(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記類似度抽出部は、前記第1類似度と前記湿度レベルに応じて決定される第1閾値との差値、及び前記第2類似度と前記湿度レベルに応じて決定される第2閾値との差値に基づいて前記混合類似度を抽出することを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
前記類似度抽出部は、前記湿度レベルに基づいて予め格納された複数の指紋情報それぞれに含まれる複数の指紋特徴点の数の差、又は、前記湿度レベルに基づいて予め格納された複数の指紋情報それぞれに含まれる複数の指紋特徴点間の距離の差、に基づいて前記第1閾値を抽出することを特徴とする請求項5に記載の認証装置。
前記類似度抽出部は、前記湿度レベルに基づいて複数の心電図信号それぞれの信号対雑音比(Signal to Noise Ratio:SNR)を算出し、前記信号対雑音比を用いて前記第2閾値を抽出することを特徴とする請求項5に記載の認証装置。
前記類似度抽出部は、前記第1類似度と前記第1閾値との差値に前記湿度レベルに基づいて決定された第1加重値を適用し、前記第2類似度と前記第2閾値との差値に前記湿度レベルに基づいて決定された第2加重値を適用して前記混合類似度を抽出することを特徴とする請求項5に記載の認証装置。
前記類似度抽出部は、前記第1加重値が適用された前記第1類似度と前記第1閾値との差値と、前記第2加重値が適用された前記第2類似度と前記第2閾値との差値と、を合わせて前記混合類似度を抽出することを特徴とする請求項9に記載の認証装置。
前記類似度抽出部は、前記第1加重値が前記湿度レベルと負の相関関係を有し、前記第2加重値が前記湿度レベルと正の相関関係を有し、前記第1加重値及び前記第2加重値の和が前記湿度レベルに拘わらず一定になるよう、前記第1加重値及び前記第2加重値を設定することを特徴とする請求項9に記載の認証装置。
前記指紋特徴点は、前記指紋情報の隆線、上部中心点、下部中心点、左側三角柱、右側三角柱、分岐点、及び終点の内の少なくとも2つを含むことを特徴とする請求項3に記載の認証装置。
前記心電図特徴点は、前記心電図波形のPRセグメント(PR segment)、QRSコンプレックス(QRX complex)、STセグメント(ST segment)、Tウェーブ(T wave)、Uウェーブ(U wave)、PRインターバル(PR interval)、及びQTインターバル(QT interval)の内の少なくとも2つを含むことを特徴とする請求項3に記載の認証装置。
前記プロセッサは、前記第1類似度と前記湿度レベルに応じて決定される第1閾値との差値、及び前記第2類似度と前記湿度レベルに応じて決定される第2閾値との差値に基づいて前記混合類似度を抽出することを特徴とする請求項15に記載の認証装置。
前記プロセッサは、前記第1類似度と前記第1閾値との差値に前記湿度レベルに基づいて決定された第1加重値を適用し、前記第2類似度と前記第2閾値との差値に前記湿度レベルに基づいて決定された第2加重値を適用して前記混合類似度を抽出することを特徴とする請求項18に記載の認証装置。
前記プロセッサは、前記第1加重値が適用された前記第1類似度と前記第1閾値との差値と、前記第2加重値が適用された前記第2類似度と前記第2閾値との差値と、を合わせて前記混合類似度を抽出することを特徴とする請求項19に記載の認証装置。
ユーザの第1生体情報と予め登録されたユーザの第1参照生体情報との間の第1類似度と、前記ユーザの第2生体情報と前記予め登録されたユーザの第2参照生体情報との間の第2類似度と、を前記ユーザの皮膚の湿度レベルに基づいて調整し、前記調整された第1類似度及び第2類似度に基づいて混合類似度を抽出し、前記ユーザが前記予め登録されたユーザであるか否かを認証するプロセッサを含むことを特徴とする認証装置。
増加した前記湿度レベルに応答して前記第1生体情報の品質は減少し、増加した前記湿度レベルに応答して前記第2生体情報の品質は増加することを特徴とする請求項25に記載の認証装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明に係る認証装置及び認証方法並びに記録媒体を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
以下で説明する実施形態には様々な変更が行われてもよい。以下で説明する実施形態は、実施形態に対して限定しようとするものではなく、これに対する全ての変更、均等物ないし代替物を含むものとして理解しなければならない。
【0020】
実施形態で用いる用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものとして、実施形態を限定しようとする意図は有しない。単数の表現は文脈の上、明白に相違する意味を持たない限り複数の表現を含む。本明細書で、「含む」又は「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
相違して定義されない限り、技術的であるか科学的な用語を含み、ここで用いられる全ての用語は、実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義されているような用語は、関連技術の文脈の上に有する意味と一致する意味を有するものと解釈するべきであって、本出願で明白に定義しない限り、理想的であるか過度に形式的な意味として解釈されることはない。
また、添付図面を参照して説明することにおいて、図面符号に関係なく同一の構成要素は同一の参照符号を付与し、それに対する重複説明は省略することにする。実施形態の説明において関連の公知技術に対する具体的な説明が実施形態の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係る認証装置の構成を示すブロック図である。
