(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6556098
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】工作機械及びワークパーツを排出する方法
(51)【国際特許分類】
B21D 45/00 20060101AFI20190729BHJP
B23Q 7/00 20060101ALI20190729BHJP
B21D 28/04 20060101ALI20190729BHJP
【FI】
B21D45/00 B
B23Q7/00 M
B23Q7/00 A
B21D45/00 E
B21D45/00 A
B21D28/04 A
B21D28/04 Z
B21D45/00 Z
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-120121(P2016-120121)
(22)【出願日】2016年6月16日
(65)【公開番号】特開2017-13128(P2017-13128A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2017年6月26日
(31)【優先権主張番号】15172873.0
(32)【優先日】2015年6月19日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】502300646
【氏名又は名称】トルンプフ ヴェルクツォイクマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Trumpf Werkzeugmaschinen GmbH + Co. KG
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】デニス トレンクライン
(72)【発明者】
【氏名】フランク シュマウダー
【審査官】
金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−515315(JP,A)
【文献】
米国特許第06168006(US,B1)
【文献】
特開2010−094739(JP,A)
【文献】
米国特許第08887366(US,B2)
【文献】
特開昭58−188526(JP,A)
【文献】
再公表特許第2008/010586(JP,A1)
【文献】
特開2000−254743(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 45/00
B21D 28/04
B23Q 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のワーク(2)を打ち抜き加工及び/又は変形加工するための工作機械(1)であって、該工作機械(1)は、
第1の方向(X)に前記ワーク(2)を移動させる第1の移動装置(3)と、
前記ワーク(2)を支持する2つのワーク支持面(4a,4b)と、
これらのワーク支持面(4a,4b)間に形成された、前記第1の方向(X)に対して垂直な第2の方向(Y)に沿って延在する間隙(7)と、
前記第2の方向(Y)にプレス工具(9)を移動させる第2の移動装置(8)とを有しており、
前記プレス工具(9)は、前記間隙(7)内でワークを打ち抜き加工及び/又は変形加工するために、行程方向(Z)に沿って相対運動可能な2つの工具コンポーネント(9a,9b)を有しており、
更に、前記第2の方向(Y)に前記間隙(7)内を走行可能な収容装置(12,12a)が、前記ワーク(2)の打ち抜き加工及び/又は変形加工に際して形成される少なくとも1つのワークパーツ(2a)を一時保管するために設けられていることを特徴とする、工作機械。
【請求項2】
前記収容装置(12,12a)は、前記2つの工具コンポーネントのうちの一方(9b)に取り付けられており、該工具コンポーネント(9b)と一緒に前記間隙(7)内を走行可能である、請求項1記載の工作機械。
【請求項3】
前記収容装置(12,12a)は、該収容装置(12)に一時保管された前記ワークパーツ(2a)を排出するための、制御可能な排出装置(15,15a)を有している、請求項1または2記載の工作機械。
【請求項4】
前記間隙(7)に沿った複数の異なる排出位置(YA1,・・・,YA3)に前記収容装置(12,12a)を制御して移動させ、且つ前記複数の異なる排出位置(YA1,・・・,YA3)において前記ワークパーツ(2a)を排出する前記排出装置(15)を制御するための制御装置(13)を更に有している、請求項3記載の工作機械。
【請求項5】
前記制御可能な排出装置(15,15a)は、少なくとも1つの旋回可能なフラップ(17,17a)を有しており、該フラップ(17,17a)は、前記収容装置(12,12a)に一時保管された前記ワークパーツ(2a)を支持するための第1の旋回位置(S1)と、前記収容装置(12,12a)から前記ワークパーツ(2a)を排出するための第2の旋回位置(S2)とを有している、請求項3又は4記載の工作機械。
【請求項6】
前記旋回可能なフラップ(17,17a)の旋回軸線(18)は、前記第2の方向(Y)に対して平行又は垂直に向けられている、請求項5記載の工作機械。
【請求項7】
前記旋回可能なフラップ(17)は、前記収容装置(12)から前記ワークパーツ(2a)を排出するための第3の旋回位置(S3)を有しており、前記第2の旋回位置(S2)における排出方向(A1)と、前記第3の旋回位置(S3)における排出方向(A2)とは異なっている、請求項5又は6記載の工作機械。
【請求項8】
前記収容装置(12)は、前記ワークパーツ(2a)を一時保管するためのパーツ容器(16)を有している、請求項5から7までのいずれか1項記載の工作機械。
【請求項9】
前記旋回可能なフラップ(17)は、前記パーツ容器(16)の底部領域を形成している、請求項8記載の工作機械。
【請求項10】
更に、前記パーツ容器(16)の側方領域に形成された、旋回可能な別のフラップ(20)を有しており、該旋回可能な別のフラップ(20)は、第1の旋回位置(S1)では前記旋回可能なフラップ(17)により形成された前記パーツ容器(16)の底部領域と境を接しており、且つ第2の旋回位置(S2)では前記パーツ容器(16)の底部領域から離間されており、前記旋回可能なフラップ(17)と、前記旋回可能な別のフラップ(20)とは、運動結合されている、請求項9記載の工作機械。
【請求項11】
前記排出装置(15)は、前記収容装置(12)から前記第2の方向(Y)に対して横方向に延在する排出方向(A1,A2)で前記ワークパーツ(2a)を排出するための、少なくとも1つの排出シュート(22,22a)を有している、請求項8から10までのいずれか1項記載の工作機械。
【請求項12】
前記収容装置(12)は、前記プレス工具(9)の一方の工具コンポーネント(9b)から前記ワークパーツ(2a)を供給するための供給シュート(26)を有している、請求項8から11までのいずれか1項記載の工作機械。
【請求項13】
更に、前記供給シュート(26)を通過する前記ワークパーツ(2a)、又は前記パーツ容器(16)から上方に突出した前記ワークパーツ(2a)を検出するためのセンサ装置(25)を有している、請求項12記載の工作機械。
