特許第6554061号(P6554061)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6554061
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】記録装置
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/077 20060101AFI20190722BHJP
   G06F 11/30 20060101ALI20190722BHJP
   G06K 19/073 20060101ALI20190722BHJP
【FI】
   G06K19/077 120
   G06F11/30 140N
   G06F11/30 155
   G06K19/077 164
   G06K19/077 188
   G06K19/073 009
【請求項の数】12
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-89472(P2016-89472)
(22)【出願日】2016年4月27日
(65)【公開番号】特開2017-199201(P2017-199201A)
(43)【公開日】2017年11月2日
【審査請求日】2018年11月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】591275481
【氏名又は名称】株式会社アイ・オー・データ機器
(74)【代理人】
【識別番号】110000844
【氏名又は名称】特許業務法人 クレイア特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川村 信夫
(72)【発明者】
【氏名】川久保 優
(72)【発明者】
【氏名】藤渓 智史
(72)【発明者】
【氏名】奥村 百合江
【審査官】 梅沢 俊
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2003/0236934(US,A1)
【文献】 特開2006−178889(JP,A)
【文献】 特開2012−133783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/077
G06F 11/30
G06K 19/073
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体に設けられた第1コネクタ部と、
前記第1コネクタ部と異なる前記筐体の位置に設けられた第2コネクタ部と、
前記第1コネクタ部および外部機器または前記第2コネクタ部および外部機器の接続を検出する接続検出部と、
複数種類の記録された音声を報知する音声報知部と、
制御部と、を含み、
前記制御部は、前記接続検出部により検出された接続パターンに応じて前記複数種類の音声のいずれか1つを選択し、前記音声報知部から音声を報知し、かつ前記第1コネクタ部および前記第2コネクタ部が同時に接続された場合、前記音声報知部から警告音を報知する、記録装置。
【請求項2】
筐体に設けられた第1コネクタ部と、
前記第1コネクタ部と異なる前記筐体の位置に設けられた第2コネクタ部と、
前記第1コネクタ部および外部機器または前記第2コネクタ部および外部機器の接続を検出する接続検出部と、
複数種類の記録された音声を報知する音声報知部と、
前記第1コネクタ部および前記第2コネクタ部の接続順序を示す接続パターンを記録する接続記録部と、
装置固有情報を記録した記録部と、
制御部と、を含み、
前記接続記録部は、前記記録部に記録された装置固有情報に応じて接続パターンが異なり、
前記制御部は、前記接続記録部に記録された接続パターンと、前記接続検出部による第1コネクタ部および第2コネクタ部の接続順序とを比較して一致した場合、前記接続検出部により検出された接続パターンに応じて前記複数種類の音声のいずれか1つを選択し、前記音声報知部から音声を報知する、記録装置。
【請求項3】
筐体に設けられた第1コネクタ部と、
前記第1コネクタ部と異なる前記筐体の位置に設けられた第2コネクタ部と、
前記第1コネクタ部および外部機器または前記第2コネクタ部および外部機器の接続を検出する接続検出部と、
複数種類の記録された音声を報知する音声報知部と、
前記第1コネクタ部および前記第2コネクタ部の接続順序を示す接続パターンを記録する接続記録部と、
制御部と、を含み、
前記接続検出部は、前記第1コネクタ部および外部機器の接続における情報の通信規格、または前記第2コネクタ部および外部機器の接続における情報の通信規格を検出し、
前記接続記録部には、接続パターンの代わりに、または追加して通信規格のパターンが記録され、
前記制御部は、前記接続記録部に記録された接続パターンと、前記接続検出部による第1コネクタ部および第2コネクタ部の接続順序とを比較して一致した場合で、かつ、前記接続検出部による情報の通信規格および前記接続記録部に記録された通信規格のパターンを比較して一致した場合、前記接続検出部により検出された接続パターンに応じて前記複数種類の音声のいずれか1つを選択し、前記音声報知部から音声を報知する、記録装置。
【請求項4】
前記第1コネクタ部および前記第2コネクタ部の接続順序を示す接続パターンを記録する接続記録部をさらに含み、
前記制御部は、
前記接続記録部に記録された接続パターンと、前記接続検出部による第1コネクタ部および第2コネクタ部の接続順序とを比較して一致した場合、前記複数種類の音声のいずれか1つを選択し、前記音声報知部から音声を報知する、請求項1記載の記録装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1コネクタ部および前記第2コネクタ部が同時に接続された場合、前記音声報知部から警告音を報知する、請求項2または3に記載の記録装置。
【請求項6】
前記接続記録部には、接続回数が2回、3回、から、n−1回、n回(nは正の整数)までの接続パターンが複数記録され、
