【文献】
CATT,CATR,RLM considerations for dual connectivity, 3GPP TSG RAN WG2 Meeting #82 R2−131915,2013年5月10日アップロード,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_82/Docs/R2−131915.zip>
【文献】
3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA); Radio Resource Control(RRC); Protocol Specification (Release 11),3GPP TS 36.331 ,2013年7月4日アップロード,V11.4.0
【文献】
Intel Corporation ,Radio link failure handling for dual connectivity,3GPP TSG RAN WG2 Meeting #85bis R2−141184,2014年3月21日アップロード,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_85bis/Docs/R2−141184.zip>
【文献】
Media Tek Inc.,SCell radio link handling in Rel−11,3GPP TSG−RAN WG2 Meeting #74 R2−113106,2011年5月3日アップロード,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_74/Docs/R2−113106.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
RLC PDUの再送信回数が、前記第2BSによってサービングされるRB内の既に設定された最大回数に到達すると、前記第2BSに前記RLC PDUを送信する前記RLCエンティティで前記RLC再送信誤りが発生する、請求項1に記載の方法。
RLC PDUの再送信回数が、前記第2BSによってサービングされる無線ベアラー(RB)内の既に設定された最大回数に到達すると、前記第2BSに前記RLC PDUを送信する前記RLCエンティティで前記RLC再送信誤りが発生する、請求項5に記載のUE。
前記プロセッサは、前記第2BSにRLC PDUを送信する前記RLCエンティティで前記RLC再送信誤りが発生すると、前記RLC再送信誤りが報告されるときに前記RLC再送信誤りを有するRBの識別子を報告するように構成される、請求項5に記載のUE。
【発明を実施するための形態】
【0035】
UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)は、ヨーロッパシステム、GSM(登録商標)(Global system for mobile communication、GSM(登録商標))、及びGPRS(General Packet Radio Service)に基盤したWCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)で動作する3世代(3rd Generation、3G)非対称移動通信システムである。UMTSのLTE(Long−Term Evolution)は、UMTSを規格化する3GPPによって論議中にある。
【0036】
3GPP LTEは、高速パケット通信を可能にする技術である。ユーザ及び提供者の費用を減少させ、サービス品質を改善し、カバレッジ(coverage)及びシステム容量を拡張及び改善することを目的とするLTE課題のための多くの方法が提案された。3G LTEは、上位−レベル要求であって、ビット(bit)当たりの費用減少、増加したサービス可用性、周波数帯域の柔軟性、単純な構造、開放型インターフェース、及び端末の適切な電力消耗を要求する。
【0037】
以下で、添付の図面を参照して説明した本発明の各実施例により、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解され得るだろう。以下で説明する各実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された各例である。
【0038】
本明細書は、LTEシステム及びLTE−Aシステムを使用して本発明の実施例を説明するが、これは例示であって、本発明の実施例は、前記定義に該当するいずれの通信システムにも適用することができる。また、本明細書は、FDD方式を基準にして本発明の実施例に対して説明するが、これは例示であって、本発明の実施例は、H−FDD方式又はTDD方式にも容易に変形して適用することができる。
【0039】
図2Aは、E−UTRAN(Evolved−Universal Terrestrial Radio Access Network)網構造を示すブロック図である。E−UMTSは、LTEシステムと称することもできる。通信網は、IMS及びパケットデータを通じたVoIP(Voice over IP)などの多様なサービスを提供するために広く配置される。
【0040】
図2Aに示したように、E−UMTS網は、E−UTRAN(evolved UMTS terrestrial radio access network)、EPC(Evolved Packet Core)、及び一つ以上の端末を含む。E−UTRANは、一つのセルに位置することもできる一つ以上のeNB(evolved NodeB)20、及び複数の端末10を含むこともできる。一つ以上のE−UTRAN MME(Mobility Management Entity)/SAE(System Architecture Evolution)ゲートウェイ30は、ネットワークの終端に位置し、外部ネットワークに接続することもできる。
【0041】
本明細書において、「ダウンリンク(downlink)」は、eNB20から端末10への通信を称し、「アップリンク(uplink)」は、端末10からeNB20への通信を称する。端末10は、ユーザによって運搬される通信装備を称し、また、移動局(Mobile Station、MS)、ユーザ端末(User Terminal、UT)、加入者ステーション(Subscriber Station、SS)又は無線デバイスと称することもできる。
【0042】
図2Bは、一般的なE−UTRANとEPCの構造を示すブロック図である。
【0043】
図2Bに示したように、eNB20は、ユーザプレーン及び制御プレーンのエンドポイント(end point)をUE10に提供する。MME/SAEゲートウェイ30は、セッション及び移動性管理機能のエンドポイントをUE10に提供する。eNB20及びMME/SAEゲートウェイ30は、S1インターフェースを介して接続することができる。
【0044】
eNB20は、一般にUE10と通信する固定局であって、基地局(BS)又はアクセスポイントと称することもある。一つのeNB20はセルごとに配置することができる。ユーザトラフィック又は制御トラフィックを送信するためのインターフェースをeNB20間で使用することができる。
【0045】
MMEは、eNB20に対するNASシグナリング、NASシグナリング保安、AS保安制御、3GPP接続ネットワーク間の移動性のためのインターCNノードシグナリング、(ページング再送信の制御及び実行を含む)遊休モードUE接近性(Reachability)、(遊休及び活性モードのUEのための)トラッキング領域リスト管理、PDN GW及びサービングGW選択、MME変化が伴うハンドオーバーのためのMME選択、2G又は3G 3GPP接続ネットワークへのハンドオーバーのためのSGSN選択、ローミング、認証、専用ベアラー設定を含むベアラー管理、PWS(ETWS及びCMASを含む)メッセージ送信のためのサポートを含む多様な機能を行う。SAEゲートウェイホストは、パー−ユーザ(Per−user)基盤のパケットフィルタリング(例えば、Kパケット検査を使用)、適法なインターセプション(Lawful Interception)、UE IP住所割り当て、ダウンリンクでの送信ポートレベルパケットマーキング、UL及びDLサービスレベル課金、ゲーティング及びレート強化、APN−AMBRに基づいたDLレート強化を含む多様な機能を提供する。MME/SAEゲートウェイ30は、明確性のために、本明細書で単純に「ゲートウェイ」と称する。しかし、MME/SAEゲートウェイ30は、MME及びSAEゲートウェイの両者を全て含む。
【0046】
複数のノードは、eNB20とゲートウェイ30との間でS1インターフェースを介して接続することができる。各eNB20は、X2インターフェースを介して相互接続することができ、各隣接eNBは、X2インターフェースを有するメッシュネットワーク構造を有することができる。
【0047】
