(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2誘電体膜を形成する工程は、前記第2誘電体膜に対してドライエッチングを行うことで側壁に残渣物が付着した前記厚膜部を有する前記第2誘電体膜を形成する、請求項6または7記載の弾性波デバイスの製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0017】
図1(a)は、実施例1に係る弾性波共振器の平面図、
図1(b)は、
図1(a)のA−A間の断面図である。
図1(a)及び
図1(b)のように、実施例1の弾性波共振器100は、圧電基板10上に、1対の櫛型電極26からなるIDT20と、IDT20の両側に配置された反射器28と、が設けられている。圧電基板10として、例えば回転YカットX伝搬ニオブ酸リチウム(LN)基板や回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム(LT)基板などを用いることができる。カット角は所望の特性などに応じて適宜設定することができ、一例として128°回転YカットX伝搬LN基板や42°回転YカットX伝搬LT基板を用いることができる。
【0018】
櫛型電極26は、複数の電極指22と、複数の電極指22が接続されるバスバー24と、を備える。1対の櫛型電極26は、電極指22がほぼ互い違いとなるように、対向して設けられている。電極指22が励振する弾性表面波は、主に電極指22の配列方向に伝搬する。電極指22の周期がほぼ弾性表面波の波長λとなる。圧電基板10として回転YカットX伝搬LN基板や回転YカットX伝搬LT基板を用いた場合、圧電基板10の結晶方位のX軸方向に弾性表面波は伝搬する。
【0019】
圧電基板10上に、バスバー24に接続された配線層14が設けられている。櫛型電極26、反射器28、及び配線層14は、同じ厚さを有し且つ同じ材料で形成されている。例えば、櫛型電極26、反射器28、及び配線層14は、圧電基板10側からチタン(Ti)層30、銅(Cu)層32、クロム(Cr)層34が順に積層された積層膜である。
【0020】
圧電基板10上に、櫛型電極26、反射器28、及び配線層14を覆う誘電体膜12が設けられている。誘電体膜12は配線層14を露出する開口を有するが、配線層14の端面を含む端部は誘電体膜12で覆われている。櫛型電極26及び反射器28の端面も誘電体膜12で覆われている。誘電体膜12は、例えば二酸化シリコン(SiO
2)膜からなり、櫛型電極26よりも厚い膜厚を有する。誘電体膜12の膜厚は、例えば0.2λ〜0.5λ程度であり、例えば800nm〜2000nm程度である。櫛型電極26を覆って誘電体膜12が設けられていることで、温度特性を改善することができる。
【0021】
誘電体膜12と、櫛型電極26、反射器28、及び配線層14と、の間に、櫛型電極26、反射器28、及び配線層14を覆う保護膜16が設けられている。保護膜16は、櫛型電極26などに含まれる金属が誘電体膜12に拡散することを抑制するために設けられている。保護膜16は、例えば窒化シリコン(SiN)膜からなり、櫛型電極26より薄い膜厚を有する。
【0022】
誘電体膜12の開口に埋め込まれて配線層14に接し、バスバー24上における誘電体膜12上に延在したパッド電極18が設けられている。パッド電極18をバスバー24と重なるほど櫛型電極26の近くに設けることで、配線層14を短くでき、配線抵抗を低減させることができる。例えば、パッド電極18は、圧電基板10側からTi層36と金(Au)層38とが順に積層された積層膜である。
【0023】
図2(a)から
図2(d)は、実施例1に係る弾性波共振器の製造方法を示す断面図である。
図2(a)のように、圧電基板10上に、例えば蒸着法などを用いて、Ti層30、Cu層32、Cr層34をこの順に成膜する。その後、フォトリソグラフィ技術及びリフトオフ法を用いてTi層30、Cu層32、Cr層34を所望の形状とすることで、電極指22及びバスバー24を備える1対の櫛型電極26からなるIDT20と、反射器28と、バスバー24に接続する配線層14と、を形成する。すなわち、櫛型電極26、反射器28、及び配線層14は同時に形成される。その後、圧電基板10上に、櫛型電極26、反射器28、及び配線層14を覆う、櫛型電極26などよりも薄い保護膜16を形成する。
【0024】
図2(b)のように、圧電基板10上に、櫛型電極26、反射器28、及び配線層14を覆う、櫛型電極26などよりも厚い誘電体膜12を形成する。誘電体膜12は、例えばスパッタリング法又は化学気相成長法(CVD法)を用いて成膜した後、エッチバックなどによって平坦化処理を行うことで形成する。その後、誘電体膜12上に、開口41を有するレジスト膜40を形成する。開口41は、配線層14上に位置している。
【0025】
