特許第6556251号(P6556251)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6556251非兔許スペクトルで動作する少なくとも一つのSCellを有する搬送波集成において電力ヘッドルーム報告を送信するための方法及びそのための装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6556251
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】非兔許スペクトルで動作する少なくとも一つのSCellを有する搬送波集成において電力ヘッドルーム報告を送信するための方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20190729BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20190729BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20190729BHJP
   H04W 72/14 20090101ALI20190729BHJP
   H04W 52/30 20090101ALI20190729BHJP
【FI】
   H04W24/10
   H04W16/14
   H04W72/04 111
   H04W72/14
   H04W52/30
【請求項の数】15
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-550480(P2017-550480)
(86)(22)【出願日】2016年3月31日
(65)【公表番号】特表2018-513614(P2018-513614A)
(43)【公表日】2018年5月24日
(86)【国際出願番号】KR2016003323
(87)【国際公開番号】WO2016163683
(87)【国際公開日】20161013
【審査請求日】2017年9月26日
(31)【優先権主張番号】62/145,482
(32)【優先日】2015年4月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】イ,ソンジュン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ソニョン
【審査官】 齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/133183(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/200951(WO,A2)
【文献】 Huawei, HiSilicon,Analysis of the Impact of Discontinuous Transmission on User Plane in LAA[online],3GPP TSG-RAN WG2#89 R2-150244,2015年 2月13日,Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_89/Docs/R2-150244.zip>
【文献】 Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Control Signaling for LAA[online],3GPP TSG-RAN WG1#80 R1-150193,2015年 2月13日,Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_80/Docs/R1-150193.zip>
【文献】 Samsung,UL LAA support and UL Scheduling in MAC[online],3GPP TSG-RAN WG2#90 R2-152243,2015年 5月29日,Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_90/Docs/R2-152243.zip>
【文献】 LG Electronics Inc.,PHR aspect for supporting UL LAA[online],3GPP TSG-RAN WG2#93bis R2-162894,2016年 4月15日,Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_93bis/Docs/R2-162894.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体アクセス制御(MAC)個体が非兔許セル上でデータを送信するために上りリンクグラントをe−NodeB(eNB)から受信する段階;
前記非兔許セルが前記上りリンクグラントを用いてデータを送信するのに利用可能であるかを前記MAC個体がチェックする段階、;
前記非兔許セルがデータ伝送に利用可能ではなければ、前記MAC個体が前記上りリンクグラントを用いてデータを送信しないと決定する段階;及び
UEが非兔許セル上においてデータを送信しないと決定すれば、前記MAC個体がパワーヘッドルーム報告(PHR)をトリガーする段階を含む、無線通信システムにおけるUE(User Equipment)の動作方法。
【請求項2】
前記UEは、データを送信する電力が十分な場合にもデータを送信しないと決定する、請求項1に記載の無線通信システムにおけるUEの動作方法。
【請求項3】
前記UEがデータを送信するかしないかを決定することは、前記非兔許セルがデータを送信するのに利用可能であるかを物理的階層がチェックし、前記非兔許セルがデータを送信するのに利用可能ではなければ、物理的階層が前記非兔許セル上でのデータ伝送をドロップすることを前記MAC個体に知らせることを含む、請求項1に記載の無線通信システムにおけるUEの動作方法。
【請求項4】
前記物理的階層が前記非兔許セル上でのデータ伝送をドロップするという情報を前記MAC個体が受信すれば、前記MAC個体が前記PHRをトリガーする、請求項3に記載の無線通信システムにおけるUEの動作方法。
【請求項5】
前記物理的階層が前記非兔許セル上でのデータ伝送をドロップするという情報を前記MAC個体が受信すれば、前記MAC個体は前記データを含むMAC プロトコルデータ単位(PDUを生成しない、請求項3に記載の無線通信システムにおけるUEの動作方法。
【請求項6】
PHRがトリガーされれば、前記MAC個体がPHR MAC 制御エレメント(CEを生成する段階をさらに含む、請求項1に記載の無線通信システムにおけるUEの動作方法。
【請求項7】
前記MAC個体が兔許セル上でPHR MAC 制御エレメント(CEを前記eNBに送信する段階をさらに含む、請求項1に記載の無線通信システムにおけるUEの動作方法。
【請求項8】
RF(Radio Frequency)モジュール;及び
前記RFモジュールを制御するように構成されるプロセッサを含み、
前記プロセッサは、非兔許セル上でデータを送信するために上りリンクグラントをe−NodeB(eNB)から受信し、前記非兔許セルが前記上りリンクグラントを用いてデータを送信するのに利用可能であるかをチェックし、前記非兔許セルがデータ伝送に利用可能ではなければ、前記上りリンクグラントを用いてデータを送信しないと決定し、UEが非兔許セル上においてデータを送信しないと決定すれば、パワーヘッドルーム報告(PHR)をトリガーするように構成される、無線通信システムで動作するUE。
【請求項9】
前記UEは、データを送信する電力が十分な場合にもデータを送信しないと決定する、請求項8に記載の無線通信システムで動作するUE。
【請求項10】
前記UEがデータを送信するかしないかを決定することは、前記非兔許セルがデータを送信するのに利用可能であるかを物理的階層がチェックし、前記非兔許セルがデータを送信するのに利用可能ではなければ、物理的階層が前記非兔許セル上でのデータ伝送をドロップすることを媒体アクセス制御(MAC個体に知らせることを含む、請求項8に記載の無線通信システムで動作するUE。
【請求項11】
前記物理的階層が前記非兔許セル上でのデータ伝送をドロップするという情報を前記MAC個体が受信すれば、前記MAC個体は前記PHRをトリガーする、請求項10に記載の無線通信システムで動作するUE。
【請求項12】