前記制御部は、2回の接続パターンが一致すると判定した後、3回の接続回数の通信規格のパターンが一致するかどうかを判定し、n−1回の接続回数の通信規格のパターンが一致すると判定した後、n回の接続回数の通信規格のパターンが一致するかどうかを判定する、請求項1から5のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項7】
接続状態を示す報知部をさらに含み、
前記制御部は、前記接続パターンが一致すると判定した場合、前記報知部の色を変化させて発光させる、請求項1からのいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項8】
WEBページ情報およびアプリ情報の少なくとも一方を含む記録部をさらに含み、
前記制御部は、前記接続パターンが一致すると判定した場合、前記WEBページ情報およびアプリ情報の少なくとも一方を前記外部機器へ出力する、請求項1からのいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項9】
装置固有情報を記録した記録部をさらに含み、
前記接続記録部は、前記記録部に記録された装置固有情報に応じて接続パターンが異なる、請求項1または3に記載の記録装置。
【請求項10】
前記接続記録部は、前記第1コネクタ部および前記第2コネクタ部の接続パターンを書き換え可能な接続パターンを含む、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項11】
前記接続検出部は、前記第1コネクタ部および外部機器の接続における情報の通信規格、または前記第2コネクタ部および外部機器の接続における情報の通信規格を検出し、
前記接続記録部には、接続パターンの代わりに、または追加して通信規格のパターンが記録され、
前記制御部は、
前記接続検出部による情報の通信規格および前記接続記録部に記録された通信規格のパターンを比較して一致した場合、前記複数種類の音声のいずれか1つを選択し、前記音声報知部から音声を報知する、請求項に記載の記録装置。
【請求項12】
前記第1コネクタ部および第2コネクタ部の少なくとも一方は、ユニバーサルシリアルバス接続のコネクタからなる、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置、特にユニバーサルシリアルバスの記録装置(USBメモリ)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユニバーサルシリアルバスの記録装置について種々の開発研究が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開2011−34577号公報)には、情報処理装置からの可搬型記憶装置の取り外し忘れを防止できるようにするとともに、可搬型記憶装置の取り扱いの利便性を向上させることについて開示されている。
【0004】
特許文献1(特開2011−34577号公報)記載の可搬型記録装置は、情報処理装置に通信可能に接続するための通信部をそなえた可搬型記憶装置であって、当該可搬型記憶装置が該通信部を介して該情報処理装置に接続されたことを検出する接続検出部と、該接続検出部により該通信部が該情報処理装置に接続されたことを検出してからの、接続状態での経過時間を測定するタイマと、該タイマにより所定時間が経過したことを検出されたときに、該可搬型記憶装置の使用者に警告を行なう警告部と、をそなえることを特徴とするものである。
【0005】
特許文献2(特開2008−117237号公報)には、データ破損防止に有効なUSBメモリ装置及びUSBメモリ装置制御方法について開示されている。
【0006】
特許文献2(特開2008−117237号公報)記載のUSBメモリ装置及びUSBメモリ装置制御方法は、USBポートに着脱自在に接続されるUSBコネクタと、データを記憶する不揮発性メモリと、USBポートを備えた外部装置との間で、データ転送中か否かを監視し、該監視の結果に応じて音声発生手段による音声発生の動作を制御する制御手段と、を具備するものである。
【0007】
特許文献3(特開2008−225766号公報)には、発光装置とUSB接続端子とを備えた特定のUSB接続装置をコンピュータに接続することによって、コンピュータ上で、所定の条件を満たすことにより、発光装置を発光させたり、特定の音声を出力させたりすることについて開示されている。
【0008】
特許文献3(特開2008−225766号公報)記載のメール監視装置は、発光装置を有する特定のUSB接続装置の接続の有無を特定の検知信号を送信することにより確認して特定のUSB接続装置が接続されたことを検知すると確認信号を出力するUSB接続装置確認手段と、所定のメールソフトの電子メールの数を監視して該電子メールの数が変化した時に制御信号を送信するメール監視手段と、メール監視手段からの制御信号に応じてUSB接続装置に対して制御コード信号を送信する制御コード送信手段と、メール監視手段からの制御信号に応じて音声ファイルの音声出力を指示する音出力指示手段とを備え、メール監視手段は、USB接続装置確認手段が確認信号を出力している時に電子メールの数の監視を行うことを特徴としたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2011−34577号公報
【特許文献2】特開2008−117237号公報
【特許文献3】特開2008−225766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以上のように、特許文献1には、可搬型記録装置の取り忘れを防止することができるという効果を奏すると開示されている。
また、特許文献2には、データ転送中か否かを判定する技術が開示されている。さらに、特許文献3には、電子メールの数によって発光装置を発光させたりする点について開示されている。
【0011】
