(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6553861
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】ゲーム装置、プログラム及び方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/213 20140101AFI20190722BHJP
A63F 13/655 20140101ALI20190722BHJP
A63F 13/40 20140101ALI20190722BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20190722BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20190722BHJP
【FI】
A63F13/213
A63F13/655
A63F13/40
A63F13/58
A63F13/80 Z
【請求項の数】13
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-229048(P2014-229048)
(22)【出願日】2014年11月11日
(65)【公開番号】特開2016-87349(P2016-87349A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年10月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】猪俣 篤
【審査官】
奈良田 新一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−126344(JP,A)
【文献】
特開2003−000949(JP,A)
【文献】
特開2005−034318(JP,A)
【文献】
特開2002−216148(JP,A)
【文献】
特開2005−169062(JP,A)
【文献】
特開2004−329629(JP,A)
【文献】
特開2006−081796(JP,A)
【文献】
特開2009−131596(JP,A)
【文献】
特開2012−069074(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00−13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置であって、
カメラにより撮影された画像を取得する画像取得部と、
該取得された画像を構成する構成色に対応する各色の合計量をそれぞれ算出する算出部と、
前記算出された各色の合計量をそれぞれゲームオブジェクトの量に変換する変換部と、
第1画像から得られる各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量と、第2画像から得られる各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量とに基づいて、ストックされる各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量を増大させ、増大した各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量に基づいてゲームを進行するゲーム進行部と
を備えるゲーム装置。
【請求項2】
前記変換されたゲームオブジェクトの量の上限はプレイヤーのレベルに基づいて決定される、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記画像取得部はさらに撮影された画像の撮影時刻を取得し、
前記変換部は、前記画像の撮影時刻に基づいて変換するゲームオブジェクトの量を変化させる、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記ゲーム進行部は、前記変換されたゲームオブジェクトの量に基づいてゲームキャラクタの能力を決定する、請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
ゲーム装置であって、
カメラにより撮影された画像を取得する画像取得部と、
該取得された画像を構成する構成色に対応する各色の合計量をそれぞれ算出する算出部と、
前記算出された各色の合計量をそれぞれゲームオブジェクトの量に変換する変換部と、
変換されたゲームオブジェクトの量に基づいてゲームを進行するゲーム進行部と
を備え、
前記ゲーム進行部は、前記変換されたゲームオブジェクトの量に基づいてゲーム画像を色づけする、ゲーム装置。
【請求項6】
