特許第6555896号(P6555896)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6555896
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】携帯型ガス検知器
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/10 20060101AFI20190729BHJP
   G08B 21/16 20060101ALI20190729BHJP
   G01N 27/16 20060101ALI20190729BHJP
   G01N 27/416 20060101ALI20190729BHJP
【FI】
   H01M2/10 J
   H01M2/10 K
   H01M2/10 A
   G08B21/16
   G01N27/16 A
   G01N27/416 331
   G01N27/416 311G
   G01N27/416 300G
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-29969(P2015-29969)
(22)【出願日】2015年2月18日
(65)【公開番号】特開2016-152172(P2016-152172A)
(43)【公開日】2016年8月22日
【審査請求日】2018年2月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000190301
【氏名又は名称】新コスモス電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】舩橋 祐一
【審査官】 小森 重樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−257920(JP,A)
【文献】 特開2012−221854(JP,A)
【文献】 米国特許第05334799(US,A)
【文献】 特開2009−199227(JP,A)
【文献】 特開2014−228512(JP,A)
【文献】 特開2016−024181(JP,A)
【文献】 特開2016−151963(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
G01N 27/16
G01N 27/416
G08B 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を収容するための基板収容部を含むとともに、電池を収容する電池収容部本体と、
前記基板収容部に収容された前記基板上に配置される基板押え部材と、
記基板押え部材を介して前記基板を前記電池収容部本体に押えつけるように構成されている蓋部材と、を含む電池収容部を備える、携帯型ガス検知器。
【請求項2】
前記基板押え部材は、前記基板押え部材の前記基板側の面に設けられ、前記基板に当接する凸部を有している、請求項1に記載の携帯型ガス検知器。
【請求項3】
前記電池収容部を構成する第1体に隣接して配置された第2体をさらに備え、
前記基板は、前記第1筐体の前記第2筐体側に露出する第1端子を含み、
前記第2体は、前記第1端子に接続される第2端子を含み、
前記基板押え部材の前記凸部は、正面視において、前記基板の第1端子に対応する位置に配置されている、請求項2に記載の携帯型ガス検知器。
【請求項4】
前記基板収容部は、前記基板押え部材が嵌め込まれる嵌合部をさらに含み、
前記嵌合部と前記基板押え部材との間をシールするためのシール部材をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯型ガス検知器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯型ガス検知器に関し、特に、電池収容部を備える携帯型ガス検知器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電池パックを備える携帯電話機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、電池パックを備える携帯電話機が開示されている。電池パックは、携帯電話機本体の背面に着脱可能なように構成されている。電池パックは、電池ケースの内部に電池と基板とを収容するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−251454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の携帯電話機では、電池パックを携帯電話機本体に装着した際に、電池パック内において基板の位置がずれる可能性がある。このため、上記の電池パックを携帯型ガス検知器に適用した場合、電池パックを携帯型ガス検知器本体に装着した際に、電池パック内において基板の位置がずれる可能性がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、電池収容部を携帯型ガス検知器本体に装着した際に、電池収容部内において基板の位置がずれるのを抑制することが可能な携帯型ガス検知器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一の局面による携帯型ガス検知器は、基板を収容するための基板収容部を含むとともに、電池を収容する電池収容部本体と、基板収容部に収容された基板上に配置される基板押え部材と、基板押え部材を介して基板を電池収容部本体に押えつけるように構成されている蓋部材と、を含む電池収容部を備える。
