特許第6554872号(P6554872)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6554872ガスパージ装置、ロードポート装置、パージ対象容器の設置台およびガスパージ方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6554872
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】ガスパージ装置、ロードポート装置、パージ対象容器の設置台およびガスパージ方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20190729BHJP
   H01L 21/673 20060101ALI20190729BHJP
【FI】
   H01L21/68 A
   H01L21/68 T
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-71641(P2015-71641)
(22)【出願日】2015年3月31日
(65)【公開番号】特開2016-192495(P2016-192495A)
(43)【公開日】2016年11月10日
【審査請求日】2018年2月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】江本 淳
(72)【発明者】
【氏名】岩本 忠将
【審査官】 馬場 慎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−219159(JP,A)
【文献】 特開2010−40912(JP,A)
【文献】 特開2006−114699(JP,A)
【文献】 特開2007−123513(JP,A)
【文献】 特開2005−340243(JP,A)
【文献】 特表2001−516500(JP,A)
【文献】 特許第5273245(JP,B2)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0298933(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
H01L 21/673
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パージポートを有するパージ対象容器の内部に清浄化ガスを前記パージポートを通して吹き込むことが可能になっているガスパージ装置であって、
前記清浄化ガスを吹き出すノズル口を持つパージノズルと、
前記パージ対象容器が着脱自在に設置されるテーブルと、
前記テーブル上で前記パージ対象容器が相対移動しないように固定する固定機構と、
前記テーブルに対して前記パージ対象容器が固定されているか否かを検出する固定検出センサと、
前記パージノズルを、前記パージポートに向けて移動させることが可能なノズル駆動機構と、
前記固定検出センサにより、前記テーブルに対して前記パージ対象容器が固定されていることを検出された固定検出信号に基づき、前記ノズル駆動機構を駆動し、前記パージノズルを、前記パージポートに向けて移動させる制御手段と、を有し、
前記固定機構は、前記パージ対象容器に対して着脱自在に係合するクランプ機構であって、
前記クランプ機構は、前記テーブルに対して相対移動自在に設けられ、前記パージ対象容器の底面に対して着脱自在に係合するガスパージ装置。
【請求項2】
前記パージ対象容器が前記テーブルの所定位置に載置されていることを検出する位置検出センサをさらに有し、
前記位置検出センサにより、前記パージ対象容器が、前記テーブルの所定位置に載置されていることを検出した正規位置検出信号に基づき、前記制御手段は、前記固定機構を駆動して、前記パージ対象容器を前記テーブルに固定する請求項に記載のガスパージ装置。
【請求項3】
前記パージ対象容器が前記テーブルの上に存在するか否かを検出する在荷センサをさらに有し、
前記在荷センサにより、前記パージ対象容器が前記テーブルの上に存在することを検出した在荷信号に基づき、前記制御手段は、前記位置検出センサからの検出信号を確認する請求項に記載のガスパージ装置。
【請求項4】
請求項1〜のいずれかに記載のガスパージ装置を有するロードポート装置。
【請求項5】
