(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ロックが、前記ロックを係止構成から解除構成へと変化させるため、前記器具本体の長手方向軸線に沿って並進させることができる係止部材を含む、請求項1に記載の外科的切断用器具。
前記係止構成では、前記係止部材の一部分が、隣接した一対のローブの間に形成される陥凹部内へと延在して、前記器具本体の前記遠位端に対する前記カッターの回転を防ぐ、請求項9に記載の外科的切断用器具。
前記第1の取付けメカニズムが、前記中心コアの前記側壁の間を延在するように寸法及び形状が決められた係合部を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の外科的切断用器具。
前記カッターが、2つ、3つ、又は4つのローブを有し、前記ローブが、前記カッターの中心軸を中心にして均等な角度で離隔されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の外科的切断用器具。
各ローブが前記外側面の一部分を提供し、前記外側面の各部分が湾曲し、前記複数の切断構成物のうち少なくとも1つを提供する、請求項19に記載の外科的切断用器具。
前記カッターが、それぞれ隣接した一対のローブの間に位置する、介在する外表面領域を含み、前記複数の切断構成物が、前記複数のローブ上にのみ設けられ、前記介在する外表面領域上には設けられていない、請求項1〜14又は19〜22のいずれか一項に記載の外科的切断用器具。
前記カッターのローブの外表面と中心回転軸との間の距離が、前記更なるカッターのローブの外表面と中心回転軸との間の距離とは異なる、請求項25に記載の部品のキット。
試験用ライナーを更に備え、前記試験用ライナーが、前記リーマーの前記中心コア及び前記更なるリーマーの前記中心コア内に受け入れられるように寸法及び形状が決められている、請求項29に記載の部品のキット。
前記試験用ライナーが、前記第2の取付けメカニズムと相互作用して、前記中心コア内への前記試験用ライナーの挿入深さを制御することができる、第3の取付けメカニズムを含む、請求項30に記載の部品のキット。
前記複数の雄部材が、第1の雄部材群と第2の雄部材群とを備え、前記第1の雄部材群及び前記第2の雄部材群が、前記試験用ライナーの長手方向軸線に沿って異なる位置にある、請求項32に記載の部品のキット。
腔を画成する中心コアと、前記中心コアから延在する複数のローブとを有する更なるリーマーを更に備え、前記試験用ライナーが、前記更なるリーマーの前記中心コアの前記腔内に受け入れられるように寸法及び形状を決められている、請求項35に記載の部品のキット。
腔を画成する中心コアと、前記中心コアから延在する複数のローブとを有する更なるリーマーを更に備え、前記試験用ライナー及び前記更なる試験用ライナーがそれぞれ、前記更なるリーマーの前記中心コアの前記腔内に受け入れられるように寸法及び形状を決められている、請求項36に記載の部品のキット。
前記器具本体又はリーマーを他方に対して回転させて、前記第1の取付けメカニズム及び前記第2の取付けメカニズムを係合することを更に含む、請求項39に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、切断部のより簡単な解放可能の取付けメカニズムを有する外科的切断用器具を提供できることが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、外科的切断用器具を提供するものであり、外科的切断用器具は、遠位端と遠位端にある第1の取付けメカニズムとを有する器具本体と、中心コアと、複数の切断構成物と、中心コアから延在する複数のローブとを有するカッターを備える。各ローブは、外表面上で少なくとも1つの切断構成物を支えることができる。各外表面は湾曲形状を有することができる。中心コアは、完全に開いている口を画成する側壁を有することができる。側壁は、第1の取付けメカニズムと相互作用して、カッターを器具本体の遠位端に解放可能に取り付けることができる、第2の取付けメカニズムを含むことができる。少なくとも1つの切断構成物を、完全に開いている口の反対側にあるカッターの外側端面に設けることができる。
【0009】
リーマー本体をカッターの中心コアの側壁に取り付けられるようにすることによって、カッターの少なくともコアの口の中へと、又はそこを横切って延在する取付け部材を設ける必要がなくなる。このことによってカッターの構造がより単純になる。またこれによって、使用中のカッターの内部腔へのアクセスが改善される。これによって、視認性が改善されること、また患者の骨から切断される物質をより簡単に回収できるおとなど、更なる多数の利点が提供される。開口はまた、試験用構成要素を簡単にカッターに挿入できるようにすることにより、試験用(trialling)アセンブリ及び技術を実現することを可能にする。
【0010】
カッターは外側面を有することができ、少なくとも1つの切断構成物を外側面に設けることができる。各ローブは、外側面の一部分及び/又は外側端面の一部分を提供することができる。各外側面は曲面であることができる。各外側面は、第1及び第2の方向で曲面であることができ、並びに/あるいは球体、楕円体、若しくは三次元の曲面体の表面の一部分の形態又は形状を有してもよい。各外側面は、複数の切断構成物のうち少なくとも1つを提供することができる。
【0011】
カッターは、骨内に曲線状の凹状腔を形成するように配置又は構成することができる。カッターは、球窩型関節の窩に適したリーマーであることができる。カッターは、寛骨臼リーマー又は関節窩リーマーであることができる。
【0012】
複数の切断構成物を外側端面に設けることができる。
【0013】
複数の切断構成物を全て、外側端面に設けることができる。
【0014】
外側端面は、少なくとも部分的に又は全体的にほぼ平坦又は平面であることができる。
【0015】
カッターは、骨上でほぼ平坦面若しくは平面を形成するように配置又は構成することができる。カッターはプレーナー又はミルであることができる。
【0016】
各ローブは複数の切断構成物を支えることができる。少なくとも1つ又は複数の切断構成物を、カッターの湾曲した端面に設けることができる。その切断構成物又は各切断構成物は切断スロットであることができる。
【0017】
各ローブはローブ壁によって形成することができる。ローブは外表面を提供することができる。各ローブは、完全に開いているローブ口を画成することができる。各ローブ壁は、第1の径方向部分、周囲部分、及び/又は第2の径方向部分を含むことができる。周囲部分は曲線であることができる。
【0018】
コアの口及びローブ口は、連続又は隣接していることができ、カッターの完全に開いている口を提供することができる。
【0019】
カッターは単一の材料片から形成することができる。カッターは全体的に一体の構造を有することができる。カバー又は本体は、材料の単一のシートから作製され得る。例えば、材料片は、材料シート、特に金属シートであることができる。好適な金属としては、鋼、及びステンレス鋼などの合金鋼が挙げられる。金属シートは、2mm未満、特に1mm未満、より特には0.7mm未満の厚さを有することができる。
【0020】
第2の取付けメカニズムは、カッターの完全に開いている口に向けて、又はそれに隣接して配置若しくは位置決めすることができる。
【0021】
第1の取付けメカニズム及び第2の取付けメカニズムの一方は、1つ、少なくとも1つ、又は複数の雄構成を含むことができ、他方は、1つ、少なくとも1つ、又は複数の雌構成を備えることができる。
【0022】
