(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6554276
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】米飯品質改良剤
(51)【国際特許分類】
A23L 7/10 20160101AFI20190722BHJP
【FI】
A23L7/10 E
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-210215(P2014-210215)
(22)【出願日】2014年10月14日
(65)【公開番号】特開2016-77193(P2016-77193A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2017年9月19日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】312017444
【氏名又は名称】ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097825
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 久紀
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼寺 恒慈
【審査官】
鈴木 崇之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−252773(JP,A)
【文献】
特開2005−040140(JP,A)
【文献】
特開2015−154730(JP,A)
【文献】
特開2005−118000(JP,A)
【文献】
残り物や安物ワインが大変身!簡単で美味しいレモンリゾット, [インターネット], <http://iewine.jp/article/224>,公開日は明記されていないが、インターネットアーカイブ<http://archive.org/web/web.php>で確認したところ、当該ウェブサイトは2014年6月29日には閲覧可能であったことが確認できる。検索日:2018年7月18日
【文献】
レモンのリゾット REI風:La Tavola Siciliana〜美味しい&幸せなシチリアの食卓〜, [インターネット], <https://tsiciliana.exblog.jp/21681990/>,2014年 2月13日,検索日:2018年7月18日
【文献】
シークヮーサー搾汁副産物由来機能性素材の調製技術の実証, [インターネット], <www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/food_tech/f_jigyou/pdf/g21_29.pdf>,公開日は明記されていないが、インターネットアーカイブ<http://archive.org/web/web.php>で確認したところ、当該ウェブサイトは2013年3月21日には閲覧可能であったことが確認できる。検索日:2018年7月18日
【文献】
レモン果汁添加が炊飯米の品質に及ぼす影響,日本調理科学会 平成22年度大会 研究発表要旨集,2010年 8月27日,p. 87, 2P-9
【文献】
調理科学,1990年,Vol. 23, No. 2,pp. 78-85 (198-205)
【文献】
調理科学,1991年,Vol. 24, No. 2,pp. 11-17 (89-95)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 7/00−7/104
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レモン果皮ペーストを有効成分とし、これを生米に対して0.6〜3.5重量%添加して用いることを特徴とする、米飯品質改良剤。
【請求項2】
炊飯用浸漬水に添加して用いられることを特徴とする、請求項1に記載の剤。
【請求項3】
レモン果皮ペーストが、レモン搾汁残渣を湿式粉砕したものであることを特徴とする、請求項1〜2のいずれか1項に記載の剤。
【請求項4】
品質改良が、炊飯米の弾力及び/又は粘り向上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の剤。
【請求項5】
レモン果皮ペーストを、炊飯用浸漬水に生米の0.6〜3.5重量%添加して用いる、レモン果皮ペーストの、生米炊飯時における炊飯米の品質改良用添加剤としての使用。
【請求項6】
生米の0.6〜3.5重量%となるようにレモン果皮ペーストを炊飯用浸漬水に添加し、この浸漬水を用いて生米を炊飯することを特徴とする、米飯の炊飯方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米飯品質改良剤等に関するものである。詳細には、炊飯米の品質を向上させるための添加剤、その使用方法、米飯の炊飯方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の食事の洋食化傾向があってもなお、日本人にとっての主食はやはり米であり、食シーンにおける米飯類(炊飯米や炒飯など)の食頻度は依然として高い。例えば、コンビニエンスストアにおける米飯類(おにぎり、弁当類など)の品揃え及びこれらの売上全体に占める割合は高く、コンビニエンスストアの主力商品となっている。また、スーパーの惣菜売り場においても、惣菜だけでなく米飯類の販売も多くされている。
