(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のPOPラベルは、その使用方法が限られていたため、商品や商品陳列棚の形状や配置に応じてユーザ側でラベルの使用方法を変更することができなかった。例えば、引用文献1に記載されたラベルは、スタンディング形式(引用文献1の
図2参照)とスイングポップ形式(引用文献1の
図3参照)の2つの使用方法に限られる。また、引用文献2に記載されたスイングラベルは、商品が容器である場合、一端のラベル貼着固定部を容器のキャップ部以外の部分に貼着固定し、他端の揺動ヘッド部を容器のキャップ部に貼着固定する方法(引用文献2の
図5(a))と、一端のラベル貼着固定部を容器のキャップ部以外の部分に貼着固定し、他端の揺動ヘッド部を容器のキャップ部を挟んで反対側のキャップ以外の部分に貼着固定する方法(引用文献2の
図5(b))とに限られる。
【0005】
そこで、本発明の1つの観点は、商品を紹介あるいは広告等するために商品に関する情報が印字されたラベルであって、簡単な構造であり、かつ多くの態様で使用可能なラベルとその使用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点は、印字可能な印字面を表側に有し、粘着面を裏側に有する印字媒体の前記粘着面に台紙が仮着されているラベルであって、
第1矩形部、第2矩形部、および第3矩形部を備えた形状からなり、
第1矩形部の一辺と第2矩形部の一辺とが連結され、第2矩形部の前記一辺と対向する対向辺と第3矩形部の一辺とが連結され、
第1矩形部と第2矩形部が連結される辺には第1ミシン目が形成され、第2矩形部と第3矩形部が連結される辺には第2ミシン目が形成されていることを特徴とする。
【0007】
前記ラベルにおいて、第2矩形部の前記一辺が前記第1矩形部の前記一辺よりも短く、第2矩形部の前記対向辺が第3矩形部の前記一辺よりも短くてもよい。
【0008】
前記ラベルにおいて、第1矩形部の台紙の一部が取り外し可能となるように、当該台紙の一部に切り込みが形成されていてもよい。
【0009】
前記ラベルにおいて、第1矩形部の台紙には、第2矩形部および第3矩形部の少なくともいずれか一方の矩形部が第1矩形部の台紙に貼り付けられる場合の当該矩形部の長辺または短辺の位置を指示する情報が印字されていてもよい。
【0010】
本発明の第2の観点は、前記第1矩形部の印字面に情報が印字された前記ラベルの使用方法であって、
印字面を基準にして前記第1ミシン目および前記第2ミシン目に沿ってそれぞれ山折りとなるように前記ラベルを折り曲げ、それによって前記第2矩形部を介して前記第1矩形部の台紙と前記第3矩形部の台紙とを対向させ、
上方に突出した平板状部材の頂部に前記第2矩形部の台紙が当接するように、前記ラベルを前記平板状部材に引っ掛けることで、前記平板状部材に前記ラベルを設置することを特徴とする。
【0011】
本発明の第3の観点は、前記第1矩形部の印字面に情報が印字された前記ラベルの使用方法であって、
印字面を基準にして前記第1ミシン目に沿って山折りとなるように前記ラベルを折り曲げ、かつ前記第2ミシン目に沿って谷折りとなるように前記ラベルを折り曲げ、それによって前記第2矩形部を介して前記第1矩形部の台紙と前記第3矩形部と台紙とを平行配置させ、
前記第3矩形部の台紙を取り除いて粘着面を露出させ、
前記第3矩形部の粘着面を前記ラベルの設置対象となる設置面に貼り付けることで、前記第1矩形部を前記設置面から突出させることを特徴とする。
【0012】
本発明の第4の観点は、前記第1矩形部の印字面に情報が印字された前記ラベルの使用方法であって、
前記第1ミシン目に沿って前記第2矩形部および前記第3矩形部を前記第1矩形部から切り離し、
切り離した前記第2矩形部および前記第3矩形部を、印字面を基準にして谷折りとなるように前記第2ミシン目に沿って折り曲げ、
前記第2矩形部および前記第3矩形部のいずれか一方の矩形部の台紙を取り除いて粘着面を露出させ、