【請求項14】
前記収容装置(12a)は、前記プレス工具(9)の第2の下側の工具コンポーネント(9b)に形成された連続した開口(29)の下側に配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の工作機械。
【請求項15】
更に、前記ワークパーツ(2a)を、前記収容装置(12a)から前記間隙(7)内に配置された捕集容器(14a)へ排出する際にガイドするための、少なくとも1つのガイド部材(31)を有している、請求項14記載の工作機械。
【請求項16】
請求項1から15までのいずれか1項記載の工作機械(1)から前記ワークパーツ(2a)を排出する方法であって、該方法には、
前記間隙(7)に沿った複数の排出位置(YA1,・・・,YA3)のうちの1つに達するまで、前記収容装置(12,12a)を前記間隙(7)に沿って前記第2の方向(Y)に走行させること、並びに
前記収容装置(12,12a)に一時保管された少なくとも1つの前記ワークパーツ(2a)を前記排出位置(YA1,・・・,YA3)で排出すること、が含まれることを特徴とする、ワークパーツ(2a)を排出する方法。
【請求項17】
板状のワーク(2)を打ち抜き加工及び/又は変形加工するための工作機械(1)であって、該工作機械(1)は、
第1の方向(X)に前記ワーク(2)を移動させる第1の移動装置(3)と、
前記ワーク(2)を支持する2つのワーク支持面(4a,4b)と、
これらのワーク支持面(4a,4b)間に形成された、前記第1の方向(X)に対して垂直な第2の方向(Y)に沿って延在する間隙(7)と、
前記第2の方向(Y)にプレス工具(9)を移動させる第2の移動装置(8)と、
を有しており、
前記プレス工具(9)は、前記間隙(7)内でワークを打ち抜き加工及び/又は変形加工するために、行程方向(Z)に沿って相対運動可能な2つの工具コンポーネント(9a,9b)を有しており、
前記第2の移動装置(8)は、前記2つの工具コンポーネント(9a,9b)が前記第2の方向(Y)に、制御されて互いに独立して移動できるように構成されていることを特徴とする、工作機械。
【請求項18】
前記第2の移動装置(8)は、前記2つの工具コンポーネント(9a,9b)を前記第2の方向(Y)に制御された独立移動させるための、2つの別個に制御可能な駆動装置を備える、請求項17記載の工作機械。
【請求項19】
前記第2の移動装置(8)は、前記2つの工具コンポーネント(9a,9b)を前記第2の方向(Y)に同期移動させるための、単一のモータ駆動装置および機械的な連結伝動装置を備える、請求項17に記載の工作機械。
【請求項20】
前記間隙(7)内を前記第2の方向(Y)において可動な、前記ワーク(2)を打ち抜き加工および/または変形加工して形成された少なくとも1つのワークパーツ(2a)を保管するための、収容装置(12)をさらに含む、請求項17から19のいずれか1項記載の工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状のワーク、特に金属薄板を打ち抜き加工及び/又は変形加工するための工作機械、並びにこのような工作機械からワークパーツを排出する方法に関する。
【0002】
ワーク、特に金属薄板を加工するプレスの形態の工作機械が、欧州特許出願公開第2527058号明細書に記載されている。そこに記載された工作機械は行程駆動装置を有しており、この行程駆動装置により、プレス工具を行程軸線に沿って移動させることができる。行程駆動装置自体は、行程軸線に対して垂直に延びる位置決め軸線に沿って位置決め可能である。
【0003】
このような工作機械では、板状のワークの加工中に、典型的には種々様々に成形された複数のワークパーツが生ぜしめられる。外部の仕分け装置は所要面積が大きいので、種々様々に成形された複数のワークパーツが、ワークの加工中に工作機械内で仕分けられると有利である。
【0004】
欧州特許出願公開第0945196号明細書からは、ワークを切断して加工する金属薄板打ち抜き機に設けられた、ワークパーツの仕分け装置が公知となっている。この仕分け装置は、少なくとも1つの制御可能なガイド部材を有している。ガイド部材の様々な制御状態には、ワークパーツの複数の異なる排出方向が対応している。この装置は、金属薄板打ち抜き機の定置の切断ステーションに取り付けられている。
【0005】
発明の課題
本発明の根底を成す課題は、工作機械におけるワーク加工中のワークパーツの仕分けを簡単にする、工作機械及びワークパーツを排出する方法を提供することにある。
【0006】
発明の対象
この課題を本発明に基づき解決する、冒頭で述べた形式の工作機械は、第1の方向にワークを(制御して)移動させる第1の移動装置と、ワークを支持する2つのワーク支持面と、これらのワーク支持面間に形成された、好適には前記第1の方向に対して垂直な第2の方向に沿って延在する間隙と、前記第2の方向にプレス工具を(制御して)移動させる第2の移動装置とを有しており、前記プレス工具は、前記間隙内でワークを打ち抜き加工及び/又は変形加工するために、行程方向に沿って相対運動可能な2つの工具コンポーネントを有しており、更に、前記第2の方向に前記間隙内を若しくは前記間隙に沿って(制御されて)走行可能な(少なくとも)1つの収容装置が、ワークの打ち抜き加工及び/又は変形加工に際して形成される少なくとも1つのワークパーツを一時保管するために設けられている。
【0007】
ここで説明する工作機械は、ワークが第1の方向(X方向)に移動させられると共に、プレス工具は第2の方向(Y方向)に移動させられる、ハイブリッド型の移動用ガイドを備える工作機械である。行程方向(Z方向)に見て上側の、例えば打ち抜きポンチの形態の第1の工具コンポーネントと、行程方向に見て下側の、例えば打ち抜きダイの形態の第2の工具コンポーネントとは、間隙内をY方向に制御されて同時に、又は場合によっては互いに独立して、移動することができる。ワークを加工するために行程方向に沿って両工具コンポーネントが相対運動する場合、例えば第2の下側の工具コンポーネントは行程方向に沿って位置固定されたままであるのに対して、第1の上側の工具コンポーネントは行程方向で第2の工具コンポーネントに対して運動させられる、又はその逆である。ワークを加工するために、相対運動に際して両方の工具コンポーネントが行程方向に沿って運動させられてもよい。
【0008】
本発明により提案されるのは、プレス工具が移動させられる、ワーク支持面間の間隙若しくは中間室内に、間隙に沿って走行可能な収容装置を設ける、という点である。この収容装置は、ワークの加工に際して形成されたワークパーツを一時保管するために役立つ。収容装置に一時保管されるワークパーツは、特に画一的な幾何学形状を有していてよい。収容装置は、プレス工具又は場合によっては前記工具コンポーネントのうちの1つと一緒に間隙内を走行可能であるが、収容装置が、プレス工具若しくはプレス工具の各工具コンポーネントとは関係無く間隙内を第2の方向に移動可能なキャリッジに取り付けられている、ということも可能である。最も簡単なケースでは、収容装置に収容された1つ若しくは複数のワークパーツは、例えば収容装置が間隙の両外縁部のうちの一方に向かって走行させられると、自動的に又は手動で収容装置から取り出されてよい。間隙内での収容装置の制御された走行性は、収容装置に収容されたワークパーツを、間隙に沿った複数の異なる排出位置に位置決めすることを可能にし、これらの排出位置においてワークパーツを、例えば複数の異なる捕集容器等へ排出することができるようになっている。
