特許第6554623号(P6554623)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6554623
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】下層水取水装置
(51)【国際特許分類】
   E21B 43/01 20060101AFI20190722BHJP
   E21C 50/00 20060101ALI20190722BHJP
   B63B 35/00 20060101ALI20190722BHJP
【FI】
   E21B43/01
   E21C50/00
   B63B35/00 N
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-208745(P2017-208745)
(22)【出願日】2017年10月30日
(62)【分割の表示】特願2015-2737(P2015-2737)の分割
【原出願日】2015年1月9日
(65)【公開番号】特開2018-21451(P2018-21451A)
(43)【公開日】2018年2月8日
【審査請求日】2017年10月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】595003967
【氏名又は名称】辻本 嘉義
(72)【発明者】
【氏名】辻本 嘉義
【審査官】 田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−177039(JP,A)
【文献】 特表2000−504075(JP,A)
【文献】 特公昭56−040238(JP,B2)
【文献】 国際公開第2013/188862(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0205384(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21B 43/00−43/40
B63B 35/00−35/85
E02F 3/88−3/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端の上部に水面上の下部の水排出用開口を具備し資源を採取或いは採掘する資源回収開口を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材を備え、前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より前記資源を含んだ海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動することにより前記資源回収開口より前記資源を前記下層水回収構造物内に採取或いは採掘して捕獲して前記資源を回収することを特徴とする下層水取水装置
【請求項2】
一端の上部に空気排出開口と水面上の下部の水排出用開口を具備し資源を採取し或いは採掘する資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源開口閉鎖手段を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物の一端の上部を保持する保持部材と前記水排出用開口から排出される水を貯水する着脱可能な貯水槽を具備すると共に前記下層水回収構造物の水面との角度を少し変更する角度変更手段を具備する浮体構造物と、前記下層水回収構造物の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材と、自然エネルギー発電手段と、前記空気排出開口と接続され前記下層水回収構造物内での前記内部貫通部材の上部の空気を前記自然エネルギー発電手段により排気する空気排気手段と、前記下層水回収構造物下部に具備された撮像手段と前記下層水回収構造物の上端部に具備され前記撮像手段の出力を表示する表示手段とを備え、前記角度変更手段により前記下層水回収構造物の水面との角度を少し変更して前記表示手段により前記下層水回収構造物下部の資源を検出し前記空気排気手段により前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より前記資源を含んだ海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動することにより検出された前記資源を前記資源回収開口より挿入することにより前記資源を前記下層水回収構造物内に採取或いは採掘した後、前記資源開口閉鎖手段により前記資源回収開口を閉鎖し前記資源を捕獲して前記資源を回収することを特徴とする下層水取水装置。
【請求項3】
一端の上部に空気排出開口と大きな内外径有し水面上の下部の水排出用開口を具備すると共に鉱物団塊を効率良く採掘する内外径の小さな資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源開口閉鎖手段を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物上部の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材と、前記空気排出開口と接続し前記下層水回収構造物内で前記内部貫通部材の上部の空気を排気する空気排気手段と、前記水排出用開口より放出される水を貯水する貯水槽を備え、前記空気排気手段により前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より前記資源を含んだ海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動し海底又は湖底或いは川底近傍の小さな内外径の前記資源回収開口より鉱物団塊を効率良く前記下層水回収構造物内に採掘した後前記資源開口閉鎖手段により前記資源開口を閉鎖し前記鉱物団塊を捕獲して前記鉱物団塊を回収することを特徴とする下層水取水装置。
【請求項4】
一端の上部に水面上の下部の水排出用開口を具備し資源を採取或いは採掘する資源回収開口を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材を備え、前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動することにより前記資源回収開口より前記資源を前記下層水回収構造物内に採取或いは採掘して捕獲して前記資源を回収すると共に前記空気排出開口よりメタンハイドレートが気化したガスを回収することを特徴とする下層水取水装置。