図2(c)のように、配線層14の端面と櫛型電極26とを覆って誘電体膜12が残存するように、レジスト膜40の開口41で露出した誘電体膜12を、フッ酸系エッチング液(フッ酸を含むエッチング液)を用いたウエットエッチングによって除去する。これにより、誘電体膜12に、配線層14が露出する開口13が形成される。誘電体膜12のウエットエッチングには、例えばバッファードフッ酸を用いることができる。誘電体膜12は疎水性を示し、レジスト膜40は親水性を示すことから、誘電体膜12とレジスト膜40とは密着性があまり良くない。このため、誘電体膜12とレジスト膜40との界面にエッチング液が浸入することが生じる。これにより、誘電体膜12の上側部分はエッチングが進行し易くなり、開口13における誘電体膜12の側面はテーパ角θが小さいテーパ形状となる。例えば、厚さが1μm程度の誘電体膜12をバッファードフッ酸によってエッチングした場合、誘電体膜12の側面のテーパ角θは17°程度となる。
【0026】
図2(d)のように、レジスト膜40を除去した後、誘電体膜12の開口13に埋め込まれるように、例えば蒸着法及びリフトオフ法を用いて、所望の形状をしたTi層36とAu層38を形成する。これにより、誘電体膜12の開口13に埋め込まれて配線層14に接するパッド電極18が形成される。
【0027】
ここで、実施例1の弾性波共振器の効果を説明するにあたり、比較例1の弾性波共振器について説明する。
図3(a)は、比較例1に係る弾性波共振器の平面図、
図3(b)は、
図3(a)のA−A間の断面図である。
図3(a)及び
図3(b)のように、比較例1の弾性波共振器1000では、誘電体膜12が櫛型電極26上及び反射器28上にのみ設けられていて、配線層14が形成された領域には設けられていない。その他の構成は、実施例1と同じであるため説明を省略する。
【0028】
比較例1の弾性波共振器1000は、実施例1の弾性波共振器100の製造方法における
図2(c)の工程で、櫛型電極26上及び反射器28上以外の全ての誘電体膜12を、フッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングで除去する以外は、実施例1と同じ方法によって製造することができる。
【0029】
比較例1では、ウエットエッチングによって誘電体膜12を除去する際、配線層14の端面15がエッチング液に曝されることになり、配線層14がダメージを受けて、歩留まりが低下することが生じる。例えば、配線層14を構成するTi層30がエッチング液によってエッチングされる場合があり、この場合、パッド電極18上にバンプを形成する際に配線層14が圧電基板10から剥がれることがある。なお、櫛型電極26及び反射器28の端面がエッチング液に曝される場合には、櫛型電極26及び反射器28もダメージを受けることになる。
【0030】
一方、実施例1では、
図2(c)のように、配線層14の端面と櫛型電極26とを覆って誘電体膜12が残存するように、レジスト膜40の開口41で露出した誘電体膜12をウエットエッチングで除去する。これにより、櫛型電極26が誘電体膜12で覆われて温度特性が改善された弾性波デバイスにおいて、配線層14の端面がエッチング液に曝されることが抑制され、配線層14へのダメージを抑制することができる。
【0031】
また、実施例1によれば、櫛型電極26及び反射器28の端面を覆って誘電体膜12が残存しているため、櫛型電極26及び反射器28へのダメージを抑制することができる。
【0032】
また、実施例1によれば、誘電体膜12をウエットエッチングによって除去する。誘電体膜12は、例えば誘導結合型プラズマ(ICP)エッチングなどのドライエッチングによっても除去できるが、ドライエッチングでは誘電体膜12のエッチングレートが遅く(例えば100nm/min)、また複数のウエハを一括してエッチングすることが難しいため、製造コストが増大してしまう。一方、ウエットエッチングでは誘電体膜12のエッチングレートが比較的速く(例えば100nm〜300nm/min)、また複数のウエハを一括してエッチングすることができるため、高スループット化が可能となり製造コストを低減できる。
【0033】
なお、実施例1において、配線層14へのダメージを抑制する点から、配線層14の端面の全てが誘電体膜12で覆われている場合が好ましいが、端面の一部が誘電体膜12で覆われていない場合でもよい。
【0034】
図4(a)は、実施例1の変形例1に係る弾性波共振器の平面図、
図4(b)は、
図4(a)のA−A間の断面図である。
図4(a)及び
図4(b)のように、実施例1の変形例1に係る弾性波共振器110では、誘電体膜12は、櫛型電極26及び反射器28を覆うと共に、配線層14を縁取るように、配線層14の端面を覆い且つ端面に沿って延在している。すなわち、櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域において誘電体膜12は除去されている。配線層14の端面に沿って設けられた誘電体膜12の配線層14の端面から外側における幅W1は例えば15μm程度であり、内側における幅W2は例えば10μm程度である。その他の構成は、実施例1と同じであるため説明を省略する。
【0035】
実施例1の変形例1の弾性波共振器110は、実施例1の弾性波共振器100の製造方法における
図2(b)及び
図2(c)の工程を以下のように変更することで製造できる。すなわち、
