(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記湾曲側端部の曲率半径と前記弁体の前記回動軸の延びる方向の幅との比率(前記曲 率半径/前記幅)が2以下となる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸気装置。
前記弁体の前記湾曲側端部では、前記弁体本体の前記回動軸の延びる方向に沿って湾曲 するように延びて形成された本体湾曲側端部に、前記シール部が湾曲するように配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸気装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
[
参考例]
[吸気装置の構造]
参考例による吸気装置100は、
図1〜
図4に示すように、自動車用の直列4気筒エンジン10(
図3および
図4参照)に設けられる吸気装置である。吸気装置100は、サージタンク1と、サージタンク1から分岐して、サージタンク1の下流に配置された4本の吸気ポート2と、4本の吸気ポート2の内部にそれぞれ設けられた弁体32を含む吸気制御弁3とを備えている。また、吸気装置100は、樹脂製の本体側部分101aと樹脂製のカバー部分101bとを含む吸気装置本体101を備えており、本体側部分101aに吸気制御弁3が装着された状態で本体側部分101aとカバー部分101bとが振動溶着により互いに一体的に接合されている。吸気装置100は、
図3および
図4に示すように、シリンダヘッド10aに接続されており、4本の吸気ポート2はシリンダヘッド10aを介して各気筒とそれぞれ接続されている。
【0024】
サージタンク1には、図示しないエアクリーナおよびスロットルを介して到達する吸気が流入される。4本の吸気ポート2の各々は、第1ポート部21および第2ポート部22と、第1ポート部21および第2ポート部22の下流側でエンジン10の気筒に接続される出口ポート23とを含む。第1ポート部21は、サージタンク1から迂回するように延びて下流側の出口ポート23に接続されている。第2ポート部22は、サージタンク1と出口ポート23とを吸気制御弁3を介して接続するように設けられている。第2ポート部22と出口ポート23との接続部分に開口部24が形成されている。
【0025】
<吸気制御弁の構造>
吸気制御弁3は、
図2に示すように、4本の吸気ポート2を貫通するように設けられた金属製の回動軸31と、回動軸31に固定的に取り付けられ、開口部24を開閉する4つの弁体32と、回動軸31を回動させるアクチュエータ33とを備えている。
【0026】
また、
図3に示すように、弁体32が閉じた状態(閉状態)では、第1ポート部21および出口ポート23により吸気経路長の大きいロングポートが形成される。
図4に示すように、弁体32が開いた状態(開状態)では、第2ポート部22および出口ポート23により吸気経路長の小さいショートポートが形成される。これらの結果、吸気制御弁3の弁体32は、吸気が流通する流路を切り替えることが可能なように構成されている。これにより、エンジン回転数やエンジン負荷等に応じて流路を切り替えて、より適切な量の吸気をエンジン10に供給することが可能である。
【0027】
(弁体の構造)
図2に示すように、4つの弁体32は、4つの吸気ポート2にそれぞれ設けられている。4つの弁体32には、A方向に延びる共通の回動軸31が挿入されており、4つの弁体32は、回動軸31と一体的に回動されることにより、互いに同期して開閉するように構成されている。なお、弁体32は、軸受部材34により回動可能に支持されている。
【0028】
また、弁体32は、
図3に示すように、回動軸31周りに回動方向E(
図7参照)のうちの閉方向E1に回動することによって、吸気ポート2の内壁面25に弁体32が当接して内壁面25と弁体32との間をシールする閉状態に切り替えられる。また、弁体32は、
図4に示すように、回動方向Eのうちの開方向E2に回動することによって、内壁面25に当接しない開状態に切り替えられる。ここで、吸気装置100では、弁体32よりも上流側(サージタンク1側)と弁体32よりも下流側(エンジン10側)との間に圧力差が発生する場合がある。具体的には、吸気ポート2を吸気がエンジン10に向かって流通している場合には、主に上流側の圧力が下流側の圧力よりも大きくなることによって、圧力差が発生する。また、閉状態において、吸気ポート2内に脈動が生じている場合には、下流側の圧力が上流側の圧力よりも大きくなることによって、圧力差が発生する。この圧力差により、吸気の流れが発生する。
【0029】
弁体32は、断面視において、閉状態において曲線状に延びる吸気ポート2の形状に沿うように弓なり状に形成されている。これにより、閉状態において弁体32による吸気抵抗を低減して吸気ポート2を流通する吸気の圧力損失が大きくなるのを抑制することが可能である。
【0030】
また、弁体32は、
図5および
図6に示すように、平面的に見て、概略矩形状に形成されている。また、
図6に示すように、弁体32の4つの角部C1〜C4(
