(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6556070
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
E06B 5/16 20060101AFI20190729BHJP
E06B 3/54 20060101ALI20190729BHJP
E06B 3/58 20060101ALI20190729BHJP
【FI】
E06B5/16
E06B3/54 B
E06B3/58 B
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-30932(P2016-30932)
(22)【出願日】2016年2月22日
(65)【公開番号】特開2017-150138(P2017-150138A)
(43)【公開日】2017年8月31日
【審査請求日】2018年5月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】村井 信太郎
(72)【発明者】
【氏名】内田 雅也
【審査官】
家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】
欧州特許出願公開第00114220(EP,A1)
【文献】
特開2014−066067(JP,A)
【文献】
特開2000−282762(JP,A)
【文献】
特開平07−071170(JP,A)
【文献】
特開2004−308245(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3173950(JP,U)
【文献】
特開2014−118761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 5/16
E06B 3/54−3/64
E06B 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
面材の下端部を収容する面材収容部を形成し、収容された前記面材の下面と対向する底部を有する下枠と、
前記面材収容部内に配置され前記底部上に載置される載置部材と、
を有し、
前記底部は、水抜き孔を有し、
前記載置部材は、前記水抜き孔の上方に位置し前記底部側が開放されて前記下枠の長手方向に連通する凹部を有し、
前記凹部内には、前記水抜き孔と対向する位置に、加熱されて発泡する加熱発泡材が設けられていることを特徴とする建具。
【請求項2】
請求項1に記載の建具であって、
前記載置部材上には、前記面材が載置されていることを特徴とする建具。
【請求項3】
請求項2に記載の建具であって、
前記載置部材は、前記凹部を有する金属製の本体部と、前記本体部の上に設けられている樹脂製の緩衝部と、を有することを特徴とする建具。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の建具であって、
前記下枠と前記載置部材とは互いに係合する位置決め部を備えていることを特徴とする建具。
【請求項5】
請求項4に記載の建具であって、
前記下枠が備える前記位置決め部は、前記面材を前記下枠とともに保持する押縁が係止される係止部であることを特徴とする建具。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の建具であって、
前記載置部材は、前記加熱発泡材を保持する係合部を備えていることを特徴とする建具。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の建具であって、
前記加熱発泡材は、前記底部と間隔を空けて設けられていることを特徴とする建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面材の下端部を収容する下枠を備えた建具に関する。
【背景技術】
【0002】
面材の下端部を収容する下枠を備えた建具としては、例えば、面材としてのガラス板の周端部とその周囲の框または枠との間に耐火部材を備えた防火サッシが知られている(例えば、特許文献1参照)。この耐火サッシのガラス板は、ガラス板の外側面及び内側面と框との間に難燃性のビードを介して隙間なく弾性的に押さえられている。耐火部材は、繊維部材の外周を非通水性材で被覆してなり、ガラス板の周端部と框の内面との間に挿入してあり、火災時にビードが炭化劣化して脱落したとしても火炎が通り抜けないようにしている。また、框は、ガラスの端部や下側の框の内部に侵入した水分をガラス呑込部で受け、ガラス呑込部の底面に設けられた小孔から排水するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3239301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の防火サッシは、ガラス板の周端部と框の内面との間に耐火部材を挿入して、火災時に火炎が通り抜けないようにしているとしている一方で、ガラス呑込部の底面に設けられた小孔から排水するように構成されているともしている。このため、小孔上にも耐火材が設けられている場合には、ガラス呑込部内の水が適切に排水されず、小孔が塞がれず外部と連通している場合には、火災時に火炎に晒されると小孔からガラスの呑込部に火炎が入り込み、室内外に貫通する貫通孔が形成されてしまったり、発生した可燃性ガスがガラス呑込部外に流出したりする虞があるという課題がある。