特許第6554532号(P6554532)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6554532データ送信および受信方法およびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6554532
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】データ送信および受信方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20190722BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20190722BHJP
   H04W 48/08 20090101ALI20190722BHJP
【FI】
   H04W48/18 111
   H04W74/08
   H04W48/08
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-251286(P2017-251286)
(22)【出願日】2017年12月27日
(62)【分割の表示】特願2015-559402(P2015-559402)の分割
【原出願日】2013年2月28日
(65)【公開番号】特開2018-50348(P2018-50348A)
(43)【公開日】2018年3月29日
【審査請求日】2018年1月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】504277388
【氏名又は名称】▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】▲呂▼ 永霞
(72)【発明者】
【氏名】汲 桐
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲ウェン▼
【審査官】 新井 寛
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−504367(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/012759(WO,A1)
【文献】 特表2010−516119(JP,A)
【文献】 特開2009−290725(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器によって実行されるデータ送信方法であって、
閾値を受信するステップと、
送信されるパケットのサイズが前記閾値より小さいならば、前記パケットを第1のデータ伝送方式で送信するステップと、
前記パケットのサイズが前記閾値以上であるならば、前記パケットを第2のデータ伝送方式で送信するステップとを含み、
前記第1のデータ伝送方式は、ランダムアクセスによってアップリンク同期を実現する動作、RRC接続を確立する動作、および無線ベアラを確立する動作のうちの少なくとも1つを実行することなくデータ伝送が実行されるデータ伝送方式であり、
前記第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび前記第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式は、周波数分割多重化であり、
前記第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、順に、情報符号語フィールド、前記パケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボル、およびガード時間GTを含み、前記情報符号語フィールドは、前記少なくとも1つのOFDMシンボルの開始位置を指示するために使用され、
前記第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間は、前記第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間の整数倍である、データ送信方法。
【請求項2】
閾値を受信する前記ステップは、
第1のブロードキャストメッセージを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される閾値を受信するステップ、または
第1の専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される閾値を受信するステップ、または
操作者によって入力された閾値を受信するステップを含む、請求項1に記載のデータ送信方法。
【請求項3】
前記パケットを前記第1のデータ伝送方式または前記第2のデータ伝送方式で送信する前に、前記方法は、
第2のブロードキャストメッセージを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される、伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングを受信するステップ、または
第2の専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される、伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングを受信するステップをさらに含み、
前記パケットを第1のデータ伝送方式で送信する前記ステップは、
前記マッピングに従って前記第1のデータ伝送方式に対応する伝送リソースを決定し、前記決定された伝送リソース上で前記第1のデータ伝送方式で前記パケットを送信するステップを含み、
前記パケットを第2のデータ伝送方式で送信する前記ステップは、
前記マッピングに従って前記第2のデータ伝送方式に対応する伝送リソースを決定し、前記決定された伝送リソース上で前記第2のデータ伝送方式で前記パケットを送信するステップを含む、請求項1または2に記載のデータ送信方法。
【請求項4】
前記第1のデータ伝送方式は、コネクションレスデータ伝送方式であり、前記第2のデータ伝送方式は、コネクションを基にしたデータ伝送方式である、請求項1から3のいずれか一項に記載のデータ送信方法。
【請求項5】
前記コネクションを基にしたデータ伝送方式は、アップリンク同期がランダムアクセスによって実現され、無線リソース制御RRC接続および無線ベアラが確立された後にのみデータ伝送が実行されることが可能である方式を指す、請求項4に記載のデータ送信方法。
【請求項6】
ユーザ機器であって、
閾値を受信するように構成された受信モジュールと、
送信されるパケットのサイズが前記閾値より小さいときに、前記パケットを第1のデータ伝送方式で送信するか、または前記パケットのサイズが前記閾値以上であるときに、前記パケットを第2のデータ伝送方式で送信するように構成された送信モジュールとを備え、
前記第1のデータ伝送方式は、ランダムアクセスによってアップリンク同期を実現する動作、RRC接続を確立する動作、および無線ベアラを確立する動作のうちの少なくとも1つを実行することなくデータ伝送が実行されるデータ伝送方式であり、
前記第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび前記第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式は、周波数分割多重化であり、
前記第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、順に、情報符号語フィールド、前記パケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボル、およびガード時間GTを含み、前記情報符号語フィールドは、前記少なくとも1つのOFDMシンボルの開始位置を指示するために使用され、
前記第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間は、前記第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間の整数倍である、ユーザ機器。
【請求項7】
前記受信モジュールは、第1のブロードキャストメッセージを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される閾値を受信するか、または第1の専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される閾値を受信するか、または操作者によって入力された閾値を受信するように特に構成される、請求項6に記載のユーザ機器。
【請求項8】
前記受信モジュールは、前記送信モジュールが前記パケットを送信する前に、第2のブロードキャストメッセージを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される、伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングを受信するか、または第2の専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される、伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングを受信するようにさらに構成され、