図6参照)は、R面取りされた形状を有している。なお、概略矩形状の弁体32は、回動軸31の延びるA方向において、幅Wになるように形成されている。
【0031】
ここで、
参考例では、回動軸31の延びるA方向に沿ってB1側の角部C1およびC2同士を接続するように延びる側端部32a(湾曲側端部32b)は、回動軸31から離れるB1方向に向かって曲率半径R1で凸状に湾曲している。なお、湾曲側端部32bは、弁体32のA1側で、かつ、B1側の角部C1側から、A2側で、かつ、B1側の角部C2側まで延びている。なお、角部C1およびC2は、それぞれ、特許請求の範囲の「一方端部」および「他方端部」の一例である。
【0032】
同様に、回動軸31の延びるA方向に沿ってB2側の角部C3およびC4同士を接続するように延びる側端部32a(湾曲側端部32c)は、回動軸31から離れるB2方向に向かって曲率半径R2で凸状に湾曲している。なお、湾曲側端部32cは、弁体32のA1側で、かつ、B2側の角部C3側から、A2側で、かつ、B2側の角部C4側まで延びている。また、湾曲側端部32bおよび32cは、R面取りされた角部C1〜C4から連続的に湾曲するように形成されている。なお、角部C3およびC4は、それぞれ、特許請求の範囲の「一方端部」および「他方端部」の一例である。
【0033】
一方、弁体32のA方向の両側の側端部32a(側端部32d、32e、32fおよび32g)は、A方向と直交するB方向に沿って略直線状に延びている。
【0034】
また、
図5および
図6に示すように、弁体32は、概略矩形の板状に形成された弁体本体35と、弁体本体35のエンジン10に近いB1側の本体側端部35a(
図6参照)側に設けられたシール部36と、弁体本体35のエンジン10から遠いB2側の本体側端部35a(
図6参照)側に設けられたシール部37とを含んでいる。
【0035】
弁体本体35は、
図6に示すように、平面視において、弁体32と同様の形状を有している。具体的には、弁体本体35の4つの角部D1〜D4は、R面取りされた概略矩形状を有している。
【0036】
また、回動軸31の延びるA方向に沿ってB1側の角部D1およびD2同士を接続するように延びる本体側端部35a(本体湾曲側端部35b)は、回動軸31から離れるB1方向に向かって所定の曲率半径で凸状に湾曲している。本体湾曲側端部35bは、弁体本体35のA1側で、かつ、B1側の角部D1側から、A2側で、かつ、B1側の角部D2側まで延びている。なお、角部D1およびD2は、弁体32の角部C1および角部C2(
図6参照)に対応する位置にそれぞれ位置している。
【0037】
同様に、回動軸31の延びるA方向に沿ってB2側の角部D3およびD4同士を接続するように延びる本体側端部35a(本体湾曲側端部35c)は、回動軸31から離れるB2方向に向かって所定の曲率半径で凸状に湾曲している。本体湾曲側端部35cは、弁体本体35のA1側で、かつ、B2側の角部D3側から、A2側で、かつ、B2側の角部D4側まで延びている。なお、本体湾曲側端部35bおよび35cは、それぞれ、R面取りされた角部D1〜D4から連続的に湾曲するように形成されている。また、角部D3およびD4は、弁体32の角部C3および角部C4(
図6参照)に対応する位置にそれぞれ位置している。
【0038】
一方、弁体35のA方向の両側の本体側端部35a(側端部35d、35e、35fおよび35g)は、A方向と直交するB方向に沿って略直線状に延びている。
【0039】
また、弁体本体35には、それぞれ、シール部36および37が当接する当接部35hおよび35iが一体的に形成されている。また、弁体本体35のB方向の略中央には、回動軸31が貫通する回動軸挿入部35jが形成されている。
【0040】
シール部36および37は、
図5および
図7〜
図9に示すように、弁体32の閉状態において吸気ポート2の内壁面25に当接することによって、内壁面25と弁体32との間をシールする役割を有する。このシール部36および37は、弾性変形可能な柔軟なゴムなどから構成されており、それぞれ、弁体本体35のB1側の本体側端部35a(本体湾曲側端部35b、側端部35dおよび35e)、および、B2側の本体側端部35a(本体湾曲側端部35c、側端部35fおよび35g)にインサート成形により設けられている。
【0041】
また、
参考例では、シール部36および37は、
図6に示すように、平面視において、略一定の幅になるように形成されているとともに、弁体本体35に対応する形状に形成されている。つまり、シール部36は、弁体本体35に対応するように、A方向に沿って延びるとともに、弁体本体35(回動軸31)から離れるB1方向に向かって凸状に湾曲するシール部湾曲部36aと、B方向に沿って略直線状に延びるシール部直線部36bおよび36cとを有している。この結果、シール部36のシール部湾曲部36aが凸状に湾曲する本体湾曲側端部35bに配置されることによって、弁体32に、曲率半径R1で凸状に湾曲する湾曲側端部32b(
図6参照)が形成される。
【0042】
同様に、