【0008】
この発明の一の局面による携帯型ガス検知器では、基板収容部に収容された基板上に配置される基板押え部材と、基板押え部材を介して基板を電池収容部本体に押えつけるように構成されている蓋部材とを設ける。これにより、基板と蓋部材との間に隙間ができるのを抑制することができるので、電池収容部を携帯型ガス検知器本体に装着した際に、基板ががたつくのを抑制することができる。その結果、電池収容部を携帯型ガス検知器本体に装着した際に、電池収容部内において基板の位置がずれるのを抑制することができる。したがって、携帯型ガス検知器本体への電池の装着を適切に行うことができる。
【0009】
また、電池を交換する必要が生じた場合でも、古い電池が収容された電池収容部を新しい電池が収容された別の電池収容部に交換することにより、電池を容易に交換することができる。また、同じ種類の古い電池を新しい電池に容易に交換することのみならず、異なる種類の電池に交換することも容易に行うことができる。ここで、電池の種類とは、アルカリ電池などの一次電池や、ニッケル水素充電池などの二次電池などの種類を意味する概念である。
また、電池収容部を、付加機能を付与するための部材(たとえば、通信のための通信部など)を設けた別の電池収容部に交換するだけで、携帯型ガス検知器の機能を容易に拡張することができる。
【0010】
上記一の局面による携帯型ガス検知器において、好ましくは、基板押え部材は、基板押え部材の基板側の面に設けられ、基板に当接する凸部を有している。このように構成すれば、基板押え部材の凸部を基板に当接させることにより、電池収容部を携帯型ガス検知器本体に装着した際に、基板ががたつくのを容易に抑制することができる。
【0011】
この場合、好ましくは、電池収容部を構成する第1体に隣接して配置された第2体をさらに備え、基板は、第1筐体の前記第2筐体側に露出する第1端子を含み、第2体は、第1端子に接続される第2端子を含み、基板押え部材の凸部は、正面視において、基板の第1端子に対応する位置に配置されている。このように構成すれば、基板押え部材の凸部により、第1筐体の第1端子に対応する位置を押圧することができる。これにより、第1体の第1端子と第2体の第2端子とを接続した際にも、第1体の第1端子と、第2筐体の第2端子との電気的接続を良好に維持することができる。また例えば、電池収容部を構成する第1筐体によって第2筐体を保護することができる。その結果、電池収容部が取り付けられた方向から携帯型ガス検知器に衝撃が加わった場合でも、電池収容部によって第2体に加わる衝撃を低減することができる。
【0012】
上記一の局面による携帯型ガス検知器において、好ましくは、基板収容部は、基板押え部材が嵌め込まれる嵌合部をさらに含み、嵌合部と基板押え部材との間をシールするためのシール部材をさらに備える。このように構成すれば、嵌合部と基板押え部材との間から、水が浸入するのを抑制することができる。その結果、基板収容部に収容された基板において短絡が発生するのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、上記のように、電池収容部を携帯型ガス検知器本体に装着した際に、電池収容部内において基板の位置がずれるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態による携帯型ガス検知器を前面側から見た分解斜視図である。
図2図1の910−910線に沿った断面図である。
図3】本発明の一実施形態による携帯型ガス検知器を背面側から見た分解斜視図である。
図4】本発明の一実施形態による携帯型ガス検知器の背面側筐体を前面側から見た分解斜視図である。
図5】本発明の一実施形態による携帯型ガス検知器の第1嵌合部と第2嵌合部との嵌合部を示した拡大断面図である。
図6】本発明の一実施形態による携帯型ガス検知器の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
(ガス検知器の全体構造)
図1図5を参照して、本発明の一実施形態による携帯型ガス検知器1の全体構成について説明する。
【0017】
図1に示す本発明の一実施形態による携帯型ガス検知器(以下、ガス検知器という)1は、4種のガス(可燃性ガス(combustible gas、COMB)、酸素(O)、硫化水素(HS)、および、一酸化炭素(CO))を検知可能なガス検知器である。ガス検知器1は、概略的に見て、前後方向の辺の長さが垂直方向の辺の長さよりも短くなるような直方体に形成されている。ガス検知器1は、携帯可能な大きさ、および、重さを有する。ガス検知器1は、電池によって駆動される。
【0018】
