(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記定電流充電段階が完了した後、前記制御ユニットは、更に、前記電圧のサンプリング値に基づいて前記電源アダプターの出力電圧がやや高いかやや低いかを判断する場合、前記制御信号のデューティ比を調節することにより、前記電源アダプターにより端末を充電する過程が定電圧充電段階となるように制御することを特徴とする請求項1に記載の端末用充電システム。
前記制御ユニットは、充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプターを制御する前に、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定し、
前記制御ユニットが、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定する場合、
前記制御ユニットは、前記端末に第3コマンドを送信し、前記第3コマンドは、前記端末の現在サポートする最大充電電流を問い合わせ、
前記制御ユニットは、前記端末により送信された前記第3コマンドの応答コマンドを受信し、前記第3コマンドの応答コマンドは、前記端末の現在サポートする最大充電電流を指示し、
前記制御ユニットは、前記第3コマンドの応答コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電流を決定することを特徴とする請求項1に記載の端末用充電システム。
前記定電流充電段階が完了した後、前記制御ユニットは、更に、前記電圧のサンプリング値に基づいて前記電源アダプターの出力電圧がやや高いか又はやや低いと判断する場合、前記制御信号のデューティ比を調節することにより、前記電源アダプターにより端末を充電する過程が定電圧充電段階となるように制御することを特徴とする請求項8に記載の電源アダプター。
前記制御ユニットは、前記端末に前記第1コマンドを送信する前に、前記電源アダプターと前記端末とを前記通常充電モードで充電し、前記通常充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと前記制御ユニットにより判断された後、前記端末に前記第1コマンドを送信することを特徴とする請求項12に記載の電源アダプター。
前記制御ユニットは、充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプターを制御する前に、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定し、
前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定する場合、
前記制御ユニットは前記端末に第3コマンドを送信し、前記第3コマンドは前記端末の現在サポートする最大充電電流を問い合わせ、
前記制御ユニットは前記端末により送信された前記第3コマンドの応答コマンドを受信し、前記第3コマンドの応答コマンドは前記端末の現在サポートする最大充電電流を指示し、
前記制御ユニットは前記第3コマンドの応答コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電流を決定することを特徴とする請求項8に記載の電源アダプター。
前記定電流充電段階が完了した後、前記電圧のサンプリング値に基づいて前記電源アダプターの出力電圧がやや高いか又はやや低いと判断する場合、前記制御信号のデューティ比を調節することで、前記電源アダプターにより端末を充電する過程を定電圧充電段階となるように制御するステップと、を更に含むことを特徴とする請求項15に記載の端末用充電方法。
前記電源アダプターが充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整するように制御する前に、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定し、
前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップは、
前記電源アダプターが前記端末に第3コマンドを送信するステップであって、前記第3コマンドは、前記端末の現在サポートする最大充電電流を問い合わせるステップと、
前記電源アダプターが前記端末により送信された前記第3コマンドの応答コマンドを受信するステップであって、前記第3コマンドの応答コマンドは前記端末の現在サポートする最大充電電流を指示するステップと、
前記電源アダプターが前記第3コマンドの応答コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電流を決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項15に記載の端末用充電方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。前記実施形態の例が図面に示されるが、同一または類似する符号は、常に、同様又は類似の部品、又は、同様又は類似の機能を有する部品を表す。以下に、図面を参照しながら説明される実施形態は例示的なものであり、本発明を解釈するためのみに用いられ、本発明を限定するものと理解されてはならない。
【0018】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施例により提供される端末用充電システムと電源アダプターと、端末用充電方法を説明する。
【0019】
図1Aないし
図14に示すように、本発明の実施例により提供される端末用充電システムは、電源アダプター1と端末2とを含む。
【0020】
図2に示すように、電源アダプター1は、第1整流ユニット101と、スイッチユニット102と、トランス103と、第2整流ユニット104と、第1充電インタフェース105と、サンプリングユニット106と制御ユニット107とを含む。第1整流ユニット101は入力された交流(主電源、例えば、AC220∨)を整流して第1パルス波形の電圧、例えば、饅頭形波電圧を出力する。
図1Aに示すように、第1整流ユニット101は4つのダイオードからなるフルブリッジ整流回路である。スイッチユニット102は、制御信号に基づいて第1パルス波形の電圧を変調させる。スイッチユニット102はMOS管からなり、MOS管をPWM(PuLSE WiDtH MODuLAtiOn、パルス幅変調)制御して饅頭形波電圧をチョッピング変調させる。トランス103は変調された前記第1パルス波形の電圧に基づいて第2パルス波形の電圧を出力し、第2整流ユニット104は前記第2パルス波形の電圧を整流して第3パルス波形の電圧を出力する。第2整流ユニット104はダイオード又はMOS管からなり、二次同期整流され、これにより第3パルス波形と変調された第1パルス波形とを同期させる。第3パルス波形と変調された第1パルス波形とを同期させ、具体的には、第3パルス波形の位相と変調された第1パルス波形の位相とを一致させ、第3パルス波形の振幅と変調された第1パルス波形の振幅変化傾向とを一致させる。第1充電インタフェース105は第2整流ユニット104に接続され、サンプリングユニット106は第2整流ユニット104により出力された電流をサンプリングして電流のサンプリング値を得られ、制御ユニット107は、与サンプリングユニット106とスイッチユニット102とにそれぞれ接続され、制御ユニット107は、制御信号をスイッチユニット102に出力し、電流のサンプリング値に基づいて電源アダプター1の出力電流がやや高いか又はやや低いかを判断する場合、制御信号のデューティ比を調節することにより、電源アダプター1により端末2を充電する過程を定電流充電段階となるように制御する。
【0021】
なお、ここで、電源アダプター1の出力電流がやや高い又はやや低いとは、第2整流ユニット104により出力された第3パルス波形のピーク値電流/電流平均値が定電流充電段階の電流基準値よりやや高い又はやや低い、すなわち、電流基準値より一定の所定値ほど高い又は一定の所定値ほど低いことを指す。
【0022】
図2に示すように、端末2は、第2充電インタフェース201と電池202とを含み、第2充電インタフェース201は電池202に接続される。第2充電インタフェース201が第1充電インタフェース105に接続される場合、第2充電インタフェース201は第3パルス波形の電圧を電池202にロードし、電池202を充電する。
【0023】
本発明の一実施例によると、前記電源アダプターの出力電流がやや高い場合、制御ユニット107は、前記制御信号のデューティ比を低減することにより、電源アダプターの出力電流を電流基準値に低減するように調節し、前記電源アダプターの出力電流がやや低い場合、制御ユニット107は、前記制御信号のデューティ比を向上させることにより、電源アダプターの出力電流を電流基準値まで上昇するように調節する。
【0024】
本発明の一実施例によると、サンプリングユニット106は、更に、前記第2整流ユニットにより出力される電圧をサンプリングして電圧のサンプリング値を取得するために用いられる。定電流充電段階が完了した後、制御ユニット107は、更に、前記電圧のサンプリング値に基づいて前記電源アダプターの出力電圧がやや高いか又はやや低いかを判断する場合、前記制御信号のデューティ比を調節することにより、前記電源アダプターにより端末を充電する過程を定電圧充電段階となるように制御する。
【0025】
なお、電源アダプター1の出力電圧がやや高い又はやや低いとは、第2整流ユニット104により出力される第3パルス波形のピーク値電圧/電圧平均値が定電圧充電段階における電圧基準値よりやや高い又はやや低い、すなわち、電圧基準値より一定の所定値ほど高い又は一定の所定値ほど低いことを指す。
【0026】
ここで、前記電源アダプターの出力電圧がやや高い場合、制御ユニット107は、前記制御信号のデューティ比を低減することにより、電源アダプターの出力電圧を電圧基準値に低減するように調節し、前記電源アダプターの出力電圧がやや低い場合、制御ユニット107は、前記制御信号のデューティ比を向上させることにより、電源アダプターの出力電圧を電圧基準値まで上昇するように調節する。
【0027】
本発明の一つの実施例において、
図1Aに示すように、電源アダプター1はフライバックスイッチング電源を利用することができる。具体的には、トランス103は、一次巻線と二次巻線とを含み、一次巻線の一端は第1整流ユニット101の第1出力端に接続され、第1整流ユニット101の第2出力端は接地され、一次巻線の他端はスイッチユニット102に接続され(例えば、このスイッチユニット102はMOS管であると、ここで、一次巻線の他端はMOS管のドレインに接続され)、トランス103は変調された第1パルス波形の電圧に基づいて第2パルス波形の電圧を出力する。
【0028】
トランス103は高周波トランスであり、その作動周波数は50KHz-2MHzであってもよく、高周波トランスは変調された第1パルス波形の電圧を二次にカップリングし、二次巻線により出力する。本発明の実施例において、高周波トランスを利用し、高周波トランスが低周波トランス(低周波トランスまたは産業用周波数トランスと呼ばれ、主に主電源の周波数、例えば、50Hz又は60Hzの交流)と比較して体積が小さいとの特徴を利用することができ、これにより電源アダプター1の小型化が実現される。
【0029】
本発明の一つの実施例によると、例えば
図1Bに示すように、上記電源アダプター1はフォワードスイッチング電源を更に利用することができる。具体的には、トランス103は、第1巻線と、第2巻線と第3巻線とを含み、第1巻線の同一名前の端は一つの逆ダイオードにより第1整流ユニット101の第2出力端に接続され、第1巻線の異なる名前の端は第2巻線の同一名前の端に接続された後第1整流ユニット101の第1出力端に接続され、第2巻線の異なる名前の端はスイッチユニット102に接続され、第3巻線は第2整流ユニット104に接続されている。逆ダイオードは逆ピーククリッピング効果があり、第1巻線により生じた誘起起電力は逆ダイオードにより逆起電力を振幅制限し、振幅制限エネルギーを第1整流ユニットの出力に返還し、第1整流ユニットの出力を充電し、且つ第1巻線における電流により生じた磁場を流れてトランスの鉄心を減磁させ、トランス鉄心における磁場強度を初期状態に戻す。トランス103は変調された第1パルス波形の電圧に基づいて第2パルス波形の電圧を出力する。
【0030】
本発明の一つの実施例によると、
図1Cに示すように、上記電源アダプター1はプッシュプルスイッチング電源を利用することができる。具体的には、前記トランスは、第1巻線と、第2巻線と、第3巻線と第4巻線とを含み、前記第1巻線の同一名前の端は前記スイッチユニットに接続され、前記第1巻線の異なる名前の端は前記第2巻線の同一名前の端に接続された後前記第1整流ユニットの第1出力端に接続され、前記第2巻線の異なる名前の端は前記スイッチユニットに接続され、前記第3巻線の異なる名前の端は前記第4巻線の同一名前の端に接続され、前記トランスは変調された前記第1パルス波形の電圧に基づいて第2パルス波形の電圧を出力する。
【0031】
図1Cに示すように、スイッチユニット102は、第1MOS管Q1と第2MOS管Q2とを含み、トランス103は第1巻線と、第2巻線と、第3巻線と第4巻線とを含み、第1巻線の同一名前の端はスイッチユニット102における第1MOS管Q1のドレインに接続され、第1巻線の異なる名前の端は第2巻線の同一名前の端に接続され、且つ第1巻線の異なる名前の端は第2巻線の同一名前の端の間のノードは第1整流ユニット101の第1出力端に接続され、第2巻線の異なる名前の端はスイッチユニット102における第2MOS管Q2のドレインに接続され、第1MOS管Q1のソースは第2MOS管Q2のソースに接続された後第1整流ユニット101の第2出力端に接続され、第3巻線の同一名前の端は第2整流ユニット104の第1入力端に接続され、第3巻線の異なる名前の端は第4巻線の同一名前の端に接続され、且つ第3巻線の異なる名前の端と第4巻線の同一名前の端の間のノードが接地し、第4巻線の異なる名前の端は第2整流ユニット104の第2入力端に接続されている。
【0032】
図1Cに示すように、第2整流ユニット104の第1入力端は第3巻線の同一名前の端に接続され、第2整流ユニット104の第2入力端は第4巻線の異なる名前の端に接続され、第2整流ユニット104は前記第2パルス波形の電圧を整流して第3パルス波形の電圧を出力するためのものである。第2整流ユニット104は2つのダイオードを含むことができ、一つのダイオードの陽極は第3巻線の同一名前の端に接続され、もう一つのダイオードの陽極は第4巻線の異なる名前の端に接続され、2つのダイオードの陰極は接続されている。
【0033】
本発明の一つの実施例によると、