図2Bに示したように、eNB20は、ゲートウェイ30に対する選択、無線リソース制御(RRC)活性化の間、ゲートウェイに向かうルーティング、ページングメッセージのスケジューリング及び送信、ブロードキャストチャネル(BCCH)情報のスケジューリング及び送信、アップリンク及びダウンリンクの全てにおける各UE10のための動的リソース割り当て、eNB測定の構成及び準備、無線ベアラー制御、無線承認制御(RAC)、及びLTE_ACTIVE状態での接続移動性制御などの各機能を行うことができる。EPCにおいて、ゲートウェイ30は、ページング発信、LTE_IDLE状態管理、ユーザプレーン暗号化、システム構造エボリューション(SAE)ベアラー制御、及び非−接続層(NAS)シグナリングの暗号化及び無欠性保護などの各機能を行うことができる。
【0048】
EPCは、移動性管理エンティティ(Mobility Management Entity、MME)、サービング−ゲートウェイ(serving−gateway、S−GW)、及びパケットデータネットワーク−ゲートウェイ(Packet Data Network−Gateway、PDN−GW)を含む。MMEは、主に各端末の移動性を管理する目的で用いられる接続及び可用性に対する情報を有する。S−GWは、E−TRANを終端点として有するゲートウェイで、PDN−GWは、パケットデータネットワーク(PDN)を終端点として有するゲートウェイである。
【0049】
図3は、3GPP無線接続網規格を基盤にした端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの制御プレーン及びユーザプレーンの構造を示す図である。制御プレーンは、端末(User Equipment;UE)とネットワークがコールを管理するために用いる各制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザプレーンは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路を意味する。
【0050】
第1の層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、上位にある媒体接続制御(Medium Access Control)層とは伝送チャネル(Transport Channel)を介して接続されている。前記伝送チャネルを介して媒体接続制御層と物理層との間にデータが移動する。送信側と受信側の物理層間には、物理チャネルを介してデータが移動する。前記物理チャネルは、時間と周波数を無線リソースとして活用する。具体的に、物理チャネルは、ダウンリンクでOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、アップリンクでSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
【0051】
第2の層の媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を介して上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2の層のRLC層は、信頼性のあるデータ送信をサポートする。RLC層の機能は、MAC内部の機能ブロックで具現することもできる。第2の層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、帯域幅の狭い無線インターフェースでIPv4やIPv6などのIPパケットを効率的に送信するために不必要な制御情報を減少させるヘッダー圧縮(Header Compression)機能を行う。
【0052】
第3の層の最下部に位置した無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御プレーンのみで定義される。RRC層は、各無線ベアラー(Radio Bearer;RB)の設定(Configuration)、再設定(Re−configuration)及び解除(Release)と関連して論理チャネル、伝送チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とネットワークとの間のデータ伝達のために第2の層によって提供されるサービスを意味する。このために、端末とネットワークのRRC層は、互いにRRCメッセージを交換する。
【0053】
eNBの一つのセルは、1.25MHz、2.5MHz、5MHz、10MHz、15MHz及び20MHzなどの各帯域のうち一つで動作するように設定することができ、帯域でダウンリンク又はアップリンク送信サービスを提供するように設定することができる。異なる各セルは、異なる各帯域を提供するように設定することもできる。
【0054】
E−UTRANから端末への送信のためのダウンリンク伝送チャネル(Downlink transport Channel)は、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、各ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、及びユーザトラフィック又は各制御メッセージを送信するためのダウンリンク共有チャネル(Shared Channel、SCH)を含む。ダウンリンクマルチキャスト又はブロードキャストサービスのトラフィック又は制御メッセージの場合、ダウンリンクSCHを介して送信することもでき、又は別途のダウンリンクMCH(Multicast Channel)を介して送信することもできる。
【0055】
端末からネットワークにデータを送信するアップリンク伝送チャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)と、その他にユーザトラフィックや制御メッセージを送信するアップリンクSCH(Shared Channel)とがある。伝送チャネルの上位にあり、伝送チャネルにマッピングされる論理チャネルとしては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、及びMTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
【0056】
図4は、E−UMTSシステムで使用する物理チャネル構造の一例を示した図である。物理チャネルは、時間軸上にある多数のサブフレームと、周波数軸上にある多数のサブキャリア(Sub−carrier)とで構成される。ここで、一つのサブフレーム(Sub−frame)は、時間軸上に複数のシンボル(Symbol)で構成される。一つのサブフレームは、複数のリソースブロック(Resource Block)で構成され、一つのリソースブロックは、複数のシンボル及び複数のサブキャリアで構成される。また、各サブフレームは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、すなわち、L1/L2制御チャネルのために該当のサブフレームの特定シンボル(例えば、1番目のシンボル)の特定サブキャリアを用いることができる。
図4には、L1/L2制御情報伝送領域(ハッチング部分)とデータ伝送領域(ハッチングしていない部分)を示した。現在論議が進行中のE−UMTS(Evolved Universal Mobile Telecommunications System)システムでは、10msの無線フレーム(radio frame)を使用し、一つの無線フレームは10個のサブフレーム(subframe)で構成される。また、一つのサブフレームは二つの連続するスロットで構成される。一つのスロットの長さは、0.5msである。また、一つのサブフレームは多数のOFDMシンボルで構成され、多数のOFDMシンボルのうち一部のシンボル(例えば、1番目のシンボル)は、L1/L2制御情報を送信するために使用することができる。データ送信のための時間単位である伝送時間間隔(Transmission Time Interval、TTI)は1msである。
【0057】
基地局と端末は、一般に特定制御信号又は特定サービスデータを除いては、伝送チャネルであるDL−SCHを用いるPDSCHを介してデータを送信/受信する。PDSCHのデータがいずれの端末(一つ又は複数の端末)に送信されるもので、前記各端末がどのようにPDSCHデータを受信してデコーディング(decoding)しなければならないのかに対する情報などは、PDCCHに含まれて送信される。
【0058】
例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRCマスキング(masking)されており、「B」という無線リソース(例えば、周波数位置)及び「C」という送信形式情報(例えば、伝送ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が特定サブフレームを通じて送信されると仮定する。この場合、セル内の端末は、自分が有しているRNTI情報を用いてPDCCHをモニタリングし、「A」RNTIを有している一つ以上の端末があると、前記各端末はPDCCHを受信し、受信したPDCCHの情報を通じて「B」と「C」によって指示されるPDSCHを受信する。
