(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の記憶部は、前記一又は複数の基地局装置の識別情報の各々と、該基地局装置が報知している該基地局装置の識別情報を端末装置から受信した場合に付与するデータ量とを対応付けて記憶し、
前記送信部は、前記判定部によって前記第1の基地局装置の識別情報が前記第1の記憶部に記憶されていると判定された場合に、前記第1の基地局装置の識別情報に対応する第1のデータ量を表す情報を前記データ残量管理サーバへ送信し、
前記データ量管理部は、前記第2の記憶部に記憶されるデータ量のうち、前記データ量付与管理サーバによって送信される前記端末装置の識別情報に対応するデータ量に前記第1のデータ量を追加する、請求項1に記載の通信データ量管理システム。
前記第1の記憶部は、前記一又は複数の基地局装置の識別情報の各々と、該基地局装置の識別情報によって表される基地局装置が報知している該基地局装置の識別情報を送信した端末装置の識別情報と、該端末装置の識別情報によって表される端末装置へデータ量を付与した日時を表す情報とを対応付けて記憶し、
前記判定部は、端末装置が第1の基地局装置が報知している該第1の基地局装置の識別情報を受信した場合に、該端末装置によって送信される前記第1の基地局装置の識別情報と、該端末装置の識別情報との組み合わせが前記第1の記憶部に記憶され、且つ該端末装置へデータ量を付与した日時を表す情報によって示される日時から所定の期間が経過しているか否かを判定し、
前記送信部は、前記判定部によって前記第1の基地局装置の識別情報と、該端末装置の識別情報との組み合わせが前記第1の記憶部に記憶され、且つ該端末装置へデータ量を付与した日時を表す情報によって示される日時から所定の期間が経過していると判定された場合に、前記端末装置の識別情報をデータ残量管理サーバへ送信する、請求項1に記載の通信データ量管理システム。
前記第1の記憶部は、複数の端末装置の各々の識別情報と、該端末装置によって送信される前記第1の基地局装置の識別情報のうち、前記判定部によって前記第1の記憶部に記憶されていると判定された基地局装置の識別情報のリストとを対応付けて記憶し、
前記送信部は、該判定部によって前記第1の基地局装置の識別情報が前記第1の記憶部に記憶されていると判定された場合に、前記端末装置の識別情報に対応する基地局装置の識別情報のリストの数が閾値未満である場合に、該端末装置の識別情報をデータ残量管理サーバへ送信する、請求項1に記載の通信データ量管理システム。
前記制御部は、前記データ通信要求を送信した端末装置によって行われるデータ通信を制御する際に、前記データ量管理部によって増加させたデータ量から利用する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の通信データ量管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第1の実施形態>
<無線通信システム>
図1は、本実施形態に係る無線通信システムを示す。無線通信システムは、端末装置100と、基地局装置200aと、基地局装置200bと、基地局装置200cと、セルラー基地局装置300と、データ量付与管理サーバ400と、データ残量管理サーバ500とを備えている。
基地局装置200a、基地局装置200b、及びデータ量付与管理サーバ400は、インターネット等の通信網20を介して接続される。また、セルラー基地局装置300、及びデータ残量管理サーバ500は、セルラー通信網50と接続される。セルラー通信網50の一例はLTEにしたがって構築された通信網である。ただし、セルラー通信網50は、LTEにしたがって構築された通信網に限られず、LTEにしたがって構築された通信網以外の3G等の通信網を適用できる。
図1においては、通信網20とセルラー通信網50との間に設けられるゲートウェイは省略される。
【0021】
以下、基地局装置200aと、基地局装置200bと、基地局装置200cとを区別しない場合には基地局装置200と記載する。
端末装置100は、音声や文字によって他の装置との間で相互に通信が可能な通信装置であり、端末装置100の一例は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等である。端末装置100は、セルラー基地局装置300と接続することによって、セルラー通信網50を経由して、他の装置との間で相互に通信が可能である。また、端末装置100は、基地局装置200と接続することによって、通信網20を経由して、他の装置との間で通信が可能である。例えば、端末装置100は、無線LAN、ブルートゥース、NFC(Near field radio communication)等の近距離無線通信を行うことによって、基地局装置200と通信を行う。
【0022】
端末装置100は、基地局装置200が報知する報知情報を受信し、該報知情報に含まれる基地局装置200の識別情報を取得する。端末装置100は、基地局装置200の識別情報を取得すると、該基地局装置200の識別情報と、該端末装置100の識別情報とをデータ量付与管理サーバ400へ送信する。基地局装置200a、及び基地局装置200bは、端末装置100との間で近距離無線通信を行うとともに、通信網20の末端となり、複数の端末装置間の通信を中継する。基地局装置200cは該基地局装置200cの位置情報を報知し、端末装置100は該位置情報を受信する。セルラー基地局装置300は、端末装置100との間で無線通信を行うとともに、セルラー通信網50の末端となり、複数の端末装置間の通信を交換機との間で中継する。
【0023】
データ量付与管理サーバ400は、一又は複数の基地局装置の識別情報の各々と、該基地局装置が報知している報知情報に含まれる該基地局装置の識別情報を端末装置100から受信した場合に付与するデータ量とを対応付けて登録する。データ量付与管理サーバ400は、端末装置100によって送信される基地局装置200の識別情報を受信すると、該基地局装置200の識別情報が登録されているか否かを判定する。データ量付与管理サーバ400は、基地局装置200の識別情報が登録されていると判定した場合、該基地局装置200の識別情報を送信した端末装置100の識別情報と、該基地局装置200の識別情報に対応する付与するデータ量を表す情報とをデータ残量管理サーバ500へ送信する。
【0024】
データ残量管理サーバ500は、複数の端末装置の各々の識別情報と、該端末装置の利用可能データ量とを対応付けて記憶する。データ残量管理サーバ500は、セルラー基地局装置300の通信エリアに位置する端末装置100のデータ通信を該端末装置100の利用可能データ量に基づいて制御する。データ残量管理サーバ500は、端末装置100が利用したデータ量に応じて、利用可能データ量を減少させる。データ残量管理サーバ500は、利用したデータ量が利用可能データ量に到達し、超過する場合、通信速度を制限する。
データ残量管理サーバ500は、データ量付与管理サーバ400によって送信される端末装置100の識別情報と、付与するデータ量とを表す情報とを受信すると、該端末装置100の識別情報に対応する該端末装置100の利用可能データ量を、該付与するデータ量を表す情報によって表されるデータ量だけ増加させる。