図2(b)の工程において、配線層14上、及び、櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域上に開口41を有するレジスト膜40を形成する。
図2(c)の工程において、誘電体膜12が配線層14の端面を覆い且つ端面に沿って延在して残存するように、レジスト膜40の開口41で露出した誘電体膜12を除去する。この点以外は、実施例1と同じ方法によって製造することができる。
【0036】
実施例1の変形例1によれば、誘電体膜12が配線層14の端面を覆い且つ端面に沿って延在して残存するように、配線層14上及び櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域上に開口41を有するレジスト膜40をマスクとして誘電体膜12を除去する。これにより、櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域において圧電基板10の表面が露出するようになる。誘電体膜12がSiO
2膜である場合の熱伝導率は1.4W/m・Kであり、圧電基板10がLN基板である場合の熱伝導率は3.8W/m・Kであることから、圧電基板10の表面が露出することで、放熱性を向上させることができる。放熱性の向上により、高パワーが印加されたときの発熱温度が低下するため、耐電力特性を向上させることができる。また、誘電体膜12の面積が小さくなることで、誘電体膜12に生じるストレスを低減させることができる。
【0037】
次に、弾性波共振器をラダー型フィルタに適用した場合について説明する。
図5(a)は、実施例1の弾性波共振器を用いたラダー型フィルタの平面図、
図5(b)は、実施例1の変形例1の弾性波共振器を用いたラダー型フィルタの平面図である。
図5(c)は、比較例1の弾性波共振器を用いたラダー型フィルタの平面図である。
図5(a)から
図5(c)では、誘電体膜12が設けられた領域を斜線で表している。
【0038】
図5(a)のように、実施例1の弾性波共振器を用いたラダー型フィルタ120は、バンプ42aが設けられた入力パッド電極(不図示)とバンプ42bが設けられた出力パッド電極(不図示)との間に、直列共振器S1からS4が配線層14を介して直列に接続されている。直列共振器S1からS4の間の配線層14とバンプ42cが設けられたグランドパッド電極(不図示)との間に、並列共振器P1からP3が配線層14を介して接続されている。誘電体膜12は、直列共振器S1からS4及び並列共振器P1からP3を覆って設けられている。また、誘電体膜12は配線層14を露出する開口を有するが、配線層14の端面は誘電体膜12で覆われている。
【0039】
図5(b)のように、実施例1の変形例1の弾性波共振器を用いたラダー型フィルタ130では、誘電体膜12は、直列共振器S1からS4及び並列共振器P1からP3を覆うと共に、配線層14を縁取るように、配線層14の端面を覆い且つ端面に沿って延在している。すなわち、直列共振器S1からS4と並列共振器P1からP3と配線層14とが形成されていない領域において誘電体膜12は除去されている。その他の構成は、
図5(a)のラダー型フィルタ120と同じであるため説明を省略する。
【0040】
図5(c)のように、比較例1の弾性波共振器を用いたラダー型フィルタ1100では、誘電体膜12は、直列共振器S1からS4及び並列共振器P1からP3上にのみ設けられている。その他の構成は、
図5(a)のラダー型フィルタ120と同じであるため説明を省略する。
【0041】
図5(a)のラダー型フィルタ120によれば、配線層14の端面を覆って誘電体膜12が設けられているため、配線層14の端面がエッチング液に曝されることが抑制され、配線層14へのダメージを抑制できる。
図5(b)のラダー型フィルタ130によれば、直列共振器S1からS4と並列共振器P1からP3と配線層14とが形成されていない領域の誘電体膜12が除去されているため、配線層14へのダメージを抑制できることに加え、放熱性の向上やストレス低減の効果が得られる。
【0042】
なお、
図5(a)から
図5(c)では、ラダー型フィルタの場合を例に示したが、これに限られず、ダブルモード型弾性表面波フィルタなどの他のフィルタの場合でもよい。
【実施例2】
【0043】
まず、実施例1の弾性波共振器で生じる恐れのある課題について説明する。
図6(a)及び
図6(b)は、実施例1の弾性波共振器で生じる恐れのある課題を説明するための断面図である。
図6(a)のように、レジスト膜40をマスクとしたウエットエッチングによって誘電体膜12を除去する工程において、誘電体膜12は疎水性を示し、レジスト膜40は親水性を示すことから、誘電体膜12とレジスト膜40とは密着性があまり良くない。このため、誘電体膜12とレジスト膜40との界面奥深くまでエッチング液が浸入することが起こり得る。
【0044】
図6(b)のように、誘電体膜12とレジスト膜40との界面奥深くまでエッチング液が浸入すると、櫛型電極26上の誘電体膜12がエッチングされて除去されることが起こり得る。また、エッチングが更に進行すると、露出した櫛型電極26を腐食させることが起こり得る。このようなことが起こると、特性の劣化が生じてしまう。