第2の取付けメカニズムは、1つ、少なくとも1つ、又は複数の雌構成を備えることができる。その雌構成又は各雌構成は、中心コアの側壁に形成することができる。各構成はスロットの形態であることができる。スロットは、スロットに対する開口部又は入口を提供するため、ローブ壁の一部の中まで少なくとも部分的に延在することができる。
【0023】
第1の取付けメカニズムはロックを含むことができる。ロックは、カッターを遠位端に固定するように作動可能であることができる。ロックは、中心コアの側壁の外表面に作用する、1つ又は2つ以上の部品を含むことができる。
【0024】
ロックは、ロックを係止構成又は係止状態から解除構成又は解除状態へと変化させるため、器具本体の長手方向軸線に沿って並進させることができる、係止部材を含むことができる。係止部材は、第1の取付けメカニズムの雄部材と相互作用することができる。
【0025】
係止構成では、係止部材の一部分又は部品は、隣接した一対のロープの間に形成される陥凹部内へと延在することができる。これによって、器具本体の遠位端に対するカッターの回転を防ぐことができる。
【0026】
ロックは、ロックを係止構成へと付勢するように配置された付勢部材を含むことができる。付勢部材は、コイルばねなどのばねであることができる。
【0027】
第1の取付けメカニズムは、中心コアの側壁の間を延在するように寸法及び形状が決められた、係合部又は係合端部を含むことができる。係合部又は係合端部は、中心コアの口内に受け入れられ、そこを埋めるように寸法及び形状を決めることができる。係合部又は係合端部は、円形の周囲を有するか、又は少なくとも部分的に円形の周囲を有することができる。
【0028】
カッターは、それぞれ隣接した一対のロープの間に位置する、介在する外表面領域を含むことができる。複数の切断構成物を、複数のローブ上にのみ設けられ、介在する外表面領域上には設けられていないことが可能である。複数の切断構成物を、カッターの端面上にも設けられることができるが、介在する外表面領域上には設けられていないことが可能である。
【0029】
カッターは、2つ、3つ、又は4つのローブを有することができる。ローブは、カッターの中心軸を中心にして均等な角度で離隔することができる。
【0030】
本発明の第2の態様は、部品のキットを提供するものであり、キットは、本発明の第1の態様の外科的切断用器具と、更なるカッターとを備える。更なるカッターは、中心コアと、中心コアから延在する複数のローブとを有することができる。更なるカッターの中心コアとカッターの中心コアが、同じ横方向サイズを有することができる。中心コアが円形の形状又は形態を有するとき、横方向サイズは直径であることができる。
【0031】
これによって、器具本体に取り付けるカッターコアの部品が同じ関連するサイズを有するので、異なるカッターを同じ器具本体に使用することができる、モジュール式の外科的切断用器具が提供される。
【0032】
カッター及び更なるカッターは異なるサイズであることができる。カッターは更なるカッターよりも大きい場合があり得る。カッターは更なるカッターよりも小さい場合があり得る。カッター及び更なるカッターの横方向寸法は異なる場合があり得る。カッター及び更なるカッターがそれぞれ円形の形状又は形態を有するとき、横方向寸法は直径であることができる。
【0033】
カッターのローブの外表面と中心回転軸との間の距離は、更なるカッターのローブの外表面と中心回転軸との間の距離とは異なる場合があり得る。
【0034】
カッター及び更なるカッターは異なるタイプのカッターであることができる。例えば、カッター及び更なるカッターは、リーマー、プレーナー、又はミルから選択することができる。
【0035】
カッター及び更なるカッターは同じタイプのカッターであることができる。
【0036】
カッター及び更なるカッターはそれぞれリーマーであることができる。
【0037】
部品のキットは、試験用ライナー(trial liner)を更に備えることができる。試験用ライナーは、リーマーの中心コア及び更なるリーマーの中心コア内に受け入れられるように寸法及び形状を決めることができる。
【0038】
試験用ライナーは、第2の取付けメカニズムと相互作用して、中心コア内への試験用ライナー(trail liner)の挿入深さを制御することができる、第3の取付けメカニズムを含むことができる。
【0039】
第3の取付けメカニズムは、試験用ライナーの外表面から延在する複数の雄部材を備えることができる。
【0040】
複数の雄部材は、第1の雄部材群と第2の雄部材群とを備える。第1の雄部材群及び第2の雄部材群は、試験用ライナーの長手方向軸線に沿って異なる位置にあることができる。
【0041】
試験用ライナーは、球窩型関節のための試験用カップを提供する凹状部分を含むことができる。凹状部分は試験用の関節表面を提供することができる。
【0042】
本発明の第3の態様は、部品のキットを提供するものであり、キットは、本発明の第1の態様の外科的切断用器具、並びに試験用ライナーを備える。カッターはリーマーであることができ、試験用ライナーは、リーマーの中心コア内に受け入れられるように寸法及び形状を決めることができる。
【0043】
これによって、リーマー及び試験用ライナーのアセンブリを、リーマーのコアの開口を介してより簡単位組み立てることができる、試験技術を提供することが可能になる。
【0044】
本発明の第4の態様は、部品のキットを提供するものであり、キットは、中心コアと、中心コアから延在する複数のローブとを有するリーマーを備える。各ローブは、外表面上で少なくとも1つの切断構成物を支えることができる。各外表面は湾曲形状を有することができる。中心コアは、腔及び完全に開いている口を画成する側壁を有することができる。側壁は、器具本体の第1の取付けメカニズムと相互作用することができる、第2の取付けメカニズムを含むことができる。部品のキットは、試験用ライナーを更に備え、試験用ライナーは、リーマーの中心コアの腔内に受け入れられるように寸法及び形状が決められている。試験用ライナーは、第1の横方向サイズを有する関節表面を有することができる。関節表面は凹状であることができる。
【0045】
これによって、リーマー及び試験用ライナーのアセンブリを、リーマーのコアの開口を介してより簡単位組み立てることができる、試験技術を提供することが可能になる。
【0046】
部品のキットは、更なる試験用ラインを更に備えることができる。更なる試験用ライナーは、リーマーの中心コアの腔内に受け入れられるように寸法及び形状を決めることができる。更なる試験用ライナーは、第1の横方向サイズとは異なる第2の横方向サイズを有する関節表面を有することができる。
【0047】
部品のキットは、腔を画成する中心コアと、中心コアから延在する複数のローブとを有する更なるリーマーを更に備えることができる。試験用ライナーは、リーマーの中心コアの腔内に受け入れられるように寸法及び形状を決めることができる。
【0048】
部品のキットは、腔を画成する中心コアと、中心コアから延在する複数のローブとを有する更なるリーマーを更に備えることができる。試験用ライナー及び更なる試験用ライナーはそれぞれ、更なるリーマーの中心コアの腔内に受け入れられるように寸法及び形状を決めることができる。
【0049】
本発明の第5の態様は、外科的切断用器具を組み立てる方法を提供するものであり、方法は、器具本体の第1の取付けメカニズムを、カッターの完全に開いている口を介してカッターに導入することと、第1の取付けメカニズムを、カッターの側壁に設けられた第2の取付けメカニズムと係合して、器具本体をカッターに解放可能に固定する、こととを含む。
【0050】
方法は、器具本体及び/又はカッターを他方に対して回転させて、第1の取付けメカニズム及び第2の取付けメカニズムを係合することを更に含むことができる。