【0009】
ワーク支持面は、本願の意味では板状のワークを面状に支持することに適したワーク支持部を意味する。このようなワーク支持面は、連続する面を形成している必要は全くなく、むしろ、ワークを所定の支持平面において支持するために、ワークが複数の(少なくとも3つ、一般にはそれよりもはるかに多くの)箇所で、複数の支持部材により(場合によっては単に点状に)支持されれば十分である。つまりこの場合、ワーク支持面は、各支持部材の上面により形成される。間に間隙が形成されている各ワーク支持面は、例えばブラシテーブル又はボールテーブルの形態で形成されていてよい。この場合、被加工ワークは加工中、テーブル面上若しくはテーブル面内に配置された、ブラシ又は(回転可能な)ボールの形態の多数の支持部材により支持され、これらの支持部材が共に、ワーク支持面を形成することになる。択一的に、間隙に対して平行に配置された、回転軸線が間隙に対して平行に延びている回転可能な複数のローラが、ワーク支持面を形成する支持部材として設けられていてもよい。更に、ワーク支持面を、循環する支持ベルトとして形成することも可能である。
【0010】
1つの実施形態において、収容装置は、プレス工具の工具コンポーネントのうちの一方に取り付けられており、この工具コンポーネントと一緒に間隙内を走行可能である。この場合、収容装置は、典型的には行程方向に見て下側の工具コンポーネント、例えば打ち抜きダイに取り付けられており、収容装置は典型的には、少なくとも部分的に、一般には完全に、2つのワーク支持面の上面により規定されたワーク平面の下側に配置されている。この場合、収容装置は典型的には、間隙内で第2の方向(Y方向)に見て第2の工具コンポーネントの側方に隣接して配置されているか、又は第2の工具コンポーネントの下側に配置されている、即ち、間隙が収容装置により第1の方向(X方向)に沿って広げられることはない。この場合、収容装置は典型的には、ワークから完全に分離されたワークパーツが重力の作用により収容装置に到達することができる程度にしか、工具コンポーネントから離されずに配置されている。ワークパーツを工具コンポーネントから収容装置へ運ぶためには、例えばシュート等の形態の案内装置を使用してよい。
【0011】
例えば打ち抜きダイの形態の第2の工具コンポーネントは、連続的な開口を有していてよく、この開口には、打ち抜きポンチの形態の第1の工具コンポーネントが、行程方向に沿った運動に際して典型的には部分的に侵入し、これによりワークパーツが(残留)ワークから分離されるようになっている。打ち抜きダイの開口を通過して、打ち抜き片(屑鉄)の形態の小さなワークパーツ並びに場合によっては製品部分が、前記開口に続いており且つ打ち抜きコンソール内に形成された、いわゆる切り屑管を通って落下することができるようになっている。収容装置は、打ち抜きダイの下側で、例えば打ち抜きコンソールに配置されていてよく、これにより、打ち抜きダイの開口を通り重力の作用下で落下するワークパーツ(屑鉄又は場合によっては製品部分)を収容することができるようになっている。
【0012】
別の実施形態では、収容装置は少なくとも1つのワークパーツ、好適には複数のワークパーツを一時保管するためのパーツ容器を有している。最も簡単なケースでは、パーツ容器は上方に向かって開いており、ワーク加工時に形成される複数のワークパーツを一時保管するために使用される。ワークパーツはパーツ容器に集められ、このパーツ容器から場合によっては手動で、又は自動的に取り出されるようになっている。パーツ容器の横断面は、好適にはZ方向において、ワーク支持面の平面からパーツ容器の底部領域まで連続して拡大しており、これによりワークパーツの引っ掛かりが防止されている。この目的のためにパーツ容器は、容器底部に向かって円錐形に広がる基本形状を有していてよい。
【0013】
更に別の実施形態において収容装置は、収容装置に一時保管されたワークパーツを排出するための制御可能な排出装置を有している。この排出装置は、典型的には少なくとも2つの制御状態を有しており、この場合、第1の制御状態ではワークパーツが排出装置内に残留し、第2の制御状態では収容装置から、例えば開口を介して排出されるようになっている。排出装置は、第2の制御状態に対して付加的に、ワークパーツがその都度、収容装置から異なる排出方向に排出される、第3、第4、・・・の制御状態を有していてよい。通常、収容装置に一時保管された全てのワークパーツが、排出装置によって一緒に排出される。
【0014】
更に別の実施形態において、工作機械は、間隙に沿った複数の異なる排出位置に収容装置を移動させ、且つ間隙に沿った複数の異なる排出位置においてワークパーツを排出する排出装置を制御するための制御装置を有している。この制御装置は、工作機械、例えば第1及び第2の移動装置及び行程駆動装置、の数値制御に役立つ。収容装置がプレス工具の一方の工具コンポーネントに取り付けられている場合には、制御装置が第2の移動装置に作用して、収容装置をその時々の排出位置へ、間隙に沿って走行させることができるようになっている。収容装置が専用の移動装置若しくは専用の駆動装置によって間隙内を移動可能な場合には、制御装置が前記専用の移動装置若しくは駆動装置に作用して、収容装置を所定の排出位置に、間隙に沿って位置決めすることができるようになっている。収容装置が工具コンポーネントとは関係無く、間隙に沿って走行可能な場合には、収容装置は、ワークパーツを排出する各排出位置と、当該収容装置が、工具コンポーネントで形成されるワークパーツを収容する、工具コンポーネントに隣接した位置との間を走行可能である。
【0015】
各排出位置は、典型的には第2の方向(Y方向)において間隙に沿って予め設定された複数の位置である。収容装置から排出装置を介して排出されたワークパーツを捕集するために、その時々の排出位置には、例えば捕集容器等が配置されていてよい。ワークパーツを捕集する若しくは仕分けるために、捕集容器は、例えば間隙の側方に隣接して、第2の方向に沿って1列に配置されていてよい。特に、各ワーク支持面の下側で間隙の側方に隣接して配置された2列の捕集容器が設けられていてよい。付加的又は択一的に、例えば第2の工具コンポーネントの開口を通って落下し且つ第2の工具コンポーネントの下側に配置された収容装置によって収容されたワークパーツを下方に排出するためには、1列の捕集容器が間隙内に配置されていてもよい。1列、2列又は場合によってはより多くの列の捕集容器は、例えば間隙若しくは機械フレームの隣若しくは下側に位置決めされ且つ場合によっては位置決め補助手段により機械若しくは間隙に対して位置調整されるハンドカート上に配置されてよい。
【0016】