前記送信モジュールは、前記パケットのデータ量が前記閾値より少ないときに、前記マッピングに従って前記第1のデータ伝送方式に対応する伝送リソースを決定し、前記決定された伝送リソース上で前記第1のデータ伝送方式で前記パケットを送信するか、または前記パケットの前記データ量が前記閾値以上であるときに、前記マッピングに従って前記第2のデータ伝送方式に対応する伝送リソースを決定し、前記決定された伝送リソース上で前記第2のデータ伝送方式で前記パケットを送信するように特に構成される、請求項6または7に記載のユーザ機器。
【請求項9】
前記第1のデータ伝送方式は、コネクションレスデータ伝送方式であり、前記第2のデータ伝送方式は、コネクションを基にしたデータ伝送方式である、請求項6から8のいずれか一項に記載のユーザ機器。
【請求項10】
前記コネクションを基にしたデータ伝送方式は、アップリンク同期がランダムアクセスによって実現され、無線リソース制御RRC接続および無線ベアラが確立された後にのみデータ伝送が実行されることが可能である方式を指す、請求項9に記載のユーザ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、通信技術に関し、特に、データ送信および受信方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
既存のロングタームエボリューション(Long Term Evolution、略してLTE)システムにおいて、アップリンクデータ伝送は、接続に基づく、すなわち、ユーザ機器(User Equipment、略してUE)がデータ伝送を実行する必要があるならば、ユーザ機器は、最初に、ランダムアクセスによってアップリンク同期を実現し、次いで、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)接続および無線ベアラを確立する必要があり、その後にのみ、ユーザ機器はデータ伝送を実現することができる。
【0003】
マシンツーマシン(Machine to machine、略してM2M)通信では、多数の少量パケットサービスがある。既存のデータ伝送方式が採用されるならば、1個の少量データを伝送するために10個を超えるシグナリングのオーバーヘッドが要求される。これは、リソースの浪費につながるだけでなく、結果として、長い伝送遅延およびかなり低い伝送効率も引き起こす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、少量データの伝送によって引き起こされるリソース浪費を低減し、少量データの伝送効率を改善し、伝送遅延を低減するための、データ送信および受信方法およびデバイスを提供する。
【0005】
第1の態様は、
閾値を受信するステップと、
送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないならば、パケットを第1のデータ伝送方式で送信するステップと、
パケットのデータ量が閾値以上であるならば、パケットを第2のデータ伝送方式で送信するステップとを含む、データ送信方法を提供する。
【0006】
第2の態様は、
ユーザ機器によって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定するステップと、
決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第1のデータ伝送方式であるならば、パケットを第1のデータ伝送方式で受信するステップと、
決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第2のデータ伝送方式であるならば、パケットを第2のデータ伝送方式で受信するステップとを含む、データ受信方法を提供する。
【0007】
第3の態様は、
閾値を受信するように構成された受信モジュールと、
送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないときに、パケットを第1のデータ伝送方式で送信するか、パケットのデータ量が閾値以上であるときに、パケットを第2のデータ伝送方式で送信するように構成された送信モジュールとを含む、ユーザ機器を提供する。
【0008】
第4の態様は、
プログラムを記憶するように構成されたメモリと、
プログラムを実行するように構成されたプロセッサと、
閾値を受信し、送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないときに、パケットを第1のデータ伝送方式で送信するか、またはパケットのデータ量が閾値以上であるときに、パケットを第2のデータ伝送方式で送信するように構成された通信インターフェースとを含む、ユーザ機器を提供する。
【0009】
第5の態様は、
ユーザ機器によって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定するように構成された決定モジュールと、
決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第1のデータ伝送方式であるときに、パケットを第1のデータ伝送方式で受信するか、または決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第2のデータ伝送方式であるときに、パケットを第2のデータ伝送方式で受信するように構成された受信処理モジュールとを含む、ネットワーク側デバイスを提供する。
【0010】
第6の態様は、
プログラムを記憶するように構成されたメモリと、
プログラムを実行し、それによってユーザ機器によって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定し、決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第1のデータ伝送方式であるときに、パケットを第1のデータ伝送方式で受信するか、または決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第2のデータ伝送方式であるときに、パケットを第2のデータ伝送方式で受信するように構成されたプロセッサとを含む、ネットワーク側デバイスを提供する。
【0011】
本発明の実施形態において提供されるデータ送信および受信方法およびデバイスによれば、ユーザ機器がパケットを送信する必要があるときに、ユーザ機器は、パケットのデータ量を受信された閾値と比較して、送信されるパケットが大量データパケットであるか、または少量データパケットであるかを決定し、送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないときに、送信されるパケットを少量データパケットとみなし、パケットを第1のデータ伝送方式で送信し、送信されるパケットのデータ量が閾値以上であるときに、送信されるパケットを大量データパケットとみなし、パケットを第2のデータ伝送方式で送信し、それによって、異なるサイズのパケットに対して異なるデータ伝送方式を採用し、ネットワーク側デバイスは、異なるデータ伝送方式でパケットを受信し、それによって、従来技術で大量パケットを送信するために使用されるデータ伝送方式で少量パケットを送信することによって引き起こされる、リソースの浪費、比較的長い伝送遅延、および比較的低い伝送効率のような問題を解決する。
【0012】
本発明の実施形態または従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下は、実施形態または従来技術の説明に要求される添付図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における添付図面は、本発明のいくつかの実施形態を示しているにすぎず、この技術分野の当業者は、創造的労力なしでこれらの添付図面に従って他の図面をなおも導き出し得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態によるデータ送信方法のフローチャートである。
図2】本発明の一実施形態による第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式の概略図である。
図3】本発明の一実施形態による第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式の概略図である。
図4】本発明の一実施形態によるデータ受信方法のフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態によるUEの概略構造図である。
図6】本発明の一実施形態による別のUEの概略構造図である。
図7】本発明の一実施形態によるネットワーク側デバイスの概略構造図である。
図8】本発明の一実施形態による別のネットワーク側デバイスの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態の目的、技術的解決策、および利点をよりわかりやすくするために、以下は、本発明の実施形態における添付図面を参照して本発明の実施形態における技術的解決策を明確かつ十分に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく一部にすぎない。創造的労力なしで本発明の実施形態に基づいてこの技術分野の当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護の範囲内にあるものとする。
【0015】