【0025】
端末装置100によって送信される基地局装置の識別情報がデータ量付与管理サーバ400に登録されている場合に、該端末装置100の利用可能データ量を増加させる。これによって、端末装置100のユーザは、増加したデータ量を利用してデータ通信ができるため、基地局装置が報知する報知情報を受信しようとするインセンティブが働く。このため、例えば、店舗に基地局装置200を設置した場合に、ユーザに対して、その店舗に入ることを促すことができる。
【0026】
<端末装置の構成>
図2は、本実施形態に係る端末装置100のハードウェア構成の一例を示す。端末装置100は、CPU202と、メモリ204と、不揮発性メモリ206と、ディスプレイ210と、操作部212と、記録媒体I/F214と、通信I/F216と、内部バス218とを備えている。CPU202は、例えば不揮発性メモリ206に格納されるプログラム2062を実行し、メモリ204をワークメモリとして使用して、端末装置100の各部を制御する。メモリ204は、半導体素子を利用した揮発性のメモリ等のRAMによって構成され、CPU202のワークメモリとして使用される。不揮発性メモリ206は、例えばハードディスク(HD)やROM等によって構成される。不揮発性メモリ206には、CPU202によって実行されるプログラム2062が格納される。ディスプレイ210は、CPU202によって制御され、画像、GUI(Graphical User Interface)等を表示する。
【0027】
CPU202は、プログラム2062を実行することによって制御信号や、ディスプレイ210に表示する画像を表す映像信号を生成する。CPU202は、画像を表す映像信号をディスプレイ210へ出力する。ディスプレイ210は、CPU202によって出力された映像信号を処理することによって、映像を表示する。操作部212は、ユーザの操作を受け付ける入力デバイスである。記録媒体I/F214は、メモリカード、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体220が装着可能であり、CPU202の制御によって、記録媒体I/F214に装着された記録媒体220からのデータの読み出しや、該記録媒体220へのデータの書き込みを行う。
【0028】
通信I/F216は、外部機器や、通信網20に接続された基地局装置200や、セルラー通信網50に接続されたセルラー基地局装置300等と通信して、ファイル、コマンド、映像データ、音声データ等の各種コンテンツの送受信を行うためのインターフェースである。内部バス218は、CPU202、メモリ204、不揮発性メモリ206、ディスプレイ210、操作部212、記録媒体I/F214、通信I/F216を互いに接続する。内部バス218に接続される各部は、内部バス218を介して互いにデータのやりとりを行うことができるようにされている。
【0029】
<基地局装置の構成>
図3は、基地局装置200のハードウェア構成の一例を示す。基地局装置200は、CPU302と、メモリ304と、不揮発性メモリ306と、通信I/F316と、内部バス318とを備えている。CPU302は、例えば不揮発性メモリ306に格納されるプログラム3062を実行し、メモリ304をワークメモリとして使用して、基地局装置200の各部を制御する。メモリ304は、半導体素子を利用した揮発性のメモリ等のRAMによって構成される。メモリ304は、CPU302のワークメモリとして使用される。不揮発性メモリ306は、例えばハードディスクやROM等によって構成され、CPU302によって実行されるプログラムが格納される。通信I/F316は、端末装置100等の外部機器と通信して、ファイル、コマンド、映像データ、音声データ等の各種コンテンツの送受信を行うためのインターフェースである。内部バス318は、CPU302、メモリ304、不揮発性メモリ306、通信I/F316を互いに接続する。内部バス318に接続される各部は、内部バス318を介して互いにデータのやりとりを行うことができるようにされている。
【0030】
<セルラー基地局装置、データ量付与管理サーバ、及びデータ残量管理サーバの構成>
セルラー基地局装置300、データ量付与管理サーバ400、及びデータ残量管理サーバ500のハードウェア構成は、
図3を適用できる。ただし、セルラー基地局装置300の不揮発性メモリ306にはセルラー基地局装置300のCPU302によって実行されるプログラム3062が格納される。また、データ量付与管理サーバ400の不揮発性メモリ306にはデータ量付与管理サーバ400のCPU302によって実行されるプログラム3062が格納される。また、データ残量管理サーバ500の不揮発性メモリ306にはデータ残量管理サーバ500のCPU302によって実行されるプログラム3062が格納される。
【0031】
<本実施形態に係る無線通信システムの機能構成>
図4は、本実施形態の無線通信システムを構成する端末装置100、基地局装置200、セルラー基地局装置300、データ量付与管理サーバ400、及びデータ残量管理サーバ500の機能ブロック図である。
<端末装置の機能構成>
端末装置100は、無線通信部152、近距離無線通信部154、通信制御部156、操作検出部158、表示制御部162、記憶部164、及び上記各構成要素を
図4に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン166を有している。これらの各部は、
図4に示されている各構成要素のいずれかが、不揮発性メモリ206からメモリ204上に展開されたプログラム2062を実行するCPU202からの命令によって動作することで実現される機能である。
【0032】
<端末装置の各機能構成>
図2及び
図4を用いて、端末装置100の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、端末装置100の各機能構成を説明するにあたって、
図2に示されている各構成要素のうち、端末装置100の各機能構成を実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
無線通信部152は、CPU202からの命令、及び通信I/F216によって実現される。無線通信部152は、セルラー基地局装置300等の他の装置との間で各種データの送受信を行う。近距離無線通信部154は、CPU202からの命令、及び通信I/F216によって実現される。近距離無線通信部154は、基地局装置200等の他の装置との間で各種データの送受信を行う。
【0033】
通信制御部156は、CPU202がアプリを実行することによって出力する命令、及び通信I/F216によって実現される。通信制御部156は、無線通信部152とセルラー基地局装置300との間での接続処理や、通信制御を行う。また、通信制御部156は、近距離無線通信部154と基地局装置200との間での接続処理や、通信制御を行う。通信制御部156は、基地局装置200によって報知される報知情報が近距離無線通信部154によって受信された場合に、該報知情報に付帯される基地局装置200の識別情報を取得する。そして、通信制御部156は、後述する記憶部164に格納されている端末装置100の識別情報を取得する。通信制御部156は、基地局装置200の識別情報と、端末装置100の識別情報とを近距離無線通信部154からデータ量付与管理サーバ400へ送信する。