前記物理的階層が前記非兔許セル上でのデータ伝送をドロップするという情報を前記MAC個体が受信すれば、前記MAC個体は前記データを含むMAC プロトコルデータ単位(PDUを生成しない、請求項10に記載の無線通信システムで動作するUE。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記PHRがトリガーされれば、PHR MAC 制御エレメント(CEを生成するように構成される、請求項8に記載の無線通信システムで動作するUE。
【請求項14】
前記プロセッサは、兔許セル上でPHR MAC 制御エレメント(CEを前記eNBに送信するように構成される、請求項8に記載の無線通信システムで動作するUE。
【請求項15】
媒体アクセス制御(MAC)個体が、非兔許セル上でパワーヘッドルーム報告(PHR) MAC 制御エレメント(CE)を含むMACプロトコルデータ単位(PDU)を送信するために上りリンクグラントをe−NodeB(eNB)から受信する段階;
前記非兔許セルが前記上りリンクグラントを用いてMAC PDUを送信するのに利用可能であるかを前記MAC個体がチェックする段階、;
前記非兔許セルがMAC PDUを送信するのに利用可能ではなければ、前記MAC個体が前記上りリンクグラントを用いてMAC PDUを送信しないと決定する段階;及び
UEが非兔許セル上においてMAC PDUを送信しないと決定すれば、前記MAC個体がPHRをトリガーする段階を含む、無線通信システムにおける端末(UE)の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信システムに関するもので、特に非兔許スペクトルで動作する少なくとも一つのSCellを有する搬送波集成(carrier aggregation)において電力ヘッドルーム報告(power headroom reporting)を送信するための方法及びそのための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明を適用できる無線通信システムの一例として、3GPP LTE(3rd Generation Partnership Project Long Term Evolution;以下、"LTE"という)通信システムについて概略的に説明する。
【0003】
図1は、無線通信システムの一例として、E−UMTS網の構造を概略的に示した図である。E−UMTS(Evolved Universal Mobile Telecommunications System)は、既存のUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)から進化したシステムであって、現在、3GPPで基礎的な標準化作業を進めている。一般に、E−UMTSは、LTE(Long Term Evolution)システムと称することもできる。UMTS及びE−UMTSの技術規格(technical specification)の詳細な内容は、それぞれ「3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network」のRelease 7とRelease 8を参照することができる。
【0004】
図1を参照すると、E−UMTSは、端末(User Equipment;UE)、基地局(eNode B;eNB)、及びネットワーク(E−UTRAN)の終端に位置し、外部ネットワークと接続される接続ゲートウェイ(Access Gateway;AG)を含む。基地局は、ブロードキャストサービス、マルチキャストサービス及び/またはユニキャストサービスのために多重データストリームを同時に送信することができる。
【0005】
一つの基地局には一つ以上のセルが存在する。セルは、1.25Mhz、2.5Mhz、5Mhz、10Mhz、15Mhz、20Mhzなどの帯域幅のうち一つに設定され、多くの端末にダウンリンクまたはアップリンク送信サービスを提供する。互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定することができる。基地局は、多数の端末に対するデータ送受信を制御する。ダウンリンク(Downlink;DL)データに対して、基地局は、ダウンリンクスケジューリング情報を送信し、該当の端末にデータが送信される時間/周波数領域、符号化、データサイズ、HARQ(Hybrid Automatic Repeat and reQuest)関連情報などを知らせる。また、アップリンク(Uplink;UL)データに対して、基地局は、アップリンクスケジューリング情報を該当の端末に送信し、該当の端末が使用可能な時間/周波数領域、符号化、データサイズ、HARQ関連情報などを知らせる。各基地局間には、ユーザトラフィックまたは制御トラフィックの送信のためのインターフェースを使用することができる。核心網(Core Network;CN)は、AG及び端末のユーザ登録などのためのネットワークノードなどで構成することができる。AGは、複数のセルで構成されるTA(Tracking Area)単位で端末の移動性を管理する。
【0006】
無線通信技術は、WCDMAに基づいてLTEまで開発されてきたが、ユーザと事業者の要求と期待は持続的に増加している。また、他の無線接続技術が継続して開発されているので、今後、競争力を有するためには新たな技術進化が要求され、ビット当たりの費用減少、サービス可用性増大、融通性のある周波数バンドの使用、単純構造と開放型インターフェース、端末の適切なパワー消耗などが要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記問題を解決するために考案された本発明の目的は、無兔許スペクトルで動作する少なくとも一つのSCellを有する搬送波集成において電力ヘッドルーム報告を送信するための方法及び装置を提供することである。
【0008】
本発明で解決しようとする技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されなく、言及しなかった他の技術的課題は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の前記目的は請求範囲に記載したような無線通信システムにおける使用者端末(UE)の動作方法を提供することによって達成できる。
【0010】
本発明の他の態様において、請求範囲に記載したような通信装置が提供される。
【0011】
前記一般的な説明と以下の本発明の詳細な説明はいずれも例示的なもので、特許請求範囲に記載したような本発明をより詳細に説明するためのものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、UEがセル上でのデータ伝送をドロップ(drop)することが電力制限状況に起因したものではなければ、UEはeNBに電力状況を知らせるために電力ヘッドルーム報告をトリガーする。
【0013】
本発明から得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、添付の図面と共に説明される以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとっては明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本明細書に添付する図面は、本発明に関する理解を提供するためのものであり、本発明の様々な実施の形態を示し、明細書の記載と共に本発明の原理を説明するためのものである。
【0015】
図1】無線通信システムの一例であり、E―UMTSネットワーク構造を概略的に示す図である。
図2図2AはE―UTRAN(Evolved―Universal Terrestrial Radio Access Network)構造を示すブロック図であり、図2Bは一般的なE―UTRANとEPCの構造を示すブロック図である。
図3】3GPP無線接続網規格に基づく端末とE―UTRANとの間における無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御平面(Control Plane)及びユーザ平面(User Plane)の構造を示す図である。
図4】E―UMTSシステムで用いられる物理チャネル構造の一例を示す図である。
図5】本発明の実施例に係る通信装置を示すブロック図である。
図6】この開示の実施例で使われるLTE−AシステムにおけるCCとCAの一例を示す。
図7】例示的なLAA(Licensed−Assisted Access)シナリオを示す図である。
図8】フレーム式装置(Frame Based Equipment(FBE))のLBT動作の一例を示す。
図9図9AはFBEに対するCCAチェック過程を示す図、図9BはLBEに対するCCAチェック及びバックオフ(backoff)過程を示す図である。
