特許第6554836号(P6554836)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6554836
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】画像形成ユニット、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/18 20060101AFI20190729BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20190729BHJP
   G03G 21/10 20060101ALI20190729BHJP
【FI】
   G03G21/18 114
   G03G21/00 318
   G03G21/10
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-49904(P2015-49904)
(22)【出願日】2015年3月12日
(65)【公開番号】特開2016-170273(P2016-170273A)
(43)【公開日】2016年9月23日
【審査請求日】2018年1月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三上 雅人
(72)【発明者】
【氏名】石井 康友
【審査官】 三橋 健二
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−278671(JP,A)
【文献】 特開昭61−053662(JP,A)
【文献】 特開平06−250521(JP,A)
【文献】 特開2006−276811(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0078361(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/18
G03G 21/10
G03G 21/00
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転し、像を保持する像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電部と、
前記像保持体に対して水平方向の一方側に配置され、前記像保持体の軸方向に延びるように並んだ複数の点光源を有し、帯電した前記像保持体を露光して前記像保持体に潜像を形成する露光部と、
前記露光部の下方側に配置され、前記像保持体に形成された潜像をトナー画像として現像する現像部と、
前記露光部の上方側に配置され、前記像保持体に残留したトナーを前記像保持体から離脱させる離脱部と、
前記離脱部から水平方向の一方側へ延びる第一搬送路と、前記第一搬送路の終端側から下方側へ延びて前記現像部で回収されるように前記現像部側へ向かうと共に前記軸方向において前記像保持体と少なくとも一部が重なっている第二搬送路とを有し、前記離脱部によって離脱されたトナーが搬送される搬送路と、
前記第一搬送路に配置され、前記離脱部によって離脱されたトナーを前記第二搬送路に向けて搬送する搬送部材と、を備え、
前記現像部には、トナーを前記像保持体に受け渡す現像ロールと、トナーを前記現像ロールに供給する供給オーガと、トナーを撹拌する撹拌オーガとを備えており、前記第二搬送路の下端部は、前記撹拌オーガの上方側へのみ開放されており、
前記第二搬送路は、上下方向に延びており、前記第二搬送路の搬送路幅は、上端部から下端部へ向かって広がっており、
前記搬送部材は、前記軸方向に延びており、前記軸方向の両端側で、かつ、水平方向の端部が、前記軸方向から見て円状に回転するように、クランク部材に取り付けられている画像形成ユニット。
【請求項2】
前記第一搬送路において前記離脱部を構成する掻取ブレード側の部分は、前記像保持体の上端に対して、上方に配置されている請求項1に記載の画像形成ユニット。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像形成ユニットと、
前記画像形成ユニットによって形成されたトナー画像を記録媒体に転写する転写部と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成ユニット、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の画像形成ユニットには、像保持体に残留したトナーを掻き取る掻取部材が設けられている。この掻取部材によって掻き取られたトナーは、像保持体の回転軸方向に延びる搬送路内を搬送され、回転軸方向において像保持体の外側へ達したところで鉛直方向の下方に延びる搬送路内を搬送されて現像装置へ回収されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−276811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、像保持体から掻き取られた(離脱した)トナーは像保持体の回転軸方向において像保持体の外側まで搬送されるため、トナーの搬送路の長さが長くなっている。これにより、搬送されるトナーが搬送路と擦れ、トナーの帯電性能等が低下してしまうことがある。