【0034】
また、通信制御部156は、後述する操作検出部158によってデータ通信を要求する操作を検出したことが通知された場合に、端末装置100の識別情報を付帯したデータ通信要求を作成する。通信制御部156は、無線通信部152からセルラー基地局装置300へ、データ通信要求を送信する。操作検出部158は、CPU202からの命令、及び操作部212によって実現される。操作検出部158は、利用者による各種入力を検出する。例えば、操作検出部158は、ユーザによって行われるデータ通信を要求する操作を検出する。操作検出部158は、データ通信を要求する操作を検出したことを通信制御部156へ通知する。表示制御部162は、CPU202からの命令、及びディスプレイ210によって実現される。表示制御部162は、ディスプレイ210にコンテンツを表示する制御を行う。記憶部164は、不揮発性メモリ206によって実現される。記憶部164は、端末装置100の識別情報等を記憶する。
【0035】
<基地局装置の機能構成>
基地局装置200は、通信部252、通信制御部256、近距離無線通信部260、記憶部262、及び上記各構成要素を
図4に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン264を有している。これらの各部は、
図4に示されている各構成要素のいずれかが、基地局装置200において、不揮発性メモリ306からメモリ304上に展開されたプログラム3062を実行するCPU302からの命令によって動作することで実現される機能である。
【0036】
<基地局装置の各機能構成>
図3及び
図4を用いて、基地局装置200の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、基地局装置200の各機能構成を説明するにあたって、
図3に示されている各構成要素のうち、基地局装置200の各機能構成を実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
通信部252は、CPU302からの命令、及び通信I/F316によって実現される。通信部252は、通信網20を介して、データ量付与管理サーバ400等の他の装置との間で各種データの送受信を行う。通信制御部256は、CPU302からの命令、及び通信I/F316によって実現される。通信制御部256は、近距離無線通信部260と、端末装置100の近距離無線通信部154との間で近距離無線通信による接続処理や、通信制御を行う。また、通信制御部256は、基地局装置200の識別情報を付帯した報知情報を作成し、近距離無線通信部260から報知する制御を行う。具体的には、通信制御部256は、基地局装置200の識別情報を含むビーコン信号を作成し、近距離無線通信部260から報知する。近距離無線通信部260は、CPU302からの命令、及び通信I/F316によって実現される。近距離無線通信部260は、近距離無線通信によって、端末装置100等の他の装置との間で各種データの送受信を行う。記憶部262は、不揮発性メモリ206によって実現される。記憶部262は、基地局装置200の識別情報を記憶する。
【0037】
<セルラー基地局装置の機能構成>
セルラー基地局装置300は、通信部352、通信制御部354、無線通信部360、記憶部362、及び上記各構成要素を
図4に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン364を有している。これらの各部は、
図4に示されている各構成要素のいずれかが、セルラー基地局装置300において、不揮発性メモリ306からメモリ304上に展開されたプログラム3062を実行するCPU302からの命令によって動作することで実現される機能である。
【0038】
<セルラー基地局装置の各機能構成>
図3及び
図4を用いて、セルラー基地局装置300の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、セルラー基地局装置300の各機能構成を説明するにあたって、
図3に示されている各構成要素のうち、セルラー基地局装置300の各機能構成を実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
図4に示されているセルラー基地局装置300の通信部352は、CPU302からの命令、及び通信I/F316によって実現される。通信部352は、セルラー通信網50に接続されるデータ残量管理サーバ500等の他の装置との間で各種データの送受信を行う。
【0039】
通信制御部354は、CPU302からの命令、及び通信I/F316によって実現される。通信制御部354は、無線通信部360と、端末装置100の無線通信部152との間で無線通信による接続処理や、通信制御を行う。通信制御部354は、通信部352と、データ残量管理サーバ500の通信部552との間での接続処理や、通信制御を行う。また、通信制御部354は、端末装置100によって送信されるデータ通信要求が無線通信部360に受信された場合に、該データ通信要求に付帯される端末装置100の識別情報をデータ残量管理サーバ500へ送信する。
無線通信部360は、CPU302からの命令、及び通信I/F316によって実現される。無線通信部360は、端末装置100等の他の装置との間で、LTE等の通信規格にしたがって各種データの送受信を行う。
記憶部362は、不揮発性メモリ306によって実現される。記憶部362は、セルラー基地局装置300の識別情報を記憶する。
【0040】
<データ量付与管理サーバの機能構成>
データ量付与管理サーバ400は、通信部452、通信制御部454、データ量付与判定部456、記憶部458、及び上記各構成要素を
図4に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン460を有している。これらの各部は、
図4に示されている各構成要素のいずれかが、データ量付与管理サーバ400において、不揮発性メモリ306からメモリ304上に展開されたプログラム3062を実行するCPU302からの命令によって動作することで実現される機能である。
【0041】
<データ量付与管理サーバの各機能構成>
図3及び
図4を用いて、データ量付与管理サーバ400の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、データ量付与管理サーバ400の各機能構成を説明するにあたって、
図3に示されている各構成要素のうち、データ量付与管理サーバ400の各機能構成を実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