ユニバーサルシリアルバス(USB)の記録装置は、従前高額で販売されていた。しかしながら、近年当該記録装置は、低価格で提供されるようになりつつある。その結果、ユーザの利用頻度が高まりユーザの嗜好性に応じた記録装置が望まれている。
また、USBの接続種類も増加してきている。具体的にUSB−A、USB−B、miniA、miniB、MicroA、MicroB、USB Type−C等の型式がある
【0012】
本発明の主な目的は、ユーザの嗜好性を高めることができる記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(1)
一局面に従う記録装置は、筐体に設けられた第1コネクタ部と、第1コネクタ部と異なる筐体の位置に設けられた第2コネクタ部と、第1コネクタ部および外部機器または第2コネクタ部および外部機器の接続を検出する接続検出部と、複数種類の記録された音声を報知する音声報知部と、制御部と、を含み、制御部は、接続検出部により検出された接続パターンに応じて複数種類の音声のいずれか1つを選択し、音声報知部から音声を報知するものである。
【0014】
この場合、第1コネクタ部および外部機器の接続、第2コネクタ部および外部機器の接続が、検出される。制御部は、第1コネクタ部における接続と、第2コネクタ部における接続との接続パターンに応じて音声報知部から音声を出力する。
その結果、接続パターンに応じて種々の音声を設定することにより、ユーザの嗜好性を高め、記録装置の利用を増加させることができる。
【0015】
(2)
第2の発明にかかる記録装置は、一局面に従う記録装置において、第1コネクタ部および第2コネクタ部の接続順序を示す接続パターンを記録する接続記録部をさらに含み、制御部は、接続記録部に記録された接続パターンと、接続検出部による第1コネクタ部および第2コネクタ部の接続順序とを比較して一致した場合、複数種類の音声のいずれか1つを選択し、音声報知部から音声を報知してもよい。
【0016】
この場合、制御部は、接続記録部に記録された接続パターンと第1コネクタ部における接続および第2コネクタ部における接続順序とが一致する場合、音声報知部から音声が報知される。したがって、ユーザは、通常使用以外にも接続順序を変化させて音声報知部からの音声を楽しむことができる。
【0017】
(3)
第3の発明にかかる記録装置は、一局面または第2の発明にかかる記録装置において、制御部は、第1コネクタ部および第2コネクタ部が同時に接続された場合、音声報知部から警告音を報知してもよい。
【0018】
この場合、制御部は、第1コネクタ部および第2コネクタ部が同時に接続された場合、いずれの接続を有効にさせるかが問題となる。そのため、音声報知部から警告音を報知することで、ユーザに使用方法が誤っていることを認識させることができる。
なお、第1コネクタ部および第2コネクタ部が同時に接続された場合、後に接続された方を接続無効としてもよい。
【0019】
(4)
第4の発明にかかる記録装置は、第2または第3の発明にかかる記録装置において、接続記録部には、接続回数が2回、3回、から、n−1回、n回(nは正の整数)までの接続パターンが複数記録され、制御部は、2回の接続パターンが一致すると判定した後、3回の接続回数の通信規格のパターンが一致するかどうかを判定し、n−1回の接続回数の通信規格のパターンが一致すると判定した後、n回の接続回数の通信規格のパターンが一致するかどうかを判定してもよい。
【0020】
この場合、2回の接続パターンが一致すると判定した後、3回の接続パターンが一致すると判定してもよく、順に接続パターンが一致する回数を増加させることができる。
その結果、ユーザは、楽しみながら接続パターンを探すことができる。
なお、2回の接続パターンが一致した後、3回の接続パターンが一致するまで、仮に2回の接続パターンが再び一致しても2回の接続パターンと一致すると判定しない。すなわち、1番目の接続パターンが一致すると判定(1番目をクリア)すると、次は2番目の接続パターンが一致するかどうかを判定し、2番目の接続パターンをクリアすると、次は3番目の接続パターンが一致するかどうかを判定するというように、順番に判定してもよい。
【0021】
(5)
第5の発明にかかる記録装置は、一局面から第4の発明にかかる記録装置において、接続状態を示す報知部をさらに含み、制御部は、接続パターンが一致すると判定した場合、報知部の色を変化させて発光させてもよい。
【0022】
この場合、制御部は、所定回数の接続パターンが一致すると判定された場合、報知部の色を変化させて発光させることができる。この場合、ユーザは接続パターンが一致したと判定できる。
また、ユーザは、周囲のユーザに接続パターンが一致したことを自慢することができる。
報知部は、LEDからなってもよい。また、報知部は通常緑と赤とからなるが、7色のLEDからなってもよく、複数色が順に色が変化してもよい。
【0023】
(6)
第6の発明にかかる記録装置は、一局面から第5の発明にかかる記録装置において、WEBページ情報およびアプリ情報の少なくとも一方を含む記録部をさらに含み、制御部は、制御部は、接続パターンが一致すると判定した場合、WEBページ情報およびアプリ情報の少なくとも一方を外部機器へ出力してもよい。
【0024】
この場合、制御部は、所定回数の接続パターンが一致すると判定された場合、WEBページ情報およびアプリ情報の少なくとも一方を外部機器へ出力することができる。
その結果、ユーザは接続パターンが一致したと判定できる。また、ユーザは、WEBページ情報およびアプリ情報の少なくとも一方を用いて、当該WEBページ情報およびアプリ情報の少なくとも一方を用いてアクセスすることができる。その結果、WEBページ情報およびアプリ情報の少なくとも一方にアクセス先にプレゼント応募等の設定を行うことで、ユーザの嗜好を高めることができる。
【0025】
(7)
第7の発明にかかる記録装置は、第2の発明から第6の発明までにかかる記録装置において、装置固有情報を記録した記録部をさらに含み、接続記録部は、記録部に記録された装置固有情報に応じて接続パターンが異なってもよい。
【0026】
