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特許6554770画像データ管理装置、印刷サービスシステム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6554770
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】画像データ管理装置、印刷サービスシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20190729BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20190729BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20190729BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20190729BHJP
【FI】
   G06F3/12 344
   G06F3/12 367
   G06F3/12 387
   G06F3/12 304
   G06F3/0482
   G06F3/0484 170
   G06F13/00 540P
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-191761(P2014-191761)
(22)【出願日】2014年9月19日
(65)【公開番号】特開2016-62482(P2016-62482A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2017年9月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青木 政親
(72)【発明者】
【氏名】冨田 宗紀
【審査官】 三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−010798(JP,A)
【文献】 特開2002−133241(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01−13/00
H04N 7/10−21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段にアクセス可能なコンピュータを、
ソーシャルネットワーキングサービスに投稿されたメッセージ、当該メッセージを投稿したユーザのユーザ識別情報を少なくとも含む投稿データを取得する取得手段、
前記取得手段により取得された投稿データに含まれた画像データの処理に応じた処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録する登録手段、
前記登録手段により処理識別情報が発行された場合、その処理識別情報を含む処理識別通知メッセージを、当該処理識別情報が前記ユーザのメッセージが投稿される画面に表示されるよう前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿する投稿手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
記憶手段にアクセス可能なコンピュータを、
ソーシャルネットワーキングサービスに投稿されたメッセージ、当該メッセージを投稿したユーザのユーザ識別情報を少なくとも含む投稿データを取得する取得手段、
前記取得手段により取得された投稿データに含まれた画像データの処理に応じた処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録する登録手段、
前記登録手段により処理識別情報が発行された場合、その処理識別情報を含む処理識別通知メッセージを、前記ユーザとの会話形式で、前記処理識別通知メッセージを前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿する投稿手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項3】
前記登録手段は、前記取得手段により取得された投稿データに、当該メッセージに対して他のユーザが反応したことを示す付帯情報が含まれている場合において、その付帯情報の数が予め設定された閾値以上の場合に処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録することを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記登録手段は、前記取得手段により取得された投稿データに画像データが含まれている場合において、その画像データから人物画像が検出された場合に処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録することを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記投稿手段は、前記取得手段により取得された投稿データに、当該ユーザがメッセージを投稿した前記ソーシャルネットワーキングサービスにより管理されるグループのグループ識別情報が含まれている場合、前記処理識別通知メッセージを、当該処理識別情報が当該グループに属するユーザに通知されるよう前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿することを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記投稿手段は、前記処理識別通知メッセージを、当該処理識別情報が当該メッセージを投稿したユーザ及び当該メッセージに反応した他のユーザに通知されるよう前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿することを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