図4に示されているデータ量付与管理サーバ400の通信部452は、CPU302からの命令、及び通信I/F316によって実現される。通信部452は、通信網20を介して、基地局装置200等の他の装置との間で各種データの送受信を行う。また、通信部452は、通信網20、及びセルラー通信網50を介して、データ残量管理サーバ500等の他の装置との間で各種データの送受信を行う。
【0042】
また、通信部452は、端末装置100によって送信される端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報とを受信すると、該端末装置100の識別情報と、該基地局装置200の識別情報とをデータ量付与判定部456へ出力する。
通信制御部454は、CPU302からの命令、及び通信I/F316によって実現される。通信制御部454は、通信部452と、基地局装置200の通信部252との間での接続処理や、通信制御を行う。また、通信制御部454は、後述するデータ量付与判定部456によって出力される端末装置の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とを通信部452からデータ残量管理サーバ500へ送信する制御を行う。また、通信制御部454は、後述するデータ量付与判定部456によって出力されるデータ量を付与することを通知する情報を通信部452から端末装置100へ送信する制御を行う。
記憶部458は、不揮発性メモリ306によって実現される。記憶部458は、データ付与判定テーブル4582を格納する。
【0043】
<データ付与判定テーブル>
図5は、データ付与判定テーブルの一例を示す。データ付与判定テーブルには、基地局装置の識別情報と、端末装置の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とが対応付けて記憶される。
図5に示される例では、基地局装置の識別情報「11aa」と、端末装置の識別情報「01aa」、「01bb」、及び「01cc」と、付与するデータ量「1GB」とが対応付けられている。
図4に戻り説明を続ける。
データ量付与判定部456は、CPU302からの命令によって実現される。データ量付与判定部456は、通信部452によって供給される端末装置の識別情報と基地局装置の識別情報との組み合わせが、データ付与判定テーブル4582に存在するか否かを判定する。
【0044】
基地局装置200aの識別情報が「11aa」であり、基地局装置200bの識別情報が「11bb」であり、端末装置100の識別情報が「01bb」である場合について説明する。端末装置100が、端末装置100の識別情報「01bb」と、基地局装置200aの識別情報「11aa」を通知した場合には、存在すると判定する。また、端末装置100が、端末装置100の識別情報「01bb」と、基地局装置200bの識別情報「11bb」を通知した場合には、存在しないと判定する。
データ量付与判定部456は、端末装置の識別情報と基地局装置の識別情報との組み合わせがデータ付与判定テーブル4582に存在すると判定した場合、該端末装置の識別情報と該基地局装置の識別情報との組み合わせに対応する付与するデータ量を表す情報を取得する。上記の場合には、端末装置100が、端末装置100の識別情報「01bb」と、基地局装置200aの識別情報「11aa」を通知しているので、データ量付与判定部456は、付与するデータ量として「1GB」を取得する。
【0045】
データ量付与判定部456は、端末装置の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とを通信制御部454へ出力する。さらに、データ量付与判定部456は、データ量を付与することを通知する情報を作成し、通信制御部454へ出力する。一方、データ量付与判定部456は、端末装置の識別情報と基地局装置の識別情報との組み合わせがデータ付与判定テーブル4582に存在しないと判定した場合、通信部452によって供給された端末装置の識別情報と基地局装置の識別情報とを破棄する。
【0046】
<データ残量管理サーバの機能構成>
データ残量管理サーバ500は、通信部552、通信制御部554、データ量管理部556、記憶部558、及び上記各構成要素を
図4に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン560を有している。これらの各部は、
図4に示されている各構成要素のいずれかが、データ残量管理サーバ500において、不揮発性メモリ306からメモリ304上に展開されたプログラム3062を実行するCPU302からの命令によって動作することで実現される機能である。
【0047】
<データ残量管理サーバの各機能構成>
図3及び
図4を用いて、データ残量管理サーバ500の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、データ残量管理サーバ500の各機能構成を説明するにあたって、
図3に示されている各構成要素のうち、データ残量管理サーバ500の各機能構成を実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
図4に示されているデータ残量管理サーバ500の通信部552は、CPU302からの命令、及び通信I/F316によって実現される。通信部552は、セルラー通信網50を介して、セルラー基地局装置300等の他の装置との間で各種データの送受信を行う。また、通信部552は、セルラー通信網50、及び通信網20を介して、データ量付与管理サーバ400等の他の装置との間で各種データの送受信を行う。また、通信部552は、データ量付与管理サーバ400によって送信される端末装置の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とを受信すると、該端末装置の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とをデータ量管理部556へ出力する。記憶部558は、不揮発性メモリ306によって実現される。記憶部558は、利用データ量テーブル5582を格納する。
【0048】
<利用データ量テーブル>
図6は、利用データ量テーブル5582の一例を示す。利用データ量テーブル5582には、端末装置の識別情報と、利用可能データ量を表す情報とが対応付けられる。
図6に示される例では、端末装置の識別情報「01aa」と、利用可能データ量「2GB」とが対応付けられている。
図4に戻り説明を続ける。
データ量管理部556は、CPU302からの命令によって実現される。データ量管理部556は、通信部552によって供給される端末装置の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とに基づいて、利用データ量テーブル5582含まれる利用可能データ量を変更する。
一例として、端末装置100の識別情報「01aa」と、付与するデータ量「1GB」を表す情報とが通信部552によって受信された場合について説明する。この場合、通信部552は、データ量管理部556へ端末装置100の識別情報「01aa」と、付与するデータ量「1GB」を表す情報とを出力する。
