(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2基板はカラーフィルタ層を含み、前記第1コンタクトホール及び前記第2コンタクトホールに対向するカラーフィルタ層はそれぞれ同色である、請求項2に記載の液晶表示装置。
前記第2基板は、カラーフィルタ層を含み、前記第1コンタクトホール及び前記第2コンタクトホールに対向するカラーフィルタ層はそれぞれ異なる色である、請求項2に記載の液晶表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書及び添付される各図面において、既出の図面に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。さらに各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有さない。
【0010】
本明細書において、ある部材又は領域が他の部材又は領域の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限りこれは他の部材又は領域の直上(又は直下)にある場合のみでなく他の部材又は領域の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の部材又は領域の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の斜視図を示す。液晶表示装置100は、第1基板102の第1主面と第2基板104の第1主面とが対向配置され、この対向配置された領域に画素部106が設けられている。画素部106には、複数の画素108が配列されている。第1基板102において、画素部106の外側の領域には、ゲート配線112にゲート信号(走査信号)を出力するゲート線駆動回路116、ソース配線114にソース信号(映像信号)を出力するソース線駆動回路118が設けられている。ゲート線駆動回路116、ソース線駆動回路118は、駆動ICチップ122と接続されている。駆動ICチップ122は、例えば、第1基板102に実装されている。第1基板102と第2基板104との間にはスペーサ136が配設され、シール材120で貼り合わされている。スペーサ136が介在する第1基板102と第2基板104との間隙部には、液晶層が設けられている。
【0012】
本実施形態において、特に断りのない限りスペーサ136は、柱状スペーサであるものとする。すなわち、スペーサ136は第2基板104の側に形成され、第1基板102と貼り合わせられる。そして、第2基板104が第1基板102と対向する面に設けられるスペーサ136は、柱状に突起した形状を有しているものとする。
【0013】
図2は、このような液晶表示装置100の画素部及び駆動回路部の構成を示す。画素部106は、例えば、m本のソース配線114(114_1〜114_m)と、n本のゲート配線112(112_1〜112_n)を備え、m×n個の画素108がマトリクス状に配列されている(但し、m及びnは正の整数である)。画素108は、ゲート配線112とソース配線114に接続されるスイッチング素子124と、このスイッチング素子124に接続される液晶素子126及び保持容量素子128を含んでいる。液晶素子126及び保持容量素子128は、一方の端子がスイッチング素子124に接続され、他方の端子が共通電極線131に接続される。共通電極線131は複数の画素108に亘って共通に設けられている。ゲート配線112(112_1〜112_n)のそれぞれは、ゲート線駆動回路116に接続されている。また、ソース配線114(114_1〜114_m)のそれぞれは、ソース線駆動回路118に接続されている。
【0014】
本実施形態において、画素部106は、FFS(fringe field switching)モードあるいはIPS(In Plane Switching)モードに適用可能な構成を有している。このような構成の液晶表示装置100は、画素電極及び共通電極の間に形成される横電界(例えば、フリンジ電界のうちの基板の主面にほぼ平行な電界)を主に利用して液晶層を構成する液晶分子の配向を制御する。
【0015】
図3は、画素部106における画素の配列と、スペーサの配置を模式的に示す。画素部106には第1方向(例えば、
図3中に示すX方向)に配設されるゲート配線112と、当該第1方向と交差する第2方向(例えば、
図3中に示すY方向)に配設されるソース配線114が設けられている。また画素部106に含まれるいくつかの画素にはスペーサ136が配置されている。
図3は、第1画素108aに第1スペーサ136aが配置され、第2画素108bに第2スペーサ136bが配設され、第1画素108aと第2画素108bの間にある第3画素108cにはスペーサが配置されない態様を模式的に示す。
