特許第6556727号(P6556727)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6556727修飾グアー誘導体を有するパーソナルケア組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6556727
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】修飾グアー誘導体を有するパーソナルケア組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20190729BHJP
   A61K 8/46 20060101ALI20190729BHJP
   A61K 8/89 20060101ALI20190729BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20190729BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20190729BHJP
   A61Q 5/12 20060101ALI20190729BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20190729BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20190729BHJP
【FI】
   A61K8/73
   A61K8/46
   A61K8/89
   A61K8/86
   A61Q5/02
   A61Q5/12
   A61Q19/10
   A61K8/37
【請求項の数】10
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-541209(P2016-541209)
(86)(22)【出願日】2014年12月19日
(65)【公表番号】特表2017-500330(P2017-500330A)
(43)【公表日】2017年1月5日
(86)【国際出願番号】US2014071447
(87)【国際公開番号】WO2015095677
(87)【国際公開日】20150625
【審査請求日】2017年12月4日
(31)【優先権主張番号】61/919,561
(32)【優先日】2013年12月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】特許業務法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア・ヴィ・グレイソン
(72)【発明者】
【氏名】エメット・エム・パーティン
(72)【発明者】
【氏名】タイス・カーシオ
【審査官】 駒木 亮一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0214724(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0236181(US,A1)
【文献】 特表2008−543999(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
Japio−GPG/FX
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の界面活性剤及び4−モルホリニルエチルグアーを含ーソナルケア組成物。
【請求項2】
4−モルホリニルエチルグアーが、灰及び揮発物に対して補正された1%水溶液中で約500〜約10,000mPa−secの粘度を有する、請求項1記載のパーソナルケア組成物。
【請求項3】
4−モルホリニルエチルグアーが、約50〜約5,000kDaの分子量範囲を有する、請求項1記載のパーソナルケア組成物。
【請求項4】
4−モルホリニルエチルグアーが、約0.02%〜約7.5%のケルダール窒素含有量を有する、請求項1記載のパーソナルケア組成物。
【請求項5】
4−モルホリニルエチルグアーが、約0.05〜約2重量%で存在する、請求項1記載のパーソナルケア組成物。
【請求項6】
前記界面活性剤が、約1〜約25重量%で存在する、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項7】
シリコーンを更に含む、請求項1〜のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項8】
約400kDa〜約4,000kDaの分子量を有する非イオン性ポリ(エチレンオキシド)ポリマーを更に含む、請求項1〜のいずれか一項に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項9】
前記1つ以上の界面活性剤が、アニオン性界面活性剤を含む、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項10】
前記1つ以上の界面活性剤が、非イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤を含む、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
関連出願の相互参照
本出願は、2013年12月20日に出願された米国仮出願第61/919,561号に対する優先権を主張するものであり、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、グアー誘導体を含むパーソナルケア組成物を提供し、該グアー誘導体は、ガラクトマンナンポリマー上で、エトキシル、プロポキシル、またはヒドロキシプロポキシル連結基を介して、三級環状アミン化合物で化学修飾される。
【背景技術】
【0003】
コンディショニングは、ヘアケア製品の主に認められる消費者利益のうちの1つである。日常的に毛髪を扱い、染め、脱色し、スタイルを頻繁に変える消費者の数が世界的に急速的に増加している。日光、産業、及び都市環境による悪影響と相まって、この傾向は、消費者の毛髪の状態に対する懸念及び意識を高め、新たな効率的なコンディショニング製品及び成分の市場ニーズを刺激している。
【0004】
コンディショニングは、典型的には、洗い流さないトリートメント及び洗い流すトリートメントによりコンディショニング剤を毛髪に沈着させることによって達成される。洗い流さないトリートメント由来のコンディショニング材料の沈着がより単純である一方で、洗い流す配合物中での沈着は困難を示し得る。洗い流すトリートメント(例えば、シャンプーまたはコンディショナー)が塗布される場合、すすぎが完了した後に、配合物中に含まれるコンディショニング利益剤の少量のみが毛髪表面に吸着して残留する。「モノ第4級化合物(monoquat)」(カチオン性界面活性剤)またはカチオン性ポリマーなどのいくつかのカチオン性材料が、一部毛髪表面のアニオン電荷により、より簡単に毛髪に沈着して残留するため、これらのカチオン性ポリマーを使用してこのコンディショニング利益を増強することができる。これらの材料は、シリコーン、日焼け止め剤、芳香剤などの洗い流す配合物中に含まれる他の有益な薬剤の送達を支援することもできる。しかしながら、モノ第四級化合物及びポリ第四級化合物(polyquat)などの四級化材料が原因となり得る環境への潜在的な悪影響に対する懸念が世界的に高まっている。これらの材料の水生毒性が報告されており、四級置換のレベルに比例することが分かった。
【発明の概要】
【0005】
広範な態様では、本開示は、性能利益及び改善された毒性プロファイルをもたらす効率的な非四級パーソナルケア組成物を提供する。性能利益には、濡れたもしくは乾燥した皮膚または毛髪の感覚改善、改善された耐水性、蓄積の減少、及び毛髪における梳毛力の低減が含まれ得るが、これらに限定されない。これらのパーソナルケア組成物は、界面活性剤及びグアー誘導体のうちの1つ以上を含む。グアー誘導体は、出発材料としてグアーガムを用いることによって調製される。グアーガムは、グアー植物であるクラスタマメの種を粉砕することによって得られる天然の食用多糖類であり、セルロースとは異なり、水溶性を付与されるためにエトキシル化などの化学反応を必要としない。結果として、グアー誘導体は、低コストであり、高い再生可能含有量(〜85%)を有し得る。
【0006】