前記一方の矩形部の粘着面を前記第1矩形部の台紙に貼り付け、かつ、前記第2矩形部および前記第3矩形部のうち台紙が取り除かれていない他方の矩形部の前記第2ミシン目に対向する一辺を、前記ラベルの設置対象となる設置面に当接させ、それによって前記第1矩形部を前記設置面上で起立させることを特徴とする。
【0013】
本発明の第5の観点は、前記第1矩形部の印字面に情報が印字された前記ラベルの使用方法であって、
前記第1ミシン目に沿って前記第2矩形部および前記第3矩形部を前記第1矩形部から切り離し、
切り離した前記第2矩形部および前記第3矩形部を、印字面を基準にして谷折りとなるように前記第2ミシン目に沿って折り曲げ、
前記第2矩形部および前記第3矩形部のいずれか一方の矩形部の台紙を取り除いて粘着面を露出させ、
前記一方の矩形部の粘着面を、前記第1矩形部の台紙に貼り付け、
前記第2矩形部および前記第3矩形部のうち台紙が取り除かれていない他方の矩形部の台紙を取り除いて粘着面を露出させ、当該粘着面を、前記ラベルの設置対象となる設置面に貼り付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るラベルは、商品を紹介あるいは広告等するために商品に関する情報が印字されたものであって、簡単な構造でありながら多くの態様で使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1)実施形態に係るラベル
本実施形態に係るラベル1は、多くの態様で使用できるように工夫されたPOPラベルである。以下、実施形態に係るラベル1を、
図1および
図2を参照して説明する。
図1は、実施形態のラベル1をそれぞれ表側および裏側から見たときの平面図および底面図である。
図2は、実施形態のラベル1の断面を、部分的に台紙を剥離させて示す断面図である。
【0017】
図1に示すように、実施形態のラベル1は、平面視の形態として、第1矩形部10、第2矩形部20、および、第3矩形部30を備えた形状からなる。第1矩形部10の長辺である辺10aと、第2矩形部20の長辺である辺20aとが連結されている。第2矩形部20の辺20aと対向する長辺である対向辺20bと、第3矩形部30の長辺である辺30aとが連結されている。
第1矩形部の大きさ(長辺長さL11、短辺長さL12)、第2矩形部の大きさ(長辺長さL21、短辺長さL22)、および、第3矩形部の大きさ(長辺長さL31、短辺長さL32)は、ラベル1の使用態様に応じて適宜設定することができる。
【0018】
ラベル1の第1矩形部10の印字面PSには、商品に関する情報INFが印字されている。印字される情報INFは、使用目的に応じて任意に決定されてよいが、
図1に示す例では、二次元コードと、二次元コードのスキャンを案内するためのテキストとが含まれる。消費者が例えば通信端末等によって二次元コードをスキャンすることによって、ラベル1と関連付けられた商品に関する詳細な情報にアクセスできるように構成されている。
なお、「印字面」とは印字可能な面であればよく、既に印字されていることを要しない。
【0019】
図2に示すように、本実施形態のラベル1は、印字媒体PMが台紙RPに仮着された構造である。印字媒体PMは、印字層としての印字層101と、印字層101の裏面に塗着された粘着剤層102とを備える。
印字媒体PMの表面(つまり、印字層101の表面)は、印字媒体PMの印字面PSである。印字媒体PMの裏面(つまり、粘着剤層102の裏面)は、印字媒体PMの粘着面ASである。印字媒体PMの粘着面ASに台紙RPが仮着されている。
【0020】
印字層101は表面に印字可能である限り特に限定されないが、印字層101として、例えば、紙、合成紙、合成樹脂製シート、金属蒸着シート、発泡樹脂シート、及びこれらが2層以上積層された積層シートなどが挙げられる。
粘着剤層102は特に限定されないが、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等である。
台紙RPは特に限定されないが、例えば天然紙、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる合成樹脂フィルム、などを用いることができる。台紙RPの表面(印字媒体PMの粘着剤層102に接する面)には、粘着剤層102からの剥離性を高めるため、シリコーン処理、フッ素処理等の剥離処理が施されていることが好ましい。