図1を参照すると、認証装置110は、生体情報取得部120、湿度レベル取得部130、類似度抽出部140、及び認証部150を含む。
【0022】
生体情報取得部120は、ユーザの複数の生体情報を取得する。
認証装置110、は生体情報取得部120で取得された複数の生体情報を用いて、ユーザが認証装置110を備え付けた機器にアクセスできるか否かを判断する。
認証装置110が1つの生体情報ではない複数の生体情報を用いてユーザを認証することで、認証装置110のセキュリティ性が向上する。
【0023】
一実施形態では、生体情報取得部120は、ユーザの指紋情報、心電図(Electrocardiogram:ECG)情報、筋電図(ElectroMyoGraphy:EMG)情報、虹彩情報、血管情報、静脈情報、音声情報、顔情報、手筋情報などを対応するセンサ、装置等から受信することができる。
本実施形態では、生体情報取得部120は、湿度レベルに影響を受ける複数の生体情報を取得する。
以下、便宜上に複数の生体情報のうち、指紋情報及び心電図情報を主に認証装置110を説明する。
しかし、認証装置110が用いる生体情報は、指紋情報及び心電図情報に限定されない。
【0024】
生体情報取得部120は、指紋特徴点抽出部及び心電図特徴点抽出部を含む。
指紋特徴点抽出部は、指紋センサを用いて指紋情報をセンシングする。
指紋センサは、光学式センサ、半導体素子方式センサ、超音波方式センサ、熱検出方式センサ、非接触方式センサ、又は複合方式センサを含み得る。
指紋特徴点抽出部は、指紋情報の複数の指紋特徴点を抽出する。
【0025】
ここで、複数の指紋特徴点は、指紋の隆線、上部中心点、下部中心点、左側三角柱、右側三角柱、分岐点、及び終点の内の少なくとも2つを含んでもよい。
指紋特徴点抽出部は、指紋センサから受信した指紋情報(例えば、画像)のコントラストを高めて雑音を除去する。
例えば、指紋特徴点抽出部は、指紋情報の各隆線の方向成分を抽出し、隆線と谷を区分してこれを2進化(二値化)し、各隆線の太さを判断して線で細線化する。
また、一実施形態では、指紋特徴点抽出部は、細線化された指紋情報から隆線を抽出し、隆線に基づいて上部中心点、下部中心点、左側三角柱、右側三角柱、分岐点間の距離、終点間の距離、分岐点、及び終点の個数などを抽出してもよい。
【0026】
心電図特徴点抽出部は、心電図センサを用いて心電図波形を抽出する。
心電図センサは、複数の電極、増幅器、及びデジタル変換器を含んでもよい。
複数の電極は、ユーザの皮膚(例えば、指)に接触してユーザの心電図信号をセンシングする。
増幅器は、複数の電極で検知された心電図信号を増幅する。一実施形態において、増幅器は、アナログフロントエンド(Analog Front End:AFE)のように表現されてもよい。
デジタル変換器は、増幅された心電図信号をデジタル信号に変換し、心電図波形を抽出する。そのため、心電図信号の信号対雑音比(Signal−to−Noise Ratio:SNR)が向上する。
【0027】
また、心電図特徴点抽出部は、前処理工程を介して心電図波形の雑音を除去してもよい。
また、心電図特徴点抽出部は、心電図センサから受信した心電図信号から複数の心電図特徴点を抽出してもよい。
ここで、心電図特徴点は、心電図波形のPRセグメント(PR segment)、QRSコンプレックス(QRX complex)、STセグメント(ST segment)、Tウェーブ(T wave)、Uウェーブ(U wave)、PRインターバル(PR interval)、及びQTインターバル(QT interval)の内の少なくとも2つを含んでもよい。
【0028】
湿度レベル取得部130は、湿度センサを用いてユーザの皮膚の湿度レベルを取得する。
湿度センサは、ユーザの皮膚で蒸発する水分量をセンシングし、これを湿度レベルに換算する。例えば、湿度センサは、皮膚の水分が多孔質セラミックや高分子膜に吸収されることで発生する電気抵抗や静電容量の変化を用いて湿度レベルを抽出してもよい。
湿度センサは、皮膚の湿度レベルをセンシングできるいずれのセンサも含んでもよい。
本実施形態において、湿度センサは、指紋センサ及び心電図センサに隣接して位置し得る。
この場合、湿度センサ、指紋センサ、及び心電図センサは、それぞれユーザの同じ指から当該情報を取得する。
【0029】
類似度抽出部140は、第1類似度及び第2類似度を湿度レベルに基づいて適応的に調整し、混合類似度を抽出する。
ここで、第1類似度は、参照指紋情報と生体情報取得部120で取得した指紋情報間の類似度を示し、第2類似度は、参照心電図波形と生体情報取得部120で取得した心電図波形間の類似度を示す。
参照指紋情報及び参照心電図波形は、認証装置110に予め登録されたユーザの指紋情報及び心電図波形を意味する。
混合類似度、第1類似度、及び第2類似度は、例えば、割合(percentage)又はスコア値(score value)であってもよい。ここで、混合類似度は、参照指紋情報及び参照心電図波形に対応する予め登録されたユーザと認証を試みるユーザとが一致するか否かを示す。
【0030】
一実施形態において、認証装置110は、認証を試みるユーザの指紋情報及び心電図波形を予め取得し、これを格納してもよい。
また、認証装置110は、外部装置から予め登録されたユーザの参照指紋情報及び参照心電図波形を受信してもよい。
【0031】
類似度抽出部140は、生体情報取得部120で取得した指紋情報の複数の指紋特徴点と参照指紋情報の複数の指紋特徴点とが一致するか否かを判断して第1類似度を抽出する。