【0059】
図5は、搬送波集成(carrier aggregation)を示す図である。
【0060】
図5を参照して多重搬送波を支援する搬送波集成技術について説明する。前述したように、搬送波集成によって、既存の無線通信システム(例えば、LTEシステム)で定義されている帯域幅単位(例えば、20MHz)の搬送波(構成搬送波、CC)を最大5個まで束ねて最大100MHzまでのシステム帯域幅を支援することができる。搬送波集成に用いられる各構成搬送波の帯域幅のサイズは同一でも異なってもよい。また、それぞれの構成搬送波は異なる周波数帯域(又は、中心周波数)を有する。また、各構成搬送波は連続した周波数帯域上に存在してもよいが、不連続した周波数帯域上に存在する構成搬送波が搬送波集成に用いられてもよい。また、搬送波集成技術において、上りリンクと下りリンクの帯域幅のサイズは対称的に割り当てられてもよく、非対称的に割り当てられてもよい。
【0061】
搬送波集成に用いられる多重搬送波(構成搬送波)は、主構成搬送波(Primary Component Carrier;PCC)及び補助構成搬送波(Secondary Component Carrier;SCC)とに分類できる。PCCは、Pセル(Pcell;Primary Cell)と呼び、SCCは、Sセル(SCell;Secondary Cell)と呼ぶこともできる。主構成搬送波は、基地局が端末とトラフィック及び制御シグナリングを交換するために用いる搬送波のことを指す。制御シグナリングには、構成搬送波の付加、主構成搬送波に対する設定、上りリンクグラント(UL grant)又は下りリンク割り当て(DL assignment)などを含むことができる。基地局で複数個の構成搬送波を用いることができるが、該基地局に属した端末は1つの主構成搬送波のみを有するものと設定されてもよい。仮に端末が単一搬送波モードで動作する場合には主構成搬送波が用いられる。このため、主構成搬送波は、独立した利用も可能となるように、基地局と端末間のデータ及び制御シグナリングの交換に必要な全ての要求事項を充足するように設定されなければならない。
【0062】
一方、補助構成搬送波は、送受信されるデータ要求量などによって活性化又は非活性化されてもよい付加的な構成搬送波のことを指す。補助構成搬送波は、基地局から受信される特定命令及び規則にしたがってのみ用いられるように設定されてもよい。また、補助構成搬送波は、付加的な帯域幅を支援するために主構成搬送波とともに用いられるように設定されてもよい。活性化された補助構成搬送波を介して、基地局から端末に上りリンクグラント又は下りリンク割り当てのような制御信号が送信されてもよく、端末から基地局にチャネル品質指示子(Channel Quality Indicator;CQI)、プリコーディング行列指示子(Precoding Matrix Index;PMI)、ランク指示子(Rank Indicator;RI)、サウンディング参照信号(Sounding Reference Signal;SRS)などの上りリンク制御信号が送信されてもよい。
【0063】
端末へのリソース割り当ては、主構成搬送波及び複数個の補助構成搬送波の範囲を有することができる。多重搬送波集成モードにおいて、システムは、システム負荷(すなわち、静的/動的負荷バランシング)、ピークデータレート、又はサービス品質要求に基づいて、下りリンク及び/又は上りリンクに対して非対称的に補助構成搬送波を端末に割り当てることもできる。搬送波集成技術を用いるとき、構成搬送波に関する設定は、RRC接続手順(RRC connection procedure)の後に基地局から端末に提供される。RRC接続は、SRBを介して端末のRRC層とネットワーク間で交換されるRRCシグナリングに基づいて端末が無線リソース割り当てを受けることを意味する。端末と基地局とのRRC接続手順の後に、端末は基地局から主構成搬送波及び補助構成搬送波に関する設定情報を受け取ることができる。補助構成搬送波に関する設定情報は、補助構成搬送波の付加/削除(又は、活性化/非活性化)を含むことができる。したがって、基地局と端末間に補助構成搬送波を活性化させたり既存の補助構成搬送波を非活性化させたりするためには、RRCシグナリング及びMAC制御要素(MAC Control Element)の交換が行われる必要がある。
【0064】
補助構成搬送波の活性化又は非活性化は、サービス品質(QoS)、搬送波の負荷条件及び他の要因に基づいて基地局で決定することができる。基地局は、下りリンク/上りリンクに対する指示類型(活性化/非活性化)及び補助構成搬送波リストなどの情報を含む制御メッセージを用いて端末に補助構成搬送波の設定を指示することができる。
【0065】
図6は、マスターセルグループ(Master Cell Group、MCG)と補助セルグループ(Secondary Cell Group、SCG)間の二重接続性(dual connectivity)を示す概念図である。
【0066】
二重接続性は、端末がマスターeNB(MeNB)と補助eNB(SeNB)とに同時に接続可能であるということを意味する。MCGは、MeNBと関連付いているサービングセルのグループであり、PCell及び付加的に一つ以上のSCellを含む。また、SCGは、SeNBと関連付いているサービングセルのグループであり、特別(special)SCell及び付加的に一つ以上のSCellを含む。MeNBは、少なくともS1−MME(コントロールプレーンのためのS1)を終結するeNBであり、SeNBは、MeNBではないが、端末のための追加の無線リソースを提供するeNBである。
【0067】
二重接続性によって、ハンドオーバー(handover)可能性を下げるために、MCG内のスケジューリング無線ベアラー(Scheduling Radio Bearer、SRB)又は他のDRBを維持すると同時に、高い処理量を提供するために、いくつかのデータ無線ベアラー(Data Radio Bearer、DRB)はSCGにオフロード(offload)されてもよい。MCGは、周波数f1でMeNBによって作動し、SCGは、周波数f2でSeNBによって作動する。周波数f1及びf2は同一であってもよい。MeNBとSeNB間のバックホール(backhaul)インターフェースは、バックホールに相当な遅延があることから、1つのノードでの中央化したスケジューリングが不可能であり、非−理想的(non−ideal)である。
【0068】
図7Aは、特定端末の二重接続性に関連付いている基地局のコントロールプレーン(C−Plane)を示す図である。MeNBがS1−MMEを介してMMEに接続されたコントロールプレーンであり、MeNBとSeNBは、X2−C(X2−コントロールプレーン)を介して相互接続される。
図7Aに示すように、二重接続性のための基地局間(Inter−eNB)コントロールプレーンシグナリングがX2インターフェースシグナリングによって行われる。MMEへのコントロールプレーンシグナリングは、S1インターフェースシグナリングによって行われる。MeNBとMME間に、端末当たり1つのS1−MME接続のみが存在する。各基地局は、例えば、SCGに対するSCell(Secondary Cell)を他の端末に提供する間に、いくつかの端末にはPCell(Primary Cell)を提供することのように、端末を独立的に扱う必要がある。特定端末の二重接続性に関連付いているそれぞれの基地局は、自身の無線リソースを有し、自身のセルの無線リソースを割り当てること、及びX2インターフェースシグナリングによって行われるMeNBとSeNB間のそれぞれの調整を主に担当する。
【0069】
図7Bは、特定端末の二重接続性に関連付いている基地局のユーザプレーン(User plane、U−Plane)接続性を示す図である。ユーザプレーン接続性は、ベアラーオプション設定に従う:1)MCGベアラーにおいて、MeNBはS1−Uを介してS−GWにユーザプレーン接続され、2)分割ベアラーにおいて、MeNBはS1−Uを介してS−GWにユーザプレーン接続され、さらにMeNBとSeNBはX2−Uを介して相互接続され、3)SCGベアラーにおいて、SeNBはS1−Uを介してS−GWと直接接続される。MCG及び分割ベアラーのみ設定された場合、SeNBにはS1−U終端が存在しない。二重接続性において、マクロセルのグループからスモールセルのグループへのデータオフロードのためにはスモールセルの改善が要求される。スモールセルはマクロセルから離れて配置されてもよいので、端末の観点から、複数のスケジューラが異なるノードに分離して位置し、独立して動作する。これは、異なるスケジューリングノードが異なる無線リソース環境を経ることを意味し、各スケジューリングノードがそれぞれ異なるスケジューリング結果を有し得るということを意味する。