図1Dに示すように、上記電源アダプター1は、ハーフブリッジタイプスイッチング電源を利用することができる。具体的には、スイッチユニット102は、第1MOS管Q1と、第2MOS管Q2と第1電気容量C1と、第2電気容量C2とを含み、第1電気容量C1と第2電気容量C2とが直列連結してから第1整流ユニット101の出力端に並列連結し、第1MOS管Q1は第2MOS管Q2と直列連結してから第1整流ユニット101の出力端に並列連結し、トランス103は第1巻線と、第2巻線と、第3巻線とを含み、第1巻線の同一名前の端は直列連結された第1電気容量C1と第2電気容量C2之との間のノードに接続され、第1巻線の異なる名前の端は直列連結された第1MOS管Q1と第2MOS管Q2の間のノードに接続され、第2巻線の同一名前の端は第2整流ユニット104の第1入力端に接続され、第2巻線の異なる名前の端は第3巻線の同一名前の端にせつぞくされてから接地し、第3巻線の異なる名前の端は第2整流ユニット104の第2入力端に接続されている。トランス103は変調された前記第1パルス波形の電圧に基づいて第2パルス波形の電圧を出力する。
【0034】
本発明の一つの実施例によると、
図1Eに示すように、上記電源アダプター1はフルブリッジ式スイッチング電源を利用することができる。具体的には、スイッチユニット102は第1MOS管Q1と、第2MOS管Q2と第3MOS管Q3と、第4MOS管Q4とを含み、第3MOS管Q3と第4MOS管Q4とが直列連結してから第1整流ユニット101の出力端に並列連結し、第1MOS管Q1と第2MOS管Q2直列連結してから第1整流ユニット101の出力端に並列連結し、トランス103は第1巻線と、第2巻線と、第3巻線とを含み、第1巻線の同一名前の端は直列連結された第3MOS管Q3与と第4MOS管Q4の間のノードに接続され、第1巻線の異なる名前の端は直列連結された第1MOS管Q1と第2MOS管Q2の間のノードに接続され、第2巻線の同一名前の端は第2整流ユニット104の第1入力端に接続され、第2巻線の異なる名前の端は第3巻線の同一名前の端に接続された後に接地し、第3巻線の異なる名前の端は第2整流ユニット104の第2入力端に接続されている。トランス103は変調された前記第1パルス波形の電圧に基づいて第2パルス波形の電圧を出力する。
【0035】
従って、本発明の実施例において、上記電源アダプター1はフライバックスイッチング電源と、フォワードスイッチング電源と、プッシュプルスイッチング電源と、ハーフブリッジタイプスイッチング電源と、フルブリッジ式スイッチング電源のうちいずれかひとつを利用して、パルス波形の電圧を出力することができる。
【0036】
更に、
図1Aに示すように、第2整流ユニット104はトランス103の二次巻線に接続され、第2整流ユニット104は第2パルス波形の電圧を整流して、第3パルス波形の電圧を出力する。第2整流ユニット104はダイオードからなり、二次同期整流を実現し、これにより第3パルス波形と変調された第1パルス波形とを同期させる。第3パルス波形と変調された第1パルス波形とを同期させ、具体的には、第3パルス波形の位相と変調された第1パルス波形の位相とを一致させ、第3パルス波形の振幅と変調された第1パルス波形の振幅変化傾向とを一致させる。第1充電インタフェース105は第2整流ユニット104に接続され、サンプリングユニット106は第2整流ユニット104により出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧のサンプリング値及び/又は電流のサンプリング値を得られ、制御ユニット107はサンプリングユニット106とスイッチユニット102とにそれぞれ接続され、制御ユニット107は制御信号をスイッチユニット102に出力し、電圧のサンプリング値及び/又は電流のサンプリング値に基づいて制御信号のデューティ比を調節し、この第2整流ユニット104により出力された第3パルス波形の電圧が充電ニーズを満足する。
【0037】
図1Aに示すように、端末2は、第2充電インタフェース201と電池202とを含み、第2充電インタフェース201は電池202に接続される。第2充電インタフェース201が第1充電インタフェース105に接続される場合、第2充電インタフェース201は第3パルス波形の電圧を電池202にロードし、電池202を充電する。
【0038】
第3パルス波形の電圧が充電ニーズを満足するとは、第3パルス波形の電圧と電流とが電池充電を満足させる必要がある時の充電電圧と充電電流を指す。つまり、制御ユニット107は、サンプリングされた電源アダプターにより出力された電圧及び/又は電流に基づいて、制御信号、例えば、PWM信号のデューティ比を調節し、リアルタイムに第2整流ユニット104の出力を調整し、閉ループ調節制御を実現し、これにより第3パルス波形の電圧は端末2の充電ニーズを満足させ、電池202が安全で信頼的に充電することが保証される。特に、
図3に示すように、PWM信号のデューティ比により電池202に出力した充電電圧波形を調整し、
図4に示すように、PWM信号のデューティ比により電池202に出力した充電電流波形を調整する。
【0039】
PWM信号のデューティ比を調節する場合、電圧のサンプリング値や、電流のサンプリング値、又は電圧のサンプリング値及び電流のサンプリング値に基づいて調節コマンドを生成することができることが理解されよう。
【0040】
従って、本発明の実施例において、スイッチユニット102を制御することにより、整流された第1パルス波形の電圧、すなわち、饅頭形波電圧を直接的にPWMチョッピング変調を行い、高周波トランスに送り、高周波トランスにより第一次カップリングから二次電池への整流の開始後、饅頭形波電圧/電流を還元し、電池に直接的に送り込んで、電池を急速充電する。饅頭形波の電圧振幅は、PWM信号のデューティ比に基づいて調節し、電源アダプターの出力は電池の充電ニーズを満足する。これにより、本発明実施例の電源アダプターは、一次、二次の電解コンデンサをキャンセルすることができ、饅頭形波電圧は直接的に電池を充電するため、電源アダプターの体積を減少させ、電源アダプターの小型化を実現し、大幅にコストダウンすることができる。
【0041】
ここで、本発明の一つの具体的な例において、制御ユニット107はMCU(Micro Controller Unit、マイクロコントローラユニット)であっても良く、すなわち、スイッチ駆動制御機能と、同期整流機能と、電圧電流調節制御機能とを集めたマイクロプロセッサであっても良い。
【0042】
本発明の一つの実施例によると、制御ユニット107は、電圧のサンプリング値及び/又は電流のサンプリング値に基づいて制御信号の周波数を調節し、すなわち、スイッチユニット102に出力するPWM信号が持続的に出力してしばらく出力を停止させ、所定時間を停止した後再びPWM信号の出力を起動する。これにより電池にロードされた電圧は断続的なものであり、電池の断続的に充電し、電池の断続充電の際の発熱により引き起こされるセキュリティリスクを避けることができ、電池充電の信頼性と安全性とを向上させる。
【0043】
リチウム電池は、低温条件では、リチウム電池自体のイオンや電子伝導率が低下するため、充電する過程に分極度が高まり、連続充電方式による分極性能が著しくなる。また、リチウム析出の可能性が増加し、電池の安全性能に影響を及ぼす。また、持続的な充電方法は充電による熱の蓄積を引き起こし、電池内部の温度が徐々に上昇して一定の限度値を超えると、電池性能が制限され、セキュリティリスクを増大させる。
【0044】
本発明の実施例では、制御信号の周波数を調節することにより、電源アダプターが断続的に出力され、すなわち、電池が充電する過程において電池静置過程を導入し、連続充電過程に起因する分極によるリチウム析出を緩和することができ、生成された熱の持続的な蓄積の影響を弱め、温度低下させることができるため、電池充電の信頼性と安全性を保証する。
【0045】
スイッチユニット102に出力された制御信号は、
図5に示すように、一定時間持続的にPWM信号を出力し、その後、一定時間出力を停止させ、また一定時間持続的にPWM信号を出力する。スイッチユニット102に出力された制御信号は隔離され、周波数は調整することができる。
【0046】
図1Aに示すように、制御ユニット107は、第1充電インタフェース105に接続され、制御ユニット107は、第1充電インタフェース105を介して端末2と通信を行い、端末2の状態情報を取得する。このように、制御ユニット107は端末の状態情報と、電圧のサンプリング値及び/又は電流サンプリング値により、制御信号、例えば、PWM信号のデューティ比を調節する。
【0047】
ここで、端末の状態情報は、前記電池の電気量、前記電池の温度、前記電池の電圧、前記端末のインタフェース情報、前記端末の経路インピーダンスの情報等を含む。
【0048】
具体的には、第1充電インタフェース105は、電源線とデータ線とを含む。電源線は電池を充電するためのものであり、データ線は端末と通信を行うためのものである。第2充電インタフェース201が第1充電インタフェース105に接続される場合、電源アダプター1と端末2の間で互いに通信問い合わせコマンドを送信することができ、対応的な応答コマンドを受信した後、電源アダプター1と端末2との間に通信接続を確立し、制御ユニット107は端末2の状態情報を得られることにより、充電モードと充電パラメータ(例えば充電電流、充電電圧)について端末2とネゴシエートし、充電過程を更に制御する。
【0049】
ここで、電源アダプター及び/又は端末がサポートする充電モードは、通常充電モードと急速充電モードとを含む。急速充電モードは、通常充電モードより充電速度が大きい(例えば、急速充電モードは、通常充電モードより充電電流が大きい)。一般的に、通常充電モードは、定格出力電圧が5∨であり、定格出力電流が2.5A以下である充電モードであると理解される。また、通常充電モードで、電源アダプターの出力ポートデータ線におけるD+とD−とは短絡することができる。しかし本発明実施例における急速充電モードは異なり、本発明実施例の急速充電モードで電源アダプターはデータ線におけるD+とD−とが端末と通信を行ってデータ交換を行う。すなわち、電源アダプターと端末との間に互いに急速充電コマンドを送信することができる。電源アダプターは、端末に急速充電問い合わせコマンドを送信し、端末の急速充電応答コマンドを受信した後、端末の応答コマンドに基づいて、電源アダプターは端末の状態情報を得、急速充電モードを起動する。急速充電モードでの充電電流は2.5Aより大きく、例えば、4.5A、或いはそれより大きくてもよい。しかし本発明の実施例は、通常充電モードを具体的に限定せず、電源アダプターは2つの充電モードをサポートすれば良く、その中の一つの充電モードの充電速度(又は電流)がもう一つの充電モードの充電速度より大きい場合には、充電速度が遅い方の充電モードは、通常充電モードと理解される。充電電力に対して、急速充電モードでの充電電力は15W以上であっても良い。
【0050】
すなわち、制御ユニット107は、第1充電インタフェース105を介して端末2と通信を行って充電モードを決定する。充電モードは、急速充電モードと通常充電モードとを含む。
【0051】
具体的には、前記電源アダプターは、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)インターフェースにより端末に接続される。このUSBインターフェースは通常のUSBインターフェースであっても良いし、Micro USBインターフェースであっても良い。USBインターフェースのデータ線、すなわち、第1充電インタフェースのデータ線で、前記電源アダプターと前記端末とが双方向通信を行う。このデータ線は、USBインターフェースのD+線及び/又はD−線であっても良い。双方向通信とは、電源アダプターと端末とが両方で情報の交互を行うことである。
【0052】
ここで、前記電源アダプターは、前記USBインターフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードで前記端末を充電すると決定する。
【0053】
なお、電源アダプターは端末に接続されているのは、急速充電モードで前記端末を充電するか否かをネゴシエートした場合だけであり、通常充電モードで端末を充電することもできるし、小さい電流で端末を充電することもでき、本発明の実施例はこれを具体的に限定しない。
【0054】
前記電源アダプターは、充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整して前記端末を充電する。電源アダプターは急速充電モードで端末を充電することが決定された後、充電電流を急速充電モードに対応する充電電流に直接的に調整することができるし、端末に急速充電モードの充電電流をネゴシエートすることもできる。例えば、端末の電池の現在の電気量により急速充電モードに対応する充電電流を決定する。
【0055】
本発明の実施例において、電源アダプターは盲目的に電流を出力して急速充電するものではなく、端末に双方向通信を行って、急速充電モードを利用することができるか否かについてネゴシエートし、従来技術と比較して、急速充電過程の安全性を向上させる。
【0056】
好ましくは、一つの実施例として、制御ユニット107は,、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードで前記端末を充電することが決定された場合、前記制御ユニットが前記端末に第1コマンドを送信すると、前記第1コマンドは前記端末が前記急速充電モードを起動するか否かを問い合わせる。前記制御ユニットは、前記端末から前記第1コマンドの応答コマンドを受信し、前記第1コマンドの応答コマンドが、前記端末に前記急速充電モードの起動を同意するように前記端末を指示する。
【0057】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットが前記端末に前記第1コマンドを送信する前に、前記電源アダプターと前記端末との間に前記通常充電モードで充電し、前記制御ユニットにより前記通常充電モードの充電時間は予め設定された閾値より大きいと決定された後、前記端末に前記第1コマンドを送信する。
【0058】
なお、電源アダプターにより前記通常充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと決定された後、電源アダプター自体が電源アダプターであることが既に端末に認識され、急速充電問い合わせ通信を起動することができると理解される。
【0059】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターは予め設定された電流閾値以上の充電電流で予め設定された時間充電した後、前記端末に前記第1コマンドを送信する。