一実施形態において、類似度抽出部140は、単純パターンマッチング方式、統計的識別方式及び/又は構造的識別方式などを用いて第1類似度を決定してもよい。
ここで、単純パターンマッチング方法は、生体情報取得部120で取得した指紋情報の複数の指紋特徴点と参照指紋情報の複数の指紋特徴点の抽出パターンが同一であるか否かを比較して類似度を決定する方式であり、
統計的識別方法は、組み合わせる2つの指紋特徴点が直接組み合わせることができない場合、生体情報取得部120で取得した指紋情報の特徴ベクトルと参照指紋情報の特徴ベクトルとの同時発生する確率を算出して類似度を決定する方式であり、
構造的識別方式は、生体情報取得部120で取得した指紋情報の複数の指紋特徴点と参照指紋情報の複数の指紋特徴点を構造的に解釈してグラフ化し、グラフから類似度を抽出する方式である。
【0032】
また、類似度抽出部140は、生体情報取得部120で取得した心電図波形の複数の心電図特徴点と参照心電図波形の複数の心電図特徴点との距離を用いて第2類似度を抽出する。
一実施形態において、類似度抽出部140は、生体情報取得部120で取得した心電図波形の複数の心電図特徴点それぞれに対応する参照心電図波形の複数の心電図特徴点の間のユークリッド・ノルム(euclidean norm)、L1ノルム、P−ノルム、相関係数、平均自乗根偏差(Root Mean Square Error:RMSE)、及びコサイン類似度(cosine similarity)の内の少なくとも1つを用いて第2類似度を抽出してもよい。
生体情報取得部120で取得した指紋情報及び心電図波形が、参照指紋情報及び参照心電図波形と類似するほど、第1類似度及び第2類似度は増加する。
【0033】
生体情報取得部120が取得する指紋情報と心電図波形の品質は、湿度レベルに応じて可変され得る。
指紋情報の場合、指紋センサと接触するユーザの指に水分が存在するとき、指紋センサは指の水分によって指紋情報の指紋特徴点を正確に認識できないことがある。
例えば、指の水分によって指紋センサと接触する指の皮膚インピーダンス(skin impedence)が減少することで、指紋センサは指紋を正確に認識できない。そのため、指の湿度レベルが高い場合、生体情報取得部120は低い品質の指紋情報を取得し、指の湿度レベルが低い場合、生体情報取得部120は高い品質の指紋情報を取得する。
【0034】
異なる例として、心電図波形の場合、心電図センサと接触するユーザの皮膚に水分が存在するとき、心電図センサの電極とユーザの皮膚間の微細電流がより円満に流れ、そのため、心電図センサがセンシングする心電図信号の品質が高くなる。
したがって、指の湿度レベルが高い場合、生体情報取得部120は高い品質の心電図波形を取得し、指の湿度レベルが低い場合、生体情報取得部120は低い品質の心電図波形を取得する。
【0035】
このように、湿度レベルに応じて、指紋情報と心電図波形の品質が可変する特性を考慮して、類似度抽出部140は、第1類似度及び第2類似度を適応的に調整して混合類似度を抽出することができる。
一実施形態において、類似度抽出部140は、第1類似度及び第2類似度に湿度レベルに応じて決定される第1閾値及び第2閾値を適用して混合類似度を抽出する。
また、他の実施形態において、類似度抽出部140は、第1類似度及び第2類似度に第1閾値及び第2閾値と共に第1加重値及び第2加重値を適用して混合類似度を抽出してもよい。
【0036】
例えば、類似度抽出部140は、以下に示す数式(1)を用いて混合類似度を抽出してもよい。
【数1】
ここで、S
Cは混合類似度を示し、αは第1加重値を示し、βは第2加重値を示し、S
Fは第1類似度を示し、S
Eは第2類似度を示し、T
Fは第1閾値を示し、T
Eは第2閾値を示し、r(・)はランプ関数を示す。
【0037】
類似度抽出部140は、第1類似度と第1閾値との差値に第1加重値を適用し、第2類似度と第2閾値との差値に第2加重値を適用する。
ここで、ランプ関数r(・)によって、第1類似度が第1閾値以下である場合、第1類似度と第1閾値との差値は「0」とし、第2類似度が第2閾値と同一であるか第2閾値よりも小さい場合、第2類似度と第2閾値との差値は「0」とする。
また、類似度抽出部140は、第1加重値が適用された第1類似度と第1閾値との差値と、第2加重値が適用された第2類似度と第2閾値との差値を合わせて混合類似度を抽出する。
【0038】
一実施形態において、類似度抽出部140は、所定の参照情報から第1閾値及び第2閾値を抽出する。
例えば、類似度抽出部140は、湿度レベルによる第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値に関する情報が格納されたルックアップテーブルを含んでもよい。
ここで、類似度抽出部140は、湿度レベルによる第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値に関する情報を予め算出してルックアップテーブルに格納してもよく、通信インターフェースを用いてルックアップテーブル又はルックアップテーブルのエントリ値(例えば、湿度レベルによる第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値)を外部装置から受信してもよい。
類似度抽出部140は、ルックアップテーブル又はルックアップテーブルのエントリ値を参照して、第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値を設定する。
【0039】
他の実施形態において、類似度抽出部140は、湿度レベルに基づいて予め格納された複数の指紋情報それぞれの複数の指紋特徴点の数の差、又は湿度レベルに基づいて複数の指紋情報それぞれの複数の指紋特徴点間の距離の差を用いて第1閾値を抽出してもよい。