【0016】
スペーサ136は、ゲート配線112に沿って、第1方向に直線状に配列されている。第1画素108aにおいて、第1スペーサ136aは、ソース配線114aとソース配線114bとの間に配置され、第2画素108bにおいて、第2スペーサ136bは、ソース配線114dとソース配線114eとの間に配置されている。
【0017】
第1画素108aは、第1画素電極132aを含み、第2画素108bは第2画素電極132bを含んでいる。第1画素電極132aは、第1コンタクトホール134aにおいて、第1画素108aに属するスイッチング素子と電気的に接続される。第2画素電極132bも同様に、第2コンタクトホール134bによって、第2画素108bに属するスイッチング素子と電気的に接続される。第1画素108aにおける第1コンタクトホール134aの位置と、第2画素108bにおける第2コンタクトホール134bの位置は異なっている。すなわち、第1コンタクトホール134aと第2コンタクトホール134bとは、第1スペーサ136a及び第2スペーサ136bが配列する第1方向の直線に対して、交互に配置されている。具体的には、
図3で示すように、第1スペーサ136a及び第2スペーサ136bが配列する直線SPを基準線として、Y1方向側に第1コンタクトホール134aが設けられ、Y2方向側に第2コンタクトホール134bが設けられている。第1コンタクトホール134aと第2コンタクトホール134bとは、第1方向にスペーサ136が配列する直線SPに対して実質的に線対称になるように配置されている。なお、実質的とは、製造上正確に線対称に形成するのは難しいため同じ特徴を有し線対称の形状に類似する形状を含むことを意味する。別言すれば、第1コンタクトホール134aが第1スペーサ136aに対して一方の側(Y1方向側)に設けられるとき、第2コンタクトホール134bは第2スペーサ136bに対して一方の側とは反対の他方の側(Y2方向側)に設けられる。本実施形態に係る液晶表示装置は、一方向に直線状に整列するスペーサの配置に対して画素電極のコンタクトホールを交互に配置することで、第1基板と第2基板とのアライメントマージンを確保している。
【0018】
なお、第3画素108cについて、コンタクトホールの配置に関して任意であり、例えば、第1画素108aの第1コンタクトホール134aと同様に配置される。また、
図3では、第1画素108aに第1スペーサ136aが配置され、2つの画素を挟んだ第2画素108bに第2スペーサ136bが配置される態様を例示するが、画素部においてスペーサの配列間隔はこれに限定されるものではなく、適宜配置されていればよい。例えば、20画素おきにスペーサが配置されていればよく、この場合においても第1コンタクトホール134aに対する第1スペーサ136aの配置と、第2コンタクトホール134bに対する第2スペーサ136bの配置の関係が含まれる配列になっていればよい。
【0019】
図3で示す画素部106において、第1画素108a、第2画素108b、第3画素108cは、カラーフィルタ層を含んでいる。第1画素108aにおいて第1画素電極132aと対向するカラーフィルタ層と、第2画素108bにおいて第2画素電極132bと対向するカラーフィルタ層とはそれぞれ同色であってもよい。例えば、第1画素108a及び第2画素108bが、視感度の低い赤色カラーフィルタ層若しくは青色カラーフィルタ層と対向する画素である場合、第1コンタクトホール134aと第2コンタクトホール134bのレイアウトの違いにより、両画素間で画素の開口率に若干の違いが生じたとしても、画質に与える影響を低減することができる。
【0020】
また、第1画素108aにおいて第1画素電極132aと対向するカラーフィルタ層と、第2画素108bにおいて第2画素電極132bと対向するカラーフィルタ層とはそれぞれ異なる色であってもよい。例えば、第1画素108a及び第2画素108bの一方が赤色カラーフィルタ層と対向する画素であり、他方が青色カラーフィルタ層である場合、赤色及び青色は緑色に比べていずれも視感度が低いため第1コンタクトホール134aと第2コンタクトホール134bのレイアウトの違いにより、両画素間で画素の開口率に若干の違いが生じたとしても、画質に与える影響を低減することができる。
【0021】
図3で示す画素部106において、第1画素108aに対向するカラーフィルタ層と、この第1画素108aに対して第2方向に配列する他の画素に対向するカラーフィルタ層はそれぞれ同色であり、第1画素108aと第1方向で隣接する第3画素は、異なる色であってもよい。すなわち、カラーフィルタ層がストライプ配列されていることで、画素の高精細化を図ることができる。
【0022】
また、第1画素108aに対向するカラーフィルタ層と、この第1画素108aに対して第2方向に配列する他の画素に対向するカラーフィルタ層及び第1画素108aと第1方向で隣接する第3画素は、それぞれ異なる色であってもよい。すなわち、カラーフィルタ層がダイアゴナル配列、デルタ配列されていてもよい。