【請求項5】
一端の上部に空気排出開口と水面上の下部の水排出用開口を具備し資源を採取し或いは採掘する資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源開口閉鎖手段を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物の一端の上部を保持する保持部材と前記水排出用開口から排出される水を貯水する着脱可能な貯水槽を具備すると共に前記下層水回収構造物の水面との角度を少し変更する角度変更手段を具備する浮体構造物と、前記下層水回収構造物の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材と、自然エネルギー発電手段と、前記空気排出開口と接続され前記下層水回収構造物内での前記内部貫通部材の上部の空気を前記自然エネルギー発電手段により排気する空気排気手段と、前記下層水回収構造物下部に具備された撮像手段と前記下層水回収構造物の上端部に具備され前記撮像手段の出力を表示する表示手段とを備え、前記角度変更手段により前記下層水回収構造物の水面との角度を少し変更して前記表示手段により前記下層水回収構造物下部の資源を検出し前記空気排気手段により前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記下層水回収構造物内の海水又用管は湖水或いは川水を徐々に上部に移動することにより検出された前記資源を前記資源回収開口より挿入することにより前記資源を前記下層水回収構造物内に採取或いは採掘し前記空気排出開口よりメタンハイドレートが気化したガスを回収した後、前記資源開口閉鎖手段により前記資源回収開口を閉鎖し前記資源を捕獲して前記資源を回収することを特徴とする下層水取水装置。
【請求項6】
一端の上部に空気排出開口と大きな内外径有し水面上の下部の水排出用開口を具備すると共に鉱物団塊を効率良く採掘する内外径の小さな資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源開口閉鎖手段を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物上部の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材と、前記空気排出開口と接続し前記下層水回収構造物内で前記内部貫通部材の上部の空気を排気する空気排気手段と、前記水排出用開口より放出される水を貯水する貯水槽を備え、前記空気排気手段により前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動し海底又は湖底或いは川底近傍の小さな内外径の前記資源回収開口より鉱物団塊を効率良く前記下層水回収構造物内に採掘すると共に前記空気排出開口よりメタンハイドレートが気化したガスを回収することを特徴とする下層水取水装置。
【請求項7】
一端の上部に水面上の下部の水排出用開口を具備し深層水を取水する深層水取水開口を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材を備え、前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出するとともに前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動することにより前記深層水取水開口より前記深層水を前記下層水回収構造物内に採取して前記深層水を取水することを特徴とする下層水取水装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は資源回収用管を備えた下層水取水装置に関する。本発明による水中資源回収 装置は海中、湖中、及び川中の生物資源又は植物資源或いは有機物資源又は無機物資源の 採取、或いは海底、湖底、及び川底の生物資源又は植物資源の採取或いは有機物資源又は 無機物資源の採掘に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
日本の国土は世界第60位であるが、日本の排他的経済区域の広さは世界第6位である。 特に海底の有機物資源又は無機物資源を有効に活用する必要がある。海底地盤の掘削を行 うときに用いるライザーシステム(特4427441)及び海上に浮遊する海上構造物か ら垂下される蛇腹を具備する水中長大管(実用新案登録2593664)を従来提案されているが、環境破壊等に課題があるのか未だ実施及び実用化されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特4427441
【特許文献1】実用新案登録2593664
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は前記課題を解決し周囲環境に何ら影響を与えることはない新規な水中資源回収 装置及び回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明は、水面上下部の水排出用開口を上部に具備し水中の生物資源又は植物資源を 採取し或いは有機物資源又は無機物資源を採掘する資源回収開口を下部に具備する資源回 収用管により前記資源回収用管内の海水又は湖水或いは川水を循環して資源を前記資源回 収開口より採取し或いは採掘することを特徴とする水中資源取水装置及び水中資源回収方 法を提供するものである。
請求項1に記載の下層水取水装置は、一端の上部に水面上の下部の水排出用開口を具備し下層水を回収する資源回収開口を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材を備え、前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より前記資源を含んだ海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出するとともに前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動することにより前記資源回収開口より前記資源を前記下層水回収構造物内に採取或いは採掘して捕獲して前記資源を回収することを特徴とする。