なお、本明細書では、ガス検知器1の正面視における右方向をX1方向といい、左方向をX2方向という。ガス検知器1の正面視における背面方向をY1方向といい、前面方向をY2方向という。また、ガス検知器1の正面視における上方向をZ1方向といい、下方向をZ2方向という。
【0019】
ガス検知器1は、前面側体2、背面側筐体3および中間体4を含む体1aを備えている。ガス検知器1は、センサ部5と、表示部6と、発光部7と、赤外通信部8と、操作部9とを備えている。ガス検知器1は、振動板10(図2参照)と、放音孔11と、基板12とを備えている。
【0020】
体の構造)
体1aは、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合合成樹脂)により形成されている。体1aは、ポリカーボネートなどの樹脂により形成されていてもよい。ガス検知器1は、前面側体2、背面側筐体3および中間体4を互いに分割することにより3つの部分に分離可能に構成されている。なお、背面側筐体3は、本発明の「電池収容部」および「第1体」の一例である。中間体4は、本発明の「第2体」の一例である。
【0021】
〈前面側体の構造〉
前面側体2は、中間体4に対して着脱可能なように中間体4の前面(Y2側の面)に配置されている。前面側体2は、体1aの前面の上部に配置されている。前面側体2には、表示部6を視認可能にするための窓部21が設けられている。前面側体2の背面側(Y1側)の面には、窓部21の周囲を囲むように緩衝部材22が設けられている。緩衝部材22は、弾性変形可能に構成され、緩衝性を有している。緩衝部材22は、たとえば、合成樹脂(たとえば、ポリウレタン)を発泡成形して作られたスポンジである。
【0022】
〈背面側筐体の構造〉
図3に示すように、背面側筐体3は、中間体4に対して着脱可能なように中間体4の背面(Y1側の面)に配置されている。背面側筐体3は、ねじ700により、中間体4に固定されるように構成されている。背面側筐体3は、電池収容部本体31と、基板32と、基板押え部材33と、蓋部材34とを含んでいる。背面側筐体3は、電池収容部であり、ガス検知器1を動作させるための電池600(図2参照)を収容するように構成されている。背面側筐体3は、概略的には、横方向(X方向)に長辺を有する横長のケース部材である。なお、図1および図4では、ねじ700を省略している。
【0023】
〈電池収容部本体〉
電池収容部本体31は、基板32を収容するための基板収容部311を含むとともに、電池600(図2参照)を収容するように構成されている。電池収容部本体31は、1つの電池600を収容するように構成されている。電池収容部本体31には、電池600の長手方向がガス検知器1の横方向(X方向)に沿うように、電池600が収容されている。電池600としては、アルカリ電池などの一次電池、または、ニッケル水素充電池などの二次電池を使用することが可能である。電池収容部本体31は、電極312と、第1嵌合部313(図1参照)と、充電用電極314とを含んでいる。なお、充電用電極314は、ニッケル水素充電池(充電池、二次電池)仕様の電池収容部本体31のみに設けられており、アルカリ電池(一次電池)仕様の電池収容部本体31には設けられていない。
【0024】
基板収容部311は、基板32を収容するために設けられている。基板収容部311は、背面側から見て、概略的には、L字形状を有している。基板収容部311は、前面側(Y2側)に向けて窪む凹部により形成されている。基板収容部311は、背面側に向けて開口するように形成されている。基板収容部311の内縁部には、基板押え部材33が嵌め込まれる嵌合部311aが形成されている。嵌合部311aは、基板収容部311の底部311bよりも背面側に突出する段差部分により構成されている。また、基板収容部311は、基板32の収容位置を決めるための位置決め部311cを含んでいる。位置決め部311cは、底部311bからY1方向に向けて突出するように形成されている。
【0025】
電極312は、基板収容部311に設けられている。電極312は、基板収容部311のX2側の端部近傍に設けられている。電極312は、基板32のビア322と接続されている。
【0026】
図4に示すように、第1嵌合部313は、背面側筐体3のY2側の面に設けられている。第1嵌合部313は、背面側筐体3のX2側の端部近傍に設けられている。第1嵌合部313は、基板32の第1端子324の周囲を取り囲む(図1参照)ように構成されている。第1嵌合部313は、Y2側に突出する凸状の周壁部313aにより形成されている。第1嵌合部313の中心部分には、基板32の第1端子324をY2側に露出させるための開口313bが形成されている。第1嵌合部313の突出量は、Y2方向において、基板32の第1端子324の突出量よりも大きい。言い換えると、基板32の第1端子324は、前後方向において、第1嵌合部313の高さよりも小さい高さを有している。
【0027】
充電用電極314(図3参照)は、電池600と電気的に接続されるように構成され、ニッケル水素充電池(充電池)仕様の場合には、充電用電極314を介して充電器と接点をとることによりニッケル水素充電池を充電することができる。
【0028】
〈基板の構造〉