【0051】
方法は、ロックを作動させて器具本体をリーマーに固定することを更に含むことができる。ロックは、カッターの側壁の外側部分を係合することができる。
【0052】
方法はまた、本発明の前記態様のいずれかの好ましい特徴に対応する方法ステップを含むことができる。
【0053】
本発明の第6の態様は、球窩型関節を試験する方法を提供するものであり、方法は、リーマーを使用して腔をリーミングすることと、第1のカップサイズに対応する試験用ライナーをリーマーに挿入することと、を含む。
【0054】
試験用ライナーは、リーマーが患者の骨にリーミングされた腔内に位置する状態で、リーマーに挿入することができる。
【0055】
試験用ライナーは、リーマーを患者の骨にリーミングされた腔から除去することなく、リーマーに挿入することができる。
【0056】
方法は、試験用ライナーをリーマーから取り外すことと、更なる試験用ライナーをリーマーに挿入することと、を更に含むことができる。第2の試験用ライナーは第2のカップサイズに対応することができ、第1のカップサイズ及び第2のカップサイズは異なることができる。
【0057】
方法は、異なる横方向サイズを有する更なるリーマーを使用して、リーマーに腔を更にリーミングすることと、試験用ライナー又は更なる試験用ライナーを更なるリーマーに挿入することと、を更に含むことができる。
【0058】
試験用ライナー又は更なる試験用ライナーは、更なるリーマーが患者の骨にリーミングされた腔内に位置する状態で、更なるリーマーに挿入することができる。
【0059】
試験用ライナー又は更なる試験用ライナーは、更なるリーマーを患者の骨にリーミングされた腔から除去することなく、更なるリーマーに挿入することができる。
【0060】
本発明の第7の態様は、患者の骨に腔をリーミングする方法を提供するものであり、方法は、完全に開いている口を有するリーマーを使用して、患者の骨に腔を少なくとも部分的にリーミングすることと、器具本体をリーマーから分離することと、骨移植材料をリーマーの完全に開いている口を介してリーマーから除去することと、を含む。
【0061】
骨移植材料又は採取材料は、リーマーが患者の骨に少なくとも部分的にリーミングされた腔内に位置する状態で、リーマーから除去することができる。
【0062】
本発明の一態様は、カッターを提供するものであり、カッターは、中心コア、及び中心コアから延在する複数のローブを有する。
【0063】
少なくとも1つの切断構成物をカッターの外側端面に設けることができる。外側端面は、カッターの完全に開いている口に対向することができる。
【0064】
各ローブは、外表面上で少なくとも1つの切断構成物を支えることができる。各外表面は湾曲形状を有することができる。中心コアは、完全に開いている口を画成する側壁を有することができる。側壁は、第1の取付けメカニズムと相互作用して、リーマーを器具本体の遠位端に解放可能に取り付けることができる、第2の取付けメカニズムを含むことができる。
【0065】
本発明の他の態様の好ましい特徴は、本発明のリーマーの態様の好ましい特徴であることもできる。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以下、本発明の実施形態について、2つの例示のカッター、リーマー、及びプレーナー又はミルとの関連の中で記載する。特に、寛骨臼リーマーについて記載するが、本発明は、関節窩リーマーなど、湾曲した腔を準備するのに使用される他のタイプのリーマーにも適用できることが認識されるであろう。関節窩リーマーは、寛骨臼リーマーとは異なるサイズ及び形状を有し、人工関節窩関節の基部を受け入れるボアを準備するため、他の部品を含んでもよいことが認識されるであろう。また、特に、石灰質プレーナー又はミルについて記載する。しかしながら、寛骨臼リーマーに関連する本明細書の特定の教示を、どのようにして関節窩リーマー及び他の回転対称のリーマーにも適用するか、また石灰質プレーナー又はミルに関連する本明細書の特定の教示を、どのようにして他の回転式カッターにより広く適用するかは、当業者には明白となるであろう。したがって、本発明は、寛骨臼リーマー及び/又は石灰質プレーナーに限定されず、手動及び電動両方の他の回転駆動式外科的カッターに適用できる。
【0069】
以下、「リーマー」又は「リーマーヘッド」は、一般に、リーマー器具全体の全体的に凹状の切断部を指すのに使用され、「器具本体」は、リーマーが解放可能に取り付けられ、回転駆動をリーマーに伝達することができる連結具も提供してもよい、リーマー器具全体の更なる部分又は残りの部分を指すのに使用されている。
【0070】
図1を参照すると、本発明による外科的切断用器具100の斜視図が示されている。
図1では、器具100は分解された構成で示されている。
図2も器具100の斜視図を示すが、ただし組み立てられた状態である。器具100は、器具本体102と、リーマー104の形態のカッターとを含む。
図3は、リーマー104が明確に見えている、リーマー器具の端面図を示す。
図4は、組み立てられた構成にある器具100の側面図を示し、
図5は、組み立てられた構成にある器具100の線AAに沿った断面図を示す。
【0071】
器具本体102は、器具本体の遠位端に向かう第1の取付けメカニズム106を含む。器具本体102の近位端は、例えば電動工具又は手動駆動部を使用して回転駆動を加えるのに用いることができる、連結構成108を含む。図示される実施形態では、連結構成108はハドソンカップリング(Hudson coupling)又は端部の形態である。
【0072】
リーマー104は、中心の円形コア110と、中心コアから延在する3つのローブ112、114、116とを含む。中心コア110は、器具の中央長手方向軸線上で心出しされた円の周囲にそれぞれ位置する、湾曲壁118、120、122の3つの区画によって画成されている。コア110は完全に開いている口を有する。
【0073】
各ローブ112、114、116は、隣接したコア壁セグメントの対の間に位置されている。各ローブは、ほぼ径方向で延在する第1の部分と、ほぼ周囲方向で延在する第2の湾曲部分と、ほぼ径方向で延在する第3の部分とを有する、ローブ壁の区画によって画成されている。各ローブの周囲の湾曲壁区画は、器具の中央長手方向軸線上でやはり心出しされた、円の周囲に位置する。各ローブ壁の上縁部は、やはり完全に開いているローブ口を画成する。
図1に示されるように、中心コアの円形開口及び湾曲したローブ口は、連続又は隣接しており、リーマーの単一の完全に開いている口をもたらす。したがって、いずれの構成又は部材も、リーマーに入るのを妨害せず、十字部材などが取付けメカニズムとして使用される従来技術のリーマーのように、又はリーマーの内部腔に進入しない。
【0074】
各ローブの湾曲壁はそれぞれ、複数の切断構成物、例えば切断構成物130を支える。各切断構成物は、スロットと、切刃134を含むスロットの周りの壁構造とを備える。各切断構成物は、ほぼ長方形又はスロット付きの配置を有する。しかしながら、他の切断構成物及び幾何学形状を実際には使用できることが認識されるであろう。
図3に示されるように、切断構成物、例えば140も、リーマーヘッドの湾曲した下面又は外側端面138の外表面に設けられており、一般に完全に開いている口にほぼ対向している。
【0075】
中心コアの側壁118、120、122は、器具本体の第1の取付けメカニズム106と相互作用することができる、第2の取付けメカニズムを提供する。各コア側壁118、120、122は、ほぼ周囲方向で、径方向のローブ壁部分内へと延在する、細長いスロット140、142、144を含む。
【0076】
