(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記第1の録画領域に記録された前記チャンネル変更の発生した番組を前記第2の録画領域に保存するときに、前記チャンネル変更の発生した番組と前記継続番組とを結合することを特徴とする請求項1に記載の録画装置。
前記制御部は、前記第1の録画領域に記録された前記チャンネル変更の発生した番組が前記第1の録画領域の空き容量に基づいて自動的に削除されたときに、前記第2の録画領域に記録された前記継続番組を削除することを特徴とする請求項3に記載の録画装置。
前記制御部は、前記第1の録画領域に記録された前記チャンネル変更の発生した番組を前記第2の録画領域に保存するときに、前記チャンネル変更の発生した番組と前記継続番組とを結合することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の録画装置。
前記制御部は、前記第1の録画領域に記録された前記チャンネル変更が発生した番組と前記継続番組のうちいずれか一方を前記第2の録画領域に保存したときに、他方も前記第2の録画領域に保存し、前記第2の録画領域に保存された前記チャンネル変更が発生した番組と前記継続番組を結合することを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の録画装置。
前記制御部が前記一方を保存する際に、前記他方が前記第1の録画領域の空き容量に基づいて自動的に削除されていたときは、その旨を通知する第1の通知部を更に備えることを特徴とする請求項6に記載に録画装置。
前記制御部は、前記継続番組を録画するために使用可能な前記受信部がないとき、前記継続番組と重複する通常録画予約が設定され、且つ当該通常録画予約による録画予定番組を録画可能な繰り返し録画の録画計画が設定されているかを判定し、
前記判定結果に基づいて前記通常録画予約を取り消し、
前記通常録画予約の取り消しによって使用可能となった前記受信部を用いて前記継続番組を通常録画するための録画予約を設定することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の録画装置。
前記制御部は、所定の物理チャンネルに含まれる第1論理チャンネルについての繰り返し録画中に前記チャンネル変更の発生を検知し、前記第2の録画部は、前記所定の物理チャンネルに含まれる第2論理チャンネルの前記継続番組の録画を実行することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の録画装置。
【背景技術】
【0002】
従来、或るチャンネルで放送中の或る番組の放送時間が延長された場合などに、上記チャンネルとは異なるチャンネルに変更して、上記番組の放送が継続されるイベントリレーと呼ばれるサービスが行われている(例えば、特許文献1参照)。このようなイベントリレーは、野球の生中継など、イベントの終了時間が予測できない番組でよく行われる。
【0003】
また、従来の録画装置には、上記イベントリレーが録画中に発生した場合にイベントリレーに自動的に追従して録画を行う機能を有するものがあった。
【0004】
より具体的に説明すると、放送波にはEIT[p/f]データ(現在放送中の番組タイトルや番組詳細が含まれるデータ)が含まれており、イベントリレーが発生した場合に上記EIT[p/f]データにイベントグループ記述子(EVENT GROUP descriptor)が挿入される。即ち、EIT[p/f]データにイベントグループ記述子が含まれるかによってイベントリレーを検知していた。
【0005】
録画中にこのようにイベントリレーの発生を検知した場合、録画装置はイベントグループ記述子内のイベントリレーのチャンネル変更後のチャンネル番号及び番組識別ID(EVENT ID)を保持する。そして、現在録画中の番組が終了すると、録画を停止する。録画の停止後、保持されている上記チャンネル番号に選局する。そして、選局されたチャンネルで放送されている番組の番組識別IDが、保持されている上記番組識別IDと合致すれば、録画を再開するようにしていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のようなイベントリレーに追従して録画する機能は、特定の番組を個別に録画する通常録画に対してのものであった(なお、特許文献1は通常録画に対するイベントリレー追従録画に関する)。従来、通常録画とは別の録画方法として、特定のチャンネルに関して一日のうち予め設定された時間帯で繰り返して録画するループ録画(繰り返し録画)と呼ばれるものもあった。
【0008】
しかしながら、上記ループ録画の場合は、チャンネルを固定して録画するため、録画中のチャンネルにおいてイベントリレーが発生した場合でも、チャンネルを変更して録画することができず、イベントリレーにより放送が継続された番組を視聴することができない場合があった。
【0009】