前記ゲーム進行部は、前記画像を構成する構成色をそれぞれ所定の割合で混合することにより前記構成色とは異なる新色を生成する新色生成部をさらに備える請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
ゲーム方法をプロセッサに実行させるためのゲームプログラムであって、該ゲーム方法は、
カメラにより撮影された画像を取得する画像取得ステップと、
該取得された画像を構成する構成色に対応する各色の合計量をそれぞれ算出する算出ステップと、
前記算出された各色の合計量をそれぞれゲームオブジェクトの量に変換する変換ステップと、
第1画像から得られる各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量と、第2画像から得られる各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量とに基づいて、ストックされる各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量を増大させ、増大した各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量に基づいてゲームを進行するゲーム進行ステップと
を備えることを特徴とするゲームプログラム。
【請求項8】
前記変換されたゲームオブジェクトの量の上限はプレイヤーのレベルに基づいて決定される、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記画像取得ステップはさらに撮影された画像の撮影時刻を取得し、
前記変換ステップは、前記画像の撮影時刻に基づいて変換するゲームオブジェクトの量を変化させる、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記ゲーム進行ステップは、前記変換されたゲームオブジェクトの量に基づいて、ゲームキャラクタの能力を決定する、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
ゲーム方法をプロセッサに実行させるためのゲームプログラムであって、該ゲーム方法は、
カメラにより撮影された画像を取得する画像取得ステップと、
該取得された画像を構成する構成色に対応する各色の合計量をそれぞれ算出する算出ステップと、
前記算出された各色の合計量をそれぞれゲームオブジェクトの量に変換する変換ステップと、
変換されたゲームオブジェクトの量に基づいてゲームを進行するゲーム進行ステップと
を備え、
前記ゲーム進行ステップは、前記変換されたゲームオブジェクトの量に基づいてゲーム画像を色づけする、ゲームプログラム。
【請求項12】
前記ゲーム進行ステップは、前記画像を構成する構成色をそれぞれ所定の割合で混合することにより前記構成色とは異なる新色を生成する新色生成ステップをさらに備える請求項11に記載のゲームプログラム。
【請求項13】
プロセッサによって実行されるゲーム方法であって、
カメラにより撮影された画像を取得する画像取得ステップと、
該取得された画像を構成する構成色に対応する各色の合計量をそれぞれ算出する算出ステップと、
前記算出された各色の合計量をそれぞれゲームオブジェクトの量に変換する変換ステップと、
第1画像から得られる各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量と、第2画像から得られる各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量とに基づいて、ストックされる各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量を増大させ、増大した各色に対応した前記ゲームオブジェクトの量に基づいてゲームを進行するゲーム進行ステップと
を備えることを特徴とするゲーム方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラにより撮像された画像に基づいて算出された色を表象するゲームオブジェクトの量に基づいてゲームを進行するゲーム装置、プログラム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カードに付されたバーコードからゲームに必要なデータを読み取りし、このデータに従ってカードとカードとを対戦させるカードゲーム玩具がある。このカードゲーム玩具は、あらゆる商品に付されたバーコードを使用することができ、プレイヤーはゲームの展開に変化をつけることができる。また、バーコードを見ただけでは、そのカードの特徴を知ることができないため、プレイヤーはゲーム展開の意外性を楽しむことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記背景技術に係るシステムにおいては、バーコードから読み取られるデータに従ってゲーム内容を決定していた。したがって、バーコードの付されているものがなければゲームを展開することができない。また、バーコードから読み取られる情報は一意的に決定されるため、プレイヤーはバーコードの読み取り方に応じてゲームの展開を変化させることはできない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ゲーム装置であって、