【0045】
櫛型電極26上の誘電体膜12が除去されることを抑制するために、誘電体膜12に設ける開口13と櫛型電極26との間隔を広げることが考えられる。しかしながら、この場合、デバイスが大型化してしまう。例えば、誘電体膜12の厚さが1250nmで、誘電体膜12の側面のテーパ角θが17°程度である場合、圧電基板10の上面に平行な方向での誘電体膜12の側面部分の幅は約4.2μmとなり、これに、櫛型電極26上の誘電体膜12がエッチングされないようなマージンを加えることになるため、デバイスが大型化してしまう。そこで、大型化を抑制しつつ、櫛型電極26上の誘電体膜12の除去を抑制することが可能な実施例を説明する。
【0046】
図7(a)は、実施例2に係る弾性波共振器の平面図、
図7(b)は、
図7(a)のA−A間の断面図である。
図7(a)及び
図7(b)のように、実施例2の弾性波共振器200は、誘電体膜12上に誘電体膜50が設けられている。誘電体膜50は、フッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングにおけるエッチングレートが誘電体膜12よりも遅い膜であり、例えば酸化タンタル(TaOx)膜である。誘電体膜50の厚さは、例えば15nmである。その他の構成は、実施例1と同じであるため説明を省略する。
【0047】
図8(a)から
図8(d)は、実施例2に係る弾性波共振器の製造方法を示す断面図である。
図8(a)のように、圧電基板10上にTi層30、Cu層32、Cr層34をこの順に成膜した後、Ti層30、Cu層32、Cr層34を所望の形状に加工することで、電極指22及びバスバー24を備える1対の櫛型電極26からなるIDT20と、反射器28と、バスバー24に接続する配線層14と、を同時に形成する。次いで、圧電基板10上に、櫛型電極26、反射器28、及び配線層14を覆う、SiN膜である保護膜16及びSiO
2膜である誘電体膜12を形成する。
【0048】
次いで、誘電体膜12上に、誘電体膜12よりもフッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングにおけるエッチングレートが遅いTaOx膜である誘電体膜50を形成する。例えば、TaOx膜である誘電体膜50のバッファードフッ酸を用いたウエットエッチングにおけるエッチングレートは0.056nm/min〜0.32nm/minであり、SiO
2膜である誘電体膜12のエッチングレートの1/100〜1/3000程度である。誘電体膜50は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成することができる。誘電体膜50をスパッタリング法で形成する場合は、誘電体膜12に向かってイオンや原子が衝突するために、誘電体膜50と誘電体膜12との密着性が良好になる。誘電体膜50を蒸着法で形成する場合は、80℃〜300℃に加熱するために、誘電体膜50と誘電体膜12の密着性が良好になる。また、誘電体膜50を成膜する前に、誘電体膜12に対して逆スパッタ処理や、プラズマクリーニング処理、イオンガンによるイオンクリーニング処理を行うことでも密着性が良好になる。
【0049】
図8(b)のように、誘電体膜50上に開口41を有するレジスト膜40を形成し、レジスト膜40をマスクとして、誘電体膜50をドライエッチングによって除去する。誘電体膜50に対するドライエッチングは、例えばCF
4などのフッ素系ガスを用いて行うことができる。これにより、誘電体膜50は、配線層14上において開口51が形成される。
【0050】
図8(c)のように、配線層14の端面と櫛型電極26とを覆って誘電体膜12が残存するように、誘電体膜50の開口51で露出した誘電体膜12を、フッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングによって除去する。これにより、誘電体膜12に、配線層14が露出する開口13が形成される。この際、誘電体膜12上にフッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングにおけるエッチングレートが遅く且つ誘電体膜12との密着性が良好な誘電体膜50が設けられているため、誘電体膜12の上側部分のエッチング速度を遅くすることができる。これにより、誘電体膜12の側面のテーパ角θが大きくなる。例えば、厚さが1μm程度の誘電体膜12を、バッファードフッ酸を用いてウエットエッチングした場合、誘電体膜12の側面のテーパ角θは60°程度となる。
【0051】
図8(d)のように、レジスト膜40を除去した後、誘電体膜12の開口13に埋め込まれるようにTi層36とAu層38を形成して、誘電体膜12の開口13に埋め込まれて配線層14に接するパッド電極18を形成する。
【0052】
なお、
図8(c)では、図の明瞭化のために、誘電体膜12及び誘電体膜50の側面形状を簡略化して図示している。
図9(a)から
図9(e)は、誘電体膜12及び誘電体膜50の側面形状を詳細に表した断面図である。
図9(a)及び
図9(b)は、
図8(c)に対応する断面図である。