指紋情報の複数の指紋特徴点の数及び複数の指紋特徴点間の距離は湿度レベルに応じて異なるように示す。
例えば、湿度レベルが高い場合の複数の指紋特徴点の数は湿度レベルが低い場合より少なく示し、湿度レベルが高い場合の複数の指紋特徴点間の距離は湿度レベルが低い場合よりも長く示す。
類似度抽出部140は、湿度レベルによる複数の指紋特徴点の数の差又は複数の指紋特徴点間の距離の差に関する情報を複数の指紋情報それぞれに対して予め取得してもよく、このような情報を統計的に分析して湿度レベルに応じて第1類似度が信頼性を有する最小の値を算出してもよく、算出された最小の値を第1閾値に設定してもよい。
【0040】
また、類似度抽出部140は、湿度レベルによる複数の心電図信号それぞれの信号対雑音比(Signal to Noise Ratio:SNR)を算出し、信号対雑音比を用いて第2閾値を抽出する。
類似度抽出部140は、予め格納された複数の心電図信号の湿度レベルによる信号の強度を決定する。
類似度抽出部140は、複数の心電図信号の湿度レベルによる雑音値を予め格納し、複数の心電図信号の湿度レベルによる雑音値と信号の強度を用いて、湿度レベルによる複数の心電図信号それぞれの信号対雑音比を決定する。
【0041】
例えば、湿度レベルが高い場合の複数の心電図信号の強度は、湿度レベルが低い場合の複数の心電図信号の強度よりも大きい。そのため、湿度レベルが高い場合の複数の心電図信号の信号対雑音比も湿度レベルが低い場合の複数の心電図信号の信号対雑音比よりも大きい。
類似度抽出部140は、湿度レベルによる複数の心電図信号それぞれの信号対雑音比を統計的に分析し、湿度レベルに応じて第2類似度が信頼性を有する最小の値を算出し、算出された最小の値を第2閾値に設定する。
【0042】
一実施形態において、類似度抽出部140は、第1加重値が湿度レベルと負の相関関係を有し、第2加重値が湿度レベルと正の相関関係を有するように第1加重値及び第2加重値を設定する。
これは湿度レベルが高いほど指紋情報の品質が低くなり、心電図波形の品質が高まる特性によるものである。
そのため、類似度抽出部140は、指紋情報の品質が高いほど混合類似度で第2類似度よりも第1類似度を多く反映させ、心電図波形の品質が高いほど第1類似度よりも第2類似度を多く反映させる。
また、類似度抽出部140は、第1加重値と第2加重値の和が湿度レベルに関わらず一定になるよう、第1加重値及び第2加重値を設定する。例えば、類似度抽出部140は、第1加重値と第2加重値の和が1となるよう第1加重値及び第2加重値を設定してもよい。
【0043】
認証部150は、混合類似度を用いてユーザが、予め登録されたユーザであるか否かを認証する。
認証部150は、混合類似度が所定の閾値混合値よりも大きい場合、ユーザを予め登録されたユーザとして認証し、混合類似度が所定の閾値混合値以下の場合、ユーザを予め登録されたユーザではないと認証する。
一実施形態において、認証部150は、閾値混合値を任意に設定してもよく、外部装置の制御により閾値混合値を設定してもよい。
【0044】
ユーザが予め登録されたユーザとして認証される場合、認証装置110は、ユーザに認証装置110が備えられた機器へのアクセス権限を付与する。
ユーザが予め登録されたユーザではないと認証される場合、認証装置110は、ユーザの認証装置110が搭載された機器へのアクセスを拒否する。
このように、混合類似度を用いてユーザの認証を行うことで、認証装置110は、ユーザの皮膚の湿度レベルに対応してセキュリティレベルを高めつつ且つ正確にユーザが予め登録されたユーザであるか否かを認証する。
【0045】
図2は、本発明の一実施形態に係る湿度レベルによる指紋情報及び心電図波形の品質を説明するための図である。
図2を参照すると、認証装置が取得する指紋情報と心電図波形の品質は、湿度レベルに応じて可変する。
【0046】
図2に示す例として、指紋センサと接触する指における湿度レベルが低い場合(例えば、10%)、認証装置は指紋情報211のように25個の指紋特徴点を抽出する。
また、指紋センサと接触する指における湿度レベルが高い場合(例えば、80%)、認証装置は指紋情報212のように、湿度レベルが低い時の半分程度の12個の指紋特徴点を抽出する。
【0047】
また、
図2に示す例で、指紋センサと接触する指における湿度レベルが低い場合(例えば、10%)、心電図信号の信号対雑音比が低くなるため、認証装置は低い品質の心電図波形221を取得する。
また、指紋センサと接触する指における湿度レベルが高い場合(例えば、80%)、心電図信号の信号対雑音比は高くなり、そのため、認証装置は高い品質の心電図波形222を取得する。
これは、心電図センサと接触するユーザの皮膚の水分に応じて、心電図センサの電極とユーザの皮膚との間の微細電流がより円滑に流れるためである。
【0048】
このように、湿度レベルに応じて指紋情報と心電図波形の品質が可変する特性を考慮して、認証装置は、参照指紋情報とユーザの指紋情報との間の類似度を示す第1類似度、及び参照心電図波形とユーザの心電図波形との間の類似度を示す第2類似度を湿度レベルに基づいて適応的に調整することで、ユーザが参照指紋情報及び参照心電図波形に対応する予め登録されたユーザと一致するか否かを示す混合類似度を抽出し、混合類似度を用いてユーザが予め登録されたユーザであるか否かを認証することができる。
【0049】
図3は、本発明の一実施形態に係る湿度レベルによる第1類似度及び第2類似度の閾値を説明するためのグラフである。
図3を参照すると、グラフ310は、第1類似度の閾値の第1閾値320及び第2類似度の閾値の第2閾値330を示す。