図10図10AはLAA eNBに対する状態遷移図を示した図、図10BはFBEに対する受動状態動作(Passive State operation)を示した図、図10CはLBEに対する能動状態動作(Active State operation)を示した図、10DはFBEに対する能動状態動作を示した図である。
図11】バッファ状態と電力ヘッドルーム報告のシグナリングに対する図である。
図12】本発明の実施例による非兔許スペクトルで動作する少なくとも一つのSCellを有する搬送波集成における電力ヘッドルーム報告の伝送に対する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)は、ヨーロッパシステム、GSM(Global system for mobile communication)、及びGPRS(General Packet Radio Service)に基盤したWCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)で動作する3世代(3rd Generation、3G)非対称移動通信システムである。UMTSのLTE(Long―Term Evolution)は、UMTSを規格化する3GPPによって議論中にある。
【0017】
3GPP LTEは、高速パケット通信を可能にする技術である。ユーザ及び提供者の費用を減少させ、サービス品質を改善し、カバレッジ(coverage)及びシステム容量を拡張及び改善することを目的とするLTE課題のための多くの方法が提案された。3G LTEは、上位―レベル要求であって、ビット(bit)当たりの費用減少、増加したサービス可用性、周波数帯域の柔軟性、単純な構造、開放型インターフェース、及び端末の適切な電力消耗を要求する。
【0018】
以下で、添付の図面を参照して説明した本発明の各実施例により、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解され得るだろう。以下で説明する各実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された各例である。
【0019】
本明細書は、LTEシステム及びLTE―Aシステムを用いて本発明の各実施例を説明するが、これは例示に過ぎない。したがって、本発明の各実施例は、前記定義に該当するいずれの通信システムにも適用することができる。また、本明細書は、FDD方式を基準にして本発明の実施例に対して説明するが、これは例示であって、本発明の実施例は、H―FDD方式又はTDD方式にも容易に変形して適用することができる。
【0020】
図2Aは、E―UTRAN(Evolved―Universal Terrestrial Radio Access Network)網構造を示すブロック図である。E―UMTSは、LTEシステムと称することもできる。通信網は、IMS及びパケットデータを通じたVoIP(Voice over IP)などの多様なサービスを提供するために広く配置される。
【0021】
図2Aに示したように、E―UMTS網は、E―UTRAN(evolved UMTS terrestrial radio access network)、EPC(Evolved Packet Core)、及び一つ以上の端末を含む。E―UTRANは、一つ以上のeNB(evolved NodeB)20を含むことができ、複数の端末10が一つのセルに位置することができる。一つ以上のE―UTRAN MME(Mobility Management Entity)/SAE(System Architecture Evolution)ゲートウェイ30は、ネットワークの終端に位置し、外部ネットワークに接続することもできる。
【0022】
本明細書において、「ダウンリンク(downlink)」は、eNB20から端末10への通信を称し、「アップリンク(uplink)」は、端末10からeNB20への通信を称する。端末10は、ユーザによって運搬される通信装備を称し、また、移動局(Mobile Station、MS)、ユーザ端末(User Terminal、UT)、加入者ステーション(Subscriber Station、SS)又は無線デバイスと称することもできる。
【0023】
図2Bは、一般的なE―UTRANと一般的なEPCの構造を示すブロック図である。
【0024】
図2Bに示したように、eNB20は、ユーザ平面及び制御平面のエンドポイント(end point)をUE10に提供する。MME/SAEゲートウェイ30は、セッション及び移動性管理機能のエンドポイントをUE10に提供する。eNB20及びMME/SAEゲートウェイ30は、S1インターフェースを介して接続することができる。
【0025】
eNB20は、一般にUE10と通信する固定局であって、基地局(BS)又はアクセスポイント(access point)と称することもある。一つのeNB20はセルごとに配置することができる。ユーザトラフィック又は制御トラフィックを送信するためのインターフェースをeNB20間で使用することができる。
【0026】
MMEは、eNB20に対するNASシグナリング、NASシグナリング保安、AS保安制御、3GPP接続ネットワーク間の移動性のためのインター(inter)CNノードシグナリング、(ページング再送信の制御及び実行を含む。)遊休モード(idle mode)UE接近性(Reachability)、(遊休モード及び活性モード(active mode)のUEのための)トラッキング領域リスト管理、PDN GW及びサービングGW選択、MME変化が伴うハンドオーバーのためのMME選択、2G又は3G 3GPP接続ネットワークへのハンドオーバーのためのSGSN選択、ローミング、認証、専用ベアラ設定を含むベアラ管理、(ETWS及びCMASを含む)PWSメッセージ送信のためのサポートを含む多様な機能を行う。SAEゲートウェイホストは、パー―ユーザ(Per―user)ベースのパケットフィルタリング(例えば、深層パケット検査を使用)、適法なインターセプション(Lawful Interception)、UE IPアドレス割り当て、ダウンリンクでの送信(Transport)レベルパケットマーキング、UL及びDLサービスレベル課金、ゲーティング及びレート強化、APN―AMBRに基づいたDLレート強化を含む多様な機能を提供する。MME/SAEゲートウェイ30は、明確性のために、本明細書で単純に「ゲートウェイ」と称する。しかし、MME/SAEゲートウェイ30は、MME及びSAEゲートウェイの両者を全て含む。
【0027】
複数のノードは、eNB20とゲートウェイ30との間でS1インターフェースを介して接続することができる。各eNB20は、X2インターフェースを介して相互接続することができ、各隣接eNBは、X2インターフェースを有するメッシュネットワーク構造(meshed network structure)を有することができる。
【0028】
図2Bに示したように、eNB20は、ゲートウェイ30に対する選択、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)活性化の間、ゲートウェイに向かうルーティング、ページングメッセージのスケジューリング及び送信、ブロードキャストチャネル(BCCH)情報のスケジューリング及び送信、アップリンク及びダウンリンクの全てにおける各UE10のための動的リソース割り当て、eNB測定の構成及び準備、無線ベアラ制御、無線承認制御(Radio Admission Control、RAC)、及びLTE_ACTIVE状態での接続移動性制御などの各機能を行うことができる。EPCにおいて、ゲートウェイ30は、ページング発信、LTE_IDLE状態管理、ユーザ平面暗号化、システム構造エボリューション(System Architecture Evolution、SAE)ベアラ制御、及び非―接続層(Non―Access Stratum、NAS)シグナリングの暗号化及び無欠性保護などの各機能を行うことができる。
【0029】
EPCは、移動性管理エンティティ(Mobility Management Entity、MME)、サービング―ゲートウェイ(serving―gateway、S―GW)、及びパケットデータネットワーク―ゲートウェイ(Packet Data Network―Gateway、PDN―GW)を含む。MMEは、主に各端末の移動性を管理する目的で用いられる接続及び可用性に対する情報を有する。S―GWは、E―UTRANを終端点として有するゲートウェイであり、PDN―GWは、パケットデータネットワーク(PDN)を終端点として有するゲートウェイである。