請求項2に記載の下層水取水装置は、一端の上部に空気排出開口と水面上の下部の水排出用開口を具備し資源を採取し或いは採掘する資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源開口閉鎖手段を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物の一端の上部を保持する保持部材と前記水排出用開口から排出される水を貯水する着脱可能な貯水槽を具備すると共に前記下層水回収構造物の水面との角度を少し変更する角度変更手段を具備する浮体構造物と、前記下層水回収構造物の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材と、自然エネルギー発電手段と、前記空気排出開口と接続され前記下層水回収構造物内での前記内部貫通部材の上部の空気を前記自然エネルギー発電手段により排気する空気排気手段と、前記下層水回収構造物下部に具備された撮像手段と前記下層水回収構造物の上端部に具備され前記撮像手段の出力を表示する表示手段とを備え、前記角度変更手段により前記下層水回収構造物の水面との角度を少し変更して前記表示手段により前記下層水回収構造物下部の資源を検出し前記空気排気手段により前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より前記資源を含んだ海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動することにより検出された前記資源を前記資源回収開口より挿入することにより前記資源を前記下層水回収構造物内に採取或いは採掘した後、前記資源開口閉鎖手段により前記資源回収開口を閉鎖し前記資源を捕獲して前記資源を回収することを特徴とする。
請求項3に記載の下層水取水装置は、一端の上部に空気排出開口と大きな内外径有し水面上の下部の水排出用開口を具備すると共に鉱物団塊を効率良く採掘する内外径の小さな資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源開口閉鎖手段を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物上部の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材と、前記空気排出開口と接続し前記下層水回収構造物内で前記内部貫通部材の上部の空気を排気する空気排気手段と、前記水排出用開口より放出される水を貯水する貯水槽を備え、前記空気排気手段により前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より前記資源を含んだ海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動し海底又は湖底或いは川底近傍の小さな内外径の前記資源回収開口より鉱物団塊を効率良く前記下層水回収構造物内に採掘した後前記資源開口閉鎖手段により前記資源開口を閉鎖し前記鉱物団塊を捕獲して前記鉱物団塊を回収することを特徴とする 。
請求項4に記載の下層水取水装置は、一端の上部に水面上の下部の水排出用開口を具備し資源を採取或いは採掘する資源回収開口を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材を備え、前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動することにより前記資源回収開口より前記資源を前記下層水回収構造物内に採取或いは採掘して捕獲して前記資源を回収すると共に前記空気排出開口よりメタンハイドレートが気化したガスを回収することを特徴とする。
請求項5に記載の下層水取水装置は、一端の上部に空気排出開口と水面上の下部の水排出用開口を具備し資源を採取し或いは採掘する資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源開口閉鎖手段を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物の一端の上部を保持する保持部材と前記水排出用開口から排出される水を貯水する着脱可能な貯水槽を具備すると共に前記下層水回収構造物の水面との角度を少し変更する角度変更手段を具備する浮体構造物と、前記下層水回収構造物の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材と、自然エネルギー発電手段と、前記空気排出開口と接続され前記下層水回収構造物内での前記内部貫通部材の上部の空気を前記自然エネルギー発電手段により排気する空気排気手段と、前記下層水回収構造物下部に具備された撮像手段と前記下層水回収構造物の上端部に具備され前記撮像手段の出力を表示する表示手段とを備え、前記角度変更手段により前記下層水回収構造物の水面との角度を少し変更して前記表示手段により前記下層水回収構造物下部の資源を検出し前記空気排気手段により前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動することにより検出された前記資源を前記資源回収開口より挿入することにより前記資源を前記下層水回収構造物内に採取或いは採掘し前記空気排出開口よりメタンハイドレートが気化したガスを回収した後、前記資源開口閉鎖手段により前記資源回収開口を閉鎖し前記資源を捕獲して前記資源を回収することを特徴とする。
請求項6に記載の下層水取水装置は、一端の上部に空気排出開口と大きな内外径有し水面上の下部の水排出用開口を具備すると共に鉱物団塊を効率良く採掘する内外径の小さな資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源開口閉鎖手段を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物上部の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材と、前記空気排出開口と接続し前記下層水回収構造物内で前記内部貫通部材の上部の空気を排気する空気排気手段と、前記水排出用開口より放出される水を貯水する貯水槽を備え、前記空気排気手段により前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動し海底又は湖底或いは川底近傍の小さな内外径の前記資源回収開口より鉱物団塊を効率良く前記下層水回収構造物内に採掘すると共に前記空気排出開口よりメタンハイドレートが気化したガスを回収することを特徴とする。