1つの改良では、制御可能な排出装置は、少なくとも1つの旋回可能なフラップを有しており、このフラップは、収容装置に一時保管されたワークパーツを支持するための第1の旋回位置と、収容装置からワークパーツを排出するための第2の旋回位置とを有している。この場合、排出装置の第1の切替位置が、旋回可能なフラップの第1の旋回位置に相当し、排出装置の第2の切替位置が、旋回可能なフラップの第2の旋回位置に相当する。フラップの第1の旋回位置において、フラップの上面は、ワークパーツのための支持面を形成する。この目的のためにフラップは、第1の旋回位置において典型的には(ほぼ)水平に、若しくは各ワーク支持面により形成される1つのワーク支持平面に対して(ほぼ)平行に延在している。第2の旋回位置においてフラップは、水平面若しくは前記ワーク支持平面に対してより大きな角度を形成した状態で(下方に)向けられており、その結果、第2の旋回位置では1つ又は複数のワークパーツがフラップの上面に沿って滑ることになり、このようにして収容装置から排出されるようになっている。
【0017】
1つの改良では、旋回可能なフラップの旋回軸線は、第2の方向に対して平行又は垂直に向けられている。前者の場合は、第1の旋回位置から第2の旋回位置へフラップが旋回することにより、1つ若しくは複数のワークパーツが側方へ、即ち間隙に対して横方向へ、間に間隙が形成された両ワーク支持面のうちの一方に向かって排出されるようになっている。上述したように、間隙の片側又は場合によっては両側には、ワークパーツが排出される複数の捕集容器が配置されてよい。後者の場合は、第1の旋回位置から第2の旋回位置へフラップが旋回することにより、ワークパーツが各ワーク支持面間の間隙に排出され、例えばそこに配置された捕集容器に捕集されると共に仕分けられるようになっている。
【0018】
更に別の実施形態では、フラップは、収容装置からワークパーツを排出するための第3の旋回位置を有しており、この場合、第2の旋回位置における排出方向と、第3の旋回位置における排出方向とは異なっている。第2の旋回位置又は第3の旋回位置へフラップが旋回することにより、ワークパーツはそれぞれ異なる排出方向に沿って排出されると共に、例えばそれぞれ異なる捕集容器に収容されてよい。フラップは、例えば典型的にはほぼ水平な第1の位置から、第2の旋回位置に向かって右側に回動され、且つ第3の旋回位置に向かって左側に回動されてよいか、又はその逆であってもよい。この場合、旋回軸線が第2の方向(Y方向)に対して平行に延びていると、ワークパーツは第1の排出方向に沿って、間隙の第1の側に対して側方に排出されると共に、第2の排出方向に沿って、間隙の第2の側に対して側方に排出されることになる。このようにしてワークパーツを、例えば間隙の両側で間隙に対して側方に位置決めされた複数の収容容器へ排出することができるようになっている。このことは有利である。それというのもこのようにして、ワークパーツを間隙の側方で収容することのできる収容容器の数が増やされるからである。
【0019】
別の改良では、旋回可能なフラップは、パーツ容器の底部領域を形成している。この実施形態において収容装置は、ワークパーツを集めるためのパーツ容器を有しており、このパーツ容器の底部領域をフラップが形成しており、フラップは、ワークパーツをパーツ容器から排出するために第2の(又は場合によっては第3の)旋回位置へもたらされる。基本的にワークパーツは、旋回可能なフラップとは異なる別の形式で、パーツ容器から取り出されてもよい。例えば、パーツ容器の底部領域は、ワークパーツを排出するために旋回するのではなく、パーツ容器の底部領域に開口を生ぜしめるために側方に移動させられる、1つ又は複数の領域を有していてよい。
【0020】
1つの改良において、工作機械は、パーツ容器の側方領域に形成された、旋回可能な別のフラップを有しており、この場合、旋回可能な別のフラップは、第1の旋回位置では旋回可能なフラップにより形成されたパーツ容器の底部領域と境を接しており、旋回可能な別のフラップは、第2の旋回位置ではパーツ容器の底部領域から離間されており、これにより底部領域と開いた別のフラップとの間で1つの開口が、パーツ容器の側方領域に形成されることになる。別のフラップは、典型的にはその上縁部においてパーツ容器の側面若しくは側方領域に枢着結合されており、当該フラップがパーツ容器の側方領域を閉じる第1の下方旋回位置から、別のフラップが外側に向かって旋回し且つパーツ容器の側方領域に開口を開ける第2の上方旋回位置へ動かされる。フラップと別のフラップとは、好適には同時に旋回させられる、即ち、これらは第1の旋回位置と第2の旋回位置とに、ほぼ同時に到達する。典型的には、フラップと別のフラップの旋回軸線は、それぞれ平行に向けられており、互いに離間されている。底部領域を形成しているフラップが第2の旋回位置に旋回したときに形成される開口は、別のフラップにより拡大され得る。このようにして、フラップが第2の旋回位置において例えば水平面に対して約30°未満の比較的小さな角度しか有さない場合でも、パーツ容器に一時保管された比較的大きなワークパーツを排出することができるようになっている。
【0021】
好適には、旋回可能なフラップと、旋回可能な別のフラップとは、例えば連結伝動装置を介して運動結合されている。運動結合とは、両フラップが単一のアクチュエータを介して同時に第1の旋回位置から第2の旋回位置へ旋回可能であると共に、その逆も可能である、ということを意味する。運動結合に関しては、両フラップの旋回軸線が互いに平行に向けられていると好適である、ということが判っている。
【0022】
収容装置は、複数のワークパーツを収容する若しくは集めるために、必ずしもパーツ容器を有している必要はない、ということは自明である。むしろ、旋回可能なフラップが第1の旋回位置において支持面を形成していてよく、この支持面上に場合によっては複数のワークパーツが集められてから、フラップを第2の旋回位置又は場合によっては第3、第4・・・の旋回位置へ旋回させることで、ワークパーツが排出される。支持面を形成するフラップ上に位置決めされたワークパーツは、上述したように下側の工具コンポーネントと一緒に、間隙に沿って第2の方向に移動して、間隙に沿った所定の適当な排出位置へ送られてよい。フラップは、冒頭で引用した、全体的に本願の内容に関連する欧州特許出願公開第0945196号明細書に記載されているように、場合によっては2つ以上の旋回軸線を中心として旋回可能に支持されていてよい。
【0023】
収容装置が、旋回可能なフラップに形成された支持面を有しているということは、必ずしも必要ではない。例えば支持面は、前掲の欧州特許出願公開第0945196号明細書に記載されたように、エンドレスのコンベヤベルトの上面に形成されていてもよく、このコンベヤベルトは、収容装置の排出装置として使用されると共に、コンベヤベルトが運転されない第1の切替位置ではワークパーツを支持するために使用され、第2の切替位置又は場合によっては第3の切替位置では、コンベヤベルトに支持されたワークパーツを側方に排出するために、排出装置として働く。エンドレスのコンベヤベルトは、ワークパーツを第2の切替位置若しくは第3の切替位置において間隙の両側へ排出するために、特にその運転方向を反転させることができるようになっている。
【0024】
別の改良では、排出装置は、収容装置から第2の方向に対して横方向に延在する排出方向でワークパーツを排出するための、少なくとも1つの排出シュートを有している。ワークパーツは、この排出シュートに沿って、間隙に対して横方向に移動させられ、例えば捕集容器等に収容されてよい。排出シュートの上端部は、典型的には第2、第3・・・の旋回位置に旋回させられたフラップに続いている。収容装置は、特に2つの排出シュートを有することができ、これらの排出シュートは、ワークパーツを間隙のそれぞれ異なる側に排出するために、パーツ容器の互いに反対の側、又は旋回可能なフラップ若しくはロッカーの互いに反対の側に取り付けられている。