上記状況に鑑み、本発明は、ループ録画を実行中にイベントリレーが発生した場合でも、イベントリレーにより放送が継続された番組の視聴をより確実なものとできる録画装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る録画装置は、放送信号の受信処理を行う少なくとも一つの受信部と、
前記受信部を用いて特定のチャンネルに関して予め設定された時間帯を繰り返して録画する繰り返し録画を実行する第1の録画部と、
前記繰り返し録画の実行中に放送中の番組のチャンネル変更の発生を検知する制御部と、
前記制御部による検知に基づき、前記受信部を用いて前記チャンネル変更による変更後のチャンネルで放送される継続番組の録画を実行する第2の録画部と、を備える構成としている(第1の構成)。
【0011】
また、上記第1の構成において、前記制御部は、複数の前記受信部のうち使用可能な前記受信部を用いて前記継続番組を通常録画するための録画予約を設定し、前記第2の録画部は前記設定された録画予約に基づいて録画を実行することとしてもよい(第2の構成)。
【0012】
このような構成によれば、継続番組の録画をループ録画と並行して実行することが可能となる。
【0013】
また、上記第2の構成において、繰り返し録画による録画データが記録される第1の録画領域と通常録画による録画データが記録される第2の録画領域とを有する記録部を更に備えることとしてもよい(第3の構成)。
【0014】
また、上記第3の構成において、前記制御部は、前記第1の録画領域に記録された前記チャンネル変更の発生した番組が前記第1の録画領域の空き容量に基づいて自動的に削除されたときに、前記第2の録画領域に記録された前記継続番組を削除することとしてもよい(第4の構成)。
【0015】
このような構成によれば、単独で残存させても意味の少ない継続番組を削除し、録画可能領域を広げることができる。
【0016】
また、上記第3又は第4の構成において、前記制御部は、前記第1の録画領域に記録された前記チャンネル変更の発生した番組を前記第2の録画領域に保存するときに、前記チャンネル変更の発生した番組と前記継続番組とを結合することとしてもよい(第5の構成)。
【0017】
このような構成によれば、イベントリレーの発生した番組を第1の録画領域における自動削除による喪失から回避させるために第2の録画領域に保存させるときに、自動的にイベントリレーの発生した番組と継続番組とを結合させることで適切なコンテンツの管理が可能となる。
【0018】
また、上記第3〜第5のいずれかの構成において、前記制御部は、前記継続番組を録画可能な繰り返し録画の録画計画が設定されているかを判定し、前記判定結果に応じて前記録画予約を設定するか否かを切替えることとしてもよい(第6の構成)。
【0019】
このような構成によれば、継続番組を録画可能なループ録画の録画計画が設定されている場合に、通常録画による録画予約が不要となる。
【0020】
また、上記第6の構成において、前記制御部は、前記第1の録画領域に記録された前記チャンネル変更が発生した番組と前記継続番組のうちいずれか一方を前記第2の録画領域に保存したときに、他方も前記第2の録画領域に保存し、前記第2の録画領域に保存された前記チャンネル変更が発生した番組と前記継続番組を結合することとしてもよい(第7の構成)。
【0021】
このような構成によれば、イベントリレーの発生した番組と継続番組のうち一方を第1の録画領域における自動削除による喪失から回避させるために第2の録画領域に保存させるときに、自動的に他方も第2の録画領域に保存でき、更にイベントリレーの発生した番組と継続番組とを結合させることで適切なコンテンツの管理が可能となる。
【0022】
また、上記第7の構成において、前記制御部が前記一方を保存する際に、前記他方が前記第1の録画領域の空き容量に基づいて自動的に削除されていたときは、その旨を通知する第1の通知部を更に備えることとしてもよい(第8の構成)。
【0023】
このような構成によれば、ユーザにイベントリレーの発生した番組と継続番組のうち一方が自動削除されたことを知らせることができる。
【0024】
また、上記第2〜第8のいずれかの構成において、前記制御部は、前記継続番組を録画するために使用可能な前記受信部がないとき、前記継続番組と重複する通常録画予約が設定され、且つ当該通常録画予約による録画予定番組を録画可能な繰り返し録画の録画計画が設定されているかを判定し、
前記判定結果に基づいて前記通常録画予約を取り消し、
前記通常録画予約の取り消しによって使用可能となった前記受信部を用いて前記継続番組を通常録画するための録画予約を設定することとしてもよい(第9の構成)。
【0025】
このような構成によれば、継続番組を録画するために使用可能な受信部がない場合でも、使用可能な受信部を生じさせることができ、継続番組の録画が可能となる。
【0026】
また、上記第9の構成において、前記制御部によって前記通常録画予約が取り消された旨を通知する第2の通知部を更に備えることとしてもよい(第10の構成)。
【0027】
このような構成によれば、予約をしたにもかかわらず通常録画予約が取り消されたことにユーザが装置の故障ではないかと誤解を起こすことを防ぐことができる。