【0049】
データ量管理部556は、利用データ量テーブル5582を参照し、通信部552によって供給された端末装置100の識別情報「01aa」に対応する利用可能データ量「2GB」を特定し、該「2GB」に通信部552によって供給された付与するデータ量「1GB」を加算する。そして、データ量管理部556は、加算した値「3GB」を端末装置100の識別情報「01aa」に対応する利用データ量の欄に格納する。
通信制御部554は、CPU302からの命令、及び通信I/F316によって実現される。通信制御部554は、通信部552と、データ量付与管理サーバ400の通信部452との間での接続処理や、通信制御を行う。通信制御部554は、通信部552と、セルラー基地局装置300の通信部352との間での接続処理や、通信制御を行う。
【0050】
また、通信制御部554は、利用データ量テーブル5582に格納されている利用可能データ量のうち、端末装置100によって送信されるデータ通信要求に付帯される端末装置の識別情報に対応する利用可能データ量に基づいて、該端末装置100によって行われるデータ通信を制御する。
具体的には、通信制御部554は、端末装置100が利用したデータ量に応じて、記憶部558に記憶される利用データ量テーブル5582において、端末装置100の識別情報に対応する利用可能データ量を減少させる。通信制御部554は、利用可能データ量を減少させる場合、付与されたデータ量から減少させるようにしてもよい。そして、通信制御部554は、利用したデータ量が利用可能データ量に到達し、超過する場合、通信速度を制限する。通信速度を制限する場合、通信制御部554は、通信速度を制限することを表す情報を作成し、通信部552から端末装置100へ送信する。この通信速度を制限することを表す情報は、セルラー基地局装置300を経由して端末装置100へ送信される。
【0051】
<本実施形態に係る無線通信システムの動作>
図7は、本実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示す。
ステップS702では、基地局装置200の通信制御部256は、基地局装置200の識別情報を付帯した報知情報を生成する。基地局装置200の近距離無線通信部260は、通信制御部256が生成した報知情報を報知する。
ステップS704では、端末装置100の近距離無線通信部154は、基地局装置200が報知する報知情報を受信する。端末装置100の通信制御部156は、報知情報に付帯される基地局装置200の識別情報を取得する、そして、通信制御部156は、基地局装置200の識別情報と、端末装置100の識別情報とを近距離無線通信部154からデータ量付与管理サーバ400へ送信する。基地局装置200の識別情報と、端末装置100の識別情報とは、基地局装置200を経由して、データ量付与管理サーバ400へ送信される。データ量付与管理サーバ400の通信部452は、端末装置100が送信する端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報とを受信する。
【0052】
ステップS706では、データ量付与管理サーバ400のデータ量付与判定部456は、通信部452から端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報とが供給されると、該端末装置100の識別情報と、該基地局装置200の識別情報との組み合わせが、データ付与判定テーブル4582に存在するか否かを判定する。
データ量付与判定部456は、該端末装置100の識別情報と、該基地局装置200の識別情報との組み合わせが、データ付与判定テーブル4582に存在しないと判定した場合、データを付与しないと判定する。この場合、データ量付与判定部456は、データ量を付与する処理を終了する。データ量付与判定部456は、該端末装置100の識別情報と、該基地局装置200の識別情報とを破棄するようにしてもよい。
【0053】
ステップS708は、ステップS706において、データ量付与判定部456が該端末装置100の識別情報と、該基地局装置200の識別情報との組み合わせが、データ付与判定テーブル4582に存在すると判定した場合に実行される。ステップS708では、データ量付与判定部456は、データ付与判定テーブル4582から、該端末装置100の識別情報と、該基地局装置200の識別情報との組み合わせに対応する付与するデータ量を表す情報を取得する。そして、データ量付与判定部456は、該端末装置100の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とを通信制御部454へ出力する。通信制御部454は、通信部452からデータ残量管理サーバ500へ端末装置100の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とを送信する。データ量付与管理サーバ400によって送信される端末装置100の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とは、データ残量管理サーバ500の通信部552によって受信される。
【0054】
ステップS710では、データ量付与管理サーバ400のデータ量付与判定部456は、データ量を付与することを通知する情報を作成し、通信制御部454へ出力する。通信制御部454は、データ量を付与することを通知する情報を通信部452から端末装置100へ送信する。
ステップS712では、データ残量管理サーバ500のデータ量管理部556は、通信部552によって供給される端末装置100の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とに基づいて、記憶部558に記憶される利用データ量テーブル5582において、該端末装置100の識別情報に対応する利用可能データ量を、付与するデータ量だけ増加させる。
ステップS714では、端末装置100の通信制御部156は、端末装置100の識別情報を付帯したデータ通信要求を作成し、無線通信部152からセルラー基地局装置300へ送信する。
【0055】
ステップS716では、セルラー基地局装置300の無線通信部360は、端末装置100によって送信されるデータ通信要求を受信する。セルラー基地局装置300の通信制御部354は、無線通信部360によって受信されたデータ通信要求を通信部352からデータ残量管理サーバ500へ送信する。
ステップS718では、データ残量管理サーバ500の通信部552は、セルラー基地局装置300によって送信されたデータ通信要求を受信する。データ残量管理サーバ500の通信制御部554は、記憶部558に記憶された利用データ量テーブル5582に格納されている利用可能データ量のうち、データ通信要求に付帯される端末装置の識別情報に対応する利用可能データ量に基づいて、該データ通信要求を送信した該端末装置のデータ通信を制御する。
【0056】
