(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
それぞれ、前記少なくとも二つのクエリ媒体の情報を使用することにより、前記対応するクエリ媒体に関係付けられたユーザアカウント及び前記ユーザアカウントの関係情報を媒体ネットワークからサーチ及び取得する前記ステップの後に、前記方法は、
前記少なくとも二つのクエリ媒体の情報が、同一のユーザアカウントに属しているかどうかを判定するステップと、
はいである場合に、前記判定されたユーザアカウントを信頼可能なアカウントとして使用するステップと、
さもなければ、前記取得された少なくとも一つのユーザアカウント及び前記少なくとも一つのユーザアカウントの前記関係情報を使用することにより、ローカル媒体ネットワークを構築するステップと、
を更に有する、請求項6に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本出願の添付図面を参照し、本出願の技術的解決策について明瞭且つ十分に説明することとする。記述されている実施形態は、本出願の実施形態のうちの、すべてではなく、いくつかであるに過ぎないことが明らかである。本出願の実施形態に基づいて、且つ、発明の努力を伴うことなしに、当業者が取得可能であるすべてのその他の実施形態も、本出願の範囲に含まれている。
【0013】
異なるサービスプラットフォームのすべてのデータベースは、ユーザのなんらかの身元情報(例えば、ユーザのセル電話番号、ID番号、銀行カード、及びこれらに類似したもの)及び環境情報(即ち、使用されたIP、WIFI、MAC、IMEI、及びこれらに類似したもの)を記録することができる。身元情報及び環境情報は、媒体情報と集合的に呼称することができる。同一のユーザが同一の媒体情報を異なるサービスプラットフォームに提供していることから、媒体情報を使用することにより、データを伝達することができる。所謂、データの伝達とは、異なるサービスプラットフォームのデータベースによって収集された同一ユーザとの関係におけるユーザ活動情報が、上述の同一媒体情報に基づいて、異なるサービスプラットフォームのデータベースから取得され、その結果、ユーザ活動情報のデータ共有が実現されることを意味している。
【0014】
単一の媒体を通じてユーザサーチは、相対的に低い精度を有する。具体的には、IP、MAC、並びに、場合によっては、セル電話機などの、なんらかの公的な媒体情報を使用することにより、多くのアカウントを取得することができるが、これらのアカウントは、必ずしも、同一のユーザに属してはいない。従って、このような単一の媒体情報片を使用することにより、いくつかのアカウントを取得し得るにも拘らず、これらのアカウントは、同一のユーザに属していない場合があり、従って、取得されたユーザ活動情報が、異なるユーザからのものであり得る。このような方式によって取得されたデータは、低い精度しか有しておらず、その結果、異なるサービスプラットフォームのデータベースによって収集された同一ユーザのユーザ活動情報の共有が不可能となる。
【0015】
ここで、ユーザ活動情報は、例えば、ユーザのショッピング情報、ユーザのサーチ情報、及びユーザの預金情報を有することができる。
【0016】
更には、多くのサービスシナリオの場合には、精度が非常に重要であり、且つ、一般に、豊富な媒体情報が存在している。従って、相対的に良好な解決策は、相対的に良好にユーザについてサーチする又はユーザをロックするべく、複数の媒体情報片を使用可能である必要がある。
【0017】
本出願の実施形態による技術的解決策は、同一ユーザをロックするべく、複数の媒体情報片を使用している。ユーザをロックするべく、複数の媒体情報片が使用される際には、媒体情報片がユーザに属していることが確認される。更には、次いで、異なるサービスプラットフォーム上におけるユーザの異なるアカウントのみならず、対応するサービスプラットフォームのデータベース内において収集された対応するアカウントのユーザ活動情報を取得するように、即ち、異なるサービスプラットフォーム上において同一のユーザのユーザ活動情報を取得するように、同一のユーザに属するこれらの媒体情報片を使用することにより、異なるサービスプラットフォーム上における異なるアカウントをマッチングさせている。
