【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的のために、本発明は、仕上げ材を形成するための同様のパネルと相互結合可能なパネル、具体的にはフロアパネル、より具体的には積層フロアパネルであって、
表側および裏側が備えられた、中央に配設されたコアであって、前記コアには、
対向する縁部から成る第一のペアであって、
パネルの表側に対して実質的に平行な方向に延びている側方さねを備える第一の縁部であって、前記側方さねの底部前方領域が、少なくとも部分的におよび好ましくは実質的に全面的に丸みを帯びており、前記さねの底部後方領域が支持領域として構成され、その底部後方領域は、パネルの表側のレベルに対して、底部前方領域の最下部よりも近くに配設されている第一の縁部と、
追加的なパネルの側方さねの少なくとも一部を収容するための凹部を備える反対側の第二の縁部であって、前記凹部が、上方縁および下方縁によって画成され、前記下方縁には、側方さねの支持領域を支持するための、および/またはその支持領域に対向するための上方に突出する肩部が備えられている、第二の縁部と、を備える第一のペアであって、
側方さねは、側方さねの凹部への追加的なパネルの導入動作と、第一の縁部に平行な軸周りで下に曲げる動作とによって固定が行われ、その結果として、側方さねの上面が上方縁に係合し、および側方さねの支持領域は、下方縁の肩部によって支持され、および/またはその肩部に対向し、水平および垂直の両方向における第一および第二の縁部での隣接するパネルの固定につながるように設計される、対向する縁部から成る第一のペアと、
対向する縁部から成る第二のペアであって、
単一の上方さねと、その上方さねから一定の距離にある少なくとも一つの上方フランクと、上方さねと上方フランクとの間に形成された単一の上方溝とを備える第三の縁部であって、上方フランクに向かって対向している上方さねの側面の少なくとも一部が
上方フランクに向かって傾斜され、およびコアの表側の垂直方向に延びており、および上方フランクから離れて対向する上方さねの側面の少なくとも一部が、十分に堅い第一の固定要素を備える第三の縁部と、
単一の下方さねと、その下方さねから一定の距離にある少なくとも一つの下方フランクと、下方さねと下方フランクとの間に形成された単一の下方溝とを備える第四の縁部であって、下方フランクに向かって対向する下方さねの側面の少なくとも一部が
下方フランクに向かって傾斜され、およびコアの裏側の垂直方向に延びており、および下方フランクは、さらに追加的なパネルの第三の縁部の第一の固定要素との共同動作に適応された、好ましくは十分に堅い第二の固定要素を備える第四の縁部と、を備える第二のペアであって、
第三および第四の縁部は、第一の縁部において、追加的なパネルの第二の縁部に結合されるパネルの下への曲げの最中に固定が行われるように設計され、結合されるパネルの第四の縁部は、さらに別のパネルの第三の線部の方への切取動作を実行し、その結果、結合されるパネルの第四の縁部の下方さねが、前記他のパネルの第三の縁部の上方溝に押し込まれることになり、および前記他のパネルの上方さねは、第三の縁部および/または第四の縁部の変形により、結合されるパネルの下方溝に押し込まれることになり、水平および垂直の両方向における第三および第四の縁部での隣接するパネルの固定がもたらされ、および第一の固定要素が第二の固定要素と共同して動作して、垂直方向ならびに固定回転方向におけるさらなる固定を実現することにつながる、対向する縁部から成る第二のペアとが設けられている、中央に配設されたコアを備える、パネルを提供する。
【0009】
本発明によるパネルは、対向する縁部から成る第一のペアに、相補的な結合プロファイルから成る第一のセットを、および対向する縁部から成る第二のペアに、相補的な結合プロファイルから成る異なる第二のセットを備えている。第一および第二の縁部は、結合されるパネルの第一の縁部の側方さねを傾斜状態で、既に設置されているパネルの第二の縁部の凹部に挿入することにより、パネルの容易な設置を可能にし、その後、そのパネルは、両パネルが同じ平面内に位置するまで、下方に曲げられる(枢動される)ことになる。この下方への曲げプロセスは、第一および第二の縁部での水平方向および垂直方向の両方向における両パネルの固定をもたらすが、実質的に改善された固定は、第三および第四の縁部の存在により、およびより具体的には、結合されるパネルの下方への曲げ動作中に、結合されるパネルの第四の縁部を、別のパネルの第三の縁部にスナップ式で押し込むことによって実現されることになり、この場合、下方さねは、閉じた上方溝にスナップ式で嵌合され、および第一の固定要素は、上方溝から一定の距離における追加的な固定をもたらすように、第二の固定要素に接触させられる。第三の縁部と、隣接するパネルの相補的な第四の縁部との結合は、前記パネル間での三重固定、具体的には、(i)水平方向における固定、(ii)垂直方向における固定、および(iii)回転方向における固定をもたらす。水平方向における固定は、第三および第四の縁部のさねの実質的に垂直方向の方向性により引き起こされ、それらのさねは、結合状態での第三の縁部および第四の縁部の(水平方向において)離れ離れになることを防ぐ鉤状要素として作用する。