【0005】
本発明の課題は、像保持体から離脱したトナーを像保持体の回転軸方向において像保持体の外側まで搬送する場合と比して、トナーが搬送される搬送路の長さを短くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係る画像形成ユニットは、回転し、像を保持する像保持体と、前記像保持体を帯電する帯電部と、前記像保持体に対して水平方向の一方側に配置され、前記像保持体の軸方向に延びるように並んだ複数の点光源を有し、帯電した前記像保持体を露光して前記像保持体に潜像を形成する露光部と、前記露光部の下方側に配置され、前記像保持体に形成された潜像をトナー画像として現像する現像部と、前記露光部の上方側に配置され、前記像保持体に残留したトナーを前記像保持体から離脱させる離脱部と、前記離脱部から水平方向の一方側へ延びる第一搬送路と、前記第一搬送路の終端側から下方側へ延びて前記現像部で回収されるように前記現像部側へ向かうと共に前記軸方向において前記像保持体と少なくとも一部が重なっている第二搬送路とを有し、前記離脱部によって離脱されたトナーが搬送される搬送路と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の第2態様に係る画像形成ユニットは、第1態様に記載の画像形成ユニットにおいて、前記第一搬送路に配置され、前記離脱部によって離脱されたトナーを前記第二搬送路に向けて搬送する搬送部材を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の第3態様に係る画像形成ユニットは、第1態様又は第2態様に記載の画像形成ユニットにおいて、前記第一搬送路は、前記第二搬送路側が下方となるように水平方向に対して傾斜していることを特徴とする。
【0009】
本発明の第4態様に係る画像形成装置は、第1〜第3態様の何れか1態様に記載の画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットによって形成されたトナー画像を記録媒体に転写する転写部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1態様の画像形成ユニットによれば、像保持体から離脱したトナーを像保持体の回転軸方向において像保持体の外側まで搬送する場合と比して、トナーが搬送される搬送路の長さを短くすることができる。
【0011】
本発明の第2態様の画像形成ユニットによれば、第一搬送路に搬送部材が配置されていない場合と比して、第一搬送路にトナーが堆積するのを抑制することができる。
【0012】
本発明の第3態様の画像形成ユニットによれば、第一搬送路が水平方向に対して傾斜していない場合と比して、第一搬送路にトナーが堆積するのを抑制することができる。
【0013】
本発明の第4態様の画像形成装置によれば、第1〜第3態様の何れか1態様に記載の画像形成ユニットを備えない場合と比して、出力画像の品質が低下するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成ユニットを示した断面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成ユニットを示した斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る画像形成ユニットに対する比較形態に係る画像形成ユニットを示した断面図である。
図5】本発明の第1実施形態に係る画像形成ユニットに対する比較形態に係る画像形成ユニットを示した斜視図である。
図6】(A)(B)本発明の第2実施形態に係る画像形成ユニットの第一搬送路等を示した拡大断面図である。
図7】(A)(B)本発明の第2実施形態に係る画像形成ユニットの第一搬送路等を示した拡大断面図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る画像形成ユニットに備えられた搬送部材を示した斜視図である。
図9】本発明の第3実施形態に係る画像形成ユニットを示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第1実施形態>
本発明の実施形態に係る画像形成ユニット、及び画像形成装置の一例を図1図5に従って説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは装置奥行方向(水平方向)を示す。
【0016】
(全体構成)
画像形成装置10は、電子写真方式の画像形成装置である。この画像形成装置10は、図3に示されるように、記録媒体の一例としてのシート部材Pが積載される用紙積載部12と、シート部材Pを搬送経路22に沿って搬送する搬送部14とを備えている。さらに、さらに、画像形成装置10は、トナー画像を形成する画像形成ユニット30と、トナー画像をシート部材Pに転写する転写部の一例としての転写ロール18と、シート部材Pにトナー画像を定着する定着部20とを備えている。
