(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記電圧印加面に設けた上記導電性インク層は、面もしくは線又は面及び線からなる模様を構成し、この模様は電気的に連続している請求項1に記載の微物採取用シート。
【背景技術】
【0002】
例えば、犯罪現場に犯人が残した足跡や、毛髪、繊維片など、肉眼での確認が難しい微物を採取するために、高電圧印加による静電気を利用することが知られている。
具体的には、採取目的の微物がありそうな個所に、絶縁性樹脂からなる絶縁シートを被せ、この絶縁シートを帯電させてその静電気によって微物を吸着するようにしている。
【0003】
このような微物採取用の帯電装置は、上記絶縁シートを帯電させるためにイオンを放射する複数の電極針を備えた帯電用電極バーを備えている。
図7のように、上記帯電用電極バー2を、絶縁シート1に近づけて電極針に高電圧を印加すると、電極針による放電イオンによって上記絶縁シート1が帯電し、静電気を誘起させることができる。
上記従来の絶縁シートの電気抵抗値は、1×10
15〔Ω〕以上と、非常に高いため、帯電用電極バー2を近づけてイオンを照射しても、この絶縁シート1にはほとんど電流が流れない。そこで、絶縁シート1全体に静電気を誘起させるために、作業者は、上記帯電用電極バー2を絶縁シート1の面に沿って移動させ、絶縁シート1の全面積を帯電させ、絶縁シート1に静電気を誘起させるようにしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したように、従来の絶縁シート1の全面を帯電させるためには、帯電用電極バー2を絶縁シート1の全面にわたって移動させなければならなかった。そのため、絶縁シート1の必要面積を帯電させるのに、時間がかかってしまう。その結果、微物採取の作業効率が悪くなり、このことは、絶縁シート1の面積が大きい場合や、採取個所が多くある現場において特に問題であった。
【0006】
一方、上記のような、絶縁シート1に電流が流れないことによる問題の対策として、
図8に示すように、上記絶縁シート1に導電性の金属板3を重ねて用いることも行なわれていた。金属板3は、電気抵抗値が低いので、高電圧を印加した上記帯電用の電極バー2を一か所に近づけただけで、電流が金属板3の全体に流れる。したがって、金属板3を載せた絶縁シート1を帯電させ、静電気を誘起させることができる。
ただし、上記絶縁シート1に重ねた金属板3が絶縁シート1から外側へはみ出していたり、はみ出さないまでも絶縁シート1の縁に近接していたりすると、その部分からアースに電流が逃げてしまうため、絶縁シート1の帯電を維持することができない。
【0007】
そのため、金属板3を用いる場合には、この金属板3の縁からアースへ常時電流が流れることが無いように、絶縁シート1上に重ねなければならない。しかし、現場で、絶縁シート1の縁と金属板3の縁との関係を適切に調整することは難しい。少しでも金属板3がはみ出していたり、金属板3の角が絶縁シート1の縁に近すぎたりすると電流が逃げてしまうので、実際には、
図8に示すように絶縁シート1に比べて小さい金属板3を絶縁シート1の中央に重ねて、金属板3の周囲に幅a,bのスペースを十分に確保して使用することになる。
【0008】
このようにすれば、上記絶縁シート1において金属板3を重ねた部分に短時間で静電気が誘起され、この静電気の吸着力によって微物を採取することができる。
しかし、絶縁シート1において帯電する部分は金属板3が載置された部分のみである。絶縁シート1のうち金属板3の外側の部分、すなわち幅a,bの部分は帯電せず、微物採取には寄与しない。そのため、絶縁シート1が有効利用されないという問題があった。
【0009】
また、電圧を印加した上記金属版3は、絶縁シート1の上に載置されているので、アースから浮いている。そのため、金属板3は、微物を採取した後も一定時間、高電位を保っている。