【0018】
上述の処理を通じて、すべてのサービスプラットフォームは、異なるサービスプラットフォームのデータベース内において収集された同一ユーザのユーザ活動情報を共有することができる。例えば、同一ユーザuに属する媒体情報を使用することにより、サービスプラットフォームa、サービスプラットフォームb、及びプラットフォームc上における対応するアカウントをマッチングさせることが可能であり、即ち、サービスプラットフォームa、サービスプラットフォームb、及びサービスプラットフォームc上においてユーザuのアカウントを探すことが可能であり、且つ、次いで、サービスプラットフォームa、サービスプラットフォームb、及びサービスプラットフォームcのデータベース内において収集された取得済みのアカウントのユーザ活動情報を取得することができる。この結果、サービスプラットフォームa、サービスプラットフォームb、及びサービスプラットフォームc上におけるユーザuのユーザ活動情報を取得することが可能であり、且つ、ユーザ活動情報は、サービスプラットフォームa、サービスプラットフォームb、及びサービスプラットフォームcの間において共有される。
【0019】
図1は、本出願の実施形態Iによるユーザデータ共有方法のフローチャートである。一例においては、方法は、以下のステップを有する。
【0020】
ステップS101:クエリ媒体の情報を取得する。
【0021】
媒体は、二つの関係者(例えば、人物又はエンティティ)を関係付けている人物又はエンティティを意味している。一般的な媒体は、アカウント、ID、セル電話、メールボックス、銀行カード、装置コード、及び住所などに関係付けられた情報を有する。
【0022】
本出願の一実施形態においては、クエリ媒体は、媒体ネットワーク内においてターゲットユーザのアカウントをクエリするべく使用される媒体を意味している。現在、これらの媒体とターゲットユーザのアカウントとの間の関連付けのための高い可能性が存在するものと判定することができる。従って、これらの媒体がターゲットユーザをクエリするべく使用される際には、精度が相対的に高い。実際的な一用途においては、ユーザをマッチングさせるべく検証済みである、或いは、唯一のものである、媒体をクエリ媒体として選択することができる。
【0023】
本出願の実施形態による技術的解決策は、好ましくは、クエリ精度を改善するように、且つ、干渉する情報又は相対的に乏しく認識可能である情報をクエリ媒体として使用することによって生成されるクエリ結果の誤りを低減するように、二つを上回る数のクエリ媒体が後続の処理手順のために取得されることを必要としていることに更に留意されたい。クエリ媒体の数は、実際のシナリオのニーズに従って設定することが可能であり、且つ、その変化は、本出願の範囲に影響を及ぼすものではない。
【0024】
ステップS102:クエリ媒体の情報に従って、クエリ媒体に関係付けられた少なくとも一つのユーザアカウント並びにクエリ媒体及び少なくとも一つのユーザアカウントの関係情報を媒体ネットワークからサーチ及び取得する。
【0025】
ここで、ユーザアカウントの関係情報は、ユーザアカウントとクエリ媒体との間の関係の強度及びユーザアカウントとその他のユーザアカウントとの間の関係強度を有する。
【0026】
媒体ネットワークは、ユーザアカウントの間の関連付け関係及びユーザアカウントと媒体との間の関連付け関係を有するネットワークであり、且つ、媒体ネットワークは、任意のユーザアカウントの間の関係の強度及びユーザアカウントと媒体との間の関係の強度を有することに留意されたい。
【0027】
少なくとも二つのクエリ媒体の情報がステップS101において取得された場合には、このステップにおける動作は、それぞれ、少なくとも二つのクエリ媒体の情報を使用することにより、対応するクエリ媒体に関係付けられたユーザアカウント並びにクエリ媒体及びユーザアカウントの関係情報を媒体ネットワークからサーチ及び取得するステップとなる。