垂直方向の固定は、まず、(上方さねの上述した傾斜した側面(内側面)による)前記閉じた上方溝と、(下方さねの上述した傾斜した側面(内側面)による)前記閉じた下方溝との適用によって引き起こされ、そのことが、結合中のスナップ式動作と、上方溝による下方さねの少なくとも一部の収容ならびに結合後の下方溝による上方さねの側面の少なくとも一部の収容をもたらして、垂直方向における固定を生じさせる。したがって、第三のプロファイルに閉じた上方溝が設けられ、それに対して、上方フランクに向かって対向する上方さねの側面の少なくとも一部は、コアの表側の垂線の方向に延びているため、および第四のプロファイルに閉じた下方溝が設けられ、それに対して、下方フランクに向かって対向する下方さねの側面の少なくとも一部は、コアの裏側の垂線の方向に延びているため、隣接するパネルの第三の縁部および第四の縁部の相互接続を、第三の縁部および/または第四の縁部の先端の(一時的な)好ましくは弾性的な変形後に限って確立することができる。この垂直方向の固定は、第二には、第三の縁部と第四の縁部の結合状態における、第一の固定要素と第二の固定要素との共同動作によって引き起こされ、および補助される。両垂直方向の固定の効果により、実現される垂直方向の固定自体は、比較的堅固なものである。一般的には、第一の固定要素と第二の固定要素との間の共同動作によって生じる第二の垂直方向の固定は、隣接するパネル自体の間の垂直方向の固定を実現する必要があるが、このことは、上方さねおよび下方さねのそれぞれの(内)側面の傾斜の度合いに依存する。この傾斜は、垂直面に対して、通常、および好ましくは、1〜10度に、より好ましくは、1〜5度の範囲に制限され、そのことが、第三の縁部および第四の縁部の容易な結合を確実にしているため、この傾斜自体は、結合されたパネルの分離をある程度より困難にしているが、一般的には、パネル自体の間の目的とする(安定した)垂直方向の固定にはつながらず、この場合、目的とする(安定した)垂直方向の固定は、第一の固定要素と第二の固定要素が共同動作することを追加的に可能にすることによってのみ実現される。回転方向の固定は、それぞれ第三の縁部および第四の縁部において接続されたパネル間の旋回を防ぎ、または少なくとも妨げる。この回転固定は、主に、上方溝から離れた第一の固定と、下方溝の内部に配置された第二の固定要素との適用によって引き起こされる。この三重固定機構により、隣接するパネルの第三の縁部と第四の縁部との間に、比較的堅固で信頼性が高く、耐久性のある接続を実現することができ、それにより、さらに、第三の縁部と第四の縁部の容易な結合が可能になる。そのため、第三の縁部と第四の縁部との間の接続は、好ましくは、弛みがない。第三の縁部および第四の縁部は、通常、第一および第二の縁部に対して直角になっているため、結合されるパネルの下方への曲げの間に切取動作が生じて、結合されるパネルの第四の縁部と、既に設置されたパネルの第三の縁部との互いの嵌合またはファスナー式固定をもたらす。したがって、本発明によるパネルは、追加的な接続要素を要することなく、比較的容易な方法で組み付けることができるとともに、堅固で耐久性のある接続をもたらすことができる。
【0010】
第一および第二の縁部において、二つのパネル間の水平方向における固定が、上方に突出する肩部の存在によって確立され、そのことは、側方さねの底部前方領域(雄型部分)が、相補的な凹部(雌型部分)および上方に突出する肩部に対して水平方向にずれることを防止する。したがって、その肩部は、側方さねの底部前方領域を定位置に固定する。好ましくは、肩部は、実質的に平坦な上面を有している。肩部の上面は、好ましくは、実質的に水平方向に向けられている。パネルコアに向かって対向する、またはパネルコアに向けられている肩部の壁部は、好ましくは、接続されたパネルを水平方向に固定するための固定面として作用するように、十分に傾斜(急勾配に)されている。好ましくは、肩部上面に接続する前記(内側の)肩部の壁部の少なくとも上端部は、水平面に対して、少なくとも45度、より好ましくは、少なくとも60度の方向に延びており、そのことが、水平方向における堅固な固定を確実にする。湾曲した肩部の壁部は、第二のパネルの第二の縁部の凹部への第一のパネルの側方さねの挿入を容易にするため、前記肩部の壁部は、平坦にすることができるが、好ましくは、湾曲させることができる。好ましくは、コアと肩部との間に延びている下方縁の底部領域は、少なくとも部分的に湾曲されて(丸みを帯びて)おり、この場合、より好ましくは、下方縁の前記底部領域の形状は、側方さねの少なくとも部分的に丸みを帯びた底部前方領域の形状に対して実質的に相補的になっている。相補的な丸みを帯びた面は、パネルの結合中に滑動面として作用する。その上面は、下方縁の対応する底部領域に対して実質的に相補的な形状を有している。二つのパネルの第一および第二の縁部における垂直方向の固定は、固定面として作用する上方縁の底面への側方さねの上面の係合によって確立される。実際には、上方縁は、挿入された側方さねが垂直方向にずれるのを防ぐ。結合後、側方さねの上面は、好ましくは、上方縁の底面に少なくとも部分的に係合する。結合後、側方さねの上面は、好ましくは、上方縁の完全な底面に係合する。この部分的または完全な係合は、結合されるパネル間の弛みを防ぐ。したがって、パネルは、第一の縁部および第二の縁部に、弛みがない状態で結合することができる。