この場合、装置固有情報に応じて接続パターンが異なっているので、ユーザは、接続パターンをインターネット等で調べることができない。そのため、ユーザの達成意欲を高めることができる。装置固有情報は、シリアル番号またはMACアドレス等であってもよい。
【0027】
(8)
第8の発明にかかる記録装置は、第2の発明から第7の発明までにかかる記録装置において、接続記録部は、第1コネクタ部および第2コネクタ部の接続パターンを書き換え可能な接続パターンを含んでもよい。
【0028】
この場合、接続記録部は、接続パターンを書き換えできる部分を有する。その結果、ユーザは接続パターンを書き換えて、自由に設定することができる。当該接続パターンの設定を行った記録装置を他のユーザにプレゼントすることができ、ユーザの嗜好性をさらに高めることができる。
【0029】
(9)
第9の発明にかかる記録装置は、第2の発明から第8の発明にかかる記録装置において、接続検出部は、第1コネクタ部および外部機器の接続における情報の通信規格、または第2コネクタ部および外部機器の接続における情報の通信規格を検出し、接続記録部には、接続パターンの代わりに、または追加して通信規格のパターンが記録され、制御部は、接続検出部による情報の通信規格および接続記録部に記録された通信規格のパターンを比較して一致した場合、複数種類の音声のいずれか1つを選択し、音声報知部から音声を報知してもよい。
【0030】
この場合、接続パターンのみ、接続パターンと通信規格、通信規格のみが記録されているので、音声報知部から報知される音声の種類を種々変化させることができる。
【0031】
(10)
第10の発明にかかる記録装置は、一局面から第9の発明にかかる記録装置において、第1コネクタ部および第2コネクタ部の少なくとも一方は、ユニバーサルシリアルバス接続のコネクタからなってもよい。
【0032】
この場合、第1コネクタ部および第2コネクタ部の少なくとも一方は、ユニバーサルシリアルバス接続のコネクタからなるので、ユーザの嗜好性を高めた記録装置(USBメモリ)を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本実施の形態にかかるユニバーサルシリアルバスの記録装置の内部構造の一例を示す模式図である。
図2】メモリ部に記録されたリンクテーブルの一例を示す模式図である。
図3】USBメモリの制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
図4】メモリ部に記録されたリンクテーブルの一例を示す模式図である。
図5】USBメモリの制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
図6】メモリ部に記録されたリンクテーブルの一例を示す模式図である。
図7】USBメモリの制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
図8】メモリ部に記録されたリンクテーブルの一例を示す模式図である。
図9】USBメモリの制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
図10】本実施の形態にかかるユニバーサルシリアルバスの記録装置の内部構造の一例を示す模式図である。
図11】メモリ部に記録されたリンクテーブルの一例を示す模式図である。
図12】コネクタ部A200とコネクタ部B250とが同時に接続された場合にエラーを出力するための警告用フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0035】
<第1の実施形態>
図1は、本実施の形態にかかるユニバーサルシリアルバスの記録装置(以下、USBメモリと呼ぶ。)100の内部構造の一例を示す模式図である。
なお、本実施例ではパーソナルコンピュータ等への接続に使用するインターフェイスとしてUSBを使用しているが、例えばLightningインターフェイスなどであっても良く、USBに限定されない。
【0036】
図1に示すように、USBメモリ100は、主にコネクタ部A200、コネクタ部B250、音声再生部300、記録部400、制御部500および逆流防止回路750を含む。
【0037】
コネクタ部A200は、USBメモリ100の筐体から一部突出して形成される。コネクタ部A200は、USB−A、USB−B、miniA、miniB、MicroA、MicroB、USB Type−Cのいずれか1つから形成されてもよい。
コネクタ部B250は、USBメモリ100の筐体から一部突出して形成される。コネクタ部B250は、コネクタ部A200と異なるUSB−A、USB−B、miniA、miniB、MicroA、MicroB、USB Type−Cのいずれか1つから形成されてもよい。
記録部400は、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、ODD(Optical Disk Drive)である。
【0038】
また、音声再生部300は、スピーカ310、音声1データ610、音声2データ620、音声3データ630、および音声4データ640を含む。
音声1データ610、音声2データ620、音声3データ630、および音声4データ640は、個々に異なる音声データからなる。
具体的に音声再生部300は、マイコン付き音声IC等からなる。
【0039】
制御部500は、中央演算処理装置(以下、CPUと呼ぶ。)部510、メモリ部520、インターフェイス(以下、IFと呼ぶ。)部530、電圧検知部540、および接続記録部550を含む。
【0040】
メモリ部520には、「接続パターン」および「音声再生部が再生する音声」が関連付けて「音声再生情報」として記録されている。
また、例えば、隠し音声を再生する接続パターンとして、「特別音声用接続パターン情報」を記録しておく。
音声再生情報および特別音声用接続パターン情報等の詳細については、後述する。
【0041】
コネクタ部A200と制御部500のIF部530とは、USB信号を送受信するラインで接続される。