【0017】
〔転写ロール〕
転写ロール18は、図1に示されるように、搬送経路22を挟んで後述する像保持体36の反対側に配置されている。具体的には、搬送経路22を挟んで、像保持体36が、装置幅方向の一方側(図中左側)に配置され、転写ロール18が、装置幅方向の他方側(図中右側)に配置されている。そして、転写ロール18が、転写ロール18と像保持体36とが対向する転写位置Fにおいて、像保持体36に形成されたトナー画像をシート部材Pに転写するようになっている。
【0018】
〔画像形成ユニット〕
画像形成ユニット30は、図示せぬフレームに着脱可能に支持され、図1に示されるように、内部に各部材が収められる筐体28と、図中矢印E1方向(反時計方向)に回転する像保持体36と、像保持体36を帯電する帯電部の一例としての帯電ロール34とを備えている。さらに、画像形成ユニット30は、帯電された像保持体36を露光して静電潜像を形成する露光部の一例としての露光装置40と、像保持体36に形成された静電潜像をトナー画像として現像する現像部の一例としての現像装置44とを備えている。
【0019】
また、画像形成ユニット30は、転写ロール18によって像保持体36に形成されたトナー画像がシート部材Pに転写された後に像保持体36に残留したトナーT(所謂残留トナー)を像保持体36から掻き取る(離脱させる)離脱部の一例としての掻取ブレード52を備えている。そして、像保持体36の回転方向において、転写位置Fの下流側に、掻取ブレード52、帯電ロール34、露光装置40、及び現像装置44がこの順番で配置されている。
【0020】
さらに、画像形成ユニット30は、掻取ブレード52によって像保持体36から掻き取られたトナーTが搬送される搬送路60を備えている。なお、搬送路60については、詳細を後述する。
【0021】
[像保持体]
像保持体36は、一部が筐体28から露出し、装置奥行方向を軸方向とする円柱状とされ、前述したように、図中矢印E1方向(反時計方向)に回転するようになっている。
【0022】
[掻取ブレード]
掻取ブレード52は、板状とされ、像保持体36の上方側に配置され、装置奥行方向に延びている。そして、掻取ブレード52の板面は上下方向を向き、掻取ブレード52の先端部が、像保持体36と接触している。
【0023】
この構成において、掻取ブレード52は、前述したように、像保持体36に残留したトナーTを像保持体36から掻き取るようになっている。
【0024】
[帯電ロール]
帯電ロール34は、像保持体36に対して転写ロール18の反対側に配置され、装置奥行方向に延び、回転する像保持体36を帯電するようになっている。
【0025】
[露光装置]
露光装置40は、所謂LEDプリントヘッドあって、像保持体36と対向し、装置奥行方向に延びている。そして、露光装置40は、掻取ブレード52及び帯電ロール34に対して下方側であって、装置奥行方向から見て、像保持体36に対して装置幅方向の一方側に配置されている。
【0026】
露光装置40は、装置奥行方向に延びるロッドレンズアレイ40Aと、装置奥行方向に延びる基板40Bと、装置奥行方向に延びるように配置された複数の点光源40C(LED)とを備えている。
【0027】
点光源40Cは、基板40Bに実装され、ロッドレンズアレイ40Aは、露光装置40を構成する部品の中で、像保持体36に対して最も近い位置に配置されている。そして、ロッドレンズアレイ40Aを挟んで、像保持体36の反対側に、基板40Bに実装された点光源40Cが位置している。
【0028】
この構成において、複数の点光源40Cからの光をロッドレンズアレイ40Aを通して像保持体36に照射することで、露光装置40は、帯電した像保持体36を露光して静電潜像を形成するようになっている。
【0029】
[現像装置]
現像装置44は、露光装置40の下方側に配置され、装置奥行方向に延びている。そして、現像装置44は、トナーTを像保持体36に受け渡す現像ロール46と、トナーTを現像ロールに供給する供給オーガ48と、トナーTを撹拌する撹拌オーガ50とを備えている。
【0030】
現像ロール46は、像保持体36と対向するように配置され、供給オーガ48は、現像ロール46に対して、下方側に配置されている。また、撹拌オーガ50は、装置奥行方向から見て、供給オーガ48に対して装置幅方向の一方側(図中左側)に配置されている。
【0031】
(要部構成)
次に、搬送路60について説明ついて説明する。
【0032】
搬送路60は、図1に示されるように、掻取ブレード52から装置幅方向の一方側へ延びる第一搬送路62と、第一搬送路62の終端から下方側へ延びて現像装置44側へ向かう第二搬送路64とを有している。
【0033】
第一搬送路62は、内部が空洞とされ、底板62A、天板62B、及び一対の側板62C(図2参照)を含んで構成されている。そして、底板62Aの装置幅方向の他端側(図中右側)の部分に、掻取ブレード52の基端部が図示せぬ固定手段を用いて固定されている。また、第一搬送路62は、図2に示されるように、装置奥行方向において、像保持体36の全域に亘って像保持体36と重なっている。
【0034】
