特許第6553608号(P6553608)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6553608
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】調節可能な整形外科用接続部
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/30 20060101AFI20190722BHJP
【FI】
   A61F2/30
【請求項の数】11
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-535678(P2016-535678)
(86)(22)【出願日】2014年12月2日
(65)【公表番号】特表2016-538929(P2016-538929A)
(43)【公表日】2016年12月15日
(86)【国際出願番号】US2014068062
(87)【国際公開番号】WO2015084791
(87)【国際公開日】20150611
【審査請求日】2017年12月4日
(31)【優先権主張番号】61/910,700
(32)【優先日】2013年12月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502427840
【氏名又は名称】ジンマー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100130133
【弁理士】
【氏名又は名称】曽根 太樹
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ホプキンス
【審査官】 宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−536022(JP,A)
【文献】 特開2004−121849(JP,A)
【文献】 特表2013−521095(JP,A)
【文献】 米国特許第06045581(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/30 − A61F 2/44
A61B 17/58 − A61B 17/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の整形外科用部品を接続するための接続組立体であって、該接続組立体が、
穴を含む整形外科用部品と、
前記整形外科用部品に準球形部材を取外し可能にロックするために前記穴の中に配置可能な準球形部材であって、該準球形部材が前記穴の壁に接触するためのテクスチャ加工外面を含み、多角形の外周を伴う複数の概ね平面の表面要素を含む前記テクスチャ加工外面が前記準球形部材の50%超を被覆する、準球形部材と、を備え
前記穴が、面接触によって前記テクスチャ加工外面の前記平面の表面要素と接触するように構成される平面の表面を含む、接続組立体。
【請求項2】
前記整形外科用部品が上腕骨頭であり、前記準球形部材が別個の上腕骨幹部品に接続可能なモジュール式部品であ、請求項1に記載の接続組立体。
【請求項3】
前記穴がテーパー状の区画を含む、請求項1又は2に記載の接続組立体
【請求項4】
前記テクスチャ加工外面が多角形の表面を組み込んでいる三次元のモザイク細工体を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続組立体
【請求項5】
前記複数の平面の表面要素が前記準球形部材において相互に離間するか又は相互に連続する、請求項に記載の接続組立体
【請求項6】
前記複数の平面の表面要素が曲線、円形、直線、多角形、直線、又は三角形から成る外周を有する、請求項に記載の接続組立体
【請求項7】
前記準球形部材が多面体セルのハチの巣に近似する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続組立体
【請求項8】
前記テクスチャ加工外面が、前記テクスチャ加工外面において相互に離間するとともに前記準球形部材の第1の半径を画定する複数の最外側伸長部と、前記テクスチャ加工外面において相互に離間するとともに前記準球形部材の第2の半径を画定する複数の最内側陥凹部とを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続組立体
【請求項9】
前記穴が、前記第1の半径の2倍の第1の直径と、前記第2の半径の2倍の第2の直径とを伴うテーパー状の区画を含む、請求項に記載の接続組立体
【請求項10】
前記複数の最内側陥凹部が前記準球形部材において平面の表面に生じる、請求項又はに記載の接続組立体
【請求項11】
前記複数の最外側伸長部が前記準球形部材において対称的な頂点である、請求項8〜10のいずれか1項に記載の接続組立体
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2013年12月2日に提出された米国特許仮出願第61/910700号明細書の利益を主張し、該仮出願の優先権の利益は本明細書によって主張され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して医療技術に関し、特定の態様において、整形外科用部品、例えば関節部材を幹部又は底部に調節可能に接続する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
背景として、近位上腕骨の骨頭部又はその他の部位は、例えば近位上腕骨の進行した変性を治療するために、補綴装置に置換できる。解剖学的構造、例えば骨頭の高さ、直径、傾斜及び上腕骨管に対するオフセットの可変性に起因して、効果的な解剖学的再建は、種々のインプラント構成を提案するモジュール式システムを必要とする可能性が高い。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、特定の態様において、整形外科用部品を統合又は接続するための特有の方法及びシステムを提供する。例示的に、本開示の一態様は、複数の整形外科用部品を接続するための接続組立体を提供する。この特定の接続組立体は、穴を提供する第1の外科用部品を含む。該組立体は、第1の整形外科用部品に準球形部材を取外し可能にロックするために第1の整形外科用部品の穴の中に配置可能な準球形部材であるか又は準球形部材を含むことができる第2の整形外科用部品も含む。準球形部材は、本明細書において開示するようなテクスチャ加工外面のいずれかのようなテクスチャ加工外面を含む。テクスチャ加工外面は、第1の整形外科用部品に準球形部材を取外し可能にロックするか又は取外し可能なロックを助けるように、穴の壁に接触できる。必ずしも必要ではないが、後述する特徴の任意の適切な組合せを接続組立体に組み込むか又は結合できる。