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、面材の下端部を収容する面材収容部から水を排出可能な水抜き孔を有しつつも火災時には水抜き孔が塞がれる建具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために本発明の建具は、面材の下端部を収容する面材収容部を形成し、収容された前記面材の下面と対向する底部を有する下枠と、前記面材収容部内に配置され前記底部上に載置される載置部材と、を有し、前記底部は、水抜き孔を有し、前記載置部材は、前記水抜き孔の上方に位置し前記底部側が開放されて前記下枠の長手方向に連通する凹部を有し、前記凹部内には、
前記水抜き孔と対向する位置に、加熱されて発泡する加熱発泡材が設けられていることを特徴とする建具である。
【0007】
このような建具によれば、底部上に載置される載置部材は、水抜き孔を有する底部側が開放されて下枠の長手方向に連通する凹部を有しており、凹部内に設けられている加熱発泡材は水抜き孔の上方に設けられているので、載置部材及び加熱発泡材により妨げられることなく面材収容部内の水を水抜き孔から排出することが可能である。また、凹部内には、加熱発泡材が設けられており、火炎等により加熱された際には、発泡した加熱発泡材により水抜き孔が塞がれるので、火炎等が面材収容部内に進入することを防止することが可能である。このため、面材収容部から排水可能な水抜き孔を有しつつも火災時には水抜き孔が塞がれる建具を提供することが可能である。
【0008】
かかる建具であって、前記載置部材上には、前記面材が載置されていることが望ましい。
このような建具によれば、載置部材上に面材が載置されているので、加熱発泡材が発泡した際にも載置部材が底部から浮き上がることを抑制することが可能である。このため、火災時には、より確実に水抜き孔を塞ぐことが可能である。
【0009】
かかる建具であって、前記載置部材は、前記凹部を有する金属製の本体部と、前記本体部の上に設けられている樹脂製の緩衝部と、を有することが望ましい。
このような建具によれば、面材は金属製の本体部との間に樹脂製の緩衝部を介して載置されるので、面材が金属製の本体部と接触して損傷することを防止することが可能である。
【0010】
かかる建具であって、前記下枠と前記載置部材とは互いに係合する位置決め部を備えていることが望ましい。
このような建具によれば、水抜き孔が設けられている下枠と、水抜き孔の上方に配置する載置部材とが、互いに係合する位置決め部を備えているので、載置部材に設けられた凹部を確実に水抜き孔の上方に配置することが可能である。
【0011】
かかる建具であって、前記下枠が備える前記位置決め部は、前記面材を前記下枠とともに保持する押縁が係止される係止部であることが望ましい。
このような建具によれば、下枠と載置部材との位置決めするための専用の位置決め部を設けることなく、押縁の係止部により下枠と載置部材とを位置決めすることが可能である。
【0012】
かかえる建具であって、前記載置部材は、前記加熱発泡材を保持する係合部を備えていることが望ましい。
このような建具によれば、加熱発泡材を接着などすることなく、係合部に係合させることにより容易に備えることが可能である。
【0013】
かかる建具であって、前記加熱発泡材は、前記底部と間隔を空けて設けられていることが望ましい。
このような建具によれば、凹部内に設けられている加熱発泡材は底部と間隔を空けて設けられているので、載置部材及び加熱発泡材により妨げられることなく面材収容部内の水を水抜孔から排出することが可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、面材の下端部を収容する面材収容部から水を排出可能な水抜き孔を有しつつも火災時には水抜き孔が塞がれる建具を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】本実施形態に係る建具の下框の周囲を示す縦断面図である。
【
図3】複層ガラスを外した状態の下框を上方から見た平面図である。
【
図4】セッティングブロックの第1変形例を示す縦断面図である。
【
図5】セッティングブロックの第2変形例を示す縦断面図である。
【
図6】セッティングブロックの第3変形例を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態に係る建具について図面を参照して説明する。
本実施形態の建具1は、例えば
図1に示すような突出し窓用の建具である。
【0017】
建具1は、建物の開口に設けられた矩形状の窓枠1aと、下部を室外側に押し出すことにより、上部側に設けられた回動軸が窓枠1aの縦の枠材に沿って下方に下がりつつ回動されて開閉可能な障子2と、を有している。
【0018】
以下の説明においては、建物に取り付けられている状態の建具1を室外側から見たときに、上下となる方向を上下方向、左右となる方向を左右方向、奥行き方向を見込み方向として示す。建具1の各部位であっても、また、建具1を構成する各部材については単体の状態であっても、建物に取り付けられた状態にて上下方向、左右方向、見込み方向となる方向にて方向を特定して説明する。
【0019】