【0023】
次に、第1画素108a、第2画素108b及び第3画素108cの詳細を、図面を参照して説明する。
図4は、第1画素108aの構造を、第2基板104側からみた概略平面図で示す。なお、ここでは、説明に必要な主要部のみを図示している。
【0024】
ゲート配線112は、第1方向(例えば、
図4中に示すX方向)に沿って配設されている。ソース配線114、第1方向と交差する第2方向(例えば、
図4中に示すY方向)に沿って配設されている。スイッチング素子124は、ゲート配線112とソース配線114が交差する付近に設けられている。第1スイッチング素子124aは、例えば、半導体膜にチャネルが形成される薄膜トランジスタによって実現される。第1スイッチング素子124aの第1半導体層144aは、少なくとも一部がゲート配線112と絶縁層を介して交差している。第1半導体層144aとの交差部において、ゲート配線112は実質的にゲート電極として機能する。
図4では、短冊状の第1半導体層144aが2回屈曲して、ゲート配線112と2回交差している。すなわち、第1スイッチング素子124aは、薄膜トランジスタとして、一対のソース領域及びドレイン領域の間に2つのゲート電極が介在するマルチゲート型の構造を有している。第1半導体層144aは、ソース領域に相当する一方の領域が第1ソースコンタクトホール146aを介してソース配線114と電気的に接続され、ドレイン領域に相当する他方の領域が第1ドレインコンタクトホール148aを介してドレイン電極140と電気的に接続されている。そして、ドレイン電極140は、第1コンタクトホール134aを介して、第1画素電極132aと電気的に接続されている。
【0025】
なお、
図4は、U字型の形状を有する半導体層144がゲート配線112と交差する態様を示すが、本発明はこれに限定されない。薄膜トランジスタを形成する半導体層144の形状はL字型、I字型等各種の形状を適用することができる。また、スイッチング素子124として用いる薄膜トランジスタは、ダブルゲート構造に限定されず、シングルゲート型であっても良いし、ソース・ドレイン間に2以上のチャネルが直列又は並列に配列するようにゲート電極が備えられたマルチゲート構造であればよい。
【0026】
また、第1半導体層144aがゲート配線112と重なる領域には遮光層142が設けられている。遮光層142は第1半導体層144aよりも下層に設けられている。遮光層142は、バックライトの光が第1半導体層144aのチャネル領域に照射されないようにするために設けられている。
【0027】
なお、第1スイッチング素子124aにおいて、第1半導体層144aはポリシリコン、モルファスシリコン又は酸化物半導体によって形成される。また、第1スイッチング素子124aは、トップゲート型あるいはボトムゲート型のいずれであっても良いが、図示した例では、トップゲート型を採用している。
【0028】
第1画素電極132aは、第1画素108aの形状に対応した島状に形成されている。
図4で示す例では、第1画素電極132aは、第1方向(X方向)に沿った短辺と、第2方向(Y方向)に沿った長辺とを有する概略長方形状に形成されている。このような第1画素電極132aには、複数のスリット138aが形成されている。
図4で示す一例は、スリット138aのそれぞれが、第2方向(Y方向)に沿って伸長している。第1画素電極132aにおいてスリット138aは、ソース配線114aと、これに隣接するソース配線114bとの間に配置されている。なお、
図4では示されないが、第1画素電極132aの下層には、絶縁層を介して共通電極が設けられている。第1画素電極132aはスリット138aを有することにより、共通電極との間に発生する電界が、第1画素電極132a上に配設される液晶層に作用させている。
【0029】
図5は、
図4で示されるA−B線に沿った画素108の断面構造を示す。画素108を構成する主要な部材は、第1基板102と第2基板104とが対向する面内に設けられている。第1基板102には、第1スイッチング素子124a、第1画素電極132a、共通電極130が設けられ、第2基板104には、第1スペーサ136a、遮光層160、カラーフィルタ層162等が設けられている。
【0030】
第1スイッチング素子124aの第1半導体層144aは、第1絶縁層150を介して第1基板102の上に配置されている。第1半導体層144aの上面には第2絶縁層152が設けられている。ゲート配線112は第2絶縁層152を介して第1半導体層144aと重畳している。この重畳部分は、第1スイッチング素子124aとして機能するトランジスタにおいて、ゲート電極及びゲート絶縁膜として機能する。なお、この重畳部分に対応して、第1絶縁層150の下層には遮光層142が設けられている。