リソースの浪費、比較的長い伝送遅延、および比較的低い伝送効率のような、従来技術におけるコネクションを基にしたデータ伝送方式でM2M通信シナリオにおいて少量データを伝送することによって引き起こされる問題を解決するために、本発明の一実施形態は、UEによって、閾値を受信することと、パケットが送信される必要があるときに、送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないかどうかを決定し、決定の結果が「はい」である、すなわち、送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないならば、パケットを第1のデータ伝送方式で送信し、決定の結果が「いいえ」であるならば、パケットを第2のデータ伝送方式で送信することと、それに対応して、ネットワーク側デバイスによって、UEによって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定し、決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第1のデータ伝送方式であるならば、パケットを第1のデータ伝送方式で受信し、決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第2のデータ伝送方式であるならば、パケットを第2のデータ伝送方式で受信することとを含む、データ伝送方法を提供する。閾値は、送信されるパケットが少量データパケットであるかどうかを判定するために主に使用され、操作者によって入力され得る、すなわち、閾値は、システムによって設定され得るか、またはブロードキャストメッセージを使用することによってネットワーク側デバイスによって定期的に配信され得るか、または専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって配信され得る。閾値の特定の値が、実際のアプリケーションシナリオに従って設定されることが可能であり、本発明の実施形態において限定されない。ネットワーク側デバイスは、主に、基地局を指すが、それに限定されない。
【0016】
本発明の実施形態において、第2のデータ伝送方式は、主に、LTEリリース8からLTEリリース11のうちの任意のリリースによって定義されているデータ伝送方式を指し、第2のデータ伝送方式は、通常、アップリンク同期がランダムアクセスによって実現され、RRC接続および無線ベアラが確立された後にのみデータ伝送が実行されることが可能である方式、すなわち、コネクションを基にしたデータ伝送方式である。それに対応して、本発明の実施形態では、第1のデータ伝送方式は、主に、LTEリリース8からLTEリリース11以外のリリースによって定義されているデータ伝送方式を指し、主に、ランダムアクセスによってアップリンク同期を実現する動作、RRC接続を確立する動作、および無線ベアラを確立する動作のうちの少なくとも1つを実行することなくデータ伝送が実行されることが可能である方式を指す。
【0017】
上記から、本発明の実施形態において提供されるデータ送信方法において、少量データは、第1のデータ伝送方式に基づき送信されるが、大量データは、第2のデータ伝送方式で送信されることが理解でき、これは、大量データおよび少量データを伝送するために異なるデータ伝送方式が提供されることを意味する。アップリンク同期がランダムアクセスによって実現され、RRC接続および無線ベアラが確立された後にのみデータが送信されることが可能である従来技術とは異なり、少量データを伝送するために使用される第1のデータ伝送方式は、シグナリングオーバーヘッドを低減し、リソースを節減することを助け、伝送遅延を低減し、伝送効率を改善することができ、一方、第2のデータ伝送方式は、大量データの伝送の成功を保証することができる。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態によるデータ送信方法のフローチャートである。図1に示されているように、この実施形態における方法は以下を含む。
【0019】
ステップ100:閾値を受信する。
【0020】
ステップ101:送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないかどうかを決定し、決定の結果が「はい」である、すなわち、パケットのデータ量が閾値より少ないならば、パケットが少量データパケットであるとみなすことができ、ステップ102が実行され、そうでなく、決定の結果が「いいえ」である、すなわち、パケットのデータ量が閾値以上であるならば、パケットが大量データパケットであるとみなすことができ、ステップ103が実行される。
【0021】
ステップ102:パケットを第1のデータ伝送方式で送信する。
【0022】
ステップ103:パケットを第2のデータ伝送方式で送信する。
【0023】
この実現方式では、UEは、送信されるパケットのサイズを判定するために閾値をあらかじめ受信し、たとえば、閾値は、限定はしないが、50バイト(byte)であり得る。UEがアップリンクパケットを送信する必要があるときに、UEは、最初に、送信されるパケットのデータ量をチェックし、パケットのデータ量が閾値以上であるならば、UEは、送信されるパケットが大量データパケットであるとみなし、コネクションを基にしたデータ伝送方法が採用されるべきである、すなわち、UEは、最初に、ランダムアクセスによってアップリンク同期を実現し、次いで、RRC接続および無線ベアラを確立し、その後、パケットを伝送し、送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないならば、UEは、送信されるパケットが少量データパケットであるとみなし、第1のデータ伝送方式が採用されることが可能であり、これにより、リソースを節減し、伝送遅延を低減し、伝送効率を改善する。閾値は、システムによって設定されるか、システムによってブロードキャストされるか、または専用シグナリングを使用することによって通知され得る。
【0024】
データ量が大量であるか、または少量であるかを指示するための閾値を搬送する情報を受信するステップ100は、第1のブロードキャストメッセージを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される閾値を受信すること、または第1の専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される閾値を受信すること、または操作者によって入力された閾値を受信することを含む。ここで、操作者は、UEのユーザまたは別の人であり得る。UEによって提供されるマンマシンインターフェースを使用することによって、操作者は、あらかじめ、UEに閾値を設定する。この方式は、システムによって閾値を予め設定する一実現方式であるが、システムによって閾値を予め設定する方式は、これに限定されない。ここでの第1のブロードキャストメッセージは、ブロードキャストメッセージの一種であり、第1の専用シグナリングは、専用シグナリングの一種である。この2つを以下で説明されているブロードキャストメッセージおよび専用シグナリングから区別するために、ここでのブロードキャストメッセージおよび専用シグナリングは、各々「第1の」から始まる名称が付される。
【0025】
任意選択で、本発明の実施形態において、UEは、UEがデータを送信するごとに閾値を受信することが可能であるか、またはUEは、閾値が変化したときのみ新しい閾値を受信することが可能であり、UEは、閾値が変化しないならばすでに受信された閾値を常時使用する。
【0026】
第1のデータ伝送方式および第2のデータ伝送方式が共存する場合、この2つのデータ伝送方式における伝送リソースは、多重化され得る。たとえば、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式は、周波数分割多重化、時間分割多重化、時間周波数分割多重化、空間分割多重化、等であり得る。任意選択で、ネットワーク側デバイスは、ブロードキャストすることによって、または専用シグナリングを使用することによって、第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースをUEに通知し得る。特に、第1のデータ伝送方式または第2のデータ伝送方式でパケット送信する前に、この方法は、第2のブロードキャストメッセージまたは第2の専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される、伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングを受信することをさらに含み得る。パケットを伝送するためにどのデータ伝送方式が使用されるかが決定されると、パケットを伝送するために使用される伝送リソースが決定される。これに基づき、UEによって、第1のデータ伝送方式でパケットを送信することは、マッピングに従って第1のデータ伝送方式に対応する伝送リソースを決定することと、決定された伝送リソース上で第1のデータ伝送方式でパケットを送信することとを含み、それに対応して、UEによって、第2のデータ伝送方式でパケットを送信することは、マッピングに従って第2のデータ伝送方式に対応する伝送リソースを決定することと、決定された伝送リソース上で第2のデータ伝送方式でパケットを送信することとを含む。同様に、第2のブロードキャストメッセージは、ブロードキャストメッセージの一種であり、第2の専用シグナリングは、専用シグナリングの一種である。この2つを上で説明されているブロードキャストメッセージおよび専用シグナリングから区別するために、ブロードキャストメッセージおよび専用シグナリングは、各々「第2の」から始まる名称が付される。
【0027】