【0028】
また、上記第1の構成において、前記制御部は、所定の物理チャンネルに含まれる第1論理チャンネルについての繰り返し録画中に前記チャンネル変更の発生を検知し、前記第2の録画部は、前記所定の物理チャンネルに含まれる第2論理チャンネルの前記継続番組の録画を実行することとしてもよい(第11の構成)。
【0029】
このような構成によれば、一つの受信部によってループ録画と継続番組の録画を並行して実行することができる。
【0030】
また、上記第1〜第11のいずれかの構成において、繰り返し録画によって録画された前記チャンネル変更が発生した番組を再生する再生部と、
前記再生部による再生が終了すると、録画された前記継続番組の再生を実行するかを選択する選択部と、を更に備え、
前記再生部は、前記選択部における選択結果に応じて前記継続番組の再生を実行することとしてもよい(第12の構成)。
【0031】
このような構成によれば、ユーザの嗜好に応じて、イベントリレーが発生した番組に続けて継続番組を再生させることができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によると、ループ録画を実行中にイベントリレーが発生した場合でも、イベントリレーにより放送が継続された番組の視聴をより確実なものとできる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0035】
<第1実施形態>
<<録画装置の構成>>
本発明の第1実施形態に係る録画装置のブロック構成を
図1に示す。
図1に示す録画装置1は、受信部であるチューナ部2、データ処理部3、記録部4、出力部5、操作部6、記憶部7、及び制御部8を備えている。録画装置1は、不図示のアンテナやモニタ、或いはテレビ受信機に電気的に接続され、テレビ放送の録画や再生のために利用される。
【0036】
チューナ部2は、テレビ放送局から提供される放送信号の受信に利用される。チューナ部2は、不図示のアンテナから受信した放送信号の選局及び復調を行う。録画装置1は、3つのチューナ部2(T0、T1、T2)を備え、同時に3チャンネルの放送番組の録画が可能である。なお、チューナ部2の数は複数であればよく、特に3つに限定されるものではない。
【0037】
データ処理部3は、チューナ部2から受け取った放送信号に基づいて映像音声信号を生成し、当該信号を記録部4または出力部5に送信する。また、データ処理部3は、記録部4の録画コンテンツに対して再生処理を行い、処理後の映像音声信号を出力部5に送信もする。
【0038】
記録部4は、チューナ部2及びデータ処理部3を介して取得した映像音声信号(放送番組)を録画コンテンツとして記録する。記録部4は、HDD(ハードディスクドライブ)や光ディスク装置などからなり、録画装置1に内蔵されているもののほか、外付けされているものでもよい。
【0039】
出力部5は、データ処理部3から受け取った映像音声信号や、メニュー画面、電子番組表等のOSD(オンスクリーンディスプレイ)画像データを外部に出力する。出力部5の出力信号は録画装置1に電気的に接続される例えばモニタやテレビ受信機に送出される。モニタやテレビ受信機は、出力部5の出力信号に基づく映像及びOSD画像を自身の画面に表示させ、音声をスピーカから出力させる。
【0040】
操作部6は、録画装置1の筐体表面や不図示のリモコンに設けられた各種操作キーを備える。例えば、操作部6は、ユーザによる番組の録画や録画番組の再生に係る操作、電子番組表や録画計画などに係る操作を受け付ける。
【0041】
制御部8は、不図示の演算部やその他の電子部品で構成され、記憶部7等に予め記憶、入力されたプログラム、データに基づき録画装置1の各部を統括的に制御する。
【0042】
記憶部7は、制御部8が利用する上記プログラムやデータの他、EPG(電子番組表)情報や、記録部4に対する録画計画を記憶する。
【0043】
録画装置1は、特定の番組を個別に録画する通常録画を行うことが可能である。通常録画の録画予約(録画計画の作成)は、例えば出力部5に接続されたモニタ等に表示された設定画面において操作部6の操作によりチャンネル、録画開始時刻、及び録画終了時刻を入力することや、モニタ等に表示された電子番組表において操作部6の操作により番組を選択することで行われる。通常録画の録画予約内容は記憶部7に記憶される。そして、制御部8は、記憶部7に記憶された上記録画予約内容に基づき、記録部4に予め設定された通常録画領域4Aに番組の録画を行う。
【0044】
また、録画装置1は、通常録画のほかにループ録画を行うことが可能となっている。ループ録画は、特定のチャンネルに関して一日のうち所定の時間帯で繰り返して番組を録画するものである。例えば
図2によれば、3つのチューナ部2のうち、チューナ部2(T0、T1)に対してループ録画予約が設定されている。チューナ部T0に対してチャンネルAが設定され、チューナ部T1に対してチャンネルBが設定される。ここでは一例としてチャンネルの設定に対して録画時間帯の設定はチャンネル間で同一にだけ設定可能としており、