【0050】
ここで、第1類似度は、参照指紋情報と認証を試みるユーザの指紋情報間の類似度を示し、第2類似度は、参照心電図波形と認証を試みるユーザの心電図波形間の類似度を示す。
グラフ310の横軸は湿度レベルを示し、縦軸はそれぞれ第1閾値320及び第2閾値330のレベルを示す。
【0051】
湿度レベルに応じて指紋情報と心電図波形の品質は可変する。
例えば、湿度レベルが高いほど指紋情報の品質は低くなり、心電図波形の品質は高くなる。このような指紋情報及び心電図波形の特性を用いて、認証装置は第1閾値320及び第2閾値330を設定する。
【0052】
一実施形態において、認証装置は、湿度レベルによる複数の指紋特徴点の数の差又は複数の指紋特徴点間の距離の差に関する情報を予め格納された複数の指紋情報それぞれに対して予め取得してもよく、このような情報を統計的に分析して湿度レベルに応じて第1類似度が信頼性を有する最小の値を算出してもよく、算出された最小の値を第1閾値320に設定してもよい。
【0053】
また、認証装置は、湿度レベルによる複数の心電図信号それぞれの信号対雑音比を算出し、湿度レベルによる複数の心電図信号それぞれの信号対雑音比を統計的に分析し、湿度レベルに応じて第2類似度が信頼性を有する最小の値を算出してもよく、算出された最小の値を第2閾値330に設定してもよい。
【0054】
他の実施形態において、認証装置は、グラフ310のような第1閾値及び第2閾値に関する情報を予め格納してもよい。
例えば、認証装置は、湿度レベルによる第1閾値320及び第2閾値330に関する情報を予め算出してルックアップテーブルに格納してもよく、通信インターフェースを用いてルックアップテーブル又はルックアップテーブルのエントリ値を外部装置から受信してもよい。
認証装置は、ルックアップテーブルを参照して第1閾値320及び第2閾値330を設定してもよい。
【0055】
認証装置は、第1類似度及び第2類似度に第1閾値320、第2閾値330、第1加重値、及び第2加重値を適用して混合閾値を抽出し、混合閾値を用いてユーザを認証する。
一実施形態において、認証装置は上述した数式(1)を用いて混合閾値を抽出してもよい。
例えば、湿度レベルの最高レベルが100%であり、最低レベルが0%であり、閾値混合値が10であると仮定すると、湿度レベル341が30%であると、第1閾値321(T
F)が80であり、第2閾値331(T
E)が40であり、第1加重値(α)が0.8であり、第2加重値(β)が0.2である。ここで、第1類似度(S
F)が90であり、第2類似度(S
E)が30である場合、混合類似度(S
C)は「8」が抽出される。
この場合、混合類似度は閾値混合値よりも小さいため、認証装置は、ユーザを予め登録されているユーザではないとして認証し、ユーザの認証装置が備えられた機器へのアクセスを遮断する。
【0056】
他の例として、上述した例と同一の仮定下で、湿度レベル342は70%であり、第1閾値322が20であり、第2閾値332が60であり、第1加重値が0.2であり、第2加重値が0.8である。
ここで、第1類似度が30であり、第2類似度が70である場合、混合類似度は「10」が抽出される。
この場合、混合類似度は、閾値混合値よりも大きいか同一であり、そのため、認証装置はユーザを予め登録されたユーザとして認証し、ユーザの認証装置が備えられた機器へのアクセスを許容する。
【0057】
図4は、本発明の一実施形態に係る湿度レベルによる情報を含むルックアップテーブルを説明するための図である。
図4を参照すると、ルックアップテーブル410は、第1閾値(T
F)420、第2閾値(T
E)430、第1加重値(α)440、及び第2加重値(β)450に関する情報を含む。
【0058】
ここで、第1閾値420は、参照指紋情報と認証を試みるユーザの指紋情報間の類似度を示す第1類似度が信頼性を有する最小の値を示し、第2閾値430は、参照心電図波形と認証を試みるユーザの心電図波形間の類似度を示す第2類似度が信頼性を有する最小の値を示す。
第1加重値440は、ユーザが予め登録されたユーザと一致するか否かを示す混合類似度の抽出に第1類似度を反映する割合を示し、第2加重値450は混合類似度の抽出に第2類似度を反映する割合を示す。
【0059】
認証装置は、第1閾値420、第2閾値430、第1加重値440、及び第2加重値450に関する情報を予め算出してルックアップテーブル410に格納してもよく、通信インターフェースを用いてルックアップテーブル410又はルックアップテーブル410のエントリ値(各湿度レベルによる第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値)を外部装置から受信してもよい。
認証装置は、ルックアップテーブル又はルックアップテーブルのエントリ値を参照して第1閾値420、第2閾値430、第1加重値440、及び第2加重値を設定する。このように、認証装置は、別途の演算を行う必要なく第1閾値420、第2閾値430、第1加重値440、及び第2加重値を抽出し、そのため、認証装置がユーザを認証するために行う演算量が減少することで、認証するための演算速度が速くなる。
【0060】
図5は、本発明の他の実施形態に係る認証装置の構成を示すブロック図である。
図5を参照すると、認証装置510は、指紋センサ520、心電図センサ530、湿度センサ540、及びプロセッサ550を含む。
【0061】
指紋センサ520は、ユーザの指紋情報をセンシングする。
一実施形態において、指紋センサ520は、光学式センサ、半導体素子方式センサ、超音波方式センサ、熱検出方式センサ、非接触方式センサ、又は複合方式センサを含んでもよい。
【0062】
心電図センサ530は、第1電極、第2電極、及び第3電極を用いてユーザの心電図波形をセンシングする。
