(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載のスイッチ装置において、前記連動機構は、前記スライド部材の外端部に設けられた傾斜ガイド部と、前記回転操作部材の内端部に設けられ、前記傾斜ガイド部に沿って相対的に移動しながら回転移動する操作突起部と、前記スライド部材を前記ケースの外部に向けて付勢する付勢部材と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置。
請求項2に記載のスイッチ装置において、前記傾斜ガイド部は、前記スライド部材の外端面から前記ケースの内部側に向けて傾斜する傾斜面に形成されていることを特徴とするスイッチ装置。
請求項2に記載のスイッチ装置において、前記傾斜ガイド部は、前記スライド部材の外端面から前記ケースの内部側に向けて螺旋状に傾斜する螺旋面に形成されていることを特徴とするスイッチ装置。
請求項2〜請求項4のいずれかに記載のスイッチ装置において、前記連動機構は、前記回転操作部材の逆方向への回転を規制する回転規制部を備えていることを特徴とするスイッチ装置。
請求項1〜請求項5のいずれかに記載のスイッチ装置において、前記筒状部材は、前記ケースの前記貫通孔内に配置された小径筒部と、前記ケースの外部に位置する大径筒部と、を備え、前記スライド部材は、前記小径筒部と前記大径筒部とにスライド可能に配置された軸部と、この軸部の外端部に設けられて前記大径筒部内にスライド可能に配置された頭部と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置。
請求項6に記載のスイッチ装置において、前記筒状部材の前記大径筒部と前記スライド部材の前記頭部とによって囲われる前記大径筒部内の空間と、前記ケースの外部と、に連通する流通部を備えていることを特徴とするスイッチ装置。
請求項1〜請求項7のいずれかに記載のスイッチ装置において、前記ケースの前記貫通孔と前記筒状部材との間に設けられた補助パイプを備えていることを特徴とするスイッチ装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、
図1〜
図6を参照して、この発明を腕時計に適用した一実施形態について説明する。
この腕時計は、
図1および
図2に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1は、第1ケース2と第2ケース3とで構成されている。これら第1ケース2と第2ケース3とは、金属または硬質の合成樹脂によって形成されている。
【0012】
この場合、第2ケース3は、
図2に示すように、第1ケース2の上部に取り付けられ、その外周が第1ケース2の外周よりも外部に突出した構成になっている。この腕時計ケース1の上部開口部、つまり第2ケース3の上部開口部には、時計ガラス4がパッキン4aを介して取り付けられている。また、この腕時計ケース1の下部、つまり第1ケース2の下部には、裏蓋5が防水リング5aを介して取り付けられている。
【0013】
この腕時計ケース1の内部、つまり第1ケース2の内部には、
図2に示すように、時計モジュール6が配置されている。この時計モジュール6は、指針を駆動するための時計ムーブメントや、時刻などの情報を電気光学的に表示する表示パネルなど、時計機能に必要な各種の部品(いずれも図示せず)を備えている。この場合、時計モジュール6の上面には、その上方を指針が運針する文字板7が配置されている。
【0014】
ところで、腕時計ケース1の12時側と6時側との各側部には、
図1に示すように、バンド取付部8がそれぞれ外部に突出して設けられている。また、この腕時計ケース1の3時側、4時側、8時側、および10時側の各側部には、押釦スイッチ9がそれぞれ設けられており、この腕時計ケース1の2時側の側部には、スイッチ装置10が設けられている。
【0015】
スイッチ装置10は、
図2に示すように、腕時計ケース1の第1ケース2に設けられた貫通孔11に嵌め込まれた補助パイプ12と、この補助パイプ12に嵌め込まれて第1ケース2の外部に突出する筒状部材13と、この筒状部材13にスライド可能に挿入されたスライド部材14と、筒状部材13の外端部にこれを覆って回転可能に取り付けられた回転操作部材15と、を備えている。この場合、貫通孔11は、第1ケース2の側壁部にその内部から外部に貫通して設けられている。
【0016】
補助パイプ12は、
図2および
図3に示すように、第1ケース2の貫通孔11内に圧入によって嵌め込まれて固定される小径部12aと、この小径部12aの外端部に設けられて第1ケース2の外面に配置されるフランジ部12bと、を備えている。小径部12aは、その外径が貫通孔11の内径と同じ大きさで、軸方向の長さが貫通孔11の軸方向の長さと同じ長さで形成されている。
【0017】
この補助パイプ12のフランジ部12bは、
図2および
図3に示すように、その外径が小径部12aの外径よりも大きく、かつ第1ケースの側壁部における上下方向の長さよりも短く形成されている。このフランジ部12bの外端面には、
図3(a)および
図3(b)に示すように、非円形状の嵌合凹部12cが設けられている。この嵌合凹部12cは、円形状の凹部の両側に規制突起部12dが嵌合凹部12cの内部に突出して設けられた構成になっている。
【0018】
筒状部材13は、
図2および