図6に示すように、シール部37は、弁体本体35に対応するように、A方向に沿って延びるとともに、弁体本体35(回動軸31)から離れるB2方向に向かって凸状に湾曲するシール部湾曲部37aと、B方向に沿って略直線状に延びるシール部直線部37bおよび37cとを有している。この結果、シール部37のシール部湾曲部37aが凸状に湾曲する本体湾曲側端部35cに配置されることによって、弁体32に、曲率半径R2で凸状に湾曲する湾曲側端部32c(
図6参照)が形成される。
【0043】
また、シール部36は、
図10に示すように、弁体本体35のB1側に固定される固定部36dと、固定部36dの接続部36eから弁体本体35から離れるように閉方向E1に向かって延びる変形部36fと、変形部36fの弁体本体35とは反対側の接続部36gから開方向E2に向かって延びる当接部36hとを含んでいる。この固定部36d、変形部36fおよび当接部36hは、シール部36の側端部の全体に亘って形成されている。
【0044】
同様に、シール部37は、
図11に示すように、弁体本体35のB2側に固定される固定部37dと、固定部37dの接続部37eから弁体本体35から離れるように閉方向E1に向かって延びる変形部37fと、変形部37fの弁体本体35とは反対側の接続部37gから開方向E2に向かって延びる当接部37hとを含んでいる。この固定部37d、変形部37fおよび当接部37hは、シール部37の側端部の全体に亘って形成されている。
【0045】
シール部36の変形部36fおよび当接部36hと、シール部37の変形部37fおよび当接部37hとは、共に、弁体32の側端部32aから外周方向(弁体本体35から離れる方向)に突出するように形成されている。
【0046】
当接部36hおよび37hは、
図7〜
図9に示すように、弁体32が閉状態の際に、吸気ポート2の内壁面25に当接することによって、弁体32と吸気ポート2とをシールするように構成されている。なお、
図10に示すように、シール部36では、弁体32が閉状態の際に、弁体32の回動による力が加えられることによって、接続部36gを支点として変形部36fと当接部36hとが互いに近づく方向に折り曲げられる。これにより、当接部36hが弾性変形した状態で吸気ポート2の内壁面25に当接するとともに、変形部36fおよび当接部36hの弾性変形に起因する付勢力が内壁面25を押圧する方向に加えられる。シール部37でも同様に、
図11に示すように、接続部37gを支点として、変形部37fと当接部37hとが互いに近づく方向に折り曲げられる。これにより、当接部37hが弾性変形した状態で吸気ポート2の内壁面25に当接するとともに、変形部37fおよび当接部37hの弾性変形に起因する付勢力が内壁面25を押圧する方向に加えられる。これらの結果、当接部36hおよび37hが共に吸気ポート2の内壁面25に密着した状態で当接するように構成されている。
【0047】
また、
図7に示すように、シール部36には、固定部36dから閉方向E1に突出する規制部36iが形成されている。この規制部36iは、弁体32の閉状態において吸気ポート2の内壁面25に当接することによって、弁体32が閉状態以上に閉方向E1に回動するのを規制する機能を有している。この結果、弁体本体35が内壁面25に当接するのが抑制される。一方、シール部37には規制部は設けられていない。
【0048】
また、
図12に示すように、B1側に向かって凸状に湾曲しているシール部湾曲部36aにおける変形部36fは、B1側に向かって曲率半径R1で凸状に湾曲している。同様に、
図13に示すように、B2側に向かって凸状に湾曲しているシール部湾曲部37aにおける変形部37fも、B2側に向かって曲率半径R2で凸状に湾曲している。
【0049】
ここで、吸気が吸気ポート2の流路を上流側から下流側に吸気が流通する際、
図10に示すように、流通する吸気による圧力に起因して、シール部36の回動軸31に沿ってA方向に延びるシール部湾曲部36aでは、固定部36dと変形部36fとの接続部36eを支点として変形部36fを開方向E2に変形させるような力が加えられる。このような力は、弁体32が閉状態になる直前まで加えられる。その結果、シール部36は
図10の二重破線のように変形しやすい。しかしながら、
図12に示すように、シール部湾曲部36aにおける変形部36fが凸状に湾曲していることにより、変形部36fの断面二次モーメントが大きいため、シール部湾曲部36aにおける変形部36fの変形が抑制される。
【0050】
同様に、吸気ポート2内に発生した脈動により、吸気が吸気ポート2の流路を下流側から上流側に吸気が流通する際、
図11に示すように、脈動による圧力に起因して、シール部37の回動軸31に沿ってA方向に延びるシール部湾曲部37aでは、固定部37dと変形部37fとの接続部37eを支点として変形部37fを開方向E2に変形させるような力が加えられる。このような力は、弁体32が閉状態になる直前まで加えられる。その結果、シール部37は
図11の二重破線のように変形しやすい。しかしながら、
図13に示すように、シール部湾曲部37aにおける変形部37fが凸状に湾曲していることにより、変形部37fの断面二次モーメントが大きいため、シール部湾曲部37aにおける変形部37fの変形が抑制される。
【0051】