一実施形態において、心電図センサ530は、第1電極乃至第3電極、増幅器、及びデジタル変換器を含んでもよい。
第1電極〜第3電極は、ユーザの皮膚に接触してユーザの心電図信号をセンシングする。
増幅器は、第1電極〜第3電極で検知された心電図信号を増幅する。一実施形態において、増幅器は、アナログフロントエンド(AFE)のように表現されてもよい。
デジタル変換器は、増幅された心電図信号をデジタル信号に変換し、心電図波形を抽出する。また、心電図センサ530は、前処理工程によって心電図波形の雑音を除去する。
【0063】
湿度センサ540は、ユーザの皮膚の湿度レベルをセンシングする。
一実施形態において、湿度センサ540は、ユーザの皮膚で蒸発する水分の量をセンシングし、これを湿度レベルに換算する。
【0064】
一実施形態において、心電図センサ530の第1電極、指紋センサ520、及び湿度センサ540は、認証装置510内の所定の領域内に位置することが好ましい。
そのため、心電図センサ530、指紋センサ520、及び湿度センサ540は、ユーザの1つの指をセンシングし、それぞれ心電図波形、指紋情報、及び湿度レベルを取得してもよい。
【0065】
プロセッサ550は、指紋センサ520で取得した指紋情報と参照指紋情報との間の類似度を示す第1類似度、及び心電図センサ530で取得した心電図波形と参照心電図波形の類似度を示す第2類似度を湿度レベルに基づいて適応的に調整し、指紋センサ520及び心電図センサ530がセンシングしたユーザと、参照指紋情報及び参照心電図波形に対応する予め登録されたユーザとが一致するか否かを示す混合類似度を抽出する。
【0066】
プロセッサ550は、指紋センサ520で取得した指紋情報の複数の指紋特徴点を抽出し、指紋センサ520で取得した指紋情報の複数の指紋特徴点と参照指紋情報の複数の指紋特徴点とが一致するか否かを判断して第1類似度を抽出する。
また、プロセッサ550は、心電図センサ530で取得した心電図波形の複数の心電図特徴点を抽出し、心電図センサ530で取得した心電図波形の複数の心電図特徴点と参照心電図波形の複数の心電図特徴点との距離を用いて第2類似度を抽出する。
【0067】
プロセッサ550は、所定の参照情報から第1類似度が信頼性を有する最小の値を示す第1閾値、及び第2類似度が信頼性を有する最小の値を示す第2閾値を抽出したり、予め格納された複数の指紋情報及び予め格納された複数の心電図波形の品質と湿度レベルとの関係を考慮して第1閾値及び第2閾値を設定したりする。
【0068】
また、プロセッサ550は、第1加重値が湿度レベルと負の相関関係を有し、第2加重値が湿度レベルと正の相関関係を有し、第1加重値及び第2加重値の和が湿度レベルに関わらず一定になるよう、第1加重値及び第2加重値を設定する。
【0069】
プロセッサ550は、第1類似度及び第2類似度に湿度レベルに応じて決定される第1閾値及び第2閾値を適用して混合類似度を抽出する。
また、プロセッサ550は、第1類似度及び第2類似度に第1閾値及び第2閾値と共に第1加重値及び第2加重値を適用して混合類似度を抽出する。
例えば、プロセッサ550は、第1類似度と第1閾値との差値に第1加重値を適用し、第2類似度と第2閾値との差値に第2加重値を適用して混合類似度を抽出する。
【0070】
プロセッサ550は、混合類似度を用いてユーザが予め登録されたユーザであるか否かを認証する。
例えば、プロセッサ550は、混合類似度が所定の閾値混合値よりも大きい場合、ユーザを予め登録されたユーザとして認証し、混合類似度が所定の閾値混合値以下である場合、ユーザを予め登録されたユーザではないとして認証する。
【0071】
図6は、本発明の一実施形態に係る認証装置が備えられた機器の一例を説明するための図である。
図6を参照すると、モバイル端末610は、心電図センサ、指紋センサ630、及び湿度センサ640を含む。
【0072】
心電図センサは、心電図信号をセンシングするための正電極621、リファレンス電極622、及び負電極623を含む。
一実施形態において、正電極621及びリファレンス電極622はモバイル端末610の側面に位置し、負電極623、指紋センサ630、及び湿度センサ630はモバイル端末610の下端部に位置する。
【0073】
ユーザが、正電極621及びリファレンス電極622に皮膚を接触させ、負電極623、指紋センサ630、及び湿度センサ640に指を接触させる場合、指紋センサ630、心電図センサ、及び湿度センサ640は、それぞれユーザの指紋情報、心電図波形、及び湿度レベルをセンシングする。
一例として、指紋センサ630、心電図センサ(負電極623)、及び湿度センサ640は、ユーザの1つの指からそれぞれユーザの指紋情報、心電図波形、及び湿度レベルをセンシングしてもよい。
【0074】
モバイル端末610は、指紋センサ630で取得した指紋情報と参照指紋情報との間の類似度を示す第1類似度、及び心電図センサで取得した心電図波形と参照心電図波形の類似度を示す第2類似度を湿度レベルに基づいて適応的に調整し、指紋センサ630及び心電図センサがセンシングしたユーザと参照指紋情報及び参照心電図波形に対応する予め登録されたユーザとが一致するか否かを示す混合類似度を抽出する。
【0075】
モバイル端末610は、第1類似度と第1閾値との差値に第1加重値を適用し、第2類似度と第2閾値との差値に第2加重値を適用して混合類似度を抽出する。
この時、モバイル端末610は、所定の参照情報から第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値を抽出したり、予め格納された複数の指紋情報及び予め格納された複数の心電図波形の品質と湿度レベルとの関係を考慮して第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値を設定してもよい。
