特許第6555616号(P6555616)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社クリエイティブ テクノロジーの特許一覧 ▶ 有限会社マツダデザインの特許一覧

<>
  • 特許6555616-暖房機 図000002
  • 特許6555616-暖房機 図000003
  • 特許6555616-暖房機 図000004
  • 特許6555616-暖房機 図000005
  • 特許6555616-暖房機 図000006
  • 特許6555616-暖房機 図000007
  • 特許6555616-暖房機 図000008
  • 特許6555616-暖房機 図000009
  • 特許6555616-暖房機 図000010
  • 特許6555616-暖房機 図000011
  • 特許6555616-暖房機 図000012
  • 特許6555616-暖房機 図000013
  • 特許6555616-暖房機 図000014
  • 特許6555616-暖房機 図000015
  • 特許6555616-暖房機 図000016
  • 特許6555616-暖房機 図000017
  • 特許6555616-暖房機 図000018
  • 特許6555616-暖房機 図000019
  • 特許6555616-暖房機 図000020
  • 特許6555616-暖房機 図000021
  • 特許6555616-暖房機 図000022
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6555616
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】暖房機
(51)【国際特許分類】
   F24D 13/02 20060101AFI20190729BHJP
   H05B 3/20 20060101ALI20190729BHJP
【FI】
   F24D13/02 A
   H05B3/20 310
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-239775(P2015-239775)
(22)【出願日】2015年12月8日
(65)【公開番号】特開2017-106657(P2017-106657A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2018年6月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】591012266
【氏名又は名称】株式会社クリエイティブテクノロジー
(73)【特許権者】
【識別番号】515137565
【氏名又は名称】有限会社マツダデザイン
(74)【代理人】
【識別番号】100101926
【弁理士】
【氏名又は名称】塚原 孝和
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 悠
(72)【発明者】
【氏名】辰己 良昭
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 喜裕
(72)【発明者】
【氏名】松田 武史
(72)【発明者】
【氏名】林 周二郎
【審査官】 藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−273947(JP,A)
【文献】 特開2011−69548(JP,A)
【文献】 特開2008−202922(JP,A)
【文献】 特開昭59−023489(JP,A)
【文献】 特開2004−108735(JP,A)
【文献】 特開2004−225824(JP,A)
【文献】 特開2010−169319(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24D 13/02
H05B 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端に開口を有し且つ伸縮可能な中空の蛇腹体と、電極とこの電極を両側から被覆した絶縁フィルムとで形成された面状発熱体とを備える暖房機であって、
複数の上記面状発熱体を、上記蛇腹体内に所定間隔で蛇腹体の伸縮方向にわたって取り付け、且つ、各面状発熱体の面が上記蛇腹体の伸縮方向とほぼ垂直になるよう、各面状発熱体の周縁部の一部又は全部を蛇腹体の内面部に固定した、
ことを特徴とする暖房機。
【請求項2】
請求項1に記載の暖房機において、
上記蛇腹体は、上記両端の開口を結ぶ直線の方向に伸縮可能な筒状の蛇腹体であり、
上記面状発熱体は、空気通孔を所定箇所に有する、
ことを特徴とする暖房機。
【請求項3】
請求項2に記載の暖房機において、
取っ手部を上記蛇腹体の一方端側に設け、当該蛇腹体を起立させるための台座部を蛇腹体の他方端側に設けた、
ことを特徴とする暖房機。
【請求項4】
請求項1に記載の暖房機において、
上記蛇腹体は、上記両端の開口を結ぶ直線と垂直な方向に伸縮可能な蛇腹体である、
ことを特徴とする暖房機。
【請求項5】
請求項4に記載の暖房機において、
上記蛇腹体の伸縮方向で向き合う両側部を、所定長さの固定枠にそれぞれ固定した、
ことを特徴とする暖房機。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の暖房機において、
上記面状発熱体の少なくとも絶縁フィルムを、合成樹脂で形成した、
ことを特徴とする暖房機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、所定の電圧で発熱する面状発熱体を備えた暖房機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、暖房機は、ニクロム線式のヒータを用いたものが一般的であった。
しかし、ニクロム線式のヒータを用いた暖房機は、小さく変形することが困難であったため、装置自体が大型化しがちであった。
暖房機は、一般に、寒い時期にしか使用せず、1年間の大部分は、押入の中等に収納しておくものである。
したがって、大型の暖房機では、大きな収納場所をとり、しかも、その場所を長期間占有してしまうという問題があった。
そこで、特許文献1及び特許文献2に記載の暖房機のように、丸めたり、折り畳んだりして小型にすることができる暖房機が提案されている。
【0003】