【0031】
ゲート配線112は第3絶縁層154によって埋設される。第3絶縁層154の上には、ソース配線114a、114b、ドレイン電極140が配設される。ソース配線114aは、第2絶縁層152及び第3絶縁層154を貫通する第1ソースコンタクトホール146aにおいて、第1半導体層144aのソース領域と接続されている。ドレイン電極140は第2絶縁層152及び第3絶縁層154を貫通する第1ドレインコンタクトホール148aによって、第1半導体層144aのドレイン領域と接続されている。
【0032】
ソース配線114a、114b及びドレイン電極140の上層には第4絶縁層156が設けられる。第4絶縁層156は、平坦化膜として設けられている。第4絶縁層156は、例えば、アクリル、ポリイミド等の樹脂材料で形成される。第4絶縁層156の上には、共通電極130が設けられる。この共通電極130は、第4絶縁層156に形成される第1コンタクトホール134には露出していない。共通電極130は、透明な導電材料、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などによって形成される。この共通電極130の上には、第5絶縁層158が配置されている。第5絶縁層158は、第4絶縁層156に形成される第1コンタクトホール134の側壁面を覆い、共通電極130が露出しないように設けられている。なお、第5絶縁層158は、例えば、窒化シリコンによって形成される。
【0033】
第1画素電極132aは、第5絶縁層158の上に設けられ、共通電極130と重畳している。第1画素電極132aは、第4絶縁層156を貫通する第1コンタクトホール134aによってドレイン電極140に接続される。なお、第1コンタクトホール134aの側壁面を覆う第5絶縁層158は、第1コンタクトホール134aの底面(またはドレイン電極140aの上面)で開口され、ドレイン電極140が露出されている。これによって、第1画素電極132aは第1スイッチング素子124aと電気的に接続される。第1画素電極132aには、前述のようにスリット138aが設けられている。第1画素電極132aは、透明な導電材料、例えば、ITOやIZOなどによって形成される。
【0034】
第1画素電極132aは、第1配向膜166aによって覆われている。また、この第1配向膜166aは、第5絶縁層158を覆っている。第1配向膜166aは、水平配向性を示す材料によって形成され、第1基板102が液晶層168に対向する面に配置される。
【0035】
第2基板104は、第1基板102と対向する面に、画素108を区画する遮光層160、カラーフィルタ層162、オーバーコート層164、第1スペーサ136a等を備える。遮光層160は、第1基板102に設けられたスイッチング素子124、ゲート配線112、ソース配線114等の領域に対向するように配設される。また、遮光層160は、スペーサ136、第1コンタクトホール134aの領域とも対向するように配設される。
【0036】
カラーフィルタ層162は、少なくとも第1画素電極132aと重なるように配置され、ささらに一部は遮光層160とも重ねられている。このカラーフィルタ層162は、各画素に対応して、異なる配色がされ、例えば赤色、青色、緑色といった3原色にそれぞれ着色された樹脂材料によって形成される。隣接する画素のカラーフィルタ層の境界は、遮光層160と重なる領域に位置している。
【0037】
オーバーコート層164は、カラーフィルタ層162を覆っている。オーバーコート層164は、遮光層160やカラーフィルタ層162により形成される表面の凹凸を平坦化する。このようなオーバーコート層164は、透明な樹脂材料によって形成されている。また、オーバーコート層164は、第2配向膜166bによって覆われている。この第2配向膜166bは、水平配向性を示す材料によって形成され、第2基板104が液晶層168と対向する面に配置されている。
【0038】
第1スペーサ136aは、第2基板104に設けられている。第1スペーサ136aにより、第1基板102と第2基板104との間隔(セルギャップ)は、所定の間隔に保たれる。なお、第1基板102と第2基板104とは、スペーサが介在した状態で、
図1で示したようなシール材によって貼り合わせられている。液晶層168は、第1基板102の第1配向膜166aと第2基板104の第2配向膜166bとの間に設けられた液晶分子を含む液晶組成物によって構成されている。
【0039】
なお、