カメラにより撮影された画像を取得する画像取得部と、
該取得された画像を構成する各構成色に対応する各色の合計量をそれぞれ算出する算出部と、
前記算出された各色の合計量をそれぞれゲームオブジェクトの量に変換する変換部と、
変換されたゲームオブジェクトの量に基づいてゲームを進行するゲーム進行部と
を備えるゲーム装置に関係する。
【0005】
本発明によれば、カメラから得られる画像によって、画像を構成する各構成色に基づいてゲームを展開することができる。従って、プレイヤーは画像を撮影可能なあらゆる場所で簡易にゲームを展開することができる。
【0006】
さらに、本発明によれば、プレイヤーはカメラから得られる画像を見ただけでは、その画像の特徴を完全には知ることはできないため、取得した画像の意外性を楽しむことができる。同時に、バーコードとは異なり、プレイヤーはカメラから得られる画像から、ある程度画像を構成する構成色を予想することができる。従って、プレイヤーはある程度の予想に基づいてゲームを展開することもできる。
【0007】
さらに、本発明によれば、カメラから得られる画像は、バーコードとは異なり、同じものを撮影して得られた画像であっても、撮影時間、撮影した人、光の具合などでその画像を構成する色は異なるので、プレイヤーは、撮影の仕方によってゲームの展開に有利な画像を取得するという楽しみが得られる。従って、プレイヤーはゲーム内容をより盛り上げることができる。
【0008】
この発明の上記の、及び他の特徴及び利点は、この発明の実施例の以下のより特定的な説明、添付の図面、及び請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施例に従った、ゲーム装置の構成図を示す。
【
図2】本発明の一実施例に従った、ゲーム装置の機能的構成を示す。
【
図3】本発明の一実施例に従った、色づけされていないゲーム画像を示す。
【
図4】本発明の一実施例に従った、一部が色づけされたゲーム画像を示す。
【
図5】本発明の一実施例に従った、全体が色づけされたゲーム画像を示す。
【
図6】本発明の一実施例に従った、色づけされていないゲーム画像を示す。
【
図7】本発明の一実施例に従った、一部が色づけされたゲーム画像を示す。
【
図8】本発明の一実施例に従った、色づけされていないゲーム画像を示す。
【
図9】本発明の一実施例に従った、一部が色づけされたゲーム画像を示す。
【
図10】本発明の一実施例に従って、ゲーム装置の処理の流れを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例に従った、装置の構成図を示す。
この装置は、少なくとも1つのプロセッサ102、少なくとも1つのメモリ104、少なくとも1つのディスプレイ106、及びカメラ108を含むことができる。装置100は、例えば、公知のスマートフォン、携帯端末、ゲームコントローラによって実現することができる。
【0011】
プロセッサ102は、ゲームプログラム104Aの実行、各機能部への命令の指示、ゲームアプリケーションの実行などの各種処理を行うように構成される。ゲームプログラム104Aは、後述する画像取得部202、算出部204、変換部206、及びゲーム進行部208(
図2)を機能させるためのものである。
【0012】
メモリ104は、ゲームプログラム104A、その他ゲームを進行させるために必要な各種アプリケーションを格納することができる。また、メモリ104は、プレイヤーにより撮影された画像、動画を格納することができる。
【0013】
ディスプレイ106は、進行中のゲーム画像、プレイヤーによる操作画面を表示することができる。
カメラ108は、プレイヤーがゲームを展開するために必要な画像を撮影するためのものである。カメラ108を用いてプレイヤーが写真を撮ると、撮られた写真はメモリ104に格納される。
【0014】
図2は、ゲーム装置100の機能的構成を示す図である。同図に示すように、ゲーム装置100は、画像取得部202、算出部204、変換部206、ゲーム進行部208を備えることができる。ゲーム進行部208はさらに配色部210、判定部212、新色生成部214、課金部216を備えることができる。これらの機能は、ゲーム装置100のメモリ104に格納された所定のプログラムがプロセッサ102によって実行されることにより実現される。
