特許第6556268号(P6556268)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6556268競合伝送方法及び装置、プログラムならびに記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6556268
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】競合伝送方法及び装置、プログラムならびに記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20190729BHJP
   H04W 74/02 20090101ALI20190729BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20190729BHJP
【FI】
   H04W74/08
   H04W74/02
   H04W84/12
【請求項の数】26
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2017-564829(P2017-564829)
(86)(22)【出願日】2016年6月23日
(65)【公表番号】特表2018-522470(P2018-522470A)
(43)【公表日】2018年8月9日
(86)【国際出願番号】CN2016086879
(87)【国際公開番号】WO2016206601
(87)【国際公開日】20161229
【審査請求日】2017年12月14日
(31)【優先権主張番号】201510351221.8
(32)【優先日】2015年6月23日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511207729
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】リ,ナン
(72)【発明者】
【氏名】リョ,カイイン
(72)【発明者】
【氏名】スン,ボ
(72)【発明者】
【氏名】シン,ウェイミン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ジイチァン
【審査官】 松本 光平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−094976(JP,A)
【文献】 特表2013−515438(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0135726(US,A1)
【文献】 特開2006−135441(JP,A)
【文献】 特表2013−515440(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0079046(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセス局がトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信して、前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガするステップと、
前記アクセス局が1つ又は複数の非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットするステップと
を含み、
前記アクセスカテゴリは、前記アクセス局が前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて指定した前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリである
競合伝送方法。
【請求項2】
前記アクセス局が、前記データの前記アクセス局に対応するアクセスカテゴリにおけるバッファキュー長パラーメータを調整するステップをさらに含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データに前記1つ又は複数の非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれている場合に、前記アクセス局が前記1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータに応じて前記アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整するステップをさらに含む
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記1つ又は複数の非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するように指示する指示情報が携帯される
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
非アクセス局がアクセス局の送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信するステップと、
前記非アクセス局が前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータを前記アクセス局に送信するステップと、
前記非アクセス局が前記アクセス局の応答メッセージを受信した後に、前記データに対応するアクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットするステップと、
前記非アクセス局が前記データに対応する前記アクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアするステップと
を含み、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリが携帯される
競合伝送方法。
【請求項6】
記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指示した前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する指示情報が携帯される
請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記非アクセス局が前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータを前記アクセス局に送信するステップは、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が優先度レベルが前記指定されたアクセスカテゴリ以上のアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、且つ、少なくとも前記指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを含むように確保するステップ、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定したか否かに関わらず、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定し、前記非アクセス局の前記指定されたアクセスカテゴリには送信するデータがなく、前記非アクセス局の他のアクセスカテゴリのバッファキューには送信するデータがある場合に、前記非アクセス局が前記他のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、前記非アクセス局の任意のアクセスカテゴリのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合に、前記非アクセス局が非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップ、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局がデフォルトで少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップ、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局がデフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができるステップ、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを優先的に送信し、前記指定されたアクセスカテゴリのバッファキュー内の送信するデータの全長が指定されたアップリンクデータのパケット長に達していない場合に、他のアクセスカテゴリのデータ及び/又は非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップを含む
請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するように指定した場合に、前記非アクセス局が前記非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するステップをさらに含む
請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記非アクセス局が非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップは、
前記非アクセス局には非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリのデータを送信するステップを含む
請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記データには現在の非アクセス局の前記アクセスカテゴリのバッファキュー長が含まれる
請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記非アクセス局が前記アクセス局に非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を報告する
請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記非アクセス局が所定時間内で前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリが競合して得られた送信機会を利用して、非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するステップをさらに含む
請求項に記載の方法。
【請求項13】
アクセス局に用いられる競合伝送装置であって、
トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信して、前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガする送信モジュールと、
前記1つ又は複数の非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする設定モジュールと
を備え
前記アクセスカテゴリは、前記アクセス局が前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて指定した前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリである
競合伝送装置。
【請求項14】
前記データの前記アクセス局に対応するアクセスカテゴリにおけるバッファキュー長パラーメータを調整する第1の調整モジュールをさらに備える
請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記データに前記1つ又は複数の非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれている場合に、前記アクセス局が前記1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータに応じて前記アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する第2の調整モジュールをさらに備える
請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するように指示する指示情報が携帯される
請求項13に記載の装置。
【請求項17】
非アクセス局に用いられる競合伝送装置であって、
アクセス局の送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信する受信モジュールと、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータを前記アクセス局に送信する第1の送信モジュールと、
前記アクセス局の応答メッセージを受信した後に、前記データに対応するアクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする設定モジュールと、
前記データに対応する前記アクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアするクリアモジュールと
を備え
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリが携帯される
競合伝送装置。
【請求項18】
記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指示した前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する指示情報が携帯される
請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の送信モジュールは、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、優先度レベルが前記指定されたアクセスカテゴリ以上のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、且つ、少なくとも前記指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを含むように確保する第1の送信ユニット、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定したか否かに関わらず、任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信する第2の送信ユニット、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定し、前記非アクセス局の前記指定されたアクセスカテゴリには送信するデータがなく、前記非アクセス局の他のアクセスカテゴリのバッファキューには送信するデータがある場合に、前記他のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、前記非アクセス局の任意のアクセスカテゴリのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合に、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信し、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、デフォルトで少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第3の送信ユニット、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、デフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができる第4の送信ユニット、又は、