【0070】
図8は、二重接続性のための無線プロトコル構造を示す概念図である。
【0071】
本実施例のE−UTRANは、X2インターフェース上の非−理想的バックホール(backhaul)を介して接続された2個の基地局に位置し、2個の別個のスケジューラ(scheduler)によって提供された無線リソースを活用するように構成されたRRC接続(RRC_CONNECTED)状態の複数の受信/送信(Rx/Tx)端末によって二重接続性(Dual Connectivity、DC)動作を支援することができる。特定端末の二重接続性に関連付いている基地局は、2つの異なる役割を仮定することもできる。すなわち、基地局は、MeNB又はSeNBとして動作することができる。二重接続性において、端末は一つのMeNB及び一つのSeNBに接続することができる。
【0072】
二重接続性(DC)動作において、特定ベアラー(bearer)が用いる無線プロトコル構造は、ベアラーがどのように設定されているかによる。3つの代案として、MCG(Master Cell Group)ベアラー801、分割ベアラー(split bearer)803及びSCG(Secondary Cell Group)ベアラー805が存在する。3つの代案を
図8に示す。SRB(Signaling Radio Bearer)はいつもMCGベアラーであり、MeNBによって提供される無線リソースのみを用いる。MCG(Master Cell Group)ベアラー(RB−a)は、二重接続性においてのみMeNBリソースを用いるためにMeNBにのみ位置している無線プロトコルである。また、SCG(Secondary Cell Group)ベアラー(RB−c)は、二重接続性においてSeNBリソースを用いるためにSeNBにのみ位置している無線プロトコルである。
【0073】
特に、分割ベアラー803は、二重接続性においてMeNB及びSeNBリソースの両方を用いるためにMeNB及びSeNBの両方に位置している無線プロトコルである。分割ベアラー803は、一方向(direction)に対する1つのPDCP(Packet Data Convergence Protocol)エンティティ、2個のRLC(Radio Link Control)及び2個のMAC(Medium Access Control)エンティティを含む無線ベアラーであってもよい。特に、二重接続性動作は、SeNBによって提供された無線リソースを用いるように設定された少なくとも一つのベアラーを有するものとして説明されてもよい。
【0074】
図9は、RLCエンティティ構造を示す概念図である。
【0075】
RLCプロトコルは、PDCPからRLC SDUの形態でデータを取り、MACにおける機能性を用いて受信機内の対応RLCエンティティにデータを伝達する。多重の論理チャネルを1つの運送チャネルに多重化することを含めて、RLCとMAC間の関係を
図9に示す。複数の論理チャネルを1つの運送チャネルに多重化することは、下りリンク及び上りリンクスケジューリングと共に優先順位の取扱に主に用いられる。
【0076】
端末に対して設定された論理チャネル当たり1つのRLCエンティティが存在し、それぞれのRLCエンティティは次の役割を担う:1)RLC SDUの分割(segmentation)、連接(concatenation)、及び再組立て(reassembly);2)RLC再送信;及び3)対応論理チャネルに対する順次伝達(in−sequence delivery)及び複製検出(duplicate detection)。
【0077】
RLCの注目すべき別の構成は次のとおりである:(1)変化するPDUサイズらに対する取扱;及び(2)ハイブリッド(hybrid)−ARQとRLCプロトコル間の近接相互作用に対する可能性。最後に、論理チャネルごとに1つのRLCエンティティが存在し、構成搬送波ごとに1つのハイブリッド−ARQエンティティが存在するということは、搬送波集成の場合に、1つのRLCエンティティが多重ハイブリッド−ARQエンティティと相互作用することもできるということを示唆する。
【0078】
RLC SDU(Service Data Unit)の分割(Segmentation)、連接(Concatenation)、及び再組立て(Reassembly)
【0079】
分割及び連接メカニズムの目的は、インカミング(incoming)RLC SDUから、適度なサイズのRLC PDUを生成することである。一つの可能性は、妥協案を招きうる一つの固定したPDUサイズを定義することである。サイズが大きすぎると、最も低いデータレート(data rate)を支援することができないだろう。また、いくつかのシナリオにおいて過剰パディング(excessive padding)が要求されることがある。一方、単一の小さいPDUサイズは、それぞれのPDUに含まれたヘッダーから高いオーバーヘッドを招くことがある。特に、LTEによって支援される広範囲な動的範囲のデータレートを考慮する時に特に重要な、このような短所を回避するために、RLC PDUのサイズは動的に変化する。
【0080】
RLC SDUのRLC PDUへの分離及び連接過程で、ヘッダーは、他のフィールドのうち、リオーダーリング(reordering)及び再送信(retransmission)メカニズムによって用いられるシーケンス(sequence)番号を含む。受信端での再組立て(reaseembly)機能は、受信されたPDUからSDUを再組立てするために逆方向動作(reverse operation)を行う。
【0082】
逃がしたPDUの再送信は、RLCの主要機能の一つである。大部分の誤り(error)は、ハイブリッド(hybrid)−ARQプロトコルによって取り扱われるが、補完として第2−レベル再送信メカニズムを有することに利点がある。受信されたPDUのシーケンス番号を点検(inspect)することで、逃がしたPDU及び送信側から要請された再送信を検出することができる。
【0083】
異なるサービスは異なる要求値を有してもよい。例えば、いくつかのサービス(例えば、大きいファイルの送信)に対して、データの誤り無しの伝達が重要であるが、他のアプリケーション(例えば、ストリーミングサービス)は、少量の逃がしたパケットは問題とならない。このため、RLCは、アプリケーションの要求値によって、3つの異なるモードで動作することができる。
【0084】
*透過モード(Transparent Mode、TM)において、RLCは、完全に透明であるとともに必ずバイパス(bypass)される。再送信、分割/再組立て、及び順次伝達(in−sequence delivery)が発生しない。この設定は、BCCH(Broadcast Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、及びPCCH(Paging Control Channel)のような、情報が多重ユーザに伝達されなければならない、制御−プレーンブロードキャストチャネルのために用いられる。このようなメッセージのサイズは、全ての意図した端末に高い可能性で到達するように選択されるので、様々なチャネル条件を取り扱うための分離(segmentation)の必要もなく、誤りのないデータ送信を提供するための再送信の必要もない。その上、上りリンクが確立していないので、端末が状態報告をフィードバックする可能性がなく、チャネルに対する再送信が不可能である。
【0085】
*UM(Unacknowledged mode)は、分離/再組立て及び順次伝達を支援するか、再送信は支援しない。このモードは、例えば、(VoIP(Voice over IP))のように、誤りのない(error−free)伝達が要求されないか、又は、例えばMBSFN(単一周波数ネットワーク上のマルチキャスト/ブロードキャスト)を用いるMTCH(Multicast Traffic Channel)及びMCCH(Multicast Control Channel)上のブロードキャスト送信のように、再送信の要請が不可能な場合に用いられる。
【0086】
*AM(Acknowledged mode)は、DL−SCH(Downlink−Shared Channel)上のTCP/IPパケットデータ送信の主(main)モードである。分割/再組立て、順次伝達、及びエラーデータの再送信が全て支援される。
【0087】
図10は、AM RLC(Acknowledged Mode Radio Link Control)エンティティ構造を示す概念図である。
【0088】