図5で示すように、第1基板102に形成される第1コンタクトホール134a、第2基板104に形成される第1スペーサ136aとは近接するように配置される。液晶の配向に直接寄与しない第1コンタクトホール134aや第1スペーサ136aが設けられる領域は、画素の開口率を向上させるためになるべく近接配置させて配置することが望まれる。この場合、第1基板102と第2基板104とを貼り合わせたとき、アライメントずれにより第1スペーサ136aが第1コンタクトホール134aに落ち込んでしまうと、第1基板102と第2基板104とのセルギャップを一定に保てなくなる問題が生じる。しかしながら、本実施形態では、
図3で示したように、スペーサの配列に対して、画素電極のコンタクトホールが交互に配置されるので、貼り合わせ時に第1基板102と第2基板104との位置が一方向(具体的には、
図3で示すY方向)にずれた場合でも、セルギャップが一定に保たれるように、配置が工夫されている。
【0040】
第1基板102の外面には、第1偏光板を含む第1光学素子170aが配置されている。また、第2基板104の外面には、第2偏光板を含む第2光学素子170bが配置されている。第1偏光板の第1偏光軸(あるいは第1吸収軸)と第2偏光板の第2偏光軸(あるいは第2吸収軸)とは、例えば、クロスニコルの位置関係にある。
【0041】
第1配向膜166a及び第2配向膜166bは、
図4に示したように、基板主面(あるいは、X−Y平面)と平行な面内において、互いに平行な方位に配向処理(例えば、ラビング処理や光配向処理)されている。第1配向膜166aは、スリット138aの長軸(
図4に示した例では第2方向Y)に対して45°以下の鋭角に交差する方向に沿って配向処理されている。第1配向膜166aの配向処理方向は、例えば、スリット138aが延出した第2方向(Y方向)に対して5°〜15°の角度をもって交差する方向である。また、第2配向膜166bは、第1配向膜166aの配向処理方向と平行な方向に沿って配向処理されている。第1配向膜166aの配向処理方向と第2配向膜166bの配向処理方向とは互いに逆向きである。このとき、第1偏光板の第1偏光軸は、例えば、第1配向膜166aの配向処理方向と平行な方位に設定され、第2偏光板の第2偏光軸は、第1配向膜166aの配向処理方向と直交する方位に設定されている。
【0042】
液晶表示装置100は、第1基板102の側にバックライトが配置される。バックライトとしては、種々の形態が適用可能であり、また、光源として発光ダイオード(LED)を利用したものや冷陰極管(CCFL)を利用したものなどのいずれでも適用可能であり、詳細な構造については説明を省略する。
【0043】
再び
図4を参照すると、第1画素108aは、第2方向(Y方向)に沿って、スペーサ136、第1ドレインコンタクトホール148a、第1コンタクトホール134aが配置されている。このように、第1コンタクトホール134aとスペーサ136との間に第1ドレインコンタクトホール148aが配置されるようにレイアウトすることで、コンタクトホールの占有面積を有効に利用して、第1コンタクトホール134aとスペーサ136との間隔を離しアライメントのマージンを与えている。
【0044】
図6は、第2画素108bの構造を、第2基板104側からみた概略平面図で示す。第2画素108bは、第1画素108aと同様に、第2スイッチング素子124b、第2画素電極132bを備え、第2スペーサ136bが設けられている。ここでは、第1画素108aと相違する部分について説明する。
【0045】
第2画素108bにおいて、第2スイッチング素子124bの第2半導体層144bは、第1スイッチング素子124aの第1半導体層144aと、ゲート配線112に対して実質的に線対称になるように配置されている。すなわち、第2スイッチング素子124bの第2半導体層144bの形状は、第1スイッチング素子124aの第1半導体層144aの形状と同じであるものの、第1画素108aでは、ゲート配線112を基準として、ソース配線114が伸長する第2方向において、Y1方向の側に第1スイッチング素子124aの第1ソースコンタクトホール146aが設けられているのに対し、第2画素108bでは、ゲート配線112を基準として、ソース配線114dが伸長する第2方向において、Y2方向の側に第2スイッチング素子124bの第2ソースコンタクトホール146bが設けられている。このように、第2スイッチング素子124bの第2半導体層144bは、第1スイッチング素子124aの第1半導体層144aに対して反転して配置されている。従って、第2コンタクトホール134bの配置も、ゲート配線112を基準としてY2方向側に変位している。
【0046】
このように、第1半導体層144aと第2半導体層144bとを、ゲート配線を中心に反転させたレイアウトとすることで、トランジスタとしての特性の均一化を図ることができる。例えば、半導体層が線状レーザビームで結晶化されたポリシリコンである場合、第1スイッチング素子124aと第2スイッチング素子124bとで、結晶の成長方向を揃えることができるので、特性の均一化を図ることができる。
【0047】