【0060】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットは、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプターが充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプターを制御し、前記電源アダプターは前記急速充電モードに対応する充電電流で前記端末を充電する前に、前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定し、前記電源アダプターが充電電圧を前記急速充電モードに対応する充電電圧に調整するように制御する。
【0061】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定した場合、前記制御ユニットは前記端末に第2コマンドを送信し、前記第2命令は、前記電源アダプターの現在の出力電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問い合わせる。前記制御ユニットは、前記端末により送信された前記第2コマンドの応答コマンドを受信し、前記第2コマンドの応答コマンドは前記電源アダプターの現在の出力電圧が適切か、やや高いか又はやや低いかを指示する。前記制御ユニットは、前記第2コマンドの応答コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電圧を決定する。
【0062】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットは、充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプターを制御する前に、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定する。
【0063】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定する場合、前記制御ユニットは前記端末に第3コマンドを送信し、前記第3コマンドは前記端末の現在サポートする最大充電電流を問い合わせる。前記制御ユニットは前記端末により送信された前記第3コマンドの応答コマンドを受信し、前記第3コマンドの応答コマンドは、前記端末の現在サポートする最大充電電流を指示する。前記制御ユニットは前記第3コマンドの応答コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電流を決定する。
【0064】
電源アダプターは上記最大充電電流を直接的に急速充電モードの充電電流と決定するか、又は充電電流をこの最大充電電流のある電流値より小さくすることができる。
【0065】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記端末を充電する過程において、前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を断続的に調整する。
【0066】
電源アダプターは端末の現在状態情報を常に問い合わせることができ、例えば、端末の電池電圧や、電池電気量等を問い合わせして、電源アダプターが電池に出力した充電電流を調整する。
【0067】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を断続的に調整するように前記スイッチユニットを制御する場合、前記制御ユニットは前記端末に第4コマンドを送信し、前記第4コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる。前記制御ユニットは、前記端末により送信された前記第4コマンドの応答コマンドを受信し、前記第4コマンドの応答コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を指示する。前記制御ユニットは、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を調整する。
【0068】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットは前記電池の現在の電圧、及び設定電池電圧値と充電電流値の対応関係に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を前記電池の現在の電圧に対応する充電電流値に調整する。
【0069】
具体的には、電源アダプターは、電池電圧値と充電電流値の対応関係を予め記憶し、電源アダプターは前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、端末側から端末内に記憶された電池電圧値と充電電流値の対応関係を取得する。
【0070】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記端末を充電する過程において、前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判断する。前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したと判断された場合、前記制御ユニットは、前記急速充電モードを終了するように前記電源アダプターを制御する。
【0071】
好ましくは、一つの実施例として、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生されたと判断される前に、前記制御ユニットは、前記端末により前記端末の経路インピーダンスを指示するための情報を受信する。前記制御ユニットは、前記端末に第4コマンドを送信し、前記第4コマンドは前記端末内の電池の電圧を問い合わせる。前記制御ユニットは、前記端末により送信された前記第4コマンドの応答コマンドを受信し、前記第4コマンドの応答コマンドは前記端末内の電池を指示するための電圧である。前記制御ユニットは前記電源アダプターの出力電圧と前記電池の電圧とに基づいて、前記電源アダプターから前記電池までの経路インピーダンスを決定する。前記制御ユニットは、前記電源アダプターから前記電池までの経路インピーダンスと、前記端末までの経路インピーダンスと、前記電源アダプターと前記端末との間の充電線線路の経路インピーダンスとに基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを決定する。
【0072】
端末は、その経路インピーダンスを予め記録することができ、例えば、同一型番の端末は構造が一致することを工場にて設定した場合、この端末の経路インピーダンスを同一値に設定する。同様にして、電源アダプターは、充電線路の経路インピーダンスを予め設定することができる。電源アダプターが端末の電池両端の電圧を取得した場合、電源アダプターが電池両端の圧力降下及び通路の電流に基づいて、通路全体の経路インピーダンスを決定することができ、当通路全体の経路インピーダンス>端末の経路インピーダンス+充電線路の経路インピーダンス、又は通路全体の経路インピーダンス−(端末の経路インピーダンス+充電線路の経路インピーダンス)>抵抗閾値である場合、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したと思われる。
【0073】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記急速充電モードを終了する前に、前記制御ユニットは前記端末に第5コマンドを送信する。前記第5コマンドは前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間の接触不良を指示するものである。
【0074】
電源アダプターは第5コマンドを送信した後、急速充電モードを終了又はリセットする。
【0075】
以上、電源アダプターの観点から本発明の実施例に係る急速充電過程を詳しく説明したが、以下に、端末の観点から本発明の実施例に係る急速充電過程を説明する。
【0076】
端末側において説明される電源アダプターと端末の交互及関連特性、機能等は、電源アダプター側の説明に対応しているため、重複される説明は、簡便のため適宜省略する。
【0077】
本発明の一つの実施例によれば、
図13に示すように、端末2は、充電制御スイッチ203とコントローラー204とを更に含み、充電制御スイッチ203は、例えば、電子スイッチングデバイスからなるスイッチ回路は、第2充電インタフェース201と電池202との間に接続され、充電制御スイッチ203はコントローラー204の制御により電池202の充電過程を閉開することで端末側から電池202の充電過程を制御することができ、電池202充電の安全性と信頼性を保証することができる。
【0078】
また、
図14に示すように、端末2は、通信ユニット205を更に含み、通信ユニット205は、第2充電インタフェース201と第1充電インタフェース105とにより、コントローラー204と制御ユニット107の間の双方向通信を作る。すなわち、端末2と電源アダプター1とはUSBインターフェースのデータ線により双方向通信を行うことができ、前記端末2は通常充電モードと急速充電モードとをサポートする。前記急速充電モードでの充電電流は前記通常充電モードでの充電電流より大きく、前記通信ユニット205は前記制御ユニット107と双方向通信を行って前記電源アダプター1が前記急速充電モードを利用して前記端末2を充電すると決定し、前記制御ユニット107は前記電源アダプター1が前記急速充電モードに対応する充電電流により出力し、前記端末2内の電池202を充電するように前記電源アダプター1を制御する。
【0079】
本発明の実施例において、電源アダプター1は盲目的に電流を出力して急速充電するものではなく、端末に双方向通信を行って、急速充電モードを利用することができるか否かについてネゴシエートするので、従来技術と比較して、急速充電過程の安全性を向上させる。
【0080】
好ましくは、一つの実施例として、前記コントローラーは通信ユニットにより前記制御ユニットにより送信された第1コマンドを受信し、前記第1コマンドは前記端末が前記急速充電モードを起動するか否かを問い合わせる。前記コントローラーは通信ユニットにより前記制御ユニットに前記第1コマンドの応答コマンドを送信し、前記第1コマンドの応答コマンドは前記端末が前記急速充電モードの起動を同意するように前記端末を指示する。
【0081】
好ましくは、一つの実施例として、前記コントローラーは通信ユニットにより前記制御ユニットにより送信された第1コマンドを受信する前に、前記電源アダプターは前記通常充電モードで前記端末内の電池を充電し、前記制御ユニットにより前記通常充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと決定された後、前記制御ユニットは端末内の通信ユニットに前記第1コマンドを送信し、前記コントローラーは通信ユニットにより前記制御ユニットにより送信された前記第1コマンドを受信する。
【0082】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターは、前記急速充電モードに対応する充電電流に従って出力し、前記端末内の電池を充電する前に、前記コントローラーは通信ユニットにより前記制御ユニットと双方向通信を行い、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定する。
【0083】
好ましくは、一つの実施例として、前記コントローラーは前記制御ユニットにより送信された第2コマンドを受信し、前記第2コマンドは前記電源アダプターの現在の出力電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問い合わせる。前記コントローラーは前記制御ユニットに前記第2コマンドの応答コマンドを送信し、前記第2コマンドの応答コマンドは前記電源アダプターの現在の出力電圧が適切や、やや高いか又はやや低いかを指示する。
【0084】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターにより前記急速充電モードに対応する充電電流を決定するように、前記コントローラーは前記制御ユニットと双方向通信する。
【0085】
ここで、前記コントローラーは、前記制御ユニットにより送信された第3コマンドを受信し、前記第3コマンドは、前記端末の現在サポートする最大充電電流を問い合わせる。前記コントローラーは前記制御ユニットに前記第3コマンドの応答コマンドを送信し、前記第3コマンドの応答コマンドは前記端末内の電池の現在サポートの最大充電電流を指示すし、前記電源アダプターが前記最大充電電流に基づいて前記急速充電モードに対応する充電電流を決定する。
【0086】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記端末を充電する過程に、前記コントローラーは前記制御ユニットと双方向通信を行うことにより、前記電源アダプターが、電池に出力した充電電流を断続的に調整させる。
【0087】
ここで、前記コントローラーは、前記制御ユニットにより送信された第4コマンドを受信し、前記第4コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる。前記コントローラーは、前記制御ユニットに前記第4コマンドの応答コマンドを送信し、前記第4コマンドの応答コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を指示し、前記電源アダプターが前記電池の現在の電圧に基づいて、前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を断続的に調整させる。
【0088】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記端末を充電する過程において、前記コントローラーは通信ユニットにより前記制御ユニットと双方向通信を行い、前記電源アダプターが前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを決定する。
【0089】
ここで、前記コントローラーは前記制御ユニットにより送信された第4コマンドを受信し、前記第4コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる。前記コントローラーは前記制御ユニットに前記第4コマンドの応答コマンドを送信し、前記第4コマンドの応答コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を指示し、前記制御ユニットは前記電源アダプターの出力電圧と前記電池の現在の電圧と基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを決定する。
【0090】
