱手段により加熱し、且つ、その状態を維持しなければならず、多くの燃料使用を必要とした。
【0008】
また、固化アスファルト材の全てを加熱して施工可能状態となるまで溶かし、その一部を加熱混合装置から汲み出して使用するため、施工作業開始が遅れると同時に、安全面にも問題があった。
【0009】
本発明は、上記欠点を解決したもので、施工箇所に移動でき、当該箇所で固化アスファルト材の溶解が約20%ほどに達した段階で、その溶けたアスファルト材のみを順次排出して施工作業することができ、開始時間を大幅に短縮させることを目的としたものである。
【0010】
また、施工作業に至るまでの加熱時間を短縮することにより加熱のための燃料の使用量を少なくさせることを目的としたものである。
【0011】
更に、溶解釜に投入した固化アスファルト材の内、溶解したもののみを使用することになるので、次に補給する固化アスファルト材は溶けていないアスファルト材上或いは溶解アスファルト材の極めて少ないアスファルト材上に追加されることになり、アスファルト材がはねて火傷する等の危険を回避することができ、安全に施工作業ができることを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、外側壁部で囲まれ下部に車輪を備えた外釜、該外釜の内側に加熱空間部を有して底部及び内側壁部よりなる上方が開放されたアスファルト材収納部を有する内釜とよりなる移動式アスファルト材溶解釜において、該内釜に溶解アスファルト材を流出させる溶解アスファルト材流出筒体を設け、該溶解アスファルト材流出筒体は、該内釜の底部側となる内側壁部より、その一方側を該内側壁部の貫通孔から折曲させて立ち上げ延出すると共に溶解アスファルト材の流入口として周側壁部に多数の溶解アスファルト材流入孔を設けた立ち上げ筒体と、他方側を外側壁部の貫通孔から外方へ突出させた突出筒管と、該突出筒管の先端部に溶解アスファルト材の流出量を調整するコック及びその外方の排出用曲り筒体とよりなる移動式アスファルト材溶解釜を特徴とする。
【0013】
また、上記立ち上げ筒体は、内側壁部側の曲り筒体の一方端と連続し、該曲り筒体の他方端は突出筒管と連続一体化してなる移動式アスファルト材溶解釜を特徴とする。
【0014】
更に、上記立ち上げ筒体の周側壁部に設けた多数の溶解アスファルト材流入孔は、筒体の長手方向に沿って底部側から上縁部にわたって穿孔してなる移動式アスファルト材溶解釜を特徴とする。
【0015】
また、上記外側壁部の貫通孔は、突出筒管の管径より大きく形成し、該貫通孔と該突出筒管との間に生じた間隙部を内外釜間の加熱空間部の熱放出手段とし、該熱放出手段は、外側壁部の外壁面に設けた燃焼ガス排出調整板の開閉により熱放出量を調整可能としてなる移動式アスファルト材溶解釜を特徴とする。
【0016】
更に、上記コックは、その開閉体の開閉により開口部の広さを変えることで溶解アスファルト材の流出量を調整し、同時に、閉鎖時の該開閉体の露出する閉鎖側に小孔を設け、該小孔を残留溶解アスファルト材の流出孔とする移動式アスファルト材溶解釜を特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
固化したアスファルト材の全てを溶解することなく、約20%程度溶解した状態で順次施工使用することが可能となり、施工作業の開始時間を大幅に短縮できると同時に、未使用アスファルト材に対する加熱継続時間を少なくすることが可能となった。
【0018】
また、溶解アスファルト材を溶解したものより順次排出することができ、且つ、その溶解アスファルト材をコックにより必要量のみを調整しながら容器等に自動排出させることができるので、従来の溶けたアスファルト材を柄杓や小鍋等によってアスファルト材溶解釜より汲み出す必要がなく、風の強い日であってもアスファルト材が周囲に飛散するおそれがなくなった。
【0019】
更に、アスファルト材の補充は、従来にあっては全てを使い終わった後に、空の溶解釜に補給するか、溶けているアスファルト材中に固化アスファルト材を投入するかであったが、前者にあってはアスファルト材を全て使いきる必要があるので、未だ加熱されている溶解釜にアスファルト材が空の加熱釜状態が生じ熱効率が非常に悪かった。また、後者にあっては溶けているアスファルト材がはねかえって火傷等の危険を伴なうものであった。しかし、本発明では熱効率を向上させ、危険性からも回避できることになった。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明のアスファルト材溶解釜の正面図。