請求項1〜のいずれかに記載のガスパージ装置を有するパージ対象容器の設置台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスパージ装置、ロードポート装置、パージ対象容器の設置台およびガスパージ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば半導体の製造工程では、ロードポート装置の載置台にガスパージノズルを配置し、ウエハ搬送容器の底面に設けられたガスパージポートにパージノズルを接触させ、パージガスを導入することでウエハ搬送容器の内雰囲気をパージガスによって清浄化する技術がある(ボトムパージ)。
【0003】
ボトムパージに際しては、ウエハ搬送容器の底面に設けられたガスパージポートにパージノズルを接触させるために、パージノズルをパージポート方向に移動させる(たとえば特許文献1参照)。その際、搬送容器の底面に設けられた複数のパージポートのポート接合高さにバラツキなどがあるため、パージノズルによる突き上げが生じ、載置異常となるおそれがあることがある。
【0004】
もし仮に、載置異常により搬送容器が傾くと、ウェハのハンドリングに悪影響を与える。たとえば搬送容器の内部棚に載置されたウエハが傾いてしまうことによるウエハ損傷の可能性や、パージポートとパージノズルとの接触が不十分となることによるパージガス漏れや、搬送容器内への外部気体の流入等が問題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−60007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、パージ対象容器を傾かせることなく、パージ対象容器の内部を清浄化ガスで満たすことが可能なガスパージ装置、ロードポート装置、パージ対象容器の設置台およびガスパージ方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るガスパージ装置は、
パージポートを有するパージ対象容器の内部に清浄化ガスを前記パージポートを通して吹き込むことが可能になっているガスパージ装置であって、
前記清浄化ガスを吹き出すノズル口を持つパージノズルと、
前記パージ対象容器が着脱自在に設置されるテーブルと、
前記テーブル上で前記パージ対象容器が相対移動しないように固定する固定機構と、
前記テーブルに対して前記パージ対象容器が固定されているか否かを検出する固定検出センサと、
前記パージノズルを、前記パージポートに向けて移動させることが可能なノズル駆動機構と、
前記固定検出センサにより、前記テーブルに対して前記パージ対象容器が固定されていることを検出された固定検出信号に基づき、前記ノズル駆動機構を駆動し、前記パージノズルを、前記パージポートに向けて移動させる制御手段と、を有する。
【0008】
本発明に係るガスパージ方法は、
パージポートを有するパージ対象容器の内部に清浄化ガスを前記パージポートを通して吹き込むガスパージ方法であって、
テーブルに対して前記パージ対象容器が固定されていることを検出した後に、パージノズルを、前記パージポートに向けて移動させることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るガスパージ装置およびガスパージ方法では、パージ対象容器がテーブルに固定された後に、パージノズルを、前記パージポートに向けて移動させて、パージノズルとパージポートとを接続させる。そのため、パージノズルによる容器の突き上げが抑制され、容器が載置異常となるおそれが少ない。
【0010】
また、容器が傾くおそれもなく、容器の内部に収容してあるウエハなどのハンドリング性に悪影響を与えることも少ない。また、パージポートとパージノズルとの接触が十分となり、ガス漏れが生じにくく、パージ対象容器内への外部気体の流入等などの問題も生じない。
【0011】
本発明において、固定機構は、特に限定されず、パージ対象容器をテーブルに向けて上から押さえ付ける上方保持機構、パージ対象容器の側面下方に係合する側面保持機構などが例示される。
【0012】
好ましくは、前記固定機構は、前記パージ対象容器に対して着脱自在に係合するクランプ機構である。好ましくは、前記クランプ機構は、前記テーブルに対して相対移動自在に設けられ、前記パージ対象容器の底面に対して着脱自在に係合する。
【0013】
このようなクランプ機構によれば、上方保持機構に比較して、パージ対象容器をテーブルの上に置く際に機構が邪魔にならない。また、側面保持機構では、保持機構を少なくとも一対配置することが必要になり、装置が大がかりになるが、底面に対して係合する底面クランプ機構では、一箇所のみ配置することで固定が可能になり、装置の小型化に寄与する。
【0014】
好ましくは、本発明のガスパージ装置は、
前記パージ対象容器が前記テーブルの所定位置に載置されていることを検出する位置検出センサをさらに有し、