特許文献1に記載の暖房機は、折畳み式パネルヒータであり、1対の基板とパネルヒータとで、構成されている。
具体的には、1対のパネル基板が開閉自在に連結され、面状発熱層を有したパネルヒータが、1対のパネル基板の前面にそれぞれ取付けられている。
これにより、1対のパネル基板を折り畳むことで、暖房機をコンパクトに折り畳んで収納することができるようになっている。
また、特許文献2に記載の暖房機は、フレキシブルパネルヒータであり、可撓性面発熱体と、これを自立可能に支持する保形性基枠とで構成されている。
具体的には、炭素繊維混抄発熱シートが、1対の細状電極を有した炭素繊維混抄紙をプラスチックフィルムで被覆することにより、形成され、可撓性面発熱体が、この炭素繊維混抄発熱シートを可撓性を有する外装材に挟着することにより、形成されている。そして、この可撓性面発熱体の下縁が、変形可能で自らその形を保持し得る材料からなる保形性基枠に挿し込こまれている。
このように、暖房機自体に可撓性をもたせることで、暖房機を丸めたり、折り畳んだりして、小さなスペースに収納することができるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−207930号公報
【特許文献2】実開平03−083715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記した従来の技術では、次のような課題があった。
特許文献1に記載の暖房機では、産業用であるため、構造が複雑且つ強固である。すなわち、1対のパネル基板が、複数の蝶番で連結され、しかも、各パネル基板が、保護カバーによって被覆される等、パネル基板の剛性を高めるために、多数の部材を複雑に組み合わせて、1対のパネル基板の部分を構成している。さらに、パネルヒータが、カーボン層を塗布したセラミックス基板と電極とで構成されているので、構造全体が複雑である。このため、軽量化を図ることが困難であると共に、製造コストも高くなってしまう。
一方、特許文献2に記載の暖房機では、構造がシンプルであるため、軽量化と製造コストの低減化とを図ることができる。しかし、この暖房機を筒状の構造にすると、可撓性面発熱体を折り曲げたり、丸めたりしなければならない。可撓性面発熱体を折り曲げ等すると、過剰発熱する部分が発生し、均一な発熱分布を得ることができないおそれがある。
【0006】
この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、小型化を図ることができるだけでなく、軽量化と製造コストの低減化とを図ることができると共に、面状発熱体を曲げることなく使用することができる暖房機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、 請求項1の発明は、両端に開口を有し且つ伸縮可能な中空の蛇腹体と、電極とこの電極を両側から被覆した絶縁フィルムとで形成された面状発熱体とを備える暖房機であって、複数の面状発熱体を、蛇腹体内に所定間隔で蛇腹体の伸縮方向にわたって取り付け、且つ、各面状発熱体の面が蛇腹体の伸縮方向とほぼ垂直になるよう、各面状発熱体の周縁部の一部又は全部を蛇腹体の内面部に固定した構成とする。
かかる構成により、蛇腹体を伸ばし、電圧を面状発熱体の電極に供給すると、電極が発熱し、熱が面状発熱体から放射される。
すると、蛇腹体内の空気が、面状発熱体から放射された熱によって暖められ、中空の蛇腹体内を流れる。このとき、暖められた空気は、蛇腹体の一方の開口側に向かう。そして、この空気が、一方の開口から外部に流出し、新しい空気が、他方の開口から蛇腹体内に流入する。
そして、他方の開口から蛇腹体内に流入した空気が、複数の面状発熱体によって暖められ、一方の開口側に向かう。以後、同様に、空気が、蛇腹体の一方の開口から外部に流出すると共に、新しい空気が、他方の開口から蛇腹体内に流入する。
このようにして、空気の循環が、外部と暖房機との間で生じ、暖房機の周囲が、暖房機から流出された空気によって暖められる。
暖房機の使用後は、面状発熱体の電極への電圧供給を停止し、蛇腹体を縮めることができる。
このように、蛇腹体を縮めることにより、暖房機自体を小さくすることができるので、暖房機を小さなスペースに収納することができる。
また、この発明の暖房機は、伸縮可能な中空の蛇腹体と、電極と絶縁フィルムとで成る面状発熱体という簡単な構造であるため、暖房機を軽量化することができると共に製造コストの低減化を図ることができる。
さらに、複数の面状発熱体を、蛇腹体内に所定間隔で蛇腹体の伸縮方向にわたって取り付け且つ各面状発熱体の面が蛇腹体の伸縮方向とほぼ垂直になるよう、蛇腹体の内面部に配した構成を採用しているので、暖房機を使用する際に、面状発熱体が、折れ曲がったり、丸まったりすることはない。この結果、各面状発熱体において、均一な発熱分布を得ることができる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の暖房機において、蛇腹体は、両端の開口を結ぶ直線の方向に伸縮可能な筒状の蛇腹体であり、面状発熱体は、空気通孔を所定箇所に有する構成とした。
かかる構成により、蛇腹体を両端の開口を結ぶ直線の方向に伸ばし、電圧を面状発熱体の電極に供給すると、電極が発熱し、熱が面状発熱体から放射される。
すると、面状発熱体によって暖められた空気が、複数の面状発熱体の空気通孔を通って、蛇腹体の一方の開口側に向かう。そして、この空気が、一方の開口から外部に流出し、新しい空気が、他方の開口から蛇腹体内に流入する。
そして、他方の開口から蛇腹体内に流入し複数の面状発熱体によって暖められた空気が、複数の面状発熱体の空気通孔を通って、一方の開口側に向かう。
これにより、空気の循環が、外部と暖房機との間で生じ、暖房機の周囲が、暖房機から流出された空気によって暖められる。
暖房機の使用後は、面状発熱体の電極への電圧供給を停止し、蛇腹体を両端の開口を結ぶ直線の方向に縮めることができる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載の暖房機において、取っ手部を蛇腹体の一方端側に設け、当該蛇腹体を起立させるための台座部を蛇腹体の他方端側に設けた構成とする。
かかる構成により、暖房機を、台座部を下にして床等の上に置き、取っ手部を掴んで、蛇腹体を伸ばすことができる。これにより、蛇腹体が台座部上に起立し、暖房機が安定した状態になる。そして、取っ手を持って、暖房機を所望の場所まで運ぶことができる。