このような金属板3を、微物を吸着した絶縁シート1から取り除こうとして金属板3に触れると、金属板3から電流が流れ、触れた人は電撃を受ける。しかも、金属板3は導電性で電気抵抗値が低いので、電流が一気に流れ、触れた人は非常に激しい電撃を受けることになる。微物を採取する作業者が、毎回、このような激しい電撃を受けるのでは、作業性は落ちてしまう。
【0010】
この発明の目的は、必要な面積を短時間に帯電させて、静電気によって効率的に微物採取ができるとともに、微物採取後に人が電撃を受けることのない微物採取シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の発明は、電気抵抗値が1×10
15〔Ω〕以上の樹脂製の絶縁シートの一方の面を微物採取面とし、他方の面を電圧印加面とした微物採取用シートであって、上記電圧印加面には、全面にいきわたる導電性インク層を備えるとともに、当該微物採取用シートの使用単位における外周端面に、上記導電性インク層の少なくとも一部を露出させる一方、
上記導電性インク層は、1×10
4〔Ω〕〜1×10
6〔Ω〕であり、上記微物採取面が目的の面に置かれたとき、上記外周端面
に露出した導電性インク層
から上記電圧印加面及び上記導電性インク層の電荷をアース
へ放出可能であることを特徴とする。
【0012】
第2の発明は、上記電圧印加面に設けた上記導電性インク層が、上記電圧印加面の全面を覆うことを特徴とする。
【0013】
第3の発明は、上記電圧印加面に設けた上記導電性インク層が、面もしくは線又は面及び線からなる模様を構成し、この模様は電気的に連続していることを特徴とする。
【0014】
第4の発明は、上記電圧印加面に設けた上記導電性インク層は、上記微物採取面とは異なる色の導電性インクで構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
第1の発明によれば、電圧印加面に設けた導電性インク層が電流を流すため、必要面積の微物採取シートの全面を短時間で帯電させることができる。
また、微物採取シートの使用単位における外周端面に露出した導電性インク層からアースへ、余分な電荷が流れるので、微物の採取後にその微物採取シートに触れても、電撃を受けることがない。
したがって、短時間での微物採取ができるとともに、作業者が電撃を受けることもなく、安心して効率的な微物採取作業ができる。
また、導電性インク層がシートの全面にいきわたっているため、導電性インク層の特定の個所にのみ電圧を印加すれば、電流が流れて全体を帯電させることができる。そのため、微物採取シートは挿入できるが帯電用の放電電極バーを挿入できない隙間のような場所であっても、隙間などの外部に出ているシートに電圧を印加して、隙間内のシートを帯電させることができる。したがって、上記のような狭い個所の微物も容易に採取することができる。
【0016】
第2の発明によれば、電圧印加面が隙間なく導電性インク層で覆われているため、電流がより流れやすく、より短時間での微物採取が可能になる。また、導電性インク層の面積が大きいため、シートをロール状に巻いたり、繰り返し使用したりする過程で、導電性インク層の一部が摩耗したり、剥離したりするようなことがあっても、その他の部分で導電性インク層全体の電気的導通を維持することができる。したがって、同じシートを繰り返し使用する場合にも、性能を維持できる。
【0017】
第3の発明によれば、模様によって導電性インク層の電気的導通を実現している。
また、模様の密度を高くすれば、第2の発明と同様に、導電性インク層の一部が欠損してしまっても、シートの全面を短時間で帯電させる機能を維持することができる。
さらに、模様の有無によって、微物採取面と電圧印加面とを区別することが容易になる。
【0018】
第4の発明によれば、微物採取面と電圧印加面とを導電性インクの色で区別できるので、微物採取シートの表裏を一目で区別できる。そのため、微物採取面を間違えることなく現場で用いることができ、作業性が良くなる。