前記位置検出センサにより、前記パージ対象容器が、前記テーブルの所定位置に載置されていることを検出した正規位置検出信号に基づき、前記制御手段は、前記固定機構を駆動して、前記パージ対象容器を前記テーブルに固定する。
【0015】
パージ対象容器がテーブル上の正規位置にあることを検知してから、容器をテーブルに固定することで、テーブルに対する容器の固定作業が確実なものとなる。なお、容器がテーブル上の正規位置にないときには、制御手段は、アラームなどを発生させても良い。
【0016】
好ましくは、本発明のガスパージ装置は、
前記パージ対象容器が前記テーブルの上に存在するか否かを検出する在荷センサをさらに有し、
前記在荷センサにより、前記パージ対象容器が前記テーブルの上に存在することを検出した在荷信号に基づき、前記制御手段は、前記位置検出センサからの検出信号を確認する。
【0017】
在荷センサからの検出信号に基づき、パージ対象容器がテーブルの上に存在しないと制御手段が判断した場合には、位置検出センサからの検出信号を確認する必要もなく、誤動作を防止することができると共に、省エネにも寄与する。
【0018】
本発明に係るロードポート装置は、上記のいずれかに記載のガスパージ装置を有する。また、本発明に係るパージ対象容器の設置台は、上記のいずれかに記載のガスパージ装置を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は本発明の一実施形態に係るガスパージユニットが適用されるロードポート装置の概略図である。
図2図2図1に示すロードポート装置のテーブル付近を示す要部斜視図である。
図3A図3A図1および図2に示すロードポート装置に組み込まれているガスパージ装置の概略断面図である。
図3B図3B図3Aに示すガスパージ装置のクランプ機構の動きを示す概略断面図である。
図3C図3C図3Bの続きのクランプ機構の動きを示す概略断面図である。
図4図4(A)は図3A図3Cに示すパージノズルを移動させるためのノズル駆動機構を示す概略断面図、図4(B)はパージノズルの動きを示す概略断面図である。
図5A図5Aは在荷センサの一例を示す概略断面図である。
図5B図5Bはフープの扉がロードポート装置により開けられる工程を示す概略図である。
図5C図5C図5Bの続きの工程を示す概略図である。
図5D図5D図5Cの続きの工程を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るロードポート装置10は、半導体処理装置60に連結してある。ロードポート装置10は、設置台12と、その設置台12に対して、X軸方向に移動可能な可動テーブル14とを有する。なお、図面において、X軸が可動テーブル14の移動方向を示し、Z軸が鉛直方向の上下方向を示し、Y軸がこれらのX軸およびZ軸に垂直な方向を示す。
【0021】
可動テーブル14のZ軸方向の上部には、複数のウエハ1を密封して保管して搬送するポットやフープなどで構成される密封搬送容器2が着脱自在に載置可能になっている。密封搬送容器2は、ケーシング2aを内部に収容してある。ケーシング2aの内部には、被処理物たるウエハ1を内部に収めるための空間が形成されている。ケーシング2aは、水平方向に存在するいずれか一面に開口を有する略箱状の形状を有する。なお、ケーシング2aの底面は、図2に示す可動テーブル14の平面形状と同じような形状になっている。
【0022】
また、密封搬送容器2は、ケーシング2aの開口2bを密閉するための蓋4を備えている。ケーシング2aの内部に水平に保持されたウエハ1を鉛直方向に重ねるための複数の段を有する棚(不図示)が配置されており、ここに載置されるウエハ1各々はその間隔を一定として容器2の内部に収容される。
【0023】
ロードポート装置10は、密封搬送容器2の内部に密封状態で収容してあるウエハを、クリーン状態を維持しながら、半導体処理装置60の内部に、移し替えるためのインターフェース装置である。このロードポート装置10は、壁部材11の受渡口13を開閉するドア18を有する。壁部材11は、半導体処理装置60の内部をクリーン状態に密封するケーシングの一部、または半導体処理装置60とロードポート装置10とを連結するイーフェム(EFEM)などの装置の内部をクリーン状態に密封するケーシングの一部として機能するようになっている。ドア18の動きについては、図5A図5Dを用いて簡単に説明する。
【0024】
図5Aに示すように、テーブル14の上に容器2が設置されると、後述する制御に基づきパージポート5およびパージノズル28によるボトムガスパージが行われる。そして、図5Bに示すように、ボトムガスパージが行われた状態で、テーブル14がX軸方向に移動し、容器2の開口2bを気密に塞いでいる蓋4が取り付けられている開口縁部2cが、壁部材11の受渡口13の内部に入り込む。