よって、本開示の一態様は、界面活性剤のうちの1つ以上及びグアー誘導体を含むパーソナルケア組成物を提供し、該グアー誘導体は、グアー、ヒドロキシプロピルグアー、疎水性改質グアー、疎水性改質ヒドロキシプロピルグアー、及びカルボキシメチルグアーから選択され、各々、ガラクトマンナンポリマー上で、エトキシル、プロポキシル、またはヒドロキシプロポキシル連結基を介して、モルホリニル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、ピペラジニル、4−メチルピペラジニル、4−エチルピペラジニル、ピペリジニル、及びピロリジニルから選択される基で置換される。
【0007】
別の態様では、本開示は、シャンプー、コンディショニングシャンプー、洗い流すコンディショナー、洗い流さないコンディショナー、クレンジングコンディショナー、またはボディーウォッシュであるパーソナルケア組成物を提供するこれらの使用を提供する。
【0008】
別の態様では、本開示は、毛髪の状態を整える方法を提供し、本方法は、本開示のパーソナルケア組成物を毛髪に塗布することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】コンディショニング及び利益剤の支援沈着の両方において、4−モルホリニルエチルグアーを含有するシャンプー、ジエチルアミノエチルグアーを含有するシャンプー、及びカチオン性グアー(JAGUAR(商標)C−13S、Rhodiaより入手可能)を含有するシャンプーの性能の検証の結果を示すグラフである。
図2】4−モルホリニルエチルグアーを含有するシャンプー、カチオン性グアー(EcoSmooth(商標)100、Dow Chemical Companyから入手可能)を含有するシャンプー、及びUCARE(商標)JR−30M(Dow Chemical Companyから入手可能)ポリマーを含有するシャンプーの蓄積耐性試験の結果を示す画像である。
図3】4−モルホリニルエチルグアーを含有するシャンプー及びカチオン性グアー(EcoSmooth(商標)100)を含有するシャンプーの湿度耐性試験の結果を示す画像である。
図4】4−モルホリニルエチルグアーを含有するシャンプー及びカチオン性グアー(JAGUAR(商標)C−13S)を含有するシャンプーのパネル試験結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の方法及び材料を記載する前に、本明細書に記載の態様が特定の実施形態または構成に限定されず、したがって、言うまでもなく多種多様であってもよいことを理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の態様を単に説明する目的のためであり、本明細書に具体的に定義されない限り、制限するようには意図されていないことも理解されたい。
【0011】
本開示を考慮して、本明細書に記載の活性材料及び方法は、所望の必要性を満たすために当業者によって構成され得る。一般に、本開示の材料及び方法は、パーソナルケア組成物、特にヘアコンディショニング組成物における改善を提供する。例えば、ある特定の態様では、本開示のパーソナルケア組成物(即ち、グアー誘導体のうちの1つ以上を含む組成物)は、性能及び減少した水生毒性を提供する。性能利点には、濡れた状態もしくは乾燥した皮膚または毛髪の感覚改善、改善された耐水性、蓄積の減少、及び毛髪における梳毛力の低減が含まれ得るが、これらに限定されない。特定の理論に拘束されるわけではないが、グアー誘導体のpKaが水生毒性を制御するための主要因子であると考えられる。
【0012】
一般に、「パーソナルケア」は、人に局所的に塗布される(口、耳、及び鼻腔を含むが、摂取されない)組成物に関する。パーソナルケア組成物の例としては、スキンケア製品及びヘアケア製品が挙げられる。スキンケア製品には、フェイシャルクリーム、保湿剤、洗い流さないローション及び洗い流すローション、日焼け止め剤、ファンデーション、マスカラ、アイライナー、口紅、クレンザーなどが含まれるが、これらに限定されない。ヘアケア製品には、シャンプー、洗い流さないコンディショナー及び洗い流すコンディショナー、スタイリングゲル、及びヘアスプレーが含まれるが、これらに限定されない。
【0013】
本開示のパーソナルケア組成物は、界面活性剤のうちの1つ以上及びグアー誘導体を含み、該グアー誘導体は、グアー、ヒドロキシプロピルグアー、疎水性改質グアー、疎水性改質ヒドロキシプロピルグアー、及びカルボキシメチルグアーから選択され、各々、ガラクトマンナンポリマー上で、エトキシル、プロポキシル、またはヒドロキシプロポキシル連結基を介して、モルホリニル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、ピペラジニル、4−メチルピペラジニル、4−エチルピペラジニル、ピペリジニル、及びピロリジニルから選択される基で置換される。当業者であれば、エトキシル(−O−CHCH−)、プロポキシル(−O−CHCHCH−)、またはヒドロキシプロポキシル(−O−CHCH(OH)CH−)連結基(ここで、連結基中のオキソ部分(即ち、−O−)はガラクトマンナンポリマーによって提供される)が、これらの誘導体(例えば、(2−クロロエチル)−、(3−クロロプロピル)−、または(2,3−エポキシプロピル)含有アルキル化剤)を作製するためのアルキル化剤の選択に依存することを認識するであろう。
【0014】
一実施形態では、ガラクトマンナンポリマー上での置換は、エトキシルまたは2−ヒドロキシプロポキシル連結基を介するものである。別の実施形態では、ガラクトマンナンポリマー上の置換は、エトキシル連結基を介するものである。別の実施形態では、ガラクトマンナンポリマー上の置換は、2−ヒドロキシプロポキシル連結基を介するものである。別の実施形態では、ガラクトマンナンポリマー上の置換は、プロポキシル連結基を介するものである。
【0015】
他の実施形態は、ガラクトマンナンポリマー上で、連結基を介して、モルホリニル、イミダゾリル、4−メチルピペラジニル、4−エチルピペラジニル、ピペリジニル、及びピロリジニルから選択される基で置換される上述のグアー、ヒドロキシプロピルグアー、疎水性改質グアー、疎水性改質ヒドロキシプロピルグアー、またはカルボキシメチルグアーを提供する。また他の実施形態は、ガラクトマンナンポリマー上での、連結基を介した、モルホリニル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、4−メチルピペラジニル、または4−エチルピペラジニルでの置換を提供する。一部の他の実施形態は、ガラクトマンナンポリマー上での、連結基を介した、ピペリジニルまたはピロリジニルでの置換を提供する。一部の他の実施形態は、ガラクトマンナンポリマー上での、連結基を介した、モルホリニルまたはイミダゾリルでの置換を提供する。特定の実施形態では、グアーは、連結基を介して、モルホリニルまたはイミダゾリルで置換される。別の特定の実施形態では、グアーは、連結基を介して、モルホリニルで置換される。別の特定の実施形態では、グアーは、連結基を介して、イミダゾリルで置換される。
【0016】
グアー誘導体の例示的で非限定的な例としては、4−モルホリニルエチルグアー、3−(1−イミダゾリル)−2−ヒドロキシプロピルグアー及び3−(4−モルホリニルエチル)−2−ヒドロキシプロピルグアーが挙げられる。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、グアー誘導体が4−モルホリニルエチルグアーである。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、グアー誘導体が2−(1−イミダゾリル)−2−ヒドロキシプロピルグアーである。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、グアー誘導体が3−(4−モルホリニルエチル)−2−ヒドロキシプロピルグアーである。
【0017】
