【文献】
Peter N Nirmalraj et al.,Selective Tuning and Optimization of the Contacts to Metallic and Semiconducting Single-Walled Carbon Nanotubes,ACS Nano,米国,2010年,Vol.4, No.7,p.3801-3806
【文献】
Hongzhi Chen et al.,Development of Infrared Detectors Using Single Carbon-Nanotube-Based Field-Effect Transistors,IEEE TRANSACTIONS ON NANOTECHNOLOGY,米国,2010年 9月,Vol.9, No.5,p.582-589
【文献】
Ki-Hwan Kim et al.,Cup-Stacked Carbon Nanotube Schottky Diodes for Photovoltaics and Photodetectors,ADVANCED MATERIALS,ドイツ,2014年,Vol.26,p.4363-4369
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カーボンナノチューブ構造体は複数の前記カーボンナノチューブを含み、複数の前記カーボンナノチューブは分子間力によって密接に結合され、且つ平行して同じ方向に沿って配列されることを特徴とする請求項1に記載の光検出器。
隣接する前記カーボンナノチューブの金属性カーボンナノチューブセグメントの長さは同じであり、隣接する前記カーボンナノチューブの半導体性カーボンナノチューブセグメントの長さは同じであることを特徴とする請求項2に記載の光検出器。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施例1におけるカーボンナノチューブの製造方法を示すフローチャートである。
【
図2】本発明の実施例1における電場によってカーボンナノチューブのキラリティーを制御する図である。
【
図3】本発明の実施例1におけるカーボンナノチューブに反転電界を印加する前後の走査型電子顕微鏡写真である。
【
図4】本発明の実施例1におけるパルス電界電圧が時間に伴って変化する図である。
【
図5】本発明の実施例1におけるパルス幅が500msであるときの電界の変化に伴ってカーボンナノチューブのキラリティーを示す図である。
【
図6】本発明の実施例1におけるパルス幅が500msより大きいときの電場の変化に伴ってカーボンナノチューブのキラリティーを示す図である。
【
図7】本発明の実施例1におけるパルス幅が100msであるときのカーボンナノチューブアレイの走査型電子顕微鏡写真である。
【
図8】本発明の実施例1におけるパルス幅が10msであるときのカーボンナノチューブアレイの走査型電子顕微鏡写真である。
【
図9】本発明の実施例2におけるカーボンナノチューブアレイの構造を示す図である。
【
図10】本発明の実施例3における薄膜トランジスタの構造を示す図である。
【
図11】本発明の実施例3における薄膜トランジスタの試験結果図である。
【
図12】本発明の実施例4における薄膜トランジスタの構造を示す図である。
【
図13】本発明の実施例5における光検出器の構造を示す図である。
【
図14】本発明の実施例6における光電変換装置の構造を示す図である。
【
図15】本発明の実施例6における光電変換装置の断面図である。
【
図16】本発明の実施例7における光電変換装置の構造を示す図である。
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
【0012】
図1を参照すると、本発明の実施例1はカーボンナノチューブの製造方法を提供する。カーボンナノチューブの製造方法は、下記のステップを含む。
S11、基板11を提供し、基板11の表面に触媒層12を堆積させる。
S12、基板11を反応炉13に設置し、反応炉を所定の温度に加熱し、反応炉13に炭素源ガス14及び保護ガス15を導入して、基板11にカーボンナノチューブアレイ16を成長させ、カーボンナノチューブアレイ16は複数のカーボンナノチューブセグメントを含む。
S13、カーボンナノチューブアレイ16に電界を印加して、電界向きは触媒層を正電荷に帯電させる方向であり、電界向きを反転させて、カーボンナノチューブセグメントから半導体性カーボンナノチューブセグメントを成長させる。
【0013】
ステップ(S11)では、基板11は、カーボンナノチューブを成長させるために用いられる。基板11の材料は、シリコン、ガラス、石英などである。本実施例において、基板11は、STカットの単結晶石英管である。
【0014】
触媒層12は触媒粉末層であってもよい。触媒層12の材料は、単層カーボンナノチューブを成長させることを保証できればよい。触媒粉末層は、金属鉄粉、金属鉄網、金属ニッケル粉、金属ニッケルネット、アルミナと金属鉄の混合粉等で形成できる。触媒層12は、電子ビーム蒸着法、蒸着法またはスパッタリング法により基板11の表面に形成される。本実施例において、触媒層12は金属鉄粉層であり、金属鉄粉の粒径が0.2nmであり、触媒層12は電子ビーム蒸着によって基板11の表面に形成される。