請求項7に記載の下層水取水装置は、一端の上部に水面上の下部の水排出用開口を具備し深層水を取水する深層水取水開口を他端の下部に具備する下層水回収構造物と、前記下層水回収構造物の内部を貫通し水面が前記下層水回収構造物外の水面と同じである際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな内部貫通部材を備え、前記下層水回収構造物内の上部の空気を排気し前記下層水回収構造物内上部の水面を前記下層水回収構造物外の水面より上部に移動させることにより前記内部貫通部材を前記下層水回収構造物内の上部に移動させて前記水排出用開口の閉鎖を放出可能にすることにより前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記下層水回収構造物の外に放出するとともに前記下層水回収構造物内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動することにより前記深層水取水開口より前記深層水を前記下層水回収構造物内に採取して前記深層水を取水することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
前記資源回収開口より海中又は湖中或いは川中の生物資源又は植物資源或いは有機物資源 又は無機物資源を前記資源回収用管内に採取し或いは海底又は湖底或いは川底近傍の生物 資源又は植物資源或いは有機物資源又は無機物資源を前記資源回収用管内に採取或いは採 掘し、採取或いは採掘した前記資源を前記資源回収用管内に捕獲する。前記資源回収用管内の海水又は湖水或いは川水の循環のみであるので本発明による水中資 源回収装置は環境に何ら影響を与えることはない。また前記資源回収用管の前記資源回収開口を海面又は湖面或いは川面近傍に移動し前記資源回収用管を水平方向に移動して捕獲した前記資源を回収することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明による下層水取水装置の第一の実施形態は、水中の生物資源又は植物資源或いは有機物資源又は無機物資源の採取の実施形態で、上部に空気排出開口と水面上下部の水排 出用開口を具備すると共に海中又は湖中或いは川中の資源を採取する資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源回収開口閉鎖手段を下部に具備する例えば円形資源回収用管と、前記円形資源回収用管を保持する保持部材と前記水排出用開口から排出される水を貯水する着脱可能な貯水槽を具備すると共に前記資源回収開口の位置を少し変更する位置変更手段を具備する浮体構造物と、前記円形資源回収用管の内部を貫通し内部の水面が前記 資源回収用管外の水面と同じの際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さく中央開口を具備する円形内部貫通部材と、風力発電等自然エネルギー発電手段と、前記空気排出開口と接続され前記円形資源回収用管内で前記円形内部貫通部材の上部の空気を前記自然エネルギー発電手段により排気する空気排気手段と、前記資源回収用管下部に具備された撮像手段及び発光手段と、前記資源回収用管の上端部に具備され前記撮像手段の出力を表示する表示手段とを備え、前記位置変更手段により前記資源回収開口の位置を少し変更すると共に前記表示手段により前記資源回収用管下部の資源を検出し前記空気排気手段により前記資源回収用管内の前記内部貫通部材の上部の空気を排気することにより前記資源回収用管内の水面を前記資源回収用管外の水面より上部に移動させて前記内部貫通部材を前記資源回収用管内の上部に移動させ前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記資源回収用管の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記資源回収用管内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動させて循環することにより前記資源回収開口より挿入された前記資源を前記資源回収用管内に採取又は採掘した後、前記資源回収開口閉鎖手段により前記資源回収開口を閉鎖して前記資源を捕獲すると共に前記資源回収用管の前記資源回収開口を海面又は湖面或いは川面近傍に移動し前記資源回収用管を水平方向に移動して捕獲した前記資源を回収することを特徴とする。
【0008】
本発明による下層水取水装置の第二の実施形態は海底又は湖底或いは川底近傍の例えば ウニ等の生物資源又は植物資源を採取し或いはメタンハイドレート等の有機物資源又はレアメタル等の無機物資源を採掘する実施形態で、上部に空気排出開口と水面上下部の水排 出用開口を具備すると共に海底又は湖底或いは川底近傍に資源を採取し或いは採掘する資 源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源回収開口閉鎖手段を下部に具備する例えば円形資源回収用管と、前記円形資源回収用管を保持する保持部材と前記水排出用開口から排出される水を貯水する着脱可能な貯水槽を具備すると共に前記資源回収開口の位置を少し変更する位置変更手段を具備する浮体構造物と、前記円形資源回収用管の内部を貫通し内部の水面が前記資源回収用管外の水面と同じの際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さく中央開口を具備する円形内部貫通部材と、風力発電等自然エネルギー発電手段 と、前記空気排出開口と接続され前記円形資源回収用管内で前記円形内部貫通部材の上部 の空気を前記自然エネルギー発電手段により排気する空気排気手段と、前記資源回収用管 下部に具備された撮像手段及び発光手段と、前記資源回収用管の上端部に具備され前記撮 像手段の出力を表示する表示手段とを備え、前記位置変更手段により前記資源回収用管の水面との角度を少し変更すると共に前記表示手段により前記資源回収用管下部の資源を検出し前記空気排気手段により前記資源回収用管内の前記内部貫通部材の上部の空気を排気することにより前記資源回収用管内の水面を前記資源回収用管外の水面より上部に移動させて前記内部貫通部材を前記資源回収用管内の上部に移動させ前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記資源回収用管の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記資源回収用管内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動させて循環することにより前記資源回収開口より挿入された前記資源を前記資源回収用管内に採取又は採掘した後、前記資源回収開口閉鎖手段により前記資源回収開口を閉鎖して前記資源を捕獲すると共に前記資源回収用管の前記資源回収開口を海面又は湖面或いは川面近傍に移動し前記資源回 収用管を水平方向に移動して捕獲した前記資源を回収することを特徴とする。
