特許第6554867号(P6554867)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6554867
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】遠心ファン
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/44 20060101AFI20190729BHJP
【FI】
   F04D29/44 U
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-70176(P2015-70176)
(22)【出願日】2015年3月30日
(65)【公開番号】特開2016-191309(P2016-191309A)
(43)【公開日】2016年11月10日
【審査請求日】2018年3月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】日本電産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】早光 亮介
(72)【発明者】
【氏名】北村 順平
【審査官】 冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−199499(JP,A)
【文献】 特開2002−048097(JP,A)
【文献】 特開2010−024953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延びる中心軸周りに回転可能なインペラと、
前記インペラの下側に位置し、前記中心軸周りに前記インペラを回転させるモータと、
前記インペラを収容するハウジングと、
を備え、
前記ハウジングは、
前記インペラの上側に位置する吸気口と、
前記インペラよりも径方向外側に位置する排気口と、
少なくとも一部が前記ハウジングの内周面であるハウジング内周面と前記インペラとの径方向の間に位置する環状の上側流路と、
前記上側流路の下側に位置し前記上側流路と接続される下側流路と、
を有し、
前記上側流路と前記下側流路とは、スクロール状の流路を形成し、
前記下側流路は、前記ハウジング内周面に沿って延び、
前記下側流路の周方向の一端である下側流路終端は、前記排気口に開口し、
前記下側流路の周方向の他端である下側流路始端は、前記排気口に対して閉塞され
前記排気口は、前記上側流路および前記下側流路とつながり、
前記排気口のうち前記下側流路とつながる部分の軸方向の寸法は、前記排気口のうち前記上側流路とつながる部分の軸方向の寸法よりも大きい、遠心ファン。
【請求項2】
前記下側流路の径方向の寸法は、前記下側流路始端から前記下側流路終端に向かうに従って大きくなる、請求項1に記載の遠心ファン。
【請求項3】
前記ハウジングは、前記吸気口を有する上側ハウジングと、前記上側ハウジングの下側に取り付けられる下側ハウジングと、を有する、請求項1または2に記載の遠心ファン。
【請求項4】
前記上側ハウジングは、前記吸気口を有し前記インペラと軸方向に重なる上側ハウジングカバー部と、前記上側ハウジングカバー部の下側の端部に接続され前記インペラを周方向に囲む上側ハウジング壁部と、を有し、
前記上側ハウジング壁部の内周面は、上側から下側に向かうに従って径方向外側に位置する、請求項3に記載の遠心ファン。
【請求項5】
前記上側流路の径方向の寸法は、周方向において前記排気口と前記下側流路始端との間に位置する基準位置から、前記インペラが回転する向きに前記排気口に向かうに従って大きくなる、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心ファン。
【請求項6】
前記下側流路の下側の端部の位置は、前記下側流路始端から前記下側流路終端に向かうに従って、前記上側流路から離れる、請求項1からに記載の遠心ファン。
【請求項7】
前記下側流路の軸方向の寸法は、前記上側流路の軸方向の寸法よりも大きい、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心ファン。
【請求項8】
前記下側流路の全体は、前記上側流路に開口する、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心ファン。
【請求項9】
前記ハウジングは、周方向において前記排気口と前記下側流路始端との間に位置する舌部を有し、
前記下側流路始端は、平面視において、前記中心軸を通り前記舌部に接する直線からの周方向の角度が75°以下となる位置にある、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心ファン。
【請求項10】
前記モータは、前記下側流路の径方向内側に位置し、
前記ハウジングは、前記モータを覆うモータカバー部を有し、