【0025】
更に別の実施形態では、収容装置は、プレス工具の一方の工具コンポーネントからワークパーツを供給するための供給シュートを有している。プレス工具の前記工具コンポーネントは、例えば打ち抜きダイであってよい。供給シュートは、典型的にはワークパーツを工具コンポーネントから収容装置へ、ほぼ第2の方向(Y方向)に沿って供給するように形成されている。供給シュートの下端部には、例えばパーツ容器の上部開口、又はワークパーツが排出される前に置かれる支持面が配置されていてよい。ワークパーツは、その重心が供給シュートの上方にある限りは、打ち抜き加工及び/又は変形加工後に、重力の作用に基づき供給シュートに向かって落ちていくことができる。しかしまた、ワークパーツの下側の工具コンポーネントが引き抜かれて、ワークパーツが工具コンポーネントから、隣接して配置された供給シュートに送られるような速さで、収容装置が取り付けられた工具コンポーネントが、ワークパーツに対して相対運動を行うことにより、ワークパーツを供給シュートにもたらすことも可能である。
【0026】
更に別の実施形態では、工作機械は、供給シュートを通過するワークパーツ又はパーツ容器から上方に突出したワークパーツを検出するためのセンサ装置を有している。センサ装置は、例えばライトバリア又はワークパーツの面状検出を可能にするために複数のライトバリアが相並んで配置されたライトカーテンとして形成されていてよい。センサ装置は、供給シュートの下端部に配置されていてよい。収容装置がパーツ容器として形成されている場合、センサ装置は、供給シュートに続くパーツ容器の上部開口を監視することができる。
【0027】
工作機械は、択一的又は付加的に、前記の若しくはその時々の排出シュートを通過するワークパーツを検出するための(別の)センサ装置を有していてよい。このセンサ装置は、この目的のために排出シュートの下端部に取り付けられていてよい。当該センサ装置は、例えばライトバリア又はライトカーテンとして形成されていてよい。
【0028】
更に別の実施形態では、収容装置は、プレス工具の第2の下側の工具コンポーネントに形成された連続した開口の下側に配置されている。この実施形態において、第2の工具コンポーネントは、典型的には打ち抜きダイであり、前記開口は、ダイ開口である。従来の打ち抜きプレスにおいて、このような打ち抜きダイには一般に、例えば打ち抜きポンチ又は別の加工工具が係合する、連続した開口が形成されており、この開口の下側には、典型的には(切り屑)管等が位置しており、この(切り屑)管等を通って、屑鉄若しくは打ち抜き片の形態のワークパーツが落下するようになっている。工作機械では、典型的には種々様々な材料から成るワークが加工され、打ち抜き片は通常、複数のワークが加工されて初めて集められるので、従来の工作機械では、打ち抜き片が分別されることはない。
【0029】
本発明による工作機械では、収容装置を用いて、打ち抜き片を複数の異なる収容容器に間隙に沿って仕分け、延いては分別することができるようになっており、このことは打ち抜き片の廃棄処分に関して有利である。例えば間隙の下側に1列に配置された複数の収容容器を設けることにより、打ち抜き片を収容するための工作機械の容量を増やすことが可能である。また、収容容器の中間吐出も、適時に行われてよい。例えば、プレス工具の工具コンポーネント交換中にワークパーツを排出するために、屑鉄部分(打ち抜き片)又は製品部分の標準吐出位置若しくは標準排出位置は、間隙に沿った工具交換位置の範囲内で選択され得る。例えば収容装置(切り屑管)が一杯であるために中間吐出が必要とされる場合には、ワークパーツの仕分けを省いて、最も近くに位置する収容容器において収容装置を適時に空にすることができるようになっている。
【0030】
適当なプレス工具を用いた場合には、製品部分の打ち抜きも行うことができ、これらの製品部分もやはり、打ち抜きダイに形成されたダイ開口を通って落下し、収容装置により収容されるようになっている。製品部分を収容するために、特別な捕集容器が工作機械に設けられていてよい。適当なプレス工具を用いた場合には、工作機械において第1の製品部分が、上で説明したプレス工具の側方に配置された収容装置により収容されると同時に、第2の製品部分が、第2の工具コンポーネントの下側に配置された(別の)収容装置によって収容される。両製品部分は、前記各収容装置が典型的には第2の工具コンポーネントと一緒に、適当な排出位置に間隙に沿って位置決めされることにより、間隙に隣接する若しくは間隙内の所望の捕集容器に運ばれてよい。上で説明したように、製品部分若しくは屑鉄を所望の排出位置で排出するために、1つ又は場合によっては2つの収容装置は、プレス工具若しくはプレス工具の工具コンポーネントとは関係無く、間隙内を走行することができるようになっている。
【0031】
1つの改良において、工作機械は付加的に、ワークパーツを、収容装置から間隙内に配置された捕集容器へ排出する際にガイドするための、少なくとも1つのガイド部材、特にガイド板を有している。典型的にはワークパーツ(屑鉄又は製品部分)は、排出装置が開放されると、収容装置から重量の作用に基づき落下する。このときワークパーツが収容容器内へ落下することを保証するためには、排出装置の高さ、例えば下側に捕集容器が配置された、排出装置の旋回可能なフラップの高さに、少なくとも1つのガイド部材が配置されていてよい。1つ若しくは複数のガイド部材は、典型的には間隙に沿って側方に延びているので、ワークパーツが間隙の側方からワーク支持面の下側の領域に達する恐れはなく、ワークパーツが捕集容器に向かって落下することができるようになっている。
【0032】
本発明の別の態様は、上で説明したような工作機械からワークパーツを排出する方法に関し、該方法には、間隙に沿った複数の排出位置のうちの1つに達するまで、収容装置を間隙に沿って第2の方向に走行させること、並びに収容装置に一時保管された少なくとも1つのワークパーツを前記排出位置で排出すること、が含まれる。上で説明したように、間隙内で収容装置を走行させることにより、ワークパーツが収容装置から間隙に沿った複数の異なる排出位置へ排出されることで、ワークパーツの仕分けを行うことができるようになっている。排出装置がプレス工具の工具コンポーネントと一緒に間隙内を走行する場合には、排出のためにワークの加工が、場合によっては1つ又は複数のワークパーツが排出されるまで、中断される。但し場合によっては、ワークの加工と並行して、各排出位置で1つ又は複数のワークパーツを排出装置から排出することも可能である。
【0033】
当該方法の変化態様では、プレス工具の一方の工具コンポーネントと、該工具コンポーネントに支持されたワークパーツとの間で相対運動を行って、ワークパーツを前記工具コンポーネントから収容装置に送り込む。この場合は、ワークパーツの下側の工具コンポーネントが引き抜かれ、その結果、ワークパーツの重心が供給シュートの上方に位置していなくとも、ワークパーツが工具コンポーネントから−場合によっては供給シュートを介して−隣接して配置された収容装置に送られるような速さで、工具コンポーネントが第2の方向に移動させられる。