【0009】
前記円形資源回収用管を海中、湖中、川中或いは海底、湖底、川底まで敷設する前には、前記円形資源回収用管の下部にくさりを繋ぐと共に海水又は湖水或いは川水を充填した状 態で前記円形資源回収用管下部を海中、湖中、川中或いは海底、湖底、川底まで敷設する。深さが深い海底又は湖底の場合、前記円形資源回収用管の一実施例は例えば1キロメート ルの長さで長さが調節可能で下部にいくほど内外径が小さな何重にも重なる円形資源回収用管で構成し、敷設する前に海上或いは湖上から海底或いは湖底の深さを計測し、何重にも重なる前記円形資源回収用管を海底或いは湖底の計測された長さにすると共に前記円形 資源回収用管内に海水又は湖水を充填した状態で前記円形資源回収用管下部の前記くさり を介して海底或いは湖底まで敷設する。また深さが深い海底又は湖底の場合、前記円形資源回収用管の他の実施例は例えば1キロメートルの長さで長さが調節可能で下部にいくほど内外径が小さな何重にも重なる円形資 源回収用管と中心部を長さが調節可能で下部にいくほど内外径が小さな何重にも重なる軸 で構成し、何重にも重なる前記軸により何重にも重なる前記円形資源回収用管の下部を海 底又は湖底に到達させ海底又は湖底或いは川底まで敷設する。第一及び第二の実施形態では、前記円形資源回収用管内の水面を前記円形資源回収用管外 の水面より上部に移動させる水の容量は前記水排出用開口より排出する水の容量より比較 的大きくなるべく円形資源回収用管上部の内外形を大きくする。なお、中央開口を具備す る前記円形内部貫通部材の移動を制限するストッパを前記円形資源回収用管内に具備し、前記水排出用開口より排出する水量を制限する。 前記資源回収用管の上部が下部に比較して内外径を大きくし下部は前記円形資源回収用 管中間部の内外径を徐々に小さな内外径にし、前記円形資源回収用管最下部の前記資源回 収開口の内外径を生物資源或いは鉱物団塊が通過可能な程度に小さくする。小さくすると 循環する水流を早めることが可能となり採取或いは採掘の効率がよい。前記資源回収開口 を前記円形資源回収用管最下部に複数個具備する構成も考えられる。なお、前記資源回収開口は下部開口を具備する筺体内に下部以外は密閉して内蔵され採取 或いは採掘の際、環境に影響を与えないよう配慮されている。最下部を広い面積で下部開口を具備する円形筺体とし最下部真上部に内外径を生物資源或いは鉱物団塊が通過可能な程度に小さく水流の循環を早める資源回収開口を具備する構成により最下部での採取或いは採掘の面積を広くすることは可能である。小さくした内外径の前記資源回収開口の直上部に前記資源回収開口を閉鎖する資源回収開 口閉鎖手段を備え、採取或いは採掘した資源を捕獲する構成にする。前記円形資源回収用管を保持するとともにその水面との角度を少し変更する手段を具備する海上又は湖上或いは川上の浮体構造物を備え、前記円形資源回収用管の水面との角度を 少し変更すれば、海中又は湖中或いは川中の採取場所或いは海底又は湖底或いは川底の採 取場所又は採掘場所を変更することが可能である。前記円形資源回収用管下部に撮像手段及び発光手段と前記円形資源回収用管の上端部に前記撮像手段の出力を表示する表示手段を備え、前記円形資源回収用管の水面との角度を少 し変更すれば、海中又は湖中或いは川中の採取場所或いは海底又は湖底或いは川底の採取 場所又は採掘場所の資源の状況を前記表示手段により表示することが可能となる。 海上又は湖上或いは川上の前記浮体構造物は例えば風力、太陽光、波力等自然エネルギー の発電手段と蓄電手段を具備しその電力により移動する構成にすることも可能である。 前記円形資源回収用管の海底又は湖底或いは川底近傍の下部又は外部に或いは下部及び外 部に資源を掘削或いは粉砕する資源掘削手段或いは資源粉砕手段を具備していれば資源を 容易に採掘できる。また、前記資源掘削手段或いは資源粉砕手段及び資源回収開口は下部 開口を具備する筺体内に下部以外は密閉して内蔵されている。したがって、掘削或いは粉 砕された切りは前記筺体内で密封され、内外径の小さい前記資源回収開口により循環する早い水流で採掘の効率がよく採掘されるので周辺環境に影響を与えることはない。 なお、前記資源回収用管の上部が下部に比較して内外径を大きくし前記資源回収用管の中間部をフレキシブル或いは垂曲で柔軟な内外径が小さな管にする実施例、前記資源回収用管の上部が下部に比較して内外径を大きくし下部は前記資源回収用管を何重にも重なり下部にいくほど内外径が小さな管で長さを調節する実施例、前記資源回収用管の上部が下部に比較して内外径を大きくし下部は前記資源回収用管を下部にいくほど内外径が小さな長 さを調節する蛇腹管の実施例が実施可能で、前記三実施例の場合、長さが調節可能で前記 資源回収用管下部を操作可能な操作部材により前記資源掘削手段或いは資源粉砕手段を操 作するその場合、上部が前記資源回収用管下部と前記外部操作部材により貫通され下部開口を具備する筺体内に前記資源掘削手段或いは資源粉砕手段は密封して内蔵され、掘削或いは粉 砕された資源等は前記資源回収開口を介して前記資源回収用管内に採掘され前記資源回収用管の前記水排出用開口から排出される水が着脱可能な貯水槽により貯水されるので周辺環境に影響を与えない。前記円形資源回収用管の海底又は湖底或いは川底近傍の下部に前記資源掘削手段を具備している場合、前記資源掘削手段は移動する構成にして例えば比較的浅い海域の海山の頂部 から斜面にある特にコバルトの含有量の高いコバルトリッチクラフトを掘削し、前記資源 回収開口を介して前記円形資源回収用管の下面部に前記コバルトリッチクラフトの無機物資源を沈殿する構成となる。メタンハイドレートの有機物資源やレアアース泥、海水熱水鉱床等の無機物資源を採掘する際にも、前記円形資源回収用管の下面部に前記資源を沈殿する構成となる。メタンハイドレートの有機物資源を採掘する際、前記円形資源回収用管の下面部に電気冷却装置を具備する構成も実施可能である。また、メタンハイドレートの有機物資源が気化した場合、前記円形内部貫通部材の中央開 口を介して気化されたメタンハイドレートは回収される。 前記空気排気手段は前記内部貫通部材の上部の空気を例えば風力、太陽光、波力等自然エネルギーの電力等により排気する。 前記円形資源回収用管内の水面を前記円形資源回収用管外の水面より上部に移動させる水 の容量は前記水排出用開口より排出する水の容量より比較的大きくなるように円形資源回 収用管の上部の内外形にすれば前記水排出用開口より空気が挿入することはない。また仮 に空気が挿入されても円形内部貫通部材は中央開口を具備しているので、前記内部貫通部 材を前記円形資源回収用管内の上部に移動する際、前記円形資源回収用管内の海面又は湖 面或いは川面と前記内部貫通部材の下面とを介在する前記水排出用開口から挿入された空 気を前記中央開口により吸引することが可能である。なお、前記水排出用開口より排出される水に資源が混入している場合前記資源は前記貯水槽から回収される。前記資源回収用管は外径が円形実施例で説明したが、正方形等任意の形状が可能である。