本実施形態に係る無線通信システムによれば、基地局装置200は、該基地局装置200の識別情報を付帯した報知情報を報知する。端末装置100は、該報知情報を受信した場合に、該報知情報に付帯される基地局装置200の識別情報と、端末装置100の識別情報とをデータ量付与管理サーバ400へ送信する。データ量付与管理サーバ400は、端末装置100へデータ量を付与するか否かを判定する。データ量付与管理サーバ400は、データ量を付与すると判定した場合、端末装置100の識別情報と、付与するデータ量とをデータ残量管理サーバ500へ通知する。データ残量管理サーバ500は、端末装置100の利用可能データ量を増加させる。
つまり、特定の基地局装置200によって報知される報知情報を受信できる通信エリアに端末装置100が入った場合、該端末装置100へデータ量が付与される。このため、端末装置100のユーザに対して、基地局装置200の通信エリアへ入ることを促すことができる。例えば、店舗に基地局装置200を設置することによって、該店舗へ端末装置100のユーザが入ることを促すことができる。
【0057】
<第2の実施形態>
<無線通信システム>
本実施形態に係る無線通信システムは、
図1−
図3を適用できる。ただし、データ量付与管理サーバ400の代わりにデータ量付与管理サーバ600を備える。
<本実施形態に係る無線通信システムの機能構成>
図8は、本実施形態の無線通信システムを構成する端末装置100、基地局装置200、セルラー基地局装置300、データ量付与管理サーバ600、及びデータ残量管理サーバ500の機能ブロック図である。
【0058】
<データ量付与管理サーバの機能構成>
データ量付与管理サーバ600は、通信部652、通信制御部654、データ量付与判定部656、記憶部658、及び上記各構成要素を
図8に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン660を有している。これらの各部は、
図8に示されている各構成要素のいずれかが、データ量付与管理サーバ600において、不揮発性メモリ306からメモリ304上に展開されたプログラム3062を実行するCPU302からの命令によって動作することで実現される機能である。
【0059】
<データ量付与管理サーバの各機能構成>
図3及び
図8を用いて、データ量付与管理サーバ600の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、データ量付与管理サーバ600の各機能構成を説明するにあたって、
図3に示されている各構成要素のうち、データ量付与管理サーバ600の各機能構成を実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
図8に示されているデータ量付与管理サーバ600の通信部652、及び通信制御部654は、データ量付与管理サーバ400の通信部452、及び通信制御部454を適用できる。
記憶部658は、不揮発性メモリ306によって実現される。記憶部658は、データ付与判定テーブル6582と、データ量付与管理テーブル6584とを格納する。データ付与判定テーブル6582は、データ付与判定テーブル4582を適用できる。
【0060】
<データ量付与管理テーブル>
図9は、データ量付与管理テーブル6584の一例を示す。データ量付与管理テーブル6584には、基地局装置の識別情報と、端末装置の識別情報と、付与したデータ量を表す情報と、付与した日時を表す情報とが対応付けられる。
図9に示される例では、基地局装置の識別情報「11aa」と、端末装置の識別情報「01bb」と、付与したデータ量「3GB」と、付与した日時「2016.01.20」とが対応付けられている。
図8に戻り説明を続ける。
【0061】
データ量付与判定部656は、CPU302からの命令によって実現される。データ量付与判定部656は、通信部652によって供給される端末装置の識別情報と、基地局装置の識別情報との組み合わせが、データ付与判定テーブル6582に存在するか否かを判定する。
さらに、データ量付与判定部656は、端末装置の識別情報と、基地局装置の識別情報との組み合わせがデータ付与判定テーブル6582に存在すると判定した場合、該端末装置の識別情報と、該基地局装置の識別情報との組み合わせに対応する付与するデータ量を取得する。そして、データ量付与判定部656は、データ量付与管理テーブル6584を参照し、該端末装置の識別情報と該基地局装置の識別情報との組み合わせに対応する付与したデータ量及び付与した日時のいずれか一方又は両方に基づいて新たにデータ量を付与する否かを判定する。
【0062】
<判定例(その1)>
データ量付与判定部656は、付与した日時から、基地局装置の識別情報と端末装置の識別情報とを受信した日時までの経過期間に基づいて新たにデータ量を付与するか否かを判定する。具体的には、データ量付与判定部656は、経過期間が所定の期間を超えている場合に新たにデータ量を付与し、経過期間が所定の期間を超えていない場合にデータ量を付与しないと判定する。これによって、データ量を付与されたユーザに対して、所定の期間内に何度もデータ量が付与されるのを防止できる。
<判定例(その2)>
データ量付与判定部656は、付与したデータ量に基づいて新たにデータ量を付与するか否かを判定する。具体的には、データ量付与判定部656は、付与したデータ量が所定の閾値以下である場合に新たにデータ量を付与し、付与したデータ量が所定の閾値を超える場合にデータ量を付与しないと判定する。これによって、付与するデータ量を所定の閾値を超えないように制御できる。ここで、所定の閾値は、一つの基地局装置に対して設定されてもよいし、全ての基地局装置に対して設定されてもよい。
<判定例(その3)>
データ量付与判定部656は、付与した日時から、基地局装置の識別情報と端末装置の識別情報とを受信した日時までの経過期間、及び付与したデータ量に基づいて新たにデータ量を付与するか否かを判定する。具体的には、データ量付与判定部656は、経過期間が所定の期間を超え、且つ付与したデータ量が所定の閾値以下である場合に新たにデータ量を付与する。また、データ量付与判定部656は、経過期間が所定の期間を超えていない場合、又は付与したデータ量が所定の閾値を超えている場合に新たにデータ量を付与しないと判定する。これによって、所定の期間内で付与するデータ量を制限することができる。
【0063】
端末装置100が、「2016.01.30」に、端末装置100の識別情報「01bb」と、基地局装置200aの識別情報「11aa」を通知した場合について説明する。ここで、閾値は5GBであり、所定の期間は7日である。データ量付与判定部656は、データ量付与管理テーブル6584を参照し、端末装置100の識別情報「01bb」と、基地局装置200aの識別情報「11aa」との組み合わせに対応する付与したデータ量が所定の閾値以下であるか否かを判定する。この場合、端末装置100の識別情報「01bb」と、基地局装置200aの識別情報「11aa」との組み合わせに対応する付与したデータ量は「3GB」であり、「5GB」以下であるため、閾値以下であると判定する。さらに、データ量付与判定部656は、データ量付与管理テーブル6584を参照し、2016.01.30は付与した日時から10日であり、所定の期間の7日が経過していると判定する。データ量付与判定部656は、新たにデータ量を割り当てると判定する。