図3に示すように、基板32は、背面側から見て、概略的には、基板収容部311に収容されるようにL字形状に形成されている。基板32は、基板収容部311の嵌合部311aに囲まれた領域に収容されている。基板32は、基板12(図2参照)に電力供給を行うための回路が形成された板状の基板である。図4に示すように、基板32は、ビア321と、ビア322と、孔部323と、第1端子324とを含んでいる。基板32は、図示しないねじにより、基板収容部311の底部311bに固定されている。
【0029】
ビア321は、基板32のX1側端部近傍に設けられている。ビア321には、電池収容部本体31の充電用電極314(図3参照)が挿入されている。ビア321は、電池収容部本体31の充電用電極314と電気的に接続されている。
【0030】
ビア322は、基板32のX2側端部近傍に設けられている。ビア322には、電池収容部本体31の電極312(図3参照)が挿入されている。電極312、ビア322および第1端子324を介して、電池600の電力が基板12(図2参照)に供給される。
【0031】
孔部323は、間隔を隔てて複数設けられている。孔部323は、貫通孔である。孔部323が位置決め部311c(図3参照)に挿入されることにより、基板32の基板収容部311に対する位置が決められる。
【0032】
第1端子324は、基板32の前面側(Y2側)の面に設けられている。第1端子324は、基板32のX2側の端部近傍に設けられている。第1端子324の前面側の部分は、電池収容部本体31の開口313bから中間体4側(図1参照)に露出するように構成されている。
【0033】
〈基板押え部材の構造〉
基板押え部材33は、基板収容部311に収容された基板32上に配置されている。基板押え部材33は、板状に形成されている。基板押え部材33は、基板32の略相似形になるように形成され、基板32よりも一回り大きい。基板押え部材33には、シール部材331が設けられている。基板押え部材33は、第1凸部332と、第2凸部333とを含んでいる。
【0034】
シール部材331は、基板押え部材33の基板32側の面に設けられている。シール部材331は、凸部332を覆わないように(避けるように)基板押え部材33に設けられている。シール部材331は、シート状に形成され、基板押え部材33に貼付されている。シール部材331は、基板収容部311の嵌合部311a(図3参照)と基板押え部材33との間をシールするために設けられている。
【0035】
第1凸部332は、基板押え部材33の基板32側の面に複数設けられている。複数の第1凸部332のうち一部の第1凸部332(X1側端部近傍の2つの第1凸部332)は、正面視において、基板32のビア321の近傍に配置されている。第1凸部332は、シール部材331の位置決めを行うために設けられている。また、第1凸部332は、基板32の背面側の面に当接するように形成されている。
【0036】
第2凸部333は、基板押え部材33のX2方向の端部近傍に形成されている。第2凸部333は、基板押え部材33の両面に設けられている。詳細には、第2凸部333は、Y2側の第2凸部333aと、Y1側の第2凸部333b(図3参照)とを含んでいる。Y2側の第2凸部333aとY1側の第2凸部333bとは、対応する位置に設けられている。Y2側の第2凸部333aとY1側の第2凸部333bとは、前後方向から見て、互いに重なる位置に配置されている。また、第2凸部333aおよび333bは、正面視において、基板32の第1端子324に対応する位置に配置されている。第2凸部333aおよび333bは、正面視において、基板32の第1端子324の近傍の位置に配置されている。なお、第2凸部333(333a、333b)は、本発明の「凸部」の一例である。
【0037】
〈蓋部材の構造〉
蓋部材34は、基板32を覆うように配置されている。蓋部材34は、基板押え部材33を介して基板32を電池収容部本体31に押えつけるように構成されている。
【0038】
図5に示すように、基板32および基板押え部材33が配置された電池収容部本体31に蓋部材34が取り付けられた状態では、第2凸部333によって基板32の第1端子324は背面側から前面側に押圧されている。これによって、基板32の第1端子324と、中間体4の第2端子411との電気的な接続を良好に維持することが可能である。
【0039】
〈中間体の構造〉
図1に示すように、中間体4は、前面側体2および背面側筐体3の各々によって、前面側および後面側から挟み込まれている。中間体4(第2体)は、電池収容部を構成する背面側筐体3(第1体)に隣接して配置されている。中間体4には、音を発生するための振動板10(図2参照)および基板12が配置されている。中間体4は、振動板10などが配置される上部中間体4aと、センサ部5が配置される下部中間体4bとを含んでいる。上部中間体4aと下部中間体4bとは、互いに分離可能なように構成されている。また、中間体4(上部中間体4aおよび下部中間体4b)の背面側の部分には、背面側筐体3を取り付け可能なように前面側に向けて窪む凹部41が形成されている。また、図2に示すように、中間体4の凹部41に対応する部分には、蓋部材42(図3参照)が設けられている。
【0040】