【0010】
前記円形資源回収用管は前記水排出用開口の真下に鍔を具備し、海面又は湖面或いは川面 の例えば環状浮体構造物の円形の穴を貫通して前記環状浮体構造物に保持される構成も可 能である。また前記円形資源回収用管は資源回収開口を具備し長さが調節可能な下部資源 回収用管と、海面又は湖面或いは川面の水面上下部に水排出用開口を具備する上部資源回 収用管の二体構成にして前記円形資源回収用管を敷設時に結合する構成も可能である。また、前記環状浮体部材を資源回収船とし、二体構成の資源回収用管の上部が下 部に比較して内外径を大きくして前記環状浮体部材の資源回収船に着脱可能とし下部の資 源回収用管を前記上部資源回収用管に結合し、前記環状浮体部材の資源回収船を例えば自 然エネルギーの電力等で移動する構成も実施可能である。
【0011】
採取或いは採掘した前記資源の回収は前記空気排出開口と蛇腹管を介して資源回収船と 接続し前記くさりを介して前記円形資源回収用管内に空気と採取或いは採掘した資源及び 海水又は湖水を充填した状態で前記円形資源回収用管を海上又は湖上或いは川上に浮かべ た後、前記円形資源回収用管を海面又は湖面或いは川面を水平方向に移動させると共に前 記円形資源回収用管を移送地に移送して資源を回収する。海底又は湖底が深い場合、前記円形資源回収用管の下部にくさりを繋げば海中又は湖中の資源を前記円形資源回収用管内に採取し或いは海底又は湖底近傍の資源を前記円形資源回 収用管内に採取或いは採掘し、前記資源回収開口を閉鎖して前記円形資源回収用管の下部 の資源を前記円形資源回収用管内に捕獲した後、前記空気排出開口に前記円形資源回収用 管とほぼ同じ体積の容器を接続し又は前記空気排出開口と蛇腹管を介して資源回収船と接続し前記円形資源回収用管内に空気と採取或いは採掘した前記資源及び海水又は湖水を充填した状態で前記くさりを介して前記円形資源回収用管を海上或いは湖上に浮かべる。その際前記資源回収用管の上部が下部に比較して内外径を大きくし下部は前記円形資源回収用管中間部の内外径を徐々に小さな内外径にしているので前記円形資源回収用管中間部の重量は少なくなりくさりを介して浮かべる際に引き上げが容易である。その後、前記円形 資源回収用管が海面又は湖面上に水平方向に移動させ前記円形資源回収用管を移送地に移 送して資源を回収できる。 長さが調節可能で下部にいくほど内外径が小さな何重にも重なる管を具備する前記資源回 収用管は再び何重にも重なる状態にした後資源を回収する。また、長さが調節可能で下部 にいくほど内外径が小さな蛇腹管で構成する前記資源回収用管は再び短い状態にした後資 源を回収する。
【0012】
本発明による下層水取水方法の第一の実施形態は、浮体構造物から上部に空気排出開口と 水面上下部の水排出用開口を具備すると共に資源回収開口を下部に具備する例えば円形資 源回収用管を海中又は湖中或いは川中、或いは海底又は湖底或いは川底まで敷設する第1 のステップと、前記円形資源回収用管の内部を貫通し内部の水面が前記資源回収用管外の 水面と同じの際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな円形内部貫通部材の上部 の空気を排気することにより前記円形資源回収用管内の水面を前記円形資源回収用管外の 水面より上部に移動させて前記円形内部貫通部材を前記円形資源回収用管内の上部に移動 させ前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記円形資源回収用管の外の貯水槽に放出して前記円形資源回収用管内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動させて循環することにより海中又は湖中或いは川中、或いは海底又は湖底或いは川底近傍の前記 資源を前記資源回収用管内に採取し或いは採掘して前記資源回収用管の下部の生物資源又 は植物資源或いは沈殿した有機物資源或いは無機物資源を前記資源回収用管内に捕獲する 第2のステップよりなる。
【0013】
本発明による下層水取水方法の第二の実施形態は、浮体構造物から上部に空気排出開口と 水面上下部の水排出用開口を具備すると共に資源回収開口を下部に具備する例えば円形資 源回収用管を海中又は湖中或いは川中、或いは海底又は湖底まで敷設する第1のステップ と、前記円形資源回収用管の内部を貫通し内部の水面が前記資源回収用管外の水面と同じ の際前記水排出用開口を閉鎖する比重が水より小さな円形内部貫通部材の上部の空気を排 気することにより前記円形資源回収用管内の水面を前記円形資源回収用管外の水面より上部に移動させて前記円形内部貫通部材を前記円形資源回収用管内の上部に移動させ前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記円形資源回収用管の外の貯水槽に放出して前記円形資源回収用管内の海水又は湖水を徐々に上部に移動させて循環することにより海 中又は湖中或いは川中、或いは海底又は湖底近傍の前記資源を前記資源回収用管内に採取 し或いは採掘して前記資源回収用管の下部の生物資源又は植物資源或いは沈殿した有機物 資源或いは無機物資源を前記資源回収用管内に捕獲する第2のステップと、前記空気排出 開口に前記円形資源回収用管とほぼ同じ体積の容器を接続し或いは前記空気排出開口と蛇 腹管を介して資源回収船と接続し前記円形資源回収用管内に空気と採取或いは採掘した資源及び海水又は湖水を充填した状態で前記くさりを介して前記円形資源回収用管を水平状態で海上或いは湖上に浮かべる第3のステップと、前記資源を捕獲した前記円形資源回収 用管を移送地に移送する第4のステップよりなる。
【0014】
資源回収開口を具備し長さが調節可能な下部資源回収用管と、空気排出開口と水排出用開 口と前記水排出用開口の真下に鍔を具備する上部資源回収用管の二体構成の円形資源回収用管で構成し、前記第1のステップは、前記下部資源回収用管の長さを調節して前記資源 回収開口を海中又は湖中或いは川中、或いは海底又は湖底或いは川底近傍に敷設するステ ップと、前記浮体構造物から前記上部資源回収用管を敷設し前記下部資源回収用管と結合 するステップよりなる。