準球形部材は、骨スクリュー又は締結具の一部とすることができる。かかる骨スクリューは、準球形部材から延びる軸部(1つ若しくはそれ以上のテーパー状の縦断面及び/又は1つ若しくはそれ以上の非テーパー状の縦断面を伴うか又は伴わない完全に若しくは部分的にねじ切りされた軸部)を含むことができ、例えば、準球形部材は、スクリュー頭部の全部又は一部を形成する。整形外科用部品を、インプラントとすることができる。整形外科用部品を骨プレートとすることができる。骨プレートの場合、穴は、部分的に又は完全にプレートの壁を貫通できる。いくつかの形式において、穴は、プレートの壁を完全に貫通して、スクリューの先端が、準球形部材に先行して穴を通過する。第1の整形外科用部品は、上腕骨頭などの関節球又は頭部材とすることができる。準球形部材は、別個の上腕骨幹部品に接続可能なモジュール式部品とすることができる。テクスチャ加工外面は、25%超又は50%超など、準球形部材のかなりの部分を被覆できる。テクスチャ加工画面は、例えば多角形の外周を伴う複数の平面の表面要素を含むことができる。
【0005】
一態様において、本開示は、患者体内の球窩関節の関節窩に関節接続するための球側プロテーゼを提供する。この特定のプロテーゼは頂側と底側とを含む関節球部材を備える。頂側は、関節窩の中の面に関節接続するための凸状関節面を提供する。底側は、底側から頂側へ向かって関節球部材の中へ延びる開口を含む。プロテーゼは、更に、球窩関節の球側に残る患者の骨に固定可能な固定部材を備える。プロテーゼは、更に固定部材の近位端に配置される準球形部材を備える。準球形部材は、準球形部材を関節球部材に取外し可能にロックするために関節球部材の穴の中に配置可能である。準球形部材は、穴の壁と接触するために本明細書において開示するものなどのテクスチャ加工外面を含む。必ずしも必要ではないが、後述する特徴の任意の適切な組合せをプロテーゼに組み込むか又は結合できる。固定部材は、球窩関節の球側の髄内管に受入れられる細長いステムを含むことができる。関節球部材は、上腕骨頭とすることができる。穴は、テーパー状の区画を含むことができる。固定部材及び準球形部材は、例えばモールス型テーパー接続(Morse-type taper connections)を用いて相互に接続できるモジュール式部品とすることができる。テクスチャ加工外面は、準球形部材の適切な割合、例えば約10%〜100%、又は約40%〜約99%、又は約50%〜約90%を被覆できる。テクスチャ加工外面は、複数の概ね平面の面を含むことができる。例えば準球形部材において相互に離間した概ね平面の面を含む、及び/又は、準球形部材において相互に連続した概ね平面の面を含む。テクスチャ加工外面は、多角形の外周を伴う複数の表面要素を含むことができる。例えば、多角形の外周の中に平面の表面を伴う表面要素を含む、及び/又は、多角形の外周の中に凹状及び/又は凸状の表面を伴う表面要素を含む。テクスチャ加工外面は、複数の多角形の表面を組み込んでいる三次元のモザイク細工体を含むことができる。準球形部材は、多面体セルのハチの巣に近似できる。
【0006】
一態様において、本開示は、整形外科用部品に準球形部材を取外し可能にロックするために整形外科用部品の穴に配置できる準球形部材を提供する。準球形部材は、テクスチャ加工外面において相互に離間するとともに準球形部材の第1の半径を画定する複数の最外側伸長部と、テクスチャ加工外面において相互に離間するとともに準球形部材の第2の半径を画定する複数の最内側陥凹部と、を含むテクスチャ加工外面を備える。テクスチャ加工外面は、整形外科用部品に準球形部材を取外し可能にロックするか又は取外し可能なロックを助けるように、穴の壁に接触できる。必ずしも必要ではないが、後述する特徴の任意の適切な組合せを準球形部材又は整形外科用部品に組み込むか又は結合できる。穴は、第1の半径の2倍の第1の直径及び第2の半径の2倍の第2の直径を伴うテーパー状の区画を含むことができる。複数の最内側陥凹部は、準球形部材における平面及び/又は非平面(例えば、凹状)の表面に生じうる。複数の最外側伸長部は、準球形部材において対称的な頂点とすることができる。
【0007】
一態様において、本開示は、患者の関節窩に関節接続するための上腕骨プロテーゼを提供する。この特定の上腕骨プロテーゼは、頂側及び底側を含む上腕骨頭部材を備える。頂側は、関節窩、例えば生来の関節窩の中の表面に関節接続するための凸状関節面を提供する。底側は、底側から頂側へ向かって上腕骨頭部材の中へ延びる穴へ通じる開口部を含む。プロテーゼは、更に、患者の上腕骨に固定できる固定部材を含む。プロテーゼは、更に、固定部材の近位端に配置される準球形部材を含む。例えば、準球形部材は固定部材の構成部品である。準球形部材は、上腕骨頭部材に準球形部材を取外し可能にロックするために上腕骨頭部材の穴に配置可能である。準球形部材は、穴の壁に接触するために本明細書において開示する外面のいずれかのようなテクスチャ加工外面を含む。一実施形態において、テクスチャ加工外面は、テクスチャ加工外面において相互に離間するとともに準球形部材の第1の半径を画定する複数の最外側伸長部と、テクスチャ加工外面において相互に離間するとともに準球形部材の第2の半径を画定する複数の最内側陥凹部とを含む。必ずしも必要ではないが、固定部材は、球窩関節の球側の髄内管に受入れ可能な細長いステムを含むことができ、及び/又は、テクスチャ加工外面は、頂点が複数の最外側伸長部を具備する、三角形の表面から成る三次元のモザイク細工体を含むことができる。
【0008】
いくつかの態様において、本開示は、上腕骨の骨頭又は近位端が置換又は修復される上腕骨再建手術に使用できるシステム及び方法を提供する。例えば、医師に、迅速かつ正確な調節可能性を与える上腕骨頭システムを提供する。いくつかの形式において、モジュール式上腕骨頭は、偏った中心を有し、及び/又は、ステム付き若しくはステム無しの上腕骨固定部材と共に使用できる。
【0009】
本開示のいくつかの態様は、整形外科用プレート(例えば、骨プレート)などの第1の整形外科用部材の雌型穴と第2の整形外科用部材の準球形部材又はその他の雄型コネクタとの間の接続部を含む。この第2の部材は、プレートに接続される任意の整形外科要素又は装置とすることができる。特定の実施形態において、この第2の部材は、例えばプレートを骨に付着させるために、骨に押込まれるか又は他の状態で骨に受入れられるものである。この第2の部材は、スクリュー、締結具、ピン、スパイク、又は釘とすることができる。例えば、第2の部材は、テーパー状の軸部を伴うスクリューとするか、又は軸部のかなりの長手区域をねじ山付き若しくはねじ山無しのテーパー状にすることができる。いくつかの実施形態において、第1の整形外科用部材は、プレートでない整形外科用装置である。いくつかの実施形態において、第1の整形外科用部材は、整形外科用インプラント(例えば、膝関節、股関節、肩関節、足関節、又はその他の関節インプラント)である。これら非限定的な実施例の各々は、自立型とするか又は他の実施例の1つ若しくはそれ以上による種々の置換又は組合せで結合できる。