前記下側流路は、前記モータカバー部の外周面と前記ハウジング内周面との間に位置する、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心ファン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心ファンに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、インペラの径方向外側に位置する空気流路と、空気流路の下側に位置する風洞と、を有する遠心ファンが記載されている。インペラから径方向外側に排出された空気は、空気流路から下側の風洞へと流れ、排気口から外部に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0069689号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような遠心ファンにおいては、空気流路の下側に位置する風洞が環状である。そのため、風洞を通って排気口の近傍に案内された空気の一部が、排気口から排出されずに、風洞の上流側へと流れる場合がある。これにより、空気損失が生じ、遠心ファンの効率が低下する問題があった。
【0005】
本発明の一つの態様は、上記問題点に鑑みて、空気の損失を低減できる構造を有する遠心ファンを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の遠心ファンの一つの態様は、上下方向に延びる中心軸周りに回転可能なインペラと、前記インペラの下側に位置し、前記中心軸周りに前記インペラを回転させるモータと、前記インペラを収容するハウジングと、を備え、前記ハウジングは、前記インペラの上側に位置する吸気口と、前記インペラよりも径方向外側に位置する排気口と、少なくとも一部が前記ハウジングの内周面であるハウジング内周面と前記インペラとの径方向の間に位置する環状の上側流路と、前記上側流路の下側に位置し前記上側流路と接続される下側流路と、を有し、前記上側流路と前記下側流路とは、スクロール状の流路を形成し、前記下側流路は、前記ハウジング内周面に沿って延び、前記下側流路の周方向の一端である下側流路終端は、前記排気口に開口し、前記下側流路の周方向の他端である下側流路始端は、前記排気口に対して閉塞され、排気口は、上側流路および下側流路とつながり、排気口のうち下側流路とつながる部分の軸方向の寸法は、排気口のうち上側流路とつながる部分の軸方向の寸法よりも大きい、遠心ファン。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一つの態様によれば、空気の損失を低減できる構造を有する遠心ファンが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施形態における遠心ファンを示す斜視図である。
図2図2は、本実施形態における遠心ファンを示す分解斜視図である。
図3図3は、本実施形態における遠心ファンを示す図であって、図1におけるIII−III断面図である。
図4図4は、本実施形態における遠心ファンを示す図であって、図3におけるIV−IV断面図である。
図5図5は、本実施形態における遠心ファンを示す側面図である。
図6図6は、本実施形態における他の一例である遠心ファンを示す側面図である。
図7図7は、本実施形態における他の一例である遠心ファンの部分を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る遠心ファンについて説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数等を、実際の構造における縮尺および数等と異ならせる場合がある。
【0010】
また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、図1に示す中心軸Jの軸方向と平行な方向とする。X軸方向は、Z軸方向と直交する方向であっては図1に示す排気口62と直交する方向とする。Y軸方向は、X軸方向とZ軸方向との両方と直交する方向とする。
【0011】
また、以下の説明においては、中心軸Jの延びる方向(Z軸方向)を上下方向とする。Z軸方向の正の側(+Z側)を「上側」と呼び、Z軸方向の負の側(−Z側)を「下側」と呼ぶ。なお、上下方向、上側および下側とは、単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係や方向を限定しない。また、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(Z軸方向)を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向(θ方向)、すなわち、中心軸Jの軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。
【0012】
なお、本明細書において、軸方向に延びる、とは、厳密に軸方向に延びる場合に加えて、軸方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また、本明細書において、径方向に延びる、とは、厳密に径方向、すなわち、軸方向に対して垂直な方向に延びる場合に加えて、径方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。
【0013】