【0011】
第三および第四の縁部において、二つのパネル間の水平方向における固定は、(別のパネルの)第四の縁部において、下方さねに係合する、第三の縁部における上方さねの存在によって確立され、そのことは、二つのパネルが離れ離れになることを防ぐ。第三および第四の縁部において、二つのパネル間の垂直方向における固定は、上述したような閉じた溝の適用によって、さらに、追加的な第一および第二の固定要素の存在によって確立される。また、第三および第四の縁部の特定の形状により、一般的に、回転方向における固定も確立されることになる。第三の縁部と第四の縁部は、結合されるパネルの下方への曲げの間の切取動作(ファスナー式固定動作)によって相互に接続することができるが、第三の縁部と第四の縁部を、垂直方向の移動によって接続することも想定され、この場合、下方さねは(全体として)、上方溝に対して下方に押し込まれる。設置方法に関係なく、第三の縁部および/または第四の縁部はいずれも、それらのさねを相補的な閉じた溝に挿入できるように、結合中にわずかに変形することになる。結合の確立後、第三および第四の両縁部は、好ましくは、それらの最初の形状を再び有しており、もはや変形してはいない。好ましくは、第三の縁部および第四の縁部は、実質的に相補的な形状を有しており、そのため、第三の縁部と第四の縁部は、一旦結合されると、互いに(圧縮)力を及ぼさないことになる。第三の縁部と第四の縁部の結合状態で何らかの(プレ)テンションがないことが、材料応力を事実上ゼロまで低減し、そのことは、第三の縁部自体、第四の縁部自体の耐久性に有利であり、その結果として、結合状態でのそれらの縁部間の接続に対して有利になる。(また、)好ましくは、第三の縁部と第四の縁部は、弛みのない状態で接続することができる。
【0012】
本発明による(フロア)パネルは、主として、いわゆる積層フロアを対象としているが、一般的には、そのパネルは、べニア寄木細工、作製済みの寄木細工、または、積層床張材と同等であると見なすことができる他のフロアパネル等の堅いフロアパネルから成る他の種類の仕上げ材に対しても適用することができる。したがって、本発明によるパネルは、好ましくは、積層フロアパネルである。積層フロアパネルは、複数の材料層から成るフロアパネルであると考えられる。典型的な積層フロアパネルは、少なくとも一つの中央コア層と、前記コア層の底面および/または上面のいずれかに付着された少なくとも一つのさらなる層とを備えている。底面の少なくとも一部に付着された裏張り層は、バランシング層とも呼ばれている。この裏張り層は、通常、パネルのコアを覆っているが、必ずしも必要ではないが、必要に応じて、パネルの一つ以上の縁部も覆っている。コアの上部には、通常、好ましくは、実質的に透明な保護層によって覆われている少なくとも一つのデザイン層(装飾層)を含む一つ以上の追加的な層が施されている。装飾層は、装飾パターンがその上に印刷されている紙層によって形成することができるが、装飾デザインが、コア上またはコアコーティング上に直接印刷されることも考えられる。保護層は、保護層の下に視覚化された装飾パターン(デザイン)に相当するエンボス加工を含むことができる、フロアパネルに向上した触感を与えるための特殊な輪郭形状の上面を有してもよい。これらの層に対しては、異なる材料を使用してもよい。例えば、コアは、保護層が設けられているMDFまたはMDF製品で形成することができる。また、コアは、ポリ塩化ビニル(PVC)のような熱可塑性物質等の合成材料、および/または一つ以上の添加物で強化されている熱可塑性材料で形成することもできる。熱可塑性材料は、繊維および/または粉末で強化してもよい。この目的のために、粉末―(熱)可塑性複合材をコア材料として使用してもよい。「粉末」という表現は、粒子(パウダー)、木材粉塵、コルク粉末等の、あるいは、石粉、特にセメントのような非木材粉塵等の小さな粉末であると理解されたい。竹の粉末、木材粉塵またはコルク粉末、またはそれらの組合せを、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、または、(未使用の、リサイクルされた、またはそれらの混合物の)ポリ塩化ビニルと組み合わせることにより、湿気を吸収せず、および膨張または収縮せず、ピークおよびギャップを生じさせる堅くて不活性のコアが形成される。本発明によるフロアパネルの少なくとも一部、特にコア層を製造するのに使用できる代替的な材料は、セラミックまたはセメントである。積層フロアパネルの代わりに、本発明によるフロアパネルは、例えば、木材で形成してもよい単一層のフロアパネルによって形成してもよい。好ましくは、それらの縁部は、コアに一体的に接続される。
【0013】
また、本発明によるパネルは、代替的な仕上げ材、例えば、壁仕上げ材または天井仕上げ材を形成するためにも適用することができる。
【0014】