水溶液中に希釈される場合、本明細書に記載のグアー誘導体は、粘度に関して評価され得る。粘度は、約25.0℃で、様々な種類の粘度計及びレオメーターを用いて測定することができる。ある特定の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、1%水溶液で、約500〜約10,000mPa−secの範囲内の粘度を有し、灰及び揮発物に対して補正されている。他の実施形態では、粘度は、約750〜約10,000mPa−sec、または約1,000〜約10,000mPa−sec、または約1,500〜約10,000mPa−sec、または約2,000〜約10,000mPa−sec、または約3,000〜約10,000mPa−sec、または約500〜約8,000mPa−sec、または約750〜約8,000mPa−sec、または約1,000〜約8,000mPa−sec、または約2,000〜約8,000mPa−sec、または約3,000〜約8,000mPa−sec、または約1,000〜約5,000mPa−sec、または約1,000〜約4,000mPa−sec、または約1,000〜約3,000mPa−sec、または約1,500〜約5,000mPa−sec、または約1,500〜約4,000mPa−sec、または約1,500〜約3,000mPa−sec、または約2,000〜約5,000mPa−sec、または約2,000〜約4,000mPa−sec、または約2,000〜約3,000mPa−secであり、全て1%水溶液での粘度であり、灰及び揮発物に対して補正されている。一実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、1%水溶液での粘度であり、灰及び揮発物に対して補正されている約1,000〜約4,000mPa−secの粘度を有する。別の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、1%水溶液での粘度であり、灰及び揮発物に対して補正されている約2,000〜約4,000mPa−secの粘度を有する。別の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、1%水溶液での粘度であり、灰及び揮発物に対して補正されている約2,000〜約3,500mPa−secの粘度を有する。当業者であれば、本明細書に記載の方法を考慮して、所望の粘度をグアー誘導体に提供することができる。
【0018】
同様に、本明細書に記載のグアー誘導体は、例えば、それらを作製するために使用される方法及び所望の最終用途に応じて、様々な異なる分子量で提供され得る。ある特定の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、約50〜約5,000kDaの範囲内の分子量を有する。他の実施形態では、分子量は、約75〜約5,000kDa、もしくは約100〜約5,000kDa、もしくは約500〜約5,000kDa、もしくは約1,000〜約5,000kDa、もしくは約2,000〜約5,000kDa、もしくは約100〜約3,000kDa、もしくは約500〜約3,000kDa、もしくは約1,000〜約3,000kDa、もしくは約2,000〜約3,000kDa、もしくは約1,000〜約4,000kDa、もしくは約1,500〜約4,000kDa、もしくは約1,500〜約3,000kDa、または約1,000、もしくは約1,500kDa、もしくは約2,500、もしくは約3,000kDa、もしくは約4,000である。一実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、約500〜約3,000kDaの分子量を有する。別の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、約1,000〜約2,000kDaの分子量を有する。当業者であれば、本明細書に記載の方法を考慮して、所望の分子量をグアー誘導体に提供することができる。
【0019】
本明細書に記載のグアー誘導体は、例えば、グアー誘導体を作製するために使用される方法及び所望の最終用途に応じて、様々なケルダール窒素含有量を有し得る。ケルダール窒素含有量は、標準的な手順を用いて決定される。例えば、ある特定の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、約0.02%〜約7.5%の範囲内のケルダール窒素含有量を有する。一実施形態では、ケルダール窒素含有量は、約0.05%〜約7%、または約0.1%〜約7%、または約0.5%〜約7%〜約1%〜約7%、または約0.05%〜約5%、または約0.1%〜約5%、または約0.5%〜約5%、または約1%〜約5%、約0.05%〜約3%、または約0.1%〜約3%、または約0.5%〜約3%、または約1%〜約3%、または約0.1%〜約2.5%、または約0.5%〜約2.5%、または約1%〜約2.5%、または約1.5%〜約2.5%である。一実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、約0.1%〜約5%のケルダール窒素含有量を有する。別の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、約0.2%〜約3%のケルダール窒素含有量を有する。別の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、約1%〜約2.5%のケルダール窒素含有量を有する。当業者であれば、本明細書に記載の方法を考慮して、所望のケルダール窒素含有量をグアー誘導体に提供することができる。
【0020】
当業者であれば、グアー誘導体が、例えば、パーソナルケア組成物の所望の最終特性に応じて、様々な含有量で提供され得ることを理解するであろう。例えば、ある特定の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、パーソナルケア組成物の総重量に基づき、最大10重量%で存在する。ある特定の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、パーソナルケア組成物の総重量に基づき、約0.01〜約10重量%で存在する。他の特定の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、パーソナルケア組成物の総重量に基づき、約0.01〜約2.5重量%で存在する。追加の実施形態では、本明細書に記載のグアー誘導体は、約0.05〜約2.5重量%、または約0.1〜約2.5重量%、または約0.5〜約2.5重量%、または約1〜約2.5重量%、または約1.5〜約2.5重量%、または約0.01〜約2重量%、または約0.05〜約2重量%、または約0.1〜約2重量%、または約0.5〜約2重量%、または約1〜約2重量%、または約1.5〜約2重量%、または約0.01〜約1.5重量%、0.05〜約1.5重量%、または約0.1〜約1.5重量%、または約0.5〜約1.5重量%、または約1〜約1.5重量%、または約0.01重量%、または0.05重量%、または約0.1重量%、または約0.5重量%、または約1重量%、または約1.5重量%、または約2重量%、または約2.5重量%で存在する。一実施形態では、グアー誘導体は、パーソナルケア組成物の総重量に基づき、約0.1〜約2重量%で存在する。当業者であれば、グアー誘導体が所望のパーソナルケア組成物に応じて様々であってよいことを認識するであろう。本開示のパーソナルケア組成物に使用される量は、日常的な試験及び実験を用いて、当業者の技能の範囲内である。
【0021】
本開示のパーソナル組成物に好適な界面活性剤は、カチオン性、アニオン性、非イオン性、もしくは両性界面活性剤、またはこれらの混合物であってよい。当業者であれば、界面活性剤が所望の組成物に応じて様々であってよいことを認識するであろう。本開示のパーソナルケア配合物に使用される好適な界面活性剤及び量の選択は、日常的な試験及び実験を用いて、当業者の技能の範囲内である。
【0022】
別の実施形態では、界面活性剤は、洗剤界面活性剤である。洗剤界面活性剤は、水中に溶解されたときに油を乳化し、懸濁液中に汚れまたは他の不溶性異物を保持することができる表面活性剤(即ち、界面活性剤)である。これは、汚れ、汗、皮脂、剥離した皮膚組織、ならびに皮膚及び毛髪からの油を除去する能力を有するパーソナルケア組成物を提供する。このような界面活性剤は、環境上の汚れ及び体分泌物が容易に解放及び除去されるように、製品が皮膚及び毛髪を完全に濡らすことができるようにする。洗剤界面活性剤は、任意の好適なアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、リポアミノ酸界面活性剤、またはこれらの組み合わせを含み得る。このような界面活性剤は、パーソナルケア組成物の総重量に基づき、約0〜約25重量%、または約1〜約25重量%の量で存在し得る。別の実施形態では、界面活性剤は、パーソナルケア組成物の総重量に基づき、約5〜約20重量%、約7〜約18重量%、または約5〜約15重量%、または約15〜約25重量%の量で存在し得る。