また、コネクタ部B250と制御部500のIF部530とは、USB信号を送受信するラインで接続される。
IF部530は、情報の送受だけでなく、情報の送受信状態および通信規格の状態を監視する。
【0042】
また、コネクタ部A200と制御部500とは、電源ライン(Vbus)で接続される。電源ライン(Vbus)は分岐部Pを有し、電源ライン(Vbus)は分岐部Pで分岐して、音声再生部300に接続される。
コネクタ部A200と分岐部Pとの間に逆流防止回路750が設けられる。
コネクタ部B250と制御部500とは、分岐部Pを介して電源ライン(Vbus)で接続される。コネクタ部B250と分岐部Pとの間に逆流防止回路750が設けられる。
【0043】
また、コネクタ部A200と逆流防止回路750との間の電源ライン(Vbus)は、分岐部Qを有し、電源ライン(Vbus)は、分岐部Qで分岐して、電圧検知部540に接続される。
さらに、コネクタ部B250と逆流防止回路750との間の電源ライン(Vbus)は、分岐部Rを有し、電源ライン(Vbus)は、分岐部Rで分岐して、電圧検知部540に接続される。
電圧検知部540は、電源ライン(Vbus)の電圧を監視する。
【0044】
図2は、メモリ部520に記録されたリンクテーブルの一例を示す模式図である。
図2に示すように、メモリ部520には、音声再生情報のリンクテーブル521が記録されている。
図2に示すように、「接続パターン」が「A」の場合、「音声1データ610」がリンク付けされ、「接続パターン」が「A−B」の場合、「音声2データ620」がリンク付けされ、「接続パターン」が「A−A−B」の場合、「音声3データ630」がリンク付けされ、「接続パターン」が「A−B−A−A」の場合、「音声4データ640」がリンク付けされる。
【0045】
図3は、USBメモリ100の制御部500の動作の一例を示すフローチャートである。
【0046】
コネクタ部A200が、パーソナルコンピュータまたはスマートフォン等に接続される。この場合、コネクタ部A200に対してパーソナルコンピュータから電源が供給される。その結果、電圧が、コネクタ部A200から電源(Vbus)ラインおよび分岐部Qを介して電圧検知部540に入力される。
【0047】
制御部500は、電圧検知部540で電圧を検知した場合にコネクタ部A200の電源ラインからの電圧がオンか否かを判定する(ステップS1)。
電圧がオンであると判定した場合(ステップS1のYes)、制御部500は、電圧検知部540による検知結果が、コネクタ部A200がオンであることを認識する(ステップS2)。
次に、制御部500は、ステップS2の処理の後、接続記録部550にコネクタ部A200がオンであることを記録する(ステップS3)。
【0048】
一方、電圧がオンでないと判定した場合(ステップS1のNo)、制御部500は、電圧検知部540による検知結果が、コネクタ部B250がオンであることを認識する(ステップS5)。
次に、制御部500は、ステップS5の処理の後、接続記録部550にコネクタ部B250がオンであることを記録する(ステップS6)。
【0049】
制御部500は、接続記録部550の接続パターンを確認し(ステップS7)、所定の接続パターンと一致するか否かを判定する(ステップS8)。ここで、所定の接続パターンとは、リンクテーブル521における予め規定された接続パターンを意味する。
したがって、接続記録部500は、1または複数回の接続順序を記録し保持している。すなわち、過去にコネクタ部A200およびコネクタ部B250をそれぞれ何回接続したかを記録し、さらにそれぞれどの順序で接続したかを記録している。
ここで、所定の接続パターンでない(ステップS8のNo)と判定した場合、制御部500は、処理を終了する。
【0050】
一方、所定の接続パターンである(ステップS8のYes)と判定した場合、制御部500は、メモリ部520のリンクテーブル521に基づいて音声再生指示を音声再生部300へ、与える(ステップS9)。
最後に、音声再生部300は、制御部500からの音声再生指示に従い、スピーカ310から接続パターンに応じた音声1データ610、音声2データ620、音声3データ630、および音声4データ640のうちから1つの音声を出力させ(ステップS10)、処理を終了する。
【0051】
以上のように、USBメモリ100においては、所定の接続パターンが「A」の場合、音声1データ610がスピーカ310から報知される。例えば、音声1データ610は、「今からお仕事ですか?頑張ってください。抜き忘れに注意してくださいね」等の音声データからなる。
一方、所定の接続パターンが「A−B」の場合、音声2データ620がスピーカ310から報知される。例えば、音声2データ620は、「スマホばっかり使っていると依存症になるよ!!注意しようね」等の音声データからなる。
【0052】
制御部500は、所定の接続パターン「A」が一致すると判定(1番目をクリア)した後、次は2番目の所定の接続パターン「A−B」が一致するかどうかを判定し、2番目の接続パターンをクリアすると、次は3番目の所定の接続パターン「A−A−B」が一致するかどうかを判定するようにしてもよい。
【0053】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明を行う。第2の実施の形態にかかるUSBメモリ100の説明においては、第1の実施の形態にかかるUSBメモリ100と異なる点について主に説明を行う。
【0054】
第1の実施の形態にかかるUSBメモリ100においては、コネクタ部A200またはコネクタ部B250のいずれか一方からの電圧検知部540の電圧オンを検知した場合に接続記録部に記録を行うこととしているが、第2の実施の形態にかかるUSBメモリ100においては、接続パターンのみではなく、接続パターンおよび通信規格とを接続記録部550に記録するものである。
【0055】
図4は、メモリ部520に記録されたリンクテーブルの一例を示す模式図である。