【0015】
ステップ(S12)では、基板11を反応炉に設置し、反応炉を所定の温度に加熱する。所定の温度は800℃〜960℃である。好ましくは、所定の温度が900℃〜950℃である。本実施例において、反応炉の温度を950℃に加熱する。
【0016】
炭素源ガス14は、一酸化炭素、またはアセチレン、メタン、エタン、エチレンなどの炭化水素であってもよい。保護ガス15は、水素、窒素または不活性ガスであってもよい。炭素源ガス14及び保護ガス15の流量比は、炭素源ガス14の種類と要求に応じて調整することができる。本実施例において、炭素源ガス14はメタンであり、保護ガス15は窒素である。流量が500sccmであるH
2及び流量が200sccmであるCH
4を反応炉13に10分間導入して、次に流量が5sccmであるH
2及び流量が2sccmであるCH
4を反応炉13に10分間導入して、カーボンナノチューブアレイ16の成長を促進させる。
【0017】
カーボンナノチューブアレイ16の成長方法は、ステップ(S11)〜ステップ(S12)の成長方法に限定されず、アーク放電法やレーザーアブレーション法であってもよい。カーボンナノチューブアレイ16は複数のカーボンナノチューブセグメントを含む。複数のカーボンナノチューブセグメントはアレイ状に分布して、且つ基本的に同じ方向に沿って延伸する。カーボンナノチューブセグメントの成長工程に、電界によってカーボンナノチューブセグメントのキラリティーをより効果的に制御できるように、カーボンナノチューブアレイ16におけるカーボンナノチューブセグメントの密度は3本/μmより大きい。本実施例において、カーボンナノチューブアレイ16におけるカーボンナノチューブセグメントは水平配列に分布して、カーボンナノチューブセグメントの密度は6本/μmである。複数のカーボンナノチューブセグメントの成長方式は、底部成長または上部成長であってもよい。具体的に、複数のカーボンナノチューブセグメントの成長方式が底部成長である場合、触媒層12は基板の表面に付着して、カーボンナノチューブセグメントは触媒層の基板と離れる表面に成長する。複数のカーボンナノチューブセグメントの成長方式が上部成長である場合、カーボンナノチューブセグメントは、触媒層12の基板と接触する表面に成長して、触媒層中の触媒粒子はカーボンナノチューブセグメントによって基板の表面から持ち上げられる。カーボンナノチューブアレイ16は複数の金属性カーボンナノチューブセグメントを含む。カーボンナノチューブアレイ16におけるカーボンナノチューブセグメントは単層カーボンナノチューブである。単層カーボンナノチューブの直径は2nmより小さい。好ましくは、単層カーボンナノチューブの直径は1.2nm〜1.5nmである。本実施例において、カーボンナノチューブアレイ16は、半導体性カーボンナノチューブセグメントと金属性カーボンナノチューブセグメントとの混合構造であり、半導体性カーボンナノチューブセグメントと金属性カーボンナノチューブセグメントとの比は2:1である。
【0018】
ステップ(S13)では、カーボンナノチューブアレイ16に印加される電場は、直流電場であってもよい。触媒層が正に帯電している際の電界向きを正向きに設定し、触媒層が負に帯電している際の電界向きを負向きに設定する。正向きが逆になって負向きになる。電場向きがカーボンナノチューブセグメントの成長方向と垂直する場合、電場は触媒を充電させない。
図2を参照すると、Sは半導体性を指し、Mは金属性を指し、Eは印加された電場を指す。カーボンナノチューブアレイ16に順方向電界が印加されると、成長中にカーボンナノチューブセグメントのキラリティーは変化しないままである。すなわち、成長する金属性カーボンナノチューブセグメントは依然として金属性カーボンナノチューブセグメントであり、成長する半導体性カーボンナノチューブセグメントは依然として半導体性カーボンナノチューブセグメントである。電場向きが正向きから負向きに変化すると、成長するカーボンナノチューブセグメントのキラリティーは変化する。具体的に、電場が変化した後に、成長するカーボンナノチューブセグメントは基本的に半導体性カーボンナノチューブセグメントに変化する。すなわち、元の金属性カーボンナノチューブセグメントは続けて半導体性カーボンナノチューブセグメントを成長し出して、元の半導体性カーボンナノチューブセグメントは依然として半導体性を保持して、半導体性カーボンナノチューブセグメントを続けて成長する。電界向きを反転してカーボンナノチューブアレイ16に印加することにより、カーボンナノチューブアレイ16における新たに成長するカーボンナノチューブセグメントを純粋な半導体性カーボンナノチューブセグメントに変化できる。この原因は以下である。電界向きが正向きから負向きに変化する場合、電界は触媒に充電する負電荷を増加し、触媒のフェルミレベルを増加させる。触媒のフェルミレベルが高くなり、カーボンナノチューブセグメントが金属性から半導体性に変化することを簡単に制御できる。好ましくは、触媒のフェルミレベルの増加値は0.7eV以上である。さらに好ましくは、触媒のフェルミレベルの増加値が1eVである。