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを優先的に送信し、前記指定されたアクセスカテゴリのバッファキュー内の送信するデータの全長が指定されたアップリンクデータのパケット長に達していない場合に、他のアクセスカテゴリのデータ及び/又は非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第5の送信ユニットを備える
請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するように指定した場合に、前記非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する第2の送信モジュールをさらに備える
請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記第2の送信モジュールは、さらに、前記非アクセス局には非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、任意のアクセスカテゴリキューのデータを送信するように構成される
請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記データには非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれる
請求項17に記載の装置。
【請求項23】
前記アクセス局に非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を報告する第3の送信モジュールをさらに備える
請求項17に記載の装置。
【請求項24】
前記非アクセス局が所定時間内で前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する第4の送信モジュールをさらに備える
請求項17に記載の装置。
【請求項25】
プロセッサに実行されることにより、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の方法を実現するプログラム。
【請求項26】
請求項25に記載のプログラムが記録されている記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、具体的には、競合伝送方法及び装置、プログラムならびに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、より多くの人々が無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local、単にWLANと称する)を利用してデータ通信を行っていることにつれ、WLANネットワークの負荷も不断に増加しており、且つ、ユーザ数の増加に伴い、WLANネットワークの効率が明らかに下がっており、単に速度を向上させるだけでは、この問題を解決できず、マルチユーザパラレル伝送は、ネットワーク効率の問題を解決するための1つの代替技術として、広く注目されて研究されている。従来技術では、マルチユーザパラレル伝送技術は、マルチユーザマルチ入力マルチ出力(multi−user Multiple Input Multiple Output、単にMU−MIMOと称する)技術(空間領域多元接続)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)技術(周波数領域多元接続)等を含む。
【0003】
WLANでは、1つのアクセス局(access point、単にAPと称する)及びこのAPに関連付けられた複数の非アクセス局(non−AP STAtion、単にnon−AP STAと称する)が1つのベーシックサービスセット(basic service set、単にBSSと称する)を図1に示すように構成している。WLANにおけるマルチユーザパラレル伝送は、一般的に、複数のnon−AP STAが同時にAPにデータを送信し、これを一般的にアップリンクマルチユーザ(uplink multi−user、単にUL MUと称する)伝送と称し、又はAPが同時に複数のnon−AP STAにデータを送信し、これをダウンリンクマルチユーザ(downlink multi−user、単にDL MUと称する)伝送と称し、典型的なアップダウンリンクマルチユーザ伝送のフレーム交換シーケンスは、図2に示すようである。
【0004】
従来手段におけるUL MU伝送は、APによりトリガされる必要があり、例えば、APがトリガフレームを送信してトリガしてもよく、又は、APが無線フレームにトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを用いてトリガしてもよい。トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、ステーションの識別子情報、ステーションがアップリンク伝送を行うために用いられる時間及び周波数リソース情報、ステーションの時間周波数オフセット補正情報、ステーションがアップリンク伝送するデータのパケット長等のようなステーションのスケジューリング情報が携帯される。APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを送信した後に、ステーションがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信し、自分の識別子情報がその中に携帯されている場合に、自分が今度のUL MU伝送でスケジューリングされることを示し、自分に送信するデータがある場合には、準備を行って、APが指示した時間周波数オフセット補正情報に従って同期を行い、割り当てられた時間及び周波数リソースにおいて送信を行う。
【0005】
従来技術では、サービス品質(Quality of Service、単にQoSと称する)を有するWLANシステムのデータ送信方法は、競合送信及び非競合送信に分類される。ここで、競合送信メカニズムとは、強化分散チャネルアクセスメカニズム(enhanced distributed channel access、単にEDCAと称する)であり、即ち、トラフィックデータが優先度属性を有し、トラフィックの各データパケットが、いずれもその優先度に従って4つのアクセスカテゴリ(Access Category、単にACと称する)キューのうちのあるキューにマッピングされて、キューイングして伝送を待機する。各ACは、いずれも一つのクループの競合パラーメータを有し、競合パラーメータは、フレーム間間隔(arbitration interframe space、単にAIFSと称する)、チャネル伝送機会を占用する最大期間、競合ウィンドウの最大値(Contention Window max、単にCWmaxと称する)及び最小値CWminを含む。異なるACの競合パラーメータの値は異なり、これにより、ACの優先度が具現化される。非競合送信メカニズムとは、混合制御チャネルアクセス(HCF controlled channel access、単にHCCAと称する)であり、非競合送信メカニズムを用いて送信したトラフィックのデータパケットは、積極的にチャネルを競合せずに、ステーションがAPの送信したポーリングフレームを受信した後に、データパケットをAPに送信する。
【0006】
4つのACが競合送信を行い、具体的には、競合プロセスは下記のとおりである。各ACに対して、ステーションがいずれもCWウィンドウの初期値をCWminに設定し、[0,CWmin]においてランダムに1つの整数を選択し、この値を用いてバックオフタイマーBackoff timerを設定する。ステーションがチャネルをモニタし、チャネル空きがこのACのフレーム間間隔AIFS期間を満たす場合に、ステーションがランダムバックオフを行い、スロット空きを1つモニタリングする度に、Backoff timerが1減少され、Backoff timerが0まで減少された場合に、このACが伝送機会を取得してデータを送信する。伝送に衝突が発生した場合に、CWは、最終的な値がCWmaxを超えないように指数関数的に増加すべきであり、伝送に成功した場合に、CW値がCWminにリセットされる。制御フレーム及び管理フレームはデータフレームではなく、従来技術では、常に制御フレーム及び管理フレームが特定のACを用いて送信するように規定される。
【0007】
従来技術では、トリガフレームは送信時刻を予め設定する方法、又は、競合方法を用いて送信を行うことができ、例えば、ステーションに自分の各ACのバッファキュー長を報告させ、AP側でステーション側のACキューのバッファデータ長を取得した後に、アップリンクACキューがAP側でも競合に参加し、アップリンクのあるACが競合に成功した場合に、このACキューのトリガフレームを送信して、UL MU伝送をトリガするようにさせることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、競合方法でトリガフレームを送信した後に、ステーションがトリガフレームの指示に従ってUL MU伝送を行い、ステーション側及びAP側のアップリンクACキュー的CWの値及びBackoff timerをどのように処理すべきであるかの問題に対して、従来技術では解決手段を提供していない。
【0009】
従来技術において競合方法でトリガフレームを送信した後に、ステーション側及びAP側のアップリンクACキューのCWの値及びBackoff timerをどのように処理すべきであるかの問題に対して、まだ有効な解決手段が提案されていない。
【0010】
本発明は、少なくとも従来技術において競合方法でトリガフレームを送信した後に、アクセス局側及び非アクセス局側のアップリンクACキューの競合パラーメータをどのように処理すべきであるかの問題を解決するために、競合伝送方法及び装置、プログラムならびに記録媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、競合伝送方法が提供され、前記方法は、アクセス局がトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信して、前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガするステップと、前記アクセス局が1つ又は複数の非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットするステップとを含む。
【0012】
選択的に、前記アクセスカテゴリは、前記アクセス局が前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて指定した前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリである。
【0013】
選択的に、前記方法は、前記アクセス局が前記データを受信した後に、前記アクセス局が前記データに対応するアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整するステップをさらに含む。
【0014】
選択的に、前記データに前記1つ又は複数の非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれている場合に、前記アクセス局が前記1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータに応じて前記アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整するステップをさらに含む。
【0015】
選択的に、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記1つ又は複数の非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するように指示する指示情報が携帯される。
【0016】
本発明の一態様によれば、別の競合伝送方法が提供され、前記方法は、アクセス局がトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信して、前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガするステップを含み、前記アクセス局は前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリを指定し、又は、前記アクセス局は前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するように指示する指示情報を携帯する。
【0017】
選択的に、前記方法は、前記アクセス局が1つ又は複数の非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットするステップをさらに含む。
【0018】
選択的に、前記方法は、前記アクセス局が前記データを受信した後に、前記アクセス局が前記データに対応するアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整するステップをさらに含む。
【0019】
選択的に、前記データに前記1つ又は複数の非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれている場合に、前記アクセス局が前記1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータに応じて前記アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する。
【0020】
本発明の別の態様によれば、別の競合伝送方法がさらに提供され、前記方法は、非アクセス局がアクセス局の送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信するステップと、前記非アクセス局が前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータを前記アクセス局に送信するステップと、前記非アクセス局が前記アクセス局の応答メッセージを受信した後に、前記データに対応するアクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットするステップと、前記非アクセス局が前記データに対応する前記アクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアするステップとを含む。
【0021】
選択的に、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリが携帯され、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指示した前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する指示情報が携帯される。
【0022】