図4に示すように、メモリ部520には、音声再生情報のリンクテーブル522が記録されている。通信規格は、HIGH−SPEEDまたはSUPERSPEEDを例示する。HIGH−SPEEDは、(H)と記載し、SUPERSPEEDは、(S)と記載する。
リンクテーブル522には、接続パターン「A」および通信規格(H)と、「音声11データ611」とがリンク付けされる。
【0056】
また、接続パターン「A」および通信規格(H)の次に接続パターン「B」および通信規格(S)と「音声12データ621」とがリンク付けされる。
また、接続パターン「A」および通信規格(S)の次に接続パターン「A」および通信規格(S)の次に接続パターン「B」および通信規格(H)と「音声13データ631」とがリンク付けされる。
また、接続パターン「A」および通信規格(S)の次に接続パターン「B」および通信規格(H)の次に接続パターン「A」および通信規格(H)の次に接続パターン「A」および通信規格(S)と、「音声14データ641」とがリンク付けされる。
【0057】
図5は、USBメモリ100の制御部500の動作の一例を示すフローチャートである。
【0058】
コネクタ部A200が、パーソナルコンピュータまたはスマートフォン等に接続される。この場合、コネクタ部A200に対してパーソナルコンピュータから電源が供給される。その結果、電圧が、コネクタ部A200から電源(Vbus)ラインおよび分岐部Qを介して電圧検知部540に入力される。
【0059】
制御部500は、電圧検知部540で電圧を検知した場合にコネクタ部A200の電源ラインからの電圧がオンか否かを判定する(ステップS1)。
電圧がオンであると判定した場合(ステップS1のYes)、制御部500は、電圧検知部540による検知結果が、コネクタ部A200がオンであることを認識する(ステップS2)。
また、IF部530は、コネクタ部A200からの通信規格を検出する(ステップS2a)。制御部500は、IF部530で認識された通信規格を認識する(ステップS2b)。
次に、制御部500は、ステップS2bの処理の後、接続記録部550にコネクタ部A200がオンであること、および通信規格の両方を記録する(ステップS3a)。
【0060】
一方、電圧がオンでないと判定した場合(ステップS1のNo)、制御部500は、電圧検知部540による検知結果が、コネクタ部B250がオンであることを認識する(ステップS5)。
また、IF部530は、コネクタ部B250からの通信規格を検出する(ステップS5a)。制御部500は、IF部530で認識された通信規格を認識する(ステップS5b)。
次に、制御部500は、ステップS5bの処理の後、接続記録部550にコネクタ部B250がオンであること、および通信規格の両方を記録する(ステップS6a)。
【0061】
制御部500は、接続記録部550の接続パターンを確認し(ステップS7a)、所定の接続パターンと一致するか否かを判定する(ステップS8a)。ここで、所定の接続パターンとは、リンクテーブル522における予め規定された接続パターンおよび通信規格を意味する。
ここで、所定の接続パターンでない(ステップS8aのNo)と判定した場合、制御部500は、処理を終了する。
【0062】
一方、所定の接続パターンである(ステップS8aのYes)と判定した場合、制御部500は、メモリ部520のリンクテーブル522に基づいて音声再生指示を音声再生部300へ、与える(ステップS9)。
最後に、音声再生部300は、制御部500からの音声再生指示に従い、スピーカ310から接続パターンに応じた音声11データ611、音声12データ621、音声13データ631、および音声14データ641のうちから1つの音声を出力させ(ステップS10)、処理を終了する。
【0063】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態にかかるUSBメモリ100の説明においては、第1または第2の実施の形態にかかるUSBメモリ100と異なる点について主に説明を行う。
【0064】
図6は、メモリ部520に記録されたリンクテーブルの一例を示す模式図である。
図6に示すように、メモリ部520に記録されたリンクテーブル523には、接続パターンとして、「接続情報」の「A」と「音声1データ610」とがリンク付けされる。また、接続パターンとして、「接続情報」の「B」と「音声2データ620」とがリンク付けされる。
【0065】
図7は、USBメモリ100の制御部500の動作の一例を示すフローチャートである。
【0066】
コネクタ部A200が、パーソナルコンピュータまたはスマートフォン等に接続される。
その結果、電圧が、コネクタ部A200から電源(Vbus)ラインおよび分岐部Qを介して電圧検知部540に入力される。
【0067】
制御部500は、電圧検知部540で電圧を検知した場合にコネクタ部A200の電源ラインからの電圧がオンか否かを判定する(ステップS21)。
電圧がオンであると判定した場合(ステップS21のYes)、制御部500は、電圧検知部540による検知結果が、コネクタ部A200がオンであることを認識する(ステップS22)。
【0068】
制御部500は、メモリ部520のリンクテーブル523に基づいて音声再生指示を音声再生部300へ、与える(ステップS23)。
音声再生部300は、制御部500からの音声再生指示に従い、スピーカ310から接続パターンに応じた音声1データ610の音声を出力させる(ステップS24)。
【0069】
一方、電圧がオンでないと判定した場合(ステップS21のNo)、制御部500は、電圧検知部540による検知結果が、コネクタ部B250がオンであることを認識する(ステップS26)。
【0070】
制御部500は、メモリ部520のリンクテーブル523に基づいて音声再生指示を音声再生部300へ、与える(ステップS27)。
音声再生部300は、制御部500からの音声再生指示に従い、スピーカ310から接続パターンに応じた音声2データ620の音声を出力させる(ステップS28)。