【0025】
それと同時に、壁11の内部(テーブル14とは反対側)に位置するドア18が、容器2の蓋4に係合する。その際に、開口縁部2cと受渡口13の開口縁との間はガスケットなどによりシールされ、これらの間は良好に密封される。その後に、図5Cに示すように、ドア18を蓋4と共に、X軸方向に平行移動させ、あるいは回動移動させて、蓋4を開口縁部2cから取り外し、開口2cを開き、容器2の内部と壁11の内部とを連通させる。その際にも、ボトムガスパージを継続させて動作させても良いし、ボトムパージに加えて、壁11の内部から容器2の内部に向けて、窒素ガスやその他の不活性ガスなどのパージガス(清浄化ガス)を吹き出す(フロントパージ)ようにしても良い。
【0026】
次に、図5Dに示すように、壁11の内部で、ドア18をZ軸下方に移動させれば、容器2の開口2bは、壁11の内部に対して完全に開き、壁11の内部に配置されたロボットハンドなどにより、開口2bを通して、壁11の内部に、ウエハ1の受渡が行われる。その際にも、容器2の内部および壁11の内部は、外気から遮断され、ボトムパージおよび/またはフロントパージが継続されても良く、容器2の内部はクリーンな環境に維持される。容器2の内部にウエハ1を戻して容器2をテーブル14から取り外すには、上記の逆の動作を行えば良い。
【0027】
図2に示すように、可動テーブル14の上面14aには、1つ以上(好ましくは3つ)の位置決めピン16が埋設されており、ケーシング2aの下面に設けられた位置決め部3の凹部に位置決めピン16が嵌合することにより、容器2と可動テーブル14とのX軸−Y軸位置関係が一義的に決定される。
【0028】
また、可動テーブル14の上面14aには、各位置決めピン16の近くに、位置検出センサ40が設置してある。位置検出センサ40は、容器2がテーブル14の上面14aでX−Y軸方向に所定の位置に位置決めされて配置されているかを検出する。位置検出センサ40としては、特に限定されず、接触式位置検出センサでも非接触式位置検出センサでも良い。
【0029】
接触式位置検出センサとしては、容器2の底部の一部に接触してスイッチが入る電気式検出センサなどが例示される。また、非接触センサとしては、光検出センサや磁力検出センサなどが例示される。いずれにしても、位置検出センサ40により検出された検出信号は、図3Aに示す制御手段80に入力される。制御手段80は、たとえばICチップなどの制御回路で構成される。
【0030】
図2に示すように、テーブル14の上面14aには、さらに、パージノズル28の頭部が露出している。本実施形態では、パージノズル28が、4箇所に設けられ、ドア18の近くに配置してある二つのパージノズル28が、排気用ノズルとなり、他の二つのパージノズル28が給気用ノズルとなるが、その数や配置位置は特に限定されない。それぞれのパージノズル28は、図3Aおよび図4(A)に示すノズル駆動機構付きガスパージユニット20に具備してある。
【0031】
ガスパージユニット20は、給気用と排気用とがあるが、パージ用ガスの流れが逆になるのみであり、その構造は同じであり、たとえば図4(A)および図4(B)に示す構造を有する。以下、図4(A)および図4(B)に基づき、給気用のガスパージユニット20について説明するが、排気用ガスパージユニットも、給気が排気に変わるのみで同様な構造を有するので、その説明は省略する。
【0032】
図4(A)および図4(B)に示すように、ガスパージユニット20は、たとえば窒素ガスやその他の不活性ガスなどの清浄化ガスを供給するための給気流路22が形成してある給気部材24を有する。給気部材24のZ軸方向の上部には、仕切り板25を介して、シリンダ30が固定してある。シリンダ30の内部には、ピストン式のパージノズル28がZ軸方向に相対移動自在に収容してある。
【0033】
ピストン式のパージノズル28とシリンダ30との間には、ピストン室32が形成してある。このピストン室32に、通路34を通して油などの圧力流体を導入または導出させることで、パージノズル28をシリンダ30に対して相対的にZ軸方向に上下動させることができる。
【0034】
図4(A)は、パージノズル28をZ軸方向の最下限位置まで移動させた状態を示し、図4(B)は、パージノズル28をZ軸方向の最上限位置まで移動させた状態を示す。図4(A)に示す状態では、パージノズル28のZ軸方向の頭部(上部)は、図2に示すように、テーブル14の上面14aと面一または引っ込んでいる。
【0035】