【請求項7】
前記投稿手段は、前記処理識別通知メッセージを、時間的又は場所的な条件に合致したときに投稿することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
ソーシャルネットワーキングサービスに投稿されたメッセージ、当該メッセージを投稿したユーザのユーザ識別情報を少なくとも含む投稿データを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された投稿データに含まれた画像データの処理に応じた処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして記憶手段に登録する登録手段と、
前記登録手段により処理識別情報が発行された場合、その処理識別情報を含む処理識別通知メッセージを、当該処理識別情報が前記ユーザのメッセージが投稿される画面に表示されるよう前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿する投稿手段と、
を有することを特徴とする画像データ管理装置。
【請求項9】
記憶手段と、
ソーシャルネットワーキングサービスを提供する提供手段と、
ソーシャルネットワーキングサービスに投稿されたメッセージ、当該メッセージを投稿したユーザのユーザ識別情報を少なくとも含む投稿データを取得する取得手段と、
前記投稿データに画像データが含まれているかどうかを解析する解析手段と、
前記投稿データに画像データが含まれている場合、処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録する登録手段と、
前記登録手段により処理識別情報が発行された場合、その処理識別情報を含む処理識別通知メッセージを、当該処理識別情報が当該メッセージを投稿したユーザに少なくとも通知されるよう前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿する投稿手段と、
前記投稿手段により投稿された処理識別通知メッセージを、当該メッセージを投稿したユーザに少なくとも通知する通知手段と、
ユーザからの処理識別情報が指定された印刷指示に応じて当該処理識別情報に対応させて前記記憶手段に登録された画像データを印刷する印刷手段と、
を有することを特徴とする印刷サービスシステム。
【請求項10】
ソーシャルネットワーキングサービスを提供するソーシャルネットワーキングサービスシステムと、
印刷サービスを提供する印刷サービスサーバと、
を有し、
前記ソーシャルネットワーキングサービスシステムは、
前記提供手段と、
前記解析手段と、
前記通知手段と、
前記投稿データに画像データが含まれている場合に当該投稿データに関する情報を前記印刷サービスサーバへ送信する送信手段と、
を有し、
前記印刷サービスサーバは、
前記登録手段と、
前記投稿手段と、
を有することを特徴とする請求項9に記載の印刷サービスシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データ管理装置、印刷サービスシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、Facebook(登録商標)やLINE(登録商標)などのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は、膨大な数のユーザにより利用されている。これらのSNSでは、テキストメッセージだけでなく写真画像などの画像データも投稿可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−116997号公報
【特許文献2】特開平11−249990号公報
【特許文献3】特開2004−178433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿された画像データの処理を実行可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るプログラムは、記憶手段にアクセス可能なコンピュータを、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿されたメッセージ、当該メッセージを投稿したユーザのユーザ識別情報を少なくとも含む投稿データを取得する取得手段、前記取得手段により取得された投稿データに含まれた画像データの処理に応じた処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録する登録手段、前記登録手段により処理識別情報が発行された場合、その処理識別情報を含む処理識別通知メッセージを、当該処理識別情報前記ユーザのメッセージが投稿される画面に表示されるよう前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿する投稿手段、として機能させる。