【0028】
特定の一用途シナリオは、以下の進行選択肢を有し得ることに留意されたい。対応するクエリ媒体に関係付けられたユーザアカウント及びユーザアカウントの関係情報が媒体ネットワークから取得された場合には、方法は、少なくとも二つの媒体の情報が同一のユーザアカウントに属しているかどうかを判定するステップと、はいである場合に、判定されたユーザアカウントを信頼可能なアカウントとして使用するステップと、さもなければ、ステップS103を実行するステップと、を更に有することができる。
【0029】
S103:取得された少なくとも一つのユーザアカウント及び少なくとも一つのユーザアカウントの関係情報を使用することにより、ローカル媒体ネットワークを構築する。
【0030】
実際的な一用途シナリオにおいては、ローカル媒体ネットワークを構築するフローは、ユーザアカウントと媒体との間の同一発生関係(same-occurrence relationship)に従ってユーザアカウントと媒体との間の関係の強度を判定するステップと、ユーザの間の関係に従ってユーザアカウントの間の関係の強度を判定するステップと、というものであり、この場合に、ユーザの間の関係は、ユーザの間における社会関係、取引関係、共有装置関係、及び共有媒体関係を有する。
【0031】
一例においては、ローカル媒体ネットワークは、頂点及びエッジを有し、ローカル媒体ネットワーク内の頂点は、媒体又はユーザアカウントを有し、ローカル媒体ネットワーク内のエッジは、媒体とユーザアカウントとの間の関係及びユーザアカウントとその他のユーザアカウントとの間の関係を有し、且つ、エッジ重みは、関係強度スコアである。
【0032】
図2は、本出願の一実施形態による特定の一用途シナリオのために構築されたローカル媒体ネットワークの概略構造図であり、且つ、対応する構築プロセスは、以下のとおりである。
【0033】
まず、媒体情報1、媒体情報2、媒体情報3、及び媒体情報4を取得する。
【0034】
次いで、媒体ネットワーク内において、媒体情報1に従って対応するアカウントA及びBを見出し、媒体情報2に従って対応するアカウントA及びCを見出し、媒体情報3に従って対応するアカウントB及びCを見出し、且つ、媒体情報4に従って対応するアカウントD及びEを見出す。
【0035】
最後に、媒体情報1、媒体情報2、媒体情報3、及び媒体情報4のみならず、媒体情報1に対応するアカウントA及びB、媒体情報2に対応するアカウントA及びC、媒体情報3に対応するアカウントB及びC、並びに、媒体情報4に対応するアカウントD及びEに従ってローカル媒体ネットワークを構築するが、この場合に、媒体情報1、媒体情報2、媒体情報3、媒体情報4、アカウントA、アカウントB、アカウントC、及びアカウントDは、異なる頂点であり、且つ、この図中の頂点を接続しているラインが、対応する頂点の間の関係を表すエッジである。
【0036】
ステップS104:ローカル媒体ネットワークを使用することにより、少なくとも一つのユーザアカウントから信頼可能なアカウントを判定する。
【0037】
一例においては、このステップにおける処理解決策は、ステップS103において構築されたローカルネットワークを使用することにより、少なくとも一つのユーザアカウントに対して混合ソートを実行し、且つ、ソート済みのユーザアカウントの最初のN個を信頼可能なアカウントとして判定するというものである。
【0038】
一例において、実際的な一用途シナリオにおいては、上述の混合ソートの一実装形態は、以下のとおりである。
【0039】
ステップ1:エッジ重みの正規化であり、ここでは、ローカル媒体ネットワーク内のすべてのエッジのエッジ重みが正規化され、即ち、ローカル媒体ネットワーク内において、エッジ重み情報正規化動作が、クエリ媒体のそれぞれの情報片の間において、且つ、ユーザアカウントの間において、オリジナルのエッジ重み情報に対して実行される。
【0040】
上述のエッジ重み情報正規化動作は、以下の方式により、実装できることに更に留意されたい。