図9(c)から
図9(e)は、レジスト膜40を除去した後の断面図である。
【0053】
図9(a)及び
図9(b)のように、誘電体膜12は、誘電体膜50よりもエッチングレートが速いため、誘電体膜50よりもウエハ面内方向のエッチングが進行する。この際、誘電体膜12と誘電体膜50との界面付近の形状は、
図9(a)や
図9(b)のような庇形状となる場合がある。例えば、庇の長さは、誘電体膜12の厚さが1μm程度、誘電体膜50の厚さが15nm程度の場合では、500nm程度以下である。レジスト膜40を除去した後は、レジスト膜40を除去する際に誘電体膜50の先端部も除去されて、
図9(c)から
図9(e)のような形状となる。
【0054】
実施例2によれば、
図8(b)のように、誘電体膜12上に、配線層14上に開口51を有する誘電体膜50を形成する。
図8(c)のように、配線層14の端面と櫛型電極26と反射器28とを覆って誘電体膜12が残存するように、誘電体膜50の開口51で露出した誘電体膜12を、誘電体膜50のエッチングレートが誘電体膜12よりも遅くなるようなフッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングで除去する。これにより、櫛型電極26が誘電体膜12で覆われて温度特性が改善される弾性波デバイスにおいて、配線層14の端面がエッチング液に曝されることを抑制でき、配線層14へのダメージを抑制できる。また、誘電体膜12上に誘電体膜50が設けられることで、誘電体膜12の上側部分のエッチング速度を遅くさせることができ、誘電体膜12の側面のテーパ角θを大きくできる。このため、デバイスの小型化を実現しつつ、櫛型電極26上の誘電体膜12が除去されることを抑制できる。
【0055】
また、実施例2によれば、
図7(a)及び
図7(b)のように、櫛型電極26と反射器28と配線層14の端面とを覆い且つ配線層14を露出する開口を有する誘電体膜12が設けられている。誘電体膜12上に、フッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングにおけるエッチングレートが誘電体膜12よりも遅い誘電体膜50が設けられている。このような構造の場合には、配線層14へのダメージを抑制できると共に、デバイスの小型化を実現しつつ、櫛型電極26上の誘電体膜12が除去されることを抑制できる。
【0056】
なお、実施例2では、フッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングによって誘電体膜12を除去する場合を例に示したが、この場合に限られる訳ではない。誘電体膜50のエッチングレートが誘電体膜12よりも遅くなるようなエッチング液を用いたウエットエッチングによって除去してもよい。
【0057】
なお、実施例2では、誘電体膜50が酸化タンタル膜である場合を例に示したが、これに限られない。誘電体膜50は、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化チタン、酸化テルル、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化アルミニウム、及び炭化シリコンのうちの少なくとも1種を含む場合でもよい。すなわち、誘電体膜12上に、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化チタン、酸化テルル、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化アルミニウム、及び炭化シリコンのうちの少なくとも1種を含む誘電体膜50を形成する場合でもよい。この場合、フッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングによって誘電体膜12を除去する際の誘電体膜50のエッチングレートが誘電体膜12よりも遅くなる。したがって、配線層14の端面と櫛型電極26と反射器28とを覆って誘電体膜12が残存するように、誘電体膜50の開口51で露出した誘電体膜12を、フッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングで除去することで、配線層14へのダメージを抑制できると共に、デバイスの小型化を実現しつつ、櫛型電極26上の誘電体膜12が除去されることを抑制できる。
【0058】
したがって、櫛型電極26と反射器28と配線層14の端面とを覆い且つ配線層14を露出する開口を有する誘電体膜12上に、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化チタン、酸化テルル、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化アルミニウム、及び炭化シリコンのうちの少なくとも1種を含む誘電体膜50が設けられている構造の場合でもよい。
【0059】
なお、誘電体膜50は、製造コストなどを考慮すると、酸化タンタル膜、酸化ニオブ膜、酸化タングステン膜、酸化チタン膜、酸化テルル膜、酸化アルミニウム膜、窒化シリコン膜、窒化アルミニウム膜、又は炭化シリコン膜である場合が好ましい。