好ましくは、一つの実施例として、前記コントローラーは前記制御ユニットにより送信された第5コマンドを受信し、前記第5コマンドは前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良を指示する。
【0091】
急速充電モードを起動して使用するために、電源アダプターは急速充電通信の流れを端末と行うことができ、一回又は数回のハンドシェークにより、電池の急速充電を行う。以下に、
図6を参照しながら、本発明の実施例による急速充電通信の流れ、及び急速充電過程に含まれた各段階を詳しく説明する。
図6に示された通信ステップ又は操作は単に例示的なものであり、本発明の実施例は他の操作又は
図6に示された様々な操作の変形により実行することができると理解されるべきである。また、
図6における各段階は
図6に示されたような順序と異なる順序で実行することもでき、
図6における全部操作を実行するものではない。ここで、
図6に示された曲線は、充電電流のピーク値又は平均値の変化傾向であり、実際的な充電電流曲線ではない。
【0092】
図6に示すように、急速充電過程は以下のような5つの段階を含む。
段階1
端末は電源装置に接続された後、端末はデータ線D+、D−に電源装置のタイプを検出することができ、検出された電源装置が電源アダプターである場合、端末により吸収された電流は予め設定された電流閾値I2(例えば、1Aである)より大きくても良い。電源アダプターは予め設定された時間(例えば、連続的なT1時間であっても良い)内の電源アダプターにより出力された電流がI2以上である場合、電源アダプターは端末が電源装置のタイプの識別が完了したとみなし、電源アダプターはアダプターと端末との間のハンドシェイク通信を起動し、電源アダプターはコマンド1(上記第1コマンドに対応する)を送信して端末が急速充電モード(又はフラッシュ充電)を起動したか否かを問い合わせる。
【0093】
電源アダプターが端末の応答コマンドを受信した端末が急速充電モードの起動を同意しない場合、電源アダプターの出力電流を再度検出し、電源アダプターの出力電流は予め設定された連続時間(例えば、連続的なT1時間)が、依然としてI2以上である場合、再度、端末が急速充電モードを起動するか否かを問い合わせるリクエストがなされ、端末が急速充電モードの起動を同意する、又は電源アダプターの出力電流はI2以上であると条件を満足するまで段階1の上記ステップを繰り返す。
【0094】
端末が急速充電モードの起動を同意した後、急速充電充電過程を開始し、急速充電通信のフローが第2段階に入る。
【0095】
段階2
電源アダプターにより出力された饅頭形波電圧は複数の電圧レベルを含み、電源アダプターは端末にコマンド2(上記第2コマンドに対応する)を送信して端末に電源アダプターの出力電圧が電池の現在の電圧(又は適切か否か、すなわち、急速充電モードでの充電電圧として適切か否か)に一致しているか否かを問い合わせ、すなわち、充電ニーズを満足するか否かを問い合わせる。
【0096】
端末は電源アダプターの出力電圧がやや高い又はやや低いか、または一致していると応答し、電源アダプターは端末のアダプターの出力電圧がやや高い又はやや低いのフィードバックを受信した場合、制御ユニットはPWM信号のデューティ比を調節して電源アダプターの出力電圧の電圧レベルを調整し、端末にコマンド2を再度送信し、端末に電源アダプターの出力電圧が一致しているか否かを改めて問い合わせる。
【0097】
段階2を繰り返し、端末が電源アダプターの出力電圧に一致する電圧レベルにあると応答した場合、第3段階に入る。
【0098】
段階3
電源アダプターは、端末により応答された電源アダプターの出力電圧が一致するとのフィードバックを受信した後、端末にコマンド3(上記第3コマンドに対応する)を送信し、端末に現在サポートしている最大充電電流を問い合わせる。端末は電源アダプターに現在サポートしている最大充電電流値を応答し、第4段階に入る。
【0099】
段階4
電源アダプターは、端末により応答された、現在サポートしている最大充電電流値のフィードバックを受信した後、その出力電流基準値を設定し、制御ユニット107はこの電流基準値に基づいてPWM信号のデューティ比を調節し、電源アダプターの出力電流が端末充電電流ニーズを満足するようにさせる。すなわち、定電流充電段階に入る。定電流充電段階とは、電源アダプターの出力電流ピーク値又は平均値が基本的に変わらずで(つまり出力電流ピーク値又は電流平均値の変化幅が小さい、例えば、出力電流ピーク値又は平均値の5%範囲内で変化する)、すなわち、第3パルス波形の電流ピーク値はサイクルごとに一定のままである。
【0100】
段階5:
電流一定的に変化する段階になると、電源アダプターは、一定時間コマンド4(上記第4コマンドに対応する)を送信し、端末に電池の現在の電圧を問い合わせ、端末電池の現在の電圧を電源アダプターにフィードバックする。電源アダプターは、端末の端末電池の現在の電圧のフィードバックを受けることにより、USB接触、すなわち、第1充電インタフェースと第2充電インタフェースとの間の接触は良好であるかどうか、および端末の現在の充電電流値を低下させる必要があるか否かを判断する。電源アダプターが、USBの接触不良を判断すると、コマンド5(上記第5コマンドに対応する)が送信され、その後、リセットして改めて段階1に入る。
【0101】
好ましくは、一部の実施例では、段階1において、端末コマンド1を応答すると、コマンド1に対応するデータにこの端末の経路インピーダンス経路インピーダンスデータ(又は情報)を付加し、端末経路インピーダンスデータは段階5ではUSB接触が良好であるか否かを判断することに用いられる。
【0102】
好ましくは、一部の実施例では、段階2において、端末が急速充電モードの起動を同意して電源アダプターが電圧を適切な値までに調整する時間は一定の範囲内で制御することができ、この時間が所定範囲を越えると、端末はリクエストが異常であると判断して急速リセットを行う。
【0103】
好ましくは、一部の実施例では、段階2において、電源アダプターの出力電圧を電池の現在の電圧と比較してΔ∨(Δ∨はおよそ200〜500M∨)より高い場合、端末は、電源アダプターに電源アダプターの出力電圧が適切であるか、一致するようにフィードバックする。端末は、電源アダプターに電源アダプターの出力電圧が不適切(すなわち、やや高い又はやや低い)であることをフィードバックすると、制御ユニット107は電圧のサンプリング値に基づいてPWM信号のデューティ比を調節し、これにより電源アダプターの出力電圧を調整する。
【0104】
好ましくは、一部の実施例において、段階4では、電源アダプターの出力電流値の大きさの調整速度を一定の範囲内に抑えることができるため、調整速度が早すぎるために急速充電が異常中断することを避けることができる。
【0105】
好ましくは、一部の実施例では、段階5では、電源アダプターの出力電流値の大きさの変化幅を5%以内に抑えることができ、すなわち、定電流段階と決定されてもよい。
【0106】
好ましくは、一部の実施例では、段階5において、電源アダプターが充電回路抵抗をリアルタイムに監視し、測定された電源アダプターの出力電圧と、現在の充電電流と、読み取られた端末電池電圧とに基づいて、全体の充電回路抵抗を監視する。測定された充電回路抵抗>端末経路インピーダンス+急速充電データ線抵抗である場合、USBは接触不良が発生したと判断し、急速充電リセットを行う。
【0107】
好ましくは、一部の実施例では、急速充電モードを起動した後、電源アダプターと端末との間の通信時間の間隔を一定範囲内に抑えることができる。これにより、急速充電リセットを避けることができる。
【0108】
好ましくは、一部の実施例では、急速充電モード(又は急速充電過程)の停止を、回復可能停止と回復不可能停止の二つに分割することができる。
【0109】
例えば、端末により電池充電満了又はUSBの接触不良を検出した場合、急速充電は停止してリセットされ、段階1に入り、端末が急速充電モードの起動を同意しないと、急速充電通信の流れは段階2に入らず、停止された急速充電過程は回復不可能停止と判断される。
【0110】
また、例えば、端末と電源アダプターとの間に通信異常が現れた場合、急速充電は停止してリセットし、段階1に入り、段階1の要求を満足した後、端末が急速充電モードの起動を同意して急速充電を戻す充電過程において、この時停止された急速充電の過程は回復可能停止と判断される。
【0111】
また、例えば、端末により電池に異常が発生されたと検出されると、急速充電を停止してリセットし、段階1に入り、段階1に入った後、端末は急速充電モードの起動に同意しない。電池が正常に戻り、且つ段階1の要求を満足するまで、端末は急速充電の起動を同意して急速充電を復元する。この停止された急速充電過程は回復可能な停止と判断される。
【0112】
特に説明しなければならないことは、
図6に示すように、通信ステップ又は操作は単に例示的なものであり、例示すると、段階1で端末がアダプターに接続されると、端末とアダプターの間のハンドシェイク通信が端末により開始され、端末がコマンド1を送信してアダプターが急速充電モード(又はフラッシュ充電と呼ぶ)を起動するか否かを問い合わせ、端末が電源アダプターの応答コマンドを受信して電源アダプターに急速充電モードの起動を同意するように指示した場合、急速充電過程は起動するようにしてもよい。
【0113】
特に説明しなければならないことは、
図6に示すように、通信ステップ又は操作は、単に例示的なものであり、例示すると、段階5の後、定電圧充電段階を含むことができる。段階5では、端末は電源アダプターに端末電池の現在の電圧をフィードバックすることができ、端末電池の電圧が徐々に上昇するにつれ前記端末電池の現在の電圧が定電圧充電電圧閾値に達すると、定電圧充電段階に変換し、制御ユニット107はこの電圧基準値(すなわち、定電圧充電電圧閾値)によりPWM信号のデューティ比を調節し、電源アダプターの出力電圧は端末充電電圧のニーズを満足するように、すなわち、電圧が一定して変化するようにする。定電圧充電段階では、充電電流が徐々に減少し、電流が所定の閾値までに低下すると充電を停止し、電池の充電が完了したと判断される。なお、定電圧充電とは、第3パルス波形のピーク電圧が実質的に一定に保たれることを意味する。
【0114】
本発明の実施例では、電源アダプターの出力電圧を取得するで第3パルス波形のピーク電圧又は電圧平均値を取得し、電源アダプターの出力電流を取得することで、第3パルス波形のピーク値電流又は電流平均値を取得する。
【0115】
本発明の一つの実施例では、
図7Aに示すように、電源アダプター1は、直列連結された制御可能スイッチ108と、フィルターユニット109とを更に含む。直列連結された制御可能スイッチ108とフィルターユニット109とは第2整流ユニット104の第1出力端に接続されている。制御ユニット107は、充電モードが通常充電モードであることが判定されたとき、制御可能スイッチ108を閉じるように制御し、及び充電モードが急速充電モードであると判定されたとき、制御可能スイッチ108を切るように制御する。また、第2整流ユニット104の出力端には、一組又は複数組の小電気容量が並列連結されているので、ノイズ低減効果があるだけではなく、サージ現象の発生も減少することができる。また、第2整流ユニット104の出力端にLCフィルタ回路又はπ型フィルタ回路が接続されており、リップル干渉をフィルタリングするようになっている。ここで、
図7Bに示すように、第2整流ユニット104の出力端にLCフィルタ回路が接続されている。なお、LCフィルタ回路又はπ型フィルタ回路の電気容量は全部小電気容量であるので、スペースが少なくてすむ。
【0116】
ここで、フィルターユニット109は、フィルタコンデンサを含み、フィルタコンデンサは5∨の標準充電をサポートし、すなわち、通常充電モードに対応する。制御可能スイッチ108は、例えば、MOS管などの半導体スイッチングデバイスからなる。電源アダプターは通常充電モード(又は称標準充電)を利用して端末の電池を充電する場合、制御ユニット107は、制御可能スイッチ108を閉じるように制御し、フィルターユニット109を回路にアクセスして第2整流ユニットの出力をフィルタリングする。このように、直流充電技術と高い適合性があるので、直流を端末の電池にロードし、電池に直流充電することができる。例えば、一般に、フィルターユニットは、並列連結された電解コンデンサと通常電気容量、すなわち、5∨標準充電をサポートする小電気容量(例えば、固体コンデンサ)を含む。電解コンデンサが占める容量が大きいため、電源アダプターのサイズを減少させるには、電源アダプター内の電解コンデンサを取り外して、一つの容値が小さい電気容量を残す必要がある。通常充電モードで利用する場合、この小電気容量が所定の分岐路が導通するように制御することで電流をフィルタリングし、低電力を安定して出力することができ、電池に直流充電することができる。急速充電モードを利用する場合、小電気容量が所定の分岐路を切るするように制御することで、第2整流ユニット104の出力をフィルタリングすることなく、パルス波形の電圧/電流を直接出力して電池に印加し、電池の急速充電を実現することができる。
【0117】
本発明の一つの実施例では、制御ユニット107は、充電モードが急速充電モードであると判定された場合、端末の状態情報に基づいて急速充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧を取得し、急速充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧に基づいて、制御信号、例えば、PWM信号のデューティ比を調節する。つまり、現在の充電モードが急速充電モードであると判定された場合、制御ユニット107は、取得された端末の状態情報、例えば、電池の電圧、電気量、温度、端末の運転パラメータ、及び端末上で動作するアプリケーションの消費電力量情報等により急速充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧を取得し、その後、取得された充電電流及び/又は充電電圧に基づいて制御信号のデューティ比を調節して電源アダプターの出力は充電ニーズを満たすことで電池の急速充電を行う。
【0118】
端末の状態情報には、電池の温度を含む。また、電池の温度が第1の設定温度閾値より大きいか、電池の温度が第2設定温度設定温度閾値より小さい場合や、現在の充電モードが急速充電モードである場合に、急速充電モード切換を通常充電モードに切り替える。第1の設定温度閾値は第2設定温度設定温度閾値より大きい。すなわち、電池の温度が低すぎる(例えば、対応する第2設定温度閾値より小さい)か、または高過ぎる(例えば、対応する第1設定温度閾値より大きい)場合、いずれも急速充電が適用されていないため、急速充電モードを通常充電モードに切り替える必要がある。本発明の実施例では、第1設定温度閾値と第2設定温度閾値とは実際の状況により設定されてもよく、または制御ユニット(例えば、電源アダプターMCU)の記憶装置に記憶されてもよい。