なお、変形部36fおよび37fにおける断面二次モーメントを十分に大きくするためには、湾曲側端部32bの曲率半径R1と弁体32の回動軸31の延びるA方向の幅W(
図6参照)との比率(曲率半径R1/幅W)、および、湾曲側端部32cの曲率半径R2と弁体32のA方向の幅Wとの比率(曲率半径R2/幅W)を、各々約2以下にするのが好ましく、各々約1以下にするのがより好ましい。たとえば、弁体32のA方向の幅Wが約50mmである場合には、曲率半径R1およびR2は、各々約100mm以下であるのが好ましく、約50mm以下であるのがより好ましい。
【0052】
吸気ポート2の内壁面25は、
図5に示すように、弁体32のシール部36および37が当接可能なように構成されている。つまり、凸状に湾曲するB1側の湾曲側端部32bに対応する部分の内壁面(湾曲内壁面25a)は、湾曲側端部32bに対応するように、B1側に向かって窪む凹状に湾曲して形成されている。同様に、凸状に湾曲するB2側の湾曲側端部32cに対応する部分の内壁面(湾曲内壁面25b)は、湾曲側端部32cに対応するように、B2側に向かって窪む凹状に湾曲して形成されている。また、
図7に示すように、吸気ポート2の内壁面25には、弁体32の閉状態において、シール部36の規制部36iが当接する平坦部25cが形成されている。
【0053】
[シミュレーション]
参考例の弁体32における曲率半径R/幅Wと、断面二次モーメントとの関係を求めたシミュレーションについて説明する。
【0054】
このシミュレーションでは、実施例として、
参考例の湾曲側端部32bおよび32cが形成された弁体32における曲率半径R/幅Wを変化させた場合の断面二次モーメントを求めた。そして、比較例として湾曲側端部が形成されていない弁体(つまり、曲率半径が無限大)の断面二次モーメントと比較した。そのシミュレーション結果を、
図14にグラフにして示す。なお、
図14に示した比較例の断面二次モーメントの値は、グラフ中の曲率半径R/幅Wの値とは関係がない。
【0055】
図14に示すシミュレーションの結果から、実施例(実線)の断面二次モーメントは、比較例(鎖線)の断面二次モーメントよりも大きくなることが確認できた。さらに、曲率半径R/幅Wが4以下で小さくなるにつれて、断面二次モーメントの増加率が指数関数的に大きくなることが確認できた。特に、曲率半径R/幅Wが2以下である場合には、断面二次モーメントが比較例の約2倍以上になるとともに、曲率半径R/幅Wが1以下である場合には、断面二次モーメントが比較例の約4倍以上になることが確認できた。この結果、曲率半径R1/幅Wおよび曲率半径R2/幅Wがそれぞれ2以下である場合には、湾曲側端部32bにおけるシール部36の変形部36f、および、湾曲側端部32cにおけるシール部37の変形部37fを、それぞれ、外力により十分に変形しにくくすることができるとともに、曲率半径R1/幅Wおよび曲率半径R2/幅Wがそれぞれ1以下である場合には、湾曲側端部32bの変形部36fおよび湾曲側端部32cの変形部37fを、それぞれ、外力により効果的に変形しにくくすることができることが確認できた。
【0056】
(
参考例の効果)
参考例では、以下のような効果を得ることができる。
【0057】
参考例では、弁体32の側端部32aに、回動軸31の延びるA方向に沿って角部C1側から角部C2側まで湾曲するように延びる湾曲側端部32bと、回動軸31の延びるA方向に沿って角部C3側から角部C4側まで湾曲するように延びる湾曲側端部32cとを設ける。これにより、弁体32の側端部32aを直線状に形成する場合と比べて、湾曲する湾曲側端部32bにおけるシール部36の断面二次モーメント、および、湾曲する湾曲側端部32cにおけるシール部37の断面二次モーメントをそれぞれ大きくすることができるので、吸気ポート2を流通する吸気(流体)の流れなどに起因する外力により湾曲側端部32bにおけるシール部36、および、湾曲側端部32cにおけるシール部37が変形するのを抑制して、ロバスト性を向上させることができる。この結果、変形したシール部36および37により吸気ポート2と弁体32とが十分にシールされなくなるのを抑制することができる。
【0058】
また、
参考例では、湾曲側端部32bを、弁体32の側端部32aのうち、回動軸31の延びるA方向に沿って角部C1側から角部C2側まで延びる部分に設けるとともに、湾曲側端部32cを、弁体32の側端部32aのうち、A方向に沿って角部C3側から角部C4側まで延びる部分に設ける。これにより、流体の流れに起因する力が加えられやすい回動軸31の延びるA方向に沿った部分において、湾曲側端部32bにおけるシール部36、および、湾曲側端部32cにおけるシール部37が変形するのを抑制することができる。
【0059】
また、
参考例では、シール部36および37を弾性変形可能に構成することによって、弁体32の側端部32aに配置されたシール部36および37を吸気ポート2の内壁面25に密着させることができるので、吸気装置100において、吸気ポート2と弁体32とを十分にシールすることができる。
【0060】
また、