図2ではチャンネルA、Bともに開始時刻4時から終了時刻19時まで番組を録画するよう設定されている。
【0045】
ここで、デジタル放送では、1つの物理チャンネル(各放送局に割り当てられる周波数帯)において、ハイビジョン1チャンネル分、又は標準画質複数チャンネル分の周波数帯域が確保されており、標準画質放送では同時に最大3つの異なる番組を編成できる。このように最大3つの異なる番組を編成することができるため、ループ録画においては、各チューナ部2ごとに3つのチャンネル(論理チャンネル)の中から1つ指定して録画を行う。
図2の例であれば、チャンネルA、及びチャンネルBはそれぞれこのように指定された論理チャンネルである。なお、通常録画においても、各チューナ部2ごとに上記のように3つのうちから1つ論理チャンネルを指定して録画を行う。
【0046】
ループ録画に関して、制御部8は上記のような設定(録画計画)に基づいて毎日繰り返し、記録部4に予め設定されたループ録画領域4Bへの番組の録画を実行する。録画の実行によってループ録画領域4Bの記録可能領域が残り少なくなると、古い録画データから順に削除(上書き)して録画を継続する(自動削除機能)。
【0047】
なお、記録部4には、録画コンテンツ(番組)ごとに録画コンテンツに関するメタ情報が記録される。当該メタ情報は、例えば録画日、録画開始時刻、録画時間(録画開始から終了までの時間)、録画チャンネル、番組タイトル、放送時間(放送日、放送開始時刻、放送終了時刻等)、番組詳細情報等が含まれる。番組タイトル、放送時間、番組詳細情報等は、EPG情報に基づいて取得できる。
【0048】
<<ループ録画中のイベントリレー発生時の録画制御>>
次に、このような構成である録画装置1におけるループ録画中のイベントリレー発生時の録画制御について
図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0049】
録画計画に従って或る番組のループ録画がされているときに、制御部8はイベントリレーの発生がしたか否かを監視している(ステップS1)。先述した通り、イベントリレーの発生の検知は、放送波に含まれるEIT[p/f]データにイベントグループ記述子が含まれることを検知することによって行える。制御部8は、データ処理部3から取得されるEIT[p/f]データを監視している。
【0050】
イベントリレーの発生が検知された場合(ステップS1のY)、ステップS2に進み、制御部8は、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組(現在録画中の番組の後に放送される番組)を録画することのできるループ録画の録画計画が記憶部7に設定されているかを判定する(ステップS2)。なお、イベントリレーによる変更後のチャンネルは、イベントグループ記述子に含まれている。
【0051】
ここで、上記のようなループ録画の録画計画が記憶されている場合は(ステップS2のY)、そのまま処理は終了する(エンド)。
【0052】
例えば
図4に示す例では、チューナ部T0、T1に対してそれぞれチャンネルA、Bでの15時から22時までの時間帯でのループ録画が設定されている(ハッチングはループ録画の録画計画を示す、以降の図でも同様)。このような録画計画に従って、15時から18時まではチャンネルAについては番組XX及びYYが録画され、チャンネルBについては番組FF及びGGが録画される。番組YYの録画中にイベントリレーが発生してこれが検知された場合、イベントリレーによる変更後のチャンネルであるチャンネルBで放送される番組(18時から放送される番組)はチャンネルBについて設定された録画計画によって録画可能である(ステップS2のY)。従って、そのままでも録画計画に従ってイベントリレーによる変更後のチャンネルBで放送される番組YYが録画される。このとき、チャンネルAについては録画計画に従って番組ZZも録画される。
【0053】
一方、ステップS2で、上記のようなループ録画の録画計画が設定されていない場合は(ステップS2のN)、ステップS3に進み、制御部8は、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組を録画可能な通常録画予約が既に記憶部7にされているかを判定する。ここで、このような通常録画予約が既にされていれば(ステップS3のY)、そのまま処理は終了となる(エンド)。この場合、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組を通常録画によって録画することができる。
【0054】
また、ステップS3で、上記のような通常録画予約がされていなければ(ステップS3のN)、ステップS4に進み、制御部8は、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組の録画に使用可能なチューナ部2(空きのチューナ部2)が存在するかを判定する。もし、そのような空きチューナ部2がなければ(ステップS4のN)、そのまま処理は終了となる(エンド)。この場合は、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組を録画はできない。