図4に示すように、補助パイプ12の小径部12a内に挿入する小径筒部13aと、補助パイプ12のフランジ部12bから第1ケース2の外部に突出する大径筒部13bと、を備え、これらが金属や硬質の合成樹脂で一体に形成されている。この場合、小径筒部13aは、その外径が補助パイプ12の小径部12aの内径と同じ大きさの円形状で、かつ内径も円形状をなす円筒状に形成されている。
【0019】
この小径筒部13aは、
図2および
図4に示すように、その軸方向の長さが補助パイプ12の軸方向の長さよりも長く形成され、その内端部が第1ケース2の内部に突出するように構成されている。この小径筒部13aは、第1ケース2内に突出する内端部にEリングなどの抜止め部材16が取り付けられるように構成されている。
【0020】
これにより、小径筒部13aは、
図2に示すように、抜止め部材16が第1ケース2の内周面、またはこの内周面に位置する補助パイプ12の小径部12aの内端部に当接することにより、筒状部材13が補助パイプ12から第1ケース2の外部に抜け出さないように構成されている。また、この小径筒部13aの外周面には、補助パイプ12の小径部12aの内周面に圧接する複数の防水リング17がそれぞれ環状に設けられている。
【0021】
大径筒部13bは、
図2および
図4に示すように、その外径が補助パイプ12のフランジ部12bに設けられた嵌合凹部12cの内径とほぼ同じ大きさで形成されている。この大径筒部13bは、その内径が小径筒部12aの外径よりも大きく、かつフランジ部12bの嵌合凹部12cと同じ形状の非円形状で、かつ嵌合凹部12cよりも小さい大きさで形成されている。すなわち、この大径筒部13bは、その内部の形状がほぼ円形状で、この円形状の内周面に規制突起壁13cが大径筒部13bの内部に突出して設けられた構成になっている。
【0022】
また、この筒状部材13は、
図2および
図4に示すように、小径筒部13aと大径筒部13bとの間に境界部13dが設けられた構成になっている。この境界部13dは、第1ケース2の内部側に位置する内端部がフランジ部12bの嵌合凹部12cと同じ形状に形成され、フランジ部12bの嵌合凹部12c内に嵌着するように構成されている。
【0023】
これにより、筒状部材13は、
図2および
図4に示すように、小径筒部13aが補助パイプ12の小径部12aに挿入され、かつ小径筒部13aと大径筒部13bとの境界部13dがフランジ部12bの嵌合凹部12c内に嵌着することにより、補助パイプ12に対して回転しない状態で取り付けられるように構成されている。また、この大径筒部13bの外周面には、芯出しリング19が装着する装着溝を有する取付突起部13eが環状に設けられている。
【0024】
一方、スライド部材14は、
図2および
図5に示すように、筒状部材13内にスライド可能に挿入される軸部20と、この軸部20の外端部に設けられた頭部21と、を備えている。軸部20は、丸棒状に形成され、筒状部材13内にスライド可能に挿入されている。この軸部20は、その外径が筒状部材13の小径筒部13aの内径とほぼ同じ大きさで、軸方向の長さが筒状部材13の軸方向の長さよりも少し短く形成されている。
【0025】
この場合、軸部20の外周には、
図2および
図5に示すように、複数の防水リング22が環状に設けられている。これら複数の防水リング22は、筒状部材13の小径筒部13aの内周面に圧接した状態でスライド可能に摺動することにより、軸部20の外周面と筒状部材13の小径筒部13aの内周面との間の防水を図るように構成されている。また、この軸部20の外端部には、頭部21が一体に設けられている。
【0026】
頭部21は、
図2および
図5に示すように、その外形が大径筒部13bの内部の形状と同じ形状で、その軸方向の長さが筒状部材13の大径筒部13bの軸方向における長さよりも短く、例えば大径筒部13bの軸方向の長さのほぼ半分の長さで形成されている。この場合、頭部21は、その外形が筒状部材13の大径筒部13bにおける内部の形状と同じ非円形状に形成され、この状態で筒状部材13の大径筒部13b内で回転することなくスライドするように構成されている。
【0027】
これにより、スライド部材14は、
図2および
図5に示すように、軸部20が筒状部材13の内部にその軸方向にスライド可能に挿入され、頭部21が筒状部材13の大径筒部13b内に非回転状態でかつ軸方向にスライド可能に挿入されていることにより、筒状部材13内において回転することなく軸方向に沿ってスライドするように構成されている。
【0028】
また、このスライド部材14は、
図2および
図5に示すように、軸部20が筒状部材13の内部に挿入された際に、軸部20の内端部が第1ケース2の内部に突出するように構成されている。この軸部20の内端部には、Eリングなどの抜止め部材23が取り付けられている。これにより、スライド部材14は、抜止め部材23が筒状部材13の小径筒部13aの内端部に当接することにより、筒状部材13内から第1ケース2の外部に向けて抜け出さないように構成されている。
【0029】
さらに、このスライド部材14は、
図2に示すように、第1ケース2の内部に向けて押し込まれた際に、軸部20の内端部が第1ケース2の内部に突出して、抜止め部材23が筒状部材13の小径筒部13aの内端部から離れるように構成されている。この場合、スライド部材14は、軸部20の内端部が第1ケース2の内部に押し込まれた際に、軸部20の内端部が時計モジュール6に設けられたスイッチ接点部6aをオン動作させるように構成されている。
【0030】
回転操作部材15は、