参考例では、湾曲側端部32bおよび32cを、それぞれ回動軸31から離れるB1方向およびB2方向に向かって凸状に湾曲させる。これにより、湾曲側端部32bおよび32cにそれぞれ対応する吸気ポート2の湾曲内壁面25aおよび25bを凹状に形成することができるので、湾曲側端部を凹状に湾曲させて対応する吸気ポートの内壁面を凸状に形成する場合と異なり、吸気ポート2の流路径(流路断面積)が小さくなるのを抑制することができる。この結果、吸気ポート2を通過する流体(吸気)の圧力損失が大きくなるのを抑制することができる。
【0061】
また、
参考例では、曲率半径R1/幅Wおよび曲率半径R2/幅Wを各々約2以下にする。このように構成すれば、湾曲側端部32bにおけるシール部36の断面二次モーメント、および、湾曲側端部32cにおけるシール部37の断面二次モーメントをそれぞれ確実に大きくすることができるので、外力により湾曲側端部32bにおけるシール部36、および、湾曲側端部32cにおけるシール部37が変形するのを効果的に抑制することができる。
【0062】
また、
参考例では、回動軸31の延びるA方向に沿って湾曲するように延びて形成された弁体本体35の本体湾曲側端部35bにシール部36を湾曲するように配置するとともに、A方向に沿って湾曲するように延びて形成された弁体本体35の本体湾曲側端部35cにシール部37を湾曲するように配置する。これにより、シール部36および37の形状が複雑化するのを抑制しつつ、弁体32の側端部32aに容易に湾曲側端部32bおよび32cを形成することができる。
【0063】
また、
参考例では、矩形状の弁体32の側端部32aのうち、回動軸31の延びるA方向に沿って延びる一対の側端部32aに湾曲側端部32bおよび32cを形成する。これにより、矩形状の弁体32の側端部32aのうち、最も流体(吸気)からの圧力を受けやすい回動軸31の延びるA方向に沿って延びる一対の側端部32aに、断面二次モーメントの大きい湾曲側端部32bおよび32cを設けることができる。この結果、圧力を受けやすい湾曲側端部32bにおけるシール部36、および、湾曲側端部32cにおけるシール部37が外力により変形するのをそれぞれ抑制することができる。
【0064】
また、
参考例では、シール部36の変形部36fとシール部37の変形部37fとを、共に、弁体32の側端部32aから外周方向に突出するように形成する。これにより、弁体32の側端部32aから外周方向に突出するように延びており、その結果、変形しやすい変形部36fおよび37fを設けた場合であっても、湾曲する湾曲側端部32bおよび32cを設けることによって、湾曲側端部32bにおける変形部36fの断面二次モーメント、および、湾曲側端部32cにおける変形部37fの断面二次モーメントをそれぞれ大きくすることができる。この結果、外力により湾曲側端部32bにおける変形部36f、および、湾曲側端部32cにおける変形部37fが変形するのを抑制することができる。
【0065】
また、
参考例では、曲率半径R1/幅Wおよび曲率半径R2/幅Wを各々約1以下にする。このように構成すれば、湾曲側端部32bにおけるシール部36の断面二次モーメント、および、湾曲側端部32cにおけるシール部37の断面二次モーメントをそれぞれさらに確実に大きくすることができるので、外力により湾曲側端部32bにおけるシール部36、および、湾曲側端部32cにおけるシール部37が変形するのをさらに効果的に抑制することができる。
【0066】
[
実施形態]
次に、
図15〜
図18を参照して、
本実施形態による弁体132の構成について説明する。
本実施形態による弁体132では、シール部136および137の形状を、上記
参考例のシール部36および37と異なる形状にした例について説明する。なお、上記
参考例と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0067】
(弁体の構造)
本実施形態による弁体132は、
図15に示すように、弁体本体35と、弁体本体35のB1側の本体側端部35aに設けられたシール部136と、弁体本体35のB2側の本体側端部35aに設けられたシール部137とを含んでいる。
【0068】
シール部136および137は、弁体132の閉状態において吸気ポート2の内壁面25(
図17および
図18参照)に当接することによって、内壁面25と弁体132との間をシールする役割を有する。このシール部136および137は、弾性変形可能な柔軟なゴムなどから構成されている。
【0069】
ここで、
本実施形態では、シール部136のシール部湾曲部36aには、固定部36dから弁体本体35から離れる方向に向かって延び、弾性変形可能な変形部136eが設けられている。同様に、シール部137のシール部湾曲部37aには、固定部37dから弁体本体35から離れる方向に向かって延び、弾性変形可能な変形部137eが設けられている。
【0070】
変形部136eは、
図16に示すように、それぞれ、第1変形部136fと、第2変形部136gと、第3変形部136hとを含んでいる。第1変形部136fは、固定部36dから弁体本体35から離れる方向に延びている。第2変形部136gは、変形部136eから回動方向(E方向)の一方側(閉方向側、E1側)に向かって延びている。第3変形部136hは、E方向の他方側(開方向側、E2側)で、かつ、弁体本体35から離れる方向に向かって第2変形部136gから延びている。この結果、変形部136eは、第2変形部136gと第3変形部136hとが折れ曲がった状態で接続された二段折形状に形成されている。そして、弁体132を閉弁する際において、変形部136eが変形した状態で、第3変形部136hが吸気ポート2の内壁面25に当接するように構成されている。