また、導電性インクで模様や、文字などを描けば、さらに電圧印加面と微物採取面とを見分けやすくなる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1,2に示す第1実施形態の微物採取シート4は、絶縁シート5の一方の面を微物採取面5aとし、他方の面を電圧印加面5bとするとともに、この電圧印加面5bを覆うように導電性インクを印刷して導電性インク層6を形成したシートである。
上記絶縁シート5は、従来の絶縁シート1と同様に、絶縁性の樹脂材料からなり、電気抵抗値が1×10
15〔Ω〕以上の可撓性を有するシートである。
また、上記導電性インク層6を形成する導電性インクの電気抵抗値は、1×10
4〔Ω〕〜1×10
6〔Ω〕であり、上記絶縁シート5と比べて十分に低い値である。
なお、
図1では導電性インク層6を表わすために、絶縁シート5及び導電性インク層6の厚みを大きく現わしているが、上記絶縁シート5の厚みは
図7に示した従来の絶縁シート1と同等である。
【0021】
そして、この第1実施形態では、導電性インク層6が電圧印加面5bの全面を覆い、
図1,2に示すように、微物採取シート4の長方形の外周全部の端面に、上記導電性インク層6が露出するようにしている。
なお、上記微物採取シート4は、未使用時にはロール状に巻かれていて、現場でロールから繰り出したシートを、その幅方向にカットして、
図1に示すように必要量だけ使用するようにしている。このようにカットされたものが、この発明の使用単位である。
そして、カットされた断面には、上記導電性インク層6が露出するが、この断面がロール状に巻かれたシートの幅方向の端部とともに使用単位の外周を構成する。
また、この実施形態では、上記導電性インクを絶縁シート5と異なる色にして、微物採取面5aと電圧印加面5bとを一目で区別できるようにしている。
【0022】
この第1実施形態の微物採取シート4を用いて微物を採取する手順は、次のとおりである。
まず、ロールから必要量繰り出してカットした微物採取シート4を、その微物採取面5aを、微物を採取したい目的の面、例えば床面7に対向させて置く(
図2参照)。次に、電圧印加面5b側、この実施形態では上記導電性インク層6に帯電用電極バー2の図示していないイオン放射口を近づけて電圧を印加する。このとき、帯電用電極バー2を電圧印加面5bに沿って移動させなくても、導電性インク層6の一か所に近づけただけでも、電流が導電性インク層6を矢印Aのように流れ、微物採取シート4全体を帯電させることができる。
もちろん、上記帯電電極バー2を電圧印加面5bに沿って移動させてもよいが、移動させない場合であっても、約1400〔mm〕×450〔mm〕の長方形のシート全体を、5〔秒〕程度で帯電させることができることを確認済みである。なお、このとき帯電電極バー2には、−14〔kV〕を印加している。
【0023】
上記微物採取シート4は、上記のように短時間で全面を帯電させ、誘起した静電気で微物採取面5aに微物を吸着させることができる。
微物採取面5aに微物が吸着したら、帯電用電極バー2の電圧印加を止めて、微物が吸着された微物採取シート4を床面7から剥がして持ち帰る。このとき、印加電圧を切ってすぐに微物採取シート4を触っても電撃を受けることはない。
つまり、この第1実施形態の微物採取シート4を用いれば、短時間での帯電によって微物採取を行なうことができるとともに、電撃を受ける心配もない。そのため、微物採取後の作業もスムーズにでき、微物採取作業全体の作業性が向上する。
【0024】
この第1実施形態の微物採取シート4が、短時間で微物を採取できるとともに、電撃を防止できる理由は、以下のように推測できる。
上記したように導電性インク層6は、従来の絶縁シート1と比べて電気抵抗値が低く、電流を流すことができるため、帯電用電極バー2からのイオンを照射するとそれを短時間で電圧印加面5b全体にいきわたらせることができる。
【0025】
一方、微物を吸着した後、電圧印加を止めると、電圧印加面5bで余った電荷は、上記導電性インク層6を介してその端部から、