凹部は、好ましくは、肩部によって終わらされる。この画成により、凹部は、さねのその前方領域を収容するように構成され、支持領域として作用する後方領域は、凹部の外側に配置されることになる。そのため、凹部は、垂直方向において、上方縁および下方縁によって制限および画成され、および水平方向においては、コアおよび肩部によって制限および画成される。上述したように、側方さねの前方領域の底面は、少なくとも部分的に丸みを帯びており、そのことが、パネルを下に曲げることを容易にし、この場合、側方さねの前方領域のおおよそ中央部分は、枢動軸として作用する。側方さねは、下方への曲げの間に凹部に挿入されるため、その枢動軸は、下に曲げるプロセス中にわずかにずれる。一般に、側方さねの前方領域を支持するために構成された、凹部を画成する下方縁の底面の形状は、好ましくは、側方さねの底部前方領域の形状に対して相補的である。このようにして、側方さねと、凹部を画成する下方縁の底面との間のギャップの数を最小限に維持することができ、そのことは、一般に、縁部間の弛みの防止に有利であり、したがって、接続の堅さにも有利になる。そのため、凹部の底面も、好ましくは、少なくとも部分的に丸みを帯びている。合致面の丸みは、例えば、丸みを帯びた形状を形成するために、鉤状面セグメントによって、滑らかにまたは(ある程度)鉤状にすることができる。別法として、凹部を画成する下方縁の底面には、別の形状、例えば、実質的に平坦な形状を与えることもでき、そのことは、下に曲げるプロセス中に、二つのパネル間の抵抗を最小限にするのに有利になる可能性があり、それによって、設置プロセスを容易にすることができる。
【0015】
上方縁および下方縁は、コアに接続され、好ましくは、コアの表側に実質的に平行な方向に延びている。好ましくは、下方縁は、上方縁よりも実質的に長く、より好ましくは、少なくとも四倍長い。上方縁と下方縁との間には、キャビティが形成され、そのキャビティは、凹部の一部を形成する。このキャビティは、通常、凹部の固定部として作用し、この場合、前記固定部の上面は、固定面として作用し、および別のパネルの側方さねの前方領域の上面と共同動作するように構成されている。この固定面は、好ましくは、傾斜した方向性を有し、この場合、側方さねの上面の少なくとも前方領域は、対応する傾斜した方向性を有している。固定面の傾斜した方向性は、一般的に、第一および第二の縁部におけるパネルの結合を容易にする。
【0016】
一般的には、コアに対向する肩部の側面が、二つのパネルを組み付け状態で互いに対して押し付ける傾斜した方向性を有することが有利である。好ましくは、側方さねの支持領域の相補的な面は、実質的に同一の傾斜した方向性を有する。この傾斜は、好ましくは、コアの方向において、肩部から下方に及んでいる。このような傾斜した方向性を適用することにより、パネルのコアの方向に、挿入された側方さねを推し進める(押し込む)ための駆動面が形成され、そのことは、第一および第二の縁部における結合の堅さにとって有利になる。
【0017】
好適な実施形態において、側方さねの支持領域の幅は、肩部の幅よりも大きい。その幅は、側方さねおよび肩部の長さに対して直角であり、したがって、第一および第二の縁部の長手方向軸に対して直角である。肩部の幅よりも大きい幅を有する支持領域を適用することにより、隣接するパネルの肩部とコアとの間にギャップが形成されることになる。より多くの空間が、下に曲げるプロセス中に生じるため、このギャップは、一般に、下に曲げるプロセスを容易にする。
【0018】
本発明によるパネルは、正方形形状または矩形形状のいずれかを有することができる。対向する縁部から成る第一のペアは、実質的に平行な方向性を有している。同じことが、互いに実質的に平行な方向性も有する、対向する縁部から成る第二のペアに当てはまる。第一のペアの縁部および第二のペアの縁部によって包囲された角度は、実質的に直角である。好適な実施形態において、パネルは、実質的に矩形形状を有し、この場合、対向する縁部から成る第一のペアは、パネルの長辺に配設され、また、対向する縁部から成る第二のペアは、パネルの短辺に配設されている。この方向性は、第一のパネルおよび第二のパネルの長い縁部をまず係合できるようにし、その後、第一のパネルおよび第三のパネルの短い縁部が、第一のパネルの下降の(下に曲げる)間に接続されることになる。第一および第二の縁部を短い縁部に、および第三および第四の縁部を長い縁部に適用することによって、この実施形態を変更することが考えられる。この後者の実施形態においては、まず、異なるパネルの短い縁部が互いに接触させられて、その後、一方のパネルを下に曲げる間に、パネルの長辺が、別のパネルに接続されることになる。
【0019】
好適な実施形態において、上方フランクに向かって対向する上方さねの側面の少なくとも一部は、第三の縁部を隣接するパネルの第四の縁部に結合するための(傾斜した)上方位置合わせ縁部を形成している。この上方位置合わせ縁部は、平坦にする、および/または丸みを付けることができる。上方位置合わせ縁部は、隣接するパネルの第三の縁部に対するパネルの第四の縁部の正しい位置決め(位置合わせ)を容易にし、そのことは、一般に、第三の縁部および第四の縁部の相互結合を容易にする。上方位置合わせ縁部は、上方さねの(内側)側壁の一部であると考えることができる。上方位置合わせ縁部は、好ましくは、上方さねの(内側)側壁の傾斜した残りの部分よりも(実質的に)小さい。より好ましくは、上方位置合わせ縁部と、上方さねの上面の残りの部分は、一定の角度、好ましくは、75〜165度の角度を相互に包囲している。上方位置合わせ縁部は、上方さねの上面に結合する。好ましくは、この上面は、上方フランクから離れて実質的に完全に対向する。