【0023】
アニオン性界面活性剤の典型的な例としては、石鹸、アルキルスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、グリセロールエーテルスルホネート、チルエステルスルホネート、スルホ脂肪酸、アルキルサルフェート、脂肪アルコールエーテルサルフェート、グリセロールエーテルサルフェート、脂肪酸エーテルサルフェート、ヒドロキシル混合エーテルサルフェート、モノグリセリド(エーテル)サルフェート、脂肪酸アミド(エーテル)サルフェート、モノ−及びジアルキルスルホスクシネート、モノ−及びジアルキルスルホスクシナメート(sulfosuccinamate)、スルホトリグリセリド、アミド石鹸、エーテルカルボン酸及びその塩、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、N−アシルアミノ酸(例えばアシルラクチレート、アシルタータレート、アシルグルタメート、及びアシルアスパルテート、アルキルオリゴグルコシドサルフェート、アルキルグルコースカルボキシレート、タンパク質脂肪酸凝縮物、ならびにアルキル(エーテル)ホスフェートが挙げられる。
【0024】
カチオン性界面活性剤のいくつかの例としては、ベヘントリモニウムクロリド、アルキルトリメチルアンモニウム塩(セトリモニウムブロミド及びセトリモニウムクロリドなど)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド、ラウリルメチルグルセス−10ヒドロキシプロピルジモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウム水酸化物、ジオクタデシルジメチルアンモニウムブロミドなどが挙げられる。
【0025】
本開示において使用するのに好適であり得る非イオン性界面活性剤には、ステアリン酸スクロース、ラウリン酸スクロース、パルミチン酸スクロース、ラウリルグルコシド、カプリリル/カプリルグルコシド、イヌリンラウリルカルバメート、デシルグルコシド、グリセリドのポリエチレングリコール誘導体、脂肪アルコールのエチレングリコールエーテル、ポリソルベート、セチルアルコール、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテル、グルコシドアルキルエーテルなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0026】
本発明の実施形態における使用に好適なリポアミノ酸界面活性剤は、ナトリウムココイル加水分解小麦タンパク質及びナトリウムコシル(cocyl)加水分解大豆タンパク質(FOAM−SOY C)(Arch Personal Care Products,South Plainfield,N.J.から入手可能)を含む。リポアミノ酸界面活性剤は、適度のクレンジング及び豊富な泡をもたらす。他の好適なリポアミノ酸界面活性剤は、ナトリウムココイルグルタメート及びジナトリウムココイルグルタメート(PERLASTAN SC 25 NKWまたはAMISOFT CS−22)(それぞれ、Schill & Seilacher GmbH(Hamburg,Germany)及びAjinomoto North America(Fort Lee,N.J.)から入手可能)を含む。別の好適なリポアミノ酸界面活性剤は、ナトリウムココイルアラニネート(商品名AMILITE ACS−12でAjinomoto North Americaから入手可能)である。
【0027】
一実施形態では、界面活性剤は、非イオン性/乳化剤界面活性剤である。別の実施形態では、界面活性剤は、カチオン性界面活性剤、例えば、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリドである。一実施形態では、カチオン性界面活性剤は、パーソナルケア組成物の総重量に基づき、約約0〜約10重量%、または約0.1〜約10重量%の量で存在し得る。別の実施形態では、界面活性剤は、パーソナルケア組成物の総重量に基づき、約0.5〜約7重量%、約1〜約5重量%、または約1〜約4重量%、または約2〜約4重量%の量で存在し得る。
【0028】
一実施形態では、洗剤界面活性剤は、任意に両性界面活性剤と組み合わせたアニオン性界面活性剤である。一実施形態では、アニオン性界面活性剤は、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、またはラウリル硫酸ナトリウムである。一実施形態では、アニオン性界面活性剤は、パーソナルケア組成物の総重量に基づき、約1〜約25重量%の量で存在する。別の実施形態では、アニオン性界面活性剤は、パーソナルケア組成物の総重量に基づき、約5〜約20重量%、約7〜約18重量%、または約5〜約15重量%、または約15〜約25重量%の量で存在し得る。
【0029】
一実施形態では、混合物は、ジナトリウムココアンホジアセテート、デシルグルコシド、またはコカミドプロピルベタインである第2の界面活性剤と組み合わせたアニオン性界面活性剤である。一実施形態では、第2の界面活性剤は、パーソナルケア組成物の重量に基づき、約1〜約10重量%、好ましくは約1〜約8重量%、より好ましくは約2〜約6重量%の量で存在する。別の実施形態では、界面活性剤は、ラウレス硫酸ナトリウム及びジナトリウムココアンホジアセテートの混合物である。界面活性剤がラウレス硫酸ナトリウム及びジナトリウムココアンホジアセテートの混合物である場合、ラウレス硫酸ナトリウムとジナトリウムココアンホジアセテートの比率は、約9:1〜約1:1もしくは約6:1の範囲、または約4:1もしくは約2:1である。
【0030】
当業者であれば、界面活性剤が、例えば、パーソナルケア組成物の所望の最終特性に応じて、様々な含有量で提供され得ることを理解するであろう。本開示のパーソナルケア組成物に使用される量は、日常的な試験及び実験を用いて、当業者の技能の範囲内である。
【0031】
一実施形態では、本開示は、シリコーンを更に含むパーソナルケア組成物を提供する。シリコーンは、シリコーン油、例えば、室温で液体またはペーストである、直鎖状もしくは環状シリコーン鎖を含む揮発性もしくは不揮発性のポリメチルシロキサン(PDMS)、特に、シクロポリジメチルシロキサン(シクロメチコン)(シクロペンタシロキサン及びシクロヘキサジメチルシロキサンなど)、ペンダントであるか、またはシリコーン鎖の末端にある、アルキル、アルコキシ、またはフェニル基を含むポリジメチルシロキサン(これらの基は2〜24個の炭素原子を含む)、フェニルシリコーン、例えば、フェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン2−フェニルメチルトリメチルシロキシシリケート、及びポリメチルフェニルシロキサン、フッ化油(一部炭化水素系及び/または一部シリコーン系フルオロ油など)、好ましくはジメチコーン、シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン、またはこれらの組み合わせを含む。ジメチコーン、ラウレス−23、及びラウレス−4の好適な組成物は、商品名XIAMETER MEM−1664 EmulsionでXIAMETERを介してDow−Corningから市販されており、高分子量ポリジメチル−シロキサンの非イオン性エマルジョンとも記載されている。シリコーンは、約0.01〜約5重量%の範囲で存在し得る。一実施形態では、シリコーンは、パーソナルケア組成物の約0.5〜約3重量%、または約1〜約2重量%で存在する。当業者であれば、シリコーンが所望のパーソナルケア組成物に応じて様々であってよいことを認識するであろう。本開示のパーソナルケア組成物に使用される量は、日常的な試験及び実験を用いて、当業者の技能の範囲内である。
【0032】
本パーソナルケア組成物は、1つ以上の追加の任意の成分を更に含み得る。このような成分には、ポリマー、軟化薬、日焼け止め剤、乳化剤、保存料、乳白剤、レオロジー変性剤、着色剤、染料、保存料、pH調整剤、推進剤、還元剤、香料、起泡剤、なめし剤、脱毛剤、風味剤、収斂剤、消毒剤、脱臭剤、制汗剤、防虫剤、脱色剤、明色剤(lightener)、抗酸化剤、保湿剤、有機酸、抗フケ剤、粘着剤、研磨剤、強化剤(strengthener)、充填剤、バリア材、殺生物剤、及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。本開示のパーソナルケア組成物に使用される特定の利益剤及び量は、日常的な試験及び実験を用いて、当業者の技能の範囲内である。