第二搬送路64は、内部が空洞とされ、図1に示されるように、底板62Aに接続される内板64A、天板62Bに接続される外板64B、及び一対の側板62Cに夫々接続される一対の側板64C(図2)を含んで構成されている。また、第二搬送路64の下端部は、撹拌オーガ50の上方側へ開放されている。
【0035】
そして、第二搬送路64は、図2に示されるように、装置奥行方向において、第一搬送路62の全域に亘って第一搬送路62と重なっている。換言すれば、第二搬送路64は、装置奥行方向において、像保持体36の全域に亘って像保持体36と重なっている。
【0036】
(要部構成の作用)
次に、要部構成の作用について、本実施形態に対する比較形態の画像形成ユニット300、及び画像形成装置310と比較しつつ説明する。
【0037】
〔比較形態〕
先ず、比較形態に係る画像形成ユニット300、及び画像形成装置310について説明する。なお、画像形成ユニット300、及び画像形成装置310については、本実施形態と異なる部分を主に説明する。
【0038】
画像形成ユニット300は、図4に示されるように、LEDプリントヘッドである露光装置40を備えていない。そして、画像形成装置310は、画像形成ユニット300とは別に、画像形成ユニット300に対して装置幅方向の一方側に配置されている露光装置312を備えている。この露光装置312は、光走査装置であって、光偏向器314(所謂ポリゴンミラー)を備えている。また、露光装置312は、前述したように光走査装置であるため、LEDプリントヘッドである露光装置40と比して、像保持体36から離れた位置に配置されている。
【0039】
そして、露光装置312は、レーザビームLを装置奥行方向に走査して帯電した像保持体36に静電潜像を形成するようになっている。このレーザビームLの光路を確保するため、露光装置312と像保持体36との間には、部材を配置することができない。
【0040】
このため、画像形成ユニット300に備えられた搬送路320は、図5に示されるように、装置奥行方向に延びる第一搬送路322と、第一搬送路322の終端から下方側へ延びて現像装置44側へ向かう第二搬送路324とを有している。
【0041】
第一搬送路322は、装置奥行方向(像保持体36の回転軸方向)において、像保持体36の外側まで延びており、第二搬送路324は、装置奥行方向において、像保持体36と重ならない部分で、下方側へ延びている。また、第一搬送路322の内部には、掻取ブレード52によって像保持体36から掻き取られたトナーTを、装置奥行方向の奥側(図中左側)に搬送する搬送部材(図示省略)が配置されている。さらに、第二搬送路324の下端部は、撹拌オーガ50(図4参照)の奥側へ開放されている。
【0042】
この構成において、掻取ブレード52によって像保持体36から掻き取られたトナーTは、図示せぬ搬送部材によって第一搬送路322内を装置奥行方向に搬送され、第一搬送路322の装置奥行方向の奥側の部分に到達し、第二搬送路324の上端部に至る。第二搬送路324に至ったトナーTは、重力によって第二搬送路324内を搬送され(落下し)、現像装置44に回収される。
【0043】
〔本実施形態〕
本実施形態に係る画像形成ユニット30では、図1に示されるように、掻取ブレード52によって像保持体36から掻き取られたトナーTは、掻き取られたトナーTによって順次押し出され第一搬送路62内を装置幅方向の一方側へ搬送される。そして、装置幅方向の一方側へ搬送されたトナーTは、第二搬送路64の上端部に至る。第二搬送路64に至ったトナーTは、重力によって第二搬送路64内を搬送され(落下し)、現像装置44に回収される。
【0044】
(まとめ)
以上説明したように、比較形態に係る画像形成ユニット300では、掻取ブレード52によって像保持体36から掻き取られたトナーTが搬送される第一搬送路322は、装置奥行方向おいて像保持体36の外側まで延びている。一方、本実施形態に係る画像形成ユニット30では、掻取ブレード52によって像保持体36から掻き取られたトナーTが搬送される第一搬送路322は、装置奥行方向おいて像保持体36の外側まで延びておらず、装置幅方向の一方側へ延びている。
【0045】
このように、本実施形態に係る画像形成ユニット30では、比較形態に係る画像形成ユニット300と比して、トナーTが搬送される搬送路の長さが短くなる。つまり、トナーTが搬送される距離が短くなる。
【0046】
また、トナーTが搬送される搬送路の長さが短くなることで、トナーTが搬送路と擦れ、トナーTの帯電性能等が低下してしまうのが抑制される。
【0047】
また、画像形成装置10においては、トナーTの帯電性能等が低下してしまうのが抑制されることで、比較形態に係る画像形成装置310と比して、出力画像の品質の低下が抑制される。
【0048】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成ユニット、及び画像形成装置の一例を図6図8に従って説明する。なお、第1実施形態と同一部材等については、同一符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
【0049】