図1から図5は、本実施形態における遠心ファン10を示す図である。図1は、斜視図である。図2は、分解斜視図である。図3は、図1におけるIII−III断面図である。図4は、図3におけるIV−IV断面図である。図5は、側面図である。図3は、排気口62と直交する方向(X軸方向)に視た断面図である。図4は、上側から下側に向かって視た断面図である。なお、本明細書において側面図とは、X軸方向に視た場合の図である。
【0014】
図1から図3に示すように、遠心ファン10は、ハウジング20と、インペラ30と、モータ40と、を備える。図3に示すように、本実施形態においてモータ40は、ハウジング20に収容される。モータ40は、後述するモータカバー部27の径方向内側に位置する。モータ40は、上下方向に延びる中心軸Jを中心とするシャフト41を有する。シャフト41の上側の端部は、後述する出力軸孔27aを介して、モータカバー部27の上側に突出する。
【0015】
モータ40は、インペラ30の下側に位置する。モータ40は、中心軸J周りにインペラ30を回転させる。本実施形態においては、モータ40は、例えば、上側から下側に向かって視て反時計回り(+θ向き)にインペラ30を回転させる。
【0016】
なお、以下の説明においては、上側から下側に向かって視て反時計回りに進む側(+θ側)を回転方向前方側と呼ぶ場合があり、上側から下側に向かって視て時計回り(−θ向き)に進む側(−θ側)を回転方向後方側と呼ぶ場合がある。
【0017】
インペラ30は、モータ40の上側に位置する。インペラ30は、モータ40のシャフト41の上側の端部に固定される。これにより、インペラ30は、上下方向に延びる中心軸J周り(±θ方向)に回転可能である。
【0018】
インペラ30は、インペラ本体部31と、複数の羽根部32と、シュラウド部33と、を有する。インペラ本体部31は、シャフト41と固定される部分である。インペラ本体部31の上側の面は、中心軸Jから径方向外側に向かうに従って下側に位置する緩やかな斜面である。
【0019】
羽根部32は、インペラ本体部31の上側の面に位置する。羽根部32は、インペラ本体部31の上側の面から上側に延びる。図示は省略するが、複数の羽根部32は、周方向に沿って配置される。羽根部32の上側の端部は、シュラウド部33に接続される。
【0020】
シュラウド部33は、羽根部32の上側に位置する。シュラウド部33は、羽根部32を介してインペラ本体部31と接続される。図2に示すように、シュラウド部33は円環状であり、その中央を中心軸Jが通る。シュラウド部33の形状は、径方向内側から径方向外側に向かうに従って下側に位置する形状である。
【0021】
図3に示すように、ハウジング20は、インペラ30およびモータ40を収容する。ハウジング20は、吸気口61と、流路50と、排気口62と、を有する。吸気口61は、上側に開口しハウジング20の外部とハウジング20の内部とを連通する孔である。吸気口61は、インペラ30の上側に位置する。図1および図2に示すように、本実施形態において吸気口61の平面視形状は、例えば、円形状であり、その中央を中心軸Jが通る。
【0022】
図3に示すように、流路50は、ハウジング20の内部に設けられる。流路50は、吸気口61と排気口62とをつなぐ。流路50は、スクロール状である。流路50は、上側流路51と、下側流路52と、を有する。すなわち、上側流路51と下側流路52とは、スクロール状の流路50を形成する。
【0023】
なお、本明細書において、スクロール状、とは、周方向に進むに従って、径方向の寸法が大きくなる形状である。また、本明細書において、流路がスクロール状である、とは、上側流路と下側流路とのうちの少なくとも一方がスクロール状であることを含む。すなわち、本明細書において、流路がスクロール状である、とは、上側流路のみがスクロール状である場合と、下側流路のみがスクロール状である場合と、上側流路と下側流路との両方がスクロール状である場合と、を含む。
【0024】
上側流路51と下側流路52とは、軸方向に沿って配置される。下側流路52は、上側流路51の下側に位置する。下側流路52は、上側流路51と接続される。上側流路51および下側流路52については、後段において詳述する。
【0025】
図4に示すように、排気口62は、インペラ30よりも径方向外側に位置する。本実施形態において排気口62は、軸方向と直交する方向(X軸方向)に開口する。図1に示すように、本実施形態において排気口62は、後述する上側ハウジング21と下側ハウジング22とが接続されることで構成される。図5に示すように、本実施形態において排気口62は、上側流路51および下側流路52とつながる。
【0026】
遠心ファン10から排出される空気の損失を低減するためには、例えば、排気口62の開口面積を、吸気口61の開口面積以上とすることが好ましい。このような構成を採用する場合、排気口62が上側流路51と下側流路52とのうちのいずれか一方のみとつながる構成では、排気口62の開口面積を確保するために、上側流路51の軸方向の寸法あるいは下側流路52の軸方向の寸法が大きくなりやすい。これにより、遠心ファン10が軸方向に大型化しやすい問題があった。
【0027】