【0071】
同様に、変形部137eは、それぞれ、第1変形部137fと、第2変形部137gと、第3変形部137hとを含んでいる。第1変形部137fは、固定部37dから弁体本体35から離れる方向に延びている。第2変形部137gは、変形部137eから回動方向(E方向)の一方側(閉方向側、E1側)に向かって延びている。第3変形部137hは、E方向の他方側(開方向側、E2側)で、かつ、弁体本体35から離れる方向に向かって第2変形部137gから延びている。この結果、変形部137eは、第2変形部137gと第3変形部137hとが折れ曲がった状態で接続された二段折形状に形成されている。そして、弁体132を閉弁する際において、変形部137eが変形した状態で、第3変形部137hが吸気ポート2の内壁面25に当接するように構成されている。ここで、
図15および
図16に示すように、シール部137の変形部137eの構成は、シール部136の変形部136eの構成と同様であるので、変形部136eについてのみ詳細に説明し、変形部137eの詳細な説明は省略する。
【0072】
第1変形部136fは、
図16に示すように、弁体本体35から離れる方向において、長さL1を有するとともに、E方向において、厚みt1を有している。第2変形部136gは、E方向において、長さL2を有している。また、第2変形部136gの第1変形部136f側は、弁体本体35から離れる方向において、厚みt2を有している。
【0073】
また、
本実施形態では、長さL2と厚みt1との合計(=L2+t1)は、固定部36dにおける弁体132の長さL3よりも小さい。これにより、変形部136eのうち、固定部36dから離間した第2変形部136gおよび第3変形部136hにおけるE1側の面積S1を小さくすることが可能である。なお、長さL2と厚みt1との合計は、長さL3の約2/3より小さい方が好ましい。また、長さL2と厚みt1との合計は、厚みt2の約3倍以上約7倍以下であるのが好ましい。
【0074】
また、第1変形部136fと第2変形部136gとは、略直交するように形成されている。これにより、第2変形部136gおよび第3変形部136hをシール部136に容易に形成することが可能である。また、第1変形部136fと第2変形部136gとの成す角度が鈍角である場合と比べて、弁体132を閉弁する前に第3変形部136hが吸気ポート2の内壁面25に当接するのを抑制することができる。この結果、変形部136eがめくれて、第3変形部136hが当接せずに、第2変形部136gの弁体本体35側の側面が内壁面25に当接してしまうのを抑制することが可能である。したがって、シール部136を吸気ポート2の内壁面25に十分に当接させることが可能である。
【0075】
また、弁体本体35から離れる方向において、長さL1は、厚みt2の約2倍以上約4倍以下であるのが好ましい。これにより、第3変形部136hを吸気ポート2の内壁面25に十分に近づけることができるので、第3変形部136hを吸気ポート2の内壁面25により確実に当接させることが可能である。
【0076】
また、第2変形部136gは、E1側の厚みが小さくなるように先細るように構成されている。これにより、弁体132を閉弁する際において、弁体132を閉弁する前に第2変形部136gのE1側の端部が先に吸気ポート2の内壁面25に当接するのを抑制することができるので、当接した第2変形部136gのE1側の端部からシール部136がめくれて、第3変形部136hが当接せずに、第2変形部136gの弁体本体35側の側面が内壁面25に当接してしまうのを抑制することが可能である。
【0077】
また、E1側において、第2変形部136gと第3変形部136hとの成す角θは、鈍角になる(180度未満になる)ように構成されている。これにより、寸法ばらつきなどに起因して、弁体132を閉弁する際に第3変形部136hが吸気ポート2の内壁面25に十分に当接しなくなるのを抑制することが可能である。
【0078】
また、弁体本体35から離れる方向において、第3変形部136hの第2変形部136gからの突出長さL4は、長さL1よりも十分に小さくなるように構成されている。これにより、第3変形部136hにおけるE2側の面積S2を小さくすることが可能である。
【0079】
(弁体の当接) ここで、
図17および
図18に示すように、弁体132を閉弁する際においては、吸気ポート2にシール部136が当接する直前に、変形部136eに弁体132の上流側と下流側との差圧に起因して、大きな吸気の流れが生じる。この際、シール部136のシール部湾曲部36aおよびシール部137のシール部湾曲部37aには、吸気の流れに起因する圧力が加えられやすい。特に、吸気の流れがぶつかる側(
図17の下流側負圧の場合には、上流側、