【0033】
いくつかの実施形態では、パーソナルケア組成物は、水溶性ポリマーのうちの1つ以上を更に含む。水溶性ポリマーの例としては、約400kDa〜約4,000kDaの分子量を有する非イオン性ポリ(エチレンオキシド)ポリマー(品名POLYOX(商標)で販売されている製品(Dow Chemical Companyから市販されている)など)、または約500Da〜約10kDaの分子量を有するポリ(エチレンオキシド)ポリマー(品名CARBOWAX(商標)で販売されている製品(Dow Chemical Companyから市販されている)など)が挙げられる。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、約500kDa〜約2,000kDaの分子量を有するポリ(エチレンオキシド)ポリマーを更に含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、パーソナルケア組成物は、増粘剤または懸濁剤として任意のレオロジー変性剤を更に含む。増粘剤の例としては、ポリマー、例えば、改質もしくは未改質カルボキシビニルポリマー(名称CARBOPOL及びPEMULEN(INCI名:アクリレート/C10−30アルキルアクリレートクロスポリマー、Noveonから入手可能)で販売されている製品など)、ポリアクリレート及びポリメタクリレート(品名LUBRAJEL及びNORGEL(Guardianから市販されている)など)、ACULYN(Dow Chemical Companyから市販されている)、またはHISPAGEL(Hispano Chimicaから市販されている)で販売されている製品など)、ポリアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ポリマー、及びポリマー(任意に架橋及び/または中和される)、例えば、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパン−スルホン酸)(Clariant(アンモニウムポリアクリルジメチルタウラミド)により販売されている)、アクリルアミド及びAMPSの乳化架橋アニオン性ポリマー(品名SEPIGEL 305(ポリアクリルアミド/C13−14イソパラフィン/ラウレス−7、Seppicから)及び品名SIMULGEL 600(アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80、Seppicから)で販売されているものなど)、多糖類バイオポリマー、例えば、キサンタンガム、グアーガム、カロブガム、アカシアガム、スクレログルカン、キチン及びキトサン誘導体、カラゲナン、ゲラン、アルギネート、セルロース(微結晶セルロース、セルロース誘導体など)、会合性ポリマー、例えば、6〜30個の炭素原子を含み、親水性配列で分離された、少なくとも2つの炭化水素系親油性鎖を含むポリマー(品名SERAD FX1010、SERAD FX1100、及びSERAD FX1035(Huls Americaから市販されている)、RHEOLATE 255、RHEOLATE 278、及びRHEOLATE 244(INCI名:ポリエーテル−尿素−ポリウレタン、Rheoxから)、DW 1206F、DW 1206J、DW 1206B、DW 1206G、及びACRYSOL RM 2020(Dow Chemical Companyから市販されている)で販売されているポリウレタンなど)である会合性ポリウレタンが挙げられる。
【0035】
着色剤は、特にメークアップに使用される顔料を含み、金属酸化物顔料(二酸化チタン、任意に表面処理されたジルコニウム酸化物もしくはセリウム酸化物、亜鉛酸化物、鉄酸化物(黒、黄、または赤)、クロム酸化物、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物及び第二鉄ブルー、カーボンブラック)、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、もしくはアルミニウムの顔料(例えば、D&CまたはFD&C)、チタンもしくはオキシ塩化ビスマスで雲母コーティングされたコチニールカーマイン、鉄酸化物を有するチタン雲母、特に第二鉄ブルーもしくはクロム酸化物を有するチタン雲母、有機顔料を有するチタン雲母、オキシ塩化ビスマスに基づく真珠光顔料、多色性(goniochromatic)顔料(例えば多層干渉構造を有する顔料)、反射性顔料、例えば、銀コーティングされたガラス基材を有する粒子、ニッケル/クロム/モリブデン合金でコーティングされたガラス基材、褐色の鉄酸化物でコーティングされたガラス基材、少なくとも2つのポリマー層の積層体を有する粒子(例えばMIRROR GLITTER(3Mから販売されている))を含む。
【0036】
染料は、硫酸銅、硫酸鉄、水溶性スルホポリエステル、ローダミンなどの水溶性染料、天然染料、例えばカロチン及びビートルートジュース、メチレンブルー、カラメル、タルトラジンのジナトリウム塩、及びフスシンのジナトリウム塩、ならびにこれらの混合物を含む。上記のリストからの脂溶性染料も任意に使用することができる。
【0037】
保存料には、アルコール、アルデヒド、メチルクロロイソチアゾリノン及びメチルイソチアゾリノン、p−ヒドロキシベンゾエート、ならびに特にメチルパラベン、プロピルパラベン、グルタルアルデヒド、及びエチルアルコールが含まれるが、これらに限定されない。
【0038】
pH調整剤には、無機及び有機の酸及び塩基、ならびに特に水性アンモニア、クエン酸、リン酸、酢酸、及び水酸化ナトリウムが含まれるが、これらに限定されない。
【0039】
還元剤は、チオグリコール酸アンモニウム、ヒドロキノン、及びチオグリコール酸ナトリウムを含む。
【0040】
香料は、アルデヒド、ケトン、または天然物質の抽出により得た油もしくは上述の合成により生成された油であり得る。多くの場合、香料は、固定剤、増量剤、安定剤、及び溶媒などの補助材料を伴う。
【0041】
殺生物剤は、抗菌剤、殺微生物剤、抗真菌剤、殺藻剤、殺菌剤(mildicide)、消毒剤、防腐剤、及び殺虫剤を含む。
【0042】
本開示の特に有用なパーソナルケア組成物は、シャンプー、洗い流すコンディショナー、洗い流さないコンディショナー、クレンジングコンディショナー、またはボディーウォッシュのものである。一実施形態では、本開示のパーソナルケア組成物は、シャンプー、洗い流すコンディショナー、または洗い流さないコンディショナーである。別の実施形態では、本開示のパーソナルケア組成物は、シャンプーまたは洗い流すコンディショナーである。別の実施形態では、本開示のパーソナルケア組成物は、2イン1シャンプー(シャンプー−コンディショナー組成物)である。使用中、パーソナルケア組成物は、毛髪または皮膚に塗布される。一実施形態では、本パーソナルケア組成物の塗布は、毛髪の状態を整える方法を構成する。
【0043】
本パーソナルケア組成物は、一般に、組成物の作製の分野において既知の方法などの従来の方法により調製される。このような方法は、典型的に、1つ以上のステップにおいて、加熱、冷却、真空印加などを用いて、または用いずに、成分を比較的均一な状態に混合することを伴う。組み合わせ物は、安定性(物理的安定性、化学的安定性、光安定性)及び/または活性材料の送達を最適化するように調製される。本パーソナルケア組成物は、単相もしくは単一製品であるか、またはヘアケア組成物は、別個の相もしくは別個の製品であってよい。2つの製品が使用される場合、その製品は、同時にまたは連続して一緒に使用され得る。連続使用は、一製品の使用直後などの短期間に生じるか、または数時間もしくは数日の期間にわたって生じ得る。
【0044】
定義
使用される以下の用語及び表現は、示される意味を有する。
【0045】
本明細書を通して、別途文脈が必要としない限り、用語「備える」及び「含む」ならびにそれらの変形(例えば、「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」)は、記述される構成成分、特徴、要素、もしくはステップ、または一群の構成成分、特徴、要素、もしくはステップを包含することを示唆するが、任意の他の整数もしくはステップ、または一群の整数もしくはステップを除外することを示唆しないことを理解されたい。
【0046】