図2および
図6に示すように、円筒形のキャップ状に形成され、筒状部材13の大径筒部13bにこれを覆って回転可能に取り付けるように構成されている。すなわち、この回転操作部材15は、その外径が筒状部材13の大径筒部13bの外径よりも大きく、かつ内径が筒状部材13の大径筒部13bの外周面に設けられた取付突起部13eの外径とほぼ同じ大きさに形成されている。
【0031】
また、この回転操作部材15は、
図2に示すように、その軸方向の長さが筒状部材13の大径筒部13bにおける軸方向の長さよりも少し短い長さで形成されている。すなわち、この回転操作部材15は、その軸方向の長さが補助パイプ12のフランジ部12bから第1ケース2の外部に突出する筒状部材13の大径筒部13bにおける軸方向の長さと同じ長さに形成されている。これにより、回転操作部材15は、筒状部材13の大径筒部13bの外周に回転可能に配置されるように構成されている。
【0032】
この場合、回転操作部材15は、
図2に示すように、その内周面に筒状部材13の大径筒部13bの芯出しリング19が回転可能な状態で圧接するように構成されている。すなわち、回転操作部材15の内周面には、筒状部材13の大径筒部13bの外周面に設けられた取付突起部13eに装着された芯出しリング19の外周部が回転可能な状態で圧接している。これにより、芯出しリング19は、
図2に示すように、筒状部材13の大径筒部13bと回転操作部材15との芯出しを行ってその両者の偏心を防ぎ、かつ筒状部材13の大径筒部13bの外周面と回転操作部材15の内周面との間の防水を図るように構成されている。
【0033】
また、この回転操作部材15の内周面における第1ケース2側に位置する内端部には、
図2に示すように、ワッシャなどの抜止めリング24が取り付けられている。この抜止めリング24は、その外径が回転操作部材15の内径と同じか、それよりも少し大きく形成され、かつ内径が筒状部材13の大径筒部13bの外径よりも少し大きく、かつ大径筒部13bの取付突起部13eの外径よりも小さく形成されている。
【0034】
すなわち、この抜止めリング24は、
図2に示すように、その外周部が回転操作部材15の内端部のカシメ部15aによって回転操作部材15の内周面に取り付けられるように構成されている。また、この抜止めリング24は、その内部に筒状部材13の大径筒部13bが挿入された状態で、大径筒部13bの取付突起部13eにおける第1ケース2側に位置する内側部に当接するように構成されている。
【0035】
これにより、回転操作部材15は、
図2に示すように、抜止めリング24が大径筒部13bの取付突起部13eに当接することにより、筒状部材13の大径筒部13bから第1ケース2の外部に抜け出すことがなく、かつ軸方向にスライドしない状態で、筒状部材13の大径筒部13bの外周に回転可能な状態で取り付けられている。また、この回転操作部材15の外周部には、
図6(a)に示すように、回転操作部15bが突出して設けられている。
【0036】
ところで、このスイッチ装置10は、
図2および
図5に示すように、回転操作部材15の一方向(時計回り方向)への回転動作によってスライド部材14を第1ケース2の内部に向けてスライドさせ、かつ第1ケース2の外部に向けてスライドするスライド部材14のスライド動作によって回転操作部材15を逆方向(反時計回り方向)に回転させる連動機構25を備えている。
【0037】
この連動機構25は、
図2および
図5に示すように、スライド部材14の外端部に設けられた一対の傾斜ガイド部26と、回転操作部材15の内端部に設けられた一対の操作突起部27と、スライド部材14を第1ケース2の外部に向けて付勢するばね部材28と、を備えている。一対の傾斜ガイド部26は、
図5(a)および
図5(b)に示すように、スライド部材14の頭部21の外端面において、12時と6時とを結ぶ直線を境にして2分され、この2分された頭部21の外端面から第1ケース2の内部側に向けて傾斜する傾斜面に形成されている。
【0038】
すなわち、一対の傾斜ガイド部26のうち、3時側に位置する傾斜ガイド部26は、
図5(a)および
図5(b)に示すように、4時側から6時側までの箇所が平坦部に形成され、この平坦部から12時側に向けて次第に第1ケース2の内部側に傾斜する傾斜面に形成されている。同様に、9時側に位置する傾斜ガイド部26は、10時側から12時側までの箇所が平坦部に形成され、この平坦部から6時側に向けて次第に第1ケース2の内部側に傾斜する傾斜面に形成されている。
【0039】
一対の操作突起部27は、
図6(a)および
図6(b)に示すように、回転操作部材15の内端部において12時と6時とを結ぶ直線を境にして、その両側に位置する箇所から第1ケース2の内部側に向けて突出して設けられている。すなわち、これら一対の操作突起部27は、
図5(a)および
図5(b)に示すように、その突出した各先端部が一対の傾斜ガイド部26にそれぞれ摺動可能に当接するように構成されている。
【0040】
この場合、一対の操作突起部27のうち、3時側に位置する操作突起部27は、
図5および
図6に示すように、3時側に位置する傾斜ガイド部26に当接した状態で、その傾斜ガイド部26に沿って相対的に移動しながら回転移動するように構成されている。同様に、9時側に位置する操作突起部27は、9時側に位置する傾斜ガイド部26に当接した状態で、その傾斜ガイド部26に沿って相対的に移動しながら回転移動するように構成されている。