本発明の実施形態において、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix、略してCP) + 1つのOFDMシンボル + ガード時間(Guard Time、略してGT)である。
【0028】
本発明の実施形態において、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、順に、情報符号語フィールド、送信されるパケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボル、およびGTを含み、これは、より直接的に、情報符号語フィールド + データ部 + GTと表されることが可能であり、ここで、データ部は、送信されるパケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボルであり、情報符号語フィールドは、データ部(すなわち、少なくとも1つのOFDMシンボル)の開始位置を指示するために使用される。
【0029】
任意選択で、情報符号語フィールドは、CPを含み得る。情報符号語フィールドに含まれるCPの持続時間は、伝搬遅延の2倍と現在の伝送環境内の最大マルチパス遅延拡散との和以上である。第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPは、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPの持続時間以上であり、したがって、第1データ伝送方式で使用されるデータ形式のCPは、大量CPと称され得ることが理解できる。
【0030】
任意選択で、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のGTは、現在の伝送環境内の伝搬遅延の2倍より大きい。
【0031】
任意選択で、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式が、周波数分割多重化を含む、たとえば、周波数分割多重化方式が、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用される、または時間周波数分割多重化方式が、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用されるならば、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間は、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間の整数倍である。
【0032】
第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式に基づき、UEによって、第1のデータ伝送方式でパケットを送信する処理は、パケットを少なくとも1つのOFDMシンボルに変調することと、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式に従って、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースへの変調によって取得される少なくとも1つのOFDMシンボルをマッピングすることと、OFDMシンボルを送信することとを含む。
【0033】
上記から、この実施形態では、UEがパケットを送信する必要があるときに、UEは、パケットのデータ量を閾値と比較して、送信されるパケットが大量データパケットであるか、または少量データパケットであるかを決定し、送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないときに、UEは、送信されるパケットを少量データパケットとみなし、パケットを第1のデータ伝送方式で送信し、送信されるパケットのデータ量が閾値以上であるときに、UEは、送信されるパケットを大量データパケットとみなし、第2のデータ伝送方式を採用し、それによって、リソースの浪費、比較的長い伝送遅延、および比較的低い伝送効率のような、第2のデータ伝送方式で少量パケットを送信することによって引き起こされる問題を解決するだけでなく、M2M通信におけるいくつかの大量パケットの伝送、たとえば、ビデオ監視およびテレマティックスにおけるビデオおよびエンターテインメント情報の伝送をも達成し、さらに、大量パケットの伝送を要求するサービスおよび少量パケットの伝送を要求するサービスの要求条件を満たすことが理解できる。
【0034】
2つのデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式を参照して、以下は、例を使用することによって第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式を説明する。
【0035】
たとえば、周波数分割の方法は、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用され得る、すなわち、一部のシステムスペクトルリソースは第1のデータ伝送方式に使用され、他のシステムスペクトルリソースは第2のデータ伝送方式に使用される。これに基づき、第1のデータ伝送方式のデータ形式は、大量CP + 1つまたは複数のOFDMシンボル + GTの形式に設定されることが可能であり、ここで、大量CPは、OFDMシンボルの最後の部分から取得され得る。第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPは、大量CPと称され、なぜなら、第2のデータ伝送方式で使用されるCPと比較して、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPは、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPよりも大きいからである。図2は、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式を示し、図3は、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式を示す。ここで、大量CPは、情報符号語フィールドの1つの特定の実現方式である。
【0036】
伝搬遅延の2倍および最大マルチパス遅延拡散に対処するために、図3におけるCPは、伝搬遅延の2倍と現在の伝送環境内の最大マルチパス遅延拡散との和以上である。CP上で消費されるリソースオーバーヘッドの、データ部全体のオーバーヘッドに対する比を可能な限り低減するために、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式の1つのOFDMシンボルの持続時間は、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式の1つのOFDMシンボルの持続時間より長い。それに加えて、周波数分割多重化方式は、2つのデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用される。2つのデータ伝送方式を使用するユーザの周波数リソース間の直交性を維持し、周波数リソース間の干渉を低減するために、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間は、好ましくは、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間の整数倍であり得る。2つのデータ伝送方式で使用されるデータ形式のGTは、隣接するデータサブフレームの間の干渉を低減する目的のために設定される。
【0037】
たとえば、パケットが大量データパケットであるか、または少量データパケットであるかを決定するための閾値が50バイトであり、第2のデータ伝送方式で使用されるサブキャリアの間隔が15KHzであり、第1のデータ伝送方式で使用されるサブキャリアの間隔が2.5KHzであると仮定すると、15/2.5=6であり、6は整数であり、これは、2つのデータ伝送方式で使用されるサブキャリア間の直交性を満たす。第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式の1つのOFDMシンボルの持続時間は、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式の1つのOFDMシンボルの持続時間の6倍であり、第1のデータ伝送方式で使用されるCPおよびGTの持続時間は、第2のデータ伝送方式で使用されるCPおよびGTの持続時間と異なる。それに加えて、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式も、CPの持続時間 + 1つのOFDMシンボルの持続時間 + GTの持続時間が、タイムスロットの整数倍であることを満たす必要がある。たとえば、タイムスロットが500μsであるならば、前述の持続時間の和は、表1に示されているように、500μsの整数倍である必要がある。
【0038】
【表1】
【0039】
前述の表1で与えられる閾値、サブキャリアの間隔、およびOFDMシンボルの持続時間の特定の値は、本発明の実施形態で使用される例であるが、本発明は、説明されている特定の値に限定されない。それらの値が他の値に変更されるならば、対応する修正が、前述の対応する原理に従って行われることができる。
【0040】