本明細書及び添付の特許請求項において使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、別途文脈が明確に指示されない限り、複数参照を含む。
【0047】
範囲は、「約」1つの特定の値から、及び/または「約」別の特定の値までと本明細書に表され得る。このような範囲が表される場合、別の態様は、1つの特定の値から、及び/または他の特定の値までを含む。同様に、値が先行詞「約」の使用により近似として表される場合、特定の値は別の態様を形成することを理解されたい。範囲の各々の終点は、他の終点に関して、及び他の終点とは独立している、の両方において有意であることを更に理解する。
【0048】
本明細書において、全てのパーセンテージ、比率、及び割合は、別途特定されない限り、重量によるものである。構成成分の重量パーセント(重量%(weight%)、また重量%(wt%))は、別途特に逆が記述されない限り、構成成分が含まれる配合物または組成物の総重量に基づく(例えば、パーソナルケア組成物の総量に対して)。全てのモル%値は、活性化合物のモルに基づく。全ての溶液の粘度は、約25.0℃で測定される。
【0049】
用語「美容的に許容される」は、典型的にパーソナルケア組成物に使用される成分を指す。
【0050】
本明細書で使用される、用語「置換される」は、指定される部分の水素ラジカルが特定の置換基のラジカルで置き換えられることを意味するが、但し、置換が安定した、または化学的に実行可能な化合物をもたらすことを条件とする。指定される原子に関して使用される場合、用語「置換可能」は、原子に結合されるのは水素ラジカルであることを意味し、これは好適な置換基のラジカルで置き換えることができる。
【実施例】
【0051】
本開示の方法は、以下の実施例により更に図示されており、これらは、本開示の範囲または趣旨を特定の手順及びそれらにあるものに限定するものと解釈されるべきではない。
【0052】
実施例1
モルホリン改質グアーの合成
500mLの4つ口丸底フラスコに、攪拌パドル及びモータ、窒素入口、加熱マントル及びコントローラに接続された浸漬熱電対、ゴム製のセラムキャップ、均圧添加漏斗、ならびに鉱物油バブラーを備えた冷水冷却器を装備する。樹脂ケトルに、39.36g(35.1g含有、139.3ミリモル)のグアーガム(Dabur DAVISCO DHV−74)及び210gの工業銘柄アセトンと23gの蒸留水との混合物を充填する。添加漏斗に、46.0gの水中32.75gの4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩の溶液を充填する。攪拌しながら混合物を窒素で1時間パージする。1秒当たり約1個の気泡の安定した発泡速度が十分な窒素パージ速度である。
【0053】
スラリーを1時間パージした後、攪拌しながら、15分かけて4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩の水溶液をスラリーに滴加する。次に、スラリーを更に30分間攪拌し、プラスチックのシリンジを用いて、18.76g(234.5ミリモル)の50%水性水酸化ナトリウム溶液を約10分かけて滴加する。添加中、グアースラリーは、ベージュ色から明るい黄色に変わる。スラリーを加熱マントルで40℃に穏やかに加熱し、2時間40℃で保持する。次に、スラリーを室温に冷却し、シリンジで13gの氷酢酸を添加し、15分間攪拌することにより中和する。ポリマーを、真空濾過により回収し、Waringブレンダー中で、380mLのアセトンと90mLの蒸留水との混合物で5回、そして400mLの純アセトンで2回洗浄する。
【0054】
次いで、ポリマーを50℃の真空下で一晩乾燥させ、44.41gのオフホワイトの粉末を得る。ポリマー(実施例1)は、3.16%の揮発物(1時間、110℃での乾燥による質量損失)、5.96%の灰(酢酸ナトリウムとして、ASTM D−2364に記載されるように、湿式灰化により決定される)、及び2.14%のケルダール窒素含有量(灰及び揮発物に対して補正された)を含んだ。モルホリン改質グアーポリマー(実施例1)の1%水溶液(灰及び揮発物に対して補正された)を、円錐平板形状を装備したTA Instruments AR−2000振動レオメーターを用いて測定し、6.31秒−1の剪断速度での粘度が3053mPa−secであることが分かり、10秒−1の剪断速度での粘度が2274mPa−secであることが分かった。25.0℃及び30rpm(スピンドル#4)での1%ブルックフィールド粘度が3833 mPa−secであることが分かった。
【0055】
実施例2
モルホリン改質ヒドロキシプロピルグアーの合成
500mlの樹脂ケトルに、機械式攪拌パドル、窒素入口、セラムキャップ、加熱マントル及びコントローラに接続された表面下熱電対、ならびに鉱物油バブラーに接続された還流冷却器を装備する。樹脂ケトルに、39.73g(33.35g含有、119.0ミリモル)のDabur HPG−8ヒドロキシプロピルグアー、12.05g(64.8ミリモル)の4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩、及び180gのイソプロピルアルコールと60gの水との混合物を充填する。混合物を攪拌しながら、反応器を窒素で1時間パージし、全ての混入酸素を除去する。
【0056】
窒素下で攪拌しながら、14.74g(184.3ミリモル)の50%水性水酸化ナトリウム溶液の溶液を、シリンジを用いて、1分かけて窒素下で滴加する。スラリーを15分間攪拌し、その後、混合物を60℃に加熱し、窒素下で3時間攪拌しながらその温度で保持する。
【0057】
スラリーを室温に冷却し、11.0gの氷酢酸を添加し、15分間攪拌することにより中和する。ポリマーを、真空濾過により回収し、Waringブレンダー中で、350mLのアセトンと100mLの水との混合物で5回、そして400mLの純アセトンで2回洗浄する。ポリマーを50℃の真空下で一晩乾燥させ、揮発物含有量が6.14%、灰含有量が6.52%(酢酸ナトリウムとして)、及びケルダール窒素含有量が1.76%(灰及び揮発物に対して補正された)の36.2gのポリマー(実施例2)を得る。モルホリン改質ヒドロキシプロピルグアーポリマー(実施例2)の1%水溶液(灰及び揮発物に対して補正された)を、円錐平板形状を装備したTA Instruments AR−2000振動レオメーターを用いて測定し、6.31秒−1の剪断速度での粘度が1103mPa−secであることが分かった。
【0058】
実施例3
イミダゾール改質グアーの合成
グリシジルイミダゾールアルキル化剤(1−グリシジルイミダゾール)は、以下の手順により調製される。125mlの三角フラスコに、7.25gのイミダゾール(106.5ミリモル)、8.51gの50%の水性水酸化ナトリウム溶液(106.4ミリモル)、及び28.00gの蒸留水を充填する。磁気熱板上で攪拌しながら、溶液を50℃に穏やかに加熱する。50℃で保持する一方で、攪拌しながら、9.81gのエピクロロヒドリン(106.0ミリモル)をピペットで少しずつ添加する。エピクロロヒドリンは、水性混合物中では不溶性だが、反応すると、溶液は均質になる。水溶液の温度を50℃〜55℃に保つようにエピクロロヒドリンの添加速度を制御し、必要に応じて、フラスコを熱板から外し、水中で冷却する。エピクロロヒドリンの添加時間は、約30分である。エピクロロヒドリンの添加が完了し、溶液が均質になった後、混合物を60℃で30分間攪拌した。その後、淡い麦わら色の溶液はすぐに使える状態であるが、冷蔵庫で一晩保管してもよい。
【0059】
500mlの樹脂ケトルに、機械式攪拌パドル、窒素入口、セラムキャップ、加熱マントル及びコントローラに接続された表面下熱電対、セラムキャップ、ならびに鉱物油バブラーに接続された還流冷却器を装備する。樹脂ケトルに、30.00g(含有)のWeatherford WGA−15グアーガム(119.0ミリモル)、170gのアセトン、及び6gの蒸留水を充填する。混合物を攪拌しながら、反応器を窒素で1時間パージし、全ての混入酸素を除去する。
【0060】
窒素下で攪拌しながら、4.33gの50%水性水酸化ナトリウム溶液(54.1ミリモル)を、シリンジを用いて5分かけて滴加する。スラリーは、ベージュ色から緑黄色に変化し、その後、混合物を窒素下で30分間攪拌する。次に、上記のように調製された1−グリシジルイミダゾールの溶液を、窒素下でシリンジを用いて10分かけて滴加する。次に、スラリーに熱を加え、2時間窒素下で還流する。
【0061】