これに対して、本実施形態によれば、排気口62が上側流路51および下側流路52とつながるため、上側流路51と下側流路52とに跨って排気口62を設けることができる。これにより、上側流路51の軸方向の寸法および下側流路52の軸方向の寸法を大きくすることなく、排気口62の開口面積を確保しやすい。したがって、本実施形態によれば、遠心ファン10が大型化することを抑制できる。
【0028】
本実施形態において排気口62のうち下側流路52とつながる部分の軸方向の寸法L2は、排気口62のうち上側流路51とつながる部分の軸方向の寸法L1よりも大きい。
【0029】
図3に太い矢印で示すように、モータ40によってインペラ30が回転すると、吸気口61を介してハウジング20の内部に空気が流入する。ハウジング20の内部に流入した空気は、インペラ30の内部、すなわちシュラウド部33とインペラ本体部31との間を通り、インペラ30の径方向外側に排出される。インペラ30から径方向外側に排出された空気は、上側流路51および下側流路52を介して、排気口62からハウジング20の外部に排出される。
【0030】
図1および図2に示すように、本実施形態においてハウジング20は、2つの別部材が連結されて構成される。すなわち、ハウジング20は、上側ハウジング21と、下側ハウジング22と、を有する。そのため、ハウジング20内にインペラ30を収容しやすく、遠心ファン10を組み立てやすい。
【0031】
図3に示すように、上側ハウジング21は、径方向内側にインペラ30を収容する。上側ハウジング21は、上側ハウジングカバー部23と、上側ハウジング壁部24と、を有する。
【0032】
上側ハウジングカバー部23は、インペラ30の上側に位置する。すなわち、上側ハウジングカバー部23は、インペラ30と軸方向に重なる。上側ハウジングカバー部23は、吸気口61を有する。すなわち、上側ハウジング21は、吸気口61を有する。吸気口61は、上側ハウジングカバー部23を軸方向に貫通する。
【0033】
上側ハウジングカバー部23は、吸気口61の内縁から下側に延びるカバー内縁部23aを有する。カバー内縁部23aは、筒状である。カバー内縁部23aの下側の端部は、シュラウド部33の内縁33aの径方向内側に位置する。吸気口61とインペラ30の内部とは、カバー内縁部23aの内側を介して連通する。
【0034】
上側ハウジングカバー部23は、シュラウド部33の形状に沿って径方向に広がる。すなわち、上側ハウジングカバー部23の形状は、径方向内側から径方向外側に向かうに従って、下側に位置する形状である。
【0035】
上側ハウジング壁部24は、上側ハウジングカバー部23の下側の端部に接続される。上側ハウジング壁部24は、インペラ30の径方向外側に位置する。上側ハウジング壁部24は、インペラ30を周方向に囲む。図5に示すように、上側ハウジング壁部24は、排気口62の一部を有する。
【0036】
図3に示すように、上側ハウジング壁部24の内周面である上側壁部内周面24aは、上側から下側に向かうに従って径方向外側に位置する。そのため、インペラ30から径方向外側に排出された空気が、上側壁部内周面24aに沿って、下側流路52に流入しやすい。
【0037】
図1に示すように、上側ハウジング壁部24は、舌部25を有する。すなわち、ハウジング20は、舌部25を有する。舌部25は、上側ハウジング壁部24における排気口62と接続される部分の一部である。図4に示すように、舌部25は、周方向において排気口62と後述する下側流路始端52aとの間に位置する。本実施形態において舌部25は、上側流路51側、すなわち図4の例では回転方向後方側(−θ側)に凸となる。舌部25は、例えば、滑らかに湾曲する。舌部25の径方向外側の端部である外側端部25aは、排気口62における回転方向前方側(+θ側)の縁部の一部を構成する。
【0038】
図3に示すように、下側ハウジング22は、上側ハウジング21の下側に取り付けられる。図2に示すように、下側ハウジング22は、モータカバー部27と、下側ハウジング底部28と、下側ハウジング壁部26と、閉塞部29と、を有する。すなわち、ハウジング20は、モータカバー部27を有する。
【0039】
図3に示すように、モータカバー部27は、下側に開口する有蓋の筒状である。モータカバー部27の径方向内側には、モータ40が位置する。モータカバー部27は、モータ40を覆う。図2および図3に示すように、本実施形態においてモータカバー部27は、中心軸Jを中心とする円筒状である。図3に示すように、モータカバー部27は、モータカバー部27の蓋部を軸方向に貫通する出力軸孔27aを有する。
【0040】
モータカバー部27の上側には、インペラ30が位置する。図4に示すように、平面視において、モータカバー部27とインペラ30とは、全体がほぼ重なり合う。
【0041】
図3に示すように、下側ハウジング底部28は、モータカバー部27の下側の端部から径方向外側に延びる。下側ハウジング壁部26は、下側ハウジング底部28の径方向外側の端部から上側に延びる。下側ハウジング壁部26の上側の端部の軸方向位置は、モータカバー部27の上面の軸方向位置と同じである。図5に示すように、下側ハウジング壁部26は、排気口62の一部を有する。
【0042】