【0019】
電界向きが負向きから正向きに変化する場合、成長中にカーボンナノチューブセグメントのキラリティーも変化する。具体的に、カーボンナノチューブセグメントの成長工程に最初に負の電場を印加し、その間、カーボンナノチューブセグメントのキラリティーは変化しないままである。電場向きが負向きから正向きに変化すると、成長するカーボンナノチューブセグメントは基本的に金属性カーボンナノチューブセグメントに変化する。すなわち、元の半導体性カーボンナノチューブセグメントは続けて金属性カーボンナノチューブセグメントを成長し出して、元の金属性カーボンナノチューブセグメントは依然として金属性を保持して、金属性カーボンナノチューブセグメントを続けて成長する。電界向きを反転してカーボンナノチューブアレイ16に印加することにより、カーボンナノチューブアレイ16における新たに成長するカーボンナノチューブセグメントを純粋な金属性カーボンナノチューブセグメントに変化できる。この原因は以下である。電界向きが負向きから正向きに変化する場合、電界は触媒に充電する正電荷を増加し、触媒のフェルミレベルを減少させる。触媒のフェルミレベルが低くなり、カーボンナノチューブセグメントが半導体性から金属性に変化することを簡単に制御できる。好ましくは、触媒のフェルミレベルの減少値は-0.1eV以下である。さらに好ましくは、触媒のフェルミレベルの減少値が-0.2eV以下である。
【0020】
カーボンナノチューブアレイ16に順方向電場が印加されると、カーボンナノチューブセグメントが順方向電界の成長環境に十分な時間を有するために、順方向電界の印加時間は短くなり過ぎない。具体的に、順方向電界の印加時間は2s以上である。順方向電界の電界強度は200v/mm以上である。電場向きが正向きから負向きに変わると、カーボンナノチューブセグメントの電界環境が強く変化し、カーボンナノチューブセグメントのキラリティーに直接影響を及ぼす。触媒が負に帯電した後に、半導体性カーボンナノチューブを成長するギブス自由エネルギーは金属性カーボンナノチューブのギブス自由エネルギーよりも小さいので、電界向きが正向きから負向きに変わると、金属性カーボンナノチューブセグメントから続けて成長するカーボンナノチューブセグメントのキラリティーは、基本的に半導体性になる。電場向きが反転された後に、カーボンナノチューブアレイ16における半導体性カーボンナノチューブセグメントの比率は負方向電界を印加する時間に関係する。電場向きが反転された後に、負の電界の印加時間が200msより小さい場合、金属性カーボンナノチューブセグメントから新たに成長するカーボンナノチューブセグメントの一部は、金属性から半導体性に変化する。これは、負電圧の印加時間が短く、新たに成長するカーボンナノチューブセグメントの一部のキラリティーが金属のままであるためである。電場向きが反転された後に、負の電界の印加時間が200msより大きい場合、カーボンナノチューブアレイ16から新たに成長するカーボンナノチューブセグメントのキラリティーは半導体性である。
図3を参照すると、逆電界が印加された前後のカーボンナノチューブの走査型電子顕微鏡写真を示す。カーボンナノチューブに印加される電界のパラメータは以下である。カーボンナノチューブに順方向電界を20s印加し、順方向電界の電界強度は200v/mmであり、カーボンナノチューブに負方向電界を500ms印加し、負方向電界の電界強度は-200v/mmである。
【0021】
さらに、カーボンナノチューブアレイ16にパルス電界を印加することにより、カーボンナノチューブのキラリティーを何度も変えることができる。
図4を参照すると、パルス電界は順方向電界及び負方向電界が交互に複数回繰り返して形成する周期的な電界である。パルス電界の周期Tは、順方向電界及び負方向電界がカーボンナノチューブアレイ16にそれぞれ1回に印加する時間である。カーボンナノチューブアレイ16におけるカーボンナノチューブセグメントのキラリティーは、負方向電界のパルス幅及び電界の方向を調整することによって制御することができる。
【0022】
具体的に、
図4を参照すると、負方向電界のパルス幅が200msより小さい場合、電場向きが正向きから負向きに変化すると、金属性カーボンナノチューブセグメントから新たに成長するカーボンナノチューブセグメントの一部のキラリティーは半導体性になり、一方、半導体性カーボンナノチューブセグメントのキラリティーは変化しないままであり、電場向きが負向きから正向きに変化すると、カーボンナノチューブセグメントのキラリティーは変化しないままである。
図5を参照すると、負方向電界パルスのパルス幅が200ms〜500ms(200msを含まず)である場合、電場向きが正向きから負向きに変化すると、新たに成長するカーボンナノチューブセグメントのキラリティーは半導体性になり、電場向きが負向きから正向きに変化すると、カーボンナノチューブセグメントのキラリティーは変化しないままである。上記の条件で得られたカーボンナノチューブセグメントは、金属性カーボンナノチューブセグメントの部分を除去することにより、純粋な半導体性カーボンナノチューブを得ることができる。