【0010】
対応する参照符号は、いくつかの図面において対応する部品を指す。本明細書において示す例証は、本発明の代表的な実施形態を説明し、例証は、本発明の範囲を限定するものとは解釈すべきではない。必ずしも縮尺通り描かれていない図面において、同様の番号は、種々の図面において同様の構成部品を説明する。異なる接尾符号を有する同様の番号は、同様の構成部品の異なる例を示す。図面は、限定的ではなく、実施例として、本明細書において論じる種々の実施形態を例示する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】本開示の一実施形態における上腕骨プロテーゼを示す。
図1B図1Aの上腕骨プロテーゼの別の向きを示す。
図1C】例示的な上腕骨プロテーゼのX線画像である。
図2】本開示の一実施形態における上腕骨頭部材を示す。
図3A】本開示の一実施形態における上腕骨頭部材の側断面図である。
図3B】完全球体の半径を示す。
図3C】本開示の一実施形態におけるテクスチャ加工外面を伴う準球形部材を示す。
図4A】本開示の別の実施形態における別の密度のテクスチャ加工外面を伴う準球形部材を示す。
図4B】本開示の別の実施形態における別の密度のテクスチャ加工外面を伴う準球形部材を示す。
図4C】本開示の別の実施形態における別の密度のテクスチャ加工外面を伴う準球形部材を示す。
図4D】本開示の別の実施形態における別の密度のテクスチャ加工外面を伴う準球形部材を示す。
図5A】本開示の一実施形態におけるテクスチャ加工外面を伴う準球形部材を示す。
図5B】本開示の一実施形態におけるテクスチャ加工外面を伴う準楕円面部材を示す。
図6A】本開示の一実施形態におけるテクスチャ加工外面を伴う準球形部材を示す。
図6B】本開示の一実施形態におけるテクスチャ加工外面を伴う準球形部材を示す。
図7A】本開示の一実施形態における上腕骨部材を示す。
図7B】本開示の別の実施形態における上腕骨部材を示す。
図8】本開示の一実施形態における上腕骨部材を示す。
図9】本開示の別の実施形態における上腕骨部材を示す。
図10】本開示の一実施形態における骨スクリューの前面図である。
図11】本開示の一実施形態における整形外科用組立体の前面図である。
図12】本開示の別の実施形態における整形外科用組立体の前面図である。
図13A】本開示の一実施形態における整形外科用プレートの平面図である。
図13B図13Aの線13B−13Bに沿って見た断面図である。
図13C】本開示の別の実施形態における整形外科用プレートの一部である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
前述のように、本開示は、特定の態様において、整形外科用接続部を作るための特有の方法及びシステムを提供する。例示的に、本開示のいくつかの実施形態は、複数の整形外科用部品を接続するための接続組立体を提供する。例えば、接続組立体自体が第2の構成部品に対して第1の構成部品を空間的に調節するための特有の様式を提供する。かかる接続組立体は、雌型穴を具備する第1の整形外科用部品を含むことができる。更に、該組立体は、第1の整形外科用部品の穴の中に配置できる雄型接続部材とするか又は雄型接続部材を含むことができる第2の整形外科用部品を含むことができる。1つの好ましい形式において、雄型接続部材は、準球形部材を含む。準球形部材は、例えば穴の中に準球形部材を取外し可能にロックするか又は取外し可能なロック若しくは固定を助けるように穴の1つ又はそれ以上の壁又は表面に接触するためのテクスチャ加工外面を含む。本開示におけるテクスチャ加工外面を組み込む他の適切な雄型接続部材は、本明細書の別の場所で論じるように、他の形状(例えば、準楕円面など非球形)に近似できる。いくつかの好ましい実施形態において、テクスチャ加工外面の形状は、患者の解剖学的構造の可変性に合わせて、準球形部材を大多数の向き又は角度位置で穴の中に配置してロックできるようにする。いくつかの例において、かかる接続組立体は、患者の球窩関節において窩に関節接続するための球側プロテーゼの一部となる。例えば、第1の整形外科用部品は、頂側及び底側を含む上腕骨頭部材などの関節球部材とすることができる。頂側は、窩の中の表面に関節接続するための凸状関節面を具備できる。底側は、例えば底側から頂側へ向かって関節球部材の中へ延びる穴へ通じる開口、を含むことができる。準球形部材は、球窩関節の球側に残っている患者の骨に固定できる固定部材の近位端に配置できる。上腕骨プロテーゼの場合、穴の中での準球形部材の向き又は角度位置は、骨頭高さ、直径、傾斜及び上腕骨管に対するオフセットなどの可変性に合わせて調節できる。いくつかの実施形態において、第1の整形外科用部品は骨プレートであり、第2の整形外科用部品は骨スクリューであって、スクリューの軸部の先端が、スクリューの一部を形成する準球形部材、例えばスクリューの頭の全部又は一部を形成する準球形部材に先行して雌型穴を通過して骨の中までプレートを貫通するような、骨スクリューである。その後、準球形部材は大多数の向き又は角度位置で穴の中に受入れられてロックでき、例えばスクリューを骨の中の所望の最終位置まで前進させることによって、プレートを骨に取付ける。かかる接続部は、スクリューの後退(back-out)に抵抗するために効果的である。いくつかの例において、軸部又は軸部の先端は、プレートの雌型穴を貫通しない。いくつかの実施形態において、軸部の先端はスクリューがプレートに接触するか又は結合される前に骨へ進入する。いくつかの形式において、スクリューは、準球形部材が雌型穴の中でロックされる前に骨の中の所望の最終位置まで前進する。例えば、準球形部材が雌型穴の中に強制的に受入れられてロックされるように、プレートは、予め位置付けられたスクリューに押付けられる。
【0013】
図1A図1Bは、例示的な上腕骨プロテーゼ10を示す。この特定の上腕骨プロテーゼ10は、上腕骨頭部材40と、準球形部材20と、上腕骨固定部材60と、を含む。上腕骨頭部材40は、頂側41と底側42とを含む。上腕骨頭部材40は、半球形又は部分球形とすることができ、この特定の例において、頂側41は、これと噛み合う関節窩面、例えば人間又は動物の肩の生来の又は人工的な関節窩面に関節接続するための凸状関節面47を提供する。上腕骨頭部材40は、金属、セラミック、ポリマー又はこれら材料の組合せを含めて、任意の適切な材料で形成できる。上腕骨固定部材60は、上腕骨に固定可能である。上腕骨固定部材60は、上腕骨74の骨管73の中へ挿入できるサイズ及び形状を有するステム70を含む(図1C)。ステム70は、周りの骨物質にセメント結合、非セメント結合、ピン留め又はスクリュー接続など適切な様式で固定でき、骨の内方成長を促進するように構成できる。ステム70は、金属、セラミック、ポリマー又はこれら材料の組合せを含めて任意の適切な材料で形成できる。図1Cは、例示的な肩関節置換術後の埋植された上腕骨プロテーゼのX線画像である。固定部材60のステム70は、上腕骨74の骨管73の中に設置できる。上腕骨頭部材(頭部)40は、上腕骨74の近位端59に配置でき、これと噛み合う肩関節75の生来の又は人工の関節窩面58に関節接続できる。