【0041】
まず、第一の予め設定された回数内における、それぞれ、クエリ媒体の情報と対応するユーザアカウントとの間のオリジナルのエッジ重みの変化レートの情報及びユーザアカウントの間のオリジナルのエッジ重みの変化レートの情報を取得することができる。
【0042】
変化レートの情報に従って、クエリ媒体の情報と対応するユーザアカウントとの間のオリジナルエッジ重みに対して、且つ、ユーザアカウントの間のオリジナルのエッジに対して、エッジ重み情報正規化動作を実行することができる。
【0043】
実際的な一用途シナリオにおいては、以下の式を参照し、実装を実行することができる。
【0045】
ここで、f(x)は、エッジ重み情報正規化動作が実行された後に取得されるエッジ重み値であり、axにおけるxは、オリジナルのエッジ重み値を表し、且つ、aは、論理回帰式中の変数であり、これは、以下の式を通じて取得することができる。
【0047】
ここで、x
0は、オリジナルのエッジ重みの最小値を表し、x
99%は、エッジ重みの99百分位数の値を表している。
【0048】
ステップ2:エッジ重みの反復計算であり、ここでは、収束する時点まで、反復計算が正規化済みのエッジ重みに対して実行される。即ち、反復計算は、反復結果が収束する時点まで、ステップ1においてエッジ重み情報正規化動作から取得されたクエリ媒体の情報と対応するユーザアカウントとの間のエッジ重み及びユーザアカウントの間のエッジ重みに従って実行され、これにより、クエリ媒体の情報と対応するユーザアカウントとの間のエッジ重み及びユーザアカウントの間のエッジ重みが得られる。
【0049】
容易な説明を目的として、ローカル媒体ネットワークがGとして定義され、nは、G内のノードデータを表し、且つ、aノードは、ユーザアカウント又は媒体であってもよい、という方式により、数学的なシンボルが定義されている。
【0050】
実際的な一用途シナリオにおいては、上述の反復動作は、以下の式を参照して実行することができる。
【0051】
式III(初期状態においては、これは、k番目の反復におけるエッジ重み情報計算式である)
【数3】
【0052】
反復プロセスにおいては、以下の式IVを使用することにより、それぞれのエッジの重みが再計算されている((k+1)番目の反復におけるエッジ重み情報計算式)。
【0054】
ここで、R
k(a,b)は、k番目の反復におけるノードa及びノードbのエッジ重み情報を表し、R
k+1(a,b)は、(k+1)番目の反復におけるノードa及びノードbのエッジ重み情報を表し、Cは、収束レート制御パラメータ又は減衰係数を表し、|I(a)|は、ノードaの隣人リストのエッジ重み付け情報の合計を表し、|I(b)|は、ノードbの隣人リストのエッジ重み情報の合計を表し、iは、番号iを表し、jは、番号jを表し、I
i(a)は、ノードaの隣人リストの情報を表し、且つ、I
j(b)は、ノードbの隣人リストの情報を表している(ローカル媒体ネットワーク内において、媒体情報及び媒体情報に対応するアカウントは、ノードと呼称され、ノードに接続されているその他のノードは、ノードの隣人と呼称され、且つ、すべての隣人は、隣人リストと呼称される)。
【0055】
反復計算をエッジ重みに対して実行する目的は、取得されたノードの間のエッジ重み情報が、無限に反復するのではなく、安定状態となる、即ち、収束する、ようにするということにあり、本実施形態においては、従って、予め設定された数の反復計算動作が実行された後に、取得されたノードの間のエッジ重み情報が、収束条件を満足しているかどうかを判定する必要があることに留意されたい。
【0056】
本実施形態においては、取得されたノードの間のエッジ重み情報が収束条件を充足しているかどうかは、第一の予め設定された回数の反復計算動作が実行された後に、それぞれ、ユーザアカウントとクエリ媒体の対応する情報との間の新しいエッジ重みの第一の値の変化及びユーザアカウントの間のエッジ重みの第二の値の変化を取得するステップと、第一の値の変化及び第二の値の変化の合計が、予め設定された第一合計閾値を下回っているかどうかを判定するステップと、はいである場合に、反復計算動作を停止するステップと、いいえである場合に、反復計算動作を継続するステップと、という方式により、判定することができる。