【0034】
本発明の別の利点は、明細書及び図面から明らかである。上述した、更に詳しく説明する複数の特徴は、それ自体で、又は複数の任意の組合せにおいて使用されてよい。図示して説明する各実施形態は、最終的なものとして挙げられたものではなく、むしろ本発明を説明するための例示的な特徴を有するものであると理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】間隙内を走行可能なワークパーツ一時保管用の収容装置を備えた打ち抜きプレスの形態の工作機械の1つの実施例を示す概略図である。
【
図2】
図2a〜
図2dは、ワークパーツを収容するためのパーツ容器を備えた収容装置の概略図である。
【
図3】
図3aは、旋回可能なフラップを備えた収容装置を第1の旋回位置で示す図であり、
図3bは、旋回可能なフラップを備えた収容装置を第2の旋回位置で示す図である。
【
図4】
図4a及び
図4bは、打ち抜きダイの下側に配置された収容装置を備える、
図1に示した工作機械の詳細図である。
【0036】
以下の図面の説明において、同一の、若しくは機能が同一の構成部材には、同じ符号が使用される。
【0037】
図1には、打ち抜きプレスの形態の工作機械1の一例が示されており、この工作機械1は、図示の例では、金属薄板の形態の板状のワーク2を打ち抜き加工し、且つ場合によっては変形加工するように形成されている。工作機械1は、破線で図示した2つのワーク支持面4a,4bに支持されるワーク2を、
図1に示すXYZ座標系の第1の方向(以下:X方向)に移動させるために、
図1では二重矢印によって示唆された第1の移動装置3を有している。ワーク支持面4a,4bは、例えばワーク2を支持するための複数のローラが設けられたワーク台の上面に形成されていてよい。第1の移動装置3は、ワーク2を側方において挟むと共に、ワーク支持面4a,4b上をX方向に移動させる座標ガイドを有していてよい。
【0038】
工作機械1は、ワーク支持面4a,4b間に配置された、図示の例ではO形の機械フレーム5を有しており、機械フレーム5は、打ち抜きプレスの加工領域を形成するフレーム内室6を取り囲んでいる。フレーム内室6内では、ワーク支持面4a,4b間に、X方向に対して垂直な第2の方向(以下:Y方向)に沿って延びる間隙7が形成されている。間隙7に沿ってY方向にプレス工具9を移動させるためには、第2の移動装置8が使用される。プレス工具9は、打ち抜きポンチ9aの形態の第1の上側の工具コンポーネントと、打ち抜きダイ9bの形態の第2の下側の工具コンポーネントとを有している。打ち抜きダイ9bはダイ開口を有しており、ダイ開口にはワーク2の打ち抜き加工時に打ち抜きポンチ9aが侵入する。行程方向(以下:Z軸線)に沿って打ち抜きポンチ9aを運動させるために、工作機械1は行程駆動装置10を有しており、行程駆動装置10は、下端部に打ち抜きポンチ9aが取り付けられたラムに作用する。
【0039】
第2の移動装置8は、上側の駆動スピンドル11aと、下側の駆動スピンドル11bとを有しており、上側及び下側の駆動スピンドル11a,11bは、機械フレーム5に回転可能に結合されており、そのスピンドルナットには、打ち抜きポンチ9aを備えた行程駆動装置10若しくは打ち抜きダイ9bが取り付けられており、これにより打ち抜きポンチ9aを備えた行程駆動装置10及び打ち抜きダイ9bは、Y方向に移動することができるようになっている。この目的のために第2の移動装置8は、打ち抜きポンチ9aと打ち抜きダイ9bとを同時に間隙7内若しくはフレーム内室6内で走行させることができるモータ駆動装置(詳しくは図示せず)を有している。第2の移動装置8は、場合によっては打ち抜きダイ9bを打ち抜きポンチ9aとは関係無くY方向に移動させるように形成されていてよい。この目的のために第2の移動装置8は、別個に制御可能な2つの駆動装置を有していてよいが、移動装置8が前記目的のために1つのモータ駆動装置しか有しておらず、打ち抜きポンチ9aと打ち抜きダイ9bとの同時走行は、機械的な連結伝動装置を介して行われるということも、やはり可能である。
【0040】
図示の例では、工作機械1は、ワーク2の打ち抜き加工に際して分離されたワークパーツ2a(
図2c参照)の一時保管用の収容装置12を有している。収容装置12は、間隙7内でY方向に走行可能であり、図示の例では打ち抜きダイ9bに、より正確には下側の駆動スピンドル11bのスピンドルナットの一部を形成する、打ち抜きダイ9bに結合された打ち抜きコンソールに取り付けられているか、若しくは組み込まれている。収容装置12もやはり、下側の駆動スピンドル11bのスピンドルナットの一部を形成しており、第2の移動装置8により、打ち抜きダイ9bと一緒に間隙7内を走行させることができる。
【0041】
工作機械1は、とりわけ第1及び第2の移動装置3,8、並びに行程駆動装置10を数値制御する、制御装置13を有している。制御装置13は、図示のケースでは、収容装置12を打ち抜きダイ9bと一緒に制御して、間隙7に沿って複数の異なる排出位置Y
A1,・・・,Y
A3へ移動させるように形成若しくはプログラミングされており、これにより、収容装置12内に一時保管されていたワークパーツ2aを、間隙7から側方に排出することができるようになっている。制御装置13は、収容装置12内に一時保管されたワークパーツ2aの型、特に幾何学形状に応じて、排出位置Y
A1,・・・,Y
A3を選択する。各排出位置Y
A1,・・・,Y
A3には、
図1に示した例では各1つのボックス形の捕集容器14が配置されており、これにより、収容装置12に一時保管され且つ排出位置Y
A1,・・・,Y
A3において排出されるワークパーツ2aを収容することができるようになっている。このようにして、収容装置12によりワークパーツ2aは、その型若しくは幾何学形状に応じてそれぞれ異なる捕集容器14内へ排出され、延いては仕分けられるようになっている。
図1では図面の簡略化のために3つの捕集容器14しか示されていないが、通常捕集容器14は、Y方向における間隙7の延在長さ全体に沿って配置されている。
【0042】
ワークパーツ2aを各排出位置Y
A1,・・・,Y
A3で排出するために、収容装置12は、以下で
図2a及び
図2bに基づき詳しく説明する排出装置15を有している。収容装置12は、
図2a及び
図2bに示す例ではボックス形のパーツ容器16を有しており、このパーツ容器16にワークパーツ2aを一時保管して集めることができるようになっている。パーツ容器16は、ワークパーツ2aの引っ掛かりを防ぐために、底部領域に向かって拡大する横断面を有している。図示の例では、排出装置15は旋回可能なフラップ17を有しており、フラップ17は、パーツ容器16の底部領域を形成している。フラップ17は、
図2aに示す、ワークパーツ2aを支持するほぼ水平な第1の旋回位置S1から、
図2bに示す第2の旋回位置S2へ旋回可能である。第1の旋回位置S1において、フラップ17はパーツ容器16を閉鎖しており、第2の旋回位置S2において、フラップ17は第1の旋回位置S1に比べ約30°だけ下方に傾斜しており、これによりフラップ17に支持されているワークパーツ2aがフラップ17の上面に沿って滑ることで、パーツ容器16が空になると共に、ワークパーツ2aは間隙7から側方に排出されることになる。旋回可能なフラップ17の旋回軸線18はY方向に延びており、ワークパーツ2aはフラップにより、Y方向に対して横方向延いては間隙7に対して横方向の1平面内に延びる排出方向A1に排出される。