【0119】
本発明の一つの実施例では、制御ユニット107は、電池の温度が予め設定された高温保護閾値より大きい場合に、スイッチユニット102を閉じるように制御する。すなわち、電池の温度が高温保護閾値を超えた場合には、制御ユニット107は高温保護ストラテジを利用する必要があるので、スイッチユニット102を閉じる状態となるように制御し、電源アダプターが電池を充電しないようにし、電池への高温保護を実現し、充電の安全性を向上させる必要がある。前記高温保護閾値は前記第1温度の閾値と異なっても良いし、同じでも良い。前記高温保護閾値は、前記第1温度の閾値より大きいことが好ましい。
【0120】
本発明のもう一つの実施例では、前記コントローラーは、前記電池の温度を取得することに用いられ、前記電池の温度が予め設定された高温保護閾値より大きいときに、前記充電制御スイッチを閉じるように制御する。すなわち、端末側により充電制御スイッチを閉じることにより、電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を保証する。
【0121】
また、本発明の一つの実施例では、前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースの温度を取得することに用いられ、前記第1充電インタフェースの温度が予め設定された保護温度より大きい場合、前記スイッチユニットを閉じるように制御する。すなわち、充電インタフェースの温度が一定の温度を超えた場合、制御ユニット107も高温保護ストラテジを実行する必要があるのでスイッチユニット102を切るように制御し、電源アダプターが電池の充電を停止して充電インタフェースへの高温保護を実現し、充電の安全性を向上させる。
【0122】
勿論、本発明のもう一つの実施例では、前記コントローラーは、前記制御ユニットと双方向通信を行って前記第1充電インタフェースの温度を取得し、前記第1充電インタフェースの温度が予め設定された保護温度より大きい場合に、前記充電制御スイッチ(
図13と
図14を参照)を閉じるよう制御しする。すなわち、端末側から充電制御スイッチを閉じ、電池の充電過程を閉じることで充電の安全性を向上させる。
【0123】
具体的には、本発明の一つの実施例では、
図8に示すように、電源アダプター1は、駆動ユニット110、例えば、MOSFETドライブを更に含む。駆動ユニット110は、スイッチユニット102と制御ユニット107の間に接続され、駆動ユニット110は、制御信号に基づいてスイッチユニット102を開閉するように駆動する。なお、本発明の他の実施例では、駆動ユニット110は制御ユニット107に集約することができる。
【0124】
また、
図8に示すように、電源アダプター1は隔離ユニット111を更に含む。隔離ユニット111は、駆動ユニット110と制御ユニット107の間に接続され、電源アダプター1の一次と二次の間の信号(又はトランス103の一次巻線と二次巻線の間の信号隔離)を隔離する。ここで、隔離ユニット111は、オプトカプラ隔離方法を利用することができるが、他の隔離方法を利用することもできる。隔離ユニット111を設けることにより、制御ユニット107は、電源アダプター1の二次側(又はトランス103の二次巻線側)に設けられてもよい。これにより、端末2との通信を容易にすることができ、電源アダプター1の空間デザインがよりシンプルになる。
【0125】
勿論、本発明の他の実施例では、制御ユニット107と駆動ユニット110の両方を一次側に設けられてもよく、制御ユニット107とサンプリングユニット106の間に隔離ユニット111を設けることで電源アダプター1の一次側と二次側の間の信号隔離を実現する。
【0126】
また、本発明の実施例において、制御ユニット107が二次側に設けられた場合、には隔離ユニット111を設ける必要があり、隔離ユニット111を制御ユニット107に集成することもできる。つまり、一次側から二次側へ信号を伝達するか、または二次側から一次側へ信号を伝達する場合には、通常、隔離ユニットを設けることにより信号隔離を行う必要がある。
【0127】
本発明の一つの実施例では、
図9に示すように、電源アダプター1は、補助巻線と給電ユニット112とを更に含む。補助巻線は、変調された第1パルス波形の電圧に基づいて第4パルス波形の電圧を生成し、給電ユニット112は補助巻線に接続され、給電ユニット112(例えば、フィルタリングレギュレータモジュールと、電圧変換モジュール等)が第4パルス波形の電圧を変換して直流を出力するよう、それぞれ駆動ユニット110及び/又は制御ユニット107に給電する。給電ユニット112は、フィルタリング小電気容量、レギュレータチップ等のデバイスからなり、第4パルス波形の電圧を処理して変換し、3.3∨又は5∨等の低電圧直流を出力する。
【0128】
つまり、駆動ユニット110の給電電源は、給電ユニット112が第4パルス波形の電圧を変換することで取得でき、制御ユニット107を一次側に設けた場合、給電電源は、給電ユニット112が第4パルス波形の電圧を変換して取得することができる。ここで、
図9に示すように、制御ユニット107を一次側に設けた場合、給電ユニット112は2つの直流出力を供給し、駆動ユニット110と制御ユニット107とにそれぞれ給電して制御ユニット107とサンプリングユニット106の間にオプトカプラ隔離ユニット111を設けることにより、電源アダプター1の一次側と二次側の間の信号を隔離する。
【0129】
制御ユニット107が一次側に設けられ、駆動ユニット110が一体化されている場合、給電ユニット112は制御ユニット107のみに給電する。制御ユニット107が二次側に設けられ、駆動ユニット110が一次側に設けられた場合、給電ユニット112は駆動ユニット110のみに給電し、例えば、一つの給電ユニットにより第2整流ユニット104により出力された第3パルス波形の電圧を直流源に変換することにより、二次側から制御ユニット107に給電が供給される。
【0130】
また、本発明の実施例では、第1整流ユニット101の出力端は、複数の小電気容量に並列に連結され、フィルタとして機能する。あるいは、第1整流ユニット101の出力端には、LCフィルタ回路が接続される。
【0131】
本発明のもう一つの実施例では、
図10に示すように、電源アダプター1は第1電圧検出ユニット113を更に含む。第1電圧検出ユニット113は、補助巻線と制御ユニット107とにそれぞれ接続され、第1電圧検出ユニット113は、第4パルス波形の電圧を検出して電圧検出値を生成する。制御ユニット107は、電圧検出値に基づいて制御信号のデューティ比を調節する。
【0132】
つまり、制御ユニット107は、第1電圧検出ユニット113により検出された補助巻線の出力電圧に基づいて、第2整流ユニット104の出力電圧を反映することができ、その後、電圧検出値に基づいて制御信号のデューティ比を調節する。第2整流ユニット104の出力は、電池の充電ニーズに一致する。
【0133】
具体的には、本発明の一つの実施例では、
図11に示すように、サンプリングユニット106は、第1電流サンプリング回路1061と第1電圧サンプリング回路1062とを含む。ここで、第1電流サンプリング回路1061は、第2整流ユニット104により出力された電流をサンプリングして電流サンプリング値を取得し、第1電圧サンプリング回路1062は、第2整流ユニット104により出力された電圧をサンプリングして電圧のサンプリング値を取得する。
【0134】
好ましくは、第1電流サンプリング回路1061は、第2整流ユニット104の第1出力端の抵抗(電流検出抵抗)に接続された電圧をサンプリングして第2整流ユニット104の出力電流をサンプリングする。第1電圧サンプリング回路1062は、第2整流ユニット104の第1出力端と第2出力端の間の電圧をサンプリングして第2整流ユニット104により出力された電圧をサンプリングする。
【0135】
また、本発明の一つの実施例では、
図11に示すように、第1電圧サンプリング回路1062は、ピーク電圧サンプリング保持ユニットと、ゼロ交差サンプリングユニット、放電ユニットとADサンプリングユニットとを含む。ピーク電圧サンプリング保持ユニットは、第3パルス波形の電圧のピーク電圧をサンプリングして保持し、ゼロ交差サンプリングユニットは、第3パルス波形の電圧のゼロ交差点をサンプリングし、放電ユニットは、ゼロ交差点した際にピーク電圧サンプリング保持ユニットを放電し、ADサンプリングユニットは、ピーク電圧サンプリング保持ユニットのピーク電圧をサンプリングして電圧のサンプリング値を取得する。
【0136】
第1電圧サンプリング回路1062に、ピーク電圧サンプリング保持ユニット、ゼロ交差サンプリングユニットおよび、放電ユニットとADサンプリングユニットを設定することにより、第2整流ユニット104により出力された電圧を正確にサンプリングすることができ、電圧のサンプリング値と第1パルス波形の電圧とを同期させることができ、すなわち、位相を同期することができ、振幅変化傾向を一致させる。
【0137】
本発明の一つの実施例では、
図12に示すように、電源アダプター1は、第2電圧サンプリング回路114を更に含む。第2電圧サンプリング回路114は、第1パルス波形の電圧をサンプリングし、第2電圧サンプリング回路114は制御ユニット107に接続される。第2電圧サンプリング回路114によりサンプリングされた電圧値が第1の設定電圧値より大きい場合には、制御ユニット107は、スイッチユニット102が第1の設定時間を切るように制御して第1パルス波形のサージ電圧、スパイク電圧に放電する。
【0138】
図12に示すように、第2電圧サンプリング回路114は、第1整流ユニット101の第1出力端と第2出力端とに接続され、第1パルス波形の電圧をサンプリングする。制御ユニット107は、第2電圧サンプリング回路114によりサンプリングされた電圧値を判断し、第2電圧サンプリング回路114によりサンプリングされた電圧値が第1の設定電圧値より大きい場合には、電源アダプター1は落雷による干渉を受けたことによるサージ電圧が発生したことを意味し、サージ電圧を放電して、充電の安全性と信頼性を確保する。制御ユニット107は、スイッチユニット102が一定期間開くように制御し、放電経路を形成し、落雷によるサージ電圧を放電して落雷に起因する電源アダプターが端末を充電する際に生じる干渉を防止し、端末を充電する際の安全性と信頼性とを向上させる。ここで、第1の設定電圧値は実際の状況により決定される。
【0139】
本発明の一つの実施例では、電源アダプター1が端末2の電池202を充電中に、制御ユニット107は、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧値が第2の設定電圧値より大きい場合にスイッチユニット102を閉じるように制御する。すなわち、制御ユニット107は、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧値の大きさを判断し、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧値が第2の設定電圧値より大きいと判断した場合には、電源アダプター1により出力された電圧が高すぎることを意味する。この際、制御ユニット107は、スイッチユニット102を閉じるように制御し、電源アダプター1の端末2の電池202への充電を停止する。すなわち、制御ユニット107は、スイッチユニット102を閉じるよう制御して電源アダプター1を過電圧から保護し、充電の安全性を保証する。
【0140】
勿論、本発明の一つの実施例において、前記コントローラー204は、前記制御ユニット107と双方向通信を行うことで前記サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧値を取得し(
図13と
図14)、前記サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧値が第2の設定電圧値より大きい場合に、前記充電制御スイッチ203を閉じるように制御する。すなわち、端末2側で充電制御スイッチ203を閉じ、これにより電池202の充電過程を閉じることで、充電の安全性を保証する。
【0141】
また、制御ユニット107は、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電流値が設定電流値より大きい場合にスイッチユニット102を閉じるように制御する。すなわち、制御ユニット107は、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電流値の大きさを判断し、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電流値が設定電流値より大きい場合には、電源アダプター1により出力された電流が大きすぎることを意味する。この場合には、制御ユニット107がスイッチユニット102を閉じるように制御し、電源アダプター1が端末の充電を停止する。すなわち、制御ユニット107は、スイッチユニット102を閉じるよう制御することにより、電源アダプター1を過電流から保護し、充電の安全性を保証する。
【0142】
同様に、前記コントローラー204は、前記制御ユニット107と双方向通信を行ってサンプリングユニット106によりサンプリングされた電流値を取得し(
図13と
図14)、前記サンプリングユニット106によりサンプリングされた電流値が設定電流値より大きい場合、前記充電制御スイッチ203が閉じるように制御し、すなわち、端末2側で充電制御スイッチ203を閉じ、電池202の充電過程を閉じることで、充電の安全性を保証する。
【0143】
ここで、第2の設定電圧値と設定電流値は、いずれも実際の状況に応じて制御ユニット(例えば、電源アダプター1の制御ユニット107のマイクロコントローラユニットMCU等)の記憶に書き込むよう設定することができる。
【0144】
本発明の実施例において、端末は、携帯電話のような移動端末、、充電器ポートのような移動電源、マルチメディアプレーヤー、ラップトップ、ウェアラブル機器等であっても良い。
【0145】
本発明の実施例の端末用充電システムでは、電源アダプターが第3パルス波形の電圧を出力するように制御して、電源アダプターから出力された第3パルス波形の電圧を直接端末の電池にロードすることで、リップルの出力電圧/電流を直接電池に急速充電する。リップルの出力電圧/電流の大きさは周期的に変換されるので、定電圧定電流と比べ、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、及び電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末が充電する時の安全性と信頼性を保証する。また、電源アダプターにより出力されるたのはパルス波形の電圧であるので、電源アダプターに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプターを簡略化して小型化できるのみならず、大幅にコストダウンすることもできる。