【0041】
また、これら一対の操作突起部27は、
図5および
図6に示すように、スライド部材14の軸方向における突出長さが、スライド部材14の軸方向における一対の傾斜ガイド部26の各傾斜長さよりも少し短い長さに形成されている。これにより、一対の操作突起部27は、一対の傾斜ガイド部26における各傾斜面に沿って相対的に移動しながら回転移動することにより、回転操作部材15の回転範囲を180度以下の角度範囲(半回転程度)に規制するように構成されている。
【0042】
また、これら一対の操作突起部27は、
図5および
図6に示すように、一対の傾斜ガイド部26の境界部にそれぞれ設けられた一対の回転規制部30によって、回転操作部材15の逆方向への回転、例えば反時計回り方向への回転が規制されるように構成されている。これら一対の回転規制部30は、一対の傾斜ガイド部26の境界部にそれぞれ段差状に形成されている。
【0043】
すなわち、これら一対の回転規制部30は、
図5および
図6に示すように、一対の傾斜ガイド部26の境界部において、第1ケース2の内部側に位置する一対の傾斜ガイド部26の各底部の箇所、つまりスライド部材14の頭部21の外端部から第1ケース2の内部側に向けて最も離れた箇所と、これに隣接する各他方の各傾斜ガイド部26における各平坦部との境界に段差状に設けられ、回転操作部材15が反時計回り方向に逆回転した際に、一対の操作突起部27が接離可能に当接するように構成されている。
【0044】
ばね部材28は、
図2に示すように、コイルばねであり、筒状部材13の大径筒部13b内におけるスライド部材14の頭部21と筒状部材13の境界部13dとの間に位置するスライド部材14の軸部20の外周に配置されている。すなわち、このばね部材28は、その外端部がスライド部材14の頭部21の内側面に弾接し、内端部が筒状部材13の境界部13dの外端面に弾接し、この状態でスライド部材14の頭部21を第1ケース2の外部に向けて押し出す方向に付勢するように構成されている。
【0045】
これにより、連動機構25は、
図2、
図5および
図6に示すように、ばね部材28のばね力によってスライド部材14の頭部21が第1ケース2の外部に向けて押し出されていることにより、回転操作部材15の一対の操作突起部27がスライド部材14の頭部21に設けられた一対の傾斜ガイド部26の底部側、つまり第1ケース2の内部側に最も接近する側の箇所に位置した状態で、スライド部材14を最も押し出した初期位置に位置規制するように構成されている。
【0046】
また、この連動機構25は、
図2、
図5および
図6に示すように、スライド部材14が最も押し出された初期位置の状態で、回転操作部材15を所定方向つまり時計回り方向に回転させると、一対の操作突起部27が一対の傾斜ガイド部26を登る方向に相対的に移動しながら回転移動することにより、スライド部材14の頭部21をばね部材28のばね力に抗して第1ケース2の内部側に向けて押し込むように構成されている。
【0047】
これにより、この連動機構25は、
図2、
図5および
図6に示すように、スライド部材14の頭部21がばね部材28のばね力に抗して第1ケース2の内部側に向けて押し込まれる際に、スライド部材14を第1ケース2の内部側に向けてスライドさせて、軸部20の内端部を第1ケース2の内部に押し出し、この押し出された軸部20の内端部が時計モジュール6のスイッチ接点部6aを押圧して、スイッチ接点部6aをオン動作させるように構成されている。
【0048】
また、この連動機構25は、
図2、
図5および
図6に示すように、スライド部材14が第1ケース2の内部側に向けて押し込まれた状態で、回転操作部材15から手や指を離して外力を取り除くと、スライド部材14の頭部21がばね部材28のばね力によって第1ケース2の外部側に向けて押し出されることにより、一対の操作突起部27が一対の傾斜ガイド部26を降る方向に相対的に移動しながら回転移動するように構成されている。
【0049】
これにより、この連動機構25は、
図2、
図5および
図6に示すように、一対の操作突起部27が一対の傾斜ガイド部26を降る方向に相対的に移動しながら回転移動することにより、回転操作部材15を反時計回り方向に逆回転させながら、スライド部材14を第1ケース2の外部側に向けてスライドさせ、軸部20の内端部を時計モジュール6のスイッチ接点部6aから離間させて、スイッチ接点部6aをオフ状態にさせるように構成されている。
【0050】
この場合、筒状部材13には、
図4(b)に示すように、大径筒部13bとスライド部材14の頭部21とによって囲われた大径筒部13b内の空間と、第1ケース2の外部と、を連通させる流通部31が設けられている。すなわち、この流通部31は、筒状部材13の大径筒部13bの外周部にその軸方向に沿って形成された切欠き溝部である。この切欠き溝部である流通部31は、小径筒部13aと大径筒部13bとの境界部13dから大径筒部13bの外端部に亘って形成されている。
【0051】
これにより、流通部31は、
図4(b)に示すように、スライド部材14の頭部21が第1ケース2の内部に向けて押し込まれる際に、筒状部材13の大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の空気や水などの流体が圧縮され、この圧縮された流体を第1ケース2の外部に排出させることにより、大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の圧力を第1ケース2の外部の圧力とほぼ同じ圧力にするように構成されている。