選択的に、前記非アクセス局が前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータを前記アクセス局に送信するステップは、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が優先度レベルが前記指定されたアクセスカテゴリ以上のアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、且つ、少なくとも前記指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを含むように確保するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定したか否かに関わらず、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定し、前記非アクセス局の前記指定されたアクセスカテゴリには送信するデータがなく、前記非アクセス局の他のアクセスカテゴリのバッファキューには送信するデータがある場合に、前記非アクセス局が前記他のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、前記非アクセス局の任意のアクセスカテゴリのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合に、前記非アクセス局が非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局がデフォルトで少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局がデフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができるステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを優先的に送信し、前記指定されたアクセスカテゴリのバッファキュー内の送信するデータの全長が指定されたアップリンクデータのパケット長に達していない場合に、他のアクセスカテゴリのデータ及び/又は非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップを含む。
【0023】
選択的に、前記方法は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するように指定した場合に、前記非アクセス局が前記非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するステップをさらに含む。
【0024】
選択的に、前記非アクセス局が非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップは、前記非アクセス局には非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリのデータを送信するステップを含む。
【0025】
選択的に、前記データには前記非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれる。
【0026】
選択的に、前記非アクセス局が前記アクセス局に非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を報告する。
【0027】
選択的に、前記方法は、前記非アクセス局が所定時間内で前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリが競合して得られた送信機会を利用して、非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するステップをさらに含む。
【0028】
本発明の別の態様によれば、さらに別の競合伝送方法がさらに提供され、前記方法は、非アクセス局がアクセス局の送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信するステップと、前記非アクセス局が前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータを前記アクセス局に送信するステップとを含み、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリが携帯され、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指示した前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する指示情報が携帯される。
【0029】
選択的に、前記方法は、前記非アクセス局が前記アクセス局の応答メッセージを受信した後に、前記データに対応するアクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットするステップと、前記非アクセス局が前記データに対応する前記アクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアするステップとをさらに含む。
【0030】
選択的に、前記非アクセス局が前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータを前記アクセス局に送信するステップは、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が優先度レベルが前記指定されたアクセスカテゴリ以上のアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、且つ、少なくとも前記指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを含むように確保するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定したか否かに関わらず、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定し、前記非アクセス局の前記指定されたアクセスカテゴリには送信するデータがなく、前記非アクセス局の他のアクセスカテゴリのバッファキューには送信するデータがある場合に、前記非アクセス局が前記他のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、前記非アクセス局の任意のアクセスカテゴリのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合に、前記非アクセス局が非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局がデフォルトで少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局がデフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができるステップ、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、前記非アクセス局が指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを優先的に送信し、ここで、前記指定されたアクセスカテゴリのバッファキュー内の送信するデータの全長が指定されたアップリンクデータのパケット長に達していない場合に、他のアクセスカテゴリのデータ及び/又は非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するステップを含む。
【0031】
選択的に、前記方法は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するように指定した場合に、前記非アクセス局が前記非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するステップをさらに含む。
【0032】
選択的に、前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するステップは、前記非アクセス局には非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリのデータを送信するステップを含む。
【0033】
選択的に、前記データには前記非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれる。
【0034】
選択的に、前記非アクセス局が前記アクセス局に非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を報告する。
【0035】
選択的に、前記方法は、前記非アクセス局が所定時間内で前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、前記非アクセス局が任意のアクセスカテゴリが競合して得られた送信機会を利用して、非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するステップをさらに含む。
【0036】
本発明の一態様によれば、アクセス局に用いられる競合伝送装置がさらに提供され、前記装置は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信して、前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガする送信モジュールと、前記1つ又は複数の非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする設定モジュールとを備える。
【0037】
選択的に、前記アクセスカテゴリは、前記アクセス局が前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて指定した前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリである。
【0038】
選択的に、前記装置は、前記データに対応するアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する第1の調整モジュールをさらに備える。
【0039】
選択的に、前記装置は、前記データに前記1つ又は複数の非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれている場合に、前記アクセス局が前記1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータに応じて前記アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する第2の調整モジュールをさらに備える。
【0040】
選択的に、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するように指示する指示情報が携帯される。
【0041】
本発明の一態様によれば、アクセス局に用いられる別の競合伝送装置がさらに提供され、前記装置は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信して、前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガする送信モジュールを備え、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて前記1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリを指定し、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するように指示する指示情報を携帯する。
【0042】
選択的に、前記装置は、前記1つ又は複数の非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする設定モジュールをさらに備える。
【0043】
選択的に、前記装置は、前記データに対応するアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する第1の調整モジュールをさらに備える。
【0044】
選択的に、前記装置は、前記データに前記1つ又は複数の非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれている場合に、前記1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータに応じて前記アクセス局側の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する第2の調整モジュールをさらに備える。
【0045】
本発明の別の態様によれば、非アクセス局に用いられる別の競合伝送装置がさらに提供され、前記装置は、アクセス局の送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信する受信モジュールと、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータを前記アクセス局に送信する第1の送信モジュールと、前記アクセス局の応答メッセージを受信した後に、前記データに対応するアクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする設定モジュールと、前記データに対応する前記アクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアするクリアモジュールとを備える。
【0046】
選択的に、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリが携帯され、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指示した前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する指示情報が携帯される。
【0047】
選択的に、前記第1の送信モジュールは、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、優先度レベルが前記指定されたアクセスカテゴリ以上のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、且つ、少なくとも前記指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを含むように確保する第1の送信ユニット、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定したか否かに関わらず、任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信する第2の送信ユニット、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定し、前記非アクセス局の前記指定されたアクセスカテゴリには送信するデータがなく、前記非アクセス局の他のアクセスカテゴリのバッファキューには送信するデータがある場合に、前記他のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、前記非アクセス局の任意のアクセスカテゴリのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合に、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信し、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、デフォルトで少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第3の送信ユニット、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、デフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができる第4の送信ユニット、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを優先的に送信し、前記指定されたアクセスカテゴリのバッファキュー内の送信するデータの全長が指定されたアップリンクデータのパケット長に達していない場合に、他のアクセスカテゴリのデータ及び/又は非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第5の送信ユニットを備える。