【0030】
図3は、3GPP無線接続網規格を基盤にした端末とE―UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの制御平面及びユーザ平面の構造を示す図である。制御平面は、端末(User Equipment;UE)とネットワークがコールを管理するために用いる各制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザ平面は、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路を意味する。
【0031】
第1層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、上位にある媒体接続制御(Medium Access Control)層とは送信チャネル(Transport Channel)を介して接続されている。前記送信チャネルを介して媒体接続制御層と物理層との間にデータが移動する。送信側と受信側の物理層間には、物理チャネルを介してデータが移動する。前記物理チャネルは、時間と周波数を無線リソースとして活用する。具体的に、物理チャネルは、ダウンリンクでOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、アップリンクでSC―FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
【0032】
第2層の媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を介して上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2層のRLC層は、信頼性のあるデータ送信をサポートする。RLC層の機能は、MAC内部の機能ブロックで具現することもできる。第2層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、帯域幅の狭い無線インターフェースでIPバージョン4(IP version 4、IPv4)パケットやIPバージョン6(IPv6)パケットのようなIP(internet protocol)パケットを効率的に送信するために不必要な制御情報を減少させるヘッダー圧縮(Header Compression)機能を行う。
【0033】
第3層の最下部に位置した無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御平面のみで定義される。RRC層は、各無線ベアラ(Radio Bearer;RB)の設定(Configuration)、再設定(Re―configuration)及び解除(Release)と関連して論理チャネル、送信チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とネットワークとの間のデータ伝達のために第2層によって提供されるサービスを意味する。このために、端末とネットワークのRRC層は、互いにRRCメッセージを交換する。
【0034】
eNBの一つのセルは、1.25MHz、2.5MHz、5MHz、10MHz、15MHz及び20MHzなどの各帯域のうち一つで動作するように設定することができ、帯域でダウンリンク又はアップリンク送信サービスを提供するように設定することができる。異なる各セルは、異なる各帯域を提供するように設定することもできる。
【0035】
E―UTRANから端末への送信のためのダウンリンク送信チャネル(Downlink transport Channel)は、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、各ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、及びユーザトラフィック又は各制御メッセージを送信するためのダウンリンク共有チャネル(Shared Channel、SCH)を含む。ダウンリンクマルチキャスト又はブロードキャストサービスのトラフィック又は制御メッセージの場合、ダウンリンクSCHを介して送信することもでき、又は別途のダウンリンクMCH(Multicast Channel)を介して送信することもできる。
【0036】
端末からネットワークにデータを送信するアップリンク送信チャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)と、その他にユーザトラフィックや制御メッセージを送信するアップリンクSCH(Shared Channel)とがある。送信チャネルの上位にあり、送信チャネルにマップされる論理チャネルとしては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、及びMTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
【0037】
図4は、E―UMTSシステムで使用する物理チャネル構造の一例を示した図である。物理チャネルは、時間軸上にある多数のサブフレームと、周波数軸上にある多数のサブキャリア(Sub―carrier)とで構成される。ここで、一つのサブフレーム(Sub―frame)は、時間軸上に複数のシンボル(Symbol)で構成される。一つのサブフレームは、複数のリソースブロック(Resource Block)で構成され、一つのリソースブロックは、複数のシンボル及び複数のサブキャリアで構成される。また、各サブフレームは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、すなわち、L1/L2制御チャネルのために該当のサブフレームの特定シンボル(例えば、1番目のシンボル)の特定サブキャリアを用いることができる。図4には、L1/L2制御情報送信領域(PDCCH)とデータ領域(PDSCH)を示した。一実施例において、10msの無線フレーム(radio frame)が使用され、一つの無線フレームは10個のサブフレーム(subframe)で構成される。また、一つのサブフレームは二つの連続するスロットで構成される。一つのスロットの長さは0.5msである。また、一つのサブフレームは多数のOFDMシンボルで構成され、多数のOFDMシンボルのうち一部のシンボル(例えば、1番目のシンボル)は、L1/L2制御情報を送信するために使用することができる。データ送信のための時間単位である送信時間間隔(Transmission Time Interval、TTI)は1msである。
【0038】
基地局と端末は、一般に特定制御信号又は特定サービスデータを除いては、送信チャネルであるDL―SCHを用いる物理チャネルであるPDSCHを介してデータを送信/受信する。PDSCHのデータがいずれの端末(一つ又は複数の端末)に送信されるもので、前記各端末がどのようにPDSCHデータを受信してデコード(decoding)しなければならないのかに対する情報などは、PDCCHに含まれて送信される。
【0039】
例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRCマスク(masking)されており、「B」という無線リソース(例えば、周波数位置)及び「C」という送信形式情報(例えば、送信ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が特定サブフレームを通じて送信されると仮定する。この場合、セル内の端末は、自身が有しているRNTI情報を用いてPDCCHをモニタし、「A」RNTIを有している一つ以上の端末があると、前記各端末はPDCCHを受信し、受信したPDCCHの情報を通じて「B」と「C」によって指示されるPDSCHを受信する。
【0040】
図5は、本発明の実施例に係る通信装置のブロック図である。
【0041】
図5に示された装置は、上述したメカニズムを行うように適応されたユーザ装置(User Equipment、UE)及び/又はeNBであってもよいが、同じ作業を行う任意の装置であってもよい。
【0042】
図5に示したように、装置は、DSP(Digital Signal Processor)/マイクロプロセッサ110及びRF(Radio Frequency)モジュール(送受信機;135)を含むこともできる。DSP/マイクロプロセッサ110は、送受信機135に電気的に接続されて送受信機135を制御する。装置は、設計者の選択によって、電力管理モジュール105、バッテリ155、ディスプレイ115、キーパッド120、SIMカード125、メモリデバイス130、スピーカー145及び入力デバイス150をさらに含むこともできる。