【0146】
また、本発明の実施例は、電源アダプターを更に提供する。前記電源アダプターは、入力された交流を整流して第1パルス波形の電圧を出力する第1整流ユニットと、
制御信号に基づいて前記第1パルス波形の電圧を変調させるためのスイッチユニットと、
変調された前記第1パルス波形の電圧に基づいて第2パルス波形の電圧を出力するためのトランスと、
前記第2パルス波形の電圧を整流して第3パルス波形の電圧を出力するための第2整流ユニットと、
前記第2整流ユニットに接続され、前記第1充電インタフェースは端末の第2充電インタフェースに接続される場合、前記第2充電インタフェースにより前記第3パルス波形の電圧を前記端末の電池にロードし、前記第2充電インタフェースが前記電池に接続される第1充電インタフェースと、
前記第2整流ユニットにより出力された電流をサンプリングして電流のサンプリング値を取得するためのサンプリングユニットと、
前記サンプリングユニットと前記スイッチユニットとにそれぞれ接続され、前記制御信号を前記スイッチユニットに出力し、前記電流のサンプリング値に基づいて前記電源アダプターの出力電流がやや高いか又はやや低いかを判断する場合、前記制御信号のデューティ比を調節することにより、前記電源アダプターにより端末を充電する過程を定電流充電段階となるように制御するような制御ユニットと、を含む。
【0147】
本発明の実施例によると、電源アダプターは、第1充電インタフェースで第3パルス波形の電圧を出力し、端末の第2充電インタフェースで第3パルス波形の電圧を端末の電池にロードすることで、リップルの出力電圧/電流は直接電池を急速充電する。ここで、リップルの出力電圧/電流の大きさは周期的に変換するので、従来の定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、及び電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末が充電する時の安全性と信頼性を保証する。また、電源アダプターにより出力されたのはパルス波形の電圧であるので、電源アダプターに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプターを簡略化して小型化させることができるのみならず、大幅にコストダウンすることもできる。
【0148】
図15は本発明の実施例の端末用充電方法のフローチャートである。
図15に示すように、この端末用充電方法は以下のようなステップを含む。
S1では、電源アダプターの第1充電インタフェースが端末の第2充電インタフェースに接続されたときに、電源アダプターに入力された交流を一次整流して第1パルス波形の電圧を出力する。
【0149】
すなわち、電源アダプターの第1整流ユニットから入力された交流(主電源、例えば、220∨、50Hz又は60Hz)の交流主電源を整流し、第1パルス波形の電圧(例えば、100Hz又は120Hz)の饅頭形波電圧を出力する。
【0150】
S2では、スイッチユニットを制御して前記第1パルス波形の電圧を変調させ、トランス変換により第2パルス波形の電圧を出力する。
【0151】
スイッチユニットはMOS管からなり、MOS管をPWM制御して饅頭形波の電圧をチョッピング変調する。その後、トランスにより変調された第1パルス波形の電圧を二次側にカップリングし、二次側の巻線により第2パルス波形の電圧を出力する。
【0152】
本発明の実施例では、高周波トランスを用いて変換することができるので、トランスの体積をとても小さくすることができ、電源アダプターを高出力かつ、小型化することが可能となる。
【0153】
S3では、前記第2パルス波形の電圧を二次整流して第3パルス波形の電圧を出力し、前記第2充電インタフェースを介して前記第3パルス波形の電圧を端末の電池にロードして、端末電池を充電する。
【0154】
本発明の一つの実施例では、第2整流ユニットにて第2パルス波形の電圧を二次整流し、第2整流ユニットをダイオード又はMOS管で構成して、二次同期整流を実現し、これにより、変調された第1パルス波形と第3パルス波形とを同期させる。
【0155】
S4では、二次整流された電流をサンプリングして電流のサンプリング値を取得する。
【0156】
S5は、電流のサンプリング値に基づいて電源アダプターの出力電流がやや高いかやや低いかを判断する場合、スイッチユニットに出力される制御信号のデューティ比を調節することにより、前記電源アダプターにより端末を充電する過程が定電流充電段階となるように制御する。
【0157】
なお、電源アダプターの出力電流がやや高い又はやや低いとは、第2整流ユニットにより出力された第3パルス波形のピーク値電流/電流平均値が定電流充電段階の電流基準値よりやや高い又はやや低い、すなわち、電流基準値より一定の所定値ほど高い又は一定の所定値ほど低いことを指す。
【0158】
本発明の一実施例によると、前記電源アダプターの出力電流がやや高い場合、前記制御信号のデューティ比を低減することにより、電源アダプターの出力電流を電流基準値に低減するように調節し、前記電源アダプターの出力電流がやや低い場合、前記制御信号のデューティ比を向上させることにより、電源アダプターの出力電流を電流基準値まで上昇するように調節する。
【0159】
本発明の一実施例によると、上記端末用の充電方法は、二次整流された電圧をサンプリングして電圧のサンプリング値を取得するステップと、前記定電流充電段階が完了した後、前記電圧のサンプリング値に基づいて前記電源アダプターの出力電圧がやや高い又はやや低いと判断する場合、前記制御信号のデューティ比を調節することにより、電源アダプターにより端末を充電する過程が定電圧充電段階となるように制御するステップと、を更に含む。
【0160】
なお、電源アダプターの出力電圧がやや高い又はやや低いとは、第2整流ユニットにより出力される第3パルス波形のピーク値電圧/電圧平均値が定電圧充電段階の電圧基準値よりやや高い又はやや低い、すなわち、電圧基準値より一定の所定値ほど高い又は一定の所定値ほど低いことを指す。
【0161】
ここで、前記電源アダプターの出力電圧がやや高い場合、前記制御信号のデューティ比を低減することにより、電源アダプターの出力電圧を電圧基準値に低減するように調節し、前記電源アダプターの出力電圧がやや低い場合、前記制御信号のデューティ比を向上させることにより、電源アダプターの出力電圧を電圧基準値まで上昇するように調節する。
【0162】
また、本発明の実施例において、制御信号のデューティ比を調節することにより、第3パルス波形の電圧が充電ニーズを満足する。
【0163】
なお、第3パルス波形の電圧が充電ニーズを満足するとは、第3パルス波形の電圧と電流とが電池充電を満足させる必要がある時の充電電圧と充電電流を指す。つまり、サンプリングされた電源アダプターにより出力された電圧及び/又は電流に基づいて、制御信号、例えば、PWM信号のデューティ比を調節し、リアルタイムに第2整流ユニット104の出力を調整し、閉ループ調節制御を実現し、これにより第3パルス波形の電圧は端末の充電ニーズを満足させ、電池が安全で信頼的に充電することが保証される。特に、
図3に示すように、PWM信号のデューティ比により電池に出力した充電電圧波形を調節し、
図4に示すように、PWM信号のデューティ比により電池に出力した充電電流波形を調節する。
【0164】
従って、本発明の実施例において、スイッチユニットを制御することで整流された第1パルス波形の電圧、すなわち、饅頭形波電圧を直接的にPWMチョッピング変調し、高周波トランスに送り、高周波トランスにより第一次カップリングから二次まで送り、同期整流した後に饅頭形波電圧/電流を還元し、電池に直接的に送り込み、電池を急速充電する。ここで、饅頭形波の電圧振幅は、PWM信号のデューティ比に基づいて調節し、電源アダプターの出力は電池の充電ニーズを満足する。これより、電源アダプターの一次、二次の電解コンデンサをキャンセルすることができ、饅頭形波電圧は直接電池を充電するので、電源アダプターの体積を減少させ、電源アダプターの小型化を実現し、大幅にコストダウンすることができる。
【0165】
本発明の一つの実施例では、電圧のサンプリング値及び/又は電流のサンプリング値に基づいて制御信号の周波数を調節する。すなわち、スイッチユニットに出力するPWM信号を持続的に出力して所定時間出力を停止させ、所定時間停止した後、再びPWM信号の出力を起動する。これにより、電池にロードされた電圧は断続的なものであるため、電池を断続的に充電することができ、電池が連続的に充電する際に生じる発熱がに起因するセキュリティリスクを避けることができ、電池の充電の信頼性と安全性とを向上させる。スイッチユニットに出力された制御信号は
図5に示したとおりである。
【0166】
更に、上記端末用充電方法は、第1充電インタフェースにより端末と通信を行うことで端末の状態情報を取得し、端末の状態情報と、電圧のサンプリング値及び/又は電流のサンプリング値に基づいて制御信号のデューティ比を調節する。
【0167】
つまり、第2充電インタフェースは第1充電インタフェースに接続された場合、電源アダプターと端末との間に互いに通信問い合わせコマンドを送信することができ、対応的な応答コマンドを受信した後、電源アダプターと端末との間に通信接続を作り、端末の状態情報を取得することで充電モードと充電パラメータ(如充電電流、充電電圧)を端末とネゴシエートし、充電過程を制御する。
【0168】
本発明の一つの実施例では、トランスの変換により第4パルス波形の電圧を生成し、第4パルス波形の電圧を検出して電圧検出値を生成し、電圧検出値に基づいて制御信号のデューティ比を調節する。
【0169】
具体的には、トランスに補助巻線が更に設けられ、補助巻線は変調された第1パルス波形の電圧に基づいて第4パルス波形の電圧を生成する。このようにして第4パルス波形の電圧を検出することにより、電源アダプターの出力電圧を反映することができ、電圧検出値に基づいて制御信号のデューティ比を調節し、電源アダプターの出力は電池の充電ニーズに一致するようにする。
【0170】
本発明の一つの実施例では、二次整流された電圧をサンプリングして電圧のサンプリング値を取得するステップは、前記二次整流後の電圧のピーク電圧をサンプリングして保持し、前記二次整流された電圧のゼロ交差点をサンプリングするステップと、前記ゼロ交差の際に前記ピーク電圧をサンプリングして保持されたピーク電圧サンプリング保持ユニットを放電するステップと、前記ピーク電圧サンプリング保持ユニットのピーク電圧をサンプリングして前記電圧のサンプリング値を取得するステップとを含む。これにより、電源アダプターにより出力された電圧を正確にサンプリングし、電圧のサンプリング値と第1パルス波形の電圧とを同期させ、位相と振幅変化傾向とを一致させる。
【0171】
更に、本発明の一つの実施例において、上記端末用充電方法は、前記第1パルス波形の電圧をサンプリングし、サンプリングされた電圧値が第1の設定電圧値より大きい場合に前記スイッチユニットが第1の設定時間に開くように制御し、第1パルス波形のサージ電圧を放電させる。
【0172】
第1パルス波形の電圧をサンプリングして、その後サンプリングされた電圧値を判断することにより、サンプリングされた電圧値が第1の設定電圧値より大きい場合、電源アダプターが落雷の干渉を受けるとサージ電圧が現れ、こののサージ電圧を放電する必要がある。充電の安全性と信頼性を保証し、スイッチユニットが一定時間に開くするように制御することで放電経路を形成し、落雷によるサージ電圧を放電し、落雷により電源アダプターが端末を充電した際に生じる干渉を防止し、端末を充電する際の安全性と信頼性を有効に向上させる。ここで、第1の設定電圧値は実際の状況に応じて決定される。
【0173】
本発明の一つの実施例では、第1充電インタフェーが端末と通信を行うことで充電モードを決定し、充電モードが急速充電モードであると決定された場合、端末の状態情報に基づいて急速充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧を取得し、急速充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧に基づいて、制御信号のデューティ比を調節する。ここで、充電モードは急速充電モードと通常充電モードとを含む。
【0174】
つまり、現在の充電モードが急速充電モードであると決定された場合、取得された端末の状態情報、例えば、電池の電圧、電気量、温度、端末の運転パラメータ、及び端末上で動作されるアプリケーションの消費電力量情報等により急速充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧を取得し、その後、取得された充電電流及び/又は充電電圧に基づいて制御信号のデューティ比を調節し、電源アダプターの出力は充電ニーズを満足させ、電池の急速充電を実現する。
【0175】
ここで、端末の状態情報は、電池の温度を含む。また、電池の温度が第1設定温度閾値より大きく、又は電池の温度が第2設定温度閾値より小さい場合、現在の充電モードが急速充電モードである場合、急速充電モード切換を通常充電モードに切り替える。第1設定温度閾値は、第2設定温度閾値より大きい。すなわち、電池の温度が低すぎる(例えば、対応する第2の設定温の度閾値より小さい)又は高過ぎる(例えば、対応する第1設定温度閾値より大きい)場合、いずれも急速充電が適用されていないため、急速充電モードを通常充電モードに切り替える必要がある。本発明の実施例において、第1設定温度閾値と第2設定温度閾値とは実際の状況に応じて決定される。
【0176】
本発明の一つの実施例では、電池の温度が設定高温保護閾値より大きい場合にスイッチユニットを閉じるように制御する。すなわち、電池の温度が高温保護閾値を超えた場合には、高温保護ストラテジを利用する必要があるので、スイッチユニットを閉じるように制御し、電源アダプターが電池の充電を停止し、電池が高温になることから保護し、充電の安全性を向上させる。前記高温保護閾値は前記第1温度の閾値と異なっても良いし、同じでも良い。好ましくは、前記高温保護閾値は前記第1温度の閾値より大きい。
【0177】
本発明のもう一つの実施例では、前記端末は、記電池の温度を取得することに用いられ、前記電池の温度が設定高温保護閾値より大きい場合、前記電池の充電を停止させるように制御する。すなわち、端末側から充電制御スイッチを閉じることにより、電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を保証する。
【0178】