【0014】
図1A図1Bを参照すると、上腕骨プロテーゼ10を必要とする肩関節置換術において、解剖学的構造の多様性に合わせて、外科医は、残っている解剖学的構造又は上腕骨固定部材60など他のインプラント構成部品に対して上腕骨頭(断面で示す)の向き又は角度位置を調整できる。上腕骨頭部材40は、1つ又はそれ以上の壁44を伴う穴43を提供する底側42を含む。穴43は、底側から頂側へ向かって上腕骨頭部材の中へ延びる。穴43は、底側42においてより広い開口部を伴い、穴43の底部を形成するベース48へ向かって狭くなるテーパー状とすることができる。適切な雌型穴は、テーパー状または非テーパー状とすることができる。適切な雌型穴は、任意の適切な三次元形状であるか又はこれを組み込むことができる。例えば、直線及び/又は曲線形状を組み込むことができる。適切な雌型穴は、円錐台形を有することができる。適切な雌型穴の形状は、ウェッジ、テーパー体、トロイド、コノイド、カテノイド、立方体、平行六面体、プリズム及びこれら組合せの全面的または部分的形状とするか又はこれを含むことができる。適切な形状は、完全な又は部分的な円筒形、立方形、錐体、角錐体及び四面体及びこれら組合せを含むが、これらに限定されず、これに関して、本開示の特定の態様におけるテクスチャ加工外面を組み込む雄型コネクタも、任意の適切な形状に近似できることが分かるだろう。従って、球体に加えて、雄型接続部材は、例えば適切な三次元の直線及び/又は曲線形状を組み込んでいる非球形に近似できる。例示的に、いくつかの好ましい形式において、本開示におけるテクスチャ加工外面を組み込む雄型コネクタは、球体(例えば半球形などの部分的球形)、楕円面、偏球面、長球面、カテノイド、コノイド又は回転放物面の全部又は部分に近似する。
【0015】
更に図1A図1Bを参照すると、1つ又はそれ以上の境界面22における準球形部材20と穴の壁44との間の接点は、医師が広範囲の位置で上腕骨頭40の向きを定められるようにし、位置のうち2つが、図1A及び図1Bにおいて上腕骨頭40の異なる角度で示される。図1Aは、第1の角度17での固定部材60と上腕骨頭40との間の関係を示し、図1Bは、第2の角度18での固定部材60と上腕骨頭40との間の関係を示す。準球形部材20の形状は、かかる角度調節を三次元で行えるようにする。上腕骨頭40の向き又は角度位置を評価する際、準球形部材20は、穴43の中へ部分的にのみ挿入できる。それでも、医師が位置決めの適合性を判断できるように、構成部品を一緒に保持するのに充分な把握力があってよい。上腕骨頭40が適切な向きに在ると医師が判断したら、準球形部材20を、例えば圧力、衝撃力又はその他によって衝撃荷重を与えることによって、穴43の中へ更に挿入できる。いくつかの例において、準球形部材20などの雄型部材と穴の壁との間の強制的な接触は、雄型部材の表面特徴及び/又は雌型穴の中の表面又は壁を破損するか又はその他の変形を生じるのに充分である。壁44を含む穴43の形状並びに準球形部材の形状及び表面特徴は、準球形部材が上腕骨頭部材の穴の中に配置できて準球形部材を上腕骨頭部材に取外し可能にロックするようにするものであり、例えば準球形部材20と上腕骨頭40との間に固定した不動接続を提供する。
【0016】
準球形部材20は、固定部材60の近位端に配置される。この特定の実施形態において、上腕骨プロテーゼ10は、準球形部材20と固定部材60との間の移行部を形成できる狭小接続部材37を含むことができる。この接続部材37は、準球形部材20における上腕骨頭40の調節のためのクリアランスを提供するサイズ及び形状にすることができる。上腕骨頭40は、穴43の底部48から関節面47まで延びる開口部を具備する管路55を含むことができる。管路55は、2つの部材を衝撃荷重によって固定的に取り付けた後に、上腕骨頭40を準球形部材20から分離するためのピン状ツール(図示せず)を挿入するために使用できる。別の実施例において、管路55は、上腕骨頭部材40を準球形部材20から分離するためにボルト(図示せず)と一緒に使用するためにねじ切ることができる。穴43は上腕骨頭40の中心軸線39に位置するように図示されているが、穴43の位置は、上腕骨プロテーゼ10の更なる構成を医師に提供するために中心軸線からオフセットできる。
【0017】
図2は、上腕骨頭部材40の別の例の斜視図である。底側42は、上腕骨頭部材40の重量をより軽くし、及び/又は、向きの調整をより大きくできる陥凹エリア49を含むことができる。
【0018】
図3は、上腕骨頭40の断面図である。穴43は、底側42付近に位置する第1の半径45と底部48付近に位置する第2の半径46とを含むようにテーパー状にすることができる。必ずしも必要ではないが、第1の半径45及び第2の半径46は、準球形部材20の測定値に関係づけることができる(図3C)。図3Bは、半径23を有する完全球体21を示す。図3Cは、基本的に準球形部材20全体を被覆する例示的なテクスチャ加工外面11を含む準球形部材20を示す。本開示の特定の態様によれば、本開示における準球形部材又はその他の雄型コネクタは、準球形部材又はその他のコネクタの50%超、又は65%超、又は75%超、又は85%超を被覆するテクスチャ加工外面を組み込む。いくつかの例において、テクスチャ加工外面は、準球形部材又はその他のコネクタの約25〜約50%、又は約35%〜約75%、又は約50%〜約90%、又は約60%〜約100%を被覆する。
【0019】
更に図3を参照すると、この特定のテクスチャ加工外面11は、三次元のモザイク細工体80を組み込む。適切なモザイク細工体は、多角形要素78などの複数の多角形要素を組み込むことができる。この特定の例において、多角形要素は三角形要素又は三角面81である。本開示の更なる態様におけるテクスチャ加工外面は、他の適切な三次元のモザイク細工体を組み込むことができる。特定の実施形態において、本開示における準球形部材又はその他の雄型コネクタは、積み重ね立方体、菱形十二面体、切頭八面体、六角プリズム又は三角プリズムなど(但し、これらに限定されない)など、複数の積み重ね多面体を模倣するか又は複数の積み重ね多面体に近似する。いくつかの形式において、本開示における準球形部材又はその他の雄型コネクタは、均等又は不均等のハチの巣を含む多面体セルのハチの巣を模倣するか又は多面体セルのハチの巣に近似する。
【0020】