【0043】
特に、図5は、ネットワークから要求メッセージを受信するように構成された受信機135、及びネットワークに送/受信タイミング情報を送信するように構成された送信機135を含む端末を示してもよい。このような受信機と送信機は送受信機135を構成できる。端末は、送受信機(受信機及び送信機、135)に接続されたプロセッサ110をさらに含むこともできる。
【0044】
また、図5は、端末に要求メッセージを送信するように構成された送信機135、及び端末から送受信タイミング情報を受信するように構成された受信機135を含むネットワーク装置を示してもよい。送信機及び受信機は送受信機135を構成することもできる。ネットワークは、送信機及び受信機に接続されたプロセッサ110をさらに含む。このプロセッサ110は、送受信タイミング情報に基づいて遅延(latency)を計算することもできる。
【0045】
図6はこの開示の実施例で使われるLTE−AシステムにおけるCCとCAの一例を示す。
【0046】
3GPP LTEシステム(Rel−8又はRel−9による)(以下、LTEシステムと言う)は一つのコンポーネント搬送波(component carrier(CC))が複数の帯域に分けられる多重搬送波変調(multi−carrier modulation(MCM))を用いる。これに対し、3GPP LTE−Aシステム(以下、LTE−Aシステムと言う)は一つ以上のCCを合わせて(aggregate)LTEシステムより広いシステム帯域幅を支援するCAを用いることができる。CAという用語は搬送波結合(carrier combining)、多重CC環境(multi−CC environment)又は多重搬送波環境(multi−carrier environment)に置換可能である。
【0047】
この開示において、多重搬送波はCA(又は搬送波結合)を意味する。ここで、CAは隣接した搬送波の集成(aggregation)及び隣接しない搬送波の集成を含む。集成されたCCの個数はDLとULで互いに違い得る。DL CCの個数とUL CCの個数が同一である場合、対称的な集成(symmetric aggregation)といい、集成されたCCの個数はDLとULで違い得る。DL CCの個数とUL CCの個数が違う場合、非対称的な集成(asymmetric aggregation)という。CAという用語は搬送波結合(carrier combining)、帯域結合(bandwidth aggregation)、スペクトル集成(spectrum aggregation)などに置換可能である。
【0048】
LTE−Aシステムは二つ以上のCCを合わせて(aggregate)、つまりCAによって最大100MHまでの帯域幅を支援することを目標とする。レガシー(legacy)IMTシステムとの下位互換性(backward compatibility)を保障するために、ターゲット帯域幅より狭い帯域幅を有するそれぞれの搬送波はレガシーシステムで使われる帯域幅に制限されることもある。
【0049】
例えば、レガシー3GPP LTEシステムは帯域幅{1.4、3、5、10、15、20MHz}を支援し、3GPP LTE−AシステムはこのようなLTE帯域幅を用いて20MHzより広い帯域幅を支援する。この開示のCAシステムはレガシーシステムで使われる帯域幅に関係なく新しい帯域幅を定義することによってCAを支援することができる。
【0050】
2タイプのCA、つまり帯域内(intra−band)CAと帯域間(inter−band)CAがある。帯域内CAは多数のDL CC及び/又はUL CCが周波数上で連続しるか隣接したものを意味する。言い替えれば、DL CC及び/又はUL CCの搬送波周波数が同じ帯域に位置する。一方、CCが周波数上で互いに遠く離れている環境を帯域間CAと言える。言い替えれば、多数のDL CC及び/又はUL CCの搬送波周波数が互いに異なる帯域に位置する。この場合、UEは多数の無線周波数(Radio Frequency(RF))端を用いてCA環境で通信を行うことができる。
【0051】
LTE−Aシステムは無線リソースを管理するためにセルの概念を採択する。上述したCA環境は多重セル環境と言える。ULリソースは必須なものではないが、セルは一対のDL CCとUL CCと定義される。したがって、セルはDLリソースのみで構成されるかあるいはDLとULリソースで構成できる。
【0052】
例えば、一つのサービングセルが特定のUEに対して構成されれば、このUEは一つのDL CCと一つのUL CCを有し得る。二つ以上のサービングセルがUEに対して構成されれば、UEはサービングセルの個数だけのDL CCとサービングセルの個数と同じかそれより少ないUL CCを有することができ、その反対も可能である。すなわち、多数のサービングセルがUEに対して構成されれば、DL CCより多いUL CCを用いるCA環境も支援できる。
【0053】
CAは互いに異なる搬送波周波数(中心周波数)を有する二つ以上のセルの集成と見なすことができる。ここで、“セル”という用語はeNBがカバーする地理的な領域としての“セル”とは区分されなければならない。以下、帯域内CAを帯域内多重セルといい、帯域間CAを帯域間多重セルと言う。
【0054】
LTE−Aシステムにおいて、プライマリーセル(primary cell(PCell))とセカンダリーセル(secondary cell(SCell))が定義される。PCellとSCellはサービングセルとして利用できる。RRC_CONNECTED状態のUEに対してCAが構成されないとかUEがCAを支援しなければ、PCellのみを含む一つのサービングセルが前記UEのために存在する。一方、UEがRRC_CONNECTED状態にあり、CAがUEに対して構成されれば、PCellと一つ以上のSCellを含む一つ以上のサービングセルがUEのために存在することができる。
【0055】
サービングセル(PCell及びSCell)はRRCパラメータによって構成できる。セルの物理層ID(physical−layer ID)であるPhysCellIdは0から503までの整数値である。SCellの短縮ID(short ID)であるSCellIndexは1から7までの整数値である。ServeCellIndexが0であれば、これはPCellを示し、SCellに対するServeCellIndexの値は前もって割り当てられる。すなわち、ServeCellIndexの最小セルID(又はセルインデックス)はPCellを示す。
【0056】
PCellは一次周波数(primary frequency)(又は一次CC)で動作するセルを意味する。UEは初期連結設定又は連結再設定のためにPCellを用いることができる。PCellはハンドオーバー時に現れるセルであり得る。また、PCellはCA環境で構成されるサービングセルのうち制御関連通信を専担するセルである。すなわち、UEに対するPUCCH割当て及び伝送はPCellでのみ行われる。また、UEはシステム情報獲得又はモニタリング過程変更の際にPCellのみを用いることができる。E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E−UTRAN)はmobilityControlInfoを含む上位階層RRCConnectionReconfiguraitonメッセージによってハンドオーバー過程のためのPCellのみを変更することができる。
【0057】
SCellは二次周波数(又は二次CC)で動作するセルを意味し得る。一つのPCellのみが特定のUEに割り当てられても、一つ以上のSCellがUEに割り当てられることができる。SCellはRRC連結設定以後に構成され、追加的な無線リソースを提供するために用いられることができる。PCell以外のセル、つまりCA環境で構成されたサービングセルのうちSCellにはPUCCHが存在しない。
【0058】
E−UTRANがCAを支援するUEにSCellを追加すれば、E−UTRANはRRC_CONNECTED状態で関連セルの動作に係わる全てのシステム情報を専用シグナリング(dedicated signaling)によってUEに送信する。関連のSCellを配布して追加することによってシステム情報の変更を制御することができる。ここで、上位階層(higher−layer)RRCConnectionReconfigurationメッセージが用いられることができる。E−UTRANは関連のSCellで放送するよりはそれぞれのセルに対して別のパラメータを有する専用信号を送信することができる。