図2に示すように、上部中間体4aの内部には、振動板配置室43が形成されている。振動板配置室43は、上部中間体4aの内部に形成された空間である。振動板配置室43は、振動板10よりも放音孔11側(Y2側)の放音孔側空間44と、振動板10よりも背面側(放音孔11と反対側、Y1側)の背面側空間45とを含んでいる。振動板配置室43の前後方向における略中央部(放音孔側空間44と背面側空間45との間の部分)には、振動板10が配置されている。振動板配置室43は、放音孔11のみで外部と繋がっている空間(室)である。
【0041】
蓋部材42は、振動板10の背面側に設けられている。蓋部材42は、後述する振動板配置室43の背面側空間45が外部と通じないように背面側から背面側空間45を塞ぐように構成されている。蓋部材42と振動板10との間に、背面側空間45が形成される。
【0042】
また、図3に示すように、中間体4(上部中間体4a)の凹部41には、第2端子411と、第2嵌合部412と、シール部材413とが含まれている。
【0043】
第2端子411は、中間体4のY1側の面に設けられている。第2端子411は、凹部41のX2側の端部近傍に設けられている。第2端子411は、背面側筐体3側(Y1側)に露出するように構成されている。第2端子411は、背面側筐体3の基板32に設けられている第1端子324(図1参照)に対応する位置に設けられている。第2端子411は、背面側筐体3の第1端子324に接続されるように構成されている。
【0044】
第2嵌合部412は、中間体4のY1側の面に設けられている。具体的には、第2嵌合部412は、中間体4の凹部41に設けられている。第2嵌合部412は、凹部41のX2側の端部近傍に設けられている。第2嵌合部412は、第2端子411の周囲を取り囲むように構成されている。第2嵌合部412は、凹部41(凹部41を形成している面)に対してY2側に窪むように凹状に形成されている。第2嵌合部412は、第1嵌合部313と嵌合するように形成されている。
【0045】
シール部材413は、第2嵌合部412に設けられている。シール部材413は、第2端子411を囲むように環状に形成されている。シール部材413は、第2嵌合部412と第1嵌合部313との嵌合部Re(第2嵌合部412と第1嵌合部313とが互いに嵌合する部分、図5参照)に設けられている。シール部材413は、中間体4と背面側筐体3とが接続された際に、第2嵌合部412と第1嵌合部313との嵌合部Reの部分をシールしている。
【0046】
体に配置される部品の構造)
図1に示すように、センサ部5は、中間体4の下部に配置されている。センサ部5は4種類のセンサ(可燃性ガスセンサ51と、COセンサ52と、HSセンサ53と、Oセンサ54)を含んでいる。可燃性ガスセンサ51と、COセンサ52と、HSセンサ53と、Oセンサ54は、それぞれ、ガス検知器1のX2方向からX1方向に配列されている。
【0047】
可燃性ガスセンサ51は、可燃性ガスを検知する接触燃焼式のセンサである。COセンサ52は、一酸化炭素を検知する定電位電解式のセンサである。HSセンサ53は、硫化水素を検知する定電位電解式のセンサである。Oセンサ54は、酸素を検知するガルバニ電池式のセンサである。この4つのセンサにより、4種のガスを検知可能である。
【0048】
表示部6は、窓部21を介して正面側から視認可能なようにガス検知器1に設けられている。表示部6は、体1aの内部に収容されている。表示部6は、前面側から見て、横方向に長辺を有する長方形形状を有している。表示部6には、4種類のガスの検知結果などが表示可能に構成されている。また、表示部6は、背面側に突出する複数の凸部61を含んでいる。複数の凸部61は、基板12の前面側(Y2側)の表面に当接するように構成されている。表示部6は、前面側および背面側から、それぞれ、前面側体2の緩衝部材22および基板12により挟み込まれた状態で配置されている。これにより、ガス検知器1に衝撃が加わった場合にも、緩衝部材22により表示部6への衝撃を吸収することができるので、体1aに対する表示部6の位置がずれるのを抑制しつつ、表示部6が破損するのを抑制することが可能である。
【0049】
発光部7は、5つの発光部71〜75を含んでいる。発光部71は、中間体4の左側面に設けられている。発光部72および73は、それぞれ、前面側体2の前面に設けられている。発光部74は、中間体4の右側面に設けられている。発光部71〜74は、センサ部5と表示部6との間の高さ位置に配置されている。発光部75は、体1aの上面に設けられている。
【0050】
5つの発光部71〜75は、それぞれ、赤色のLED(発光ダイオード素子)を有している。発光部71〜75は、ガスを検知した際にLEDを発光させるように構成されている。センサ部5(可燃性ガスセンサ51と、COセンサ52と、HSセンサ53と、Oセンサ54)のうちいずれかのガス濃度が警報閾値を超えると、まずX1側の発光部73および74が発光し、次にX2側の発光部71および72が発光し、その後、上面の発光部75が発光する。その後は、発光部73および74の発光と、発光部71および72の発光と、発光部75の発光とが順次繰り返される。
【0051】