暖房機を所望の場所まで運んだ後、電圧を面状発熱体に供給すると、面状発熱体によって暖められた空気が、取っ手部側の開口から流出し、新しい空気が、台座部側の開口から蛇腹体内に流入する。このようにして、空気の循環が、外部と暖房機との間で生じ、暖房機の周囲が暖められる。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1に記載の暖房機において、蛇腹体は、両端の開口を結ぶ直線と垂直な方向に伸縮可能な蛇腹体である構成とした。
かかる構成により、蛇腹体を両端の開口を結ぶ直線と垂直な方向に伸ばし、電圧を面状発熱体の電極に供給すると、電極が発熱し、熱が面状発熱体から放射される。
すると、面状発熱体によって暖められた空気が、蛇腹体の一方の開口側に向かい、一方の開口から外部に流出する。そして、他方の開口から蛇腹体内に流入し複数の面状発熱体によって暖められた空気が、一方の開口側に向かい、空気の循環が、外部と暖房機との間で生じる。
暖房機の使用後は、面状発熱体の電極への電圧供給を停止し、蛇腹体を両端の開口を結ぶ直線と垂直な方向に縮めることができる。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4に記載の暖房機において、蛇腹体の伸縮方向で向き合う両側部を、所定長さの固定枠にそれぞれ固定した構成とする。
かかる構成により、両側の固定枠を立てることで、暖房機を縦型のストーブのように使用することができ、両側の固定枠を横向きにして窓等に吊り下げることで、暖房機を横型のブラインドにように使用することができる。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の暖房機において、面状発熱体の少なくとも絶縁フィルムを、合成樹脂で形成した構成ととする。
【発明の効果】
【0013】
以上詳しく説明したように、この発明によれば、蛇腹体を縮めることにより、暖房機自体をコンパクトにして、暖房機を小さなスペースに収納することができるだけでなく、構造の簡易化により、軽量化及び製造コストの低減化を図ることができると共に、面状発熱体を曲げることなく使用することができるという優れた効果を有する。
特に、請求項3の発明では、取っ手部を掴んで、暖房機を所望の場所まで運ぶことができ、携帯性に優れている。また、暖房機を、台座部上に安定した状態で起立させることができる。
また、請求項5の発明によれば、固定枠を縦構造にすることで、暖房機を、縦型のストーブのような構造にすることができ、固定枠を横構造にすることで、暖房機を横型のブラインドにような構造にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】この発明の第1実施例に係る暖房機を示す斜視図である。
図2】暖房機の概略断面図である。
図3】蛇腹体の平面図である。
図4】蛇腹体の展開図である。
図5】面状発熱体を一部破断して示す平面図である。
図6】面状発熱体の断面図である。
図7】面状発熱体の取り付け状態を示す部分断面図である。
図8】4枚の面状発熱体と制御モジュールとの電気的接続を示すブロック図である。
図9】暖房機の使用例を示す正面図であり、図9の(a)は、蛇腹体を伸ばした状態を示し、図9の(b)は、蛇腹体を縮めた状態を示す。
図10】暖房機の暖房作用を説明するための概略断面図である。
図11】この発明の第2実施例に係る暖房機を示す概略断面図である。
図12】この発明の第3実施例に係る暖房機の要部である電気的接続を示すブロック図である。
図13】この発明の第4実施例に係る暖房機を示す斜視図である。
図14】この発明の第5実施例に係る暖房機の正面図である。
図15】LEDランプの取り付け位置を示す平面図である。
図16】この発明の第6実施例に係る暖房機を示す概略断面図である。
図17】この発明の第7実施例に係る暖房機の斜視図である。
図18】面状発熱体と制御モジュールとの電気的接続を示すブロック図である。
図19】この発明の第8実施例に係る暖房機の斜視図である。
図20】この発明の第9実施例に係る暖房機の斜視図である。
図21】一部破断して示す蛇腹体と面状発熱体と制御モジュールとの電気的接続状態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の最良の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
(実施例1)
図1は、この発明の第1実施例に係る暖房機を示す斜視図であり、図2は、暖房機の概略断面図である。
図1に示すように、この実施例の暖房機1−1は、蛇腹体2−1と、4枚の面状発熱体3−1〜3−4と備えている。
【0017】
蛇腹体2−1は、図2に示すように、開口2a,2bを両端に有した中空の筒状体である。
100°C以上の耐熱性がある材料が、蛇腹体2−1の材料として好適である。このような材料として、アラミド紙,合成繊維,合成樹脂及びその他の紙類がある。この実施例では、耐熱性と絶縁性と耐久性とに優れたアラミド紙を適用した。
図3は、蛇腹体2−1の平面図であり、図4は、蛇腹体2−1の展開図である。
図3に示すように、この実施例の蛇腹体2−1は、平面視において正10角形をなす筒状体である。図4において、点線は、折れ目であり、この折れ目に従って折り込むことで、正10角形をなす筒状体の蛇腹体2−1を形成することができる。具体的には、図4に示すように、蛇腹体2−1の展開紙には、頂点BCDEの菱形折り目が横方向に設定され、頂点EDFGの菱形折り目が、頂点BCDEの菱形折り目の上下に設定されている。蛇腹体2−1は、これら頂点BCDEの菱形折り目と頂点EDFGの菱形折り目とを山折り及び谷折りすることにより、形成される。かかる折り方による構造は、所謂「円筒折り紙構造」であり、公知であるので、詳しい説明は省略する。
このようにして形成された蛇腹体2−1は、長さ方向、つまり両端の開口2a,2bを結ぶ直線Mの方向(図2の上下方向)に伸縮可能であり、収縮時の長さが、伸張時の長さのほぼ1/4になるように設定されている。
【0018】
図1及び図2に示すように、蛇腹体2−1の下端は、台座部4に固定され、上端は、取っ手部6が取り付けられた枠部5に固定されている。