【0057】
ステップ3:総合重み情報の判定であって、ここでは、収束の後のエッジ重みを使用することにより、それぞれのユーザアカウントの総合重み又はそれぞれのクエリ媒体の総合重みを算出している。
【0058】
ユーザアカウントの総合重み情報及びクエリ媒体の情報の総合重み情報は、ユーザアカウントの間のエッジ重み及びユーザアカウントと対応する媒体との間のエッジ重みに従って判定される。
【0059】
実際的な一用途シナリオにおいては、次式を参照し、実装を実行することができる。
【0060】
式V(媒体重み情報計算式)
【数5】
【0061】
ここで、W(a)は、媒体重みである。異なるクエリ媒体は、通常、異なる重みを有する。例えば、クエリ媒体として、IDは、通常、セル電話クエリのものよりも信頼可能な結果を有し、且つ、従って、相対的に大きな重みを有する。異なるタイプのクエリ媒体は、異なる精度(コンフィデンスレベル)をユーザクエリにおいて有していることから、その重みは、異なることを要する。媒体重みは、通常、サービス経験及び理解に従って割り当てられる。従って、異なる媒体重みが異なる媒体タイプに従って設定される。
【0062】
式VI(それぞれのユーザアカウントごとの総合重み情報計算式)
【数6】
【0063】
ここで、uは、ローカル媒体ネットワーク内のユーザアカウントuを表し、Sは、ユーザアカウントuに対応する媒体情報によって形成された媒体情報セットSを表し、且つ、Score(u)は、ユーザアカウントuの総合重み情報を表し、
W(a)*R(a,u)は、ユーザアカウントuとその対応するそれぞれの媒体情報片との間のエッジ重み情報を表し、
W(a)*W(b)*R(a,b)は、ユーザアカウントuに対応する媒体情報の間のエッジ重み情報を表している。
【0064】
ステップ4:総合重みのソートであり、ここでは、ステップ3において取得されたユーザアカウントの総合重み又はクエリ媒体の総合重みに従ってユーザアカウント又はクエリ媒体をソートすることにより、信頼可能なアカウント又は信頼可能な媒体を判定している。
【0065】
一例においては、ローカルな媒体ネットワークを使用することにより、少なくとも一つのユーザアカウントに対して混合ソートを実行することが可能であり、且つ、ソート済みのユーザアカウントの最初のN個を信頼可能なアカウントとして判定することが可能であり、この場合に、Nは、正の整数である。
【0066】
Nは、実際のシナリオのニーズに従って設定される数値であってもよく、例えば、N=1である。第一位にランク付けされたユーザアカウントは、最も信頼可能なアカウントであり、ここで、信頼度値は、ユーザアカウントの総合重みスコアである。最も信頼可能なアカウントに関係付けられた媒体は、信頼可能な媒体であり、且つ、同様に、信頼度値は、媒体の総合重みスコアである。
【0067】
信頼可能な媒体の判定との関連において、信頼可能なユーザに関係付けられた媒体は、信頼可能な媒体であると直接的に判定することが可能であり、且つ、媒体は、信頼可能なアカウントに属している。
【0068】
非信頼可能な媒体が存在しており、且つ、非信頼可能な媒体と信頼可能な媒体との間の類似性(R)の程度が閾値(例えば、0.01)を下回っている場合には、この媒体は、信頼不能である、即ち、媒体は、信頼可能なアカウントに属してはいないものと見なされる。
【0069】
ステップS105:ユーザデータを共有するように、信頼可能なアカウントのユーザデータを取得し、且つ、信頼可能なアカウントのユーザデータをクエリ媒体の情報に対応するユーザデータとして出力する。
【0070】
実際的な一用途シナリオにおいては、ユーザデータ共有を実装するための動作方式は、ユーザ活動情報を共有するように、信頼可能なアカウントに対応する少なくとも二つの媒体情報片に従って、且つ、異なるデータベースから、異なるデータベース内において記録された信頼可能なアカウントに対応するユーザのユーザ活動情報を取得するステップを有することができる。