別の例について、時間分割の方法は、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用され得る、すなわち、すべてのシステム帯域幅が、ある時間の間、第1のデータ伝送方式に使用され、別の時間の間、第2のデータ伝送方式に使用される。これに基づき、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、情報符号語フィールド + データ(DATA)部 + GTの形式である。データ形式は、特に、CP + 少なくとも1つのOFDMシンボル + GTの形式とすることが可能であり、またはプリアンブル(preamble) + 少なくとも1つのOFDMシンボル + GTの形式とすることが可能であり、ここで、CPおよびプリアンブルは、情報符号語フィールドの特定の実現方式であり、CPまたはプリアンブルの次のデータ部(すなわち、少なくとも1つのOFDMシンボル)のタイミングおよびチャネル推定に使用されることが可能であり、またある情報を暗黙のうちに搬送することも可能である。
【0041】
別の例について、時間周波数分割の方法は、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用され得る、すなわち、一部のシステム帯域幅が、ある時間の間、第1のデータ伝送方式に使用され、他の時間周波数リソースが、別の時間の間、第2のデータ伝送方式に使用される。これに基づき、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、情報符号語フィールド + データ(DATA)部 + GTの形態とすることが可能であり、ここで、情報符号語フィールドは、単一の符号、たとえば、CPとすることが可能であり、ここで、CPは、時間同期機能を提供するか、または情報符号語フィールドは、CP + 時間同期符号の形態とすることが可能であり、ここで、CP + 時間同期符号は、時間同期機能を提供する。
【0042】
図4は、本発明の一実施形態によるデータ受信方法のフローチャートである。図4に示されているように、この実施形態におけるデータ受信方法は、以下を含む。
【0043】
ステップ401:UEによって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定する。
【0044】
ステップ402:決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第1のデータ伝送方式であるか、または第2のデータ伝送方式であるかを決定し、決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第1のデータ伝送方式であるならば、ステップ403を実行し、決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第2のデータ伝送方式であるならば、ステップ404を実行する。
【0045】
ステップ403:パケットを第1のデータ伝送方式で受信する。
【0046】
ステップ404:パケットを第2のデータ伝送方式で受信する。
【0047】
この実施形態では、異なるサイズのパケットを受信するために、異なるデータ伝送方式が提供される。それに加えて、異なるデータ伝送方式は、異なる伝送リソースに対応している。言い換えれば、伝送リソースが決定されると、これは、伝送リソースが使用されるデータ伝送方式も決定されることを意味し、データ伝送方式が決定されると、これは、データ伝送方式で使用される伝送リソースも決定されることを意味する。
【0048】
この実施形態では、データ伝送方式は、限定はしないが、第1のデータ伝送方式および第2のデータ伝送方式を含み得る。第1のデータ伝送方式および第2のデータ伝送方式の定義について、前述の実施形態における説明を参照することが可能であり、ここでは繰り返されない。
【0049】
ネットワーク側デバイスは、伝送リソースについて検出を実行し、UEによって送信されたパケットが検出されたときに、ネットワーク側デバイスは、パケットを送信するために使用される伝送リソースを決定し(すなわち、そのパケットに対する伝送リソースが検出される)、伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第1のデータ伝送方式であるならば、ネットワーク側デバイスは、パケットを第1のデータ伝送方式で受信し、伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第2のデータ伝送方式であるならば、ネットワーク側デバイスは、パケットを第2のデータ伝送方式で受信する。異なるデータ伝送方式は、異なる受信処理に対応している。受信処理は、本発明の実施形態では詳細に説明されない。
【0050】
任意選択の一実現方式において、ステップ401の前に、この方法は、第1のブロードキャストメッセージを使用することによって閾値をUEに送信し、それによって、UEは、パケットのデータ量と閾値との間の値の関係に従って、パケットを送信するために使用されるデータ伝送方式を決定すること、または第1の専用シグナリングを使用することによって閾値をUEに送信し、それによって、UEがパケットのデータ量と閾値との間の値の関係に従ってパケットを送信するために使用されるデータ伝送方式を決定することを含む。
【0051】
前述の方式に加えて、閾値はシステムによっても設定され得る、すなわち、ネットワーク側デバイスとUEとは、あらかじめ、使用される閾値について合意する。たとえば、UEに対して、閾値は操作者によってUE内に設定され得る。
【0052】
パケットを送信するために使用されるデータ伝送方式を、パケットのデータ量と閾値との間の値の関係に従ってUEによって決定する詳細な処理について、前述の実施形態における説明を参照することが可能であり、ここでは繰り返さない。
【0053】
任意選択の一実現方式において、ステップ401の前に、この方法は、第2のブロードキャストメッセージまたは第2の専用シグナリングを使用することによって伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングをUEに送信し、それによって、UEが、マッピングに従ってパケットを送信するために使用される伝送リソースを決定することをさらに含み得る。
【0054】
第1のデータ伝送方式および第2のデータ伝送方式が共存するときに、第1のデータ伝送方式および第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースは、多重化され得る。たとえば、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式は、周波数分割多重化、時間分割多重化、時間周波数分割多重化、または空間分割多重化である。
【0055】
本発明の実施形態において、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、図2に示されているように、CP + 1つのOFDMシンボル + GTである。
【0056】
本発明の実施形態において、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、順に、図3に示されているように、情報符号語フィールド、送信されるパケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボル、およびGTを含む。この形式は、情報符号語フィールド + データ部 + GTとしてより直接的に表わされることが可能であり、データ部は、送信されるパケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボルであり、情報符号語フィールドは、データ部(すなわち、少なくとも1つのOFDMシンボル)の開始位置を指示するために使用される。
【0057】
任意選択で、情報符号語フィールドは、CPを含み、ここで、CPは、伝搬遅延の2倍と現在の伝送環境内の最大マルチパス遅延拡散との和以上である。第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPは、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPの持続時間以上であり、したがって、第1データ伝送方式で使用されるデータ形式のCPは、大量CPと称され得ることが理解できる。
【0058】
任意選択で、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のGTは、現在の伝送環境内の伝搬遅延の2倍より大きい。
【0059】
任意選択で、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式が、周波数分割多重化を含む、たとえば、周波数分割多重化方式が、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用される、または時間周波数分割多重化が、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用されるならば、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間は、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間の整数倍である。
【0060】