図6を参照すると、負方向電界のパルス幅が500msより大きい場合、電場向きが正向きから負向きに変化すると、新たに成長するカーボンナノチューブセグメントのキラリティーは半導体性になり、電場向きが負向きから正向きに変化すると、新たに成長するカーボンナノチューブセグメントのキラリティーは金属性になる。印加された負方向電界のパルス幅が長くなり、触媒層に充電する電荷が自然放電して、負電荷が減少するので、電場向きが負向きから正向きに変化する場合、触媒粒子に十分な正電荷を充電させ、新たに成長するカーボンナノチューブセグメントを半導体性から金属性に変化させる。すなわち、パルス幅が500msより大きい場合、印加されるパルス電場時間の増加に伴い、カーボンナノチューブアレイ16の成長中に、カーボンナノチューブセグメントのキラリティーが連続的に変化する。すなわち、一本のカーボンナノチューブには、金属性カーボンナノチューブセグメント及び半導体性カーボンナノチューブセグメントは交替する。さらに、新たに成長するカーボンナノチューブセグメントのキラリティーが金属性である場合、電界向きを維持すると、新たに成長するカーボンナノチューブセグメントのキラリティーは金属性のままである。この際、金属性カーボンナノチューブセグメントを成長する前のカーボンナノチューブセグメントを除去して、純粋な金属性カーボンナノチューブを得ることができる。
図7を参照すると、パルスの周期が20sであり、負方向電界パルスのパルス幅は100msである際のカーボンナノチューブアレイの走査型電子顕微鏡写真を示す。
図7において、明るい白い細長いものは金属性カーボンナノチューブセグメントであり、淡い白い細長いものは半導体性カーボンナノチューブセグメントである。
図8を参照すると、パルスの周期が20sであり、負方向電界パルスのパルス幅は10sである際のカーボンナノチューブアレイの走査型電子顕微鏡写真を示す。カーボンナノチューブアレイは複数の半導体性カーボンナノチューブセグメント及び金属性カーボンナノチューブセグメントが交互に形成するカーボンナノチューブからなる。
【0023】
本発明のカーボンナノチューブの製造方法は、成長中のカーボンナノチューブに電界を印加して電界向きを反転させることによって、カーボンナノチューブのキラリティーを変化させることができ、希望なキラリティーを有するカーボンナノチューブを直接的に成長させることができる。例えば、純粋な半導体性カーボンナノチューブを直接的に成長できる。負方向電界のパルス幅及び電界向きを調整することにより、半導体性カーボンナノチューブセグメント及び金属性カーボンナノチューブセグメントが交互に形成するカーボンナノチューブをさらに得ることができる。
【0024】
図9を参照すると、本発明の実施例2は実施例1におけるカーボンナノチューブの製造方法によって、カーボンナノチューブアレイ20を形成する。カーボンナノチューブアレイ20は複数のカーボンナノチューブを含む。各カーボンナノチューブは少なくとも一つの半導体性カーボンナノチューブセグメント(S)及び少なくとも一つの金属性カーボンナノチューブセグメント(M)を含む。複数のカーボンナノチューブはアレイ状に配列される。各カーボンナノチューブにおける隣接する半導体性カーボンナノチューブセグメント及び金属性カーボンナノチューブセグメントはショットキー障壁によって接続される。
【0025】
カーボンナノチューブは半導体性カーボンナノチューブセグメント及び金属性カーボンナノチューブセグメントからなる。一つの例において、各カーボンナノチューブは一つの半導体性カーボンナノチューブセグメント及び一つの金属性カーボンナノチューブセグメントからなってもよく、且つ隣接する半導体性カーボンナノチューブセグメント及び金属性カーボンナノチューブセグメントはショットキー障壁によって接続される。もう一つの例において、各カーボンナノチューブは複数の半導体性カーボンナノチューブセグメント及び複数の金属性カーボンナノチューブセグメントからなってもよく、複数の半導体性カーボンナノチューブセグメント及び複数の金属性カーボンナノチューブセグメントは交互に配列され、且つ隣接する半導体性カーボンナノチューブセグメント及び金属性カーボンナノチューブセグメントはショットキー障壁によって接続される。具体的に、
図9における(a)−(e)は複数のカーボンナノチューブアレイ20の種々の構造を示す。カーボンナノチューブの構造はM−S−M型であってもよい。カーボンナノチューブの構造はS−M−S型であってもよい。カーボンナノチューブの構造はS−M混合型であってもよい。複数のカーボンナノチューブにおいて、カーボンナノチューブのキラリティーが交互に変化する周期は基本的に同じである。基本的に同じであるとは以下の意味である。各カーボンナノチューブの成長速度がわずかに異なるために、電界向きが変化する際、各カーボンナノチューブの長さがわずかに異なり、カーボンナノチューブのキラリティーが変化すると、同じキラリティーを有するカーボンナノチューブセグメントの長さもわずかに異なる。