【0071】
本実施形態における好適なステップとして、信頼可能なアカウントに対応する少なくとも二つの媒体情報片に従って、且つ、異なるデータベースから、異なるデータベース内において記録された信頼可能なアカウントに対応するユーザのユーザ活動情報を取得した後に、信頼可能なアカウントに対応するその他の媒体情報を上述のローカル媒体ネットワークから更に取得することが可能であり、且つ、この媒体情報は、非信頼可能な媒体情報として使用される。非信頼可能な媒体情報は、信頼不能な媒体情報ではないことに留意されたい。従って、非信頼可能な媒体情報が、信頼不能な媒体情報であるかどうかを判定する必要がある。
【0072】
一例においては、非信頼可能な媒体情報が信頼不能な媒体情報であるかどうかを以下の方式によって判定することができる。
【0073】
ステップA:非信頼可能な媒体情報と信頼可能なアカウントに対応する媒体情報との間の類似性の程度を取得する。
【0074】
ここで、類似性の程度は、非信頼可能な媒体情報と関係付けられた信頼可能な媒体情報との間の同一の隣接エッジの数に対応し得る。
【0075】
好ましくは、非信頼可能な媒体情報と関係付けられた信頼可能な媒体情報との間の同一の隣接エッジの相対的に大きな数は、非信頼可能な媒体情報と信頼可能なアカウントに対応する媒体情報との間の類似性の相対的に高い程度を通知している。逆に、相対的に小さな数は、相対的に低い類似性の程度を通知している。
【0076】
実際的な一用途においては、信頼可能な媒体を直接的に判定することが可能であり、且つ、信頼可能な媒体は、信頼可能なアカウントに属している。非信頼可能な媒体が存在しており、且つ、非信頼可能な媒体と信頼可能な媒体との間の類似性の程度(R)が閾値(例えば、0.01)を下回っている場合には、この媒体は、信頼不能である、即ち、媒体は、信頼可能なアカウントに属してはいないものと見なされる。
【0077】
ステップB:類似性の程度を予め設定された類似性の程度の閾値と比較する。
【0078】
ステップC:予め設定された類似性の程度の閾値を下回る類似性の程度を有する非信頼可能な媒体情報を信頼不能な媒体情報として取り扱う。
【0079】
その一方において、異なる媒体情報とアカウントとの間のエッジ重み情報は、異なっている。例えば、IDは、通常、セル電話機が有するものよりも信頼可能なユーザクエリ結果を有し、且つ、従って、IDは、相対的に大きな重みを有する。これに加えて、異なるタイプの媒体情報は、異なる精度(コンフィデンスレベル)をユーザクエリにおいて有していることから、そのエッジ重み情報は、異なる必要がある。従って、信頼可能なアカウントに対応する少なくとも二つの媒体情報片に従って、且つ、異なるデータベースから、異なるデータベース内において記録された信頼可能なアカウントに対応するユーザのユーザ活動情報を取得した後に、信頼可能なアカウントに対応するそれぞれの媒体情報片と信頼可能なアカウントとの間の関係の強度を更に判定することが可能であり、且つ、この関係強度は、媒体情報によるユーザクエリの精度を意味している。一例においては、以下の方式により、実装を実行することができる。
【0080】
ステップA:それぞれ、信頼可能なアカウントに対応するそれぞれの媒体情報片の第二の総合エッジ重み情報を取得するステップであって、この場合に、第二の総合エッジ重み情報は、それぞれの媒体情報片と媒体情報の対応するアカウントによって形成されたアカウントとの間の総合エッジ重み情報である。
【0081】
一例においては、上述の第二の総合エッジ重み情報は、以下の方式にって判定することができる。
【0082】
式VII(第二総合エッジ重み情報計算式)
【数7】
【0083】
ここで、mは、ローカル媒体ネットワーク内の媒体情報mを表し、Kは、媒体情報mに対応するアカウントによって形成されたアカウントセットKを表し、且つ、Score(m)は、第二の総合エッジ重み情報を表し、Score(a)*R(a,m)は、媒体情報mとそのそれぞれの対応するユーザとの間のエッジ重み情報を表し、Score(a)*Score(b)*R(a,b)は、媒体情報mに対応するユーザの間のエッジ重み情報を表している。