AM(Acknowledged mode)において、RLCエンティティは両方向(bi−directional)であり、すなわち、データは2つのピア(peer)エンティティの間の両方向に流れてもよい。これは、PDUの受信が、これらのPDUを送信したエンティティに受信確認(acknowledgement)される必要があることから上記のような両方向の流れが確かに必要とされる。逃した(missing)PDUに関する情報は、状態報告と呼ばれる形態で受信端から送信端に提供される。これらの状態報告は、受信器によって自動で送信されたり、送信器の要請に応じて送信されてもよい。伝達中のPDUを追跡するために、他のフィールドのうち、シーケンス番号を含む、それぞれのPDUにRLCヘッダーをアタッチ(attach)する。
【0089】
両RLCエンティティは、送信及び受信ウィンドのそれぞれの、2個のウィンドウを維持する。送信ウィンドウ内のPDUのみが送信に適格であり;ウィンドウ開始点未満のシーケンス番号を有するPDUは受信RLCによって既に受信確認されている。同様に、受信器は、受信ウィンドウ内のシーケンス番号を有するPDUのみを受け入れる。受信器はまた、各PDUが1回のみSDUに組み立てられなければならず、任意の複製(duplicate)PDUは廃棄(discard)する。
【0090】
図11は、AM RLCエンティティで行われる再送信を示す概念図である。
【0091】
RLCエンティティは、RLC SDUとしても知られている、PDCPからさらに小さいユニット(RLC PDU)へのIPパケットの規格化(regimentation)を担っている。RLCエンティティは、受信されたPDUの複製除去及び連接の他、誤って受信されたPDUの再送信も担っている。最後に、RLCは、上位層へのRLC SDUの順次伝達を保障する。
【0092】
RLC再送信メカニズムは、上位層へのデータの誤りのない伝達を担当する。これを達成するために、受信器及び送信器内のAM RLCエンティティの間に再送信プロトコルが作動する。インカミングシーケンス番号をモニタリングすることによって、受信RLCは、逃がしたPDUを識別することができる。
【0093】
上述したように、AM RLCが逃がしたPDUの再送信を要請するように構成された場合、AM RLCはAM(Acknowledged Mode)で作動するといえる。AM RLCは、通常、誤りのないデータ伝達が主な関心事である、ファイル伝達のようなTCP−ベースサービスのために用いられる。
【0095】
AM RLCの送信側は、ピア(peer)AM RLCエンティティからRLC状態(status)によってAMD PDU又はAMD PDUの一部に対するNACK(Negative ACK)(ピアAM RLCエンティティによる受信失敗の通知)を受信することができる。
【0096】
ピア(peer)AM RLCエンティティからRLC状態によってAMD PDU又はAMD PDUの一部に対するNACKを受信した場合、AM RLCエンティティの送信側は、対応AMD PDUのシーケンス番号(Sequence Number、SN)がVT(A)≦SN≦VT(S)を満たすと、AMD PDU又はAMD PDUの一部に対する再送信のためのNACKが受信されたものと見なしてもよい。
【0097】
ここで、‘VT(A)’とは、ACK(Acknowledgement)状態変数のことを表し、この状態変数は、肯定受信確認が順次受信される次のAMD PDUのSNの値を示し、送信ウィンドウの下限線として動作する。この状態変数は、初期には0に設定され、SN=VT(A)を有するAMD PDUに対する肯定受信確認をAM RLCエンティティが受信する度にアップデートされる。また、‘VT(S)’とは、送信状態変数のことを表し、この状態変数は、次に新しく生成されたADM PDUに対して割り当てられるSNの値を示す。この状態変数は、初期には0に設定され、AMD RLCエンティティがSN=VT(S)を有するAMD PDUを伝達する度にアップデートされる。
【0098】
AMD PDU又はAMD PDUの一部が再送信対象として見なされる場合、AM RLCエンティティの送信側は、当該AMD PDUが初めて再送信対象として見なされた場合に、AMD PDUと関連付いているRETX_COUNTを0に設定することもできる。また、AM RLCエンティティの送信側は、再送信対象(再送信対象として見なされたAMD PDU又はAMD PDUの一部)が既に再送信のために保留(pending)中でないか、再送信対象の一部が既に再送信のために保留中でない場合に、RETX_COUNTを増加させてもよい。また、AM RLCの送信側は、RETX_COUNT=maxRetxThresholdの場合に、最大再送信に到達した旨を上位層に示すこともできる。
【0099】
ここで、‘RETX_COUNT’は、AMD PDUの再送信回数を数えるカウンターである。再送信される必要のあるPDU当たり1つのRETX_COUNTが存在する。また、‘maxRetxThreshold’とは、設定された最大再送信信回数を意味する。
【0100】
AMD PDUを再送信する時、AM RLCエンティティの送信側は、特定送信機会において下位層が示しているRLC PDUの総サイズ内にAMD PDUが合わないと、AMD PDUを断片化(segment)し、特定送信機会において下位層が示しているRLC PDUの総サイズ内に合うように新しいAMD PDUセグメントを形成し、新しいAMD PDUセグメントを下位層に伝達することができる。
【0101】
AMD PDUの一部を再送信する時、AM RLCエンティティの送信側は、必要によってAMD PDUの一部を断片化し、特定送信機会において下位層が示しているRLC PDUの総サイズ内に合うように新しいAMD PDUセグメントを形成し、下位層に新しいAMD PDUセグメントを伝達することもできる。
【0103】
‘再送信失敗’は、無線リンク失敗の検出を意味する。UEは、下記によって無線リンク失敗が発生した時を決定することができる。
【0104】
− タイマーT310が満了した場合。タイマーT310は、物理層問題(例えば、下位層らから“out−of−sync”指示をN310回連続して受信時(N310=下位層から受信した連続した“out−of−sync”指示の最大回数))を検出する時に起動し、下位層からN311(N311=下位層から受信した連続した“in−sync”指示の最大回数)回の連続“in−sync”指示を受信した場合に中断し、接続再確立手順を開始する場合に中断する。タイマーT310が満了した時に保安が活性化されていないと、UEはRRC_IDLE状態に進行し、そうでないと、UEは接続−再確立手順を開始する。
【0105】
− T300、T301、T304、及びT311が動作中でない間にランダムアクセス問題指示(indication)をMACから受信した場合。タイマーT300は、RRCConnectionRequestの送信時に始動し、RRCConnectionSetup又はRRCConnectionRejectメッセージの受信時、セル再選択時又は上位層による接続確立の中断時に中断する。タイマーT301は、RRCConnectionReestablishmentRequestが送信される時に始動し、RRCConnectionReestablishment又はRRCConnectionReestablishmentRejectメッセージが受信されたり、又は選択されたセルが不適(unsuitable)となる時に中断する。タイマーT304は、MobilityControlInfoを含むRRCConnectionReconfigurationメッセージが受信されたり、CellChangeOrderを含むMobilityFromEUTRACommandが受信されたりした場合に始動し、EUTRAへのハンドオーバー又はセル変更命令の成功的完了に対する基準(インター−RATの場合に、当該基準はターゲットRATで規定される。)を満たす場合に中断する。最後に、タイマーT311は、RRC接続再確立手順の開始時に始動し、適合なE−UTRAセル又は他のRATを用いる適合なセルの選択が行われる場合に中断する。
【0106】
− 最大再送信回数に到達したことがRLCから指示された場合
【0107】
RLC状態PDUは、逃がしたPDUの再送信を要請する送信RLCへのフィードバックとして報告される。状態報告をフィードバックする時期は設定可能であるが、報告は一般に多重PDUに関する情報を含んでおり、それほど頻繁に送信されない。受信した状態報告に基づいて、送信器のRLCエンティティは適宜行動を取ることができ、要請された場合、逃したPDUを再送信することができる。
【0108】