【0048】
選択的に、前記装置は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するように指定した場合に、前記非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する第2の送信モジュールをさらに備える。
【0049】
選択的に、前記第2の送信モジュールは、さらに、前記非アクセス局には非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、任意のアクセスカテゴリキューのデータを送信するように構成される。
【0050】
選択的に、前記データには非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれる。
【0051】
選択的に、前記装置は、前記アクセス局に前記非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を報告する第3の送信モジュールをさらに備える。
【0052】
選択的に、前記装置は、前記非アクセス局が所定時間内で前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、任意のアクセスカテゴリが競合して得られた送信機会を利用して、非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する第4の送信モジュールをさらに備える。
【0053】
本発明の別の態様によれば、非アクセス局に用いられるさらに別の競合伝送装置がさらに提供され、前記装置は、アクセス局の送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信する受信モジュールと、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータを前記アクセス局に送信する第1の送信モジュールとを備え、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリが携帯され、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、前記アクセス局が指示した前記非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する指示情報が携帯される。
【0054】
選択的に、上記の装置は、前記アクセス局の応答メッセージを受信した後に、前記データに対応するアクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする設定モジュールと、前記データに対応する前記アクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアするクリアモジュールとをさらに備える。
【0055】
選択的に、前記第1の送信モジュールは、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、優先度レベルが前記指定されたアクセスカテゴリ以上のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、且つ、少なくとも前記指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを含むように確保する第1の送信ユニット、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定したか否かに関わらず、任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信する第2の送信ユニット、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定し、前記非アクセス局の前記指定されたアクセスカテゴリには送信するデータがなく、前記非アクセス局の他のアクセスカテゴリのバッファキューには送信するデータがある場合に、前記他のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、前記非アクセス局の任意のアクセスカテゴリのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合に、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信し、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、デフォルトで少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第3の送信ユニット、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、デフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができる第4の送信ユニット、又は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを優先的に送信し、前記指定されたアクセスカテゴリのバッファキュー内の送信するデータの全長が指定されたアップリンクデータのパケット長に達していない場合に、他のアクセスカテゴリのデータ及び/又は非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第5の送信ユニットを備える。
【0056】
選択的に、前記装置は、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するように指定した場合に、前記非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する第2の送信モジュールをさらに備える。
【0057】
選択的に、前記第2の送信モジュールは、さらに、前記非アクセス局には非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、任意のアクセスカテゴリキューのデータを送信するように構成される。
【0058】
選択的に、前記データには非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれる。
【0059】
選択的に、前記装置は、前記アクセス局に前記非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を報告する第3の送信モジュールをさらに備える。
【0060】
選択的に、前記装置は、前記非アクセス局が所定時間内で前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、任意のアクセスカテゴリが競合して得られた送信機会を利用して、非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する第4の送信モジュールをさらに備える。
【0061】
本発明の別の態様によれば、プログラムが提供され、前記プログラムは、プロセッサに実行されることにより、上記の競合伝送方法を実現する。
【0062】
本発明の別の態様によれば、記録媒体が提供され、前記記録媒体には、上記のプログラムが記録されている。
【0063】
本発明の別の態様によれば、上記の実施例の方法を実行するための実行命令が記憶されるコンピューター記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0064】
本発明によれば、アクセス局が非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットし、アクセス局がアクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアすることによって、従来技術において競合方法でトリガフレームを送信した後に、アクセス局及び非アクセス局の競合パラーメータをどのように処理すべきであるかの問題を解決し、アクセス局側及び非アクセス局側のステーションの同一のキューの競合パラーメータが同期を保持するように確保するとともに、チャネルのビジー/フリー状態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0065】
ここの図面は、本発明に対する更なる理解を提供して、本発明の一部を構成し、本発明の例示的な実施例及びその説明は、本発明を解釈するだけで、本発明を限定するものではない。
図1】WLANベーシックサービスセットBSSの例を示す図である。
図2】APがUL MU伝送をトリガするフレーム交換プロセスの例を示す図である。
図3】本発明の実施例に係る競合伝送方法のフローチャートである。
図4】本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図である。
図5】本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の一である。
図6】本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の二である。
図7】本発明の実施例に係る競合伝送方法のフローチャートの一である。
図8】本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の三である。
図9】本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の四である。
図10】本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の五である。
図11】本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の六である。
図12】本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の七である。
図13】本発明の実施例に係るAPがステーションのためにアップリンクACキューを確立する例を示す図の一である。
図14】本発明の実施例に係るAPがステーションのためにアップリンクACキューを確立する例を示す図の二である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
以下、図面を参照しながら実施例を併せて本発明を詳細に説明する。なお、矛盾しない前提で、本発明の実施例及び実施例における特徴を互いに組み合わせてもよい。
【0067】
本実施例によれば、競合伝送方法が提供され、図3は、本発明の実施例に係る競合伝送方法のフローチャートであり、図3に示すように、フローは下記のステップを含む。
ステップS302:トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信して、1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガする。
ステップS304:アクセス局が1つ又は複数の非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする。
【0068】
上記のステップによれば、アクセス局が非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットすることによって、従来技術において競合方法でトリガフレームを送信した後に、アクセス局側及び非アクセス局側の競合パラーメータをどのように処理すべきであるかの問題を解決し、アクセス局側及び非アクセス局側のステーションの同一のキューの競合パラーメータが同期を保持するように確保するとともに、チャネルのビジー/フリー状態を示す。
【0069】
選択可能な一実施例では、アクセス局が非アクセス局の送信したこのデータを受信する前に、非アクセス局がトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてアクセス局にデータを送信するように、アクセス局がトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信する。ここで、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、1つ又は複数の非アクセス局のスケジューリング情報が携帯され、トリガフレーム及びトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームはいずれも1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガするために使用される。
【0070】
選択可能な一実施例では、上記のアクセスカテゴリは、アクセス局がトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリである。
【0071】
選択可能な一実施例では、アクセス局がデータを受信した後に、データに対応するアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する。
【0072】
別の選択可能な一実施例では、上記のデータに非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれている場合に、アクセス局が1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータに応じてアクセス局側の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する。
【0073】
選択的に、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するように指示する指示情報が携帯される。
【0074】
本発明の実施例によれば、別の競合伝送方法が提供され、前記方法は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信して、1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガするステップを含む。ここで、上記のアクセス局はトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリを指定し、又は、アクセス局はトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するように指示する指示情報を携帯する。
【0075】
選択的に、上記の別の競合伝送方法は、アクセス局が1つ又は複数の非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットするステップをさらに含む。
【0076】
選択的に、上記の別の競合伝送方法は、アクセス局が上記のデータを受信した後に、アクセス局がデータに対応するアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整するステップをさらに含む。