【0055】
一方、ステップS4で上記のような空きのチューナ部2があれば(ステップS4のY)、ステップS5に進み、制御部8は、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組を録画する通常録画予約を記憶部7に設定する。そして、処理は終了となる(エンド)。
【0056】
例えば
図5の例であれば、チャンネルAについて録画番組YYのループ録画中にイベントリレーが発生してこれを検知すると、イベントリレーによる変更後のチャンネルBで放送される番組を録画する通常録画予約(チャンネルBについての黒塗り部)が設定され、設定された通常録画予約に基づいて番組YYが録画される。
【0057】
このように、本実施形態であれば、ループ録画による録画中にイベントリレーが発生した場合でも、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組を録画することができ、ユーザがこの番組を視聴することをより確実なものにできる。
【0058】
<<録画番組の編集>>
上記のようにループ録画中にイベントリレーが発生した録画番組が上記自動削除機能により記録部4のループ録画領域4Bから削除された場合、制御部8は、上記イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組の録画番組もループ録画領域4B(ループ録画の場合)或いは通常録画領域4A(通常録画の場合)から削除する。これにより、単独で残存しても意味の少ない録画番組を削除して録画可能領域を広げることができる。
【0059】
また、上記のようにループ録画中にイベントリレーが発生した録画番組をループ録画領域4Bから通常録画領域4Aへ保存させて(ダビングまたは一方を削除)、自動削除によるデータ喪失を回避する場合、制御部8は、ループ録画領域4Bに録画されたイベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組の録画番組を通常録画領域4Aに保存した上で上記保存させた録画番組と結合して一つのコンテンツとする。これにより、コンテンツを適切に管理できる。
【0060】
このとき、ループ録画領域4Bに録画されたイベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組の録画番組が上記自動削除機能により削除されていた場合は、制御部8は、例えば出力部5を用いてモニタ等にイベントリレーによる継続番組が無い旨を表示させる。なお、ループ録画領域4Bに録画されたイベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組の録画番組を通常録画領域4Aへ保存させた場合は、ループ録画中にイベントリレーが発生した録画番組を ループ録画領域4Bから通常録画領域4Aへ保存させて、上記のように一つのコンテンツとしての結合を行う。
【0061】
また、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組が通常録画領域4Aに録画されている場合も、通常録画領域4Aにおいて上記のような一つのコンテンツとしての結合を行えばよい。
【0062】
<<録画番組の再生>>
次に、ループ録画による録画番組の再生時における動作について
図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0063】
記録部4にループ録画により録画された番組の再生が制御部8により実行されているとき、制御部8が再生番組の終了を検知すると(ステップS11のY)、ステップ12に進む。ここで、制御部8は、現在の再生番組においてイベントリレーが発生したかを判定する。録画中にイベントリレーの発生を検知した場合、録画中の番組の管理情報にイベントリレーが発生した旨の情報を含めるようにしているので、上記判定が可能となる。
【0064】
もしイベントリレーが発生していれば(ステップS12のY)、ステップS13に進み、制御部8は、その旨を示すメッセージを出力部5を用いてモニタ等に表示させる。このメッセージには、
図7の例に示すように、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組の録画番組を再生させるかをユーザに選択させる選択肢が表示される。
【0065】
ここで再生させる選択肢が操作部6により選択された場合(ステップS14のY)、ステップS15に進み、制御部8は、対応するイベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組の録画番組を記録部4(通常録画領域4A或いはループ録画領域4B)から再生させる。これにより、ユーザはイベントリレーによる継続番組を続けて視聴することができる。
【0066】
一方、イベントリレーが発生していない場合や(ステップS12のN)、上記メッセージにおいて再生しない選択肢が選択された場合は(ステップS14のN)、制御部8は、再生を停止させる(ステップS16)。