図2】本発明のアスファルト材溶解釜の側面図。
図3】本発明のアスファルト材溶解釜のアスファルト材排出側の側断面図。
図4】(a)、(b)本発明のアスファルト材溶解釜の排出側のコックの開閉状態を示す正面図。
図5】(a)、(b)本発明のアスファルト材溶解釜の燃焼ガス排出調整板の開閉状態を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施例に沿って説明する。
【実施例1】
【0022】
本発明の移動式アスファルト材溶解釜1は、図1乃至図3に示すように、外釜2と内釜3、該外釜2と内釜3との間の加熱空間部4、該内釜3の下方側の加熱手段5及び移動手段とより構成している。該内釜3は、底部6、側壁部7によって囲まれたアスファルト材収納部8を設け、前面側壁部7a側に溶解アスファルト材を流出させる溶解アスファルト材流出筒体を設けている。該溶解アスファルト材流出筒体は、該アスファルト材収納部8の該前面側壁部7aの内壁側に沿って該前面側壁部7aから小間隔を設けて立設した立ち上げ筒体9、溶解アスファルト材の流入口として該立ち上げ筒体9の周側壁部に設けた多数の溶解アスファルト材流入孔16、該立ち上げ筒体9の下部に連結して該前面側壁部7a側へ湾曲させた曲り筒体10、該曲り筒体10より外部へ延出させた突出筒管11、該突出筒管11の外方先端側に設けたコック12、該コック12から下方へ折曲させた排出用曲り筒管13とより形成している。該外釜2の外側壁部には、燃焼ガス排出調整板14を設け、該加熱空間部4を形成する底部側には、アスファルト材溶解釜1の移動手段となる車輪15を設けている。
【0023】
上記加熱手段5は、バーナー等を加熱手段とし、その熱を外釜2と内釜3との加熱空間部4に伝え、内釜3となるアスファルト材収納部8内に投入された固化アスファルト材を加熱することになる。
【0024】
本発明で使用するアスファルト材は、固化され、所定の大きさに形成されたもの或いはそれを適宜大きさに切断、破砕したもので、その固化アスファルト材をアスファルト材収納部8に投入することになる。
【0025】
上記のように固化されているので、運搬や投入が簡単にできるもので、本発明はアスファルト成分や他の材料との混合割合、製造方法等について限定されたものが対象ではないが、小量施工対応可能な箇所への使用を目的の一つとしているので、下記する工程で製造したアスファルト材が好適である。
【0026】
固化したアスファルト材の製造方法の一例として下記の材料がある。
1.常温の潤滑油廃液と針入度10〜40で温度約180℃前後の溶融ブロンアスファルトとを該潤滑油廃液が該ブロンアスファルトの10〜25重量%の割合となるように加熱式撹拌混合タンク内にて混合し、温度を160〜190℃に保ちながら約1〜2時間、加熱撹拌混合する。
2.上記混合物にスチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマーを上記潤滑油廃液とブロンアスファルトとの混合中の約1〜2時間の間に少量ずつ添加する。上記スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマーの混合割合は該ブロンアスファルトの5〜10重量%の割合とする。
3.上記スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマーを添加後の混合物を約1時間前後、加熱撹拌融解混合する。
4.その後、温度を160〜190℃に保ちながら消石灰を少量ずつ添加し、約3時間前後、加熱撹拌混練する。上記消石灰の混合割合は該潤滑油廃液とブロンアスファルトの重量に対し20〜40重量%の割合とする。
5.加熱撹拌後、上記混合物を剥離材を施した容器内に一定量流し込み、自然冷却する。
6.冷却後、容器内より取り出し、必要に応じて細かく切断或いは破砕する。
上記工程により固化したアスファルト材を製造する。
【0027】
上記溶解アスファルト材流出筒体となる立ち上げ筒体9は、その周側壁に多数の立ち上げ筒体溶解アスファルト材流入孔16を形成し、アスファルト材収納部8において溶解された溶解アスファルト材の外部への流出のための入口となる。該立ち上げ筒体9の周側壁にはその立ち上げ方向に対して4列にわたって立ち上げ筒体溶解アスファルト材流入孔16を設け、各列における孔間隔寸法を20乃至30mmで曲り筒管の位置から上部まで設けている。該孔径は10乃至15mmとしている。
【0028】