【0071】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態にかかるUSBメモリ100の説明においては、第1、第2または第3の実施の形態にかかるUSBメモリ100と異なる点について主に説明を行う。
【0072】
図8は、メモリ部520に記録されたリンクテーブルの一例を示す模式図である。
図8に示すように、メモリ部520に記録されたリンクテーブル524には、接続パターンとして、接続情報の「A」および通信規格「HIGH−SPEED」と「音声11データ611」とがリンク付けされる。また、接続パターンとして、接続情報の「B」および通信規格「SUPERSPEED」と「音声12データ621」とがリンク付けされる。
【0073】
図9は、USBメモリ100の制御部500の動作の一例を示すフローチャートである。
【0074】
コネクタ部A200が、パーソナルコンピュータまたはスマートフォン等に接続される。
その結果、電圧が、コネクタ部A200から電源(Vbus)ラインおよび分岐部Qを介して電圧検知部540に入力される。
【0075】
制御部500は、電圧検知部540で電圧を検知した場合にコネクタ部A200の電源ラインからの電圧がオンか否かを判定する(ステップS21)。
電圧がオンであると判定した場合(ステップS21のYes)、制御部500は、電圧検知部540による検知結果が、コネクタ部A200がオンであることを認識する(ステップS22)。
また、IF部530は、コネクタ部A200からの通信規格を検出する(ステップS22a)。制御部500は、IF部530で認識された通信規格を認識する(ステップS22b)。
【0076】
制御部500は、接続記録部550の接続パターンを確認し(ステップS23)、接続パターンがコネクタ部A200であり、通信規格が(H)の場合に、制御部500は、メモリ部520のリンクテーブル524に基づいて音声再生指示を音声再生部300へ、与える(ステップS24)。
音声再生部300は、制御部500からの音声再生指示に従い、スピーカ310から接続パターンに応じた音声11データ611の音声を出力させる(ステップS25)。
【0077】
一方、電圧がオンでないと判定した場合(ステップS21のNo)、制御部500は、電圧検知部540による検知結果が、コネクタ部B250がオンであることを認識する(ステップS27)。
また、IF部530は、コネクタ部A200からの通信規格を検出する(ステップS27a)。制御部500は、IF部530で認識された通信規格を認識する(ステップS27b)。
【0078】
制御部500は、接続記録部550の接続パターンを確認し(ステップS28)、接続パターンがコネクタ部B250であり、通信規格が(S)の場合に、制御部500は、メモリ部520のリンクテーブル524に基づいて音声再生指示を音声再生部300へ、与える(ステップS29)。
音声再生部300は、制御部500からの音声再生指示に従い、スピーカ310から接続パターンに応じた音声11データ611、音声12データ621のいずれか1つの音声を出力させる(ステップS30)。
【0079】
(第5の実施の形態)
以下、第5の実施の形態にかかるUSBメモリ100aについて説明を行う。第5の実施の形態にかかるUSBメモリ100aにおいては、主に第1の実施の形態にかかるUSBメモリ100と異なる点について説明を行う。
【0080】
図10は、本実施の形態にかかるユニバーサルシリアルバスの記録装置(以下、USBメモリと呼ぶ。)100aの内部構造の一例を示す模式図である。
【0081】
第5の実施の形態におけるUSBメモリ100aは、図1のUSBメモリ100に報知部800をさらに含むものである。本実施の形態にかかる報知部800は、多色発光可能な発光ダイオード(以下、LEDと呼ぶ)からなる。
【0082】
図11は、メモリ部520に記録されたリンクテーブルの一例を示す模式図である。
図11に示すように、メモリ部520には、特別音声用接続バージョンの音声再生情報のリンクテーブル525が記録されている。
【0083】
図11に示すように、リンクテーブル525には、接続パターンおよび通信規格と、音声データと、さらに達成情報とがリンク付けされている。
さらに、USBメモリ100aの装置固有情報(例えばシリアル番号)に応じてリンクテーブル525が複数形成されている。
リンクテーブル525が2個ある場合には、シリアル番号の下桁が奇数または偶数の場合で使い分けてもよく、リンクテーブル525が10個ある場合には、シリアル番号の下桁の数字0以上9以下で分類してもよい。
【0084】
ここで、達成情報とは、例えば、WEB1およびアプリ1の情報である。WEB1の情報とは、接続パターンおよび通信規格が達成された場合に読み出し可能となる情報であり、USBメモリ100aからコネクタ部A200またはコネクタ部B250に接続されたパーソナルコンピュータまたはスマートフォンの表示部にウェブサイトのリンク先を提供できる情報(WEB1)である。
【0085】
また、アプリ1の情報とは、接続パターンおよび通信規格が達成された場合に読み出し可能となる情報であり、USBメモリ100aからコネクタA部A200またはコネクタ部B250に接続されたパーソナルコンピュータまたはスマートフォンの表示部にアプリのリンク先を提供できる情報(アプリ1)である。ユーザは、アプリ1のアプリのリンク先からアプリをインストールすることで、アプリのプレゼントを受け取ることができる。
また、アプリ1の情報はUSBメモリ100aの製造元からプレゼントを受け取るためのパスワード情報であっても良い。
【0086】
また、WEB1とWEB2とWEB3の情報、アプリ1とアプリ2とアプリ3とは、異なる情報であってもよく、同じ情報であってもよい。
すなわち、接続パターンの難易度に応じて製造元がWEBおよびアプリの情報をユーザに提示し、プレゼント応募またはプレゼントを提供することができる。
【0087】
さらに、図11に示すように、達成情報において発光を提供してもよい。この発光は、報知部800の点灯または点滅方式を変化させる。具体的には、報知部800を7色に点滅させることができる。その結果、ユーザは、条件を達成したことを他のユーザに自慢することができる。