図18の上流側負圧の場合には、下流側)のシール部136のシール部湾曲部36aおよびシール部137のシール部湾曲部37aには、シール部136および137をめくるような大きな力が加えられる。そこで、シール部湾曲部36aにおいて、第2変形部136gの長さL2と第1変形部136fの厚みt1との合計(=L2+t1)を、固定部36dにおける弁体132の長さL3よりも小さくして、第2変形部136gおよび第3変形部136hにおける面積S1を小さくする。これにより、
図17の下流側負圧の場合において第2変形部136gおよび第3変形部136hに加えられる上流側からの力を小さくすることが可能である。この結果、吸気ポート2にシール部136が当接する直前に、第2変形部136gおよび第3変形部136hが差圧に起因してめくれて、第3変形部136hが当接せずに、第2変形部136gの弁体本体35側の側面が内壁面25に当接してしまうのを抑制することが可能である。したがって、シール部136が吸気ポート2に十分に当接しなくなるのを抑制することが可能である。
【0080】
また、シール部湾曲部36aにおいて、第3変形部136hの第2変形部136gからの突出長さL4を、第1変形部136fの長さL1よりも十分に小さくして、第3変形部136hにおけるE2側の面積S2を小さくする。これにより、
図18の上流側負圧の場合において第3変形部136hに加えられる下流側からの力を小さくすることが可能である。この結果、吸気ポート2にシール部136が当接する直前に、第3変形部136hが差圧に起因してめくれて、第3変形部136hのE1側の面が内壁面25に当接せずに、E2側の面が内壁面25に当接してしまうのを抑制することが可能である。したがって、シール部136が吸気ポート2に十分に当接しなくなるのを抑制することが可能である。
【0081】
また、シール部136と同様の構成を有するシール部137でも同様に、シール部湾曲部37aにおいて、第2変形部137gの長さL2と第1変形部137fの厚みt1との合計(=L2+t1)を、固定部37dにおける弁体132の長さL3よりも小さくして、第2変形部137gおよび第3変形部137hにおける面積S1を小さくする。これにより、
図18の上流側負圧の場合において、吸気ポート2にシール部137が当接する直前に、第2変形部137gおよび第3変形部137hが差圧に起因してめくれるのを抑制することができるので、シール部137が吸気ポート2に十分に当接しなくなるのを抑制することが可能である。また、第3変形部137hにおけるE2側の面積S2を小さくすることによって、
図17の下流側負圧の場合において、吸気ポート2にシール部137が当接する直前に、第3変形部137hが差圧に起因してめくれるのを抑制することができるので、シール部137が吸気ポート2に十分に当接しなくなるのを抑制することが可能である。なお、
本実施形態のその他の構成は、上記
参考例と同様である。つまり、
本実施形態の弁体132を、
参考例の吸気装置100の弁体32の代わりに用いることが可能である。
【0082】
(
本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0083】
本実施形態では、変形部136eおよび137eにおける弁体132の回動方向(E方向)の長さ(=L2+t1)を、固定部36dおよび37dにおける弁体132の回動方向の長さL3よりも小さくする。これにより、変形部136eおよび137eの面積S1を小さくすることができるので、吸気の流れに起因して変形部136eおよび137eに加えられる力を小さくすることができる。この結果、変形部136eおよび137eが大きく変形するのを抑制することができるので、意図しない形状に変形した状態(めくれた状態)で変形部136eおよび137eが吸気ポート2の内壁面25に当接するのを抑制することができる。この結果、吸気ポート2と弁体132とを確実にシールすることができる。なお、
本実施形態のその他の効果は、上記
参考例と同様である。
【0084】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0085】
たとえば、上記
参考例では、本発明の吸気装置100を、自動車用の直列4気筒エンジン10に適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の吸気装置を、自動車用のエンジン以外の内燃機関に適用してもよいし、直列4気筒エンジン以外の内燃機関に適用してもよい。
【0086】
また、上記
参考例では、本発明の弁体32を、吸気経路長を変更する可変吸気用の吸気制御弁3に用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の弁体を、共鳴過給向けのバルブや、慣性過給向けのバルブ、縦渦を発生させるTCV(タンブルコントロールバルブ)、横渦を発生させるSCV(スワールコントロールバルブ)などの、可変吸気用の吸気制御弁以外に用いてもよい。つまり、吸気装置のバルブであれば、本発明の弁体を用いることが可能である。なお、閉状態における気密性が要求される吸気装置のバルブに本発明の弁体を用いるのが好ましい。また、流体が流れる通路を切り替える際に用いられるのであれば、本発明の弁体を吸気装置以外のバルブ(弁)に用いてもよい。
