特許第6556386号(P6556386)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6556386
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】倒木防止具および倒木防止方法
(51)【国際特許分類】
   A01G 17/04 20060101AFI20190729BHJP
【FI】
   A01G17/04
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-565423(P2018-565423)
(86)(22)【出願日】2018年2月26日
(86)【国際出願番号】JP2018006842
(87)【国際公開番号】WO2018216286
(87)【国際公開日】20181129
【審査請求日】2019年1月21日
(31)【優先権主張番号】特願2017-104042(P2017-104042)
(32)【優先日】2017年5月26日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517185883
【氏名又は名称】山形開発工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】500540969
【氏名又は名称】株式会社グリーンエルム
(74)【代理人】
【識別番号】110001597
【氏名又は名称】特許業務法人アローレインターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】山形 隆三
(72)【発明者】
【氏名】西野 文貴
【審査官】 門 良成
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0139433(US,A1)
【文献】 特開平09−327239(JP,A)
【文献】 特開2014−068615(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0295812(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0063935(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 17/04
A01G 13/00
A01G 23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
植栽した樹木の生長により根が絡むように土壌内に埋設される倒木防止具であって、
互いに平行に延びる3つ以上の支持部と、前記支持部に支持される環状の保持体とを備え、
前記保持体は、複数が前記支持部に沿って間隔をあけて固定されており、
前記保持体の内側に配置された環状またはスパイラル状の補助体を更に備える倒木防止具。
【請求項2】
前記支持部は、複数のU字状湾曲部材の両側部からなる請求項1に記載の倒木防止具。
【請求項3】
植栽した樹木の生長により根が絡むように土壌内に埋設される倒木防止具であって、
互いに平行に延びる3つ以上の支持部と、前記支持部に支持される環状の保持体とを備え、
前記保持体は、複数が前記支持部に沿って間隔をあけて固定されており、
複数の前記保持体の大きさが互いに相違する倒木防止具
【請求項4】
前記支持部および前記保持体は、表面に凹凸を有する鉄筋からなる請求項1から3のいずれかに記載の倒木防止具。
【請求項5】
植栽した樹木の生長により根が絡むように土壌内に埋設される倒木防止具であって、
互いに平行に延びる3つ以上の支持部と、前記支持部に支持される環状の保持体とを備え、
前記保持体は、複数が前記支持部に沿って間隔をあけて固定されている倒木防止具を用いた倒木防止方法であって、
前記倒木防止具を杭部材により地面に固定した後に土壌内に埋設する埋設ステップと、
埋設された前記倒木防止具の近傍に樹木を植栽する植栽ステップとを備える倒木防止方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、倒木防止具および倒木防止方法に関し、より詳しくは、植栽した樹木の生長により根が絡むように土壌内に埋設される倒木防止具、および、これを用いた倒木防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
土壌内に埋設して樹木の根鉢を支持する樹木支持具が従来から知られている。例えば、特許文献1には、樹木の根鉢を埋設する埋設穴の底部に配置される台座と、根鉢に巻き掛けて台座に固定するワイヤとを備える樹木支持具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−245273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来の樹木支持具は、樹木を植栽した後に、周囲の土壌に向けて根が成長して拡がることにより、根鉢を締め付けていたワイヤに緩みが生じて樹木の支持が不十分になるおそれがあった。このため、樹木を植栽した地盤や土壌等によって十分な根付きが得られない場合に、倒木が生じ易くなるという問題があった。
【0005】
一方、津波・台風等の天災あるいは人災によって生じる宅地・農地等の被害を軽減するため、樹木が持つ防災機能の重要性が近年改めて認識されつつあり、樹木の根付きを向上させることが求められている。