【0043】
図2a及び
図2bに示した例では、排出装置15は制御装置13を介して空圧式に作動可能な、パーツ容器16の外側に取りつけられたシリンダ19(
図2d参照)の形態のアクチュエータを有しており、これにより、旋回可能なフラップ17を、第1の旋回位置S1から第2の旋回位置S2へ、逆に第2の旋回位置S2から第1の旋回位置S1へ旋回させることができるようになっている。上で述べたように、フラップ17の第1の旋回位置S1と第2の旋回位置S2との間の角度は、図示の例では約30°だけであり、第2の旋回位置S2にあるフラップ17の下端部と、パーツ容器16との間に形成される開口は、比較的小さな高さを有している。
【0044】
この開口を拡大し、こうしてパーツ容器16を簡単に空にするために、排出装置15は、図示の例ではパーツ容器16の側方領域に取り付けられ、この側方領域のおよそ下側3分の1の高さでパーツ容器16に枢着式に結合された、別の旋回可能なフラップ20を有している。別のフラップ20は、
図2aに示した第1の旋回位置S1では、第1の旋回位置S1にあるフラップ17と境を接しており、第1の旋回位置S1ではパーツ容器16の側壁の一部を形成している。つまり、フラップ17に支持されたワークパーツ2aは、第1の旋回位置S1では別のフラップ20により、パーツ容器16からの側方落下を阻止される。図示の例では、パーツ容器16の側方領域に設けられた別のフラップ20が、パーツ容器16の底部領域に設けられたフラップ17に、機械的な連結伝動装置21を介して運動結合されている。この運動結合により、アクチュエータ19若しくはシリンダの作動時に、別のフラップ20がフラップ17と同時に旋回させられ、フラップ17と別のフラップ20とは一緒に、第1の旋回位置S1から第2の旋回位置S2へ、逆に第2の旋回位置S2から第1の旋回位置S1へ旋回させられることになる。
図2bに示した第2の旋回位置S2において、別のフラップ20は約30°の角度だけ上方に旋回されており、パーツ容器16の側方領域を越えて側方に張り出している。つまり第2の旋回位置S2では、別のフラップ20は底部領域を形成しているフラップ17から離間されており、パーツ容器16を空にすることのできる開口の高さを増大させている。拡大された開口を通じて、比較的大きなワークパーツ2aも、パーツ容器16から排出され得る。
【0045】
図2cには収容装置12の詳細が、パーツ容器16の下端部と共に示されており、ここでは旋回可能なフラップ17と旋回可能な別のフラップ20とが、第2の切替位置S2に配置されている。
図2cにおいて判るように、排出装置15は排出シュート22を有しており、排出シュート22は、第2の旋回位置S2にあるフラップ17に続いており、これによりワークパーツ2aが、Y方向に対して横方向延いては間隙7に対して横方向の排出方向A1に沿って排出されるようになっている。やはり
図2cにおいて判るように、排出シュート22の下端部において、送光器23aと受光器23bとの間にはライトバリア23cが形成されており、これにより、排出シュート22を通過し延いては捕集容器14(
図1に図示)に運ばれるワークパーツ2aを検出することができるようになっている。排出シュート22の下端部の上側のゲートには、変向板24が取り付けられており、これによりワークパーツ2aが排出方向A1に沿って各捕集容器14へ案内されるようになっている。変向板24は、ワークパーツ2aがプロセスに起因する振動に基づいて、ライトバリア23c及び場合によっては捕集容器14を跳び越えることを防いでいる。
【0046】
図2dにはパーツ容器16の上縁部の断面図が示されており、この上縁部には、パーツ容器16の上部開口の向かい合った各側面に形成された送光器25aと受光器25bとを備えたセンサ装置25が配置されており、送光器25aと受光器25bとの間には、面状のライトカーテン25cが形成されており、これにより、ワークパーツ2aがパーツ容器16から上方に突出しているか否かを監視すること、即ち、パーツ容器16が完全に満たされているか否かを点検することができるようになっている。
【0047】
センサ装置25は更に、ワークパーツ2aが、ワークパーツ2aを打ち抜きダイ9bからパーツ容器16若しくは収容装置12に供給する供給シュート26を通過したか否かを監視することを可能にする。この目的のためにセンサ装置25のライトカーテン25cは、供給シュート26の下端部に形成される。
図2a〜
図2dにおいてやはり判るように、供給シュート26はその上端部に、打ち抜きダイ9bの環状の外側輪郭を側方で部分的に取り囲む、カラー27を有している。ワーク2からの切り離し後に重心が供給シュート26の上方に位置していないワークパーツ2aをパーツ容器16に送り込もうとする場合には、打ち抜きダイ9bを間隙7内でY方向に迅速に走行させて、打ち抜きダイ9bがワークパーツ2aの下から引き出されると共に供給シュート26がワークパーツ2aの下に位置決めされることにより、打ち抜きダイ9bと、その上に支持されているワークパーツ2aとの間に相対運動を生ぜしめることができる。
【0048】
パーツ容器16は、その上面に、収容装置12により間隙7内を連行されるワーク支持面(図示せず)を備えていてよい。この場合、供給シュート26とワーク支持面との間に、ワークパーツ2aをパーツ容器16に送り込むために十分な大きさの側方開口が残されていることは自明である。打ち抜きダイ9bにも、場合によっては間隙7内を打ち抜きダイ9bにより連行されるワーク支持面部分が取り付けられていてよい。
【0049】
図3a及び
図3bに示す収容装置12の別の例は、
図2a〜
図2dに関連して説明した収容装置12と、ワークパーツ2aを集めるためのパーツ容器16が一切設けられていない、という点において相違している。
図3a及び
図3bに示した収容装置12の場合はむしろ、ワークパーツ2aはフラップ17の上に直接に置かれるようになっており、フラップ17は同時に排出装置15の構成部材であり、
図3aでは第1の水平な旋回位置S1にある。場合によっては複数のワークパーツ2aが、支持面として働くフラップ17に置かれた若しくは集められた後で、排出装置15から排出されてもよい。旋回可能なフラップ17は、この目的のために第2の旋回位置S2(
図3a及び
図3bには図示せず)に旋回させられてよく、第2の旋回位置S2ではフラップ17に支持されたワークパーツ2aが、第1の排出方向A1に沿って不動の排出シュート22を介して、例えば間隙7に隣接する側方において工作機械1の第2のワーク支持面4bの下方に配置されていてよい捕集容器(
図3a及び
図3bには図示せず)に排出される。
【0050】
図3bに示すフラップ17は、
図3aに示した第1の旋回位置S1に比べ約30°だけ下方に傾けられた第3の旋回位置S3にある。第3の旋回位置S3においてワークパーツ2aは別の排出シュート22aに送られ、これに沿ってワークパーツ2aが滑り、例えば工作機械1の第1のワーク支持面4aの下側に配置されていてよい捕集容器(図示せず)に捕集されるようになっている。つまり