【0015】
本発明による下層水取水装置の第三の実施形態は、例えばコバルト団塊等鉱物団塊を採 掘する実施形態で、上部に大きな内外径有し空気排出開口と水面上下部の水排出用開口を 具備すると共に海底又は湖底或いは川底近傍の下部は内外径を小さくして団塊を効率良く 採掘する資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源回収開口閉鎖手段を具備する資 源回収用管と、前記資源回収用管を保持する保持部材と前記水排出用開口から排出される 水を貯水する着脱可能な貯水槽を具備すると共に前記資源回収開口の位置を少し変更する 位置変更手段を具備する浮体構造物と、前記資源回収用管上部の内部を貫通し前記内部の 水面が前記資源回収用管外の水面と同じの際前記水排出用開口を閉鎖する比重が例えば水 より小さな内部貫通部材と、風力発電等自然エネルギー発電手段と、前記空気排出開口と 接続され前記円形資源回収用管内で前記円形内部貫通部材の上部の空気を前記自然エネルギー発電手段により排気する空気排気手段と、前記資源回収用管下部に具備された撮像手段及び発光手段及び前記資源回収用管の上端部に具備され前記撮像手段の出力を表示する表示手段を備え、前記位置変更手段により前記資源回収開口の位置を少し変更すると共に前記表示手段により海底又は湖底或いは川底近傍の鉱物団塊を検出し前記空気排気手段により前記資源回収用管内の前記内部貫通部材の上部の空気を排気することにより前記資源回収用管内の水面を前記資源回収用管外の水面より上部に移動させて前記内部貫通部材を前記資源回収用管内の上部に移動させ前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記資源回収用管の外に放出して前記貯水槽に貯水すると共に前記資源回収用管内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動させて循環することにより検出した前記鉱物団塊を効率良く前記資源回収開口より挿入し前記資源回収開口閉鎖手段により前記資源回収開口を閉鎖して前記資源を捕獲すると共に前記資源回収用管の前記資源回収開口を海面又は湖面或いは川面近傍に移動した前記資源回収用管を水平方向に移動して捕獲した前記資源を回収することを特徴とする。なお、前記水排出用開口より排出される水に資源が混入している場合前記資源は前記貯水槽から回収される。自然エネルギーの発電手段と蓄電手段を具備しその電力により前記浮体構造物は移動可能 な構成にする。 海底又は湖底或いは川底近傍の前記資源回収用管の下部又は外部或いは下部及び外部に海 底又は湖底或いは川底の鉱物団塊を粉砕する資源粉砕手段を具備し、小さな内外径の前記 資源回収開口を鉱物団塊が貫通する大きさに粉砕する。また、資源粉砕手段及び資源回収開口は貫通する開口を介して筺体内に下部以外は密閉して内蔵されているので、粉砕された切りは前記筺体内で密封され内外径の小さい前記資源回収開口により循環する早い水 流で採掘の効率がよく採掘されるので周辺環境に影響を与えることはない。また、前記前記資源回収用管は資源回収用管の下部を移動させる移動手段を具備する。小さくした前記内外径の直上部に前記資源回収開口を閉鎖する資源回収開口閉鎖手段を備え、採取或いは採掘した資源を捕獲する構成にする。前記資源回収用管は前記資源回収用管の上部が下部に比較して内外径を大きくし下部は何重にも重なり前記円形資源回収用管中間部の内外径が下部にいくほど内外径が小さな管で 構成して長さを調節することが可能である。また、前記資源回収用管は前記資源回収用管 の上部が下部に比較して内外径を大きくし下部は前記円形資源回収用管中間部の内外径を 下部にいくほど内外径が小さな蛇腹管で構成し長さを調節することが可能である。長さが調節可能で下部にいくほど内外径が小さな何重にも重なる管を具備する前記資源回収用管を再び何重にも重なる状態にして資源を回収する。また、長さが調節可能で下部にいくほど内外径が小さな蛇腹管で構成する前記資源回収用管を再び短い状態にして資源を回収する。
【0016】
本発明による下層水取水方法の第二の実施形態は鉱物団塊下層水取水方法で上部に大きな内 外径有し水面上下部の水排出用開口を具備すると共に海底又は湖底或いは川底近傍の下部 には内外径を小さくして団塊を効率良く採掘する資源回収開口を具備する円形資源回収用 管を保持するとともに前記資源回収開口の位置を少し変更する位置変更手段を具備する海 上又は湖上或いは川上の浮体構造物から海底又は湖底或いは川底まで敷設する第1のステ ップと、前記位置変更手段より前記円形資源回収開口の位置を少し変更すると共に前記資源回収用管下部に具備された前記撮像手段の出力を表示する表示手段の出力を前記資源回収用管の上端部で観察して鉱物団塊を探索する第2のステップと、前記円形資源回収用管 の内部を貫通し内部の水面が前記資源回収用管外の水面と同じの際前記水排出用開口を閉 鎖する比重が水より小さな円形内部貫通部材の上部の空気を排気することにより前記円形 資源回収用管内の水面を前記円形資源回収用管外の水面より上部に移動させ前記円形内部 貫通部材を前記円形資源回収用管内の上部に移動させる第3のステップと、前記水排出用 開口より海水又は湖水或いは川水を前記円形資源回収用管の外に放出して前記貯水槽に貯 水すると共に前記円形資源回収用管内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動させ て循環することにより前記資源回収開口より資源を前記資源回収用管内に採取し或いは採 掘して前記資源回収用管内に捕獲する第4のステップと、前記空気排出開口に前記円形資 源回収用管とほぼ同じ体積の容器を接続し或いは前記空気排出開口と蛇腹管を介して資源 回収船と接続し前記円形資源回収用管内に空気と採取或いは採掘した資源及び海水又は湖水を充填した状態で前記円形資源回収用管を水平状態で海上或いは湖上に浮かべる第5の ステップと、前記資源を捕獲した前記円形資源回収用管を移送地に移送する第6のステッ プよりなる。
【0017】