【0006】
そこで、本発明は、植栽した樹木の倒木を確実に防止することができる倒木防止具および倒木防止方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の前記目的は、植栽した樹木の生長により根が絡むように土壌内に埋設される倒木防止具であって、互いに平行に延びる3つ以上の支持部と、前記支持部に支持される環状の保持体とを備え、前記保持体は、複数が前記支持部に沿って間隔をあけて固定されており、前記保持体の内側に配置された環状またはスパイラル状の補助体を更に備える倒木防止具により達成される。
【0008】
この倒木防止具において、前記支持部は、複数のU字状湾曲部材の両側部からなることが好ましい。
【0009】
あるいは、本発明の前記目的は、植栽した樹木の生長により根が絡むように土壌内に埋設される倒木防止具であって、互いに平行に延びる3つ以上の支持部と、前記支持部に支持される環状の保持体とを備え、前記保持体は、複数が前記支持部に沿って間隔をあけて固定されており、複数の前記保持体の大きさが互いに相違する倒木防止具により達成される。
【0010】
また、本発明の前記目的は、植栽した樹木の生長により根が絡むように土壌内に埋設される倒木防止具であって、互いに平行に延びる3つ以上の支持部と、前記支持部に支持される環状の保持体とを備え、前記保持体は、複数が前記支持部に沿って間隔をあけて固定されている倒木防止具を用いた倒木防止方法であって、前記倒木防止具を杭部材により地面に固定した後に土壌内に埋設する埋設ステップと、埋設された前記倒木防止具の近傍に樹木を植栽する植栽ステップとを備える倒木防止方法により達成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、植栽した樹木の倒木を確実に防止することができる倒木防止具および倒木防止方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る倒木防止具の側面図である。
図2図1に示す倒木防止具の平面図である。
図3】本発明の一実施形態に係る倒木防止方法の概略工程図である。
図4図3に示す倒木防止方法により支持された樹木の模式図である。
図5】本発明の更に他の実施形態に係る倒木防止具の側面図である。
図6図5に示す倒木防止具の側面図である。
図7】本発明の更に他の実施形態に係る倒木防止具の側面図である。
図8】本発明の他の実施形態に係る倒木防止方法を説明するための模式図である。
図9】本発明の更に他の実施形態に係る倒木防止具の側面図である。
図10】本発明の他の実施形態に係る倒木防止方法を説明するための模式図である。
図11】本発明の他の実施形態に係る倒木防止方法を説明するための模式図である。
図12】本発明の他の実施形態に係る倒木防止方法を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る倒木防止具の側面図であり、図2は、図1に示す倒木防止具の平面図である。図1および図2に示すように、倒木防止具1は、4つの縦材2と、縦材2に支持される2つの保持体4とを備えており、全体として立方体状に形成されている。
【0014】
縦材2は、金属や樹脂等からなる中実棒状または中空筒状の部材であり、本実施形態においては直棒状の鉄筋からなる。各縦材2は、互いに平行に延びるように平面視矩形状の各角部に配置されており、長手方向全体が保持体4を支持する支持部を構成する。縦材2の表面には、鉄筋のリブや節などのように凹凸を有することが好ましく、これによって、表面積を増加させて埋設時の土壌との密着力を高めることができる。
【0015】
保持体4は、金属や樹脂等からなる環状の部材であり、本実施形態においては、各縦材2と直交する平面に沿って各縦材2を取り囲むように鉄筋を矩形枠状に折り曲げて形成され、両端のフック部4a,4bが縦材2に係止されている。保持体4の表面についても、縦材2と同様に凹凸が形成されていることが好ましい。
【0016】
2つの保持体4,4は、縦材2に沿って間隔をあけて互いに平行に配置されており、それぞれ金属線等の結束具6により縦材2に固定されている。縦材2に対する保持体4の固定方法は特に限定されるものではなく、例えば、クランプによる挟持、金属パイプのかしめ、溶接等により行ってもよい。
【0017】
次に、上記の構成を備える倒木防止具1を用いて、植栽する樹木の倒木を防止する方法を説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る植栽樹木の倒木防止方法を説明するための概略工程図である。まず、図3(a)に示すように、植栽エリアの地面10を掘削して植栽穴12を形成した後、植栽穴12の底部に、縦材2が鉛直方向となるように倒木防止具1を配置する。防災林を植栽する場合のように、広い植栽エリアに多数の樹木を植栽する場合には、これに合わせて大きな植栽穴12を形成し、複数の倒木防止具1を近接させて配置することが好ましい。倒木防止具1の大きさは特に限定されないが、例えば、各辺が1m程度の立方体状とすることができる。倒木防止具1を複数配置する場合には、各倒木防止具1を互いに密着させるようにしてもよい。複数の倒木防止具1を使用する場合、隣接する倒木防止具1同士を連結部材により互いに連結して、一体化することが好ましい。これにより、後述する樹木の根が生長して各倒木防止具1と係合する前であっても、複数の倒木防止具1による広範囲の地盤強化を確実に行うことができる。連結部材は、特に限定されないが、例えば、直径が2.6mm以上のナマシ番線を好適に使用することができる。