具体的には、耐熱性と剛性を有した材料が、台座部4と枠部5と取っ手部6として好適である。このような材料として、ポリプロピレン、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート等の合成樹脂がある。この実施例では、ABS樹脂を適用した。なお、台座部4,枠部5や取っ手部6を、木製にしたり、布や樹脂で固めた布で作成することもできることは勿論である。
台座部4は、蛇腹体2−1の開口2aよりも大きなドーナッツ状の部材であり、中央の円形の孔40が開口2aと連通している。また、複数の足4aが、台座部4の下面に設けられ、後述する制御モジュール7等を収納することができる内室41が、台座部4の内部に形成されている。
蛇腹体2−1の他方端としての下端部21が、このような台座部4の上面42に固定されており、これにより、蛇腹体2−1を伸張させて、台座部4上に起立させることができるようになっている。
枠部5も、台座部4と同様に、蛇腹体2−1の開口2bよりも大きなドーナッツ状に形成された部材であり、中央の円形の孔50が開口2bと連通している。
蛇腹体2−1の一方端としての上端部22が、このような枠部5の下面52に固定されており、取っ手部6は、この枠部5の上に取り付けられている。
取っ手部6は、枠部5よりも小径に設定されたドーナッツ状の部材であり、中央の円形の孔60が、枠部5の孔50と連通している。
取っ手部6は、ユーザが蛇腹体2−1を伸張等する際に使用する部分であり、取っ手部6を摘んだり、指を取っ手部6の孔60に挿入する等して、蛇腹体2−1を伸張及び収縮させることができる。
【0019】
4枚の面状発熱体3−1〜3−4は、蛇腹体2−1の内部に配設されている。
図5は、各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)を一部破断して示す平面図であり、図6は、各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)の断面図である。
図5及び図6に示すように、各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)は、電極30と、この電極30を両側から被覆した絶縁フィルム31,32とで形成されている。
【0020】
絶縁フィルム31,32は、電極30を絶縁するためのフィルムである。PI(ポリイミド),PET(ポリエチレンテレフタレート),PEN(ポリエチレンナフタレート),PA(ポリアミド)やPP(ポリプロピレン)等の合成樹脂が、絶縁フィルム31,32の材料として好適であるが、この実施例では、PI(ポリイミド)を適用した。
【0021】
電極30は、このような絶縁フィルム31上に蛇行状に形成され、絶縁フィルム32が、電極30を覆うように絶縁フィルム31上に積層されている。そして、電極30の両端子30a,30bが、絶縁フィルム31,32に被覆された状態で、外方に引き出されている。
この電極30は、通電すると発熱する導電体であり、例えば、ステンレススチール(SUS)、ニクロム線(ニッケル−クロム合金)、カンタル、鉄−ニッケル合金、銅−ニッケル合金等を薄い帯状にすることで形成することができる。この実施例では、ステンレススチール(SUS)を電極30の材料として用いた。
【0022】
電極30と絶縁フィルム31,32とで構成される各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)は、図5に示すように、円形の空気通孔3aを中心に有したドーナッツ状に形成され、その外形は、蛇腹体2−1の形状に対応した正10角形に設定されている。また、各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)の厚みt(図6参照)は、可能な限り薄いことが望ましいが、蛇腹体2−1を収縮させたときに、障害とならないような厚みに設定することが必要である。
【0023】
図2に示すように、4枚の面状発熱体3−1〜3−4は、蛇腹体2−1内に等間隔で蛇腹体2−1の長さ方向にわたって配設されている。
図7は、各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)の取り付け状態を示す部分断面図である。
図2及び図7に示すように、各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)の表面3bが、蛇腹体2−1の長さ方向(図2及び図7の上下方向)とほぼ垂直になるよう、面状発熱体3−1(3−2〜3−4)が配置されている。そして、各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)の周縁部3cが、蛇腹体2−1の内面の凹部2cに固定されている。
上記のように、4枚の面状発熱体3−1〜3−4は、蛇腹体2−1内に等間隔で平行に配置され、蛇腹体2−1の内面部に固定されている。そして、面状発熱体3−1〜3−4は、台座部4の内室41内に装着された制御モジュール7に電気的に接続されている。
【0024】
図8は、4枚の面状発熱体3−1〜3−4と制御モジュール7との電気的接続を示すブロック図である。
図8に示すように、配線パターン35aの一方端が面状発熱体3−2の電極30の端子30aに接続され、配線パターン35bの一方端がこの面状発熱体3−2の端子30bに接続されると共に他方端が面状発熱体3−4の端子30aに接続されている。そして、配線パターン35cの一方端が面状発熱体3−4の端子30bに接続されると共に他方端が面状発熱体3−3の端子30aに接続され、配線パターン35dの一方端が面状発熱体3−3の端子30bに接続されると共に他方端が面状発熱体3−1の端子30aに接続されている。さらに、配線パターン35eの一方端が面状発熱体3−1の端子30bに接続されている。
そして、配線パターン35aの他方端が、制御モジュール7の端子7aに接続され、配線パターン35eの他方端が、制御モジュール7の端子7bに接続されている。つまり、4枚の面状発熱体3−1〜3−4は、制御モジュール7に電気的に直列に接続されている。
【0025】
制御モジュール7は、 図示しない基板に、スイッチ71とLEDランプ72とタイマ73とサーモスタット74とコントローラ75とヒューズ76と振動センサ77と伸縮センサ78とを組み付けたもので、図1に示すように、スイッチ71とLEDランプ72とタイマ73とを外部に露出させた状態で、台座部4の内室41(図2参照)内に装着されている。