図1,2の破線の矢印Bのように床面7に逃げる。上記導電性インク層6が、絶縁シート5の外周端面まで達して露出し、この露出部分と床面7との距離が短いので、微物採取シート4に残った余分の電荷は導電性インク層6の露出部分から床面7を介してアースへ流れるのである。その結果、電圧印加面5b及び導電性インク層6の電位が下がり、人に電撃を与えるほどの電荷が残っていないことが考えられる。
【0026】
また、上記したように、電圧印加面5bを覆う導電性インク層6の電気抵抗値が上記金属板3と比べて圧倒的に高いため、仮に、電圧印加面5bに電荷が残っていたとしても、それが導電性インク層6を介して触れた人に一気に流れるようなことはない。このように、電圧印加面5bの電位はある程度下がり、しかも導電性インク層6は、金属板3と比べると電流が流れにくいため、人が触れても電撃を受けることがないものと推測できる。
【0027】
なお、導電性インク層6がシートの使用単位における外周端面に露出しているので、微物採取シート4を帯電させる際にも、床面7へ電流が流れてしまうことが考えられる。しかし、上記導電性インク層6は、従来例で説明した金属板3と比べれば圧倒的に電気抵抗値が高いので、電圧を印加している状態で上記端面から床面7に電流が流れたとしても、その量は、微物採取シート4の帯電に影響を与えるほどではないと推測できる。
この第1実施形態の微物採取シート4を用いたとき、短時間での帯電が可能になるとともに、電撃を受けることもないことについては、実際に確認済みである。
【0028】
図3,4に示す第2実施形態の微物採取シート8は、導電性インク層9が上記導電性インク層6とは異なるが、その他の構成は、第1実施形態の微物採取シート4と同じである。したがって、第1実施形態と同じ構成要素には、
図1と同じ符号を用い、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。また、以下の説明には
図1も参照する。
【0029】
上記導電性インク層9は、
図3に示すように、絶縁シート5の電圧印加面5b上に導電性インクで正六角形を連続させた網状の連続模様を印刷して構成したものである。したがって、この導電性インク層9は、電圧印加面5bの全面を覆うものではないが、連続模様は全面にいきわたり、電圧印加面5bの端部まで到達している。したがって、導電性インク層9は電圧印加面5bの全面にわたって電気的に導通している。
また、この第2実施形態の微物採取シート8もそれを巻いたロールから、必要長さだけカットして使用単位とする。このカットした断面には上記導電性インク層9を構成する線の端部が露出するとともに、上記ロール状に巻かれた微物採取シート8の幅方向端面にも、上記導電性インク層9の線を露出させている。したがって、この第2実施形態では、長方形の上記使用単位全周の端面に、上記導電性インク層9の端部が点線のように露出することになる。
【0030】
このような微物採取シート8で微物を採取する際には、微物採取面5aを床面7に対向させて載置する。そして、電圧印加面5b側の一か所に帯電用電極バー2(
図1参照)からのイオンを照射すれば、上記導電性インク層9を電流が流れて、電圧印加面5bの全面を短時間で帯電させることができる。そのため、微物採取面5aに短時間で静電気を誘起して、微物を吸着させることができる。
また、微物採取面5aに微物を吸着させ後に印加電圧を切れば、余った電荷は
図4に示す矢印Bのように上記導電性インク層9の端部から床面7へ流れる。
したがって、電圧印加面5b側の電位が下がり、触れても電撃を受けることがない点は、上記第1実施形態と同じである。
【0031】
さらに、上記第2実施形態では、導電性インク層9を導電性インクで印刷した模様で構成しているため、この模様によって電圧印加面5bを区別することができる。第1実施形態のように全面を導電性インク層6で覆っている場合よりも、模様があった方が、さらに電圧印加面5bを区別しやすい。そのため、床面7などに対向させる微物採取面5aを間違いなく用いることができ、作業性も上がる。
また、上記導電性インク層9の模様は、連続する六角形の密度が高く、線同士の接続部分を多く備えているので、例えば、ロール状にしたときや、繰り返し使用する過程で、導電性インク層9の一部が摩耗したり、剥離したりするようなことがあったとして、その他の部分で導電性インク層全体の電気的導通を維持できる。そのため、繰り返し使用する場合にも、短時間で帯電できる機能を維持することができる。