【0077】
選択的に、上記の別の競合伝送方法では、上記のデータに1つ又は複数の非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれている場合に、上記のアクセス局が1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータに応じてアクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する。
【0078】
本実施例によれば、競合伝送装置がさらに提供され、この装置は、上記の実施例及び好ましい実施形態を実現するためのもので、既に説明されている部分については詳細な説明を省略する。以下に使用された用語「モジュール」は、予め設定した機能のソフトウェア及び/又はハードウェアの組み合わせを実現できる。以下の実施例に説明する装置は、ソフトウェアで実現されることが好ましいが、ハードウェア、又は、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせで実現することも構想されるものである。図4は、本発明の実施例に係るアクセス局に用いられる競合伝送装置の構成を示すブロック図であり、図4に示すように、前記装置は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信して、1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガする送信モジュール42と、1つ又は複数の非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする設定モジュール44とを備える。
【0079】
選択的に、アクセスカテゴリは、このアクセス局がこのトリガフレーム又はこのトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリである。
【0080】
図5は、本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の一であり、図5に示すように、前記装置は、このデータに対応するアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する第1の調整モジュール52をさらに備える。
【0081】
図6は、本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の二であり、前記装置は、上記のデータに非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれている場合に、アクセス局が前記1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータに応じてアクセス局側の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する第2の調整モジュール62をさらに備える。
【0082】
選択的に、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するように指示する指示情報が携帯される。
【0083】
本発明の実施例によれば、アクセス局に用いられる別の競合伝送装置がさらに提供され、前記装置は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを1つ又は複数の非アクセス局に送信して、1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガする上記のような送信モジュールを備える。ここで、このアクセス局はトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリを指定し、又は、アクセス局はトリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するように指示する指示情報を携帯する。
【0084】
選択的に、上記の別の競合伝送装置は、1つ又は複数の非アクセス局の送信したデータを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする上記の設定モジュールをさらに備える。
【0085】
選択的に、上記の別の競合伝送装置は、データに対応するアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する上記の第1の調整モジュールをさらに備える。
【0086】
選択的に、上記の別の競合伝送装置は、データに前記1つ又は複数の非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれている場合に、前記アクセス局が前記1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータに応じて前記アクセス局側の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータを調整する上記の第2の調整モジュールをさらに備える。
【0087】
なお、上記の各モジュールは、ソフトウェア又はハードウェアにより実現でき、ハードウェアについては、以下の方法で実現できるが、これに限定されない。上記の各モジュールはいずれも同一のプロセッサに位置され、或いは、上記の各モジュールはそれぞれ第1のプロセッサ、第2のプロセッサ及び第3のプロセッサ…に位置する。
【0088】
別の実施例によれば、別の競合伝送方法がさらに提供され、図7は、本発明の実施例に係る競合伝送方法のフローチャートの一であり、図7に示すように、フローは下記のステップを含む。
ステップS702:非アクセス局がアクセス局の送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信する。
ステップS704:非アクセス局がトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータをアクセス局に送信する。
ステップS706:非アクセス局がアクセス局の応答メッセージを受信した後に、このデータに対応するアクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする。
ステップS708:非アクセス局がこのデータに対応するアクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアする。
【0089】
上記のステップによれば、非アクセス局がアクセス局の送信した応答メッセージを受信した後に、アクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットし、上記のアクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアすることによって、従来技術において競合方法でトリガフレームを送信した後に、アクセス局側及び非アクセス局側の競合パラーメータをどのように処理すべきであるかの問題を解決し、アクセス局側及び非アクセス局側のステーションの同一のキューの競合パラーメータが同期を保持するように確保するとともに、チャネルのビジー/フリー状態を示す。なお、上記のステップS706及びステップS708は先後順序の制限がない。
【0090】
選択可能な一実施例では、上記のトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、アクセス局が指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリが携帯され、又は、前記トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、アクセス局が指示した非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する指示情報が携帯される。
【0091】
上記のステップS704によれば、非アクセス局がトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータをアクセス局に送信し、選択可能な一実施例では、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局が指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局が優先度レベルが前記指定されたアクセスカテゴリ以上のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局が任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、且つ、少なくとも指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを含むように確保する。別の選択可能な実施例では、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定したか否かに関わらず(即ち、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにアクセスカテゴリが指定されているか否かに関わらず)、非アクセス局が任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信する。選択可能な一実施例では、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定し、非アクセス局の指定されたアクセスカテゴリには送信するデータがなく、非アクセス局の他のアクセスカテゴリのバッファキューには送信するデータがある場合に、非アクセス局が他のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、非アクセス局の任意のアクセスカテゴリのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合に(即ち、非アクセス局のすべてのアクセスカテゴリのバッファキューに送信するデータがない場合に)、非アクセス局が非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局がデフォルトで少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局がデフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができ、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局が指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを優先的に送信し、上記の指定されたアクセスカテゴリのバッファキュー内の送信するデータ全長が指定されたアップリンクデータのパケット長に達していない場合に、他のアクセスカテゴリのデータ及び/又は非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する。
【0092】
選択可能な一実施例では、前記トリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するように指定した場合に、非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する。
【0093】
非アクセス局が非競合方法でこのデータを送信するとき、選択可能な一実施例では、非アクセス局には非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、非アクセス局が任意のアクセスカテゴリキューのデータを送信する。
【0094】
選択可能な一実施例では、上記のデータには前記非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長が含まれる。
【0095】
選択可能な一実施例では、非アクセス局がアクセス局に非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を報告する。
【0096】
選択可能な一実施例では、非アクセス局が所定時間内でトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、非アクセス局が任意のアクセスカテゴリが競合して得られた送信機会を利用して、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する。
【0097】
本発明の実施例によれば、さらに別の競合伝送方法が提供され、このさらに別の競合伝送方法は、非アクセス局がアクセス局の送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信するステップと、この非アクセス局がトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータを前記アクセス局に送信するステップとを含む。ここで、このトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、アクセス局の指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリが携帯され、又は、このトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、アクセス局が指示した非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する指示情報が携帯される。
【0098】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送方法は、非アクセス局がアクセス局の応答メッセージを受信した後に、データに対応するアクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットするステップと、非アクセス局がデータに対応するアクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアするステップとをさらに含む。