具体的には、図8に示すように、家庭用交流電源のコンセントに差し込むための差込プラグ70が、ヒューズ76を介してスイッチ71に接続され、このスイッチ71が、コントローラ75に接続されている。そして、LEDランプ72が、スイッチ71とコントローラ75との間に接続され、タイマ73と振動センサ77と伸縮センサ78とが、コントローラ75に接続されている。さらに、温度センサとして機能するサーモスタット74が、コントローラ75と制御モジュール7の端子7a,7bとの間に接続されている。
制御モジュール7が、かかる構造であるので、スイッチ71をオンにすることにより、差込プラグ70からの交流電圧が制御モジュール7内に入力され、LEDランプ72が点灯する。これと同時に、タイマ73とサーモスタット74とコントローラ75とが作動する。そして、コントローラ75で制御された所定の電圧が、端子7a,7bから面状発熱体3−1〜3−4に供給され、面状発熱体3−1〜3−4が発熱する。
なお、タイマ73は、ユーザが設定した時間が経過すると、コントローラ75に経過を示す信号を送り、コントローラ75は、この信号を入力すると、スイッチ71をオフにする。また、スイッチ71のオン時には、サーモスタット74は、面状発熱体3−1〜3−4による発熱が所定の温度を保つように、オンとオフを繰り返す。
また、振動センサ77は、暖房機1−1に振動が加わったときに、振動を感知して、感知信号をコントローラ75に送るセンサであり、伸縮センサ78は、例えば、台座部4の上面42(図2参照)等に配設されており、蛇腹体2−1が収縮されたときに(図9の(b)参照)、収縮状態を感知して、その感知信号をコントローラ75に送るセンサである。コントローラ75は、これら振動センサ77や伸縮センサ78からの感知信号を入力すると、スイッチ71をオフにする。
【0026】
以上、図1図8に示したように、この実施例の暖房機1−1が、ドーナッツ状の台座部4と枠部5と取っ手部6とが取り付けられた筒状の蛇腹体2−1と、電極30と絶縁フィルム31,32とで成る面状発熱体3−1〜3−4と、台座部4内に装着された制御モジュール7という、軽量且つ少量の部材で形成されているため、暖房機1−1全体を軽量にすることができると共に、暖房機1−1を低コストで製造することができる。
【0027】
次に、この実施例の暖房機1−1の作用及び効果について説明する。
図9は、暖房機1−1の使用例を示す正面図であり、図9の(a)は、蛇腹体2−1を伸ばした状態を示し、図9の(b)は、蛇腹体2−1を縮めた状態を示す。
暖房機1−1を使用する場合には、図9の(a)に示すように、暖房機1−1を、台座部4を下にした状態で、床等の上に置き、取っ手部6を掴んで、蛇腹体2−1を長さ方向(図9の上方向)に伸ばす。これにより、蛇腹体2−1が、台座部4上に起立した状態になる。
【0028】
かかる状態で、差込プラグ70を交流電源のコンセント(図示省略)に差し込むと共に、スイッチ71をオンにする。すると、LEDランプ72が点灯すると共に、タイマ73と図8に示したサーモスタット74とコントローラ75とが作動する。そして、コントローラ75で制御された所定の電圧が、端子7a,7bから面状発熱体3−1〜3−4に供給され、面状発熱体3−1〜3−4が発熱する。そして、暖房機1−1内の温度が、面状発熱体3−1〜3−4の発熱によって上昇し、その温度が、サーモスタット74によって所定温度に保持される。
【0029】
図10は、暖房機1−1の暖房作用を説明するための概略断面図である。
面状発熱体3−1〜3−4の発熱によって暖められた空気Aは、図10に示すように、蛇腹体2−1内を上昇し、各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)の空気通孔3aを通って、枠部5の孔50側に向かう。そして、暖かい空気Aは、蛇腹体2−1の開口2bから枠部5の孔50と取っ手部6の孔60とを通り抜けて、外部に流出する。
外部に流出した空気Aは、周囲を暖めた後、冷えて下降する。そして、台座部4周りの冷えた空気Aは、台座部4の下側を通って、孔40から蛇腹体2−1内に流入する。以後、同様にして、空気Aが面状発熱体3−1〜3−4で暖められ、各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)の空気通孔3aを通って、蛇腹体2−1内を上昇し、蛇腹体2−1の開口2bから枠部5の孔50と取っ手部6の孔60とを通って、外部に流出する。
このようにして、空気Aが、暖房機1−1と外部との間を循環し、暖房機1−1の周囲が、暖房機1−1から流出された空気によって暖められる。
【0030】
そして、図8に示したスイッチ71を手動でオフにするか、タイマ73に設定された時間が経過して、スイッチ71がコントローラ75の制御によって自動的にオフになることにより、暖房機1−1の使用が終了する。
暖房機1−1の使用終了後は、図9の(b)に示すように、取っ手部6を持って、枠部5を押し下げる。すると、蛇腹体2−1が下方に縮んで、暖房機1−1の高さが、縮む前の高さの1/4になる。
このように、この実施例の暖房機1−1によれば、使用終了後は、蛇腹体2−1を縮めることにより、暖房機1−1自体を小さくすることができるので、暖房機1−1を小さなスペースに収納することができる。
また、図2に示したように、4枚の面状発熱体3−1〜3−4の面が、蛇腹体2−1の高さ方向とほぼ垂直になるよう、蛇腹体2−1内に取り付けられているので、すなわち、4枚の面状発熱体3−1〜3−4が高さ方向に平行に並んだ構成になっているので、上記のように、蛇腹体2−1を縮めた場合においても、面状発熱体3−1〜3−4が、折れ曲がったり、丸まったりすることはない。
【0031】
(実施例2)
次に、この発明の第2実施例について説明する。
図11は、この発明の第2実施例に係る暖房機1−1を示す概略断面図である。
図11に示すように、この実施例の暖房機1−1では、複数の骨部8が蛇腹体2−1の内部に取り付けられている点が、上記第1実施例と異なる。
【0032】
具体的には、各骨部8は、竹籤等で形成されたリング体であり、その形状は、蛇腹体2−1の平面視形状に対応させることが好ましい。この実施例では、蛇腹体2−1の平面視形状が正10角形であるので、骨部8のリング形状を正10角形に設定する。
このように、複数の骨部8を蛇腹体2−1の内部に一定間隔で取り付けることにより、蛇腹体2−1の補強を図ることができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0033】