上記から理解されるように、この実施形態では、異なるデータ伝送方式が提供され、異なるデータ伝送方式は、異なるデータ伝送方式で使用される異なる伝送リソースを使用することによって互いから区別され、パケットが到着したときに、検出されたパケットに対する伝送リソースを決定することによって、パケットは、伝送リソースに対応するデータ伝送方式で受信され、それによって、異なるパケットが、異なるデータ伝送方式で受信されることが可能である。従来技術における大量パケットを伝送するために使用されるデータ伝送方式で少量パケットを伝送する解決策と比較して、この解決策は、リソースの浪費を低減し、伝送遅延を低減し、伝送効率を改善するために役立つ。
【0061】
図5は、本発明の一実施形態によるUEの概略構造図である。図5に示されているように、UEは、受信モジュール51と送信モジュール52とを含む。
【0062】
受信モジュール51は、閾値を受信するように構成され、ここで、閾値は、データ量が大量であるか、少量であるかを指示するために使用される。
【0063】
送信モジュール52は、受信モジュール51に接続され、送信されるパケットのデータ量が受信モジュール51によって受信された閾値より少ないときに、パケットを第1のデータ伝送方式で送信するか、またはパケットのデータ量が受信モジュール51によって受信された閾値以上であるときに、パケットを第2のデータ伝送方式で送信するように構成される。
【0064】
任意選択の一実現方式において、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式は、周波数分割多重化、時間分割多重化、時間周波数分割多重化、または空間分割多重化である。
【0065】
任意選択の一実現方式において、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、順に、情報符号語フィールド、パケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボル、およびGTを含み、ここで、情報符号語フィールドは、少なくとも1つのOFDMシンボルの開始位置を指示するために使用される。
【0066】
任意選択で、情報符号語フィールドは、CPを含み、ここで、CPは、伝搬遅延の2倍と現在の伝送環境内の最大マルチパス遅延拡散との和以上である。
【0067】
任意選択で、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のGTは、現在の伝送環境内の伝搬遅延の2倍より大きい。
【0068】
任意選択の一実現方式において、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式が、周波数分割多重化を含むならば、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間は、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間の整数倍である。
【0069】
任意選択の一実現方式において、受信モジュール51が、閾値を受信するように構成されることは、受信モジュール51が、第1のブロードキャストメッセージを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される閾値を受信するか、または第1の専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される閾値を受信するか、または操作者によって入力された閾値を受信するように特に構成されることを含む。
【0070】
任意選択の一実現方式において、受信モジュール51は、送信モジュール52が、パケットを送信する前に、第2のブロードキャストメッセージを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される、伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングを受信するか、または第2の専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される、伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングを受信するようにさらに構成される。これに基づき、送信モジュール52は、パケットのデータ量が閾値より少ないときに、受信モジュール51によって受信されたマッピングに従って第1のデータ伝送方式に対応する伝送リソースを決定し、決定された伝送リソース上で第1のデータ伝送方式でパケットを送信するか、またはパケットのデータ量が閾値以上であるときに、受信モジュール51によって受信されたマッピングに従って第2のデータ伝送方式に対応する伝送リソースを決定し、決定された伝送リソース上で第2のデータ伝送方式でパケットを送信するように特に構成され得る。
【0071】
この実施形態で提供されるUEの機能モジュールは、図1に示されている方法の実施形態の処理を実行するように構成され得る。UEの特定の動作原理は、繰り返さない。詳細については、方法の実施形態の説明を参照されたい。
【0072】
この実施形態で提供されるUEがパケットを送信する必要があるときに、UEは、パケットのデータ量を閾値と比較して、送信されるパケットが大量データパケットであるか、または少量データパケットであるかを決定し、送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないときに、UEは、送信されるパケットを少量データパケットとみなし、パケットを第1のデータ伝送方式で送信し、送信されるパケットのデータ量が閾値以上であるときに、UEは、送信されるパケットを大量データパケットとみなし、パケットを第2のデータ伝送方式で送信する。このようにして、異なるデータ伝送方式が異なるサイズのパケットに対して採用され、それによって、従来技術で大量パケットを送信するために使用されるデータ伝送方式で少量パケットを送信することによって引き起こされる、リソースの浪費、比較的長い伝送遅延、および比較的低い伝送効率のような問題を解決する。
【0073】
図6は、本発明の一実施形態による別のUEの概略構造図である。図6に示されているように、UEは、メモリ61と、プロセッサ62と、通信インターフェース63とを含む。
【0074】
メモリ61は、プログラムを記憶するように構成される。特に、プログラムは、プログラムコードを含むことが可能であり、ここで、プログラムコードは、コンピュータ動作命令を含む。メモリ61は、高速RAMメモリを含み得る、または不揮発性メモリ(non-volatile memory)、たとえば、少なくとも1つのディスクメモリをさらに含み得る。
【0075】
プロセッサ62は、メモリ61内に記憶されたプログラムを実行するように構成される。
【0076】
プロセッサ62は、中央処理装置(Central Processing Unit、略してCPU)または特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、略してASIC)であり得るか、または本発明の実施形態を実現する1つのまたは複数の集積回路として構成される。
【0077】
通信インターフェース63は、閾値を受信し、送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないときに、パケットを第1のデータ伝送方式で送信するか、またはパケットのデータ量が閾値以上であるときに、パケットを第2のデータ伝送方式で送信するように構成される。
【0078】
任意選択の一実現方式において、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式は、周波数分割多重化、時間分割多重化、時間周波数分割多重化、または空間分割多重化である。
【0079】
任意選択の一実現方式において、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、順に、情報符号語フィールド、パケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボル、およびGTを含み、ここで、情報符号語フィールドは、少なくとも1つのOFDMシンボルの開始位置を指示するために使用される。
【0080】
任意選択で、情報符号語フィールドは、CPを含み、ここで、CPは、伝搬遅延の2倍と現在の伝送環境内の最大マルチパス遅延拡散との和以上である。
【0081】
任意選択で、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のGTは、現在の伝送環境内の伝搬遅延の2倍より大きい。
【0082】
任意選択の一実現方式において、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式が、周波数分割多重化を含むならば、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間は、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間の整数倍である。
【0083】
任意選択の一実現方式において、通信インターフェース63が閾値を受信するように構成されることは、通信インターフェース63が、第1のブロードキャストメッセージを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される閾値を受信するか、または第1の専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される閾値を受信するか、または操作者によって入力された閾値を受信するように特に構成されることを含む。
【0084】