【0059】
初期保安活性化過程が始まった後、E−UTRANは連結設定過程で初期に構成されたPCellに一つ以上のSCellを追加することによって一つ以上のSCellを含むネットワークを構成することができる。CA環境で、PCellとSCellのそれぞれはCCとして動作することができる。以下、この開示の実施例において、一次CC(primary CC)(PCC)とPCellは同じ意味として使われることができ、二次CC(SCC)とSCellは同じ意味として使われることができる。
【0060】
図6(a)はLTEシステムにおける単一搬送波構造を示す。DL CCとUL CCが存在し、一つのCCは20MHzの周波数範囲を有することができる。
【0061】
図6(b)はLTE−AシステムにおけるCA構造を示す。図示の図6(b)の場合、それぞれ20MHzを有する三つのCCが合わせられる。三つのDL CCと三つのUL CCが構成されるが、DL CCの個数とUL CCの個数は制限されない。CAにおいて、UEは三つのCCを同時にモニタし、この三つのCCでDL信号/DLデータを受信し、この三つのCCでUL信号/ULデータを送信する。
【0062】
特定のセルがN個のDL CCを管理すれば、ネットワークはUEにM個のDL CCを割り当てることができる(M≦N)。UEはM個のDL CCのみをモニタし、このM個のDL CCでDL信号を受信することができる。ネットワークはL個のDL CCを優先順位決定し(L≦M≦N)、UEにメイン(main)DL CCを割り当てることができる。この場合、UEはL個のDL CCをモニタしなければならない。これはUL伝送に同様に適用される。
【0063】
DLリソース(又はDL CCs)の搬送波周波数とULリソース(又はUL CCs)の搬送波周波数間の連関性(linkage)はRRCメッセージのような上位階層メッセージ又はシステム情報によって現すことができる。例えば、DLリソースとULリソースの集合はシステム情報ブロックタイプ2(SIB2)が示す連関性に基づいて構成できる。具体的に、DL−UL連関性はULグラントと一緒にPDCCHを運ぶDL CCとULグラントを用いるUL CC間の関係のマッピングを意味するとか、あるいはHARQデータを運ぶDL CC(又はUL CC)とHARQ ACK/NACK信号を運ぶUL CC(又はDL CC)間の関係のマッピングを意味することができる。
【0064】
図7は例示的なLAA(Licensed−Assisted Access)シナリオに対する図である。
【0065】
非兔許スペクトルで動作する少なくとも一つのSCellを有する搬送波集成をLAA(Licensed−Assisted Access)と言う。LAAにおいて、UEに対する構成されたサービングセルの集合はいつも非兔許スペクトルで動作するLAA SCellと言う少なくとも一つのSCellを含む。特に他の言及がない限り、LAA SCellはレギュラSCellとして動作し、このリリース(release)では下りリンク伝送に制限される。
【0066】
搬送波を共有するIEEE802.11n/11ac装置の部材を長期的に保障することができなく(例えば、規制の次元で)、このリリースに対してE−UTRANが同時に送信できる非兔許チャネルの最大個数が4以下であれば、LAA SCell伝送が行われる二つの搬送波中心周波数間の最大周波数分離は62MHz以下とならなければならない。UEは36.133による周波数分離を支援する必要がある。
【0067】
LAA eNBはLAA SCell上での伝送を行う前にLBT(Listen−Before−Talk)を適用する。LBTが適用されれば、送信機はチャネルを聞いて/感知してチャネルがフリー状態(free)であるかあるいはビジー状態(busy)であるかを判断する。チャネルがフリーであると判断されれば、送信機は伝送を行うことができ、そうではなければ伝送を行わない。LAA eNBがLAAチャネルアクセスを目的とする他の技術のチャネルアクセス信号を使えば、続けてLAA最大エネルギー検出閾値要求事項を満たすであろう。非兔許帯域はWi−Fi帯域又はブルートゥース帯域のために用いられることができる。
【0068】
LTECAフレームワークはLAAのためのベースラインとして再使用され、非兔許搬送波はSCellで構成できるだけであるという意見がある。非兔許スペクトル上のSCellはSIで優先する下りリンクのみのシナリオ又は下りリンクのみを有する両方向シナリオであり得る。LAAはオペレーターが配置された小さなセルにのみ適用される。他の技術との共存及び公正な共有は全ての領域でのLAAのための必須要求事項である。
【0069】
図7を参照すると、LAAは一つ以上の低電力SCellが非兔許スペクトルで動作する搬送波集成動作を目標とする。LAA配置シナリオはマクロカバレージを有するか有しないシナリオ、アウトドア及びインドアスモールセル配置、そして兔許搬送波と非兔許搬送波間のコロケーション(co−location)及びノンコロケーション(non−co−location)(理想的なバックホール(backhaul)を有する)を含む。図7は4種のLAA配置シナリオを示し、ここで兔許搬送波の個数と非兔許搬送波の個数は一つ以上であり得る。非兔許スモールセルが搬送波集成状況で動作する限り、スモールセル間のバックホール(backhaul)は理想的又は非理想的(non−ideal)であり得る。兔許帯域と非兔許帯域の両方で搬送波を有するスモールセル内で搬送波集成がなされるシナリオにおいて、マクロセルとスモールセル間のバックホールは理想的又は非理想的であり得る。
【0070】
シナリオ1:兔許マクロセル(F1)と非兔許スモールセル(F3)間の搬送波集成
【0071】
シナリオ2:マクロセルカバレージを有しない兔許スモールセル(F2)と非兔許スモールセル(F3)間の搬送波集成
【0072】
シナリオ3:兔許スモールセル(F1)と非兔許スモールセル(F3)間の搬送波集成を有する兔許マクロセル及びスモールセル(F1)
【0073】
シナリオ4:兔許マクロセル(F1)、兔許スモールセル(F2)及び非兔許スモールセル(F3)。この場合、兔許スモールセル(F2)と非兔許スモールセル(F3)間の搬送波集成が存在する。マクロセルとスモールセル間に理想的なバックホールが存在すれば、マクロセル(F1)、兔許スモールセル(F2)及び非兔許スモールセル(F3)の間に搬送波集成が存在することができる。二重連結(dual connectivity)が可能であれば、マクロセルとスモールセル間の二重連結が可能である。
【0074】
前記シナリオのための非兔許スペクトルでの配置を支援するための研究において、兔許搬送波上のPCell/PSCellと非兔許搬送波上のSCellを集成するためのベースラインとしてCA機能(CA functionalities)が用いられる。シナリオ3及び4においてマクロセルとスモールセルクラスタ間に非理想的バックホール(non−ideal backhaul)が適用されれば、スモールセルクラスタで理想的なバックホールによって非兔許搬送波上のスモールセルが兔許搬送波上のスモールセルと集成されなければならない。要点は前述した全てのシナリオで搬送波集成に適用可能なLTE RANプロトコルに対する改善の必要性を識別し、必要によって要求される改善を評価することである。
【0075】
図8はFBE(Frame Based Equipment)のLBT動作の一例を示した図である。
【0076】
LBT(Listen−Before−Talk)過程は装置がチャネルを使う前にCCA(Clear Channel Assessment)をチェックするメカニズムと定義される。CCAは、チャネルが占有状態であるかクリア状態であるかを判断するために、少なくともエネルギー検出によってチャネル上の他の信号の存在有無を判断する。ヨーロッパと日本では非兔許帯域でのLBTの使用を規定している。規制事項は別として、LBTによる搬送波センシングは非兔許スペクトルとの公正な共有のための一つの方法であり、一つのグローバル解法のフレームワークにおいて非兔許スペクトルでの公正で友好的な動作のための必須特徴と見なされる。
【0077】
ヨーロッパのETSI規定(EN 301 893 V1.7.1)によれば、それぞれFBE(Frame Based Equipment)とLBE(Local Based Equipment)と言う二つのLBT動作が例として現れている。FBEは送信機/受信機の構造が直接的な需要主導型(demand−driven)ではなくて固定されたタイミングを有する装置であり、LBEは送信機/受信機の構造が時間的に固定されない需要主導型の装置である。