第1の取付けメカニズム106は、中心の円形コア110の直径に実質的に合致する直径を有する円形端部部材150を含む。円形端部部材150は、3つのペグ(そのうち2つ152、154のみが
図1で見えている)を支える。各ペグ152、154、156は、ほぼ径方向で延在し、リーマー104の対応する周囲のスロット140、142、144内に受け入れられるようにサイズ決めされている。円形端部150は、中央の円形の円筒状ロッド160に取り付けられている。
図5に最も良く示されるように、ロッド160の遠位部分162は、弾性部材、例えば圧縮ばね166が中に位置する円形の止まり穴164を画成する。
【0077】
第1の取付けメカニズム106はロック170も含む。ロック170は、3つの脚体174、176、178が遠位端から延在しているほぼ環状の本体172を有する。各脚体174、176、178の自由端は切欠きを、例えば切欠き180を含む。各切欠きは、対応するペグ152、154、156の自由端を受け入れるように形作られている。ロックは、ロックがリーマー器具の中央長手方向軸線182に沿って並進できるように、ロッド160の周りで摺動可能に装着されている。ピン184は、ロックの環状体172の対向する側面の間を延在し、ロッド160のボア164を貫通する。ピン184及びばね166は、ばね166が圧縮され、ロックを付勢して、
図5の矢印186によって示されるようにほぼ遠位方向で力を働かせることによって、係止状態にするように配置されている。各脚体174、176、178の自由端は、隣接した一対のロープの間に形成されるそれぞれの陥凹部内に受け入れられている。各脚体の一部は、コアを形成する側壁の外表面の一部分に対して作用する。これらは、コアの側壁を器具の遠位端に圧締めして、それらが使用中により大きい荷重を受けて外側に撓まないように作用する。この配置は、カッターの剛性若しくは強度を安定化又は増加させる助けとなる。ロック本体172の外表面は、使用中に器具のユーザの指が把持できるように、全体的に凹状の形状を有する。
【0078】
それによって、第1の取付けメカニズム、第2の取付けメカニズム、及びロックは、係止可能な差込み式の解放可能な取付けメカニズムを提供し、それによってリーマーを、ただしリーマーの側壁を使用して、器具本体102に解放可能に取り付けることができる。以下、リーマー器具の組立て及び使用について記載する。上述したように、
図1は、分解された状態の器具100を示す。ユーザは、指を使用してロック170の本体172を把持し、器具182の長手方向軸線に沿って、またばね166の作用に対抗して、ロック172をほぼ近位方向(方向186の反対)で引っ張ることができる。器具本体は、器具の中心軸182とほぼ同心で位置決めされており、ペグ152、154、156はリーマーのそれぞれのローブ部分内へと延在している。次に、円形端部部材150が、リーマーの中心コアの開口に挿入されている。次に、器具本体及び/又はリーマーを互いに対して回転させて、ペグ152、154、156を、ローブの径方向壁部分内へと延在する各スロットの開口部分を介して、それぞれのスロット140、142、144内へ係合する。ペグ152、154、156が回転してそれぞれのスロット140、142、144に入ると、ユーザはロック170を解除することができる。ばね166は、各ペグ152、154、156の自由端が各脚体174、176、178の自由端でそれぞれの切欠き、例えば180内に捕捉されるまで、ロックをほぼ遠位方向186で付勢する。この組み立てられた構成は
図2〜
図5に示されている。
【0079】
図2、
図3、及び
図4に示されるように、各脚体174、176、178の幅は、各コア壁区画120、122、124の幅に実質的に合致する。したがって、脚体172、174、176は、一般に、隣接したローブの径方向壁セグメントの間を延在し、それによって器具本体とリーマーとの間の相対回転移動を防ぐ。また、ばね166の作用がロックをほぼ遠位方向でリーマーに向かって付勢し、したがって、反対方向の解除力を加えずにロック170が解除されるのを防ぐ。
【0080】
スロット140、142、及び144は、カッターの開口に向かって、又はそれに隣接して位置している。したがって、器具本体の遠位端もカッターの開口に位置しており、そのことも、器具本体に組み合わせたときのカッター全体の剛性又は安定性を増加させる助けとなる。
【0081】
電動駆動工具又は手動ドライブなどの駆動工具が、次に、駆動連結具108に連結されており、次にリーマーをリーミングすべき窩に導入することができる。例えば、リーマーが寛骨臼リーマーである場合、寛骨臼腔をリーミングするために、リーマーを患者の寛骨臼に導入することができる。他の実施形態では、リーマーは、肩の関節窩など、他の腔をリーミングするのに適していることがある。図面に示されるリーマーの幾何学形状はほぼ半球であり、したがって、寛骨臼腔に適している。他のリーマーの幾何学形状が、寛骨臼よりも浅い関節窩にはより適切であることが認識されるであろう。関節窩腔をリーミングするのに適したリーマーの全体的な幾何学形状、形状、及びサイズの設計は、本書の教示から、当業者には明白であると考えられている。
【0082】
リーミングの間、リーマーは、リーミングの進行を評価するために、腔から時々除去されてもよい。駆動工具及び器具本体は、骨移植材料をリーマーの内部から回収又は採取するために、患者の骨にリーミング又は部分的にリーミングされた腔内においてリーマーをその場に残して、リーマーから解放されてもよい。リーミングプロセスの終りに、リーマー器具及び取り付けられた駆動工具は完全に取り外され、駆動工具は連結取付け具108から分離されてもよい。それに加えて、かつ/又は別の方法として、異なるサイズへの更なるリーミングを要する場合、より大きいリーマーが器具本体に取り付けられてもよい。本発明のこの部分におけるモジュール式の性質については詳細に後述する。
【0083】
リーマーを器具本体から取り外すため、一連の動作が全体的に逆転されている。ユーザは、ロック170を把持し、ほぼ近位方向(方向186の反対)で力を加える。これにより、ペグ150、152、154を、ロック170を器具の長手方向軸線182に沿って並進させることによって、脚体174、176、178の切欠きそれぞれから係脱させる。脚体の自由端がリーマーから取り除かれると、器具本体及びリーマーを互いに対して回転させて、ペグ152、154、156をそれぞれのスロット140、142、144から解放することができる。器具本体及びリーマーは、次に、円形端部部材150が中心コア110の口から自由になるまで、長手方向軸線182に沿って相対的に並進することによって分離させることができる。
【0084】
認識されるように、本発明のリーマーは少なくとも、器具本体を係合するのに用いられる部分の上に完全に開いている口を有する。これは、リーマーの口を横切らないにしても少なくともその中まで延在する部材を含む場合が多い、他のリーマー取付けメカニズムとは対照的である。リーマーの口内へ、及び/又はリーマーの内腔内へと延在する十字部材又は他の部品を使用するのではなく、リーマーの側壁を使用して、リーマーを器具本体に取り付けることによって、多数の利点がもたらされる。第一に、これによって、外科医がリーミングプロセスの状態を見る際の視認性が改善される。更に、リーマーの内部への改善されたアクセス性を提供する。これは、切断された骨を骨移植材料などとして使用するために保持しておくなど、切断された骨材料が外科処置の他の段階のために保持される場合に、特に重要であり得る。
【0085】