図2に示すように、閉塞部29は、モータカバー部27と下側ハウジング壁部26との径方向の間に位置する。閉塞部29は、モータカバー部27と下側ハウジング壁部26と下側ハウジング底部28とに接続される。これにより、閉塞部29は、モータカバー部27と下側ハウジング壁部26との隙間の周方向の一部を塞ぐ。
【0043】
閉塞部29の上面は、モータカバー部27の上面と、軸方向に直交する同一平面上に位置する。モータカバー部27の上面と、閉塞部29の上面と、下側ハウジング壁部26の上側の端部とは、段差なく接続される。
【0044】
図4に示すように、平面視において、閉塞部29は、舌部25とインペラ30との径方向の間に位置する。閉塞部29は、排気口62の回転方向前方側(+θ側)の縁部に接続される。
【0045】
次に、上側流路51および下側流路52について詳細に説明する。図3に示すように、本実施形態において上側流路51と下側流路52との境界は、上側ハウジング21と下側ハウジング22との境界である。
【0046】
本実施形態において上側流路51の全体は、上側ハウジング21の内側に位置する。すなわち、本実施形態において上側ハウジング21は、上側流路51の全体を有する。上側流路51は、少なくとも一部が上側壁部内周面24aとインペラ30との径方向の間に位置する。上側壁部内周面24aは、ハウジング内周面20aの一部である。すなわち、上側流路51は、少なくとも一部がハウジング20の内周面であるハウジング内周面20aとインペラ30との径方向の間に位置する。
【0047】
図4に示すように、上側流路51は、環状である。上側流路51は、上側壁部内周面24aに沿って延びる。すなわち、上側流路51は、ハウジング内周面20aに沿って延びる。図4に太い矢印で示すように、インペラ30から上側流路51に流入した空気は、上側流路51内をインペラ30が回転する向きと同じ向き(+θ向き)に流れる。上側流路51内を流れる空気の一部は、排気口62に到達するまでの間に、下側流路52に流入する。
【0048】
本実施形態において、上側流路51の径方向の寸法L7は、基準位置P1から、インペラ30が回転する向き(+θ向き)に排気口62に向かうに従って大きくなる。すなわち、本実施形態において、上側流路51は、スクロール状である。そのため、上側流路51内で空気の渦が発生することを抑制でき、空気を排気口62からスムーズに排出できる。これにより、空気の損失を低減できる。
【0049】
基準位置P1は、周方向において排気口62と後述する下側流路始端52aとの間に位置する。本実施形態において基準位置P1は、例えば、中心軸Jを通り排気口62と直交する方向(X軸方向)に延びる線が上側流路51と交わる点である。
【0050】
上側流路51の径方向の寸法L7は、基準位置P1において最小となる。周方向において基準位置P1から舌部25の径方向内側の端部である内側端部25bまでの範囲では、上側流路51の径方向の寸法L7は、基準位置P1における上側流路51の径方向の寸法L7と同じである。すなわち、本実施形態において上側流路51の径方向の寸法L7は、周方向において、基準位置P1から内側端部25bまでの範囲で最小となる。
【0051】
本実施形態においては、図3に示す上側流路51の軸方向の寸法L3は、上側ハウジング壁部24の内部における軸方向の寸法L5と同じである。本実施形態において上側流路51の軸方向の寸法L3は、例えば、径方向内側から径方向に向かうに従って小さくなる。上側流路51の全体は、下側に開口する。
【0052】
なお、本実施形態において、上側流路51の上流とは、例えば、図4に示す上側流路51の径方向の寸法L7が最小となる位置である。すなわち、本実施形態において上側流路51の上流側の端部の位置は、舌部25における内側端部25bと周方向の位置が同じとなる位置である。
【0053】
なお、本明細書において、上側流路、とは、例えば、一端が閉塞された下側流路の上側に位置する環状の流路である。すなわち、本実施形態において、例えば、図3に示すインペラ30とモータカバー部27との軸方向の隙間の径方向外側の部分は、上側流路51に含まれる。
【0054】
図2に示すように、本実施形態において下側流路52の全体は、下側ハウジング22の内側に位置する。すなわち、本実施形態において下側ハウジング22は、下側流路52の全体を有する。本実施形態において下側流路52は、下側ハウジング底部28の上面と、下側ハウジング壁部26の内周面である下側壁部内周面26aと、モータカバー部27の外周面であるモータカバー部外周面27bと、閉塞部29の側面である閉塞部側面29aとによって囲まれる流路である。
【0055】
下側壁部内周面26aは、ハウジング20の内周面であるハウジング内周面20aの一部である。すなわち、下側流路52は、モータカバー部外周面27bとハウジング内周面20aとの間に位置する。
【0056】
上述したように、本実施形態においてモータ40は、モータカバー部27の径方向内側に位置する。そのため、モータ40は、下側流路52の径方向内側に位置する。これにより、モータ40をハウジング20に収容し下側流路52と径方向に重ねて配置できる。したがって、遠心ファン10を軸方向に小型化しやすい。
【0057】