更に図3Cを参照すると、テクスチャ加工外面11は、複数の最外側伸長部(この例示的な実施形態においては、後に論じるように三角面の頂点に在る)を含む。準球形部材20の中心から最外側伸長部12までの距離は、第1の半径45と等しくできる。必ずしも必要ではないが、最外側伸長部12の少なくとも2つを接続する弧は、完全球体21の弧と概ね同じ曲率を有することができる。テクスチャ加工外面11は、複数の最内側陥凹部13(この例示的な実施形態においては、後に論じるように三角面の中心に在る)を含む。準球形部材20の中心から最内側陥凹部13までの距離は、第2の半径46と等しくできる。必ずしも必要ではないが、最内側陥凹部の少なくとも2つを接続する弧は、完全球体21の弧と概ね同じ曲率を有することができる。テクスチャ加工外面11と穴の内壁43との間の確実な把持は、1つ又はそれ以上の境界面22において得られる。必ずしも必要ではないが、第1の半径45と第2の半径46との間の関係は後述する通りとすることができる:R=完全球体21の半径のとき、第1の半径45=R+t、第2の半径46=R−t。ここで、“t”は可変的テクスチャ表面11を生成するために変えることができる変数である。
【0021】
図4A図4Dは、モザイク細工パターン80の密度の範囲を示す。図4Aは、低密度28の多角形要素78を伴う準球形部材20を示す。図4Dは、高密度27の多角形要素78を伴う準球形部材20を示す。図4B図4Cは、低中密度及び高中密度29の多角形要素78を伴う準球形部材20を示す。高密度の準球形部材20は、より高品質の球形マッピングを可能にする。準球形部材20がテーパー44(図1A図1B参照)の中で調整されるとき、高品質のマッピングにより、準球形部材20に対する上腕骨頭部材40の可能な向き又は角度位置の範囲を広くすることができる。
【0022】
図4Aは、多角形の表面要素78の特徴を示す。個々の多角形86は、準球形部材20の外面を形成する外側面87を有する。外側面87は、外側面87の縁として弦89を含むことができる。各弦89は、隣接する多角形79の弦89と連続できる。弦89は、両端において頂点88で終結する。多角形86の各頂点88は、隣接する多角形79の頂点と連続できる。雄型接続部材のテクスチャ加工外面に組み込める本明細書において開示する、これら外側面の特徴のいくつか(例えば、縁、弦、平面又は非平面の面、頂点など)及び/又はその他の外側面の特徴のいずれかは、ある程度まで雌型穴の壁又は表面に強制的に接触させることができ、いくつかの例においては、かかる強制的な接触の際にかかる表面特徴を破損又は変形させる材料で形成して、穴の中に雄型接続部材を取外し可能にロックするか又はロックを助けることができる。単なる例示的な一実施例として、雄型接続部材(例えば、準球形部材)のテクスチャ加工外面における複数の平面又はほぼ平面の面は、雌型穴(例えば円筒形又は円錐形)の湾曲壁にそれぞれ部分的に接触できる。
【0023】
本開示の特定の態様によれば、本開示における準球形部材又はその他の雄型コネクタは、複数の概ね平面の表面を含むテクスチャ加工外面を組み込み、例えば、概ね平面の表面の結合面積は、準球形部材又はその他の雄型接続部材の50%超、又は65%超、又は75%超、又は85%超を被覆する。いくつかの例において、概ね平面の表面の結合面積は、準球形部材又はその他の雄型接続部材の約25%〜約50%、又は約35%〜約75%、又は約50%〜約90%、又は約60%〜約100%を被覆する。
【0024】
次に図5Aを参照すると、任意の適切な整形外科用システム又はインプラントに組み込める本開示の別の実施形態における準球形部材20が示されている。後述する特徴がなければ完全球体になるが、この例において、テクスチャ加工外面11は、準球体部材において相互に離間する複数の平面の円形面82を含む。このタイプの平面の面は、任意の適切な外周形状を有することができ、例えば直線的及び/又は曲線的な特徴を組み込むことができる。例示として、更なる実施形態において、テクスチャ加工外面は、非円形、例えば多角形の複数の平面の表面を含む。この表面の一実施例は、図3Cに示すモザイク細工体の表面パターンである。更に、本開示におけるテクスチャ加工外面が円形及び/又は非円形の外側面を組み込む場合、この面は平面である必要がないことが分かるだろう。例示として、更なる実施形態において、テクスチャ加工外面は、準球形部材又はその他の雄型接続部材において相互に離間する複数の非平面の表面要素を含む。かかる表面要素は、凸状又は凹状であるか、又はその他の三次元の湾曲表面を組み込むことができる。例えば、図5Aに示す平面の円形面82の1つ又はそれ以上を僅かに凸状であるか又は僅かに凹状とすることができる。更に、任意の2つの円形または非円形の表面要素は、雄型接続部材のテクスチャ加工外面において相互に離間する必要がないことが分かるだろう。任意の表面要素は、テクスチャ加工外面において相互に連続するか又は相互に接触できる。図5Bは、任意の適切な整形外科用システム又はインプラントに組み込める本開示の一実施形態における準楕円部材85を示す。この例において、テクスチャ加工外面11は複数の表面要素“X”を含み、該表面要素は、本明細書において開示するものの任意のもの、例えば平面及び/又は非平面の表面要素とすることができる。例えば、任意の1つの表面要素“X”は、隆起、でっぱり、こぶ、節、突出、窪み、陥没、凹み又はその他の突起又は欠刻とすることができる。かかる特徴は、規則的又は不規則的なパターンで配列できる。本明細書において開示するこれら及びその他の表面テクスチャは、例えば1つ又はそれ以上の表面特徴又は要素を提供するために初期加工品から材料を切取り、研磨又は除去することによって、或いは1つ又はそれ以上の表面特徴又は要素を提供するために既存のピースに材料を溶接、接着又はその他の方法で付加することによって、或いは1つ又はそれ以上の表面特徴又は要素を有するように最初に構成部品を鋳造又はその他の方法で成形する(更なる製造工程を用いる)ことによって、適切な様式で形成できる。
【0025】
図6A図6Bは、各多角形要素78の各外側面87の表面の平坦度における相違を示す。図6Aは、平面の面93を有する多角形86を有している準球形部材20を示す。図6Bは、弧状面92を有する多角形86を有している準球形部材20を示す。弧状面92は、本明細書において論じるように非常に僅かな半径を有する曲線で形成するか、又はより顕著な半径を持つ曲線で形成できる。
【0026】