これにより、カーボンナノチューブのキラリティーが1回交替する周期に、カーボンナノチューブセグメントの長さもわずかに異なる。カーボンナノチューブにおける各半導体性カーボンナノチューブセグメント或いは各金属性カーボンナノチューブセグメントの長さは、電界の印加時間を調整することによって制御できる。カーボンナノチューブアレイ20におけるカーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブであり、その直径は2nmより小さい。好ましくは、単層カーボンナノチューブの直径が1.2nm〜1.5nmである。本実施例において、各カーボンナノチューブは半導体性カーボンナノチューブセグメント及び金属性カーボンナノチューブセグメントが交互に配列して形成する。カーボンナノチューブの直径は1.3nmである。
【0026】
本実施例2のカーボンナノチューブアレイでは、一本のカーボンナノチューブが金属性カーボンナノチューブセグメントと半導体性カーボンナノチューブセグメントとを含むため、カーボンナノチューブアレイは導電性構造体及び半導体構造体が一体化された構造体に相当して、カーボンナノチューブアレイの応用を広げる。
【0027】
図10を参照すると、本発明の実施例3は薄膜トランジスタ30を提供する。薄膜トランジスタ30は、絶縁基板31と、ゲート電極32と、ゲート絶縁層33と、カーボンナノチューブ構造体34と、ソース電極35と、ドレイン電極36と、を含む。カーボンナノチューブ構造体34は少なくとも一本のカーボンナノチューブを含む。カーボンナノチューブの両端は金属性カーボンナノチューブセグメント341、342であり、カーボンナノチューブの中間部分は半導体性カーボンナノチューブセグメント343である。ゲート電極32は絶縁基板31の表面に設置される。ゲート絶縁層33は、絶縁基板31から離れるゲート電極32の表面に設置される。 カーボンナノチューブ構造体34は、ゲート電極32から離れたゲート絶縁層33の表面に設置される。ソース電極35及びドレイン電極36は、カーボンナノチューブ構造体34の両端の金属性カーボンナノチューブセグメント341、342の表面にそれぞれ設置され、且つカーボンナノチューブ構造体34と電気的に接続される。カーボンナノチューブの中間部分の半導体性カーボンナノチューブセグメント343はチャネルとして機能する。 カーボンナノチューブ構造体34、ソース電極35及びドレイン電極36はゲート電極32と絶縁される。さらに、薄膜トランジスタ30はソース電極35及びドレイン電極36を含まなくてもよい。この際、カーボンナノチューブ構造体34の両端の金属性カーボンナノチューブセグメント341、342はそれぞれソース電極及びドレイン電極として使用できる。
【0028】
絶縁基板31は薄膜トランジスタ30を支持するために用いられる。絶縁基板31の材料は限定されない。絶縁基板31の材料は硬質材料或いは可撓性材料であってもよい。硬質材料はガラス、石英、セラミック、或いはダイヤモンドであってもよい。柔軟性材料はプラスチック或いは樹脂であってもよい。さらに、絶縁基板31の材料はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミドなどの可撓性材料であってもよい。本実施例において、絶縁基板31の材料はポリエチレンテレフタレートである。
【0029】
ゲート電極32、ソース電極35及びドレイン電極36は導電材料からなる。導電材料は、金属、ITO、ATO、導電銀ペースト、導電ポリマー、導電カーボンナノチューブ中のいずれか一種である。金属は、アルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、金、チタン、パラジウム又はそれらの合金であってもよい。本実施例において、ゲート電極32、ソース電極35及びドレイン電極36は銅及びチタンからなる金属複合構造体である。金属複合構造体は銅がチタンの表面に複合して形成される。
【0030】
ゲート絶縁層33の材料は硬質材料或いは可撓性材料であってもよい。硬質材料は、アルミナ、酸化ハフニウム、窒化シリコン、酸化シリコン中のいずれか一種である。可撓性材料はベンゾシクロブテン(BCB)、ポリエステル、アクリル樹脂中のいずれか一種である。ゲート絶縁層33の厚さは0.5nm〜100μmである。本実施例において、ゲート絶縁層33はアルミナからなり、その厚さは40nmである。
【0031】
カーボンナノチューブ構造体34は少なくとも一本のカーボンナノチューブを含む。カーボンナノチューブ構造体34は複数のカーボンナノチューブを含む場合、複数のカーボンナノチューブは分子間力によって密接に結合され、カーボンナノチューブフィルムを形成する。複数のカーボンナノチューブは平行して同じ方向に沿って配列される。具体的に、各カーボンナノチューブは両端の金属性カーボンナノチューブセグメント及び中間部分の半導体性カーボンナノチューブセグメントからなる。隣接するカーボンナノチューブの金属性カーボンナノチューブセグメントの長さは基本的に同じであり、隣接するカーボンナノチューブの半導体性カーボンナノチューブセグメントの長さは基本的に同じである。複数のカーボンナノチューブにおける金属性カーボンナノチューブセグメントは、各カーボンナノチューブの両端に位置され、且つほぼ同じ位置に配列される。カーボンナノチューブ構造体34の両端における良好な導電性を有するカーボンナノチューブセグメントは、薄膜トランジスタ30のソース電極35及びドレイン電極36にそれぞれ接触して設置され、ソース電極35及びドレイン電極36をカーボンナノチューブ構造体34と良く電気的に接続させる。カーボンナノチューブ構造体34の「金属性-半導体性-金属性」構造は、第1実施例によって提供されるカーボンナノチューブの製造方法によって得ることができる。チャネル及び金属性カーボンナノチューブセグメント341、342の長さは、電界を調整することによって制御できる。
