特許第6556803号(P6556803)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6556803
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】取り付けデバイス
(51)【国際特許分類】
   A44C 5/20 20060101AFI20190729BHJP
【FI】
   A44C5/20 E
   A44C5/20 D
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-203231(P2017-203231)
(22)【出願日】2017年10月20日
(65)【公開番号】特開2018-69056(P2018-69056A)
(43)【公開日】2018年5月10日
【審査請求日】2017年10月20日
(31)【優先権主張番号】16197192.4
(32)【優先日】2016年11月4日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】504341564
【氏名又は名称】モントレー ブレゲ・エス アー
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】ジェローム・マセ
【審査官】 青木 正博
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第02191020(US,A)
【文献】 米国特許第03091357(US,A)
【文献】 米国特許第03126120(US,A)
【文献】 実開昭54−097157(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44C 5/10
A44C 5/14
A44C 5/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
腕時計用バンドの第1及び第2の要素(1、2)を取り付ける取り付けデバイスであって、
前記第1及び第2の要素(1、2)を適所にフックすること又はフック解除することを可能にし、
前記第1の要素(1)は、その一方の端に少なくとも1つの棒体(10)を有し、
前記第2の要素(2)には、固定された2つの溝(20、21)があり、
前記溝(20、21)にはそれぞれ、反対側に開いている細長い開口(210、220)があり、
前記第1及び第2の要素(1、2)の一方の要素は、フックされていない位置からフックされている位置へと動くことができ、
前記フックされていない位置においては、一方の要素が他方の要素に対して所定の角度位置となるように向いており、
前記フックされている位置においては、前記第1及び第2の要素(1、2)が、一方の要素が他方の要素に対して所定の角度を回転した後に、共面となっており、
各溝に前記棒体(10)が接合し、これによって、前記第1及び第2の要素(1、2)が互いにフックされるように保持され、
前記溝(20、21)は、まっすぐな円筒状のスロット空洞によって構成しており、
前記スロット空洞の直径は、前記棒体(10)の直径よりもわずかに大きい
ことを特徴とする取り付けデバイス。
【請求項2】
腕時計用バンドの第1及び第2の要素(1、2)を取り付ける取り付けデバイスであって、
前記第1及び第2の要素(1、2)を適所にフックすること又はフック解除することを可能にし、
前記第1の要素(1)は、その一方の端に少なくとも1つの棒体(10)を有し、
前記第2の要素(2)には、固定された2つの溝(20、21)があり、
前記溝(20、21)にはそれぞれ、反対側に開いている細長い開口(210、220)があり、
前記第1及び第2の要素(1、2)の一方の要素は、フックされていない位置からフックされている位置へと動くことができ、
前記フックされていない位置においては、一方の要素が他方の要素に対して所定の角度位置となるように向いており、
前記フックされている位置においては、前記第1及び第2の要素(1、2)が、一方の要素が他方の要素に対して所定の角度を回転した後に、共面となっており、
各溝に前記棒体(10)が接合し、これによって、前記第1及び第2の要素(1、2)が互いにフックされるように保持され、
前記第1の要素(1)は、前記棒体(10)を包囲する中央要素(11)を有する
ことを特徴とする取り付けデバイス。
【請求項3】
腕時計用バンドの第1及び第2の要素(1、2)を取り付ける取り付けデバイスであって、
前記第1及び第2の要素(1、2)を適所にフックすること又はフック解除することを可能にし、
前記第1の要素(1)は、その一方の端に少なくとも1つの棒体(10)を有し、
前記第2の要素(2)には、固定された2つの溝(20、21)があり、
前記溝(20、21)にはそれぞれ、反対側に開いている細長い開口(210、220)があり、
前記第1及び第2の要素(1、2)の一方の要素は、フックされていない位置からフックされている位置へと動くことができ、
前記フックされていない位置においては、一方の要素が他方の要素に対して所定の角度位置となるように向いており、
前記フックされている位置においては、前記第1及び第2の要素(1、2)が、一方の要素が他方の要素に対して所定の角度を回転した後に、共面となっており、
各溝に前記棒体(10)が接合し、これによって、前記第1及び第2の要素(1、2)が互いにフックされるように保持され、
前記所定の角度位置は、45°〜90°の範囲である
ことを特徴とする取り付けデバイス。
【請求項4】
腕時計用バンドの第1及び第2の要素(1、2)を取り付ける取り付けデバイスであって、
前記第1及び第2の要素(1、2)を適所にフックすること又はフック解除することを可能にし、