【0084】
ステップB:第二の総合エッジ重み情報をソートする。
【0085】
ステップC:ソート結果に従って、それぞれの媒体情報片と信頼可能なアカウントとの間の関係の強度を判定する。
【0086】
従来技術との比較において、本出願の実施形態は、本出願の実施形態がユーザデータ共有方法及び装置を開示しているという利点を少なくとも有する。方法は、取得されたクエリ媒体の情報に従って、少なくとも一つの関係付けられたユーザアカウント及び少なくとも一つの関係付けられたユーザアカウントの関係情報を取得するステップと、クエリを通じて取得された情報を使用することにより、ローカル媒体ネットワークを構築するステップと、ローカル媒体ネットワークを使用することにより、少なくとも一つのユーザアカウントから信頼可能なアカウントを判定するステップと、信頼可能なアカウントのユーザデータを取得するステップと、ユーザデータを共有するように、信頼可能なアカウントのユーザデータをクエリ媒体の情報に対応するユーザデータとして出力するステップと、を有する。従って、同一のユーザエンティティとの関係におけるユーザ活動情報が異なるサービスプラットフォームの間において伝達され、且つ、ユーザ活動情報が共有される。
【0087】
上述の方法と同一の発明概念に基づいて、本発明の実施形態IIは、
図3に示されているように、ネットワーク装置を更に提供し、ネットワーク装置は、
クエリ媒体の情報を取得するように構成された取得モジュール31と、
取得モジュール31によって取得されたクエリ媒体の情報に従って、クエリ媒体に関係付けられた少なくとも一つのユーザアカウント及び少なくとも一つのユーザアカウントの関係情報を媒体ネットワークからサーチ及び取得するように構成されたクエリモジュール32であって、ユーザアカウントの関係情報は、ユーザアカウントとクエリ媒体との間の関係の強度及びユーザアカウントとその他のユーザアカウントとの間の関係の強度を有する、クエリモジュールと、
クエリモジュール32によって取得された少なくとも一つのユーザアカウント及び少なくとも一つのユーザアカウントの関係情報を使用することにより、ローカル媒体ネットワークを構築するように構成された構築モジュール33であって、ローカル媒体ネットワーク内のエッジは、媒体とユーザアカウントとの間の関係及びユーザアカウントとその他のユーザアカウントとの間の関係を有し、且つ、エッジ重みは、関係強度スコアである、構築モジュールと、
ローカル媒体ネットワークを使用することにより、少なくとも一つのユーザアカウントから信頼可能なアカウントを判定するように構成された判定モジュール34と、
ユーザデータを共有するように、信頼可能なアカウントのユーザデータを取得し、且つ、信頼可能なアカウントのユーザデータをクエリ媒体の情報に対応するユーザデータとして出力するように構成された処理モジュール35と、
を有する。
【0088】
実際的な一用途シナリオにおいては、判定モジュール34は、ローカル媒体ネットワークを使用することにより、少なくとも一つのユーザアカウントに対して混合ソートを実行すると共にソート済みのユーザアカウントの最初のN個を信頼可能なアカウントとして判定するように構成されており、ここで、Nは、正の整数である。
【0089】
ここで、判定モジュール34は、
ローカル媒体ネットワーク内のすべてのエッジのエッジ重みを正規化するように構成された正規化ユニットと、
収束する時点まで、正規化ユニットによって正規化されたエッジ重みに対して反復計算を実行するように構成された反復ユニットと、
反復ユニットによる収束の後に、エッジ重みを使用することにより、それぞれのユーザアカウントの総合重み又はそれぞれのクエリ媒体の総合重みを算出するように構成された計算ユニットと、