また、本発明に係るプログラムは、記憶手段にアクセス可能なコンピュータを、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿されたメッセージ、当該メッセージを投稿したユーザのユーザ識別情報を少なくとも含む投稿データを取得する取得手段、前記取得手段により取得された投稿データに含まれた画像データの処理に応じた処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録する登録手段、前記登録手段により処理識別情報が発行された場合、その処理識別情報を含む処理識別通知メッセージを、前記ユーザとの会話形式で、前記処理識別通知メッセージを前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿する投稿手段、として機能させる。
【0006】
また、前記登録手段は、前記取得手段により取得された投稿データに、当該メッセージに対して他のユーザが反応したことを示す付帯情報が含まれている場合において、その付帯情報の数が予め設定された閾値以上の場合に処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録することを特徴とする。
【0007】
また、前記登録手段は、前記取得手段により取得された投稿データに画像データが含まれている場合において、その画像データから人物画像が検出された場合に処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録することを特徴とする。
【0008】
また、前記投稿手段は、前記取得手段により取得された投稿データに、当該ユーザがメッセージを投稿した前記ソーシャルネットワーキングサービスにより管理されるグループのグループ識別情報が含まれている場合、前記処理識別通知メッセージを、当該処理識別情報が当該グループに属するユーザに通知されるよう前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿することを特徴とする。
【0009】
また、前記投稿手段は、前記処理識別通知メッセージを、当該処理識別情報が当該メッセージを投稿したユーザ及び当該メッセージに反応した他のユーザに通知されるよう前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿することを特徴とする。
【0010】
また、前記投稿手段は、前記処理識別通知メッセージを、時間的又は場所的な条件に合致したときに投稿することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る画像データ管理装置は、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿されたメッセージ、当該メッセージを投稿したユーザのユーザ識別情報を少なくとも含む投稿データを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された投稿データに含まれた画像データの処理に応じた処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして記憶手段に登録する登録手段と、前記登録手段により処理識別情報が発行された場合、その処理識別情報を含む処理識別通知メッセージを、当該処理識別情報が前記ユーザのメッセージが投稿される画面に表示されるよう前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿する投稿手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る印刷サービスシステムは、記憶手段と、ソーシャルネットワーキングサービスを提供する提供手段と、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿されたメッセージ、当該メッセージを投稿したユーザのユーザ識別情報を少なくとも含む投稿データを取得する取得手段と、前記投稿データに画像データが含まれているかどうかを解析する解析手段と、前記投稿データに画像データが含まれている場合、処理識別情報を発行し、その処理識別情報と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録する登録手段と、前記登録手段により処理識別情報が発行された場合、その処理識別情報を含む処理識別通知メッセージを、当該処理識別情報が当該メッセージを投稿したユーザに少なくとも通知されるよう前記ソーシャルネットワーキングサービスに投稿する投稿手段と、前記投稿手段により投稿された処理識別通知メッセージを、当該メッセージを投稿したユーザに少なくとも通知する通知手段と、ユーザからの処理識別情報が指定された印刷指示に応じて当該処理識別情報に対応させて前記記憶手段に登録された画像データを印刷する印刷手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
また、ソーシャルネットワーキングサービスを提供するソーシャルネットワーキングサービスシステムと、印刷サービスを提供する印刷サービスサーバと、を有し、前記ソーシャルネットワーキングサービスシステムは、前記提供手段と、前記解析手段と、前記通知手段と、前記投稿データに画像データが含まれている場合に当該投稿データに関する情報を前記印刷サービスサーバへ送信する送信手段と、を有し、前記印刷サービスサーバは、前記登録手段と、前記投稿手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿された画像データの処理を実行可能とすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿された画像データの処理をユーザとの会話形式で実行可能とすることできる。
【0015】