切断構成物を支える中心コア及び複数のローブを有するなどのリーマーの構成から、他の多数の利点がもたらされる。コアの壁の外表面は、リーマーの切断面から離れる方向で窪ませられるので、切断構成物を支えない。これによって、中心コアの壁が、手術室スタッフがリーマーを扱い操作するための安全な場所を提供し、それによって切断構成物による怪我のリスクが低減されるので、リーマーの扱い、並びにリーマー器具の組立て及び分解の安全性を改善することができる。
【0086】
リーマーの設計の更なる利点は、従来のリーマーに比べてより簡単かつ単純に製作することができる、全体的に一体の構造であることである。
【0087】
例えば、いくつかの実施形態では、リーマーは、3D印刷技術を使用して作られてもよい。
【0088】
例えば、他の実施形態では、リーマーは、加圧製造技術を使用することによって、単一の金属シートから作ることができる。また、第2の取付け構成のスロット及び切断構成物も形成するために、いくつかの切断ステップも要することがある。切断構成物を尖らせるための更なる何らかの処理も使用されてもよい。リーマーに適した材料としては、17/4PHステンレス鋼を含む外科グレードのステンレス鋼、並びにグレード420及び440Bのステンレス鋼などの硬鋼など、鋼及び合金鋼が挙げられる。
【0089】
リーマー及び中心コアの完全に開いている口の構成の更なる利点については、更に後述する。特に、単一又は少数の器具本体を、異なるサイズのリーマーと共に使用できること、また、試験用ライナーを中心コアに導入することによって、試験アセンブリの一部としてリーマーを使用できること。これら本発明の更なる利益について考察する前に、リーマー器具の更なる実施形態について、
図6及び
図7を参照して簡潔に記載する。
【0090】
図6を参照すると、本発明による外科的切断用器具200の第2の実施形態が示されている。外科的切断用器具200は、器具本体202の詳細の一部、並びにリーマー204の形態のカッターが2つのローブ212、214を含む点を除いて、外科的切断用器具100とほぼ同様である。
【0091】
第1の実施形態のように、リーマー204は、第2の取付けメカニズムを提供するスロット242、244をそれぞれ有する、第1及び第2の対向するコア壁218、220によって画成される、ほぼ円形のコア210を含む。各ローブ212、214は、第1の径方向構成要素、第2の湾曲した周囲構成要素、及び第3のほぼ径方向の構成要素を有するローブ壁によって画成されている。各ローブ壁の湾曲部分は、その外表面上で、複数の切断構成物、例えば切断構成物230を支える。複数の切断構成物はまた、
図7に示されるように、リーマーの湾曲した下面又は端面、例えば切断構成物236上に設けられている。やはり、第1の実施形態のように、第2の実施形態は、コアに対する完全に開いている口、並びに第1及び第2のローブそれぞれに対する完全に開いている口を提示する。コア及びローブの口は連続又は隣接しており、したがってリーマー全体が完全に開いている口を有する。
【0092】
器具本体202は、第1の実施形態にほぼ類似しており、やはりその遠位端に第1の取付けメカニズム206を含む。第1の実施形態で提供されたものに類似したロックも、第2の実施形態で提供されることができるが、第1の実施形態で使用される3つの脚体ではなく、一対の脚体のみを含む。明瞭にするため、又は説明のみのため、ロックは
図6及び
図7から省略している。第1の実施形態と同様に、器具本体の遠位端は、リーマーの中心の円形コア210の内径にほぼ合致するように寸法決めされた、2つの外側曲面部分を有する遠位端部分250を含む、第1の取付けメカニズムを提供する。第1のペグ252及び第2のペグ254は、第1の取付けメカニズムの遠位端部分の対向面から延在する。
【0093】
第1の取付けメカニズム及び第2の取付けメカニズムにより、ペグ252、254を対応する陥凹部242、244にねじ込むことができる差込み式のメカニズムを介して、器具本体の遠位端をリーマーに解放可能に取り付けることが可能になる。上述したように、第1の実施形態と関連して上述したものに類似の係止メカニズムも提供することができる。
【0094】
他の実施形態では、より多数のローブを中心コアに取り付けることもできることが認識されるであろう。しかしながら、ローブが4つを超えると、ローブ間の間隔が不十分になり、リーマーの性能が悪くなることがあると考えられている。使用するローブの数は、360°の大部分にわたって延在する切断曲面を提供することと、リーマーのローブ付き構造から生じる可能性があるあらゆる振動を低減又は管理することとのバランスである。
【0095】
次に、本発明のリーマーの態様におけるいくつかの更なる利益及び利点について記載する。特に、本発明のリーマーの態様によって、単一の器具本体が異なるサイズのリーマーと共に使用されてもよいように、異なるサイズ又は直径のリーマーがそれぞれ同じサイズのコアを有する、リーミング装置を提供するためのモジュール式の方策が可能になる。また、リーマーコアの完全に開いている口によって、
図9〜
図13を参照してより詳細に後述されるように、整形外科手術の試験部分の一部としてリーマーを使用することが可能になる。
【0096】
一般に、リーマー器具キットは、異なるサイズの患者に適応するか、又は腔の漸進的なリーミングが可能になるように、複数の異なるサイズを有するリーマーを提供する。例えば、38mm〜70mmの直径範囲を有するリーマーが提供されてもよい。従来技術のリーマーは、連結具を提供する十字部材を含む場合が多いので、十字部材を異なるサイズのリーマーの直径の上に適用することができるため、リーマーをリーマー器具の残りの部分に取り付けるのに困難はない。しかしながら、本発明は、リーマー腔の上を、又はその中へと延在する部材を使用しないので、同じ器具本体を異なるサイズのリーマーに取り付けられるようにするのに、異なる方策が使用されている。一般的な方策は
図8に示されている。
【0097】
図8は、本発明による、サイズが減少していく第1のリーマー310、第2のリーマー320、及び第3のリーマー330の概略平面図を示す。即ち、第1のリーマー310は最も大きい直径を有し、第2のリーマー320は中間の直径を有し、第3のリーマー330は最も小さい直径を有する。実際上、より多数又はより少数のリーマーが提供されてもよく、ここでは単に説明を単純にするために3つが例証されていることが認識されるであろう。本明細書で使用するとき、リーマーの直径及び「サイズ」は、一般に、ローブの湾曲壁、例えばワ湾曲壁312、314、316が位置する周囲における円の直径を指す。
図8に更に示されるように、各リーマー310、320、330は、上述したような湾曲したコア壁によって画成される中心コア318、328、338を含む。異なるサイズのリーマーの各コア318、328、330は同じサイズを有する。
図8に示されるように、コア壁は、
図8の破線で示される、同じ直径を有する円の周囲にある。例えば、
図8では、円319は約30mmの直径を有してもよい。したがって、異なるサイズのリーマー310、320、330は同じサイズのコア318、328、330をそれぞれ有するので、同じサイズの取付けメカニズムを有する等価の本体をリーマーのいずれかに取り付けることができる。したがって、一定のサイズのコアを備えた複数の異なるサイズのリーマーを提供することによって、取付けメカニズムとしての十字部材を省略することによる潜在的な問題が、一定のサイズのコアという特徴によって克服されている。したがって、これによって、コアの完全に開いている口を保持することが可能になり、また、視認性及び骨移植材料の採取という点で、上述の利益を提供するローブを保持することが可能になる。
【0098】