【0078】
FBEは、通信ノードがチャネルアクセスに成功した場合、伝送を持続することができる時間に相当するチャネル占有時間(例えば、1〜10ms)とチャネル占有時間の最小5%に相当する遊休期間を用いて固定フレームを構成する。CCAは遊休期間の終部でCCSスロット(最小20μs)期間の間にチャネルをモニタする動作によって定義される。
【0079】
この場合、通信ノードは固定されたフレーム単位でCCAを周期的に行う。チャネルが非占有状態であれば、通信ノードはチャネル占有時間の間にデータを送信する。チャネルが占有状態であれば、通信ノードはデータ伝送を延期し、次の周期のCCAスロットまで待つ。
【0080】
CCA(Clear Channel Assessment)チェック及びバックオフメカニズムはチャネル評価段階の二つの主要素である。図9Aはバックオフメカニズムが必要でないFBEに対するCCAチェック過程を示す。図9AはLBEに対するCCAチェック及びバックオフ過程を示す。
【0081】
LBEが必要な領域にLAA eNBを配置するため、LAA eNBはこのような領域でLBT要件に従う。また、LAA装置の間で、そしてLAAと他の技術、例えばWiFiの間で非兔許スペクトルの公正な共有がなされるようにLBT過程が規定される。
【0082】
eNBがLBT過程によって非兔許スペクトルを成功的に獲得した後、eNBは自分のUEにその結果を通知して伝送のための準備が行われるように、例えばUEが測定を始めるようにすることができる。
【0083】
CCAチェック(FBE及びLBE)及びバックオフメカニズム(LBE)はLBT動作の二つの主要素なので、LAAシステムでLBT要件を効率的に満たすためにより明確にするか研究する価値がある。LBT過程は非兔許チャネルを介してデータ又は信号の伝送を準備しているので、MACレイヤーとPHYレイヤーが共にLBTプロセスに密接に関連することがLBT過程を容易にする。図10A図10DはCCAチェック及びバックオフ動作が行われるうちにMACレイヤーとPHYレイヤー間の相互作用及び機能分割についての発明者の見解を示す。
【0084】
図10AはLAA eNBに対する状態遷移図、図10BはFBE及びLBEに関する受動状態動作に対する図、図10CはLBEの能動状態動作に対する図、図10DはFBEの能動状態動作に対する図である。
【0085】
図10Aに示したように、LAA eNB動作状態は能動状態と受動状態に分類される。
【0086】
受動状態はLAA eNBが非兔許チャネルを用いる必要がないことを意味し、能動状態はLAA eNBが非兔許リソースを必要とすることを意味する。受動状態から能動状態への遷移は非兔許チャネルを介しての無線リソースが必要なときにトリガーされる。
【0087】
図10Bは受動状態での動作をより詳細に示した図で、FBEとLBEの両方に適用可能である。能動状態から受動状態への遷移は非兔許チャネルがそれ以上必要ではないときに発生する。
【0088】
図10Cは能動状態での動作を示した図で、LBEオプションB要件を仮定する。
【0089】
図10Cに示したように、PHYは非兔許チャネルの有用性をチェックして送信し(1b、2b、3b、6b段階)、MACはスケジューリングを決定し、非兔許搬送波を介しての無線リソースが必要であるかを決定する(4b及び7b段階)。また、MACはバックオフカウンターNを生成する(5b段階)。
【0090】
4b及び7b段階でのスケジューリング決定は兔許及び非兔許チャネルリソースを全て考慮することに注目しなければならない。使用者データは兔許又は非兔許チャネル上に送信できる。MACが非兔許チャネルリソース(4b及び7b段階)に対する要求を評価すれば、MACはPHYの必要性、例えばDRSが直ぐ送信されるかを考慮する。3b段階は、eNBが非兔許チャネルを介してデータを送信する時間だけではなくLBT要件を実行するのに必要な遊休期間と短い制御シグナリング伝送期間を含む。初期CCAチェック(2b段階)はMACデータ及び/又はPHYシグナリングのような非兔許チャネルリソースに対する要求によってトリガーされる。これはLBEの“需要主導型”の定義と合致するものである。
【0091】
ECCAチェック(5b及び6b段階)のためにMACはバックオフカウンターNを提供してPHYはN個のECCAスロットのそれぞれでCCAチェックを始めて行う。PHYではなくMACがバックオフカウンター値Nを生成する理由は、MACスケジューラが非兔許搬送波を介して送信されるかオフロードされることができるデータの有用性に対してよりよく分かって予測することができるからである。また、N値が分かれば、MACスケジューラがバッファリング遅延をある程度まで予測することができる。ECCAが失敗として終わり、PHYがECCAの新しいラウンドを始める前、PHYは先にMACが非兔許チャネルのリソースを依然としてアクセスする必要があるかを確認することが合理的である。MACスケジューラが次のいくつかのサブフレームでデータ伝送のために兔許搬送波を使うことを好むかMACが既にバッファーを空にすれば、PHYがECCAの新しいラウンドを始めることは意味がない。MACを確認する必要があり(4b段階)MACがN値を知っているので、MACはバックオフカウンターNをPHYに提供する。
【0092】
図10DはFBE要件に従う能動状態での動作を示す。それぞれの段階の解釈は図10Cと類似している。
【0093】
図11はバッファ状態と電力ヘッドルーム報告のシグナリングに対する図である。
【0094】
既に有効なグラント(valid grant)を有するUEは上りリンクリソースを要求する必要がない。しかし、スケジューラが未来のサブフレームでそれぞれの端末に対するグラントに対するリソースの量を決定するように許すためには、上述したようにバッファ状態と電力の有効性についての情報が有用である。この情報はMAC制御要素を介した上りリンク伝送の一部としてスケジューラに提供される。一つのMACサブヘッダーにおけるLCIDフィールドは、図11に示したように、バッファ状態報告(buffer status report)の存在を示す予備値に設定される。
【0095】
それぞれの端末で利用可能な伝送電力量は上りリンクスケジューラに関連する。明白に、利用可能な伝送電力が支援可能なものより高いデータレート(data rate)をスケジュールする理由はない。下りリンクにおいて、利用可能な電力は電力増幅器がスケジューラと同じノードに位置すれば直ぐスケジューラに知られる。上りリンクにおいて、電力利用可能性又は電力ヘッドルーム(13.1.5セクションで論議したような)はUL−SCH伝送に対する名目上の最大出力電力と推定出力電力間の差として定義される。
【0096】
この量は正の値又は負の値(dB単位)であり得る。この際、負の値は、現在の電力利用可能性を考慮して、端末が支援可能なものより高いデータレートをネットワークがスケジュールしたことを示す。電力ヘッドルームは電力制御メカニズムに依存し、これによってシステムでの干渉と基地局までの距離のような要素に間接的に依存する。電力ヘッドルームについての情報は、バッファ状態報告、つまり端末がUL−SCH上に送信するようにスケジュールされる場合と類似した方式で端末からeNBにフィードバックされる。
【0097】
次のようなイベント、すなわち1)prohibitPHRタイマーが満了するか満了したとともに、MAC個体が新しい伝送のためのULリソースを有するときにMAC個体でのPHR(power headroom report)の最後伝送後にMAC個体の少なくとも一つの活性化したサービングセルに対して経路損失参照値として使われるdl−PathlossChange dB以上に経路損失が変更された場合、ii)periodicPHRタイマーが満了する場合、iii)前記機能を活性化するのに使われない電力ヘッドルーム報告機能の構成又は再構成、iv)構成された上りリンクを有するMAC個体のSCellの活性化、v)PSCellの追加、vi)prohibitPHRタイマーが満了するか満了したし、MAC個体が新しい伝送のためのULリソースを有し、構成された上りリンクを有するMAC個体の活性化したサービングセルのためのTTIで次のような事項が事実(true)である場合、すなわち伝送のためのULリソースが存在するか該当セル上でPUCCHが送信され、MAC個体が該当セル上での伝送又はPUCCH伝送のために割り当てられたULリソースを有したとき、PHRの最後伝送後にこのセルのための電力管理によって要求される電力バックオフがdl−PathlossChange dB以上に変更されたことが事実である場合のうちいずれか一つのイベントが発生すれば、PHRがトリガーされる。