【0021】
図1に示すように、第1矩形部10と第2矩形部20が連結される辺(10a,20a)には第1ミシン目P1が形成され、第2矩形部20と第3矩形部30が連結される辺(20b,30a)には第2ミシン目P2が形成されている。第1ミシン目P1および第2ミシン目P2は、表側の印字媒体PMと裏側の台紙RPの双方に形成されており、それによって各ミシン目に沿ってラベル1を折り曲げ、あるいは矩形部同士を切り離すことができる。
なお、第2ミシン目P2は表側のみに形成され、第2ミシン目P2に対応する裏側の台紙RPの部分は、台紙を剥離させやすいように切り込み(スリット)が形成されていてもよい。第1ミシン目P1についても同様である。
【0022】
図1に示すように、好ましくは、ラベル1は、その中央部分がくびれた形状となっている。すなわち、第2矩形部20の辺20aの長さL21が第1矩形部10の辺10aの長さL11よりも短く(L21<L11)、第2矩形部20の辺20bの長さL21が第3矩形部30の辺30aの長さL31よりも短くなっている(L21<L31)。中央部分がくびれた形状とすることで、第1ミシン目P1および第2ミシン目P2の長さが短くなるため、各ミシン目に沿ってラベル1を折り曲げ、あるいは矩形部同士を切り離すことをさらに容易にすることができる。
【0023】
図1の底面図に見られるように、本実施形態のラベル1の裏側では、第1矩形部10の台紙RPの一部が取り外し可能となるように、当該台紙RPの一部に切り込みCが形成されていることが好ましい。商品に関する情報が印字された第1矩形部10の台紙RPの一部を取り外し可能とすることで、POPラベルとしての使用態様のバリエーションを増やすことができる(後述する第5の使用方法)。
【0024】
(2)実施形態に係るラベルの使用方法
次に、本実施形態に係るラベル1の使用方法について説明する。
【0025】
(2−1)第1の使用方法(
図3)
本実施形態のラベル1の第1の使用方法について、
図3を参照して説明する。ラベル1の第1の使用方法は、ラベル1を吊り下げ型POPラベルとして使用する方法である。
第1の使用方法では先ず、印字面を基準にして第1ミシン目P1および第2ミシン目P2に沿ってそれぞれ山折りとなるようにラベル1を折り曲げ、それによって第2矩形部20を介して第1矩形部10の台紙RPと第3矩形部30の台紙RPとを対向させる(
図3のS1)。これにより、ラベル1は、第1矩形部10と第3矩形部30が第2矩形部20から実質的に平行となるように突出した状態となる。なお、この作業は、第2矩形部20がラベル1全体からみてくびれているため容易に行うことができる。
次に、ラベル1を商品陳列棚5に配置する。商品陳列棚5には、商品Mを配置する面とは溝を挟んで離間した位置に平板状部材51が設けられており、この平板状部材51は上方に突出している(
図3のS2)。そして、上方に突出した商品陳列棚5の平板状部材51の頂部51aに第2矩形部20の台紙RPが当接するように、ラベル1を商品陳列棚5の平板状部材51に引っ掛けることで、商品陳列棚5の平板状部材51にラベル1を設置する(
図3のS3)。矢視Aから見た図に示すように、ラベル1が商品陳列棚5の平板状部材51に設置された状態では、ラベル1の第2矩形部20が平板状部材51の頂部51aに支持される。
【0026】
(2−2)第2の使用方法(
図4)
本実施形態のラベル1の第2の使用方法について、
図4を参照して説明する。ラベル1の第2の使用方法は、ラベル1を突出型POPラベルとして使用する方法である。
第2の使用方法では先ず、印字面を基準にして第1ミシン目P1に沿って山折りとなるようにラベル1を折り曲げ、かつ第2ミシン目P2に沿って谷折りとなるようにラベル1を折り曲げ、それによって第2矩形部20を介して第1矩形部10の台紙RPと第3矩形部30と台紙RPとを平行配置させる。次に、第3矩形部30の台紙RPを取り除いて粘着面を露出させる(
図4のS1)。
最後に、第3矩形部30の他方の粘着面を、商品陳列棚6においてラベル1の設置対象となる設置面6aに貼り付ける(