【0015】
画像取得部202は、装置100のカメラ108を用いて撮影された画像を取得する。画像取得部は画像と共に、該画像が撮影された年月日、時間を取得することができる。
算出部204は、取得された画像から、該画像を構成する画素毎に、画素を構成する色毎の色の量を算出する。画像は一般にR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色で構成されており、算出部204は、まず画像の1画素に含まれるR、G、Bそれぞれの色の量を、画像を構成する画素毎に算出する。一般に1画素を構成するR、G、Bの量は0〜255までの256段階での数値で表され、数値が255のときに、その色の量が100%(最大)となる。次に、算出部204は1画像について各画素のR、G、Bの量に基づいて構成色毎、すなわち、R、G、B毎に合計した色の量を算出する。
【0016】
次に変換部206は算出された1画像を構成するRGBそれぞれについての色の合計量を、色を表象するアイテムの量に変換しメモリに保存する。例えば、Rに関する合計量が4000、Gに関する合計量が2000、Bに関する合計量が1000である場合に、赤色絵の具4本、緑色絵の具2本、青色絵の具1本へと変換し、アイテムとしてメモリに保存する。本実施態様において、アイテムは絵の具であるが、例えば色を表象するゲームキャラクタであっても良い。ゲームキャラクタの場合、色毎にキャラクタに特性を与えたり、変換されたアイテムの量に応じてゲームキャラクタの大きさを変化させたりすることができる。ゲームキャラクタに特性を与えたり、ゲームキャラクタの大きさを変化させたりすることにより、進行中のゲームにおいてゲームキャラクタのステータスを変えて、進行しているゲームの内容に変化を付けることができる。
【0017】
また、変換部206は画像と共に取得された撮影された年月日、時間に基づいて、変換されるアイテムの量を変化させることができる。例えば、画像が撮影された年月日、時間が1ヶ月以上前である場合に、該画像は古いものとして、撮影された画像に基づいて算出されるRGBそれぞれについての色の合計量からアイテムに変換される量の割合を少なくすることができる。さらに、変換部206は、保存されるアイテムの量の上限が設定されている場合に、変換され保存されるアイテムの量を変化させることができる。例えばプレイヤーのレベルが高いほど、変換され保存されるアイテムの量の上限が高くなるよう設定することができる。プレイヤーのレベルが低い場合は、プレイヤーのレベルに応じて設定された保存量を上限に、変換されたアイテムをアイテムとしてメモリに保存することができる。
【0018】
ゲーム進行部208は、配色部210、判定部212、新色生成部214、課金部216、またはこれらの一部を含むことができる。また、ゲーム進行部208は、実行中のゲームを進行させる為に必要な様々な機能、例えば操作画面を表示させる機能、プレイヤーの操作に応じてゲームを進行させる機能を提供することができる。以下、ゲーム進行部208により進行されているゲームは、画像の色づけゲームであるとする。
【0019】
配色部210は、色づけされていないゲーム画像の領域を、変換されたアイテムの量に応じて色づけし、色づけされたゲーム画像を生成する。配色部210は、一部のみが色づけされているゲーム画像について、色づけされていない領域を変換されたアイテムの量に応じて色づけし、色づけされたゲーム画像を生成することもできる。ゲーム画像を色づけするために必要とされる各アイテムの量はゲーム画像毎に予め求められている。配色部210は、変換部によって取得された撮影された画像に基づいて算出されたアイテムの量と、ゲーム画像を色づけするために必要とされる各アイテムの量の割合に基づいて、ゲーム画像を色づけし、色づけされたゲーム画像をディスプレイ106へ出力する。
【0020】
さらに、ゲーム進行部208は判定部212を備えることができる。判定部212は、ゲーム進行中のゲーム画像において、色づけされていない領域があるか否かを判定し、色づけされていない領域がある場合には、新たなアイテムを取得するよう促す旨の表示をディスプレイ上に表示することができる。そして判定部212は、画像取得部202によりカメラを用いて新たに撮影された画像があるか否かを判定する。判定部212は、新たに撮影された画像がない場合には、引き続き新たなアイテムを取得するよう促す旨の表示をディスプレイ上に表示することができる。新たに撮影された画像が取得された場合、該画像に基づいて、配色部210がゲーム画像をさらに色づけすることによって、色づけされていないゲーム画像の領域が減り、ゲーム画像の領域全てが色づけされたときにゲームは終了する。
【0021】