【0052】
また、この流通部31は、
図4(b)に示すように、スライド部材14の頭部21が第1ケース2の外部に向けて押し出される際に、大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の空気や水などの流体が膨張することにより、第1ケース2の外部の空気や水などの流体を大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内の空間内に送り込むことにより、大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の圧力を第1ケース2の外部の圧力とほぼ同じ圧力にするように構成されている。
【0053】
次に、このような腕時計におけるスイッチ装置10の作用について説明する。
このスイッチ装置は、通常の状態のときに、連動機構25のばね部材28のばね力によってスライド部材14と回転操作部材15とが初期位置に位置規制されている。すなわち、スライド部材14は、その頭部21が第1ケース2の外部側に向けて押し出されている。
【0054】
このときには、スライド部材14の軸部20の内端部が時計モジュール6のスイッチ接点部6aから離れ、スイッチ接点部6aがオフ状態になっている。また、このときには、回転操作部材15の一対の操作突起部27がスライド部材14の頭部21に設けられた一対の傾斜ガイド部26を降る方向に移動して、一対の傾斜ガイド部26における第1ケース2の内部側に最も接近する側の箇所に位置している。
【0055】
この初期状態において、時計モジュール6のスイッチ接点部6aをオン動作させる際には、回転操作部材15を所定方向つまり時計回りにほぼ半回転させれば良い。すなわち、回転操作部材15を時計回り方向に回転させると、この回転操作部材15が軸方向に移動することがなく、その場で回転し、この回転操作部材15に伴って、連動機構25の一対の操作突起部27が一対の傾斜ガイド部26を登る方向に相対的に移動しながら回転移動する。
【0056】
このときには、スライド部材14の頭部21がばね部材28のばね力に抗して第1ケース2の内部側に向けて押し込まれる。すると、筒状部材13の大径筒部13bとスライド部材14の頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の空気や水などの流体が圧縮される。この圧縮された流体が大径筒部13bに設けられた流通部31を通して第1ケース2の外部に排出される。これにより、大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の圧力が第1ケース2の外部の圧力とほぼ同じ圧力になる。
【0057】
このため、スライド部材14が回転操作部材15の回転動作に応じて筒状部材13内を第1ケース2の内部側に向けて円滑にかつ良好にスライドし、軸部20の内端部が第1ケース2の内部に押し出される。この押し出された軸部20の内端部が時計モジュール6のスイッチ接点部6aを押圧し、スイッチ接点部6aをオン動作させる。
【0058】
また、この状態で、回転操作部材15から手や指を離して外力を取り除くと、スライド部材14の頭部21がばね部材28のばね力によって第1ケース2の外部側に向けて押し出される。このときには、筒状部材13の大径筒部13bとスライド部材14の頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の空気や水などの流体が膨張する。
【0059】
すると、第1ケース2の外部の空気や水などの流体が、大径筒部13bの流通部31を通して、大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内の空間内に送り込まれる。これにより、大径筒部13bとスライド部材14の頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の圧力が第1ケース2の外部の圧力とほぼ同じ圧力になる。
【0060】
このため、スライド部材14が筒状部材13内を第1ケース2の外部側に向けて円滑にかつ良好にスライドし、このスライド部材14のスライドに伴って、連動機構25の一対の操作突起部27が一対の傾斜ガイド部26を降る方向に向けて相対的に移動しながら回転移動する。このときには、回転操作部材15が反時計回り方向に逆回転する。これにより、軸部20の内端部が時計モジュール6のスイッチ接点部6aから離れ、スイッチ接点部6aをオフ状態にし、スライド部材14および回転操作部材15が自動的に初期位置に戻る。
【0061】
このような初期状態において、回転操作部材15を反時計回り方向に逆回転させた際には、一対の操作突起部27が連動機構25の一対の傾斜ガイド部26の境界部に設けられた一対の回転規制部30に当接して、回転操作部材15の逆方向への回転を規制する。このため、回転操作部材15が逆方向に回転して、誤動作するのを防ぐことができる。
【0062】
このように、この腕時計のスイッチ装置10によれば、腕時計ケース1における第1ケース2の貫通孔11に設けられ、外端部が第1ケース2の外部に突出する筒状部材13と、この筒状部材13内にその軸方向にスライド可能に配置されたスライド部材14と、筒状部材13の外端部にこれを覆って回転可能に取り付けられた回転操作部材15と、この回転操作部材15の一方向への回転動作によってスライド部材14を第1ケース2の内部に向けてスライドさせ、かつ第1ケース2の外部に向けてスライドするスライド部材14のスライド動作によって回転操作部材15を逆方向に回転させる連動機構25と、を備えていることにより、操作性の向上を図ることができる。