請求項に記載の発明によれば、メッセージに付けられた付帯情報の数が予め設定された閾値以上の場合に当該メッセージに添付された画像データを処理の対象とすることができる。
【0016】
請求項に記載の発明によれば、人物画像が含まれている画像データを処理の対象とすることができる。
【0017】
請求項に記載の発明によれば、グループに属するユーザを、画像データの処理を実行できる対象とすることができる。
【0018】
請求項に記載の発明によれば、ソーシャルネットワーキングサービスにメッセージ及び付帯情報を投稿したユーザを、画像データの処理を実行できる対象とすることができる。
【0019】
請求項に記載の発明によれば、画像データがソーシャルネットワーキングサービスのユーザにより処理される可能性を高めることが可能になる。
【0020】
請求項に記載の発明によれば、ソーシャルネットワーキングサービスに対する設定をユーザにさせることなく、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿された画像データの処理を実行可能とすることができる。
【0021】
請求項に記載の発明によれば、ソーシャルネットワーキングサービスに対する設定をユーザにさせることなく、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿された画像データの印刷を実行可能とすることができる。
【0022】
請求項10に記載の発明によれば、ソーシャルネットワーキングサービスシステムは、投稿データの全てを必ずしも印刷サービスサーバへ送信する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明に係る印刷サービスシステムの一実施の形態を示したブロック構成図である。
図2】本実施の形態における印刷サービスサーバのハードウェア構成図である。
図3】本実施の形態におけるマルチコピー機のハードウェア構成図である。
図4】本実施の形態における画像データ登録処理を示したフローチャートである。
図5】本実施の形態における投稿データを解析して得られる会話データのデータ構成の一例を示した図である。
図6】本実施の形態においてユーザ情報の集計結果を含む投稿データの解析結果の一例を示した図である。
図7】本実施の形態における画像データ記憶部に登録される登録情報のデータ構成の一例を示した図である。
図8A】本実施の形態における通知メッセージのデータ構成の一例を示した図である。
図8B】本実施の形態における通知メッセージのデータ構成の他の例を示した図である。
図9】本実施の形態における通知メッセージが情報端末に表示されたときの画面表示例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0025】
図1は、本発明に係る画像データに対する処理サービスシステムの一実施の形態を示したブロック構成図である。図1には、複数の情報端末2と、マルチコピー機4と、ソーシャルネットワーキングサービス(以下、「SNS」)システム10と、画像データに対する処理の一例としての印刷サービスサーバ20とが示されている。それぞれは、図示しないインターネットに接続可能である。マルチコピー機4と印刷サービスサーバ20とは専用回線で接続してもよい。また、情報端末2は、インターネットやLAN等のネットワークを介して他の情報端末2との間で情報交換可能である。
【0026】
SNSシステム10は、1又は複数のサーバコンピュータで構成され、ユーザに対してSNSを提供する提供手段として機能する。情報端末2は、タブレット、スマートフォン等の携帯端末やPC等のコンピュータ若しくはコンピュータ内蔵の端末装置で実現され、ユーザがSNSを利用する際に用いられる。情報端末2のユーザは、SNSを個人で利用するほかグループで利用する場合もある。また、本実施の形態におけるSNSユーザは、印刷サービスサーバ20が提供する印刷サービスのユーザにもなり得る。
【0027】
ところで、本実施の形態において「投稿」というのは、SNSのユーザが自己使用の情報端末2からSNSにメッセージ、写真、付帯情報等を送信することをいう。これにより、メッセージ等はSNSに載せられ、情報端末2に表示される。例えば、LINEであればトークにおける「送信」ボタン、Facebookであれば「投稿する」ボタンの選択によりメッセージは投稿される。また、「付帯情報」というのは、投稿されたメッセージに対して他のユーザが反応したことを示す情報のことをいう。例えば、FacebookやAmeba(登録商標)ブログであれば、「いいね!」ボタンの選択やコメントの書込みによりメッセージに付帯情報が付加される。
【0028】
マルチコピー機4は、印刷手段として設けられ、例えばコンビニエンスストアなどの店舗に設置された、少なくとも印刷機能を有する複合機である。なお、各店舗に設置されるマルチコピー機は、それぞれ同等の機能を有しているので、図1には便宜的に1台のみ図示した。印刷サービスサーバ20は、印刷サービスを提供する管理サーバコンピュータである。本実施の形態における「印刷サービス」というのは、ユーザが情報端末2から印刷したい写真や文書等のデータファイルを事前に登録すると印刷サービスサーバ20により印刷処理を識別するための情報として予約番号が発行され、その後、ユーザが店舗に行ってマルチコピー機4に予約番号を入力することで事前に登録しておいたデータファイルを印刷できるというサービスである。
【0029】