図7A図7Bは、固定部材60と準球形部材20とを含む組立体9の2つの構成を示す。図7Aにおいて、組立体9は、少なくとも2つの別個のピースを含む。準球形部材20は、準球形部材と一体的に形成される接続部材37を含むか、又は接続部材を別個に形成したピースとし、その後テーパー嵌合又はねじ接続などの任意の適切なタイプの接続を用いて準球形部材に接続できる。例えば、準球形部材は雌型穴を含み、この中へ接続部材の雄型要素が受入れられて、接続部を作ることができる。また、固定部材60は、適切に2つのピースを接続するために、接続部材37の遠位端61を受入れることができるステムキャビティ76を含むことができる。例えば、接続部材37と固定部材60との間の接続部は、ロックテーパー接続、スクリュー接続、ボルト接続、又は接続を容易にする更なる締結具を使用する接続の形式を含めて、本明細書において開示する形式のいずれでも可能である。例えば、接続部材はステムキャビティ76のねじ山に噛み合うねじ山を有することができる。図7Aに示すような構成は、特定の患者の構造に完璧に調和できるように、種々の形式の接続部材及び/又は固定部材60を伴う種々の形式の準球形部材/接続部材組立体の混合及び組合せを可能にする。
【0027】
図7Bは、接続部材37が固定部材から取外し可能ではない一体式の組立体69の実施例を示す。これら実施例は、限定的なものとして解釈すべきではない。例えば、図7Aの接続部材は、準球体部材と一体的ではなく、固定部材60と一体的とすることができる。かかる場合において、準球形部材20は、接続部材37の近位端を受入れるためのキャビティを有する。また、固定部材60及び準球形部材20及び任意の中間部材を一体式に形成するか又は単一ユニットとして一緒に形成できる。
【0028】
図8は、ステム無し部材62を含む上腕骨部材9の実施例を示す。ステム無し部材62は、短いステムと見なされるものを含むことができるが、いずれにしても上腕骨74の骨管73の中に深く挿入されず、代わりに、上腕骨74のより近位部に固定される(図1C)。必ずしも必要ではないが、ステム無し部材62は、接続部材37の遠位端に接続され、接続部材をその反対端において準球形部材20に接続できる。
【0029】
本明細書において別に論じるように、いくつかの好ましい形式において、雄型コネクタのテクスチャ加工外面は、球体の一部、楕円の一部など特定の形状の一部のみを示すか又は一部を占める。図9は、本開示の一実施形態における上腕骨部材9を示す。該部材9は、固定部材60と雄型コネクタ100とを含む。コネクタの一部は、点線102で影として示すが、この件に関して、コネクタ100は、球体又は部分球体とすることができることが分かるだろう。例えば、いくつかの形式において、コネクタ100は切頭球体であり、球体の例示的な区画102が取り除かれるか、又はコネクタの一部として存在しない。図9に示す切頭の程度又は量は、特定の実施形態においては有用であるが、単に想定できる例示である。このコネクタの切頭バージョンにおいて、区画102は、近位平面103を生成するように単一平面に沿って画定される。かかる近位表面が存在する場合、この表面は平面又は非平面とすることができる。また、かかる切頭又はその他の部分的形状の適切な部分又は割合は、テクスチャ加工外面で被覆できる。
【0030】
本明細書の別の部分でも論じるように、本開示の特定の態様における準球形部材又はその他の雄型コネクタは、準球形部材又はその他のコネクタの特定の部分又は割合(例えば、約50%〜約90%)のみを被覆するテクスチャ加工外面を組み込むことができる。更に図9を参照すると、いくつかの他の形式において、区画102など、1つ又はそれ以上のコネクタの区画又はその他のコネクタの部分は、コネクタの一部であるが、表面99などのテクスチャ加工外面がないか、又は少ないテクスチャの又は異なるテクスチャの外面を有する。例えば、例示的な区画102が存在する場合、区画102は概ね平滑な外面を有することができる。この点に関して、図9に示すテクスチャ加工外面の被覆量又は割合は、特定の実施形態において有用であるが、単に想定される例示である。特定のテクスチャ加工外面による任意の適切な被覆の程度又は割合は、例えば準球形部材又はその他のコネクタの50%超、又は65%超、又は75%超、又は85%超、又は約25%〜約50%、又は約35%〜約75%、又は約50%〜約90%、又は約60%〜約100%が想定される。
【0031】
いくつかの実施形態において、本開示における準球形部材又はその他の雄型コネクタは、例えば骨プレート又はインプラントなどの別の整形外科用装置を骨に付着又は固定するための製品など、骨に押込められる又は骨に受入れられる整形外科用製品に組み込まれる。これら実施形態のいくつかにおいて、整形外科用製品は例えば骨スクリューであり、準球形部材又はその他の雄型コネクタは、スクリューの両端の間の場所又はスクリューの頭部の全部又は一部を形成するスクリューの端部又はその付近など、スクリューの長さに沿った場所に配置される。かかる製品は、任意の適切な材料で形成でき、いくつかの例においては、固着成長(ongrowth)又は内方成長を促す外側面、例えば骨の固着成長を促すブラスト加工表面を含む。
【0032】
次に図10を参照すると、スクリューの近位端122に配置されてスクリュー頭部123を提供する準球形部材121を含む骨スクリューが示されている。この特定の実施形態において、六角形断面を伴う雌型穴125は、頭部の近位表面126から頭部の中へ延びる。骨スクリュー120は、軸部128も含む。このタイプの準球形の骨スクリュー頭部は、任意の適切なサイズ、形状又は形状の骨スクリュー軸部と組み合わせることができるが、この特定の例において、軸部は、頭部122からスクリューの遠位端130まで延びる。中央管路131は、雌型穴125からスクリューの全長に沿って延び、例えば、設置済みのKワイヤにわたってスクリューを配置するのに有益である。本開示における骨スクリュー及び締結具は、完全に又は部分的に管路付き又は管路無しとすることができる。管路付き領域は、任意の適切な壁厚を有することができる。
【0033】
更に図10を参照すると、軸部128は、第1の直径を有する近位区域133と、第1の直径より小さい第2の直径を有する遠位区域134と、を含む。本開示における骨スクリュー及び締結軸部は、その長さに沿って一定の直径又は断面を有するか、又は軸部の直径又は断面はその長さに沿って変化できる。例えば、軸部の任意の区域はテーパー状又は非テーパー状とすることができる。このように、近位区域133及び/又は遠位区域134は、その長さに沿って完全に又は部分的にテーパー状とすることができる。本開示の広義の態様において必ずしも必要ではないが、種々の実施例において二つの直径又はその他の多数の直径若しくは断面の軸部が有用である可能性がある。例えば、異なる直径又は断面を伴う軸部の区域が骨の異なるタイプ又は部位に配置されるようにする。例えば、骨スクリューが関節窩に配置されたとき、この種の二つの直径の配置は、進入点に近くの比較的多い利用可能な骨量(例えば、関節窩蓋)ばかりでなく、スクリューの進入点から離れた骨組織(例えば、肩甲骨)のより少ない骨量若しくは最小断面も考慮できる。この点に関して、スクリューがこの特定の組織に配置される場合、近位区域133を関節窩蓋ゾーンと見なし、遠位区域134をスクリュー120の肩甲骨ゾーンと見なすことができる。