図3a及び
図3bに示した収容装置12は、間隙7の両側に対するワークパーツ2aの排出を可能にする。
図2a〜
図2dに示した収容装置12も、より正確には収容装置12の排出装置15も、場合によってはワークパーツ2aが間隙7の両側に排出され得るように形成されていてよい。
【0051】
図3a及び
図3bに示した収容装置12は、
図2a〜
図2dに示した収容装置12と同じく、ワークパーツ2aを打ち抜きダイ9bから旋回可能なフラップ17へ送るために供給シュート26を有している。Y方向に対して平行な旋回軸線18を中心として旋回可能なフラップ17は、供給シュート26に面した側にストッパ28を有している。フラップ17は、アクチュエータにより3つの異なる旋回位置S1〜S3へ旋回させられ、この場合、アクチュエータは、例えば前掲の欧州特許出願公開第0945196号明細書に記載されているように形成されていてよい。フラップ17は場合により、やはり前掲の欧州特許出願公開第0945196号明細書に記載されているように、2つ以上の旋回軸線を中心として旋回させられてもよい。
【0052】
旋回可能なフラップ17の代わりに、
図3a及び
図3bに示した収容装置12は、例えば場合によってはその運転方向を反転させることができるエンドレスのコンベヤベルトを有していてよく、このコンベヤベルトにワークパーツ2aが置かれ、コンベヤベルトによりワークパーツ2aが選択的に、2つの排出シュート22,22aの一方へ搬送されるか、又は場合によっては間隙7の側方に隣接して配置された捕集容器14へ直接に搬送されてよい。
【0053】
図4aには
図1に示した工作機械1が、機械フレーム5の正面部分無しで示されており、フレーム内室6が間隙7と共に、良好に認識可能である。
図4a及び特に
図4bにおいて判るように、打ち抜きダイ9bは連続的なダイ開口29を有しており、このダイ開口29を、ワーク2の加工に際して形成された屑鉄部分若しくは切り屑並びに場合によっては製品部分が、重力の作用下で通過可能である。打ち抜きダイ9bの下側では、この打ち抜きダイ9bと一緒に間隙7内を走行可能な、下側の駆動スピンドル11bのスピンドルナットの機械部分(打ち抜きコンソール)に、切り屑管30が取り付けられており、この切り屑管30は、ダイ開口29に続いており且つダイ開口29を通って排出されるべきワークパーツ2a(屑鉄部分及び場合によっては製品部分)のための(別の)収容装置12aの一部を形成している。
【0054】
(別の)収容装置12aは、フラップ17aを備えた排出装置15aを有しており、フラップ17aは、このフラップ17aが切り屑管30の下端部を閉鎖する
図4bに示した水平な第1の旋回位置S1から、図示の例では空圧シリンダとして形成されたアクチュエータ19aにより、
図4aに示された第2の旋回位置S2へ旋回可能であり、これによりワークパーツ2aを下方に排出することができるようになっている。
図4aにおいて判るように、ワークパーツ2aを捕集するために、フラップ17aの下側において間隙7には1列の収容容器14a(ボックス)が配置されている。フラップ17aの旋回軸線18aの方向は、X方向に対して平行に向けられているので、フラップ17aが開くと、ワークパーツ2aは間隙7内へ側方に排出されることになる。全てのワークパーツ2aを収容容器14aに向かって落下させることを保証するために、打ち抜きコンソールの形態の機械部分の側方には、フラップ17aの高さにガイド板31が取り付けられている。
【0055】
図4aにおいて判るように、上で述べた制御装置13を使用してフラップ17aを開く若しくは旋回させることにより、間隙7内で異なる排出位置Y
A1,Y
A2,Y
A3,・・・に配置された複数の捕集容器14a内へのワークパーツ2aの排出を行うことができる。空にする標準的なプロセスに関して、打ち抜きダイ9bは収容装置12aと一緒に、所定の工具交換位置にY方向において位置決めされてよく、この工具交換位置は、例えば
図4bに示した下側の駆動スピンドル11bに沿った打ち抜きダイ9bの走行経路の端部に形成されている。可能な限り適時の排出を可能にするために、収容装置12a若しくは切り屑管30は、工具交換位置において、又は場合により異なる捕集容器14a内へのワークパーツ2aの仕分けが省かれる場合には、−切り屑管30が一杯になると−Y方向に見て最も近くの捕集容器14aにおいて、空にされてよい。
【0056】
1列に配置された捕集容器14aは、連結部材を介して互いに結合されていてよく、これにより、これらの捕集容器14aを一緒に、機械ボデー5からY方向に引き出すことができるようになっている。各捕集容器14aには、異なる種類の材料若しくは異なるワークを対応させることができる。仕分けのためには、適当な排出位置Y
A1,Y
A2,Y
A3に向かってY方向に走行し、フラップ17aを開くことにより、収容装置12aのフラップ17aに支持されると共にそこに集められた各ワークパーツ2aが排出されるようになっている。製品部分の形態のワークパーツ2aもダイ開口29を介して排出される場合には、捕集容器14aのうちの1つ又は複数が、製品部分を捕集し且つ場合によっては仕分けるために使用されてよい。
【0057】
(別の)収容装置12aは工作機械1において、特に
図1〜
図3a及び
図3bで説明した収容装置12と一緒に使用され得る。この場合、各収容装置12,12aにより収容されたワークパーツ2aを捕集するために、捕集容器14の第1の列が、間隙7に隣接して機械フレーム5の外側に配置されていてよく、捕集容器14の第2の列は、機械フレーム5の内側に位置決めされていてよい。但し工作機械1には、場合によっては
図1〜
図3a及び
図3bで説明した収容装置12、又は
図4a及び
図4bで説明した収容装置12aしか設けられていなくてよい、ということは自明である。
【0058】
上で説明した工作機械1において、間隙7におけるプレス工具9若しくは打ち抜きダイ9bの移動は、好適には、ワークパーツ2aを複数の異なる排出位置Y
A1,・・・,Y
A3において排出するために利用され、これにより、工作機械1において既に、複数の異なるワークパーツ2aの仕分けを行うことができるようになっている。工作機械1において、打ち抜きポンチ9aと打ち抜きダイ9bとを備えるプレス工具9の代わりに別のプレス工具9、例えば曲げポンチと曲げダイとを有するプレス工具9、を使用することもできる、ということは自明である。上で説明した、間隙7内で打ち抜きダイ9bと収容装置12,12aとが一緒に走行可能であることに対して択一的に、収容装置12,12aが、打ち抜きダイ9bとは関係無く間隙7内を走行することも可能である。収容装置12は、打ち抜きダイ9bに隣接した位置、又は場合によっては収容装置12がワークパーツ2aを収容する、打ち抜きダイ9bの下側に配置された位置から、打ち抜きダイ9bとは関係無く、複数の異なる排出位置Y
A1,・・・,Y
A3へ、間隙7に沿って制御されて移動可能である。収容装置12,12aに収容されたワークパーツ2aが排出位置Y
A1,・・・,Y
A3において排出されると直ちに、収容装置12,12aは打ち抜きダイ9bに隣接した位置に向かって間隙7内を走行し、新たにワークパーツ2aを収容することができるようになっている。