【0032】
図5に示す第3実施形態の微物採取シート10は、導電性インク層11を備えているが、この導電性インク層11は、微物採取シート10の長手方向に沿った2本の直線11aと、これらの直線11aに直交し、微物採取シート10の幅をまたぐ多数の直線11bとからなる。なお、上記長手方向とは、ロール状に巻かれたこの微物採取シート10の繰り出し方向である。したがって、この微物採取シート10は、上記直線11bに沿ってカットしたものを使用単位とする。
【0033】
そして、上記幅方向に沿って平行に配置された複数の直線11bは、上記長手方向に沿った直線11aに交差することで接続され、この第3実施形態の導電性インク層11は、その全域にわたって電気的に導通している。
また、上記直線11bはその端部を微物採取シート10の幅方向端面に露出し、上記直線11aの端部は、使用単位にカットした切断面に露出する。
したがって、この第3実施形態の微物採取シート10も、上記第1,2実施形態と同様に、短時間での帯電及び微物採取を可能にするとともに、作業者に電撃を与えることがない。
【0034】
なお、この第3実施形態の導電性インク層11の複数の線11bは平行に配置されているので、使用単位にカットする際に上記線11bをカットしないように注意することが好ましい。上記線11bをカットすると、分断された線11bの一部が上記長手方向の線11aから分離して、電気的に導通しないことがあるからである。ただし、線11aから分離した線11bがあったとしても、その量がわずかなら問題はない。
【0035】
図6に示す第4実施形態の微物採取シート12は、導電性インク層13を構成する導電性インクによる模様が、上記第2,3実施形態と異なるが、その他の構成は、上記第2,3実施形態と同様である。
上記導電性インク層13は、この微物採取シート12の長手方向に沿って配置されるとともに、導電性インクで塗りつぶされた円13aと、これら円13aから放射状に延びる複数の直線13bとで構成されている。
【0036】
この第4実施形態においても、微物採取シート12の幅方向端面において、上記直線13bの端部が露出するとともに、使用単位にカットした切断面において上記直線13b又は円13aの断面が露出する。つまり、使用単位における外周端面に、導電性インク層13の一部が露出している。
したがって、この第4実施形態の微物採取シート12も、上記他の実施形態と同様に、短時間での帯電及び微物採取を可能にするとともに、作業者に電撃を与えることがない。
【0037】
さらに、上記第1〜4実施形態の微物採取シート4,8,10,12では、一か所に電圧を印加するだけで、全面積を帯電させることができる。例えば、ソファーの下や、家具の隙間のように、微物採取シートは挿入できるが帯電用の放電電極バー2は挿入できないような狭い場所であっても、上記隙間の外に出ている電圧印加面5b側に電圧を印加して、隙間内の微物採取シートを帯電させることができる。そのため、上記のような狭い場所の微物を容易に採取できる。
【0038】
なお、上記したように、上記電圧印加面5bに設ける導電性インク層は、電圧印加面5bの全面を覆うものだけでなく、導電性インクによる模様でもよいし、その模様の形状も、上記実施形態のものに限定されない。電圧印加面5bの全面にいきわたり、使用単位における外周面に少なくとも一部が露出するものであれば、どのような模様でもよい。
ただし、模様の配置が偏りすぎていると、帯電が不均一になってしまう可能性があるので、均一な帯電を実現するという観点からは、アンバランスな模様よりも、均一な連続模様の方が好ましい。
【0039】
また、模様の密度が高く、導電性インクによる線や面などが互いに接続する接続部分を多く備えるほど、何らかの原因で導電性インク層の一部が欠損するようなことがあっても、その他の部分で導電性インク層全体の電気的導通を維持できる点で有利である。