【0034】
更に図10を参照すると、一貫したスクリューピッチを有することができるねじ山135(明瞭性の理由で図示しない)は、軸部の近位区域及び遠位区域の双方に沿って延びる。本開示における骨スクリュー及び締結軸部は、完全に又は部分的にねじ切りするか又はねじ切りしないようにできる。任意の適切なねじ山を採用でき、スクリュー又は締結具は、軸部に沿って種々の場所において種々のタイプのねじ山を有することができる。前述したことは、本開示における準球形部材又はその他の雄型コネクタを、セルフドリリングまたはセルフタッピング軸部を含む任意の適切なサイズ、形状、又は構成の軸部にどのように組み合わせることができるかを示す非限定的な実施例に過ぎない。
【0035】
本開示における骨スクリュー又はその他の締結式装置の準球形部材又はその他の雄型接続部材は、本明細書の別の場所において開示する任意の数のインプラント又はその他の整形外科用装置(例えば、その中の穴の中に受入れられてロックされる)に使用できる。この中には、プレート(例えば骨プレート)及びその他の非プレート型整形外科用装置が含まれる。本開示における1つ又はそれ以上の骨スクリュー又はその他の締結式装置は、任意の1つの装置において利用できる。図11は、かかる装置の一例示であり、例えば異なる角度位置X及びYが本開示の態様における接続部を用いてどのように得られ、維持されるかを示す。具体的には、図11は、壁144を伴うテーパー状の第1の雌型穴142及び同じテーパー状の第2の雌型穴143を具備する整形外科用装置141(例えば、骨プレート又はインプラント)を含む整形外科用組立体140を示す。これら穴は、直円錐の錐台形を有する。本開示の広義の態様にとって必ずしも必要ではないが、穴は、各々装置の壁又は断面145全体に延びる。いずれの穴も、任意の適切なサイズ及び形状を有することができる。本明細書の別の場所で開示するように、適切な雌型穴は、テーパー状または非テーパー状とすることができ、任意の適切な三次元形状を組み込むことができる。例えば直線的及び/又は曲線的な特徴を組み込むことができる。更に図11を参照すると、組立体140は、第1の骨スクリュー146と、同じ第2の骨スクリュー147とを含む。各スクリューは、準球形頭部148と頭部から延びる軸部149とを含む。これらの頭部及び軸部は、本明細書において開示する頭部及び軸部の任意の組合せとすることができる。使用時に、軸部の先端は、穴の中を通過できる。図11において、この通過は下向き方向に生じる。即ち、先端は、穴のより大きい頂端を通過して円錐台穴へ進入し、より小さい底端から外へ出る。その後、スクリューは、準球形頭部が受入れ側の雌型穴の中へ受入れられるまで前進し(例えば骨の中へ)、そこで種々の角度位置X及びYになるようにロックできる。図11の向きに基づき、穴を頭部に対して上向きに移動することによって、着座を完全に又は部分的に実行できる。本開示の広義の態様にとって必ずしも必要ではないが、穴の壁は、着座した頭部の周りを完全に取り囲んで延在する。例えば円錐台穴形状を形成する壁に中断又は開口部がない。
【0036】
図12は、本開示の別の実施形態における整形外科用組立体の前面図であり、例えば本開示の態様における接続部を用いて異なる角度位置X及びYがどのように得られ、維持できるかを示す。具体的には、図12は、壁144’を伴う第1のテーパー状の雌型穴142’及び同じ第2のテーパー状の雌型穴143’を具備する整形外科用装置141(例えば、骨プレート又はインプラント)を含む整形外科用組立体140を示す。これら特定の穴は、直円錐の錐台形を有する。本開示の広義の態様にとって必ずしも必要ではないが、穴は、各々装置の壁又は断面145全体を貫通する。いずれの穴も任意の適切なサイズ及び形状を有することができる。本明細書の別の場所で開示するように、適切な雌型穴はテーパー状又は非テーパー状とすることができ、例えば直線的及び/又は曲線的な特徴を組み込むなど、任意の適切な三次元形状とする又はこれを組み込むことができる。かかる穴は、図13Cにおいて細長い穴又は開口部で示すように壁又は断面の中を部分的にのみ延びることができる。更に図12を参照すると、組立体140は、第1の骨スクリュー146及び同じ第2の骨スクリューも含む。各スクリューは、準球形頭部148と、頭部から延びる軸部149とを含む。頭部及び軸部は、本明細書において開示する頭部及び軸部の任意の組合せとすることができる。使用時に、準球形頭部は、異なる角度位置X及びYを生成するようにそれぞれの雌型穴に受入れられてロックされる。図12によれば、かかる接続部は、頭部が、錐台穴の大きい底端から錐台穴へ進入して、所定の位置に適切にロックされるまで小さい頂端へ向かって穴の中で所定距離を移動するように、スクリューに対して壁又は断面145を下向きの方向に移動することによって(例えば、装置141に押付けることによって)得られる。図12の向きによれば、穴に対して準球形頭部148を上向きに移動することによって、完全に又は部分的に着座が得られる。この点に関して、種々の構成部品のサイズ及び形状に応じて、穴に進入する軸部のどの部分とも接続しないことが可能である。本開示の広義の態様にとって必ずしも必要ではないが、穴の壁は、着座した頭部の周りを完全に取り囲んで延在する。例えば、錐台形穴を形成する壁に中断又は開口がない。いくつかの形式において、スクリューは、準球形スクリュー頭部が装置の雌型穴の中にロックされる前に骨の所望の最終位置まで前進する。例えば、準球形部材が雌型穴の中に強制的に受入れられてロックされるように、プレートは、予め位置付けられたスクリューに押付けられる。
【0037】
次に図13Aを見ると、本開示の一実施形態における整形外科用プレート200の平面図である。図示するプレート200は、概ね長方形の穴又は開口部201を含む。本開示の広義の態様にとって必ずしも必要ではないが、長方形の開口部は、プレート全体を、即ち図13Aによればページの中へ向かう方向に貫通する。かかる開口は、任意の適切なサイズのかつ長方形又は非長方形の細長い又はスロット形の開口とすることができる。プレート又はその他の装置は、任意の数のかかる開口部を組み込むことができる。例示的に、かかる開口部は、一方の寸法(例えば長方形スロットの幅)より著しく大きい他方の寸法(例えば、図13Aの上から見たとき長方形スロットの長さ)を有することができ、第2の寸法より2〜40倍、又は4〜20倍、又は8〜15倍大きい第1の寸法を含むが、これに限定されない。細長い又はスロット形の開口部は、その長さに沿って湾曲を有することができ、例えば、いくつかの実施形態において、端部を伴わない環状又はリング形状のスロットとすることさえできる。又は、図13Aの開口部200の幅は、その長さに沿って一貫しているが、そうである必要はない。かかるスロットは、図11及び図12に示すような一連の識別可能な開口部又は穴とすることができ、例えばプレート又は他の装置を横切って相互接続され、例えば、より小さい幅又は寸法のスロット又は通路によって相互接続され、スクリュー又は締結具が最終的に特定の穴の中の所定の場所にロックされる前に、1つのプレート又はその他の装置に沿って1つの穴から別の穴へスクリュー又は締結軸部の水平移動など別の組立体構成部品の穴間移動を可能にする。かかる細長い又はスロット形開口部は、本開示におけるプレート型又は非プレート型の整形外科装置の一部とすることができる。