【0018】
ついで、図3(b)に示すように、上部にフック状の係止部22を有する杭部材20を植栽穴12の底部に複数打ち込んで、それぞれの係止部22を倒木防止具1の保持体4に係止させることにより、倒木防止具1を植栽穴12の底部の地面に固定する。杭部材20は、例えば鉄筋等からなり、倒木防止具1を確実に固定できるように、植栽穴12の底部から例えば0.5〜2.5m程度の深さで土壌内に打ち込むことが好ましい。
【0019】
次に、図3(c)に示すように、倒木防止具1を掘削土や改良土等の土24で埋設した後、倒木防止具1の上方に樹木30の苗木を植栽する。植栽した樹木30は、生長に伴い根32が水分や養分を求めて土壌内に拡がるように伸びるため、図4に示すように、倒木防止具1の保持体4の内部や上下の保持体4,4の間に樹木30の根32を通過させて、保持体4に絡ませることができる。本実施形態のように、複数の倒木防止具1を近接させて配置した場合、樹木30の根は、直下に配置された倒木防止具1に係合するだけでなく、これと隣接する倒木防止具1にも係合する。保持体4は、環状に形成されて十分な強度を有しており、各支持部3に固定支持されることにより、保持体4に係合した根を確実に保持することができる。樹木30の植栽は、倒木防止具1の直上であることが好ましいが、倒木防止具1の近傍であればよく、倒木防止具1の斜め上方や左右に樹木30を植栽してもよい。
【0020】
このように、倒木防止具1を、苗木の根の生長に伴い係合するように土壌に埋設することにより、樹木30の根系の主として先端側を倒木防止具1に絡ませることができるので、生長あるいは分岐した多数の根(例えば、水平根や垂下根等)を、倒木防止具1により保持して樹木30を強固に支持して、倒木を確実に防止することができる。また、土砂災害や河川の浸食等が生じた場合でも、倒木防止具1の内部に土壌が保持され易いために地盤強化の役割を果たすため、これによっても倒木の防止を図ることができる。
【0021】
地面10から倒木防止具1の上側の保持体4までの深さは、大きすぎると、地表に沿って伸びる水平根が保持体4に係合し難くなる一方、小さすぎると、土壌表面の浸食等により倒木防止具1が露出し易くなることから、例えば30cm程度であることが好ましく、倒木防止具1の大部分が30〜130cm程度の深さに配置されることが好ましい。植栽する樹木30の種類は、特に限定されないが、根32の強度および深さ方向への広がりが大きい樹木30であることが好ましく、例えば、シラカシ、スダジイ、タブノキ、ヤブツバキ、マサキのような広葉樹等を挙げることができ、倒木防止具1を、防風林や防潮林等の防災林(防風林、防潮林、防砂林、防火林等)の倒木防止に好適に使用することができる。複数の樹木30を植栽する場合、同種の樹木30であってもよいが、根系の異なる複数種類の樹木30であることが好ましい。樹木30が単体であっても、倒木防止具1による良好な補強効果を得ることができるが、複数の樹木30を連結して使用することで、防災林としての機能をより確実に発揮させることができる。植栽する樹木30は、その土地本来に生息する在来種であることが好ましい。植栽する樹木30の種類は、スギ・ヒノキ・カラマツのような針葉樹であってもよく、倒木防止具1を、例えば、同種の植栽が多い人工林に使用することもできる。
【0022】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。例えば、本実施形態においては、倒木防止具1を全体として立方体状に形成しているが、その形状は特に限定されるものではなく、樹木を列状に植栽する場合には、列方向に長い直方体状としてもよい。
【0023】
また、本実施形態においては、保持体4を支持する支持部を構成する縦材2の数をそれぞれ4つとしているが、環状の保持体4を支持できるように3つ以上であればよい。例えば、保持体4が三角形以上の多角形状である場合には、多角形状の各頂部にそれぞれ縦材2を配置することが好ましい。また、保持体4が円形状や楕円状の場合には、保持体4の周方向に沿って等間隔に適宜の数の縦材2を配置することが好ましい。
【0024】
また、本実施形態においては、2つの保持体4を縦材2に沿って間隔をあけて配置することで、両者の間に樹木30の根32を通過させることができ、それぞれの保持体4が異なる深さ位置に延びる根と係合するため、樹木30を確実に支持することができる。保持体4の数は3つ以上であってもよく、植栽する樹木30の根32の太さや、根32が生長する深さ等を考慮して、保持体4の数や間隔を適宜設定することが好ましい。
【0025】
また、保持体4を支持する支持部は、本実施形態のように直棒状の縦材2以外によって形成することも可能である。例えば、図5および図6にそれぞれ側面図および平面図で示すように、U字状の湾曲部材40の両側で互いに平行に延びる両側部をそれぞれ支持部42,42として、倒木防止具1を構成することもできる。図5および図6に示す倒木防止具1は、4つの湾曲部材40を互いに平行に等間隔で配置すると共に、これらと直交するように他の4つの湾曲部材40を互いに平行に等間隔で配置することにより、8つの湾曲部材40から16個の支持部42が構成されている。このように、支持部42を、複数のU字状湾曲部材40の両側部により構成することで、倒木防止具1の強度を確保して、樹木をより確実に支持することができる。湾曲部材40は、枠状に形成された部材の一部であってもよい。