【0087】
また、上記
参考例では、弁体本体35の本体湾曲側端部35bおよび35cを凸状に湾曲させることによって、シール部36および37を、湾曲側端部32bおよび32cに対応するシール部湾曲部36aおよび37aを湾曲させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、弁体本体を湾曲させずに、シール部のシール部湾曲部のみを湾曲させてもよい。この場合であっても、弁体の湾曲側端部に配置されるシール部湾曲部では、湾曲していることにより断面二次モーメントが大きくなるので、シール部を変形しにくくすることが可能である。
【0088】
また、上記
参考例では、シール部36および37に、それぞれ、閉方向E1に向かって延びる変形部36fおよび37fと、変形部36fおよび37fからそれぞれ開方向E2に向かって延びる当接部36hおよび37hとを設け、当接部36hおよび37hを吸気ポート2の内壁面25に当接させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、シール部は吸気ポートの内壁面に当接可能な構成を有していればよい。たとえば、
図19に示す
参考例の弁体232のように、シール部236および237として、
図7に示すような上記
参考例の接続部36gおよび37gと当接部36hおよび37hとを設けずに、変形部236fおよび237fが吸気ポート202の内壁面225に当接するように構成してもよい。なお、この
参考例の弁体232においても、弁体232の湾曲側端部232bおよび232cは所定の曲率半径で湾曲している。また、吸気装置に
参考例の弁体232を用いる場合には、吸気ポート202の内壁面225に変形部236fおよび237fが挿入されるような凹部225dを設ける方が好ましい。
【0089】
また、上記
参考例では、湾曲側端部32bおよび32cを側端部32aのR面取りされた角部C1〜C4から連続的に湾曲するように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、
図20に示す
参考例の弁体332のように、湾曲側端部332bおよび332cを角部C1〜C4から離間するように形成してもよい。この弁体332の側端部332aでは、湾曲する湾曲側端部332bの一方端部F1とA1側で、かつ、B1側の角部C1との間に直線側端部332hが設けられ、他方端部F2とA2側で、かつ、B1側の角部C2との間に直線側端部332iが設けられる。同様に、湾曲する湾曲側端部332cの一方端部F3とA1側で、かつ、B2側の角部C3との間に直線側端部332jが設けられ、他方端部F4とA2側で、かつ、B2側の角部C4との間に直線側端部332kが設けられる。このように弁体332を形成した場合であっても、湾曲する湾曲側端部332bにおけるシール部336の断面二次モーメント、および、湾曲する湾曲側端部332cにおけるシール部337の断面二次モーメントをそれぞれ大きくすることが可能である。なお、この弁体332は、平面視において弁体332と同様の形状に形成された弁体本体335に、対応する所定の形状に形成されたシール部336および337が配置されることによって形成される。
【0090】
また、上記
参考例では、弁体32において、回動軸31の延びるA方向に沿って延びる側端部にのみ、湾曲する湾曲側端部32bおよび32cを設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、弁体において、回動軸の延びる方向に沿って延びる側端部だけでなく、回動軸に直交する方向に沿って延びる側端部にも、湾曲する湾曲側端部を設けてもよい。
【0091】
また、上記
実施形態では、弁体32(132)の湾曲側端部32bおよび32cを凸状に湾曲させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、弁体の湾曲側端部を凹状に湾曲させてもよい。
【0092】
また、上記
実施形態では、弁体32(132)のB1側の湾曲側端部32bおよびB2側の湾曲側端部32cを共に凸状に湾曲させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、弁体のB方向(回動軸と直交する方向)の一方側のみ湾曲させ、他方側を直線状に形成してもよい。
【0093】
また、上記
参考例では、シール部36および37を弁体本体35にインサート成形により設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、弁体本体とは別個に設けられたシール部を弁体本体に嵌め込むことによって、シール部を弁体本体に配置してもよい。
【0094】
また、上記
実施形態では、シール部136のシール部湾曲部36aおよびシール部137のシール部湾曲部37aにのみ、それぞれ、変形部136eおよび137eを設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、シール部湾曲部以外のシール部の部分にも
図15〜
図18に示す変形部を設けてもよい。