ゲーム進行部208はさらに新色生成部214を備えることができる。新色生成部214は、ゲーム進行の際に、プレイヤーのレベルが上がる、プレイヤーにより課金されるなどの所定の条件を満たした場合に、基本のRGB色に基づいて、RGB色をそれぞれ所定の割合で混合し、RGB以外の色、例えば橙色、紫色、黄色などの新色を生成する。新色生成部214を備えることにより、プレイヤーはゲーム画像を色づけする色の数を増やすことができ、より複雑な色数を用いてゲーム画像を色づけすることができる。
【0022】
ゲーム進行208部は課金部216を備えることができる。課金部216は、プレイヤーに対してゲーム進行中に一定のサービスを提供するときにプレイヤーに課金する。例えば、課金部214はゲーム進行中にアイテムの量のストック量の上限を撤廃するサービスを提供するとき、撮影された画像に基づいて変換されるアイテムの量を増加するとき、新色を生成するときなどに課金をする。ゲームアプリケーションを実行している際に、プレイヤーの操作するキャラクタのレベルに応じて予めストックされるアイテムの量の上限を決定することができる。プレイヤーはキャラクタのレベルは据え置いたままアイテムの量のストック量の上限が撤廃することができ、より多くの絵の具量をストックできるので、プレイヤーはゲーム画像のより広い領域を色づけすることができる。また、課金によって撮影された画像に基づいて変換部206により変換されるアイテムの量の割合を増加することで、一枚の撮影画像からより多くの絵の具量を取得することができ、プレイヤーはゲーム画像のより広い領域を色づけすることができる。
【0023】
さらに、ゲーム進行部208は、ゲームの進行状況に応じて、ゲーム画像を変更することができる。例えば、ゲーム進行部はゲーム初期段階では基本の3色のみを用いたゲーム画像を用いてゲームを進行するが、プレイヤーのレベルが上がると、4色以上を用いたゲーム画像を用いてゲームを進行することができる。また、ゲーム進行部208はプレイヤーのレベルに応じて、色づけする領域の範囲を変更することができる。例えば、ゲーム進行部208は、プレイヤーのレベルが低い場合、ゲーム画像の一部のみを色づけ領域としてプレイヤーに開放し、プレイヤーのレベルが上がる毎に、プレイヤーに開放する色づけ領域を順次拡大することができる。
【0024】
以下、配色部210がゲーム画像を色づけする例示的な方法1〜4を
図3〜
図8に基づいて説明する。
【0025】
ゲーム画像の色づけ方法1
第1の色づけ方法は
図3、
図4に基づいて以下に説明される。
図3は色づけされていないゲーム画像300の一例を示す。例えば、
図3に示すゲーム画像は、地面302(緑色)に設置されている郵便ポスト304(赤色)と、背景306(青色)との3色に色づけされるように構成されているとする。例えば、ゲーム画像に基づいて該ゲーム画像を色づけするために必要とされる各アイテムの量は
図3においては、赤色絵の具3本、緑色絵の具2本、青色絵の具4本とする。
図3に示すように、ゲーム画像に基づいて該ゲーム画像を色づけするために必要とされる、各アイテムの量をゲーム画像上に表示する(308)ことができる。
【0026】
図4は配色部210によって一部が色づけされたゲーム画像の一例を示す。変換部206によって撮影された画像に基づいて変換されたアイテムの量が、例えば、赤色絵の具4本、緑色絵の具2本、青色絵の具1本である場合、必要とされる各アイテムの量が赤色絵の具3本、緑色絵の具2本、青色絵の具4本であるので、青色絵の具が3本足りない。この場合に、
図4に示されるように、配色部210は、例えば、絵の具が足りない背景領域については、ゲーム画像の左側から色づけしていき、青色絵の具1本に対応する領域、即ち背景の一部408のみ色づけする。一方、郵便ポスト404は必要とされる赤色絵の具は3本で、変換部206によって変換された赤色絵の具は4本であるので、全体が色づけされ、地面402は必要とされる緑色絵の具は2本で、変換部206によって変換された緑色絵の具は2本であるので、全体が色づけされている。なお、
図4の実施例においては、絵の具が足りない場合にゲーム画像の左から色づけしているが、上、下、右からや、中心からなど、所望の箇所から色づけすることができる。プレイヤーは、新たな画像を撮影してアイテムへ変換することにより足りない青色絵の具3本を取得することができれば、ゲーム画像全体を色づけすることができる。色づけに用いられなかった赤色絵の具1本は、次のゲーム画像を色づけするためにプレイヤーはストックすることができる。
【0027】
ゲーム画像の色づけ方法2
第2の色づけ方法は
図3、
図5に基づいて以下に説明される。第2の実施例においては、