好ましくは、この(完全な)上面は、傾斜した方向性を有し、この場合、より好ましくは、この上面は、上方フランクから離れる方向において下方に及んでいる。したがって、この傾斜した上面は、上述したような(内側)上方位置合わせ縁部に隣接する(外側)上方位置合わせ縁部として作用することもでき、それによって、第三の縁部および第四の縁部でパネルの結合をさらに容易にする。「位置合わせ縁部」という表現は、「案内縁部」または「案内面」という表現に置換えることができる。上方さねの上面は、上方さねの外側面に隣接しており、前記外側面には、第一の固定要素が設けられている。前記外側面は、好ましくは、実質的に垂直な方向性を有する。したがって、好ましくは、第一の固定要素は、上方さねの実質的に垂直な部分に配設され、その結果、固定要素の上下において、上方さねは、実質的に垂直に向けられた面を有している。上方さねの上面の傾斜は、水平面に対して、好ましくは、15〜45度、より好ましくは、25〜35度の範囲にあり、および最も好ましくは、約30度である。上方さねの上面の傾斜は、好ましくは一定であり、このことは、その上面が平坦な方向性を有していることを意味している。好ましくは、下方溝の上側は、より好ましくは、下方フランクに向かって対向する下方さねの側面の方向における上方である、((適用される場合に)上方さねの上面の傾斜と比較して)好ましくは同様の傾斜方向性を有する。下方さねをコアに接続するブリッジの下面は、下方溝の上面によって形成されている。下方溝の傾斜した上面を適用することにより、コアから第三の縁部の外端部まですぐにブリッジの可変厚さを生じさせる。上述したように、下方溝の上面は、好ましくは、下方フランクに向かって対向する下方さねの側面の方向において、傾斜して上方に及んでおり、それにより、ブリッジの厚さが、下方さねの方向において減少するということになる。この位置依存ブリッジ厚さの場合、ブリッジ厚さは、コアの近くで比較的大きく、また、下方さねの近くで比較的小さく、ブリッジ厚さには、多くの利点がある。コアに近いブリッジのより厚い部分は、ブリッジにより大きくかつ十分な強度およびロバスト性を与え、一方、下方さねに近いブリッジのより薄い部分は、ブリッジの最も弱い部分を形成し、そのため、結合中の最初の変形の位置(旋回点)の決め手になる。この変形箇所は、下方さねの近くに位置しているため、下方さねを上方溝に挿入できるように変形される材料の量を最小限に維持することができる。変形が少ないと、結合部分およびフロアパネルの寿命に有利である材料応力も小さくなる。隣接するフロアパネルの結合状態において、下方溝の上面は、好ましくは、少なくとも部分的に、および好ましくは、実質的に完全に、上方さねの上面によって支持され、このことは、結合自体に追加的な強度を与える。この目的のためには、下方溝の上面の傾斜が、上方さねの上面の傾斜に実質的に一致することが有利である。このことは、下方溝の上面の傾斜が水平面に対して、好ましくは、15〜45度の範囲、より好ましくは、25〜35度の範囲にあり、および最も好ましくは、約30度であることを意味する。既に述べたように、この傾斜は、平坦であるか、または、丸みを帯びていてもよく、または、最終的には鉤状であってもよい。
【0020】
フロアパネルは、単一の上方さねと、単一の下方さねとを備えている。「単一のさね」という表現は、複数のさねではなく、および/または粉末および/または独立したシーリング要素のための一つ以上の収容空間を包囲する叉または突起(平行または分岐スパイク)を有するセグメント化された(フォーク状)さねではなく、単に明確に認識可能な単一の部材である、セグメント化されていないさねが適用されているということを意味している。上方さねおよび下方さねの各々は、好ましくは、かなり頑丈であり、そのことは、それらのさねが、典型的には、変形を受けるように構成されていないことを意味している。さね自体は、好ましくは、比較的堅く、そのため、それらの比較的ロバストなデザインにより、事実上、フレキシブルではない。さらに、さねは、好ましくは、実質的に中実であり、そのことは、それらのさねが、かなり重く、従って、材料で完全に充填されており、そのため、それらのさねには、上面に溝が設けられておらず、そのことは、さねの構造、従って、実現すべきフロアパネルの接続の構造を弱くすることになる。堅くて中実のさねを適用することにより、比較的堅固で耐久性のあるさねが得られ、それを用いて、信頼性が高く、耐久性のあるフロアパネル接続を、耐久性のある接続を実現するために、独立した追加的なコンポーネントを用いることなく実現することができる。下方さねが、上述したように、ブリッジを用いてコアに接続されているのと同様に、上方さねも、(別の)ブリッジを用いてコアに接続される。好ましくは、ブリッジの少なくとも一部は、それらの限定された厚さにより、第三および第四の縁部の結合中のそれらの縁部のわずかで通常は一時的な変形を可能にするように、ある程度、弾性的である。好ましくは、下方さねをコアに接続する少なくともブリッジの厚さは、第四の縁部に直角な方向に変化する。より好ましくは、下方さねをコアに接続する少なくともブリッジの厚さは、第四の縁部に直角で、下方さねに向かう方向に小さくなっている。ブリッジのこの、好ましくは、連続的に小さくなる厚さには、二つの利点、すなわち、ブリッジのより厚い部分がブリッジに十分なロバスト性を与えるとともに、ブリッジのより薄い部分は最も弱い箇所となり、そのため、パネルの結合中に、最も容易に変形することができる、という利点がある。好ましくは、この変形箇所(または、旋回点)は、下方さねの近くに位置している。また、フロアパネルのコアも、好ましくは、かなり堅く、そのことは、コアが、変形を受けるように構成されていないことを意味している。堅いパネルを適用することにより、比較的堅固で耐久性のあるパネルを、耐久性のある接続を実現するために、独立した追加的なコンポーネントを用いることなく得ることができる。