【0032】
薄膜トランジスタ30を作動させる際、ソース電極35を接地し、ゲート電極32に電圧U
gを印加し、ドレイン電極36にも電圧U
dを印加すると、電圧U
gにより、チャネルに電場が発生し、また、チャネルの表面にはキャリアが生じる。次いで、電圧V
gがソース電極35とドレイン電極36との閾値電圧まで達すると、チャネルは導通し、ソース電極35とドレイン電極36との間に電流が流れる。電流は、ソース電極35から、チャネルを通して、ドレイン電極36まで流れ、薄膜トランジスタ30を作動させる。
【0033】
図11を参照すると、薄膜トランジスタ30の試験結果図において、薄膜トランジスタ30のオン・オフ比は2×10
5に達することができる。薄膜トランジスタ30におけるカーボンナノチューブ構造体34は、40本のカーボンナノチューブからなる。
【0034】
本発明の薄膜トランジスタにおいて、カーボンナノチューブ構造体34の金属性カーボンナノチューブセグメント341、342はそれぞれソース電極及びドレイン電極として用いられることができるので、薄膜トランジスタの構造が簡単になり、ソース電極とドレイン電極を追加する必要がない。同時に、半導体層、ソース電極及びドレイン電極は一体構造体であり、ソース電極及びドレイン電極と、半導体層との間の界面障壁が減少し、オン・オフ電流比が増加する。金属ソース電極及びドレイン電極を設置する際、カーボンナノチューブ構造体34の両端におけるカーボンナノチューブセグメントが金属性であるため、金属性のカーボンナノチューブセグメントは、ソース電極及びドレイン電極とそれぞれよく電気的に接続されることができる。
【0035】
図12を参照すると、本発明の実施例4は薄膜トランジスタ40を提供する。薄膜トランジスタ40は、絶縁基板41と、カーボンナノチューブ構造体42と、ソース電極43と、ドレイン電極44と、絶縁層45と、ゲート電極46と、を含む。カーボンナノチューブ構造体42は少なくとも一本のカーボンナノチューブを含む。カーボンナノチューブの両端は金属性カーボンナノチューブセグメント421、422であり、カーボンナノチューブの中間部分は半導体性カーボンナノチューブセグメント423である。カーボンナノチューブの中間部分の半導体性カーボンナノチューブセグメント423はチャネルとして用いられる。カーボンナノチューブ構造体42は絶縁基板41の表面に設置される。ソース電極43及びドレイン電極44は、カーボンナノチューブ構造体42の両端の金属性カーボンナノチューブセグメント421、422の表面にそれぞれ設置され、且つカーボンナノチューブ構造体42と電気的に接続される。絶縁層45は、絶縁基板41から離れるカーボンナノチューブ構造体42の表面に設置される。ゲート電極46はカーボンナノチューブ構造体42から離れる絶縁層45の表面に設置される。
【0036】
実施例4における薄膜トランジスタ40の構造は実施例3における薄膜トランジスタ30の構造と基本的に同じであるが、異なるのは以下の点である。薄膜トランジスタ40はトップゲート薄膜トランジスタである。ゲート電極46は絶縁層45により、カーボンナノチューブ構造体42、ソース電極43及びドレイン電極44と絶縁される。
【0037】
図13を参照すると、本発明の実施例4は光検出器50を提供する。光検出器50は、カーボンナノチューブ構造体51と、第一電極52と、第二電極53と、電流検出装置54と、を含む。カーボンナノチューブ構造体51は第一電極52及び第二電極53とそれぞれ電気的に接続される。電流検出装置54、第一電極52、第二電極53及びカーボンナノチューブ構造体51は、直列に接続されて回路を形成する。カーボンナノチューブ構造体51の構造は実施例3におけるカーボンナノチューブ構造体34の構造と同じである。具体的に、カーボンナノチューブ構造体51の両端は金属性カーボンナノチューブセグメントである。第一電極52及び第二電極53は、カーボンナノチューブ構造体51の両端の金属性カーボンナノチューブセグメントの表面にそれぞれ設置され、且つ金属性カーボンナノチューブセグメントと電気的に接続される。
【0038】
カーボンナノチューブ構造体51において、「金属性-半導体性-金属性」型のカーボンナノチューブからなり、且つヘテロ接合を有するカーボンナノチューブ構造体は、光検出器50の検出点となる。
【0039】