図3に示す色づけされていないゲーム画像は、例えば地面302に設置されている郵便ポスト304と、背景306とで構成される写真である。従って、写真であるゲーム画像を構成する地面302、郵便ポスト304、背景306はRGBの3色を混合した複雑な色で構成される。ここで、ゲーム画像に基づいて該ゲーム画像を色づけするために必要とされる各アイテムの量は
図3においては、赤色絵の具3本、緑色絵の具2本、青色絵の具4本とする。
【0028】
図5は配色部210によって色づけされたゲーム画像の一例を示す。変換部206によって撮影された画像に基づいて変換されたデータアイテムの量が、赤色絵の具4本、緑色絵の具2本、青色絵の具1本であるのに対し、必要とされる各アイテムの量が赤色絵の具3本、緑色絵の具2本、青色絵の具4本であるので、青色絵の具が3本足りない。この場合に、配色部210は、赤色絵の具3本、緑色絵の具2本、青色絵の具1本を用いてゲーム画像の全体を色づけする。しかしながら、青色絵の具が3本足りないため色づけされたゲーム画像全体の色調が悪く、色あせた色調でゲーム画像(写真)の全体が色づけられる。プレイヤーは、新たな画像を撮影してアイテムへ変換することにより足りない青色絵の具3本を取得することができれば、ゲーム画像全体を色調良く色づけし、ゲーム画像の基となっている写真を復元することができる。
【0029】
ゲーム画像の色づけ方法3
第3の色づけ方法は、
図6、
図7に基づいて以下に説明される。例えば、
図6に示すゲーム画像は、地面602(緑色)に設置されている郵便ポスト604(赤色)と、家610(赤色)、背景606(青色)との3色に色づけされるように構成されているとする。
図6において、該ゲーム画像を色づけするために必要とされる各アイテムの量は、例えば、赤色絵の具3本、緑色絵の具2本、青色絵の具3本(608)とする。
【0030】
図7は配色部210によって一部が色づけされたゲーム画像の一例を示す。変換部206によって撮影された画像に基づいて変換されたデータアイテムの量が、赤色絵の具4本、緑色絵の具2本、青色絵の具1本に対し、必要とされる各アイテムの量が赤色絵の具3本、緑色絵の具2本、青色絵の具3本であるので、青色絵の具が2本足りない。この場合に、本実施例においては、最も足りない絵の具の量(青色絵の具)を基準として、色づけされるゲーム画像の領域を決定し、色づけする各色絵の具の量を決定する。すなわち、必要な青色絵の具が3本に対し、データアイテムとして変換された青色絵の具の量は1本であるので、色づけされるゲーム画像の領域は、全体の3分の1の領域となる。ゲーム画像の3分の1の領域を色づけるのに必要とされる赤色絵の具は3/3本、緑色絵の具は2/3本である。青色絵の具は全て使用されるが、赤色絵の具は4−3/3=3本、緑色絵の具は2−2/3=4/3本が色づけに用いられずに余る。配色部210は、
図7に示されるように、赤色絵の具1本、緑色絵の具2/3、青色絵の具1本を用いてゲーム画像の3分の1の領域708を画像の左下から色づけすることができる(
図7)。余った絵の具は色づけされていない残りのゲーム画像上の領域や、次のゲーム画像を色づけするために使用することができる。プレイヤーは、画像を撮影することにより、色づけされていない残りの領域を色づけすることができる。
【0031】
ゲーム画像の色づけ方法4
第4の色づけ方法は
図8、
図9に基づいて以下に説明される。
図8は色づけされていないゲーム画像800の一例を示す。例えば、
図8に示すゲーム画像は、地面802(緑色)に設置されている郵便ポスト308(赤色)と、背景806(青色)、背景806に浮かぶ月810(橙色)と星812(黄色)とに色づけされるように構成されているとする。
図8に示すように、ゲーム画像に基づいて該ゲーム画像を色づけするために必要とされる、各アイテムの量をゲーム画像上に表示する(808)ことができる。例えば、ゲーム画像に基づいてゲーム画像を色づけするために必要とされる各アイテムの量は
図8においては、赤色絵の具3本、緑色絵の具2本、青色絵の具4本、黄色絵の具1本、橙色絵の具1本とする。
【0032】
図9は配色部210によって一部が色づけされたゲーム画像の一例を示す。変換部206によって撮影された画像に基づいて変換されたデータアイテムの量が、赤色絵の具4本、緑色絵の具2本、青色絵の具1本である場合、必要とされる各アイテムの量が赤色絵の具3本、緑色絵の具2本、青色絵の具4本、黄色絵の具1本、橙色絵の具1本であるとすると、青色絵の具が3本、黄色絵の具1本、橙色絵の具1本が足りない。この場合に、