図11を参照すると、時刻t=t1で、n+5までのPDUが送信されている。PDU n+5のみが到達し、PDU n+3及びn+4は逃している。これは、リオーダリング(reordering)タイマーが始動することにつながりうる。しかし、この例示で、タイマーの満了以前に他のPDUが到達しない。タイマーの満了は、時刻t=t2で、逃がしたPDUを示す、状態報告を含む制御PDUを受信器が受信器のピアエンティティに送信するようにトリガリングする。制御PDUは、状態報告が余計に遅延され、再送信遅延にネガチブな影響を与えることを防止するために、データPDUに比べて高い優先順位を有する。時刻t=t3における状態報告の受信時に、送信器は、n+2までのPDUが正しく受信され、送信ウィンドウが進行されることを認知する。n+3及びn+4の逃がしたPDUが再送信され、今回は正しく受信される。この例示で、状態報告の受信によって再送信がトリガリングされる。しかし、ハイブリッド−ARQ及びRLCプロトコルが同一ノードに位置するので、両者間に密接な相互作用が可能である。このため、送信端におけるハイブリッド−ARQは、n+3及びn+4のPDUを含む伝送ブロックが失敗した場合に、送信端のRLCに知らせることができる。RLCは、これを用いて、明示的なRLC状態報告を待機せず、逃したPDUの再送信をトリガリングすることによって、RLC再送信と関連した遅延を減少させる。
【0109】
最後に、時刻t=t4で、再送信を含めて全てのPDUが送信器によって伝達されて成功的に受信される。送信バッファー内で最後のPDUがn+5であるので、送信器は、最後のRLCデータPDUのヘッダーにフラグを設定することによって、受信器からの状態報告を要請する。フラグの設定されているPDUの受信時に、受信器は、n+5を含めてn+5までの全てのPDUを受信確認する要請された状態報告を送信することによって応答することができる。送信器による状態報告の受信は、全てのPDUが正しく受信されたと宣言されるようにし、送信ウィンドウが進行される。
【0110】
上述したように、状態報告は様々な理由でトリガーされている。しかし、状態報告の量を制御し、過度な個数の状態報告でリターン(return)リンクがあふれることを防止するために、状態禁止(prohibit)タイマーが用いられてもよい。このタイマーによれば、状態報告は、タイマーによって決定されたとおりの時間間隔当たりに1回以上は送信されない。
【0111】
様々なデータレートを取り扱うための手段として、初期送信のためには動的PDUサイズに依存することが相対的に簡単である。しかし、チャネル状態及びリソースの量もRLC再送信の間で変化してもよい。このような変化を取り扱うために、既に送信されたPDUが(再)断片化されてもよい。上述したリオーダリング及び再送信メカニズムは相変らず適用されてもよい。すなわち、PDUは、全てのセグメントが受信された時に受信されたものと仮定する。状態報告及び再送信はそれぞれのセグメントで動作する。PDUの逃したセグメントのみが再送信される必要がある。
【0112】
図12は、RRC接続再確立手順を示す概念図である。
【0113】
この手順の目的は、SRB1(Signaling Radio Bearer1)動作の再開(resumption)、保安の再活性化、及びPCellのみ(only the PCell)の設定に関連した、RRC接続を再確立するためである。
【0114】
保安が活性化された、RRC_CONNECTEDのUEは、RRC接続を続けるために手順を開始することもできる。関心セルが準備された場合にのみ、例えば、有効な(valid)UEコンテクスト(context)を有する場合に、接続再確立が成功する。E−UTRANが再確立を受諾する場合、他の無線ベアラーが保留(suspend)されているままの間にSRB1動作が再開される。AS(Access Stratum)保安が活性化されていない場合、UEは手順を開始せず、RRC_IDLEに直接移動する。
【0115】
UEは、AS保安が活性化された場合に手順を開始することができる(S1201)。UEは、次の条件のいずれか一つを満たす場合に手順を開始する。
【0118】
− E−UTRAからの移動性(mobility)失敗時
【0119】
− 下位層から完全性確認(integrity check)失敗指示時
【0121】
EUTRANがUEからRRCConnectionReestablishmentRequestメッセージを受信した場合(S1201)、EUTRANはUEにRRCConnectionReestablishment命令(command)を送信する(S1203)。また、UEは、RRC接続再確立の完了を知らせるためにEUTRANにRRCConnectionReestablishmentCompleteメッセージを送信することができる(S1205)。
【0122】
図13は、二重接続性に対する無線プロトコル構造を示す概念図である。
【0123】
従来の技術において、RLC再送信誤りが発生する場合、例えば、AMD PDU又はAMD PDUの一部を含むRLCデータPDUの再送信回数が、設定された最大回数(maxRetxThreshold)に到達する場合に、RLCはRRCに最大再送信に到達したことを示す。その後、RRCは無線リンク失敗(Radio Link Failure、RLF)が検出されたと見なし、全てのRRC接続をリセットするためにRRC接続再確立手順を開始する。
【0124】
LTEリリース−12では、
図13に示すように、例えば、UEがMeNB(1301)とSeNB(1303)の両方に接続された、二重接続性に関する研究を進行している。同図で、MeNB(1301)とSeNB(1303)間のインターフェースをXnインターフェースと呼ぶ。Xnインターフェースは非理想的であると仮定する。例えば、Xnインターフェースは最大60msでもよいが、これに制限されるものではない。
【0125】
ところで、SeNB(1303)は、BE(Best Effort)類型のトラフィックの送信を担当するが、MeNB(1301)は、VoIP、ストリーミングデータ又はシグナリングデータのような別の類型のトラフィックの送信を担当する。二重接続性を支援するために、様々なプロトコル構造が研究され、潜在的構造1305が
図13に示されている。この構造1305において、PDCP及びRLCエンティティは異なるネットワークノードに、例えば、PDCPエンティティ1307はMeNB(1301)に、RLCエンティティ1309はSeNB(1303)に位置している。UE側1311において、MACエンティティがそれぞれのeNB(例えば、MeNB及びSeNB)に対して設定されたことを除けば、プロトコル構造は従来の技術と同一である。
【0126】
RLC再送信誤りを取り扱う従来の技術を二重接続性を支援するプロトコル構造に適用するにおいての問題点は、SeNBとの接続が単にデータ送信のためのものである点を考慮すれば、従来の技術を適用することはかなり非効率的である、ということである。すなわち、SeNBに対するRLCにおいてRLC再送信誤りが発生する場合、MeNBへのRRC接続を再確立せずに、SeNBによってサービスされるRLC又はRBを用いて端末がRBを十分に復旧(recover)できるわけである。
【0127】
その上、RLC再送信誤りが発生したとき、従来の技術では、RLCはRRCにRLC再送信誤りを知らせる以外は何もしない。これは、RLC再送信誤りが発生しても、RLCは、RRC接続が再確立されるまでRLCデータPDUを引き続き再送信するということを意味する。SeNBに対するRLCにおいてRLC再送信誤りが発生した場合、SeNBへのRLC接続を復旧することは、非理想的バックホールの60ms遅延を考慮すると、より長い時間を要するはずであり、誤りリンクを介したRLCデータPDUの再送信の維持は、SeNBにおける多数の無線リソースの浪費を招くだろう。
【0128】
図14は、本発明の実施例に係るRLC(Radio Link Control)再送信誤りの報告を示す概念図である。
【0129】
上述した問題点を克服するために、第2基地局(Base Station、BS)によってサービングされる無線ベアラーにRLC再送信誤りが発生したとき、RLCがRLCデータPDU及びRLC制御PDUを含むRLC PDUをそれ以上ピアRLCに送信することを中断することができ、UEは、RRC接続再確立手順を開始しないで、RLC再送信誤りに対して第1基地局(BS)に報告できることが提案される。本発明は、上述したシナリオ、二重接続性システムの他、一般の無線通信システムにも適用可能である。
【0130】
好適には、第1BSはMCG内のMeNBで、第2BSはSCG内のSeNBであっもよく、その逆であってもよい。
【0131】
より具体的に、第1BSは、UEとRRC接続を有するBSであり、UEの移動性を制御する(S1401)。第2BSは、UEへの又はUEからのデータ送信に対する無線リソースを提供するBSである。第2BSは、UEとのRRC接続を有しなくてもよいが、これに制限されるものではない(S1403)。
【0132】
UEは、第2BSからの又は第2BSへのデータ送信の間に無線ベアラー(RB)におけるRLC再送信失敗を検出することができる(S1405)。
【0133】
好適には、UEは、第2BSによってサービングされるRB内でRLC PDUの再送信回数が既に設定された最大回数に到達すると、RLC再送信失敗と決定することができるが、これに制限されるものではない。