【0067】
なお、モニタ等に表示された設定画面における操作部6による設定に応じて、イベントリレーが発生した場合にステップS13の表示を行うか、ステップS13及びS14を省略してそのままステップS15で再生させるかを切替えるようにしてもよい。
【0068】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態の変形例となり、本実施形態に係る録画中のイベントリレー発生時の録画制御について
図8A及び
図8Bに示すフローチャートを用いて説明する。
【0069】
図8AのフローチャートのステップS1〜S5については第1実施形態の
図3と同様であり、相違点としてはステップS4において、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組の録画に使用可能なチューナ部2(空きのチューナ部2)がなかった場合(ステップS4のN)の処理となる。
【0070】
この場合の処理について
図8Bを用いて説明する。ステップS4の後、ステップS6に進み、制御部8は、イベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組と重複する通常録画予約が記憶部7に設定されているかを判定する。
【0071】
ここで、設定されていれば(ステップS6のY)、ステップS7に進み、制御部8は、上記設定された通常録画予約により録画予定の番組を録画可能なループ録画の録画計画が記憶部7に設定されているかを判定する。
【0072】
ここで、設定されていれば(ステップS7のY)、上記設定された通常録画予約は不要と言えるので制御部8は、ステップS8にてこの通常録画予約を記憶部7から削除する(予約の取り消し)。これにより使用できるチューナ部2が1つ生じたことになるので、ステップS5(
図8A)に進み、制御部8は、上記使用可能なチューナ部2に対してイベントリレーによる変更後のチャンネルで放送される番組の録画の通常録画予約を記憶部7に設定する。これにより、ステップS4で空きのチューナ部がないと判定された場合でも、イベントリレーによる継続番組の録画をすることが可能となる。
【0073】
このような処理について
図9を用いて具体例を説明する。チャンネルAについてループ録画による番組YYの録画中にイベントリレーの発生が検知された場合、既にチューナ部T1に対しては通常録画予約91が設定され、チューナ部T2に対してはループ録画の録画計画93が設定されているので、空きのチューナ部2は無いことになる。しかしながら、通常録画予約91により録画予定の番組は録画計画93によるループ録画によって録画可能である。従って、不要である通常録画予約91は取り消し、代わりにチューナ部T1に対して通常録画予約92を設定する。これにより、通常録画予約92に従ってイベントリレーによる継続番組である番組YYが録画されることになる。
【0074】
なお、ステップS8で通常録画予約を取り消した場合、その旨とループ録画により代わりに録画可能であることを通知するメッセージを通常録画予約の一覧(モニタ等に表示)において表示してもよい。
【0075】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、ループ録画の録画計画として、1つのチューナ部2に対して物理チャンネルを指定できるものとする。なお、本実施形態では、録画装置1はチューナ部2を1つのみ備えていてもよい。
【0076】
そして、指定された物理チャンネルにおける或る第1論理チャンネルでのループ録画を実行しているときにイベントリレーが発生した場合、制御部8はこれを検知する。そして、制御部8は、イベントリレーによる変更後の第2論理チャンネル(指定された物理チャンネルに含まれる)で放送される番組を記録部4のループ録画領域4Bに録画させる。このとき、第1論理チャンネルについてはループ録画を同時に実行する。第2論理チャンネルで放送される番組が終了すれば、録画は停止される。
【0077】
ここで
図10を用いて具体例を説明する。
図10では、チューナ部T0に対して物理チャンネルであるチャンネルXを指定して15時から22時までのループ録画の録画計画が設定されている。そして、この録画計画に従って第1論理チャンネルであるチャンネルX1について番組QQの録画中にイベントリレーが発生したとする。すると、これが検知され、第2論理チャンネルであるチャンネルX2についてイベントリレーによる継続番組である番組QQが録画されると共に、番組RRがループ録画により録画される。
【0078】
このように本実施形態であれば、1つのチューナ部2によってループ録画とイベントリレーによる継続番組の録画が可能となる。
【0079】
なお、第1実施形態で述べた録画番組の編集や再生については、本実施形態に適用することも可能である。
【0080】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変更が可能である。
【0081】
例えば、ステップS5における通常録画予約による録画は通常録画領域4Aではなく、ループ録画領域4Bに行ってもよい。