また、本発明の一つの実施例において、この端末に用いられる方法は、前記第1充電インタフェースの温度を取得するステップを更に含み、前記第1充電インタフェースの温度が設定保護温度より大きい場合、前記スイッチユニットを閉じるように制御する。すなわち、充電インタフェースの温度が一定的な温度を超えた場合、制御ユニットも高温保護ストラテジを実行する必要があるので、スイッチユニットを切るように制御し、電源アダプターが電池の充電を停止させ、充電インタフェースが高温になることから保護し、充電の安全性を向上させる。
【0179】
勿論、本発明のもう一つの実施例では、前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信を行うことで前記第1充電インタフェースの温度を取得し、前記第1充電インタフェースの温度が設定保護温度より大きい場合に、前記電池の充電を停止するように制御する。すなわち、端末側から充電制御スイッチを閉じ、電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を向上させる。
【0180】
また、電源アダプターが端末を充電する過程で、電圧のサンプリング値が第2の設定電圧値より大きい場合、スイッチユニットを閉じるように制御する。すなわち、電源アダプターが端末を充電する過程で、電圧のサンプリング値の大きさを判断し、電圧のサンプリング値が第2の設定電圧値より大きい場合には、電源アダプターにより出力された電圧が高すぎることを意味する。この際、スイッチユニットを制御することで閉じ、電源アダプターが端末への充電を停止し、すなわち、スイッチユニットを閉じるように制御して電源アダプターが過電圧となることから保護し、充電の安全性を保証する。
【0181】
勿論、本発明の一つの実施例において、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信を行うことで前記電圧のサンプリング値を取得し、前記電圧のサンプリング値が第2の設定電圧値より大きい場合、前記電池への充電をやめさせるように制御し、すなわち、端末側により充電制御スイッチを閉じるようにさせ、これにより電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を保証する。
【0182】
本発明の一つの実施例において、電源アダプターが端末を充電する過程中、前記電流サンプリング値が設定電流値より大きい場合、前記スイッチユニットを閉じるように制御する。すなわち、電源アダプターが端末を充電する過程で、電流サンプリング値の大きさを判断し、電流サンプリング値が設定電流値より大きい場合には、電源アダプターにより出力された電流が大きすぎることを意味する。この際、制御スイッチユニットを制御して閉じ、電源アダプターが端末への充電を停止し、すなわち、スイッチユニットを閉じるように制御することにより電源アダプターを過電流から保護し、充電の安全性を保証する。
【0183】
同様に、前記端末は、前記第2充電インタフェースにより前記電源アダプターと双方向通信を行って前記電流サンプリング値を取得し、前記電流サンプリング値が設定電流値より大きい場合、前記電池への充電を停止するように制御する。すなわち、端末側により充電制御スイッチを閉じることで、電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を保証する。
【0184】
ここで、第2の設定電圧値も設定電流値も、実際の状況に応じて決定される。
【0185】
本発明の実施例では、前記端末の状態情報は、前記電池の電気量、前記電池の温度、前記端末の電圧/電流、前記端末のインタフェース情報および、前記端末の経路インピーダンスの情報等を含む。
【0186】
具体的には、前記電源アダプターおよび端末は、通常のUSBインターフェースまたはMicro USBインターフェースにより接続される。USBインターフェースのデータ線、すなわち、第1充電インタフェースのデータ線は、前記電源アダプターが前記端末との双方向通信するためのものであり、データ線はUSBインターフェースのD+線及び/又はD−線であっても良い。双方向通信とは、電源アダプターと端末との両方が情報の交互を行うことを意味している。
【0187】
ここで、前記電源アダプターは前記USBインターフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードで前記端末を充電することを決定する。
【0188】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターは前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行うことで、前記急速充電モードで前記端末を充電すると決定した場合、前記電源アダプターは前記端末に第1コマンドを送信し、前記第1コマンドは前記端末が前記急速充電モードを起動するか否かを問い合わせる。前記電源アダプターは、前記端末から前記第1コマンドの応答コマンドを受信し、前記第1コマンドの応答コマンドは前記端末が前記急速充電モードを起動するように前記端末を指示する。
【0189】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプターが前記端末に前記第1コマンドを送信する前に、前記電源アダプターは、前記端末との間に前記通常充電モードで充電し、前記通常充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判断された後、前記電源アダプターは前記端末に前記第1コマンドを送信する。
【0190】
なお、電源アダプターが、前記通常充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判断された後、電源アダプターは、自身が電源アダプターであることと端末に識別され、急速充電の問い合わせ通信を起動することができる。
【0191】
好ましくは、一つの実施例では、前記スイッチユニットを制御して前記電源アダプターが充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプターを制御し、前記電源アダプターは、前記急速充電モードに対応する充電電流で前記端末を充電する前に、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定し、前記電源アダプターが充電電圧を前記急速充電モードに対応する充電電圧に調整するように制御する。
【0192】
好ましくは、一つの実施例では、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定したステップは、前記電源アダプターが前記端末に第2コマンドを送信するステップであって、前記第2コマンドは、前記電源アダプターの現在の出力電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問い合わせるステップと、前記電源アダプターが前記端末により送信された前記第2コマンドの応答コマンドを受信ステップであって、前記第2コマンドの応答コマンドは前記電源アダプターの現在の出力電圧が適切や、やや高いか又はやや低いかを指示するステップと、前記電源アダプターが前記第2コマンドの応答コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電圧を決定するステップとを含む。
【0193】
好ましくは、一つの実施例では、前記電源アダプターが充電電流を前記急速充電モードに対応する充電電流に調整するように制御する前に、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定する。
【0194】
好ましくは、一つの実施例では、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップは、前記電源アダプターが前記端末に第3コマンドを送信するステップであって、前記第3コマンドは前記端末の現在サポートする最大充電電流を問い合わせるステップと、前記電源アダプターが前記端末により送信された前記第3コマンドの応答コマンドを受信するステップであって、前記第3コマンドの応答コマンドは前記端末の現在サポートする最大充電電流を指示するステップと、前記電源アダプターが前記第3コマンドの応答コマンドに基づいて、前記急速充電モードの充電電流を決定するステップとを含む。
【0195】
電源アダプターは、上記最大充電電流を直接的に急速充電モードの充電電流と決定するか、又は、充電電流を最大充電電流未満の電流値と決定することもできる。
【0196】
好ましくは、一つの実施例では、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記端末を充電する過程は、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を断続的に調整する。
【0197】
ここで、電源アダプターは、端末の現在状態情報を常に問い合わせることができ、例えば、端末の電池電圧や、電池電気量等を問い合わせることで、充電電流を断続的に調整する。
【0198】
好ましくは、一つの実施例では、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を断続的に調整するステップは、電源アダプターが前記端末に第4コマンドを送信するステップであって、前記第4コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせるステップと、電源アダプターが前記端末により送信された前記第4コマンドの応答コマンドを受信するステップであって、前記第4コマンドの応答コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を指示するステップと、電源アダプターが前記電池の現在の電圧に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより充電電流を調整するステップとを含む。
【0199】
好ましくは、一つの実施例では、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより前記充電電流を調整するステップは、前記電池の現在の電圧、及び設定電池電圧値と充電電流値の対応関係に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を前記電池の現在の電圧に対応する充電電流値に調整するステップを含む。
【0200】
具体的には、電源アダプターは、電池電圧値と充電電流値の対応関係を予め記憶することができる。
【0201】
好ましくは、一つの実施例では、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記端末を充電する過程で、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを決定し、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生されたと決定される場合、前記電源アダプターが前記急速充電モードを終了するように制御する。
【0202】
好ましくは、一つの実施例では、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生されたと判断される前に、前記電源アダプターが、前記端末から前記端末の経路インピーダンスを指示するための情報を受信し、前記電源アダプターが前記端末に第4コマンドを送信し、前記第4コマンドは前記端末内の電池の電圧を問い合わせ、
前記電源アダプターが前記端末により送信された前記第4コマンドの応答コマンドを受信し、前記第4コマンドの応答コマンドは前記端末内の電池を指示するための電圧であり、
前記電源アダプターの出力電圧と前記電池の電圧とに基づいて、前記電源アダプターから前記電池までの経路インピーダンスを決定し、
前記電源アダプターから前記電池までの経路インピーダンスと、前記端末までの経路インピーダンスと、前記電源アダプターと前記端末との間の充電線線路の経路インピーダンスとに基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判断する。
【0203】
好ましくは、一つの実施例では、前記電源アダプターが前記急速充電モードを終了するように制御する前に、前記端末に第5コマンドを送信し、前記第5コマンドは前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間の接触不良を指示する。
【0204】
電源アダプターは第5コマンドを送信完了すると、急速充電モードを終了又はリセットすることができる。
【0205】
以上、電源アダプターの観点から本発明の実施例による急速充電過程を詳しく説明したが、以下、端末の観点から本発明の実施例による急速充電過程を説明する。
【0206】
本発明の実施例において、前記端末は、通常充電モードと急速充電モードとをサポートする。前記急速充電モードの充電電流は、前記通常充電モードの充電電流より大きく、前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信して前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記端末を充電することを決定し、前記電源アダプターは、前記急速充電モードに対応する充電電流に基づいて出力し、前記端末内の電池を充電する。
【0207】
好ましくは、一つの実施例では、前記端末が前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信をおこなって前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記端末を充電するステップは、前記端末が前記電源アダプターにより送信された第1コマンドを受信するステップであって、前記第1コマンドは前記端末が前記急速充電モードを起動するか否かを問い合わるステップと、前記端末が、前記電源アダプターに前記第1コマンドの応答コマンドを送信するステップであって、前記第1コマンドの応答コマンドは前記端末が前記急速充電モードの起動を同意するステップとを、含む。
【0208】
好ましくは、一つの実施例では、前記端末が前記電源アダプターにより送信された第1コマンドを受信する前に、前記端末と前記電源アダプターとの間に前記通常充電モードで充電し、前記電源アダプターは前記通常充電モードの充電時間が予め設定された閾値より長いことを判定した後、前記端末は前記電源アダプターにより送信された前記第1コマンドを受信する。
【0209】