なお、ガス検知器1に関するエラーを報知する場合も、ガスを検知した際と同様、まずX1側の発光部73および74が発光し、次にX2側の発光部71および72が発光し、その後、上面の発光部75が発光する。その後は、発光部73および74の発光と、発光部71および72の発光と、発光部75の発光とが順次繰り返される。
【0052】
赤外通信部8は、発光部75に隣接するように中間体4の上面に設けられている。赤外通信部8は、外部機器(図示せず)と赤外線通信を行うことが可能に構成されている。
【0053】
操作部9は、表示部6の下方に設けられている。操作部9は、一対のボタンを含み、発光部72と放音孔11との間の領域および発光部73と放音孔11との間の領域のそれぞれにボタンが配置されている。操作部9が操作されることにより、ガス検知器1に対する種々の入力操作が行われる。
【0054】
振動板10(図2参照)は、後述する制御部121の制御により電圧が印加されることにより、振動部分101(図2参照)が振動して音波(ブザー音)を発生させるように構成されている。振動板10は、警報時に、制御部121の制御により警報としてブザー音を発生するように構成されている。振動板10は、配線(図示せず)を背面側(Y1側)に含んでいる。また、振動板10は、前面側(Y2側)が水に接触しても、動作に影響がないように構成されている。
【0055】
放音孔11は、体1aの前面に開口するように形成されている。放音孔11は、表示部6よりも下方(体1aのZ方向の中心部よりも下方)に配置されている。放音孔11は、一対の操作部9の間の領域に1つ形成されている。放音孔11は、正面から見て、X方向に扁平な長円形状を有している。図2に示すように、放音孔11は、体1aの外部に向けて開口し、振動板配置室43のうちの振動板10よりも放音孔11側(Y2側)に位置する放音孔側空間44と通じるように形成されている。すなわち、放音孔11は、体1aの外部と放音孔側空間44とを連結するための貫通孔である。放音孔11は、前後方向に直線状に延びるように形成されている。
【0056】
また、放音孔11は、前面側放音孔111と中間放音孔112とを含んでいる。前面側放音孔111は前面側体2の下部に形成され、中間放音孔112は中間体4の下部に形成されている。中間放音孔112は、前面側放音孔111と放音孔側空間44との間に配置され、前面側放音孔111と放音孔側空間44とを接続するように形成されている。また、放音孔11(前面側放音孔111)の前面側の端部には異物侵入防止用の柵部113が一対設けられている。
【0057】
基板12は、中間体4の内部に収容されている。基板12は、前面側から見て、表示部6と重なるように配置されている。基板12は、ガス検知器1のメイン制御基板である。基板12には、ガス検知器1の動作に必要な制御部(CPU)121などの電子部品が実装されている。基板12は、切欠部からなる放音孔逃がし部12aを有している。放音孔逃がし部12aは、基板12の下部中央(図1参照)に形成されている。放音孔逃がし部12aにより取り囲まれた空間を貫通するように、放音孔11が形成されている。基板12の下端部は、前面側放音孔111の下端部111aおよび中間放音孔112の下端部112aと略同じ高さ位置に配置されている。また、上部中間体4aには、基板12および放音孔11のそれぞれを囲うようにシール部材120(図1参照)が配置されている。
【0058】
制御部121は、ユーザの操作部9の操作に基づいて、電力消費を抑えた省電力モードや、ガス検知の応答時間を短縮する高速応答モードなどに可燃性ガスセンサ51の状態を切り替えるように構成されている。省電力モードでは、電池収容部本体31に収容された電池600の電力消費量を抑えることが可能である。
【0059】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0060】
本実施形態では、上記のように、基板収容部311に収容された基板32上に配置される基板押え部材33と、基板32を覆うように配置され、基板押え部材33を介して基板32を電池収容部本体31に押えつけるように構成されている蓋部材34とを設ける。これにより、基板32と蓋部材34との間に隙間ができるのを抑制することができるので、背面側筐体3をガス検知器1の本体に装着した際に、基板32ががたつくのを抑制することができる。その結果、背面側筐体3をガス検知器1の本体に装着した際に、背面側筐体3内において基板32の位置がずれるのを抑制することができる。したがって、ガス検知器1の本体への電池600の装着を適切に行うことができる。
【0061】
また、電池600を交換する必要が生じた場合でも、古い電池600が収容された背面側筐体3を新しい電池600が収容された別の背面側筐体3に交換することにより、電池600を容易に交換することができる。また、同じ種類の古い電池600を新しい電池600に容易に交換することのみならず、異なる種類の電池600に交換することも容易に行うことができる。
【0062】
また、本実施形態では、基板押え部材33の基板32側の面に形成され、基板32に当接する第2凸部333を設けるように基板押え部材33を構成する。これにより、基板押え部材33の第2凸部333を基板に当接させることにより、背面側筐体3をガス検知器1の本体に装着した際に、容易に、基板32ががたつくのを抑制することができる。