第一電極52及び第二電極53は導電材料からなる。導電材料は、金属、ITO、ATO、導電銀ペースト、導電ポリマー、導電カーボンナノチューブ中のいずれか一種である。金属は、アルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、金、チタン、パラジウムまたはそれらの合金であってもよい。第一電極52及び第二電極53は導電フィルムであってもよい。導電フィルムの厚さは2μm〜100μmである。本実施例において、第一電極52及び第二電極53は銅及びチタンからなる金属複合構造体である。金属複合構造体は銅がチタンの表面に複合して形成される。チタンの厚さは2nmであり、銅の厚さは50nmである。
【0040】
電流検出装置54は、第一電極52、第二電極53及び電流検出装置54が形成される回路に電流が流れるか否かを検出する。電流検出装置54は電流計であってもよい。さらに、光検出器50は電源55を含んでもよい。電源55は第一電極52及び第二電極53に電圧を印加し、第一電極52と第二電極53との間にバイアス電圧を形成する。
【0041】
さらに、光検出器50は基板56を含んでもよい。基板56は、カーボンナノチューブ構造体51を支持するために用いられる。カーボンナノチューブ構造体51は自立構造体である場合、基板56を省略できる。基板56の材料は絶縁材料であり、例えば、ガラス、セラミック、ポリマー又は木材であってもよい。基板56の材料、導電性の金属材料であってもよく、その表面は絶縁材料で被覆される。本実施例において、基板56はガラスからなる。
【0042】
光検出器50は光があるか否かを検出することができる。その原理は以下である。電源55を起動して、第一電極52と第二電極53との間にバイアス電圧を印加する。光検出器50の検出点に光が照射されない場合、カーボンナノチューブ構造体51は導通せず、回路に電流が流れず、電流検出装置54には電流が検出されない。光検出器50の検出点に光が照射される場合、光はカーボンナノチューブ構造体51における半導体性カーボンナノチューブセグメントを照射し、半導体性カーボンナノチューブセグメントにキャリアを生じ、両端の金属性カーボンナノチューブセグメントの間に形成された局所電場は、光の生成する電子-正孔対を分離し、電流を形成する。この際、第一電極52と第二電極53との間に導通が実現し、回路に電流が流れ、電流検出装置54ににより電流を検出する。これにより、光検出器50は回路に電流が流れるか否かを判断することによって光源を検出する。
【0043】
光検出器50は光の強度値を検出することができる。その原理は以下である。電源55を起動して、検出点には既知の強度の光が順次に照射され、電流検出装置54によって検出された電流値が読み出される。光の強度は電流値に対応し、光の異なる強度に対応する電流値についてグラフを作成する。これにより、光の異なる強度に対応する電流の標準曲線の形成できる。検出点に未知の強度の光が照射される場合、電流検出装置54によって検出された電流値に基づいて、標準曲線から光の強度値を読み出すことができる。
【0044】
本発明の光検出器50では、検出点はヘテロ接合を含むカーボンナノチューブ構造体によって形成され、且つヘテロ接合を形成する半導体性カーボンナノチューブセグメント及び金属性カーボンナノチューブセグメントは一体構造体であるので、カーボンナノチューブに電流を形成する際、電流の通電速度は速くなる。光検出器50の構造は簡単であり、且つ光検出器50の感度がよい。
【0045】
図14及び
図15を参照すると、本発明の実施例6は光電変換装置60を提供する。光電変換装置60は、光電変換モジュール61と、カバー構造体62と、基板63と、を含む。光電変換モジュール61は基板63の表面に設置される。光電変換モジュール61はカーボンナノチューブ構造体64を含む。カーボンナノチューブ構造体64の構造は実施例3におけるカーボンナノチューブ構造体34の構造と同じである。カーボンナノチューブ構造体64の両端は金属性カーボンナノチューブセグメント641、642である。カーボンナノチューブ構造体64の中間部分は半導体性カーボンナノチューブセグメント643である。半導体性カーボンナノチューブセグメント643は第一領域643aと、第二領域643bと、を含む。光電変換モジュール61の第一領域643aはカバー構造体62に被覆されない。光電変換モジュール61の第二領域643bはカバー構造体62に被覆される。
図14は光電変換装置60の平面図である。
図15は、
図14の15-15‘線に沿った断面図である。
【0046】
基板63は、光電変換モジュール61を支持するために用いられる。光電変換モジュール61は自立構造体である場合、基板63を省略できる。基板63の材料は絶縁材料であり、例えば、ガラス、セラミック、ポリマーまたは木材であってもよい。基板63の材料、導電性の金属材料であってもよく、その表面は絶縁材料で被覆される。好ましくは、基板63の材料は、赤外線を基本的に吸収せず、または赤外線を完全に吸収しない。基板63の厚さは制限されない。好ましくは、基板63の厚さは1mm〜2cmである。本実施例において、基板63はガラスからなり、その厚さは5mmである。
【0047】