【0076】
モバイル端末610は、混合類似度を用いてユーザが予め登録されたユーザであるか否かを認証する。
例えば、モバイル端末610は、混合類似度が所定の閾値混合値よりも大きい場合、ユーザを予め登録されたユーザとして認証し、ユーザのモバイル端末610へのアクセスを許容する。
【0077】
図7は、本発明の他の実施形態に係る認証装置が備えられた機器の一例を説明するための図である。
図7を参照すると、ウェラブル端末710は、心電図センサ、指紋センサ731、及び湿度センサ741を含む。
【0078】
心電図センサは、心電図信号をセンシングするための正電極722、リファレンス電極723、及び負電極721を含む。
一実施形態において、正電極722及びリファレンス電極723はウェラブル端末710の後面に位置し、負電極721、指紋センサ731、及び湿度センサ741はウェラブル端末710の前面に位置する。
ユーザが、正電極722及びリファレンス電極723に手首の皮膚を接触させ、負電極721、指紋センサ731、及び湿度センサ741に指を接触させる場合、指紋センサ731、心電図センサ(721、722、723)、及び湿度センサ741はそれぞれユーザの指紋情報、心電図波形、及び湿度レベルをセンシングする。
一例として、指紋センサ731、心電図センサ(負電極721)、及び湿度センサ741は、ユーザの1つの指からそれぞれユーザの指紋情報、心電図波形、及び湿度レベルをセンシングしてもよい。
【0079】
図6に示すモバイル端末610と同様に、ウェラブル端末710は、指紋センサ731から取得した指紋情報及び参照指紋情報間の類似度を示す第1類似度、及び指紋センサ731から取得した心電図波形と参照心電図波形との間の類似度を示す第2類似度を、湿度レベルに基づいて適応的に調整し、ユーザと参照指紋情報及び参照心電図波形に対応する予め登録されたユーザが一致するか否かを示す混合類似度を抽出し、混合類似度を用いてユーザが予め登録されたユーザであるか否かを認証する。
【0080】
図8は、本発明のさらに他の実施形態に係る認証装置が備えられた機器の一例を説明するための図である。
図8を参照すると、モバイル端末810は、心電図センサ、指紋センサ830、及び湿度センサ840を含む。
【0081】
心電図センサは、心電図信号をセンシングするための正電極821、リファレンス電極822、及び負電極823を含む。
一実施形態において、正電極821及びリファレンス電極822はモバイル端末810の側面に位置し、負電極823、指紋センサ830、及び湿度センサ840はモバイル端末810の下端部に位置してもよい。
【0082】
モバイル端末810は、サーバ850から予め登録されたユーザの指紋情報及び心電図波形を示す参照指紋情報及び参照心電図波形に関する情報を取得する。
モバイル端末810は、指紋センサ830で取得した指紋情報と参照指紋情報との間の類似度を示す第1類似度、及び心電図センサで取得した心電図波形と参照心電図波形の類似度を示す第2類似度に湿度レベルに応じて、決定される第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値を適用し、ユーザが予め登録されたユーザと一致するか否かを示す混合類似度を抽出する。
【0083】
一実施形態において、モバイル端末810は、湿度センサ840で取得した湿度レベルをサーバ850に送信してもよい。
サーバ850は、湿度レベルによるモバイル端末810から受信した湿度レベルに基づいて、所定の参照情報から第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値を抽出したり、予め格納された複数の指紋情報及び予め格納された複数の心電図波形の品質と湿度レベルとの関係を考慮して、第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値を設定し、第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値をモバイル端末810に送信してもよい。
モバイル端末810は、サーバ850から受信した第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値を第1類似度及び第2類似度に適用して混合類似度を抽出する。
【0084】
モバイル端末810は、混合類似度を用いてユーザが予め登録されたユーザであるか否かを認証する。
例えば、モバイル端末810は、混合類似度が所定の閾値混合値よりも大きい場合、ユーザを予め登録されたユーザとして認証し、ユーザが予め登録されたユーザであるという認証情報をサーバ850に送信してもよい。
【0085】
一実施形態において、サーバ850は、
図4を参照して説明したルックアップテーブル410をモバイル端末810に送信してもよく、ルックアップテーブル410のエントリ値(湿度レベルによる第1閾値、第2閾値、第1加重値、及び第2加重値)を送信してもよい。
この場合、モバイル端末810は、ルックアップテーブル410又はルックアップテーブル410のエントリ値を参照し、湿度センサ840で取得した湿度レベルに基づいて所定の参照情報から第1類似度、第2類似度、第1加重値、及び第2加重値を抽出する。
モバイル端末810は、抽出した第1類似度、第2類似度、第1加重値、及び第2加重値を適用して混合類似度を抽出する。
サーバ850は、モバイル端末810から受信した認証情報を用いてユーザのサーバ850へのアクセスを許容する。
【0086】
図9は、本発明の一実施形態に係る認証方法を説明するためのフローチャートである。