【0063】
すなわち、この腕時計のスイッチ装置10では、回転操作部材15を一方向に回転させた際に、連動機構25によって回転操作部材15を軸方向に移動させずに、スライド部材14を第1ケース2の内部に向けてスライドさせることができ、またスライド部材14が第2ケース2の外部に向けてスライドする際に、連動機構25によって回転操作部材15を軸方向に移動させずに、逆方向に回転させることができるので、操作性が良く、かつ操作性を向上させることができる。
【0064】
このため、このスイッチ装置10では、回転操作部材15の回転操作によってスライド部材14をスライドさせて、スイッチ接点部6aをオン―オフ動作させる構成であり、既存の押釦と異なる動作方式であることにより、既存の押釦に対して差別化を図ることができ、これによりGPSなどのアンテナの電波受信などの特殊な機能を動作させるスイッチ装置として割り当てることで、スイッチ操作を分かり易くすることができるので、使い勝手の良いものを提供することができる。
【0065】
この場合、連動機構25は、スライド部材14の外端部に設けられた一対の傾斜ガイド部26と、回転操作部材15の内端部に設けられ、一対の傾斜ガイド部26に沿って相対的に移動しながら回転移動する一対の操作突起部27と、スライド部材14を第1ケース2の外部に向けて付勢する付勢部材であるばね部材28と、を備えていることにより、回転操作部材15の一方向への回転動作によってスライド部材14を第1ケース2の内部に向けてスライドさせることができ、また第1ケース2の外部に向けてスライドするスライド部材14のスライド動作によって回転操作部材15を逆方向に回転させることができる。
【0066】
すなわち、この連動機構25は、回転操作部材15を一方向に回転させた際に、回転操作部材15が軸方向に移動せずに、一対の操作突起部27を一対の傾斜ガイド部26に沿って登る方向に相対的に移動させながら回転移動させることができるので、スライド部材14をばね部材28のばね力に抗して第1ケース2の内部側に向けて押し込む方向に確実にかつ良好にスライドさせることができる。
【0067】
また、この連動機構25は、スライド部材14が第1ケース2の内部側に向けて押し込まれた状態で、スライド部材14がばね部材28のばね力によって第1ケース2の外部側に向けて押し出される際に、スライド部材14に伴って一対の傾斜ガイド部26をスライド部材14の軸方向に沿って移動させることができ、これにより一対の操作突起部27を一対の傾斜ガイド部26に沿って降る方向に相対的に移動させながら逆方向に回転移動させることができるので、回転操作部材15を自動的に初期位置に戻すことができる。
【0068】
この場合、一対の傾斜ガイド部26は、スライド部材14の外端面から第1ケース2の内部側に向けて傾斜する傾斜面が左右対称に形成されていることにより、回転操作部材15の回転に伴って一対の操作突起部27が軸方向に移動せずに回転移動する際に、一対の操作突起部27を一対の傾斜ガイド部26に沿って登る方向に相対的に移動させながらバランス良く安定した状態で回転移動させることができる。
【0069】
また、これら一対の傾斜ガイド部26は、ばね部材28のばね力によってスライド部材14の押し出される方向へのスライド動作に伴って移動する際に、一対の操作突起部27が押し当てられた状態で、一対の操作突起部27を一対の傾斜ガイド部26に沿って降る方向に向けて相対的に移動させながらバランス良く安定した状態で回転移動させることができ、これにより回転操作部材15を逆方向に回転させて自動的に初期位置に戻すことができる。
【0070】
また、このスイッチ装置10では、連動機構25が回転操作部材15の逆方向への回転を規制する一対の回転規制部30を備えていることにより、回転操作部材15を初期状態で回転させる際に、回転操作部材15の逆方向の回転を一対の回転規制部30によって確実に規制することができ、これにより誤動作を防ぐことができると共に、回転操作部材15の回転範囲を確実に規制することができる。
【0071】
すなわち、回転規制部30は、一対の傾斜ガイド部26の境界に段差状に設けられていることにより、スライド部材14が第1ケース2の外部に向けて押し出された状態で、回転操作部材15が逆方向に回転して初期位置を通過した際にも、一対の操作突起部27を段差状の回転規制部30に当接させることができるので、回転操作部材15の逆方向への回転を確実に規制することができる。
【0072】
また、このスイッチ装置10では、筒状部材13が第1ケース2の貫通孔11内に配置された小径筒部13aと、第1ケース2の外部に位置する大径筒部13bと、を備え、スライド部材14が筒状部材13にスライド可能に配置された軸部20と、この軸部20の外端部に設けられて大径筒部13b内にスライド可能に配置された頭部21と、を備えていることにより、スライド部材14の頭部21の外径を軸部20の外径よりも大きく形成することができるので、スライド部材14の操作性を向上させることができる。
【0073】