図2は、本実施の形態における印刷サービスサーバ20のハードウェア構成図である。本実施の形態において印刷サービスサーバ20を形成するサーバコンピュータは、従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、コンピュータは、図2に示したようにCPU41、ROM42、RAM43、HDD(Hard Disk Drive)44、ネットワークコントローラ45を内部バス46に接続して構成される。また、保守管理等のために入力手段として設けられたマウス47とキーボード48、及び表示装置として設けられたディスプレイ49をそれぞれ接続する入出力コントローラ50を内部バス46に接続してもよい。
【0030】
SNSシステム10もまた、1又は複数のサーバコンピュータにより実現されるので、各サーバコンピュータのハードウェアを図2と同様に構成してよい。情報端末2は、タブレット、PC等の機種によって異なってくるが、いずれもコンピュータで形成されたり、コンピュータが内蔵されたりすることから、CPU、ROM、RAM、ネットワークコントローラ、またHDD等の記憶手段が必要により搭載される。
【0031】
図3は、本実施の形態におけるマルチコピー機4のハードウェア構成図である。マルチコピー機4は、コピー機能、スキャナ機能等各種機能を搭載しており、コンピュータを内蔵した装置である。図3において、CPU51は、ROM52に格納されたプログラムにしたがってスキャナ54やプリンタエンジン55等本装置に搭載された各種機構の動作制御を行う。ROM52は、本装置の制御や印刷サービス等各種サービスの提供に関する各種プログラムが格納されている。RAM53は、プログラム実行時のワークメモリや通信バッファとして利用される。スキャナ54は、ユーザがセットした原稿を読み取り、デジタルデータとしてHDD57等に蓄積する。プリンタエンジン55は、CPU51で実行される制御プログラムからの指示に従い出力用紙上に画像を印字する印刷手段である。操作パネル56は、ユーザからの指示の受け付け、情報の表示を行うユーザインタフェース手段である。HDD57は、スキャナ54の読取画像等のデジタルデータを格納する。課金装置58は、マルチコピー機4の利用者に対して課金を行う際に用いられる。ネットワークコントローラ59は、インターネット等のネットワークを接続する。アドレスデータバス60は、CPU51の制御対象となる各種機構と接続してデータの通信を行う。本実施の形態では、マルチコピー機4を便宜的に1台の装置として扱うようにするが、DFE(Digital Front End)とスキャナやプリントエンジン等を搭載して各種機能を提供する複合機とを別装置にて形成してもよい。
【0032】
図1に戻り、印刷サービスサーバ20は、投稿データ受信部21、登録判断部22、投稿データ解析部23、画像データ解析部24、ユーザ情報解析部25、付帯情報解析部26、登録部27、通知メッセージ送信部28、画像データ送信部29、処理制御部30及び画像データ記憶部31を有している。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については図から省略している。
【0033】
投稿データ受信部21は、取得手段として設けられ、SNSに投稿されたメッセージ、当該メッセージを投稿したユーザのユーザ識別情報を少なくとも含む投稿データをSNSシステム10から受信することにより取得する。登録判断部22及び各解析部23〜26は、解析手段として設けられている。投稿データ受信部21により投稿データが取得されると、投稿データ解析部23は、その投稿データに画像データや付帯情報が含まれているかなどを解析する。画像データ解析部24は、投稿データに画像データが含まれている場合、その画像データを解析する。ユーザ情報解析部25は、投稿データ、特にユーザに関する情報を解析することでメッセージにコメントを付けた人数、チャットに参加した人数等を集計する。付帯情報解析部26は、投稿データに付帯情報が含まれている場合、その付帯情報を解析する。登録判断部22は、各解析部23〜26の解析結果に基づいて投稿データに画像データが含まれている場合、その画像データを画像データ記憶部31に登録するか否かを判断する。
【0034】
登録部27は、登録手段として設けられ、投稿データ受信部21により取得された投稿データに画像データが含まれている場合において、登録判断部22により画像データを登録すると判定された場合、予約番号を発行し、その予約番号と画像データとを対応付けして画像データ記憶部31に登録する。通知メッセージ送信部28は、投稿手段として設けられ、登録部27により予約番号が発行された場合、その予約番号を含む予約通知メッセージを、当該予約番号が当該メッセージを投稿したユーザに少なくとも通知されるようSNSに投稿する。すなわち、予約通知メッセージをSNSシステム10へ送信する。画像データ送信部29は、ユーザにより予約番号が入力されることでマルチコピー機4からその予約番号が送信されてくると、その予約番号に対応させて画像データ記憶部31に登録された画像データを取り出し、予約番号送信元のマルチコピー機4へ送信する。処理制御部30は、印刷サービスサーバ20における各構成要素21〜29と連携動作することで印刷サービスサーバ20における後述する画像データ登録処理の実行を制御する。
【0035】
印刷サービスサーバ20における各構成要素21〜30は、印刷サービスサーバ20に含まれるコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU41で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、画像データ記憶部31は、印刷サービスサーバ20に搭載されたHDD44にて実現される。あるいは外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0036】