計算ユニットによって算出されたすべてのユーザアカウントの総合重み又はすべてのクエリ媒体の総合重みに従って少なくとも一つのユーザアカウント又はすべてのクエリ媒体をソートすると共に信頼可能なアカウント又は信頼可能な媒体を判定するように構成されたソートユニットと、
を有する。
【0090】
好ましくは、取得モジュール31は、少なくとも二つのクエリ媒体の情報を取得するように構成され、クエリモジュール32は、例えば、それぞれ、少なくとも二つのクエリ媒体の情報を使用することにより、対応するクエリ媒体に関係付けられたユーザアカウント及びユーザアカウントの関係情報を媒体ネットワークからサーチ及び取得するように構成されている。
【0091】
対応する方式により、構築モジュール33は、少なくとも二つのクエリ媒体の情報が同一のユーザアカウントに属しているかどうかを判定し、はいである場合には、判定されたユーザアカウントを信頼可能なアカウントとして使用し、さもなければ、取得された少なくとも一つのユーザアカウント及び少なくとも一つのユーザアカウントの関係情報を使用することにより、ローカル媒体ネットワークを構築するように構成されている。
【0092】
従来技術との比較において、本出願の実施形態は、本出願の実施形態がユーザデータ共有方法及び装置を開示しているという利点を少なくとも有する。方法は、取得されたクエリ媒体の情報に従って、少なくとも一つの関係付けられたユーザアカウント及び少なくとも一つの関係付けられたユーザアカウントの関係情報をクエリするステップと、クエリを通じて取得された情報を使用することにより、ローカル媒体ネットワークを構築するステップと、ローカル媒体ネットワークを使用することにより、少なくとも一つのユーザアカウントから信頼可能なアカウントを判定するステップと、信頼可能なアカウントのユーザデータを取得するステップと、ユーザデータを共有するように、信頼可能なアカウントのユーザデータをクエリ媒体の情報に対応するユーザデータとして出力するステップと、を有する。従って、同一のユーザエンティティとの関係におけるユーザ活動情報が、異なるサービスプラットフォームの間において伝達され、且つ、ユーザ活動情報が共有される。
【0093】
上述の実装の方式の説明に従って、当業者は、本出願の実施形態が、ハードウェアにより、或いは、ソフトウェアに、必要な一般的なハードウェアプラットフォームを加えたものにより、実装され得ることを明らかに理解することができる。このような理解に基づいて、本出願の実施形態の技術的解決策は、ソフトウェアプロダクトの形態において実施することができる。ソフトウェアプロダクトは、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークサイド装置であってもよい)が本発明の実施形態のすべての実装シナリオにおいて記述されている方法を実行することを可能にするいくつかの命令を有する不揮発性ストレージ媒体(CD−ROM、フラッシュドライブ、モバイルハードドライブ、及びこれらに類似したものであってもよい)内において保存することができる。
【0094】
当業者は、添付図面が、好適な実装シナリオの例示に過ぎず、且つ、添付図面におけるモジュール又はフローが、必ずしも、本発明の実施形態の実装において必要とはされない場合があることを理解するであろう。
【0095】
当業者は、実装シナリオにおける装置内のモジュールが、実装シナリオの説明に従って実装シナリオの装置内において分散されることが可能であり、或いは、本実装シナリオとは異なる一つ又は複数の装置上において配設されるように、対応する変形を経験し得ることを理解するであろう。上述の実装シナリオにおけるモジュールは、一つのモジュールとして組み合わせることも可能であり、或いは、複数のサブモジュールとして更に分離することもできる。
【0096】
本発明の実施形態の上述の序数は、説明を目的としたものに過ぎず、且つ、実装シナリオの利点又は欠点を表すものではない。
【0097】
以上においては、本発明の実施形態のいくつかの特定の実装シナリオについてのみ、開示している。但し、本発明の実施形態は、これによって限定されるものではない。当業者が想定し得るすべての変形が本発明の実施形態の範囲に含まれる。