任意選択の一実現方式において、通信インターフェース63は、パケットを送信する前に、第2のブロードキャストメッセージを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される、伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングを受信するか、または第2の専用シグナリングを使用することによってネットワーク側デバイスによって送信される、伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングを受信するようにさらに構成される。これに基づき、通信インターフェース63が、パケットのデータ量が閾値より少ないときに、パケットを第1のデータ伝送方式で送信するように構成されることは、通信インターフェース63が、パケットのデータ量が閾値より少ないときに、マッピングに従って第1のデータ伝送方式に対応する伝送リソースを決定し、決定された伝送リソース上で第1のデータ伝送方式でパケットを送信するように特に構成されることを含む。同様に、通信インターフェース63が、パケットのデータ量が閾値以上であるときに、パケットを第2のデータ伝送方式で送信するように構成されることは、通信インターフェース63が、パケットのデータ量が閾値以上であるときに、マッピングに従って第2のデータ伝送方式に対応する伝送リソースを決定し、決定された伝送リソース上で第2のデータ伝送方式でパケットを送信するように特に構成されることを含む。
【0085】
任意選択で、特定の実現において、メモリ61、プロセッサ62、および通信インターフェース63が独立して実現されるならば、メモリ61、プロセッサ62、および通信インターフェース63は、バスを通じて相互接続され、相互の通信を実現し得る。これらのバスは、業界標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture、略してISA)バス、ペリフェラル・コンポーネント・インターコネクト(Peripheral Component Interconnect、略してPCI)バス、拡張業界標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture、略してEISA)バス、等であり得る。これらのバスは、アドレスバス、データバス、制御バス、等に分類され得る。表現の容易さのため、これらのバスは、図6では、1本の太線のみで表されているが、1本のバスまたは1つの種類のバスのみが存在していることを意味しない
【0086】
任意選択で、特定の実現において、メモリ61、プロセッサ62、および通信インターフェース63が、実現のために1つのチップ上に統合されるならば、メモリ61、プロセッサ62、および通信インターフェース63は、内部インターフェースを使用することによって相互の通信を実現し得る。
【0087】
この実施形態で提供されるUEは、図1に示されている方法の実施形態の処理を実行するように構成され得る。UEの特定の動作原理は、繰り返さない。詳細については、方法の実施形態の説明を参照されたい。
【0088】
この実施形態で提供されるUEがパケットを送信する必要があるときに、UEは、パケットのデータ量を閾値と比較して、送信されるパケットが大量データパケットであるか、または少量データパケットであるかを決定し、送信されるパケットのデータ量が閾値より少ないときに、UEは、送信されるパケットを少量データパケットとみなし、パケットを第1のデータ伝送方式で送信し、送信されるパケットのデータ量が閾値以上であるときに、UEは、送信されるパケットを大量データパケットとみなし、パケットを第2のデータ伝送方式で送信する。このようにして、異なるデータ伝送方式が異なるサイズのパケットに対して採用され、それによって、従来技術で大量パケットを送信するために使用されるデータ伝送方式で少量パケットを送信することによって引き起こされる、リソースの浪費、比較的長い伝送遅延、および比較的低い伝送効率のような問題を解決する。
【0089】
図7は、本発明の一実施形態によるネットワーク側デバイスの概略構造図である。図7に示されているように、ネットワーク側デバイスは、決定モジュール71と受信処理モジュール72とを含む。
【0090】
決定モジュール71は、UEによって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定するように構成される。
【0091】
受信処理モジュール72は、決定モジュール71に接続され、決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第1のデータ伝送方式であるときに、パケットを第1のデータ伝送方式で受信するか、または決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第2のデータ伝送方式であるときに、パケットを第2のデータ伝送方式で受信するように構成される。
【0092】
任意選択の一実現方式において、図7に示されているように、ネットワーク側デバイスは、送信モジュール73をさらに含む。
【0093】
送信モジュール73は、決定モジュール71に接続され、決定モジュール71が、UEによって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定する前に、第1のブロードキャストメッセージを使用することによって閾値をUEに送信するか、または第1の専用シグナリングを使用することによって閾値をUEに送信するように構成され、それによって、UEがパケットのデータ量と閾値との間の値の関係に従ってパケットを送信するために使用されるデータ伝送方式を決定する。前述の方式に加えて、閾値はシステムによっても設定され得る、すなわち、ネットワーク側デバイスとUEとは、あらかじめ、使用される閾値について合意する。
【0094】
任意選択で、送信モジュール73は、決定モジュール71が、UEによって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定する前に、第2のブロードキャストメッセージまたは第2の専用シグナリングを使用することによって伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングをUEに送信するようにさらに構成されることが可能であり、それによって、UEがマッピングに従ってパケットを伝送するために使用される伝送リソースを決定する。
【0095】
任意選択の一実現方式において、データ伝送方式は、第1のデータ伝送方式および第2のデータ伝送方式を含む。
【0096】
任意選択で、第1のデータ伝送方式および第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースは、多重化され得る。たとえば、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式は、周波数分割多重化、時間分割多重化、時間周波数分割多重化、または空間分割多重化である。
【0097】
本発明の実施形態において、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、図2に示されているように、CP + 1つのOFDMシンボル + GTである。
【0098】
本発明の実施形態において、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、順に、図3に示されているように、情報符号語フィールド、送信されるパケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボル、およびGTを含み、これは、情報符号語フィールド + データ部 + GTとしてより直接的に表されることが可能であり、ここで、データ部は、送信されるパケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボルであり、情報符号語フィールドは、データ部(すなわち、少なくとも1つのOFDMシンボル)の開始位置を指示するために使用される。
【0099】
任意選択で、情報符号語フィールドは、CPを含み、ここで、CPは、伝搬遅延の2倍と現在の伝送環境内の最大マルチパス遅延拡散との和以上である。第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPは、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPの持続時間以上であり、したがって、第1データ伝送方式で使用されるデータ形式のCPは、大量CPと称され得ることが理解できる。
【0100】
任意選択で、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のGTは、現在の伝送環境内の伝搬遅延の2倍より大きい。
【0101】
任意選択で、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式が、周波数分割多重化を含む、たとえば、周波数分割多重化方式が、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用される、または時間周波数分割多重化方式が、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用されるならば、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間は、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間の整数倍である。