【0003】
コンビニエンスストア等での小売商品は、品質の良い米飯類が求められる一方で、その価格設定や原料供給状況などから常に銘柄米の新米を使用し続けることができない場合があり、ブレンド米を使用したり、場合によっては古米を使用する必要性もでてくる。そのような場合においても、商品である米飯類の品質を維持することが非常に重要であり、今までにも様々な方法で対策がとられている。
【0004】
例えば、炊飯後の米飯類又は炊飯の蒸らし工程の米飯類に酒粕水抽出物を添加して、米飯類のほぐれ性、てりつや又は食感の改良をする方法(特許文献1)、動物由来の冷却凝固性の水溶性蛋白質を含む天然エキスと大豆由来の水溶性多糖類を添加して、米のほぐれ性及びふっくら感を向上させ、保存による老化を防ぐ方法(特許文献2)、米飯固形分100重量部に対してペクチンを0.12〜0.13重量部含有させ、米がべちゃつかずふっくらとしておいしく、米粒感を口中で適度に感じることができ、米粒が硬すぎないようにする方法(特許文献3)、α−アミラーゼとトレハロース、ペクチン、コラーゲンから選ばれる1以上を炊飯時に添加して、ピラフやチャーハンのバラケを改良する方法(特許文献4)、α−グルコシダーゼ及び/又はβ−アミラーゼとアミロペクチン含量が75%以上の澱粉を添加して、米飯食品の製造直後の品質(食味と物性)を向上する方法(特許文献5)などが開発されており、これらの一部は既に実用化されている。
しかし、これらの方法ではその品質向上効果が充分でない場合も多く、当業界においては、より一層の技術開発が求められている。
【0005】
一方で、レモン果汁搾汁残渣などのレモン果皮部分については、現在、これをペースト状に加工して菓子類の風味付け原料などに用いているが、廃棄処理される場合も多く、資源の有効利用という観点から更なる利用用途が模索されている。けれども、このレモン果皮の米飯類への使用について研究、開示された例は、今のところ見当たらない。
【0006】
このような背景技術の中、当業界では、簡便な方法で効果的に炊飯米の品質を改善できるような、新規な品質改良剤又は方法の開発が引き続き望まれていた。また別に、レモン果皮の新たな利用用途の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2014−083047号公報
【特許文献2】特開2012−231806号公報
【特許文献3】特開2010−252773号公報
【特許文献4】特開2001−275589号公報
【特許文献5】特開2011−193786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、簡便な方法で、且つ、効果的に、うるち米又はもち米の炊飯米の品質、特にその弾力や粘りを向上させることができる米飯品質改良剤、その使用方法、米飯の炊飯方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を行い、レモン果皮ペーストを有効成分とする米飯品質改良剤をうるち米又はもち米の炊飯時に添加することで、その炊飯米の品質を向上させることができることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明の実施形態は次のとおりである。
(1)レモン果皮ペーストを有効成分とすることを特徴とする、米飯品質改良剤(炊飯米の品質向上剤)。
(2)生米に対して0.6〜3.5重量%添加して用いることを特徴とする、(1)に記載の剤。
(3)炊飯用浸漬水に添加して用いられることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の剤。
(4)レモン果皮ペーストが、レモン搾汁残渣を湿式粉砕したものであることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の剤。
(5)品質改良(あるいは品質向上)が、炊飯米の弾力及び/又は粘り向上であることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の剤。
(6)レモン果皮ペースト(レモン搾汁残渣を湿式粉砕したもの等)の、生米炊飯時における炊飯米の品質改良用添加剤、例えば炊飯米の弾力及び/又は粘り向上剤としての使用。
(7)レモン果皮ペーストを、炊飯用浸漬水に生米の0.6〜3.5重量%添加して用いる、(6)に記載の使用。