【0060】
なお、実施例2において、誘電体膜12と誘電体膜50との間の界面にエッチング液が浸入することを抑制する点から、誘電体膜12と誘電体膜50との密着性は良好である場合が好ましい。例えば、誘電体膜12と誘電体膜50との密着性は、誘電体膜12とレジスト膜40との密着性よりも良好である場合が好ましい。また、レジスト膜40と誘電体膜50との間の界面にエッチング液が浸入することを抑制する点から、レジスト膜40と誘電体膜50との密着性は良好である場合が好ましい。例えば、レジスト膜40と誘電体膜50との密着性は、レジスト膜40と誘電体膜12との密着性よりも良好である場合が好ましい。
【0061】
図10(a)は、実施例2の変形例1に係る弾性波共振器の平面図、
図10(b)は、
図10(a)のA−A間の断面図である。
図10(a)及び
図10(b)のように、実施例2の変形例1に係る弾性波共振器210では、誘電体膜12及び誘電体膜50は、櫛型電極26及び反射器28を覆うと共に、配線層14を縁取るように、配線層14の端面を覆い且つ端面に沿って延在している。すなわち、櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域において誘電体膜12及び誘電体膜50は除去されている。その他の構成は、実施例2と同じであるため説明を省略する。
【0062】
実施例2の変形例1の弾性波共振器210は、実施例2の弾性波共振器200の製造方法における
図8(b)及び
図8(c)の工程を以下のように変更することで製造できる。すなわち、
図8(b)の工程において、配線層14上、及び、櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域上において開口51を有する誘電体膜50を形成する。
図8(c)の工程において、誘電体膜12が配線層14の端面を覆い且つ端面に沿って延在して残存するように、誘電体膜50の開口51で露出した誘電体膜12を除去する。この点以外は、実施例2と同じ方法で製造することができる。
【0063】
実施例2の変形例1によれば、配線層14上及び櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域上において開口51を有する誘電体膜50を形成する。そして、誘電体膜12が配線層14の端面を覆い且つ端面に沿って延在して残存するように、誘電体膜50の開口51で露出した誘電体膜12を除去する。これにより、櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域において圧電基板10の表面が露出するようになるため、放熱性を向上させることができる。よって、耐電力特性を向上させることができる。また、誘電体膜12及び誘電体膜50の面積が小さくなることで、誘電体膜12及び誘電体膜50に生じるストレスを低減させることができる。
【0064】
次に、弾性波共振器をラダー型フィルタに適用した場合について説明する。
図11(a)は、実施例2の弾性波共振器を用いたラダー型フィルタの平面図、
図11(b)は、実施例2の変形例1の弾性波共振器を用いたラダー型フィルタの平面図である。
図11(a)及び
図11(b)では、誘電体膜12及び誘電体膜50が設けられた領域を斜線で表している。
【0065】
図11(a)のように、実施例2の弾性波共振器を用いたラダー型フィルタ220は、バンプ42aが設けられた入力パッド電極(不図示)とバンプ42bが設けられた出力パッド電極(不図示)との間に、直列共振器S1からS4が配線層14を介して直列に接続されている。直列共振器S1からS4の間の配線層14とバンプ42cが設けられたグランドパッド電極(不図示)との間に、並列共振器P1からP3が配線層14を介して接続されている。誘電体膜12及び誘電体膜50は、直列共振器S1からS4及び並列共振器P1からP3を覆って設けられている。また、誘電体膜12及び誘電体膜50は配線層14を露出する開口を有するが、配線層14の端面は誘電体膜12で覆われている。
【0066】
図11(b)のように、実施例2の変形例1の弾性波共振器を用いたラダー型フィルタ230では、誘電体膜12及び誘電体膜50は、直列共振器S1からS4及び並列共振器P1からP3を覆うと共に、配線層14を縁取るように、配線層14の端面を覆い且つ端面に沿って延在している。すなわち、直列共振器S1からS4と並列共振器P1からP3と配線層14とが形成されていない領域において誘電体膜12及び誘電体膜50は除去されている。その他の構成は、
図11(a)のラダー型フィルタ220と同じであるため説明を省略する。
【0067】
図11(a)のラダー型フィルタ220によれば、配線層14の端面を覆って誘電体膜12が設けられているため、配線層14の端面がエッチング液に曝されることが抑制され、配線層14へのダメージを抑制できる。また、誘電体膜12上に誘電体膜50が設けられているため、上述したように、デバイスの小型化を実現しつつ、櫛型電極26上の誘電体膜12が除去されることを抑制できる。