図4(B)に示す状態では、パージノズル28の頭部が、図2に示すテーブル14の上面14aからZ軸方向の上部に飛び出し、図4(B)に示す容器2の底面に形成してあるパージポート5の下面に密着する。パージノズル28の頭部には、Oリングなどのシール部材36が装着してあることから、パージノズル28のノズル口26と、パージポート5のパージ口5aとが気密に連通する。
【0036】
パージノズル28のZ軸方向の下端には、連通ノズル29が形成してあり、連通ノズル29の連通口29aは、図4(A)および図4(B)に示すように、パージノズル28のZ軸方向の移動にかかわらず、給気流路22の空間22aに連通するようになっている。給気流路22には、たとえば制御バルブ23が設けられ、制御バルブ23を制御することで、給気流路22の内部に清浄化ガスを流すことが可能である。
【0037】
図4(B)に示す状態では、パージポート5のパージ口5aがノズル28のノズル口26に連通し、ノズル口26に連通する連通口29aが給気流路22の空間22aに連通する。その結果、パージポート5のパージ口5aを通して、図5Aに示す容器2の内部には、清浄化ガスが導入され、その他のパージポート5から清浄化ガスの排気が行われ、ボトムパージが行われる。ボトムパージを解除するには、上述した動作の逆を行えば良い。図4(A)および図4(B)に示すパージユニット20は、図3Aに示す制御手段80により制御される。
【0038】
図2に示すように、テーブル14の上面14aで、テーブル14のY軸に沿った中央部には、フック52の頭部が露出している。図2に示す状態では、フック2の頭部は、テーブル14の上面14aと略面一の位置にある。フック52は、本実施形態では、テーブル14の上面14aで、ドア18の近くに配置してある(フロントリテーニング機構)が、テーブル14のX軸方向の略中央部に配置しても良い(センターリテーニング機構)。
【0039】
フック52は、図3Aに示すように、クランプ機構50の一部である。本実施形態のクランプ機構50は、フック52をZ軸方向の上下に移動させるZ軸方向駆動機構54と、フック52をX軸方向の前後に移動させるX軸方向駆動機構56とを有する。クランプ機構50は、制御手段80により制御される。
【0040】
たとえば図3Aに示す状態では、制御手段80により制御されたクランプ機構50により、フック52は、テーブル14の内部に引き込まれており、フック52の頭部がテーブル14の上面14aと面一になっている。制御手段80が制御信号を送ると、Z軸駆動機構54が駆動され、フック52は、図3Bに示すように、テーブル14の上面14aから上方に飛び出す。
【0041】
たとえば容器2の底面には、底面板70が装着してある。蓋4の近くでは、底面板70には、係合用端縁72が形成してある。図3Cに示すように、フック52をテーブル14の上面14aからZ軸方向の上方に飛び出させた後に、X軸方向駆動機構56を制御手段80が駆動させ、フック52の係合凸部52aを係合端縁72の上部に位置させる。
【0042】
その後に、制御手段80は、Z軸方向駆動機構54を駆動させ、フック52をZ軸方向の下方に移動させ、フック52の係合凸部52aを係合端縁72の上部に強く噛み合わせて、容器2をテーブル14の上面14aに固定する。容器2は、テーブル14に対して、X軸、Y軸およびZ軸方向の移動が制限される。
【0043】
本実施形態では、図3Aに示すように、クランプ機構50には、固定検出センサ42が装着してある。固定検出センサ42は、テーブル14に対して容器2が実際に固定されているか否かを検出し、その検出信号が制御手段80に入力されるようになっている。固定検出センサ42としては、特に限定されず、接触式センサでも非接触式センサでも良い。
【0044】
固定検出センサ42は、たとえば図3Cに示すように、容器2が、テーブル14に対して、X軸、Y軸およびZ軸方向の移動が制限されている状態か、あるいはそうではないかを検出可能になっている。
【0045】
なお、図面においては、理解を容易にするために、密封搬送容器2に比較して、パージポート5、位置決めピン16、フック52などを拡大して図示してあるが、実際の寸法比とは異なる。
【0046】
本実施形態では、図5Aに示すように、ロードポート装置10には、在荷センサ44a,44bが装着してあっても良い。在荷センサ44a,44bは、たとえば光センサ(発光素子と受光素子)で構成してあり、テーブル14の上に、容器2が存在するか否かを検出可能になっていても良い。なお、在荷センサ44a,44bは、必ずしも光センサなどの非接触式センサである必要はなく、リミットスイッチなどの接触式センサであっても良い。在荷センサ44a,44bの検出信号は、図3Aに示す制御手段80に入力可能になっている。