(8)生米の0.6〜3.5重量%となるようにレモン果皮ペースト(レモン搾汁残渣を湿式粉砕したもの等)を炊飯用浸漬水に添加し(好ましくはその時の炊飯用浸漬水のpHが4.0以下となるようにし)、この浸漬水を用いて生米を炊飯することを特徴とする、米飯の炊飯方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、うるち米、もち米などの品種や銘柄、新米・古米を問わず、どのような種類の米でも、簡便に且つ確実に、その炊飯米の品質を向上させることができる。つまり、古米や安価米を用いた場合でも、弾力や粘りなどを新米や高級銘柄米と同等程度にすることができ、高級銘柄米を用いた場合には、より一層の品質向上が図れる。また、レモン果皮についての新たな利用用途を開発したことにより、資源のより一層の有効活用が図れる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
まず、本発明においては、米飯品質改良剤の有効成分として、レモン果皮ペーストを使用する。ここで、本発明におけるレモン果皮ペーストとは、レモン果皮をペースト状(流動性を有する半固形状)に加工したものを意味し、レモン搾汁残渣を湿式粉砕したものが代表例として示されるが、これに限定されるものではない。
【0013】
そして本発明では、このレモン果皮ペーストを炊飯時(加熱炊飯前の仕込み時)に添加する。レモン果皮ペーストの添加は、炊飯用浸漬水に混合し攪拌するのが好適であるが、生米(無洗米あるいは洗米した米)に物理的に直接混合分散する方法など、米全体にレモン果皮ペーストを均一に分散させることができればどのような方法でも良い。
【0014】
レモン果皮ペーストの添加量としては、炊飯に用いる生米の量に対して0.6〜3.5重量%添加して用いることが好ましいが、使用する米の状態(精米度、水分等)などに応じて、炊飯米の風香味に大きな影響を与えない程度に、この範囲から適宜増減させても良い。なお、レモン果皮ペーストの添加量が少なすぎると十分な効果が期待できない可能性があり、添加量が多すぎると焦げ付きが発生する可能性があるため好ましくない。また、レモン果皮ペースト添加時(添加直後で米の長時間浸漬前)の炊飯用浸漬水のpHが4.0以下となるような添加量が望ましい。そして、レモン果皮ペースト及び炊飯用浸漬水を生米と混合したら、必要があれば浸漬状態で一定時間保持した後、定法により炊飯する。
【0015】
炊飯に用いる米は、うるち米又はもち米であり、精白米が好ましいが玄米でも構わない。また、雑穀類(麦、アワ、キビなど)や赤米、黒米、豆類等が多少含まれても良いが、調味料や具材(肉類、野菜類など)を多量に用いる混ぜ飯とする態様は好適ではない。
米の銘柄については、うるち米であればコシヒカリ、ひとめぼれ、はえぬき、あきたこまち、キヌヒカリ、日本晴、きらら397、つがるロマン、ほしのゆめ、ななつぼし、ミルキークイーン、ササニシキなど、もち米であればヒメノモチ、こがねもち、ヒヨクモチ、はくちょうもち、ヒデコモチ、 満月もちなどのあらゆる品種を用いることができる。また、これらから選ばれる2以上をブレンドしたブレンド米を用いても良い。
【0016】
そして、本発明においては、レモン果皮ペーストに加えて、他の柑橘果皮ペーストや柑橘果汁を併用しても良い。例えば、レモン果汁をレモン果皮ペーストと併用することにより、炊飯米のより一層の弾力向上などを図ることが可能となる。
【0017】
このようにして、米の炊飯時にレモン果皮ペーストを添加することにより、その炊飯米の品質を極めて向上させることができる。そして、本発明においては、用いる米の銘柄や収穫年度に特段の制限はなく、どのような米であってもその炊飯米の品質を向上させることが可能となる。
【0018】
なお、本発明において「米飯の品質改良(品質向上)」とは、炊飯米の食味、食感をより好ましい状態に向上させることを意味し、特に、炊飯米の弾力及び/又は粘りを向上させることが代表例として示される。
【0019】
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内においてこれらの様々な変形が可能である。
【実施例】
【0020】
(炊飯米品質確認試験)
レモン果皮ペースト又は精製ペクチンを配合したうるち米(ブレンド米、コシヒカリ)及びもち米の炊飯後の品質を確認するため、以下の試験を実施した。
【0021】
精白米は、国産の複数銘柄のブレンド米又はコシヒカリの無洗米を150g使用し、水とペクチン又はレモン果皮ペーストを下記の表1に示す配合で加えた後、浸漬状態で一定時間保持することなくすぐに炊飯した(コントロール1、2及び試験例1〜6)。なお、レモン果皮ペーストを配合した試験例1〜6については、炊飯用浸漬水(炊飯水)のpHが4.0以下となり、ペクチンを配合したコントロール1、2については、炊飯水のpHが4.05程度となった(精白米と水のみの場合の炊飯水pHは6.5前後)。
【0022】
もち米は、140gの精白したもち米と20gのささげ豆を混合し、水とペクチン又はレモン果皮ペーストを下記の表1に示す配合で加えた後、浸漬状態で一定時間保持することなくすぐに炊飯した(コントロール3及び試験例7)。