【0026】
各支持部42には、平面視正方形状の環状体からなる保持体4が3つ支持されている。各保持体4の上部には、それぞれ補助体50が支持されている。補助体50は、平面視長方形状の環状体からなり、保持体4の内側に配置されるように(すなわち、平面視において保持体4の外方にはみ出さないように)、補助体50の環状内部の開口面積が、保持体4の環状内部の開口面積よりも小さく形成されている。補助体50は、図1等に示す構成と同様に結束具(図5および図6においては図示せず)を用いて、支持部42および保持体4の双方に固定されている。
【0027】
図5および図6に示す倒木防止具1によれば、保持体4の他に補助体50を備えることによって、生長した樹木の根が倒木防止具1に絡み易くなるため、樹木をより確実に支持することができる。各補助体50は、上下に隣接するもの同士で平面視における長方形の向きが互いに相違しており、これによって、樹木の根を上下の補助体50で支持し易くすることができる。倒木防止具1が大型化するにつれて、保持体4の上下に配置する補助体50の数を更に増やしてもよく、倒木防止具1の高密度化を図ると共に土壌との接触面積を増加させて、地盤強化および倒木防止の効果を高めることができる。補助体は、環状のもの以外にスパイラル状のものであってもよく、図7に示すように、環状の補助体50およびスパイラル状の補助体52を、保持体4の内側に(すなわち、平面視において全体またはその主要部が保持体4の外方にはみ出さないように)配置して、倒木防止具1を構成することもできる。
【0028】
本実施形態の倒木防止具1の設置個所は、図3に示すような植栽穴12の底部の地面に限定されるものではなく、地盤面(GLライン)等であってもよい。例えば、図1等に示す倒木防止具1を、図8に示すように杭部材20により地表面(地面)10に固定し、盛土26を形成して土壌内に埋設した後、倒木防止具1の上方や左右に樹木30を植栽してもよい。このような倒木防止方法は、例えば、地盤の嵩上工事、河川の護岸工事、生育地盤造成工事等を行う際に、同時に行うことができる。
【0029】
本発明の倒木防止具を盛土の法面に埋設する場合、図9に示す構成の倒木防止具1’を好適に使用することができる。この倒木防止具1’は、互いに大きさが相違する矩形枠状の2つの保持体4a,4bが、上下に間隔をあけて平行に配置されており、2つの保持体4a,4bは、これと直交する3つの枠状部材40a,40b,40cの支持部42a,42b,42cによって支持されている。更に、2つの保持体4a,4bには、内側から支持するように三角環状の補助体44および矩形環状の補助体46が挿通されている。三角環状の補助体44は、直角三角形状に形成されて、保持体4a,4bおよび枠状部材40a,40b,40cの双方と直交するように配置されている。また、矩形環状の補助体46は、保持体4a,4bに対して傾斜するように配置されている。三角環状の補助体44は、下方に突出する挿入部44aを備えており、倒木防止具1’を地面に固定する際に、挿入部44aを地面に挿入して倒木防止具1’の姿勢を安定させることにより、その後の杭部材20の打ち付けによる固定を容易に行うことができる。
【0030】
図9に示す倒木防止具1’は、各保持体4a,4bの大きさが互いに相違することにより、図10に示すように、小さい方の保持体4aが上方となるように杭部材20により地表面(地面)10に固定した後、倒木防止具1’を盛土26で埋設する際に、盛土26の法面26a,26bの傾斜に沿って各保持体4a,4bを容易に配置することができるので、盛土26の地盤強化を図ると共に、法面26a,26bに植栽した樹木30の倒木を確実に防止することができる。倒木防止具1’が備える保持体4a,4bは、本実施形態では2つとしているが、3つ以上の保持体を大きさが段階的に変化するように配置してもよい。
【0031】
図10に示す倒木防止具1’の配置は、盛土26の左右双方の法面26a,26bとしているが、いずれか一方のみであってもよい。また、図9に示す倒木防止具1’を、図1等に示す倒木防止具1と組み合わせて適宜連結することにより、例えば、図11に示す状態で使用することもできる。
【0032】
図9に示す倒木防止具1’は、図12に示すように、盛土26と土留材27との間に埋設することも可能である。すなわち、図9に示す倒木防止具1’を上下反転させた形状の倒木防止具1’を、盛土26の法面26aに沿って配置し、杭部材20により地面10に固定した後、法面26aと土留材27との間に供給した補充土28によって倒木防止具1’を埋設する。ついで、倒木防止具1’の近傍に樹木30を植栽する。図12に示す倒木防止方法によれば、盛土26を補強して土砂崩れを確実に防止することができる。
【符号の説明】
【0033】
1 倒木防止具
2 縦材(支持部)
4 保持体
30 樹木
32 根
40 湾曲部材
42 支持部
44,46 補助体
50,52 補助体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12