図4のS2)。それによって、ラベル1は、第1矩形部10が設置面6aから突出させられた状態となる(
図4のS3)。矢視Aから見た図でよくわかるように、ラベル1が商品陳列棚6の設置面6aに貼り付けられた状態では、ラベル1の第1矩形部10の印字面が設置面6aから突出した状態となる。
【0027】
なお、
図4では、ラベル1を商品陳列棚6の設置面6aに貼り付ける場合を例示したが、この場合に限られない。ラベル1を商品Mの表面に貼り付けてもよい。
【0028】
(2−3)第3の使用方法(
図5)
本実施形態のラベル1の第3の使用方法について、
図5を参照して説明する。ラベル1の第3の使用方法は、ラベル1を吊り下げ型POPラベルとして使用する方法である。
第3の使用方法では先ず、第1ミシン目P1に沿って第2矩形部20および第3矩形部30を第1矩形部10から切り離す(
図5のS1)。次に、切り離した第2矩形部20および第3矩形部30を印字面を基準にして谷折りとなるように第2ミシン目P2に沿って折り曲げる。折り曲げた後、第2矩形部20および第3矩形部30のいずれか一方の矩形部(この例では、第2矩形部20)の台紙RPを取り除いて粘着面ASを露出させる(以上、
図5のS2)。
次に、第2矩形部20の粘着面ASを第1矩形部10の裏側の台紙RPに貼り付ける。ここでは、例えば、第2ミシン目P2が第1矩形部10の辺10aと一致するようにして第2矩形部20の粘着面ASが第1矩形部10の台紙に貼り付けられた例が示される。貼り付けた後、第2矩形部20および第3矩形部30のうち台紙が取り除かれていない他方の矩形部(この例では、第3矩形部30)の台紙を取り除いて粘着面ASを露出させる。そうすると、第1矩形部10の台紙面の上部に第3矩形部30の粘着面ASが配置された状態となる(以上、
図5のS3)。
最後に、第3矩形部30の粘着面ASを、商品Mの商品陳列棚7においてラベル1の設置対象となる設置面7aに貼り付ける(
図5のS4)。これによって、ラベル1は、商品陳列棚7が浮き出た状態で消費者に看取される。
【0029】
なお、
図5では、ラベル1を商品陳列棚7の設置面7aに貼り付ける場合を例示したが、この場合に限られない。ラベル1を商品Mの表面に貼り付けてもよい。
図5では、第2ミシン目P2が第1矩形部10の辺10aと一致するようにして第2矩形部20の粘着面ASが第1矩形部10の台紙に貼り付けられた例を示したが、この例に限られない。第2ミシン目P2が第1矩形部10の台紙の任意の位置となるようになったとしても、第2矩形部20の粘着面ASが第1矩形部10の台紙に貼り付けられている限り、第3矩形部30を商品陳列棚7の設置面7aに貼り付けることができる。その場合、第1矩形部10の表側から見て第3矩形部30の一部が見えることがないように、第2矩形部20の粘着面ASを第1矩形部10の台紙に貼り付けることが好ましい。
【0030】
図5のS2では第2矩形部20の台紙RPを取り除いた場合を例示したが、それに代えて、第3矩形部30の台紙RPを取り除いてもよい。その場合には、
図5のS3において、第3矩形部30の粘着面ASを第1矩形部10の台紙に貼り付ける。その後、第2矩形部20の台紙RPを取り除いて粘着面ASを露出させ、当該粘着面ASを商品陳列棚7の設置面7aに貼り付ける。
【0031】
(2−4)第4の使用方法(
図6)
本実施形態のラベル1の第4の使用方法について、
図6を参照して説明する。ラベル1の第4の使用方法は、スタンディングPOPラベルとして使用する方法である。
第4の使用方法では先ず、第1ミシン目P1に沿ってラベル1の第2矩形部20および第3矩形部30を第1矩形部10から切り離す(
図6のS1)。
次に、切り離した第2矩形部20および第3矩形部30を、印字面を基準にして谷折りとなるように第2ミシン目P2に沿って折り曲げる。そして、第2矩形部20および第3矩形部30のいずれか一方の矩形部(この例では、第2矩形部20)の台紙RPを取り除いて粘着面ASを露出させる(
図6のS2)。