【0038】
図13Bは、図13Aの線13B−13Bに沿って見た断面図であり、開口部の壁202が傾斜する又はテーパー状であることが分かる。図13Bの向きにおいて、壁は、開口部201の頂端が開口部の底端より小さいように、最上部から分散する。図13Bによれば、本開示における準球形部材又はその他の雄型コネクタとの接続部は、準球形部材が開口部の大きい方の底端を通過して開口部へ進入して、所定の場所に適切にロックされるまで小さい方の頂端へ向かって開口部の中を所定距離だけ移動するように、プレート200を準球形部材(例えば、スクリュー頭部の全部又は一部を形成する)に対して下向きに移動することによって得られる。又は、プレートは、図13Bとは逆に、スクリューの先端を開口部の中を通過させて、スクリューの準球形頭部が開口部の中にロックされるまでスクリューを前進できる。
【0039】
かかる開口部は、図10に示すスクリューの準球形部材などの準球形部材が、所定の位置にロックされる前に、スロット又はその他の開口部の長さに沿って種々の相対位置まで移動できるように細長い又はスロット形の形状を有することができる。例えば、図13Aを見ると、かかる準球形部材は開口部に受入れられて、開口部の一方の端又はその付近、開口部の反対端又はその付近、又はその間のどこか別の位置においてロックできる。本開示の広義の形態にとって必ずしも必要ではないが、長方形の開口部の両端おいて、開口部201は3面においてテーパー状である。又は、図13Bの例示は、プレート200の断面図ではなく端面図となるように、プレート200の一方の端を表すことができる。この点に関して、準球形部材は、開口部に部分的にかつ緩めに受入れられ、プレートは、接続部が作られる前に準球形部材の上方で滑動できる(例えば側面から)。かかる構造は、例えば、側面以外からプレート又は装置を導入することが容易でない又は可能ではないような解剖学的にスペースが限定される場合に、特に有用である。かかる側面開口部は、プレート又はその他の装置の他の任意の場所に配置できる。
【0040】
図13Cは、本開示の別の実施形態における整形外科用プレート210の一部を示す。プレート210は、頂面211と底面212とを含む。このプレートは、部分的にのみプレートの中へ延びる開口部213を含むことを除いて図13Bに示すプレートと同様であり、この点に関して、図13Cは、図13Bの断面図と同様の観点から見たプレートの断面図である。具体的には、開口部213は、底面212からプレートの中へ延び、開口部の壁214は、プレートの頂面211へ向かって集束する。又は、図13Cの例示は、図がプレート210の断面図ではなく端面図であるように、プレート210の一端又は両端を表すことができる。この点に関して、準球形部材は、部分的にかつ緩めに開口部の中へ受入れられ、プレートは、接続部が作られる前に、準球形部材の上方を滑動できる(例えば側面から)。かかる構造は、例えば、プレート又は装置を側面以外から導入するのが容易でない又は可能ではないような解剖学的にスペースが限定される場合に特に有用である。かかる側面開口部は、プレート又は他の装置の他の任意の場所に配置できる。
【0041】
前述の説明は、明細書の一部を形成する添付図面の参照を含む。図面は、例示的に、本発明を実施できる具体的実施形態を示す。これら実施形態は、本明細書において「実施例」とも呼ばれる。かかる実施例は、図示又は説明する要素以外の要素を含む可能性がある。但し、発明者は、図示又は説明する要素のみを具備する実施例も想定する。更に、発明者は、特定の実施例(又はその1つ又はそれ以上の態様)に関して又は本明細書において図示又は説明する他の実施例(又はその1つ又はそれ以上の態様)に関して、図示又は説明する要素(又はその1つ又はそれ以上の態様)の任意の組合せ又は置換を用いる実施例も想定する。
【0042】
本出願と参照により組み込まれる文献との間に矛盾する使用がある場合、本出願における使用が支配する。
【0043】
本出願において、「単数冠詞(“a”又は“an”)」が使用される場合、特許文献において一般的であるように、「少なくとも1つ(at least one)」又は「1つ又はそれ以上(one or more)」の例又は使用とは関係なく、1つ又は複数を含む。本出願において、「又は(or)」は、非排他的であり、特に指示しない限り「A又はB」は「BではなくA」、「AではなくB」及び「A及びB」を含む。本出願において、「〜を含む(including)」及び「ここで(wherein)」は、それぞれの用語 ”comprising” 及び ”wherein” の平易な英語と同等に使用する。また、以下の請求項において、用語「〜を含む(“including”及び “comprising”)」は、無制限である。即ち、「〜を含む」の前に列記するもの以外の要素を含むシステム、装置、物品、組成、製法又は工程もその請求項の範囲に属するものと見なされる。更に、以下の請求項において、「第1の」、「第2の」及び「第3の」などは、単にラベルとしてとして使用し、その対象物に対する数値的要件を課すものではない。
【0044】
前述の説明は、例示的であって限定的ではない。例えば、前述の実施例(又はその1つ又はそれ以上の態様)は、相互に組み合わせて使用できる。当業者は、前述の説明を精査すれば他の実施形態も使用できる。要約書は、読み手が速やかに技術的開示の性質を理解できるように、連邦規則集37巻§1.72(b)に準拠して提供する。要約書は、これが請求項の範囲又は意味を解釈又は限定するために使用されるのではないと言う了解のもとに提出する。また、前述した明細書において、種々の特徴は、開示を簡素化するためにグループ化する場合がある。これは、請求されない開示される特徴が請求項にとって必須であることを意図するものとして解釈されるものではない。むしろ、発明内容は、特定の開示される実施形態の全ての特徴未満である可能性がある。従って、以下の請求項は、実施例又は実施形態として明細書に組み込まれ、各請求項は、それ自体が個別の実施形態として自立し、かかる実施形態は、種々の組合せ又は置換で相互に結合できる。本発明の範囲は、請求項が権限を有する同等物の全範囲と共に、請求項を参照して決定すべきである。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C