半導体性カーボンナノチューブセグメント643は第一領域643aと第二領域643bとの二つの領域に分かれる。第一領域643a及び第二領域643bの面積は制限されない。第一領域643aの面積は第二領域643bの面積より大きくてもよい。第一領域643aの面積は第二領域643bの面積と同じてあってもよい。第一領域643aの面積は第二領域643bの面積より小さくてもよい。本実施例において、第一領域643aの面積は第二領域643bの面積と同じである。
【0048】
半導体性カーボンナノチューブセグメント643の第一領域643aは光エネルギーを受けて、光エネルギーを熱エネルギーに変換させ、第一領域643aの温度を上昇させ、第一領域643aと第二領域643bとの間に温度差を生じ、熱電効果により、半導体性カーボンナノチューブセグメント643の両端に電位差が生じる。光エネルギーは、日光、可視光、赤外線、紫外線又は電磁波であってもよい。
【0049】
さらに、光電変換モジュール61は、第一電極65及び第二電極66を含んでもよい。第一電極65は金属性カーボンナノチューブセグメント641に電気的に接続され、第二電極66は金属性カーボンナノチューブセグメント642に電気的に接続されている。第一電極65及び第二電極66は光電変換装置60の電圧出力端子である。さらに、カーボンナノチューブ構造体64の両端の金属性カーボンナノチューブセグメント641、642のキラリティーは金属性であり、電極として使用できるので、直接に電圧出力端子として用いられることができる。
【0050】
さらに、光電変換装置60は、第一電極リード(図示せず)と、第二電極リード(図示せず)と、を含んでもよい。第一電極リードは第一電極65と電気的に接続され、第二電極リードは第二電極66と電気的に接続される。第一電極リード及び第二電極リードによって、第一電極65及び第二電極66は外部に電圧を出力し易く、或いは第一電極65及び第二電極66は外部と電気的に接続し易い。
【0051】
カバー構造体62は、光電変換モジュール61の第二領域643bを覆って、第二領域643bに光が照射されないためのものである。カバー構造体62のサイズは、第一領域643aを覆わないことを保証する。カバー構造体62の材料は制限されず、導電材料又は絶縁材料であってもよい。導電材料は金属であってもよく、例えば、ステンレス鋼、炭素鋼、銅、ニッケル、チタン、亜鉛、アルミニウムの中のいずれか一種又は多種である。絶縁材料はプラスチックであってもよい。カバー構造体62の材料が絶縁材料である場合、カバー構造体62は第二領域643bと直接に接触し、且つ第二領域643bの表面を直接に被覆する。カバー構造体62の材料が導電材料である場合、カバー構造体62は第二領域643bと間隔をあけて設置される。本実施例において、カバー構造体62は収容空間を有する筐体である。カバー構造体62は基板63の表面に固定され、収容空間が形成される。第二領域643bは収容空間に設置され、且つカバー構造体62と間隔をあけて設置される。基板63及びカバー構造体62が絶縁材料である場合、基板63及びカバー構造体62は一体構造体であってもよい。
【0052】
本発明の光電変換装置60では、半導体性カーボンナノチューブセグメント643は第一領域643a及び第二領域643bを含むので、第一領域643aを光環境に曝し、第一領域643aが光を受けて、第一領域643aと第二領域643bとの間に温度差を生じさせ、熱電発電原理により電力を発生させる。それに、半導体性カーボンナノチューブセグメント643は金属性カーボンナノチューブセグメント641、642と一体構造体であるので、外部に電流を出力すると、界面障壁が低くなり、出力電力が増加できる。
【0053】
図16を参照すると、本発明の実施例7は光電変換装置70を提供する。光電変換装置70は、光電変換モジュール71と、カバー構造体72と、基板73と、を含む。光電変換モジュール71は基板73の表面に設置される。光電変換モジュール71はカーボンナノチューブ構造体74を含む。カーボンナノチューブ構造体74は複数の金属性カーボンナノチューブセグメント及び複数の半導体性カーボンナノチューブセグメントが交互に配列されて形成される。
【0054】
実施例7における光電変換装置70の構造は実施例6における光電変換装置60の構造と基本的に同じであるが、異なる点は以下である。カーボンナノチューブ構造体74は複数の金属性カーボンナノチューブセグメント及び複数の半導体性カーボンナノチューブセグメントが交互に配列されて形成される。金属性カーボンナノチューブセグメントを電極として用いられることができ、光電変換モジュール71は複数の半導体性カーボンナノチューブセグメントの直列に接続されることに相当するので、光電変換装置70の出力電力を高めることができる。カバー構造体72は複数のカバー部及び複数の開口部を含む。複数のカバー部は間隔をあけて設置され、複数の開口部は間隔をあけて設置される。カバー部は各半導体性カーボンナノチューブセグメントの一部の表面を被覆する。開口部は各半導体性カーボンナノチューブセグメントの一部の表面を露出させる。開口部は透明材料により構成されうる。例えば、開口部の材料はガラスであってもよい。