前記第1の要素(1)は、その一方の端に少なくとも1つの棒体(10)を有し、
前記第2の要素(2)には、固定された2つの溝(20、21)があり、
前記溝(20、21)にはそれぞれ、反対側に開いている細長い開口(210、220)があり、
前記第1及び第2の要素(1、2)の一方の要素は、フックされていない位置からフックされている位置へと動くことができ、
前記フックされていない位置においては、一方の要素が他方の要素に対して所定の角度位置となるように向いており、
前記フックされている位置においては、前記第1及び第2の要素(1、2)が、一方の要素が他方の要素に対して所定の角度を回転した後に、共面となっており、
各溝に前記棒体(10)が接合し、これによって、前記第1及び第2の要素(1、2)が互いにフックされるように保持され、
前記第2の要素(2)は、単一のブロックによって作られる
ことを特徴とする取り付けデバイス。
【請求項5】
前記溝(20、21)の前記細長い開口(210、220)の寸法構成は、前記棒体(10)よりわずかに小さい
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の取り付けデバイス。
【請求項6】
前記溝(20、21)は、まっすぐな円筒状のスロット空洞によって構成しており、
前記スロット空洞の直径は、前記棒体(10)の直径よりもわずかに大きい
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の取り付けデバイス。
【請求項7】
前記第1の要素(1)は、前記棒体(10)を包囲する中央要素(11)を有する
ことを特徴とする請求項1、3、4のいずれか一項に記載の取り付けデバイス。
【請求項8】
前記第2の要素には、前記2つの溝(20、21)の間に自由空間(22)があり、前記自由空間(22)は、前記第1の要素(1)の前記中央要素(11)を受けるように構成している
ことを特徴とする請求項2又は7に記載の取り付けデバイス。
【請求項9】
前記所定の角度位置は、45°〜90°の範囲である
ことを特徴とする請求項1、2、4のいずれか一項に記載の取り付けデバイス。
【請求項10】
前記第2の要素(2)は、単一のブロックによって作られる
ことを特徴とする請求項1、2、3のいずれか一項に記載の取り付けデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取り付けデバイス、特に、ストランドをケースに又はクラスプをストランドに取り付ける計時器用の取り付けデバイスの分野に関する。
【0002】
本発明は、さらに、皮革製リストバンド又は装飾用腕輪のための取り付けデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
古典的には、リストバンドをケース又はクラスプに取り付けるデバイスは、棒体又はピンの形態の構成を有する。このピンは、工具によって取り付けられ又は取り外されなければならず、これによって、例えば、腕時計からリストバンドを外すことができたり、クラスプを交換することができたりする。
【0004】
ケースに対するリストバンドの取り付け/取り外し、及び/又はリストバンドに対するクラスプの取り付け/取り外しを容易にするために、リストバンドを2つの部分に分離することができることが望ましい。
【0005】
従来技術のリストバンド又はクラスプにおいては、リストバンドとクラスプを取り付け及び/又は取り外すために工具を用いることが必要である。このことは、ユーザーがリストバンドやクラスプを変えたい場合に、ユーザーにとって実用的ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、迅速な取り付け/取り外しを可能にする取り付けデバイス、特に、工具を用いることを必要としないもの、を提供することによって、上記の短所のすべて又はいくらかを改善することである。
【0007】
少なくとも特定の実施形態において、本発明の別の目的は、使いやすく高価ではない取り付けデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このために、本発明は、腕時計用バンドの第1及び第2の要素を取り付ける取り付けデバイスに関する。前記第1及び第2の要素を適所にフックすること又はフック解除することを可能にし、前記第1の要素は、その一方の端に少なくとも1つの棒体を有する。
【0009】
本発明によれば、前記第2の要素には、固定された2つの溝があり、前記溝にはそれぞれ、反対側に開いている細長い開口があり、前記第1及び第2の要素の一方の要素は、フックされていない位置からフックされている位置へと動くことができ、前記フックされていない位置においては、一方の要素が他方の要素に対して所定の角度位置となるように向いており、前記フックされている位置においては、前記第1及び第2の要素が、一方の要素が他方の要素に対して所定の角度を回転した後に、共面となっており、各溝に前記棒体が接合し、これによって、前記第1及び第2の要素が互いにフックされるように保持される。
【0010】
これらの特性のために、このような取り付けデバイスによって、例えば、クラスプをリストバンドストランドに対して、容易にかつ迅速に、取り付け取り外すことができる。
【0011】
本発明の他のいくつかの好ましい変形態様は、以下の特徴を有する。
* 前記溝の前記細長い開口の寸法構成は、前記棒体よりわずかに小さい。
* 前記溝は、まっすぐな円筒状のスロット空洞によって構成しており、前記スロット空洞の直径は、前記棒体の直径よりもわずかに大きい。
* 前記第1の要素は、前記棒体を包囲する中央要素を有する。