図9を参照すると、認証装置は、まず、ユーザの指紋情報及び心電図波形を取得する(ステップS910)。
次に、認証装置は、ユーザの皮膚の湿度レベルを取得する(ステップS920)。
【0087】
次に、認証装置は、参照指紋情報と指紋情報との間の類似度を示す第1類似度及び参照心電図波形と心電図波形との間の類似度を示す第2類似度を抽出する(ステップS930)。
次に、認証装置は、第1類似度及び第2類似度を湿度レベルに基づいて適応的に調整し、参照指紋情報及び参照心電図波形に対応する予め登録されたユーザとユーザとが一致するか否かを示す混合類似度を抽出する(ステップS940)。
次に、認証装置は、混合類似度を用いてユーザが予め登録されたユーザであるか否かを認証する(ステップS950)。
【0088】
図9に示した本発明の一実施形態に係る認証方法には、
図1〜
図8を参照して説明した内容がそのまま適用されるため、より詳細な説明は省略する。
【0089】
図10は、本発明の他の実施形態に係る認証方法を説明するためのフローチャートである。
図10を参照すると、認証装置は、まず、ユーザの複数の生体情報を取得する(ステップS1010)
次に、認証装置は、ユーザの皮膚の湿度レベルを取得する(ステップS1020)。
【0090】
次に、認証装置は、複数の生体情報それぞれと、複数の参照生体情報のうち複数の生体情報それぞれに対応する参照生体情報間の類似度を示す、複数の生体情報それぞれの個別類似度を抽出する(ステップS1030)。
次に、認証装置は、複数の生体情報それぞれの個別類似度を湿度レベルに基づいて適応的に調整し、複数の生体情報に対応する予め登録されたユーザとユーザとが一致するか否かを示す混合類似度を抽出する(ステップS1040)。
次に、認証装置は、混合類似度を用いてユーザが予め登録されたユーザであるか否かを認証する(ステップS1050)。
【0091】
図10に示した本発明の他の実施形態に係る認証方法には、
図1〜
図8を参照して説明した内容がそのまま適用されるため、詳細な説明は省略する。
【0092】
以上で説明した(認証)装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、及び/又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合わせで実現してもよい。
例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は、命令(instruction)を実行して応答できる異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的のコンピュータを用いて実現してもよい。
【0093】
処理装置は、オペレーションシステム(OS)及びオペレーションシステム上で行われる1つ以上のソフトウェアアプリケーションを行ってもよい。
また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理及び生成してもよい。
理解の便宜のために、処理装置は1つで使用するものと説明する場合もあるが、当該の技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含んでいることが分かる。例えば、処理装置は、複数のプロセッサまたは1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含んでもよい。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0094】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はこのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、所望通りに動作するよう処理装置を構成し得、独立的又は結合的に処理装置を命令し得る。
ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり処理装置に命令又はデータを提供するため、どのような類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、送信される信号波に永久的又は一時的に具体化できる。
ソフトウェアは、ネットワークに接続されたコンピュータシステム上に分散し、分散された方法で格納されたり実行されてもよい。ソフトウェア及びデータは1つ以上のコンピュータで読み出し可能な記録媒体に格納されてもよい。
【0095】
本実施形態に係る認証方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能記録媒体に記録されてもよい。
コンピュータ読取可能記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などの内の1つ又はその組み合わせを含んでもよい。記録媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。
【0096】
コンピュータ読取可能記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれ得る。
プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードが含まれる。
上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されてもよく、その逆も同様である。
【0097】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。