【0021】
好ましくは、下方フランクから離れて対向する下方さねの側面の少なくとも一部は、第四の縁部を、隣接するパネルの第三の縁部に結合するための傾斜した下方位置合わせ縁部を形成している。また、平坦であってもよく、および/または丸みを帯びていてもよいこの傾斜した位置合わせ縁部は、第四の縁部と第三の縁部の適切な相互位置決めを容易にするように、および両縁部の相互結合を容易にするように作用する。好ましくは、上方および/または下方位置合わせ縁部は、実質的に平坦であり、および直線状の位置合わせ面を形成している。この面も同様に、縁部を丸くすることができる。実質的に平坦で直線状の位置合わせ縁部は、結合時の異なるフロアパネルの適切な位置決めを容易にする。また別の実施形態においては、傾斜した下方位置合わせ縁部の有効高さは、上方さねの有効高さよりも大きい。このことは、通常、フロアパネルの下方位置合わせ縁部が、予備位置合わせ状態(中間状態)の場合には、別のフロアパネルに係合していないという状況をもたらす。位置選択非接触事前位置合わせは、フロアパネルの下方位置合わせ縁部を、別のフロアパネルの上面に沿って押し付けることを防ぎまたは妨げ、それによって、フロアパネルに損傷を与える可能性がある。
【0022】
フロアパネルの実施形態において、フロアパネルの表側に隣接する上方フランクの少なくとも一部は、別のフロアパネルの表側に隣接する下方さねの少なくとも一部に、それらのフロアパネルの結合状態において接触するように適応されている。これらの面の係合は、結合要素間の有効接触面の増加に、ひいては二つのフロアパネル間の接続の安定性および堅牢性の増加につながる。好適な実施形態において、フロアパネルの表側は、別のフロアパネルの表側に実質的にシームレスで係合するように適応されており、その結果として、二つのフロアパネル間、特にその上面間のシームレス接続を実現することができる。
【0023】
別の実施形態では、第一の固定要素は、上方さねの上側から一定の距離に配置されている。このことは、通常、このことが、フロアパネルの上方位置合わせ縁部よりも下方のレベルに第一の固定要素が配置されるという状況を生じるため、そのことには、第四の縁部の最大変形が低減されるという利点があり、それに対して、接続プロセスおよび変形プロセスは、連続する工程で実行することができるため、好ましい。より少ない変形は、より少ない材料応力をもたらし、そのことは、結合部分ひいてはフロアパネルの寿命に有利である。この実施形態において、第二の固定要素は、下方溝の上面から一定の距離に相補的に配置されている。代替的な実施形態では、第一の固定要素は、上方さねの下面から一定の距離に配置され、このことも結合を容易にすることができる。相補的な第二の固定要素の位置決めは、両固定要素が、第三および第四の縁部の結合状態において、共同的に動作するようになっている。好ましくは、第一の固定要素は、上方さねの実質的に垂直な部分に配置され、その結果、固定要素の上下において、上方さねは、実質的に垂直に向けられた面を有している。このことは、固定要素とさねの明確な区別、および二つのフロアパネルのきれいな結合を可能にする。第一の固定要素の上の実質的に垂直な面は、相補的な逆の輪郭を、比較的安定した中間結合位置に、より容易に位置合わせできるようにする(
図7cも参照)。さらに、第一の固定要素を、上方さねの上面から一定の距離に配置することは、それらの輪郭が受けなければならない最大変形を低減し、それによって、破損のリスクを低下させ、また、それらの輪郭およびそれらの接続の耐久性を向上させる。加えて、第一の固定要素を、上方さねの上面から一定の距離に配置することは、第一の固定要素と第二の固定要素の共同動作によって引き起こされる回転固定効果を少なくとも向上させる。
【0024】
実施形態において、上方フランクに向かって対向する上方さねの側面の少なくとも一部と、コアの表側の垂線とによって包囲された角度は、下方フランクに向かって対向する下方さねの側面の少なくとも一部と、コアの裏側の垂線とによって包囲された角度と実質的に等しい。これにより、二つのさね部分の互いの密接嵌合接続を実現することができ、このことは、二つのフロアパネル間の結合の堅固性を全体として高める。変形例の実施形態においては、一方において、上方フランクに向かって対向する上方さねの側面の少なくとも一部が延びている方向と、他方において、コアの表側の垂線とによって包囲された角度は、0(または、1)〜60度、具体的には、0(または、1)〜45度、より具体的には、0(または、1)〜10度の範囲にある。特定の実施形態において、この角度は、0.5〜5度の範囲にある。別の変形例の実施形態においては、一方において、下方フランクに向かって対向する下方さねの側面の少なくとも一部が延びている方向と、他方において、コアの裏側の垂線とによって包囲された角度は、0〜60度、具体的には、0〜45度、より具体的には、0〜10度の範囲にある。特定の実施形態において、この角度は、0.5〜5度の範囲にある。フランクに向かって対向するさね側面の最終的な傾斜も、フロアパネルを製造するのに適用される製造手段に通常依存する。実施形態において、下方に位置合わせされた縁部の傾斜は、上方フランクの少なくとも上部の傾斜よりも小さく、その結果、両面間に膨張チャンバが形成され、そのことは、弛みを可能にするのに、および例えば、フロアパネルによる湿気吸収による膨張を補正するのに有利となる。