SNSシステム10は、投稿データ収集部11、投稿データ送信部12、通知メッセージ受信部13及び表示制御部14を有している。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については図から省略している。投稿データ収集部11は、情報端末2のユーザによる投稿に基づく投稿データを収集する。投稿データ送信部12は、投稿データ収集部11により収集された投稿データを印刷サービスサーバ20へ送信する。通知メッセージ受信部13は、印刷サービスサーバ20から送信されてくる通知メッセージを受信する。表示制御部14は、通知手段として設けられ、受信された通知メッセージを当該メッセージを投稿したユーザに少なくとも通知するために、通知メッセージの、該当するユーザ又はグループユーザの情報端末2への表示を制御する。
【0037】
なお、印刷サービスサーバ20は、後述するように、通知メッセージをSNSの一ユーザの投稿と同じようにSNSシステム10に投稿するので、実際には、通知メッセージ受信部13は投稿データ収集部11と同様の処理を行うことになる。つまり、投稿データ収集部11が通知メッセージを受信するとしてもよい。従って、表示制御部14は、情報端末2からのメッセージと印刷サービスサーバ20からの通知メッセージとを区別することなく同等に処理すればよい。ただ、本実施の形態では、印刷サービスサーバ20から送信されてくる通知メッセージの処理について説明するために、便宜的に通知メッセージを取り扱う通知メッセージ受信部13及び表示制御部14をSNSシステム10に明示した。つまり、本実施の形態におけるSNSシステム10は、投稿データを印刷サービスサーバ20へ送信する投稿データ送信部12以外は、従前と同じ機能構成でよい。
【0038】
SNSシステム10における各構成要素11〜14は、SNSシステム10に含まれるコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。
【0039】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROMやUSBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0040】
現在のところ、SNSは、投稿された画像を印刷させるための機能を有していない。そこで、本実施の形態においては、SNSに、マルチコピー機4及び印刷サービスサーバ20が連携して提供する印刷サービスを連携動作させることで、ユーザに、SNSに何の設定をしなくてもSNSに投稿した写真等の画像データをマルチコピー機4から印刷できるようにしたことを特徴としている。以下、SNSに投稿された画像データが印刷されるまでの画像データ登録処理について図4に示したフローチャートを用いて説明する。
【0041】
ユーザにより会話等のメッセージ、写真等の画像データファイル、メッセージに対するコメント等の付帯情報がSNSに投稿されると、投稿データ収集部11は、その投稿を収集する。そして、投稿データ送信部12は、投稿により取得された投稿データを印刷サービスサーバ20へ送信する。
【0042】
印刷サービスサーバ20は、SNSシステム10から送信されてきた投稿データを受信することで取得する(ステップ101)。投稿データ解析部23は、ユーザ情報解析部25及び付帯情報解析部26と連携してその投稿データを解析することで画像データ及び付帯情報の有無を判定すると共に、図5及び図6に例示した投稿データの解析結果を得る(ステップ102)。
【0043】
図5は、本実施の形態における投稿データ解析部23が投稿データを解析して得た会話データのデータ構成例を示した図である。SNSユーザがメッセージを投稿すると、更に画像データを自ら添付したり、あるいは他のSNSユーザがそのメッセージに対して「いいね!」ボタンを選択したり、コメントを付けたりする。会話データは、各メッセージと、当該メッセージの付帯情報等を集約して生成される。図5に例示したように、会話データには、投稿ID、メッセージ、画像データ、ユーザID、グループID及び付帯情報が含まれている。投稿IDは、投稿したメッセージを識別するための識別情報である。メッセージは、実際に投稿されたメッセージである。画像データは、投稿されたメッセージに画像データが添付された場合、その添付された画像データ(バイナリデータ)の実態を含む。1つのメッセージに対して複数の画像データが添付される場合もあるが、各画像データはファイル名によって識別される。画像データが添付されていない場合はNULLが設定される。ユーザIDは、メッセージを投稿したユーザの識別情報である。グループIDは、当該ユーザが、当該ユーザが属するグループに対して投稿した場合にそのグループを識別する識別情報である。グループに対する投稿でない場合はNULLが設定される。付帯情報は、前述したように、メッセージに対して他のユーザが反応した場合に設定される情報である。例えば、メッセージに対して付帯情報としてコメントが書き込まれた場合、そのコメントを書き込んだユーザの識別情報(ユーザID)、コメントの内容及びコメントが書き込まれた日時が含まれる。「いいね!」のようにコメントがない場合、コメントの内容にはNULLが設定される。また、コメントとして画像データが添付された場合は、付帯情報として画像データを関連付けるようにしてもよい。
【0044】
メッセージに対して付帯情報が即時に付加されるとは限らないため、投稿データ解析部23は、メッセージが投稿されてから予め設定された所定の期間待ってから会話データを生成するようにしてもよい。また、例えばLINEなどで、あるSNSユーザがメッセージを新たに投稿した後、相対的に短い時間内に他のSNSユーザが返信メッセージを投稿したことによって一連の会話が形成されたと推測できる場合は、その返信メッセージを新たに投稿されたメッセージの付帯情報として取り扱うようにしてもよい。