上記一方の矩形部(この例では、第2矩形部20)の粘着面ASを第1矩形部10の裏側の台紙RPに貼り付け、かつ、第2矩形部20および第3矩形部30のうち台紙RPが取り除かれていない他方の矩形部(この例では、第3矩形部30)の第2ミシン目P2に対向する辺30bを、ラベル1の設置対象となる商品陳列棚7の設置面7bに当接させる。それによって、矢視Aから見た図に示すように、第3矩形部30によって第1矩形部10を支持し、第1矩形部10を設置面7b上で起立させる(
図6のS3)。
【0032】
図6では、第2矩形部20の粘着面ASを露出させる場合について例示したが、第2矩形部20に代えて、第3矩形部30の粘着面ASを露出させるようにしてもよい。その場合、第3矩形部30の粘着面ASを第1矩形部10の裏側の台紙RPに貼り付け、第2矩形部20の辺20aを、ラベル1の設置対象となる商品陳列棚7の設置面7bに当接させる。それによって、第2矩形部20によって第1矩形部10を支持し、第1矩形部10を設置面7b上で起立させる。
【0033】
(2−5)第5の使用方法(
図7)
本実施形態のラベル1の第5の使用方法について、
図7を参照して説明する。ラベル1の第5の使用方法は、アイキャッチ用POPラベルとして使用する方法である。
第5の使用方法では先ず、第1ミシン目P1に沿ってラベル1の第2矩形部20および第3矩形部30を第1矩形部10から切り離す。次に、第1矩形部10を裏返して、切り込みCを境に細片の台紙RPを取り除いて粘着面ASを露出させる(以上、
図7のS1)。
そして、粘着面ASを露出させた第1矩形部10を、例えば商品Mに対応するスタンド8(例えば、商品名や商品価格を表示しているスタンド)の前面の上部に貼り付ける(
図7のS2)。
【0034】
なお、
図7では、ラベル1の第1矩形部10を商品Mのスタンド8の前面に貼り付ける場合を例示したが、この場合に限られない。ラベル1の第1矩形部10を商品Mの表面に貼り付けてもよい。
また、本実施形態のラベル1では、切り込みCを第1矩形部10の長辺に並行となるようにして設ける場合について説明したが、その場合に限られない。切り込みCは、第1矩形部10の短辺に並行となるようにして設けてもよい。その場合には、スタンド8の前面の側部に貼り付ける。
【0035】
(2−6)第6の使用方法(
図8)
本実施形態のラベル1の第6の使用方法について、
図8を参照して説明する。ラベル1の第6の使用方法は、商品や商品陳列棚に直接貼り付けるPOPラベルとして使用する方法である。
第6の使用方法では先ず、第1ミシン目P1に沿ってラベル1の第2矩形部20および第3矩形部30を第1矩形部10から切り離す。次に、第1矩形部10を裏返して、すべての台紙RPを取り除いて粘着面ASを露出させる(
図8のS1)。
そして、粘着面ASを露出させた第1矩形部10を、例えば商品Mに貼り付ける(
図8のS2)。
【0036】
なお、
図8では、ラベル1の第1矩形部10を商品Mに貼り付ける場合を例示したが、この場合に限られない。ラベル1の第1矩形部10を商品Mに関連付けられたスタンドや商品陳列棚の表面に貼り付けてもよい。
【0037】
(2−7)第7の使用方法(
図9)
本実施形態のラベル1の第7の使用方法について、
図9を参照して説明する。ラベル1の第7の使用方法は、吊り下げ型POPラベルとして使用する方法である。
第7の使用方法では先ず、ラベル1を裏返して第2ミシン目P2に沿って第3矩形部30の台紙RPを取り除いて粘着面ASを露出させる(
図9のS1)。
次に、環状部材9に対して、第3矩形部30の台紙RPが取り除かれた状態のラベル1を巻き付けて固定する。具体的には、環状部材9にラベル1の第2矩形部20において環状部材9の一部が挟持されるようにして、第3矩形部30を折り返して第1矩形部10の台紙RPに第3矩形部30の粘着面ASを貼り付ける(
図9のS2)。それによって、矢視Aから見た図に示すように、湾曲した第2矩形部20によってラベル1が環状部材9に吊り下げられるようになる。
【0038】
以上、本実施形態のラベル1の第1〜第7の使用方法について説明した。