図9に示されるように、配色部210は、例えば、絵の具が足りない背景領域906については、ゲーム画像の左側から色づけしていき、青色絵の具1本に対応する領域のみ色づけする。一方、郵便ポスト904は必要とされる赤色絵の具は3本で、変換部206によって変換された赤色絵の具は4本であるので、全体が色づけされている。また、地面902は必要とされる緑色絵の具は2本で、変換部206によって変換された緑色絵の具は2本であるので、全体が色づけされている。月910は必要とされる橙色絵の具は1本であるのに対し、変換された橙色絵の具はなく、星912についても同様に必要とされる黄色絵の具は1本であるのに対し、変換された黄色絵の具はないので、色づけされていない。プレイヤーは、新たな画像を撮影し、さらに前述した新色生成部212により新たな画像から求められる基本3色の絵の具に基づいて、黄色、橙色絵の具を取得することにより、足りない青色絵の具3本、黄色絵の具1本、橙色絵の具1本を取得することができれば、ゲーム画像全体を色づけすることができる。
【0033】
第1の実施例
図10は上述したゲーム画像の色づけ方法1、及び方法3に対応する、第1の実施例に係るゲーム装置100の処理の流れを示すフローチャート図である。
【0034】
画像取得部202は、カメラにより撮影された画像をメモリ104へ格納する(ステップ1000)。画像取得部202は画像と共に、該画像が撮影された年月日、時間を取得しメモリへ格納することができる。
【0035】
次に、算出部204は、取得された画像から、該画像を構成する画素毎に、構成色それぞれについての色の量を算出し、該画像を構成する構成色毎の合計量を算出する(ステップ1002)。
【0036】
次に変換部206は算出されたRGBそれぞれについての構成色の合計量を、アイテムの量に変換しメモリに格納する(ステップ1004)。本実施例においては、アイテムは絵の具である。ステップ1000〜1004を繰り返すことによって、プレイヤーはストックされるアイテムの量を増やすことができる。
【0037】
ゲーム進行部208は色づけされていないゲーム画像をディスプレイに表示する。ゲーム画像の色づけされていない領域を色づけするために必要なアイテムの量は予めゲーム画像毎に求められている。
【0038】
ゲーム進行部208の配色部210は、変換されたアイテムの量(絵の具の量)と、色づけされていない領域を色づけするために必要なアイテムの量との割合に基づいてゲーム画像上で色づけする領域を計算し、該領域を色づけして、色づけされたゲーム画像をディスプレイへ表示する(ステップ1006)。
【0039】
判定部212は、色づけされていないゲーム画像の領域があるか判定する(ステップ1008)。判定部212は、色づけされていない領域がある場合には、新たなアイテムを取得するよう促す旨の表示をディスプレイ上に表示する(ステップ1010)。そして判定部212は、カメラにより新たに撮影された画像があるか否かを判定し(ステップ512)、新たに撮影された画像がない場合には、新たなアイテムを取得するよう促す旨の表示をディスプレイ上に表示する(ステップ1010)。ステップ1012において新たに撮影された画像がある場合には、ステップ1000へ戻る。ステップ1002〜1012に記載の一連の処理の繰り返しによって色づけされていないゲーム画像の領域がなくなったときに該ゲームは終了する。
【0040】
第2の実施例
第2の実施例においては、ステップ1004において、変換部206は算出されたRGBそれぞれについての色の量を、アイテムの量であるキャラクタの能力に変換しメモリに格納することができる。例えば、Rに関する量が15000、Gに関する量が25000、Bに関する量が5000である場合に、攻撃力15、防御力25、生命力5へと変換し、アイテムの量として保存することができる。
【0041】
次にステップ506において、ゲーム進行部208はユーザによりゲームが起動されると、ゲーム画像をディスプレイに表示する。ゲーム進行部208は変換されたキャラクタの能力に応じてゲームを進行することができる。プレイヤーは、カメラにより画像を撮影することにより、ストックされるアイテムの量であるキャラクタの能力を高めることができ、ゲームの展開に変化を付けることができる。
【0042】
第3の実施例
第3の実施例においては、複数のプレイヤーでゲームを行うこともできる。複数のプレイヤーは、各々、通信部(図示せず)を備えたゲーム装置100を有している。複数のゲーム装置は通信部によりインターネットを介して相互にサーバに接続されている。複数のプレイヤーは、各ゲーム装置に複数のプレイヤー対戦型に変更されたゲームプログラムをダウンロードすることにより、サーバを介して相互に対戦することができる。
【0043】
以上、本発明の一実施形態に付き説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。前述の請求項に記載されるこの発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な実施態様の変更がなされうることを当業者は理解するであろう。