したがって、上述したように、リーミング装置キットは、単一の器具本体及び複数の異なるサイズのリーマーを備えてもよく、外科医は、提供されたリーマーから患者に適したリーマーを選択してもよく、単一のサイズの器具本体のみが提供されてもよい。それに加えて、又はそれの代わりに、外科医は、より小さいリーマーで最初にリーミングした後で、手術中に異なるサイズのリーマーを使用するように選択してもよく、したがって、外科医は、簡単かつ単純に、より小さいリーマーを器具本体から取り外し、より大きいリーマーを同じ器具本体に取り付けることができる。
【0099】
他の実施形態では、リーミング装置は、第1の共通サイズのコアをそれぞれ有する、第1の複数の異なるサイズのリーマーを含んでもよい。一定のサイズのコアをそれぞれ有するが、第1の複数のリーマーよりもサイズが大きいか又は小さい、更なる複数の他の異なるサイズのリーマーも提供されてもよい。例えば、これは、例えば、非常に小さい直径のリーマーを含むように、より広範囲のリーマーサイズを提供する必要がある場合に有用なことがある。例えば、より小さいリーマーサイズ、例えば直径24mm〜36mmを提供するのが望ましいことがある。したがって、より小さい範囲のリーマーはより小さいコア直径、例えば20mmを有してもよく、更に、より大きいリーマーの第2の部分集合は、より大きいコア直径、例えば34mmを有してもよい。したがって、この方策では、直径20mmの取付けメカニズムを有する第1のものと、直径34mmの取付けメカニズムを有する第2のものという、2つの異なるサイズの器具本体が使用されるであろう。他の変形例が当業者には明白となるであろう。
【0100】
次に、本発明の試験機構について、
図9〜
図13を参照してより詳細に記載する。上述したように、コアは、リーマーの内腔への簡単なアクセスを提供する完全に開いている口を有する。また、リーマーの内腔は、その内部へと突出する構成又は構造を有さない。したがって、リーミングが完了した後、リーマーはリーミングされた腔内でその場に残されてもよく、次に、ライナー構成要素は、整形外科処置の試験段階中にカップの試験用構成要素として役立つように、リーマーの腔内に導入されてもよい。
【0101】
図9は、試験用ライナー構成要素350の斜視図である。
図10は、試験用ライナー構成要素350の側面図を示す。
図9に示されるように、試験用ライナー構成要素350は、直径がリーマーの中心コアの直径に、例えば30mmに実質的に合致する、ほぼ円形の円筒形状を有する。上面351は、湾曲した試験用関節表面356を有する凹状の陥凹部又は腔354を画成する。本発明の寛骨臼の一実施形態では、凹状の陥凹部は半球形状又は球形の一部を有してもよい。しかしながら、本発明の関節窩の一実施形態の場合、凹状の腔に対する異なる曲面形状が提供されてもよい。
図10に最も良く示されるように、複数のペグは、試験用構成要素350の側壁358の外表面からほぼ径方向で延在する。複数のペグは、3つのペグ360、362、364の第1の部分群と、3つのペグ366、368の第2の部分群と、
図9〜
図12では見えていない第3の部分群とを備える。3つのペグの第1の群及び3つのペグの第2の群は、試験用構成要素350の長手方向軸線に沿って異なる位置にあるので、リーマー内への試験用構成要素の挿入深さを調節することが可能である。
【0102】
図11は、整形外科処置の試験段階中における、リーマー104及び試験用ライナー350のアセンブリ370の斜視図を示す。リーマー104は、その場に残されるか又はリーミングされた寛骨臼腔内に置かれており、試験用ライナー構成要素350は中心コアの腔内に導入されている。器具本体の差込み継手配置と同様に、3つのペグ360、362、364の群は、リーマーの第2の取付けメカニズムと相互作用することができる取付けメカニズムを提供する。即ち、試験用ライナーの3つのペグ360、362、364は、スロット140、142、144と係合されており、試験用ライナーは定位置にねじ込まれてリーマーを係止する。外科医は、次に、関節を評価するために、試験用の大腿骨構成要素を使用して関節を縮小してもよい。
【0103】
ペグ366、368の第2の組は、
図12に示されるような、リーマー104内への試験用ライナーの挿入深さを制御するのを可能にする。
図12は、リーマー104及び試験用ライナー構成要素350を備えるが、
図11に示される試験用アセンブリとは挿入深さが異なる、試験用アセンブリの斜視図を示す。
図12では、ペグの第2の組のペグ366、368、及び第3のものは、リーマー104のスロット140、142、144に係合されており、したがって、リーマー104の中心コア腔内への試験用ライナー350の挿入深さを制限する。したがって、試験用アセンブリ及び処置によって、試験処置中に股関節の側方化を調節することが可能になる。股関節の適正な側方化は、股関節の安定性における重要な因子であり得る。
【0104】
試験用ライナー350は、好ましくはプラスチック又はポリマー材料、特に、アセタールなどのポリマーの工業用プラスチックで作られ、ピン又はペグは、17/4PH、316、420、又は440などの好適なグレードのステンレス鋼など、外科グレードの金属又は合金から作ることができる。
【0105】
認識されるように、試験中、外科医は、関節構成要素の最良のサイズ及び位置決めを決定しようとしている。したがって、場合によっては、外科医は異なるサイズの大腿骨頭を試したいことがあり、したがって異なるサイズのカップに対応する試験用ライナーを試すことができることを求める。したがって、試験装置は、中心コアの直径に対応する同じ外径を有するが、異なるカップ及び頭のサイズに対応する異なる直径の腔を中に有する、試験用ライナーを含んでもよい。リーマー及び試験用ライナーのこのモジュール式の態様は、
図13に概略的に示されている。例えば、
図13は、リーマー402と、第1のカップ直径406に対応する第1の試験用ライナー404とを備える、第1の試験用アセンブリ400を示す。装置は、同じ外径を有するが異なるサイズの内径を有する、更なる試験用ライナーを含む。例えば、試験用アセンブリ410はやはりリーマー402を備える。しかしながら、試験用アセンブリ410は、より小さい大腿骨頭に対応する、より小さい直径414の腔を有する第2の試験用ライナー412を含む。
【0106】
図13はまた、異なる試験用ライナーサイズ及び異なるリーマーサイズのモジュール性を示す。例えば、試験用アセンブリ420は、試験用アセンブリ400のリーマー402よりも大きい直径を有するリーマー422と、カップ直径306を有する試験用ライナー404とを備える。したがって、外科医が最初にリーマー402を使用して腔をリーミングし、次に試験用ライナー404を使用して試験する状況では、外科医は、続いて、より大きいリーマー422を使用して腔を更にリーミングし、次に同じ試験用ライナー404を使用して再試験してもよい。
図13はまた、リーマー422と、試験用ライナー404よりも小さい直径のカップサイズ414を有する試験用412とを備える、更なる試験用アセンブリ430を示す。したがって、カップサイズ406でリーミングした後、外科医は、より小さい頭がより適切であると判断してもよく、したがってより小さい直径414を有するライナー412を用いて試験してもよい。試験それぞれが同じ外径を有し、異なるサイズのリーマーがそれぞれ同じサイズのコアを有するので、試験用ライナー及びリーマーの数に関して改善されたモジュール性が提供されて、異なるサイズの寛骨臼カップ及び大腿骨頭に対して試験の全範囲を提供する。
【0107】
次に、本発明の外科的切断用器具の更なる実施形態について、特に
図14及び
図15を参照して記載する。この更なる実施形態では、カッターは、上述の実施形態とは異なる形態を有し、特にプレーナー又はミルの形態であり、特に、骨に平坦面を形成する際に石灰質骨を除去するのに適した石灰質プレーナーである。外科的切断用器具の器具本体部は、