【0099】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送方法では、非アクセス局がトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータをアクセス局に送信するステップは、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局が指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局が優先度レベルが前記指定されたアクセスカテゴリ以上のアクセスカテゴリに対応するデータを送信するステップ、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局が任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、且つ、少なくとも指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを含むように確保するステップとを含む。別の選択可能な実施例では、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定したか否かに関わらず(即ち、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにアクセスカテゴリが指定されているか否かに関わらず)、非アクセス局が任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信する。選択可能な一実施例では、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定し、非アクセス局の指定されたアクセスカテゴリには送信するデータがなく、非アクセス局の他のアクセスカテゴリのバッファキューには送信するデータがある場合に、非アクセス局が他のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、非アクセス局の任意のアクセスカテゴリのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合に(即ち、非アクセス局のすべてのアクセスカテゴリのバッファキューに送信するデータがない場合に)、非アクセス局が非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局がデフォルトで少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局がデフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができ、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、非アクセス局が指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを優先的に送信し、上記の指定されたアクセスカテゴリのバッファキュー内の送信するデータの全長が指定されたアップリンクデータのパケット長に達していない場合に、他のアクセスカテゴリのデータ及び/又は非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する。
【0100】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送方法は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するように指定した場合に、非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するステップをさらに含む。
【0101】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送方法では、非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するステップは、非アクセス局には非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、非アクセス局が任意のアクセスカテゴリのデータを送信するステップを含む。
【0102】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送方法では、上記のデータには非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれる。
【0103】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送方法では、上記の非アクセス局がアクセス局に非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を報告する。
【0104】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送方法は、非アクセス局が所定時間内でトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、上記の非アクセス局が任意のアクセスカテゴリが競合して得られた送信機会を利用して、非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信するステップをさらに含む。
【0105】
本実施例によれば、別の競合伝送装置がさらに提供され、この装置は、上記の実施例及び好ましい実施形態を実現するためのもので、既に説明されている部分については詳細な説明を省略する。以下に使用された用語「モジュール」は、予め設定した機能のソフトウェア及び/又はハードウェアの組み合わせを実現できる。以下の実施例に説明する装置は、ソフトウェアで実現されることが好ましいが、ハードウェア、又は、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせで実現することも構想されるものである。
【0106】
図8は、本発明の実施例に係る非アクセス局に用いられる競合伝送装置の構成を示すブロック図の三であり、図8に示すように、前記装置は、アクセス局の送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信する受信モジュール82と、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータをこのアクセス局に送信する第1の送信モジュール84と、このアクセス局の応答メッセージを受信した後に、このデータに対応するアクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする設定モジュール86と、このデータに対応するこのアクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアするクリアモジュール88とを備える。
【0107】
選択可能な一実施例では、上記のトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、アクセス局が指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリが携帯され、又は、前記トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、アクセス局が指示した非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する指示情報が携帯される。
【0108】
図9は、本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の四であり、図9に示すように、第1の送信モジュール84は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、この指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、優先度レベルが前記指定されたアクセスカテゴリ以上のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、且つ、少なくとも指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを含むように確保する第1の送信ユニット842、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定したか否かに関わらず(即ち、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにアクセスカテゴリが指定されているか否かに関わらず)、任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信する第2の送信ユニット844、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定し、非アクセス局の指定されたアクセスカテゴリには送信するデータがなく、非アクセス局の他のアクセスカテゴリのバッファキューには送信するデータがある場合に、他のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、非アクセス局の任意のアクセスカテゴリのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合に、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、デフォルトで少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第3の送信ユニット846、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、デフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができる第4の送信ユニット848、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを優先的に送信し、上記の指定されたアクセスカテゴリのバッファキュー内の送信するデータの全長が指定されたアップリンクデータのパケット長に達していない場合に、他のアクセスカテゴリのデータ及び/又は非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第5の送信ユニット8410を備える。
【0109】
図10は、本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の五であり、図10に示すように、前記装置は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するように指定した場合に、非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する第2の送信モジュール102をさらに備える。
【0110】
選択的に、第2の送信モジュール102は、さらに、非アクセス局には非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、任意のアクセスカテゴリキューのデータを送信するように構成される。
【0111】
選択的に、このデータには非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長が含まれる。
【0112】
図11は、本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の六であり、図11に示すように、前記装置は、アクセス局に非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を報告する第3の送信モジュール112をさらに備える。
【0113】
図12は、本発明の実施例に係る競合伝送装置の構成を示すブロック図の七であり、図12に示すように、前記装置は、この非アクセス局が所定時間内でこのトリガフレーム又はこのトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第4の送信モジュール122をさらに備える。
【0114】
選択的に、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、非アクセス局のスケジューリング情報が携帯され、トリガフレーム及びトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームはいずれも1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガするために使用される。
【0115】
本発明の実施例によれば、非アクセス局に用いられるさらに別の競合伝送装置が提供され、アクセス局の送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信する上記の受信モジュールと、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに応じてデータをアクセス局に送信する第1の送信モジュールとを備える。ここで、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、アクセス局が指定した1つ又は複数の非アクセス局がアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに送信するデータのアクセスカテゴリが携帯され、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームには、アクセス局が指示した非アクセス局が非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する指示情報が携帯される。
【0116】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送装置は、アクセス局の応答メッセージを受信した後に、データに対応するアクセスカテゴリの競合ウィンドウを初期値にリセットする上記の設定モジュールと、データに対応する前記アクセスカテゴリのバックオフタイマーをクリアするクリアモジュールとをさらに備える。
【0117】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送装置内の第1の送信モジュールは、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、優先度レベルが指定されたアクセスカテゴリ以上のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、且つ、少なくとも指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを含む上記の第1の送信ユニット、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定したか否かに関わらず(即ち、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにアクセスカテゴリが指定されているか否かに関わらず)、任意のアクセスカテゴリに対応するデータを送信する第2の送信ユニット、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定し、非アクセス局の指定されたアクセスカテゴリには送信するデータがなく、非アクセス局の他のアクセスカテゴリのバッファキューには送信するデータがある場合に、他のアクセスカテゴリに対応するデータを送信し、非アクセス局の任意のアクセスカテゴリのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合に、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信し、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、デフォルトで少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第3の送信ユニット、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、デフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができる第4の送信ユニット、又は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてアクセスカテゴリを指定した場合に、指定されたアクセスカテゴリに対応するデータを優先的に送信し、指定されたアクセスカテゴリのバッファキュー内の送信するデータ全長が指定されたアップリンクデータのパケット長に達していない場合に、他のアクセスカテゴリのデータ及び/又は非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する第5の送信ユニットを備える。