【0045】
ユーザ情報解析部25は、投稿データ解析部23により生成された会話データを解析して図6に例示したように会話に参加したユーザの集計等を行う。図6において、参加ユーザ数は、当該投稿に参加したユーザの数であり、メッセージを投稿したユーザ及び当該メッセーに対する付帯情報を付けたユーザの総和である。ユーザIDリストには参加したユーザのユーザIDが設定される。コメント数は付帯情報の数である。グループIDには、メッセージがグループに投稿された場合にそのグループのグループIDが設定される。
【0046】
印刷サービスサーバ20では、以上の解析結果が得られると続いて以下の処理を実施する。すなわち、会話データに画像データが含まれていない場合(ステップ103でN)、登録判断部22は、登録対象の画像データは存在しないので当該投稿に対する処理を終了する。会話データに画像データが含まれている場合(ステップ103でY)、画像データ解析部24は、その画像データに人物画像が含まれているかどうかを解析する。人物画像の検出は、例えば顔認識等既存の技術を利用すればよい。画像データから人物画像が検出されなかった場合(ステップ104でN)、登録判断部22は、その画像データが参加ユーザによって印刷される可能性は低いと判断して、画像データの登録をせずに当該投稿に対する処理を終了する。
【0047】
画像データから人物画像が検出された場合(ステップ104でY)、登録判断部22は、メッセージに対する付帯情報の数(図6に示したコメント数)が予め設定された閾値に達しているかどうかを判断する。付帯情報の数が閾値に達してない場合(ステップ105でN)、登録判断部22は、その画像データが参加ユーザによって印刷される可能性は低いと判断して、画像データの登録をせずに当該投稿データに対する処理を終了する。
【0048】
付帯情報の数が閾値以上の場合(ステップ105でY)、つまり、登録判断部22が画像データを登録すると判断すると、登録部27は、予約番号を発行し(ステップ106)、その予約番号と画像データとを対応付けして画像データ記憶部31に登録する(ステップ107)。
【0049】
図7は、本実施の形態における画像データ記憶部31に登録される登録情報のデータ構成例を示した図である。登録情報には、画像データ(バイナリデータ)、当該画像データの識別情報である画像ファイル名と、当該画像データに対して発行された予約番号と、当該画像ファイルの印刷属性(印刷パラメータ)が含まれる。なお、印刷パラメータは、初期値という位置付けにあり、マルチコピー機4から実際に印刷されるときには操作パネル56から変更可能な属性値である。
【0050】
画像データが画像データ記憶部31に登録されると、続いて、通知メッセージ送信部28は、予約番号を含む予約通知メッセージ(以下、単に「予約メッセージ」)をSNSシステム10へ送信する(ステップ108)。図8A及び図8Bは、通知メッセージに含めるデータの構成の一例を示した図である。通知メッセージには、どのユーザに対してメッセージを通知するかを示すグループID(又はユーザID)、通知する予約番号、画像データの印刷に必要な料金、印刷のために詳細な情報が記載された格納先情報が含まれる。通知メッセージは、SNSユーザがSNSに投稿するときと同様の形式のメッセージなので、通知メッセージ送信部28は、図7に含まれる各項目データを含む通知メッセージを生成してSNSシステム10へ送信することになる。
【0051】
SNSシステム10において、通知メッセージ受信部13が印刷サービスサーバ20から送信されてくる通知メッセージを受信すると、表示制御部14は、その通知メッセージを該当するユーザ又はグループ(グループに属するユーザ)に通知する。この通知メッセージが情報端末2に表示されたときの表示例を図9に示す。
【0052】
図9に例示した画面によると、グループID“group1”のグループに属するUser1及びUser2の各情報端末2に図9に例示した通知メッセージが表示されることになる。なお、ユーザ“pss”は、リスナー(SNSシステム10の疑似アカウントとして振る舞うインタフェース)であり、グループID“group1”のグループに事前に属している。
【0053】
図9は、SNSシステム10としてLINEを想定した表示画面であり、当該グループに属するuser1の情報端末2に通知メッセージが表示された例である。なお、SNSシステム10は、各グループに属するユーザを管理しているので、例えばFacebookの場合は当該グループに属するユーザそれぞれに通知メッセージを配信するようにしてもよい。
【0054】
なお、グループに多くのユーザが登録されている場合、図8Aではなく図8Bの形式による通知メッセージを送信することで、当該グループに属するユーザ全員ではなくメッセージを投稿したユーザ及び当該メッセージにコメントを付けたユーザに少なくとも通知メッセージが通知されるようにしてもよい。
【0055】
また、事前に各グループに属するよう友達申請をしておくのではなく、例えばFacebookにおける企業PRのメッセージのようにして通知メッセージを該当するユーザの情報端末2に表示させるようにしてもよい。
【0056】