なお、このような半導体層のパターン及びレイアウトは、本実施形態の好ましい態様として例示されるものであるが、本名発明はこれに限定されるものではない。第1スイッチング素子124a及び第2スイッチング素子124bにおける半導体層の形態は、第1画素108aにおける第1コンタクトホール134aと第1スペーサ136aの配置及び第2画素108bにおける第2コンタクトホール134bと第2スペーサ136bの位置関係を満たすものであれば、他の形態を適用し得るものである。すなわち、第1スイッチング素子124aの第1半導体層144aと、第2スイッチング素子124bにおける第2半導体層144bのパターン及びレイアウトは、それぞれ異なっていてもよい。
【0048】
第2画素108bは、第2方向(Y方向)に沿って、第2コンタクトホール134b、第2ドレインコンタクトホール148b、第2スペーサ136bの順に配置されている。第2画素電極132bのスリット138bは、第1画素108aと同様に、ソース配線114dとソース配線114eとの間に配設されている。従って、第2画素電極132bの第2方向の長さは、第2コンタクトホール134bの位置が第2スペーサ136bの反対側に配置されていることにより、第1画素電極132aの長さより大きくなっている。このように、第1画素108aと第2画素108bとで画素電極の長さを異ならせることで、ゲート配線112を挟んで画素電極のコンタクトホールの位置を異ならせることができる。
【0049】
図4で示すように、第2方向に沿って、第1スペーサ136a、第1コンタクトホール134aが配置される第1画素108aと、第2コンタクトホール134b、第2スペーサ136bが配置される第2画素108bとを、所定の間隔で、交互に画素部106に配置させると、第1基板102と第2基板104とを貼り合わせる時に、第2方向にアライメントがずれた場合でも、全てのスペーサが画素電極のコンタクトホールに落ち込んでしまうのを防ぐことができる。それにより、第1基板102と第2基板104との間隔、すなわちセルギャップを一定に保つことができる。
【0050】
図7は、スペーサは配設されない第3画素108cの構造を、第2基板104側からみた概略平面図で示す。第3画素108cは、第1画素108aと同様に、第3スイッチング素子124c、第3画素電極132cを備えている。ここでは、第1画素108aと相違する部分について説明する。
【0051】
第3画素108cは、第1画素108aと比べて、第3コンタクトホール134cの位置が異なっている。すなわち、第3画素電極132cの第3コンタクトホール134cの位置が、第3ドレインコンタクトホール148cに対してゲート配線112の側に配置されている。その結果、第3画素電極132cに設けられるスリット138cの長さが、第1画素電極132におけるものと比べて長くなっている。これによって、実質的に画素の有効面積が増大し、開口率の向上に寄与している。
【0052】
なお、
図7は、第3画素108cにおける第3半導体層144cのパターン及びレイアウトが、第1画素108aにおける第1半導体層144aのパターン及びレイアウトと同じ場合を示すが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、第3半導体層144cのパターン及びレイアウトが、第2半導体層144bにおけるものと同様であってもよい。また、第3半導体層144cのパターン及びレイアウトは、第1画素108a及び第2画素108bにおけるものと異なっていてもよい。
【0053】
図8は、第2基板104に設けられる遮光層160のレイアウトを、第2基板104側からみた概略平面図で示す。
図8は、第1画素108aと、第1画素108aに隣接する第3画素108cの配置を示す。遮光層160は、ゲート配線112、ソース配線114を覆うように、第1方向及び第2方向に延伸している。さらに、遮光層160は、第1スペーサ136aを遮光するスペーサ遮光部が隣接する6つの画素の一部を遮光している。遮光層160はスペーサを遮光するスペーサ遮光部において、例えば、第1スペーサ136aの位置を略中心とした円形状の遮光パターンを有している。
【0054】
このような遮光層160の形状により、仮に、第1スペーサ136aを起点として配向処理不良領域が形成されたとしても、遮光層160の円形状のパターンと重なるため、光抜けを抑制することが可能となる。また、仮に、第1スペーサ136aの位置ズレが生じたとしても、第1スペーサ136aの周辺が広い範囲に亘って遮光層160によって遮光されるため、光抜けを抑制することが可能となる。したがって、コントラスト比の低下を抑制することができ、表示品位の低下を抑制することが可能となる。このような遮光層160の形態は、画素を高精細化する上で有利に作用する。なお、第2スペーサ136bが設けられる第2画素108bについても同様である。