(実施例3)
次に、この発明の第3実施例について説明する。
図12は、この発明の第3実施例に係る暖房機の要部である電気的接続を示すブロック図である。
図12に示すように、この実施例では、3枚の面状発熱体3−1〜3−3における電極30が、2つの分離電極30A,30Bに分離された状態で、面状発熱体3−1〜3−4の電極30が制御モジュール7に直列に接続されている。
具体的には、配線パターン36aが、制御モジュール7の端子7aと面状発熱体3−1の分離電極30Aの端子30aとに接続されている。
そして、配線パターン36bが、面状発熱体3−1の分離電極30Aの端子30cと面状発熱体3−2の分離電極30Aの端子30aとに接続され、配線パターン36cが、面状発熱体3−2の分離電極30Aの端子30cと面状発熱体3−3の分離電極30Aの端子30aとに接続され、配線パターン36dが、面状発熱体3−3の分離電極30Aの端子30cと面状発熱体3−4の電極30の端子30aとに接続されている。
さらに、配線パターン36eが、面状発熱体3−4の電極30の端子30bと面状発熱体3−3の分離電極30Bの端子30dとに接続され、配線パターン36fが、面状発熱体3−3の分離電極30Bの端子30bと面状発熱体3−2の分離電極30Bの端子30dとに接続され、配線パターン36gが、面状発熱体3−2の分離電極30Bの端子30bと面状発熱体3−1の分離電極30Bの端子30dとに接続されている。
そして、配線パターン36hが、面状発熱体3−1の分離電極30Bの端子30bと制御モジュール7の端子7bとに接続されている。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1及び第2実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0034】
(実施例4)
次に、この発明の第4実施例について説明する。
図13は、この発明の第4実施例に係る暖房機1−1を示す斜視図である。
図13に示すように、この実施例の暖房機1−1では、取っ手部6’の形状が、上記第1〜第3実施例に適用された取っ手部6と異なる。
【0035】
具体的には、取っ手部6’は、ほぼ半円形の形成されており、その両端部6a’,6b’が、それぞれ枠部5の周面5aに回転自在に取り付けられている。
これにより、 図13の実線で示すように、取っ手部6’を立てて、暖房機1−1を持ち運ぶことができる。そして、暖房機1−1の作動時又は収納時には、二点鎖線で示すように、取っ手部6’を回転させて、枠部5の周面5aの隣に位置させることができる。
取っ手部6’をこのような形状にすることにより、取っ手部6’を天井等のフック部分に引っかけることで、暖房機1−1全体を天井等にぶら下げることができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1〜第3実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0036】
(実施例5)
次に、この発明の第5実施例について説明する。
図14は、この発明の第5実施例に係る暖房機の正面図であり、図15は、LEDランプの取り付け位置を示す平面図である。
これらの図に示すように、この実施例の暖房機1−1は、複数の小孔HとLEDランプ72’を有する点が、上記第1〜第4実施例と異なる。
【0037】
図14に示すように、小孔Hは、蛇腹体2−1の表面に設けられている。具体的には、平面視において正10角形蛇腹体2−1の頂点Pを切り取ることで、小孔Hを形成している。蛇腹体2−1には、多数の頂点Pが存在し、小孔Hは、任意の頂点Pに形成することができる。したがって、全ての頂点Pに、小孔Hを形成することができるが、この実施例では、図15に示すように、蛇腹体2−1の周方向に並ぶ複数の頂点Pのおいて、1つおきに小孔Hを形成した。また、小孔Hは、蛇腹体2−1において、頂点P以外の任意の箇所にも形成することができる。
【0038】
一方、LEDランプ72’は、蛇腹体2−1の内部に配置されている。具体的には、3つのLEDランプ72’が、制御モジュール7(図8参照)において、LEDランプ72と並列に接続されている。そして、これら3つのLEDランプ72’が、台座部4の上面42であって且つ蛇腹体2−1の内部に位置する部位に等角度間隔で配置されている。
【0039】
かかる構成により、暖房機1−1のスイッチ71をオンにすると、LEDランプ72と共に、3つのLEDランプ72’が蛇腹体2−1の内部で点灯し、その光が、蛇腹体2−1の小孔Hから外部に漏れる。ユーザは、複数の小孔Hから漏れる複数の光を、あたかも星座のように鑑賞することができる。
また、面状発熱体3−1〜3−4で加熱された空気も、小孔Hから蛇腹体2−1の外部に漏出する。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1〜第4実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0040】
(実施例6)
次に、この発明の第6実施例について説明する。
図16は、この発明の第6実施例に係る暖房機を示す概略断面図である。
この実施例の暖房機1−1は、ファン61を備える点が、上記第1〜第5実施例と異なる。
具体的には、図16に示すように、ファン61を取っ手部6の孔60内に装着した。このファン61は、図示しないモータによって回転するもので、羽の向きは、空気Aを取っ手部6の孔60内に吸い込むような向きに設定されている。また、図示しないモータの通電用の両端子は制御モジュール7の端子7a,7b(図8参照)に接続されている。
【0041】
かかる構成により、暖房機1−1の作動時に、ファン61が回転し、空気Aを取っ手部6の孔60から蛇腹体2−1内部に吸入する。蛇腹体2−1内部の空気Aは、ファン61の回転によって、台座部4の孔40側に送り出され、台座部4の下側から蛇腹体2−1の外部に流出される。
すなわち、この実施例の暖房機1−1は、所謂ファンヒータのごとく機能し、暖房機1−1の作動と同時に、暖かい空気Aが、部屋等を下側から暖めるので、ユーザの周囲の温度を短時間で暖めることができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1〜第5実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0042】