図4に示すように、下側流路52は、下側壁部内周面26aに沿って延びる。すなわち、下側流路52は、ハウジング内周面20aに沿って延びる。図4に太い矢印で示すように、上側流路51から下側流路52に流入した空気は、下側流路52内をインペラ30が回転する向きと同じ向き(+θ向き)に流れる。
【0058】
図2および図4に示すように、下側流路52の周方向の一端(+θ側の端部)である下側流路終端52bは、排気口62に開口する。下側流路52の周方向の他端(−θ側の端部)である下側流路始端52aは、排気口62に対して閉塞される。
【0059】
そのため、下側流路52内においては、下側流路始端52aから下側流路終端52bに向かって案内される空気が、排気口62近傍から下側流路52の上流側、すなわち、下側流路始端52a側に流れることがない。したがって、下側流路52内を進む空気は、すべて排気口62から排出される。これにより、本実施形態によれば、空気の損失を低減できる。
【0060】
また、例えば、排気口62近傍まで流れる空気が図4に示すような舌部25に衝突すると、舌部25の近傍で空気の乱流が生じる。この乱流によって、騒音が生じる問題があった。
【0061】
これに対して、本実施形態によれば、下側流路始端52aが排気口62に対して閉塞されるため、下側流路52内には舌部が設けられない。これにより、下側流路52を流れる空気が舌部に衝突することがなく、空気の乱流が生じることを抑制できる。その結果、本実施形態によれば、騒音が生じることを抑制できる。
【0062】
なお、本明細書において排気口近傍とは、例えば、図4に示す中心軸Jと排気口62の中心P2とを通る直線C3を基準として、回転方向後方側(−θ側)の周方向の角度θ2が75°以下となる範囲を含む。排気口62の中心P2は、例えば、中心軸Jと直交し排気口62と平行な方向(Y軸方向)における排気口62の中心である。
【0063】
図5に示すように、本実施形態においては、上側流路51および下側流路52は共に排気口62につながる。上側流路51は、環状である。そのため、上側流路51内から排気口62近傍に案内される空気の一部は、上側流路51の上流側に流れる虞がある。また、上側流路51の上流側に流れる空気が舌部25に衝突し、騒音が生じる虞もある。
【0064】
これに対して、本実施形態によれば、排気口62のうち下側流路52とつながる部分の軸方向の寸法L2は、排気口62のうち上側流路51とつながる部分の軸方向の寸法L1よりも大きい。そのため、上側流路51内を流れる空気の流量を少なくできる。これにより、排気口62近傍に案内された空気が上側流路51の上流側に流れることを抑制できる。したがって、本実施形態によれば、空気の損失をより低減できるとともに、騒音が生じることをより抑制できる。
【0065】
なお、本明細書において、下側流路の周方向の一端が閉塞される、とは、周方向において下側流路の一端が閉じていればよい。すなわち、下側流路の周方向の一端が閉塞される場合であっても、下側流路の周方向の一端が上側に開口することは許容される。
【0066】
図2および図4に示すように、本実施形態において下側流路始端52aは、閉塞部29によって閉塞される。すなわち、下側流路始端52aの周方向の位置は、閉塞部29の回転方向前方側(+θ側)の端部の周方向の位置と同じである。
【0067】
下側流路始端52aは、周方向において排気口62の近くに位置することが好ましい。下側流路始端52aが周方向において排気口62から離れ過ぎると、下側流路52の長さが小さくなる。これにより、インペラ30から排出される空気を効率よく排気口62に導けず、遠心ファン10の送風効率が低下する。
【0068】
本実施形態においては、例えば、図4に示すように、平面視において、中心軸Jを通り下側流路始端52aに接する直線を直線C2とし、中心軸Jを通り舌部25に接する直線を直線C1とする。このとき、本実施形態において直線C1と直線C2との成す角度θは、例えば、75°以下である。すなわち、下側流路始端52aは、平面視において、中心軸Jを通り舌部25に接する直線C1からの周方向の角度θ1が75°以下となる位置にある。角度θ1は、直線C1を基準とした回転方向前方側(+θ側)の周方向の角度である。
【0069】
このような角度範囲内に下側流路始端52aが位置することで、下側流路始端52aの周方向の位置を排気口62の近くとしやすい。そのため、遠心ファン10の送風効率が低下することを抑制できる。
【0070】
本実施形態において下側流路52の径方向の寸法L8は、下側流路始端52aから下側流路終端52bに向かうに従って大きくなる。すなわち、本実施形態において下側流路52は、スクロール状である。そのため、下側流路52内で空気の渦が発生することを抑制でき、空気を排気口62からスムーズに排出できる。これにより、空気の損失をより低減できる。
【0071】
また、本実施形態においては、上側流路51もスクロール状である。そのため、上側流路51を有する上側ハウジング21と、下側流路52を有する下側ハウジング22と、を連結しやすい。具体的には、上側流路51の径方向外側の内周面を構成する上側ハウジング壁部24と、下側流路52の径方向外側の内周面を構成する下側ハウジング壁部26と、を共に周方向に進むに従って中心軸Jから離れる形状とできる。そのため、上側ハウジング壁部24と、下側ハウジング壁部26とを連結しやすい。