【0102】
この実施形態で提供されるネットワーク側デバイスは、基地局であり得るが、それに限定されない。
【0103】
この実施形態で提供されるネットワーク側デバイスの機能モジュールは、図4に示されている方法の実施形態の処理を実行するように構成され得る。ネットワーク側デバイスの特定の動作原理は、繰り返さない。
【0104】
この実施形態で提供されるネットワーク側デバイスは、異なるデータ伝送方式をサポートし、異なるデータ伝送方式で使用される異なる伝送リソースを使用することによって異なるデータ伝送方式を互いから区別する。パケットが到着したときに、検出されたパケットに対する伝送リソースを決定することによって、ネットワーク側デバイスは、伝送リソースに対応するデータ伝送方式でパケットを受信し、それによって、異なるパケットが、異なるデータ伝送方式で受信されることが可能である。従来技術における大量パケットを伝送するために使用されるデータ伝送方式で少量パケットを伝送する解決策と比較して、この解決策は、リソースの浪費を低減し、伝送遅延を低減し、伝送効率を改善するために役立つ。
【0105】
図8は、本発明の一実施形態による別のネットワーク側デバイスの概略構造図である。図8に示されているように、ネットワーク側デバイスは、メモリ81とプロセッサ82とを含む。
【0106】
メモリ81は、プログラムを記憶するように構成される。特に、プログラムは、プログラムコードを含むことが可能であり、ここで、プログラムコードは、コンピュータ動作命令を含む。メモリ81は、高速RAMメモリを含み得るか、または不揮発性メモリ(non-volatile memory)、たとえば、少なくとも1つのディスクメモリをさらに含み得る。
【0107】
プロセッサ82は、UEによって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定するために、メモリ81内に記憶されたプログラムを実行し、決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第1のデータ伝送方式であるときに、パケットを第1のデータ伝送方式で受信するか、または決定された伝送リソースに対応するデータ伝送方式が第2のデータ伝送方式であるときに、パケットを第2のデータ伝送方式で受信するように構成される。
【0108】
任意選択の一実現方式において、図8に示されているように、ネットワーク側デバイスは、通信インターフェース83をさらに含む。
【0109】
通信インターフェース83は、プロセッサ82が、UEによって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定する前に、第1のブロードキャストメッセージを使用することによって閾値をUEに送信するか、または第1の専用シグナリングを使用することによって閾値をUEに送信するように構成され、それによって、UEがパケットのデータ量と閾値との間の値の関係に従ってパケットを送信するために使用されるデータ伝送方式を決定する。前述の方式に加えて、閾値はシステムによっても設定され得る、すなわち、ネットワーク側デバイスとUEとは、あらかじめ、使用される閾値について合意する。
【0110】
任意選択で、通信インターフェース83は、プロセッサ82が、UEによって送信され、検出されるパケットに対する伝送リソースを決定する前に、第2のブロードキャストメッセージまたは第2の専用シグナリングを使用することによって伝送リソースとデータ伝送方式との間のマッピングをUEに送信するようにさらに構成されることが可能であり、それによって、UEがマッピングに従ってパケットを伝送するために使用される伝送リソースを決定する。
【0111】
任意選択で、第1のデータ伝送方式および第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースは、多重化され得る。たとえば、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式は、周波数分割多重化、時間分割多重化、時間周波数分割多重化、または空間分割多重化である。
【0112】
本発明の実施形態において、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、図2に示されているように、CP + 1つのOFDMシンボル + GTである。
【0113】
本発明の実施形態において、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式は、順に、図3に示されているように、情報符号語フィールド、送信されるパケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボル、およびGTを含み、これは、情報符号語フィールド + データ部 + GTとしてより直接的に表されることが可能であり、ここで、データ部は、送信されるパケットによって形成される少なくとも1つのOFDMシンボルであり、情報符号語フィールドは、データ部(すなわち、少なくとも1つのOFDMシンボル)の開始位置を指示するために使用される。
【0114】
任意選択で、情報符号語フィールドは、CPを含み、ここで、CPは、伝搬遅延の2倍と現在の伝送環境内の最大マルチパス遅延拡散との和以上である。第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPは、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のCPの持続時間以上であり、したがって、第1データ伝送方式で使用されるデータ形式のCPは、大量CPと称され得ることが理解できる。
【0115】
任意選択で、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のGTは、現在の伝送環境内の伝搬遅延の2倍より大きい。
【0116】
任意選択で、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対する多重化方式が、周波数分割多重化を含む、たとえば、周波数分割多重化方式が、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用される、または時間周波数分割多重化方式が、第1のデータ伝送方式で使用される伝送リソースおよび第2のデータ伝送方式で使用される伝送リソースに対して採用されるならば、第1のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間は、第2のデータ伝送方式で使用されるデータ形式のOFDMシンボルの持続時間の整数倍である。
【0117】
この実施形態で提供されるネットワーク側デバイスは、基地局であり得るが、それに限定されない。
【0118】
この実施形態で提供されるネットワーク側デバイスは、図4に示されている方法の実施形態の処理を実行するように構成され得る。ネットワーク側デバイスの特定の動作原理は、繰り返さない。
【0119】
この実施形態で提供されるネットワーク側デバイスは、異なるデータ伝送方式をサポートし、異なるデータ伝送方式で使用される異なる伝送リソースを使用することによって異なるデータ伝送方式を互いから区別する。パケットが到着したときに、検出されたパケットに対する伝送リソースを決定することによって、ネットワーク側デバイスは、伝送リソースに対応するデータ伝送方式でパケットを受信し、それによって、異なるパケットが、異なるデータ伝送方式で受信されることが可能である。従来技術における大量パケットを伝送するために使用されるデータ伝送方式で少量パケットを伝送する解決策と比較して、この解決策は、リソースの浪費を低減し、伝送遅延を低減し、伝送効率を改善するために役立つ。
【0120】
この技術分野の当業者は、前述の方法の実施形態のステップの全部または一部が、関連するハードウェアに命令するプログラムによって実現され得ることを理解し得る。前述のプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。プログラムが実行されるときに、前述の方法の実施形態のステップが実行される。前述の記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスクのような、プログラムコードを記憶することができるさまざまな媒体を含む。
【0121】
最後に、上述の実施形態は、本発明を限定するのではなく本発明の技術的解決策を説明するために意図されるだけであることに留意すべきである。本発明は、上述の実施形態を参照して詳しく説明されているが、この技術分野の当業者は、本発明の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、なおも、上述の実施形態において説明されている技術的解決策に修正を加えるか、またはその一部または全部の技術的特徴に対する同等の置き換えを行い得ることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0122】
51 受信モジュール
52 送信モジュール
61 メモリ
62 プロセッサ
63 通信インターフェース
71 決定モジュール
72 受信処理モジュール
73 送信モジュール
81 メモリ
82 プロセッサ
83 通信インターフェース
図1
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図8