【0088】
また、図11に示すように、リンクテーブル525には、USBメモリ100aを接続したパーソナルコンピュータ上で動作する設定ツールなどにより、ユーザが自ら接続パターンを設定可能な構成としても良い。この場合、USBメモリ100aを企業またはユーザが、設定を行い、他のユーザにプレゼントすることもできる。
もちろん、アプリ1の情報を設定ツールを取得するための情報としても良い。
【0089】
図12は、コネクタ部A200とコネクタ部B250とが同時に接続された場合にエラーを出力するための警告用フローチャートである。
【0090】
図12に示すように、制御部500は、電圧検知部540にコネクタ部A200の電源ラインからの電圧、またはコネクタ部B250のいずれか一方のみがオンか否かを判定する(ステップS91)。
いずれか一方のみの電圧がオンであると判定した場合(ステップS91のYes)、制御部500は、処理を終了する。
一方、両方の電圧がオンであると判定した場合(ステップS91のNo)、制御部500は、警告音の音声再生指示を音声再生部300へ、与える(ステップS92)。音声再生部300は、制御部500からの音声再生指示に従い、スピーカ310から警告音を出力させる(ステップS93)。
【0091】
なお、制御部500は、コネクタ部A200およびコネクタ部B250の両方の電圧がオンとされたコネクタ部A200およびコネクタ部B250のいずれか一方の信号及び電圧を遮断させてもよい。すなわち、後に差し込まれたコネクタ側を無視する処理である。その結果、当初接続されたコネクタを優先するため、当初接続されたコネクタとUSBメモリ100,100aとの処理がいきなり遮断され、送受信データの破損を防止することができる。
【0092】
以上のように、USBメモリ100、100aにおいては、コネクタ部A200および外部機器の接続、コネクタ部B250および外部機器の接続が、検出される。制御部500は、コネクタ部A200における接続と、コネクタ部B250における接続との接続パターンに応じて音声再生部300から音声を出力する。
その結果、接続パターンに応じて種々の音声を設定することにより、ユーザの嗜好性を高め、USBメモリ100、100aの利用を増加させることができる。
【0093】
また、制御部500は、接続記録部550に記録された接続パターンとコネクタ部A200における接続およびコネクタ部B250における接続順序とが一致する場合、音声再生部300から音声が報知される。したがって、ユーザは、通常使用以外にも接続順序を変化させて音声再生部300からの音声を楽しむことができる。
【0094】
さらに、制御部500は、コネクタ部A200およびコネクタ部B250が同時に接続された場合、いずれの接続を有効にさせるかが問題となる。そのため、音声再生部300から警告音を報知することで、ユーザに使用方法が誤っていることを認識させることができる。
なお、コネクタ部A200およびコネクタ部B250が同時に接続された場合、後に接続された方を接続無効としてもよい。
【0095】
さらに、接続パターンが一致した回数を記録可能な構成としても良い。その場合は、特定の接続パターンに対する一致回数にリンクさせて再生する音声情報の設定や達成情報を設定することができる。そうした場合、例えば特定の接続パターンに対する一致回数が1回目の場合と2回目の場合の音声を変えることができる。
その結果、ユーザは、楽しみながら接続パターンを探すことができる。
【0096】
続いて、制御部500は、所定回数の接続パターンが一致すると判定された場合、報知部800の色を変化させて発光させることができる。この場合、ユーザは接続パターンが一致したと判定できる。
また、ユーザは、周囲のユーザに接続パターンが一致したことを自慢することができる。
【0097】
また、制御部500は、所定回数の接続パターンが一致すると判定された場合、WEBページ情報およびアプリ情報の少なくとも一方を外部機器へ出力することができる。
さらに、シリアル番号に応じて接続パターンが異なっているので、ユーザは、接続パターンをインターネット等で調べることができない。そのため、ユーザの達成意欲を高めることができる。
【0098】
また、接続パターンを書き換え可能な部分があるので、ユーザは、書き換えを行いUSBメモリ100、100aをプレゼントすることができる。
さらに、接続パターンのみ、接続パターンと通信規格、通信規格のみが記録されているので、音声再生部300から報知される音声の種類を種々変化させることができる。
【0099】
本発明においては、コネクタ部A200が「第1コネクタ部、ユニバーサルシリアルバス接続のコネクタ」に相当し、コネクタ部B250が「第2コネクタ部、ユニバーサルシリアルバス接続のコネクタ」に相当し、パーソナルコンピュータおよびスマートフォン等が「外部機器」に相当し、電圧検知部540、またはIF部530が「接続検出部」に相当し、記録部400またはメモリ部520が「記録部400」に相当し、音声再生部300およびスピーカ310が「音声報知部」に相当し、制御部500が「制御部」に相当し、USBメモリ100,100aが「記録装置、ユニバーサルシリアルバス接続のコネクタを持つ記録装置」に相当し、接続記録部550が「接続記録部」に相当し、リンクテーブル521、525、523、524、525、接続パターン、接続パターンおよび通信規格が「接続パターン」に相当し、報知部800が「報知部」に相当する。
【0100】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0101】
100、100a USBメモリ
200 コネクタ部A
250 コネクタ部B
300 音声再生部
310 スピーカ
400 記録部
500 制御部
520 メモリ部
521、522、523、524、525 リンクテーブル
530 IF部
540 電圧検知部
550 接続記録部
800 報知部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12