【0134】
好適には、RLC PDUは、少なくとも一つのAMD PDU又はAMD PDUのセグメントを含む。
【0135】
好適には、第2BSによってサービングされるRBは、UEと第2BS間のRLC接続を有するRBであってもよい。すなわち、RBのRLCピアはUE及び第2BSに位置するが、これに制限されるものではない。
【0136】
第2BSにRLC PDUを送信するRLCエンティティを有するRBにおいてRLC再送信誤りが発生した場合、UEは第1BSにRLC再送信を報告することができる(S1407)。この時、段階S1401は維持されてもよい。これは、UEが第1BSに対するRRC接続再確立無しでRLC再送信誤りを報告することもできるということを意味するが、これに制限されるものではない。UEは第2BSにもRLC再送信誤りを報告することができる。
【0137】
段階S1407で、UEはRLC再送信誤りに対して第1BSに報告することができ、UEは、下記の少なくとも一つを報告することができる。
【0138】
− RLC再送信誤りを有するRBの識別子
【0139】
− RLC再送信誤りを有する第2BSによってサービングされる全てのRBの識別子
【0140】
− RLC再送信誤りを有する第2BSの識別子
【0141】
− 報告の原因(例えば、RLC再送信誤りを示す)。
【0142】
また、UEは、段階S1407で、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信、又はRLCデータPDU及びRLC制御PDUの両者を含むRLC PDUのそれ以上の受信を中断することができる(S1409)。この場合、第2BSにRLC PDUを送信するRLC PDUにおいてRLC再送信誤りが発生すると、UEは、第2BSとRLC接続を有する全てのRBの送信/受信、又はRLCエンティティを含むRBの送信/受信を中断することもできる。段階S1409で、UEは、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の受信は維持するが、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信は中断することもできる。一方、UEは、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信は維持するが、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の受信は中断することができる。さらに、UEは、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信及び受信を全て中断することもできる。
【0143】
また、UEは、段階S1409で、RLC送信誤りを有するRBをリリース(release)することができる。
【0144】
結論的に、RLCがそれ以上のRLC PDU送信を中断すると、RLCは、次の動作のうち少なくとも一つをさらに行うことができる。
【0145】
− ピアRLCからのRLC PDUのそれ以上の受信を中断
【0146】
− RRCにRLC再送信誤りが発生したことを指示 − この指示は、この指示がRRC接続再確立手順をトリガリングしないという点で従来の技術と異なる
【0147】
− RLC再送信誤りを有する第2BSとのRLC接続を有する全てのRBの送信を中断
【0148】
− RLC再送信誤りを有する第2BSとのRLC接続を有する全てのRBの受信を中断、
【0149】
− RLC再送信誤りを有するRBのリリース
【0150】
− RLC再送信誤りを有する第2BSとのRLC接続を有する全てのRBのリリース
【0151】
図15及び
図16は、本発明の実施例に係るRLC再送信誤り報告を示す図である。
【0152】
本発明は、上述したシナリオ、二重接続性システムの他、一般の無線通信システムにも適用可能である。
図15は、一般の無線通信システムにおいてRLC再送信誤り報告を説明する図であり、
図16は、二重接続性システムにおいてRLC再送信誤り報告を説明する図である。
【0153】
図15を参照すると、BSはUEとのRRC接続を有し、UEの移動性を制御し(S1501)、UEからの/UEへのデータ送信のための無線リソースも提供する(S1503)。
【0154】
本発明は、RLC再送信誤りが発生したとき、UEが誤りを報告するようにBSが指示する特定RBに適用することができる(S1505)。より具体的に、BSはUEに、RBセットアップ時に、RLC再送信誤り発生した時にRBがそれを報告する必要があるか否かを指示することができるが、これに制限されるものではない。
【0155】
UEがRLC再送信誤りをBSに報告するRBを示す指示子(indicator)をBSが送信した場合、好ましくは、指示子は、指示子によって示されたRBの識別子を含むことができる。例えば、指示子はRBID=XX又はreportRLCerror=TRUE/FALSEのように示すことができるが、これに制限されるものではない。
【0156】
UEは、データ送信の間に、BSによって示されたRBでRLC再送信失敗を検出することができる(S1507)。
【0157】
好適には、UEは、BSによって示されたRBでのみRLC再送信失敗を検出することもできる。
【0158】
好適には、UEは、BSによってサービングされるRBでRLC PDUの再送信回数が既に設定された最大回数に到達した場合にRLC再送信失敗を決定することもできるが、これに制限されるものではない。
【0159】
好適には、RLC PDUは、AMD PDU又はAMD PDUセグメントの少なくとも一つを含む。
【0160】
RBでRLC再送信誤りが発生した場合、UEはBSにRLC再送信誤りを報告することができる(S1509)。段階S1509で、UEは、RLC再送信誤りに対してBSに報告することができ、UEは、下記の少なくとも一つを報告することができる。
【0161】
− RLC再送信誤りを有するRBの識別子
【0162】
− 報告の原因(例えば、RLC再送信誤りを示す)
【0163】
また、段階S1509で、UEはRLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信、又はRLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の受信を中断することもできる。この場合、UEは、RBでRLC再送信誤りが発生すると、BSとRLC接続を有する全てのRBの送信/受信又はRLCエンティティを含むRBの送信/受信を中断することもできる。
【0164】
段階S1511で、UEは、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の受信は維持するが、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信は中断することもできる。一方、UEは、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信は維持するが、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の受信は中断することもできる。
【0165】
また、UEは、段階S1511で、RLC再送信誤りを有するRBをリリースすることができる。
【0166】
結論的に、RLCがRLC PDUのそれ以上の送信を中断すると、RLCは、次の動作のうち少なくとも一つをさらに行うことができる。
【0167】
− ピアRLCからのRLC PDUのそれ以上の受信を中断
【0168】
− RRCにRLC再送信誤り発生を指示 − これは、RRC接続再確立手順をトリガーしない点で従来の技術と異なる
【0169】
− RLC再送信誤りを有するRLC接続を有する全てのRBの送信を中断
【0170】
− RLC再送信誤りを有するBSとRLC接続を有する全てのRBの受信を中断
【0171】
− RLC再送信誤りを有するRBをリリース
【0172】
− RLC再送信誤りを有するRLC接続を有する全てのRBをリリース
【0173】
二重接続性の場合、
図16を参照すると、第1BSは、UEとRRC接続を有するBSであって、UEの移動性を制御する(S1601)。第2BSは、UEへの/UEからのデータ送信のための無線リソースを提供するBSである。第2BSは、UEとのRRC接続を有しなくてもよいが、これに制限されるものではない(S1603)。
【0174】
本発明は、RLC再送信誤りが発生した時、第1BSがUEに誤りを報告するように指示する特定RBに適用することができる(S1605)。より具体的に、第1BSはUEに、RBセットアップ時に、RLC再送信誤りの発生時にRBがこれを報告する必要があるか否かを示すことができるが、これに制限されるものではない。
【0175】