障子2は、矩形状に形成されたアルミニウムなどの金属製の枠体としての框体20と、框体20に四周端部がそれぞれ収容されて保持された面材としての複層ガラス3と、を有している。框体20は、矩形状に框組みされた、上框21、下框22及び左右の縦框23をなす框材と、各框材に係止される押縁4により構成されている。複層ガラス3の下端部3aは、下框22と、下框22に係止された押縁4とともに形成される面材収容部20aに収容されている。ここで、下框22と下框22に係止された押縁4とが下枠に相当する。
【0020】
下框22は、押し出し成形部材でなり、
図2に示すように、矩形状の断面形状をなし長手方向に連通する中空部22aと、中空部22aを形成し室外に臨む室外壁部22bから上方に延出され複層ガラス3の下端部3aと対向する室外対向部22cと、中空部22aを形成し室内に臨む室内壁部22dから上方に延出され複層ガラス3の下端部3aと対向する押縁4が係止される第1係止部22eと、中空部22aを形成し室外壁部22bの上端と室内壁部22dの上端とを繋ぐ上面部22fから上方に突出され押縁4が係止される第2係止部22gと、を有している。
【0021】
複層ガラス3は、下框22の両端部側にて、上面部22f上に載置された載置部材としてのセッティングブロック5の上に載置されている。セッティングブロック5の上に載置された複層ガラス3は、室外側の面と室外対向部22cとの間、及び、室内側の面と第1係止部22e及び第2係止部22gに係止された押縁4との間にそれぞれシール6が充填されて保持されている。ここで、複層ガラス3の下端部3aが収容され、室外対向部22c、上面部22f、第1係止部22e、及び押縁4により形成されて上方が開放された部位が面材収容部20aに相当し、複層ガラス3の下面3bと対向する上面部22fが底部に相当する。
【0022】
下框22の上面部22f、及び、室外壁部22bの下端と室内壁部22dの下端とを繋ぐ下面部22hには、
図2、
図3に示すように、見込み方向のほぼ中央に設けられた第2係止部22gより室外側であって、下框22の左右方向における両端部側に、外部と貫通し、面材収容部20aの水を排出する水抜き孔22iが左右方向に2つずつ並べて設けられている。
【0023】
セッティングブロック5は、アルミニウム製でほぼ直方体状をなす本体部51と、本体部51の上方に位置するように設けられた、プラスチックやゴム等の樹脂製の緩衝部52と、を有している。セッティングブロック5の見込み方向の幅は、下框22の室外対向部22cと室内壁部22dとの間隔より狭く形成されており、左右方向の幅は、2つの水抜き孔22iが並べて設けられている領域の長さより広く形成されている。
【0024】
セッティングブロック5の下面には、下框22の上面部22fに設けられた第2係止部22gが挿入され上方に窪む係止部挿入部51aと、係止部挿入部51aより室外側に設けられ、上面部22fと対向する平面をなす平面部51bを有して上方に窪む凹部51cが、左右方向の全長に渡って設けられている。
【0025】
凹部51cの見込み方向の幅は、水抜き孔22iの直径より広く形成されている。そして、下框22の両端部側において、係止部挿入部51aを形成する室外側の壁部51dを、上面部22fから上方に突出された第2係止部22gに当接させて、セッティングブロック5を位置決めしたときに、2つの水抜き孔22iが凹部51cの下方に位置し、平面部51bと対面する位置に配置されるように構成されている。このとき、セッティングブロック5は、第2係止部22gを見込み方向に跨ぐように配置されるため、セッティングブロック5が載置されている部分では、押縁4は切り欠かれており、第2係止部22gには係止されていない。
【0026】
セッティングブロック5の平面部51bには、加熱発泡材としての熱膨張性黒鉛7が、加熱された際に下方側に膨張可能に貼り付けられている。このとき、貼り付けられた熱膨張性黒鉛7の下面と上面部22fとは上下方向に間隔が空けられており、水抜き孔22iは、熱膨張性黒鉛7により塞がれていない。このため、熱膨張性黒鉛7が発泡する前には、上面部22f上の水は、凹部51cを通ってセッティングブロック5の下を左右方向に流通可能であり、また、水抜き孔22iから窓枠1aに流出して外部に排出可能である。
【0027】
一方、火災発生時には、下框22が加熱されることにより、セッティングブロック5の本体部51から伝わった熱により熱膨張性黒鉛7が加熱されて膨張するので、膨張した熱膨張性黒鉛7により水抜き孔22iが塞がれる。また、たとえ、熱膨張性黒鉛7が膨張する前に下側の窓枠1aと下框22との間から火炎が水抜き孔22iを通って面材収容部20aに進入したとしても、進入した火炎により熱膨張性黒鉛7が加熱されて膨張するので、膨張した熱膨張性黒鉛7により水抜き孔22iが塞がれる。
【0028】
本実施形態の建具1によれば、上面部22f上に載置されるセッティングブロック5は、水抜き孔22iの上方を覆い、上面部22f側が開放されて下框22の長手方向に連通する凹部51cを有しており、加熱される前の熱膨張性黒鉛7は、上面部22fと上下方向に間隔が空けられているので、セッティングブロック5及び熱膨張性黒鉛7により妨げられることなく面材収容部20a内の水を水抜き孔22iから排出することが可能である。
【0029】
また、凹部51c内には、熱膨張性黒鉛7が設けられており、火炎等により加熱された際には、膨張した熱膨張性黒鉛7により水抜き孔22iが塞がれるので、火炎等が面材収容部20a内に進入することを防止することが可能である。このため、面材収容部20aから排水可能な水抜き孔22iを有しつつも火災時には水抜き孔22iが塞がれる建具1を提供することが可能である。