なお、コントロール1〜3において使用したペクチンは、PCケルコ社製品のHMペクチン(GENU pectin type YM150LJ)であり、試験例1〜7で使用したレモン果皮ペーストは、レモン果皮及び内皮に少量の水を加え磨砕し、裏ごししてペースト状としたもの(Brix7±2°クエン酸酸度1.7±0.5g%)である。それぞれのペクチン量については、レモン果皮ペーストのペクチン含有量が平均25%であることから、レモン果皮ペースト中のペクチン量を25%、HMペクチンのペクチン量は100%として算出した。また、炊飯には、電子ジャー炊飯器SR−ME10(ナショナル社製品)を使用し、炊飯モードは「白米」+「ふつう」を選択した。
【0023】
【表1】
【0024】
各炊飯米の品質は、硬さ(弾力)及び粘りを測定して評価した。硬さ(弾力)および粘りの測定は、TAXT Plus Texture Analyser(Stable Micro Systems社製品)を使用し、炊飯後すぐに炊飯米をラップに包んで2時間放置し、常温になった炊飯米を90ml容量のアルミ製プリンカップに50g均一に充填して行った。測定条件は、直径35mmの円筒形プランジャーを使用し、固定したプリンカップの炊飯米中にプランジャーが2mm/sのスピードで、表面から12mm入ったときの最大の応力(g)を硬さ(弾力)とし、そこからプランジャーが10mm/sのスピードで戻るときに生じる最大の負の応力(g)を粘りとして、それぞれ複数回測定した。この結果を下記表2に示した。なお、表中の「硬さ(弾力)(g)」及び「粘り(g)」の値は測定結果の平均値を表し、「SD」は標準偏差、「TTEST」は各コントロールとの比較でのt検定の結果(0.05未満で統計的有意差あり)を表す。
【0025】
【表2】
【0026】
また、これらの炊飯米について、訓練された10名のパネラーによる官能評価も行った。なお、評価は4段階評価(◎、○、△、×)とし、各炊飯米をパネラー間で協議して評価し、◎及び○を品質可とした。この結果を下記表3に示した。
【0027】
【表3】
【0028】
この結果、うるち米については、コントロール1と比較してレモン果皮ペーストを精白米1合(150g)に対して0.5g以上添加することで弾力や粘りが向上したが、有意差検定より、より好ましい範囲は、レモン果皮ペーストを精白米1合(150g)に対して1〜5g(0.6〜3.5重量%)添加するものであった(表2)。特に、レモン果皮ペーストを精白米150gに対して1〜3g(0.6〜2.0重量%)添加するものが極めて好適な弾力及び粘りであり、官能的にも非常に良い結果であった(表2、3)。また、単一米(コシヒカリ)では、コントロール2と比較して、レモン果皮ペーストの添加により弾力がやや増加し、粘りは有意に増加し、官能評価は極めて良好であった(表2、3)。なお、炊飯後の米のpHは、例えばコントロール1と試験例1について、いずれも6.5で同じであった。
【0029】
また、もち米についても、コントロール3と比較して、レモン果皮ペーストの添加により粘りが有意に向上し、官能評価も非常に良好であった(表2、3)。これらの結果より、うるち米、もち米のいずれについても、レモン果皮ペーストの添加により炊飯米の品質向上を図れることが示され、この炊飯米品質向上効果は、レモン果皮ペースト中のペクチン以外の成分が寄与していることが示唆された。
【0030】
(参考例:レモン果汁を配合した炊飯米の品質確認試験)
レモン果汁を配合したうるち米(ブレンド米)の炊飯後の品質を確認するため、以下の試験を実施した。
【0031】
精白米は国産の複数銘柄のブレンド米(無洗米)を使用し、水、レモン果汁を下記の表4上段に示す配合で加えた後、浸漬状態で一定時間保持することなくすぐに炊飯した。この時の浸漬水のpHは4.98であった。炊飯には、電子ジャー炊飯器SR−ME10(ナショナル社製品)を使用し、炊飯モードは「白米」+「ふつう」を選択した。なお、炊飯米の品質は、硬さ(弾力)を実施例1と同様の方法で測定して平均値を出し、評価した。
【0032】
【表4】
【0033】
結果を表4下段に示した。レモン果汁を添加することで浸漬水pHが5.0前後となり、それに伴い酵素(アミラーゼ:至適pH5.0)が活性化され、炊飯米の物性が変化することが報告されているが、この効果はレモン果皮ペーストの添加効果と比べると極めて小さいことが明らかとなった(表4)。
また、本発明は浸漬水pHが4.0以下となっても効果を奏することから、本発明の炊飯米品質向上効果が酵素(アミラーゼ)の至適pH領域での高活性化による影響とは異なるメカニズムであることが推察された。
【0034】
本発明を要約すれば、以下の通りである。
【0035】
本発明は、簡便な方法で、且つ、効果的に、うるち米又はもち米の炊飯米の品質を向上させることができる米飯品質改良剤、その使用方法、米飯の炊飯方法等を提供することを目的とする。
【0036】
そして、レモン果皮ペースト(レモン搾汁残渣を湿式粉砕したもの等)を有効成分とする米飯品質改良剤をうるち米又はもち米の炊飯時に添加(例えば、生米に対して0.6〜3.5重量%の量を炊飯用浸漬水に添加)することで、その炊飯米の品質、特に炊飯米の弾力及び/又は粘りを向上させることができる。