【0063】
また、本実施形態では、正面視において、基板32の第1端子324に対応する位置に、基板押え部材33の第2凸部333を配置する。これにより、基板押え部材33の第2凸部333により、基板32の第1端子324に対応する位置を押圧することができる。その結果、背面側筐体3の第1端子324と中間体4の第2端子411とを接続した際にも、電気的接続を良好に維持することができる。また例えば、電池収容部を構成する背面側筐体3によって中間体4を保護することができる。その結果、背面側筐体3が取り付けられた方向からガス検知器1に衝撃が加わった場合でも、背面側筐体3によって中間体4に加わる衝撃を低減することができる。
【0064】
また、本実施形態では、基板押え部材33が嵌め込まれる嵌合部311aと、基板押え部材33との間をシールするためのシール部材331を設ける。これにより、嵌合部311aと基板押え部材33との間から、水が浸入するのを抑制することができる。その結果、基板収容部311に収容された基板32において短絡が発生するのを抑制することができる。
【0065】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0066】
たとえば、上記実施形態では、電池収容部本体31をガス検知器1の背面側の部分に配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電池収容部本体をガス検知器の、たとえば側面側の部分に配置してもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、1つの電池600が収容されるように電池収容部本体31を構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の電池が収容されるように電池収容部本体を構成してもよい。
【0068】
また、上記実施形態では、電池600の長手方向がガス検知器1の横方向(X方向)に沿うように、電池600が配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電池の長手方向がガス検知器の横方向(X方向)とは異なる方向に沿うように、電池が配置されていてもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、基板押え部材33に第2凸部333を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基板押え部材に凸部を設けなくてもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、第1嵌合部313および第2嵌合部412を、それぞれ、背面側筐体3および中間体4に設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1嵌合部および第2嵌合部を、それぞれ、背面側筐体(第1体)および中間体(第2体)に設けなくてもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、基板押え部材33にシール部材331を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基板押え部材にシール部材を設けなくてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、中間体4に配置される基板12に電力供給を行うための基板32を電池収容部本体31に配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、中間体に配置される基板に電力供給を行う機能に加えて、付加機能を備えた基板を電池収容部に本体に配置してもよい。これにより、背面側筐体を、付加機能を付与するための部材(たとえば、通信のための通信部など)を設けた別の背面側筐体に交換するだけで、ガス検知器の機能を容易に拡張することができる。具体的には、図6に示すように、基板に電力供給を行う機能に加えて、他の機器(親機)510と通信する機能を備えた基板512を含む電池収容部本体を備えるようにガス検知器500を構成してもよい。他の機器(親機)510と通信する方法として、たとえば、近距離無線通信規格のジグビー(ZigBee)に準拠した通信部512aを基板512に設けることにより、ガス検知器500は他の機器(親機)510と通信することが可能である。このようにガス検知器500を構成すれば、一のガス検知器500aで検知されたガスの異常情報を他のガス検知器(たとえば、ガス検知器500b〜500d)において共有することが可能である。
【符号の説明】
【0073】
1、500、500a〜500d ガス検知器(携帯型ガス検知器)
3 背面側筐体(電池収容部、第1体)
4 中間体(第2体)
31 電池収容部本体
32、512 基板
33 基板押え部材
34 蓋部材
311 基板収容部
311a 嵌合部
324 第1端子
331 シール部材
333、333a、333b 第2凸部(凸部)
411 第2端子
600 電池
図1
図2
図3
図4
図5
図6