【0072】
本実施形態において、図3に示す下側流路52の軸方向の寸法L4は、例えば、均一である。本実施形態において下側流路52の軸方向の寸法L4は、下側ハウジングの内部における軸方向の寸法L6と同じである。そのため、下側流路52の軸方向の寸法L4を大きくしやすい。
【0073】
流路50を流れる空気の流速は、下側ハウジング底部28に近い位置を流れる空気ほど大きくなりやすい。流速が大きい空気が、排気口62近傍から流路50の上流側に流入すると、空気の損失が大きくなる。また、舌部25に衝突することによる乱入も生じやすく、騒音が大きくなる。なお、流路50の上流側とは、例えば、上側流路51の上流側である。
【0074】
これに対して、本実施形態によれば、下側流路52の軸方向の寸法L4を大きくしやすいため、流速が大きい空気が流路50の上流側に流入することをより確実に防止できる。したがって、本実施形態によれば、空気の損失をより低減できる。
【0075】
図2および図4に示すように、本実施形態において下側流路52の全体は、上側に開口する。図3および図4に示すように、本実施形態において下側流路52の全体は、上側流路51に開口する。そのため、インペラ30から径方向外側に排出された空気が、上側流路51から下側流路52に流れ込みやすい。これにより、下側流路52を介して、排気口62から空気をより排出しやすい。したがって、本実施形態によれば、空気の損失をより低減できる。
【0076】
図3に示すように、本実施形態において下側流路52の軸方向の寸法L4は、上側流路51の軸方向の寸法L3よりも大きい。そのため、インペラ30から径方向外側に排出された空気が、上側流路51から下側流路52へと流れやすい。これにより、空気の損失をより低減できる。
【0077】
なお、本実施形態においては、以下の構成を採用することもできる。以下の説明においては、上記説明と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
【0078】
本実施形態においては、上側流路51と下側流路52とのうちの一方がスクロール状でなくてもよい。この場合、上側流路51と下側流路52とのうちの一方は、例えば、円環状とできる。また、本実施形態において下側流路52の一部は、例えば、上側流路51に開口しなくてもよい。
【0079】
また、本実施形態において下側ハウジング22は、上側流路51の一部および下側流路52を有してもよい。この場合、下側流路52の排気口62近傍における軸方向の寸法L4は、下側ハウジング22の内部における軸方向の寸法L6の半分以上とできる。この構成によれば、下側流路52の軸方向の寸法L4を十分に確保しやすく、流速が大きい空気が排気口62近傍から上側流路51の上流側に流れることを防ぎやすい。
【0080】
下側ハウジング22が上側流路51の一部および下側流路52を有する構成では、例えば、図2に示す閉塞部29の上面の軸方向位置を、モータカバー部27の上面の軸方向位置よりも下側とする構成を採用できる。この場合、下側ハウジング22の内部における閉塞部29よりも上側に位置する部分は環状となる。したがって、下側ハウジング22内において、閉塞部29の上面を境界として、上側に上側流路51の一部が設けられ、下側に下側流路52が設けられる。
【0081】
また、図6に示す構成のように、本実施形態において排気口62は、下側流路52のみとつながってもよい。図6は、本実施形態の他の一例である遠心ファン110を示す側面図である。
【0082】
図6に示すように、遠心ファン110は、ハウジング120を備える。ハウジング120は、吸気口61と、流路50と、排気口162と、を有する。ハウジング120は、上側ハウジング121と、下側ハウジング122と、を有する。
【0083】
上側ハウジング121は、上側ハウジングカバー部23と、上側ハウジング壁部124と、を有する。上側ハウジング壁部124は、排気口162の一部を有しない点を除いて、図5等に示す上側ハウジング壁部24と同様である。例えば、図6の例では、上側ハウジング壁部124は、図5等に示す上側ハウジング壁部24が有する排気口62の一部を塞いだ形状である。
【0084】
下側ハウジング122は、下側ハウジング底部28と、下側ハウジング壁部126と、閉塞部29と、を有する。図示は省略するが、下側ハウジング122は、モータカバー部27を有する。下側ハウジング壁部126は、排気口162の全体を有する点を除いて、図5等に示す下側ハウジング壁部26と同様である。
【0085】
この構成において排気口162は、下側流路52のみとつながる。そのため、排気口162から排出される空気は、すべて下側流路52から排出される。これにより、空気が上側流路51の上流から排気口162近傍まで流れる間に、上側流路51内の空気を、より下側流路52に流れやすくできる。したがって、排気口162近傍から上側流路51の上流側に空気が流れることをより抑制できる。その結果、空気の損失をより低減でき、かつ、騒音の発生をより抑制できる。
【0086】
この構成においては、排気口162の開口面積を、吸気口61の開口面積以上とするために、下側ハウジング122の軸方向の寸法を図5等に示す下側ハウジング22に比べて大きくしてもよい。