【0118】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送装置は、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいて非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信するように指定した場合に、非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する上記の第2の送信モジュールをさらに備える。
【0119】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送装置内の第2の送信モジュールは、さらに、非アクセス局には非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、任意のアクセスカテゴリキューのデータを送信する。
【0120】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送装置では、データには非アクセス局の1つ又は複数のアクセスカテゴリのバッファキュー長パラーメータが含まれる。
【0121】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送装置は、アクセス局に非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を報告する上記の第3の送信モジュールをさらに備える。
【0122】
選択的に、上記のさらに別の競合伝送装置は、非アクセス局が所定時間内でトリガフレーム又は前記トリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、任意のアクセスカテゴリが競合して得られた送信機会を利用して、非競合方法で送信するトラフィックのデータを送信する上記の第4の送信モジュールをさらに備える。
【0123】
なお、上記各モジュールは、ソフトウェア又はハードウェアにより実現でき、ハードウェアについては、以下の方法で実現できるが、これに限定されない。上記モジュールはいずれも同一のプロセッサに位置され、或いは、上記の各モジュールはそれぞれ第1のプロセッサ、第2のプロセッサ及び第3のプロセッサ…に位置する。
【0124】
従来技術に存在する上記の問題に対して、以下、具体的な選択可能な実施例を併せて説明する。
【0125】
実施例1
APとSTAが確立するトラフィックのデータ送信方法には、非競合方法送信及び競合方法送信の2種類がある。競合方法送信に対して、データはACキューにキューイングして競合送信を待機する。図13は、本発明の実施例に係るAPがステーションのためにアップリンクACキューを確立する例を示す図の一であり、図13に示すように、AP側で、それに関連付けられた1つ又は複数のSTAの報告した自分の4つのACキューのバッファキュー長情報を収集し、ACの優先順位は、低から高へ順にAC−BK(background)、AC−BE(best effort)、AC−VI(video)、AC−VO(voice)である。AP側で4つのアップリンクACキューを確立し、各STAの同一のACキューに属するデータが同一のキューにキューイングして送信を待機する。4つのACキュー及びAP自体の4つのダウンリンクACキューが同時に競合を行う。非競合方法で送信するトラフィックに対して、STAは、非競合方法で送信する1つ又は複数のトラフィックのバッファキュー長をAPに報告してもよい。
【0126】
アップリンクACの1つとして、例えば、AC−VOが競合に成功した場合に、APはトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯するフレームを送信する。APはトリガフレーム又はトリガ情報フィールドにおいてSTA1〜STA4がアップリンクマルチユーザデータ伝送を行うようにスケジューリングし、APはトリガフレームにおいてSTA1〜STA4が送信するデータをAC−VOキューのデータと指定する。
【0127】
STA1〜STA4がトリガフレームを受信し、トリガフレーム内のスケジューリング情報及び時間周波数オフセット補正情報に基づいて、アップリンクマルチユーザ伝送を行う。APが送信するデータをAC−VOキューのデータと指定した場合、STA1〜STA4はいずれもAC−VOキューのデータを送信すべきである。
【0128】
APは、さらに、STA1がAC−VOを送信し、STA2及びSTA3がAC−BEを送信し、STA4がAC−VIを送信するように、各STAが送信するデータのACキューをそれぞれ指示できる。すると、トリガフレームを受信した後に、STA1がAC−VOキューのデータを送信し、STA2及びSTA3がAC−BEキューのデータを送信し、STA4がAC−VIキューのデータを送信する。
【0129】
APがアップリンクマルチユーザデータを受信し、パリティ及び復調が成功的に完了した場合に、AP側のアップリンクAC−VOキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットする。
【0130】
APが、受信されたアップリンクマルチユーザデータに対して、確認フレームをステーションに送信し、ステーションは確認フレームを受信した場合に、自分のAC−VOキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットし、AC−VOキューのバックオフタイマーをクリアする。
【0131】
APがSTA1〜STA4の送信したデータを受信し、APがデータパケット数に応じて、自分の側のアップリンクAC−VOバッファキュー長パラーメータを調整し、STA1〜STA4がアップリンクデータに現在の自分の1つ又は複数のアクセスカテゴリバッファキュー長を携帯している場合に、APは、ステーションが提供した情報に基づいて、AP側に対応するアップリンクACのバッファキュー長パラーメータを更新する。
【0132】
実施例2
AP側で、それに関連付けられた1つ又は複数のSTAの報告した自分の4つのACキューのバッファキュー長情報を収集し、4つのキューはそれぞれAC−BK(background)、AC−BE(best effort)、AC−VI(video)、AC−VO(voice)である。AP側で4つのアップリンクACキューを確立し、各STAの同一のACキューに属するデータが同一のキューにキューイングして送信を待機する。4つのACキュー及びAP自体の4つのダウンリンクACキューが同時に競合を行う。
【0133】
アップリンクAC−VO競合が成功した場合に、APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを送信する。APはトリガフレームにおいてSTA1〜STA4がアップリンクマルチユーザデータ伝送を行うようにスケジューリングし、APがトリガフレームにおいてSTA1〜STA4が送信するデータをAC−VOキューのデータと指定する。
【0134】
STA1〜STA4がトリガフレームを受信し、トリガフレーム内のスケジューリング情報及び時間周波数オフセット補正情報に基づいて、アップリンクマルチユーザ伝送を行う。APが送信するデータをAC−VOキューのデータと指定しているが、STA1〜STA4は任意のACキューのデータを送信でき、且つ、少なくともAC−VOキューのデータを含むことを確保すべきである。
【0135】
APは、さらに、STA1がAC−VOを送信し、STA2がAC−BEを送信し、STA3及びSTA4がAC−VIを送信するように、各STAが送信するデータのACキューをそれぞれ指示できる。すると、トリガフレームを受信した後に、STA1が少なくともAC−VOキューのデータを送信し、STA2が少なくともAC−BEキューのデータを送信し、STA3及びSTA4が少なくともAC−VIキューのデータを送信する。各STAは、さらに、上記の指定されたACキューのデータ以外の他の任意のACキューのデータを送信できる。
【0136】
APがアップリンクマルチユーザデータを受信し、パリティ及び復調が成功的に完了した場合に、AP側のアップリンクAC−VOキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットする。
【0137】
APが、受信されたアップリンクマルチユーザデータに対して、確認フレームをステーションに送信し、ステーションは確認フレームを受信した場合に、自分が伝送するデータに対応するACキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットし、ACキューのバックオフタイマーをクリアする。
【0138】
APがSTA1〜STA4の送信したデータを受信し、APが、自分の側のアップリンクAC−VOバッファキュー長パラーメータ及び他の受信されたデータに対応するアップリンクACのバッファキュー長パラーメータを調整し、STA1〜STA4がアップリンクデータに現在の自分の1つ又は複数のアクセスカテゴリバッファキュー長を携帯している場合に、APがステーションの提供した情報に基づいて、AP側に対応するアップリンクACのバッファキュー長パラーメータを更新する。
【0139】
実施例3
AP側で、それに関連付けられた1つ又は複数のSTAの報告した自分の4つのACキューのバッファキュー長情報を収集し、4つのキューはそれぞれAC−BK(background)、AC−BE(best effort)、AC−VI(video)、AC−VO(voice)である。AP側で4つのアップリンクACキューを確立し、各STAの同一のACキューに属するデータが同一のキューにキューイングして送信を待機する。4つのACキュー及びAP自体の4つのダウンリンクACキューが同時に競合を行う。
【0140】
アップリンクACの1つとして、例えば、AC−VOが競合に成功した場合に、APはAC−VOの競合パラーメータに従ってトリガフレームの送信を行う。
【0141】
APはトリガフレームにおいてSTA1〜STA4がアップリンクマルチユーザデータ伝送を行うようにスケジューリングし、APはトリガフレームにおいてSTA1〜STA4が送信するデータのACを指定しない。
【0142】
STA1〜STA4がトリガフレームを受信し、トリガフレーム内のスケジューリング情報及び時間周波数オフセット補正情報に基づいて、アップリンクマルチユーザ伝送を行う。APが送信するACキューを指定していないので、STA1〜STA4はA−MPDUにおいて任意のACキューのデータを送信できる。
【0143】
又は、APがトリガフレームにおいてSTA1〜STA4が送信するデータのACをAC−VOと指定するが、STA1〜STA4はトリガフレームを受信して、A−MPDUにおいて任意のACキューのデータを送信できる。
【0144】
又は、APは、STA1がAC−VOを送信し、STA2がAC−BEを送信し、STA3及びSTA4がAC−VIを送信するように、各STAが送信するデータのACキューをそれぞれ指示することができるが、トリガフレームを受信した後に、各STAは任意のACキューのデータを送信する。
【0145】
APがアップリンクマルチユーザデータを受信し、パリティ及び復調が成功的に完了した場合に、対応するAP側のアップリンクACキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットする。
【0146】
APが、受信されたアップリンクマルチユーザデータに対して、確認フレームをステーションに送信し、ステーションが確認フレームを受信した場合に、自分が伝送するデータに対応するACキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットし、ACキューのバックオフタイマーをクリアする。
【0147】
APがSTA1〜STA4の送信したデータを受信し、APが自分の側の受信したデータに対応するアップリンクACのバッファキュー長パラーメータを調整し、STA1〜STA4がアップリンクデータに現在の自分の1つ又は複数のアクセスカテゴリバッファキュー長を携帯している場合に、APが、ステーションの提供した情報に基づいて、AP側に対応するアップリンクACのバッファキュー長パラーメータを更新する。
【0148】
実施例4
AP側で、それに関連付けられた1つ又は複数のSTAの報告した自分の4つのACキューのバッファキュー長情報を収集し、AP側で4つのアップリンクACキューを確立し、4つのACキュー及びAP自体の4つのダウンリンクACキューが同時に競合を行う。
【0149】
アップリンクACの1つとして、例えば、AC−BE競合が成功した場合に、APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯するフレームを送信する。APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてSTA1〜STA4がアップリンクマルチユーザデータ伝送を行うようにスケジューリングし、APがトリガフレームにおいてアクセスが許可されるACをAC−BEと指示する。
【0150】
STA1〜STA4がトリガフレームを受信した後に、AC優先度がAC−BE以上のキューのデータの送信を許可し、即ち、STA1〜STA4はAC−BE、AC−VI及びAC−VOキューのデータを送信できる。
【0151】
APは、さらに、STA1がAC−VOを送信し、STA2がAC−BEを送信し、STA3及びSTA4がAC−VIを送信するように、各STAが送信するデータのACキューをそれぞれ指示できる。すると、トリガフレームを受信した後に、STA1はAC−VOキューのデータの送信が許可され、STA2はAC−BE、AC−VI及びAC−VOキューのデータの送信が許可され、STA3及びSTA4はAC−VI及びAC−VOキューのデータの送信が許可される。
【0152】
APがアップリンクマルチユーザデータを受信し、パリティ及び復調が成功的に完了した場合に、AP側のアップリンクAC−BEキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットする。
【0153】
APが、受信されたアップリンクマルチユーザデータに対して、確認フレームをステーションに送信し、ステーションが確認フレームを受信した場合に、自分が伝送するデータに対応するACキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットし、ACキューのバックオフタイマーをクリアする。
【0154】
APがSTA1〜STA4の送信したデータを受信し、APが、データパケット数に基づいて、自分の側のアップリンクACバッファキュー長パラーメータを調整し、STA1〜STA4がアップリンクデータに現在の自分の1つ又は複数のアクセスカテゴリバッファキュー長を携帯している場合に、APが、ステーションの提供した情報に基づいて、AP側に対応するアップリンクACのバッファキュー長パラーメータを更新する。
【0155】
実施例5
図14は、本発明の実施例に係るAPがステーションのためにアップリンクACキューを確立する例を示す図の二であり、図14に示すように、AP側で、1つのみのアップリンクキューを確立し、各STAのすべてのACのデータが全部このキューに入って競合送信を待機する。このアップリンクキューは、システムの予め設定の競合パラーメータを有し、競合が成功した場合に、APがトリガフレームを送信して、アップリンクマルチユーザ伝送をトリガする。
【0156】