(実施例7)
次に、この発明の第7実施例について説明する。
図17は、この発明の第7実施例に係る暖房機の斜視図である。
この実施例の暖房機1−2では、その形状が、上記第1〜第5実施例の暖房機1−1と異なる。
【0043】
図17において、符号2−2がこの実施例で適用される蛇腹体であり、この蛇腹体2−2は、上下両端の開口2a,2bを結ぶ直線Mと垂直な方向に伸縮可能な蛇腹体である。
具体的には、ジグザグに折り曲げられた2枚のシート26,27を横並びに対向させることにより、上下両端にの開口2a,2bを有した蛇腹体2−2を形成する。そして、所定長さの固定枠9,10を、この蛇腹体2−2の伸縮方向で向き合う両側部(図17の左右側部)にそれぞれ固着した。このような固定枠9,10の下端には、足91,11が、それぞれ設けられており、これにより、蛇腹体2−2の開口2a,2bが下,上になるように、固定枠9,10を立てることができる。
【0044】
また、4枚の長方形の面状発熱体3−1’〜3−4’が、このような蛇腹体2−2内に所定間隔で配設されている。
具体的には、長方形の各面状発熱体3−1’(3−2’〜3−4’)は、その面が蛇腹体の伸縮方向とほぼ垂直になるよう立てられ、4枚の面状発熱体3−1’〜3−4’が、ほぼ等間隔で横並びになるように、シート26,27の内面に固定されている。
【0045】
図18は、面状発熱体3−1’〜3−4’と制御モジュール7との電気的接続を示すブロック図である。
図18に示すように、長方形の各面状発熱体3−1’(3−2’〜3−4’)は、上記実施例で適用された面状発熱体3−1(3−2〜3−4)と同様に、電極30と、この電極30を両側から被覆した絶縁フィルム31,32とで形成されている。
そして、図示しないが、制御モジュール7は、固定枠9の足91に組み付けており、これら4枚の面状発熱体3−1’〜3−4’が直列に接続され、面状発熱体3−1’の端子端子30a,30bが、制御モジュール7の端子7a,7bにそれぞれ接続されている。
【0046】
次に、この実施例の暖房機1−2の作用及び効果について説明する。
暖房機1−2が、図17に示すような構造を有していることにより、機器の大型化が可能であり、リビング等で縦型のストーブとして使用することができる。
すなわち、暖房機1−2の足91,11を下にして、固定枠9,10を縦枠状に立てることができる。このように、固定枠9,10を立てた状態で、蛇腹体2−2を横方向に伸ばすことにより、縦型のストーブとなる。
ここで、暖房機1−2の制御モジュール7のスイッチ71をオンにすると、面状発熱体3−1’〜3−4’が発熱する。
空気は、蛇腹体2−2の下側の開口2aから中空の蛇腹体2−2内に入り込み、発熱状体の面状発熱体3−1’〜3−4’によって加熱された後、上側の開口2bから外部に流出する。つまり、空気の循環が、蛇腹体2−2の開口2a,2bを通じて、外部と暖房機1−2との間で生じ、リビング全体が暖まる。
暖房機1−2の使用後は、スイッチ71をオフし、蛇腹体2−2を横方向に縮めることができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1〜第5実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0047】
(実施例8)
次に、この発明の第8実施例について説明する。
図19は、この発明の第8実施例に係る暖房機の斜視図である。
図19に示すように、この実施例の暖房機1−2は、横型のブラインドのように使用可能な構造になっている点が、上記第7実施例と異なる。
【0048】
すなわち、この実施例の暖房機1−2では、蛇腹体2−2と固定枠9,10が、横向きになっている。
この実施例の固定枠9,10には、足91,11が設けられておらず、固定枠9,10が、平板状に形成され、制御モジュール7が、固定枠9に組み付けられている。
蛇腹体2−2は、シート26,27で形成されているが、この実施例では、7枚の面状発熱体3−1’〜3−7’が、蛇腹体2−2内に配設されている。
したがって、この暖房機1−2の蛇腹体2−2は、上下方向(図19の上下方向)に伸縮可能であり、上方の固定枠10を図示しない窓枠等に引っかけて、暖房機1−2を吊り下げることで、暖房機1−2を横型のブラインドのように使用することができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第7実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0049】
(実施例9)
次に、この発明の第9実施例について説明する。
図20は、この発明の第9実施例に係る暖房機の斜視図であり、図21は、一部破断して示す蛇腹体2−2と面状発熱体3−1’〜3−4’と制御モジュール7との電気的接続状態を示すブロック図である。
この実施例の暖房機は、蛇腹体を面状発熱体で形成した点が、上記第7実施例と異なる。
【0050】
図20に示すように、この実施例の暖房機1−2も、上記第7実施例と同様に、蛇腹体2−2と、複数の面状発熱体3−1’〜3−4’と、足91,11付きの固定枠9,10とを備えている。
しかし、この実施例では、蛇腹体2−2を、面状発熱体であるシート26’,27’で構成した。
具体的には、図21に示すように、蛇腹体2−2のシート26’,27’のそれぞれが、面状発熱体3−1’〜3−4’と同様に、電極30と、この電極30を両側から被覆した絶縁フィルム31,32とで形成されている。
そして、シート26’の電極30の端子26b’が、シート27’の電極30の端子27a’に接続されている。
このような蛇腹体2−2と面状発熱体3−1’〜3−4’とは、スライド式のスイッチ79を通じて制御モジュール7にそれぞれ接続されている。
具体的には、面状発熱体3−2’〜3−4’が面状発熱体3−1’に直列に接続され、この面状発熱体3−1’の端子30a,30bが、スイッチ79の固定端子79a,79bにそれぞれ接続されている。そして、蛇腹体2−2のシート26’の端子26a’とシート27’の端子27b’が、スイッチ79の固定端子79c,79dにそれぞれ接続されている。
また、1対の可動端子79A,79Bが、絶縁性の摘み79Cに取り付けられ、摘み79Cを左右(図21の左右)にスライドさせることで、可動端子79A,79Bを一体に左右にスライドさせることができる。このような可動端子79A,79Bは、制御モジュール7の端子7a,7bにそれぞれ接続されている。