図11(b)のラダー型フィルタ230によれば、直列共振器S1からS4と並列共振器P1からP3と配線層14とが形成されていない領域の誘電体膜12が除去されているため、
図11(a)のラダー型フィルタ220での効果に加えて、放熱性の向上とストレス低減の効果が得られる。
【実施例3】
【0068】
図12(a)は、実施例3に係るラダー型フィルタの平面図、
図12(b)は、実施例3の変形例1に係るラダー型フィルタの平面図である。
図12(a)のように、実施例3のラダー型フィルタ300では、誘電体膜50は、直列共振器S1からS4及び並列共振器P1からP3を構成する電極の端部上及び配線層14の端部上において、他の部分よりも厚い厚膜部52となっている。すなわち、誘電体膜12が除去された領域の周囲には、誘電体膜50の厚膜部52が位置している。厚膜部52は配線層14を縁取るように配線層14の端面に沿って延在している。その他の構成は、
図11(a)のラダー型フィルタ220と同じであるため説明を省略する。
図12(b)のように、実施例3の変形例1のラダー型フィルタ310では、直列共振器S1からS4と並列共振器P1からP3と配線層14とが形成されていない領域において誘電体膜12及び誘電体膜50が除去されている。その他の構成は、
図12(a)のラダー型フィルタ300と同じであるため説明を省略する。
【0069】
図13(a)から
図13(d)は、実施例3及び実施例3の変形例1に係るラダー型フィルタの製造方法を示す断面図である。
図13(a)のように、圧電基板10上に、Ti層30、Cu層32、Cr層34の積層膜からなり、電極指22及びバスバー24を備える1対の櫛型電極26からなるIDT20と、反射器28と、櫛型電極26に接続する配線層14と、を同時に形成する。次いで、圧電基板10上に、櫛型電極26、反射器28、及び配線層14を覆う、SiN膜である保護膜16及びSiO
2膜である誘電体膜12を形成する。次いで、誘電体膜12上に、誘電体膜12よりもフッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングにおけるエッチングレートが遅いTaOx膜である誘電体膜50を形成する。誘電体膜50の膜厚は、例えば75nm程度である。
【0070】
図13(b)のように、誘電体膜50上に開口を有するレジスト膜40aを形成し、レジスト膜40aをマスクとして、誘電体膜50を途中までドライエッチングによって除去する。誘電体膜50のエッチング量はエッチング時間に基づいて制御する。これにより、厚膜部52を有する誘電体膜50が得られる。誘電体膜50の厚膜部52の厚さは例えば75nmであり、厚膜部52以外の部分の厚さは例えば15nmである。厚膜部52は、後述する誘電体膜12の開口13の周囲に位置するように設けられる。誘電体膜50を異方性エッチングであるドライエッチングで除去することで、厚膜部52の側壁にTaを主成分とする残渣物54が付着する。残渣物54の厚さは、例えば1nm〜40nm程度である。
【0071】
図13(c)のように、レジスト膜40aを除去した後、再び、誘電体膜50上に開口を有するレジスト膜40bを形成する。レジスト膜40bをマスクとして、誘電体膜50をドライエッチングによって除去する。これにより、誘電体膜50に開口51が形成される。
【0072】
図13(d)のように、レジスト膜40bをマスクとして、誘電体膜50の開口51で露出した誘電体膜12を、フッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングによって除去し、誘電体膜12に配線層14が露出する開口13を形成する。この際、開口13の周囲には誘電体膜50の厚膜部52が設けられているため、誘電体膜50がウエットエッチングによって消失することを抑制でき、誘電体膜12の上側部分のエッチング速度が速くなることを抑制できる。また、残渣物54は、ウエットエッチングにおけるエッチングレートが遅い。このため、厚膜部52の側壁に残渣物54が付着している場合は、誘電体膜50がウエットエッチングによって消失することをより抑制できる。その後、実施例2の
図8(d)と同様に、レジスト膜40bを除去した後、誘電体膜12の開口13に埋め込まれるようにTi層36とAu層38を形成して、誘電体膜12の開口13に埋め込まれて配線層14に接するパッド電極18を形成する。
【0073】
実施例3によれば、
図13(b)から
図13(d)のように、誘電体膜12を除去することで形成される開口13の周囲における厚さが他の部分よりも厚い厚膜部52を有する誘電体膜50を形成する。これにより、誘電体膜12をウエットエッチングで除去する際に、誘電体膜50がウエットエッチングによって消失することを抑制でき、その結果、誘電体膜12の上側部分のエッチング速度が速くなることを抑制できる。よって、デバイスの小型化を実現しつつ、櫛型電極26上の誘電体膜12が除去されることを抑制できる。
【0074】
また、実施例3によれば、
図13(b)のように、誘電体膜50に対してドライエッチングを行うことで側壁に残渣物54が付着した厚膜部52を有する誘電体膜50を形成する。残渣物54はウエットエッチングにおけるエッチングレートが遅いことから、誘電体膜12を除去する際に、誘電体膜50がウエットエッチングによって消失することをより抑制できる。