STA1〜STA4がトリガフレームを受信し、トリガフレーム内のスケジューリング情報及び時間周波数オフセット補正情報に基づいて、アップリンクマルチユーザ伝送を行う。APがSTA1〜STA4の現在のアップリンクマルチユーザ伝送を行うACをAC−VOと指定し、又は、各ステーションのためにアップリンクマルチユーザ伝送するACをそれぞれ指定しており、ステーションの送信するように指定されたACキューにバッファデータがない場合には、他のACキューのバッファデータを送信でき、ステーションの4つのACのバッファキューのいずれにも送信するデータがない場合には、ステーションは非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信できる。
【0157】
ステーションがアップリンクデータ伝送を行い、APがステーションの送信したアップリンクデータを受信し、パリティ及び復調が成功的に完了した場合に、対応するAP側のアップリンクACキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットする。
【0158】
APがSTA1〜STA4の送信したデータを受信し、STA1〜STA4がアップリンクデータに現在の自分の1つ又は複数のアクセスカテゴリバッファキュー長を携帯している場合に、APは、ステーションの提供した情報に基づいて、AP側に対応するアップリンクACのバッファキュー長パラーメータを更新する。
【0159】
実施例6
APがシステム情報で1つ又は複数のトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを含む無線フレームの送信時刻を指示し、所定時刻に到達した場合に、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを含む無線フレームを送信する。
【0160】
APがSTAの報告した非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長を収集する。APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてステーションがアップリンクマルチユーザ伝送を行うデータを非競合方法で送信を行うトラフィックのデータと指定する。このとき、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームに携帯しているのは、AC識別子ではなく、非競合方法で送信を行うトラフィックの識別子である。
【0161】
ステーションがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信した場合に、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する。このとき、ステーションには非競合方法で送信を行うトラフィックのデータがない場合に、ステーションは任意のACキューのデータを送信できる。
【0162】
実施例7
APがシステム情報で1つ又は複数のトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを含む無線フレームの送信時刻を指示し、所定時刻に到達した場合に、トリガフレーム又はトリガ情報フィールドを含む無線フレームを送信する。ステーションが所定時刻内でAPの送信したトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームを受信していない場合に、ステーションは、任意のアクセスカテゴリが競合して得られた送信機会を利用して、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信できる。
【0163】
実施例8
AP側でそれに関連付けられた1つ又は複数のSTAの報告した自分の4つのACキューのバッファキュー長情報を収集し、4つのキューはそれぞれAC−BK(background)、AC−BE(best effort)、AC−VI(video)、AC−VO(voice)である。AP側で4つのアップリンクACキューを確立し、各STAの同一のACキューに属するデータが同一のキューにキューイングして送信を待機する。4つのACキュー及びAP自体の4つのダウンリンクACキューが同時に競合を行う。又は、AP側で1つのアップリンクACキューを確立し、すべてのSTAのすべてのACキューのデータがこのキューに入って競合送信を待機する。
【0164】
アップリンクACが競合に成功した場合に、APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯するフレームを送信して、STA1〜STA4がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガし、APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてSTA1〜STA4がAC−VIのデータを送信するように指示した場合に、上記のステーションはAC−VIのデータを送信し、又は、AC−VI及び優先度がAC−VIより高いAC、即ちAC−VOのデータを送信できる。且つ、上記の2つの送信状況では、デフォルトで常に非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信することができる。いずれの場合でも常に送信できるように、非競合方法で送信を行うトラフィックを最も高い優先度とみなすことができる。
【0165】
APは、さらに、STA1がAC−VOを送信し、STA2がAC−BEを送信し、STA3及びSTA4がAC−VIを送信するように、各STAが送信するデータのACキューをそれぞれ指示できる。すると、トリガフレームを受信した後に、STA1がAC−VOキューのデータを送信し、STA2及びSTA3がAC−BEキューのデータ又は優先度がAC−BEより高いデータを送信し、STA4がAC−VIキューのデータ、又は優先度がAC−VIより高いデータを送信する。且つ、上記の送信状況では、各ステーションはさらに非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信できる。
【0166】
ステーションがアップリンクデータ伝送を行い、APがステーションの送信したアップリンクデータを受信し、パリティ及び復調が成功的に完了した場合に、対応するAP側のアップリンクACキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットする。
【0167】
APがSTA1〜STA4の送信したデータを受信し、受信されたデータパケット数の状況に基づいて、対応するアップリンクAC及びアップリンク非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長パラーメータを更新する。STA1〜STA4がアップリンクデータに現在の自分の1つ又は複数のアクセスカテゴリバッファキュー長、及び非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長パラーメータを携帯している場合に、APは、ステーションの提供した情報に基づいて、AP側に対応するアップリンクACのバッファキュー長パラーメータを更新する。
【0168】
実施例9
APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯するフレームを送信して、STA1〜STA4がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガし、APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてSTA1〜STA4がAC−VIのデータを送信するように指示した場合に、上記のステーションはAC−VIのデータを送信し、又は、AC−VI及び優先度がAC−VIより高いAC、即ちAC−VOのデータを送信できる。且つ、上記の2つの送信状況では、ステーションは、さらに、少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信すべきである(このキューに伝送するデータがない場合には、送信しなくてもよい)。
【0169】
APは、さらに、STA1がAC−VOを送信し、STA2がAC−BEを送信し、STA3及びSTA4がAC−VIを送信するように、各STAが送信するデータのACキューをそれぞれ指示できる。すると、トリガフレームを受信した後に、STA1がAC−VOキューのデータを送信し、STA2及びSTA3がAC−BEキューのデータ又は優先度がAC−BEより高いデータを送信し、STA4がAC−VIキューのデータ、又は優先度がAC−VIより高いデータを送信する。且つ、上記の送信状況では、各ステーションは少なくとも非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを送信する。
【0170】
ステーションがアップリンクデータ伝送を行い、APがステーションの送信したアップリンクデータを受信し、パリティ及び復調が成功的に完了した場合に、対応するAP側のアップリンクACキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットする。
【0171】
APがSTA1〜STA4の送信したデータを受信し、受信されたデータパケット数の状況に基づいて、対応するアップリンクAC及びアップリンク非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長パラーメータを更新する。STA1〜STA4がアップリンクデータに現在の自分の1つ又は複数のアクセスカテゴリバッファキュー長、及び非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長パラーメータを携帯している場合に、APは、ステーションの提供した情報に基づいて、AP側に対応するアップリンクACのバッファキュー長パラーメータを更新する。
【0172】
実施例10
APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯するフレームを送信して、STA1〜STA4がアップリンクマルチユーザ伝送を行うようにトリガし、APがトリガフレーム又はトリガ情報フィールドを携帯する無線フレームにおいてSTA1〜STA4がAC−VIのデータを送信するように指示した場合に、上記のステーションは優先的にAC−VIのデータを送信し、AC−VIキューバッファのデータを全部MAC層プロトコルデータユニットにパケット化した後、まだ、APの指定したアップリンク伝送するデータパケットのパケット長に達していない場合に、ステーションは他のACキューのデータを現在のMAC層プロトコルデータユニットにパケット化し続けることができ、又は、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを現在のMAC層プロトコルデータユニットにパケット化することができる。
【0173】
APは、さらに、STA1がAC−VOを送信し、STA2がAC−BEを送信し、STA3及びSTA4がAC−VIを送信するように、各STAが送信するデータのACキューをそれぞれ指示できる。すると、トリガフレームを受信した後に、STA1は優先的にAC−VOキューのデータを送信し、STA2及びSTA3は優先的にAC−BEキューのデータを送信し、STA4は優先的にAC−VIキューのデータを送信する。優先的にACキューバッファのデータを全部MAC層プロトコルデータユニットにパケット化した後、まだ、APの指定したアップリンク伝送するデータパケットのパケット長に達していない場合に、ステーションは他のACキューのデータを現在のMAC層プロトコルデータユニットにパケット化し続けることができ、又は、非競合方法で送信を行うトラフィックのデータを現在のMAC層プロトコルデータユニットにパケット化することができる。
【0174】
ステーションがアップリンクデータ伝送を行い、APがステーションの送信したアップリンクデータを受信し、パリティ及び復調が成功的に完了した場合に、対応するAP側のアップリンクACキューの競合ウィンドウを初期値CWminにリセットする。
【0175】
APがSTA1〜STA4の送信したデータを受信し、受信されたデータパケット数の状況に基づいて、対応するアップリンクAC及びアップリンク非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長パラーメータを更新する。STA1〜STA4がアップリンクデータに現在の自分の1つ又は複数のアクセスカテゴリバッファキュー長、及び非競合方法で送信するトラフィックのバッファキュー長パラーメータを携帯している場合に、APは、ステーションの提供した情報に基づいて、AP側に対応するアップリンクACのバッファキュー長パラーメータを更新する。
【0176】
以上のように、本発明によれば、APによりトリガされるアップリンクマルチユーザ伝送を行うときに、ステーション側の競合パラーメータがデータ送信状態に応じて即時に調整されるようにさせ、チャネルのビジー/フリー状態を反映でき、また、ステーション側及びAP側のステーションの同一のキューの競合パラーメータが同期を保持するようにさせ、ネットワーク全体のステーション間の競合に対して良好な公平性を提供する。
【0177】
別の実施例では、上記の実施例及び好ましい実施形態に記載の技術手段を実行するためのソフトウェアをさらに提供する。
【0178】
別の実施例では、上記のソフトウェアが記憶される記録媒体をさらに提供し、この記録媒体は、光ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、書き込み消去可能なメモリ等を含むがこれらに限定されない。
【0179】
また、当業者にとっては、上記の本発明の各モジュール又は各ステップが、汎用の計算装置により実現されることができ、それらは単一の計算装置に集中されてもよく、又は複数の計算装置により構成されたネットワークに分散されてもよく、選択的に、それらは計算装置の実行可能なプログラムコードにより実現されることができ、これによって、それらを記憶装置の中に記憶させて計算装置により実行されることができ、また、場合によっては、こちらの手順と異なる手順で示した又は説明されたステップを実行し、又はそれらをそれぞれの集積回路モジュールに製造し、又はそれらのうちの複数のモジュール又はステップを単一の集積回路モジュールに製造して実現されることができることは明らかなことである。このように、本発明はいずれかの特定のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせに限定されない。
【0180】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定するものではなく、当業者にとっては、本発明は様々な変更及び変化を有してもよい。本発明の精神及び原則を逸脱しない範囲内でのいずれの変更、同等の代替、変形等は全て本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0181】
以上のように、本発明の実施例に提供された競合伝送方法及び装置によれば、従来技術において競合方法でトリガフレームを送信した後に、アクセス局側及び非アクセス局側の競合パラーメータをどのように処理すべきであるかの問題を解決し、アクセス局側及び非アクセス局側のステーションの同一のキューの競合パラーメータが同期を保持するように確保するとともに、チャネルのビジー/フリー状態を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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