第2実施形態に係る画像形成ユニット80の第一搬送路62内には、図6(A)に示されるように、掻取ブレード52によって像保持体36から掻き取られたトナーTを、第二搬送路64側に搬送する搬送部材82が設けられている。
【0050】
搬送部材82は、図8に示されるように、板面が装置上下方向を向いた矩形状の本体板82Aと、上端部が本体板82Aの下面に取り付けられている複数の搬送板82Bとを備えている。夫々の搬送板82Bの板面は、装置幅方向を向いており、夫々の搬送板82Bは、装置幅方向において間隔を空けて配置されている。
【0051】
さらに、搬送部材82は、本体板82Aにおいて装置幅方向の一端側(図中左側)の部分を下方側から支持する円柱状のシャフト82Cと、本体板82Aにおいて装置幅方向の他端側の部分を支持する一対のクランク部材84とを備えている。シャフト82Cは、装置奥行方向に延びるように配置され、一対の側板62C(図2参照)に取り付けられている。
【0052】
また、一対のクランク部材84は、本体板82Aにおいて装置幅方向の他端側の部分を装置奥行方向から挟むように配置されている。夫々のクランク部材84は、装置奥行方向に延びる回転軸84Aと、回転軸84Aの一端に中心部が取り付けられた円状の円部材84Bを有している。そして、円部材84Bにおいて円部材84Bの中心部とは異なる部分に、本体板82Aにおいて装置幅方向の他端側へ突出した部分が、回転可能に取り付けられている。
【0053】
この構成において、図示せぬ駆動源から回転力がいずれか一方のクランク部材84の回転軸84Aに伝達され、夫々のクランク部材84が同様の周速度で図中矢印E2方向(時計方向)に回転するようになっている。クランク部材84が回転すると、図6(A)(B)、図7(A)(B)に示されるように、本体板82A、及び搬送板82Bが、上下方向の位置を変えながら装置幅方向に往復移動するようになっている。
【0054】
これにより、搬送部材82の搬送板82Bが掻取ブレード52によって掻き取られたトナーTを第二搬送路64側へ搬送するようになっている。このように、第2実施形態に係る画像形成ユニット80が搬送部材82を備えることで、搬送部材82が備えられていない場合と比して、第一搬送路62にトナーTが堆積するのが抑制される。
【0055】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成ユニット、及び画像形成装置の一例を図9に従って説明する。なお、第1実施形態と同一部材等については、同一符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
【0056】
第3実施形態に係る画像形成ユニット90における第一搬送路92の底板92Aは、装置奥行方向から見て、第二搬送路64側が下方となるように水平方向に対して傾斜している。また、掻取ブレード94の基端部は、底板92Aに沿うように曲げられている。
【0057】
これにより、掻取ブレード52によって掻き取られたトナーTは、底板92A上を滑りながら搬送されて第二搬送路64へ至るようになっている。このように、第3実施形態の画像形成ユニット90では、底板92Aを水平方向に対して傾斜させることで、底板92Aが水平方向に対して傾斜していない場合と比して、掻取ブレード52によって掻き取られたトナーTが容易に搬送される。
【0058】
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記第1、第2、第3実施形態では、掻取ブレード52、94によって像保持体36からトナーを掻き取ったが、例えば、ブラシ、又はロール等で像保持体36からトナーを掻き取ってもよい。
【0059】
また、上記第1、第2、第3実施形態の第二搬送路64は、装置奥行方向において、像保持体36の全域に亘って像保持体36と重なっているが、第二搬送路64は、装置奥行方向において像保持体36と少なくとも一部が重なっていればよい。このように、第二搬送路64が、装置奥行方向において像保持体36と少なくとも一部が重なっていることで、比較形態に係る画像形成ユニット300と比して、トナーTの搬送路の長さが短くなる。
【0060】
また、上記第1、第2、第3実施形態の第一搬送路62、92は、装置奥行方向において、像保持体36の全域に亘って像保持体36と重なっているが、第一搬送路62、92は、装置奥行方向において像保持体36と少なくとも一部が重なっていればよい。
【0061】
また、上記第3実施形態の第一搬送路92には、第2実施形態の搬送部材82が配置されていなかったが、第一搬送路92に搬送部材82を配置してもよい。
【符号の説明】
【0062】
10 画像形成装置
18 転写ロール(転写部の一例)
30 画像形成ユニット
34 帯電ロール(帯電部の一例)
36 像保持体
40 露光装置(露光部の一例)
40C 点光源
44 現像装置(現像部の一例)
52 掻取ブレード(離脱部の一例)
60 搬送路
62 第一搬送路
64 第二搬送路
80 画像形成ユニット
82 搬送部材
90 画像形成ユニット
92 第一搬送路
94 掻取ブレード(離脱部の一例)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9