本発明による下層水取水装置の第四の実施形態は深い海底又は湖底近傍メタンハイド レート等の有機物資源又はレアメタル等の無機物資源を採掘する伸縮可能な蛇腹を具備す る実施形態で、空気排出開口と中央部近傍に水排出用開口と片方側に被保持部を具備する 中央管と資源を採取或いは採掘する資源回収開口と前記資源回収開口を閉鎖する資源回収 開口閉鎖手段を片方側の端部に具備し蛇腹により伸縮可能な片方蛇腹管ともう一方に蛇腹 により伸縮可能な他方蛇腹管を備えた資源回収用管と、前記中央管の内部を貫通し前記水 排出用開口を閉鎖可能な比重が水より小さな内部貫通部材と、前記資源回収用管の被保持 部を保持する保持部材と前記水排出用開口から排出される水を貯水する着脱可能な貯水槽 と前記資源回収開口の位置を少し変更する位置変更手段を具備すると共に前記資源回収用 管を水平位置或いは前記資源回収開口を海底又は湖底近傍の垂直位置に移動させる浮体構 造物と、風力発電等自然エネルギー発電手段と、前記円形資源回収用管内で前記円形内部 貫通部材の上部の空気を前記自然エネルギー発電手段により排気する空気排気手段と、前 記資源回収用管下部の資源回収開口近傍に具備された撮像手段及び発光手段と前記資源回 収用管の中央管部に具備され前記撮像手段の出力を表示する表示手段とを備え、水平位置 の際内部に水と空気を内蔵する前記資源回収用管を前記他方蛇腹管を折り畳むと共に垂直 位置に移動して前記資源回収開口を海底又は湖底近傍の垂直位置に移動させた後、前記位 置変更手段により前記資源回収開口の位置を少し変更して前記表示手段により前記資源回 収開口付近の資源を検出すると共に前記資源回収用管内で前記内部貫通部材の上部の空気 を前記空気排出開口より排気することにより前記中央管内の水面を前記中央管外の水面よ り上部に移動させ前記内部貫通部材を前記中央管内の上部に移動させることにより前記水排出用開口より海水又は湖水を前記資源回収用管の外に放出して前記貯水槽により前記水 排出用開口から排出される水を貯水すると共に前記資源回収用管内の海水又は湖水或いは川水を徐々に上部に移動させ前記資源回収用管内の海水又は湖水を循環することにより前 記資源回収開口より検出された前記資源を前記資源回収用管内に挿入し前記資源回収開口 閉鎖手段を閉鎖して捕獲した後、もう一方の伸縮可能な他方蛇腹管の蛇腹を伸ばすと共に前記資源回収用管を再び水平位置に移動して捕獲した前記資源を回収することを特徴とする。前記中央管が下部の片方蛇腹管に比較して内外径を大きくし下部の片方蛇腹管の内外径を 徐々に小さな内外径にしている。海底又は湖底近傍の前記資源回収用管の下部又は外部或いは下部及び外部に海底又は湖底 或いは川底を掘削する資源掘削手段或いは団塊を粉砕する団塊粉砕手段を具備する。また、前記資源回収用管の下部又は外部或いは下部及び外部の資源掘削手段或いは資源粉砕手 段及び資源回収開口は下部開口を具備する外部筺体内に開口を介して下部以外は密閉して 内蔵されている。
【0018】
採取或いは採掘する前は前記浮体構造物が資源回収用管を内部に水と空気を内蔵する状態で水平位置に保持し、採取或いは採掘の際にはもう一方の蛇腹により伸縮可能な他方蛇腹管を折り畳むと共に前記片方蛇腹管を前記資源回収開口が海底又は湖底近傍に移動するべく前記資源回収用管を垂直位置に移動させる。前記中央管の被保持部は片方側にあるので前記空気排出開口と中央部近傍に水排出用開口が水上に位置する。その後、前記位置変更手段により前記資源回収開口の位置を少し変更して前記表示手段により前記資源回収開口付近の資源を検出する共に前記中央管内で前記内部貫通部材の上部の空気を前記自然エネルギー発電手段により排気する空気排気手段によって前記空気排出開口から排気し前記中央管内の水面を前記中央管外の水面より上部に移動させ前記内部貫通部材を前記中央管内の上部に移動させることにより前記水排出用開口より海水又は湖水を前記資源回収用管の外に放出し前記貯水槽に貯水する。したがって前記資源回収用管内の海水又は湖水を徐々に上部に移動し前記資源回収用管内の海水又は湖水を循環することにより前記表示手段より検出された前記資源を前記資源回収用管内に挿入し前記資源回収開口閉鎖手段を閉鎖して前記資源を捕獲することが可能となる。捕獲された前記資源は前記資源回収用管内に収納されると共に前記水排出用開口より放出される海水又は湖水は着脱可能な前記貯水槽により貯水されるので周囲環境に影響はない。捕獲された前記資源が十分に前記資源回収用管内に蓄積収納された後、前記資源回収用管を再び水平位置に移動する前に中央管の前記水排出用開口を閉鎖しもう一方の伸縮可能な他方蛇腹管の蛇腹を伸ばした後端部に資源回収開口を具備する前記片方蛇腹管を鎖により再び水平位置に移動し前記浮体構造物のバラスト水を制御することにより前記浮体構造物を沈めて蛇腹を伸ばした他方蛇腹管の空気と前記片方蛇腹管の蓄積収納された前記資源と海水又は湖水を内在し海水又は湖水上を浮力により浮く状態の前記資源回収用管を海水又は湖水上に浮べて前記資源を回収する。なお、前記資源回収用管を再び水平位置に移動する前に中央管の前記空気排出開口及び前記水 排出用開口は閉鎖されるので周囲環境に影響はない。
【0019】
本発明による下層水取水回収方法の第四の実施形態は深い海底又は湖底の実施形態で、採取或 いは採掘する前は前記浮体構造物が資源回収用管の内部に水と空気を内蔵する状態で水平 位置に保持する第1のステップと、採取或いは採掘の際にもう一方の蛇腹により伸縮可能な他方蛇腹管を折り畳むと共に前記片方蛇腹管を前記資源回収開口が海底又は湖底近傍に移動するべく前記資源回収用管を垂直位置に移動させ前記空気排出開口と中央部近傍の前記水排出用開口が水上に位置させる第2のステップと、前記位置変更手段により前記資源 回収開口の位置を少し変更して前記表示手段により前記資源回収開口付近の資源を検出する第3のステップと、前記中央管内で前記内部貫通部材の上部の空気を前記自然エネルギー発電手段により排気する空気排気手段によって前記空気排出開口から排気し前記中央管 内の水面を前記中央管外の水面より上部に移動させて前記内部貫通部材を前記中央管内の 上部に移動させ前記水排出用開口より海水又は湖水或いは川水を前記資源回収用管外の貯水槽に放出して前記資源回収用管内の海水又は湖水を徐々に上部に移動させ前記資源回収用管内の海水又は湖水を循環することにより前記表示手段より検出された前記資源を前記資源回収開口より前記資源回収用管内に挿入し前記資源を捕獲する第4のステップと、捕 獲された前記資源が十分に前記資源回収用管内に蓄積収納された後、前記資源回収用管を 再び水平位置に移動する前に前記中央管の前記水排出用開口を閉鎖しもう一方の伸縮可能 な他方蛇腹管の蛇腹を伸ばした後前記空気排出開口を閉鎖すると共に端部に資源回収開口を具備する前記片方蛇腹管を鎖により再び水平位置に移動し前記浮体構造物のバラスト水を制御することにより前記浮体構造物を沈めて蛇腹を伸ばした他方蛇腹管の空気と前記片方蛇腹管の蓄積収納された前記資源と海水又は湖水を内在して海水又は湖水上を浮力によ り浮く状態の前記資源回収用管を海水又は湖水上に浮べる第5のステップと、資源を捕獲 した前記円形資源回収用管を移送地に移送する第6のステップよりなる。