スラリーを室温に冷却し、8.00gの氷酢酸を添加し、15分間攪拌することにより中和する。ポリマーを、真空濾過により回収し、Waringブレンダー中で、400mLのアセトンと100mLの水との混合物で5回、そして500mLの純アセトンで2回洗浄する。ポリマー(実施例3)を50℃の真空下で一晩乾燥させ、揮発物含有量が5.86%、灰含有量が4.22%(酢酸ナトリウムとして)、及びケルダール窒素含有量が2.65%(灰及び揮発物に対して補正された)の36.44gのポリマー(実施例3)を得る。25.0℃及び30rpm(スピンドル#3)での1%ブルックフィールド粘度が2891mPa−secであることが分かった。
【0062】
実施例4
ジエチルアミノエチル改質グアーの合成
1000mlの4つ口丸底フラスコに、攪拌パドル及びモータ、窒素入口、加熱マントル及びコントローラに接続された浸漬熱電対、均圧添加漏斗、ゴム製のセラムキャップ、ならびに鉱物油バブラーを備えた冷水冷却器を装備する。樹脂ケトルに、78.51g(70.00g含有、0.278ミリモル)のDabur DAVISCO DHV−74グアーガム及び420gの工業銘柄アセトンと47gの蒸留水との混合物を充填する。添加漏斗に、52gの蒸留水中25.0g(0.145モル)の2−クロロ−N,N−ジエチルエチルアミン塩酸塩(N,N−ジエチルアミノエチルクロリド塩酸塩)の溶液を充填する。攪拌しながら混合物を窒素で1時間パージする。1秒当たり約1個の気泡の安定した発泡速度が十分な窒素パージ速度である。
【0063】
スラリーを1時間パージした後、攪拌しながら、15分かけて2−クロロ−N,N−ジエチルエチルアミン塩酸塩の水溶液をスラリーに滴加する。次に、スラリーを更に30分間攪拌し、21.2gの50%水性水酸化ナトリウム溶液(0.265モル)を約10分かけて滴加する。添加中、グアースラリーは、ベージュ色から明るい黄色に変わる。スラリーを更に10分間攪拌し、次に、熱を加え、混合物を2時間40℃で保持する。
【0064】
次に、スラリーを室温に冷却し、シリンジで19gの氷酢酸を添加し、15分間攪拌することにより中和する。ポリマーを、真空濾過により回収し、Waringブレンダー中で、600mLのアセトンと175mLの蒸留水との混合物で5回、そして800mLの純アセトンで2回洗浄する。次いで、ポリマーを50℃の真空下で一晩乾燥させ、82.0gのオフホワイトの粉末を得る。ポリマー(実施例4)は、5.84%の揮発物、1.26%の灰(酢酸ナトリウムとして)、及び2.06%のケルダール窒素含有量(灰及び揮発に対して補正された)を含有した。ジエチルアミノエチル改質グアーポリマー(実施例4)の1%水溶液(灰及び揮発物に対して補正された)を、円錐平板形状を装備したTA Instruments AR−2000振動レオメーターを用いて測定し、6.31秒−1の剪断速度での粘度が3099mPa−secであることが分かり、10秒−1の剪断速度での粘度が2381mPa−secであることが分かった。
【0065】
実施例5
モルホリン改質グアーの合成
1000mlの4つ口丸底フラスコに、攪拌パドル及びモータ、窒素入口、加熱マントル及びコントローラに接続された浸漬熱電対、均圧添加漏斗、ゴム製のセラムキャップ、ならびに鉱物油バブラーを備えた冷水冷却器を装備する。樹脂ケトルに、78.51g(70.00g含有、0.278ミリモル)のDabur DAVISCO DHV−74グアーガム及び420gの工業銘柄アセトンと47gの蒸留水との混合物を充填する。添加漏斗に、90gの蒸留水中60.0g(0.322モル)の4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩の溶液を充填する。攪拌しながら混合物を窒素で1時間パージする。1秒当たり約1個の気泡の安定した発泡速度が十分な窒素パージ速度である。
【0066】
スラリーを1時間パージした後、攪拌しながら、15分かけて4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩の水溶液をスラリーに滴加する。次に、スラリーを更に30分間攪拌し、35.0gの50%水性水酸化ナトリウム溶液(0.438モル)を約10分かけて滴加する。添加中、グアースラリーは、ベージュ色から明るい黄色に変わる。スラリーを更に10分間攪拌し、次に、熱を加え、混合物を2時間40℃で保持する。
【0067】
次に、スラリーを室温に冷却し、シリンジで19gの氷酢酸を添加し、15分間攪拌することにより中和する。ポリマーを、真空濾過により回収し、Waringブレンダー中で、600mLのアセトンと175mLの蒸留水との混合物で5回、そして800mLの純アセトンで2回洗浄する。次いで、ポリマーを50℃の真空下で一晩乾燥させ、86.7gのオフホワイトの粉末を得る。ポリマー(実施例5)は、6.41%の揮発物、2.83%の灰(酢酸ナトリウムとして)、及び1.89%のケルダール窒素含有量(灰及び揮発に対して補正された)を含有した。モルホリン改質グアーポリマー(実施例5)の1%水溶液(灰及び揮発物に対して補正された)を、円錐平板形状を装備したTA Instruments AR−2000振動レオメーターを用いて測定し、6.31秒−1の剪断速度での粘度が2702mPa−secであることが分かった。
【0068】
実施例6
シャンプー配合物
以下の方法で、関心のポリマーを1%溶液に作製する:148.38gの水を入れたビーカーに1.5gのポリマー粉末を添加し、氷浴中でビーカーを冷却し、維持しながら、2時間混合する。水浴を50〜55℃に加熱し、更に2時間混合する。浴を25℃に冷却し、保存料を添加し、更に10分間混合する。水を添加して、水の損失を調節し、溶液を更に10〜15分間混合する。
【0069】
表1に列記される量に従い、以下の方法で、シリコーン含有シャンプー配合物を作製する:空のビーカーに、界面活性剤及び水を添加し、均一になるまで混合し、その後、80℃に加熱する。エチレングリコールジステアレートを添加し、温度を維持しながら15分間混合する。この混合物を25℃に冷却し、速度を750rpmに上げる。シリコーンポリマーを添加し、30分間混合する。ポリマー溶液を緩徐に添加し、30分間混合する。クエン酸及び保存料を添加し、溶液を更に10分間混合する。任意の水の損失を補うために追加の水を添加し、溶液を更に10〜15分間混合する。
【0070】
表1に列記される量に従い、以下の方法で、非シリコーン含有シャンプー配合物を作製する:空のビーカーに、界面活性剤及び水を添加し、均一になるまで混合し、65℃に加熱し、温度を維持しながら650rpmで30分間混合する。ポリマー溶液を緩徐に添加し、溶液を30分間混合する。混合物を25℃に冷却する。クエン酸及び保存料を添加し、溶液を10分間混合する。次に、任意の水の損失を補うために追加の水を添加し、溶液を更に10〜15分間混合する。
【0071】
【表1】
【0072】
上述のように配合される場合、このパーソナルケア組成物は、約5.8のpH、19,720の粘度(RV5/20rpm)、及び真珠白の外観を有する。
【0073】
濡れた状態の梳毛試験方法
【0074】
以下の前洗浄手順により欧州人の褐色毛髪の見本(International Hair Importersから入手可能)を準備する:15秒毎に毛髪を裏返して30秒間毛髪束を水和する(38℃の水道水、及び流速0.40ガロン/分)。下方運動で強く均等な圧力を維持しながら中指と人指し指を用いて過剰の水を絞る。次に、10%のTergitol 15−S−9を塗布する(毛髪束重量に基づき10%、即ち、0.3gのシャンプー:3.0gの毛髪束)。15秒毎に裏返しながら上下運動により、親指、人指し指、及び中指で毛髪を30秒間軽擦して、Tergitolを毛髪に組み込む。次に、15秒毎に毛髪束を反転させながら毛髪を30秒間すすぐ。最後に、毛髪を梳き、空気乾燥させる。
【0075】
毛髪束を15秒毎に反転させながら、前洗浄した毛髪束を30秒間水和する(38℃の水道水、及び流速0.40ガロン/分)。シャンプー配合物(毛髪束重量に基づき10%)を前洗浄毛髪束に塗布する。15秒毎に反転させながら上下運動により、親指、人指し指、及び中指で毛髪を30秒間軽擦して、シャンプーを毛髪に十分に組み込む。15秒毎に毛髪を反転させながら、流速0.4gal/分の38℃の水道水で30秒間、トリートメントした毛髪をすすぐ。残留トリートメントが毛髪束に残存しないことを確実にするために、この時点で毛髪束を更に操作する。
【0076】