以上のように予約番号を受け取ったユーザは、予約番号が割り付けられた画像を印刷したい場合、マルチコピー機4が設置された店舗に行き、マルチコピー機4から予約番号を入力することで印刷を実行させる。すなわち、マルチコピー機4は、予約番号が入力されると、その予約番号を印刷サービスサーバ20へ送信する。印刷サービスサーバ20における画像データ送信部29は、送信されてきた予約番号に対応付けされた画像データを画像データ記憶部31から読み出し、返信する。これにより、画像データを受信したマルチコピー機4は、その画像データを印刷することになる。なお、この際、課金装置58は、従前と同様に処理することで事前に伝えていた料金を徴収する。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態における印刷サービスサーバ20は、SNSユーザが投稿した画像データのうち印刷される可能性の高いと推測される画像データ(本実施の形態における例では人物が撮影された写真)を自動的に選出し、その選出した画像データを自動登録すると共に、当該画像データの予約番号をSNSユーザに通知するようにした。これにより、SNSユーザは、投稿した画像データのうち印刷サービスサーバ20に自動登録された画像データを印刷するための設定をSNS及び印刷サービスに対して何らすることなくマルチコピー機4から画像データの印刷を行えるようになる。
【0058】
ところで、上記説明では、通知メッセージの送信タイミングについて特に言及していない。つまり、画像データ登録処理の実行の際に投稿データの解析結果が得られて画像データが画像データ記憶部31に登録されると、印刷サービスサーバ20は、画像データを登録したタイミングで通知メッセージを送信することを想定している。但し、処理制御部30は、時間的な送信条件、例えば印刷してくれそうな日中等の時間帯に通知メッセージを通知メッセージ送信部28に送信させるようにしてもよい。あるいは、場所的な送信条件、例えば情報端末2に内蔵されたGPS機能と連携して移動中のユーザがマルチコピー機4の設置場所近傍を通過するときに通知メッセージを通知メッセージ送信部28に送信させるようにしてもよい。このように、時間的又は場所的な条件が合致したときに通知メッセージを送信するようにすれば、画像データがSNSユーザにより印刷される可能性が向上するかもしれない。
【0059】
また、本実施の形態では、ユーザにより投稿されると、SNSシステム10は、その投稿に基づく投稿データを即座に、いわゆる垂れ流し的に印刷サービスサーバ20へ送信するようにした。そして、印刷サービスサーバ20に設けられた解析手段22〜26によって画像データの登録の是非を判断するようにした。ただ、解析手段22〜26をSNSシステム10に設け、SNSシステム10側で投稿データを解析することによって画像データの登録の是非を判断するようにしてもよい。そして、画像データを登録する場合にのみ、SNSシステム10が画像データの登録及び通知メッセージの送信に必要な情報、例えば会話データを印刷サービスサーバ20へ通知するようにしてもよい。これは、全ての投稿データを印刷サービスサーバ20へ送信する必要もなく、セキュリティやデータ転送量の観点から有効であると考えられる。
【0060】
また、本実施の形態では、印刷サービスサーバ20に画像データを登録するための条件として人物画像である場合と、コメント数が閾値以上である場合を例にして説明した。例えば、人の顔が検出された画像データ(人物が撮影された写真)であれば、例えば景色だけの写真画像に比べて印刷される可能性が相対的に高いと推測されるからである。また、コメント数(投稿されたメッセージに反応したユーザ数)が多ければ、それだけ画像データの印刷数が増えると推測されるからである。従って、このような画像データの登録条件に合致しない画像データを登録した場合は記憶容量を無駄に消費してしまうことになるかもしれないので、これを回避するようにした。ただ、画像データの登録条件は、これに限定する必要はない。前述した登録条件に代えて、あるいはこれに加えて、例えば画像データが登録されたグループへの参加人数や、LINEの場合は一定期間内におけるメッセージの投稿数等前述した登録条件とは異なるSNSの利用状況や投稿の状況等を画像データの登録条件として設定してもよい。
【0061】
また、通知メッセージの送信先とするユーザの人数やマルチコピー機4からの実際の印刷枚数に応じて、あるいはタイムセール等の通知メッセージを送るなどして画像データの印刷料金をディスカウントすることで、SNSユーザを印刷に導くなどの販売促進を行うようにしてもよい。
【0062】
また、本実施の形態では、既存のSNSと既存の印刷サービスをシームレスに連携して実現するようにしたが、既存のSNSに印刷サービスを新たに組み込んだり、あるいはその逆に既存の印刷サービスにSNSを新たに組み込んだりしてしてもよい。もちろん、SNSと印刷サービスとを統合したシステムを新たに構築してもよい。
【符号の説明】
【0063】
2 情報端末、4 マルチコピー機、10 SNSシステム、11 投稿データ収集部、12 投稿データ送信部、13 通知メッセージ受信部、14 表示制御部、20 印刷サービスサーバ、21 投稿データ受信部、22 登録判断部、23 投稿データ解析部、24 画像データ解析部、25 ユーザ情報解析部、26 付帯情報解析部、27 登録部、28 通知メッセージ送信部、29 画像データ送信部、30 処理制御部、31 画像データ記憶部、41,51 CPU、42 ROM、43,53 RAM、44,57 ハードディスクドライブ(HDD)、45、59 ネットワークコントローラ、46 内部バス、47 マウス、48 キーボード、49 ディスプレイ、50 入出力コントローラ、54 スキャナ、55 プリンタエンジン、56 操作パネル、58 課金装置、60 アドレスデータバス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9