【0064】
データ量付与判定部656は、新たにデータ量を割り当てると判定した場合に、端末装置の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とを通信制御部654へ出力する。通信制御部654は、通信部652からデータ残量管理サーバ500へ、端末装置の識別情報と、付与するデータ量を表す情報を送信する。そして、データ量付与判定部656は、記憶部658に記憶されているデータ量付与管理テーブル6584の各欄を更新する。
上記の場合、データ量付与判定部656は、データ量付与管理テーブル6584の端末装置100の識別情報「01bb」と、基地局装置200aの識別情報「11aa」との組み合わせに対応する付与したデータ量の欄に「3GB」に「1GB」を追加した「4GB」を格納し、付与した日時の欄に「2016.01.30」を格納する。
【0065】
一方、データ量付与判定部656は、端末装置の識別情報と、基地局装置の識別情報との組み合わせがデータ付与判定テーブル6582に存在しないと判定した場合には、通信部652によって供給された端末装置の識別情報と、基地局装置の識別情報とを破棄する。また、データ量付与判定部656は、新たにデータ量を割り当てないと判定した場合には、通信部652によって供給される端末装置の識別情報と、基地局装置の識別情報とを破棄する。データ量付与判定部656は、データ量付与管理テーブル6584に記憶された基地局装置の識別情報と、端末装置の識別情報と、付与したデータ量と、付与した日時との対応において、付与した日時から所定の期間が満了した対応を削除するようにしてもよい。そして、データ量付与判定部656は、データ残量管理サーバ500へ、該対応の削除を依頼するようにしてもよい。
【0066】
<本実施形態に係る無線通信システムの動作>
図10は、本実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示す。
ステップS1002−S1006は、
図7のステップS702−S706を適用できる。
ステップS1008では、ステップS1006において端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報との組み合わせが、データ付与判定テーブル6582に存在すると判定された場合に実行される。
ステップS1008では、データ量付与管理サーバ600のデータ量付与判定部656は、データ量付与管理テーブル6584を参照し、端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報との組み合わせに対応する付与したデータ量、及び付与した日時のいずれか一方又は両方に基づいて、新たにデータ量を付与するか否かを判定する。データ量付与判定部656によって、新たにデータ量を付与しないと判定された場合、終了する。この場合、データ量付与判定部656は、端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報と破棄するようにしてもよい。
【0067】
ステップS1010では、ステップS1008において、データ量付与判定部656によって、新たにデータ量を付与すると判定された場合に実行される。
ステップS1010では、データ量付与管理サーバ600のデータ量付与判定部656は、通信部652からデータ残量管理サーバ500へ端末装置100の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とを送信する。
ステップS1012−S1020は、
図7のステップS710−S718を適用できる。
【0068】
本実施形態において、データ量付与管理サーバ600は、付与した日時から所定の期間が経過した場合に、付与したデータ量を零にリセットし、データ残量管理サーバ500へ利用可能データ量のうち、付与したデータ量を使用しないことを要求する情報を送信するようにしてもよい。そして、データ残量管理サーバ500は、データ量付与管理サーバ600によって通知された付与したデータ量を使用しないことを要求する情報に基づいて、記憶部558に記憶された利用データ量テーブル5582の利用可能データ量のうち、付与されたデータ量を使用しないようにする。例えば、データ残量管理サーバ500は、利用データ量テーブル5582の利用可能データ量から付与されたデータ量を減算するようにしてもよいし、利用データ量テーブル5582から削除するようにしてもよい。
【0069】
本実施形態によれば、基地局装置の識別情報と端末装置の識別情報との組み合わせ毎に付与したデータ量を記憶し、さらに付与したデータ量が閾値より大きい場合に、データ量を付与しない。これによって、特定の基地局装置200によって報知される報知情報を受信できる通信エリアに端末装置100が何度も出入りすることによって、該端末装置100へ多くのデータ量が付与されることを防止できる。
さらに、基地局装置の識別情報と端末装置の識別情報との組み合わせ毎に付与した日時を記憶し、さらに付与した日時から所定の期間が経過していない場合に、データ量を付与しない。これによって、データ量を付与されたユーザに対して、所定の期間内に何度もデータ量が付与されるのを防止できる。
【0070】
<第3の実施形態>
<無線通信システム>
本実施形態に係る無線通信システムは、
図1−
図3を適用できる。ただし、データ量付与管理サーバ400の代わりにデータ量付与管理サーバ700を備える。
<本実施形態に係る無線通信システムの機能構成>
図11は、本実施形態の無線通信システムを構成する端末装置100、基地局装置200、セルラー基地局装置300、データ量付与管理サーバ700、及びデータ残量管理サーバ500の機能ブロック図である。
【0071】
<データ量付与管理サーバの機能構成>
データ量付与管理サーバ700は、通信部752、通信制御部754、データ量付与判定部756、記憶部758、及び上記各構成要素を
図11に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン760を有している。これらの各部は、
図11に示されている各構成要素のいずれかが、データ量付与管理サーバ700において、不揮発性メモリ306からメモリ304上に展開されたプログラム3062を実行するCPU302からの命令によって動作することで実現される機能である。
【0072】
<データ量付与管理サーバの各機能構成>
図3及び
図11を用いて、データ量付与管理サーバ700の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、データ量付与管理サーバ700の各機能構成を説明するにあたって、
図3に示されている各構成要素のうち、データ量付与管理サーバ700の各機能構成を実現させるための主なハードウェアとの関係も説明する。
【0073】
図11に示されているデータ量付与管理サーバ700の通信部752、及び通信制御部754は、データ量付与管理サーバ400の通信部452、及び通信制御部454を適用できる。