【0047】
ウエハ1の保管や搬送中には、密封搬送容器2の内部は密封され、ウエハ1の周囲は、クリーンな環境に維持される。密封搬送容器2が可動テーブル14の上面14aに搬送されると、図3Aに示す制御手段80は、まず、図5Aに示す在荷センサ44a,44bからの検出信号に基づき、容器2がテーブル14の上に存在するか否かを検出する。検出されない場合には、次の制御ステップには進行しない。
【0048】
在荷センサ44a,44bからの検出信号に基づき、容器2がテーブル14の上に存在することを、制御手段80が検出すると、制御手段80は、次に、図2に示す位置検出センサ40により、容器2が、テーブル14の所定位置に載置されているか否かを判断する。位置検出センサ40からの検出信号に基づき、容器2が、テーブル14の所定位置に載置されていると判断した場合には、制御手段80は、固定機構としてのクランプ機構50を制御して、前述したようにして図3A図3Cに示す動作を行い、容器2をテーブル14に固定する。
【0049】
次に、図3Aに示す制御手段80は、固定検出センサ42からの検出信号を受け取り、容器2がテーブル14に対して確実に固定されているか否かを判断する。確実に固定されていると判断した場合には、制御手段80は、次に、ノズル駆動機構付きガスパージユニット20を駆動制御し、前述したように、図4(A)から図4(B)に示すように、パージノズル28を移動させる。すなわち、パージノズル28を、パージポート5に向けて移動させて、パージノズル28とパージポート5とを接続させ、前述したボトムパージを行う。そのため、パージノズル28による容器2の突き上げが抑制され、容器2が載置異常となるおそれが少ない。
【0050】
また、容器2が傾くおそれもなく、容器2の内部に収容してあるウエハ1などのハンドリング性に悪影響を与えることも少ない。また、パージポート5とパージノズル28との接触が十分となり、ボトムパージに際して、ガス漏れが生じにくく、容器2内への外部気体の流入等などの問題も生じない。
【0051】
さらに本実施形態のクランプ機構50によれば、容器2を上方から固定する上方保持機構に比較して、容器2をテーブルの上に置く際に機構が邪魔にならない。また、側面保持機構では、保持機構を少なくとも一対配置することが必要になり、装置が大がかりになるが、本実施形態のクランプ機構50では、一箇所のみ配置することで固定が可能になり、装置の小型化に寄与する。
【0052】
さらに本実施形態では、図2に示す位置検出センサ40により、容器2がテーブル14上の正規位置にあることを検知してから、容器2をテーブル14に固定することで、テーブル14に対する容器2の固定作業が確実なものとなる。なお、容器2がテーブル14上の正規位置にないときには、制御手段80は、アラームなどを発生させても良い。
【0053】
さらにまた、本実施形態では、たとえば図5Aに示す在荷センサ44a,44bからの検出信号に基づき、容器2がテーブル14の上に存在しないと制御手段80が判断した場合には、位置検出センサ40からの検出信号を確認する必要もなく、誤動作を防止することができると共に、省エネにも寄与する。
【0054】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
【0055】
たとえば、上述した実施形態では、本発明のガスパージ装置を、ロードポート装置10に適用したが、それ以外の装置にも適用しても良い。たとえば複数の容器2を並べて保管しておく棚や設置台などに本発明のガスパージ装置を取り付けても良い。あるいは、本発明のガスパージ装置は、その他の装置や場所に設置しても良い。
【符号の説明】
【0056】
1… ウエハ
2… 密封搬送容器
2a… ケーシング
2b… 開口
2c… 開口縁部
3… 位置決め部
4… 蓋
5… パージポート
5a… パージ口
10… ロードポート装置
11… 壁部材
12… 設置台
13… 受渡口
14… 可動テーブル
16… 位置決めピン
18… ドア
20… ガスパージユニット(ノズル駆動機構付き)
22… 給気流路
24… 給気部材
26… ノズル口
28… パージノズル
30… シリンダ
32… ピストン室
34… ピストン流路
36… シール部材
40… 位置検出センサ
42… 固定検出センサ
44a,44b… 在荷センサ
50… クランプ機構
52… フック
52a… 係合凸部
54… Z軸駆動機構
56… X軸駆動機構
60… 半導体処理装置
70… 底面板
72… 係合用端縁
80… 制御手段
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図5C
図5D