図1〜
図5を参照して上述したのと同じ全体形態を有する。したがって、本発明はまた、カッターと器具本体の遠位端との間の共通の取付け装置によって、異なるカッターを同じ共通の器具本体と共に使用できる、外科的切断に対するモジュール式の方策を提供する。
【0108】
図14は、本発明の更なる実施形態による外科的切断用器具のカッター400の上面から見た斜視図を示す。
図15は、カッター400の下面から見た斜視図を示す。カッター400は、石灰質プレーナー又はミルの形態であり、骨上でほぼ平坦面又は平面を形成するのに適している。石灰質プレーナー400は、中心コア402と、そこから延在する第1のローブ404、第2のローブ406、及び第3のローブ408とを有する。平面で見ると、カッター400は全体的にクローバーの葉の構成を有する。中心コア402は、それぞれのスロット418、420、422をそれぞれ有し、石灰質プレーナー400の全体的に開いた端面に向かって、又はそこに隣接して位置する、側壁412、414、416によって画成されている。スロット418、420、422は第2の取付けメカニズムを提供し、器具本体の第1の取付けメカニズムのピン又はペグは、カッター400を器具本体に解放可能に取り付けるために、それと相互作用することができる。中心コア402の直径は、カッターのリーマーの実施形態における中心コアの直径と同じであり、また器具本体の遠位端の直径と類似しているので、同じ器具本体を、カッターとしてのリーマー又は石灰質プレーナーのどちらかと交換可能に使用することができる。
【0109】
図15に最も良く示されるように、完全に開いている口の反対側にあるカッター400の外側端面430は、それぞれ切断スロットの形態である、複数の切断構成物、例えば切断構成物432を支える。図示される実施形態では、中心コアに対応する外側端面の一部分に位置する3つの切断構成物と、ローブ404、406、408のそれぞれの1つに対応する外側端面の各部分上の2つの切断構成物とがある。しかしながら、骨のほぼ平坦面又は平面を作り出す平削り又はミリング動作をもたらすように石灰質プレーナーが配置されているので、ローブの側壁部分434、436、438上には切断構成物は提供されていない。
【0110】
石灰質プレーナーの完全に開いている口は、リーマーと同様の多数の利点を有する。それにより、例えば骨断片を除去するため、石灰質プレーナーの内部への視覚的及び物理的なアクセスが向上する。
【0111】
リーマーカッターの設計と同様に、石灰質プレーナーカッターは、他のカッターに比べてより簡単かつ単純に製作することができる、全体的に一体の構造を有する。
【0112】
例えば、いくつかの実施形態では、石灰質プレーナーは3D印刷技術を使用して作られてもよい。
【0113】
例えば、他の実施形態では、石灰質プレーナー400は、加圧製造技術を使用することによって、単一の金属シートから作ることができる。また、第2の取付け構成のスロット及び切断構成物も形成するために、いくつかの切断ステップも要することがある。切断構成物を尖らせるための更なる何らかの処理も使用されてもよい。石灰質プレーナーに適した材料としては、17/4PHステンレス鋼を含む外科グレードのステンレス鋼、並びにグレード420及び440Bのステンレス鋼などの硬鋼など、鋼及び合金鋼が挙げられる。
【0114】
いくつかの実施形態では、カッターの加圧又は形成を容易にするため、妥当な薄さの金属シートが使用されてもよい。例えば、カッターは、加圧又は別の方法でのカッターの形成の容易さを改善するため、約0.635mmの厚さを有する420ステンレス鋼のシートから作ることができる。しかしながら、結果として得られるカッターは、特にその開口が理由で、剛性が低い可能性がある。したがって、取付けメカニズムは、開口に向かって又はそれに隣接して位置決めされるので、器具本体の遠位端は、中心コア内に受け入れられると、カッターを補強、安定化、又は別の形で強化する助けとなることができる。更に、コア側壁の外表面を係合するロックの部品を設けることによって、それがなければカッターを歪ませることがある、使用の際のあらゆる外側への撓み力に抵抗する助けとなり得る。
【0115】
上述したように、異なるタイプのカッターと器具本体との間の共通の取付けインターフェースとは、同じ器具本体を複数の異なるタイプのカッターと共に使用できることを意味する。したがって、同じ器具本体を石灰質プレーナーと共に使用して、整形外科処置の1つの段階で、例えば石灰質骨を大腿骨の切除した遠位部から除去し、整形外科処置の別の段階で、例えば寛骨臼腔をリーミングすることもできる。したがって、外科処置の間に使用される装置の量を低減することができる。
【0116】
上述した具体的な実施形態に対する様々な変更及び修正は、本明細書に含まれる教示から、当業者には明白となるであろう。
【0117】
〔実施の態様〕
(1) 外科的切断用器具であって、
遠位端と前記遠位端にある第1の取付けメカニズムとを有する器具本体と、
中心コアと、複数の切断構成物と、前記中心コアから延在する複数のローブとを有するカッターであって、前記中心コアが完全に開いている口を画成する側壁を有し、前記側壁が、前記第1の取付けメカニズムと相互作用して、前記カッターを前記器具本体の前記遠位端に解放可能に取り付けることができる、第2の取付けメカニズムを含み、前記複数の切断構成物のうち少なくとも1つの切断構成物が、前記完全に開いている口の反対側にある前記カッターの外側端面に設けられている、カッターと、
を備える、外科的切断用器具。
(2) 前記カッターが外側面を有し、前記複数の切断構成物のうち少なくとも1つが前記外側面に設けられている、実施態様1に記載の外科的切断用器具。
(3) 各ローブが前記外側面の一部分を提供し、前記外側面の各部分が湾曲し、前記複数の切断構成物のうち少なくとも1つを提供する、実施態様2に記載の外科的切断用器具。
(4) 前記カッターが、骨内に曲線状の凹状腔を形成するように配置されている、実施態様1から3のいずれかに記載の外科的切断用器具。
(5) 前記カッターがリーマーである、実施態様4に記載の外科的切断用器具。
【0118】
(6) 前記複数の切断構成物のうち複数が前記外側端面に設けられている、実施態様1に記載の外科的切断用器具。
(7) 前記複数の切断構成物の全てが前記外側端面に設けられている、実施態様6に記載の外科的切断用器具。
(8) 前記外側端面が平坦である、実施態様6又は7に記載の外科的切断用器具。
(9) 前記カッターが骨上に平坦面を形成するように配置されている、実施態様1又は実施態様6から8のいずれかに記載の外科的切断用器具。
(10) 前記カッターがプレーナー又はミルである、実施態様9に記載の外科的切断用器具。
【0119】
(11) 各ローブが、外側面を提供するローブ壁によって形成され、前記ローブ壁が完全に開いているローブ口を画成する、実施態様1に記載の外科的切断用器具。
(12) 前記コアの前記口及び前記ローブ口が連続しており、前記カッターの完全に開いている口を提供する、実施態様11に記載の外科的切断用器具。
(13) 前記カッターが単一の材料片から形成されている、実施態様1〜12のいずれかに記載の外科的切断用器具。
(14) 前記単一の材料片が金属シートである、実施態様13に記載の外科的切断用器具。
(15) 前記第2の取付けメカニズムが前記完全に開いている口に隣接して位置する、実施態様1〜14のいずれかに記載の外科的切断用器具。
【0120】
(16) 前記第1の取付けメカニズム及び前記第2の取付けメカニズムの一方が雄部材を含み、他方が雌部材を備える、実施態様1〜15のいずれかに記載の外科的切断用器具。