すなわち、スライド部材14は、軸部20の外径を筒状部材13の小径筒部13aの内径と同じ大きさに形成することにより、軸部20を筒状部材13内で円滑にスライドさせることができ、また頭部21の外径を軸部20の外径よりも大きく、かつ筒状部材13の大径筒部13bの内径とほぼ同じ大きさで形成することにより、この頭部21に連動機構25の一対の傾斜ガイド部26を十分な大きさで良好に形成することができるので、連動機構25の一対の操作突起部27を一対の傾斜ガイド部26に沿って相対的に移動させながら確実にかつ良好に回転移動させることができる。
【0074】
また、このスイッチ装置10では、筒状部材13の大径筒部13bとスライド部材14の頭部21とによって囲われる大径筒部13b内の空間と、第1ケース2の外部と、に連通する流通部31が設けられていることにより、大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の圧力と第1ケース2の外部の圧力とをほぼ同じ圧力に保つことができる。これにより、スライド部材14を円滑にかつ良好にスライドさせることができるので、スライド部材14のスライド操作性を向上させることができると共に、回転操作部材15の回転操作性を向上させることができる。
【0075】
すなわち、このスイッチ装置10では、流通部31が筒状部材13の大径筒部13bに設けられていることにより、スライド部材14の頭部21が第1ケース2の内部側に向けて押し込まれる際に、大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の空気や水などの流体が圧縮されても、この圧縮された流体を大径筒部13bの流通部31によって、第1ケース2の外部に排出することができる。このため、大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の圧力を第1ケース2の外部の圧力とほぼ同じ圧力にすることができ、これによりスライド部材14を円滑にかつ良好にスライドさせることができる。
【0076】
また、このスイッチ装置10では、スライド部材14の頭部21がばね部材28のばね力によって第1ケース2の外部側に向けて押し出される際に、筒状部材13の大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の空気や水などの流体が膨張しても、第1ケース2の外部の空気や水などの流体を大径筒部13bの流通部31によって、大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内の空間内に送り込むことができる。このため、大径筒部13bと頭部21とによって囲われた大径筒部13b内における空間内の圧力を第1ケース2の外部の圧力とほぼ同じ圧力にすることができ、これによりスライド部材14を円滑にかつ良好にスライドさせることができる。
【0077】
これにより、このスイッチ装置10では、スライド部材14が回転操作部材15の回転動作に応じて筒状部材13内を第1ケース2の内部側に向けてスライドする際、またスライド部材14がばね部材28のばね力によって第1ケース2の外部側に向けてスライドする際に、スライド部材14を円滑にかつ良好にスライドさせることができると共に、回転操作部材15を円滑にかつ良好に回転させることができるので、これによっても操作性を向上させることができる。
【0078】
さらに、このスイッチ装置10では、第1ケース2の貫通孔11と筒状部材13との間に設けられた補助パイプ12を備えているので、この補助パイプ12を第1ケース2の貫通孔11内に気密性をもって取り付けることにより、第1ケース2の材質に係わらず、筒状部材13を第1ケース2の貫通孔11に対して気密性を確保した状態で確実にかつ良好に取り付けることができる。
【0079】
なお、上述した実施形態では、連動機構25の一対の傾斜ガイド部26がスライド部材14の外端面から第1ケース2の内部側に向けて傾斜する傾斜面に形成されている場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば傾斜ガイド部をスライド部材14の外端面から第1ケース2の内部側に向けて螺旋状に傾斜する螺旋面に形成した構成であっても良い。
【0080】
また、上述した実施形態では、スライド部材14の頭部21に連動機構25の一対の傾斜ガイド部26を設け、回転操作部材15に連動機構25の一対の操作突起部27を設けた場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えばスライド部材14の頭部21に1つの傾斜ガイド部を設け、回転操作部材15に1つの操作突起部を設けた構成であっても良い。
【0081】
また、上述した実施形態では、流通部31が筒状部材13の大径筒部13bの外周部にその軸方向に沿って設けられた切欠き溝部である場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば筒状部材13の小径筒部13aと大径筒部13bとの境界部13dに設けられた貫通孔でも良く、また境界部13dの近傍に位置する大径筒部13bに設けられた貫通孔でも良い。
【0082】
さらに、上述した実施形態では、第1ケース2の貫通孔11と筒状部材13との間に設けられた補助パイプ12を設けた場合について述べたが、この発明は必ずしも補助パイプ12を設ける必要はなく、第1ケース2の貫通孔11に筒状部材13を直接嵌め込んだ構成であっても良い。
【0083】