本実施形態のラベル1の使用方法では、上述したように、第2矩形部20または第3矩形部30粘着面を第1矩形部10の台紙に貼り付ける貼付作業が含まれる。この貼付作業を容易に、かつ正確に行うことを目的として、第1矩形部10の台紙には、第2矩形部20および第3矩形部30の少なくともいずれか一方の矩形部が第1矩形部10の台紙に貼り付けられる場合の当該矩形部の長辺または短辺の位置を指示する情報が印字されていることが好ましい。
【0039】
図10には一例として、第2矩形部20および第3矩形部30が第1矩形部10の台紙に貼り付けられる場合の各矩形部の長辺および短辺の位置を指示する情報として、それぞれ指示用の図形であるインジケータIND1およびインジケータIND2が示される。各インジケータは、第2矩形部20または第3矩形部30の長辺に対応する比較的長い第1ラインと、第1ラインの両端に設けられて第1ラインと直交する比較的短い第2ラインとを含む。
【0040】
第3の使用方法(
図5)において第2ミシン目P2が第1矩形部10の辺10aと一致するようにして第2矩形部20の粘着面ASを第1矩形部10の台紙に貼り付けるときに(
図5のS3)、インジケータIND2が目印となる。すなわち、ラベル1の使用者は、第3矩形部30の辺30b(長辺)がインジケータIND2の第1ラインと一致し、かつ第3矩形部30の2つの短辺がインジケータIND2の第2ラインと一致することを目印として貼り付けることができる。
第4の使用方法(
図6)において第2矩形部20の粘着面ASを第1矩形部10の台紙に貼り付けるときに、インジケータIND1,IND2が目印となる。すなわち、第2矩形部20をインジケータIND1,IND2の第1ライン間に位置させ、かつ短辺をインジケータIND1の第2ラインに一致することを目印として貼り付けることができる。
第7の使用方法(
図9)において第3矩形部30を折り返すときに、ラベル1の使用者は、第3矩形部30の長辺30bがインジケータIND2の第1ラインに一致することを目印として貼り付けることができる。
【0041】
上述した使用方法の説明から明らかなように、本実施形態のラベル1は、商品を紹介あるいは広告等するために商品に関する情報が第1矩形部10に印字にされている。そして、簡単な構造でありながら、ミシン面に沿って矩形部を取り除き、あるいは折り曲げることによって多くの態様でPOPラベルとして使用することができるという利点がある。
【0042】
(3)変形例
以下、本実施形態のラベルの変形例について、
図11を参照して説明する。
図11は、本実施形態のラベル1の変形例1および変形例2を示す図である。
図1に示したように本実施形態のラベル1は、その中央部分がくびれた形状となっているが、このような形状に限られない。すなわち、第2矩形部20の辺20aの長さL21が第1矩形部10の辺10aの長さL11よりも短く(L21<L11)、第2矩形部20の辺20bの長さL21が第3矩形部30の辺30aの長さL31よりも短くなっている(L21<L31)場合に限られない。
図11の変形例1に示すように、変形例1に係るラベル1Aは、第1矩形部10A、第2矩形部20A、および第3矩形部30Aを含む。第2矩形部20Aの長辺は第1矩形部10Aの長辺よりも短い点では上述した実施形態のラベル1と同じであるが、第2矩形部20Aの長辺と第3矩形部30Aの長辺とが同じ長さである点で第1の実施形態のラベル1と異なる。
図11の変形例2に示すように、変形例2に係るラベル1Bは、第1矩形部10B、第2矩形部20B、および第3矩形部30Bを含む。第1矩形部10B、第2矩形部20B、および第3矩形部30Bの各長辺がすべて同じ長さである点が、実施形態のラベル1および変形例に係るラベル1Aと異なる。
いずれの変形例のラベル1A,1Bについても、上述した第1〜第7の使用方法に従って使用することができる。
【0043】
上述した実施形態においてラベル1,1A,1Bに切り込みCを設けることは必須ではない。切り込みCを設けない場合には、第5の使用方法(
図7)を実行することができなくなるに過ぎず、第5の使用方法以外の各使用方法に従って使用することができる。
【0044】
以上、本発明のラベルおよびその使用方法の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態および変形例に記載された複数の技術的事項は、適宜組合せ可能である。