好適には、第2BSによってサービングされるRBは、UEと第2BS間のRLC接続を有するRBであってもよい。すなわち、RBのRLCピアは、UEと第2BSに位置するが、これに制限されるものではない。
【0176】
UEがRLC再送信誤りをBSに報告するRBを示す指示子(indicator)を、第1BSが送信する場合、指示子は、指示子によって示されたRBの識別子を含むことができる。例えば、指示子は、RBID=XX、reportRLCerror=TRUE/FASEのように示すことができるが、これに制限されるものではない。
【0177】
UEは、データ送信の間に、第1BSによって指示されたRBでRLC再送信失敗を検出することができる(S1607)。
【0178】
好適には、UEは、第1BSによって指示されたRBでのみRLC再送信失敗を検出することもできるが、これに制限されるものではない。
【0179】
好適には、UEは、第2BSによってサービングされるRBでRLC PDUの再送信回数があらかじめ設定された最大回数に到達すると、RLC再送信失敗を決定することができるが、これに制限されるものではない。
【0180】
好適には、RLC PDUは、少なくとも一つのAMD PDU又はAMD PDUセグメントを含む。
【0181】
RBでRLC再送信誤りが発生した場合、UEは第1BSにRLC再送信誤りを報告することができる(S1609)。この時、段階S1401は維持されてもよい。これは、UEが第1BSに対するRRC接続再確立無しでRLC再送信誤りを報告することもできるということを意味するか、これに制限されるものではない。
【0182】
段階S1609で、UEはRLC再送信誤りに対してBSに報告し、UEは下記の少なくとも一つを報告することができる。
【0183】
− RLC再送信誤りを有するRBの識別子
【0184】
− 報告の原因(例えば、RLC再送信誤りを示す)
【0185】
なお、UEは、段階S1609で、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信、又はRLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の受信を中断することもできる。この場合、RBでRLC再送信誤りが発生すると、UEは、第2BSとRLC接続を有する全てのRBの送信/受信又はRLCエンティティを含むRBの送信/受信を中断することもできる。
【0186】
段階S1611で、UEは、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の受信は維持するが、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信は中断することもできる。逆に、UEは、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信は維持するが、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の受信は中断することもできる。さらに、UEは、RLCデータPDU及びRLC制御PDUの両方を含むRLC PDUのそれ以上の送信及び受信を全て中断することもできる。
【0187】
また、UEは、段階S1611で、RLC再送信誤りを有するRBをリリースすることができる。
【0188】
結論的に、RLCがそれ以上のPDU送信を中断すると、RLCは、次の動作のうち少なくとも一つをさらに行うことができる。
【0189】
− ピアRLCからのRLC PDUのそれ以上の受信を中断
【0190】
− RRCにRLC再送信誤りが発生したことを指示 − この指示は、RRC接続再確立手順をトリガリングしない点で従来の技術と異なる
【0191】
− RLC再送信誤りを有する第2BSとRLC接続を有する全てのRBの送信を中断
【0192】
− RLC再送信誤りを有する第2BSとRLC接続を有する全てのRBの受信を中断
【0193】
− RLC再送信誤りを有するRBをリリース
【0194】
− RLC再送信誤りを有する第2基地局とのRLC接続を有する全てのRBをリリース
【0195】
図17は、本発明の実施例に係る通信装置のブロック図である。
【0196】
図17に示した装置は、上述したメカニズムを行うように適応されたユーザ装置(User Equipment、UE)及び/又はeNBであってもよいが、同一の作業を行う任意の装置であってもよい。
【0197】
図17に示したように、装置は、DSP(Digital Signal Processor)/マイクロプロセッサ110及びRF(Radio Frequency)モジュール(送受信器)135を含むこともできる。DSP/マイクロプロセッサ110は、送受信器135に電気的に接続され、送受信器135を制御する。装置は、設計者の選択によって、電力管理モジュール105、バッテリ155、ディスプレイ115、キーパッド120、メモリデバイス130、スピーカー145及び入力デバイス150をさらに含むこともできる。
【0198】
特に、
図17は、ネットワークから要請メッセージを受信するように構成された受信器135、及びネットワークに送/受信タイミング情報を送信するように構成された送信器135を含む端末を示すこともできる。このような送信器と受信器は、送受信器135を構成することができる。端末は、送受信器(受信器及び送信器)135に接続されたプロセッサ110をさらに含むことができる。
【0199】
また、
図17は、端末に要請メッセージを送信するように構成された送信器135、及び端末から送受信タイミング情報を受信するように構成された受信器135を含むネットワーク装置を示すこともできる。送信器及び受信器は送受信器135を構成することもできる。ネットワークは、送信器及び受信器に接続されたプロセッサ110をさらに含む。このプロセッサ110は、送受信タイミング情報に基づいて遅延を計算することもできる。
【0200】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。したがって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付された請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【0201】
以上説明した各実施例は、本発明の各構成要素と各特徴が所定形態で結合されたものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施することができる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の各実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。いずれかの実施例の一部の構成や特徴は他の実施例に含ませることができ、又は、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えることができる。特許請求の範囲で明示的な引用関係のない各請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新たな請求項として含ませ得ることは自明である。
【0202】
本発明の実施例において、基地局(BS)によって行われると説明した特定動作は、上位ノードのBSによって行うこともできる。BSを含む複数のネットワークノードにおいて、MSとの通信のために行われる多様な動作が基地局によって行われたり、基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。「eNB」という用語は、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「基地局(BS)」、アクセスポイントなどに取り替えることもできる。
【0203】
上述した各実施例は、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせなどの多様な手段によって具現することもできる。
【0204】
ハードウェア設定において、本発明の実施例に係る方法は、一つ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0205】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに格納してプロセッサによって駆動することができる。前記メモリユニットは、前記プロセッサの内部又は外部に位置し、既に公知となった多様な手段によって前記プロセッサとデータをやり取りすることができる。
【0206】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。したがって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。