好ましくは、一つの実施例では、前記電源アダプターは前記急速充電モードに対応する充電電流に基づいて出力し、前記端末内の電池を充電する前に、前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信を行い、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定する。
【0210】
好ましくは、一つの実施例として、前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信を行い、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電圧を決定するステップは、前記端末が前記電源アダプターにより送信された第2コマンドを受信するステップであって、前記第2コマンドは前記電源アダプターの現在の出力電圧が前記急速充電モードの充電電圧として適切するか否かを問い合わせるステップと、前記端末が前記電源アダプターに前記第2コマンドの応答コマンドを送信するステップであって、前記第2コマンドの応答コマンドは前記電源アダプターの現在の出力電圧が適切か、やや高いか又はやや低いかを指示するステップとを含む。
【0211】
好ましくは、一つの実施例では、前記端末が前記電源アダプターから前記急速充電モードに対応する充電電流を受信し、前記端末内の電池を充電する前に、前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信を行い、前記電源アダプターにより前記急速充電モードに対応する充電電流を決定する。
【0212】
ここで、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信を行い、前記電源アダプターが前記急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップは、前記端末が前記電源アダプターにより送信された第3コマンドを受信するステップであって、前記第3コマンドは前記端末現在サポートの最大充電電流を問い合わせるステップと、前記端末が前記電源アダプターに前記第3コマンドの応答コマンドを送信するステップであって、前記第3コマンドの応答コマンドは前記端末現在サポートの最大充電電流を指示して、前記電源アダプターが前記最大充電電流により前記急速充電モードに対応する充電電流を決定するステップとを含む。
【0213】
好ましくは、一つの実施例では、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記端末を充電する過程では、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信を行い、前記電源アダプターは、前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を断続的に調整させる。
【0214】
ここで、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信を行い、前記電源アダプターは前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を常に調整するステップは、前記端末が前記電源アダプターにより送信された第4コマンドを受信ステップであって、前記第4コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせるステップと、前記端末が前記電源アダプターに前記第4コマンドの応答コマンドを送信するステップであって、前記第4コマンドの応答コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を指示し、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記電源アダプターが電池に出力した充電電流を断続的に調整するステップとを含む。
【0215】
好ましくは、一つの実施例では、前記電源アダプターが前記急速充電モードで前記端末を充電する過程で、前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信を行い、前記電源アダプターが前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良があるか否かを決定する。
【0216】
ここで、前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプターと双方向通信を行い、前記電源アダプターが前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを決定するステップは、前記端末が前記電源アダプターにより送信された第4コマンドを受信するステップであって、前記第4コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせるステップと、前記端末が前記電源アダプターに前記第4コマンドの応答コマンドを送信するステップであって、前記第4コマンドの応答コマンドは前記端末内の電池の現在の電圧を指示して、前記電源アダプターが前記電源アダプターの出力電圧と前記電池の現在の電圧に基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを決定するステップとを含む。
【0217】
好ましくは、一つの実施例では、前記端末は前記電源アダプターにより送信された第5コマンドを受信し、前記第5コマンドは前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間の接触不良を指示する。
【0218】
急速充電モードを起動して使用するために、電源アダプターは、急速充電通信のフローを端末と行い、一回又は数回のハンドシェークにより、電池の急速充電を実現する。以下、具体的に、
図6を参照すると、本発明の実施例による急速充電通信のフロー、及び急速充電過程に含まれた各段階を詳しく説明する。
図6に示された通信ステップ又は操作は、単に例示的なものであり、本発明の実施例は他の操作又は
図6に示された様々な操作の変形を更に実行することができる。また、
図6における各段階は
図6に示された順序と異なる順序で実行することもでき、また
図6の操作をすべて実行する必要はない。
【0219】
以上より、本発明の実施例による端末用充電方法は、電源アダプターが充電ニーズを満足する第3パルス波形の電圧を出力するように電源アダプターを制御して、電源アダプターにより出力された第3パルス波形の電圧を直接端末の電池にロードすることにより、リップルの出力電圧/電流は直接電池を急速充電する。ここで、リップルの出力電圧/電流の大きさは周期的に変換し、定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、及び電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末を充電する時の安全性と信頼性を保証する。また、電源アダプターにより出力されるのはパルス波形の電圧であるので、電源アダプターに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプターを簡略化して小型化できるのみならず、大幅にコストダウンすることもできる。
【0220】
本発明の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚み」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「逆時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「周方向」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づき、本発明を簡便に説明するために用いられるものであり、指定された装置又は部品が特定の方位にあり、特定の方位に構築され、または操作されると示されるかまたは暗示するものではなく、本発明を限定ものと解釈してならない。
【0221】
さらに、「第1」、「第2」との用語は説明目的のみのためのものであり、相対的な重要性を示すか、または暗示したり、或いは指定された技術的特徴の数量を暗黙的に示すと解釈してはならない。よって、「第1」、「第2」と限定されている特徴は、少なくとも一つの当該特徴を含んでいることを、明示的または暗示的に示している。本発明の説明において、特に明記しない限り、「複数」との意味は少なくとも二つ、例えば、二つ、三つなどである。
【0222】
本発明の説明において、明示的に規定または定義されていない限り、「取り付け」、「互いに接続」、「接続」、「固定」などの用語の意味は広く解釈されるべきである。例えば、固定接続や、着脱可能な接続や、あるいは一体的な接続でもよい。機械的な接続や、電気的な接続であってもよい。直接的に接続したり、中間媒体を介して間接的に接続してもよく、二つの部品の内部が連通することや、あるいは二つの部品の間に相互の作用関係があることによってでもよい。本発明における上記用語の具体的な意味は、特定の状況を考慮して当業者に理解されることとしてもよい。
【0223】
本発明において、特に明記しない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあるとは、第1の特徴と第2の特徴とが直接的に接触することを含んでも良いし、第1の特徴と第2の特徴とが直接的に接触せず、それらの間の別の特徴を介して接触することを含んでもよい。また、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」又は「上面」にあるとは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含むか、或いは、単に、第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことのみを表す。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」又は「下面」にあるとは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下にあることを含むか、或いは、単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴より低いことだけを表す。
【0224】
本明細書の説明において、「一つの実施形態例」、「一部の実施形態例」、「例」、「具体的な示例」、或いは「一部の示例」などの用語を参考した説明は、該実施形態例或いは示例に結合して説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特徴が、本発明の少なくとも一つの実施形態例、或いは実施例に含まれる。本明細書において、上記用語に対する例示的な説明描写は、必ずしも同じ実施形態例或いは実施例を示さない。また、説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特徴は、いずれか一つ或いは複数の実施形態例又は実施例において適切に結合することができる。なお、お互いに矛盾しない場合、当業者は本明細書で描写された異なる実施形態または実施例、及び異なる実施形態または実施例の特徴を結合し、組み合わせることができる。
【0225】
本文に記載された実施例により説明された各例のユニット及び計算方法ステップを組み合わせると、電子ハードウェア、或いはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせに基づいて実現されることは、当業者に認識されるべきである。これらの機能は、ハードウェアの方式に基づいて実行されるか、又はソフトウェアの方式に基づいて実行されるかとうかは、技術案の特定応用及び設計制限条件により異なる。プロの技術者は特定された各応用について異なる方法で説明された機能を実現することができるが、この実現は本発明の範囲を超えるべきではない。
【0226】
簡便な説明のため、上述されたシステム、装置およびユニットとの具体的な作動過程は、前記方法実施例に対応する過程を参照することができるため、ここでは詳しく説明されないことは、当業者に明確に理解されよう。
【0227】
本願に提供されたいくつかの実施例において、記載されたシステムと、装置と方法は、他の方式により実現される。例えば、以上説明された装置は単なる例示であり、例えば、前記ユニットの分割は、単なるロジック機能の分割であり、実際に実現される際に他の分割方式があっても良い。例えば、複数のユニット又は組立品を組み合わせて別のシステムに集約したり、一部の特徴が無視されたり、実行されなかったりしてもよい。なお、表示又は検討された互いのカップリング又は直接カップリング又は通信接続は一部のインタフェースや、装置又はユイットを介する間接的なカップリング又は通信接続であっても良く、電気的、機械的又は他の形でも良い。
【0228】
前記分離部品として説明されたユニットは、物理上に分離されても良いし、物理上に分離されていなくても良く、ユニットとして表示された部品は、物理上のユニットでも良いし、物理上のユニットでなくても良く、すなわち、一箇所に配置しても良いし、複数のネットワークユニットに分配しても良い。実際の需要に応じてその一部または全部のユニットを選択して本実施例の方案の目的を実現することができる。
【0229】
また、本発明の各実施例における各機能ユニットは、一つの処理ユニットに集約することもできるし、各ユニットの単独した物理存在としても良く、2つ又は2つ以上のユニットを一つのユニットに集約することもできる。
【0230】
前記機能は、ソフトウェア機能ユニットの形で実現され、独立した製品として販売又は使用された場合、コンピュータ読み取り可能な記憶メディアに格納することができる。このような理解に基づいて、本発明の技術案は本質上に又は従来技術に貢献した部分又はこの技術案の一部は、ソフトウェア製品の形で体現することができる。コンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶メディアに格納され、いくつかのコマンドを含み、一部のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイス等)により本発明の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行する。前記記憶メディアは、USB、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、ディスク、またはディスク等各種の、プログラムコードを記憶するための媒体を含む。
【0231】
以上、本発明の実施例を示して説明したが、上記実施例は例示的なもので、本発明を限定するものであると理解してはならない。当業者は、本発明の範囲内で、上記実施例に対して各種の変形、改良、置換及び変形を行うことができる。