【0051】
次に、この実施例の暖房機1−2の使用例について説明する。
図21に示すように、スイッチ79の摘み79Cを中央に位置させている状態では、可動端子79Aが、固定端子79a,79cの双方に接触し、可動端子79Bが、固定端子79b,79dの双方に接触している。したがって、かかる状態において、スイッチ71をオンにすると、差込プラグ70からの電圧が、蛇腹体2−2の電極30と面状発熱体3−1’〜3−4’の電極30の双方に供給され、蛇腹体2−2と面状発熱体3−1’〜3−4’の双方が発熱する。
そして、スイッチ79の摘み79Cを右方向にスライドさせると、可動端子79Aが、固定端子79aにのみ接触し、可動端子79Bが、固定端子79bのみに接触する。したがって、かかる状態では、電圧は、面状発熱体3−1’〜3−4’の電極30にのみ供給され、面状発熱体3−1’〜3−4’のみが発熱する。
また、スイッチ79の摘み79Cを中央位置から左方向にスライドさせると、可動端子79Aが、固定端子79cにのみ接触し、可動端子79Bが、固定端子79dのみに接触する。したがって、かかる状態では、電圧は、蛇腹体2−2の電極30にのみ供給され、蛇腹体2−2のみが発熱する。
【0052】
以上のように、この実施例の暖房機1−2によれば、スイッチ79の摘み79Cを中央に位置させることで、蛇腹体2−2と面状発熱体3−1’〜3−4’の双方を発熱させることができ、摘み79Cを右側にスライドさせることで、面状発熱体3−1’〜3−4’のみを発熱させることができ、摘み79Cを左側にスライドさせることで、蛇腹体2−2のみを発熱させることができので、リビング等の温度状況に応じて、暖房機1−2の発熱温度を調整することができ、非常に便利である。
なお、この実施例と同様に、第8実施例の蛇腹体2−2についても、面状発熱体であるシート26’,27’で形成することができることは勿論である。
その他の構成、作用及び効果は、上記第7実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0053】
なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
例えば、上記第8実施例を除く実施例では、4枚の面状発熱体3−1〜3−4(3−1’〜3−4’)を蛇腹体2−1(2−2)内に等間隔で設けた暖房機1−1(1−2)を例示したが、面状発熱体の枚数や間隔は、4枚や等間隔に限定されるものではなく、第8実施例のごとく、蛇腹体の長さに応じて適宜決定することができる。
上記第1〜第5実施例では、空気通孔3aを各面状発熱体3−1(3−2〜3−4)の中央に1つ設けた例を示したが、空気通孔の位置や個数はこれに限らず、任意である。
また、上記実施例では、絶縁フィルム31,32の材料として、PI(ポリイミド)等の合成樹脂を用いることが好適である旨記載したが、材料はこれに限定されるものではない。絶縁性の材料で形成されたフィルムを有する全ての暖房機が、この発明の範囲に含まれる。
また、上記実施例では、電極30を、金属や合金等の材料で形成する例を示した。しかし、導電性インクをスクリーン印刷でパターニングすることでも、電極30を形成することができる。例えば、絶縁フィルム31,32の材料としてPI(ポリイミド)等の合成樹脂を使用する場合には、銀インクを樹脂上にスクリーン印刷でパターニングすることで、電極30を形成することができる。
また、上記実施例では、電気的に直列接続した面状発熱体を有した暖房機を例示したが、電気的に並列接続した面状発熱体を有した暖房機も、この発明の範囲に含まれることは勿論である。
【0054】
上記第1〜第5実施例では、蛇腹体として、平面視において正10角形の蛇腹体2−1を適用した例を示したが、蛇腹体の形状は、任意であり、平面視において円形及び各種の多角形の全てを含む。
また、上記第1〜第5実施例では、取っ手部6,6’を有した蛇腹体2−1を例示したが、取っ手部6を有していない蛇腹体2−1を備えた暖房機も、発明の範囲に含まれる。
さらに、上記取っ手部6,6’の構造や形状は一例であり、上記第1〜第5実施例に記載した構造や形状に限定されるものではない。
【0055】
上記第7〜第9実施例では、両端の開口を結ぶ直線と垂直な方向に伸縮可能な蛇腹体の例として、ジグザグに折った2枚のシート26,27(26’,27’)で構成した蛇腹体2−2を例示したが、これ限定されるものではなく、筒状のシートを、周方向にジグザグに折り曲げて形成した蛇腹体等、両端の開口を結ぶ直線と垂直な方向に伸縮可能な全ての形状の蛇腹体が、この発明の範囲に含まれる。
【0056】
なお、上記実施例で適用した制御モジュール7やスイッチ79の構造は、一例であり、制御モジュール7やスイッチ79の構造は、これに限定されるものではない。さらに、この制御モジュール7を用いずに、差込プラグ70を配線パターン35a,35eに直接接続した構成の暖房機も、この発明の範囲に含まれる。
【0057】
また、上記第6実施例に適用されたファン61の構造や形状は一例であり、これに限定されるものではなく、各種構造、形状のファンを適用することができる。
【符号の説明】
【0058】
1−1,1−2…暖房機、 2−1,2−2…蛇腹体、 2a,2b…開口、 2c…凹部、 3−1〜3−4,3−1’〜3−7’…面状発熱体、 3a…空気通孔、 3b…表面、 3c…周縁部、 4…台座部、 4a,11,91…足、 5…枠部、 5a…周面、 6,6’…取っ手部、 6a’,6b’…端部、 7…制御モジュール、 7a,7b,26a’,27a’,26b’,27b’,30a〜30d…端子、 8…骨部、 9,10…固定枠、 21…下端部、 22…上端部、 26,27,26’,27’…シート、 30…電極、 30A,30B…分離電極、 31,32…絶縁フィルム、 40,50,60…孔、 41…内室、 42…上面、 52…下面、 35a〜35e,36a〜36h…配線パターン、 61…ファン、 70…差込プラグ、 71,79…スイッチ、 72,72’…LEDランプ、 73…タイマ、 74…サーモスタット、 75…コントローラ、 76…ヒューズ、 77…振動センサ、 78…伸縮センサ、 79A,79B…可動端子、 79C…摘み、 79a〜79d…固定端子、 A…空気、 B〜F…頂点、 H…小孔、 M…直線、 t…厚み、 P…頂点。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21