【0030】
また、セッティングブロック5上に重量が大きな複層ガラス3が載置されているので、熱膨張性黒鉛7が膨張した際にもセッティングブロック5が上面部22fから浮き上がることを防止することが可能である。このため、火災時には、より確実に水抜き孔22iを塞ぐことが可能である。
【0031】
また、複層ガラス3は金属製の本体部51との間に樹脂製の緩衝部52を介して載置されるので、複層ガラス3が金属製の本体部51して損傷することを防止することが可能である。
【0032】
また、水抜き孔22iが設けられている下枠22と、水抜き孔22iの上方を覆うセッティングブロック5とが、互いに係合して位置決めする位置決め部をなす第2係止部22gと壁部51dとを備えているので、セッティングブロック5に設けられた凹部51cをより確実に水抜き孔22iの上方に配置することが可能である。
【0033】
また、下枠22とセッティングブロック5との位置決めするための専用の位置決め部を設けることなく、押縁4を係止するための第2係止部22gに係止部挿入部51aを形成する室外側の壁部51dを当接させることにより下枠22とセッティングブロック5とを位置決めすることが可能である。
【0034】
上記実施形態においては、セッティングブロック5の下面側に設けられた係止部挿入部51aと凹部51cとが互いに異なる形状をなす例について説明したが、
図4に示すように係止部挿入部51aと凹部51cとを同じ形成すると、いずれの側に熱膨張性黒鉛7を貼り付けても使用することが可能なので、製造性が向上する。
【0035】
上記実施形態においては、セッティングブロック5の凹部51cを形成する平面部51bに熱膨張性黒鉛7を貼り付けた例について説明したが、これに限るものではない。例えば、
図5に示すように、凹部51cを形成し平面部51bの見込み方向の縁から下方に垂設されて互いに対向する垂壁部51eに各々、互いに対向する側に突出する係合部としての突片51fを、平面部51bと上下方向に設け、熱膨張性黒鉛7を突片51fと係合させて、平面部51bと突片51fとの間に、加熱された際に下方に向かって上面部22f側に膨張するように設けてもよい。この場合には、より容易に熱膨張性黒鉛7をセッティングブロック5に設けることが可能である。
【0036】
上記実施形態においては、セッティングブロック5の凹部51cが水抜き孔22iの上方を覆うように配置されている例について説明したが、水抜き孔22iは必ずしも全域が凹部51cに覆われていなくとも構わない。例えば、水抜き孔の一部が凹部に覆われていない場合であっても、凹部に設けられた加熱発泡材が加熱された際に発泡して水抜き孔を塞ぐことが可能であれば構わない。
【0037】
また、熱膨張性黒鉛7を貼り付ける位置は、平面部51bに限るものではない。例えば、
図6に示すように、凹部51cを形成する垂壁部51eに貼り付けてもよい。このように、水抜き孔22iを塞ぐように凹部51c内に膨張する位置であれば、熱膨張性黒鉛7を貼り付ける位置は平面部51bでなくとも構わない。また、凹部51cが平面部51bを有しておらず、上部が湾曲などしていても熱膨張性黒鉛7が設けられれば構わない。また、熱膨張性黒鉛7が膨張しない状態で水抜き孔22iが開放されていれば、熱膨張性黒鉛7は上面部22fに当接していても構わない。
【0038】
上記実施形態においては、加熱発泡材を熱膨張性黒鉛7としたが、加熱されて膨張する耐火材であれば、熱膨張性黒鉛に限るものではない。
上記実施形態においては、面材を複層ガラス3としたが、これに限らず、単板ガラスや内装材等の面材であっても構わない。
【0039】
上記実施形態においては、建具1を突出し窓用の建具としたが、これに限らず、引き違い窓、FIX窓、開き窓、など、面材の四周端部が収容される枠体を備えた建具であれば構わない。また、枠体を框体20としたが、これに限らず、例えば、FIX窓などの面材が支持される窓枠等であっても構わない。
【0040】
上記実施形態においては、框体20との間にシール6が充填されて複層ガラス3が保持されている例について説明したが、これに限らず、例えば、框体20との間にグレイジングチャンネルが介在されて複層ガラス3が保持されていても構わない。
【0041】
また、上記実施形態においては、下框22の上面部22fに直接載置されたセッティングブロック5の上に複層ガラス3aが載置されている例について説明したが、これに限るものではない。例えば、面材収容部20a内にL字状またはコ字状などの金属製の補強材が設けられており、補強材の、上面部と対向する部位に、上面部22fに設けられた水抜き孔と重なるように設けられた水抜き孔の上方に位置するように配置されたセッティングブロックの上に複層ガラスが載置されていても構わない。
【0042】
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0043】
1 建具、3 複層ガラス、3a 複層ガラスの下端部、3b 複層ガラスの下面、
4 押縁、5 セッティングブロック、7 熱膨張性黒鉛、20a 面材収容部、
22 下框、22f 上面部、22g 第2係止部、22i 水抜き孔、51 本体部、
51a 係止部挿入部、51c 凹部、51d 壁部、51f 突片、52 緩衝部、