【0087】
排気口162のその他の構成は、図5等に示す排気口62の構成と同様である。遠心ファン110のその他の構成は、図5等に示す遠心ファン10の構成と同様である。
【0088】
また、図7に示す構成のように、本実施形態においては、下側流路52の下側の端部が斜面でもよい。図7は、本実施形態の他の一例である遠心ファン210の部分を示す断面図である。
【0089】
図7に示すように、遠心ファン210は、ハウジング220を備える。ハウジング220は、流路250を有する。流路250は、上側流路51と、下側流路252と、を有する。ハウジング220は、上側ハウジング21と、下側ハウジング222と、を有する。下側ハウジング222は、下側ハウジング底部228と、下側ハウジング壁部26と、閉塞部29と、を有する。図示は省略するが、下側ハウジング222は、モータカバー部27を有する。
【0090】
下側ハウジング底部228の底面228aは、傾斜面である。底面228aは、閉塞部29と接続している部分、すなわち下側流路始端252aから回転方向前方側(+θ側)に向かうに従って下側に位置する。閉塞部29と接続する箇所、すなわち下側流路始端252aにおいて、底面228aの軸方向の位置は、例えば、閉塞部29の上面の軸方向の位置と同じである。
【0091】
下側ハウジング底部228の底面228aは、下側流路252の下側の端部である。すなわち、この構成において下側流路252の下側の端部の位置は、下側流路始端252aから図示を省略する下側流路終端に向かうに従って、上側流路51から離れる。これにより、下側流路252の軸方向の寸法は、下側流路始端252aから下側流路終端に向かうに従って大きくなる。
【0092】
吸気口61からインペラ30に流入した空気は、インペラ30の周方向の全体から上側流路51に排出される。上側流路51に流入された空気の一部は、上側流路51内をインペラ30が回転する向き(+θ向き)に進む間に、下側流路52へと流れる。そのため、空気が流れる始点である上側流路51の上流側においては、上側流路51から下側流路52へと流れる空気が少ない。これにより、例えば、下側流路52の軸方向の寸法が下側流路52の全体に亘って均一な場合、下側流路始端52a近傍において下側流路52内に空気が滞留しやすく、空気の渦が生じやすい。したがって、空気の損失が大きくなる虞がある。
【0093】
これに対して、この構成によれば、下側流路252の下側の端部が下側流路始端252aから下側流路終端に向かうに従って、上側流路51から離れる。そのため、上側流路51から下側流路252に流入する空気の量が少ない上流側において、下側流路252の軸方向の寸法を小さくできる。これにより、下側流路252内に空気が滞留することを抑制できる。したがって、空気の損失が大きくなることを抑制できる。
【0094】
また、この構成によれば、上側流路51から下側流路252に流入する空気の量が多くなる下流側においては、下側流路252の軸方向の寸法を大きくできる。そのため、上側流路51から効率的に下側流路252へと空気を流すことができる。
【0095】
また、この構成によれば、図7に太い矢印で示すように、斜面である底面228aに沿って、空気を滑らせるようにして流すことができる。そのため、流路250内において、空気をスムーズに流すことができ、流路250内で空気の渦が生じることをより低減できる。
【0096】
排気口62近傍における下側流路252の軸方向の寸法は、例えば、下側ハウジング222の軸方向の寸法の半分以上である。これにより、空気の損失をより低減できる。
【0097】
以上のようにして、この構成によれば、遠心ファン210の送風効率をより向上できる。遠心ファン210のその他の構成は、図1から図5において示す遠心ファン10の構成と同様である。
【0098】
また、本実施形態においては、上側ハウジング21が上側流路51の全体および下側流路52の全体を有してもよい。また、本実施形態においてハウジング20は、3つ以上の別部材が軸方向に連結されて構成されてもよい。また、本実施形態においてハウジング20は、単一の部材であってもよい。
【0099】
また、本実施形態において上側ハウジング21は、舌部25を有しなくてもよい。また、本実施形態においてモータ40は、ハウジング20に収容されなくてもよい。
【0100】
なお、上記説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0101】
10,110,210…遠心ファン、20,120,220…ハウジング、20a…ハウジング内周面、21,121…上側ハウジング、22,122,222…下側ハウジング、23…上側ハウジングカバー部、24,124…上側ハウジング壁部、25…舌部、27…モータカバー部、30…インペラ、40…モータ、50,250…流路、51…上側流路、52,252…下側流路、52a,252a…下側流路始端、52b…下側流路終端、61…吸気口、62,162…排気口、J…中心軸、P1…基準位置、θ1…角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7