【0098】
また、二つの電力ヘッドルーム報告の間の最小時間及びこれによる上りリンク上のシグナリングロード(signaling load)を制御するために禁止タイマー(prohibit timer)を構成することができる。
【0099】
MAC個体がこのTTIの間に新しい伝送のために割り当てられたULリソースを有していれば、MAC個体は、前記ULリソースが最後MACリセット以後に新しい伝送のために割り当てられたULリソースの場合、periodicPHR−タイマーを始める。電力ヘッドルーム報告過程が、少なくとも一つのPHRがトリガーされ、取り消されなかったと決定すれば、MAC個体は物理的階層からタイプ1電力ヘッドルームの値を得、物理的階層によって報告される値に基づいてマルチプレックシング及びアセンブリー過程によってPHR MAC制御要素を生成して送信するように指示する。そして、MAC個体はperiodicPHR−タイマーを始めるか再開し、prohibitPHR−タイマーを始めるか再開し、トリガーされた全てのPHRを取り消す。
【0100】
上りリンク伝送において、UEは名目上の最大伝送電力と推定の所要伝送電力間の差についての情報をネットワークに提供するために電力ヘッドルーム報告(PHR)を使う。したがって、PHRはどの程度の伝送電力がUE側から追加的に使われることができるかを示す。
【0101】
この意味で、PHRトリガーイベントは、UE側で電力状況が変わる場合、PHRをトリガーする仕様(spec.)に明示される。
【0102】
Rel−13において、LAA上のSIは3GPPで始まった。ここで、非兔許セルは、他の送信機によって占有されなければ、データ伝送のために使われることができる。非兔許セルは時々他の送信機によって占有できるので、UEは、データを送信するのに十分な電力があるとともにUEが上りリンクグラントを受信した場合であっても、前記非兔許セル上にデータを送信することができない。この場合、UEがデータを送信しないので、UEの電力状況が変化する。しかし、eNB側においては、eNBが既にデータを送信するように上りリンクグラントを受けたとしてもUEがデータ伝送をドロップ(drop)したことが分からないことがあり得る。よって、eNBはUEが使うことができる追加的な電力が存在することが分からないこともあり得る。したがって、UEはeNBに電力状況を知らせる必要がある。
【0103】
図12は本発明の実施例による非兔許スペクトルで動作する少なくとも一つのSCellを有する搬送波集成における電力ヘッドルーム報告の伝送に対する概念図である。
【0104】
本発明において、UEがセル上でデータ伝送をドロップしたことが電力制限状況によるものでなければ、UEは電力ヘッドルーム報告をトリガーする。詳述すると、UEが非兔許セル上でデータを送信するように上りリンクグラントを受信したにもかかわらず、非兔許セル上でのデータ伝送をドロップすれば、UEは電力ヘッドルーム報告をトリガーする。
【0105】
eNBは少なくとも一つの非兔許セルでUEを構成する(S1201)。UEが非兔許セル上でデータを送信するように上りリンクグラントをeNBから受信すれば、UEは前記非兔許セル上にデータを送信する前に非兔許セルが他の送信機によって占有されるかをチェックする(S1203)。
【0106】
UEは前記非兔許セルをデータ伝送に用いることができなければ、上りリンクグラントを用いてデータを送信することができないと判断する(S1205)。UEは、データを送信することができないと判断すれば、PHRをトリガーする(S1207)。
【0107】
詳述すると、UEのPHY階層はセルが他の送信機によって占有されるかをチェックする。セルが他の送信機によって占有され、そして受信された上りリンクグラントを用いて非兔許セル上に送信するデータがあれば、UEのPHY階層はUEが電力制限状況にないとしてもUEのMAC個体にUEのPHY階層が非兔許セル上でのデータ伝送をドロップすることを知らせる。
【0108】
UEのPHY階層が非兔許セル上でのデータ伝送をドロップするという指示をUEのMAC個体がUEのPHY階層から受ければ、MAC個体はPHRをトリガーし、(拡張された)PHR MAC CEを生成し(S1209)、生成されたPHR MAC CEを兔許セル上でeNBに送信する(S1211)。そして、MAC個体はデータを含むMAC PDUを生成しない。
【0109】
また、UEは、PHRがデータ伝送ドロップによってトリガーされたことを知らせることを示す(S1213)。
【0110】
通常、データ伝送ドロップの理由は電力制限である。データがドロップされれば、UEは不十分な伝送電力であると判断し、PHRをトリガーしてeNBに電力状況を知らせる(すなわち、(構成可能な)閾値より大きな最後電力ヘッドルーム報告による経路損失の変化)。
【0111】
一方、LAAの場合、データドロップは上述したように電力制限だけでなくLBT過程のために発生し得る。UEがデータを送信する十分な電力があっても非兔許セル上でのデータ伝送をドロップする場合、電力状態が変わらないからPHRがトリガーされない限り、上述したようにeNBはUEが使える追加的な電力があることが分からないことがあり得る。本発明によると、データ伝送ドロップの通知が下位階層から受信されれば、データを送信する電力が変わらなくてUEが上りリンクグラントを受信したとしても、PHRがトリガーできる。
【0112】
以下で記述する本発明の実施例は本発明の要素と特徴が組み合わせられたものである。前記要素又は特徴は他に言及がなければ選択的なものとして見なすことができる。それぞれの要素又は特徴は他の要素又は特徴と結合されずに具現できる。また、本発明の一実施例は前記要素及び/又は特徴を組み合わせて構成することができる。本発明の実施例で記述される動作順は再配列可能である。実施例の一部構成は他の実施例に含まれることができ、他の実施例の対応する構成に交替できる。添付の請求範囲で明白に引用されない請求範囲が本発明の一実施例として提供されるか出願後の補正によって新しい請求範囲として含まれることができるというのは本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかである。
【0113】
本発明の実施例において、基地局(BS)によって行われると説明された特定の動作は、上位ノードのBSによって行われてもよい。BSを含む複数のネットワークノードで、MSとの通信のために行われる様々な動作が、基地局によって行われたり、基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。「eNB」は、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「基地局(BS)」、アクセスポイントなどの用語に代替されてもよい。
【0114】
上述した実施例は、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせのような様々な手段によって具現されてもよい。
【0115】
ハードウェアの設定において、本発明の実施例に係る方法は、1つ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現されてもよい。
【0116】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で具現されてもよい。ソフトウェアコードは、メモリユニットに格納され、プロセッサによって駆動され得る。前記メモリユニットは、前記プロセッサの内部又は外部に位置して、公知の様々な手段によって前記プロセッサとデータを交換することができる。
【0117】
本発明は、本発明の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できるということは、当業者にとって自明である。したがって、上記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定されなければならず、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0118】
以上の方法は、3GPP LTEシステムに適用される例示を中心に説明されたが、本発明は、3GPP LTEシステムの他にも様々な無線通信システムに適用可能である。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12