また、上述した実施形態では、スライド部材14を第1ケース2の外部に向けて付勢する付勢部材として、コイルばねなどのばね部材28を用いた場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば時計モジュール6に設けられたスイッチ接点部6aの板ばねでスライド部材14を第1ケース2の外部に向けて付勢するように構成しても良い。
【0084】
また、上述した実施形態では、回転規制部30が一対の傾斜ガイド部26の境界に位置する箇所に段差状に設けられている場合について述べたが、この発明はこれに限らず、回転操作部材15とこれに対向するスライド部材14の頭部21または筒状部材13の大径筒部13bとのいずれか一方に係合部を設け、その他方に係合部を係脱可能に係止する係止部を設けた構成であっても良い。
【0085】
さらに、上述した実施形態では、腕時計ケース1が第1ケース2と第2ケース3とで構成した場合について述べたが、この発明はこれに限らず、腕時計ケースは第1ケース2と第2ケース3とを一体に形成した構成であっても良い。
【0086】
なおまた、上述した実施形態およびその各変形例では、腕時計に適用した場合について述べたが、必ずしも腕時計である必要はなく、例えばトラベルウオッチ、目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の時計に適用することができる。また、この発明は、必ずしも時計である必要はなく、例えば携帯電話機や携帯情報端末機などの各種の電子機器にも適用することができる。
【0087】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0088】
(付記)
請求項1に記載の発明は、貫通孔が設けられたケースと、前記ケースの前記貫通孔に設けられ、外端部が前記ケースの外部に突出する筒状部材と、前記筒状部材内にその軸方向にスライド可能に配置されたスライド部材と、前記筒状部材の前記外端部に回転可能に取り付けられた回転操作部材と、前記回転操作部材の一方向への回転動作によって前記スライド部材を前記ケースの内部に向けてスライドさせ、かつ前記ケースの外部に向けてスライドする前記スライド部材のスライド動作によって前記回転操作部材を逆方向に回転させる連動機構と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
【0089】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスイッチ装置において、前記連動機構は、前記スライド部材の外端部に設けられた傾斜ガイド部と、前記回転操作部材の内端部に設けられ、前記傾斜ガイド部に沿って相対的に移動しながら回転移動する操作突起部と、前記スライド部材を前記ケースの外部に向けて付勢する付勢部材と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
【0090】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のスイッチ装置において、前記傾斜ガイド部は、前記スライド部材の外端面から前記ケースの内部側に向けて傾斜する傾斜面に形成されていることを特徴とするスイッチ装置である。
【0091】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のスイッチ装置において、前記傾斜ガイド部は、前記スライド部材の外端面から前記ケースの内部側に向けて螺旋状に傾斜する螺旋面に形成されていることを特徴とするスイッチ装置である。
【0092】
請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4のいずれかに記載のスイッチ装置において、前記連動機構は、前記回転操作部材の逆方向への回転を規制する回転規制部を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
【0093】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のスイッチ装置において、前記筒状部材は、前記ケースの前記貫通孔内に配置された小径筒部と、前記ケースの外部に位置する大径筒部と、を備え、前記スライド部材は、前記小径筒部と前記大径筒部とにスライド可能に配置された軸部と、この軸部の外端部に設けられて前記大径筒部内にスライド可能に配置された頭部と、を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
【0094】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のスイッチ装置において、前記筒状部材の前記大径筒部と前記スライド部材の前記頭部とによって囲われる前記大径筒部内の空間と、前記ケースの外部と、に連通する流通部を備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
【0095】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載のスイッチ装置において、前記ケースの前記貫通孔と前記筒状部材との間に設けられた補助パイプを備えていることを特徴とするスイッチ装置である。
【0096】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載されたスイッチ装置を備えていることを特徴とする時計である。