【0025】
別の変形例の実施形態において、第四の縁部の位置合わせ縁部の少なくとも一部は、第三の縁部の上方フランクの少なくとも一部よりも実質的に平坦な方向性を有している。この方策を適用することにより、結合位置において、第四の縁部の位置合わせ縁部と、第三の縁部のフランクとの間に空隙が概して形成される。二つの結合部の間に意図的に形成されたこの隙間は、一般に、隣接するフロアパネルの結合中に有利であり、この隙間は、結合部の一時的な変形を妨げないため、このことは、結合部の結合を容易にする。さらに、形成された隙間は、例えば、湿気吸収から生じる、フロアパネルの吸収膨張に対して有利であり、このことは、フロアパネルが、木材から少なくとも部分的に製造される場合にはあり得ないことではない。形成された隙間は、ダストチャンバとしても作用することができる。
【0026】
変形例の実施形態において、コアに接続する第三の縁部の上方フランクの一部は、下方フランクから離れて対向する下方さねの側面の少なくとも一部の停止面を形成している。このようにして、フロアパネルの少なくとも表側の密接嵌合を実現することができ、このことは、一般に、ユーザの視点からは有利である。ここでは、コアに接続する第三の縁部の上方フランクの少なくとも一部は、好ましくは、実質的に垂直方向に向けられている。また、ここでは、下方フランクから離れて対向する下方さねの側面の少なくとも一部も、好ましくは、実質的に垂直方向に向けられている。両結合部に実質的に垂直な停止面を適用することには、結合位置において、結合部を、比較的密接嵌合的および堅固に互いに接続することができるという利点がある。
【0027】
一般的には、上方溝は、隣接するパネルの下方さねを締付け嵌合で収容するように適応されることが有利である。上方溝を、または、その少なくとも一部を、締付け嵌合で下方さねに収容することには、下方さねが上方溝によって比較的密接な嵌合で包囲され、これによって、通常、結合された構造の堅固性が高まるという利点がある。同じことは、下方溝が、隣接するパネルの上方さねを締付け嵌合で収容するように適応されている変形例の実施形態に対しても当てはまる。
【0028】
変形例の実施形態において、上方フランクと下方フランクは、実質的に平行に延びている。このことは、それらのフランクならびに固定要素を、結合位置において、互いに比較的密接に接続することを可能にし、これによって、一般に、固定要素によって実現される固定効果が強まる。
【0029】
別の変形例の実施形態において、第一の固定要素は、少なくとも一つの外側突出部を備え、また、第二の固定要素は、少なくとも一つの凹部を備え、または、逆も同様であり、その外側突出部は、固定結合を実現するために、隣接する結合したフロアパネルの凹部に少なくとも部分的に収容されるように適応されている。この変形例の実施形態は、製造エンジニアリングの視点からは、概して有利である。第一の固定要素と第二の固定要素は、好ましくは、相補的な形態をとっており、それにより、隣接するフロアパネルの固定要素の互いのぴったり合った接続が実現されることになり、このことは、固定の有効性を高める。第一の固定要素が、好ましくは、突出部を備えているということは、第一の固定要素を突出部によって形成することができるということも明らかに意味し、また、第二の固定要素が、好ましくは、凹部を備えているということは、第二の固定要素を凹部によって形成することができるということも明らかに意味している。
【0030】
第三の縁部と第四の縁部は、好ましくは、コアに一体的に接続される。同じことは、第一および第二の縁部にも当てはまり、それらの縁部も、好ましくは、コアに一体的に接続される。構造的、製造エンジニアリングおよび物流的観点からは、単一部材のパネルを形成するためのコアと縁部の間のこの一体接続が概して望ましい。
【0031】