* 前記第2の要素には、前記2つの溝の間に自由空間があり、前記自由空間は、前記第1の要素の前記中央要素を受けるように構成している。
* 前記所定の角度位置は、45°〜90°の範囲である。
* 前記第2の要素は、単一のブロックによって作られる。
【0012】
添付の図面を参照しながら、例として与えられる本発明の特定の実施形態についての以下の説明を読むことによって、本発明の他の特徴及び利点が明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施形態に係るデバイスの斜視図である。
図2図2a〜2dは、本発明に係るデバイスを用いるためのいくつかの段階を示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図1及び2a〜2dを組み合わせて参照しながら、本発明に係る取り付けデバイスについて説明する。
【0015】
図1に示すように、取り付けデバイスは、腕時計用バンドの2つの要素1及び2を有しており、これによって、2つの要素1、2を適所にフックし又はフック解除することが可能になる。図示しているように、第1の要素1は、その一端にて、少なくとも1つの棒体10を有する。例えば、2つの要素1、2は、第1の要素がリストバンドストランド、第2の要素がクラスプであることができる。
【0016】
第2の要素2には、固定された2つの溝20、21がある。その各溝20、21には、細長い開口210、220があり、これらは互いに対して反対側に開いている。好ましいことに、第2の要素2は、単一のブロックによって形成される。
【0017】
本発明によれば、第1の要素と第2の要素の2つの要素のうちの一方は、フックされていない位置からフックされている位置へと動くことができる。フックされていない位置においては、2つの要素のうちの一方の要素は、他方の要素に対して、所定の角度位置にあるように向いており、フックされている位置においては、2つの要素1、2は、2つの要素の一方の要素が他方の要素に対して所定の角度を回転した後に、共面となっている。これによって、各溝が棒体10に接合して、2つの要素1、2が互いにフックし合うように保持される。
【0018】
好ましくは、2つの要素の一方の要素は、他方の要素に対して、垂直に位置し、一方の要素が水平面にあり、他方の要素が横断面にある。したがって、2つの要素のうちの一方の要素の回転は、0°〜90°、好ましくは、45°〜90°の範囲である。この回転は、溝20、21の向きに応じて、時計回り又は反時計回りであることができる。
【0019】
好ましいことに、溝20、21の対応する細長い開口210、220の寸法構成は、あらゆる不時の取り外しを防ぐように棒体10よりもわずかに小さく、前記開口は、棒体10の直径よりもわずかに小さな幅を有する。したがって、溝20、21を棒体10上に配置しているときに、ユーザーは、軽い力を用いて棒体10を挿入して、「クリック」を感じることになる。この「クリック」は、溝20、21が棒体10上に適切に配置されたことを表す。
【0020】
図1に示すように、溝20、21にはそれぞれ、まっすぐな円筒状のスロット空洞によって構成しており、このスロット空洞に向かって細長い開口210、220が開いている。スロット空洞の直径は、棒体10の直径よりもわずかに大きく、これによって、一方の要素が他方の要素に対して回転するときに、摩擦を抑え、回転が促進される。しかし、スロット空洞の直径は、遊びがあまりにも大きくて着用者にとって不快であることを防ぐように、大きすぎであるべきではない。
【0021】
図1に示すように、第1の要素1は、棒体10を包囲する中央要素11を有し、第2の要素2には、2つの溝20、21の間にあり第1の要素1の中央要素11を受けるように構成している自由空間22がある。2つの溝20、21は、互いに離れており、間に空間22を定める。この空間22は、第2の要素2に対する第1の要素1の位置合わせ時に、中央要素11を受けるように構成している。
【0022】
本発明によると、このような取り付けデバイスは、皮革、織物又はプラスチック材料によって作られたフレキシブルなリストバンドのために同じように良好に用いることができ、これによって、リストバンドをケース又はクラスプに取り付けたり、連結式のリストバンドをクラスプに取り付けたりする。
【0023】
図2a〜2dは、2つの要素1及び2を組み立てるためのいくつかの段階を示している。
【0024】
図2aに示すように、初期において、第1の要素1及び第2の要素2は、互いに垂直に配置されている。そして、図2bに示すように、2つの要素1及び2は、互いに対して垂直に配置されたまま、中央要素10が空間22内に配置される。
【0025】
そして、図2に示すように、ユーザーは、棒体10が各溝20、21内にて着座するまで、2つの要素のうちの一方の要素を他方の要素に対して中央要素11のまわりに回転させる。
【0026】
また、棒体10を包囲する中央要素11がないような第1の要素も、明確に想到することができ、これにおいては、中央要素11は、回転のための基準としてはたらく第2の要素2の位置合わせを促進する。
【0027】
前記の本発明の異なる態様によって、特別な工具なしで迅速に容易に、リストバンドの2つの要素を取り付け及び/又は取り外しをすること、又はリストバンドを腕時計ケースに対して取り付け/取り外しすることを可能にするような取り付けデバイスが設けられる。
【0028】
当然、本発明は、図示した例に制限されず、当業者に明らかな異なる変形態様及び改変が可能である。
【符号の説明】
【0029】
1 第1の要素
2 第2の要素
10 棒体
11 中央要素
20、21 溝
22 自由空間
210、220 細長い開口
図1
図2