記憶部758は、不揮発性メモリ306によって実現される。記憶部758は、データ付与判定テーブル7582と、基地局装置の識別情報登録テーブル7584とを格納する。
データ付与判定テーブル7582は、データ付与判定テーブル4582を適用できる。
【0074】
<基地局装置の識別情報登録テーブル>
図12は、基地局装置の識別情報登録テーブル7584の一例を示す。基地局装置の識別情報登録テーブル7584には、端末装置の識別情報と、該端末装置が侵入した通信エリアをカバーする基地局装置の識別情報とが対応付けられる。
図12に示される例では、端末装置の識別情報が「01aa」と、基地局装置の識別情報「11aa」、及び「22bb」とが対応付けられている。これは、識別情報が「01aa」である端末装置が、識別情報が「11aa」である基地局装置と、識別情報が「22bb」である基地局装置の通信エリアに入っていたことを示している。
図11に戻り説明を続ける。
【0075】
データ量付与判定部756は、CPU302からの命令によって実現される。データ量付与判定部756は、通信部752によって供給される端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報との組み合わせが、データ付与判定テーブル7582に存在するか否かを判定する。
さらに、データ量付与判定部756は、端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報との組み合わせがデータ付与判定テーブル7582に存在すると判定した場合、基地局装置の識別情報登録テーブル7584を参照し、該端末装置の識別情報に対応する基地局装置の識別情報の数が閾値未満であるか否かを判定する。
【0076】
データ量付与判定部756は、該端末装置100の識別情報に対応する基地局装置の識別情報の数が閾値未満であると判定した場合、データ付与判定テーブル7582から、端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報との組み合わせに対応する付与するデータ量を取得する。そして、データ量付与判定部756は、通信部752からデータ残量管理サーバ500へ、端末装置100の識別情報と、付与するデータ量を表す情報を送信する。そして、データ量付与判定部756は、記憶部758に記憶されている基地局装置の識別情報登録テーブル7584の各欄を更新する。
一方、データ量付与判定部756は、該端末装置100の識別情報に対応する基地局装置の識別情報の数が閾値以上であると判定した場合、通信部752によって供給される端末装置の識別情報と、基地局装置200の識別情報とを破棄する。
【0077】
<本実施形態に係る無線通信システムの動作>
図13は、本実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示す。
ステップS1302−S1306は、
図7のステップS702−S706を適用できる。
ステップS1308では、ステップS1306において端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報との組み合わせが、データ付与判定テーブル7582に存在すると判定された場合に実行される。
【0078】
ステップS1308では、データ量付与管理サーバ700のデータ量付与判定部756は、基地局装置の識別情報登録テーブル7584を参照し、端末装置100の識別情報に対応する基地局装置の識別情報の数が閾値未満であるか否かを判定する。端末装置100の識別情報に対応する基地局装置の識別情報の数が閾値以上である場合、終了する。この場合、データ量付与判定部656は、端末装置100の識別情報と、基地局装置200の識別情報と破棄するようにしてもよい。
【0079】
ステップS1310では、ステップS1308において、端末装置100の識別情報に対応する基地局装置の識別情報の数が閾値未満である場合に実行される。
ステップS1310では、データ量付与管理サーバ700のデータ量付与判定部756は、通信部752からデータ残量管理サーバ500へ端末装置100の識別情報と、付与するデータ量を表す情報とを送信する。
ステップS1312−S1320は、
図7のステップS710−S718を適用できる。
【0080】
本実施形態によれば、端末装置の識別情報毎に、該端末装置が入った通信エリアをカバーする基地局装置の識別情報を記憶し、基地局装置の識別情報が閾値以上の端末装置にはデータ量を付与しない。これによって、端末装置100が出入りする通信エリアをカバーする特定の基地局装置の数を制限できる。
つまり、端末装置の識別情報毎に管理する基地局装置の識別情報の登録数が閾値を以上となった場合に、端末装置にデータ量を付与しない。例えば、ある端末装置が基地局装置A、基地局装置B、・・・、基地局装置Nによってデータを付与された場合に、基地局(N+1)の通信エリアに侵入した場合でもデータ量を新たに付与しない。
【0081】
上述した実施形態において、基地局装置200は一台であってもよいし、三台以上であってもよい。また、セルラー基地局装置300は二台以上でもよい。
また、データ量付与管理サーバ400、600、及び700によって実行される処理と、データ残量管理サーバ500によって実行される処理とが一台のサーバによって実行されてもよい。
また、セルラー基地局装置300によって報知情報が報知されてもよい。
上述した第1の実施形態−第2の実施形態のいずれかが組み合わされてもよい。
上述した実施形態において、基地局装置200毎に付与するデータ量をプールしておき、該プールしておいたデータ量が零になるまで、端末装置100にデータを付与するようにしてもよい。
また、データ残量管理サーバは、追加されたデータ量の残量が零になった場合に、データ量付与管理サーバに、データ量の残量がゼロになった端末装置の識別情報を通知するようにしてもよい。そして、データ量付与管理サーバは、記憶部に登録されているデータ量付与管理テーブルから該当の端末装置の登録を削除するようにしてもよい。
【0082】
以上、本発明の実施形態及びその変形を説明したが、これらの実施形態及びその変形は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態及びその変形は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0083】
なお、上述の各装置は内部にコンピュータを有している。そして、上述した各装置の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0084】
上述した実施形態において、無線通信システムは通信データ量管理システムの一例であり、基地局装置200は特定のエリアをカバーする一又は複数の基地局装置の一例であり、データ量付与判定部456、656及び756は判定部の一例であり、通信部452、652及び752は送信部の一例であり、記憶部458、658及び758は第1の記憶部の一例であり、記憶部558は第2の記憶部の一例であり、通信制御部554は制御部の一例である。