溶解アスファルト材は、アスファルト材収納部8の上方側に浮き上がることになるので、溶解アスファルト材を上方側の該立ち上げ筒体溶解アスファルト材流入孔16より立ち上げ筒体9内に流入させることが可能となる。
【0029】
上記立ち上げ筒体溶解アスファルト材流入孔16から流入した溶解アスファルト材は、曲り筒管10、突出筒管11、その先端のコック12及び排出用曲り筒管13を経由して外部に流出させることができる。
【0030】
該突出筒管11の外方先端に設けたコック12により溶解アスファルト材の外部への流出量を調整することができる。
【0031】
図3に示すように、突出筒管11が延出する箇所の外釜2の外側壁部における孔径は、該突出筒管11の管径より約20mm程大きな外釜貫通孔17を形成し、加熱した燃焼ガスの一部を必要に応じて加熱空間部4より放熱できるように構成している。これにより該突出筒管11を直接加熱し、該管体及びコック周りの流出アスファルト材を常に溶かし続けることができ、管内にアスファルト材を詰まらせることなく継続流出させることができる。
【0032】
内釜3には、その前面側壁部7aに貫通孔を形成し、鉄ソケットを該前面側壁部7aに溶接固定し、ニップル、90°角エルボとなる曲り筒管10をねじ込むことになる。該曲り筒管10には、対向する立ち上がり側壁部となる左右の位置に曲り筒管側部溶解アスファルト材流入孔18を形成し、真下の位置に曲り筒管下部溶解アスファルト材流入孔19を形成し、流動性の良好な溶解アスファルト材の流出口とする。
【0033】
また、上記コック12により溶解アスファルト材の流出量を調整することができるが、該コック12は、開閉体20を図4(a)に示すように、全開した状態で開口部21が露出し、溶解アスファルト材を流出させることができる。流出させた溶解アスファルト材は、適宜容器内に収め、必要に応じて骨材等を投入して使用することになる。
【0034】
図4(b)は、コック12の開閉体20を閉鎖した状態を示し、閉鎖時の開閉体20にはその露出側に小孔22が出現するように形成している。開閉体20により全面が閉鎖されると、コック12内に留まった流出されなかった溶解アスファルト材がそのまま固化するおそれがある。そこで、該小孔22を設けることにより該小孔22より残留溶解アスファルト材を外部へ流出させることが可能となり、残留アスファルト材を除去することができる。これにより次の使用時にコックを全開した場合、溶解アスファルト材の流出通路に障害が生じることなくスムーズに排出することが可能となる。
【0035】
加熱空間部4を形成する外釜2の外側壁部外面に設けた燃焼ガス排出調整板14a、14bは、図5(a)に示すように、燃焼時においては外釜貫通孔17を閉鎖する位置に設け、該加熱空間部4の熱を放熱させるときには、図5(b)に示すように、該燃焼ガス排出調整板14a、14bを横方向へスライド或いは上方へ移動させることにより該外釜貫通孔17を開放させることができ、該加熱空間部4内の温度を調整することができる。
【0036】
アスファルト材は、電動式或いは手動式の撹拌装置(不図示)を内釜3内に設け或いは持ち込み、手動や電動により撹拌させることにより溶解効果を増すことができる。
【0037】
アスファルト材溶解釜1の底部側には、図1に示すように、回動自在に固定した車軸23を設け、該車軸23の両端に車輪15を設けることにより適宜位置に自由に移動させることができると同時に、その車輪15のいずれかにストッパ24を設けることにより該アスファルト材溶解釜1の所定場所への移動後において、当該場所に該アスファルト材溶解釜1を固定することができ、安全な施工作業を可能としている。
【0038】
該ストッパ24は、車輪15の外周に当接することのできる接面体25と該接面体25の移動を螺合手段により調整可能とするボルト26及びナット27により形成され、該ナット27の回動により該接面体25の車輪15への接触及び離隔を可能とする。
【符号の説明】
【0039】
1 アスファルト材溶解釜
2 外釜
3 内釜
4 加熱空間部
5 加熱手段
6 底部
7 側壁部
8 アスファルト材収納部
9 立ち上げ筒体
10 曲り筒管
11 突出筒管
12 コック
13 排出用曲り筒管
14 燃焼ガス排出調整板
15 車輪
16 立ち上げ筒体溶解アスファルト材流入孔
17 外釜貫通孔
18 曲り筒管側部溶解アスファルト材流入孔
19 曲り筒管下部溶解アスファルト材流入孔
20 開閉体
21 開口部
22 小孔
23 車軸
24 ストッパ
25 車輪カバー
26 ボルト
27 ナット
図1
図2
図3
図4
図5