前から1回及び後ろから1回の2回毛髪束を梳くために、目の粗い櫛を使用する。再度前から1回及び後ろから1回の2回毛髪を梳くために、櫛の目の細かい側を使用する。毛髪束を整えるために、下方運動で均等に圧力を維持しながら中指及び人指し指で毛髪束を軽く絞る。
【0077】
次に、毛髪をDia−Stron MTT−170上の目の細かい櫛に設置する。毛髪束を上方向に引張り、毛髪束をDia−Stronホルダに留める。次に、Dia−Stronは、毛髪を梳き、毛髪束の直ぐ下で停止する。毛髪束をDia−Stronで梳いた後、毛髪束を整え、定位置に保持するために、下方運動で均等な圧力を維持しながら中指及び人指し指で毛髪束を軽く絞ることによって再度整える。櫛が基底位置に戻ったときに毛髪が絡まないように、毛髪を邪魔にならないようにそっと持ち上げる。次いで、Dia−Stron上の櫛に毛髪をそっと押し込む。櫛に対する任意の張力を解放するために、毛髪を前後に動かす。合計11の読取値/トレースを収集するために、このプロセスを繰り返す。
【0078】
結果:図1に示されるように、4−モルホリニルエチルグアー含有シャンプーは、コンディショニング及び利益剤の支援沈着の両方において、その四級対応物(カチオン性グアー、Jaguar(商標)C−13S)、及びジエチルアミノエチルグアー含有シャンプーと類似する、またはそれより良好な優れた性能を提供する。これは、低梳毛力により示され、4−モルホリニルエチルグアー含有シャンプーの塗布後に示される毛髪の摩擦の減少を示す。
【0079】
実施例7
シャンプー配合物
上記の実施例6に記載の方法に従いシャンプーを配合する。
【0080】
シャンプー配合物のパネル試験
欧州人の褐色バージン毛髪束5.0g(International Hair Importersから入手可能)を、約0.5gのTergitol 15−S−9で1分間前洗浄し、十分にすすぐ(1分以上)。評価のため、束を予め濡らし、その後、1.0gの配合シャンプーで1分間洗浄し、約30秒後に束を裏返す。ストロークは、根元から毛先までの円運動である。次に、トリートメントした束を、流速0.4ガロン/分の38℃の水道水ですすぎ、約30秒で束を裏返す。残留トリートメントが毛髪束に残存しないことを確実にするために、ある程度の束の操作が行われる。パネリストの評価前に、毛髪繊維を整えるために毛髪束を最小限梳く。
【0081】
5人のパネリストに、2通りの濡れた毛髪束を触り、梳いてもらう。各パネリストに、比較して(A対B)、どちらの束が梳くのに/触感が滑らかであったかを尋ね、「同じ」は認めなかった。100のうちのスコアを各比較に対して報告する。
【0082】
結果:図4に示されるように、4−モルホリニルエチルグアー含有シャンプーは、Jaguar(商標)C−13S含有シャンプーより優れた性能特性を提供することができる。グラフは、Jaguar(商標)C−13S含有シャンプーで洗浄した毛髪より4−モルホリニルエチルグアー含有シャンプーで洗浄した毛髪の濡れた感覚感触を好むことを明らかに示す。濡れた状態で梳くなどの他のカテゴリーにおいて、毛髪束が同様の性能を有することが分かる。
【0083】
実施例8
シャンプー配合物
シャンプー配合物は、表2に列挙される量で、以下の方法により作製される:攪拌しながら配合物水の総量の80%を添加し、ポリマーの分散液を作製する(A相)。エチレンジアミン四酢酸ジナトリウム二水和物、続いてB相の材料を添加する。pHを5.5〜6.5に調節し、次いで、C相の材料を添加する。粘度を調節するために、残りの水と共に希釈した塩化ナトリウムを添加する。シャンプーの粘度は、5000〜7000cPであった。
【0084】
【表2】
【0085】
蓄積試験方法
欧州人のバージン褐色毛髪束(International Hair Importersから入手可能)を、実施例6に記載の前洗浄と同様の方法で前洗浄する。次に、1分間、38℃(±1℃)の流水下に直接設置し、30秒後に毛髪束を裏返すことにより、前洗浄した毛髪を水和する。0.3gの配合シャンプーを3gの毛髪束の付け毛に塗布するか、または0.5gの製品を5gの毛髪束の付け毛に塗布する。束の両側を15秒間マッサージして泡を発生させ、次に、38℃(±1℃)の水で15秒間すすぎ、別の側もすすぐ。束の下に向かって指及び均等な圧力を用いて、過剰な水を束から取り除く。プラセボの毛髪束を、上述の同様の方法で洗浄するが、シャンプー配合物の代わりに27%ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを使用する。毛髪束を室温で24時間乾燥させ、次に、この手順を5日間連続して繰り返す。乾燥した時点で、束を視覚的及び感覚的性能に関して評価する。その後、洗浄を更に5日間連続して繰り返す。再度、束を乾燥させ、視覚的及び感覚的性能に関して評価する。図2の評価を、10回の洗浄及び24時間の乾燥時間後に行った。
【0086】
結果:図2に示されるように、4−モルホリニルエチルグアーを含むシャンプーは、意外にも、EcoSmooth(商標)100のカチオン性グアーを含有するシャンプーと比較して、改善された蓄積耐性をもたらす。4−モルホリニルエチル含有シャンプーの蓄積性能は、望ましくない蓄積に対して良好な耐性を有することが当業者に既知であるUCARE(商標)JR−30Mポリマー(Dow Chemical Companyから入手可能)を含有する同様の組成物と同等またはそれより良好である。
【0087】
実施例9
シャンプー配合物
実施例8に記載する手順と同様の方法及び量で、シャンプーを配合する。
【0088】
高湿度試験方法
ブラジル人の毛髪束(International Hair Importersから入手可能)を前洗浄し、実施例8に記載するものと同様の方法で1回洗浄する。次に、毛髪を人工気候室内で乾燥させ、初期時間点、6時間、及び24時間で視覚的に評価する。
【0089】
結果:図3に見られるように、4−モルホリニルエチルグアーを含むシャンプーは、意外にも、Ecosmooth 100のカチオン性グアー含有シャンプーと比較して、改善された湿度耐性をもたらす。図3の写真は、人工気候室内24時間後に撮影されたものであり、カチオン性グアー含有シャンプーの使用と比較して、4−モルホリニルエチルグアーを含むシャンプーの使用後、ボリューム及び縮れが少ないことを示す。
【0090】
実施例10
水生毒性試験方法
4−モルホリニルエチルグアー(実施例5で調製された)及びジエチルアミノエチルグアー(実施例4で調製された)の急性水生毒性を評価するために、ミジンコ目オオミジンコ(cladoceran Daphnia magna)(代表的な淡水無脊椎動物)及びニジマス(代表的な淡水魚)に対してスクリーニングアッセイを行った。研究は、以下の標準的な試験のガイドラインに基づいた:
1)OECD(2004)。経済協力開発機構(Organization for Economic Cooperation and Development)。化学物質を試験するためのOECDガイドライン、No.202、ミジンコ種、急性無動性試験。
2)OECD(1992)。経済協力開発機構。化学物質を試験するためのOECDガイドライン、No.203、魚急性毒性試験。
【0091】
簡潔に、実験室希釈水において調製された各試験化合物に関して0(対照)、10、100、及び300mg/Lを含有する試験溶液に、ミジンコを48時間、魚を96時間曝露した。各試験濃度で5匹のミジンコまたは魚を曝露した。ミジンコの場合、無動性(刺激された後、15秒以内に動くことが不可能と定義される)及び異常行動を観察した一方で、魚の場合、死亡率及び異常行動を観察した。
【0092】
結果:水生毒性を試験した際、4−モルホリニルエチルグアーは、ミジンコ及び魚の両方において非毒性であり、試験された最高濃度で、EC50及びLC50値は>300mg/Lであり、無影響濃度(NOEC)は300mg/Lであった。対照的に、ジエチルアミノエチルグアーはより毒性であり、ミジンコについてはEC50=155mg/L、そして魚についてはLC50<10mg/Lであった。これらの結果を表3に示す。
【0093】
【表3】
【0094】
本明細書に記載の実施例及び実施形態は、単に図示の目的であり、それを考慮して、様々な修正または変更が当業者に示され、本出願の趣旨及び範囲内及び付属の請求項の範囲内に組み込まれることを理解されたい。本明細書に引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、全ての目的に関して、参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4