変形例の実施形態において、パネルは、少なくとも部分的に木材から製造される。本願明細書において、フロアパネルは、木製厚板および/または寄木張りフロアパネルを形成することができる。しかし、本発明によるパネルは、積層フロアパネルとしての用途にも非常に適しており、この場合、フロアパネルは、バランシング層(裏張り層)と、木材および/またはプラスチック製品から成るコア層と、担持層の表側に配置された少なくとも一つの上部構造とから成る積層体を備えている。その上部構造は、通常、装飾層を備え、その上部には、透明な保護層が施されている。上部構造は、通常、異なる特性を有する複数の層を備えている。木材またはタイル構造は、保護層に追加的に押し込むことができ、それにより、実際に、上部層がエンボス加工層も形成する。装飾層は、一般に、木材の写真、または、一般的に、メラミン樹脂が滲み込んだ紙に印刷されたタイルの写真によって形成されている。最近では、専用のプリンティング装置を用いて、装飾パターンをコア層に直接印刷することも可能である。コア層は、一般に、木質繊維板、具体的には、MDF板(Medium Density Fibreboard:中質繊維板)またはHDF板(High Density Fibreboard:高密度繊維板)から成る。フロアパネルが、木材および/またはプラスチックから製造されるのではなく、全体的に金属および/またはテキスタイルから製造されることも想定可能である。好適な変形例の実施形態において、パネルは、少なくとも部分的にプラスチック、具体的には、熱可塑性材料、好ましくは、ポリ塩化ビニル(PVC)から製造される。ここでは、本発明によるフロアパネルが、実質的に全体的にプラスチックから製造されることを想定することが可能である。好ましくは、コアは、材料層から成る積層体で形成され、この場合、中心層は、少なくとも一つの熱可塑性材料で形成され、そのコアは、上面および底面を有している。そのコアの上面には印刷層が付着されており、この場合、その印刷層は、上面および底面を有している。また、オーバーレイ層を、コアの上面に直接、付着することができ、または、印刷層の上面に付着することができる。パネルは、必要に応じて、印刷層の底面と、コアの上面との間に配設して付着された下張りを含むことができる。より詳細には、熱可塑性積層パネルのコアは、好ましくは、少なくとも一つの熱可塑性材料から成り、その少なくとも一つの熱可塑性材料は、ポリ塩化ビニルである。一般的には、少なくとも一つの熱可塑性材料がポリ塩化ビニルであるそれらのいずれかの組合せ、それらの合金、または、二つ以上の熱可塑性材料から成る混合物を、コア、または、少なくともその中心層を形成するのに用いることができる。一般的には、このような熱可塑性材料は、限定されないが、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、およびその他のビニルおよびビニリデン樹脂等の熱可塑性物質およびそれらの共重合体を含有するビニル、低密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレン等のポリエチレンおよびそれらの共重合体、ABS、SANおよびポリスチレン等のスチレンおよびそれらの共重合体、ポリプロピレンおよびその共重合体、飽和および不飽和ポリエステル、アクリル、ナイロン含有タイプ等のポリアミド、アセチル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレン酸化物等のエンジニアリングプラスチック、およびスルフィド樹脂等を含む。導電性フローリング等の用途がある一つ以上の導電性ポリマーを厚板を形成するのに用いることができる。より好ましくは、熱可塑性材料は、固いポリ塩化ビニルであるが、半硬質または弾力性のあるポリ塩化ビニルを用いてもよい。熱可塑性材料の柔軟性は、約20phr(parts per hundred parts of resin)未満、より好ましくは、1phr未満の量で好ましくは存在している少なくとも一つの液体または固体可塑剤を用いることによって与えることができる。本発明において、コアを形成するのに用いられる典型的な固いPVC複合物は、限定されないが、顔料、耐衝撃性改良剤、安定剤、加工助剤、潤滑剤、充填剤、木粉、他の従来の添加物等も含むことができる。
【0032】
また、本発明は、本発明による相互結合されたフロアパネルから成る相互に結合されたパネルから成る仕上げ材、特に床仕上げ材に関する。
【0033】
本発明はさらに、仕上げ材を形成するための、相互接続可能なパネル、特に本発明によるパネルを組み付ける方法に関し、その方法は、
A)第一のパネルを用意するステップと、
B)第二のパネルの第一の縁部の側方さねを、傾斜状態で、第一のパネルの第二の縁部の凹部に挿入するステップと、
C)両パネルが同じ平面内に位置するまで、第二のパネルを第一のパネルに対して下に曲げるステップと、
D)第三のパネルの第一の縁部の側方さねを、傾斜状態で、第一のパネルの第二の縁部の凹部に挿入するステップと、
E)パネルが同じ平面内に位置するまで、第三のパネルを第一および第二のパネルに対して下に曲げるステップであって、第三のパネルの第四の縁部の下方さねは、第二のパネルの第三の縁部の上方溝にファスナー式で固定されることになり、第二のパネルの第三の縁部の上方さねは、第三のパネルの第四の縁部の下方溝にスナップ式で固定されて、水平方向および垂直方向の両方向において、第一および第二の縁部における第一のパネルに対する第三のパネルの固定と、第三および第四の縁部における第二のパネルに対する第三のパネルの固定がもたらされるステップと、
を含む。
【0034】
本発明による方法に関する利点およびさらなる態様は、既に包括的に記載されている。
【0035】
本発明は図示されおよびここに記載されている例示的な実施形態に限定されないが、添付クレームの範囲内で、当業者には自明である多くの変形例が可能であることは明らかである。
【0036】
本発明を、以下の図に示されている非限定的で例示的な実施形態に基づいて説明する。