(17) 前記第2の取付けメカニズムが、前記中心コアの前記側壁に形成される雌部材を備える、実施態様16に記載の外科的切断用器具。
(18) 前記第1の取付けメカニズムが、前記中心コアの前記側壁の外表面に作用することによって、前記カッターを前記遠位端に固定するように作動可能なロックを含む、実施態様1〜17のいずれかに記載の外科的切断用器具。
(19) 前記ロックが、前記ロックを係止構成から解除構成へと変化させるため、前記器具本体の長手方向軸線に沿って並進させることができる係止部材を含む、実施態様18に記載の外科的切断用器具。
(20) 前記係止構成では、前記係止部材の一部分が、隣接した一対のローブの間に形成される陥凹部内へと延在して、前記器具本体の前記遠位端に対する前記カッターの回転を防ぐ、実施態様19に記載の外科的切断用器具。
【0121】
(21) 前記第1の取付けメカニズムが、前記中心コアの前記側壁の間を延在するように寸法及び形状が決められた係合部を含む、実施態様1〜20のいずれかに記載の外科的切断用器具。
(22) 前記係合部が、前記中心コアの前記口内に受け入れられ、前記口を埋めるように寸法及び形状が決められている、実施態様21に記載の外科的切断用器具。
(23) 前記カッターが、それぞれ隣接した一対のローブの間に位置する、介在する外表面領域を含み、前記複数の切断構成物が、前記複数のローブ上にのみ設けられ、前記介在する外表面領域上には設けられていない、実施態様1〜5又は11〜22のいずれかに記載の外科的切断用器具。
(24) 前記カッターが、2つ、3つ、又は4つのローブを有し、前記ローブが、前記カッターの中心軸を中心にして均等な角度で離隔されている、実施態様1〜23のいずれかに記載の外科的切断用器具。
(25) 部品のキットであって、
実施態様1〜24のいずれかに記載の外科的切断用器具と、
中心コアと、前記中心コアから延在する複数のローブとを有する更なるカッターであって、前記更なるカッターの前記中心コアと前記カッターの前記中心コアが同じ横方向サイズを有する、更なるカッターと、を備える、部品のキット。
【0122】
(26) 前記カッター及び前記更なるカッターが異なるサイズである、実施態様25に記載の部品のキット。
(27) 前記カッターのローブの外表面と中心回転軸との間の距離が、前記更なるカッターのローブの外表面と中心回転軸との間の距離とは異なる、実施態様26に記載の部品のキット。
(28) 前記カッター及び前記更なるカッターが異なるタイプのカッターである、実施態様25〜27のいずれかに記載の部品のキット。
(29) 前記カッター及び前記更なるカッターが同じタイプのカッターである、実施態様25〜27のいずれかに記載の部品のキット。
(30) 前記カッター及び前記更なるカッターがそれぞれリーマーである、実施態様29に記載の部品のキット。
【0123】
(31) 試験用ライナーを更に備え、前記試験用ライナーが、前記リーマーの前記中心コア及び前記更なるリーマーの前記中心コア内に受け入れられるように寸法及び形状が決められている、実施態様30に記載の部品のキット。
(32) 前記試験用ライナーが、前記第2の取付けメカニズムと相互作用して、前記中心コア内への前記試験用ライナー(trail liner)の挿入深さを制御することができる、第3の取付けメカニズムを含む、実施態様31に記載の部品のキット。
(33) 前記第3の取付けメカニズムが、前記試験用ライナーの外表面から延在する複数の雄部材を備える、実施態様32に記載の部品のキット。
(34) 前記複数の雄部材が、第1の雄部材群と第2の雄部材群とを備え、前記第1の雄部材群及び前記第2の雄部材群が、前記試験用ライナーの長手方向軸線に沿って異なる位置にある、実施態様33に記載の部品のキット。
(35) 部品のキットであって、
実施態様1〜5又は11〜23のいずれかに記載の外科的切断用器具と、
試験用ライナーであって、前記カッターがリーマーであり、前記試験用ライナーが前記リーマーの前記中心コア内に受け入れられるように寸法及び形状が決められている、試験用ライナーと、を備える、部品のキット。
【0124】
(36) 部品のキットであって、
中心コアと、前記中心コアから延在する複数のローブとを有するリーマーであって、各ローブが外表面上で少なくとも1つの切断構成物を支え、各外表面が湾曲形状を有し、前記中心コアが、腔及び完全に開いている口を画成する側壁を有し、前記側壁が、器具本体の第1の取付けメカニズムと相互作用することができる第2の取付けメカニズムを含む、リーマーと、
試験用ライナーであって、前記試験用ライナーが前記リーマーの前記中心コアの前記腔内に受け入れられるように寸法及び形状が決められ、前記試験用ライナーが第1の横方向サイズを有する関節表面を有する、試験用ライナーと、を備える、部品のキット。
(37) 更なる試験用ライナーを更に備え、前記更なる試験用ライナーが前記リーマーの前記中心コアの前記腔内に受け入れられるように寸法及び形状が決められ、前記更なる試験用ライナーが前記第1の横方向サイズとは異なる第2の横方向サイズを有する関節表面を有する、実施態様36に記載の部品のキット。
(38) 腔を画成する中心コアと、前記中心コアから延在する複数のローブとを有する更なるリーマーを更に備え、前記試験用ライナーが、前記更なるリーマーの前記中心コアの前記腔内に受け入れられるように寸法及び形状を決められている、実施態様36に記載の部品のキット。
(39) 腔を画成する中心コアと、前記中心コアから延在する複数のローブとを有する更なるリーマーを更に備え、前記試験用ライナー及び前記更なる試験用ライナーがそれぞれ、前記更なるリーマーの前記中心コアの前記腔内に受け入れられるように寸法及び形状を決められている、実施態様37に記載の部品のキット。
(40) 外科的切断用器具を組み立てる方法であって、
器具本体の第1の取付けメカニズムを、カッターの完全に開いている口を介して前記カッターに導入することと、
前記第1の取付けメカニズムを、前記カッターの側壁に設けられた第2の取付けメカニズムと係合することと、
前記カッターの前記側壁の外側部分を係合して、前記器具本体を前記カッターに解放可能に固定するように、ロックを作動させることと、を含む、方法。
【0125】
(41) 前記器具本体又はリーマーを他方に対して回転させて、前記第1の取付けメカニズム及び前記第2の取付けメカニズムを係合することを更に含む、実施態様40に記載の方法。
(42) リーマーを使用して腔をリーミングすることと、
第1のカップサイズに対応する試験用ライナーを前記リーマーに挿入することと、を含む、球窩型関節を試験する方法。
(43) 前記試験用ライナーを前記リーマーから取り外すことと、
更なる試験用ライナーを前記リーマーに挿入することであって、前記第2の試験用ライナーが第2のカップサイズに対応し、前記第1のカップサイズ及び前記第2のカップサイズが異なる、ことと、を更に含む、実施態様42に記載の方法。
(44) 前記リーマーとは異なる横方向サイズを有する更なるリーマーを使用して、前記腔を更にリーミングすることと、
前記試験用ライナー又は更なる試験用ライナーを前記更なるリーマーに挿入することと、を更に含む、実施態様42又は43に記載の方法。
(45) 完全に開いている口を有するリーマーを使用して、患者の骨に腔を少なくとも部分的にリーミングすることと、
器具本体を前記リーマーから分離することと、
骨移植材料を前記リーマーの前記完全に開いている口を介して前記リーマーから除去することと、を含む、患者の骨に腔をリーミングする方法。
【0126】
(46) 前記骨移植材料が、前記リーマーが前記患者の前記骨に少なくとも部分的にリーミングされた前記腔内に位置する状態で、前記リーマーから除去される、実施態様45に記載の方法。