【0075】
また、実施例3によれば、電極指22の先端部上に誘電体膜50の厚膜部52が設けられている。これにより、電極指22の先端部を低音速領域とすることができ、ピストンモードを利用した横モードの抑圧の効果を得ることができる。このように、誘電体膜12の開口13の周囲に設ける誘電体膜50の厚膜部52は、ピストンモードのために電極指22上に設ける誘電体膜50の厚膜部52と同時に形成できるため、製造コストの増大が抑えられる。電極指22の先端部を低音速領域とする点からは、誘電体膜50は酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化チタン、及び酸化テルルのいずれかからなる場合が好ましい。なお、誘電体膜50に酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化アルミニウム、及び炭化シリコンのいずれかを用いた場合は、音速を速くすることができる。
【0076】
また、ピストンモードを利用しない場合であっても、誘電体膜50をエッチングして厚さを変えることで周波数調整をする場合があり、この場合でも、周波数調整のためのエッチングで開口13の周囲に厚膜部52を形成することができるため、製造コストの増大が抑えられる。
【実施例4】
【0077】
図14(a)は、実施例4に係る弾性波共振器の平面図、
図14(b)は、
図14(a)のA−A間の断面図である。
図14(a)及び
図14(b)のように、実施例4の弾性波共振器400は、櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域における圧電基板10上に、誘電体膜12及び誘電体膜50からなる複数の突起部60が設けられている。複数の突起部60は、例えば櫛型電極26及び反射器28を囲むように配列して設けられている。その他の構成は、
図10(a)及び
図10(b)で説明した実施例2の変形例1と同じであるため説明を省略する。
【0078】
図15(a)から
図15(d)は、実施例4に係る弾性波共振器の製造方法を示す断面図である。
図15(a)のように、圧電基板10上に、Ti層30、Cu層32、Cr層34の積層膜からなり、電極指22及びバスバー24を備える1対の櫛型電極26からなるIDT20と、反射器28と、櫛型電極26に接続する配線層14と、を同時に形成する。次いで、圧電基板10上に、櫛型電極26、反射器28、及び配線層14を覆う保護膜16及び誘電体膜12を形成する。次いで、誘電体膜12上に誘電体膜50を形成する。次いで、誘電体膜50上に開口を有するレジスト膜40を形成し、レジスト膜40をマスクとして、誘電体膜50をドライエッチングによって除去する。これにより、誘電体膜50に開口51が形成される。
【0079】
図15(b)のように、レジスト膜40をマスクとして、誘電体膜50の開口51で露出した誘電体膜12を、フッ酸系エッチング液を用いたウエットエッチングによって除去する。これにより、誘電体膜12に配線層14が露出する開口13を形成する。また、櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域に、誘電体膜12及び誘電体膜50からなる複数の突起部60を形成する。複数の突起部60の幅と複数の突起部60の間隔(すなわち、ラインアンドスペースL/S)は、例えば誘電体膜12の厚さが1250nm程度であれば、L/S=2μm/2μm程度で形成することができる。
【0080】
図15(c)のように、レジスト膜40を除去する。
図15(d)のように、誘電体膜12の開口13に埋め込まれるようにTi層36とAu層38を形成して、誘電体膜12の開口13に埋め込まれて配線層14に接するパッド電極18を形成する。
【0081】
実施例4によれば、
図15(b)のように、櫛型電極26と反射器28と配線層14とが形成されていない領域に誘電体膜12が突起部60として残存するように、誘電体膜12を除去する。誘電体膜12及び誘電体膜50の熱伝導率が圧電基板10よりも小さい場合であっても、突起部60の高さが低いために(例えば1μm〜2μm程度)、突起部60を設けて表面積を大きくすることで、圧電基板10から直接放熱する場合に比べて放熱性を向上させることができる。
【0082】
なお、実施例4では、
図14(a)のように、突起部60は、櫛型電極26及び反射器28の周囲にU字状に設けられているが、この場合に限られない。U字状の一部で途切れている場合や、直線状に設けられている場合などであってもよい。
【0083】
なお、実施例1から実施例4において、誘電体膜12が非ドープの酸化シリコン(SiO
2)からなる場合を例に示したが、これに限られず、他の元素がドープされた酸化シリコンからなる場合でもよい。例えば、誘電体膜12はSiOF膜やSiON膜の場合でもよい。このような場合でも、温度特性を改善することができる。
【0084】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。